JP2019007911A - 振動センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】 動作特性の向上に有効な振動センサを提供すること。
【解決手段】 振動センサ1は、基板2と、基板2の上面の中央部に位置している導体層3と、基板2上に、導体層3と間をあけて導体層3を囲んで位置しており、導体層3側の側面が、その側面の下端と上端との間の少なくとも一部において、側面の上端に向かって外側に傾斜している傾斜部4aを有する枠状導電部材4と、基板2上に設けられ、枠状導電部材4で囲まれる領域において導体層3上に位置する球状導電部材5と、基板2上に枠状導電部材4を囲んで位置している枠体6と、枠体6上に位置して球状導電部材5を覆っており、少なくとも球状導電部材5と対向する部分に上部導体層8を有する蓋体7とを備える。
【選択図】 図6

Description

本発明は、振動センサに関する。
近年、転動可能な導電性球状電極と固定電極との電気的接触を利用して、傾斜や振動状態を検知する振動センサが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、固定電極とセラミック構造等の周囲の材料との熱膨張係数の違いによる振動センサの破壊の可能性を低減する技術も提案されている(例えば特許文献2参照)。
特開2009−238715号公報 特開2015−87220号公報
近年、振動センサについて、破壊の可能性の低減等の信頼性に加えて、動作特性の向上が求められている。動作特性は、例えば振動センサが実装された機器に転倒等に起因した上下左右方向(重力に対する方向)の変動があっても、機器の振動を効果的に検知することができるような特性である。
本発明の一実施形態に係る振動センサは、上面を有する基板と、前記上面の中央部に位置している導体層と、前記基板上に、前記導体層と間をあけて前記導体層を囲んで位置しており、前記導体層側の側面が、該側面の下端と上端との間の少なくとも一部において、前記側面の上端に向かって外側に傾斜している傾斜部を有する枠状導電部材と、前記基板上に設けられ、前記枠状導電部材で囲まれる領域において前記導体層上に位置する球状導電部材と、前記基板上に前記枠状導電部材を囲んで位置している枠体と、前記枠体上に位置して前記球状導電部材を覆っており、少なくとも前記球状導電部材と対向する部分に上部導体層を有する蓋体とを備える。
本発明によれば、動作特性の向上に対して有効な振動センサを提供することができる。
本実施形態に係る振動センサの概観を示す斜視図である。 本実施形態に係る振動センサから蓋体を外した状態を示す斜視図である。 図1で示した振動センサの側面図である。 (a)は図1で示した振動センサの上面図であり、(b)は下面図である。 図1のX−Xに沿った振動センサの断面を示す斜視図である。 図5で示した振動センサの断面図である。 図1で示した振動センサを分解して示す斜視図である。 (a)、(b)はそれぞれ図5で示した振動センサの一部を拡大して示す断面図である。 (a)および(b)は図1で示した振動センサを分解して示す平面図である。 (a)は図1で示した振動センサに含まれるパッケージを上側から見た斜視図であり、(b)は下側から見た斜視図である。 図6の変形例を示す断面図である。
以下に添付図面を参照して、本発明の実施形態の振動センサを説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されないものとする。
(振動センサの概略構成)
図1は、本実施形態に係る振動センサの概観斜視図であって、蓋体を取り付けた状態を示している。図2は、本実施形態に係る振動センサの外観斜視図であって、蓋体を取り外して内部が見える状態を示している。図3は、図1で示した振動センサの側面図である。図4(a)は、図1で示した振動センサの上面図であり、図4(b)は下面図である。図5は、図1のX−Xに沿った振動センサの断面を示す斜視図である。図6は、図5で示した振動センサの断面図である。図7は、図1で示した振動センサを分解して示す斜視図である。図8(a)および(b)は、それぞれ図5で示した振動センサの一部を拡大して示す断面図である。図9(a)および(b)は、図1で示した振動センサを分解して示す平面図である。図10(a)は図1で示した振動センサに含まれるパッケージを上側から見た斜視図であり、図10(b)はこれを下側から見た斜視図である。
振動センサは、自動車等の車両、家電製品または電子機器等の製品に組み込んで、それらの製品の傾斜や振動を検出するためのものである。家電製品や電子機器の例としては、デジタルカメラ、携帯電話、スマートフォン等が挙げられる。振動センサは、振動センサが備える導体間の導通状態の変化に応じて、車両、各種家電製品または電子機器の振動を検知することができる。
本実施形態に係る振動センサ1は、上面を有する基板2と、基板2の上面の中央部に位置している導体層3と、基板2上に位置する枠状導電部材4と、基板2上に設けられている球状導電部材5と、基板2上に位置している枠体6と、枠体6上に位置する蓋体7とを備えている。枠状導電部材4は、導体層3と間をあけて導体層3を囲んでいる。また、枠状導電部材4は、導体層3側の側面(以下、単に側面ともいう)が、その側面の下端と上端との間の少なくとも一部において、その側面の上端に向かって外側に傾斜している傾斜部4aを有している。球状導電部材5は、枠状導電部材4で囲まれる領域に位置し、この領域において導体層3と接触している。枠体6は、枠状導電部材4を囲んでいる。蓋体7は、球状導電部材5を覆っている。すなわち、蓋体7の下面は球状導電部材5と対向する部分を有している。また、蓋体7は、少なくとも球状導電部材5と対向する部分に上部導体層8を有している。
基板2は、絶縁性の基板であって、例えば、アルミナ、ムライトまたは窒化アルミ等のセラミック材料、あるいはガラスセラミック材料等から成る。または、これらの材料のうち複数の材料を混合した複合系材料から成る。なお、基板2は、平面視して矩形状の外形であって、一辺の長さが1mm以上10mm以下に設定されている。基板2の厚みは、0.5
mm以上3mm以下に設定されている。また、基板2の熱伝導率は、14W/m・K以上200W/m・K以下に設定されている。基板2の熱膨張係数は、4ppm/K以上8pp
m/K以下に設定されている。
基板2は、例えばセラミックグリーンシート積層法で製作されたものであり、複数の絶縁層(符号なし)が上下に積層されたものでもよい。複数のグリーンシートのそれぞれが絶縁層になる。この実施形態の例では2層の絶縁層によって基板2が形成されている。基板2の製造方法の詳細については後述する。この場合、上下の絶縁層同士が両者の界面においても焼結し合うため、層間の境界が明確にはわからない可能性がある。
基板2の上面の中央部に位置する導体層3は、後述する球状導電部材5を介した枠状導電部材4との電気的な接続状態の変動によって振動センサ1および振動センサが実装された機器(製品)の振動の有無等を検知する機能を有している。すなわち、振動センサ1が実装される電子機器の振動等に起因して電子機器に振動または傾き等の位置の変動が生じたときには、球状導電部材5が枠状導電部材4の内側で移動して、枠状導電部材4の内側に当接する。この当接の結果、球状導電部材5と枠状導電部材4との間の電気的な導通に変化が生じる。その結果、電子機器が振動したこと、または傾いたこと等を振動センサ1が検知することができる。この振動の検知等の詳細については、枠状導電部材4および球状導電部材5等に関する説明部分でも説明する。
導体層3は、例えば印刷された金属層(メタライズ層)または金属等の導電材料からなる円板等の板状の部材(導電板)等である。この実施形態では、例えば図5および図6に示しているように、導体層3が導電板3Aであり、基板2が、その上面に凹部2aを有している。以下において、導電板3Aである導体層3を単に導電板3Aともいう。凹部2aは、導体層3としての導電板3Aを収容するためのスペースである。すなわち、凹部2aは、導電板3Aがちょうど収まる程度の大きさ(上面視における径および深さ等)である。凹部2aは、基板2の上面の中央部分に設けられる。凹部2aは、平面視して円形状であって、例えば、直径が0.5mm以上5mm以下に設定されている。凹部2aは、例えば、上下方向の深さが、0.3mm以上2.5mm以下に設定されている。
導電板3Aは、凹部2aに収められる。導電板3Aは、球状導電部材5と電気的に接続される。この電気的な接続は、球状導電部材5の下側の端部分と導電板3Aの上面との直接の接触によって行なわれる。導電板3Aは、導電性の円板であって、例えば、タングステン、モリブデン、ニッケル、コバルト、鉄、銅、銀、金またはアルミニウム等の金属材料、あるいはそれらの合金、あるいはこれらの材料のうち複数の材料を混合した複合系材料、あるいはそれらの材料の複合層からなる。
導電板3Aは、例えば所定の厚みを持った円板状である。導電板3Aの具体的な一例は次のとおりである。導電板3Aの熱膨張係数は、3ppm/K以上28ppm/K以下に設定されている。導電板3Aは、直径が0.2mm以上3mm以下であって、上下方向の厚み
が0.3mm以上2.5mm以下に設定されている。導電板3Aは、凹部2aの底面にろう材を介して接続される。
なお、導電板3Aは、その上面が凸状に湾曲したものでも構わない。この場合には、例えば、平面視における導電板3Aの中心部分における厚みが約0.5〜2.5mmであり、外周部はそれよりも0.3〜2.3mm下側に位置するように設定される。また、上面が全体的に湾曲している上記の例において、その上面の曲率半径が0.3〜15mm程度の湾曲した面にな
るように、導電板3Aの厚みを設定してもよい。
導電板3Aは、所定の厚みを持った円板にすることで、球状導電部材5、凹部2aまたは振動センサ1の内部の空間内の熱を効率よく吸収して、基板2を介して熱を振動センサ1の外部に放熱しやすくすることができる。凹部2aを含む振動センサ1の内部の空間内は、振動センサ1を製造する工程や外部の実装基板にはんだを介して実装するときに加えられる熱、振動センサ1の環境試験および信頼性試験において加えられる熱、または振動センサ1が作動する際に生じる熱がこもりやすい。そこで、導電板3Aを設けることで、凹部2aを含む振動センサ1の内部の空間内の熱を導電板3Aおよび基板2を介して振動センサ1の外部に放散しやすくすることができる。導電板3Aの厚みは、球状導電部材5や振動センサ1の内部からの熱を吸収しやすいように、基板2の厚みの半分以上の大きさであって、球状導電部材5の直径の半分以上の大きさの直径に設定されている。
導電板3Aは、凹部2aに収めた状態で、導電板3Aの側面と凹部2aの内壁面との間に隙間sp1が設けられる。隙間sp1は、導電板3Aが熱膨張を起こしても、凹部2aの内壁面に導電板3Aの側面が当接しないように設定されている。仮に、導電板3Aが凹部2aに隙間なく嵌った状態に設定されている場合は、導電板3Aが熱膨張を起こして、凹部2aの内壁面に対して導電板3Aから熱応力が加わり、基板2が破壊される虞がある。そこで、導電板3Aの側面と凹部2aの内壁面との間に隙間sp1を設けることで、凹部2aの内壁面に対する導電板3Aからの熱応力を効果的に低減することができる。
なお、導体層3がメタライズ層等の金属層からなる場合であれば、例えば次のようにして導体層3を形成することができる。まず、金属層となる金属ペーストを基板2となるグリーンシートの所定部位にスクリーン印刷法等の方法で印刷する。金属ペーストを作製する金属材料としては、例えば、タングステン、モリブデン、マンガン、銅もしくは銀、またはこれらの金属材料を含む合金材料等が挙げられる。次に、そのグリーンシートに、必要に応じて他のグリーンシートを積層する。その後、金属ペーストとグリーンシートとを同時焼成することによって、金属層からなる導体層(図示せず)を形成することができる。この場合には、基板2の上面に凹部2aを設けることなく、平面状の上面に直接に導体層3が形成される。そのため、振動センサ1としての低背化および生産性の向上等に関しては有利である。
基板2および枠体6といった絶縁体部分には、導体層以外にメタライズ層が設けられていてもよい。この実施形態では、例えば図5〜7に示すように、基板2の上面に第1メタライズ層9aが配置され、凹部2aの底面に第2メタライズ層9bが配置され、枠体6の上面に第3メタライズ層9cが配置されている。
基板2の上面に位置する第1メタライズ層9aは、第1メタライズ層9aは平面視で凹部2aを取り囲んでいる。例えば図8に示す例のように、第1メタライズ層9aの上面の一部と枠状導電部材4の下端とがろう材等の導電性の接合材10を介して接続し合い、第1メタライズ層9aと枠状導電部材4とが互いに電気的に接続されている。この場合、第1メタライズ層9aは、球状導電部材5を介した導体層3と枠状導電部材4との間の電気的な接続の有無等の導通状態の変動を外部電気回路に伝送する導電路の一部として機能する。
枠状導電部材4に伝送された、導体層3と枠状導電部材4との電気的な接続状態の変動を示す信号は、例えば、基板2の上面から下面にかけて配置される貫通導体を含む配線導体(図示せず)によって基板2の下面側に電気的に導出させることができる。この配線導体の一部を測定用の外部電気回路に電気的に接続させておくことで、振動センサ1の振動の有無等を検知することができる。
この実施の形態の例において、第1メタライズ層9aは、枠状であり、凹部2aの周囲を除いて形成されており、凹部2aと反対側の第1周縁(外周縁)と、凹部2a側の第2周縁(内周縁)とを有している。第1メタライズ層9aの第2周縁は、凹部2aの縁よりも基板2の上面の外周に近い。また、第1メタライズ層9aは、凹部2aの内壁面には形成されない。
第1メタライズ層9aは、導電板3Aおよび第2メタライズ層9bとは電気的に絶縁している。第1メタライズ層9aは、例えば、タングステン、モリブデン、ニッケル、銅、銀、金またはアルミニウム等の金属材料からなる。また、第1メタライズ層9aは、上記の金属材料を含む複数の材料を混合した複合系材料、あるいはそれらの材料の複合層からなる。第1メタライズ層9aは、例えば上記の導体層3としての金属層と同様に、上記金
属材料等のペーストを基板2となるグリーンシートに印刷し、焼成することによって形成することができる。
凹部2aの底面に設けられた第2メタライズ層9bは、導電板3Aが銀ろう等の接合材を介して接合される。この場合に第2メタライズ層9bは、導電板3Aを接合するための下地金属層として機能する。
枠状導電部材4は、前述したように、第1メタライズ層9a上に設けられる。枠状導電部材4の下面は、接合材10を介して第1メタライズ層9aに接合されている。枠状導電部材4は、全体として円筒状であり、導体層3から離れて導体層3を囲んでいる。枠状導電部材4は、図9に示すように、平面視して、導電板3Aの中心と枠状導電部材4で囲まれた領域の中心とが一致するように設けられている。
枠状導電部材4は、例えば、タングステン、モリブデン、鉄、ニッケル、コバルト、銅、銀、金またはアルミニウム等の金属材料からなる。また、枠状導電部材4は、それらの合金材料からなるものでもよい。また、枠状導電部材4は、複数の材料を混合した複合系材料からなるものでもよい。なお、枠状導電部材4の熱膨張係数は、3ppm/K以上28ppm/K以下に設定されている。
枠状導電部材4は、枠体6内に収まる大きさであって、例えば、外形が0.45mm以上7.5mm以下であり、内径が0.3mm以上6mm以下の筒状に設定されている。また、枠状導電部材4は、上下方向の長さが0.4mm以上4mm以下に設定されており、例えば、後述する球状導電部材5の直径より大きい。これにより、振動センサ1が傾斜した場合には、球状導電部材5の端面と枠状導電部材4とをより容易に接触させることができ、振動センサ1の信頼性を向上させることができる。
枠状導電部材4の内側には、球状導電部材5が収まる。球状導電部材5は、図5および図6に示すように、球状導電部材5の中心を枠状導電部材4で囲まれる領域の中心付近に配置させる。この場合には、枠状導電部材4の内壁面と球状導電部材5の表面との間には絶縁空間sp2が設けられる。絶縁空間sp2の大きさは、球状導電部材5が導電板3A上を移動することで変化する。絶縁空間sp2は、基板2の上面に沿った平面方向において、枠状導電部材4の内面と球状導電部材5の表面との間の最大距離が、0.05mm以上2mm以下に設定されている。そして、振動センサ1が実装される電子機器の振動等に起因した傾きに応じて移動する。電子機器が傾いたときには、球状導電部材5が枠状導電部材4の内側で移動して、枠状導電部材4の内側に当接する。この当接の結果、球状導電部材5と枠状導電部材4との間の電気的な導通に変化が生じる。その結果、電子機器が振動したこと、または傾いたことを振動センサ1が検知することができる。
球状導電部材5は、基板2上であって枠状導電部材4で囲まれる領域に導電板3Aと接触して設けられている。球状導電部材5は、振動センサ1を傾けると、導電板3A上を転がることができる。そして、球状導電部材5は、枠状導電部材4で囲まれた領域内を自由に移動することができる。
球状導電部材5は、少なくともその露出表面が、例えば、タングステン、モリブデン、鉄、ニッケル、コバルト、クロム、銅、銀、金またはアルミニウム等の金属材料からなる。球状導電部材5は、その全体がそれらの金属材料からなるものでもよい。また、球状導電部材5は、それらの金属材料の合金材料からなるものでもよい。また、球状導電部材5は、それらの金属材料を含む複数の材料を混合した複合系材料からなるものでもよい。なお、球状導電部材5は、枠状導電部材4で囲まれる領域に収まる大きさであって、直径が0.2mm以上5mm以下に設定されている。球状導電部材5は、樹脂材料からなる球状の本体の露出表面に上記の金属材料の層が配置されたものでもよい。金属材料の層は、例えばめっき層またはメタライズ層等の形態で形成することができる。
枠状導電部材4は、例えば図6に示すように、導体層3側の側面が、その側面の下端と上端との間の少なくとも一部において、側面の上端に向かって外側に(図6における矢印Pの方向に)傾斜している傾斜部4aを有している。すなわち、枠状導電部材の内側面は、枠部部分が外側に開くように傾斜している。言い換えれば、球状導電部材5が位置している空間が蓋体7の方向に向かって広くなっている。さらに言い換えれば、枠状導電部材4は、振動センサ1が横向きに転倒(横倒し)になったときに、その内側面が枠状導電部材4の開口側が低くなるように傾いている。内側面が傾斜した枠状導電部材4の上記内径は、その最大径が上記のように0.3mm以上6mm以下であればとい。また、この場合の枠状導電部材4は、円筒状であって、上端から下端にかけて次第に開口径が小さくなるものとみなすこともできる。
枠体6は、基板2上に枠状導電部材4を囲んで位置しており、基板2とともに、枠状導電部材4および球状導電部材5等を収容する容器(容器として符号なし)を構成する部材として機能する。枠体6の外周は、基板2の外周縁に沿って設けられている。枠体6は、絶縁性の材料からなり、例えば、アルミナ、ムライトまたは窒化アルミ等のセラミック材料、あるいはガラスセラミック材料等からなる。または、これらの材料のうち複数の材料を混合した複合系材料からなる。なお、枠体6は、平面視して外縁が矩形状であって、外縁の一辺の長さが1mm以上10mm以下に設定されている。枠体6の上下方向の厚みは、0.6mm以上6mm以下に設定されている。また、枠体6の熱伝導率は、14W/m・K以
上200W/m・K以下に設定されている。
上記のように、枠体6の上面には第3メタライズ層9cが設けられる。第3メタライズ層9cは、例えば、金−錫はんだを介して蓋体7が接合され、蓋体7と電気的に接合される。これによって、枠体6の開口部分が蓋体7で塞がれ、枠体6の内側に位置する枠状導電部材4等も封止される。
すなわち、蓋体7も、枠体6および基板2とともに、枠状導電部材4および球状導電部材5等を収容する容器(容器として符号なし)を構成する部材として機能する。そのため、蓋体7は、枠体6上に、枠状導電部材4および球状導電部材5を覆うように設けられている。基板2、枠体6および蓋体7とによって気密封止可能な空間として容器が構成され、この容器内に導体層3、枠状導電部材4および球状導電部材5といった導電性の部分、すなわち振動検知用の導体部分が収容されている。なお、蓋体7は、基板2と枠体6とで囲まれる空間を封止する機能を備えている。蓋体7は、例えば、金−錫はんだを介して枠体6上面の第3メタライズ層9cに接合される。
蓋体7は、例えば、酸化アルミニウム質焼結体またはムライト質焼結体等のセラミック材料からなるものでもよく、鉄、ニッケル、コバルト、銅、銀、金またはアルミニウム等の金属材料からなるものでもよい。また、蓋体7は、それらの金属材料を含む合金材料からなるものでもよい。あるいは、蓋体7は、これらの材料のうち複数の材料を混合した複合系材料からなるものでもよい。蓋体7がセラミック材料等の非金属材料からなる場合には、枠体6(第3メタライズ層9c)との接合部分に、ろう付け用の金属層(図示せず)が設けられていてもよい。この金属層は、後述する上部導体層8の一部であってもよい。
蓋体7は、球状導電部材5と対向する部分(図5および図6等に示す例では下面の中央部)に上部導体層8を有している。上部導体層8は、導体層3と同様に、球状導電部材5を介した枠状導電部材との電気的な接続状態の変動によって、振動センサ1の振動の有無等を検知する機能を有している。
また、蓋体7が金属材料からなるものであるときには、蓋体7自体が上部導体層8として機能することもできる。すなわち、この場合には、蓋体7の下面の中央部分に球状導電部材5が接したときに、蓋体7自体が、球状導電部材5と枠状導電部材4との電気的な接続を検知する導電路になることができる。そのため、振動センサ1の低背化および生産性の向上等については有効である。
実施形態の振動センサ1では、前述したように枠状導電部材4の側面が傾斜しているため、上部導体層8による振動の検知に適したものになっている。すなわち、球状導電部材5の移動する空間が広い部分があり、その方向にある上部導体層8でも振動を検知することができる。したがって、球状導電部材の移動が容易であり、振動を検知できる確率を向上させることができる。
また、例えば振動センサ1が実装された機器に転倒等に起因した上下左右方向(重力に対する方向)の変動があったときに、枠状導電部材4の内側面(転倒時に下側になった面)の傾きに従い、球状導電部材5が上部導電層8側に容易に移動して接触することができる。このときに球状導電部材5は枠状導電部材4とは電気的に接続している。そのため、振動センサ1の振動に応じた球状導電部材5の移動(振動)に応じて、球状導電部材5と上部導体層8との電気的な接続状態が変動する。この変動の検知によって、振動センサ1(これが実装された機器)の振動を効果的に検知することができる。
したがって、機器の振動を効果的に検知することができるような、動作特性の向上に有効な振動センサ1を提供することができる。なお、この場合、枠状導電部材4の内側の空間の全体が大きくなっているものではないため、球状導電部材5の加速される距離が制限される。そのため、球状導電部材5の枠状導電部材4にぶつかる速度が大きくなり過ぎる可能性が低減され、振動センサ1としての信頼性も向上している。
上部導体層8で検知された、球状導電部材5を介した枠状導電部材との電気的な接続状態の変動、つまり振動センサ1の振動は、例えば、第3メタライズ層9cと、枠体6を上面から下面にかけて貫通する貫通導体を含む配線導体(図示せず)を介して基板2の下面側に電気的に導出される。この電気的な導出の位置は、導体層3からの導出と同じ位置でも構わない。この電気的な導出の位置が導体層3と同じ位置であれば、基板2の下面の同じ位置で振動検知用の外部電気回路に電気的に接続することができる。これによって、実用性の向上においても有利な振動センサ1とすることができる。基板2の下面における導体層3および上部導体層8からの電気的な導出の位置における外部電気回路との電気的な接続については、例えば次に説明するとおりである。
基板2の下面は、例えば図4および図10に示すように、基板2の対向する2辺に沿って一対の下面メタライズ層11が設けられている。一対の下面メタライズ層11は、矩形状に形成されている。そして、一対の下面メタライズ層11の一方11aが、基板2の一方の辺に沿って設けられている。また、一対の下面メタライズ層11の他方11bが、一方11aと間を空けて基板2の他方の辺に沿って設けられている。一方11aは、上記の貫通導体を含む配線導体の一部を介して導体層3および上部導体層8と電気的に接続されている。他方11bは、上記の貫通導体を含む配線導体のうち一方の下面メタライズ層11と電気的に接続されていない他の配線導体を介して枠状導電部材4と電気的に接続されている。なお、下面メタライズ層11は、導電材料からなり、例えば、タングステン、モリブデン、マンガン、ニッケル、銅、銀、金またはアルミニウム等の金属材料からなる。また、下面メタライズ層11は、それらの合金材料からなるものでもよい。あるいは、下面メタライズ層11は、これらの材料のうち複数の材料を混合した複合系材料からなるものでもよい。
このような構成によって、球状導電部材5が導体層3と枠状導電部材4とに接続されたときでも、球状導電部材5が上部導体層8と枠状導電部材4とに接続されたときでも、同じように、その電気的な接続を検知することができる。この電気的な接続が切れたとき(すなわち球状導電部材5を介した導体層3または上部導体層8との電気的な接続状態が変動したとき)も同様である。この、電気的な接続状態の変動の容易さによって、動作特性に優れた振動センサ1とすることができる。
なお、例えば図6に示すように、枠状導電部材4の側面の全体が、側面の下端から上端に向かって外側に傾斜しているときには、その側面が下側になるように振動センサ1が転倒したときに、球状導電部材5が側面に沿って上部導体層8の方向に動きやすい。したがって、動作特性の向上に有効である。
なお、枠状導電部材4の側面の一部(例えば蓋体7に近い上部のみ)が、側面の下端から上端に向かって(この方向において)外側に傾斜しているときにも、その側面が下側になったときでも、球状導電部材5の上部導体層8の方向への移動を容易にすることはできる。この場合には、上面視において側面の傾斜している範囲が比較的小さいため、上面視における振動センサ1の小型化については有利である。
また、図6等に示す例では、枠状導電部材4の全体が、枠状導電部材4の下端から上端に向かって外側に傾斜している。この場合には、枠状導電部材4自体を上記のように傾く方向に金属加工すればよいため、側面枠状導電部材4の製作が容易である。また、枠状導電部材4の下端と枠体との空間が大きくなるため、枠状導電部材4と第1メタライズ層9aとの接合において、接合材10でフィレットの形成作業を容易にすることができる。そのため、振動センサ1の生産性を向上させることができる。なお、枠状導電部材4は、この図6等に示す形態に限られるものではなく、導体層3側の側面のみが外側に開くように傾斜したものでもよい。この場合、枠状導電部材4の外側の側面は傾斜していないもの(鉛直方向に伸びる面)でもよい。言い換えれば、枠状導電部材4は、外形が円筒状であって、内側面が円錐状(円錐台状)のものであってもよい。この場合には、枠状導電部材4の第1メタライズ層9aに対する接合面積が大きいため、この部分の接合強度の向上が容易である。
(変形例)
図11は、図6の変形例を示す断面図である。図11において図1〜図10と同様の部位には同様の符号を付している。図11に示す例は、上記実施形態の振動センサ1の1つの変形例である。
図11に示す例においては、枠状導電部材4の前記側面の全体が、導体層3に対向する平面視(上面視)において側面の上部が下部よりも外側に位置するように凸状に湾曲している。この場合には、球状導電部材5と枠状導電部材4との空間距離を大きくすることが容易である。そのため、球状導電部材5を枠状導電部材4の内側に収めることが容易である。したがって、生産性の向上に対して有効な振動センサ1とすることができる。
上記の各実施形態において、例えば図8(a)に示すように、枠状導電部材4の下端部分が、導体層3側に曲がった曲面状であってもよい。この場合には、枠状導電部材4を第1メタライズ層9aに接合する接合材10において効果的にフィレットを形成させることができる。したがって、この場合には、枠状導電部材4と基板2との接合強度の向上に対して有効な振動センサ1とすることができる。
また、曲面状である枠状導電部材4の下端部分において、下端部内側(導体層3側)の曲率半径は、下端部外側(枠体6側)の曲率半径よりも小さくてもよい。この場合には、
枠状導電部材4と第1メタライズ層9aとの接合面積を大きくすることができ、枠状導電部材4と第1メタライズ層9aの接合強度を向上させることができる。
上記の各実施形態において、例えば図8(b)に示すように、枠状導電部材4の上端部分が枠体6側に曲がった曲面状であってもよい。この場合には、振動センサ1の組み立て工程において枠状導電部材4を接合材10にて第1メタライズ層9aに接合する際に、接合材10が枠状導電部材4の外縁部を蔦って、枠状導電部材4の内側に流れ込むような可能性を低減することができる。このような流れ込みが生じると、導電体である接合材10によって振動の検知の精度が低下したり、誤検知(振動していないのに振動している検知すること等)等が生じる可能性がある。したがって、この場合には、組立工程不良の発生リスクが効果的に低減された振動センサ1とすることができる。
また、枠状導電部材4の上端部内側(導体層3側)が曲面状であることにより、上端部と内側側面が重なる端部に突起部(いわゆるバリ)が形成されにくく、誤検知等のリスクを低減することができる。
1 振動センサ
2 基板
2a 凹部
3 導体層
3A 導電板
4 枠状導電部材
4a 傾斜部
5 球状導電部材
6 枠体
7 蓋体
8 上部導体層
9a 第1メタライズ層
9b 第2メタライズ層
9c 第3メタライズ層
10 接合材
11 下面メタライズ層
11a 一方(下面メタライズ層)
11b 他方(下面メタライズ層)
sp1 隙間
sp2 絶縁空間

Claims (6)

  1. 上面を有する基板と、
    前記上面の中央部に位置している導体層と、
    前記基板上に、前記導体層と間をあけて前記導体層を囲んで位置しており、前記導体層側の側面が、該側面の下端と上端との間の少なくとも一部において、前記側面の上端に向かって外側に傾斜している傾斜部を有する枠状導電部材と、
    前記基板上に設けられ、前記枠状導電部材で囲まれる領域において前記導体層上に位置する球状導電部材と、
    前記基板上に前記枠状導電部材を囲んで位置している枠体と、
    前記枠体上に位置して前記球状導電部材を覆っており、少なくとも前記球状導電部材と対向する部分に上部導体層を有する蓋体とを備える振動センサ。
  2. 前記枠状導電部材の前記側面の全体が、該側面の下端から上端に向かって外側に傾斜している請求項1記載の振動センサ。
  3. 前記枠状導電部材の全体が、該枠状導電部材の下端から上端に向かって外側に傾斜している請求項2記載の振動センサ。
  4. 前記枠状導電部材の前記側面の全体が、前記導体層に対向する平面視において前記側面の上部が下部よりも外側に位置するように凸状に湾曲している請求項1記載の振動センサ。
  5. 前記枠状導電部材の下端部分が、前記導体層側に曲がった曲面状である請求項1〜請求項4のいずれか1項記載の振動センサ。
  6. 前記枠状導電部材の上端部分が前記枠体側に曲がった曲面状である請求項1〜請求項5のいずれか1項記載の振動センサ。
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