JP2018172480A - 活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ - Google Patents

活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、様々な基材に対する密着性に優れ、ミストやグロスのムラ等がなく印刷画質に優れた印刷物を得ることができるとともに、硬化性や吐出安定性にも優れ、特に高速印刷が可能なシングルパス印刷方式において好適に用いることができる、活性エネルギー線硬化型インクジェットインキの提供を目的とする。【解決手段】少なくとも重合性モノマー(A)と、ジアリルフタレート構造またはジアリルイソフタレート構造を有する高分子化合物(B)とを含む活性エネルギー線硬化型インクジェットインキであって、 前記重合性モノマー(A)が、下記一般式(1)で表される重合性モノマーを含むことを特徴とする、活性エネルギー線硬化型インクジェットインキである。CH2=CH−COO−(CH2CH2O)n−R1 (1)(一般式(1)中、R1は置換基を表し、nは1または2を表す。)【選択図】なし

Description

本発明は、様々な基材に対する密着性に優れ、ミストやグロスのムラ等がなく印刷画質に優れた印刷物を得ることができるとともに、硬化性や吐出安定性にも優れ、特に高速印刷が可能なシングルパス印刷方式において好適に用いることができる、活性エネルギー線硬化型インクジェットインキに関する。
インクジェット印刷方式とは、印刷基材に対して、インクジェットヘッドからインキの微小液滴を飛翔・着弾させ、画像や文字を形成する方式である。インクジェット印刷方式の印刷では、溶剤系、水系、油系等の様々な種類のインキが使用されている一方、近年では、活性エネルギー線硬化型インクジェットインキの需要が増加している。これは、プラスチックやガラス等の非吸収性基材にも適用できること、乾燥工程を必要としないため印刷速度の向上が可能であること、溶剤の揮発量を抑えることで環境負荷を低減できること等に起因する。実際にサイン(広告看板)市場向けの工業印刷では、上記に加え、印刷物の優れた耐水性や、乾燥エネルギーの小ささ等も相まって、溶剤系や水系のインクジェットインキから、活性エネルギー線硬化型インクジェットインキへの置き換えが進んでいる。
また近年、インクジェットヘッドの性能向上に伴い、オフセット印刷等を使用する既存印刷市場に対するインクジェット印刷方式の応用が期待されている。既存印刷市場では、生産性が非常に重要であるが、従来のサイン市場向けの工業印刷で採用されているマルチパス印刷方式では、所望の生産性を実現することは困難であり、高速印刷が可能なシングルパス印刷方式を用いることが望ましい。
シングルパス印刷方式により高速印刷を行う場合、インクジェットヘッドからインキを円滑に吐出させ続け、良好な印刷画質を有する印刷物を得るため、低粘度、かつ好適な粘度範囲に収まったインキとすることが好ましい。そのためには、低粘度の重合性モノマーを使用することが一般的であるが、低粘度の重合性モノマーは皮膚刺激性が強いものが多く、種類や配合量等、好適に使用できる条件はごく限られる。例えば特許文献1には、−25℃未満のガラス転移温度を有する、イソオクチルアクリレートを40重量%以上含有させることで、低粘度化を図った例が開示されている。しかしながらイソオクチルアクリレートは皮膚刺激性が強いうえにガラス転移温度が小さく、前記重合性モノマーを大量に配合したインキの印刷物は、常温下でのベタツキ感が強くなってしまう、という問題があった。
また特許文献2は、活性エネルギー線硬化型インクジェットインキの組成中に有機溶剤を添加することで、低粘度化を試みた例である。しかしながら特許文献2に記載の印刷では、加熱による有機溶剤の乾燥工程が必要となり、活性エネルギー線硬化型インクジェットインキが本来有する、印刷速度の向上や乾燥エネルギーの低減といった利点が低減してしまう、という課題があった。
一方、既存印刷市場に対するインクジェット印刷方式の展開を進めるにあたっては、多様な印刷基材への対応についても考慮する必要がある。従来のサイン市場向けの工業印刷で用いられている基材の多くが塩化ビニルシートであるのに対し、既存印刷市場では各種コート紙やフィルム等の多様な基材が使用されている。特に、シングルパス印刷方式によるインクジェット印刷方式の導入により、市場が顕著に成長しているラベル印刷市場では、ポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)等のプラスチック基材が多く使われている。特に、多様な基材に対して同一のインキを適用できるようにする場合には、どのような基材に対しても、印刷画質や密着性を確保できるようにしなければならない。
その方策の一つとして、活性エネルギー線硬化型インクジェットインキに対する、公知の高分子化合物の添加がある。確かに、高分子化合物を添加することにより、種々の印刷基材に対する密着性付与や、印刷物の耐性向上が可能となるが、その一方で、高分子化合物が重合性モノマーの重合反応を阻害することでインキの硬化性が悪化する、インキの粘弾性が変化することで高速・連続印刷時の吐出安定性(高周波数における吐出応答性)が悪化する、あるいは、印刷時にインキ液滴がまとまりにくくなることで印刷基材に微小液滴が飛散(ミスト)し印刷画質が劣化する、といった問題もまた発生する。
例えば特許文献3では、種々の基材への密着性を付与し、印刷物の耐光性を向上させるべく、2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルアクリレート、反応性希釈剤としての重合性モノマー、及び、アクリル樹脂を含むインキを開示している。しかしながらこの場合、過剰に存在する樹脂と、ビニルモノマーである2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルアクリレートによって、重合反応が阻害されてしまい、特に市場の要求が強い高速印刷下では、硬化性、印刷画質、及び密着性を十分に発揮できないという問題が発生する。また、上記のように高速・連続印刷時の吐出安定性が悪く印刷の安定性に欠ける、印刷物中に過剰に存在する樹脂により光沢(グロス)のムラが発生し意匠性に欠ける、といった問題もあり、やはり好ましいものとは言えない。
国際公開第2009/139455号 特表2013−502479号公報 特開2008−280383号公報
本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであって、その目的は、様々な基材に対する密着性に優れ、ミストやグロスのムラ等がなく印刷画質に優れた印刷物を得ることができるとともに、硬化性や吐出安定性にも優れ、特に高速印刷が可能なシングルパス印刷方式において好適に用いることができる、活性エネルギー線硬化型インクジェットインキを提供することにある。また別の目的は、上記に加え、更に柔軟性を有する印刷物が得られる活性エネルギー線硬化型インクジェットインキを提供することにある。
すなわち本発明の実施形態は、少なくとも重合性モノマー(A)と、ジアリルフタレート構造またはジアリルイソフタレート構造を有する高分子化合物(B)とを含む活性エネルギー線硬化型インクジェットインキであって、
前記重合性モノマー(A)が、下記一般式(1)で表される重合性モノマーを含み、
前記重合性モノマー(A)の含有量が、活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ全量に対し15〜60重量%であり、
前記ジアリルフタレート構造またはジアリルイソフタレート構造を有する高分子化合物(B)の含有量が、活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ全量に対し0.1〜10重量%であることを特徴とする、活性エネルギー線硬化型インクジェットインキに関する。

CH2=CH−COO−(CH2CH2O)n−R1 (1)

(上記一般式(1)中、R1はエチル基、ビニル基、または、フェニル基を表し、nは1または2を表す。)
また本発明の他の実施形態は、前記重合性モノマー(A)が、更に、ジプロピレングリコールジアクリレート、及び/または、トリプロピレングリコールジアクリレートを含むことを特徴とする、上記活性エネルギー線硬化型インクジェットインキに関する。
また本発明の他の実施形態は、前記一般式(1)で表される重合性モノマーが、少なくとも2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルアクリレートを含むことを特徴とする、上記活性エネルギー線硬化型インクジェットインキに関する。
また本発明の他の実施形態は、前記ジアリルフタレート構造またはジアリルイソフタレート構造を有する高分子化合物(B)の重量平均分子量(Mw)が20,000以上60,000以下であることを特徴とする、上記活性エネルギー線硬化型インクジェットインキに関する。
本発明によって、様々な基材に対する密着性に優れ、ミストやグロスのムラ等がなく印刷画質に優れた印刷物を得ることができるとともに、硬化性や吐出安定性にも優れ、特に高速印刷が可能なシングルパス印刷方式において好適に用いることができる、活性エネルギー線硬化型インクジェットインキを提供することができた。また上記に加え、更に柔軟性を有する印刷物が得られる活性エネルギー線硬化型インクジェットインキを提供することができた。
以下、本発明の一実施形態(以下、「本実施形態」ともいう)に係る活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ(以下、単に「インキ」ともいう)について説明する。なお特に断りのない限り、以下の記載において「モノマー」は「重合性モノマー」を、「部」は「重量部」を、「%」は「重量%」を意味する。
本実施形態に係るインキは、上記一般式(1)で表される重合性モノマーと、ジアリルフタレート構造またはジアリルイソフタレート構造を有する高分子化合物(B)(以下、総称して「ジアリルフタレート系高分子化合物(B)」ともいう)とを併用することを、大きな特徴とする。
後述するように、ジアリルフタレート系高分子化合物(B)を含んだインキは、種々の印刷基材に対する密着性に優れるという利点があるが、これだけでは、本発明の課題を全て解決できるインキは得られない。そこで本発明者らが鋭意検討した結果、ジアリルフタレート系高分子化合物(B)と、上記一般式(1)で表される重合性モノマーと併用することで初めて、本発明の課題を全て解決できることを見出した。
仮説ではあるが、以下にその原理を説明する。上記一般式(1)で表される重合性モノマーにはエチレンオキサイド基(以下「EO基」ともいう)が存在する。前記EO基に存在する酸素原子が分子中の電子を引き寄せることで、分子内の双極子モーメントに偏りが生じ、ジアリルフタレート系高分子化合物(B)を引き寄せる。その結果、ジアリルフタレート系高分子化合物(B)の近傍に、一般式(1)で表される重合性モノマーが高密度に存在することとなり、重合反応が効率的に進行する。また分子同士が互いに引き付けられることで、インキの粘弾性が好適なものとなるとともに、吐出したインキ液滴のまとまり性が向上し、高速・連続印刷時の吐出安定性や、印刷時のミスト抑制性に優れたインキが得られると考えられる。
また当然ながら、本発明の効果を好適に発揮するためには、前記一般式(1)で表される重合性モノマー、及び、ジアリルフタレート系高分子化合物(B)の配合量も重要である。本実施形態に係るインキは、一般式(1)で表される重合性モノマーをインキ全量に対し15〜60重量%、またジアリルフタレート系高分子化合物(B)をインキ全量に対し0.1〜10重量%含む。両材料を上記の配合量で用いることにより、ジアリルフタレート系高分子化合物(B)の近傍に存在する一般式(1)で表される重合性モノマーの量が好適なものとなり、硬化性、吐出安定性、ミスト抑制性が特異的に向上するとともに、ジアリルフタレート系高分子化合物(B)の配合量を抑えることで、印刷物のグロスムラが抑えられると考えられる。
加えて、ジアリルフタレート系高分子化合物(B)の配合量に対する、前記一般式(1)で表される重合性モノマーの配合量の比が、3.0〜40であることが好ましく、4.0〜15であることがより好ましく、4.5〜10であることが特に好ましい。両者の比が上記範囲内であれば、ジアリルフタレート系高分子化合物(B)に対する、前記一般式(1)で表される重合性モノマーの量が好適なものとなり、硬化性、吐出安定性、ミスト抑制性に優れたインキを得ることができる。
以上のように本発明の課題の解決には、一般式(1)で表される重合性モノマー、及び、ジアリルフタレート系高分子化合物(B)を好適な配合量範囲のもとに併用することが必須不可欠といえる。
続いて以下に、本実施形態に係るインキを構成する各成分について、詳細に説明する。
<一般式(1)で表される重合性モノマー>
上記の通り、本実施形態に係るインキは、重合性モノマー(A)として一般式(1)で表される重合性モノマーを含む。具体的には、R1がエチル基である重合性モノマーとして、2−エトキシエチルアクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアクリレート、R1がビニル基である重合性モノマーとして、2−ビニロキシエチルアクリレート、2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルアクリレート、R1がフェニル基である重合性モノマーとして、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシジエチレングリコールアクリレートが挙げられる。上記の化合物は、単独で使用してもよく、または2種以上の組合せで使用してもよい。
上記の中でも、一般式(1)において、R1がビニル基、またはフェニル基である重合性モノマーが好ましい。詳細な理由は定かではないが、ビニル基やフェニル基が有するπ電子が、EO基に存在する酸素原子に引き寄せられやすく、結果として、ジアリルフタレート系高分子化合物(B)を引き寄せやすいためと考えられる。具体的には、R1がビニル基である重合性モノマーとして、2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルアクリレート、R1がフェニル基である重合性モノマーとして、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシジエチレングリコールアクリレートが好ましく用いられる。
また特に、一般式(1)で表される重合性モノマーとして、少なくとも2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルアクリレートを有していることが好ましい。2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルアクリレートは、ビニルエーテル基とアクリロイル基を有する重合性モノマーであり、アクリロイル基を2個有する重合性モノマーに対し、粘度は低いものの反応性に劣る。しかしながら本実施形態に係るインキのように、ジアリルフタレート系高分子化合物(B)とともに用いることにより、前記反応性の低さを補うことができる。
一方、他の実施形態では、一般式(1)で表される重合性モノマーが、フェノキシエチルアクリレートを含むことが好ましい。一般式(1)で表される重合性モノマーがフェノキシエチルアクリレートを含むインキの印刷物は、柔軟性に優れるという特徴を有する。一方で、前記フェノキシエチルアクリレートは単官能モノマーであるため、アクリロイル基を2個有する重合性モノマーに比べ、反応性が大きく劣る。それに対し、本実施形態のインキでは、フェノキシエチルアクリレートとジアリルフタレート系高分子化合物(B)とを併用することで、上記説明した効果により、反応性を大きく補うことができる。
このとき、柔軟性の点からは、一般式(1)で表される重合性モノマーが、2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルアクリレートを含まないことが好ましい。
フェノキシエチルアクリレートを含む実施形態において、ジアリルフタレート系高分子化合物(B)の配合量を1としたときの、フェノキシエチルアクリレートの配合量の比は、3.0〜60であることが好ましく、4.0〜40であることがより好ましく、4.5〜20であることが特に好ましい。両者の比が上記範囲内であれば、ジアリルフタレート系高分子化合物(B)に対する、前記一般式(1)で表される重合性モノマーの量が好適なものとなり、硬化性、吐出安定性、ミスト抑制性に優れたインキを得ることができる。
本実施形態に係るインキで用いられる、一般式(1)で表される重合性モノマーの配合量としては、上記の通りインキ全量に対し15〜60重量%である必要があり、20〜55重量%であることが好ましく、25〜50重量%であることが特に好ましい。前記範囲内に収めることで、硬化性、吐出安定性、ミスト抑制性に優れたインキを得ることができる。
また、一般式(1)で表される重合性モノマーが、フェノキシエチルアクリレートを含む実施形態の場合、前記フェノキシエチルアクリレートの配合量が、インキ全量に対し15〜60重量%である必要があり、20〜55重量%であることが好ましく、25〜50重量%であることが特に好ましい。
一般式(1)で表される重合性モノマーは、市販品を用いてもよいし、合成品であってもよい。例えば2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルアクリレートは、日本触媒社製の「VEEA」「VEEA−AI」として市販されており、フェノキシエチルアクリレートは、大阪有機化学工業社の「ビスコート#192」、共栄社化学社の「ライトアクリレートPO−A」、サートマー社の「SR339C」等として市販されている。またR1がビニル基である重合性モノマーは、例えば重合禁止剤の存在下、アクリル酸エステル(メチルアクリレート、エチルアクリレート等)と、水酸基含有ビニルエーテル(エチレングリコールモノビニルエーテル、またはジエチレングリコールモノビニルエーテル)とをエステル交換する方法で合成することもできる。
<その他の重合性モノマー>
本実施形態に係るインキは、一般式(1)で表される重合性モノマーに加えて、その他の重合性モノマーを含んでもよい。その他の重合性モノマーは、従来既知の単官能モノマー、及び/または多官能モノマーから選択することができる。
ここで本明細書において、「(メタ)アクリロイル」、「(メタ)アクリル酸」、「(メタ)アクリレート」、及び「(メタ)アクリロイルオキシ」といった記載は、特に説明がない限り、それぞれ、「アクリロイル及び/またはメタクリロイル」、「アクリル酸及び/またはメタクリル酸」、「アクリレート及び/またはメタクリレート」、及び「アクリロイルオキシ及び/またはメタクリロイルオキシ」を意味する。また、「PO」は「プロピレンオキサイド」を表す。
単官能モノマーは、分子内に重合性官能基を1つだけ有する化合物を含む。単官能モノマーとして、単官能アクリルモノマーや単官能ビニルモノマー等が挙げられる。具体的な化合物の例として、ベンジル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチルメタクリレート、フェノキシジエチレングリコールメタクリレート、フェノキシプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(オキシエチル)(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−エトキシエチルメタクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)エチルメタクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノールEO変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールPO変性(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノールEO変性(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルEO変性(メタ)アクリレート、β−カルボキシルエチル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンフォルマル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、ノルボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、及びN−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド等の単官能アクリルモノマーや、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド等の単官能ビニルモノマー等が挙げられる。これらの化合物は、単独で使用してもよく、または2種以上の組合せで使用してもよい。
これらの化合物のなかでも、ベンジル(メタ)アクリレート、ノニルフェノールEO変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールPO変性(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンフォルマル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルピロリドン及びN−ビニルホルムアミドが好ましく選択される。中でも、低粘度のインキが得られ、吐出安定性が良化する点から、ベンジル(メタ)アクリレート、ノニルフェノールEO変性(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、N−ビニルカプロラクタムが特に好ましい。また、一般式(1)で表される重合性モノマーが、フェノキシエチルアクリレートを含む場合、硬化性に優れるインキが得られる点から、N−ビニルカプロラクタムを含むことが好ましい。
一方、多官能モノマーは、分子内に2以上の重合性官能基を有する化合物を含む。例えば、アクリロイル基を2個以上有するアクリルモノマーや、ビニルモノマー等が挙げられる。具体的な化合物の例として、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(エトキシ(またはプロポキシ)化)1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールアクリレート、1,10−デカンジオールジアクリレート、エトキシ(またはプロポキシ)化)ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ネオペンチルグリコール変性)トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(またはテトラ)(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(またはテトラ)(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(またはテトラ)(メタ)アクリレート、及びジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの化合物は、単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
これらの化合物の中でも、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールアクリレート、1,10−デカンジオールジアクリレート、エトキシ(またはプロポキシ)化)ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(またはテトラ)(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(またはテトラ)(メタ)アクリレート、及びジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートが好ましい。
多官能モノマーの別の例として、分子内にビニル基を複数含有する多官能のビニルモノマーが挙げられる。具体的な化合物の例として、ブタンジオールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリメチロールプロパンジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリ(またはテトラ)ビニルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリ(またはテトラ)アリルエーテル等が挙げられる。これらの化合物は、単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
上記の中でも、重合性モノマー(A)として、ジプロピレングリコールジアクリレート、及び/または、トリプロピレングリコールジアクリレートを含むことが好ましく、少なくともジプロピレングリコールを含むことが特に好ましい。PO基を有しているこれらのモノマーは、EO基を有する一般式(1)で表される重合性モノマーと比べ、ジアリルフタレート系高分子化合物(B)とを併用したときの相乗効果は小さいと考えられる。その一方で上記モノマーは、アクリロイル基を複数有し反応性が高い多官能モノマーにあって粘度が低く、また印刷物に剛直性や耐水性を付与することができることから、例えばインキの硬化性や印刷物の耐性を更に向上させたい場合等に、好適に選択される。
一つの好ましい実施形態において、重合性モノマー(A)として、一般式(1)で表される重合性モノマーと、ジプロピレングリコールジアクリレート、及び/または、トリプロピレングリコールジアクリレートとを併用する場合、重合性モノマーの全重量に対する、ジプロピレングリコールジアクリレート、及び/または、トリプロピレングリコールジアクリレートの含有量は、25〜85重量%であることが好ましく、35〜75重量%であることが好ましく、45〜65重量%であることがより好ましい。上記範囲内に収めることで、インキの硬化性や印刷物の耐性を向上させながら、インキの粘度を、高速印刷が可能なシングルパス印刷方式に好適なものとすることができる。
また、別の好ましい実施形態として、印刷物に柔軟性を付与させるために、重合性モノマー(A)として、一般式(1)で表される重合性モノマーと、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、及びプロポキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレートから選択される少なくとも1種を含むことが好ましく、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレートを含むことが特に好ましい。更にこの場合、一般式(1)で表される重合性モノマーとして、フェノキシエチルアクリレートを含むインキとすることで、印刷物の柔軟性が極めて優れたものとなる。
重合性モノマー(A)として、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、及びプロポキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレートから選択される少なくとも1種を含む場合、その含有量は、インキ全重量を基準として1〜40重量%であることが好ましく、2〜30重量%であることが好ましく、5〜20重量%であることがより好ましい。上記範囲内に収めることで、印刷物の柔軟性を向上させながら、硬化性や吐出安定性を好適なものとすることができる。
また一実施形態において、インキの皮膚刺激性、硬化性、臭気等の観点から、一般式(1)で表される重合性モノマーの他に含まれるいとして、上記単官能モノマーを重合性モノマー全量中40重量%以下含有することが好ましく、20重量%以下含有することがより好ましく、単官能モノマーを実質的に含有しないことが特に好ましい。
なお本明細書において「実質的に含有しない」とは、対象となる材料を意図的に配合しないことを意味するものであり、例えば一般式(1)で表される重合性モノマー、ジアリルフタレート系高分子化合物(B)、その他の材料等に少量含まれる、副生成物や残留原料の含有を排除するものではない。ただしその場合においても、含有量は、インキ全量中5重量%以下であることが好ましい。
本実施形態に係るインキに含まれる重合性モノマー(A)の総量は、インキの粘度や硬化性を考慮すると、インキ全重量を基準として、55〜95重量%が好ましく、65〜90重量%がより好ましく、75〜85重量%がさらに好ましい。
<重合性オリゴマー>
一実施形態において、一般式(1)で表される重合性モノマー、上記その他の重合性モノマーとは別に、インキに重合性オリゴマーを添加してもよい。ただし、インキの粘度を高速印刷が可能なシングルパス印刷方式に好適なものとする観点から、重合性オリゴマーを実質的に含有しないことが好適である。なお、重合性オリゴマーを用いる場合は、アクリロイル基を2〜6個有し、分子量が1,000〜10,000以下であるものが好適に選択される。また、従来既知の重合性オリゴマーから任意に選択することができ、例えば、アクリルエステルオリゴマー、脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマー、芳香族ウレタンアクリレートオリゴマー、ポリエステルアクリレートオリゴマー、エポキシアクリレートオリゴマー等を挙げることができる。
<ジアリルフタレート構造もしくはジアリルイソフタレート構造を有する高分子化合物(B)>
本実施形態に係るインキでは、ジアリルフタレート系高分子化合物(B)を、インキ全重量を基準として0.1重量%以上10重量%以下含む。上記に示した、一般式(1)で表される重合性モノマーと組み合わせたときの効果に加え、ジアリルフタレート系高分子化合物(B)自身もまた、印刷基材であるプラスチックやコート紙の表面に存在する水酸基やカルボニル基、カルボキシル基等の極性表面と相互作用を起こすことで、良好な密着性を発現させることができる。更に、ジアリルフタレート系高分子化合物(B)には重合性モノマーとの相溶性に優れるという特性もあり、この点からも、本実施形態に係るインキではジアリルフタレート系高分子化合物(B)が好適に選択される。
なお、本明細書において「高分子化合物」とは、重量平均分子量(Mw)が1,000以上である化合物を意味する。上記重量平均分子量は、例えば東ソー社製GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)「HPC−8020」を用い、テトラヒドロフラン溶媒のもと、ポリスチレン換算の重量平均分子量として求めることができる。
また、本明細書における「高分子化合物」は、反応性官能基を持たない非反応性樹脂、反応性官能基を持つ硬化性樹脂のどちらであってもよい。
上記ジアリルフタレート系高分子化合物(B)の重量平均分子量(Mw)は、20,000以上60,000以下であることが好ましく、25,000以上55,000以下であることがより好ましい。重量平均分子量を20,000以上とすることで、印刷物の耐性や密着性を向上させることができ、60,000以下とすることで、インキの粘度を好適な範囲に維持することができる。
本実施形態に係るインキにおける、上記ジアリルフタレート系高分子化合物(B)の配合量は、上記の通り0.1重量%以上10重量%以下である必要があり、0.5重量%以上8.5重量%以下であることが好ましく、1重量%以上7.5重量%以下であることが特に好ましい。前記範囲内で用いることにより、一般式(1)で表される重合性モノマーとの配合バランスが良好に維持され、硬化性、吐出安定性、ミスト抑制性に優れたインキを得ることができるとともに、印刷物のグロスムラも抑えられることから好ましい。また特に、1重量%以上7.5重量%以下とすることにより、上記のような、ジアリルフタレート構造もしくはジアリルイソフタレート構造を有する高分子化合物(B)自身の持つ密着性付与効果も効果的に現れることから、特に好ましい。
本実施形態に係るインキにおいて用いられるジアリルフタレート系高分子化合物(B)は、市販品を用いてもよいし、合成品であってもよい。市販品の具体例として、大阪ソーダ社製のダイソーダップ(登録商標)A、ダイソーダップ(登録商標)K、ダイソーダップ(登録商標)S、ダイソーイソダップ(登録商標)を挙げることができる。また合成する場合は、ジアリルオルソフタレートやジアリルイソフタレートを単独、または2種混合して有機溶媒中、重合開始剤の存在下、重合反応を行うことにより得ることができる。前記重合反応の方法は特に限定されるものではないが、例えば特公平2−024850号公報、特開平11−147917号公報等に記載された公知の方法で製造されたものでよい。
<その他の高分子化合物>
一実施形態において、インキ印刷物に任意の物性を与える目的で、ジアリルフタレート系高分子化合物(B)以外の高分子化合物を添加してもよい。なお「その他の高分子化合物」には、後述の顔料分散樹脂は含まれない。
一実施形態において、その他の高分子化合物の酸価は、5mgKOH/g以上が好ましく、20mgKOH/g以上がより好ましく、50mgKOH/g以上が更に好ましい。また、400mg/KOH以下が好ましく、300mg/KOH以下がより好ましく、250mgKOH/g以下が更に好ましい。前記範囲内では、密着性が優れるだけでなく、インキの保存安定性を好適に保つことができる。
なお酸価は、樹脂固形分1g中に含有する酸基を中和するのに必要とする水酸化カリウムのmg数で、測定はJIS K0070に準じて行うことが出来る。
また、上記その他の高分子化合物の重量平均分子量(Mw)は、1,000以上50,000以下であることが好ましく、1,500以上45,000以下であることがより好ましく、1,500以上15,000以下であることが更に好ましい。Mwを上記範囲に収めることで、高速・連続印刷時の吐出安定性が良好になるだけでなく、印刷時のインキの濡れ拡がり性、印刷画質、光沢性が良好になり、基材への密着性も優れる。さらに、上記Mwを有する高分子化合物は、ジアリルフタレート系高分子化合物(B)との相溶性も良好であり、一実施形態において好適に選択される。
なおその他の高分子化合物のMwは、ジアリルフタレート系高分子化合物(B)の場合と同様に測定される。
一実施形態において用いるその他の高分子化合物は、例えば熱可塑性樹脂を用いることができ、具体的には、ポリアクリル酸樹脂、スチレンアクリル酸共重合樹脂、及びブタジエンーアクリルニトリル共重合樹脂等のアクリル樹脂;スチレンマレイン酸共重合樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂、及び塩化ビニル酢酸ビニルマレイン酸共重合樹脂等の塩化ビニル系樹脂;ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂等のポリビニル系樹脂;ポリウレタン樹脂;ポリケトン樹脂;ポリエステル樹脂;ポリプロピレン樹脂;ポリ乳酸樹脂;セルロース樹脂;セルロースアセテート樹脂;ブチラール樹脂等が挙げられる。上記の中でも、一般式(1)で表される重合性モノマーや、ジアリルフタレート系高分子化合物(B)との相溶性に優れるとともに、優れた吐出安定性や密着性を発現できる点から、ポリアクリル酸樹脂、及び/またはスチレンアクリル酸共重合樹脂を使用することがより好ましい。
なお、上記ポリアクリル酸樹脂は、例えば、(メタ)アクリル酸や(メタ)アクリル酸アルキルエステルの単独重合体や、(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸アルキルエステルの共重合体である。またスチレンアクリル酸共重合樹脂は、例えば、(メタ)アクリル酸及び/または(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、スチレン系モノマーとの共重合体である。
一実施形態において好適に用いられる、ポリアクリル酸樹脂、及び/またはスチレンアクリル酸共重合体は、フレーク状、水溶液状または水分散状(エマルジョン)のものが市販されている。市販品の具体例としては、BASF社製のJoncryl(登録商標)シリーズ、東亜合成社製のARUFON(登録商標)シリーズ、Cray Valley USA社のSMAシリーズ等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
<光重合開始剤>
本発明の一実施形態では、紫外線等の活性エネルギー線を用いてインキを硬化させる観点から、インキに光重合開始剤を配合する。本発明で用いることができる光重合開始剤は、公知の光重合開始剤であってよい。例えば、分子開裂型や水素引き抜き型でラジカルを発生させる光重合開始剤を使用することが好ましい。本発明において、光重合開始剤は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また、ラジカルを発生させる光重合開始剤とカチオンを発生させる光重合開始剤とを併用してもよい。
光重合開始剤の具体例としては、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]−フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル等のα−ヒドロキシアルキルフェノン系化合物;2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチル−ベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イル−フェニル)−ブタノン−1−オン、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホルニル)フェニル]−1−ブタノン等のα−アミノアルキルフェノン系化合物;ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイド系化合物;1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(O−アセチルオキシム)等のオキシムエステル系化合物;ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、イソフタルフェノン、4−ベンゾイル−4'−メチル−ジフェニルスルフィド等のベンゾフェノン系化合物;等が挙げられる。
中でも、硬化性、保存安定性の点から、α−アミノアルキルフェノン系化合物、アシルフォスフィンオキサイド系化合物、及びベンゾフェノン系化合物からなる群より選択される光重合開始剤が好ましい。さらに硬化性、密着性の点から、α−アミノアルキルフェノン系化合物とアシルフォスフィンオキサイド系化合物とベンゾフェノン系化合物を含むことが好ましい。
α−アミノアルキルフェノン系化合物として、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1;アシルフォスフィンオキサイド系化合物として、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、及び/または2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド;ベンゾフェノン系化合物として、4−フェニルベンゾフェノン、及び/または4−ベンゾイル−4'−メチル−ジフェニルスルフィドからなる群から選択される少なくとも1種が好ましく用いられる。さらに、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4'−メチル−ジフェニルスルフィドからなる群から選択される少なくとも1種以上が好ましく用いられる。
また、上記光重合開始剤に対する増感剤を使用してもよい。増感剤の一例として、重合性モノマーと付加反応を起こさないアミン系化合物やチオキサントン系化合物等が挙げられる。そのような化合物の一例として、トリメチルアミン、メチルジメタノールアミン、トリエタノールアミン、p−ジエチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、N,N−ジメチルベンジルアミン、エチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、及び4,4'−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、及びエチルヘキシル−4−ジメチルアミノベンゾエート等の3級アミン化合物; チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、及び2−イソプロピルチオキサントン等のチオキサントン系化合物が挙げられる。中でも、エチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、4,4'−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、及び2−イソプロピルチオキサントンが特に好ましく用いられる。
上記光重合開始剤と増感剤の含有量の総量は、重合性モノマーの全重量に対し、2〜30重量%が好ましく、2〜20重量%がより好ましく、5〜15重量%がさらに好ましい。上記光重合開始剤と増感剤の含有量の総量の含有量を2重量%以上とした場合、良好な硬化性を得ることが容易である。一方、上記含有量の総量を20重量%以下にした場合、効率的に硬化速度を速くすることができ、低温度においても光重合開始剤の未溶解成分が発生せず、良好な吐出安定性を得ることができる。
<その他の構成成分>
本発明のインクジェットインキは、上記重合性モノマー及び光重合開始剤の他に、顔料、顔料分散剤、表面調整剤及び各種添加剤を含んでも良い。上記添加剤の具体例として、有機溶剤、重合禁止剤、消泡剤、及び酸化防止剤等が挙げられる。
本発明のインキの一実施形態では、上述の構成成分から構成されるクリアインキであってよい。また、別の実施形態では、上述の構成成分に、さらに着色剤を加えて構成されるカラーインキであってもよい。以下、カラーインキの実施形態について説明する。
<顔料>
本発明のインクジェットインキの一実施形態では、着色剤として顔料を使用することができる。使用可能な顔料は、印刷用途及び塗料用途のインキに一般的に使用される顔料であってよく、それら顔料から発色性及び耐光性等の必要となる用途に応じて適切な顔料を選択することができる。顔料は、無機顔料及び有機顔料のいずれであってもよい。
無機顔料は、例えば、硫酸バリウム等のアルカリ土類金属の硫酸塩、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属の炭酸塩、微粉ケイ酸、合成ケイ酸塩等のシリカ類、ケイ酸カルシウム、アルミナ、アルミナ水和物、酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、クレイ等の無彩色(白色)の顔料が挙げられ、中でも酸化チタン、及び/または、炭酸カルシウムの無彩色(白色)の顔料が好ましい。
無機顔料の平均粒径は、インキの吐出安定性の観点から、500nm以下、好ましくは400nm以下、より好ましくは300nm以下を使用することが好ましい。なお前記平均粒径は、D50であり、例えば、インキを酢酸エチルで200〜1000倍に希釈し、マイクロトラックUPA150(日機装株式会社製)を使用することで測定できる。
本実施形態に係るインキで使用できる有機顔料の一例は以下のとおりであり、これら顔料を使用した場合、耐光性に優れるカラーインキが得られる点で好ましい。マゼンタの顔料−C.I.Pigment Violet19、C.I.Pigment Red122、176、185、202、266、269。イエローの顔料−C.I.Pigment Yellow120、139、150、151、155、180、185。シアンの顔料−C.I.Pigment Blue15:3、15:4。グリーンの顔料−C.I.Pigment Green7、36。オレンジの顔料−C.I.Pigment Orange43、64。バイオレットの顔料−C.I.Pigment Violet23。ブラックの顔料−C.I.Pigment Black7。
本実施形態に係るインキでは上述した顔料に限定されることなく、その他の顔料を使用してインキを構成してもよい。すなわち、上記オレンジ、グリーン、バイオレット以外の顔料を使用し、上記以外の色調の特色カラーインキまたは2種以上の顔料を使用した調色カラーインキを構成することもできる。本発明の一実施形態として、各種カラーインキ、調色カラーインキ、ホワイトインキ、及び顔料を含まないクリアインキを適宜組み合わせて、インキセットを構成することもできる。
カラーインキの実施形態において、顔料の含有量は、インキの全重量を基準にして、0.1〜20重量%が好ましく、2〜10重量%がより好ましい。顔料の含有量を上記範囲内にすることで、印刷物の色濃度や耐光性の点で良好な結果を得ることが容易となる。またホワイトインキの実施形態において、顔料の含有量は、ホワイトインキの全重量を基準にして3〜50重量%が好ましく、5〜40重量%がより好ましく、7〜20重量%がさらに好ましい。顔料の含有量を上記範囲内にすることで、インキの保存安定性や隠蔽性の点で良好な結果を得ることが容易となる。
<顔料分散剤>
本発明の一実施形態として顔料を含むインキを構成する場合、顔料の分散性及びインキの保存安定性を向上させるために、顔料分散剤を使用することが好ましい。顔料分散剤としては、従来既知の化合物を使用することできる。中でも、塩基性官能基を有する樹脂型顔料分散剤が好ましく、前記塩基性官能基としては一級、二級、または三級アミノ基、ピリジン、ピリミジン、ピラジン等の含窒素ヘテロ環等をあげることができる。また、前記樹脂型顔料分散剤を構成する骨格としては、脂肪酸アミン骨格、及び/または、ウレタン骨格が、保存安定性良好な顔料分散体が容易に得られることから特に好ましい。
樹脂型顔料分散剤(以下、「顔料分散樹脂」と称す)の具体例として、ルーブリゾール社製のソルスパース32000、76400、76500、J100、及びJ180;並びにDisperbyk−161、162、163、164、165、166、167、及び168等が挙げられる。
顔料分散樹脂の添加量は、所望の安定性を確保する上で任意に選択される。一実施形態において、インキの流動特性に優れるのは、有機顔料100重量部に対して顔料分散樹脂を25〜150重量部とした場合である。この範囲内で顔料分散樹脂を使用した場合、インキの分散安定性が良好となり、長期経時後も初期と同等の品質を示す傾向があるため、好ましい。さらに有機顔料100重量部に対して顔料分散樹脂を40〜100重量部とした場合、インキの分散性と吐出性の双方の観点で好ましい。
顔料分散樹脂の添加量は、使用する顔料の種類に応じて任意に選択することができる。一実施形態において、顔料としてカーボンブラックを使用する場合、顔料分散樹脂は、カーボンブラック100重量部に対して25〜150重量部が好ましく、40〜100重量部がより好ましい。別の実施形態において、顔料として酸化チタン等の光輝性を持たない無機顔料を使用する場合は、顔料分散樹脂は、顔料100重量部に対して、2〜20重量部が好ましく、3〜10重量部がより好ましく、4〜7重量部がさらに好ましい。
<表面調整剤>
本明細書で記載する表面調整剤とは、添加によってインキの表面張力を低下させる物質を意味する。表面調整剤として、例えば、シリコーン系表面調整剤、フッ素系表面調整剤、アクリル系表面調整剤、アセチレングリコール系表面調整剤等が挙げられる。表面張力低下の能力、重合性モノマーとの相溶性との観点から、シリコーン系表面調製剤を使用することが好ましい。
具体的なシリコーン系表面調整剤として、ジメチルシロキサン骨格の変性体が挙げられる。中でも、ポリエーテル変性シロキサン系表面調整剤が好ましい。ポリエーテルとは、例えば、ポリエチレンオキサイド、及び/またはポリプロピレンオキサイドであってよい。本発明の一実施形態では、市販品として入手できるポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を使用することができる。好ましく使用できる代表的な製品の例として、ビックケミー社のBYK(登録商標)−378、348、及び349等のポリエーテル変性シロキサン;並びにBYK―UV3500、及びUV3510等のポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンが挙げられる。また、エボニックデグサ社のTEGO(登録商標)GLIDE 450、440、435、432、410、406、130、110、及び100等のポリエーテル変性シロキサンコポリマーが挙げられる。これらの中でも、印刷画質向上の観点から、BYK−331、378、348、UV3510、TEGO GLIDE 450、440、432、及び410等のポリエーテル変性シリコーン系表面調整剤が好ましい。
シリコーン系表面調整剤の含有量は、インキ全重量に対して、0.1重量%以上、5.0重量%未満の範囲が好ましい。上記含有量を0.1重量%以上にすることにより、インキの基材への濡れ性を容易に向上できる。一方、上記含有量を5.0重量%未満にすることより、インキの保存安定性を確保することが容易となる。
<重合禁止剤>
インキの経時における粘度安定性、経時後の吐出安定性、インクジェット記録装置内での粘度安定性を高めるため、重合禁止剤を使用することができる。重合禁止剤としては、ヒンダードフェノール系化合物、フェノチアジン系化合物、ヒンダードアミン系化合物、リン系化合物が特に好適に使用される。具体的には、4−メトキシフェノール、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、t−ブチルハイドロキノン、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、フェノチアジン、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンのアルミニウム塩等が挙げられる。硬化性を維持しつつ経時安定性を高める点から、インキ全体に対して0.01〜2重量%の割合で配合することが好ましい。
<有機溶剤>
一実施形態において、インキの低粘度化、及び基材への濡れ広がり性を向上させるために、インキ中に有機溶剤または水を含有させてもよい。有機溶剤の沸点は、120℃〜300℃が好ましく、140〜270℃がより好ましく、160〜260℃がさらに好ましい。
好ましい有機溶剤として、グリコール化合物の、モノアセテート類、ジアセテート類、ジオール類、モノアルキルエーテル類、及びジアルキルエーテル類、及び、乳酸エステル等が挙げられる。中でも、グリコール化合物の、モノアセテート類、モノアルキルエーテル類、及びジアルキルエーテル類が好ましい。更に具体的には、テトラエチレングリコールジアルキルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジエチルエーテルが好ましい。
上記有機溶剤または水の添加量は、インキの全重量を基準として、0.1〜10重量%が好ましい。有機溶剤の添加量を上記範囲内にすることによって、硬化性、吐出安定性及び密着性の各特性について良好な結果を得ることが容易となる。硬化性の点から、上記有機溶剤の添加量は、インキの全重量を基準として、0.2〜5重量%がより好ましい。さらに吐出安定性の点から、0.5〜4重量%がさらに好ましい。
<印字方法>
本実施形態に係るインキは、上記の通り、高速印刷が可能なシングルパス印刷方式において、特に好適に用いることができる。シングルパス印刷方式は、例えば、1個以上のインクジェットヘッドを有するインキ吐出機構、インキが着弾した基材を所望の速度で搬送する機構、続けてUVランプや電子線等の活性エネルギー線を照射してインキを硬化する機構を連続して有する。
シングルパス印刷方式のインクジェットヘッドの解像度(ノズル密度)は、90,000dot/inch2(150×600dpi)以上が好ましく、180,000dot/inch2(300×600dpi)以上がより好ましく、360,000dot/inch2(600×600dpi)以上が更に好ましい。
シングルパス印刷方式において、印刷速度(基材の搬送速度)は少なくとも35m/分、より好適には少なくとも50m/分、更に好ましくは、75m/分である。またUVランプで照射される機構において、インキが基材に着弾した後、UVランプで照射されるまでの時間は、20〜5000msが好ましく、40〜1000msがより好ましい。
最適なインキ膜厚として、2μm以上30μm以下が好ましく、より好ましくは、4μm以上、25μm以下、更に好ましくは、6μm以上20μm以下である。上記の範囲ならば、良好な発色性と硬化性に優れる。
<硬化方法>
インキの代表的な硬化方法として、ピンキュアタイプ、及びピンキュアレスタイプがある。ピンキュアタイプは、一般的には、ヘッドとヘッドとの間で活性エネルギー線を照射し、印刷基材上に射出されたインキを射出の度に固定する。一方、ピンキュアレスタイプでは、インキを射出の度に固定せずに、複数のヘッドから射出されたインキを同時に硬化させる。上記ピンキュアタイプは、例えば、4色印刷では最低4つのランプが必要となる。したがって、装置コストが高くなり、また装置が大型化するため、用途が限定されるケースが多く、普及しにくい。しかし、本発明によれば、インキが優れた硬化性を有するため、ピンキュアレスタイプのプリンタにも好適に適用することができる。本発明によれば、特に、ピンキュアレスタイプのプリンタにおいて、高画質な印刷物を容易に得ることができる。ピンキュアタイプの場合、インキが基材に着弾した後、UVランプで照射されるまでの時間は、20〜500msが好ましく、40〜300msがより好ましい。
インキを硬化させるための活性エネルギー線は、被照射体の電子軌道に影響を与え、ラジカル、カチオン、アニオン等の重合反応を誘発させることができるエネルギー線であればよい。特に限定するものではないが、具体例として、電子線、紫外線、及び赤外線が挙げられる。本発明では、紫外線が好ましく用いられる。
紫外線の光源として使用できる具体例は、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、低圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、紫外線レーザー、LED、及び太陽光を含む。利便性や価格等の面から、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、及びLED等を使用することが好ましい。発光極大波長は、200〜600nmであることが好ましく、300〜450nmであることがより好ましく、320〜420nmであることが更に好ましく、340〜400nmの範囲の紫外線であることが特に好ましい。
<印刷基材>
上記で説明したように、本実施形態に係るインキは、様々な印刷基材に対する密着性や印刷品質に優れており、様々な印刷基材に高品質の画像を効率良く形成することが容易となる。本実施形態に係るインキが適用可能な印刷基材の一例として、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート、硬質塩化ビニル、軟質塩化ビニル、ポリスチレン、発泡スチロール、アクリル(PMMA等)、等の材料からなるプラスチック基材;アートコート紙、セミグロスコート紙、キャストコート紙、上質紙等の紙基材;ガラス基材;ステンレス、アルミニウム蒸着紙等の金属基材等が挙げられる。
これらの印刷基材は、その表面が滑らかであっても、凹凸の形状を有してもよい。各種基材は、透明、半透明、または不透明のいずれであっても良い。また、印刷基材は、上記多種の基材の2種以上を互いに貼り合わせたものでも良い。さらに、印刷基材は、印字面の反対側に剥離粘着層等の機能層を有しても良い。印刷基材の別の実施形態では、印字後、印字面に粘着層等の機能層を設けても良い。
特に本実施形態に係るインキを用いる印刷基材として、非吸収性または難吸収性基材であるPET、PE、PP、アクリル、コート紙が好ましい。
プラスチック基材の厚みは、2〜100μmが好ましく、6〜50μmがより好ましい。
プラスチック基材やコート紙表面に、コロナ放電処理、易接着処理等の表面処理を施すことが好ましい。例えば、コロナ放電処理により、基材表面の分子結合が破断し、さらにコロナ放電によって生じた大気中の酸素ラジカルやオゾンと反応することで、水酸基、カルボニル基、カルボキシル基等の極性官能基が導入される。この極性基とインキ中に含まれるジアリルフタレート構造もしくはジアリルイソフタレート構造を有する樹脂の相互作用により、良好な密着性、光沢を発現させることができる。
一実施形態において、印刷基材にコロナ処理を施す場合、その処理量は、20W・min/m2以上1500W・min/m2程度で行うことが好ましく、50W・min/m2以上1200W・min/m2がより好ましく、100W・min/m2以上1000W・min/m2がさらに好ましい。上記の範囲のならば、基材へのダメージが少なく、良好な密着性及びインキの濡れ広がり向上により優れた光沢を発現できる。また、上記の範囲ならば、特にPEやPP、コート紙等の難接着基材に対して優れた効果を発現する。
以下に、本発明をさらに詳細に説明するが、以下の実施例は本発明の権利範囲を何ら制限するものではない。なお、実施例における「部」の記載は、「重量部」を表す。
1.インキ、及び構成材料の製造
<2−ビニロキシエチルアクリレートの製造例>
欧州特許出願公開第1201641号明細書の段落番号0165に記載の方法(実施例76)に従い、2−ビニロキシエチルアクリレートを得た。
<ジアリルフタレート系高分子化合物1の製造例>
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた耐圧反応容器にトルエン75部を仕込み、窒素ガスで置換した。減圧後、反応容器内を140℃まで攪拌しながら加熱したのち、前記温度で保持された反応容器中のトルエンに、ジアリルオルソフタレート10部、及び、ジ−tert−ブチルペルオキシドの45重量%トルエン溶液8部を5分間かけて滴下し、重合反応を行った。滴下終了後、溶液温度を常温・常圧まで冷却したのち、メタノール1000部を加え、激しく攪拌した。現れた沈殿を濾別したのち、同量のメタノールで洗浄・乾燥することで、ジアリルフタレート系高分子化合物1の固体を得た。得られたジアリルフタレート系高分子化合物1の重量平均分子量は73,000であった。
<ジアリルフタレート系高分子化合物2の製造例>
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器にジアリルオルソフタレート100部、及び、ベンゾイルペルオキシド1部を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を80℃まで攪拌しながら加熱したのち、反応容器内の温度を80℃に保持し、重合反応を行った。その後、溶液温度を常温まで冷却したのち、メタノール1000部を加え、激しく攪拌した。現れた沈殿を濾別したのち、同量のメタノールで洗浄・乾燥することで、ジアリルフタレート系高分子化合物2の固体を得た。得られたジアリルフタレート系高分子化合物2の重量平均分子量は40,000であった。
<ジアリルフタレート系高分子化合物3の製造例>
用いるベンゾイルペルオキシドの量を3.5部とする以外は、ジアリルフタレート系高分子化合物2と同様の方法により、ジアリルフタレート系高分子化合物3の固体を得た。ジアリルフタレート系高分子化合物3の重量平均分子量は15,000であった。
<ブラック顔料分散体1の製造例>
ブラック顔料として、エボニックデグサ社製カーボンブラックである「Special Black 350」15部、顔料分散剤として、ルーブリゾール社製塩基性顔料分散樹脂である「ソルスパース32000」7.5重量部、及び、分散媒として、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアクリレート77.5重量部を、ハイスピードミキサーで均一になるまで撹拌したのち、分散メディアとして直径0.5mmのジルコニアビーズを仕込んだ横型サンドミルを用い、約1時間にわたって分散処理を施すことで、ブラック顔料分散体1を製造した。
<ブラック顔料分散体2〜3の製造例>
分散媒として、フェノキシエチルアクリレート、またはジプロピレングリコールジアクリレートを用いた以外は、ブラック顔料分散体1と同様の方法により、ブラック顔料分散体2(分散媒:フェノキシエチルアクリレート)、及びブラック顔料分散体3(分散媒:ジプロピレングリコールジアクリレート)を製造した。
<実施例1〜32、比較例1〜7>
表1〜3に記載した配合になるように、先に調製したブラック顔料分散体に、一般式(1)で表される重合性モノマー、その他の重合性モノマー、ジアリルフタレート系高分子化合物(B)、重合禁止剤、光重合開始剤を少しずつ加えたのち、得られた混合液を40℃で2時間撹拌し、固体成分を溶解させた。液温を常温まで戻したのち、更に表面調整剤を少しずつ添加し、シェーカーにて6時間振盪することで、ブラックインキ1〜39を得た。得られたブラックインキは、ポア径0.5ミクロンのPTFEフィルターで濾過し、粉塵や粗大粒子を除去したのち、評価インキとして使用した。なお、上記混合液を得るための原料の添加、及び混合は順不同であってもよい。
Figure 2018172480
Figure 2018172480
Figure 2018172480
なお、表1〜3における材料名の詳細は以下の通りである。
<一般式(1)で表される重合性モノマー>
・EEA: 2−エトキシエチルアクリレート(シグマアルドリッチ社製)
・EEEA: 2−(2−エトキシエトキシ)エチルアクリレート(サートマー社製「SR256」)
・VEA: 2−ビニロキシエチルアクリレート(上記製造例にて製造したもの)
・VEEA: 2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルアクリレート(日本触媒社製「VEEA−AI」)
・PEA: フェノキシエチルアクリレート(サートマー社製「SR339C」)
・PEEA: フェノキシジエチレングリコールアクリレート(共栄社化学社製「ライトアクリレートP2H−A」)
<その他の重合性モノマー>
・DPGDA: ジプロピレングリコールジアクリレート(BASF社製「Laromer DPGDA」)
・TPGDA: トリプロピレングリコールジアクリレート(サートマー社製「SR306」)
・VCap: N−ビニルカプロラクタム(BASF社製「NVC」)
・BisA−EOA: ビスフェノールAテトラエトキシジアクリレート(共栄社化学社製「ライトアクリレートBP−4EAL」)
・DVE−3: トリエチレングリコールジビニルエーテル(BASF社製)
<ジアリルフタレート系高分子化合物(B)>
・DAP−A: ジアリルフタレート構造を有する高分子化合物(大阪ソーダ社製「ダップA」、重量平均分子量=55,000)
・DAP−K: ジアリルフタレート構造を有する高分子化合物(大阪ソーダ社製「ダップK」、重量平均分子量=25,000)
・IsoDAP: ジアリルイソフタレート構造を有する高分子化合物(大阪ソーダ社製「イソダップ」、重量平均分子量=40,000)
<重合禁止剤>
・BHT: ジブチルヒドロキシトルエン(本州化学社製「H−BHT」)
・フェノチアジン: 精工化学社製「フェノチアジン」
<表面調整剤>
・BYK−UV3510: ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(BYK−Chemie社製)
<光重合開始剤>
・DAROCUR TPO: 2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(BASF社製)
・イルガキュア369: 2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(BASF社製)
・イルガキュア819: ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(BASF社製)
・KAYACURE BMS: 4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルスルフィド
(日本化薬社製)
2.インキの評価方法
<印刷試験>
各実施例及び各比較例で作製した評価インキは、京セラ製ヘッド(KJ4A)を搭載したインクジェット吐出機構、インキが着弾した基材を所望の速度で搬送する機構、続けてUVランプで照射される機構を有する、シングルパス方式のインクジェットプリンター((株)トライテック社製 One Pass Jet)を用いて、インキ液滴量14pl、600×600dpiの印字条件で印字し、各種特性を評価した。UVランプは、GEW社製UVランプ(240W)を用い、積算光量200mJ/cm2の条件で硬化膜のサンプルを作成した。印刷速度や印刷画像は各性能評価で変更した。
<密着性評価>
以下に示した各種基材に対して、評価インキをインクジェットプリンターで印字率100%のベタ印刷を実施した。コンベア速度は25m/minとした。得られたベタ印刷物に対し、2.5mm間隔で縦横それぞれ6本ずつ切り込みを入れた。さらに前記切り込みの上からセロハン密着テープを貼り付け、上面から消しゴムでこすり、セロハン密着テープのベタ印刷物への密着を充分に行った後、90°で剥離させ、剥離後のベタ印刷物の基材への残存度合いから、密着性を評価した。評価基準は以下の通りであり、2以上を密着性良好とした。
4:テープ剥離面積が5%未満
3:テープ剥離面積が5%以上25%未満
2:テープ剥離面積が25%以上50%未満
1:テープ剥離面積が50%以上
また密着性評価に使用した印刷基材は以下の通りとした。
・PP:UPM Raflatac社製 PP TOP WHITE
・PET:リンテック社製 PET50 K2411
・コート紙:UPM Rafratac社製 Raflacoat
<硬化性評価>
PET基材(リンテック社製 PET50 K2411) 上に、前記インクジェットプリンターで印字率100%のベタ印刷を実施した。コンベア速度は、30〜75m/minの範囲で5m/min刻みとした。各コンベヤ速度のもとで印刷したベタ印刷物を触診し、インキが手に付くかどうか確認することで、硬化性を評価した。評価基準は以下の通りであり、2以上を硬化性良好とした。
5:75m/minのベタ印刷物であっても、インキが手に付かなかった
4:60〜70m/minのベタ印刷物であれば、インキが手に付かなかった
3:45〜55m/minのベタ印刷物であれば、インキが手に付かなかった
2:30〜45m/minのベタ印刷物であれば、インキが手に付かなかった
1:30m/minのベタ印刷物であっても、インキが手に付いた
<ミスト評価>
PET基材(リンテック社製 PET50 K2411) 上に、前記インクジェットプリンターで格子パターンの印刷を行った。コンベア速度は、30〜75m/minの範囲で5m/min刻みとした。印刷物をルーペにて観察し、格子の周辺にミストが存在しているかどうか確認することで、ミストの評価を行った。評価基準は以下の通りであり、2以上をミスト評価良好とした。
4:60m/min以上で印刷しても、ミストが見られなかった
3:45〜55m/minの印刷物であれば、ミストが見られなかった
2:30〜40m/minの印刷物であれば、ミストが見られなかった
1:30m/minで印刷しても、ミストが見られた
<吐出安定性評価>
コート紙(UPM Rafratac社製 Raflacoat)上に、前記インクジェットプリンターでノズルチェックパターンを印刷し、ノズル抜けがないことを確認した。次いで、各ノズルから10万発の液滴を吐出させたのち、再度コート紙上にノズルチェックパターンを印刷し、ノズル抜けの個数を数えることで吐出安定性を評価した。評価基準は以下の通りであり、2以上を吐出安定性良好とした。なお、コンベア速度は25m/minとした。
4:10万発印字後にノズル抜けなし
3:10万発印字後にノズル抜け1〜2コ
2:10万発印字後にノズル抜け3〜5コ
1:10万発印字後にノズル抜け6コ以上
<グロス評価>
PET基材(リンテック社製 PET50 K2411) 上に、評価インキをインクジェットプリンターで印字率100%のベタ印刷を実施した。コンベア速度は25m/minとした。ベタ印刷物の60°グロスをBYK Gardner社製グロスメータ(Micro−TRI−Gloss)で測定することで、グロスの評価を行った。評価基準は以下の通りであり、2以上を良好とした。
4:60°グロスが70以上
3:60°グロスが60以上70未満
2:60°グロスが50以上60未満
1:60°グロスが50未満
<柔軟性評価>
実施例3、17、33〜39、比較例8については、下記方法により柔軟性を評価した。PET基材(リンテック社製 PET50 K2411) 上に、評価インキをインクジェットプリンターで印字率100%のベタ印刷を実施した。コンベア速度は25m/minとした。得られたベタ印刷物を180°に折り曲げたのち、折り曲げ部分を目視およびルーペにて観察した。評価基準は以下の通りとした。
4:目視、ルーペのどちらで観察した場合も、亀裂が見られなかった。
3:目視では亀裂が見られなかったが、ルーペではわずかに亀裂が見られた。
2:目視でわずかに亀裂が見られたが、実使用上問題ないレベルであった。
1:目視で明らかな亀裂が見られた。
ブラックインキ1〜39、比較例1〜8について上記評価を実施した結果を、表4〜6に示した。
Figure 2018172480
Figure 2018172480
Figure 2018172480
表1〜6の実施例1〜39から、本発明の実施形態によれば、様々な基材に対する密着性に優れ、ミストやグロスのムラ等がなく印刷画質に優れた印刷物を得ることができるとともに、硬化性や吐出安定性にも優れたインキを提供することができることがわかった。
中でも実施例22〜32は、一般式(1)で表される重合性モノマーとして2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルアクリレートを用い、ジプロピレングリコールジアクリレート、及び/または、トリプロピレングリコールジアクリレートを重合性モノマー全重量に対し25〜85重量%含むとともに、ジアリルフタレート系高分子化合物(B)の重量平均分子量(Mw)が20,000〜60,000である系であり、全ての評価結果が3以上と、極めて優れた結果であった。
一方、比較例1はジアリルフタレート系高分子化合物(B)を含まない系であり、密着性やミストに劣る結果となった。また比較例2は一般式(1)で表される重合性モノマーを含まない系であり、ミストや吐出安定性に劣る結果となった。比較例3〜4は、一般式(1)で表される重合性モノマーの配合量をインキ全量に対し15重量%未満とした系であり、ミストに劣る結果となった。逆に、比較例5にて一般式(1)で表される重合性モノマーの配合量を60重量%よりも多くしたところ、硬化性に劣る結果となった。比較例6はジアリルフタレート系高分子化合物(B)の配合量をインキ全量に対し0.1重量%未満とした系であり、プラスチック基材に対する密着性やミストに劣る結果となった。逆に、比較例7にてジアリルフタレート系高分子化合物(B)の配合量を10重量%よりも多くしたところ、硬化性、吐出安定性、グロスに劣る結果となった。
また、実施例3、17、33〜39、比較例8から、本発明は柔軟性に優れたインキを提供することができることがわかった。
以上より、本発明の課題の解決には、一般式(1)で表される重合性モノマー、及び、ジアリルフタレート系高分子化合物(B)を好適な配合量範囲のもとに併用することが必須不可欠であることがわかった。

Claims (4)

  1. 少なくとも重合性モノマー(A)と、ジアリルフタレート構造またはジアリルイソフタレート構造を有する高分子化合物(B)とを含む活性エネルギー線硬化型インクジェットインキであって、
    前記重合性モノマー(A)が、下記一般式(1)で表される重合性モノマーを含み、
    前記重合性モノマー(A)の含有量が、活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ全量に対し15〜60重量%であり、
    前記ジアリルフタレート構造またはジアリルイソフタレート構造を有する高分子化合物(B)の含有量が、活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ全量に対し0.1〜10重量%であることを特徴とする、活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ。

    CH2=CH−COO−(CH2CH2O)n−R1 (1)

    (一般式(1)中、R1はエチル基、ビニル基、または、フェニル基を表し、
    nは1または2を表す。)
  2. 前記重合性モノマー(A)が、更に、ジプロピレングリコールジアクリレート、及び/または、トリプロピレングリコールジアクリレートを含むことを特徴とする、請求項1記載の活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ。
  3. 前記一般式(1)で表される重合性モノマーが、少なくとも2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルアクリレートを含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ。
  4. 前記ジアリルフタレート構造またはジアリルイソフタレート構造を有する高分子化合物(B)の重量平均分子量(Mw)が、20,000以上60,000以下であることを特徴とする、請求項1〜3いずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ。
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WO2021224582A1 (en) * 2020-05-05 2021-11-11 Fujifilm Speciality Ink Systems Limited Method of inkjet printing

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