JP2019011113A - 不正開封防止キャップ付き容器 - Google Patents
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Abstract
Description
この種の不正開封防止キャップ付き容器として、内容物が収容される有底筒状の容器本体と、容器本体の口部に着脱自在に螺着された有頂筒状の内キャップと、内キャップに対して周方向に回転可能に取り付けられ、内キャップを径方向の外側から囲む筒状の外キャップと、を備え、内キャップの外周面には逆止歯列が形成され、外キャップには径方向に弾性変形可能な操作片が設けられたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このような不正開封防止キャップ付き容器では、操作片を径方向の内側に押し込むことにより、操作片と逆止歯列とを係止させることにより、外キャップと共に内キャップを口部に対して回転させて口部を開封する。
一方、操作キャップを内キャップ及び外キャップに装着しない状態では、外キャップが内キャップに対して周方向に回転可能となっているので、内キャップを径方向の外側から囲んでいる外キャップを内キャップに対して上記開封方向に回転させても、外キャップが内キャップに対して上記開封方向で空転する。その結果、外キャップを口部に対する上記開封方向に回転させる力は、内キャップに伝達されない。
また、口部を開封しない場合には、操作キャップを内キャップ及び外キャップから取り外して操作キャップを容器本体に装着しておくことにより、操作キャップの紛失を防止できる。
したがって、対象者による開封を許容した上で、非対象者による意図しない開封をより確実に防止できる。
この発明では、操作キャップを内キャップ及び外キャップに装着しない状態であっても、外キャップを閉塞方向に回転させる力は、内キャップに係合している係止体を介して、内キャップに伝達される。そのため、操作キャップを内キャップ及び外キャップに装着しない状態で、口部を閉塞する操作が可能となる。これにより、不正開封防止キャップ付き容器の操作性が向上し、また、例えば容器本体に内容物を充填した後に口部を閉塞する際などにおいても操作キャップを用いずに口部を閉塞できる。
この発明では、操作キャップを容器本体から取り外す際、容器本体に対して径方向のうち上記配列方向に垂直な方向で囲繞筒を押し込んで径方向の内側へ弾性変形させることにより、囲繞筒が径方向のうち上記配列方向に沿う外側へ膨出変形する。これにより、装着部と被装着部との係止状態が解除されまたは弱められ、操作キャップを容器本体から容易に取り外せるようになる。このため、容器本体に装着されている操作キャップが意図せず容器本体から取り外されることを防止でき、非対象者による意図しない開封をさらにより確実に防止できると共に、操作キャップの紛失をより確実に防止できる。
この発明では、囲繞筒の内周面と容器本体の外周面との間に隙間が設けられているので、容器本体に対して径方向のうち上記配列方向に垂直な方向で囲繞筒を押し込んで径方向の内側へ弾性変形させやすくなる。このため、操作キャップを容器本体からより容易に取り外せるようになる。
この発明では、操作キャップを例えば袴として容器本体の底部に装着することができ、例えば胴部に装着する場合と比較して、不正開封防止キャップ付き容器全体の外観を改善することができる。すなわち、胴部の外径が容器軸に沿う全長でほぼ一定である場合には、操作キャップを胴部に装着すると、操作キャップの厚さに応じて操作キャップを装着した状態の胴部の外径が増加してしまう。一方、操作キャップを装着した状態の胴部の外径が容器軸に沿う全長でほぼ一定であるようにする場合には、胴部に操作キャップの厚さに応じた凹部を形成する必要があり、操作キャップを取り外したときの胴部の外観に影響を及ぼしてしまう。また、胴部に印字など印刷されている場合には、操作キャップによって印字部分が隠されてしまうことがある。このように、容器本体のうち容器軸に沿う端部に位置する底部に操作キャップを装着することにより、底部に装着された操作キャップを目立ちにくくすることができ、不正開封防止キャップ付き容器全体の外観を改善できる。
本実施形態にかかる不正開封防止キャップ付き容器1は、図1に示すように、内部に例えば液体が収容された有底筒状の容器本体2と、容器本体2の口部3に螺着された有頂円筒状の内キャップ4と、内キャップ4に取り付けられて内キャップ4を外側から囲む円筒状の外キャップ5と、容器本体2の底部6に着脱自在に装着された有底円筒状の操作キャップ7と、を備える。なお、容器本体2の内部に収容される内容物は、例えば誤飲、誤食を防止する必要がある薬液などが挙げられているが、薬液に限定されず、他の液体や粉体、粒体、錠剤など、適宜変更してもよい。また、内容物は、薬剤に限定されない。
口部3の外周面には、雄ネジ部が形成されている。
肩部8の内径及び外径は、下方に向かうにしたがって漸次拡径している。
外筒部12の外周面には、図1から図3に示すように、径方向の外側に向けて突出する複数の被係止突部(被係止部)12Aが周方向に等間隔をあけて複数形成されている。被係止突部12Aは、図1に示すように、外筒部12の上下方向の全長にわたって延在するリブであり、図2及び図3に示すように、横断面で略半円状をなしている。また、外筒部12の下端には、図1に示すように、径方向の外側に向けて突出する平面視で円環状のフランジ部15が全周にわたって形成されている。
内筒部13の内周面には、口部3に形成された雄ネジ部と螺合する雌ネジ部が形成されている。なお、図2及び図3には、周方向のうち内キャップ4の口部3に対する開封方向A1及び閉塞方向A2を示している。
また、囲繞筒部32の上端部には、図1に示すように、一対の被装着突部6Aと各別に係止する貫通孔である一対の装着穴部(装着部)32Aが形成されている。一対の装着穴部32Aは、容器軸Oを径方向で挟む両側に各別に形成されている。ここで、装着穴部32Aの開口縁は、径方向に延在しており、被装着突部6Aは、装着穴部32Aから径方向の外側に突出していない。また、囲繞筒部32の上下方向の長さは、外キャップ5の上下方向の長さよりも長くなっている。
挿入筒部33の内周面には、図1及び図2に示すように、径方向の内側に向けて突出する複数の係止突部(係止部)33Aが周方向に等間隔をあけて複数形成されている。係止突部33Aは、図1において仮想線で示すように、挿入筒部33の上下方向の全長にわたって延在するリブであり、図2において仮想線で示すように、横断面で台形状をなしている。そして、係止突部33Aは、周方向で隣り合う2つの被係止突部12A間の周方向の隙間に配設可能となっている。
操作キャップ7を容器本体2に装着した状態では、外キャップ5が内キャップ4の上下方向の全長にわたって内キャップ4を径方向の外側から囲んでいるので、内キャップ4を直接操作して開封方向A1に回転させることが抑制されている。そのため、内キャップ4を口部3から取り外そうとすると、外キャップ5を開封方向A1に回転させることとなる。
しかし、外キャップ5を開封方向A1に回転させると、例えば図3に示すように、外キャップ5は、内キャップ4に対して開封方向A1に回転し、爪部23は、径方向の外側へ弾性変形しながら被係止突部12Aを乗り越え、被係止突部12Aを乗り越えた後に径方向の内側へ復元変形する。そのため、外キャップ5は、内キャップ4に対して空回りし、内キャップ4を開封方向A1に回転させることができない。これにより、非対象者による意図しない開封が防止される。
なお、囲繞筒部32のうち底部6よりも下側に位置する部分のうち底部6における短軸方向の両側に位置する部分を径方向の内側に押し込んで弾性変形させてもよい。このように囲繞筒部32を押し込んでも、囲繞筒部32のうち底部6における長軸方向の両側を径方向の外側に向けて膨出するように弾性変形させることができる。
なお、外キャップ5は、爪部23の自由端部が被係止突部12Aのうち開封方向A1側の側面に係止している。そのため、外キャップ5は、内キャップ4に対して閉塞方向A2に回転できず、内キャップ4が操作キャップ7と一体となって開封方向A1に回転している間、内キャップ4と共に開封方向A1に回転する。
次に、操作キャップ7を内キャップ4及び外キャップ5から離脱させ、容器本体2の底部6に装着する。ここで、図1に示すように、上傾斜面6Bの容器軸Oに対する傾斜角が下傾斜面6Dの容器軸Oに対する傾斜角よりも大きくなっており、また、装着穴部32Aの開口縁が径方向に延在しているので、操作キャップ7の装着穴部32Aの開口縁は、被装着突部6Aの上傾斜面6Bを乗り越える際よりは容易に被装着突部6Aの下傾斜面6Dを乗り越える。これにより、操作キャップ7は、容器本体2の底部6の短軸方向における両側に位置する部分を把持して径方向の内側に弾性変形させることなく、容易に底部6に装着される。
以上のようにして、不正開封防止キャップ付き容器1を使用する。
また、操作キャップ7の挿入筒部33を内キャップ4及び外キャップ5に取り付けない場合には、外キャップ5を開封方向A1に回転させても、外キャップ5が内キャップ4に対して開封方向A1で空転する。さらに、操作キャップ7を容器本体2の底部6に装着することにより、外キャップ5に対して開封方向A1に回転する力が意図せず加わっても、口部3が開封されることが防止される。
したがって、対象者による開封を許容した上で、非対象者による意図しない開封をより確実に防止できる。
その上、一対の被装着突部6A及び一対の装着穴部32Aが径方向のうち底部6の長軸方向に配列されているので、囲繞筒部32を底部6に対して底部6の短軸方向に押し込むことによって、囲繞筒部32が底部6の長軸方向に膨出変形して装着穴部32Aと被装着突部6Aとの間の係止状態が解除されるまたは弱められる。これにより、容器本体2の底部6に装着されている操作キャップ7が意図せず底部6から取り外されることを防止し、非対象者による意図しない開封をさらにより確実に防止できると共に、操作キャップ7の紛失をより確実に防止できる。ここで、底部6の短軸方向において囲繞筒部32の内周面と底部6の外周面との間に隙間が設けられているので、囲繞筒部32を底部6に対して押し込んだときに囲繞筒部32が弾性変形しやすくなり、操作キャップ7を底部6からより容易に取り外せるようになる。
また、容器本体2の下端部に位置する底部6に操作キャップ7を装着しているので、胴部9に操作キャップ7を装着する場合と比較して、不正開封防止キャップ付き容器1全体の外観を改善することができる。
例えば、容器本体は、単層のボトル型容器に限らず、例えば二重容器等の積層型容器であってもよく、パウチ容器であってもよい。また、容器本体における胴部の形状としては、例えば横断面視で円形状、楕円状または六角形などの角形状であってもよく、特定の形状に限定されるものではない。底部の形状についても同様である。すなわち、底部の外周面と囲繞筒部の内周面との間に隙間が設けられていなくてもよい。このような場合であっても、囲繞筒部のうち底部よりも下方に突出している部分を径方向のうち上記配列方向に垂直な方向に位置する部分を径方向の内側に押し込んで弾性変形させることにより、装着穴部と被装着突部との係止を解除するまたは係止状態を弱めることができる。
操作キャップは、内キャップ及び外キャップに取り付けたときに内キャップ及び外キャップを上側及び径方向の外側から覆っているが、囲繞筒部と挿入筒部とが一体となって周方向に回転することができれば、内キャップ及び外キャップを上側から覆っていなくてもよい。また、操作キャップは、容器本体のうち内キャップ及び外キャップによって覆われている口部以外の部分に位置する装着部分であれば、胴部や肩部など、底部以外の他の部分に装着されてもよい。なお、操作キャップを胴部や肩部に装着する場合には、操作キャップは、例えば横断面で略C字状をなしている。
挿入体は、内キャップと外キャップとの間に配設されて内キャップと周方向で係止可能であれば、筒状をなしていなくてもよい。
Claims (5)
- 内容物が収容される有底筒状の容器本体と、
前記容器本体の口部に螺着された有頂筒状の内キャップと、
前記内キャップに対して容器軸回りの周方向に回転可能に取り付けられ、内キャップを前記容器軸方向から見た平面視で前記容器軸に交差する径方向の外側から囲む筒状の外キャップと、
前記容器本体に着脱自在に装着された筒状の操作キャップと、
を備え、
前記操作キャップが、
前記容器本体に着脱自在に装着され、前記外キャップを前記径方向の外側から囲繞可能な囲繞筒と、
前記径方向で前記内キャップと前記外キャップとの間に配設可能であり、前記内キャップに形成された被係止部と前記周方向で係止可能である係止部を有する挿入体と、を有することを特徴とする不正開封防止キャップ付き容器。 - 前記外キャップが、前記内キャップに対して前記周方向のうち前記内キャップの前記口部に対する閉塞方向で係止する係止体を有することを特徴とする請求項1に記載の不正開封防止キャップ付き容器。
- 前記囲繞筒が、前記径方向で弾性変形可能であり、
前記囲繞筒には、前記容器本体において前記容器軸を前記径方向で挟む両側に位置する部分に形成された一対の被装着部と各別に係止する一対の装着部が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の不正開封防止キャップ付き容器。 - 前記囲繞筒の内周面と前記容器本体の外周面との間において、前記径方向のうち一対の前記装着部の配列方向に垂直な方向の両端に位置する部分に隙間が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の不正開封防止キャップ付き容器。
- 前記操作キャップが、前記容器本体の底部に着脱自在に装着されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の不正開封防止キャップ付き容器。
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