JP6994635B2 - インクジェット印刷用プライマーインキ及びインクジェットインキセット - Google Patents

インクジェット印刷用プライマーインキ及びインクジェットインキセット Download PDF

Info

Publication number
JP6994635B2
JP6994635B2 JP2020103612A JP2020103612A JP6994635B2 JP 6994635 B2 JP6994635 B2 JP 6994635B2 JP 2020103612 A JP2020103612 A JP 2020103612A JP 2020103612 A JP2020103612 A JP 2020103612A JP 6994635 B2 JP6994635 B2 JP 6994635B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acrylate
meth
ink
value
mass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020103612A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021195467A (ja
Inventor
睦子 正時
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Toyocolor Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Toyocolor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Ink SC Holdings Co Ltd, Toyocolor Co Ltd filed Critical Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Priority to JP2020103612A priority Critical patent/JP6994635B2/ja
Publication of JP2021195467A publication Critical patent/JP2021195467A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6994635B2 publication Critical patent/JP6994635B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)

Description

本発明は、インクジェット印刷用プライマーインキ、及び、インクジェットインキセッ
トに関する。
インクジェット記録方式は、小型で安価である、被記録媒体に非接触で画像形成が可能
である等の理由から様々な用途で用いられている。最近では、家庭用及びオフィス用の写
真印刷や文書印刷に留まらず、広告、ポスター、及び装飾等の産業用印刷にも利用されて
いる。産業用印刷においては、例えば非浸透性の被記録媒体等、様々な被記録媒体に印刷
可能なことが求められる。これらの非浸透性の被記録媒体上に画像を形成する場合、特に
画像の密着性が問題となる。
これまでに、画像の密着性を向上させるために様々な提案がなされている。例えば特許
文献1には、着色材及び重合性モノマーを含有するエネルギー線硬化型インクジェットイ
ンク組成物であって、前記重合性モノマーが、分子内に芳香族炭化水素系の環状構造を有
する単官能モノマー、及び、分子内に脂肪族炭化水素系の環状構造を有する単官能モノマ
ーを含み、かつ、当該重合性モノマーの90質量%以上が単官能モノマーであるエネルギ
ー線硬化型インクジェットインク組成物が記載されている。
また特許文献2では、密着付与成分及び剛性向上成分として、多官能(メタ)アクリレ
ートモノマー及び多官能(メタ)アクリレートオリゴマーを含むインク組成物が記載され
ている。
また特許文献3では、アミン変性エポキシ(メタ)アクリレートを含有することを特徴
とする活性エネルギー線硬化型プライマーインク組成物が記載されている。
特開2013-142104号公報 特開2017-019899号公報 特開2019-094405号公報
しかしながら、特許文献1記載のインクジェットインク組成物は、硬化性や耐擦過性が
悪いという問題がある。また特許文献2及び特許文献3に記載のインク組成物では、ポリ
プロピレン等の非浸透性の被記録媒体に対する密着性が不十分であり、また使用する活性
エネルギー線の光源によっては硬化性にも劣るという問題がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、様々な非浸透性の被記録媒体に
対して優れた密着性を有し、硬化性、保存安定性、及び吐出安定性にも優れるインクジェ
ット印刷用プライマーインキを提供するものである。また本発明は、様々な非浸透性の被
記録媒体に対する密着性に加え、硬化性や画質も良好であるインキセットを提供するもの
である。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下に示すインクジェット
印刷用プライマーインキ及びインキセットにより、上記課題を解決できることを見出し、
本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、重合性化合物(A-1)と、光重合開始剤(B-1)とを含有し、実
質的に着色剤を含有しない、インクジェット印刷用プライマーインキであって、
前記重合性化合物(A-1)が、カルボキシル基含有モノ(メタ)アクリレートモノマ
ー(A-1-1)と、水酸基含有(メタ)アクリレート(A-1-2)とを含み、
前記カルボキシル基含有モノ(メタ)アクリレートモノマー(A-1-1)の配合量を
X(質量%)、前記水酸基含有(メタ)アクリレート(A-1-2)の配合量をY(質量
%)とした時、X/Yが、0.01~2であり、
前記光重合開始剤(B-1)が、モノアシルホスフィンオキサイド系重合開始剤を含む
、インクジェット印刷用プライマーインキに関する。
また、本発明は、更に、有機溶剤(C-1)を含む、上記インクジェット印刷用プライ
マーインキに関する。
また、本発明は、前記カルボキシル基含有(メタ)アクリレートモノマー(A-1-1
)のSP値をa、前記有機溶剤(C-1)のSP値をcとした時、a-cの値が-4.0
~4.5である、上記インクジェット印刷用プライマーインキに関する。
また、本発明は、前記水酸基含有(メタ)アクリレート(A-1-2)が、エポキシ(
メタ)アクリレートを含む、請求項1~3いずれかに記載のインクジェット印刷用プライ
マーインキに関する。
また、本発明は、上記インクジェット印刷用プライマーインキ、及び、インクジェット
印刷用着色インキを含むインキセットであって、
前記インクジェット印刷用着色インキが、顔料と、重合性化合物(A-2)と、光重合
開始剤(B-2)とを含有し、
前記重合性化合物(A-2)が、N-ビニル化合物を含む、インキセットに関する。
また、本発明は、前記重合性化合物(A-2)が、更に2官能以上の(メタ)アクリレ
ートモノマーを含み、
前記2官能以上の(メタ)アクリレートモノマーの含有量が、前記着色インキ全質量中
5質量%以上である、上記インキセットに関する。
また、本発明は、前記2官能以上の(メタ)アクリレートモノマーが、エチレンオキサ
イド基及び/又はプロピレンオキサイド基を有する、上記インキセットに関する。
本発明によって、様々な非浸透性の被記録媒体に対して優れた密着性を有し、硬化性、
保存安定性、及び吐出安定性にも優れるインクジェット印刷用プライマーインキを提供す
ることができた。また、様々な非浸透性の被記録媒体に対する密着性に加え、硬化性や画
質も良好であるインキセットを提供することができた。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の
実施形態に制限されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することがで
きる。
<<プライマーインキ>>
本発明のインクジェット印刷用プライマーインキ(以下、単にプライマーインキという
場合もある)は、重合性化合物(A-1)と、光重合開始剤(B-1)とを含有し、実質
的に着色剤を含有しない。
なお本明細書において「実質的に含有しない」とは、特定の成分を意図的に添加しない
ことを表す。他の成分の不純物として当該成分が含まれる場合は許容するものとする。上
記の通り、本発明のプライマーインキは実質的に着色剤を含有しないが、具体的には、着
色剤として機能する成分(染料及び/又は顔料)の配合量を、当該プライマーインキ全質
量に対して0.2質量%以下とする(好ましくは0.1質量%以下とする)ことを表すも
のとする。
<重合性化合物>
本明細書における重合性化合物としては特に制限はなく、ラジカル重合性、カチオン重
合性、アニオン重合性、配位重合性等、公知の重合反応に使用される材料を用いることが
できる。なお、当該重合反応に関与する部分構造が1分子中に複数存在し、架橋性を有す
る材料であってもよい。中でも、耐擦過性、密着性、硬化性の観点から、ラジカル重合性
の材料を用いることが好ましく、少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有する付
加重合性化合物を用いることが更に好ましい。具体的には、分子内に(メタ)アクリロイ
ル基、アリル基、ビニル基、ビニルエーテル基、内部二重結合性基(マレイン酸等)を有
する重合性化合物が好ましく使用できる。
中でも、硬化性の点で、(メタ)アクリロイル基を有する重合性化合物(ただし(メタ
)アクリロイル基及びビニルエーテル基を有する重合性化合物を除く)、ビニル基を有す
る重合性化合物(ただし(メタ)アクリロイル基及びビニルエーテル基を有する重合性化
合物を除く)、並びに、(メタ)アクリロイル基及びビニルエーテル基を有する重合性化
合物からなる群から選択される1種以上を用いることが更に好ましい。
本明細書において、「(メタ)アクリロイル」、「(メタ)アクリル酸」、「(メタ)
アクリレート」、及び「(メタ)アクリロイルオキシ」といった記載は、特に説明がない
限り、それぞれ、「アクリロイル及び/又はメタクリロイル」、「アクリル酸及び/又は
メタクリル酸」、「アクリレート及び/又はメタクリレート」、及び「アクリロイルオキ
シ及び/又はメタクリロイルオキシ」を意味する。また、「PO」は「プロピレンオキサ
イド」を、「EO」は「エチレンオキサイド」を表す。
<重合性化合物(A-1)>
本発明のインクジェット印刷用プライマーインキに含まれる前記重合性化合物(A-1
)は、カルボキシル基含有モノ(メタ)アクリレートモノマー(A-1-1)と、水酸基
含有(メタ)アクリレート(A-1-2)とを含む。
更に、前記カルボキシル基含有モノ(メタ)アクリレートモノマー(A-1-1)の配
合量をX(質量%)、前記水酸基含有(メタ)アクリレート(A-1-2)の配合量をY
(質量%)とした場合、X/Yが、0.01~2である。
<カルボキシル基含有モノ(メタ)アクリレートモノマー(A-1-1)>
本発明のプライマーインキがカルボキシル基含有モノ(メタ)アクリレートモノマー(
A-1-1)を含むことにより、前記プライマーインキが、金属、ガラス、ポリエチレン
テレフタレート、ポリプロピレン等、いずれの被記録媒体に対しても高い密着性を有する
前記カルボキシル基含有モノ(メタ)アクリレートモノマー(A-1-1)は、カルボ
キシル基を有するモノ(メタ)アクリレートモノマーであって、水酸基を有さないもので
あれば特に限定されないが、カルボキシル基を末端基として有しているモノ(メタ)アク
リレートモノマーであることが好ましい。また、前記カルボキシル基含有モノ(メタ)ア
クリレートモノマー(A-1-1)中のカルボキシル基数は、少なくとも1つあれば特に
限定されないが、当該カルボキシル基数は1つであることが特に好ましい。
なお本明細書における「モノマー」とは、重合反応の基質となる化合物を表す。モノマ
ーも、後述するオリゴマーも、直接、又は、重合開始剤や触媒等の材料を介して、重合反
応を起こす化合物である。なお本明細書における「重合性化合物」という用語は、モノマ
ー及びオリゴマーを包含するものとし、「(メタ)アクリレート」という用語は、(メタ
)アクリレートモノマー及び(メタ)アクリレートオリゴマーを包含するものとする。
また本明細書における「モノ(メタ)アクリレート」とは、(メタ)アクリロイル基を
1個有する重合性化合物であり、「単官能(メタ)アクリレート」と同義であるものとす
る。
前記カルボキシル基含有モノ(メタ)アクリレートモノマー(A-1-1)としては、
例えば、ω-カルボキシ-ポリカプロラクトン(n≒2)モノアクリレート(東亞合成(
株)製「アロニックスM-5300」、SP値10.4)、β-カルボキシエチルアクリ
レート(ダイセル・オルネクス社製「β-CEA」、SP値11.3)、カルボキシペン
チルアクリレート(SP値10.6)、カプロラクトンアクリレート(MIWON社製「
MIRAMER M100」、サートマー社製「SR495」、SP値11.3)、2-
アクリロイルオキシエチルサクシネート(新中村化学(株)製「NK-エステルA-SA
」、SP値11.3)、2-アクリロイロキシエチルコハク酸(共栄社化学(株)製「ラ
イトアクリレートHOA-MS(N)」、SP値11.3)、等の非環式のカルボキシル
基含有単官能アクリレ-ト、
2-アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸(共栄社化学(株)製「ライトアク
リレートHOA-HH(N)」、東亞合成(株)製「アロニックスM-5400」、SP
値11.3)、2-アクリロイロキシエチル-フタル酸(共栄社化学(株)製「HOA-
MPL(N)」、SP値11.9)、2-アクリロイロキシプロピルフタル酸(大阪有機
化学(株)製「ビスコ-ト#2100」、SP値11.7)、等の環式構造を有するカル
ボキシル基含有単官能アクリレート、が挙げられる。
上記例示した化合物の中でも、ω-カルボキシ-ポリカプロラクトン(n≒2)モノア
クリレート(SP値10.4)、β-カルボキシエチルアクリレート(SP値11.3)
、カプロラクトンアクリレート(SP値11.3)、カルボキシペンチルアクリレート(
SP値10.6)、2-アクリロイルオキシエチルサクシネ-ト(SP値11.3)、2
-アクリロイロキシエチルコハク酸(SP値11.3)等が密着性の点で好ましく、ω-
カルボキシ-ポリカプロラクトン(n≒2)モノアクリレート(SP値10.4)、β-
カルボキシエチルアクリレート(SP値11.3)、カプロラクトンアクリレート(SP
値11.3)がより好ましい。
なお、カルボキシル基含有モノ(メタ)アクリレートモノマー(A-1-1)は単独で
使用してもよく、複数を混合して使用することもできる。
前記カルボキシル基含有モノ(メタ)アクリレートモノマー(A-1-1)は、溶解性
を表すパラメーターであるSP値が9以上13以下であるものを含むことが好ましく、1
0以上12以下であるものを含むことが特に好ましい。前記カルボキシル基含有モノ(メ
タ)アクリレートモノマー(A-1-1)のSP値が前記範囲内であると、後述する有機
溶剤と当該カルボキシル基含有モノ(メタ)アクリレートモノマー(A-1-1)との相
溶性が高まり、被記録媒体への密着性が向上する。
なお、本発明で特定する重合性化合物のSP値は、Fedorの計算方法により求めら
れる数値である。FedorによるSP値の計算方法はR.F.Fedor;Polym
er Engineering Science、14(2)147-154(1974
)に記載されている。
また、カルボキシル基含有モノ(メタ)アクリレートモノマー(A-1-1)の分子量
は、吐出安定性の観点から、例えば、150~2,000が好ましく、180~1,50
0が更に好ましく、200~1,200が特に好ましい。
前記カルボキシル基含有(メタ)アクリレートモノマー(A-1-1)の含有量は、密
着性、硬化性及び保存安定性等の点から、プライマーインキ総量中0.1~80質量%で
あることが好ましく、0.5~50質量%であることが更に好ましく、2~30質量%で
あることが特に好ましい。
<水酸基含有アクリレート(A-1-2)>
また、本発明のプライマーインキは、水酸基含有(メタ)アクリレート(A-1-2)
を含む。上述したカルボキシル基含有モノ(メタ)アクリレートモノマー(A-1-1)
と同様に、前記水酸基含有(メタ)アクリレート(A-1-2)もまた、様々な被記録媒
体に対する密着性の付与に寄与する材料である。更に、前記カルボキシル基含有モノ(メ
タ)アクリレートモノマー(A-1-1)と前記水酸基含有(メタ)アクリレート(A-
1-2)とを組み合わせたプライマーインキは、硬化性にも優れたものとなる。詳細なメ
カニズムは不明ながら、前記カルボキシル基含有モノ(メタ)アクリレートモノマー(A
-1-1)中に存在するカルボキシル基と、前記水酸基含有(メタ)アクリレート(A-
1-2)中に存在する水酸基との相互作用に起因していると考えられる。
前記水酸基含有(メタ)アクリレート(A-1-2)は、水酸基を有する(メタ)アク
リレートであれば特に限定されない(カルボキシル基を有していてもよい)。また、前記
水酸基含有(メタ)アクリレート(A-1-2)中の水酸基数は、少なくとも1つ以上あ
れば、その数は特に限定されるものではない。
前記水酸基含有(メタ)アクリレート(A-1-2)としては、例えば、2-ヒドロキ
シエチルアクリレート(HEA、ライトエステルHOA(N))、2-ヒドロキシプロピ
ルアクリレート(HPA、ライトエステルHOP-A(N))、4-ヒドロキシブチルア
クリレート(4HBA)、2-ヒドロキシブチルアクリレート(ライトアクリレートHO
B-A)、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピルアクリレート(アロニックスM57
00、エポキシエステルM-600A)、2-アクリロイロキシエチル-2-ヒドロキシ
エチル-フタル酸(HOA-MPE(N))、2-アクリロイルオキシエチルアシッドフ
ォスフェート(ライトアクリレートP-1A(N))、1,4-シクロヘキサンジメタノ
ール(メタ)アクリレート等の単官能(メタ)アクリレートモノマー、
2-ヒドロキシ-3-アクリロイロキシプロピルメタクリレート(NKエステル701A
)、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート(Miramer M340)、P
O変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ
(メタ)アクリレート等の2官能以上の(メタ)アクリレートモノマー、が挙げられる。
一方で本発明では、水酸基含有(メタ)アクリレート(A-1-2)として、水酸基含
有(メタ)アクリレートオリゴマーを使用することが好ましい。なお本明細書における「
オリゴマー」とは、モノマーが複数個結合した重合体であり、限定されるものではないが
、例えば、その重合度は2~50であり、重量平均分子量は200~10,000である
前記水酸基含有(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、例えば、脂肪族ウレタン(
メタ)アクリレートオリゴマー、芳香族ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー等のウ
レタン(メタ)アクリレートオリゴマー、(メタ)アクリルエステルオリゴマー、ポリエ
ステル(メタ)アクリレートオリゴマー、エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー、カ
プロラクトン(メタ)アクリレートオリゴマー等が挙げられる。中でも、密着性の点で、
ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー、
カプロラクトン(メタ)アクリレートオリゴマーからなる群より選択される1種以上を使
用することが好ましく、エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーが特に好ましく使用さ
れる。
市販品として、例えば、
ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーとして、ダイセル・オルネクス社製のEBE
CRYL 8210(4官能アクリレート)、EBECRYL 8209(4官能アクリ
レート)等、
ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマーとして、ダイセル・オルネクス社製のE
BECRYL 450(6官能アクリレート)、EBECRYL 524(2官能アクリ
レート)、EBECRYL 525(2官能アクリレート)、EBECRYL 870(
6官能アクリレート)等、
エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーとして、ダイセル・オルネクス社製のEBE
CRYL600(ビスフェノールAタイプ2官能アクリレート)、EBECRYL605
(ビスフェノールAタイプ2官能アクリレート)、EBECRYL3608(脂肪酸変性
2官能アクリレート)等、アルケマ社製のサートマーCN131(芳香族単官能アクリレ
ート)、CN104、CN116、CN118、CN119、CN120、CN136、
CN2003(2官能アクリレート)等、
カプロラクトン(メタ)アクリレートオリゴマーとして、MIWON社製のMiram
er SC1010(単官能メタクリレート)、SC1020(単官能アクリレート)、
SC1030、 SC1033等、
その他水酸基含有(メタ)アクリレートオリゴマーとして、アルケマ社製のサートマー
CN3100(単官能アクリレート)、サートマーCN3105(単官能アクリレート)
等が挙げられる。
前記水酸基含有(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、密着性の点から単官能又は
2官能アクリレートオリゴマーが好ましく、単官能アクリレートオリゴマーがより好まし
い。
水酸基含有(メタ)アクリレートオリゴマーの重量平均分子量は200~10,000
であることが好ましく、200~5,000であることがより好ましく、300~3,0
00であることがより好ましい。ここで、「重量平均分子量」は、ゲルパーミッションク
ロマトグラフィー(以下GPC)により、ポリスチレン換算分子量として求めることがで
きる。
前記水酸基含有(メタ)アクリレートオリゴマーのガラス転移温度は、-20℃以上4
0℃未満であることが好ましく、-10℃以上20℃未満であることがより好ましい。こ
こで、「ガラス転移温度(Tg)」は、JIS K7121に基づき、示差走査熱量計を
用いて、当該水酸基含有(メタ)アクリレートオリゴマーの硬化膜を測定対象として測定
し得られたDSC曲線における、比熱の変化点から求めることができる。
水酸基含有(メタ)アクリレート(A-1-2)の含有量としては、密着性、硬化性及
び保存安定性等の点から、プライマーインキ総量中0.1~80質量%であることが好ま
しく、1~70質量%であることが更に好ましく、10~50質量%であることが特に好
ましい。
また、水酸基含有(メタ)アクリレート(A-1-2)は単独で使用してもよく、複数
を混合して使用することもできる。
また、上述したカルボキシル基含有モノ(メタ)アクリレートモノマー(A-1-1)
の配合量をX(質量%)、水酸基含有(メタ)アクリレート(A-1-2)の配合量をY
(質量%)とした場合、X/Yが0.01~2であり、0.01~1.5であることが好
ましく、0.01~1.2であることが特に好ましい。上記範囲内とすることで、吐出安
定性に優れ、また、ガラス、金属に加え、ポリプロピレンに対する密着性にも非常に優れ
たものとなる。
<その他の重合性化合物>
本発明のプライマーインキには、上述したカルボキシル基含有モノ(メタ)アクリレー
トモノマー(A-1-1)及び水酸基含有(メタ)アクリレート(A-1-2)以外の重
合性化合物(以下、「その他の重合性化合物」とも呼ぶ)を使用することができる。なお
、本発明に用いることができるその他の重合性化合物は、1種単独でもよいし、2種以上
を組み合わせてもよい。
その他の重合性化合物としては、(メタ)アクリロイル基を有する重合性化合物が使用
できる。
具体的には、単官能(メタ)アクリレートモノマーとして、
2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、4-t-ブチルシクロヘキシル(メタ)ア
クリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、アルコキシ化テトラヒドロ
フルフリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)
アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、2-フェノキシエチル(メタ)アクリ
レート、イソデシル(メタ)アクリレート、3,3,5-トリメチルシクロヘキシル(メ
タ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリ
レート、ノルボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート
、ジシクロペンテニル(オキシエチル)(メタ)アクリレート、環状トリメチロールプロ
パンフォルマル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、EO変性ノニル
フェノール(メタ)アクリレート、(2-メチル-2-エチル-1、3-ジオキソラン-
4-イル)メチル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルフォリン等が挙げられる。
また2官能(メタ)アクリレートモノマーとして、
(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(
メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10-デカ
ンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、
ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレング
リコールジ(メタ)アクリレート、、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート
、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのEO付加
物ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFのEO付加物ジ(メタ)アクリレート、ビ
スフェノールAのPO付加物ジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(
メタ)アクリレート、ジメチロール-トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ジシク
ロペンタニルジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また3官能以上の多官能(メタ)アクリレートモノマーとして、
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ε-カプロラクトン変性トリス-
(2-アクリロキシエチル)イソシアヌレート、エトキシ化イソシアヌル酸トリ(メタ)
アクリレート、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールプロパンPO変性トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロ
パンEO変性トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレ
ート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
ヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上述した中でも、密着性の点から、単官能アクリレートモノマーを含むことが好ましく

例えば、2-エチルヘキシルアクリレート、4-t-ブチルシクロヘキシルアクリレー
ト、テトラヒドロフルフリルアクリレート、アルコキシ化テトラヒドロフルフリルアクリ
レート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、イソアミルアクリレート、2
-フェノキシエチルアクリレート、イソデシルアクリレート、3,3,5-トリメチルシ
クロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、イソボルニルアクリレート、
ノルボルニルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、ジシクロペンテニル(オ
キシエチル)アクリレート、環状トリメチロールプロパンフォルマルアクリレート、ベン
ジルアクリレート、EO変性ノニルフェノールアクリレート、(2-メチル-2-エチル
-1、3-ジオキソラン-4-イル)メチルアクリレート、アクロイルモルフォリン等を
使用することが好ましい。
中でも、密着性の点から、テトラヒドロフルフリルアクリレート、アルコキシ化テトラ
ヒドロフルフリルアクリレート、2-フェノキシエチルアクリレート、3,3,5-トリ
メチルシクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、イソボルニルアクリ
レート、ノルボルニルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、ジシクロペンテ
ニル(オキシエチル)アクリレート、環状トリメチロールプロパンフォルマルアクリレー
ト、ベンジルアクリレート、EO変性ノニルフェノールアクリレート、(2-メチル-2
-エチル-1、3-ジオキソラン-4-イル)メチルアクリレート、アクロイルモルフォ
リン等の環状構造を有する単官能アクリレートモノマーが特に好ましい。
また、その他の重合性化合物の例として、ビニル基を有する重合性化合物が使用でき、
具体的には、N-ビニルカルバゾール、1-ビニルイミダゾール、N-ビニル-2-ピロ
リドン、N-ビニルカプロラクタム、N-ビニルホルムアミド等が挙げられる。
また、その他の重合性化合物の例として、(メタ)アクリロイル基及びビニルエーテル
基を有する重合性化合物が使用でき、具体的には、(メタ)アクリル酸2-ビニロキシエ
チル、(メタ)アクリル酸3-ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1-メチル-2
-ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸2-ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸
2-(2-ビニロキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2-(1-ビニロキシエト
キシ)エチル、(メタ)アクリル酸2-(ビニロキシイソプロポキシ)エチル、(メタ)
アクリル酸2-(ビニロキシエトキシ)プロピル等が挙げられる。
更に、その他の重合性化合物として、オリゴマーを含有してもよく、中でも、エチレン
性不飽和二重結合として(メタ)アクリロイル基を有するものが好ましく使用できる。オ
リゴマーに含まれるエチレン性不飽和結合の数は、柔軟性と硬化性のバランスの観点から
、1分子あたり1~15であることが好ましく、2~6であることがより好ましく、2~
4であることが更に好ましく、2であることが特に好ましい。また上記オリゴマーの重量
平均分子量は400~10,000であることが好ましく、500~5,000であるこ
とがより好ましい。
オリゴマーとしては、例えば、脂肪族ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、芳香
族ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー等のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマ
ー、アクリルエステル(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエステル(メタ)アクリレ
ートオリゴマー、エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー等が挙げられる。密着性の点
から、脂肪族ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、芳香族ウレタン(メタ)アクリ
レートオリゴマーが好ましい。また、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせ
てもよい。
<光重合開始剤(B-1)>
本発明のプライマーインキは、光重合開始剤(B-1)としてモノアシルホスフィンオ
キサイド系重合開始剤を含む。一般に、アシルホスフィンオキサイド系重合開始剤として
、モノアシルホスフィンオキサイド系重合開始剤と、ビスアシルホスフィンオキサイド系
重合開始剤とが知られている。そのうち、モノアシルホスフィンオキサイド系重合開始剤
を、上述したカルボキシル基含有モノ(メタ)アクリレートモノマー(A-1-1)及び
水酸基含有(メタ)アクリレート(A-1-2)と組み合わせて使用することで、LED
照射での硬化性及び密着性が向上する。
モノアシルホスフィンオキサイド系重合開始剤として、例えば、ジフェニルアシルフェ
ニルホスフィンオキサイド、エトキシ(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホ
スフィンオキサイド、2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニルホスフィンオキサ
イド等が挙げられ、特に、プライマーインキの硬化性及び密着性の点から、2,4,6-
トリメチルベンゾイル-ジフェニルホスフィンオキサイドを含むことが好ましい。
なお、これらの光重合開始剤(B-1)は単独で使用してもよく、複数を混合して使用
することもできる。
前記光重合開始剤(B-1)の含有量は、プライマーインキの全質量に対して、1~2
0質量%であることが好ましく、2~10質量%であることがより好ましく、3~10質
量%であることが特に好ましい。
またモノアシルホスフィンオキサイド系重合開始剤の含有量は、プライマーインキの全
質量に対して、0.5~20質量%であることが好ましく、1~10質量%であることが
より好ましく、1~10質量%であることが特に好ましい。
本発明のプライマーインキは、光重合開始剤(B-1)として、モノアシルホスフィン
オキサイド系重合開始剤以外の重合開始剤を含んでもよい。また、前記モノアシルホスフ
ィンオキサイド系重合開始剤以外の重合開始剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を組
み合わせて用いてもよい。なお、本明細書における重合開始剤は、活性エネルギー線及び
熱等の外部エネルギーを吸収して重合開始種を生成する化合物だけではなく、特定の活性
エネルギー線を吸収して重合開始剤の分解を促進させる化合物(いわゆる増感剤)も含ま
れる。
本発明では、前記モノアシルホスフィンオキサイド系重合開始剤以外の重合開始剤とし
て、光重合開始剤を使用することが好適である。公知の光重合開始剤としては、具体的に
、ビスアシルホスフィンオキサイド系化合物として、ビス(2,4,6-トリメチルベン
ゾイル)-フェニルホスフィンオキサイド等が挙げられる。
またチオキサントン系化合物として、チオキサントン、2-イソプロピルチオキサント
ン、4-イソプロピルチオキサントン、2-クロロチオキサントン、2,4-ジメチルチ
オキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン等が挙げられる。
またα-アミノアルキルフェノン系化合物として、2-メチル-1-[4-(メトキシチ
オ)-フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン、2-ベンジル-2-ジメチル
アミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン-1、2-(ジメチルアミノ)-
2-[(4-メチルフェニル)メチル]-1-[4-(4-モルフォリニル)フェニル]
-1-ブタノン等が挙げられる。
またベンゾフェノン系化合物としては、ベンゾフェノン、4-フェニルベンゾフェノン
、イソフタルフェノン、4-ベンゾイル-4’-メチル-ジフェニルスルフィド等が挙げ
られる。
またα-ヒドロキシアルキルフェノン系化合物として、1-ヒドロキシシクロヘキシル
フェニルケトン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、オリ
ゴ(2-ヒドロキシ-2-メチル-1-(4-(1-メチルビニル)フェニル)プロパノ
ン)等が挙げられる。
またアミン系化合物として、トリメチルアミン、メチルジメタノールアミン、トリエタ
ノールアミン、p-ジエチルアミノアセトフェノン、p-ジメチルアミノ安息香酸エチル
、p-ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、N,N-ジメチルベンジルアミン、エチル-
4-ジメチルアミノベンゾエート、4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、
及びエチルヘキシル-4-ジメチルアミノベンゾエート等が挙げられる。
モノアシルホスフィンオキサイド系重合開始剤以外の重合開始剤の含有量は、プライマ
ーインキ全質量に対して、0.01~5質量%であることが好ましく、0.1~3質量%
であることがより好ましい。
ただし本発明において、例えば本発明のプライマーインキを無色の被記録媒体に使用す
る場合を考慮すると、当該プライマーインキが着色するような光重合開始剤を使用するこ
とは好ましくない。特に、本発明のプライマーインキは、上記チオキサントン系化合物を
含まないことが好ましい。
<有機溶剤(C-1)>
本発明のプライマーインキは、インキの低粘度化、及び被記録媒体への濡れ性及び密着
性を向上させるために、有機溶剤(C-1)を含有することが好ましい。前記有機溶剤(
C-1)の1気圧下における沸点(有機溶剤(C-1)を2種以上配合する場合は、1気
圧下における沸点の加重平均値)は、120℃~300℃であることが好ましく、140
~270℃であることがより好ましく、160~260℃であることが更に好ましい。
これらの溶剤は単独で使用してもよく、複数を混合して使用することもできる。なお、
複数を混合して使用する場合、上記好適な沸点範囲に収めるため、1気圧下における沸点
が120℃~300℃である有機溶剤の量が、有機溶剤(C-1)全質量中50~100
質量%であることが好ましく、80~100質量%であることがより好ましい。
有機溶剤(C-1)は、プライマーインキに含まれるカルボキシル基含有モノ(メタ)
アクリレートモノマー(A-1-1)及び水酸基含有(メタ)アクリレート(A-1-2
)と相互作用を起こし、特にポリプロピレン等の合成樹脂製の被記録媒体に対する密着性
の向上に寄与する。
前記有機溶剤(C-1)としては、ケトン化合物;グリコール系化合物の、ジオール類
、モノアルキルエーテル類、ジアルキルエーテル類、モノアセテート類、ジアセテート類
;エステル系化合物;ラクトン系化合物等が挙げられる。
また前記有機溶剤(C-1)は、溶解性のパラメーターであるSP値が7以上15以下
であるものを含むことが好ましく、8以上13以下であるものを含むことがより好ましく
、8以上10以下であるものを含むことが特に好ましい。有機溶剤(C-1)のSP値が
前記範囲内であると、上述したカルボキシル基含有アクリレートモノマー(A-1-1)
との相溶性が特に高まり、様々な被記録媒体に対する密着性が向上する。
なお、本発明で特定する有機溶剤のSP値は、上述した重合性化合物のSP値と同様の
方法で算出できる。
SP値が7以上15以下である前記有機溶剤(C-1)としては、例えば、
4-メチルシクロヘキサノン(沸点171℃、SP値9.5)、イソフォロン(沸点21
8℃、SP値9.8)等のケトン化合物;
ジエチレングリコール(沸点245℃、SP値15.0)、トリエチレングリコール(
沸点287℃、SP値13.6)、テトラエチレングリコール(沸点328℃、SP値1
2.8)1,3-プロパンジオール(沸点212℃、SP値14.5)、1,2-プロピ
レングリコール(沸点188℃、SP値14.4)、ジプロピレングリコール(沸点23
2℃、SP値13.6)、1,3-ブチレングリコール(沸点208℃、SP値13.8
)、1,2-ブチレングリコール(沸点193℃、SP値13.8)等のグリコール系化
合物のジオール類;
エチレングリコールモノイソプロピルエーテル(沸点141℃、SP値10.9)、エ
チレングリコールモノブチルエーテル(沸点170℃、SP値10.8)、エチレングリ
コールモノヘキシルエーテル(沸点205℃、SP値10.3)、ジエチレングリコール
モノメチルエーテル(沸点193℃、SP値11.2)、ジエチレングリコールモノエチ
ルエーテル(沸点196℃、SP値11.9)、ジエチレングリコールモノブチルエーテ
ル(沸点231℃、SP値9.9)、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル(沸
点304℃、SP値10.2)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(沸点120
℃、SP値11.3)、プロピレングリコールモノエチルエーテル(沸点160℃、SP
値10.9)、プロピレングリコールモノn-プロピルエーテル(沸点150℃、SP値
9.82)、プロピレングリコールモノブチルエーテル(沸点170℃、SP値9.69
)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(沸点190℃、SP値9.69)、ジ
プロピレングリコールモノn-プロピルエーテル(沸点212℃、SP値9.5)、ジプ
ロピレングリコールモノブチルエーテル(沸点229、SP値9.43)、トリプロピレ
ングリコールモノメチルエーテル(沸点242℃、SP値9.43)、トリプロピレング
リコールモノブチルエーテル(沸点274℃、SP値9.27)、等のグリコール系化合
物のモノアルキルエーテル類;
ジエチレングリコールジエチルエーテル(沸点188℃、SP値8.2)、ジエチレン
グリコールジメチルエーテル(沸点162℃、SP値8.1)、ジエチレングリコールメ
チルエチルエーテル(沸点179℃、SP値8.2)、テトラエチレングリコールジメチ
ルエーテル(沸点276℃、SP値8.6)、ジエチレングリコールジエチルエーテル(
沸点189℃、SP値8.9)、ジプロピレングリコールジメチルエーテル(沸点175
℃、SP値7.88)、ジプロピレングリコールメチルプロピルエーテル(沸点203℃
、SP値7.99)、等のグリコール系化合物のジアルキルエーテル類;
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート(沸点145℃、SP値8.96)、
エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(沸点156℃、SP値8.9)、エ
チレングリコールモノブチルエーテルアセテート(沸点188℃、SP値8.85)、ジ
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート(沸点217℃、SP値9.01)、
ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(沸点218℃、SP値9.0)、
ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(沸点247℃、SP値8.94)
、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(沸点146℃、SP値8.73
)、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート(沸点160℃、SP値8.7
)、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート(沸点160℃、SP値8.7
)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(沸点213℃、SP値8.
71)等のグリコールエーテル系化合物のモノアセテート類;
プロピレングリコールジアセテート(沸点190℃、SP値9.6)等のグリコールエ
ーテル系化合物のジアセテート類;
メチルアセテート(沸点56℃、SP値8.78)、エチルアセテート(沸点77℃、
SP値8.74)、イソプロピルエーテルアセテート(沸点85℃、SP値8.5)、ブ
チルアセテート(沸点126℃、SP値8.7)、n-プロピルアセテート(沸点102
℃、SP値8.72)、3-メトキシブチルアセテート(沸点171℃、SP値8.71
)、1,3-ブチレングリコールジアセテート(沸点232℃、SP値9.51)、1,
4-ブタンジオールジアセテート(沸点220℃、SP値9.64)、1,6-ヘキサン
ジオールジアセテート(沸点260℃、SP値9.48)、シクロヘキサノールアセテー
ト(沸点173℃、SP値9.18)等のエステル系化合物;
γ-ブチロラクトン(沸点204℃、SP値13.0)、ε-カプロラクトン(沸点24
1℃、SP値13.0)等のラクトン系化合物;等が挙げられる。
上記の中でも、グリコール系化合物の、モノアルキルエーテル類、ジアルキルエーテル
類、モノアセテート類が好ましく、特に、アルキレングリコールモノアルキルエーテルア
セテート、アルキレングリコールモノアルキルエーテル、アルキレングリコールジアルキ
ルエーテルが好ましい。
更にこの中でも、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリ
コールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリ
コールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレン
グリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテルが、乾燥性
、硬化性の点から好ましく、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリ
コールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジエチルエーテルが特に好
ましく使用できる。
また、前記カルボキシル基含有(メタ)アクリレートモノマー(A-1-1)のSP値
から、前記有機溶剤(C-1)のSP値を引いた値が、5以下であることが好ましく、-
4.0~4.5であることがより好ましく、0~3.0であることが特に好ましい。前記
範囲内であれば、カルボキシル基含有(メタ)アクリレートモノマー(A-1-1)と有
機溶剤(C-1)の相溶性が向上し、被記録媒体への密着性が優れるだけでなく、吐出安
定性も向上する。
また、カルボキシル基含有(メタ)アクリレートモノマー(A-1-1)及び有機溶剤
(C-1)をそれぞれ複数種含む場合、当該カルボキシル基含有(メタ)アクリレートモ
ノマー(A-1-1)のうち最大のSP値を有するものの当該SP値から、当該有機溶剤
(C-1)のうち最大のSP値を有するものの当該SP値を引いた値が、5以下であるこ
とが好ましく、-4.0~4.5であることがより好ましく、0~3.0であることが特
に好ましい。前記範囲内であれば、カルボキシル基含有(メタ)アクリレートモノマー(
A-1-1)と有機溶剤(C-1)の相溶性が向上し、被記録媒体への密着性及び吐出安
定性が向上する。
前記有機溶剤(C-1)の含有量は、プライマーインキ全量に対して0.05~15質
量%であることが好ましく、0.1~10質量%であることがより好ましく、0.1~5
質量%であることが特に好ましい。上記範囲内の含有量であれば、被記録媒体への濡れ性
が良化し、密着性が更に向上する。
<その他の成分>
プライマーインキは、必要に応じて上記成分以外に、表面張力調整剤、重合禁止剤、樹
脂、消泡剤、及び水等を含有することができる。
<表面張力調整剤>
本明細書において表面張力調整剤とは、添加によってインキの表面張力を低下させる物
質を意味する。表面張力調整剤として、例えば、シリコーン系表面張力調整剤、フッ素系
表面張力調整剤、アクリル系表面張力調整剤、アセチレングリコール系表面張力調整剤等
が挙げられる。プライマーインキの画質形成能力の点から、アクリル系表面張力調整剤、
アセチレングリコール系表面張力調整剤を使用することが好ましい。
アクリル系表面張力調整剤としては、例えば、ビックケミー・ジャパン(株)社製のB
YK350、BYK352、BYK354、BYK355、BYK356、BYK358
N、BYK361N、BYK380N、BYK381、BYK392、BYK394等、
楠本化成(株)社製のディスパロンOX-880EF、OX-881、OX-883、O
X-883HF、OX-70、OX-77EF、OX-60、OX-710、OX-72
0、OX-720EF、OX-750HF、LAP-10、LAP-20、LAP-30
、1970、230、LF-1970、LF-1980、LF-1982、LF-198
3、LF-1984、LF-1985、LHP-95、LHP-96、LHP-810、
UVX-35、UVX-36、UVX-39、AQ-200等が挙げられる。
アセチレングリコール系表面張力調整剤としては、例えば、日信化学工業(株)社製の
サーフィノール104、サーフィノール82、サーフィノール2502、サーフィノール
420、サーフィノール440、サーフィノール465、サーフィノール485、サーフ
ィノール104E、サーフィノール104H、サーフィノール104A、サーフィノール
104BC、サーフィノール104DPM、サーフィノール104PA、サーフィノール
104PG-50、サーフィノール104S、サーフィノールSE、サーフィノールSE
-F、サーフィノール504、サーフィノール61、サーフィノール2502、サーフィ
ノール82、サーフィノールDF110D、サーフィノールDF37、サーフィノールD
F58、サーフィノールDF75、サーフィノールDF210、サーフィノールCT11
1、サーフィノールCT121、サーフィノールCT131、サーフィノールCT136
、サーフィノールCT151、サーフィノールTG、サーフィノールGA、サーフィノー
ルPSA-336、ダイノール604、エンバイロジェムAD-01、オルフィンE10
04、オルフィンE1010、オルフィンPD-001、オルフィンPD-002W、オ
ルフィンPD-004、オルフィンEXP.4001、オルフィンEXP.4036、オ
ルフィンEXP.4051F、オルフィンSPC、オルフィンAF-103、オルフィン
AF-104、オルフィンAK-02、オルフィンSK-14、オルフィンAE-3、オ
ルフィンPD-003、オルフィンPD-201、オルフィンPD-202、オルフィン
PD-301、オルフィンB、オルフィンP、オルフィンY、オルフィンA、オルフィン
STG、オルフィンSPC等が挙げられる。
一方で本発明のプライマーインキは、シリコーン系表面張力調整剤の含有量は、0.1
質量%未満であることが好ましく、実質的に含まないことがより好ましい。プライマーイ
ンキがシリコーン系表面張力調整剤を含まないことで、当該プライマーインキ上に印刷さ
れるカラーインキが拡がりやすくなり、画質が向上する。
本発明のプライマーインキが表面張力調整剤を含む場合、その含有量は、当該プライマ
ーインキ全量に対して0.01~1質量%であることが好ましく、0.01~0.5質量
%であることがより好ましく、0.01~0.1質量%であることが特に好ましい。前記
範囲内において、プライマーインキの被記録媒体への濡れ性が向上し、密着性も向上する
<重合禁止剤>
プライマーインキの保存安定性を高めるため、重合禁止剤を使用することができる。重
合禁止剤として、一般的に酸化防止剤として知られるものも使用できる。
重合禁止剤としては、例えば、フェノール系化合物、フェノチアジン系化合物、ヒンダ
ードアミン系化合物、リン系化合物が好適に使用される。このうち、プライマーインキへ
の溶解性や、禁止剤自身の色味の点で、フェノール系化合物として、2,5-ジ-t-ブ
チルヒドロキノン及び/又は2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール、フェノチ
アジン系化合物として、フェノチアジンを使用することが好ましい。これら重合禁止剤は
一種又は必要に応じて二種以上用いてもよい。特に保存安定性の点から、フェノール系化
合物を含むことが好ましい。
前記重合禁止剤の含有量は、プライマーインキ全質量に対して0.01~2.0質量%
であることが好ましく、0.1~1.5質量%であることがより好ましく、0.1~1質
量%であることが特に好ましい。上記範囲内だと、プライマーインキの保存安定性と硬化
性が優れる。
<<インキセット>>
本発明のインキセットは、前記プライマーインキ及び着色インキを含み、前記着色イン
キが、顔料、重合性化合物(A-2)、及び重合開始剤(B-2)を含有する。
なお着色インキとしては、例えば、シアンインキ、マゼンタインキ、イエローインキ、
ブラックインキ等のプロセスカラーインキ、ライトシアンインキ、ライトマゼンタインキ
、ライトイエローインキ、ライトブラックインキ等の淡色インキ、グリーンインキ、バイ
オレットインキ、オレンジインキ等の特色インキ、及びホワイトインキが挙げられる。
<顔料>
本発明の着色インキに用いることができる顔料としては、特に制限はなく、公知の顔料
を用いることができる。顔料は、無機顔料及び有機顔料のいずれも用いることができる。
印刷用途及び塗料用途に一般的に使用される顔料であってよく、それら顔料から色再現性
及び耐候性等の必要となる用途に応じて適切な顔料を選択することができる。
例えば、青あるいはシアン色を呈する顔料として、C.I.Pigment Blue
1、2、14、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、60、6
2等が挙げられる。中でも、色再現性の観点から、C.I.Pigment Blue
15:3、15:4が好ましい。本発明において、上記シアン色を呈する顔料は、1種単
独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
シアンインキ中の青あるいはシアン色を呈する顔料の含有量は、シアンインキの全質量
に対して、0.1~10質量%であることが好ましく、1~10質量%であることがより
好ましい。
赤あるいはマゼンタ色を呈する顔料として、C.I.Pigment Red 48:
1、112、122、146、150、166、177、179、202、237、24
2、254、255、264、282、C.I.Pigment Violet 19等
が挙げられる。中でも、C.I.Pigment Red 122、146、C.I.P
igment Violet 19等が好ましい。
本発明において、上記赤あるいはマゼンタ色を呈する顔料は、1種単独で用いてもよく
、2種以上組み合わせて用いてもよい。また、上記以外の赤あるいはマゼンタ色を呈する
顔料と組み合わせて用いてもよい。
マゼンタインキ中の上記赤あるいはマゼンタ色を呈する顔料の含有量は、マゼンタイン
キの全質量に対して、0.1~10質量%であることが好ましく、2~10質量%である
ことがより好ましい。
イエロー色を呈する顔料としては、例えば、C.I.Pigment Yellow
1、2、3、12、13、14、16、17、18、24、73、74、75、83、9
3、95、97、98、100、108、109、110、114、120、128、1
29、138、139、150、151、154、155、167、174、180、1
85、213等が挙げられる。中でも、耐候性、色再現性の観点から、C.I.Pigm
ent Yellow 12、74、150、155、180、184、185が好まし
く、耐候性の観点からC.I.Pigment Yellow 150、155、180
がより好ましい。本発明において、上記イエロー色を呈する顔料は、1種単独で用いても
よく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
イエローインキ中のイエロー色を呈する顔料の含有量は、イエローインキの全質量に対
して、0.1~10質量%であることが好ましく、1~10質量%であることがより好ま
しい。
黒色を呈する顔料として、例えば、カーボンブラック、チタンブラック、アニリンブラ
ック等が挙げられる。C.I.カラーインデックスで示すと、C.I.Pigment
Black 1、6、7、9、10、11、28、26、31等が挙げられる。中でも、
C.I.Pigment Black 7が好ましい。本発明において、上記顔料は、1
種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
ブラックインキ中の黒色を呈する顔料の含有量は、ブラックインキの全質量に対して、
1~10質量%であることが好ましく、2~10質量%であることがより好ましい。
グリーン色を呈する顔料として、C.I.Pigment Green 1、2、3、
4、7、8、10、15、17、26、36、45、50等が挙げられる。
バイオレット色を呈する顔料として、C.I.Pigment Violet 1、2
、3、4、5:1、12、13、15、16、17、19、23、25、29、31、3
2、36、37、39、42等が挙げられる。
オレンジ色を呈する顔料として、C.I.Pigment Orange 13、16
、20、34、36、38、39、43、51、61、63、64、74等が挙げられる
ホワイト色を呈する顔料として、塩基性炭酸鉛、酸化亜鉛、酸化チタン、チタン酸スト
ロンチウム等が利用可能であり、C.I.Pigment White 5、6、7、1
2、28等が挙げられる。ホワイト色を呈する顔料は、1種単独で用いてもよく、2種以
上組み合わせて用いてもよい。
ホワイトインキ中のホワイト色を呈する顔料の含有量は、ホワイトインキの全質量に対
して、1~23質量%であることが好ましく、5~20質量%であることがより好ましい
<顔料分散剤>
顔料の分散性及びインキの保存安定性を向上させるために、着色インキでは顔料分散剤
を使用することが好ましい。前記顔料分散剤としては、特に制限はなく、公知の顔料分散
剤を用いることができる。
顔料分散剤は一般的に、顔料吸着サイトとして酸性基をもつ酸性分散剤と、塩基性基を
もつ塩基性分散剤とに分類される。本発明では、顔料、重合性化合物に対する親和性の点
から、塩基性分散剤を選択することが好ましい。また塩基性分散剤の中には、分子中に酸
性基も有するもの(両性分散剤)が存在し、これらの分散剤もまた好適に使用される。前
記塩基性官能基としては一級、二級、又は三級アミノ基、ピリジン、ピリミジン、ピラジ
ン等の含窒素複素環等を挙げることができる。
分散剤中の酸性基及び塩基性基の量は、それぞれ酸価(mgKOH/g)及びアミン価
(mgKOH/g)によって表される。ここで「酸価」とは、分散剤固形分1gあたりの
酸価を表し、JIS K 0070に準じ、電位差滴定法によって求めることができる。
また「アミン価」とは、分散剤固形分1gあたりのアミン価を表し、0.1Nの塩酸水溶
液を用い、電位差滴定法によって当該分散剤中の塩基性基を中和するために必要な当該塩
酸の量を求めた後、水酸化カリウムの当量に換算した値をいう。
本発明では、前記塩基性分散剤の酸価は0~40mgKOH/gであることが好ましく
、5~20mgKOH/gであることがより好ましい。またアミン価は1~50mgKO
H/gであることが好ましく、5~40mgKOH/gであることがより好ましく、20
~40mgKOH/gであることが特に好ましい。
塩基性分散剤の酸価、アミン価が前記範囲内である場合、顔料分散工程において、顔料
分散体の粘度がインクジェットインキとしてふさわしい程度の低粘度になるまでの時間が
短くなり、かつ、インキの保存安定性が良好になる。
更に、着色インキに前記酸価及びアミン価を有する塩基性分散剤を使用した場合、プラ
イマーインキに含まれるカルボキシル基含有モノ(メタ)アクリレートモノマー(A-1
-1)中のカルボキシル基との相互作用により、当該プライマーインキ上での密着性が特
に優れる。
本発明の顔料分散剤の重量平均分子量は、5,000~70,000であることが好ま
しく、10,000~60,000であることがより好ましく、20,000~55,0
00であることが特に好ましい。重量平均分子量が前記範囲の場合、顔料分散剤が顔料に
安定的に吸着され、インキの保存安定性に優れる。更に、前記範囲において、着色インキ
としてふさわしい程度の粘度範囲になるまでの顔料分散時間が短くなり、また、低粘度に
なることよって、印刷物の耐性に寄与する着色インキ中の樹脂やオリゴマー比率を増やす
ことができるため、耐擦過性及び耐溶剤性が向上するといった利点がある。
なお顔料分散剤の重量平均分子量は、上述した水酸基含有(メタ)アクリレートオリゴ
マーの重量平均分子量と同様の方法で測定できる。具体的には、TSKgelカラム(東
ソー社製)を用い、RI検出器を装備したGPC(東ソー社製、HLC-8320GPC
)で、展開溶媒にDMFを用いたときのポリスチレン換算分子量で示すことができる。
また本発明においては、主鎖が、ポリウレタン、ポリアクリル、ポリエステル、ポリア
ミド、ポリイミド、ポリウレア、ポリアリルアミン、ポリエチレンイミン等のアミン価を
有する樹脂であり、かつ、側鎖が、ポリウレタン、ポリアクリル、ポリカプロラクトン、
ポリバレロラクトン等の酸価を有する樹脂である顔料分散剤が好ましく用いられる。この
うち顔料分散体の低粘度化や、インキの保存安定性の点で、主鎖がポリアリルアミン又は
ポリエチレンイミンであり、側鎖がポリカプロラクトン又はポリバレロラクトンであるも
のが特に好ましい。
本発明において使用される顔料分散剤は、公知の材料から選択することができる。例え
ば、ルーブリゾール社製のソルスパーズ24000SG、24000GR、32000、
33000、35000、39000、76400、76500、J100、J180、
J200、ビックケミー社製のDISPERBYK-161、162、163、164、
166、167、168、190、味の素ファインテクノ社製のアジスパーPB821、
PB822等が好ましく用いられる。
以上の分散剤は、単独で用いられてもよいし、2種以上併用されてもよい。
上記顔料分散剤の含有量は、顔料100質量%に対して25~150質量%であること
が好ましく、30~100質量%であることがより好ましい。前記範囲内で顔料分散剤を
使用した場合、インキの保存安定性が良好となり、長期経時後も初期と同等の品質を示す
傾向がある。
また、顔料として酸化亜鉛、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム等の高比重の無機顔
料を使用する場合、上記顔料分散剤の含有量は、当該無機顔料100質量%に対して0.
5~50質量%であることが好ましく、1~30質量%であることがより好ましい。
<重合性化合物(A-2)>
本発明の着色インキは、重合性化合物(A-2)としてビニル基を有する重合性化合物
(ただし(メタ)アクリロイル基及びビニルエーテル基を有する重合性化合物を除く)を
使用することが好ましく、中でもN-ビニル化合物を含むことが好ましい。前記N-ビニ
ル化合物として、例えば、N-ビニルカルバゾール、1-ビニルイミダゾール、N-ビニ
ル-2-ピロリドン、N-ビニルカプロラクタム、N-ビニルホルムアミド等の、分子中
にN-ビニル基を1個有する化合物が挙げられる。中でも硬化性、吐出安定性の点から、
N-ビニル-2-ピロリドン、N-ビニルカプロラクタム、N-ビニルホルムアミドから
なる群より選択される1種以上の化合物を含むことが好ましく、N-ビニル-2-ピロリ
ドン、及び/または、N-ビニルカプロラクタムを含むことが更に好ましい。
N-ビニル化合物の好適な配合量は、着色インキ全量中5~35質量%であり、10~
30質量%であることがより好ましく、15~30質量%であることが特に好ましい。
また、重合性化合物(A-2)として、上述したビニル基を有する重合性化合物に加え
、(メタ)アクリロイル基を有する重合性化合物(ただし(メタ)アクリロイル基及びビ
ニルエーテル基を有する重合性化合物を除く)を使用することが好適である。中でも、当
該(メタ)アクリロイル基を有する重合性化合物として、2官能以上の(メタ)アクリレ
ートモノマーを含むことが好ましい。例えば、上記水酸基含有アクリレート(A-1-2
)の具体例として挙げた2官能以上の(メタ)アクリレートモノマー、並びに、その他の
重合性化合物の具体例として挙げた2官能の(メタ)アクリレートモノマー及び3官能以
上の多官能(メタ)アクリレートモノマーを含むことができる。
上記2官能以上の(メタ)アクリレートモノマーは、着色インキ全質量中、5質量%以
上含むことが好ましく、5~50質量%含むことがより好ましく、5~30質量%含むこ
とが特に好ましい。
また2官能以上の(メタ)アクリレートモノマーの中でも、特に密着性、吐出安定性、
保存安定性に優れる点から、EO(エチレンオキサイド)及び/又はPO(プロピレンオ
キサイド)構造を含む2官能以上の(メタ)アクリレートモノマーを用いることが好まし
い。
EO及び/又はPO構造を含む2官能(メタ)アクリレートモノマーとして、ジプロピ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのEO付
加物ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFのEO付加物ジ(メタ)アクリレート、
ビスフェノールAのPO付加物ジ(メタ)アクリレート等が、
EO又はPO構造を含む3官能以上の多官能(メタ)アクリレートモノマーとして、エ
トキシ化イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、エトキシ化(3)トリメチロールプ
ロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレ
ート等が挙げられる。
EO及び/又はPO構造を含む2官能以上の(メタ)アクリレートモノマーは、着色イ
ンキ全質量中、5質量%以上含むことが好ましく、5~50質量%含むことがより好まし
く、5~30質量%含むことが特に好ましい。
また、EO及び/又はPO構造を含む2官能以上の(メタ)アクリレートモノマーは、
重合性化合物(A-2)全量中、3~70質量%含むことが好ましく、5~50質量%含
むことがより好ましい。
更に、上記(メタ)アクリロイル基を有する重合性化合物(ただし(メタ)アクリロイ
ル基及びビニルエーテル基を有する重合性化合物を除く)として、柔軟性、密着性の点か
ら、単官能(メタ)アクリレートモノマーを含むことが好ましい。前記単官能(メタ)ア
クリレートモノマーとしては、例えば、上記カルボキシル基含有モノ(メタ)アクリレー
トモノマー(A-1-1)、上記水酸基含有アクリレート(A-1-2)の具体例として
挙げた単官能(メタ)アクリレートモノマー、並びに、その他の重合性化合物(A-1)
の具体例として挙げた単官能(メタ)アクリレートモノマーを含むことができる。
また上述した化合物以外にも、(メタ)アクリロイル基を有する重合性化合物(ただし
(メタ)アクリロイル基及びビニルエーテル基を有する重合性化合物を除く)として、(
メタ)アクリレートオリゴマーを使用してもよい。当該(メタ)アクリレートオリゴマー
として、上記水酸基含有(メタ)アクリレートオリゴマーの具体例として挙げたものが例
示できる
更に、重合性化合物(A-2)として、(メタ)アクリロイル基及びビニルエーテル基
を有する重合性化合物を使用することもでき、その具体例として、(メタ)アクリル酸2
-ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸2-(2-ビニロキシエトキシ)エチル、(メ
タ)アクリル酸2-(2-ビニロキシプロポキシ)エチル、(メタ)アクリル酸3-ビニ
ロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3-(ビニロキシエトキシ)プロピル、(メタ)ア
クリル酸3-(ビニロキシプロポキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸4-ビニロキシブ
チル、(メタ)アクリル酸4-(ビニロキシエトキシ)ブチル、(メタ)アクリル酸4-
(ビニロキシプロポキシ)ブチル、(メタ)アクリル酸4-(ビニロキシブトキシ)ブチ
ル等が挙げられる。
着色インキが、カルボキシル基含モノ(メタ)アクリレートモノマー(A-1-1)に
該当する重合性化合物を含む場合、その量は、前記着色インキ中に0.1~1質量%であ
ることが好ましい。前記範囲内では、着色インキがプライマーインキへの密着性に優れ、
インクジェットインキとしてのドット形成性に優れ、発色性に優れ、良好な画像を形成す
ることができる。
一方で着色インキは、上述した水酸基含有(メタ)アクリレート(A-1-2)に該当
する重合性化合物を実質的に含まないか、当該水酸基含有(メタ)アクリレート(A-1
-2)に該当する重合性化合物を含む場合、その量は、前記着色インキ中に0.1~1質
量%であることが好ましい。水酸基含有(メタ)アクリレート(A-1-2)に該当する
重合性化合物を前記範囲内で含むか、実質的に含まない着色インキは、保存安定性が向上
し、発色性に優れる。
<光重合開始剤(B-2)>
本発明の着色インキに含まれる光重合開始剤(B-2)としては、上述した光重合開始
剤(B-1)を使用することができる。特に、硬化性、保存安定性の点から、モノアシル
ホスフィンオキサイド系重合開始剤を含むことが好ましい。更に、モノアシルホスフィン
オキサイド系重合開始剤と、モノアシルホスフィンオキサイド系重合開始剤以外の重合開
始剤とを併用することが好ましく、例えば、ビスアシルホスフィンオキサイド系化合物、
チオキサントン系化合物、α-アミノアルキルフェノン系化合物、アミン系化合物のいず
れか1種以上と併用することが好ましい。
前記光重合開始剤(B-2)の含有量の総量は、着色インキの全質量に対して、1~2
5質量%であることが好ましく、2~20質量%であることがより好ましく、5~15質
量%であることが特に好ましい。モノアシルホスフィンオキサイド系重合開始剤の含有量
は、着色インキの全質量に対して、0.5~20質量%であることであることが好ましく
、1~10質量%であることがより好ましく、1~10質量%であることが特に好ましい
。また、モノアシルホスフィンオキサイド系重合開始剤以外の重合開始剤の含有量は、着
色インキの全質量に対して、1~15質量%であることが好ましく、2~10質量%であ
ることがより好ましい。
<着色インキ中のその他の成分>
着色インキには、必要に応じて上記成分以外に、有機溶剤、樹脂、表面張力調整剤、重
合禁止剤、消泡剤、及び水等を含有することができる。
着色インキは、上述の有機溶剤を含むことが好ましい。有機溶剤を含むことによって、
プライマーインキ層への密着性に優れ、硬化性、発色性にも優れる良質な画像を得ること
ができる。
着色インキにおいて、上記有機溶剤の含有量は、着色インキ全質量に対して、0.05
~10質量%であることが好ましく、0.1~5質量%であることが更に好ましい。上記
範囲内の含有量によって、プライマーインキ層との密着性に優れるだけでなく、硬化性及
び吐出安定性の各特性について良好な結果を得ることが容易となる。
着色インキに含まれる有機溶剤としては、前述のプライマーインキに使用される有機溶
剤を使用することができる。なかでも、グリコール化合物の、モノアルキルエーテル類、
ジアルキルエーテル類、モノアセテート類が好ましい。例えば、アルキレングリコールモ
ノアルキルエーテルアセテート、アルキレングリコールモノアルキルエーテル、アルキレ
ングリコールジアルキルエーテルが好ましい。
更にこの中でも、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリ
コールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリ
コールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレン
グリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテルが、乾燥性
、硬化性の点から好ましく、テトラエチレングリコールジアルキルエーテル、エチレング
リコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジエチルエーテルが特に
好ましい。
また、本発明の着色インキは、樹脂を含んでもよい。ここで樹脂は、上述した顔料分散
剤、及び、表面張力調整剤として使用されるもの以外のものを言う。
樹脂の重量平均分子量(Mw)は、1,000~15,000であることが好ましく、
2,000~12,000がより好ましく、3,000~10,000が更に好ましい。
前記範囲内により、吐出安定性に優れる。
樹脂の酸価は、密着性の点から、50~250mgKOH/gであることが好ましく、
50~150mgKOH/gであることがより好ましい。酸価が50mgKOH/g以上
である樹脂は、被記録媒体表面の極性基と樹脂の極性部分が静電的な結合を持ち、当該被
記録媒体との密着性を向上させる。特に酸価が50mgKOH/gである樹脂により、ポ
リプロピレンやポリエチレンテレフタレートに対する密着性が向上する。
本発明における樹脂として、アクリル樹脂、スチレンアクリル共重合樹脂、スチレンマ
レイン酸共重合樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル酢酸ビニルマレイン
酸共重合樹脂、ポリエステル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ乳酸樹脂、セルロース樹脂
、セルロースアセテート樹脂、ブチラール樹脂等を使用することができる。インキに含有
される上記モノマー及び/又はオリゴマーに対する溶解性が良い点から、アクリル樹脂、
スチレンアクリル共重合樹脂、スチレンマレイン酸共重合樹脂、ポリエステル樹脂の使用
が好ましい。
上記の樹脂として、BASF社製ジョンクリル586、611(スチレンアクリル共重
合樹脂)、エルフ・アトケム・ジャパン社製SMA2625P(スチレンマレイン酸共重
合樹脂)等が挙げられる。
樹脂を含む場合、その含有量はインキ全質量中0.5~9.5質量%であることが好ま
しく、1~7質量%であることがより好ましい。前記樹脂をインキ全質量中に0.5質量
%以上含有させることにより密着性が向上する。また、9.5質量%以下とすることで、
硬化膜中の樹脂成分の割合が高くなりすぎず、硬化性及び吐出安定性の悪化を防止できる
また、本発明の着色インキは、表面張力調整剤を使用することができる。着色インキに
好ましく使用される表面張力調整剤として、例えば、シリコーン系表面張力調整剤、フッ
素系表面張力調整剤、アクリル系表面張力調整剤、アセチレングリコール系表面張力調整
剤等が挙げられる。着色インキの画質形成能力の点から、シリコーン系表面張力調整剤及
び/又はアクリル系表面張力調整剤を使用することが好ましい。なお、好適に使用できる
アクリル系表面張力調整剤の具体例は、上述したプライマーインキの場合と同様である。
シリコーン系表面張力調整剤としては、具体的に、ジメチルシロキサン骨格の変性体が
挙げられる。中でも、ポリエーテル変性シロキサン系表面張力調整剤が好ましい。なおポ
リエーテルとは、例えば、ポリエチレンオキサイド、及び/又はポリプロピレンオキサイ
ドであってよい。本発明の一実施形態では、市販品として入手できるポリエーテル変性シ
リコーン系界面活性剤を使用することができる。
好ましく使用できる代表的な製品の例として、ビックケミー社のBYK(登録商標)-
331、333、348、349、378、UV3500、及びUV3510等が挙げら
れる。また、エボニックデグサ社のTEGO(登録商標)GLIDE 450、440、
435、432、410、406、130、110、及び100等が挙げられる。
本発明の着色インキに含まれる表面張力調整剤の含有量として、インキ全質量に対して
0.01~5.0質量%であることが好ましく、0.05~3.0質量%であることがよ
り好ましく、0.1~2、5質量%であることが更に好ましい。
また、本発明の着色インキは、保存安定性を高めるため、重合禁止剤を使用することが
できる。好適に使用できる重合禁止剤の具体例は、上述したプライマーインキの場合と同
様である。
<<プライマーインキ及び着色インキの物性>>
<静的表面張力>
本発明では、プライマーインキの25℃における静的表面張力が、着色インキ(例えば
、シアンインキ、マゼンタインキ、イエローインキ、ホワイトインキ、及び淡色インキ等
)それぞれの25℃における静的表面張力のいずれよりも高いことが好ましい。更に、着
色インキの画像形成の点から、上記プライマーインキの25℃における静的表面張力が、
着色インキそれぞれの25℃における静的表面張力のいずれよりもそれぞれ1mN/m以
上高いことがより好ましく、それぞれ2mN/m以上高いことが更に好ましい。
静的表面張力が上記関係を満たすと、着色インキによって形成されたプライマーインキ
層上の着色インキが良好に濡れ拡がるため、光沢感が増し、良好なカラー画像が形成でき
る。
本発明において、プライマーインキの静的表面張力は25~38mN/mであることが
好ましく、26~35mN/mであることがより好ましい。着色インキの静的表面張力は
20~30mN/mであることが好ましく、21~26mN/mであることがより好まし
い。静的表面張力が前記範囲のとき、プライマーインキによって形成されたプライマーイ
ンキ層上の着色インキが良好に濡れ拡がるため、光沢感が増して良好なカラー画像を形成
でき、更にインクジェット印刷での吐出性が良好である。
<粘度>
本発明のプライマーインキ及び着色インキは、インクジェット方式での印刷の観点から
、25℃における粘度が5~40mPa・sであることが好ましく、7~30mPa・s
であることがより好ましい。
<被記録媒体>
被記録媒体として、浸透性の被記録媒体、非浸透性の被記録媒体、及び緩浸透性の被記
録媒体のいずれも使用することができる。中でも、本発明のプライマーインキを用いるこ
とにより密着性が向上するため、本発明の効果は、非浸透性及び緩浸透性の被記録媒体に
おいて顕著であり、特に非浸透性の被記録媒体において優れている。
非浸透性及び緩浸透性の被記録媒体として、例えば、合成樹脂、ゴム、ガラス、金属、
陶器、塗工紙等が挙げられる。また、機能付加の目的で、これらの材質を複数組み合わせ
て複合化した被記録媒体も使用できる。
上記合成樹脂としては、いかなる合成樹脂も使用可能であるが、例えば、ポリエチレン
テレフタレート、ポリブタジエンテレフタレート等のポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポ
リスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリウレタン、ポリカ
ーボネート、アクリル樹脂、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体等、ジア
セテート、トリアセテート、ポリイミド、セロハン、セルロイド等が挙げられる。合成樹
脂を用いた場合の被記録媒体の厚みや形状は、特に限定されるものではなく、フィルム状
、カード状、ブロック状のいずれの形状でもよい。また、透明又は不透明のいずれであっ
てもよい。
また上記金属としては、特に制限はなく、例えば、アルミニウム、鉄、金、銀、銅、ニ
ッケル、チタン、クロム、モリブデン、シリコン、鉛、亜鉛等及びステンレス等、ならび
にこれらの複合材料が挙げられる。
また上記塗工紙としては、例えば、キャストコート紙、コート紙、アート紙等が挙げら
れる。
本発明のプライマーインキが特に有効に利用できる被記録媒体は、例えば、OPP(O
riented Polypropylene Film)、CPP(Casted P
olypropyleneFilm)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテ
レフタレート等の合成樹脂、及び、金属といった非浸透性の被記録媒体であり、これらを
用いた場合に良好な画像を形成することができる。また、本発明のプライマーインキは、
無機系材料(ガラス等)の被記録媒体に対しても、優れた画像の密着性を実現し得る。
<記録方法>
本発明のプライマーインキを用いた、好ましいインクジェット記録方法として、インク
ジェット方式で当該プライマーインキを被記録媒体上に吐出することでプライマーインキ
層を付与し、同時又はその直後に、当該プライマーインキ層上に、インクジェット方式で
着色インキを吐出し、次いで、活性エネルギー線により当該プライマーインキ及び着色イ
ンキを硬化させる方法が挙げられる。
所望の画像に応じて、一種類の着色インキのみを使用してもよいし、フルカラー画像を
形成するために、複数種類の着色インキを順次又は同時に吐出して画像形成を行ってもよ
い。なお、画像とは、文字、図表及び写真等を含む光学的情報であって、モノクロ、モノ
カラー及びフルカラーのいずれであってもよい。
プライマーインキ及び着色インキの硬化を行うための方法は、特に制限がなく、活性エ
ネルギー線を照射する方法等公知の方法が利用できる。前記活性エネルギー線としては、
電子線、紫外線、赤外線等、被照射体の電子軌道に影響を与え、ラジカル、カチオン、ア
ニオン等の重合反応を誘発するエネルギー線であればよく、これらに限定しない。中でも
、電子線、紫外線が好ましく、紫外線がより好ましい。
また活性エネルギー線の光源としては、特に制限はなく、公知のものを用いることがで
きる。具体的には、水銀ランプ、キセノンランプ、メタルハイドライドランプ、UV-L
ED、紫外線レーザーダイオード(UV-LD)等のLED(発光ダイオード)やガス・
固体レーザー等が挙げられる。中でも、UV-LEDを使用することが好ましい。
UV-LEDを使用する場合のピーク波長は、硬化性の観点から、380~420nm
であることが好ましく、380~410nmであることがより好ましい。380nm以上
であると、安全性に優れる。また、420nm以下であると、硬化性に優れるので好まし
い。
硬化に必要なエネルギー量は、重合開始剤の種類や含有量等によって異なるが、1~1
0,000mJ/cm 2 であることが好ましく、50~5,000mJ/cm 2 である
ことが好ましい。
以下に実施例及び比較例を示し、本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明はこ
れらに限定されるものではない。なお、実施例及び比較例中、「部」及び「%」とは「質
量部」及び「質量%」をそれぞれ表す。
また、実施例及び比較例で使用した、プライマーインキ及び着色インキの原料は、下記
に示す通りである。
カルボキシル基含有モノ(メタ)アクリレートモノマー(A-1-1)
・M5300: ω-カルボキシ-ポリカプロラクトン(n≒2)モノアクリレート
(東亞合成(株)社製「アロニックスM-5300」、SP値10.4)
・M5400: 2-アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸(東亞合成(株
)社製「アロニックスM-5400」、SP値11.2)
水酸基含有(メタ)アクリレート(A-1-2)
・CN131: エポキシメタクリレートオリゴマー(アルケマ社製「CN131」

・HPPA : 2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピルアクリレート(東亞合成
(株)社製「アロニックスM-5700」)
その他の重合性化合物
・IBXA: イソボルニルアクリレート(大阪有機化学工業(株)社製「IBXA
」)
・BZA: ベンジルアクリレート(大阪有機化学工業(株)社製「ビスコート#1
60」)
・IOA: イソオクチルアクリレート(Sartomer社製「SR440」)
・DPGDA: ジプロピレングリコールジアクリレート(アルケマ社製「SR50
8」)
・V1000: ハイパーブランチ構造を有する多官能アクリレートポリマー(大阪
有機化学工業(株)製「ビスコート#1000」)
・VCAP: N-ビニルカプロラクタム[N-ビニル化合物に該当]
・NVP: N-ビニルピロリドン[N-ビニル化合物に該当]
・PEA: フェノキシエチルアクリレート(大阪有機化学工業(株)製「ビスコー
ト#192」)
・HDDA: 1,6-ヘキサンジオールジアクリレート(大阪有機化学工業(株)
製「ビスコート#230」)
・EO-TMPTA: エトキシ化(3)トリメチロールプロパントリアクリレート
(アルケマ(株)製「SR454」)
光重合開始剤
・TPO: 2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニルホスフィンオキサイド
(iGM RESINS社製「Omnirad TPO」)
・Or819: ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルホスフィン
オキサイド(iGM RESINS社製「Omnirad 819」)
・ITX:2-イソプロピルチオキサントン(iGM RESINS社製「Omni
rad ITX」)
重合禁止剤
・HBHT: 2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール(本州化学工業(株
)社製「H-BHT」)
有機溶剤
・BGAc: エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(沸点192℃、
SP値8.9)
・DEDG: ジエチレングリコールジエチルエーテル(沸点189℃、SP値8.
2)
・DPGMAc: ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(沸点213
℃、SP値8.71)
・DPGM: ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(沸点190℃、SP値
9.69)
・BG: エチレングリコールモノブチルエーテル(沸点170℃、SP値10.3

・BDG: ジエチレングリコールモノブチルエーテル(沸点231℃、SP値9.
9)
・MEDG: ジエチレングリコールメチルエチルエーテル(沸点179℃、SP値
8.2)
・GBL: γ-ブチロラクトン(沸点204℃、SP値13.0)
表面張力調整剤
・UV3510: ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(BYK-Chemi
e社製「BYK-UV3510」)
顔料
・PB15:4: C.I.Pigment Blue15:4(トーヨーカラー株
式会社製「LIONOL BLUE FG-7400G」)
顔料分散剤
・SP32000: 樹脂型顔料分散剤(ルーブリゾール社製「ソルスパーズ320
00」)
<プライマーインキの製造>
表1に示すように、重合性化合物(A-1)と、光重合開始剤(B-1)と、その他成
分とを混合容器内に投入したのち、ハイスピードミキサーで2時間撹拌した。固体成分の
溶解残りがないことを確認したのち、孔径1μmのメンブランフィルターで濾過を行い、
プライマーインキP-1~25を作製した。
Figure 0006994635000001
Figure 0006994635000002
Figure 0006994635000003
なお表1中、空欄は当該成分を配合していないことを表す。また、プライマーインキP
-24は、上記特許文献1の実施例5に記載されたインク組成物における、重合性化合物
の配合を再現したものであり、プライマーインキP-25は、上記特許文献2の実施例1
に記載されたインク組成物における、重合性化合物及び光重合開始剤の配合を再現したも
のである。ただしその際、総量が100部になるよう、配合量の微調整を行った。
[実施例1~19、比較例1~6]
<プライマーインキの評価>
インクジェット記録装置を用いて、以下の印刷方法で各被記録媒体に膜厚12μmの硬
化膜を作成し、試験サンプルを作成した。
ドロップボリュームを10~30plの範囲内で変化させることができる、解像度36
0×360dpiのインクジェットヘッドを使用し、被記録媒体に対する解像度が360
×2160dpiとなるよう、被記録媒体の搬送方向(主走査方向)と交差する方向(副
走査方向)に駆動させた(6パス)。
またインクジェットヘッドの両脇に後述する紫外線ランプを設置し、前記被記録媒体に
プライマーインキが着弾してから0.1~0.3秒後に、当該プライマーインキへの紫外
線の照射が始まるよう、露光条件、主走査速度及び射出周波数を調整した。紫外線ランプ
には、波長395nmの紫外線を発光する、Phoseon Technology社製
のUV-LEDを使用し、照射強度は200mW/cm 2 とした。
<密着性の評価>
ガラス、ステンレス、ポリプロピレン板それぞれの被記録媒体に印刷されたプライマー
インキ層表面に、5mm幅で縦横に10本ずつカッターでスジを入れた。その後、3M社
製セロハンテープを密着するように貼り付けたのち、勢いよくセロハンテープを剥がした
。セロハンテープを剥がした後のプライマーインキ層を目視観察することで、密着性を評
価した。評価基準は下記の通りとし、3点以上で、実用上問題ないレベルであるとした。
5:プライマーインキ層の剥がれなし
4:スジを入れた縁が少し持ち上がったが、剥がれることはなかった
3:セロハンテープを密着させた面積に対し、1%以上10%未満のプライマーインキ
層が剥がれた
2:セロハンテープを密着させた面積に対し、10%以上50%未満のプライマーイン
キ層が剥がれた
1:50%以上のプライマーインキ層が剥がれた
<LED硬化性の評価>
上記密着性の評価で作製したプライマーインキ層(被記録媒体として、ガラスを使用し
たもの)の表面を指で触り、べたつき感や指へのプライマーインキの付着度合いを評価す
ることで、硬化性を確認した。評価基準は下記の通りとし、3点以上で、実用上問題ない
レベルであるとした。
5:硬化膜表面にべたつきは無く、指への付着もなかった
4:硬化膜表面がわずかにべたついていたが、指への付着はなかった
3:硬化膜表面にわずかにべたついており、僅かに指への付着も生じた
2:硬化膜表面がべたついており、指への付着を生じた
1:硬化膜表面が非常にべたついており、指への酷い付着を生じた
<低温安定性の評価>
プライマーインキを、硬質ガラス製のサンプル瓶(容量50mL)に45mL入れて密
閉し、5℃で2週間静置した。静置後、孔径2μmのメンブレンフィルターでプライマー
インキを濾過し、濾過後のフィルターを顕微鏡観察し、異物発生の有無を確認することで
、低温安定性を評価した。評価基準は下記の通りとし、3点以上で、実用上問題ないレベ
ルであるとした。
5:異物が5個未満
4:異物が5個以上10個未満
3:異物が10個以上20個未満
2:異物が20個以上50個未満
1:異物が50個以上
<吐出性>
不吐出ノズルの数が0個となるように調整した後、ガラスにテスト画像を20枚連続し
て印刷した。なお前記テスト画像とは、ドロップボリューム10pl、解像度360×2
160dpi、100%印字率の条件で印刷した、1辺30cmのベタ画像である。テス
ト画像を印刷後、24時間印刷を行わずに静置してからノズルチェック画像を印刷し、不
吐出となったノズル数を数え、吐出性を評価した。不吐出ノズル数が少ないほど吐出性は
良好である。評価基準は下記の通りとし、3点以上で、実用上問題ないレベルであるとし
た。
5:不吐出ノズル0本
4:不吐出ノズル1~3本
3:不吐出ノズル4~8本
2:不吐出ノズル9~15本
1:不吐出ノズル16本以上
プライマーインキP-1~25の、密着性、LED硬化性、低温安定性、吐出性の評価結
果は、下表2に示した通りであった。
Figure 0006994635000004
<着色インキの製造>
顔料として、C.I.Pigment Blue15:4を20部と、顔料分散剤とし
て、ソルスパーズ32000を10部と、重合性化合物として、フェノキシエチルアクリ
レートを70部とを、ハイスピードミキサーで均一になるまで撹拌した後、横型サンドミ
ルで約1時間分散して、顔料分散体C1を作製した。
次いで、顔料分散体C1を10部;重合性化合物として、N-ビニルカプロラクタムを
15部と、フェノキシエチルアクリレートを41.7部と、イソボルニルアクリレートを
5部と、ジプロピレングリコールジアクリレートを10部と、エトキシ化(3)トリメチ
ロールプロパントリアクリレートを10部;重合開始剤として、TPOを5部と、ITX
を3部;表面張力調整剤としてBYK-UV3510を0.1部;有機溶剤としてエチレ
ングリコールモノブチルエーテルアセテートを0.1部;重合禁止剤として2,6-ジ-
t-ブチル-4-メチルフェノールを0.1部を、混合容器内に投入し、ハイスピードミ
キサーで2時間撹拌した。顔料を除く固体成分の溶解残りがないことを確認したのち、孔
径1μmのメンブランフィルターで濾過を行い、着色インキC-1を作製した。
また使用した原料を変えた以外は上記着色インキC-1と同様の方法で、表3に記載の
着色インキC-2~9を作製した。なお、表3中、空欄は当該成分を配合していないこと
を表す。また上述の通り、あらかじめ製造した顔料分散体C1を使用して着色インキを製
造しているが、表3中では、当該顔料分散体C1を、構成成分である、顔料、顔料分散剤
、及び、フェノキシエチルアクリレート(PEA)に分解して記載した。
Figure 0006994635000005
[実施例20~29]
<インキセットの評価>
上述したインクジェット記録装置を用いて、被記録媒体上に、プライマーインキP-1
の層(膜厚12μm)を、インクジェット印刷により作製した。次いで、上記インクジェ
ット記録装置内のインキを着色インキに入れ替えた後、前記プライマーインキ層上に、着
色インキの層(膜厚12μm)を、インクジェット印刷により作製し、ベタ画像を作製し
た。なお、ベタ画像の作製に用いた着色インキは、表4の通りである。
<インキセットの密着性の評価>
上述したプライマーインキの密着性評価と同様の方法で、上記で作製したベタ画像の密
着性を評価した。評価基準はプライマーインキの密着性評価と同様とし、3点以上で、実
用上問題ないレベルであるとした。
<インキセットのLED硬化性の評価>
上述したプライマーインキのLED硬化性評価と同様の方法で、上記で作製したベタ画
像のLED硬化性を評価した。評価基準はプライマーインキのLED硬化性評価と同様と
し、3点以上で、実用上問題ないレベルであるとした。
<着色インキの画質の評価>
上記で作製したベタ画像(被記録媒体として、ガラスを使用したもの)について、顔料
の凝集ムラ及び光沢性を評価し、これらから印刷画質を総合的に判断した。なお顔料の凝
集ムラは、顕微鏡観察により判定し、光沢性は、光度計MULTI Gloss 268
(コニカミノルタ社製)を用い、ベタ画像の20°反射の光沢度を測定することで判定し
た。評価基準は下記の通りとし、3点以上で、実用上問題ないレベルであるとした。
5:凝集ムラがなく、光沢値が50以上であった
4:凝集ムラがなく、光沢値が30以上50未満であった
3:若干の凝集ムラがあり、光沢値が30以上50未満であった
2:凝集ムラが目立ち、光沢値が20以上30未満であった
1:凝集ムラが目立ち、光沢値が20未満であった
Figure 0006994635000006

Claims (7)

  1. 重合性化合物(A-1)と、光重合開始剤(B-1)とを含有し、実質的に着色剤を含
    有しない、インクジェット印刷用プライマーインキであって、
    前記重合性化合物(A-1)が、カルボキシル基含有モノ(メタ)アクリレートモノマ
    ー(A-1-1)と、水酸基含有(メタ)アクリレート(A-1-2)とを含み、
    前記カルボキシル基含有モノ(メタ)アクリレートモノマー(A-1-1)の配合量を
    X(質量%)、前記水酸基含有(メタ)アクリレート(A-1-2)の配合量をY(質量
    %)とした時、X/Yが、0.01~2であり、
    前記光重合開始剤(B-1)が、モノアシルホスフィンオキサイド系重合開始剤を含む
    、インクジェット印刷用プライマーインキ。
  2. 更に、有機溶剤(C-1)を含む、請求項1記載のインクジェット印刷用プライマーイ
    ンキ。
  3. 前記カルボキシル基含有(メタ)アクリレートモノマー(A-1-1)のSP値をa、
    前記有機溶剤(C-1)のSP値をcとした時、a-cの値が-4.0~4.5である、
    請求項2記載のインクジェット印刷用プライマーインキ。
  4. 前記水酸基含有(メタ)アクリレート(A-1-2)が、エポキシ(メタ)アクリレー
    トを含む、請求項1~3いずれかに記載のインクジェット印刷用プライマーインキ。
  5. 請求項1~4いずれかに記載のインクジェット印刷用プライマーインキ、及び、インク
    ジェット印刷用着色インキを含むインキセットであって、
    前記インクジェット印刷用着色インキが、顔料と、重合性化合物(A-2)と、光重合
    開始剤(B-2)とを含有し、
    前記重合性化合物(A-2)が、N-ビニル化合物を含む、インキセット。
  6. 前記重合性化合物(A-2)が、更に2官能以上の(メタ)アクリレートモノマーを含
    み、
    前記2官能以上の(メタ)アクリレートモノマーの含有量が、前記着色インキ全質量中
    5質量%以上である、請求項5記載のインキセット。
  7. 前記2官能以上の(メタ)アクリレートモノマーが、エチレンオキサイド基及び/又は
    プロピレンオキサイド基を有する、請求項6記載のインキセット。
JP2020103612A 2020-06-16 2020-06-16 インクジェット印刷用プライマーインキ及びインクジェットインキセット Active JP6994635B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020103612A JP6994635B2 (ja) 2020-06-16 2020-06-16 インクジェット印刷用プライマーインキ及びインクジェットインキセット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020103612A JP6994635B2 (ja) 2020-06-16 2020-06-16 インクジェット印刷用プライマーインキ及びインクジェットインキセット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021195467A JP2021195467A (ja) 2021-12-27
JP6994635B2 true JP6994635B2 (ja) 2022-01-14

Family

ID=79197281

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020103612A Active JP6994635B2 (ja) 2020-06-16 2020-06-16 インクジェット印刷用プライマーインキ及びインクジェットインキセット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6994635B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7110508B1 (ja) * 2022-03-31 2022-08-01 サカタインクス株式会社 裏刷り用活性エネルギー線硬化型インキ組成物
JP7456032B1 (ja) 2023-02-21 2024-03-26 マクセル株式会社 光硬化型インクジェット記録用プライマーインク組成物、インクセット、および記録方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007091826A (ja) 2005-09-27 2007-04-12 Fujifilm Corp インク組成物、インクジェット記録方法、平版印刷版の製造方法、及び平版印刷版
JP2015183146A (ja) 2014-03-26 2015-10-22 東洋インキScホールディングス株式会社 重合性組成物、及びそれを用いた活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ
WO2017145484A1 (ja) 2016-02-25 2017-08-31 富士フイルム株式会社 水性硬化性組成物、及び、水溶性光重合開始剤
JP2017218510A (ja) 2016-06-08 2017-12-14 三菱ケミカル株式会社 活性エネルギー線重合性組成物及びその硬化物
JP2021017033A (ja) 2019-07-23 2021-02-15 株式会社リコー 印刷物の製造方法及び印刷物の製造装置、並びに印刷物

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007091826A (ja) 2005-09-27 2007-04-12 Fujifilm Corp インク組成物、インクジェット記録方法、平版印刷版の製造方法、及び平版印刷版
JP2015183146A (ja) 2014-03-26 2015-10-22 東洋インキScホールディングス株式会社 重合性組成物、及びそれを用いた活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ
WO2017145484A1 (ja) 2016-02-25 2017-08-31 富士フイルム株式会社 水性硬化性組成物、及び、水溶性光重合開始剤
JP2017218510A (ja) 2016-06-08 2017-12-14 三菱ケミカル株式会社 活性エネルギー線重合性組成物及びその硬化物
JP2021017033A (ja) 2019-07-23 2021-02-15 株式会社リコー 印刷物の製造方法及び印刷物の製造装置、並びに印刷物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021195467A (ja) 2021-12-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5372295B2 (ja) 活性エネルギー線硬化性インクジェット記録用インク
JP6658738B2 (ja) インクジェット記録用マゼンタインキ
JP7056149B2 (ja) 活性エネルギー線硬化型インクジェットインキセット
JP6720628B2 (ja) 印刷物の製造方法
JP5770765B2 (ja) 放射線硬化型インクジェットインクセット及びインクジェット記録方法
WO2015147177A1 (ja) 活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ
JP5034265B2 (ja) 紫外線硬化型インクジェット記録用インク組成物
WO2015060397A1 (ja) 活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ及びインキセット
JP5697625B2 (ja) 放射線硬化型インクジェットインクセット及びインクジェット記録方法
CN111247003A (zh) 自由基uv可固化喷墨油墨套装和喷墨印刷方法
JP6994635B2 (ja) インクジェット印刷用プライマーインキ及びインクジェットインキセット
JP7064091B1 (ja) 紫外線硬化型インクジェットインキ
JP2017137369A (ja) 活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ
JP2018172480A (ja) 活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ
CN114072471B (zh) 油墨组、记录方法和印刷物
CN113166573B (zh) 活性能量射线固化型喷墨油墨、喷墨记录物和喷墨记录物的制造方法
JP6735011B1 (ja) インキセット、インクジェット記録方法、及び、印刷物
JP2012067226A (ja) インク組成物、インクジェット記録方法及び印画物
CN114867799A (zh) 活性能量射线固化型喷墨油墨和活性能量射线固化型油墨组
KR20230088684A (ko) 광경화형 잉크젯 인쇄용 잉크 조성물

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201022

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211109

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20211112

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211112

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20211112

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6994635

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350