JP2019007014A - インクジェットインキセット - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、非常に広域な色再現性を有し、多種の基材に印刷可能な活性エネルギー線硬化型インクジェットインキセットの提供である。【解決手段】少なくとも、シアンインキ、およびイエローインキを有する活性エネルギー線硬化型インクジェットインキセットであって、記録媒体上のCIELAB色空間で定義される色相角を∠H°とするとき、前記シアンインキの色相角∠H°が200°〜230°であり、前記イエローインキの色相角∠H°が90°〜120°であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型インクジェットインキセット。【選択図】なし

Description

本発明は、非常に広域な色再現性を有する活性エネルギー線硬化型インクジェットインキセットの提供に関する。
インクジェット印刷方式とは、被印刷基材に対して、インクジェットヘッドからインキの微小液滴を飛翔、及び着弾させて、上記基材上に画像や文字を形成する印刷方式であり、版を必要としないことを特徴とする。版を必要としない印刷方式として、電子写真方式が広く認知されている。しかし、インクジェット印刷方式は、電子写真方式に比べて装置のイニシャルコストや印刷時のランニングコスト、装置サイズ、高速印刷特性等の面で優れている。
インクジェット印刷方式に使用されるインキとしては、溶剤系、水系、油系などの多岐に渡るインキが従来から使用されている。しかし、近年、活性エネルギー線硬化型インクジェットインキの需要が増加している。これは、活性エネルギー線硬化型インクジェットインキは、プラスチックやガラスなどの非吸収性の基材にも適用できること、溶剤の揮発量を低減させ環境負荷を低減出来るという利点に起因する。特に工業用途のインクジェット印刷においては、上記に加え、印刷物の耐水性、インキの乾燥エネルギー、インキの乾燥によるヘッドへのインキ成分の付着などの点から、溶剤系や水系から、活性エネルギー線硬化型のインクジェットインキへの置き換えが期待されている。
また近年、インクジェットヘッドの性能向上に伴い、オフセット印刷等の既存印刷市場へのインクジェット印刷方式の応用が期待されている。既存印刷市場では、生産性が非常に重要である。しかし、サイン市場では、マルチパス印刷方式が使用されており、この印刷方式では、既存印刷市場の所望の生産性を実現することが困難である。そのため、既存印刷市場において、インクジェット印刷方式を用いるためには、高速印刷が可能なシングルパス印刷方式を用いることが望ましい。
更に、サイン市場で用いられている基材の多くは塩化ビニルシートである。しかし、既存印刷市場では各種コート紙や各種フィルムなどの多様な基材が使用されている。基材の種類によってインキの濡れ拡がり性や、基材への密着性が異なる。そのため、多様な基材に対して同一のインキを提供できるようにするためには、どのような基材に対しても印刷画質や基材密着性等の印刷品位を一定レベル以上で確保できるようにしなければならない。生産性と多基材汎用性とを同時に達成するためには、高速印刷が可能で、かつ、多くの基材で密着性が確保できる、活性エネルギー線硬化型インクジェットインキが最適である。
一方で、オフセット印刷に代表される既存印刷市場の印刷物は、多くの特色を用いて印刷されるため、色再現性が非常に優れている特長がある。従って、既存印刷市場へのインクジェット印刷方式の応用を再現するには、優れた色再現性を持つことが重要である。
そこで、特許文献1では、シアン、マゼンタ、イエローのインキに加えて、1種または
2種の特色インキ(オレンジ、バイオレット)を併用したインクジェットインキセットが開示されている。これにより、印刷画像の粒状性と光沢を低下させることなく色再現性を高めている。しかしながら、水性インクジェットインキによって、普通紙や写真光沢紙と等のインキ吸収性のある紙基材で実施されており、フィルム基材などの非吸収性記録媒体への応用には至らなかった。また、グリーン領域の色再現性が十分ではなかった。
特許文献2では、シアン、マゼンタ、イエロー3色の顔料インキに加えて、それぞれ特定の顔料を含有するオレンジ、グリーン及びバイオレットのうち少なくとも1色を備えたインクジェットインキセットが開示されている。しかしながら、このインキセットは十分な色再現性を得ることができない。また、水性インクジェットインキでインクジェット専用紙などの紙基材で実施されており、フィルム基材などの非吸収性記録媒体への応用には至らなかった。
特許第4253840号公報 特開2000−351928号公報
本発明の目的は、非常に広域な色再現性を有し、紙基材だけでなくプラスチック等のフィルム基材といった多種の基材に印刷可能な活性エネルギー線硬化型インクジェットインキセットの提供である。
すなわち本発明は、少なくとも、シアンインキ、およびイエローインキを有する活性エネルギー線硬化型インクジェットインキセットであって、
記録媒体上のCIELAB色空間で定義される色相角を∠H°とするとき、前記シアンインキの色相角∠H°が200°〜230°であり、前記イエローインキの色相角∠H°が90°〜120°であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型インクジェットインキセットに関する。
また本発明は、更にマゼンタインキ、およびオレンジインキを含む上記活性エネルギー線硬化型インクジェットインキセットであって、
記録媒体上のCIELAB色空間で定義される色相角を∠H°とするとき、前記マゼンタインキの色相角∠H°が330°〜360°であり、前記オレンジインキの色相角∠H°が0°〜60°であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型インクジェットインキセットに関する。
また本発明は、前記シアンインキは、着色剤として顔料を含み、シアンインキに含まれる全顔料100重量部に対して、イエロー及び/又はグリーン顔料を2重量部〜10重量部含むことを特徴とする上記活性エネルギー線硬化型インクジェットインキセットに関する。
また本発明は、前記イエローインキは、着色剤として顔料を含み、顔料としてC.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー185のいずれか1種以上を含むことを特徴とする上記活性エネルギー線硬化型インクジェットインキセットに関する。
また本発明は、前記オレンジインキは、着色剤として顔料を含み、顔料としてC.I.ピグメントオレンジ64を含むことを特徴とする上記活性エネルギー線硬化型インクジェットインキセットに関する。
また本発明は、前記オレンジインキが、更にキナクリドン顔料を含むことを特徴とする上記活性エネルギー線硬化型インクジェットインキセットに関する。
また本発明は、更にブラックインキを含むことを特徴とする上記活性エネルギー線硬化型インクジェットインキセットに関する。
また本発明は、更にホワイトインキを含むことを特徴とする上記活性エネルギー線硬化型インクジェットインキセットに関する。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインキセットを使用することで、多種の基材に対し非常に広域な色再現性を有するインキセットを提供できた。
本発明のインキセットは、記録媒体上のCIELAB色空間で定義される色相角∠H°が200°〜230°の範囲であるシアンインキと、色相角∠H°が90°〜120°であるイエローインキを備えることを特徴とするインキセットである。
色相角∠H°は、∠H°=tan-1(b*/a*)+180(a*<0のとき)、又は、
∠H°=tan-1(b*/a*)+360(a*>0かつb*<0のとき)
又は、∠H°=tan-1(b*/a*)(a*>0かつb*≧0の場合)により算出される。a*及びb*は、CIELAB色空間において定義される知覚色度指数を表す。
更に、前記シアンインキ、及びイエローインキに対し、色相角∠H°が330°〜360°の範囲であるマゼンタインキ、及び色相角∠H°が0°〜60°の範囲であるオレンジインキを組み合わせることで、より高い色再現性を有することができる。
以上のシアン、マゼンタ、イエロー、オレンジを含むインキセットを使用することで、グリーンやバイオレットなどの特色を更に併用することなく、より高い色再現が可能であるため、装置の大型化や装置コストを抑制することが可能となる。
また、シアン、マゼンタ、イエロー、オレンジを含むインキセットに、ブラックインキを併用することで、文字の表現やコントラスト表現が優れ、より高精細な画像を得ることができる。
更に、シアン、マゼンタ、イエロー、オレンジを含むインキセットに、ホワイトインキを併用することで、透明基材に対しても高精細な画像を得ることができる。
前記記録媒体は、任意に選択可能であるが、フィルム基材としてはPET基材、PE基材、PP基材が好ましく、紙基材としてはコート紙であることが好ましい。PET基材としては、例えばLintec社のPET50 K2411が挙げられる。
前記色相角は、インキ硬化膜が8μmとなるようにLintec社のPET50 K2411上に塗布して硬化させ、X−Rite, Inc.製のX Rite 500seriesを使用し、視野角2°、光源D65、CIE表色系にて、測定されたa値およびb値から算出された値である。
《インクジェットインキ》
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインキは、着色剤としての顔料、重合性モノマー、光重合開始剤等を含む。
<シアンインキの顔料>
シアンインキに含まれるシアン顔料としては、例えば、C.I.ピグメントブルー1,2,3,15:3,15:4,15:34,16,22,60;C.I.バットブルー4,60等が挙げられ、これらの1種又は2種以上が用いられる。これらのうち、特にC.I.ピグメントブルー15:3及び/又は15:4を含むことが好ましい。
さらに、シアンインキは、前記シアン顔料に加えて、イエロー顔料及び/又はグリーン顔料を含むことが好ましい。
シアンインキに含まれるイエロー顔料としては、たとえば、C.I.ピグメントイエロー1,2,3,12,14,16,17,73,74,75,83,93,95,97,98,109,110,114,128,129,138,139,147,150,151,154,155,180,185等が挙げられ、これらの1種又は2種以上が用いられる。これらのうち、C.I.ピグメントイエロー150、180、185が好ましい。
シアンインキに含まれるグリーン顔料としては、たとえば、C.I.ピグメントグリーン7、36、58等が挙げられ、これらの1種又は2種以上が用いられる。これらのうち、C.I.ピグメントグリーン7が好ましい。
これらのシアンインキに含まれるイエロー顔料及び/又はグリーン顔料のうち、C.I.ピグメントイエロー150、180、185がより好ましい。
シアンインキに含まれるイエロー及び/又はグリーン顔料の含有量は、シアンインキに含まれる全顔料100重量部に対して、0.1〜10重量部であることが好ましく、1重量部〜10重量部であることがより好ましい。
シアンインキに、イエロー顔料及び/又はグリーン顔料を含むことにより、グリーン領域の色再現性が高くなる。
<イエローインキの顔料>
イエローインキに含まれるイエロー顔料としては、たとえば、C.I.ピグメントイエロー1,2,3,12,14,16,17,73,74,75,83,93,95,97,98,109,110,114,128,129,138,139,147,150,151,154,155,180,185等が挙げられ、これらの1種又は2種以上が用いられる。これらのうち、グリーン領域やオレンジ領域の色再現性の点から、C.I.ピグメントイエロー150、180、185が好ましい。
イエローインキに含まれるイエロー顔料の含有量は、インキ全重量を基準として0.1〜10重量%が好ましく、1〜10重量%であることがより好ましく、1〜7重量%であることが更に好ましい。
<マゼンタインキの顔料>
マゼンタインキに含まれるマゼンタ顔料としては、たとえば、C.I.ピグメントレッド5,7,12,48(Ca),48(Mn),57(Ca),57:1,112,122,123,168,184,202,209;C.I.ピグメントバイオレット19等が挙げられ、これらの1種又は2種以上が用いられる。これらのうち、ブルー領域またはレッド領域の色再現性の点から、C.I.ピグメントレッド122,202,209及びC.I.ピグメントバイオレット19からなる群から選ばれる1種又は2種以上を用いることが好ましい。
マゼンタインキに含まれる顔料の含有量は、インキ全重量を基準として、0.1〜10重量%であることが好ましく、2〜10重量%であることがより好ましい。
<オレンジインキの顔料>
オレンジインキに含まれるオレンジ顔料としては、例えば、C.I.ピグメントオレンジ5,13,43,62及び64並びにC.I.ピグメントレッド17,49:2,112,149,177,178,188,255及び264からなる群から選ばれる1種又は2種以上が好適に用いられる。これらのうち、インキの保存安定性やインクジェット吐出安定性の点から、C.I.ピグメントオレンジ64を含むことが好ましい。この場合、前記シアン、イエロー、マゼンタインキと共に使用した際に、より広域な色再現性を実現できる。
オレンジインキに含まれるオレンジ顔料の含有量は、インキ全重量を基準として、0.1〜10重量%であることが好ましく、2〜10重量%であることがより好ましい。
オレンジインキには、前記オレンジ顔料に加えて、更にマゼンタ顔料を含むことが好ましい。これにより、レッド領域の色再現性が高くなる。
オレンジインキに含まれるマゼンタ顔料としては、たとえば、キナクリドン顔料が好ましく、具体的にはC.I.ピグメントレッド122,202,209及びC.I.ピグメントバイオレット19等が挙げられ、これらの1種又は2種以上が用いられる。これらのうち、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントバイオレット19が好ましい。これにより、色再現性が良好になり、さらに、活性エネルギー線の透過効率が良くなり、オレンジ顔料単体のときに比べ、硬化性が高まる。
オレンジインキにマゼンタ顔料を含む場合、マゼンタ顔料の含有量は、オレンジインキに含まれる全顔料100重量部に対して、1〜50重量部であることが好ましく、10〜50重量部であることがより好ましく、1〜50重量部であることが更に好ましい。
オレンジインキに含まれる顔料としては、C.I.ピグメントオレンジ64を含むことが好ましく、C.I.ピグメントオレンジ64とC.I.ピグメントレッド122を含むことがより好ましく、C.I.ピグメントオレンジ64とC.I.ピグメントレッド122と、C.I.ピグメントバイオレット19を含むことがさらに好ましい。
<ブラックインキの顔料>
本発明のインキセットには、ブラックインキを含むことが出来る。ブラックインキを併用することで、文字の表現やコントラスト表現が優れ、より高精細な画像を得ることができる。
ブラックインキに含まれる顔料としては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック類(C.I.ピグメントブラック7)、酸化鉄顔料等の無機顔料;アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料等が挙げられる。特に、カーボンブラックを用いることが好ましい。
ブラックインキに含まれる顔料の含有量は、インキ全重量を基準として、0.1〜10重量%であることが好ましく、2〜10重量%であることがより好ましい。
<ホワイトインキの顔料>
本発明のインキセットには、ホワイトインキを含むことが出来る。ホワイトインキを併用することで、透明な記録媒体や、明度が低い記録媒体に対して良好な視認性を有し、特にカラーインキセットと併用することで、白色媒体に記録する時と同様な鮮明で高精細なフルカラー画像を提供することができる。
ホワイトインキに含まれる顔料としては、無機または有機の白色顔料を用いることができる。無機の白色顔料としては、例えば、硫酸バリウム等のアルカリ土類金属の硫酸塩、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属の炭酸塩、微粉ケイ酸、合成ケイ酸塩等のシリカ類、ケイ酸カルシウム、アルミナ、アルミナ水和物、酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、クレイ等があげられる。隠蔽性や着色力の点から酸化チタンが好ましい。
ホワイト顔料の平均粒径は、50〜500nmであることが好ましく、100〜300nmであることがより好ましい。50nm以上では十分な隠蔽性が得られ、500nm以下では、インキ保存性や吐出性を保つことが出来る。
なお、ホワイト顔料の平均粒径はD50であり、インキを酢酸エチルで200〜1000倍に希釈し、動的光散乱式粒度分布測定装置(日機装社製「マイクロトラックUPA150」)にて測定した値である。
ホワイトインキに含まれる顔料の含有量は、ホワイトインキ全重量を基準として、3〜50質量%であることが好ましく、5〜20質量%でありことがより好ましい。
本発明のシアンおよびイエローインキのセットによって、グリーン領域での色再現性に優れるインキセットを提供することが出来る。更にマゼンタおよびオレンジインキを含むインキセットによって、オレンジ以外の特色インキ(レッド、ブルー、グリーン、バイオレット等)を使用する場合と同等かそれ以上の色再現性を得ることができる。
また、紙基材のみならず様々な基材に対して高い色再現性が可能となる。
また、用途や画質に応じて、インキ中の顔料濃度が低いライトイエロー、ライトマゼンタ、ライトシアンなどの淡色インキ等も併用することができる。このとき、淡色インキに使用する原料は、前記顔料を使用することが出来る。
<重合性モノマー>
本発明のインクジェットインキは、重合性モノマー(単に「モノマー」ともいう。)を含む。重合性モノマーとしては、何らかのエネルギー付与により重合反応を生起し、硬化する化合物であれば特に制限はなく、モノマー、オリゴマー、ポリマーの種を問わず使用することができるが、特に、所望により添加される重合開始剤から発生する開始種により重合反応を生起する、ラジカル重合性モノマーとして知られる各種公知の重合性のモノマーが好ましい。
重合性モノマーは、反応速度、硬化膜物性、インキの物性等を調整する目的で、1種又は複数を混合して用いることができる。また、重合性モノマーは、単官能重合性モノマーであっても、多官能重合性モノマーであってもよい。単官能重合性モノマーの割合が大きいと硬化物は柔軟なものになりやすく、多官能重合性モノマーの割合が大きいと硬化性に優れる傾向がある。したがって、単官能重合性モノマーと多官能重合性モノマーとの割合は用途に応じて任意に決定されるものである。
ラジカル重合性モノマーとしては、(メタ)アクリレート化合物、ビニルエーテル化合物、(メタ)アクリレート基とビニルエーテル基を持つ化合物、アリル化合物、N−ビニル化合物、不飽和カルボン酸類等が挙げられる。
中でも、(メタ)アクリレート化合物、(メタ)アクリレート基とビニルエーテル基を持つ化合物、N−ビニル化合物のいずれかを含むことが好ましい。
ここで、本明細書において、「(メタ)アクリロイル」、「(メタ)アクリレート」、および「(メタ)アクリロイルオキシ」といった記載は、特に説明がない限り、それぞれ、「アクリロイルおよび/またはメタクリロイル」、「アクリレートおよび/またはメタクリレート」、および「アクリロイルオキシおよび/またはメタクリロイルオキシ」を意味する。
単官能の(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、ベンジル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、(エトキシ(またはプロポキシ)化)2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(オキシエチル)(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノールEO変性アクリレート、ノニルフェノールPO変性アクリレート、o−フェニルフェノールEO変性アクリレート、2−エチルヘキシルEO変性アクリレート、β−カルボキシルエチル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンフォルマル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、ノルボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルモルホリン、N−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド等が挙げられる。
上記単官能の(メタ)アクリレートの中でも、低粘度かつ高反応性の点から、2−フェノキシエチルアクリレート、N−ビニルカプロラクタム、ノニルフェノールEO変性アクリレート等が好ましい。
二官能以上の多官能(メタ)アクリレートとして、以下が挙げられる。
二官能の(メタ)アクリレートとして例えば、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エトキシ(またはプロポキシ)化1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、2,4−ジメチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ブチルエチルプロパンジオール(メタ)アクリレート、エトキシ化シクロヘキサンメタノールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、オリゴエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、2−エチル−2−ブチルブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFポリエトキシジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、オリゴプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、2−エチル−2−ブチルプロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性ジアクリレート、トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、PO変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、EO変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
三官能の(メタ)アクリレートとして例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのアルキレンオキシド変性トリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ((メタ)アクリロイルオキシプロピル)エーテル、イソシアヌル酸アルキレンオキシド変性トリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリ((メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ヒドロキシピバルアルデヒド変性ジメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ソルビトールトリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化グリセリントリアクリレート等が挙げられる。
四官能の(メタ)アクリレートとして例えば、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ソルビトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、プロピオン酸ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
五官能の(メタ)アクリレートとして例えば、ソルビトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートが挙げられる。
六官能の(メタ)アクリレートとしては、例えば、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ソルビトールヘキサ(メタ)アクリレート、フォスファゼンのアルキレンオキシド変性ヘキサ(メタ)アクリレート、ε−カプトラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
二官能以上の多官能(メタ)アクリレートとしては、1,9−ノナンジオールアクリレート、1,10−デカンジオールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、EO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートが低粘度かつ高反応性のため好ましく、中でも1,9−ノナンジオールアクリレート、1,10−デカンジオールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレートが低臭気のためより好ましい。
単官能のN−ビニル化合物としては、例えば、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルピロリドン、N-ビニルホルムアミド等が挙げられる。中でも、低粘度かつ高反応性の点
から、N−ビニルカプロラクタムが好ましい。
(メタ)アクリロイル基とビニルエーテル基を持つ化合物としては、例えば、アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル、メタクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル等が挙げられる。低粘度かつ高反応性の点から、アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルが好ましい。
これらの重合性モノマーは、単独で用いられてもよいし、2種以上併用されてもよい。
本発明のインキは、上記の中でも、(メタ)アクリレート基とビニルエーテル基を持つ化合物を含むことが好ましく、(メタ)アクリレート化合物と(メタ)アクリレート基とビニルエーテル基を持つ化合物を含むことがより好ましく、二官能以上の多官能の(メタ)アクリレート化合物と(メタ)アクリレート基とビニルエーテル基を持つ化合物を含むことが更に好ましい。
(メタ)アクリレート基とビニルエーテル基を持つ化合物として、具体的には、アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルを含むことが好ましい。
二官能以上の多官能の(メタ)アクリレートとしては、EO/PO骨格を有することが好ましい。
EO/PO骨格を有する多官能の(メタ)アクリレートとして、具体的には、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ネオペンチルグリコール変性)トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレートからなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましく、ジプロピレングリコールジアクリレートがより好ましい。特に、アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルと、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートとの組合せは、低粘度、低臭気、高反応性の点から好ましい。さらに、本発明におけるインキセットにおいて、顔料の分散安定性、吐出安定性が良好であり、発色性、画質に優れる。
アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルは、粘度が低く、かつ反応性が高い重合性モノマーである。そのため、低粘度で高感度のインキを作製する材料として優れている。アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルの含有量は、インキ全重量を基準として、5〜70重量%であることが好ましく、5〜50重量%であることがより好ましく、10〜50重量%がさらに好ましい。上記含有量が上記範囲内であれば、インキの粘度が好適な範囲になる。また、その他の重合性モノマーとの重合反応性が向上し、印刷速度が早い場合であっても吐出が安定し、十分な硬化性が得られる。
アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル以外の多官能(メタ)アクリレートを含む場合、多官能(メタ)アクリレートの含有量は、インキの全重量を基準として20〜95重量%が好ましく、30〜90重量%がより好ましく、40〜90重量%がさらに好ましい。
<光重合開始剤>
本発明において、紫外線等の活性エネルギー線を用いてインキを硬化させる観点から、インキに光重合開始剤を配合することが好ましい。本発明で用いることができる光重合開始剤は、公知の光重合開始剤であってよい。例えば、分子開裂型や水素引き抜き型でラジカルを発生させる光重合開始剤を使用することが好ましい。本発明において、光重合開始剤は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また、ラジカルを発生させる光重合開始剤とカチオンを発生させる光重合開始剤とを併用してもよい。
光重合開始剤の具体例としては、以下のものが挙げられる。
アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤として、例えば、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルエトキシフォスフィンオキサイド等が挙げられる。
アルキルフェノン系光重合開始剤として、例えば、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]−フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチル−ベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イル−フェニル)−ブタノン−1−オン等が挙げられる。
その他の光重合開始剤として、1,2−オクタンジオン、1−[4−(フェニルチオ)−、2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)、ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、イソフタルフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルスルフィド、オリゴ[2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノン]等が挙げられる。
中でも、硬化性、保存安定性の点から、アシルフォスフィンオキサイド系開始剤とそれ以外の光重合開始剤を併用することが好ましく、具体的には、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイドから選択される少なくとも1種の光重合開始剤
と、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルスルフィド、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1及び、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1から選択される少なくとも1種を併用することが好ましい。
また、上記光重合開始剤に対する増感剤を使用してもよい。増感剤の一例として、重合性モノマーと付加反応を起こさないアミン類、チオキサントン類等が挙げられる。
アミン類として、例えば、トリメチルアミン、メチルジメタノールアミン、トリエタノールアミン、p−ジエチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、N,N−ジメチルベンジルアミン、エチル−4−(ジメチルアミノ)ベンゾエート、および4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンなどが挙げられる。
チオキサントン類として、例えば、チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントンなどがあげられる。
中でも、エチル−4−(ジメチルアミノ)ベンゾエート、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2−イソプロピルチオキサントンが好ましく用いられ、エチル−4−(ジメチルアミノ)ベンゾエート、2−イソプロピルチオキサントンがより好ましく用いられる。
上記光重合開始剤や増感剤は、インキ中での溶解性に優れ、紫外線透過性を阻害しないものを選択して用いることが好ましい。
上記光重合開始剤と増感剤の含有量は、インキ全重量を基準として、2〜20重量%が好ましく、5〜20重量%がより好ましく、10〜20重量%がより好ましい。上記光重合開始剤と増感剤の含有量を2重量%以上とした場合、良好な硬化性を得ることができる。20重量%以下にした場合、硬化速度を早くすることができ、低い温度での光重合開始剤の析出を抑えることができ、良好なインクジェット吐出性を得ることができる。
<重合禁止剤>
インキの経時での粘度安定性、経時後の吐出安定性、インクジェット記録装置内での粘度安定性を高めるため、重合禁止剤を使用することができる。重合禁止剤としては、ヒンダードフェノール系化合物、フェノチアジン系化合物、ヒンダードアミン系化合物、リン系化合物が特に好適に使用される。具体的には、4−メトキシフェノール、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、t−ブチルハイドロキノン、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、フェノチアジン、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンのアルミニウム塩などが挙げられる。硬化性を維持しつつ経時安定性を高める点から、インキ全重量を基準として0.01〜2重量%の割合で配合することが好ましい。
<有機溶剤>
本発明のインクジェットインキには、低粘度化および基材への濡れ広がり性を向上させるために、有機溶剤を含有させてもよい。乾燥性および高画質画像を形成する点から、沸点140〜300℃の有機溶剤が望ましい。
有機溶剤としては、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノブチルエーテルプロピオネート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノメチルエーテルブチレート、エチレングリコールモノエチルエーテルブチレート、エチレングリコールモノブチルエーテルブチレート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルブチレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルブチレート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルブチレート、プロピレングリコールモノメチルエーテルブチレート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルブチレート等のアルキレングリコールモノアルキルエーテルモノアセテート類の有機溶剤、
エチレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールジアセテート、プロピレングリコールジアセテート、ジプロピレングリコールジアセテート、エチレングリコールアセテートプロピオネート、エチレングリコールアセテートブチレート、エチレングリコールプロピオネートブチレート、エチレングリコールジプロピオネート、エチレングリコールアセテートジブチレート、ジエチレングリコールアセテートプロピオネート、ジエチレングリコールアセテートブチレート、ジエチレングリコールプロピオネートブチレート、ジエチレングリコールジプロピオネート、ジエチレングリコールアセテートジブチレート、プロピレングリコールアセテートプロピオネート、プロピレングリコールアセテートブチレート、プロピレングリコールプロピオネートブチレート、プロピレングリコールジプロピオネート、プロピレングリコールアセテートジブチレート、ジプロピレングリコールアセテートプロピオネート、ジプロピレングリコールアセテートブチレート、ジプロピレングリコールプロピオネートブチレート、ジプロピレングリコールジプロピオネート、ジプロピレングリコールアセテートジブチレート等のアルキレングリコールジアセテート類の有機溶剤
エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルキレングリコールモノアルキルエーテル類の有機溶剤、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール(1,2−プロパンジオール)、1,3−プロパンジオール、ジプロピレングリコール等のアルカンジオール類の有機溶剤、
ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコール−ジ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコール−ジ−iso−プロ
ピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールエチルメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールエチルメチルエーテル等のアルキレングリコールジアルキルエーテル類の有機溶剤、
3−メチル−2−オキサゾリジノン、及び3−エチル−2−オキサゾリジノン等のオキサゾリジノン構造を有する有機溶剤、
2−ピロリドン(γ−ブチロラクタム)、1−メチル−2−ピロリドン、1−エチル−2−ピロリドン、γ−バレロラクタム、γ−ヘキサラクタム、γ−ヘプタラクタム、γ−オクタラクタム、γ−ノナラクタム、γ−デカラクタム、γ−ウンデカラクタム、δ−バレロラクタム、δ−ヘキサラクタム、δ−ヘプタラクタム、δ−オクタラクタム、δ−ノナラクタム、δ−デカラクタム、δ−ウンデカラクタム、ε−カプロラクタム等のラクタム構造を有する有機溶剤、
γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−ヘキサラクトン、γ−ヘプタラクトン、γ−オクタラクトン、γ−ノナラクトン、γ−デカラクトン、γ−ウンデカラクトン、δ−バレロラクトン、δ−ヘキサラクトン、δ−ヘプタラクトン、δ−オクタラクトン、δ−ノナラクトン、δ−デカラクトン、δ−ウンデカラクトン、ε−カプロラクトン等のラクトン構造を有する有機溶剤、
エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、1,2−ブチレンカーボネート等の含酸素系有機溶剤、
乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、及び乳酸ブチル等の乳酸エステル類の有機溶剤、N,N−ジメチル−β−ブトキシプロピオンアミド、N,N−ジブチル−β−ブトキシプロピオンアミド等のアルコキシアルキルアミドを含む有機溶剤等が挙げられる。
なかでも、アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、アルキレングリコールモノアルキルエーテル、アルキレングリコールジアルキルエーテルからなる群から選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。特に、重合性モノマーとしてアクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルを使用する場合、前記アルキレングリコール系の有機溶剤を併用することによって、硬化性、発色性に優れる良質な画像を得ることが出来る。
更にこの中でも、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテルが、乾燥性、硬化性の点からより好ましい。
有機溶剤は1種単独で用いても複数組み合わせても使用することができる。有機溶剤は、実質的に含まないことが好ましいが、有機溶剤を含む場合は、インキ全重量を基準として、0.1〜20重量%が好ましく、0.1〜10重量%がより好ましく、0.2〜5重量%がさらに好ましい。
<表面調整剤>
本明細書で記載する表面調整剤とは、添加によりインキの表面張力を低下させる物質を意味する。本発明の一実施形態において、表面調整剤とは、表面調整剤を1.0重量%添加した時に、表面調整剤を含まないインキに対して、その静的表面張力を3mN/m以上低下させる能力を有する物質を示す。
表面調整剤として、例えば、シリコーン系表面調整剤、フッ素系表面調整剤、アクリル系表面調整剤、アセチレングリコール系表面調整剤等が挙げられる。
表面張力低下の能力、重合性モノマーとの相溶性との観点から、シリコーン系表面調製剤を使用することが好ましい。
具体的なシリコーン系表面調整剤として、ジメチルシロキサン骨格の変性体が挙げられ、中でも、ポリエーテル変性シロキサン系表面調整剤が好ましい。ポリエーテルとは例えば、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシドをいう。一般的な製品として、ビックケミー社より代表品としてBYK(登録商標)−378、348、349、などのポリエーテル変性シロキサン、BYK―UV3500、UV3510などのポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、エボニックデグサ社より、TEGO(登録商標) GLIDE
450、440、435、432、410、406、130、110、100などのポリエーテル変性シロキサンコポリマー等のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を好ましく使用できる。これらの中でも、良好な画質形成の観点から、BYK−378、348、UV3510、TEGO GLIDE 450、440、432、410等のポリエーテル変性シリコーン系表面調整剤が、好ましい。
シリコーン系表面調整剤の含有量は、インキ全重量を基準として、0.1〜5.0重量%が好ましい。含有量を0.1重量%以上にすることにより、インキの基材への濡れ性を容易に向上できる。一方、含有量を5.0重量%以下にすることより、インキの保存安定性を確保することが容易となる。
<顔料分散剤>
本発明の一実施形態としてカラーインキを構成する場合、顔料の分散性およびインキの保存安定性を向上させるために、顔料分散剤を含むことが好ましい。顔料分散剤としては、従来既知のものを使用することできる。中でも、塩基性分散剤、さらには、ウレタン骨格をもつ樹脂型分散剤(分散樹脂ともいう。)が好ましい。ウレタン骨格をもつ樹脂型分散剤を使用した場合、高周波数特性に優れ、かつ保存安定性良好な顔料分散体が容易に得られるため好ましい。このような顔料分散剤の具体例として、ルーブリゾール社製のソルスパース32000、76400、76500、J100、J180およびDisperbyk−161、162、163、164、165、166、167、168等が挙げられる。
分散剤の添加量は、所望の安定性を確保する上で任意に選択される。例えば、顔料100重量部に対して顔料分散剤を25〜150重量部とした場合が好ましい。この範囲内で顔料分散樹脂を使用した場合、インキの分散安定性が良好となり、長期経時後もインキ作製の初期と同等の品質を示す傾向があるため、好ましい。さらに顔料100重量部に対して顔料分散樹脂を40〜100重量部とした場合、インキの分散性と吐出性の双方の観点でより好ましい。
インキは、25℃での粘度が5〜17mPa・sであることが好ましい。5mPa・s以上では、吐出が良好である。17mPa・s以下だと、吐出精度が低下することがなく、画質の低下が少ない。さらに高速印刷に対応するための高周波数適性を持たせるためには8〜14mPa・sが好ましい。
<インクジェット記録方法>
本発明は、少なくとも2個以上インクジェットヘッドで吐出された後、それらを同時に硬化させる1パスインクジェット印刷用に好適に用いることができる。1パスインクジェット印刷とは、1つのインクジェットヘッドが1回印刷を行う印刷である。
一般的にはヘッドとヘッド間でUV照射しインキを固定するタイプ(ピンキュアタイプ)と、インキを固定せずに同時に硬化させるタイプ(ピンキュアレスタイプ)が存在する。本発明は、ピンキュアタイプだけでなく、ピンキュアレスタイプのプリンタでも高画質な印刷物を得ることができる。
1パスインクジェット印刷において、印刷速度は少なくとも35m/分が好ましく、少なくとも50m/分がより好ましい。本発明の1パスインクジェット印刷の解像度は、180dpi以上が好ましく、300dpi以上がより好ましく、600dpi以上がさらに好ましい。
<インクジェットインキの硬化方法>
インキを硬化させる活性エネルギー線として、電子線、紫外線、赤外線などの被照射体の電子軌道に影響を与え、ラジカル、カチオン、アニオンなどの重合反応を誘発させるエネルギー線であれば、これに限定しない。本発明では、紫外線が好ましく用いられる。
紫外線の光源としては、例えば高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、低圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、紫外線レーザー、LED、および太陽光を使用することができる。利便性や価格などの面から、発光極大波長が300nm〜400nmの、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、LED等を使用することが好ましい。
以下に、本発明をさらに詳細に説明するが、以下の実施例は本発明の権利範囲を何ら制限するものではない。なお、実施例における「部」の記載は、「重量部」を表す。
1.インキの作製
インキ作製に先立ち、顔料分散体を作製した。顔料15部、顔料分散剤8.4部、ジプロピレングリコールジアクリレート(DPGDA)76.6部をハイスピードミキサーで均一になるまで撹拌した後、得られたミルベースを横型サンドミルで約1時間分散することによって、顔料分散体を作製した。
表1〜2に記載した配合となるように、先に調整した顔料分散体に、重合性モノマー、光重合開始剤、重合禁止剤、表面調整剤、及び有機溶剤を順次撹拌しながらゆっくり加え、光重合開始剤が溶解するまで穏やかに混合させた。なお、表1〜2に記載したDPGDAの配合量は、顔料分散体におけるDPGDAの量も併せた数値である。
次いで、孔径1μmのメンブランフィルターで濾過を行い、粗大粒子を除去することで、評価用のインクジェットインキを得た。
なお、上記混合液を得るための原料の添加及び混合は順不同であってよい。
各実験例において使用した材料の詳細は以下のとおりである。
・シアン顔料:
P.B.15:3(C.I.ピグメントブルー15:3)、
P.B.15:4(C.I.ピグメントブルー15:4)
・イエロー顔料:
P.Y.150(C.I.ピグメントイエロー150)、
P.Y.180(C.I.ピグメントイエロー180)、
P.Y.185(C.I.ピグメントイエロー185)、
P.Y.139(C.I.ピグメントイエロー139)
・グリーン顔料:
P.G.7(C.I.ピグメントグリーン7)
・マゼンタ顔料:
P.R.122(C.I.ピグメントレッド122)、
P.V.19(C.I.ピグメントバイオレット19)、
P.R.266(C.I.ピグメントレッド266)
・オレンジ顔料:
P.O.64(C.I.ピグメントオレンジ64)、
P.O.13(C.I.ピグメントオレンジ13)
・顔料分散剤SP32000: ルーブリゾール社製、塩基性顔料分散樹脂「ソルスパース32000」
・DPGDA: ジプロピレングリコールジアクリレート
・VEEA−AI: アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル(日本触媒社製、「VEEA−AI」)
(削除)・Irgacure 819:ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(BASF社製「IRGACURE 819」)
・BMS: 4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルスルフィド(日本化薬社製、「KAYACURE BMS」)
・SB−PI704: エチル−4−(ジメチルアミノ)−ベンゾエート
・BHT: BHTスワノックス(精工化学社製)
・BYK−UV3510 :BYK−UV3510(BYK Chemie社製シリコーン系表面張力調整剤)
・DEDG: ジエチレングリコールジエチルエーテル (日本乳化剤社製「DEDG」)
2.インキセットの評価
作製した評価インキを使用し、以下のようにして各種特性を評価した。
<カラーインキの色相角>
調製したインキを用い、京セラヘッド(解像度600dpi×600dpi)を搭載したインクジェット吐出装置(トライテック社製 OnePassJET)により、インキ液滴量14plの印字条件で、リンテック社製基材PET K2411上へ、100%ベタ画像を描画した。各色のインキ膜厚は約8μmであった。
コンベア速度は50m/min、光源としては、ハリソン東芝ライティング社製160W/cmメタルハライドランプ(365nm)を使用し、大気中で、インキを硬化させることでインクジェット印刷物を得た。いずれのインキも硬化性は良好であった。
得られたインクジェット印刷物の色相角は、以下の条件で測定した。結果を表1〜2に示す。
X−Rite,Inc.製のX−Rite 500seriesを使用し、視野角2°、光源D65、CIE表色系にて、任意の5箇所のa値およびb値を測定し、平均値を求めた。得られたa値およびb値を用い、∠H°を算出した。
∠H°=tan-1(b*/a*)+180(a*<0のとき)、又は、∠H°=tan-1(b*/a*)+360(a*>0かつb*<0のとき)
又は、∠H°=tan-1(b*/a*)(a*>0かつb*≧0の場合)により算出される。
<インキセット色再現性評価>
得られたインキを用いて、以下に示すようにグリーン、レッド、オレンジ、ブルーを印刷し、Pantone(登録商標)色見本と比較することで色再現性評価を行った。
Pantone(登録商標)色見本との差が小さいものが、色再現性が良好であると評価した。特に、グリーン、レッド、オレンジ、ブルーすべてにおいて色見本との差が小さいものが、色再現性が良いと評価できる。
《グリーン評価》
得られたインキセットのうち、シアンインキとイエローインキを用いて、2次色ステップチャート印刷を行い、それぞれの色相角を測定した。2次色ステップチャート印刷は、シアンとイエローの二色のインキについて印字率を0〜100%の間で5%ずつ変更させながら2色を重ねた画像である。例えば、シアン5%とイエロー5%の重ね、シアン10%とイエロー10%の重ねと各色5%ずつ印字率を上昇させ、最後はシアン100%、イエロー100%となるよう印刷した。
各色相角について、Pantone(登録商標) HEXACHROME GreenとのΔEを計算し、最も近いものについて以下の評価を付けた。結果を表3〜5に示す。
ΔEの計算法は、
ΔE={(L−L*2+(a−a*2+(b−b*2)}1/2
ここで、L,a,bはPantone(登録商標) HEXACHROME Green値であり、L*、a*、b*は、作製したシアンインキとイエローインキの値である。
[評価]
◎: ΔE<5
〇: 5≦ΔE<7
△: 7≦ΔE<10
×: ΔE≧10
《レッド評価》
作製したオレンジインキとマゼンタインキを用いて、Green評価と同様に印刷物を作成して色相角を測定し、Pantone(登録商標) WARM REDとのΔEを計算した。評価方法はグリーン評価と同様である。結果を表3〜5に示す。
《オレンジ評価》
作製したオレンジインキとイエローインキを用いて、Green評価と同様に印刷物を作成して色相角を測定し、Pantone(登録商標) Orange021とのΔEを計算し、グリーン評価と同様に評価した。結果を表3〜5に示す。
《ブルー評価》
作製したシアンインキとマゼンタインキを用いて、Green評価と同様に印刷物を作成して色相角を測定し、Pantone(登録商標)Reflex BlueとのΔEを計算し、グリーン評価と同様に評価した。結果を表3〜5に示す。
表1
表2
表3
表4
表5
実施例5及び17と比較例1との比較から、シアンの色相角∠H°は230°以下であることが色再現性に重要であることがわかった。
実施例2及び14と比較例2との比較から、シアンの色相角∠H°は200°以上であることが色再現性に重要であることが分かった。
従って、シアンの色相角∠H°は200°〜230°であることが色再現性に重要であることが分かった。
実施例1、5及び9と比較例3の比較から、イエローの色相角∠H°は90°以上であることが色再現性に重要であることが分かった。
実施例4、8及び12と比較例4の比較から、イエローの色相角∠H°は120°以下であることが色再現性に重要であることが分かった。
従って、イエローの色相角∠H°は90°〜120°であることが色再現性に重要であることが分かった。
実施例1、3と参考例1の比較から、マゼンタの色相角∠H°は360°以下であることが色再現性に重要だと分かった。
実施例2、4と参考例2の比較から、マゼンタの色相角∠H°は330°以上であることが色再現性に重要であることが分かった。
従って、マゼンタの色相角∠H°は330°〜360°であることが色再現性に重要であることが分かった。
実施例5、6と参考例3から、オレンジの色相角∠H°は60°以下であることが色再現性に重要であることが分かった。
実施例5、6と参考例4から、オレンジインキを併用することが色再現性に重要であることが分かった。
実施例1〜8と参考例1〜5から、シアンの色相角∠H°が200°〜230°であり、イエローの色相角∠H°が90°〜120°である場合、グリーン領域の色再現性は良好であることが分かった。レッド、オレンジ、ブルー領域での色再現性には、さらに、マゼンタインキの色相角∠H°が330°〜360°であり、オレンジインキの色相角∠H°が0°〜60°であることが重要であることが分かった。
すなわち本発明は、少なくとも、シアンインキ、およびイエローインキを有する活性エネルギー線硬化型インクジェットインキセットであって、
前記シアンインキが、着色剤として顔料を含み、
前記シアンインキが、シアンインキに含まれる全顔料100重量部に対して、イエロー及び/又はグリーン顔料を2重量部〜10重量部含み、
前記イエロー顔料が、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー180、および、C.I.ピグメントイエロー185からなる群から選ばれる少なくとも1種であり、
前記グリーン顔料が、C.I.ピグメントグリーン7であり、
記録媒体上のCIELAB色空間で定義される色相角を∠H°とするとき、前記シアンインキの色相角∠H°が200°〜230°であり、前記イエローインキの色相角∠H°が90°〜120°であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型インクジェットインキセットに関する。
また本発明は、前記イエローインキは、着色剤として顔料を含み、顔料としてC.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー185のいずれか1種以上を含むことを特徴とする上記活性エネルギー線硬化型インクジェットインキセットに関する。
また本発明は、更にマゼンタインキ、およびオレンジインキを含む上記活性エネルギー線硬化型インクジェットインキセットであって、
記録媒体上のCIELAB色空間で定義される色相角を∠H°とするとき、前記マゼンタインキの色相角∠H°が330°〜360°であり、前記オレンジインキの色相角∠H°が0°〜60°であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型インクジェットインキセットに関する。

Claims (8)

  1. 少なくとも、シアンインキ、およびイエローインキを有する活性エネルギー線硬化型インクジェットインキセットであって、
    記録媒体上のCIELAB色空間で定義される色相角を∠H°とするとき、前記シアンインキの色相角∠H°が200°〜230°であり、前記イエローインキの色相角∠H°が90°〜120°であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型インクジェットインキセット。
  2. 更にマゼンタインキ、およびオレンジインキを含む請求項1記載の活性エネルギー線硬化型インクジェットインキセットであって、
    記録媒体上のCIELAB色空間で定義される色相角を∠H°とするとき、前記マゼンタインキの色相角∠H°が330°〜360°であり、前記オレンジインキの色相角∠H°が0°〜60°であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型インクジェットインキセット。
  3. 前記シアンインキは、着色剤として顔料を含み、シアンインキに含まれる全顔料100重量部に対して、イエロー及び/又はグリーン顔料を2重量部〜10重量部含むことを特徴とする請求項1または2記載の活性エネルギー線硬化型インクジェットインキセット。
  4. 前記イエローインキは、着色剤として顔料を含み、顔料としてC.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー185のいずれか1種以上を含むことを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インクジェットインキセット。
  5. 前記オレンジインキは、着色剤として顔料を含み、顔料としてC.I.ピグメントオレンジ64を含むことを特徴とする請求項2に記載の活性エネルギー線硬化型インクジェットインキセット。
  6. 前記オレンジインキが、更にキナクリドン顔料を含むことを特徴とする請求項5記載の活性エネルギー線硬化型インクジェットインキセット。
  7. 更にブラックインキを含むことを特徴とする請求項1〜6いずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インクジェットインキセット。
  8. 更にホワイトインキを含むことを特徴とする請求項1〜7いずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インクジェットインキセット。
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