JP2013159615A - 光硬化型インクジェット記録用インク組成物及び記録方法 - Google Patents

光硬化型インクジェット記録用インク組成物及び記録方法 Download PDF

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Abstract

【課題】硬化性に優れた光硬化型インクジェット記録用インク組成物を提供する。
【解決手段】重合性化合物と光重合開始剤とを含む、光硬化型インクジェット記録用インク組成物であって、前記重合性化合物は、一般式(I)で表されるビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類と、水酸基を有する3官能及び4官能のうち少なくともいずれかの(メタ)アクリレートと、を含む、光硬化型インクジェット記録用インク組成物である。
【選択図】なし

Description

本発明は、光硬化型インクジェット記録用インク組成物及び記録方法に関する。
従来、紙などの被記録媒体に、画像データ信号に基づき画像を形成する記録方法として
、種々の方式が利用されてきた。このうち、インクジェット方式は、安価な装置で、必要
とされる画像部のみにインクを吐出し被記録媒体上に直接画像形成を行うため、インクを
効率良く使用でき、ランニングコストが安い。さらに、インクジェット方式は騒音が小さ
いため、記録方法として優れている。
近年、耐水性、耐溶剤性、及び耐擦性などに優れた印字を被記録媒体の表面に形成する
ため、インクジェット方式の記録方法において、光(紫外線)を照射すると硬化する光硬
化型インクジェット記録用インク組成物が使用されている。
例えば、特許文献1は、2重量部の着色剤と、13.3重量部のペンタエリスリトール
テトラアクリレート及び10.9重量部の2−(2’−ビニルオキシエトキシ)エチル(
メタ)アクリレートを含む光重合性不飽和化合物(合計88.8重量部)と、6.9重量
部の光重合開始剤と、0.4重量部のソルスパースS24000と、からなる印刷インキ
を開示している(特許文献1の実施例8及び9)。
また、特許文献2は、80重量%のアクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルと、
20重量%のペンタエリスリトールテトラアクリレートと、からなるインク組成物を開示
している(特許文献2の比較例3におけるインク組成物A11)。
また、特許文献3は、74.1重量%のアクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル
及び10重量%のトリメチロールプロパントリアクリレートを含むモノマー(合計84.
6重量部)と、光重合開始剤と、着色剤と、分散剤と、からなるインク組成物を開示して
いる(特許文献3の比較例5)。
また、特許文献4は、VEEA(2−(ビニルエトキシ)エチルアクリレート)を24
.38重量%、SR489(トリデシルアクリレート)を53.62重量%、M600(
ジペンタエリトリトールヘキサアクリレート)を19.50重量%、重合可能光開始剤I
NI−C1を2.50重量%混合して得られる、フリーラジカル硬化性液(INV−18
)を開示している(特許文献4の[0315]の表18)。
特開2007−297516号公報 特開2009−40880号公報 特開2009−57548号公報 特表2011−500932号公報
しかしながら、特許文献1〜4に開示されたインク(インキ)や液体は、いずれも硬化
性において改善の余地がある。
そこで、本発明は、硬化性に優れた光硬化型インクジェット記録用インク組成物を提供
することを目的の一つとする。
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討した。その結果、所定構造のビニルエー
テル基含有(メタ)アクリル酸エステル類と、水酸基を有する3官能及び4官能のうち少
なくともいずれかの(メタ)アクリレートと、光重合開始剤と、を含む光硬化型インクジ
ェット記録用インク組成物により、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成し
た。
すなわち、本発明は下記のとおりである。
[1]
重合性化合物と光重合開始剤とを含む、光硬化型インクジェット記録用インク組成物で
あって、前記重合性化合物は、下記一般式(I):
CH=CR−COOR−O−CH=CH−R ・・・(I)
(式中、Rは水素原子又はメチル基であり、Rは炭素数2〜20の2価の有機残基で
あり、Rは水素原子又は炭素数1〜11の1価の有機残基である。)
で表されるビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類と、水酸基を有する3官
能及び4官能のうち少なくともいずれかの(メタ)アクリレートと、を含む、光硬化型イ
ンクジェット記録用インク組成物。
[2]
前記水酸基を有する3官能及び4官能のうち少なくともいずれかの(メタ)アクリレー
トの含有量は、該インク組成物の総質量に対して4〜35質量%である、[1]に記載の
光硬化型インクジェット記録用インク組成物。
[3]
水酸基を有しない3官能及び4官能のうち少なくともいずれかの(メタ)アクリレート
をさらに含む、[1]又は[2]に記載の光硬化型インクジェット記録用インク組成物。
[4]
前記3官能及び4官能のうち少なくともいずれかの(メタ)アクリレートは、下記一般
式(II):
−C−{(CH−(OC−OOCOCH=CH ・・・(
II)
(式中、aは0又は1であり、bは3又は4であり、a+b=4を満たし、kは0,1,
又は2であり、Lは互いに独立して0〜10の整数であり、Rは水素原子、水酸基、−
(CH−CH、又は−(CH−OH(但し、m及びnは互いに独立して1
〜3の整数)である。)
で表される化合物を含む、[1]〜[3]のいずれかに記載の光硬化型インクジェット記
録用インク組成物。
[5]
前記光重合開始剤は、該インク組成物の総質量に対して7〜15質量%のアシルフォス
フィンオキサイド化合物を含む、[1]〜[4]のいずれかに記載の光硬化型インクジェ
ット記録用インク組成物。
[6]
該インク組成物の総質量に対して5〜30質量%の芳香環を含有する単官能(メタ)ア
クリレートをさらに含む、[1]〜[5]のいずれかに記載の光硬化型インクジェット記
録用インク組成物。
[7]
350〜420nmにピーク波長を有する紫外線を300mJ/cm以下のエネルギ
ー量で照射することにより硬化可能な、[1]〜[6]のいずれかに記載の光硬化型イン
クジェット記録用インク組成物。
[8]
[1]〜[7]のいずれかに記載の光硬化型インクジェット記録用インク組成物を用い
た、記録方法。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の
実施形態に制限されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することがで
きる。
本明細書において、「硬化」とは、重合性化合物を含むインク組成物に紫外線を照射す
ると、重合性化合物が重合してインク組成物が固化することをいう。本明細書において、
「硬化性」とは、光の照射により、光重合開始剤の存在下又は不存在下で重合硬化する性
質をいう。
上記硬化性のうち「薄膜硬化性」とは、膜厚0.5〜3μm程度のインク塗膜に対する
硬化性を意味する。また、上記硬化性のうち「厚膜硬化性」とは、膜厚5μm以上のイン
ク塗膜に対する硬化性を意味する。なお、本明細書において「硬化性」というときは、特
に言及する場合を除き、薄膜硬化性及び厚膜硬化性の双方を意味するものとする。
本明細書において、「耐擦性」とは、硬化物を擦った時に、硬化物が被記録媒体から剥
がれにくかったり傷がつきにくかったりする性質をいう。「保存安定性」とは、インク組
成物を60℃で1週間保存したときに、保存前後における粘度が変化しにくい性質をいう
。「吐出安定性」とは、ノズルの目詰まりがなく常に安定したインク組成物の液滴をノズ
ルから吐出させる性質をいう。
本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート及びそれに対応するメ
タクリレートのうち少なくともいずれかを意味し、「(メタ)アクリル」はアクリル及び
それに対応するメタクリルのうち少なくともいずれかを意味し、「(メタ)アクリロイル
」はアクリロイル及びそれに対応するメタクリロイルのうち少なくともいずれかを意味す
る。
本明細書において、「記録物」とは、被記録媒体上にインクが記録されて硬化物が形成
されたものをいう。なお、本明細書における硬化物は、インクの硬化膜や塗膜を含む、硬
化された物質を意味する。
[光硬化型インクジェット記録用インク組成物]
本発明の一実施形態は、光硬化型インクジェット記録用インク組成物に係る。当該光硬
化型インクジェット記録用インク組成物は、重合性化合物と光重合開始剤とを含むもので
ある。加えて、当該重合性化合物は、後記一般式(I)で表されるビニルエーテル基含有
(メタ)アクリル酸エステル類と、水酸基を有する3官能及び4官能のうち少なくともい
ずれかの(メタ)アクリレート(以下、「3官能及び4官能のうち少なくともいずれかの
水酸基含有(メタ)アクリレート」ともいう。)と、を含む。
以下、本実施形態の光硬化型インクジェット記録用インク組成物(以下、単に「インク
組成物」ともいう。)に含まれるか、又は含まれ得る添加剤(成分)を説明する。
〔重合性化合物〕
本実施形態のインク組成物に含まれる重合性化合物は、後述する光重合開始剤の作用に
より光照射時に重合されて、印刷されたインクを硬化させることができる。
(1.ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類)
本実施形態において必須の重合性化合物であるビニルエーテル基含有(メタ)アクリル
酸エステル類は、下記一般式(I)で表される。
CH=CR−COOR−O−CH=CH−R ・・・(I)
(上記式(I)中、Rは水素原子又はメチル基であり、Rは炭素数2〜20の2価の
有機残基であり、Rは水素原子又は炭素数1〜11の1価の有機残基である。)
インク組成物が当該ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類を含有するこ
とにより、インクの硬化性を優れたものとすることができ、さらにインクを低粘度化する
こともできる。さらに言えば、ビニルエーテル基を有する化合物及び(メタ)アクリル基
を有する化合物を別々に使用するよりも、ビニルエーテル基及び(メタ)アクリル基を一
分子中に共に有する化合物を使用する方が、インクの硬化性を良好にする上で好ましい。
上記の一般式(I)において、Rで表される炭素数2〜20の2価の有機残基として
は、炭素数2〜20の直鎖状、分枝状又は環状の置換されていてもよいアルキレン基、構
造中にエーテル結合及び/又はエステル結合による酸素原子を有する置換されていてもよ
い炭素数2〜20のアルキレン基、炭素数6〜11の置換されていてもよい2価の芳香族
基が好適である。これらの中でも、エチレン基、n−プロピレン基、イソプロピレン基、
及びブチレン基などの炭素数2〜6のアルキレン基、オキシエチレン基、オキシn−プロ
ピレン基、オキシイソプロピレン基、及びオキシブチレン基などの構造中にエーテル結合
による酸素原子を有する炭素数2〜9のアルキレン基が好適に用いられる。
上記の一般式(I)において、Rで表される炭素数1〜11の1価の有機残基として
は、炭素数1〜10の直鎖状、分枝状又は環状の置換されていてもよいアルキル基、炭素
数6〜11の置換されていてもよい芳香族基が好適である。これらの中でも、メチル基又
はエチル基である炭素数1〜2のアルキル基、フェニル基及びベンジル基などの炭素数6
〜8の芳香族基が好適に用いられる。
上記の各有機残基が置換されていてもよい基である場合、その置換基は、炭素原子を含
む基及び炭素原子を含まない基に分けられる。まず、上記置換基が炭素原子を含む基であ
る場合、当該炭素原子は有機残基の炭素数にカウントされる。炭素原子を含む基として、
以下に限定されないが、例えばカルボキシル基、アルコキシ基が挙げられる。次に、炭素
原子を含まない基として、以下に限定されないが、例えば水酸基、ハロ基が挙げられる。
上記ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類としては、以下に限定されな
いが、例えば、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ビニ
ロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−メチル−2−ビニロキシエチル、(メタ)アク
リル酸2−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシブチル、(メタ)ア
クリル酸1−メチル−3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−ビニロキシメチ
ルプロピル、(メタ)アクリル酸2−メチル−3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリ
ル酸1,1−ジメチル−2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ビニロキシブチ
ル、(メタ)アクリル酸1−メチル−2−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−
ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシシクロヘキシル、(メタ)アクリ
ル酸6−ビニロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシメチルシクロヘキシル
メチル、(メタ)アクリル酸3−ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)アク
リル酸2−ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸p−ビニロキシ
メチルフェニルメチル、(メタ)アクリル酸m−ビニロキシメチルフェニルメチル、(メ
タ)アクリル酸o−ビニロキシメチルフェニルメチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロ
キシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシ)エチル、
(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビ
ニロキシエトキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシ
)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシ)イソプロピル、(メ
タ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(
ビニロキシエトキシイソプロポキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソ
プロポキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシイソ
プロポキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシ)プロピル
、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシイソプロポキシ)プロピル、(メタ)ア
クリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシエトキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−
(ビニロキシイソプロポキシイソプロポキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニ
ロキシエトキシエトキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ
イソプロポキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシエ
トキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシイソプロポ
キシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシエトキシ)
エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシエトキシエトキシ)エチ
ル、(メタ)アクリル酸2−(イソプロペノキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸
2−(イソプロペノキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(イソプロ
ペノキシエトキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(イソプロペノキ
シエトキシエトキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコ
ールモノビニルエーテル、及び(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコールモノビニル
エーテルが挙げられる。
これらの中でも、インクをより低粘度化でき、引火点が高く、かつ、インクの硬化性に
一層優れるため、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル、即ち、アクリ
ル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル及びメタクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エ
チルのうち少なくともいずれかが好ましく、アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチ
ルがより好ましい。特にアクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル及びメタクリル酸
2−(ビニロキシエトキシ)エチルは、何れも単純な構造であって分子量が小さいため、
インクを顕著に低粘度化することができる。(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキ
シ)エチルとしては、(メタ)アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル及び(
メタ)アクリル酸2−(1−ビニロキシエトキシ)エチルが挙げられ、アクリル酸2−(
ビニロキシエトキシ)エチルとしては、アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチ
ル及びアクリル酸2−(1−ビニロキシエトキシ)エチルが挙げられる。なお、アクリル
酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルの方が、メタクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)
エチルに比べて硬化性の面で優れている。
ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類は、1種単独で用いてもよく、2
種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類の含有量は、インク組成物の
総質量(100質量%)に対して、10〜80質量%であることが好ましく、40〜70
質量%であることがより好ましい。含有量が上記範囲内であると、インクの硬化性を一層
優れたものとすることができ、さらにインクの粘度を低下させることができるとともにイ
ンクの保存安定性も優れたものとすることができる。
上記ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類の製造方法としては、以下に
限定されないが、(メタ)アクリル酸と水酸基含有ビニルエーテルとをエステル化する方
法(製法B)、(メタ)アクリル酸ハロゲン化物と水酸基含有ビニルエーテルとをエステ
ル化する方法(製法C)、(メタ)アクリル酸無水物と水酸基含有ビニルエーテルとをエ
ステル化する方法(製法D)、(メタ)アクリル酸エステルと水酸基含有ビニルエーテル
とをエステル交換する方法(製法E)、(メタ)アクリル酸とハロゲン含有ビニルエーテ
ルとをエステル化する方法(製法F)、(メタ)アクリル酸アルカリ(土類)金属塩とハ
ロゲン含有ビニルエーテルとをエステル化する方法(製法G)、水酸基含有(メタ)アク
リル酸エステルとカルボン酸ビニルとをビニル交換する方法(製法H)、水酸基含有(メ
タ)アクリル酸エステルとアルキルビニルエーテルとをエーテル交換する方法(製法I)
が挙げられる。
これらの中でも、本実施形態に所望の効果を一層発揮することができるため、製法Eが
好ましい。
(2.水酸基を有する3官能及び4官能のうち少なくとも何れかの(メタ)アクリレート

3官能及び4官能のうち少なくともいずれかの(メタ)アクリレート(以下、「所定の
(メタ)アクリレート」ともいう。)のうち、3官能及び4官能のうち少なくともいずれ
かの水酸基含有(メタ)アクリレートは、本実施形態において必須の重合性化合物である
。当該(メタ)アクリレートは、分子中に水酸基を有し、かつ、3官能及び4官能のうち
少なくともいずれかである(メタ)アクリレートのことであり、本実施形態のインク組成
物における必須成分である。
上記所定の(メタ)アクリレートのうち、3官能のものは1分子当たり3つの(メタ)
アクリロイル基を有する化合物であり、4官能のものは1分子当たり4つの(メタ)アク
リロイル基を有する化合物である。本実施形態のインク組成物が、上記ビニルエーテル基
含有(メタ)アクリル酸エステル類とともに上記3官能及び4官能のうち少なくともいず
れかの水酸基含有(メタ)アクリレートを含むことにより、インクの硬化性が顕著に優れ
たものとなる。
上記所定の(メタ)アクリレートは、塗膜強度が増大し、かつ、耐擦性に一層優れるた
め、下記一般式(II)で表される化合物を含むことが好ましい。
−C−{(CH−(OC−OOCOCH=CH ・・・(
II)
上記式(II)中、aは0又は1であり、bは3又は4であり、a+b=4を満たし、
kは0,1,又は2であり、Lは互いに独立して0〜10の整数であり、Rは水素原子
、水酸基、−(CH−CH、又は−(CH−OH(但し、m及びnは互い
に独立して1〜3の整数)である。
上記所定の(メタ)アクリレートのうち3官能及び4官能のうち少なくともいずれかの
水酸基含有(メタ)アクリレートは、上記一般式(II)の中でも、aが1であり、かつ
、Rが水酸基又は−(CH−OH(但し、nは1〜3の整数)で表される化合物
を含むことが好ましい。この場合、硬化性に一層優れ、かつ、塗膜強度を一層増大させる
ことができる。
3官能の水酸基含有(メタ)アクリレートとしては、以下に限定されないが、例えば、
ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート(テトラメチロールメタントリ(メタ)
アクリレートとも言う。)、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、カプロ
ラクトン変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性
ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸ジペンタエリスリトール
トリ(メタ)アクリレート、トリ((メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレー
ト、ヒドロキシピバルアルデヒド変性ジメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、
及びソルビトールトリ(メタ)アクリレートが挙げられる。
4官能の水酸基含有(メタ)アクリレートとしては、以下に限定されないが、例えば、
ソルビトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)ア
クリレート、及びプロピオン酸ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートが挙
げられる。
これらの中でも、少量の添加で硬化性が一層優れたものとなり、かつ、インクの高粘度
化を抑えられるため、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートが好ましい。
また、水酸基を有しない3官能の(メタ)アクリレートとしては、以下に限定されない
が、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタン
トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのアルキレンオキサイド変性トリ(
メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ((メタ)アクリロイルオキシプロピ
ル)エーテル、イソシアヌル酸アルキレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、グ
リセリンプロポキシトリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパント
リ(メタ)アクリレート、エトキシ化グリセリントリアクリレート、カプロラクトン変性
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートが挙げられる。
水酸基を有しない4官能の(メタ)アクリレートとしては、以下に限定されないが、例
えば、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、及びエトキシ化ペンタエリス
リトールテトラ(メタ)アクリレートが挙げられる。
上記所定の(メタ)アクリレートは、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせ
て用いてもよい。また、上記所定の(メタ)アクリレートのうち3官能及び4官能のうち
少なくともいずれかの水酸基含有(メタ)アクリレートも、1種単独で用いてもよく、2
種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、上記所定の(メタ)アクリレートとして、3官能及び4官能のうち少なくともい
ずれかの水酸基含有(メタ)アクリレートに加えて、その他の(メタ)アクリレート、す
なわち水酸基を有しない3官能及び4官能のうち少なくともいずれかの(メタ)アクリレ
ートもさらに含むことが好ましい。この場合、使用する(メタ)アクリレートが入手しや
すい上、低コストでありながら、インク組成物の性能を優れたものとすることができ、さ
らにはインク組成物を低粘度化することもできる。
なお、上記の水酸基を有しない3官能及び4官能のうち少なくともいずれかの(メタ)
アクリレートは、水酸基を有さず、かつ、3官能及び4官能のうち少なくともいずれかで
ある、(メタ)アクリレートと言い換えることができる。
上記所定の(メタ)アクリレートの含有量は、インク組成物の総質量(100質量%)
に対し、5〜35質量%であることが好ましく、5〜30質量%であることがより好まし
い。当該含有量が上記範囲内であると、インクの低粘度化、より良好な硬化性、及び塗膜
強度の増大のバランスが優れたものとなる。
さらに、上記所定の(メタ)アクリレートのうち3官能及び4官能のうち少なくともい
ずれかの水酸基含有(メタ)アクリレートの含有量は、インク組成物の総質量(100質
量%)に対し、4〜35質量%であることが好ましく、5〜35質量%であることがより
好ましく、5〜30質量%であることがさらに好ましい。当該含有量が上記の下限値以上
である場合、硬化性により優れたものとなる。また、当該含有量が上記の上限値以下であ
る場合、インクを低粘度化することができ、かつ、光重合開始剤の溶解性に優れたものと
なる。上記所定の(メタ)アクリレート、特に上記所定の(メタ)アクリレートのうち3
官能及び4官能のうち少なくともいずれかの水酸基を有する(メタ)アクリレートの中で
も、入手が容易なため、3官能の(メタ)アクリレートが好ましい。
(3.上記以外の重合性化合物)
上記の一般式(I)で表されるビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類及
び上記所定の(メタ)アクリレート以外の重合性化合物(以下、「その他の重合性化合物
」という。)としては、従来公知の、単官能、2官能、及び3官能以上の多官能といった
種々のモノマー及びオリゴマーが使用可能である。上記モノマーとしては、例えば、イタ
コン酸、クロトン酸、イソクロトン酸及びマレイン酸等の不飽和カルボン酸やそれらの塩
又はエステル、ウレタン、アミド及びその無水物、アクリロニトリル、スチレン、種々の
不飽和ポリエステル、不飽和ポリエーテル、不飽和ポリアミド、並びに不飽和ウレタンが
挙げられる。また、上記オリゴマーとしては、例えば、直鎖アクリルオリゴマー等の上記
のモノマーから形成されるオリゴマー、エポキシ(メタ)アクリレート、オキセタン(メ
タ)アクリレート、脂肪族ウレタン(メタ)アクリレート、芳香族ウレタン(メタ)アク
リレート及びポリエステル(メタ)アクリレートが挙げられる。
また、他の単官能モノマーや多官能モノマーとして、N−ビニル化合物を含んでいても
よい。N−ビニル化合物としては、N−ビニルフォルムアミド、N−ビニルカルバゾール
、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、及びア
クリロイルモルホリン、並びにそれらの誘導体などが挙げられる。
その他の重合性化合物のうち、官能基数が3つ及び4つ以外の(メタ)アクリレートに
ついて、以下に具体例を挙げる。
単官能の(メタ)アクリレートとしては、以下に限定されないが、例えば、イソアミル
(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレー
ト、オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メ
タ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル−ジグリ
コール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ブトキシエ
チル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メト
キシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メ
タ)アクリレート、メトキシプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ベンジル(メ
タ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(
メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ
)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−
フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、ラクトン変性可とう性(メタ)アクリレート
、t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリ
レート、及びジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレートが挙げられる。
2官能の(メタ)アクリレートとしては、以下に限定されないが、例えば、1,6−ヘ
キサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレ
ート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、2,4−ジメチル−1,5−ペ
ンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ブチルエチルプロパンジオール(メタ)アクリ
レート、エトキシ化シクロヘキサンメタノールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレング
ルコールジ(メタ)アクリレート、オリゴエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、2−エチル−2−ブチル−ブタンジオール
ジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アク
リレート、EO(エチレンオキサイド)変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、
ビスフェノールFポリエトキシジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(
メタ)アクリレート、オリゴプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブ
タンジオールジ(メタ)アクリレート、2−エチル−2−ブチルプロパンジオールジ(メ
タ)アクリレート、1,9−ノナンジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化エトキシ化ビ
スフェノールAジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジ(メタ)アクリレートが挙
げられる。
5官能の(メタ)アクリレートとして、以下に限定されないが、例えば、ソルビトール
ペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジ
トリメチロールプロパンペンタ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリス
リトールペンタ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性トリペンタエリスリトールペン
タ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性テトラペンタエリスリトールペンタ(メタ)
アクリレート、並びにこれらのエチレンオキサイド(EO)付加物及びプロピレンオキサ
イド(PO)付加物が挙げられる。
6官能の(メタ)アクリレートとして、以下に限定されないが、例えば、ソルビトール
ヘキサ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンヘキサアクリレート、ジペンタ
エリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)
アクリレート、フォスファゼンのアルキレンオキサイド変性ヘキサ(メタ)アクリレート
、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、プロピオン
酸変性トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性テトラ
ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、並びにこれらのEO付加物及びPO
付加物が挙げられる。
7官能以上の(メタ)アクリレートとして、以下に限定されないが、例えば、トリペン
タエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性トリペンタエリスリト
ールヘプタ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性テトラペンタエリスリトールヘプタ
(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、プロピ
オン酸変性テトラペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、テトラペンタエリ
スリトールノナ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性テトラペンタエリスリトールノ
ナ(メタ)アクリレート、テトラペンタエリスリトールデカ(メタ)アクリレート、ペン
タペンタエリスリトールウンデカ(メタ)アクリレート、ペンタペンタエリスリトールド
デカ(メタ)アクリレート、並びにこれらのEO付加物及びPO付加物が挙げられる。
また、その他の重合性化合物のうち単官能の(メタ)アクリレートは、芳香環、飽和脂
環、及び不飽和脂環からなる群より選択される1種以上の骨格を有してもよい。その他の
重合性化合物が、上記骨格を有する単官能の(メタ)アクリレートであることにより、イ
ンク組成物の粘度を低下させることができる。これらの中でも、光重合開始剤の溶解性に
優れるため、芳香環を含有する単官能(メタ)アクリレートをさらに含むことが好ましい
芳香環骨格を有する単官能の(メタ)アクリレートとして、例えば、ベンジル(メタ)
アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、及び2−ヒドロキシ−3−フェ
ノキシプロピル(メタ)アクリレートが挙げられる。また、飽和脂環骨格を有する単官能
の(メタ)アクリレートとして、例えば、イソボルニル(メタ)アクリレート、t−ブチ
ルシクロヘキシル(メタ)アクリレート及びジシクロペンタニル(メタ)アクリレートが
挙げられる。また、不飽和脂環骨格を有する単官能の(メタ)アクリレートとして、例え
ば、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレートが挙げられる。
上記その他の重合性化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上述のビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類及び所定の(メタ)アクリ
レートを除くその他の重合性化合物の含有量は、インク組成物の総質量(100質量%)
に対して1〜40質量%であるとよい。特に、インク組成物が芳香環を含有する単官能(
メタ)アクリレートをさらに含む場合、その含有量は、インク組成物の総質量(100質
量%)に対して5〜30質量%であることが好ましく、5〜20質量%であることがより
好ましい。当該含有量が上記範囲内の場合、インクを低粘度化でき、光重合開始剤の溶解
性に優れ、単官能モノマーが多すぎることによる塗膜強度の低下を避けることが可能とな
り、かつ、インクの硬化性をさらに優れたものとするために光重合開始剤をより多く含有
させる場合にも好適である。
〔光重合開始剤〕
本実施形態のインク組成物に含まれる光重合開始剤は、紫外線の照射による光重合によ
って、被記録媒体の表面に存在するインクを硬化させて印字を形成するために用いられる
。照射光として紫外線(UV)を用いることにより、安全性に優れ、且つ光源ランプのコ
ストを抑えることができる。光(紫外線)のエネルギーによって、ラジカルやカチオンな
どの活性種を生成し、上記重合性化合物の重合を開始させるものであれば、制限はないが
、光ラジカル重合開始剤や光カチオン重合開始剤を使用することができ、中でも光ラジカ
ル重合開始剤を使用することが好ましい。
上記の光ラジカル重合開始剤としては、例えば、芳香族ケトン類、アシルフォスフィン
オキサイド化合物、芳香族オニウム塩化合物、有機過酸化物、チオ化合物(チオキサント
ン化合物、チオフェニル基含有化合物など)、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、ケ
トオキシムエステル化合物、ボレート化合物、アジニウム化合物、メタロセン化合物、活
性エステル化合物、炭素ハロゲン結合を有する化合物、及びアルキルアミン化合物が挙げ
られる。
これらの中でも、特にインクの硬化性を一層良好にすることができるため、アシルフォ
スフィンオキサイド化合物が好ましく、アシルフォスフィンオキサイド化合物及びチオキ
サントン化合物の併用がより好ましい。
光ラジカル重合開始剤の具体例としては、アセトフェノン、アセトフェノンベンジルケ
タール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェ
ニルアセトフェノン、キサントン、フルオレノン、べンズアルデヒド、フルオレン、アン
トラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロ
ロベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフ
ェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベ
ンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メ
チルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オ
ン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−
クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、
4−イソプロピルチオキサントン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−
2−モルホリノ−プロパン−1−オン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フ
ェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォ
スフィンオキサイド、2,4−ジエチルチオキサントン、及びビス−(2,6−ジメトキ
シベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシドが挙げられる。
これらの中でも、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキ
サイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド
、及び2,4−ジエチルチオキサントンが好適に用いられる。
光ラジカル重合開始剤の市販品としては、例えば、IRGACURE 651(2,2
−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン)、IRGACURE 184(1
−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)、DAROCUR 1173(2−
ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン)、IRGACURE 2
959(1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メ
チル−1−プロパン−1−オン)、IRGACURE 127(2−ヒドロキシ−1−{
4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2
−メチル−プロパン−1−オン}、IRGACURE 907(2−メチル−1−(4−
メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン)、IRGACURE 3
69(2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノ
ン−1)、IRGACURE 379(2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフ
ェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン)、DA
ROCUR TPO(2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオ
キサイド)、Speedcure TPO(Lambson Group Ltd製)、
IRGACURE 819(ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォ
スフィンオキサイド)、IRGACURE 784(ビス(η5−2,4−シクロペンタ
ジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−
フェニル)チタニウム)、IRGACURE OXE 01(1.2−オクタンジオン,
1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)])、IRGACUR
E OXE 02(エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H
−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム))、IRGACURE
754(オキシフェニル酢酸、2−[2−オキソ−2−フェニルアセトキシエトキシ]エチ
ルエステルとオキシフェニル酢酸、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルエステルの混
合物)(以上、BASF社製商品名)、KAYACURE DETX−S(2,4−ジエチル
チオキサントン)、KAYACURE ITX(2−/4−イソプロピルチオキサントン
)(以上、日本化薬社(Nippon Kayaku Co., Ltd.)製商品名)、L
ucirin TPO、LR8893、LR8970(以上、BASF社製商品名)、及びユ
ベクリルP36(UCB社製商品名)などが挙げられる。
上記光重合開始剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい
光重合開始剤は、インクの硬化性を一層良好にし、かつ、光重合開始剤の溶け残りや光
重合開始剤に由来する着色を避けるため、その含有量は、インク組成物の総質量(100
質量%)に対して1〜20質量%であるとよい。特に、光重合開始剤がアシルフォスフィ
ンオキサイド化合物を含む場合、ピーク波長が360〜400nmの紫外線に対する感度
が高い上、LEDタイプのUVランプとの相性が良いため、当該アシルフォスフィンオキ
サイド化合物の含有量は、インク組成物の総質量(100質量%)に対して、7〜15質
量%であることが好ましく、8〜13質量%であることがより好ましい。また、光重合開
始剤がチオキサントン化合物を含む場合、アシルフォスフィンオキサイド化合物との併用
効果により、硬化性が一層優れたものとなるため、チオキサントン化合物の含有量は、イ
ンク組成物の総質量(100質量%)に対して、0.5〜4質量%であることが好ましい
なお、前述の重合性化合物として光重合性の化合物を用いることで、光重合開始剤の添
加を省略することが可能であるが、光重合開始剤を用いた方が、重合の開始を容易に調整
することができ、好適である。
〔色材〕
本実施形態のインク組成物は、色材をさらに含んでもよい。色材は、顔料及び染料のう
ち少なくとも一方を用いることができる。
(顔料)
本実施形態において、色材として顔料を用いることにより、インク組成物の耐光性を向
上させることができる。顔料は、無機顔料及び有機顔料のいずれも使用することができる
無機顔料としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャ
ネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、酸化鉄、酸化
チタンを使用することができる。
有機顔料としては、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、アゾレーキ、キレートアゾ顔料等
のアゾ顔料、フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリノン顔料、アントラキノン顔料、キ
ナクリドン顔料、ジオキサン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタ
ロン顔料等の多環式顔料、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キ
レート等)、染色レーキ(塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ)、ニトロ顔料、ニト
ロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料が挙げられる。
更に詳しくは、ブラックインクとして使用されるカーボンブラックとしては、No.2
300、No.900、MCF88、No.33、No.40、No.45、No.52
、MA7、MA8、MA100、No.2200B等(以上、三菱化学社(Mitsub
ishi Chemical Corporation)製商品名)、Raven 575
0、Raven 5250、Raven 5000、Raven 3500、Raven
1255、Raven 700等(以上、コロンビアカーボン(Carbon Colu
mbia)社製)、Rega1 400R、Rega1 330R、Rega1 660
R、Mogul L、Monarch 700、Monarch 800、Monarc
h 880、Monarch 900、Monarch 1000、Monarch 1
100、Monarch 1300、Monarch 1400等(以上、キャボット社
(Cabot JAPAN K.K.)製商品名)、Color Black FW1、Co
lor Black FW2、Color Black FW2V、Color Bla
ck FW18、Color Black FW200、Color B1ack S1
50、Color Black S160、Color Black S170、Pri
ntex 35、Printex U、Printex V、Printex 140U
、Special Black 6、Special Black 5、Special
Black 4A、Special Black 4等(以上、デグッサ(Degus
sa)社製商品名)が挙げられる。
ホワイトインクに使用される顔料としては、C.I.ピグメントホワイト 6、18、
21が挙げられる。
イエローインクに使用される顔料としては、C.I.ピグメントイエロー 1、2、3
、4、5、6、7、10、11、12、13、14、16、17、24、34、35、3
7、53、55、65、73、74、75、81、83、93、94、95、97、98
、99、108、109、110、113、114、117、120、124、128、
129、133、138、139、147、151、153、154、167、172、
180が挙げられる。
マゼンタインクに使用される顔料としては、C.I.ピグメントレッド 1、2、3、
4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、17、18、19、2
1、22、23、30、31、32、37、38、40、41、42、48(Ca)、4
8(Mn)、57(Ca)、57:1、88、112、114、122、123、144
、146、149、150、166、168、170、171、175、176、177
、178、179、184、185、187、202、209、219、224、245
、及びC.I.ピグメント ヴァイオレット 19、23、32、33、36、38、4
3、50が挙げられる。
シアンインクに使用される顔料としては、C.I.ピグメントブルー 1、2、3、1
5、15:1、15:2、15:3、15:34、15:4、16、18、22、25、
60、65、66、及びC.I.バットブルー 4、60が挙げられる。
また、マゼンタ、シアン及びイエロー以外の顔料としては、例えば、C.I.ピグメン
ト グリーン 7、10、及びC.I.ピグメント ブラウン 3、5、25、26、及び
C.I.ピグメント オレンジ 1、2、5、7、13、14、15、16、24、34
、36、38、40、43、63が挙げられる。
上記顔料は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記の顔料を使用する場合、その平均粒子径は300nm以下が好ましく、50〜20
0nmがより好ましい。平均粒子径が上記の範囲内にあると、インク組成物における吐出
安定性や分散安定性などの信頼性に一層優れるとともに、優れた画質の画像を形成するこ
とができる。ここで、本明細書における平均粒子径は、動的光散乱法により測定される。
(染料)
本実施形態において、色材として染料を用いることができる。染料としては、特に限定
されることなく、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が使用可能である。
前記染料として、例えば、C.I.アシッドイエロー17,23,42,44,79,1
42、C.I.アシッドレッド52,80,82,249,254,289、C.I.ア
シッドブルー9,45,249、C.I.アシッドブラック1,2,24,94、C.I
.フードブラック1,2、C.I.ダイレクトイエロー1,12,24,33,50,5
5,58,86,132,142,144,173、C.I.ダイレクトレッド1,4,
9,80,81,225,227、C.I.ダイレクトブルー1,2,15,71,86
,87,98,165,199,202、C.I.ダイレクドブラック19,38,51
,71,154,168,171,195、C.I.リアクティブレッド14,32,5
5,79,249、C.I.リアクティブブラック3,4,35が挙げられる。
上記染料は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
色材の含有量は、優れた隠蔽性及び色再現性が得られるため、インク組成物の総質量(
100質量%)に対して0.5〜10質量%であるとよい。
〔分散剤〕
本実施形態のインク組成物が顔料を含む場合、顔料分散性をより良好なものとするため
、分散剤をさらに含んでもよい。分散剤として、特に限定されないが、例えば、高分子分
散剤などの顔料分散液を調製するのに慣用されている分散剤が挙げられる。その具体例と
して、ポリオキシアルキレンポリアルキレンポリアミン、ビニル系ポリマー及びコポリマ
ー、アクリル系ポリマー及びコポリマー、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリ
ウレタン、アミノ系ポリマー、含珪素ポリマー、含硫黄ポリマー、含フッ素ポリマー、及
びエポキシ樹脂のうち一種以上を主成分とするものが挙げられる。高分子分散剤の市販品
として、第一工業製薬社(Dai―ichi Kogyo Seiyaku Co., Lt
d.)製のディスコールシリーズ、ルーブリゾール社(Lubrizol Corpor
ation)製のソルスパーズシリーズ(Solsperse 36000等)、BYK
Chemie社製のディスパービックシリーズが挙げられる。
〔重合禁止剤〕
本実施形態のインク組成物は、重合禁止剤をさらに含んでもよい。インク組成物が重合
禁止剤を含有することにより、硬化前における上記重合性化合物の重合反応を防止できる
重合禁止剤としては、特に制限されないが、例えばフェノール系重合禁止剤が挙げられ
る。当該フェノール系重合禁止剤として、以下に限定されないが、例えば、p−メトキシ
フェノール、クレゾール、t−ブチルカテコール、ジ−t−ブチルパラクレゾール、ヒド
ロキノンモノメチルエーテル、α−ナフトール、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シトルエン、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,2’−メチレン−ビ
ス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス(4−エチル
−6−ブチルフェノール)、及び4,4’−チオ−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフ
ェノール)が挙げられる。
フェノール系重合禁止剤の市販品としては、例えば、p−メトキシフェノール(東京化
成工業社(Tokyo Chemical Industry Co., Ltd.)製商品名、p−メトキシフェノール)
、ノンフレックスMBP(精工化学社(Seiko Chemical Co.,Ltd.)製商品名、2,2’
−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール))、BHTスワノックス(
精工化学社製商品名、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール)が挙げられる。
重合禁止剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なお
、重合禁止剤の含有量は特に制限されず適宜好ましい量を添加すればよい。
〔スリップ剤〕
本実施形態のインク組成物は、スリップ剤(界面活性剤)をさらに含んでもよい。スリ
ップ剤としては、特に限定されないが、例えば、シリコーン系界面活性剤として、ポリエ
ステル変性シリコーンやポリエーテル変性シリコーンを用いることができ、ポリエーテル
変性ポリジメチルシロキサン又はポリエステル変性ポリジメチルシロキサンを用いること
が特に好ましい。具体例としては、BYK−347、BYK−348、BYK−UV35
00、3510、3530、3570(以上、BYK社製)を挙げることができる。
スリップ剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なお
、スリップ剤の含有量は特に制限されず適宜好ましい量を添加すればよい。
〔その他の添加剤〕
本実施形態のインク組成物は、上記に挙げた添加剤以外の添加剤(成分)を含んでもよ
い。このような成分としては、特に制限されないが、例えば従来公知の、重合促進剤、浸
透促進剤、及び湿潤剤(保湿剤)、並びにその他の添加剤があり得る。上記のその他の添
加剤として、例えば従来公知の、定着剤、防黴剤、防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、
キレート剤、pH調整剤、及び増粘剤が挙げられる。
[光硬化型インクジェット記録用インク組成物の特性]
本実施形態のインク組成物は、好ましくは350〜420nmの範囲に発光ピーク波長
を有する紫外線が照射されることにより硬化するものである。本実施形態のインク組成物
が上記範囲内の発光ピーク波長で硬化可能であると、当該インク組成物の組成に起因して
低エネルギー且つ高速での硬化が可能となる。特に、低エネルギーで硬化可能であること
は、環境面などから近年注目されている発光ダイオード(LED)を光源、即ち紫外線の
照射源として使用できることにつながるため、好ましいと言える。このように、本実施形
態のインク組成物は、LEDから紫外線が照射されても硬化可能であり、硬化性に優れて
いる。
また、300mJ/cm以下の紫外線の照射エネルギーで硬化するインク組成物が好
ましく、200mJ/cm以下の紫外線の照射エネルギーで硬化するインク組成物がよ
り好ましい。このようなインク組成物を用いることにより、低コストで画像を形成するこ
とができる。なお、照射エネルギーは、照射時間に照射強度を乗じて算出される。
このように、本実施形態によれば、薄膜及び厚膜いずれの硬化性にも優れ、さらに粘度
を低下させることができ、光重合開始剤の溶解性に優れ、かつ、画像の耐擦性に優れた、
光硬化型インクジェット記録用インク組成物を提供することができる。
[被記録媒体]
本実施形態の光硬化型インクジェット記録用インク組成物は、後述する記録方法によっ
て、被記録媒体上に吐出されること等により、記録物が得られる。この被記録媒体として
、例えば、吸収性又は非吸収性の被記録媒体が挙げられる。本実施形態の記録方法は、水
溶性インク組成物の浸透が困難な非吸収性被記録媒体から、水溶性インク組成物の浸透が
容易な吸収性被記録媒体まで、様々な吸収性能を持つ被記録媒体に幅広く適用できる。た
だし、当該インク組成物を非吸収性の被記録媒体に適用した場合は、紫外線を照射し硬化
させた後に乾燥工程を設けること等が必要となる場合がある。
吸収性被記録媒体としては、特に限定されないが、例えば、水性インクの浸透性が高い
電子写真用紙などの普通紙、インクジェット用紙(シリカ粒子やアルミナ粒子から構成さ
れたインク吸収層、あるいは、ポリビニルアルコール(PVA)やポリビニルピロリドン
(PVP)等の親水性ポリマーから構成されたインク吸収層を備えたインクジェット専用
紙)から、水性インクの浸透性が比較的低い一般のオフセット印刷に用いられるアート紙
、コート紙、キャスト紙等が挙げられる。
非吸収性被記録媒体としては、特に限定されないが、例えば、ポリ塩化ビニル(PVC
)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のプラス
チック類のフィルムやプレート、鉄、銀、銅、アルミニウム等の金属類のプレート、又は
それら各種金属を蒸着により製造した金属プレートやプラスチック製のフィルム、ステン
レスや真鋳等の合金のプレート等が挙げられる。
[記録方法]
本発明の一実施形態は記録方法に係る。上記実施形態の光硬化型インクジェット記録用
インク組成物は、記録方法において好適に用いることができる。記録方法は、上記インク
組成物を被記録媒体上に吐出する吐出工程と、上記吐出工程により吐出されたインク組成
物に紫外線を照射して、上記インク組成物を硬化する硬化工程と、を含む。このようにし
て、被記録媒体上で硬化したインク組成物により、塗膜(硬化膜)が形成される。
〔吐出工程〕
上記吐出工程において、上記実施形態のインク組成物を吐出する際に吐出安定性を良好
なものとするため、インク組成物の25℃での粘度を25mPa・s以下とするのが好ま
しく、15mPa・s以下とするのがより好ましい。
上記実施形態の光硬化型インクジェット記録用インク組成物は、通常のインクジェット
記録用インクで使用される水性インク組成物よりも粘度が高いため、吐出時の温度変動に
よる粘度変動が大きい。このようなインクの粘度変動は、液滴サイズの変化及び液滴吐出
速度の変化に対して大きな影響を与え、ひいては画質劣化を引き起こし得る。したがって
、吐出時のインクの温度はできるだけ一定に保つことが好ましい。
〔硬化工程〕
次に、上記硬化工程においては、被記録媒体上に吐出されたインク組成物が、光源から
紫外線(光)を照射されることによって硬化する。これは、インク組成物に含まれる光重
合開始剤が紫外線の照射により分解して、ラジカル、酸、及び塩基などの開始種を発生し
、光重合性化合物の重合反応が、その開始種の機能によって促進されるためである。ある
いは、紫外線の照射によって、光重合性化合物の重合反応が開始するためである。このと
き、インク組成物において光重合開始剤と共に増感色素が存在すると、系中の増感色素が
紫外線を吸収して励起状態となり、光重合開始剤と接触することによって光重合開始剤の
分解を促進させ、より高感度の硬化反応を達成させることができる。
光源(紫外線源)としては、水銀ランプやガス・固体レーザー等が主に利用されており
、光硬化型インクジェット記録用インク組成物の硬化に使用される光源としては、水銀ラ
ンプ、メタルハライドランプが広く知られている。これらは、発光波長領域が広いため、
インク塗膜の表面から内部まで同時に硬化することができる。
その一方で、現在環境保護の観点から水銀フリー化が強く望まれており、GaN系半導
体紫外発光デバイスへの置き換えは産業的、環境的にも非常に有用である。さらに、紫外
線発光ダイオード(UV−LED)及び紫外線レーザダイオード(UV−LD)等のLE
Dは小型、高寿命、高効率、及び低コストであり、光硬化型インクジェット用光源として
期待されている。
上記実施形態の光硬化型インクジェット記録用インク組成物は、光源がLED及びメタ
ルハライドランプの何れであっても好適に使用可能であることを特徴とする。なお、上記
で光源として挙げたものの中では、UV−LEDが好ましい。
ここで、発光ピーク波長が、好ましくは350〜420nmの範囲、より好ましくは3
65〜405nmの範囲にある紫外線を、好ましくは300mJ/cm以下、より好ま
しくは200mJ/cm以下の照射エネルギーで照射することにより、硬化可能である
ような光硬化型インクジェット記録用インク組成物を用いることが好ましい。この場合、
上記実施形態のインク組成物の組成に起因して低エネルギー且つ高速での硬化が可能とな
る。照射エネルギーは、照射時間に照射強度を乗じて算出される。上記実施形態のインク
組成物の組成によって照射時間を短縮することができ、その場合、印刷速度が増大する。
他方、上記実施形態のインク組成物の組成によって照射強度を減少させることもでき、そ
の場合、装置の小型化やコストの低下が実現する。その際の紫外線照射には、UV−LE
Dを用いることが好ましい。このようなインク組成物は、上記波長範囲の紫外線照射によ
り重合を開始する重合性化合物、及び上記波長範囲の紫外線照射により分解する光重合開
始剤を含むことにより得られる。
このように、本実施形態によれば、上述のインク組成物を用いることにより、硬化性に
極めて優れた記録方法を提供することができる。
以下、本発明の実施形態を実施例によってさらに具体的に説明するが、本実施形態はこ
れらの実施例のみに限定されるものではない。
[使用成分]
下記の実施例及び比較例において使用した成分は、以下の通りである。
〔顔料〕
・C.I.ピグメント ブルー15:4(Irgalite Blue GLVO〔商品
名〕、BASF社製、以下ではブルー15:4と略記した。)
〔分散剤〕
・Solsperse 36000(LUBRIZOL社製商品名、以下ではSOL36
000と略記した。)
〔ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類〕
・アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル(VEEA〔商品名〕、日本触媒(
Nippon Shokubai Co.,Ltd.)社製、以下ではVEEAと略記した。)
なお、以下の表中では、ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類を「アク
リル・ビニル含有モノマー」と略記した。
〔芳香環を含有する単官能(メタ)アクリレート〕
・フェノキシアクリレート(ビスコート#192〔商品名〕、大阪有機化学社製、以下で
はPEAと略記した。)
なお、以下の表中では、芳香環を含有する単官能(メタ)アクリレートを「芳香環含有
モノマー」と略記した。
〔3官能及び4官能のうち少なくともいずれかの水酸基含有(メタ)アクリレート〕
・ペンタエリスリトールトリアクリレートとペンタエリスリトールテトラアクリレートの
混合物(NKエステル A−TMM−3LM−N〔商品名〕、トリアクリレートが全体の
約57%、新中村化学社(SHIN-NAKAMURA CHEMICAL CO., LTD.)製、以下ではA−TMM
−3LM−Nと略記した。)
・ペンタエリスリトールトリアクリレートとペンタエリスリトールテトラアクリレートの
混合物(NKエステル A−TMM−3L〔商品名〕、トリアクリレートが全体の約55
%、新中村化学社製、以下ではA−TMM−3Lと略記した。)
・ペンタエリスリトールトリアクリレートとペンタエリスリトールテトラアクリレートの
混合物(NKエステル A−TMM−3〔商品名〕、トリアクリレートが全体の約37%
、新中村化学社製、以下ではA−TMM−3と略記した。)
・ペンタエリスリトールトリアクリレート(SR444〔商品名〕、SARTOMER社
製、以下ではSR444と略記した。)
なお、以下の表中では、3官能及び4官能のうち少なくともいずれかの水酸基含有(メ
タ)アクリレートを「3,4官能モノマー(水酸基あり)」と略記した。
〔分子中に水酸基を有しない、3官能及び4官能のうち少なくともいずれかの(メタ)ア
クリレート〕
・エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート(NKエステル A−TMPT−
3EO〔商品名〕、新中村化学社製、以下ではA−TMPT−3EOと略記した。)
・エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート(NKエステル ATM−35E
〔商品名〕、新中村化学社製、以下ではATM−35Eと略記した。)
なお、以下の表中では、分子中に水酸基を有しない、3官能及び4官能のうち少なくと
もいずれかの(メタ)アクリレートを「3,4官能モノマー(水酸基なし)」と略記した

〔上記以外の重合性化合物〕
・イソボルニルアクリレート(IBXA〔商品名〕、大阪有機化学社製、芳香環を有しな
い単官能モノマー、以下ではIBXAと略記した。)
・トリプロピレングリコールジアクリレート(NKエステル APG−200〔商品名〕
、新中村化学社製、2官能モノマー、以下では3PGAと略記した。)
・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(SR399〔商品名〕、サートマー社製
、5官能のアクリレート)
なお、以下の表中では、上記以外の重合性化合物を「その他のモノマー」と略記した。
〔光重合開始剤〕
・IRGACURE 819(BASF社製商品名、固形分100%、アシルフォスフィ
ン系開始剤、以下では819と略記した。)
・DAROCURE TPO(BASF社製商品名、固形分100%、アシルフォスフィ
ン系開始剤、以下ではTPOと略記した。)
・KAYACURE DETX−S(日本化薬社製商品名、固形分100%、チオキサン
トン系増感剤、以下ではDETX−Sと略記した。)
〔重合禁止剤〕
・p−メトキシフェノール(p−メトキシフェノール〔商品名〕、東京化成社製、以下で
はMEHQと略記した。)
〔スリップ剤〕
・シリコン系表面調整剤(UV−3500、BYK社製、以下ではUV−3500と略記
した。)
[実施例1〜11、比較例1〜6]
下記表1及び表2に記載の成分を、表1及び表2に記載の組成(単位:質量%)となる
ように添加し、これを高速水冷式撹拌機で撹拌することにより、シアン色の光硬化型イン
クジェット記録用インク組成物を得た。
[評価項目]
(1.粘度)
各実施例及び各比較例のインク組成物の粘度を、DVM−E型回転粘度計(東京計器社
(TOKYO KEIKI INC)製)を用いて、温度25℃、回転数10rpmの条件下で測定した
。評価基準は以下のとおりである。評価結果を下記表に示す。
A:15mPa・s以下、
B:15mPa・sを超えて25mPa・s以下、
C:25mPa・s超。
(2.厚膜硬化性)
ピエゾ型インクジェットノズルを備えたインクジェット記録装置(セイコーエプソン社
製PM−G920)を用いて、各実施例及び各比較例のインク組成物をそれぞれのノズル
列に充填した。常温、常圧下でPVCシート(Flontlite Grossy 12
0g〔商品名〕、Cooley社製)上に、インクの吐出量を調整しつつ、印刷物(記録物)の
膜厚が10μmとなるようにベタパターン画像(記録解像度720dpi×720dpi
)を印刷した。このとき、各インク組成物の吐出安定性は良好であった。併せて、キャリ
ッジの横に搭載した紫外線照射装置内のUV−LEDから、照射強度が1W/cmであ
り、且つピーク波長が395nmである紫外線を、1パス当たりの積算照射エネルギーを
100mJ/cmとし、タックフリーとなるまでパス数を追加して、ベタパターン画像
を硬化させた。さらに、パス数を追加しても硬化しない場合は、1パス当たりの積算照射
エネルギーを100mJ/cmよりも高く設定した上で、上記と同様にしてベタパター
ン画像を硬化させた。以上のようにして、PVCシート上にベタパターン画像が印刷され
た記録物を作製した。
なお、「ベタパターン画像」とは、記録解像度で規定される最小記録単位領域である画
素の全ての画素に対してドットを記録した画像である。また、「パス数」は、ヘッドが記
録物に対して移動し、ヘッドに搭載した紫外線照射装置から塗膜に向けて紫外線照射した
回数を意味する。また、積算照射エネルギー[mJ/cm]は、光源から照射される被
照射表面における照射強度[mW/cm]を測定し、これと照射継続時間[s]との積
から求めた。照射強度の測定は、紫外線強度計UM−10、受光部UM−400(いずれ
もコニカミノルタセンシング社(KONICA MINOLTA SENSING, INC.)製)を用いて行った。
ここで、塗膜に関する硬化性は、タックフリー時の積算照射エネルギーを指標として評
価した。ここで、タックフリーといえるか否かは、下記の条件で判断した。すなわち、綿
棒にインクが付着するか否か、又は被記録媒体上のインク硬化物に擦り傷が付くか否かで
判断し、綿棒にインクが付着せず、かつ被記録媒体上のインク硬化物に擦り傷が付かない
場合をタックフリーとした。その際、使用した綿棒は、ジョンソン・エンド・ジョンソン
(Johnson & Johnson)社製のジョンソン綿棒であった。擦る回数は往復10回とし、擦
る強さは100g荷重とした。
評価基準は下記のとおりである。評価結果を下記表に示す。
A:250mJ/cm以下、
B:250mJ/cmを超えて300mJ/cm以下、
C:300mJ/cmを超える。
(3.薄膜硬化性)
ベタパターン画像の膜厚を1.5μmとした点以外は、上記「2.厚膜硬化性」と同様
にして評価した。評価基準も当該「2.」と同様である。評価結果を下記表に示す。
(4.耐擦性)
JIS K5701(ISO 11628)(平版印刷に用いられるインク、展色試料
、及び印刷物を試験する方法について規定。)に準じて、学振式摩擦堅牢度試験機(テス
ター産業社(TESTER SANGYO CO., LTD.)製)を用いて、耐擦性の評価を行った。評価方
法は、上記「2.厚膜硬化性」の試験で得られた、画像の膜厚が10μmである記録物の
表面に金巾を乗せ、荷重500gをかけて擦り、擦った後の、上記記録物の硬化面の剥離
を目視にて比較した。
評価基準は下記のとおりである。評価結果を下記表に示す。
A:金巾に汚れなし、記録面の剥離・傷なし。
B:金巾に汚れあり、記録面の剥離・傷なし。
C:金巾に汚れあり、記録面の剥離・傷が線状に少し見られた。
D:金巾に汚れあり、記録面の剥離・傷が面上に大きく見られた。
(5.光重合開始剤の溶解性)
顔料及び分散剤以外の成分を用いて顔料抜きのインク組成物を調合し、十分に撹拌して
各インク組成物を調製した。その後、光重合開始剤の溶け残りがあるか否かを目視で観察
した。そして、光重合開始剤の溶け残りが無いインク組成物は、0℃の恒温槽に入れ、2
4時間後に取り出して室温に戻した後、光重合開始剤が析出しているか否かを再度目視で
観察した。
評価基準は下記のとおりである。評価結果を下記表に示す。なお、表における本評価名
は「開始剤溶解性」と略記した。
A:室温撹拌後及び0℃保管後共に、光重合開始剤の溶け残りや析出は見られなかった。
B:室温撹拌後は光重合開始剤の溶け残りが無かったが、0℃保管後は光重合開始剤の析
出が見られた。
C:室温撹拌後に光重合開始剤の溶け残りが見られた。
上記表3及び表4の結果より、重合性化合物と光重合開始剤とを含み、かつ、当該重合
性化合物は、一般式(I)で表されるビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル
類と、3官能及び4官能のうち少なくともいずれかの水酸基含有(メタ)アクリレートと
、を含有するインク組成物(各実施例)は、そうでないインク組成物(各比較例)に比し
て、厚膜及び薄膜双方の硬化性に顕著に優れ、さらに低粘度であり、耐擦性や開始剤溶解
性にも優れることが分かった。

Claims (8)

  1. 重合性化合物と光重合開始剤とを含む、光硬化型インクジェット記録用インク組成物で
    あって、
    前記重合性化合物は、下記一般式(I):
    CH=CR−COOR−O−CH=CH−R ・・・(I)
    (式中、Rは水素原子又はメチル基であり、Rは炭素数2〜20の2価の有機残基で
    あり、Rは水素原子又は炭素数1〜11の1価の有機残基である。)
    で表されるビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類と、
    水酸基を有する3官能及び4官能のうち少なくともいずれかの(メタ)アクリレートと

    を含む、光硬化型インクジェット記録用インク組成物。
  2. 前記水酸基を有する3官能及び4官能のうち少なくともいずれかの(メタ)アクリレー
    トの含有量は、該インク組成物の総質量に対して4〜35質量%である、請求項1に記載
    の光硬化型インクジェット記録用インク組成物。
  3. 水酸基を有しない3官能及び4官能のうち少なくともいずれかの(メタ)アクリレート
    をさらに含む、請求項1又は2に記載の光硬化型インクジェット記録用インク組成物。
  4. 前記3官能及び4官能のうち少なくともいずれかの(メタ)アクリレートは、下記一般
    式(II):
    −C−{(CH−(OC−OOCOCH=CH ・・・(
    II)
    (式中、aは0又は1であり、bは3又は4であり、a+b=4を満たし、kは0,1,
    又は2であり、Lは互いに独立して0〜10の整数であり、Rは水素原子、水酸基、−
    (CH−CH、又は−(CH−OH(但し、m及びnは互いに独立して1
    〜3の整数)である。)
    で表される化合物を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光硬化型インクジェット
    記録用インク組成物。
  5. 前記光重合開始剤は、該インク組成物の総質量に対して7〜15質量%のアシルフォス
    フィンオキサイド化合物を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光硬化型インクジ
    ェット記録用インク組成物。
  6. 該インク組成物の総質量に対して5〜30質量%の芳香環を含有する単官能(メタ)ア
    クリレートをさらに含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光硬化型インクジェット
    記録用インク組成物。
  7. 350〜420nmにピーク波長を有する紫外線を300mJ/cm以下のエネルギ
    ー量で照射することにより硬化可能な、請求項1〜6のいずれか1項に記載の光硬化型イ
    ンクジェット記録用インク組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の光硬化型インクジェット記録用インク組成物を用
    いた、記録方法。
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