JP2019007325A - 既存柱の補強方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】橋脚部の外周に設置された螺旋フープ筋を覆うモルタル部を安定的に規定の厚さに仕上げることができるようにする。【解決手段】螺旋状に巻かれた螺旋フープ筋5bを橋脚部3の外周に設置する設置工程と、螺旋フープ筋5bを覆うようにして橋脚部3の外周にモルタル部Mを形成する際の当該モルタル部Mの厚さの指標となる指標部11を隅角部に配置する配置工程と、指標部11に基づいてモルタル部Mを形成する形成工程とを実行する。【選択図】図7

Description

本発明は、既存柱の補強方法に関し、特に、既存柱に対する後施工による補強方法に関するものである。
例えば鉄筋コンクリート製などの既存柱の安全性や支持能力を向上させるために、補強工事を行うことがある。
従来の補強工法としては、既存柱の外周を鋼板で囲み、この鋼板を型枠としてグラウト等のセメント系材料を流し込むことで、既存柱と鋼板とを一体に成型する技術(特許文献1:特開平09−078852号公報)や、既存柱の外周に剪断耐力を高めるための螺旋フープ筋(周方向筋)を巻き、その外周からモルタルを吹き付けることで、既存柱とその周りに設けられた鉄筋コンクリートの筒体とを一体に形成する技術(特許文献2:特開平09−158494号公報)などが提案されている。
これら2つの特許文献の記載の技術は、既存柱の剪断耐力を高めることで、既存柱の靱性を向上させることを目的としたものである。
なお、近年は既存柱の全体的な高性能化が求められており、既存柱の縦方向に曲げ補強筋(鉄筋コンクリートの筒体の主筋)を配置し、その外周に螺旋フープ筋を巻いて、モルタルを吹き付ける技術(特許文献3:特開2016−108922号公報)も提案されている。
特開平09−078852号公報 特開平09−158494号公報 特開2016−108922号公報
特許文献1に記載の技術では、重量のある型枠としての鋼板を既存柱の外周に設置するためにクレーン等の重機が必要であり、既存柱の周囲にこの重機を据え付けて作業を行うことのできるスペースが必要であった。
一方、特許文献2や特許文献3に記載の技術、つまりモルタルを吹き付ける技術では、型枠を用いないために、特許文献1の技術での問題は生じない。
ここで、補強が行われる既存柱は高架橋の支柱など屋外に設けられるものが多く、モルタルの中性化や内部の鉄筋の腐食が起きやすい。このため、補強部分の耐久性を確保するためには、主筋や螺旋フープ筋といった補強構造筋のかぶり厚さ(モルタルの表面から内部の補強構造筋の表面までの最短寸法)を適切にとることが重要となる。
しかしながら、特許文献2や特許文献3の技術では、モルタル部の厚さ(=仕上げ面)の管理は作業者の目視に依存しているために、補強部分の耐久性を担保することができない可能性があった。
本発明は、上述の技術的背景からなされたものであって、既存柱の外周に設置された補強構造筋を覆うモルタル部を安定的に規定の厚さに仕上げることのできる既存柱の補強方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の本発明の既存柱の補強方法は、前記既存柱の外周に、螺旋状に巻かれた周方向筋および前記既存柱の軸方向に立設された複数本の軸方向筋の少なくとも何れかを含む補強構造筋を設置する設置工程と、前記補強構造筋を覆うようにして前記既存柱の外周にモルタル部を形成する際の当該モルタル部の厚さの指標となる指標部を配置する配置工程と、前記指標部に基づいて前記モルタル部を形成する形成工程と、を実行することを特徴とする。
請求項2に記載の発明の既存柱の補強方法は、上記請求項1に記載の発明において、前記既存柱は、軸方向に交差する断面の形状が矩形状に形成された既存柱であり、前記配置工程は、前記既存柱の隅角部に、当該既存柱の縦方向に所定の間隔を空けて、前記既存柱の軸方向に交差する断面に向かって見た場合に当該既存柱の隅角部を挟む両辺に対して交差するように斜めに取付孔を形成する工程と、前記取付孔に、前記隅角部から突出した棒状部材を取り付ける工程と、前記棒状部材の突出端に支持部を取り付ける工程と、前記既存柱の縦方向に、幅方向の縁部が前記モルタル部の厚さと一致するようにして前記支持部に板状の前記指標部を取り付ける工程と、を有することを特徴とする。
請求項3に記載の発明の既存柱の補強方法は、上記請求項2に記載の発明において、前記設置工程に先立って、前記既存柱の4箇所の前記隅角部を斜めに削って面取りする面取り工程を実行する、ことを特徴とする。
請求項4に記載の発明の既存柱の補強方法は、上記請求項2または3に記載の発明において、前記形成工程は、前記補強構造筋が隠蔽される厚さに第1のモルタル層を形成する工程と、前記指標部に基づいて、前記第1のモルタル層の上に第2のモルタル層を形成する工程と、前記第2のモルタル層を形成した後、前記指標部および前記支持部を取り外す工程と、前記支持部を取り外して生じた凹部を充填剤で埋める工程と、を有することを特徴とする。
請求項5に記載の発明の既存柱の補強方法は、上記請求項4に記載の発明において、記第1のモルタル層を形成する工程において、前記隅角部の位置では、前記指標部の幅方向の縁部までモルタルを盛り上げる、ことを特徴とする。
請求項6に記載の発明の既存柱の補強方法は、上記請求項4または5に記載の発明において、前記形成工程は、前記凹部を充填剤で埋めた後、指標部を取り外して生じた当該指標部の厚さ分の突起部を除去する工程をさらに有する、ことを特徴とする。
請求項7に記載の発明の既存柱の補強方法は、上記請求項1に記載の発明において、前記配置工程は、前記補強構造筋が隠蔽される厚さに第1のモルタル層を形成する工程と、前記既存柱の縦方向に、先端が前記モルタル部の厚さと一致するようにして棒状に形成された前記指標部を前記第1のモルタル層に取り付ける工程と、を有することを特徴とする。
請求項8に記載の発明の既存柱の補強方法は、上記請求項7に記載の発明において、前記形成工程は、前記指標部に基づいて、前記第1のモルタル層の上に第2のモルタル層を形成する工程と、前記第2のモルタル層を形成した後、前記指標部を取り外す工程と、前記指標部を取り外して生じた凹部を充填剤で埋める工程と、を有することを特徴とする。
請求項9に記載の発明の既存柱の補強方法は、上記請求項1に記載の発明において、前記配置工程は、前記補強構造筋が隠蔽される厚さに第1のモルタル層を形成する工程と、前記既存柱の縦方向に、先端が前記モルタル部の厚さと一致するようにして棒状に形成された一対の前記指標部を相互に水平となる方向で前記第1のモルタル層に取り付ける工程と、を有することを特徴とする。
請求項10に記載の発明の既存柱の補強方法は、上記請求項9に記載の発明において、前記形成工程は、一対の前記指標部の間に、当該指標部の高さとなるようにモルタルを充填する工程と、一対の前記指標部を取り外す工程と、充填されたモルタルに基づいて、前記第1のモルタル層の上に第2のモルタル層を形成する工程と、を有することを特徴とする。
請求項11に記載の発明の既存柱の補強方法は、上記請求項1に記載の発明において、前記配置工程は、前記既存柱の側面に対して垂直になるようにして、当該既存柱の縦方向に取付孔を形成する工程と、前記取付孔に、前記既存柱から突出した棒状部材を取り付ける工程と、前記棒状部材の突出端に支持部を取り付ける工程と、前記既存柱の縦方向に沿って、前記指標部の表面が前記モルタル部の厚さと一致するようにして前記支持部に板状の前記指標部を取り付ける工程と、を有することを特徴とする。
請求項12に記載の発明の既存柱の補強方法は、上記請求項11に記載の発明において、前記形成工程は、前記補強構造筋が隠蔽される厚さに第1のモルタル層を形成する工程と、前記指標部に基づいて、前記第1のモルタル層の上に第2のモルタル層を形成する工程と、前記第2のモルタル層を形成した後、前記指標部および前記支持部を取り外す工程と、前記指標部および前記支持部を取り外して生じた凹部を充填剤で埋める工程と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、既存柱の外周に形成するモルタル部の厚さの指標となる指標部を配置しておき、この指標部に基づいてモルタル部を形成している。したがって、既存柱の外周に設置された補強構造筋を覆うモルタル部を安定的に規定の厚さに仕上げることが可能になる。
本実施の形態に係る既存柱の補強方法が適用された橋脚部を有する橋梁の要部斜視図である。 図1の橋梁の橋脚部を補強する部分の表層のモルタル部を取り除いて補強構造筋を示した要部斜視図である。 図1の橋梁の要部断面図である。 (a)は図1の橋梁の橋脚部の軸方向に交差する断面図、(b)は(a)の橋脚部の要部拡大断面である。 本実施の形態における橋脚部の隅角部に指標部を配置した補強方法の所定の工程を示す説明図である。 本実施の形態における橋脚部の隅角部に指標部を配置した補強方法の図5に続く工程を示す説明図である。 本実施の形態における橋脚部の隅角部に指標部を配置した補強方法の図6に続く工程を示す説明図である。 本実施の形態における橋脚部の隅角部に指標部を配置した補強方法の図7に続く工程を示す説明図である。 本実施の形態における橋脚部の隅角部に指標部を配置した補強方法の図8に続く工程を示す説明図である。 本実施の形態における橋脚部の隅角部に指標部を配置した補強方法の図9に続く工程を示す説明図である。 本実施の形態における橋脚部の第1の側面基準補強方法の所定の工程を示す説明図である。 本実施の形態における橋脚部の第1の側面基準補強方法の図11に続く工程を示す説明図である。 本実施の形態における橋脚部の第1の側面基準補強方法の図12に続く工程を示す説明図である。 本実施の形態における橋脚部の第1の側面基準補強方法の図13に続く工程を示す説明図である。 本実施の形態における橋脚部の第1の側面基準補強方法の図14に続く工程を示す説明図である。 本実施の形態における橋脚部の第2の側面基準補強方法の所定の工程を示す説明図である。 本実施の形態における橋脚部の第2の側面基準補強方法の図16に続く工程を示す説明図である。 本実施の形態における橋脚部の第2の側面基準補強方法の図17に続く工程を示す説明図である。 本実施の形態における橋脚部の第2の側面基準補強方法の図18に続く工程を示す説明図である。 本実施の形態における橋脚部の第2の側面基準補強方法の図19に続く工程を示す説明図である。 本実施の形態における橋脚部の第3の側面基準補強方法の所定の工程を示す説明図である。 本実施の形態における橋脚部の第3の側面基準補強方法の図21に続く工程を示す説明図である。 本実施の形態における橋脚部の第3の側面基準補強方法の図22に続く工程を示す説明図である。 本実施の形態における橋脚部の第3の側面基準補強方法の図23に続く工程を示す説明図である。 本実施の形態における橋脚部の第3の側面基準補強方法の図24に続く工程を示す説明図である。
以下、本発明の一例としての実施の形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
図1は本実施の形態に係る既存柱の補強方法が適用された橋脚部を有する橋梁の要部斜視図、図2は図1の橋梁の橋脚部を補強する部分の表層のモルタル部を取り除いて補強構造筋を示した要部斜視図である。
橋梁1は、例えば、道路、鉄道または水路等を通す架空構造物であり、地盤上に設置された基礎部2と、基礎部2上に立設された橋脚部(既存柱)3と、橋脚部3により支持された上部構造部4とを有している。
橋梁1の橋脚部3は、例えば、軸方向に交差する断面が矩形(四角形)状に形成された四角柱状のコンクリートからなり、その外周には、橋脚部3を補強する補強構造筋5が橋脚部3の外周に設けられている。なお、適用される橋脚部3は、その軸方向に交差する断面の形状が、例えば、長方形、正方形または台形等のように種々のものがある。
本実施の形態において、補強構造筋5は、橋脚部3の軸方向(上下方向)に沿って立設された複数本の主筋(軸方向筋)5aと、この複数本の主筋5aの外側に螺旋状に巻かれた螺旋フープ筋(周方向筋)5bとで構成されており、これらの補強構造筋5を被覆した状態で橋脚部3の外周にモルタル部Mが設けられている。
但し、補強構造筋5としては、主筋5aまたは螺旋フープ筋5bの何れか一方だけであってもよく、また、螺旋フープ筋5bの外側にさらにメッシュ筋を巻き付け、モルタル部Mのひび割れを防止するようにしてもよい。なお、図1においては図面を見易くするためモルタル部Mに粗い網掛けを施した。
次に、補強構造筋5の構成について図3および図4を参照して説明する。ここで、図3は図1の橋梁の要部断面図、図4(a)は図1の橋梁の橋脚部の軸方向に交差する断面図、図4(b)は図4(a)の橋脚部の要部拡大断面図である。
図3に示すように、主筋5aは、例えば棒状の高張力鉄筋からなり、橋脚部3の軸方向に沿って立設された状態で、橋脚部3の外周に沿って複数本並んで設置されている。このように橋脚部3の外周に複数本の主筋5aを設けることにより、橋脚部3の曲げ耐力を向上させている。
図示するように、主筋5aの下端部は、基礎部2の上部に垂直に穿孔されたアンカー孔2aに挿入されアンカー定着されている。また、主筋5aの下端部にはカプラ6aのような機械的継手がネジ止めされており、固定効果を向上させている。主筋5aの上端部は、上部構造部4の下部に垂直に穿孔された固定孔4aに挿入されて固定されている。また、主筋5aの上端部には、主筋5aの下端部と同様に、カプラ6bのような機械的継手がネジ止めされて固定効果を向上させている。なお、各主筋5aは、少なくとも2本の鉄筋をカプラ6cのような機械的継手で接続することにより構成されている。
一方、螺旋フープ筋5bは、例えば棒状の高張力鉄筋からなり、複数本の主筋5aを取り囲むように橋脚部3の外周に沿って螺旋状に巻かれた状態で設置されている。このような螺旋フープ筋5bを設けたことにより、橋脚部3の剪断耐力を向上させている。
なお、螺旋フープ筋5bは、橋脚部3の軸方向の隣接間隔を調整した状態で結束線(図示せず)により主筋5aに結び付けられている。また、図4に示すように、橋脚部3の4箇所の隅角部は、橋脚部3の軸方向に交差する断面に向かって見た場合に、斜めに形成されている。
モルタル部Mは、複数本の主筋5aおよび螺旋フープ筋5bで構成される格子状の補強構造筋5を覆い保護する部材である。モルタルを用いた場合、充填性が良く、既存のコンクリート(橋脚部3)との接着性に優れている。また、コンクリートを用いた場合に比べて補強構造筋5の厚さを薄くすることができるので、橋脚部3(補強構造筋5を含む)の軸方向に交差する断面の面積を小さくすることができる。このため、建築限界を広げることができるので、補強構造筋5の適用範囲を拡大することができる。また、補強構造筋5の重量を低減することができるので、基礎部2への負担を低減することができる。
次に、本実施の形態の橋脚部3の補強方法について、図5〜図25を参照して説明する。なお、最初に図5〜図10を参照して橋脚部3の隅角部に指標部11を配置した補強方法について説明し、続いて図11〜図25を参照して橋脚部3の側面に指標部11,14を配置した補強方法について説明する。
図5〜図10は本実施の形態における橋脚部の隅角部に指標部11を配置した補強方法を順を追って示す説明図である。
図5において、先ず、橋脚部3の表面の塵埃等の付着物や脆弱部分を取り除いた後、橋脚部3の4箇所の隅角部を斜めに削って面取りをする(面取り工程)。なお、隅角部が既に面取り形状になっている場合には、この面取り工程は不要であることは言うまでもない。
次に、橋脚部3の外周に、補強構造筋5である主筋5aおよび螺旋フープ筋5bを設置する(設置工程)。すなわち、橋脚部3の外周に沿って複数本の主筋5aを立設し、続いて、複数本の主筋5aを取り囲むように橋脚部3の外周に螺旋フープ筋5bを巻き付け、橋脚部3の軸方向に隣接する螺旋フープ筋5b部分の間隔を調節した後、複数箇所において螺旋フープ筋5bを結束線により主筋5aに結び付ける。
ここで、前述のように、モルタル部Mのひび割れを防止するためにメッシュ筋7を螺旋フープ筋5bに巻き付けてもよい。図5〜図9においては、メッシュ筋7が巻き付けられた状態が示されている。これらの図面において、主筋5aは図示が省略されている。また、モルタル部Mの剥離を防止するために、剥離防止用のアンカーピンを橋脚部3に打ち込むようにしてもよい。なお、メッシュ筋7については、螺旋フープ筋5bと結束して支持するようにするが、アンカーピンを用いた場合には、アンカーピンで支持するようにしてもよい。
次に、補強構造筋5を覆うようにして橋脚部3の外周にモルタル部Mを形成する際のモルタル部Mの厚さの指標となる指標部11を配置する(配置工程)。
具体的には、橋脚部3の面取りをした隅角部に、アンカー(固定部)の打ち込まれたアンカー孔(取付孔)8を、橋脚部3の縦方向に沿って所定の間隔(例えば500mm程度)を空けて形成する。なお、アンカー孔8は、橋脚部3の軸方向に交差する断面に向かって見た場合に、橋脚部3の隅角部を挟む両辺に対して交差するように斜めに形成する。なお、アンカーは隅角部の面取りをした面に垂直に打ち込まれることが望ましい。
続いて、形成されたアンカー孔8に、隅角部から突出するようにしてセパレータ(棒状部材)9を取り付ける。セパレータ9には、例えば両側に雄ネジが形成されたスタッドボルト等を用いることができる。なお、図5〜図10および後述する図21〜図25においては、セパレータ9の突出端側の雄ネジ9aが示されている。
さらに、セパレータ9の突出端に形成された雄ネジ9aにPコン(支持部)10を取り付ける。したがって、Pコン10は、橋脚部3の隅角部に、縦方向に沿って複数設けられることになる。なお、Pコン10は、雌ネジが形成された切頭円錐型の本体部10aと、本体部10aの雌ネジとは反対側に固定されたボルト部10bとで構成されているので、雌ネジにセパレータ9の雄ネジ9aをねじ込むようにして取り付けることができる。
最後に、これらのPコン10に掛け渡すようにして、例えば金属板などで作成された板状の指標部11を橋脚部3の縦方向に取り付ける。指標部11には、Pコン10の本体部10aから突出したボルト部10bに合わせた孔(図示せず)が形成されているので、当該孔をボルト部10bに通してナット12で固定する。
ここで、指標部11はモルタル部Mの厚さを規定するためのものであるから、その取り付けにおいては、指標部11における橋脚部3の外周側の縁部、つまり指標部11の幅方向の縁部がモルタル部Mの厚さ(図5、図6の破線で示す位置)と一致するように調整する。
なお、指標部11の幅方向の縁部をモルタル部Mの厚さと一致するように調整する際には、例えば、隣り合う指標部11の間に水糸を張り、水糸と橋脚部3の表面までの距離をモルタル部Mの厚さと一致させることが考えられる。また、水糸はモルタルの吹き付け作業前に取り外すようにする。但し、指標部11の調整はこれ以外の方法で行ってもよいことは言うまでもない。
このようにして4箇所の隅角部に指標部11を配置したならば、図6および図7において、当該指標部11に基づいて橋脚部3の各面にモルタル部Mを形成する(形成工程)。
本実施の形態において、モルタル部Mは吹き付けにより、2回(2層)に分けて行う。2回に分けるのは、モルタル部Mの厚みが例えば60〜70mm程度あるため、1回で吹き付けるとモルタルが垂れてしまうからである。但し、モルタルが垂れるおそれがない場合(モルタルの粘性が高い、モルタル部Mの厚みが薄いなど)には、1回で行ってもよい。また、モルタル部Mの形成は吹き付け以外の方法(例えば塗布など)で行ってもよい。
さて、図6に示すように、1回目の吹き付けでは、補強構造筋5(主筋5aおよび螺旋フープ筋5b)が隠蔽される厚さに第1のモルタル層M1を形成する。なお、モルタルの吹き付け後には表面をコテで均すコテ均しを行い、モルタルを補強構造筋5の内側に確実に押し込むとともに、吹き付けで発生した表面の疎密をなくすのが望ましい。また、コテ均しを行う際には、図示するように、隅角部の位置では、指標部11の幅方向の縁部までモルタルを盛り上げ、指標部11の裏側がモルタルで埋められるようにするのがよい。これは、指標部11の裏側は直接モルタルを吹き付けることができずにモルタルが回り込みにくいため、確実にモルタルを充填するためである。
第1のモルタル層M1が硬化したならば、続いて、図7に示すように、指標部11に基づいて、第1のモルタル層M1の上に第2のモルタル層M2を形成する。ここでは、例えば、モルタルを目標の厚みよりも厚く吹き付けておいて、細長い板状のコテを橋脚部3の隣り合う2箇所の隅角部に設けられた指標部11(の幅方向の縁部)に押し当てて上下方向にスライドさせることにより、必要な厚さを確保した状態で表面を平滑に仕上げることができる。
第2のモルタル層M2が硬化した後、図8に示すように、指標部11およびPコン10を取り外す。つまり、指標部11の外側のナット12を外して指標部11を取り外し、さらにPコン10をセパレータ9からPコンを取り外す。この結果、Pコン10内の雌ネジにねじ込まれたセパレータ9の突出端の雄ネジ9aが露出することになる。
指標部11およびPコン10を取り外した跡には凹部13が生じてセパレータ9の突出端の雄ネジ9aが露出するため(図8)、次に、図9に示すように、当該凹部13をモルタル等の充填剤で埋める。
ここで、凹部13を充填剤で埋めた後には、図9に示すように、指標部11を取り外して生じた当該指標部11の厚さ分の突起部11aが生じる。そこで、図10に示すように、当該突起部11aを除去して、第1のモルタル層M1および第2のモルタル層M2からなるモルタル部Mが出来上がる。
なお、指標部11の厚みが薄い場合には、突起部11aが無視できる程度に収まることが考えられる。あるいは、橋脚部3の設置されている位置などによっては、突起部11aを除去する必要がないことが考えられる。このときには、突起部11aを除去する作業は不要になる。
このように、本実施の形態によれば、橋脚部3の外周に形成するモルタル部Mの厚さの指標となる指標部11を配置しておき、この指標部11に基づいてモルタル部Mを形成するようにしている。したがって、橋脚部3の外周に設置された補強構造筋5(主筋5aおよび螺旋フープ筋5b)を覆うモルタル部Mを安定的に規定の厚さに仕上げることが可能になる。
続いて、橋脚部3の側面に指標部11,14を配置した補強方法について、図11〜図25を参照して説明する。当該補強方法は3つの例について説明することとし、以下、第1〜第3の側面基準補強方法という。なお、図11〜図15が第1の側面基準補強方法に、図16〜図20が第2の側面基準補強方法に、図21〜図25が第3の側面基準補強方法に、それぞれ対応している。また、これらの図面においても、螺旋フープ筋5bにメッシュ筋7が巻き付けられた状態が示されており、主筋5aは図示が省略されている。
第1〜第3の側面基準補強方法は、前述した橋脚部3の隅角部に指標部11を配置した補強方法とは独立して、それぞれ単独で導入することも可能である。しかしながら、橋脚部3の側面に指標部11,14を配置した補強方法であるから、単独で導入した場合には、側面と側面との接合部である隅角部の処理(例えば、隅角部を面取り形状にする場合など)に問題が生じることが考えられる。
よって、これらの側面基準補強方法は、橋脚部3の軸方向に交差する断面において辺の長さが長いために隅角部同士の距離が遠くなり、隅角部に配置した指標部11だけではモルタル部Mを規定の厚さに仕上げることが困難であったり作業性が悪い場合に、橋脚部3の隅角部に指標部11を配置した補強方法に対して補助的に用いることが望ましい。
なお、第1〜第3の側面基準補強方法を補助的に用いる目安としては、橋脚部3の軸方向に交差する断面において辺の長さが例えば1.2mを超える場合などとすることが考えられる。また、橋脚部3の側面に水平方向に対して複数の指標部11,14を配置する場合には、その間隔を1.0m以下とするのがよい。
ここで、第1〜第3の側面基準補強方法は、橋脚部3の隅角部に指標部11を配置した補強方法と同様に、補強構造筋5を設置する設置工程、モルタル部Mの厚さの指標となる指標部11を配置する配置工程、および指標部11に基づいてモルタル部Mを形成する形成工程で構成される。また、設置工程の具体的な内容については隅角部に指標部11を配置した補強方法と同じであるが、配置工程および形成工程の具体的な内容については異なっている。そこで、以下においては、配置工程および形成工程についてのみ説明することとする。
さて、橋脚部3の第1の側面基準補強方法を説明する。ここで、図11〜図15は本実施の形態における橋脚部の第1の側面基準補強方法を順を追って示す説明図である。
第1の側面基準補強方法における配置工程では、まず最初に、図11に示すように、モルタルの1回目の吹き付けで、補強構造筋5(主筋5aおよび螺旋フープ筋5b)が隠蔽される厚さに第1のモルタル層M1を形成する。ここでも、コテ均しを行ってモルタルを補強構造筋5の内側に確実に押し込むとともに、モルタル表面の疎密をなくすのがよい。
次に、第1のモルタル層M1が硬化する前に、図12に示すように、橋脚部3の縦方向に、先端が最終的なモルタル部Mの厚さ(破線で示す位置)と一致するようにして、棒状に形成された指標部14を第1のモルタル層M1に所定のピッチで取り付ける。ここで、指標部14としては、特に限定されるものではないが、例えば、柱状に形成された押し出し発泡ポリスチレンといった発泡プラスチック系の部材等を用いることができる。
このようにして第1のモルタル層M1に指標部14を配置して当該第1のモルタル層M1が硬化したならば、次の形成工程では、図13に示すように、指標部14に基づいて、第1のモルタル層M1の上に第2のモルタル層M2を形成する。ここでは、例えば、モルタルを目標の厚みよりも厚く吹き付けた後にコテ均しを行うことにより、必要な厚さを確保した状態で表面を平滑に仕上げることができる。
第2のモルタル層M2を形成したならば、図14に示すように、当該第2のモルタル層M2が硬化する前に指標部14を取り外す。なお、本実施の形態の指標部14は柱状であるが、切頭錐形にして頭部を差し込んでおけば、容易に取り除くことができる。
指標部14を取り外した跡には凹部15が生じるので(図14)、次に、図15に示すように、当該凹部15をモルタル等の充填剤で埋める。これにより、第1のモルタル層M1および第2のモルタル層M2からなるモルタル部Mが出来上がる。
このような第1の側面基準補強方法によっても、モルタル部Mの厚さの指標となる指標部14に基づいてモルタル部Mを形成しているので、橋脚部3の外周に設置された補強構造筋5を覆うモルタル部Mを安定的に規定の厚さに仕上げることが可能になる。
次に、橋脚部3の第2の側面基準補強方法を説明する。ここで、図16〜図20は本実施の形態における橋脚部の第2の側面基準補強方法を順を追って示す説明図である。
第2の側面基準補強方法における配置工程でも、まず最初に、図16に示すように、モルタルの1回目の吹き付けで、補強構造筋5(主筋5aおよび螺旋フープ筋5b)が隠蔽される厚さに第1のモルタル層M1を形成する。ここでも、コテ均しを行ってモルタルを補強構造筋5の内側に確実に押し込むとともに、モルタル表面の疎密をなくすのがよい。
次に、第1のモルタル層M1が硬化する前に、図17に示すように、橋脚部3の縦方向に、先端が最終的なモルタル部Mの厚さ(破線で示す位置)と一致するようにして、棒状に形成された指標部14を第1のモルタル層M1に所定のピッチで取り付ける。ここで、前述の第1の側面基準補強方法と異なるのは、図示するように、一対の指標部14を、相互に水平となる方向で近接させて第1のモルタル層M1に取り付ける点である。なお、指標部14の材料等は、第1の側面基準補強方法の場合と同様、特に限定されるものではない。
一対の指標部14を配置した第1のモルタル層M1が硬化したならば、次の形成工程では、図18に示すように、一対の指標部14の間に、当該指標部14の高さとなるようにモルタルを吹き付けなどによって充填する。そして、図19に示すように、一対の指標部14取り外す。
最後に、充填されたモルタルに基づいて、第1のモルタル層M1の上に第2のモルタル層M2を形成する。ここでは、例えば、モルタルを目標の厚みよりも厚く吹き付けた後にコテ均しを行うことにより、必要な厚さを確保した状態で表面を平滑に仕上げることができる。
このような第2の側面基準補強方法によっても、モルタル部Mの厚さの指標となる指標部14に基づいてモルタル部Mを形成しているので、橋脚部3の外周に設置された補強構造筋5を覆うモルタル部Mを安定的に規定の厚さに仕上げることが可能になる。
次に、橋脚部3の第3の側面基準補強方法を説明する。ここで、図21〜図25は本実施の形態における橋脚部の第3の側面基準補強方法を順を追って示す説明図である。
第3の側面基準補強方法における配置工程でも、まず最初に、図21に示すように、橋脚部3の側面に対して垂直になるようにして、アンカー(固定部)の打ち込まれたアンカー孔(取付孔)8を橋脚部3の縦方向に沿って形成する。次に、前述した橋脚部3の隅角部に指標部11を配置した補強方法と同様にして、アンカー孔8に対して、セパレータ(棒状部材)9を橋脚部3から突出するように取り付ける。続いて、セパレータ9の突出端に形成された雄ネジ9aにPコン(支持部)10を取り付け、橋脚部3の縦方向に沿って、Pコン10に板状の指標部11を取り付ける。このとき、指標部11の表面がモルタル部Mの厚さ(破線で示す位置)と一致するように調整する。指標部11の取り付けは、Pコン10の本体部10aから突出したボルト部10bにナット12で固定することによる。なお、セパレータ9の外周にフランジを形成して、当該セパレータ9に剥離防止用のアンカーピンの機能を付与するようにしてもよい。
このようにして指標部11を取り付けたならば、次の形成工程では、図22に示すように、モルタルの1回目の吹き付けで、補強構造筋5(主筋5aおよび螺旋フープ筋5b)が隠蔽される厚さに第1のモルタル層M1を形成する。ここでも、コテ均しを行ってモルタルを補強構造筋5の内側に確実に押し込むとともに、モルタル表面の疎密をなくすのがよい。なお、隅角部の位置とは異なり、指標部11の幅方向の縁部までモルタルを盛り上げることは行わない。
第1のモルタル層M1が硬化したならば、続いて、図23に示すように、指標部11に基づいて、第1のモルタル層M1の上に第2のモルタル層M2を形成する。ここでは、例えば、モルタルを目標の厚みよりも厚く吹き付けた後にコテ均しを行うことにより、必要な厚さを確保した状態で表面を平滑に仕上げることができる。
第2のモルタル層M2が硬化したならば、図24に示すように、指標部11およびPコン10を取り外す。指標部11およびPコン10を取り外した跡には凹部16が生じてセパレータ9の突出端の雄ネジ9aが露出するので(図24)、最後に、図25に示すように、当該凹部16をモルタル等の充填剤で埋め、コテ均しを行う。
このような第3の側面基準補強方法によっても、モルタル部Mの厚さの指標となる指標部11に基づいてモルタル部Mを形成しているので、橋脚部3の外周に設置された補強構造筋5を覆うモルタル部Mを安定的に規定の厚さに仕上げることが可能になる。
以上本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本明細書で開示された実施の形態はすべての点で例示であって、開示された技術に限定されるものではない。すなわち、本発明の技術的な範囲は、前記の実施の形態における説明に基づいて制限的に解釈されるものでなく、あくまでも特許請求の範囲の記載に従って解釈されるべきであり、特許請求の範囲の記載技術と均等な技術および特許請求の範囲の要旨を逸脱しない限りにおけるすべての変更が含まれる。
たとえば、前述した実施の形態においては、軸方向に交差する断面の形状が矩形(四角形)状の橋脚部3に適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、軸方向に交差する断面の形状が5角形以上の多角形の橋脚部3にも適用できる。
上記した実施の形態においては、本発明を橋梁の橋脚部の補強に適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ビルの柱部の補強等、他の既存柱の補強に適用することができる。
1 橋梁
2 基礎部
2a アンカー孔
3 橋脚部
4 上部構造部
4a 固定孔
5 補強構造筋
5a 主筋(軸方向筋)
5b 螺旋フープ筋(周方向筋)
7 メッシュ筋
8 アンカー孔(取付孔)
9 セパレータ
9a 雄ネジ
10 Pコン
10a 本体部
10b ボルト部
11 指標部
11a 突起部
12 ナット
13 凹部
14 指標部
15,16 凹部
M モルタル部
M1 第1のモルタル層
M2 第2のモルタル層

Claims (12)

  1. 既存柱の補強方法であって、
    前記既存柱の外周に、螺旋状に巻かれた周方向筋および前記既存柱の軸方向に立設された複数本の軸方向筋の少なくとも何れかを含む補強構造筋を設置する設置工程と、
    前記補強構造筋を覆うようにして前記既存柱の外周にモルタル部を形成する際の当該モルタル部の厚さの指標となる指標部を配置する配置工程と、
    前記指標部に基づいて前記モルタル部を形成する形成工程と、
    を実行することを特徴とする既存柱の補強方法。
  2. 前記既存柱は、軸方向に交差する断面の形状が矩形状に形成された既存柱であり、
    前記配置工程は、
    前記既存柱の隅角部に、当該既存柱の縦方向に所定の間隔を空けて、前記既存柱の軸方向に交差する断面に向かって見た場合に当該既存柱の隅角部を挟む両辺に対して交差するように斜めに取付孔を形成する工程と、
    前記取付孔に、前記隅角部から突出した棒状部材を取り付ける工程と、
    前記棒状部材の突出端に支持部を取り付ける工程と、
    前記既存柱の縦方向に、幅方向の縁部が前記モルタル部の厚さと一致するようにして前記支持部に板状の前記指標部を取り付ける工程と、
    を有することを特徴とする請求項1記載の既存柱の補強方法。
  3. 前記設置工程に先立って、
    前記既存柱の4箇所の前記隅角部を斜めに削って面取りする面取り工程を実行する、
    ことを特徴とする請求項2記載の既存柱の補強方法。
  4. 前記形成工程は、
    前記補強構造筋が隠蔽される厚さに第1のモルタル層を形成する工程と、
    前記指標部に基づいて、前記第1のモルタル層の上に第2のモルタル層を形成する工程と、
    前記第2のモルタル層を形成した後、前記指標部および前記支持部を取り外す工程と、
    前記支持部を取り外して生じた凹部を充填剤で埋める工程と、
    を有することを特徴とする請求項2または3記載の既存柱の補強方法。
  5. 前記第1のモルタル層を形成する工程において、
    前記隅角部の位置では、前記指標部の幅方向の縁部までモルタルを盛り上げる、
    ことを特徴とする請求項4記載の既存柱の補強方法。
  6. 前記形成工程は、
    前記凹部を充填剤で埋めた後、指標部を取り外して生じた当該指標部の厚さ分の突起部を除去する工程をさらに有する、
    ことを特徴とする請求項4または5記載の既存柱の補強方法。
  7. 前記配置工程は、
    前記補強構造筋が隠蔽される厚さに第1のモルタル層を形成する工程と、
    前記既存柱の縦方向に、先端が前記モルタル部の厚さと一致するようにして棒状に形成された前記指標部を前記第1のモルタル層に取り付ける工程と、
    を有することを特徴とする請求項1記載の既存柱の補強方法。
  8. 前記形成工程は、
    前記指標部に基づいて、前記第1のモルタル層の上に第2のモルタル層を形成する工程と、
    前記第2のモルタル層を形成した後、前記指標部を取り外す工程と、
    前記指標部を取り外して生じた凹部を充填剤で埋める工程と、
    を有することを特徴とする請求項7記載の既存柱の補強方法。
  9. 前記配置工程は、
    前記補強構造筋が隠蔽される厚さに第1のモルタル層を形成する工程と、
    前記既存柱の縦方向に、先端が前記モルタル部の厚さと一致するようにして棒状に形成された一対の前記指標部を相互に水平となる方向で前記第1のモルタル層に取り付ける工程と、
    を有することを特徴とする請求項1記載の既存柱の補強方法。
  10. 前記形成工程は、
    一対の前記指標部の間に、当該指標部の高さとなるようにモルタルを充填する工程と、
    一対の前記指標部を取り外す工程と、
    充填されたモルタルに基づいて、前記第1のモルタル層の上に第2のモルタル層を形成する工程と、
    を有することを特徴とする請求項9記載の既存柱の補強方法。
  11. 前記配置工程は、
    前記既存柱の側面に対して垂直になるようにして、当該既存柱の縦方向に取付孔を形成する工程と、
    前記取付孔に、前記既存柱から突出した棒状部材を取り付ける工程と、
    前記棒状部材の突出端に支持部を取り付ける工程と、
    前記既存柱の縦方向に沿って、前記指標部の表面が前記モルタル部の厚さと一致するようにして前記支持部に板状の前記指標部を取り付ける工程と、
    を有することを特徴とする請求項1記載の既存柱の補強方法。
  12. 前記形成工程は、
    前記補強構造筋が隠蔽される厚さに第1のモルタル層を形成する工程と、
    前記指標部に基づいて、前記第1のモルタル層の上に第2のモルタル層を形成する工程と、
    前記第2のモルタル層を形成した後、前記指標部および前記支持部を取り外す工程と、
    前記指標部および前記支持部を取り外して生じた凹部を充填剤で埋める工程と、
    を有することを特徴とする請求項11記載の既存柱の補強方法。
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