JP2019006997A - 繊維強化樹脂組成物、繊維強化成形体及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)化学修飾ミクロフィブリル化セルロース(MFC)系繊維、(B)無機フィラー及び(C)熱可塑性樹脂を含有する繊維強化樹脂組成物であって、前記(A)化学修飾MFC及び前記(B)無機フィラーが下記(a)及び(b)の要件を満たす繊維強化樹脂組成物:(a)(A)化学修飾MFCが、下式(1):(Lg)Cell-O-R・・・(1)で表される化学修飾セルロース系高分子で構成される繊維のミクロフィブリル化繊維である。(b)(B)無機フィラーが、ガラス繊維、グラスウール、炭素繊維等からなる群から選ばれる1種又は2種以上のフィラーである。
【選択図】なし
Description
項1. 繊維強化樹脂組成物であって、
当該繊維強化樹脂組成物は、(A)化学修飾ミクロフィブリル化セルロース系繊維、(B)無機フィラー及び(C)熱可塑性樹脂を含有し、
前記(A)化学修飾ミクロフィブリル化セルロース系繊維及び前記(B)無機フィラーが下記(a)及び(b)の要件を満たす繊維強化樹脂組成物:
(a)(A)化学修飾ミクロフィブリル化セルロース系繊維が、
下式(1):
(Lg)Cell-O-R・・・・(1)
〔式中、(Lg)Cell-は、セルロース系高分子中のセルロース、ホロセルロース及び/又はリグノセルロースを構成する多糖及びリグニンから水酸基を除いた残基を示す。
式中、-O-Rは、セルロース系高分子中のセルロース、ホロセルロース及び/又はリグノセルロースを構成する多糖及びリグニン中の一部の水酸基の水素原子が置換基Rにより置換されていることを示す。
式中、Rは、炭素数2〜4のアシル基、-(CH2)n-1COOH、-CO(CH2)nCOOH、-COCH=CHCOOH、-(CH2)n-1COO-X+、-CO(CH2)nCOO-X+及び-COCH=CHCOO-X+からなる群から選ばれる1種又は2種以上を示し、nは2〜4の整数を示す。前記COO-X+は、カルボキシ基が無機又は有機塩の状態になった基を示す。〕
で表される化学修飾セルロース系高分子で構成される繊維のミクロフィブリル化繊維である。
(b)(B)無機フィラーが、ガラス繊維、グラスウール、炭素繊維、ガラス微細粉、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、グラフェン、カオリン及びナノクレイからなる群から選ばれる1種又は2種以上のフィラーである。
前記(a)要件の式(1)におけるRが、アセチル基、プロピオニル基、カルボキシメチル基、カルボキシメチル基の塩、カルボキシエチル基、カルボキシエチル基の塩、カルボキシエチルカルボニル基、カルボキシエチルカルボニル基の塩、カルボキシビニルカルボニル基、又はカルボキシビニルカルボニル基の塩である、前記項1に記載の繊維強化樹脂組成物。
前記(a)要件の式(1)におけるRが、アセチル基である前記項1又は2に記載の繊維強化樹脂組成物。
前記(b)要件の(B)無機フィラーが、ガラス繊維又は炭素繊維である、前記項1〜3のいずれかに記載の繊維強化樹脂組成物。
前記(a)要件の式(1)における(Lg)Cell-が、リグノセルロースを構成する多糖及びリグニンから水酸基を除いた残基である、前記項1〜4のいずれかに記載の繊維強化樹脂組成物。
前記(C)熱可塑性樹脂が、ポリアミド、ポリオレフィン、脂肪族ポリエステル、芳香族ポリエステル、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリカーボネート−ABSアロイ(PC-ABSアロイ)及び変性ポリフェニレンエーテル(m-PPE)からなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂である、前記項1〜5のいずれかに記載の繊維強化樹脂組成物。
項7.
前記項1〜6のいずれかに記載の繊維強化樹脂組成物からなる成形体。
項8.
繊維強化樹脂組成物の製造方法であって、
(i)下式(1):
(Lg)Cell-O-R・・・・(1)
〔式中、(Lg)Cell-は、セルロース系高分子中のセルロース、ホロセルロース及び/又はリグノセルロースを構成する多糖及びリグニンから水酸基を除いた残基を示す。
式中、-O-Rは、セルロース系高分子中のセルロース、ホロセルロース及び/又はリグノセルロースを構成する多糖及びリグニン中の一部の水酸基の水素原子が置換基Rにより置換されていることを示す。
式中、Rは、炭素数2〜4のアシル基、-(CH2)n-1COOH、-CO(CH2)nCOOH、-COCH=CHCOOH、-(CH2)n-1COO-X+、-CO(CH2)nCOO-X+及び-COCH=CHCOO-X+からなる群から選ばれる1種又は2種以上を示し、nは2〜4の整数を示す。前記COO-X+は、カルボキシ基が無機又は有機塩の状態になった基を示す。〕
で表される化学修飾セルロース系高分子からなる化学修飾セルロース系パルプ、
(ii)(B)無機フィラー、及び
(iii)(C)熱可塑性樹脂
を溶融混練することで、(A)化学修飾ミクロフィブリル化セルロース系繊維、(B)無機フィラー及び(C)熱可塑性樹脂を含有する繊維強化樹脂組成物を製造する方法であり、 前記(A)化学修飾ミクロフィブリル化セルロース系繊維及び前記(B)無機フィラーが下記(a)及び(b)の要件を満たす繊維強化樹脂組成物の製造方法:
(a)(A)化学修飾ミクロフィブリル化セルロース系繊維が、下式(1):
(Lg)Cell-O-R・・・・(1)
〔式中、(Lg)Cell-は、セルロース系高分子中のセルロース、ホロセルロース及び/又はリグノセルロースを構成する多糖及びリグニンから水酸基を除いた残基を示す。
式中、-O-Rは、セルロース系高分子中のセルロース、ホロセルロース及び/又はリグノセルロースを構成する多糖及びリグニン中の一部の水酸基の水素原子が置換基Rにより置換されていることを示す。
式中、Rは、炭素数2〜4のアシル基、-(CH2)n-1COOH、-CO(CH2)nCOOH、-COCH=CHCOOH、-(CH2)n-1COO-X+、-CO(CH2)nCOO-X+及び-COCH=CHCOO-X+からなる群から選ばれる1種又は2種以上を示し、nは2〜4の整数を示す。前記COO-X+は、カルボキシ基が無機又は有機塩の状態になった基を示す。〕
で表される化学修飾セルロース系高分子で構成される繊維のミクロフィブリル化繊維である。
(b)(B)無機フィラーが、ガラス繊維、グラスウール、炭素繊維、ガラス微細粉、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、グラフェン、カオリン及びナノクレイからなる群から選ばれる1種又は2種以上のフィラーである。
前記項1〜6のいずれかに記載の繊維強化樹脂組成物の製造方法であって、
(i)下式(1):
(Lg)Cell-O-R・・・・(1)
〔式中、(Lg)Cell-は、セルロース系高分子中のセルロース、ホロセルロース及び/又はリグノセルロースを構成する多糖及びリグニンから水酸基を除いた残基を示す。
式中、-O-Rは、セルロース系高分子中のセルロース、ホロセルロース及び/又はリグノセルロースを構成する多糖及びリグニン中の一部の水酸基の水素原子が置換基Rにより置換されていることを示す。
式中、Rは、炭素数2〜4のアシル基、-(CH2)n-1COOH、-CO(CH2)nCOOH、-COCH=CHCOOH、-(CH2)n-1COO-X+、-CO(CH2)nCOO-X+及び-COCH=CHCOO-X+からなる群から選ばれる1種又は2種以上を示し、nは2〜4の整数を示す。前記COO-X+は、カルボキシ基が無機又は有機塩の状態になった基を示す。〕
で表される化学修飾セルロース系高分子からなる化学修飾セルロース系パルプ、
(ii)(B)無機フィラー、及び
(iii)(C)熱可塑性樹脂
を溶融混練することで、(A)化学修飾ミクロフィブリル化セルロース系繊維、(B)無機フィラー及び(C)熱可塑性樹脂を含有する繊維強化樹脂組成物を製造する方法であり、 前記(A)化学修飾ミクロフィブリル化セルロース系繊維及び前記(B)無機フィラーが前記(a)及び(b)の要件を満たす繊維強化樹脂組成物の製造方法。
繊維強化樹脂組成物の製造方法であって、
工程(1):
下式(1):
(Lg)Cell-O-R・・・・(1)
〔式中、(Lg)Cell-は、セルロース系高分子中のセルロース、ホロセルロース及び/又はリグノセルロースを構成する多糖及びリグニンから水酸基を除いた残基を示す。
式中、-O-Rは、セルロース系高分子中のセルロース、ホロセルロース及び/又はリグノセルロースを構成する多糖及びリグニン中の一部の水酸基の水素原子が置換基Rにより置換されていることを示す。
式中、Rは、炭素数2〜4のアシル基、-(CH2)n-1COOH、-CO(CH2)nCOOH、-COCH=CHCOOH、-(CH2)n-1COO-X+、-CO(CH2)nCOO-X+及び-COCH=CHCOO-X+からなる群から選ばれる1種又は2種以上を示し、nは2〜4の整数を示す。前記COO-X+は、カルボキシ基が無機又は有機塩の状態になった基を示す。〕
で表される化学修飾セルロース系高分子からなる化学修飾セルロース系パルプ、及び (C)熱可塑性樹脂を混練する工程、及び
工程(2):
前記工程(1)で得られた混練物と、(B)無機フィラーと熱可塑性樹脂とを含む樹脂組成物とを溶融混練する工程
を含む方法により、(A)化学修飾ミクロフィブリル化セルロース系繊維、(B)無機フィラー及び(C)熱可塑性樹脂を含有する繊維強化樹脂組成物を製造する方法であり、
前記(A)化学修飾ミクロフィブリル化セルロース系繊維及び前記(B)無機フィラーが下記(a)及び(b)の要件を満たす繊維強化樹脂組成物の製造方法:
(a)(A)化学修飾ミクロフィブリル化セルロース系繊維が、下式(1):
(Lg)Cell-O-R・・・・(1)
〔式中、(Lg)Cell-は、セルロース系高分子中のセルロース、ホロセルロース及び/又はリグノセルロースを構成する多糖及びリグニンから水酸基を除いた残基を示す。
式中、-O-Rは、セルロース系高分子中のセルロース、ホロセルロース及び/又はリグノセルロースを構成する多糖及びリグニン中の一部の水酸基の水素原子が置換基Rにより置換されていることを示す。
式中、Rは、炭素数2〜4のアシル基、-(CH2)n-1COOH、-CO(CH2)nCOOH、-COCH=CHCOOH、-(CH2)n-1COO-X+、-CO(CH2)nCOO-X+及び-COCH=CHCOO-X+からなる群から選ばれる1種又は2種以上を示し、nは2〜4の整数を示す。前記COO-X+は、カルボキシ基が無機又は有機塩の状態になった基を示す。〕
で表される化学修飾セルロース系高分子で構成される繊維のミクロフィブリル化繊維である。
(b)(B)無機フィラーが、ガラス繊維、グラスウール、炭素繊維、ガラス微細粉、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、グラフェン、カオリン及びナノクレイからなる群から選ばれる1種又は2種以上のフィラーである。
前記項1〜6のいずれかに記載の繊維強化樹脂組成物の製造方法であって、
工程(1):
下式(1):
(Lg)Cell-O-R・・・・(1)
〔式中、(Lg)Cell-は、セルロース系高分子中のセルロース、ホロセルロース及び/又はリグノセルロースを構成する多糖及びリグニンから水酸基を除いた残基を示す。
式中、-O-Rは、セルロース系高分子中のセルロース、ホロセルロース及び/又はリグノセルロースを構成する多糖及びリグニン中の一部の水酸基の水素原子が置換基Rにより置換されていることを示す。
式中、Rは、炭素数2〜4のアシル基、-(CH2)n-1COOH、-CO(CH2)nCOOH、-COCH=CHCOOH、-(CH2)n-1COO-X+、-CO(CH2)nCOO-X+及び-COCH=CHCOO-X+からなる群から選ばれる1種又は2種以上を示し、nは2〜4の整数を示す。前記COO-X+は、カルボキシ基が無機又は有機塩の状態になった基を示す。〕
で表される化学修飾セルロース系高分子からなる化学修飾セルロース系パルプ、及び (C)熱可塑性樹脂を混練する工程、及び
工程(2):
前記工程(1)で得られた混練物と、(B)無機フィラーと熱可塑性樹脂とを含む樹脂組成物とを溶融混練する工程
を含む方法により、(A)化学修飾ミクロフィブリル化セルロース系繊維、(B)無機フィラー及び(C)熱可塑性樹脂を含有する繊維強化樹脂組成物を製造する方法であり、
前記(A)化学修飾ミクロフィブリル化セルロース系繊維及び前記(B)無機フィラーが前記(a)及び(b)の要件を満たす繊維強化樹脂組成物の製造方法。
本発明の繊維強化樹脂組成物は、(A)化学修飾ミクロフィブリル化セルロース系繊維、(B)無機フィラー、及び(C)熱可塑性樹脂を含有する。
(A)化学修飾ミクロフィブリル化セルロース系繊維が、
下式(1):
(Lg)Cell-O-R・・・・(1)
〔式中、(Lg)Cell-は、セルロース系高分子中のセルロース、ホロセルロース及び/又はリグノセルロースを構成する多糖及びリグニンから水酸基を除いた残基を示す。
式中、-O-Rは、セルロース系高分子中のセルロース、ホロセルロース及び/又はリグノセルロースを構成する多糖及びリグニン中の一部の水酸基の水素原子が置換基Rにより置換されていることを示す。
式中、Rは、炭素数2〜4のアシル基、-(CH2)n-1COOH、-CO(CH2)nCOOH、-COCH=CHCOOH、-(CH2)n-1COO-X+、-CO(CH2)nCOO-X+及び-COCH=CHCOO-X+からなる群から選ばれる1種又は2種以上を示し、nは2〜4の整数を示す。前記COO-X+は、カルボキシ基が無機又は有機塩の状態になった基を示す。〕
で表される化学修飾セルロース系高分子で構成される繊維のミクロフィブリル化繊維である。
(B)無機フィラーが、ガラス繊維、グラスウール、炭素繊維、ガラス微細粉、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、グラフェン、カオリン及びナノクレイからなる群から選ばれる1種又は2種以上のフィラーである。
本発明では、セルロース、ホロセルロース及びリグノセルロースからなる群(高分子群)から選ばれる少なくとも1種の高分子を、セルロース系高分子と称し、一般式「(Lg)Cell-OH」と記載する。
により表される化学修飾セルロース系高分子で構成される繊維である。
前記の式(1)(Lg)Cell-O-R における置換基Rは、炭素数2〜4のアシル基、-(CH2)n-1COOH(カルボキシアルキル基)、-CO(CH2)nCOOH(カルボキシアルキルカルボニル基)、-COCH=CHCOOH(3-カルボキシプロペノイル基)、-(CH2)n-1COO-X+(カルボキシアルキル基の塩)、-CO(CH2)nCOO-X+(カルボキシアルキルカルボニル基の塩)及び-COCH=CHCOO-X+(3-カルボキシプロペノイル基の塩)からなる群から選ばれる1種又は2種以上が好ましい。
本発明に使用する化学修飾MFCの原料として、木材、竹、麻、ジュート、ケナフ、綿、ビート、農産物残廃物、古紙又は編織布等の天然植物から得られるパルプが好ましく用いられる。
Review Article Conversion of Lignocellulosic Biomass to Nanocellulose: Structure and Chemical Process H. V. Lee, S. B. A. Hamid, and S. K. Zain, Scientific World Journal Volume 2014,、Article ID 631013, 20 pages, http://dx.doi.org/10.1155/2014/631013
参照例2:
New lignocellulose pretreatments using cellulose solvents: A review, Noppadon Sathitsuksanoh, Anthe George and Y-H Percival Zhang, J Chem Technol Biotechnol 2013; 88: 169-180
本発明に使用される化学修飾MFCは、セルロース系パルプ(CP)を化学修飾して化学修飾セルロース系パルプ(化学修飾CP)を得、これを解繊することで得られる。
アシル化セルロース系パルプ(アシル化CP)
前記式:(Lg)Cell-O-R (1)で示される化学修飾セルロース系高分子からなる化学修飾パルプのうち、置換基Rがアシル基である化学修飾セルロース系高分子からなるパルプ(アシル化CP)は、原料のセルロース系パルプ(CP)の繊維表面又は非晶部分に存在する水酸基(セルロース、ヘミセルロース及びリグニンの水酸基等)をアシル化することによって得られる。
前記式:(Lg)Cell-O-R (1)においてRがカルボキシアルキル基〔-(CH2)n-1COOH〕又はその塩〔-(CH2)n-1COO-X+〕である化学修飾セルロース系パルプ(カルボキシアルキル化CP)は、従来の方法(特開2011-195738等に記載の方法)に従い製造することができる。すなわち、原料のCPに、対応するハロゲン化アルキルを反応させ、原料繊維(CP)の繊維表面又は非晶部分に存在する水酸基(セルロース、ヘミセルロース及びリグニンの水酸基等)をカルボキシアルキル化することにより、カルボキシアルキル化CPを製造することができる。
前記式:(Lg)Cell-O-R (1)においてRがカルボキシアルキルカルボニル基〔-CO(CH2)nCOOH〕又はその塩〔-CO(CH2)nCOO-X+〕である化学修飾セルロース系パルプ(カルボキシアルキルカルボニル化CP)は、文献(Biomacromolecules 2017, 18, 242-248)に記載の方法に準じて製造することができる。すなわち、原料のCPに、対応する酸無水物(例えば、コハク酸無水物、グルタル酸無水物等)を反応させることにより、カルボキシアルキルカルボニル化CPを製造することができる。
前記式:(Lg)Cell-O-R (1)においてRが3-カルボキシプロペノイル基(-COCH=CHCOOH)又はその塩〔-COCH=CHCOO-X+〕である化学修飾セルロース系パルプ(3-カルボキシプロペノイル化CP)は、文献(ACS Macro Lett. 2015, 4, 80-83)に記載の方法に従い製造することができる。すなわち、無水マレイン酸を、原料のCPに反応させることにより、3-カルボキシプロペノイル化CPを製造することができる。
置換基Rによる化学修飾CP又は化学修飾MFCの修飾程度(置換度、「DS」ともいう)は、前記式(1)で表される化学修飾セルロース系高分子の残基〔(Lg)Cell-〕の1単位(繰り返し単位)に存在する水酸基の水素原子が置換基Rで置換された程度である。
化学修飾CPの解繊及びミクロフィブリル化は、例えば、化学修飾CPを懸濁液又はスラリーとし、リファイナー、高圧ホモジナイザー、グラインダー、一軸又は多軸混練機(好ましくは二軸混練機)、ビーズミル等による機械的な摩砕又は叩解等の公知手段を使用することにより行うことができる。
化学修飾MFCは、前記の化学修飾セルロース系パルプ(例えば、化学修飾リグノパルプ等)中の繊維をナノサイズレベルまで解きほぐした(解繊した)ものである。
走査型電子顕微鏡(SEM)で繊維を観察することにより、繊維の解繊状態を観察することもできる。
本発明に使用する化学修飾MFCは、原料パルプ中に存在していたセルロースの結晶構造ができる限り保持された状態で、原料パルプ(CP)のセルロース及びヘミセルロースの水酸基(糖鎖水酸基)が、化学修飾されていることが好ましい。
本発明の繊維強化樹脂組成物が含有する(B)無機フィラーは、ガラス繊維、グラスウール、炭素繊維、ガラス微細粉、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、グラフェン、カオリン及びナノクレイからなる群から選ばれる1種又は2種以上の無機フィラーである。
本発明の繊維強化樹脂組成物は、(A)化学修飾MFC、(B)無機フィラー及び(C)熱可塑性樹脂を含む。この繊維強化樹脂組成物を用いることで、強度に優れる成形体を作製することができる。
本発明の繊維強化樹脂組成物は、(A)化学修飾MFC、(B)無機フィラー及び(C)熱可塑性樹脂を含む。
製法1
本発明の繊維強化樹脂組成物は、(A)化学修飾MFC、(B)無機フィラー及び(C)熱可塑性樹脂(マトリックス材料)を、溶融混練し、(A)化学修飾MFCと(B)無機フィラーとを(C)熱可塑性樹脂中に分散させるすることにより製造することができる。
本発明の繊維強化樹脂組成物は、混練機等を用いて、化学修飾セルロース系パルプ(化学修飾CP)、(B)無機フィラー及び(C)熱可塑性樹脂を一括して混練し、それらを複合化することにより製造することが好ましい。つまり、製法2は、化学修飾セルロース系パルプ、無機フィラー及び熱可塑性樹脂の三者を同時に溶融混練する方法である。
(i)下式(1):
(Lg)Cell-O-R・・・・(1)
〔式中、(Lg)Cell-は、セルロース系高分子中のセルロース、ホロセルロース及び/又はリグノセルロースを構成する多糖及びリグニンから水酸基を除いた残基を示す。
式中、-O-Rは、セルロース系高分子中のセルロース、ホロセルロース及び/又はリグノセルロースを構成する多糖及びリグニン中の一部の水酸基の水素原子が置換基Rにより置換されていることを示す。
式中、Rは、炭素数2〜4のアシル基、-(CH2)n-1COOH、-CO(CH2)nCOOH、-COCH=CHCOOH、-(CH2)n-1COO-X+、-CO(CH2)nCOO-X+及び-COCH=CHCOO-X+からなる群から選ばれる1種又は2種以上を示し、nは2〜4の整数を示す。前記COO-X+は、カルボキシ基が無機又は有機塩の状態になった基を示す。〕
で表される化学修飾セルロース系高分子からなる化学修飾セルロース系パルプ、
(ii)(B)無機フィラー、及び
(iii)(C)熱可塑性樹脂
を溶融混練することで、(A)化学修飾ミクロフィブリル化セルロース系繊維、(B)無機フィラー及び(C)熱可塑性樹脂を含有する繊維強化樹脂組成物を製造する方法であり、 前記(A)化学修飾ミクロフィブリル化セルロース系繊維及び前記(B)無機フィラーが下記(a)及び(b)の要件を満たす繊維強化樹脂組成物の製造方法である。
(a)(A)化学修飾ミクロフィブリル化セルロース系繊維が、下式(1):
(Lg)Cell-O-R・・・・(1)
〔式中、(Lg)Cell-は、セルロース系高分子中のセルロース、ホロセルロース及び/又はリグノセルロースを構成する多糖及びリグニンから水酸基を除いた残基を示す。
式中、-O-Rは、セルロース系高分子中のセルロース、ホロセルロース及び/又はリグノセルロースを構成する多糖及びリグニン中の一部の水酸基の水素原子が置換基Rにより置換されていることを示す。
式中、Rは、炭素数2〜4のアシル基、-(CH2)n-1COOH、-CO(CH2)nCOOH、-COCH=CHCOOH、-(CH2)n-1COO-X+、-CO(CH2)nCOO-X+及び-COCH=CHCOO-X+からなる群から選ばれる1種又は2種以上を示し、nは2〜4の整数を示す。前記COO-X+は、カルボキシ基が無機又は有機塩の状態になった基を示す。〕
で表される化学修飾セルロース系高分子で構成される繊維のミクロフィブリル化繊維である。
(b)(B)無機フィラーが、ガラス繊維、グラスウール、炭素繊維、ガラス微細粉、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、グラフェン、カオリン及びナノクレイからなる群から選ばれる1種又は2種以上のフィラーである。
本発明の繊維強化樹脂組成物は、化学修飾セルロース系パルプ(化学修飾CP)と(C)熱可塑性樹脂とを混練して混練物を得、次いで、得られた混練物と、(B)無機フィラーと熱可塑性樹脂とを含む樹脂組成物とを溶融混練する方法によって製造することが好ましい。製法3は、化学修飾セルロース系パルプ及び熱可塑性樹脂を溶融混練した後、無機フィラーを含有する樹脂組成物を加えて溶融混練する方法、すなわち二段階で混練する方法である
工程(1):
下式(1):
(Lg)Cell-O-R・・・・(1)
〔式中、(Lg)Cell-は、セルロース系高分子中のセルロース、ホロセルロース及び/又はリグノセルロースを構成する多糖及びリグニンから水酸基を除いた残基を示す。
式中、-O-Rは、セルロース系高分子中のセルロース、ホロセルロース及び/又はリグノセルロースを構成する多糖及びリグニン中の一部の水酸基の水素原子が置換基Rにより置換されていることを示す。
式中、Rは、炭素数2〜4のアシル基、-(CH2)n-1COOH、-CO(CH2)nCOOH、-COCH=CHCOOH、-(CH2)n-1COO-X+、-CO(CH2)nCOO-X+及び-COCH=CHCOO-X+からなる群から選ばれる1種又は2種以上を示し、nは2〜4の整数を示す。前記COO-X+は、カルボキシ基が無機又は有機塩の状態になった基を示す。〕
で表される化学修飾セルロース系高分子からなる化学修飾セルロース系パルプ、及び (C)熱可塑性樹脂を混練する工程、及び
工程(2):
前記工程(1)で得られた混練物と、(B)無機フィラーと熱可塑性樹脂とを含む樹脂組成物とを溶融混練する工程
を含む方法により、(A)化学修飾ミクロフィブリル化セルロース系繊維、(B)無機フィラー及び(C)熱可塑性樹脂を含有する繊維強化樹脂組成物を製造する方法であり、
前記(A)化学修飾ミクロフィブリル化セルロース系繊維及び前記(B)無機フィラーが下記(a)及び(b)の要件を満たす繊維強化樹脂組成物の製造方法である。
(a)(A)化学修飾ミクロフィブリル化セルロース系繊維が、下式(1):
(Lg)Cell-O-R・・・・(1)
〔式中、(Lg)Cell-は、セルロース系高分子中のセルロース、ホロセルロース及び/又はリグノセルロースを構成する多糖及びリグニンから水酸基を除いた残基を示す。
式中、-O-Rは、セルロース系高分子中のセルロース、ホロセルロース及び/又はリグノセルロースを構成する多糖及びリグニン中の一部の水酸基の水素原子が置換基Rにより置換されていることを示す。
式中、Rは、炭素数2〜4のアシル基、-(CH2)n-1COOH、-CO(CH2)nCOOH、-COCH=CHCOOH、-(CH2)n-1COO-X+、-CO(CH2)nCOO-X+及び-COCH=CHCOO-X+からなる群から選ばれる1種又は2種以上を示し、nは2〜4の整数を示す。前記COO-X+は、カルボキシ基が無機又は有機塩の状態になった基を示す。〕
で表される化学修飾セルロース系高分子で構成される繊維のミクロフィブリル化繊維である。
(b)(B)無機フィラーが、ガラス繊維、グラスウール、炭素繊維、ガラス微細粉、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、グラフェン、カオリン及びナノクレイからなる群から選ばれる1種又は2種以上のフィラーである。
本発明の成形体は繊維強化樹脂組成物からなる。
実施例及び比較例等で使用した試験方法は以下の通りである。
ガラスファイバーろ紙(GA55)を110℃オーブンで恒量になるまで乾燥させ、デシケータ内で放冷後、計量した。110℃で絶乾させた試料(約0.2g)を精秤し、50mL容チューブに入れた。
ガラスファイバーろ紙(GA55)を110℃オーブンで恒量になるまで乾燥させ、デシケータ内で放冷後、計量した。110℃で絶乾させた試料(約0.2g)を精秤し、50mL容チューブに入れた。
(3-1)逆滴定方法
セルロース、ヘミセルロース及びリグノセルロースの水酸基がアシル化(エステル化)された試料のDS測定方法を、アセチル化された試料を例にとり以下に説明する。
試料を乾燥し、0.5g(A)を正確に秤量した。そこにエタノール75mL、及び0.5NのNaOH 50mL(0.025mol)(B)を加え、3〜4時間撹拌した。
ろ液には加水分解の結果生じた酢酸ナトリウム塩及び過剰に加えられたNaOHが存在する。このNaOHの中和滴定を1NのHCl及びフェノールフタレインを用いて行った。
・(セルロース繰り返しユニット分子量162×セルロース繰り返しユニットのモル数(未知(D)))+(アセチル基の分子量43×(C))=秤量した試料0.5g(A)
によりセルロースの繰り返しユニットのモル数(D)が算出される。
・DS=(C)/(D)
により算出される。
エステル化セルロース/リグノセルロースのDSは、赤外線(IR)吸収スペクトルを測定することにより求めることもできる。
木質科学実験マニュアル4.微細構造(1)X線による構造解析(P.198-202)に記載された方法に準じた。機種Rigaku ultraX18HF((株)リガク製)を使用して、試料(リファイナー処理済みパルプ及びこの化学修飾物)の広角X線回折を測定し、試料の結晶化度を求める。
万能試験機(オートグラフAG5000E型,(株)島津製作所製)を用いて、3点曲げ試験を実施した。試験条件は曲げ速度10mm/min、支点間距離64mmとした。
Izod衝撃試験機((株)東洋精機製作所製)を用いてIzod衝撃試験を実施した。試験片中央部に深さ2mmの切り欠き(ノッチ)を挿入した。2.75J-N試験では2.75Jのハンマーを用いてノッチ側を打撃し、ノッチから亀裂を進展させ、その特に衝撃強度を算出した。5.5J-R試験では5.5Jのハンマーを用いてノッチと反対側を打撃し、ノッチのない成形品表面から亀裂を進展させ、その時の衝撃強度を算出した。
組成物の粘度の測定には溶融粘弾性測定装置(ティーエーインスツルメント製)を用いた。測定条件は、温度250℃、周波数628rad/sec、ひずみ0.05%とした。
電界放射型走査型電子顕微鏡(FE-SEM)、日本電子製JSM-7800Fにより繊維試料を観察した。測定条件は、加速電圧1.5kV、倍率200〜5000倍とした。
試料の調製方法は以下の通りである。
1)樹脂を複合する前の繊維試料の調製
1-1)サンプルを、エタノールの入ったガラスの小瓶に入れ、超音波攪拌を行ってエタノール中に繊維を懸濁させた。
1-2)繊維のエタノール懸濁液の少量を銅板上に垂らし、エタノールを室温で蒸発させた。
1-3)スパッタリング装置(JEOL SEC-3000FC オートファインコーター)を用いて、サンプルにプラチナコートした。
2)樹脂複合体中の繊維の顕微鏡観察
セルロースナノファイバー(CNF)を含むナイロン6(PA6)組成物(PA6/CNF=90/10)の成形体中のCNFを例にとり、顕微鏡観察用試料の調製方法を説明する。
2-1)射出成形品から4x2x1.2mmの試験片を切り出した。
2-2)試験片をNMP400mlに加えて190℃で2〜4時間浸漬し、PA6を溶出させた。
2-3)PA6溶出後の残渣(繊維)を、エタノールの入ったガラスの小瓶に入れ、超音波攪拌を行ってエタノール中に繊維を懸濁させた。その後は、上記1-2)及び1-3)に従い顕微鏡観察用試料を調製した。
A.原料パルプ
(1)針葉樹由来漂白クラフトパルプ(NBKP)
針葉樹漂白クラフトパルプ(NBKP、入手先:王子ホールディングス(株))のスラリー(パルプスラリー濃度3質量%の水懸濁液)を、シングルディスクリファイナー(相川鉄工(株)製)に通液させ、カナディアンスタンダードフリーネス(CSF)値が50mLになるまで、繰返しリファイナー処理により解繊処理を行った。
(1)アセチル化NBKP(AcNBKP)
含水NBKP(リファイナー処理済)を濃縮し、N-メチルピロリドン(NMP)を加え、加熱下で減圧脱水した。NBKPのNMP懸濁液(固形分20%)に無水酢酸(0.58モル当量)、及びK2CO3(0.3モル当量)を加えて80℃で90分間加熱撹拌して反応させた。反応が終了した後、混合物を濃縮し、固形分を水で洗浄し、アセチル化NBKP(AcNBKP)のスラリーを得た。
(1)ガラス繊維(GF)として、日東紡製GF(CSX3J、繊維長3mm、繊維径11μm)を使用した。
(1)粉状ポリアミド6(「PA6粉」と記載することもある)として、ユニチカ株式会社製ポリアミド(パウダータイプ、グレードA1020LP)を使用した。
(1)ガラス繊維(GF)含有PA6ペレット(「GF強化PA6ペレット」と記載することもある)には、ユニチカ株式会社製のガラス繊維強化PA(グレード:A1030GFL、ガラス繊維30%強化)をマスターバッチとして使用した。
運転条件:二軸シリンダー設定温度200〜215℃
スクリュー回転数:200rpm
以下、「マスターバッチ」を「MB」と記載する。
上記PA6粉及びAcNBKPを使用し、以下の粉状PA6-MB(i)及び(ii)を作製した。
これは、NBKP換算で15質量%に相当するAcNBKPを含有するPA6組成物である。
これは、NBKP換算で30質量%に相当するAcNBKPを含有するPA6組成物である。
上記のAcNBKP30%含有粉状PA6-MB(ii)(PA6/AcNBKP = 70/30)及び粉状PA6を、下表の割合で混合してから二軸押出機の供給口に供給して溶融混練し、下記のペレットMB(iii)及びペレットMB(iv)を作成した。
NBKPとして10質量%を含有するペレット状のAcNBKPとPA6とからなる組成物を作製した。
NBKPとして15質量%を含有するペレット状のAcNBKPとPA6とからなる組成物を作製した。
押出機の運転条件:二軸シリンダー設定温度200〜215℃
スクリュー回転数:200rpm
NBKP換算で30質量%に相当するAcNBKPを含有する粉状PC-ABSアロイ組成物を作製した。
AcNBKPを含有するペレット状PC-ABSアロイMBを、AcNBKP含有ペレット状PC-ABSアロイMBと表記する。
これは、NBKPとして10質量%を含有するペレット状のAcNBKPとPC-ABSアロイからなる組成物である。
これは、NBKPとして15質量%を含有するペレット状のAcNBKPとPC-ABSアロイからなる組成物である。
押し出し機型式:KZW15-60MG-KIK((株)テクノベル製)
押出機の運転条件:二軸シリンダー設定温度210〜220℃
スクリュー回転数:200rpm
(1)AcNBK及びGFを含有するPA6組成物、及びその成形体の製造
(1-1)PA6、AcNBK及びGFを一括して供給し混練して組成物を製造する方法
組成物の製造
AcNBKP15%粉MB(i)(PA6/AcNBKP = 85/15)、AcNBKP30%粉MB(ii)(PA6/AcNBKP = 70/30)、(1)PA6粉、(2)NBKP、及び(4)GFを、表4に示す混合割合で、夫々室温で混合した。
シリンダー設定温度:200〜215℃
スクリュー回転数:200rpm
製造された組成物中のAcNBKP成分は、混練中にミクロフィブリル化されている。
得られた複合化ペレットを射出成形(使用した射出成形機NPX7(日精樹脂工業(株)製))し、幅×長さ×厚み=10×80×4mmの短冊型試験片(成形体)を得た。
上記の成形体(試験片)について曲げ弾性率及び曲げ強度を測定した。
また、本発明の組成物の成形性を評価するために、その動的粘弾性試験を行い、628rad/secにおける複素粘度を表5に示した。
AcNBKP10wt%ペレットMB(iii)(PA6/AcNBKP = 90/10)、AcNBKP15wt%ペレットMB(iv)(PA6/AcNBKP = 85/15)、(4)PA6-GF30wt%ペレット、及び(5)PA6ペレットを、表6の混合割合で夫々混合した。
上記の成形体(試験片)について曲げ弾性率及び曲げ強度を測定した。
AcNBKP10wt%ペレットMB(iii)、AcNBKP15wt%ペレットMB(iv)、GW30wt%ペレットMB(v)、及び(5)PA6ペレットを、表8の組成割合で夫々混合した。
上記の成形体(試験片)について曲げ弾性率及び曲げ強度を測定した。
CNF10wt%ペレットMB(vii)、CNF15wt%ペレットMB(viii)、GF30wt%強化PCペレット、及び(11)PC-ABSアロイペレットを夫々表10に示す組成割合で混合した。
上記の成形体(試験片)について曲げ弾性率及び曲げ強度を測定した。
PA6-GF30%ペレットの代わりにCF30%PA6ペレットを用いて、前記「(1-2)AcNBKP/PA6ペレットとGF/PA6ペレットとを射出機で溶融混合して射出成形する方法)」で記載した方法に準じて、AcNBKP10wt%ペレット(PA6/AcNBKP = 90/10)、AcNBKP15wt%ペレット(PA6/AcNBKP = 85/15)、CF30%PA6ペレット及びPA6ペレットを表6の混合割合に準じて夫々混合し、夫々射出成形機に供給してこれらを溶融し、射出成形することによって、幅×長さ×厚み=10×80×4mmの短冊型試験片(PA6-571〜576及び585)を得た。
上記の成形体(試験片)について、曲げ弾性率及び曲げ強度を測定した。
100〜1000倍までの低倍率及び5000倍の高倍率で、繊維の顕微鏡観察を行った。
Claims (9)
- 繊維強化樹脂組成物であって、
当該繊維強化樹脂組成物は、(A)化学修飾ミクロフィブリル化セルロース系繊維、(B)無機フィラー及び(C)熱可塑性樹脂を含有し、
前記(A)化学修飾ミクロフィブリル化セルロース系繊維及び前記(B)無機フィラーが下記(a)及び(b)の要件を満たす繊維強化樹脂組成物:
(a)(A)化学修飾ミクロフィブリル化セルロース系繊維が、
下式(1):
(Lg)Cell-O-R・・・・(1)
〔式中、(Lg)Cell-は、セルロース系高分子中のセルロース、ホロセルロース及び/又はリグノセルロースを構成する多糖及びリグニンから水酸基を除いた残基を示す。
式中、-O-Rは、セルロース系高分子中のセルロース、ホロセルロース及び/又はリグノセルロースを構成する多糖及びリグニン中の一部の水酸基の水素原子が置換基Rにより置換されていることを示す。
式中、Rは、炭素数2〜4のアシル基、-(CH2)n-1COOH、-CO(CH2)nCOOH、-COCH=CHCOOH、-(CH2)n-1COO-X+、-CO(CH2)nCOO-X+及び-COCH=CHCOO-X+からなる群から選ばれる1種又は2種以上を示し、nは2〜4の整数を示す。前記COO-X+は、カルボキシ基が無機又は有機塩の状態になった基を示す。〕
で表される化学修飾セルロース系高分子で構成される繊維のミクロフィブリル化繊維である。
(b)(B)無機フィラーが、ガラス繊維、グラスウール、炭素繊維、ガラス微細粉、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、グラフェン、カオリン及びナノクレイからなる群から選ばれる1種又は2種以上のフィラーである。 - 前記(a)要件の式(1)におけるRが、アセチル基、プロピオニル基、カルボキシメチル基、カルボキシメチル基の塩、カルボキシエチル基、カルボキシエチル基の塩、カルボキシエチルカルボニル基、カルボキシエチルカルボニル基の塩、カルボキシビニルカルボニル基、又はカルボキシビニルカルボニル基の塩である、請求項1に記載の繊維強化樹脂組成物。
- 前記(a)要件の式(1)におけるRが、アセチル基である請求項1又は2に記載の繊維強化樹脂組成物。
- 前記(b)要件の(B)無機フィラーが、ガラス繊維又は炭素繊維である、請求項1〜3のいずれかに記載の繊維強化樹脂組成物。
- 前記(a)要件の式(1)における(Lg)Cell-が、リグノセルロースを構成する多糖及びリグニンから水酸基を除いた残基である、請求項1〜4のいずれかに記載の繊維強化樹脂組成物。
- 前記(C)熱可塑性樹脂が、ポリアミド、ポリオレフィン、脂肪族ポリエステル、芳香族ポリエステル、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリカーボネート−ABSアロイ(PC-ABSアロイ)及び変性ポリフェニレンエーテル(m-PPE)からなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂である、請求項1〜5のいずれかに記載の繊維強化樹脂組成物。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の繊維強化樹脂組成物からなる成形体。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の繊維強化樹脂組成物の製造方法であって、
(i)下式(1):
(Lg)Cell-O-R・・・・(1)
〔式中、(Lg)Cell-は、セルロース系高分子中のセルロース、ホロセルロース及び/又はリグノセルロースを構成する多糖及びリグニンから水酸基を除いた残基を示す。
式中、-O-Rは、セルロース系高分子中のセルロース、ホロセルロース及び/又はリグノセルロースを構成する多糖及びリグニン中の一部の水酸基の水素原子が置換基Rにより置換されていることを示す。
式中、Rは、炭素数2〜4のアシル基、-(CH2)n-1COOH、-CO(CH2)nCOOH、-COCH=CHCOOH、-(CH2)n-1COO-X+、-CO(CH2)nCOO-X+及び-COCH=CHCOO-X+からなる群から選ばれる1種又は2種以上を示し、nは2〜4の整数を示す。前記COO-X+は、カルボキシ基が無機又は有機塩の状態になった基を示す。〕
で表される化学修飾セルロース系高分子からなる化学修飾セルロース系パルプ、
(ii)(B)無機フィラー、及び
(iii)(C)熱可塑性樹脂
を溶融混練することで、(A)化学修飾ミクロフィブリル化セルロース系繊維、(B)無機フィラー及び(C)熱可塑性樹脂を含有する繊維強化樹脂組成物を製造する方法であり、 前記(A)化学修飾ミクロフィブリル化セルロース系繊維及び前記(B)無機フィラーが前記(a)及び(b)の要件を満たす繊維強化樹脂組成物の製造方法。 - 請求項1〜6のいずれかに記載の繊維強化樹脂組成物の製造方法であって、
工程(1):
下式(1):
(Lg)Cell-O-R・・・・(1)
〔式中、(Lg)Cell-は、セルロース系高分子中のセルロース、ホロセルロース及び/又はリグノセルロースを構成する多糖及びリグニンから水酸基を除いた残基を示す。
式中、-O-Rは、セルロース系高分子中のセルロース、ホロセルロース及び/又はリグノセルロースを構成する多糖及びリグニン中の一部の水酸基の水素原子が置換基Rにより置換されていることを示す。
式中、Rは、炭素数2〜4のアシル基、-(CH2)n-1COOH、-CO(CH2)nCOOH、-COCH=CHCOOH、-(CH2)n-1COO-X+、-CO(CH2)nCOO-X+及び-COCH=CHCOO-X+からなる群から選ばれる1種又は2種以上を示し、nは2〜4の整数を示す。前記COO-X+は、カルボキシ基が無機又は有機塩の状態になった基を示す。〕
で表される化学修飾セルロース系高分子からなる化学修飾セルロース系パルプ、及び (C)熱可塑性樹脂を混練する工程、及び
工程(2):
前記工程(1)で得られた混練物と、(B)無機フィラーと熱可塑性樹脂とを含む樹脂組成物とを溶融混練する工程
を含む方法により、(A)化学修飾ミクロフィブリル化セルロース系繊維、(B)無機フィラー及び(C)熱可塑性樹脂を含有する繊維強化樹脂組成物を製造する方法であり、
前記(A)化学修飾ミクロフィブリル化セルロース系繊維及び前記(B)無機フィラーが前記(a)及び(b)の要件を満たす繊維強化樹脂組成物の製造方法。
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