JP2007314744A - 2液型光硬化インク組成物セット、これを用いたインクジェット記録方法、並びにインクジェット記録装置及び印刷物 - Google Patents

2液型光硬化インク組成物セット、これを用いたインクジェット記録方法、並びにインクジェット記録装置及び印刷物 Download PDF

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Abstract

【課題】硬化性、保存安定性がより優れた2液型光硬化インク組成物セットを提供する。
【解決手段】少なくとも光ラジカル重合開始剤とラジカル重合性化合物とを含有し、色材を含有しないインク組成物Aと、少なくとも色材とラジカル重合性化合物を含有し光ラジカル重合開始剤を含有しないインク組成物Bとによりなることを特徴とする2液型光硬化インク組成物セット。
【選択図】なし

Description

本発明は、光により硬化する光硬化インク組成物に関し、硬化性、保存安定性に優れた2液型光硬化インク組成物セットに関するものである。
インクジェット記録方法は、インク組成物の小滴を飛翔させ、紙等の記録媒体に付着させて印刷を行う印刷方法である。このインクジェット記録方法は、高解像度、高品位な画像を、高速で印刷することができるという特徴を有するものである。インクジェット記録方法に使用されるインク組成物は、水性溶媒を主成分とし、これに着色成分および目詰まりを防止する目的でグリセリン等の湿潤剤を含有したものが一般的である。
一方、水性インク組成物が浸透し難い種類の紙、即ちコート紙、印刷本紙、布類、または浸透しない金属、プラスチック等の素材、例えばフェノール、メラミン、塩化ビニル、アクリル、ポリカーボネートなどの樹脂から製造される板、フィルムなどの記録媒体に印字する場合、インク組成物には、色材が安定して記録媒体に固着できる成分を含有することが要求される。
この様な要求に対しては、色材、光硬化剤(ラジカル重合性化合物)、(光ラジカル)重合開始剤等を含んでなる光硬化インクジェットインクが開示されている(例えば、特許文献1参照)。このインクによれば、記録媒体へのインクの滲みを防止し、画質を向上させることができるとされている。
近年これら光硬化インクジェットインクは、カラーフィルタの製造、プリント基板への印刷、プラスチックカード、ビニールシート、プラスチック部品への印刷、大型看板、屋外・屋内広告用の印刷、バーコードや日付の印刷等に使用されるようになってきている。
特許文献2には、保存安定性、安全性が良好で、硬化定着させるためのエネルギーが少なく、記録媒体上に形成できる画像の耐薬品性、機械的強度、密着性に優れた光硬化型インクジェットインクとするため、樹枝状ポリマーの一種であるデンドリマーを用いる技術が開示されている。デンドリマーは、一般的な線形高分子に比べて、官能基が表面に高密度に密集した分子構造を有するので、機能性高分子ナノ材料として期待されている。また、デンドリマーは、線状高分子化合物に比べて粘度が低いものである。
米国特許第5623001号明細書 特開2004−99796号公報
光硬化インクジェットインクには、保存安定性の問題、即ち保存期間中に粘度増加やゲルの発生等の問題が生じる場合が多い。これはインク自体に化学反応性を持たせているためであり、いわば本質的な問題である。硬化反応性の高い物質ほど保存安定性の低いことは自明の理である。そこで、保存安定性の暗反応を禁止する熱ラジカル重合禁止剤をインク組成物中に多量に添加すると、硬化反応時の重合反応まで阻害してしまい、良好な画像形成が困難になる。
特に、光硬化型インク組成物のラジカル重合性化合物として、樹枝状ポリマーの1種であるデンドリマーやハイパーブランチポリマーを用いた場合、その最外面に重合性の官能基が高密度かつ集中的に配置された分子構造であるため、通常のモノマー成分より一層保存安定性の付与が問題となる。しかし、最外面に重合性官能基を導入しない場合、硬化反応後に相分離、ブリードアウトして、膜強度が落ちてしまう。
また、インク組成物中、ラジカル重合性化合物としてデンドリマーを用いた場合、デンドリマー自体は、通常のモノマー成分に比べると粘度が高く、5重量%以下程度しか用いることができなかった。例えば、特許文献2の実施例では、インク組成物中、3質量%しか用いていなかった。この程度のデンドリマー添加量では硬化性を格段に向上させる程の効果は得られない。
また、特許文献2に開示されている実施例のデンドリマーでは構造制御が不十分であり、インク組成物中にデンドリマーを3質量%しか添加しないにも関わらず、25℃でのインク粘度が30mPa・s以上になっているため、インクジェットヘッド及びインク組成物を加温上昇して、通常のインクジェットインクの粘度である10mPa・s以下にしないと、印字が困難であり、吐出不良が多発する。そして、インクジェットヘッド及びインク組成物を加温し、低粘度化して用いた場合には、熱重合反応の進行により、インクの信頼性が低下したり、印刷装置を構成する部材が劣化することが避けられない。
粘度低下を目的として、低粘度の希釈剤、すなわち、重合性官能基を持たない有機溶剤や水を添加することも行われているが、このように硬化反応に関与しない成分を添加することは、硬化反応の前処理として加熱や送風などの手段により乾燥処理を行わねばならなかったり、記録媒体に吸収層を設けるなどの特別な処理を行う必要があったりして、工程の負荷が増大するので好ましくない。
また、この場合には、乾燥工程が不十分なまま硬化反応を行うと、残留溶剤や残留水分は重合熱により発泡したり、硬化物から押し出され、ブリードアウトして硬化膜の表面に残留し、タック(べたつき)の原因になったりする。
そこで本発明は、上記従来の技術の欠点を克服し、画像硬化性と保存安定性が優れた2液型光硬化インク組成物セットを提供しようとするものである。
本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、以下の構成を採用することによって、上記目的が達成され、本発明を成すに至った。
即ち本発明は、以下の通りである。
(1)少なくとも光ラジカル重合開始剤とラジカル重合性化合物とを含有し、色材を含有しないインク組成物Aと、少なくとも色材とラジカル重合性化合物を含有し、光ラジカル重合開始剤を含有しないインク組成物Bとによりなることを特徴とする2液型光硬化インク組成物セット。
(2)前記インク組成物A及び前記インク組成物Bは水を含有していないことを特徴とする(1)に記載の2液型光硬化インク組成物セット。
(3)前記インク組成物A及び/又は前記インク組成物Bのラジカル重合性化合物としてエチレングリコールモノアリルエーテル及び/又はN−ビニル化合物を含有することを特徴とする(1)又は(2)に記載の2液型光硬化インク組成物セット。
(4)前記インク組成物A及び/又は前記インク組成物Bに含まれるエチレングリコールモノアリルエーテル及び/又はN−ビニル化合物は20重量%〜80重量%の範囲であることを特徴とする(3)に記載の2液型光硬化インク組成物セット。
(5)前記N−ビニル化合物はN−ビニルフォルムアミドであることを特徴とする(3)又は(4)に記載の2液型光硬化インク組成物セット。
(6)前記インク組成物A及び/又は前記インク組成物Bのラジカル重合性化合物として樹枝状ポリマーを含有することを特徴とする(1)〜(5)のいずれか一項に記載の2液型光硬化インク組成物セット。
(7)前記樹枝状ポリマーがデンドリマー及び/又はハイパーブランチポリマーであることを特徴とする(6)に記載の2液型光硬化インク組成物セット。
(8)前記樹枝状ポリマーの濃度が3〜30重量%であることを特徴とする(6)又は(7)に記載の2液型光硬化インク組成物セット。
(9)前記インク組成物A及び/又は前記インク組成物Bは界面活性剤を含むことを特徴とする(1)〜(8)のいずれか一項に記載の2液型光硬化インク組成物セット。
(10)界面活性剤としてポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン又はポリエステル変性ポリジメチルシロキサンを用いることを特徴とする(9)に記載の2液型光硬化インク組成物セット。
(11)前記インク組成物A及び/又は前記インク組成物Bは重合促進剤を含有することを特徴とする(1)〜(10)のいずれか一項に記載の2液型光硬化インク組成物セット。
(12)前記重合促進剤としてアミン化合物、チオキサントン、重合性微粒子のいずれか一つ以上を含有することを特徴とする(11)に記載の2液型光硬化インク組成物セット。
(13)前記インク組成物Aに含有される前記光ラジカル重合開始剤は、α− アミノケトン、α− ヒドロキシケトン、アシルフォスフィンオキサイドのいずれか一つであることを特徴とする(1)〜(12)のいずれか一項に記載の2液型光硬化インク組成物セット。
(14)前記光ラジカル重合開始剤はα− アミノケトン、α− ヒドロキシケトン、アシルフォスフィンオキサイドのいずれか2種以上を混合して使用されることを特徴とする(13)に記載の2液型光硬化インク組成物セット。
(15)前記インク組成物A及び前記インク組成物Bは熱ラジカル重合禁止剤を含有することを特徴とする(1)〜(14)のいずれか一項に記載の2液型光硬化インク組成物セット。
(16)前記熱ラジカル重合禁止剤はHALS系化合物であることを特徴とする(15)に記載の2液型光硬化インク組成物セット。
(17)前記インク組成物Bに含有される前記色材は顔料であることを特徴とする(1)〜(16)のいずれか一項に記載の2液型光硬化インク組成物セット。
(18)(1)〜(17)のいずれか一項に記載の前記2液型光硬化インク組成物セットを用いたことを特徴とするインクジェット記録方法。
(19)(18)に記載の前記インクジェット記録方法を用いたことを特徴とするインクジェット記録装置。
(20)(18)に記載のインクジェット記録方法及び/又は(19)に記載のインクジェット記録装置を用いて、少なくとも画像の一部が形成されたことを特徴とする印刷物。
以下、本発明の2液型光硬化インク組成物セットについて詳細に説明する。
本発明の2液型光硬化インク組成物セットは、少なくとも光ラジカル重合開始剤とラジカル重合性化合物とを含有し、色材を含有しないインク組成物Aと、少なくとも色材とラジカル重合性化合物を含有し、光ラジカル重合開始剤を含有しないインク組成物Bとによりなる。また、本発明の2液型光硬化インク組成物セットは水を含有しないことが好ましい。
本発明のインク組成物Aに用いられる光ラジカル重合開始剤としては、特に限定されないが、α−アミノケトン、α−ヒドロキシケトン、アシルフォスフィンオキサイドが好ましく、例えば、α−ヒドロキシアルキルフェノン、α−アミノアルキルフェノン、モノアシルフォスフィンオキサイド、ビスアシルフォスフィンオキサイドが挙げられる。
また、Irgacure 127、184、369、379、1700、1800、1850、1870、819、Darocur 1173、TPO、(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)の商品名で入手可能な光ラジカル重合開始剤も使用することができる。
インク組成物Aおよび/又はインク組成物Bに用いられるラジカル重合性化合物としては、エチレングリコールモノアリルエーテル及び/又はN−ビニル化合物、好ましくはN−ビニルフォルムアミドを含有する。
エチレングリコールモノアリルエーテル及び/又はN−ビニルフォルムアミドは、単官能のラジカル重合性モノマーであり、保存中暗反応により、望まない重合が生じる傾向が低く、使用に当たって好適である。
エチレングリコールモノアリルエーテル及び/又はN−ビニルフォルムアミドの添加量が20重量%未満ではインク組成物の粘度、分散安定性、保存安定性等の問題が生じ、80重量%を超えて多くなると2液型光硬化インク組成物としての硬化性、皮膜強度が不十分となる場合がある。より好ましくは20重量%〜70重量%程度の範囲である。
また、本発明のインク組成物A及び/又はBには、ラジカル重合性化合物として、樹枝状ポリマーが含まれる場合がある。樹枝状ポリマーとしては、以下に示すように大きく6つの構造体に分類できる。
I デンドリマー
II リニア−デンドリティックポリマー
III デンドリグラフトポリマー
IV ハイパーブランチポリマー
V スターハイパーブランチポリマー
VI ハイパーグラフトポリマー
この中でもI〜IIIは分岐度(DB:degree of branching)が1であり、欠陥の無い構造を有しているのに対し、IV〜VIは欠陥を含んでいても良いランダムな分岐構造を有している。特にデンドリマーは、一般的に用いられている直線状の高分子に比べて、反応性の官能基をその最外面に高密度かつ集中的に配置する事が可能であり、機能性高分子材料として期待が高い。また、ハイパーブランチポリマーもデンドリマーほどではないにせよ、その最外面に反応性の官能基を数多く導入する事が可能であり、硬化性に優れている。
これら樹枝状ポリマーは、従来の直線状高分子や分岐型高分子とは異なり、3次元的に枝分かれ構造を繰り返し、高度に分岐している。その為、同一分子量の直線状高分子と比較して粘度を低く抑える事が可能である。
本発明で使用するデンドリマーの合成法には、中心から外に向かって合成するDivergent法と外から中心に向かって行うConvergent法を挙げることが出来る。
本発明において使用されるデンドリマーまたはハイパーブランチポリマーは、室温で固体であって、数平均分子量が1000〜100000の範囲のものが望ましく、特に2000〜50000の範囲のものが好ましく使用される。分子量が上記の範囲より低い場合には定着画像がもろくなり、また、分子量が上記の範囲より高い場合には、添加量を下げてもインクの粘度が高くなりすぎて吐出特性の点で実用的ではなくなる。
また、本発明において使用されるデンドリマーおよび/またはハイパーブランチポリマーは、最外面にラジカル重合可能な官能基を有するデンドリマーおよび/またはハイパーブランチポリマーであることが好ましい。最外面にラジカル重合可能な構造とすることにより、重合反応が速やかに進行する。
デンドリマー構造を有するポリマーの例としては、アミドアミン系デンドリマーは、米国特許第4,507,466号、同4,558,120号、同4,568,737号、同4,587,329号、同4,631,337号、同4,694,064号明細書に、フェニルエーテル系デンドリマーは、米国特許第5,041,516号明細書、Journal of American Chemistry 112巻(1990年、7638〜7647頁))等に示されたものが挙げられる。アミドアミン系デンドリマーについては、末端アミノ基とカルボン酸メチルエステル基を持つデンドリマーが、Aldrich社より「StarburstTM(PAMAM)」として市販されている。また、そのアミドアミン系デンドリマーの末端アミノ基を、種々のアクリル酸誘導体およびメタクリル酸誘導体と反応させ、対応する末端をもったアミドアミン系デンドリマーを合成して、それらを使用することもできる。
利用できるアクリル酸誘導体およびメタクリル酸誘導体としては、メチル、エチル、n−ブチル、t−ブチル、シクロヘキシル、パルミチル、ステアリル等のアクリル酸或いはメタクリル酸アルキルエステル類、アクリル酸アミド、イソプロピルアミド等のアクリル酸或いはメタクリル酸アルキルアミド類があげられるが、これに限られるものではない。
また、フェニルエーテル系デンドリマーについては、Journal of American Chemistry 112巻(1990年、7638〜7647頁))に種々のものが記載され、例えば、3,5− ジヒドロキシベンジルアルコールを用い、3,5−ジフェノキシベンジルブロミドと反応させて第2世代のベンジルアルコールを合成し、そのOH基をCBr4およびトリフェニルホスフィンを用いてBrに変換した後、同様に3,5− ジヒドロキシベンジルアルコールと反応させて次世代のベンジルアルコールを合成し、以下上記の反応を繰り返して所望のデンドリマーを合成することが記載されている。フェニルエーテル系デンドリマーについても、末端ベンジルエーテル結合の代わりに、末端を種々の化学構造をもつもので置換することができる。例えば、Journal of American Chemistry 112巻(1990年、7638〜7647頁))に記載のデンドリマーの合成に際して、上記ベンジルブロミドの代わりに種々のアルキルハライドを用いれば、相当するアルキル基を有する末端構造を有するフェニルエーテル系デンドリマーが得られる。その他ポリアミン系デンドリマーは、Macromol.Symp.77、21(1994)に示されているポリアミン系デンドリマーおよびその末端基を変性した誘導体を使用することができる。
ハイパーブランチポリマーとしては、例えば、ハイパーブランチポリエチレングリコール等が使用できる。ハイパーブランチポリマーは、1分子内に分岐部分に相当する2つ以上の一種の反応点とつなぎ部分に相当する別種のただ1つの反応点とをもち合わせたモノマーを用い、標的ポリマーを1段階で合成することにより得られるものである(Macromolecules、29巻(1996)、3831−3838頁)。例えば、ハイパーブランチポリマー用モノマーの一例として、3,5− ジヒドロキシ安息香酸誘導体があげられる。ハイパーブランチポリマーの製造例をあげると、1−ブロモ−8−(t−ブチルジフェニルシロキシ)−3,6−ジオキサオクタンと3,5−ジヒドロキシ安息香酸メチルとから得られた3,5−ビス((8′−(t−ブチルジフェニルシロキシ)−3′,6′−ジオキサオクチル)オキシ)安息香酸メチルの加水分解物である3,5−ビス((8′−ヒドロキシ−3′,6′−ジオキサオクチル)オキシ)安息香酸メチルをジブチル錫ジアセテートと窒素雰囲気下で加熱して、ハイパーブランチポリマーであるポリ[ビス(トリエチレングリコール)ベンゾエート]を合成することができる。
3,5−ジヒドロキシ安息香酸を用いた場合、ハイパーブランチポリマー末端基は水酸基となるため、この水酸基に対して、適当なアルキルハライドを用いることにより、種々の末端基を有するハイパーブランチポリマーを合成することができる。
デンドリマー構造を有する単分散ポリマーまたはハイパーブランチポリマー等は、主鎖の化学構造とその末端基の化学構造によりその特性が支配されるが、特に末端基や化学構造中の置換基の相違によりその特性が大きく異なるものとなる。特に末端に重合性基を有するものは、その反応性ゆえに、光反応後のゲル化効果が大きく有用である。重合性基を有するデンドリマーは、末端にアミノ基、置換アミノ基、ヒドロキシル基等の塩基性原子団を有するものの末端に、重合性基を有する化合物で化学修飾して得られる。
例えば、アミノ系デンドリマーに活性水素含有(メタ)アクリレート系化合物をマイケル付加させてなる多官能化合物に、例えば、イソシアネート基含有ビニル化合物を付加させて合成する。また、アミノ系デンドリマーに例えば、(メタ)アクリル酸クロライド等を反応させることで末端に重合性基を有するデンドリマーが得られる。このような重合性基を与えるビニル化合物としては、ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物があげられ、その例としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸及びそれらの塩等、後述する種々のラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物があげられる。
本発明において、上記のデンドリマーおよびハイパーブランチポリマーは1種のみを単独で用いてもよいし、他の種類のデンドリマーおよびハイパーブランチポリマーと併用してもよい。
本発明の2液型光硬化インク組成物セットのインク組成物Bにおいて、上記樹脂状ポリマーの添加量は、3重量%〜30重量%程度の範囲が好ましく2液型光硬化インク組成物セットとしての適性を保持できる。より好ましくは5重量%〜25重量%程度の範囲である。樹脂状ポリマーの添加量が3重量%未満では2液型光硬化インク組成物セットとしての硬化性が不十分であり、30重量%を超えて高くなるとインク組成物の粘度、分散安定性、保存安定性等の問題が生じる場合がある。
本発明の2液型光硬化インク組成物セットのインク組成物A及びインク組成物Bには、その他のラジカル重合性化合物を含有していても良い。
他のラジカル重合性化合物としては、特に限定されないが、例えば単量体(モノマー)が挙げられる。
モノマーとは、高分子の基本構造の構成単位となり得る分子をいう。また本発明において用いられるモノマーは光重合性モノマーとも呼ばれ、単官能モノマー、二官能モノマー、多官能モノマーがあり、いずれも用いることができる。いずれのモノマーも、PII値(Primary Irritation Index、一次皮膚刺激性)が2以下であることが好ましい。
本発明に使用し得る、PII値が2以下の、単官能モノマー、二官能モノマー及び多官能モノマーを以下の表1に例示する。

なお、上記表中の粘度は25℃における測定値である。
また、本発明の2液型光硬化インク組成物セットのラジカル重合性化合物として、前述のモノマーの他に、オリゴマーを含有していても良い。
なお、光ラジカル重合開始剤を含有するインク組成物Aにラジカル重合性化合物を含む場合には、単官能のラジカル重合性モノマーであれば、保存中に、光ラジカル重合開始剤と反応して、望まない重合が生じる可能性も低い。ここで用いる単官能モノマーとしては、N−ビニルフォルムアミドやエチレングリコールモノアリルエーテル等が好適である。
本発明のインク組成物A及び/又はインク組成物Bは、界面活性剤を使用することができ、例えばシリコーン系界面活性剤として、ポリエステル変性シリコーンやポリエーテル変性シリコーンを用いることが好ましく、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン又はポリエステル変性ポリジメチルシロキサンを用いることが特に好ましい。具体例としては、BYK−347、BYK−348、BYK−UV3500、3510、3530、3570(ビックケミー・ジャパン株式会社製)を挙げることができる。
本発明の2液型光硬化インク組成物セットのインク組成物Aまたはインク組成物Bには重合促進剤が含まれていても良い。重合促進剤としては、特に限定されないが、アミン化合物、チオキサントン、重合性微粒子のいずれか一つ以上を含有することが好ましく、例えば、アミノベンゾエートであるDarocur EHA、EDB(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、チオキサントン、イソプロピルチオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、その表面に重合性官能基を導入した重合性微粒子等が挙げられる。
また、本発明の2液型光硬化インク組成物セットのインク組成物Aまたはインク組成物Bは、熱ラジカル重合禁止剤を含有することが好ましい。これにより、インク組成物の保存安定性が向上する。熱ラジカル重合禁止剤には、一般的な重合性組成物に配合されているものが使用でき、例えば、フェノール系酸化防止剤、ヒンダード・アミン光安定剤、リン系酸化防止剤、広く(メタ)アクリルモノマーに用いられるハイドロキノンモノメチルエーテルの他、ハイドロキノン、t−ブチルカテコール、ピロガロール等が挙げられるが、好ましくはHALS系化合物であり、Irgastab UV−10(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)が挙げられる。
また、本発明の2液型光硬化インク組成物セットは、インク組成物Bのみに色材を含有する。この場合に用いられる色材は、顔料が印刷物の耐久性の点から好ましい。
本発明で使用される顔料としては、特別な制限なしに無機顔料、有機顔料を使用することができる。
無機顔料としては、酸化チタンおよび酸化鉄に加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。また、有機顔料としては、アゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料などを含む)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用することができる。
顔料の具体例としては、カーボンブラックとして、C.I.ピグメントブラック7、三菱化学社製のNo.2300、No.900、MCF88、No.33、No.40、No.45、No.52、MA7、MA8、MA100、No.2200B等が、コロンビア社製のRaven5750、同5250、同5000、同3500、同1255、同700等が、キャボット社製のRegal 400R、同330R、同660R、Mogul L、同700、Monarch 800、同880、同900、同1000、同1100、同1300、同1400等が、デグッサ社製のColor Black FW1、同FW2、同FW2V、同FW18、同FW200、Color Black S150、同S160、同S170、Printex 35、同U、同V、同140U、Special Black 6、同5、同4A、同4等が挙げられる。
イエローインクに使用される顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、12、13、14、16、17、73、74、75、83、93、95、97、98、109、110、114、120、128、129、138、139、150、151、154、155、180、185、213等が挙げられる。
また、マゼンタインクに使用される顔料としては、C.I.ピグメントレッド5、7、12、48(Ca)、48(Mn)、57(Ca)、57:1、112、122、123、168、184、202、209、C.I.ピグメントヴァイオレット 19等が挙げられる。
さらに、シアンインクに使用される顔料としては、C.I.ピグメントブルー1、2、3、15:3、15:4、60、16、22が挙げられる。
その他にも、ホワイトインクに使用される顔料として、二酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸バリウム、シリカ、アルミナ、カオリン、クレー、タルク、白土、水酸化アルミ、炭酸マグネシウム、白色中空樹脂エマルジョン等が挙げられ、好ましくはこれらからなる群から選択される1種又は2種以上の混合物である。
また、メタリックインクに使用できる顔料としては、特に限定されないが、例えば、シート状基材面に剥離用樹脂層と金属又は金属化合物層とが順次積層された構造からなる複合化顔料原体の前記金属又は金属化合物層と前記剥離用樹脂層の界面を境界として前記シート状基材より剥離し粉砕したものが挙げられる。
該金属箔片を製造するための複合化顔料原体の金属又は金属化合物層に用いられる金属又は金属化合物は、金属光沢を有する等の機能を有するものであれば特に限定されるものではないが、アルミニウム、銀、金、ニッケル、クロム、錫、亜鉛、インジウム、チタン、銅等が使用され、これらの単体金属、金属化合物又はこれらの合金およびそれら混合物の少なくとも一種が使用される。また、各色の顔料はその色調を調整する為に、互いに混合して用いる事も可能である。例えば、赤みのブラックの色調を青みに変える目的で、ピグメントブラック7とピグメントブルー15:3を混合する事も可能である。加えて、蛍光増白剤を添加する事も可能である。
本発明の好ましい態様によれば、無機・有機顔料はその平均粒径が10nm〜200nmの範囲にあるものが好ましく、より好ましくは50nm〜150nm程度のものである。メタリック顔料としては、平均厚み30nm以上、100nm以下、50%体積平均粒子径が1.0μm以上、4.0μm以下、粒度分布における最大粒子径が12μm以下の金属箔片が好ましい。
インク組成物における色材の添加量は、0.1重量%〜25重量%程度の範囲が好ましく、より好ましくは0.5重量%〜15重量%程度の範囲である。
本発明の好ましい態様によれば、これらの顔料は、分散剤または界面活性剤で水性媒体中に分散させて得られた顔料分散液としてインク組成物Aまたはインク組成物Bとすることができる。好ましい分散剤としては、顔料分散液を調製するのに慣用されている分散剤、例えば高分子分散剤を使用することができる。
また、インク組成物が色材を含有する場合、その色材を含有するインク組成物は、各色毎の複数有するものであっても良い。例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの基本4色に加えて、それぞれの色毎に同系列の濃色や淡色を加える場合、マゼンタに加えて淡色のライトマゼンタ、濃色のレッド、シアンに加えて淡色のライトシアン、濃色のブルー、ヴァイオレットが挙げられる。または中間色のグリーン、オレンジ、も挙げられる。更に無彩色であるブラックに加えて、その淡色であるグレイ、ライトブラック、濃色であるマットブラック、同じく無彩色であるホワイトに加えてクリーム、アイヴォリー、更に加えてメタリック色であればシルバー、ゴールド、カッパー、クロームシルバー等が挙げられる。
また、必要に応じて、レベリング添加剤、マット剤、膜物性を調整するためのポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ポリアクリルポリオール樹脂、ポリオキシアルキレンポリアルキレンアミン樹脂、ワックス類を添加することが出来る。また、本発明のインク組成物Aまたはインク組成物Bには、2液型光硬化インクに使用し得る、公知公用のその他の成分として、湿潤剤、浸透溶剤、pH調整剤、防腐剤、防かび剤等を添加しても良い。
本発明の2液型光硬化インク組成物セットは、インク組成物Aおよびインク組成物Bを混合した後に光照射をすることにより硬化反応を行う。混合は硬化反応前であれば、印刷前・印刷後のどちらでも良い。即ち、該混合および印刷は、インク組成物Aとインク組成物Bとを記録媒体上の同位置に付着させる形態でも良く、また、インク組成物Aとインク組成物Bとを混合し記録媒体上に付着させる形態でも良い。
本発明の2液型光硬化インク組成物セットを用いたインクジェット記録方法は、記録媒体上に、インク組成物を吐出し、その後に、紫外線を照射するものが好ましい。
照射光源は特に制限されないが、照射光源は350nm以上、450nm以下の波長の光が好ましい。紫外線の照射量は、10mJ/cm以上、20,000mJ/cm以下であり、また好ましくは50mJ/cm以上、15,000mJ/cm以下の範囲で行う。かかる程度の範囲内における紫外線照射量であれば、十分硬化反応を行うことができる。
紫外線照射は、メタルハライドランプ、キセノンランプ、カーボンアーク灯、ケミカルランプ、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ等のランプが挙げられる。例えばFusion System社製のHランプ、Dランプ、Vランプ等の市販されているものを用いて行うことができる。
また、紫外線発光ダイオード(紫外線LED)や紫外線発光半導体レーザ等の紫外線発光半導体素子により、紫外線照射を行うことができる。
また、本発明のインクジェット記録方法を用いたインクジェット記録装置によって、記録媒体上に所望の記録をすることができる。
また、本発明のインクジェット記録方法及び/又は本発明のインクジェット記録装置を用いて、少なくとも画像の一部が形成された印刷物を形成することができる。印刷物の材質は特に限定するものではない。
以下、本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(光硬化型インクセットの各インク組成物等の調製)
本発明において、樹枝状ポリマーとしてはハイパーブランチポリマーまたはデンドリマーを用いた。
ハイパーブランチポリマーとして、大阪有機化学工業製、「STAR−501」を用いた。この「STAR− 501」は、ジペンタエリスリトールをコアとして官能基を分岐させていったハイパーブランチポリマーであり、希釈モノマーとして、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを含有した、粘度:210Pa・s、官能基数20〜99(アクリル基)のものである。
デンドリマー7および9は以下の通りに合成した。
容量1Lの反応容器にエチレンジアミン 31g、アクリル酸ジメチル 256g、メタノール 300gを入れ、窒素気流下、40℃にて攪拌しながら6時間反応を行った。反応終了後、得られた混合物はロータリーエバポレーターを用いてメタノールを留去した後、大過剰のジエチルエーテル中に加え再沈殿操作により精製した。得られた反応生成物1に500gのメタノールを加えて溶解し、次の反応を行った。
容量2Lの反応容器に反応生成物1を含むメタノール溶液を入れ、240gのエチレンジアミンを加えて、窒素気流下、27℃にて攪拌しながら6時間反応を行った。反応後、同様にメタノール留去、再沈殿操作による精製後、得られた反応生成物2に1000gのメタノールを加えて溶解し、次の反応を行った。
容量5Lの反応容器に反応生成物2を含むメタノール溶液を入れ、アクリル酸ジメチル667gを入れ、窒素気流下、40℃にて攪拌しながら6時間反応を行った。反応後、同様にメタノール留去、再沈殿操作による精製後、得られた反応生成物3に2000gのメタノールを加えて溶解し、次の反応を行った。
反応容器に反応生成物3を含むメタノール溶液を入れ、361gのエチレンジアミンを加えて、窒素気流下、27℃にて攪拌しながら6時間反応を行った。反応後、同様にメタノール留去、再沈殿操作による精製後、得られた反応生成物4に2000gのモレキュラシーブを用いて脱水処理したアセトンを加えて溶解し、次の反応を行った。
反応容器に反応生成物4を含むアセトン溶液 1000gを分取し、カレンズBEI(1,1−Bis(acryloyloxymetyl)ethyl isocyanate、昭和電工社製)2153gを添加し、窒素気流下にて撹拌混合した後、DABCO(1,4−Diazabicyclo〔2,2,2〕octane、東京化成工業社製)1gを更に添加し、撹拌混合し、反応温度を50℃まで昇温してから6時間反応を行った。反応終了後、ロータリーエバポレーターを用いてアセトンを留去した後、6838gのエチレングリコールモノアリルエーテルを添加して、30重量%濃度のデンドリマー7のエチレングリコールモノアリルエーテル溶液8を調製した。
この場合、デンドリマー7の1分子の当たりの最外面に配置されたアクリロイル基数は72個となる。
また、反応性生物4を含むアセトン溶液からロータリーエバポレーターを用いてアセトンを留去した後、6838gのエチレングリコールモノアリルエーテルを添加して30重量%濃度のデンドリマー9のエチレングリコールアリルエーテル溶液10を調製した。このデンドリマー9は最外面にラジカル重合性反応基を持たないものである。
顔料分散液は下記に示す方法によって調製した。
着色剤としてC.I.ピグメントブラック7(カーボンブラック)15部、分散剤としてのディスコールN− 509(大日精化工業社製)3.5部に、モノマーとしてのエチレングリコールモノアリルエーテル(日本乳化剤社製。以下、「AG」と称する)加えて全体を100部とし、混合攪拌して混合物とした。この混合物を、サンドミル(安川製作所社製)を用いて、ジルコニアビーズ(直径1.5mm)と共に6時間分散処理を行った。
その後ジルコニアビーズをセパレータで分離しブラック顔料分散液を得た。
以下同様にしてそれぞれの色に対応する顔料分散液、即ちシアン顔料分散液(C.I.ピグメントブルー15:3)、マゼンタ顔料分散液(C.I.ピグメントヴァイオレット-19)、イエロー顔料分散液(C.I.ピグメントイエロー155)を調製した。
[インク組成物A1〜13、インク組成物B1〜13の調製]
下記の表2〜4、6〜9、11、13および14に示す組成にてインク組成物A1〜13、インク組成物B1〜13を調製した。即ち、モノマー、光ラジカル重合開始剤、重合促進剤、界面活性剤、熱ラジカル重合禁止剤および水の中から、表に示された成分を混合且つ完全に溶解した。次いで顔料分散液を含有する場合には、顔料分散液を攪拌しながら溶媒中に徐々に滴下し、滴下終了後、常温で1時間混合攪拌した。その後、5μmのメンブランフィルターでそれぞれのインク組成物A1〜13およびインク組成物B1〜13をろ過し、所望のインク組成物とした。
表中の数値は「重量%」を示す。
なお、熱ラジカル重合禁止剤は、Irgastab UV− 10(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)を用いた。水としては、イオン交換水を用いた。
(保存安定性試験)
上記の実施例の2液型光硬化インク組成物セットのインク組成物A1〜13、インク組成物B1〜13および比較例のインク組成物を60℃×7日の環境下に放置して、初期粘度(mPa・s)と放置後の粘度(mPa・s)をレオメーター(Physica社製、MCR−300)にて測定して、粘度の変化率を下記の指標で評価した。結果を表5、表10、表12および表15に示す。
AAA:初期粘度と放置後の粘度変化率が±2.5%以下である。
AA:初期粘度と放置後の粘度変化率が±5.0%以下である。
A :初期粘度と放置後の粘度の変化率が±10%以下である。
B :初期粘度と放置後の粘度の変化率が±10%より大きい数値である。
[硬化性試験1]
上記のように調製した2液型光硬化インク組成物セットとしてのインク組成物A及びインク組成物Bをガラス基板上に滴下後混合したものをサンプルとして、以下の要領で2液型光硬化インク組成物セットの硬化性の評価を行った。紫外線照射装置として、ピーク波長365nmの紫外線発光ダイオードNICHIAi−LED「NCCU033」及びピーク波長380nmの紫外線発光ダイオードNICHIA「NCCU001」(共に日亜化学工業社製)を用いて作製したものを使用した。紫外線照射装置の照射条件は、照射面において、365nm及び380nmの波長の照射強度がそれぞれ20mW/cm、即ち合計で40mW/cm2となるようにした。そして、紫外線をサンプルに5秒間照射し、紫外線照射処理一回当たりの積算光量が200mJ/cmとなるようにした。そして、以下の評価基準を用いて2液型光硬化インク組成物セット(表中、単に「インク」と表記する。)の硬化性を評価した。結果を表5、表10、表12および表15に示す。
A: 紫外線照射回数1回で十分な硬化性を有し、使用可能である。
B: 紫外線照射回数2回で十分な硬化性を有し、使用可能である。
C: 紫外線照射を何度も繰り返しても硬化性が不十分であり、使用に耐えない。
なお、表11の実施例12〜15は、インク組成物Aしか例示していないが、この場合インク組成物Bは任意である。
表5より、インク組成物中に水が入っている場合、硬化性が低いことが明らかとなった。
また、表10より、インク組成物A中に色材が入っている場合や、インク組成物B中に光ラジカル重合開始剤が入っている場合には保存安定性が低いことが明らかとなった。
また、表12より、インク組成物中に含まれる熱ラジカル重合禁止剤がHALS系化合物である場合には、保存安定性に優れたインク組成物とすることができることが明らかとなった。
さらに、表14より明らかなように、最外面にラジカル重合性官能基を持ったデンドリマー7を含むインクは、最外面にラジカル重合性官能基を持たないデンドリマー9を含むインクに比べて硬化性に優れたインクとなることが明らかとなった。
[硬化性試験2]
表16に示す各カラーインク組成物セットを使用し、インク組成物Aとしてインク組成物A1を、インク組成物Bとして色材の種類を変更し、インク組成物B1及びB5からB8を用いて、セイコーエプソン株式会社製インクジェットプリンタ PM−G920を利用し、上記例のインク組成物B1、インク組成物B5〜インク組成物B7のそれぞれカラーインクはそれぞれ対応するカラー列に、インク組成物A1はグロスオプティマイザ列に、インク組成物B8はマットブラック列に充填し、常温・常圧下にてそれぞれのカラーインク滴は対応する位置に、インク組成物A1は画像領域全てを覆うような印字条件にてフルカラー画像印刷を実施した。記録媒体にはA4サイズのOHPフィルム(富士ゼロックス(株)製、XEROX FILM<枠なし>)を用いた。そして排紙口に設置した、前記紫外線照射光源により、積算光量が600mJ/cmになるような硬化条件で印字及び硬化処理を行い、フルカラー画像の硬化塗膜が得られる事を確認した。
また、これに加えて、インク組成物A1とインク組成物B8(ホワイトインク)を用いて画像形成より前に下地処理を行うことで、上記の透明な記録媒体であっても裏側が透けて見えないように処理をすることが可能であり、且つ透明な記録媒体に画像を形成した後に画像の上から下地処理を行い、裏側が透けないバックライト印刷が可能となる事も確認した。
以上の結果より明らかなように、本発明に係る各実施例の2液型光硬化インク組成物セットのインク組成物A、インク組成物Bは、硬化性及び保存安定性評価において満足すべき結果が得られ、十分に使用可能であった。

Claims (20)

  1. 少なくとも光ラジカル重合開始剤とラジカル重合性化合物とを含有し、色材を含有しないインク組成物Aと、少なくとも色材とラジカル重合性化合物を含有し、光ラジカル重合開始剤を含有しないインク組成物Bとによりなることを特徴とする2液型光硬化インク組成物セット。
  2. 前記インク組成物A及び前記インク組成物Bは水を含有していないことを特徴とする請求項1に記載の2液型光硬化インク組成物セット。
  3. 前記インク組成物A及び/又は前記インク組成物Bのラジカル重合性化合物としてエチレングリコールモノアリルエーテル及び/又はN−ビニル化合物を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の2液型光硬化インク組成物セット。
  4. 前記インク組成物A及び/又は前記インク組成物Bに含まれるエチレングリコールモノアリルエーテル及び/又はN−ビニル化合物は20重量%〜80重量%の範囲であることを特徴とする請求項3に記載の2液型光硬化インク組成物セット。
  5. 前記N−ビニル化合物はN−ビニルフォルムアミドであることを特徴とする請求項3又は4に記載の2液型光硬化インク組成物セット。
  6. 前記インク組成物A及び/又は前記インク組成物Bのラジカル重合性化合物として樹枝状ポリマーを含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の2液型光硬化インク組成物セット。
  7. 前記樹枝状ポリマーがデンドリマー及び/又はハイパーブランチポリマーであることを特徴とする請求項6に記載の2液型光硬化インク組成物セット。
  8. 前記樹枝状ポリマーの濃度が3〜30重量%であることを特徴とする請求項6又は7に記載の2液型光硬化インク組成物セット。
  9. 前記インク組成物A及び/又は前記インク組成物Bは界面活性剤を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の2液型光硬化インク組成物セット。
  10. 界面活性剤としてポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン又はポリエステル変性ポリジメチルシロキサンを用いることを特徴とする請求項9に記載の2液型光硬化インク組成物セット。
  11. 前記インク組成物A及び/又は前記インク組成物Bは重合促進剤を含有することを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の2液型光硬化インク組成物セット。
  12. 前記重合促進剤としてアミン化合物、チオキサントン、重合性微粒子のいずれか一つ以上を含有することを特徴とする請求項11に記載の2液型光硬化インク組成物セット。
  13. 前記インク組成物Aに含有される前記光ラジカル重合開始剤は、α−アミノケトン、α−ヒドロキシケトン、アシルフォスフィンオキサイドのいずれか一つであることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の2液型光硬化インク組成物セット。
  14. 前記光ラジカル重合開始剤はα−アミノケトン、α−ヒドロキシケトン、アシルフォスフィンオキサイドのいずれか2種以上を混合して使用されることを特徴とする請求項13に記載の2液型光硬化インク組成物セット。
  15. 前記インク組成物A及び前記インク組成物Bは熱ラジカル重合禁止剤を含有することを特徴とする請求項1〜14のいずれか一項に記載の2液型光硬化インク組成物セット。
  16. 前記熱ラジカル重合禁止剤はHALS系化合物であることを特徴とする請求項15に記載の2液型光硬化インク組成物セット。
  17. 前記インク組成物Bに含有される前記色材は顔料であることを特徴とする請求項1〜16のいずれか一項に記載の2液型光硬化インク組成物セット。
  18. 請求項1〜17のいずれか一項に記載の前記2液型光硬化インク組成物セットを用いたことを特徴とするインクジェット記録方法。
  19. 請求項18に記載の前記インクジェット記録方法を用いたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  20. 請求項18に記載のインクジェット記録方法及び/又は請求項19に記載のインクジェット記録装置を用いて、少なくとも画像の一部が形成されたことを特徴とする印刷物。
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