JP2019007430A - 作業機の冷却制御システム及び作業機 - Google Patents

作業機の冷却制御システム及び作業機 Download PDF

Info

Publication number
JP2019007430A
JP2019007430A JP2017124362A JP2017124362A JP2019007430A JP 2019007430 A JP2019007430 A JP 2019007430A JP 2017124362 A JP2017124362 A JP 2017124362A JP 2017124362 A JP2017124362 A JP 2017124362A JP 2019007430 A JP2019007430 A JP 2019007430A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fan
control
rotational speed
actual
gain
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017124362A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6779837B2 (ja
Inventor
望 皆川
Nozomi Minagawa
望 皆川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kubota Corp filed Critical Kubota Corp
Priority to JP2017124362A priority Critical patent/JP6779837B2/ja
Priority to DE102018004992.3A priority patent/DE102018004992A1/de
Priority to US16/015,968 priority patent/US10669920B2/en
Publication of JP2019007430A publication Critical patent/JP2019007430A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6779837B2 publication Critical patent/JP6779837B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Component Parts Of Construction Machinery (AREA)

Abstract

【課題】ファンの目標回転数の変更に伴ってファンの実回転数を応答性かつ安定性良く変更する。
【解決手段】作業機の冷却制御システムは、出力軸を有する原動機と、原動機の出力軸の回転動力によって回転するファンと、ファンが装着されたハウジングと、原動機の出力軸の回転動力によって回転し、且つ、ハウジングとの間に形成されたギャップに導入された流体によって当該ハウジングと共に回転するロータと、ギャップに導入する流体の導入量を設定する流体設定部と、ファンの実回転数とファンの目標回転数との差分に対して比例制御を行う比例制御部と、差分に対して積分制御を行う積分制御部と、差分に対して微分制御を行う微分制御部と、比例制御、積分制御、微分制御のいずれかの制御ゲインを原動機の実回転数に基づいて設定するゲイン設定部と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ホイルローダ、スキッドステアローダ、コンパクトトラックローダ等の作業機の冷却制御システム及び作業機に関する。
従来、作業機の冷却制御システムとして特許文献1が知られている。特許文献1の作業機の冷却制御システムは、冷却流体を冷却するために外気を冷却風として導入する冷却ファンの回転数を制御する制御装置を備え、流体温度を検知する流体温度センサと、外気の温度を検知する外気温センサと、流体温度と外気の温度との差分を算出し、差分の大きさに応じて冷却ファンの目標回転数を設定している。
特開2007−255216号公報
さて、特許文献1で採用している冷却制御システムは、ビスカスクラッチ(流体継手)によってエンジンからの動力が伝達される構造(粘性クラッチファン構造)である。粘性クラッチファン構造では、粘度の高いシリコンオイルの量によって、ファンに伝達するトルクが変化し、冷却ファンの回転数を変更する。粘性クラッチファン構造では、制御装置から冷却ファンの目標回転数を変更したとしても、冷却ファンの実際の回転数が変更できないことがあった。
本発明は、上記したような従来技術の問題点を解決すべくなされたものであって、ファンの目標回転数の変更に伴ってファンの実回転数を簡単に変更することができる作業機の冷却制御システム及び作業機を提供することを目的とする。
この技術的課題を解決するための本発明の技術的手段は、以下の通りである。
作業機の冷却制御システムは、出力軸を有する原動機と、前記原動機の出力軸の回転動力によって回転するファンと、前記ファンが装着されたハウジングと、前記原動機の出力軸の回転動力によって回転し、且つ、前記ハウジングとの間に形成されたギャップに導入された流体によって当該ハウジングと共に回転するロータと、前記ギャップに導入する前記流体の導入量を設定する流体設定部と、前記ファンの実回転数を検出するファン回転検出装置と、前記ファンの目標回転数を取得する目標回転取得部と、前記ファンの実回転数と前記ファンの目標回転数との差分に対して比例制御を行う比例制御部と、前記差分に対して積分制御を行う積分制御部と、前記差分に対して微分制御を行う微分制御部と、前記比例制御、前記積分制御、微分制御のいずれかの制御ゲインを前記原動機の実回転数に基づいて設定するゲイン設定部と、を備えている。
作業機の冷却制御システムは、前記原動機の実回転数を検出する原動回転検出装置と、前記原動機の実回転数と前記制御ゲインとが対応付けられた設定テーブルと、を備え、前記ゲイン設定部は、前記原動回転検出装置が検出した原動機の実回転数に対応する前記制御ゲインを前記設定テーブルから抽出し、前記抽出した制御ゲインを前記比例制御、前記積分制御、微分制御のいずれかに適用する。
作業機の冷却制御システムは、前記ゲイン設定部は、少なくともオーバシュートを抑制する制御ゲインを前記原動機の実回転数に基づいて設定する。
作業機の冷却制御システムは、前記原動機の実回転数を検出する原動回転検出装置と、前記原動回転検出装置で検出された原動機の実回転数から所定回転数を減算した減算値を、前記ファンの目標回転数に設定する目標変更部と、を備えている。
作業機は、上述した作業機の冷却制御システムを備えている。
本発明によれば、ファンの目標回転数の変更に伴ってファンの実回転数を簡単に変更す
ることができる。
作業機の冷却制御システムを示す図である。 エンジンと冷却装置との関係を示す図である。 ファンの回転数の応答改善処理を行わなかった場合の試験結果を示す図である。 ファンの回転数の応答改善処理を行った場合の試験結果を示す図である。 冷却制御システムにおいてゲイン変更処理を行わなかった場合の第1の試験結果を示す図である。 冷却制御システムにおいてゲイン変更処理を行わなかった場合の第2の試験結果を示す図である。 冷却制御システムにおいてゲイン変更処理を行わなかった場合の第3の試験結果を示す図である。 冷却制御システムにおいてゲイン変更処理を行わなかった場合の第4の試験結果を示す図である。 制御ブロック図を示す図である。 冷却制御システムにおいてゲイン変更処理に用いられる比例ゲインマップの一例を示す図である。 冷却制御システムにおいてゲイン変更処理に用いられる積分ゲインマップの一例を示す図である。 冷却制御システムにおいてゲイン変更処理に用いられる微分ゲインマップの一例を示す図である。 ホイルローダの全体図である。
以下、本発明に係る作業機の冷却制御システム及びこの冷却制御システムを備えた作業機の好適な実施形態について、適宜図面を参照しながら説明する。
図7は、ホイルローダの全体図である。
まず、作業機として、ホイルローダを例にあげ説明する。なお、作業機は、ホイルローダに限定されず、コンパクトトラックローダ、スキッドステアローダ、バックホー等であっても、その他の作業機であってもよい。
図7に示すように、ホイルローダ1は、アーティキュレート式の作業機であり、機体2と、前方で作業が可能な作業装置3とを有している。機体2には前輪5及び後輪6が設けられている。機体2には、支持フレーム4が設けられている。作業装置3は、リフトアーム9とバケット10とを有する。リフトアーム9は、その基端側が支持フレーム4に幅方向の軸心(横軸)回りに揺動自在に支持されている。リフトアーム9はリフトシリンダ12の伸縮によって作動される。即ち、リフトシリンダ12を伸縮すると、リフトアーム9は上下方向に揺動する。バケット10は、リフトアーム9の先端側に横軸回りに揺動自在に支持されている。バケット10は、バケットシリンダ13の伸縮によって上下方向に回動する。なお、バケット10は着脱自在に設けられていて、バケット10の代わりに、スイーパー、モアー、ブレーカ等の予備アタッチメントをリフトアーム9の先端側に取り付け可能とされている。
機体2には、運転席14と、ステアリング16と、作業装置3を操作する操作装置17と、原動機18とが設けられている。原動機18は、ディーゼルエンジン(エンジン)である。なお、原動機18は、電動モータであってもよいし、電動モータとエンジンとの両方から構成されていてもよい。ホイルローダ1には、原動機18の出力軸19の回転動力により作動する油圧ポンプが設けられている。油圧ポンプは、ホイルローダ1に装備された油圧アクチュエータ(リフトシリンダ12、バケットシリンダ13等)やバケット10の代わりに装着されるアタッチメントの油圧アクチュエータに作動油を供給可能である。また、ホイルローダ1には、HST(静油圧式トランスミッション)等の走行装置が設けられている。
次に、ホイルローダ1に設けられた作業機の冷却制御システムについて説明する。
図1、2に示すように、作業機の冷却制御システムは、冷却装置20を備えている。冷却装置20は、原動機18を動力源として駆動する装置であって、粘性の流体を用いた粘性式のクラッチファンである。冷却装置20は、回転軸21と、ロータ22と、ハウジング(ケース)23と、流体設定部(流体設定装置)24と、ファン25とを有している。
回転軸21は、エンジン18の出力軸19の回転動力により回転する軸である。例えば、エンジン18の出力軸19には、当該出力軸19と共に回転するプーリ30が設けられている。また、回転軸21にも、当該回転軸21と共に回転するプーリ31が設けられている。プーリ30とプーリ31とには、ベルト(駆動ベルト)32が掛けられ、プーリ30の回転動力が駆動ベルト32を介してプーリ31に伝達される。即ち、回転軸21は、エンジン18の出力軸19の回転動力によって回転する。
ロータ22は、回転軸21に固定されていて、回転軸21と共に回転する。ロータ22は、円盤状であって、外面に環状のラビリンス部(溝部)22aが形成されている。ロータ22はハウジング23に収容されている。
ハウジング23は、回転軸21に軸受33を介して回転自在に支持されている。ハウジング23の外側には、複数枚の羽根を有するファン25が装着されている。したがって、ハウジング23を回転させることによってファン25を回転させることができる。
ハウジング23は、ロータ22のラビリンス部22aに近接する壁部23aを有している。ハウジング23の壁部23aと、ロータ22のラビリンス部22aとの間には、ギャップ(作動ギャップ)23bが形成されている。ギャップ23bに粘性の流体(例えば、シリコン油)を導入することによって、ロータ22の回転動力がハウジング23に伝達される。ハウジング23はロータ22の回転動力によって回転する。
ハウジング23は、貯蔵室23cと、流路23dとを有している。貯蔵室23cは、シリコン油を一時的に貯蔵する室であって、回転軸21の先端側に設けられている。流路23dは、貯蔵室23cとギャップ23bとを連通する循環型の流路である。即ち、流路23dは、ギャップ23bの出側23b1と貯蔵室23cとを繋ぎ、ギャップ23bの入側23b2と貯蔵室23cとを繋ぐ流路である。したがって、ギャップ23bに導入されたシリコン油は、流路23dを通過して貯蔵室23cに入った後、貯蔵室23cから流路23dに入って、ギャップ23bに戻ることが可能である。
流体設定部(流体設定装置)24は、ギャップ23bに導入するシリコン油の導入量を設定する装置である。流体設定装置24は、流路23dの中途部を閉鎖可能な電磁弁である。即ち、流体設定装置24は、コイル(ソレノイド)と、コイルの励磁によって移動可能なピンと、ピンの先端に設けられた弁体とを有している。流体設定装置24のピン及び弁体は、流路23d内に設けられ、ビンの移動によって流路23dの内部を開放又は閉鎖可能である。流体設定装置24を作動させて開度を変更すれば、貯蔵室23cから流体設定装置24を通過してギャップ23bに導入される導入量を調整することができる。
ギャップ23bに入ったシリコン油は、流路23dを通過して貯蔵室23cに入る。ここで、流体設定部24によって流路23dを完全に閉鎖した状態では、シリコン油は、貯蔵室23からギャップ23bに流入することができない。流体設定部24の弁体を開けば、貯蔵室23cのシリコン油は、流体設定部24を通過して、ギャップ23bに流入することができる。ギャップ23bに導入されたシリコン油の導入量によって、ファン25(ハウジング23)の回転数を変更することができる。
例えば、ギャップ23bへのシリコン油の導入量を多くすることによって、ファン25の実際の回転数(実回転数)を、エンジン18の実際の回転数(実回転数)と略一致するまで上昇させることができる。また、ギャップ23bへのシリコン油の導入量を少なくすることによって、エンジン18の回転軸19からロータ22を介してハウジング23に伝達するトルクが小さくなる。即ち、ギャップ23bへのシリコン油の導入量を少なくすることによって、エンジン18の実回転数に対するファン25の実回転数の比率が減少する。
冷却装置20の制御は、CPU等で構成された制御装置40で行う。制御装置40は、
流体設定装置24に制御信号を出力して当該流体設定装置24の開度を変更することによって、ファン25の回転数を制御する。即ち、制御装置40は、ファン25の目標回転数とファン25の実回転数とが一致するように、流体設定装置24を制御する。
制御装置40は、ファンの目標回転数の変更時におけるファンの実回転数の応答性および安定性を向上させる処理(ゲイン変更処理)を行っている。この応答性および安定性を向上させるゲイン変更処理について詳しく説明する。
図1に示すように、制御装置40は、第1検出装置(原動回転検出装置)41と、ゲイン設定部42とを備えている。第1検出装置41は、エンジン18の実際の回転数(実回転数)を検出する装置である。即ち、第1検出装置41は、出力軸19の付近に設けられ、エンジン18の出力軸19の実回転数を検出する。ゲイン設定部42は、ゲイン変更処理を行う部分であって、制御装置40を構成する電気・電子部品、当該制御装置40に組み込まれたプログラム等から構成されている。ゲイン設定部42は、ファンの目標回転数の変更時において実行されるファンの実回転数とファンの目標回転数との差分に対して実行されるPID制御における比例制御、積分制御、微分制御の少なくともいずれかの制御ゲインをエンジンの実回転数に基づいて設定する。これにより、ファンの目標回転数の変更時におけるファンの実回転数の応答性および安定性を向上させている。
図4A〜図4Dは、ファン25の目標回転数を変更する場合に実行されるPID制御において、エンジンの実回転数やファンの目標回転数が変化してもPID制御におけるパラメータである比例制御、積分制御、微分制御のいずれかの制御ゲインを一定にした場合の状態を示している。図4A〜図4Dにおいて、F1は、ファンの目標回転数、F2は、ファンの実回転数である。また、図4A〜図4Dにおいて、エンジンの実回転数がそれぞれ異なり且つファンの目標回転数F1がそれぞれ異なる場合を示している。
図4Aは、比例制御、積分制御、微分制御のいずれかの制御ゲインを一定にした状態で、実回転数が所定の回転数である場合のファンの実回転数F2とファンの目標回転数F1との関係を示している。図4Aに示すように、ファンの実回転数F2は、図4B〜図4Dに比べて比較的追随したとしても、エンジンの実回転数が所定の回転数(特定の回転数)のときに、ファンからの音(騒音)が大きくなるときがある。
また、図4Bおよび図4Cに示すように、ファンの目標回転数F1を増加させた場合、エンジンの実回転数が所定の回転数(特定の回転数)のときに、ファンの目標回転数F1の変更後にファンの実回転数F2が急変してしまうことがある。このような場合には、ファンの実回転数F2が急変することにより、ファンから発生する音が大きく変動してうなり音が発生することがある。
また、図4Dに示すように、ファンの目標回転数F1を急激に低下させた場合、エンジンの実回転数が所定の回転数(特定の回転数)のときに、ファンの目標回転数F1に対して大幅にファンの実回転数F2が低下しすぎてしまうことがある。このような場合には、ファンによる冷却作用が低下して、ヒートバランスが崩れてしまうことがある。
このように、エンジンの実回転数がある回転数のときに、ファンの目標回転数F1を増加させたり、減少させた場合、上述したように、ファンの目標回転数F1に対するファンの実回転数F2の追従性が低下して、オーバシュート等によりファンの騒音等が発生する場合がある。なお、図4A〜図4Dで説明した所定の回転数(特定の回転数)は、様々な回転数であり、それぞれ同じ回転数で上述したような現象が発生したり、異なる回転数で上述したような現象が生じる。
ゲイン設定部42は、エンジンの実回転数を参照して、少なくともオーバシュートを抑制するように予め定めた制御ゲイン(比例制御、積分制御、微分制御の少なくともいずれかの制御ゲイン)を設定する。具体的には、図1に示すように、制御装置40は、不揮発性の記憶部47を備えている。記憶部47には、原動機の実回転数と制御ゲインとが対応付けられた設定テーブル(ゲインマップ)が記憶されている。例えば、設定テーブル(ゲインマップ)は、図6A〜図6Cに示すように、比例ゲインマップ、積分ゲインマップ、微分ゲインマップを含んでいる。図6Aに示す比例ゲインマップにおいて、エンジンの実回転数E1を示す「a」「b」および「c」と、ファンの目標回転数F1を示す「A」「
B」「C」「D」「E」「F」「G」および「H」とにそれぞれ対応付けられた制御ゲイン(PAa、PBa・・・・PHc)は、オーバシュートを抑制する値、即ち、ファンの騒音等が所定以下となる値として設定されている。
図6Bに示す積分ゲインマップにおいて、エンジンの実回転数E1と、ファンの目標回転数F1とにそれぞれ対応付けられた制御ゲイン(IAa、IBa・・・・IHc)は、オーバシュートを抑制する値(ファンの騒音等が所定以下となる値)として設定されている。
図6Cに示す微分ゲインマップにおいて、エンジンの実回転数E1と、ファンの目標回転数F1とにそれぞれ対応付けられた制御ゲイン(DAa、DBa・・・・DHc)は、オーバシュートを抑制する値(ファンの騒音等が所定以下となる値)として設定されている。なお、図6A、図6Bおよび図6Cに示すそれぞれのゲインマップにおけるエンジンの実回転数E1を示す「a」「b」および「c」ならびにファンの目標回転数F1を示す「A」「B」「C」「D」「E」「F」「G」および「H」は単なる符号であって、同じアルファベットであっても図6Aと図6Bと図6Cとで同じ回転数を示すものに限定されるものではない。
ゲイン設定部42は、第1検出装置41が検出した原動機(エンジン)の実回転数に対応する制御ゲインを設定テーブル(ゲインマップ)から抽出し、抽出した制御ゲインを比例制御、積分制御、微分制御のいずれかに適用する。また、ゲイン設定部42は、少なくともオーバシュートを抑制する制御ゲインを原動機の実回転数に基づいて設定する。
さて、図1に示すように、制御装置40は、第2検出装置43と、比例制御部44と、積分制御部45と、微分制御部46とを備えている。第2検出装置43は、ファン25(ハウジング23)の実回転数を検出する装置である。即ち、ファン25又はハウジング23の近傍に設けられ、ファン25の実回転数を検出する。
比例制御部44、積分制御部45及び微分制御部46は、制御装置40を構成する電気・電子部品、当該制御装置40に組み込まれたプログラム等から構成されている。図5は、制御装置40の制御ブロックを示している。図5に基づいて、比例制御部44、積分制御部45及び微分制御部46について説明する。
図5に示すように、制御装置40のゲイン設定部42は、第1検出装置41で検出されたエンジンの実回転数(E1)とファンの目標回転数(F1)とに基づいて、図6A〜図6Cに示したテーブルを参照して、制御ゲイン(比例制御、積分制御、微分制御の少なくともいずれかの制御ゲイン)を求めることにより、ゲイン変更処理を実行する。制御装置40は、第2検出装置43で検出されたファンの実回転数(F2)と、ファンの目標回転数(F1)との差分(F1−F2)を求める。
比例制御部44は、ファンの実回転数とファンの目標回転数との差分(F1−F2)に対して、ゲイン変更処理が実行されて設定された比例ゲインを掛けて(乗算して)比例制御(P制御)を行う。したがって、比例制御部44は、ファンの実回転数とファンの目標回転数との差分に対して、エンジンの実回転数(E1)とファンの目標回転数(F1)とに対して応答性および安定性が好適になるように設定された比例ゲインを用いてP制御を行っているため、ファンの実回転数をファンの目標回転数まで、応答性および安定性を向上させて変更することができる。
積分制御部45は、ファンの実回転数とファンの目標回転数との差分(F1−F2)に対して、ゲイン変更処理が実行されて設定された積分ゲインを掛けて(乗算して)積分制御(I制御)を行う。したがって、積分制御部45は、ファンの実回転数とファンの目標回転数との差分に対して、エンジンの実回転数(E1)とファンの目標回転数(F1)とに対して応答性および安定性が好適になるように設定された積分ゲインを用いてI制御を行っているため、ファンの実回転数をファンの目標回転数まで、応答性および安定性を向上させて変更することができる。
微分制御部46は、ファンの実回転数とファンの目標回転数との差分(F1−F2)に対して、ゲイン変更処理が実行されて設定された微分ゲインを掛けて(乗算して)微分制御(D制御)を行う。したがって、微分制御部46は、ファンの実回転数とファンの目標
回転数との差分に対して、エンジンの実回転数(E1)とファンの目標回転数(F1)とに対して応答性および安定性が好適になるように設定された積分ゲインを用いてI制御を行っているため、ファンの実回転数をファンの目標回転数まで、応答性および安定性を向上させて変更することができる。
さらに、上述したP制御、I制御およびD制御を適宜組み合わせたPI制御、PD制御およびPID制御においても同様に、エンジンの実回転数(E1)とファンの目標回転数(F1)とに対して応答性および安定性が好適になるように設定された制御ゲインを用いてフィードバック制御を行うことになるため、ファンの実回転数をファンの目標回転数まで、応答性および安定性を向上させて変更することができる。
次に、PID制御の切り替えの一例について説明する。なお、PID制御の切換はこの実施形態で説明した内容に限定されない。
エンジン18の始動を開始後、制御装置40は、エンジンの実回転数E1が所定の回転数に達するまでの間は、I制御及びD制御を無効にして、P制御によりファン25を制御する。また、PID制御を行っている状況下において、ファンの実回転数F2が、エンジンの実回転数E1と予め定められた所定回転数との差である閾値よりも大きい場合には、制御装置40は、I制御及びD制御を無効にして、P制御によりファン25を制御する。さらに、I制御及びD制御を無効にしてP制御によりファンを制御している状況下において、制御装置40は、ファンの実回転数が判断値以下(ファンの実回転数≦判断値)になった場合には、I制御及びD制御を有効にして、PID制御に変更する。
制御装置40は、PID制御によって制御値(操作量)を決定して、当該制御値に対応する制御信号を流体設定装置24のコイルに出力することにより、ファンの回転を設定する。なお、制御信号は、制御値に応じてデューティ比が設定された信号であって、制御装置40は、PWM制御によって、流体設定装置24の開度を設定する。
上述したようにゲイン変更処理を実行してファンがフィードバック制御されることにより応答性および安定性を向上させることができることに加えて、応答改善処理を行ってもよい。
図1に示すように、制御装置40は、目標変更部48を備えている。目標変更部48は、制御装置40を構成する電気・電子部品、当該制御装置40に組み込まれたプログラム等から構成されている。目標変更部48は、ファンの目標回転数F1をエンジンの実回転数E1よりも予め低くすることで、ファンの目標回転数F1の変更時におけるファンの実回転数F2の応答性を向上させている。即ち、目標変更部48は、第1検出装置41で演出されたエンジンの実回転数E1から所定回転数を減算した減算値を、ファンの目標回転数F1に設定することで、ファンの実回転数F2の応答性を向上させている。
具体的には、目標変更部48は、エンジンの実回転数から、応答性に基づいて定めた所定回転数を減算した値を、ファンの目標回転数に設定する。即ち、目標変更部48は、[ファンの目標回転数F1(rpm)=エンジンの実回転数E1(rpm)−所定回転数(rpm)]に設定する。ここで、所定回転数とは、応答性に基づいて定めた回転数であって、張り付き現象を抑制することが可能な回転数(張付防止回転数)である。所定回転数は、様々な実験等によって定めた値で、少なくともファンの目標回転数F1をエンジンの実回転数E1よりも150rpm低くすることにより、ファンの目標回転数の変更時においてファンの実回転数の応答性が向上する。
図3A及び図3Bは、ファンの回転数の応答改善処理を行った場合と、応答改善処理を行わなかった場合との試験結果を比較したものである。試験では、両者とも条件は同じである。試験では、エンジンの実回転数を急激に低下させた後、短時間の間にエンジンの実回転数を変化させた。図3Aに示すように、応答改善処理を行わなかった場合は、ファンの実回転数F2がエンジンの実回転数E1に追随してしまう。また、ファンの実回転数がファンの目標回転数F1の付近に達する際にハンチングが発生した。一方、図3Bに示すように、応答改善処理を行った場合は、ファンの実回転数F2はエンジンの実回転数E1に追随することがなく、ファンの実回転数E1はファンの目標回転数F1に略一致して、ハンチングも発生することはなかった。
以上によれば、ファンの目標回転数が変更された場合に、ファンの実回転数の振動およびオーバシュートを低減できることによりうなり音等の発生を抑制することができる。特に、エンジンの実回転数とファンの目標回転数とに応じた細かいゲインチューニングが可能になるので各条件(特にエンジンの実回転数)に応じた制御特性(応答性および安定性)の好ましいゲインを容易に選択することができ、うなり音等の発生等を抑制することができる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 作業機
2 機体
3 作業装置
4 支持フレーム
5 前輪
6 後輪
9 リフトアーム
10 バケット
12 リフトシリンダ
13 バケットシリンダ
14 運転席
16 ステアリング
17 操作装置
18 原動機
19 出力軸
20 冷却装置
21 回転軸
22 ロータ
22a ラビリンス部
23 ハウジング
23a 壁部
23b ギャップ
23c 貯蔵室
23d 流路
24 流体設定部(流体設定装置)
25 ファン
30 プーリ
31 プーリ
32 駆動ベルト
33 軸受
40 制御装置
41 第1検出装置
42 ゲイン設定部
43 第2検出装置
44 比例制御部
45 積分制御部
46 微分制御部
47 記憶部
48 目標変更部

Claims (5)

  1. 出力軸を有する原動機と、
    前記原動機の出力軸の回転動力によって回転するファンと、
    前記ファンが装着されたハウジングと、
    前記原動機の出力軸の回転動力によって回転し、且つ、前記ハウジングとの間に形成されたギャップに導入された流体によって当該ハウジングと共に回転するロータと、
    前記ギャップに導入する前記流体の導入量を設定する流体設定部と、
    前記ファンの実回転数を検出するファン回転検出装置と、
    前記ファンの目標回転数を取得する目標回転取得部と、
    前記ファンの実回転数と前記ファンの目標回転数との差分に対して比例制御を行う比例制御部と、
    前記差分に対して積分制御を行う積分制御部と、
    前記差分に対して微分制御を行う微分制御部と、
    前記比例制御、前記積分制御、微分制御のいずれかの制御ゲインを前記原動機の実回転数に基づいて設定するゲイン設定部と、
    を備えている作業機の冷却制御システム。
  2. 前記原動機の実回転数を検出する原動回転検出装置と、
    前記原動機の実回転数と前記制御ゲインとが対応付けられた設定テーブルと、
    を備え、
    前記ゲイン設定部は、前記原動回転検出装置が検出した原動機の実回転数に対応する前記制御ゲインを前記設定テーブルから抽出し、前記抽出した制御ゲインを前記比例制御、前記積分制御、微分制御のいずれかに適用する請求項1に記載の作業機の冷却制御システム。
  3. 前記ゲイン設定部は、少なくともオーバシュートを抑制する制御ゲインを前記原動機の実回転数に基づいて設定する請求項1又は2に記載の作業機の冷却制御システム。
  4. 前記原動機の実回転数を検出する原動回転検出装置と、
    前記原動回転検出装置で検出された原動機の実回転数から所定回転数を減算した減算値を、前記ファンの目標回転数に設定する目標変更部と、
    を備えている請求項1〜3のいずれかに記載の作業機の冷却制御システム。
  5. 請求項1〜4のいずれかの作業機の冷却制御システムを備えた作業機。
JP2017124362A 2017-06-26 2017-06-26 作業機の冷却制御システム及び作業機 Active JP6779837B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017124362A JP6779837B2 (ja) 2017-06-26 2017-06-26 作業機の冷却制御システム及び作業機
DE102018004992.3A DE102018004992A1 (de) 2017-06-26 2018-06-22 Kühlsteuersystem bzw. -regelsystem für arbeitsmaschine und arbeitsmaschine
US16/015,968 US10669920B2 (en) 2017-06-26 2018-06-22 Cooling control system for working machine and the working machine

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017124362A JP6779837B2 (ja) 2017-06-26 2017-06-26 作業機の冷却制御システム及び作業機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019007430A true JP2019007430A (ja) 2019-01-17
JP6779837B2 JP6779837B2 (ja) 2020-11-04

Family

ID=65026830

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017124362A Active JP6779837B2 (ja) 2017-06-26 2017-06-26 作業機の冷却制御システム及び作業機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6779837B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021173380A (ja) * 2020-04-28 2021-11-01 トヨタ自動車株式会社 ファンカップリング装置の制御装置
JP2021173378A (ja) * 2020-04-28 2021-11-01 トヨタ自動車株式会社 ファンカップリング装置の制御装置
JP2021173382A (ja) * 2020-04-28 2021-11-01 トヨタ自動車株式会社 ファンカップリング装置の制御装置
CN113586223A (zh) * 2021-08-27 2021-11-02 潍柴动力股份有限公司 电控硅油风扇的转速控制方法及装置、车辆

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021173380A (ja) * 2020-04-28 2021-11-01 トヨタ自動車株式会社 ファンカップリング装置の制御装置
JP2021173378A (ja) * 2020-04-28 2021-11-01 トヨタ自動車株式会社 ファンカップリング装置の制御装置
JP2021173382A (ja) * 2020-04-28 2021-11-01 トヨタ自動車株式会社 ファンカップリング装置の制御装置
US11566558B2 (en) 2020-04-28 2023-01-31 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Controller of fan coupling device
JP7255547B2 (ja) 2020-04-28 2023-04-11 トヨタ自動車株式会社 ファンカップリング装置の制御装置
JP7255548B2 (ja) 2020-04-28 2023-04-11 トヨタ自動車株式会社 ファンカップリング装置の制御装置
CN113586223A (zh) * 2021-08-27 2021-11-02 潍柴动力股份有限公司 电控硅油风扇的转速控制方法及装置、车辆

Also Published As

Publication number Publication date
JP6779837B2 (ja) 2020-11-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10669920B2 (en) Cooling control system for working machine and the working machine
JP6779837B2 (ja) 作業機の冷却制御システム及び作業機
KR101134275B1 (ko) 건설 기계의 냉각 장치
JP4568331B2 (ja) 油圧駆動ファンの制御装置
US10865692B2 (en) Working machine and cooling control system for the same
JP6824834B2 (ja) 作業機の冷却制御システム及び作業機
CN110966399B (zh) 控制轴向活塞泵的方法和有此轴向活塞泵的驱动单元和有此驱动单元的静液压行进驱动装置
US20130000998A1 (en) Viscous Fan Drive for an Engine Cooling System
JP6480321B2 (ja) 作業機の冷却制御システム及び作業機
JP7255548B2 (ja) ファンカップリング装置の制御装置
JP2005351286A (ja) 入出力回転数比可変型クラッチの制御装置
JP6480320B2 (ja) 作業機の冷却制御システム及び作業機
JP4330431B2 (ja) 冷却ファン制御システム
JP6572177B2 (ja) 作業機の冷却制御システム及び作業機
JP7255547B2 (ja) ファンカップリング装置の制御装置
JP2021173381A (ja) ファンカップリング装置の制御装置
JP5597319B1 (ja) 作業車両
JP7211396B2 (ja) ファンカップリング装置の制御装置
JP2002047965A (ja) 建設機械の油圧制御装置
JP2021173379A (ja) ファンカップリング装置の作動流体量推定装置
KR102088064B1 (ko) 건설 장비의 엔진 회전수 제어 장치 및 제어 방법
KR20150098457A (ko) 농업용 작업차의 pto 축 부하 제어 장치 및 방법
JP2013249661A (ja) 作業機械
JPH0654902U (ja) カウンタバランス弁の制御装置
JP2012122555A (ja) 走行装置の制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190626

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200618

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200623

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200820

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200915

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201014

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6779837

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150