JP2003139639A - 圧力検出装置用パッケージ - Google Patents
圧力検出装置用パッケージInfo
- Publication number
- JP2003139639A JP2003139639A JP2001331896A JP2001331896A JP2003139639A JP 2003139639 A JP2003139639 A JP 2003139639A JP 2001331896 A JP2001331896 A JP 2001331896A JP 2001331896 A JP2001331896 A JP 2001331896A JP 2003139639 A JP2003139639 A JP 2003139639A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- metallized
- ceramic
- electrode
- ceramic plate
- layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Measuring Fluid Pressure (AREA)
Abstract
することが可能な小型で高感度の圧力検出装置を提供す
ること。 【解決手段】 一方の主面に半導体素子3が搭載される
セラミック基体1の他方の主面に静電容量形成用の第一
メタライズ電極7を設けるとともに、この第一メタライ
ズ電極7と対向する静電容量形成用の第二メタライズ電
極9を内側主面に有し、かつ外側主面の外周縁から0.05
〜0.5mm内側の略全面に補強用メタライズ層11を有す
るセラミック板2を、セラミック基体1との間に密閉空
間を形成するように可撓な状態で接合させた圧力検出装
置用パッケージである。セラミック板2の外周部に発生
するクラックの進行が補強用メタライズ層11で防止され
るとともに第二メタライズ電極と補強用メタライズ層11
との電気的絶縁性が保たれる。
Description
めの圧力検出装置に使用される圧力検出装置用パッケー
ジに関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、圧力を検出するための圧力検出装
置として静電容量型の圧力検出装置が知られている。こ
の静電容量型の圧力検出装置は、例えば図2に断面図で
示すように、セラミックス材料や樹脂材料から成る配線
基板21上に、静電容量型の感圧素子22と、パッケージ28
に収容された演算用の半導体素子29とを備えている。感
圧素子22は、例えばセラミックス材料等の電気絶縁材料
から成り、上面中央部に静電容量形成用の一方の電極23
が被着された凹部を有する絶縁基体24と、この絶縁基体
24の上面に絶縁基体24との間に密閉空間を形成するよう
にして可撓な状態で接合され、下面に静電容量形成用の
他方の電極25が被着された絶縁板26と、各静電容量形成
用の電極23・25をそれぞれ外部に電気的に接続するため
の外部リード端子27とから構成されており、外部の圧力
に応じて絶縁板26が撓むことにより各静電容量形成用の
電極23・25間に形成される静電容量が変化する。そし
て、この静電容量の変化を演算用の半導体素子29により
演算処理することにより外部の圧力を検出することがで
きる。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の圧力検出装置によると、感圧素子22と半導体素子29
とを配線基板21上に個別に実装していることから、圧力
検出装置が大型化してしまうとともに圧力検出用の電極
23・25と半導体素子29との間の配線が長いものとなり、
この長い配線間に不要な静電容量が形成されるため感度
が低いという問題点を有していた。 【0004】そこで、本願出願人は、先に特願2000−22
3787号において、一方の主面に半導体素子が搭載される
搭載部を有するセラミック基体と、このセラミック基体
の表面および内部に配設され、半導体素子の各電極が電
気的に接続される複数のメタライズ配線導体と、セラミ
ック基体の他方の主面の中央部に被着され、メタライズ
配線導体の一つに電気的に接続された静電容量形成用の
第一メタライズ電極と、セラミック基体の他方の主面
に、この主面の中央部との間に密閉空間を形成するよう
に可撓な状態で接合されたセラミック板と、このセラミ
ック板の内側主面に第一メタライズ電極と対向して被着
され、メタライズ配線導体の他の一つに電気的に接続さ
れた静電容量形成用の第二メタライズ電極と、セラミッ
ク板の外側主面の略全面に被着された補強用メタライズ
層を具備する圧力検出装置用パッケージを提案した。 【0005】この圧力検出装置用パッケージによると、
一方の主面に半導体素子が搭載される搭載部を有するセ
ラミック基体の他方の主面に静電容量形成用の第一メタ
ライズ電極を設けるとともに、この第一メタライズ電極
に対向する静電容量形成用の第二メタライズ電極を内側
主面に有するセラミック板を、セラミック基体の他方の
主面との間に密閉空間を形成するようにして可撓な状態
で接合させたことから、半導体素子を収容するパッケー
ジに感圧素子が一体に形成され、その結果、圧力検出装
置を小型とすることができるとともに圧力検出用の電極
と半導体素子とを接続する配線を短いものとして、これ
らの配線間に発生する不要な静電容量を小さなものとす
ることができる。また、セラミック板の外側主面の略全
面に補強用メタライズ層が被着されていることから、セ
ラミック板に外部の圧力が繰返し印加された場合に、セ
ラミック板の外周部にクラックが発生することが有効に
防止されるとともに、仮にクラックが発生した場合で
も、そのクラックがセラミック板の中央部まで進行する
ことが有効に防止される。 【0006】なお、この特願2000−223787号で提案した
圧力検出装置用パッケージにおいては、セラミック基体
とセラミック板とは、ろう付けにより接合されており、
具体的にはセラミック基体の他方の主面に第一メタライ
ズ電極を取り囲む枠状の接合用メタライズ層を設けると
ともに、この接合用メタライズ層とセラミック板の内側
主面に設けた第二メタライズ電極の外周部とを銀−銅合
金等のろう材を介してろう付けすることによって接合さ
れている。この場合、第二メタライズ電極の外周部は接
合用のメタライズ層として機能する。 【0007】しかしながら、この特願2000−223787号で
提案した圧力検出装置用パッケージによると、セラミッ
ク板の外側主面の外周縁まで補強用メタライズ層を被着
させており、そのため、セラミック板の第二メタライズ
電極とセラミック基体の接合用メタライズ層とをろう付
けした際にろう材と補強用メタライズ層の外周縁とが接
触して補強用メタライズ層と第二メタライズ電極との間
に電気的な短絡が発生しやすい。このように第二メタラ
イズ電極と補強用メタライズ層との間に電気的な短絡が
ある場合、第二メタライズ電極と外部との間に補強用メ
タライズ層を介して不要な寄生容量が形成されやすく、
そのため、外部の圧力を安定して測定することができな
いという問題点を有していた。 【0008】本発明は、かかる問題点に鑑み案出された
ものであり、その目的は、補強用メタライズ層と第二電
極との電気的な絶縁性が保たれ、圧力検出特性が変わる
ことのない、小型でかつ感度が高く、しかも外部の圧力
を正確に検出することが可能な圧力検出装置を提供する
ことにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明の圧力検出装置用
パッケージは、内部および表面に複数のメタライズ配線
導体を有するとともに一方の主面に半導体素子が搭載さ
れる搭載部を、他方の主面に前記メタライズ配線導体の
一つに電気的に接続された静電容量形成用の第一メタラ
イズ電極および該第一メタライズ電極を取り囲み、前記
メタライズ配線導体の他の一つに電気的に接続された枠
状の第一接合用メタライズ層を有するセラミック基体
と、一方の主面に前記第一メタライズ電極に対向する静
電容量形成用の第二メタライズ電極および該第二メタラ
イズ電極に電気的に接続され、かつ前記第一接合用メタ
ライズ層にろう付けされた枠状の第二接合用メタライズ
層を有するとともに、他方の主面の略全面に補強用メタ
ライズ層を有し、前記セラミック基体の前記他方の主面
との間に密閉空間を形成するように可撓な状態で前記セ
ラミック基体に接合されたセラミック板とから成る圧力
検出装置用パッケージであって、前記補強用メタライズ
層は、前記セラミック板の外周縁から0.05〜0.5mm内
側に設けられていることを特徴とするものである。 【0010】本発明の圧力検出装置用パッケージによれ
ば、セラミック板の外側主面の略全面に補強用のメタラ
イズ層を設けたことから、セラミック板に外部の圧力が
繰返し印加された場合にセラミック板の外周部にクラッ
クが発生したとしても、そのクラックの進行はセラミッ
ク板の外側主面に設けられた補強用メタライズ層により
有効に防止される。また、前記補強用メタライズ層は、
前記セラミック板の外周縁から0.05〜0.5mm内側に設
けられていることから、セラミック基体とセラミック板
とを接合するろう材が補強用メタライズ層と接触するこ
とが有効に防止され、補強用メタライズ層と第二メタラ
イズ電極との間に電気的絶縁性の低下や電気的な短絡が
発生することはない。 【0011】 【発明の実施の形態】次に、本発明を添付の図面を基に
詳細に説明する。図1は、本発明の圧力検出装置用パッ
ケージの実施の形態の一例を示す断面図であり、図中、
1はセラミック基体、2はセラミック板、3は半導体素
子である。 【0012】セラミック基体1は、酸化アルミニウム質
焼結体や窒化アルミニウム質焼結体・ムライト質焼結体
・ガラスセラミックス等のセラミックス材料から成る積
層体であり、例えば酸化アルミニウム質焼結体から成る
場合であれば、酸化アルミニウム・酸化珪素・酸化マグ
ネシウム・酸化カルシウム等のセラミック原料粉末に適
当な有機バインダ・溶剤・可塑剤・分散剤を添加混合し
て泥漿状となすとともに、これを従来周知のドクタブレ
ード法を採用してシート状に成形することにより複数枚
のセラミックグリーンシートを得、しかる後、これらの
セラミックグリーンシートに適当な打ち抜き加工・積層
加工・切断加工を施すことによりセラミック基体1用の
生セラミック成形体を得るとともに、この生セラミック
成形体を約1600℃の温度で焼成することにより製作され
る。 【0013】セラミック基体1は、その下面中央部に半
導体素子3を収容するための凹部1aが形成されてお
り、それにより半導体素子3を収容する容器として機能
する。そして、この凹部1aの底面中央部が半導体素子
3が搭載される搭載部1bとなっており、この搭載部1
bに半導体素子3を搭載するとともに凹部1a内に例え
ばエポキシ樹脂等の樹脂製封止材4を充填することによ
り半導体素子3が封止される。なお、この例では半導体
素子3は樹脂製封止材4を凹部1a内に充填することに
より封止されるが、半導体素子3はセラミック基体1の
下面に金属やセラミックスから成る蓋体を凹部1aを塞
ぐように接合させることにより封止されてもよい。 【0014】また、搭載部1bには半導体素子3の各電
極と接続される複数のメタライズ配線導体5が導出して
おり、このメタライズ配線導体5と半導体素子3の各電
極を半田バンプ6等の導電性材料から成る導電性接合材
を介して接合することにより半導体素子3の各電極と各
メタライズ配線導体5とが電気的に接続されるとともに
半導体素子3が搭載部1bに固定される。なお、この例
では、半導体素子3の電極とメタライズ配線導体5とは
半田バンプ6を介して接続されるが、半導体素子3の電
極とメタライズ配線導体5とはボンディングワイヤ等の
他の種類の電気的接続手段により接続されてもよい。 【0015】メタライズ配線導体5は、半導体素子3の
各電極を外部電気回路および後述する第一メタライズ電
極7・第二メタライズ電極9に電気的に接続するための
導電路として機能し、その一部はセラミック基体1の外
周下面に導出し、別の一部は第一メタライズ電極7・第
二メタライズ電極9に電気的に接続されている。そし
て、半導体素子3の各電極をこれらのメタライズ配線導
体5に半田バンプ6を介して電気的に接続するとともに
半導体素子3を樹脂製封止材4で封止した後、メタライ
ズ配線導体5のセラミック基体1外周下面に導出した部
位を外部電気回路基板の配線導体に半田等の導電性接合
材を介して接合することにより、内部に収容する半導体
素子3が外部電気回路に電気的に接続されることとな
る。 【0016】このようなメタライズ配線導体5は、タン
グステンやモリブデン・銅・銀等の金属粉末メタライズ
から成り、タングステン等の金属粉末に適当な有機バイ
ンダ・溶剤・可塑剤・分散剤等を添加混合して得たメタ
ライズペーストを従来周知のスクリーン印刷法を採用し
てセラミック基体1用のセラミックグリーンシートに所
定のパターンに印刷塗布し、これをセラミック基体1用
の生セラミック成形体とともに焼成することによってセ
ラミック基体1の内部および表面に所定のパターンに形
成される。なお、メタライズ配線導体5の露出表面に
は、メタライズ配線導体5が酸化腐食するのを防止する
とともにメタライズ配線導体5と半田等の導電性接合材
との接合を良好なものとするために、通常であれば、厚
みが1〜10μm程度のニッケルめっき層と厚みが0.1〜
3μm程度の金めっき層とが順次被着されている。 【0017】また、セラミック基体1の上面外周部には
高さが0.01〜5mm程度の枠状の突起部1cが設けられ
ており、それにより上面中央部に底面が略平坦な略円形
の凹部1dが形成されている。この凹部1dは、後述す
るように、セラミック板2との間に密閉空間を形成する
ためのものであり、この凹部1dの底面には静電容量形
成用の第一メタライズ電極7が被着されている。 【0018】この第一メタライズ電極7は、後述する第
二メタライズ電極9とともに感圧素子用の静電容量を形
成するためのものであり、例えば略円形のパターンに形
成されている。そして、この第一メタライズ電極7には
メタライズ配線導体5の一つ5aが接続されており、そ
れにより、このメタライズ配線導体5aに半導体素子3
の電極を半田バンプ6等の導電性接合材を介して接続す
ると、半導体素子3の電極と第一メタライズ電極7とが
電気的に接続されるようになっている。 【0019】このような第一メタライズ電極7は、タン
グステンやモリブデン・銅・銀等の金属粉末メタライズ
から成り、タングステン等の金属粉末に適当な有機バイ
ンダ・溶剤・可塑剤・分散剤を添加混合して得たメタラ
イズペーストを従来周知のスクリーン印刷法を採用して
セラミック基体1用のセラミックグリーンシートに印刷
塗布し、これをセラミック基体1用の生セラミック成形
体とともに焼成することによってセラミック基体1の凹
部1d底面に所定のパターンに形成される。なお、第一
メタライズ電極7の露出表面には、第一メタライズ電極
7が酸化腐食するのを防止するために、通常であれば、
厚みが1〜10μm程度のニッケルめっき層が被着されて
いる。 【0020】また、セラミック基体1の突起部1cの上
面にはその全周にわたり枠状の第一接合用メタライズ層
8が被着されており、この第一接合用メタライズ層8に
は、下面に第二接合用メタライズ層10を有するセラミッ
ク板2が銀−銅ろう材等の導電性接合材を介して接合さ
れている。そして、それによりセラミック基体1とセラ
ミック板2との間に密閉空間が形成されている。 【0021】この第一接合用メタライズ層8にはメタラ
イズ配線導体5の一つ5bが接続されており、それによ
り、このメタライズ配線導体5bに半導体素子3の電極
を半田バンプ6等の導電性接合材を介して電気的に接続
すると、メタライズ配線導体5bおよび第一接合用メタ
ライズ層8および第二接合用メタライズ層10を介して第
二メタライズ電極9と半導体素子3の電極とが電気的に
接続されるようになっている。 【0022】第一接合用メタライズ層8は、タングステ
ンやモリブデン・銅・銀等の金属粉末メタライズから成
り、タングステン等の金属粉末に適当な有機バインダ・
溶剤・可塑剤・分散剤を添加混合して得たメタライズペ
ーストを従来周知のスクリーン印刷法を採用してセラミ
ック基体1用のセラミックグリーンシートに印刷塗布
し、これをセラミック基体1用の生セラミック成形体と
ともに焼成することによってセラミック基体1の突起部
1c上面に枠状の所定のパターンに形成される。なお、
第一接合用メタライズ層8の表面には、第一接合用メタ
ライズ層8が酸化腐食するのを防止するとともに第一接
合用メタライズ層8と導電性接合材との接合を強固なも
のとするために、通常であれば、厚みが1〜10μm程度
のニッケルめっき層が被着されている。 【0023】また、セラミック基体1の上面に取着され
たセラミック板2は、酸化アルミニウム質焼結体や窒化
アルミニウム質焼結体・ムライト質焼結体・ガラスセラ
ミックス等のセラミックス材料から成る厚みが0.01〜5
mmの略平板であり、外部の圧力に応じてセラミック基
体1側に撓む、いわゆる圧力検出用のダイアフラムとし
て機能する。 【0024】なお、セラミック板2は、その厚みが0.01
mm未満では、その機械的強度が小さいものとなってし
まうため、これに大きな外部圧力が印加された場合に破
壊されてしまう危険性が大きなものとなり、他方、5m
mを超えると、小さな圧力では撓みにくくなり、圧力検
出用のダイアフラムとしては不適となってしまう。した
がって、セラミック板2の厚みは0.01〜5mmの範囲が
好ましい。 【0025】このようなセラミック板2は、例えば酸化
アルミニウム質焼結体から成る場合であれば、酸化アル
ミニウム・酸化珪素・酸化マグネシウム・酸化カルシウ
ム等のセラミック原料粉末に適当な有機バインダ・溶剤
・可塑剤・分散剤を添加混合して泥漿状となすととも
に、これを従来周知のドクタブレード法を採用してシー
ト状に成形することによりセラミックグリーンシートを
得、しかる後、このセラミックグリーンシートに適当な
打ち抜き加工や切断加工を施すことによりセラミック板
2用の生セラミック成形体を得るとともに、この生セラ
ミック成形体を約1600℃の温度で焼成することにより製
作される。 【0026】また、セラミック板2の下面中央部には、
静電容量形成用の略円形の第二メタライズ電極9が被着
されている。この第二メタライズ電極9は、前述の第一
メタライズ電極7とともに感圧素子用の静電容量を形成
するための電極として機能する。 【0027】このような第二メタライズ電極9は、タン
グステンやモリブデン・銅・銀等の金属粉末メタライズ
から成り、タングステン等の金属粉末に適当な有機バイ
ンダ・溶剤・可塑剤・分散剤を添加混合して得たメタラ
イズペーストを従来周知のスクリーン印刷法を採用して
セラミック板2用のセラミックグリーンシートに印刷塗
布し、これをセラミック板2用の生セラミック成形体と
ともに焼成することによってセラミック板2の下面の中
央部に所定のパターンに形成される。なお、第二メタラ
イズ電極9の露出表面には、第二メタライズ電極9が酸
化腐食するのを防止するために、通常であれば、厚みが
1〜10μm程度のニッケルめっき層が被着されている。 【0028】さらに、セラミック板2の下面外周部に
は、第二メタライズ電極9に電気的に接続された枠状の
第二接合用メタライズ層10が被着されている。この第二
接合用メタライズ層10はセラミック板2をセラミック基
体1に接合するための接合用下地金属層として機能し、
第一接合用メタライズ層8と第二接合用メタライズ層10
とを銀−銅ろう等の導電性接合材を介して接合すること
によりセラミック基体1にセラミック板2が接合される
とともにメタライズ配線導体5bと第二メタライズ電極
9とが電気的に接続され、同時にセラミック基体1とセ
ラミック板2との間に密閉空間が形成される。 【0029】このような第二接合用メタライズ層10は、
タングステンやモリブデン・銅・銀等の金属粉末メタラ
イズから成り、タングステン等の金属粉末に適当な有機
バインダ・溶剤・可塑剤・分散剤を添加混合して得たメ
タライズペーストを従来周知のスクリーン印刷法を採用
してセラミック板2用のセラミックグリーンシートに印
刷塗布し、これをセラミック板2用の生セラミック成形
体とともに焼成することによってセラミック板2の下面
の外周部に所定のパターンに形成される。なお、第二接
合用メタライズ層10の表面には、第二接合用メタライズ
層10が酸化腐食するのを防止するととも第二接合用メタ
ライズ層10と導電性接合材との接合を良好とするため
に、通常であれば、厚みが1〜10μm程度のニッケルめ
っき層が被着されている。 【0030】このとき、第一メタライズ電極7と第二メ
タライズ電極9とは、セラミック基体1とセラミック板
2との間に形成された密閉空間を挟んで対向しており、
これらの間には、第一メタライズ電極7や第二メタライ
ズ電極9の面積および第一メタライズ電極7と第二メタ
ライズ電極9との間隔に応じて所定の静電容量が形成さ
れる。そして、セラミック板2の上面に外部の圧力が印
加されると、その圧力に応じてセラミック板2がセラミ
ック基体1側に撓んで第一メタライズ電極7と第二メタ
ライズ電極9との間隔が変わり、それにより、第一メタ
ライズ電極7と第二メタライズ電極9との間の静電容量
が変化するので、外部の圧力の変化を静電容量の変化と
して感知する感圧素子として機能する。そして、この静
電容量の変化を凹部1a内に収容した半導体素子3にメ
タライズ配線導体5a・5bを介して伝達し、これを半
導体素子3で演算処理することによって外部の圧力の大
きさを知ることができる。 【0031】このように、本発明の圧力検出装置用パッ
ケージによれば、一方の主面に半導体素子3が搭載され
るセラミック基体1の他方の主面に、静電容量形成用の
第一メタライズ電極7を設けるとともにこの第一メタラ
イズ電極7と対向する静電容量形成用の第二メタライズ
電極9を内側主面に有するセラミック板2をセラミック
基体1との間に密閉空間を形成するように可撓な状態で
接合させたことから、半導体素子3を収容する容器と感
圧素子とが一体となり、その結果、圧力検出装置を小型
化することができる。また、静電容量形成用の第一メタ
ライズ電極7および第二メタライズ電極9を、セラミッ
ク基体1に設けたメタライズ配線導体5a・5bを介し
て半導体素子3に接続することから、第一メタライズ電
極7および第二メタライズ電極9を短い距離で半導体素
子3に接続することができ、その結果、これらのメタラ
イズ配線導体5a・5b間に発生する不要な静電容量を
小さなものとして感度の高い圧力検出装置を提供するこ
とができる。 【0032】なお、第一メタライズ電極7と第二メタラ
イズ電極9との間隔が1気圧中において0.01mm未満の
場合は、セラミック板2に大きな圧力が印加された際
に、第一メタライズ電極7と第二メタライズ電極9とが
接触して圧力を検出することができなくなってしまう危
険性があり、他方、5mmを超えると、第一メタライズ
電極7と第二メタライズ電極9との間に形成される静電
容量が小さなものとなり、圧力を検出する感度が低いも
のとなる傾向にある。したがって、第一メタライズ電極
7と第二メタライズ電極9との間隔は、1気圧中におい
て0.01〜5mmの範囲が好ましい。 【0033】またさらに、セラミック板2の上面には、
セラミック板2の外周縁から0.05〜0.5mm内側の領域
の略全面に補強用のメタライズ層11が被着されている。
補強用メタライズ層11は、タングステンやモリブデン・
銅・銀等の金属粉末メタライズから成り、セラミック板
2に外部の圧力が繰返し印加された場合にセラミック板
2の外周部にクラックが発生したとしても、そのクラッ
クがセラミック板2の中央部まで進行するのを防止する
ための障壁として機能する。このように、本発明の圧力
検出装置用パッケージによれば、セラミック板2の外周
縁から0.05〜0.5mm内側の領域の略全面に補強用メタ
ライズ層11が被着されていることから、セラミック板2
に外部の圧力が繰返し印加された場合にセラミック板2
の外周部にクラックが発生したとしても、セラミック板
2の外側主面の外周縁から0.05〜0.5mm内側に被着され
た補強用メタライズ層11が障壁として機能するので、そ
のクラックがセラミック板2の中央部まで進行すること
が有効に防止される。したがって、本発明の圧力検出装
置用パッケージによれば、セラミック基体1とセラミッ
ク板2との間に形成された密閉空間の気密性が損なわれ
ることはなく、外部の圧力を常に正常に検出することが
可能である。 【0034】また、補強用メタライズ層11はセラミック
板2の外周縁から0.05〜0.5mm内側に形成されている
ことから、セラミック基体1の第一接合用メタライズ層
8にセラミック板2の第二接合用メタライズ層10をろう
材を介して接合する際に、ろう材と第二接合用メタライ
ズ層10とが電気的に短絡することはなく、したがって、
第二メタライズ電極9と補強用メタライズ層11との間の
電気的絶縁が良好に保たれ、その結果、第二メタライズ
電極9と外部との間に補強用メタライズ層11を介した不
要な寄生容量が発生することはなく、外部の圧力を常に
正確に検出することができる。 【0035】なお、補強用メタライズ層11は、セラミッ
ク板2の外周縁からの距離が0.05mm未満であると、セ
ラミック基体1の第一接合用メタライズ層8とセラミッ
ク板2の第二接合用メタライズ層10とをろう材を介して
接合する際に、ろう材が補強用メタライズ層11に接触す
る危険性が高いものとなる。他方、0.5mmを超える
と、セラミック板2の外周部にクラックが発生した場合
に、そのクラックがセラミック板2の外周縁から0.5m
mのところまで進行してしまい、セラミック基体1とセ
ラミック板2との間に形成された密閉空間の気密性が損
なわれてしまう危険性が大きくなる。したがって、補強
用メタライズ層11が形成される領域は、セラミック板2
の外周縁から0.05〜0.5mm内側の領域に特定される。 【0036】また、補強用メタライズ層11は、その厚み
が5μm未満であると、セラミック板2の外周部にクラ
ックが発生した場合に、そのクラックがセラミック板2
の中央部まで進行するのを有効に防止することができな
くなる危険性が大きくなる。他方、50μmを超えると、
セラミック板2と補強用メタライズ層11との熱膨張係数
の相違に起因して補強用メタライズ層11がセラミック板
2から剥離する危険性が大きなものとなる。したがっ
て、補強用メタライズ層11の厚みは、5〜50μmの範囲
が好ましい。 【0037】このような補強用メタライズ層11は、タン
グステン等の金属粉末に適当な有機バインダ・溶剤・可
塑剤・分散剤を添加混合して得たメタライズペーストを
従来周知のスクリーン印刷法を採用してセラミック板2
用のセラミックグリーンシートに印刷塗布し、これをセ
ラミック板2用の生セラミック成形体とともに焼成する
ことによって形成される。また、補強用メタライズ層11
の露出表面には、補強用メタライズ層11が酸化腐食する
のを防止するために、通常であれば、厚みが1〜10μm
程度のニッケルめっき層および厚みが0.1〜3μm程度
の金めっき層が被着されている。 【0038】かくして、上述の圧力検出装置用パッケー
ジによれば、搭載部1bに半導体素子3を搭載するとと
もに半導体素子3の各電極とメタライズ配線導体5とを
電気的に接続し、しかる後、半導体素子3を封止するこ
とによって小型でかつ感度が高く、しかも外部の圧力を
長期間にわたり正確に検出することが可能な高信頼性の
圧力検出装置となる。 【0039】なお、本発明は、上述の実施の形態の一例
に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない
範囲であれば種々の変更は可能である。 【0040】 【発明の効果】以上、説明したように、本発明の圧力検
出装置用パッケージによれば、一方の主面に半導体素子
が搭載される搭載部を有するセラミック基体の他方の主
面に静電容量形成用の第一メタライズ電極を設けるとと
もに、この第一メタライズ電極と対向する静電容量形成
用の第二メタライズ電極を内側面に有するセラミック板
を、セラミック基体の他方の主面との間に密閉空間を形
成するようにして可撓な状態で接合させたことから、半
導体素子を収容するパッケージと感圧素子とが一体とな
り、その結果、圧力検出装置を小型とすることができ
る。また、静電容量形成用の第一メタライズ電極および
第二メタライズ電極を、絶縁基体に設けたメタライズ配
線導体を介して半導体素子に接続することから、第一メ
タライズ電極および第二メタライズ電極を短い距離で半
導体素子に接続することができ、その結果、これらのメ
タライズ配線導体間に発生する不要な静電容量を小さな
ものとして感度の高い圧力検出装置を提供することがで
きる。さらに、セラミック板の外側主面の略全面に補強
用メタライズ層を設けたことから、セラミック板に外部
の圧力が繰返し印加された場合に、セラミック板の外周
部にクラックが発生したとしても、そのクラックがセラ
ミック板の中央部まで進行することが補強用メタライズ
層により有効に防止され、その結果、セラミック基体と
セラミック板との間に形成された密閉空間の気密性が低
下することはなく、外部の圧力を長期間にわたり正確に
検出することが可能な圧力検出装置を提供することがで
きる。さらに、補強用メタライズ層は、前記セラミック
板の外周縁から0.05〜0.5mm内側に設けられているこ
とから、セラミック基体とセラミック板とを接合するろ
う材が補強用メタライズ層と接触することが有効に防止
され、第二メタライズ電極と補強用メタライズ層との間
の電気的絶縁が良好に保たれ、その結果、第二メタライ
ズ電極と外部との間に補強用メタライズ層を介した不要
な寄生容量が発生することはなく、その結果、外部の圧
力を常に正確に検出することが可能な圧力検出装置を提
供することができる。
態の一例を示す断面図である。 【図2】従来の圧力検出装置を示す断面図である。 【符号の説明】 1・・・・・セラミック基体 2・・・・・セラミック板 3・・・・・半導体素子 5,5a,5b・・・・・メタライズ配線導体 7・・・・・第一メタライズ電極 9・・・・・第二メタライズ電極 11・・・・・補強用メタライズ層
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 内部および表面に複数のメタライズ配線
導体を有するとともに一方の主面に半導体素子が搭載さ
れる搭載部を、他方の主面に前記メタライズ配線導体の
一つに電気的に接続された静電容量形成用の第一メタラ
イズ電極および該第一メタライズ電極を取り囲み、前記
メタライズ配線導体の他の一つに電気的に接続された枠
状の第一接合用メタライズ層を有するセラミック基体
と、一方の主面に前記第一メタライズ電極に対向する静
電容量形成用の第二メタライズ電極および該第二メタラ
イズ電極に電気的に接続され、かつ前記第一接合用メタ
ライズ層にろう付けされた枠状の第二接合用メタライズ
層を有するとともに、他方の主面の略全面に補強用メタ
ライズ層を有し、前記セラミック基体の前記他方の主面
との間に密閉空間を形成するように可撓な状態で前記セ
ラミック基体に接合されたセラミック板とから成る圧力
検出装置用パッケージであって、前記補強用メタライズ
層は、前記セラミック板の外周縁から0.05〜0.5
mm内側に設けられていることを特徴とする圧力検出装
置用パッケージ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001331896A JP2003139639A (ja) | 2001-10-30 | 2001-10-30 | 圧力検出装置用パッケージ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001331896A JP2003139639A (ja) | 2001-10-30 | 2001-10-30 | 圧力検出装置用パッケージ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003139639A true JP2003139639A (ja) | 2003-05-14 |
Family
ID=19147396
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001331896A Pending JP2003139639A (ja) | 2001-10-30 | 2001-10-30 | 圧力検出装置用パッケージ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003139639A (ja) |
-
2001
- 2001-10-30 JP JP2001331896A patent/JP2003139639A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2001356064A (ja) | 圧力検出装置用パッケージ | |
JP2002107254A (ja) | 圧力検出装置用パッケージ | |
JP3716165B2 (ja) | 圧力検出装置用パッケージおよび圧力検出装置 | |
JP2003042873A (ja) | 圧力検出装置用パッケージ | |
JP2003042875A (ja) | 圧力検出装置用パッケージ | |
JP4713029B2 (ja) | 圧力検出装置用パッケージ | |
JP4974424B2 (ja) | 圧力検出装置用パッケージ | |
JP4557405B2 (ja) | 圧力検出装置用パッケージ | |
JP2002323394A (ja) | 圧力検出装置用パッケージ | |
JP2003139639A (ja) | 圧力検出装置用パッケージ | |
JP4794072B2 (ja) | 圧力検出装置用パッケージ | |
JP4771667B2 (ja) | 圧力検出装置用パッケージおよび圧力検出装置 | |
JP2004205377A (ja) | 圧力検出装置用パッケージ | |
JP2005156410A (ja) | 圧力検出装置用パッケージ | |
JP2003130744A (ja) | 圧力検出装置用パッケージ | |
JP2002005766A (ja) | 圧力検出装置用パッケージ | |
JP2003014569A (ja) | 圧力検出装置用パッケージ | |
JP2002323393A (ja) | 圧力検出装置用パッケージ | |
JP2002350265A (ja) | 圧力検出装置用パッケージ | |
JP2002323391A (ja) | 圧力検出装置用パッケージ | |
JP2003065873A (ja) | 圧力検出装置用パッケージ | |
JP2003139640A (ja) | 圧力検出装置用パッケージ | |
JP2003065868A (ja) | 圧力検出装置用パッケージ | |
JP2002286569A (ja) | 圧力検出装置用パッケージ | |
JP2004117172A (ja) | 圧力検出装置用パッケージ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040415 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060224 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060627 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060822 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20061207 |