JP2020151969A - 熱可塑性樹脂及び強化繊維を含む複合材料からなる中間基材及び成形体の製造方法、並びに当該中間基材及び当該成形体 - Google Patents
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Description
工程B:ナノセルロース分散液を強化繊維の表面の少なくとも一部に塗布する。
工程C:強化繊維の表面の少なくとも一部に塗布されたナノセルロース分散液を乾燥させて分散媒を除去することにより、第1の熱可塑性樹脂の中にナノセルロースが分散されている部分である第1部分が強化繊維の表面の少なくとも一部に形成された被覆強化繊維を調製する。
工程D:被覆強化繊維と第2の熱可塑性樹脂とを組み合わせて中間基材を調製する。
工程F:ナノセルロース分散液を第2部分の表面の少なくとも一部に塗布する。
工程G:第2部分の表面の少なくとも一部に塗布されたナノセルロース分散液を乾燥させて分散媒を除去することにより、第2部分の表面の少なくとも一部に第1部分が形成された中間基材を調製する。
工程I:上記所定の温度及び所定の圧力において本発明基材を成形する。
以下、本発明の第1実施形態に係る中間基材の製造方法(以降、「第1方法」と称呼される場合がある。)について説明する。尚、本明細書において、中間基材とは、最終的な成形体を得るための中間的な素材を意味する。
第1方法は、熱可塑性樹脂である母材と、ナノセルロースと、強化繊維と、を含む中間基材の製造方法であって、以下に列挙する工程A乃至工程Dを含む。
工程B:ナノセルロース分散液を強化繊維の表面の少なくとも一部に塗布する。
工程C:強化繊維の表面の少なくとも一部に塗布されたナノセルロース分散液を乾燥させて分散媒を除去することにより、第1の熱可塑性樹脂の中にナノセルロースが分散されている部分である第1部分が強化繊維の表面の少なくとも一部に形成された被覆強化繊維を調製する。
工程D:被覆強化繊維と第2の熱可塑性樹脂とを組み合わせて中間基材を調製する。
以上のように、第1方法によれば、第1の熱可塑性樹脂である第1母材の中にNCが分散されている部分である第1部分が強化繊維の表面の少なくとも一部に形成された被覆強化繊維と第2の熱可塑性樹脂である第2母材との組み合わせとして、中間基材が調製される。第1母材及び第2母材は何れも熱可塑性樹脂であるので、当該中間基材を加熱及び加圧して所望の形状を有する成形体を製造する過程において、第1母材と第2母材とが容易に混ざり合い、強化繊維と母材との界面にNCを容易に到達させることができる。その結果、成形体の引張強度及び曲げ強度等の機械的強度を効果的に向上させることができる。
以下、本発明の第2実施形態に係る中間基材の製造方法(以降、「第2方法」と称呼される場合がある。)について説明する。
第2方法は、第1の熱可塑性樹脂である第1母材の中にナノセルロースが分散されている部分である第1部分と、第2の熱可塑性樹脂である第2母材と強化繊維とを含む部分である第2部分と、を含む中間基材の製造方法であって、以下に列挙する各工程を含む。
工程F:ナノセルロース分散液を第2部分の表面の少なくとも一部に塗布する。
工程G:第2部分の表面の少なくとも一部に塗布されたナノセルロース分散液を乾燥させて分散媒を除去することにより、第2部分の表面の少なくとも一部に第1部分が形成された中間基材を調製する。
以上のように、第2方法によれば、第1の熱可塑性樹脂である第1母材の中にNCが分散されている部分である第1部分が、第2の熱可塑性樹脂である第2母材と強化繊維とを含む部分である第2部分の表面の少なくとも一部に形成された中間基材が調製される。第1母材及び第2母材は何れも熱可塑性樹脂であるので、当該中間基材を加熱及び加圧して所望の形状を有する成形体を製造する過程において、第1母材と第2母材とが容易に混ざり合い、強化繊維と母材との界面にNCを容易に到達させることができる。その結果、成形体の引張強度及び曲げ強度等の機械的強度を効果的に向上させることができる。
以下、本発明の第3実施形態に係る中間基材(以降、「第3基材」と称呼される場合がある。)について説明する。
第3基材は、第1の熱可塑性樹脂である第1母材の中にナノセルロースが分散されている部分である第1部分と、第2の熱可塑性樹脂である第2母材と、強化繊維と、を含む中間基材である。第1の熱可塑性樹脂、ナノセルロース(NC)、第2の熱可塑性樹脂、及び強化繊維については、第1方法に関する説明において既に述べたものと同様であるので、ここでの説明は省略する。
第3基材(2)は、第2母材と強化繊維とを含む部分である第2部分の表面の少なくとも一部に第1部分が形成された構成を有する。このような構成を有する第3基材(2)は、例えば、上述した第2方法によって製造することができる。
第3基材(1)及び第3基材(2)の各々につき、以下に詳しく説明する。
上記のように、第3基材(1)は、強化繊維の表面の少なくとも一部に第1部分が形成された被覆強化繊維と第2母材との組み合わせとして構成されている。このような要件を満たす限り、第3基材(1)の構成は特に限定されない。第3基材(1)の構成の具体例としては、例えば、以下に列挙するような構成を挙げることができる。
第3基材(1)の具体例1においては、上述した被覆強化繊維が第2母材の中に分散されている。具体的には、例えば図8に示す中間基材211においては、第2の熱可塑性樹脂121である第2母材の中に被覆強化繊維123が分散されている。被覆強化繊維123は、上述したように、第1の熱可塑性樹脂111である第1母材の中にNC112が分散されている部分である第1部分110が表面の少なくとも一部に形成された強化繊維122である。以降、第1の熱可塑性樹脂111である第1母材を「第2母材111」と称呼する場合がある。同様に、第2の熱可塑性樹脂121である第2母材を「第2母材121」と称呼する場合がある。
第3基材(1)の具体例2は、第2母材からなる繊維と被覆強化繊維との混合物として構成されている。具体的には、例えば図9及び図10に示す中間基材212のように、第2母材121の繊維と被覆強化繊維123とが混繊された混合繊維(例えば、コミングルヤーン)であってもよく、或いは、このような混合繊維によって構成される不織布又は織物であってもよい。
第3基材(1)の具体例3は、被覆強化繊維からなる層と第2母材からなる層との積層体として構成されている。被覆強化繊維からなる層は、被覆強化繊維によって構成される不織布又は織物であってもよい。第2母材からなる層は、第2母材からなる繊維によって構成される不織布又は織物であってもよく、或いは、第2母材からなるシートであってもよい。
第3基材(1)の具体例4においては、被覆強化繊維からなる層が第2母材によって少なくとも部分的に含浸されている。即ち、第3基材(1)の具体例4は、プリプレグとして構成されている。被覆強化繊維からなる層の構成は特に限定されず、不織布又は織物であってもよい。また、第3基材(1)の具体例4は、被覆強化繊維が単一の方向に配向しているUD材であってもよい。
第3基材(1)の具体例5は、第2母材からなる粉末又は粒子と被覆強化繊維との混合物として構成されている。
上記のように、第3基材(2)においては、第2母材と強化繊維とを含む部分である第2部分が形成されており、当該第2部分の少なくとも一部の表面に第1部分が形成されている。ここで「第2部分の少なくとも一部の表面に第1部分が形成されている」状態は、「第2部分の表面の一部又は全体に第1部分が形成されている」状態のみならず、「第2部分の表面の一部又は全体のみならず強化繊維が第2母材によって覆われていない強化繊維の露出面及び/又は強化繊維と第2母材との間の間隙の少なくとも一部にも第1部分が形成されている」状態をも含み得る。このような要件を満たす限り、第3基材(2)の構成は特に限定されない。第3基材(2)の構成の具体例としては、例えば、以下に列挙するような構成を挙げることができる。
第3基材(2)の具体例1においては、第2母材の中に強化繊維が分散されている部分として第2部分が構成されている。具体的には、例えば図12に示す第2部分120のように、第2の熱可塑性樹脂である第2母材121の中に強化繊維122が分散されている。
第3基材(2)の具体例2においては、第2母材からなる繊維と強化繊維との混合物として第2部分が構成されている。具体的には、例えば図15及び図16に示す第2部分120のように、第2母材121の繊維と強化繊維122とが混繊された混合繊維(例えば、コミングルヤーン)であってもよく、或いは、このような混合繊維によって構成される不織布又は織物であってもよい。
第3基材(2)の具体例3においては、強化繊維からなる層が第2母材によって少なくとも部分的に含浸された部分として第2部分が構成されている。即ち、第3基材(2)の具体例3における第2部分はプリプレグとして構成されている。また、第3基材(2)の具体例3は、第2部分を構成する強化繊維が単一の方向に配向しているUD材であってもよい。尚、前述したように、強化繊維と母材との界面にNCを効率的に導入する観点からは、第2部分を構成する強化繊維の表面が第2母材によって完全に覆われているのではなく、強化繊維の表面の少なくとも一部が露出していたり、強化繊維と第2母材との間に間隙のある部分が存在していたりすることが望ましい。即ち、第3基材(2)の具体例3においては、半含浸の状態にあるプリプレグとして第2部分が構成されていることが望ましい。
第3基材(2)の具体例4においては、第2母材からなる粉末又は粒子と強化繊維とが混合されている部分として第2部分が構成されている。従って、第3基材(2)の具体例4においては、上述した工程Fにおいて第2部分に塗布されるナノセルロース分散液が第2母材121の粉末又は粒子と強化繊維122との間に容易に入り込み、当該中間基材から成形体を製造する過程において、強化繊維122と母材(第1母材111と第2母材121との混合物)との界面にNCを容易に配設することができる。
以上のように、第3基材(1)は、第1の熱可塑性樹脂である第1母材の中にNCが分散されている部分である第1部分が強化繊維の表面の少なくとも一部に形成された被覆強化繊維と第2の熱可塑性樹脂である第2母材との組み合わせとして構成されている。従って、当該中間基材から成形体を製造する過程において、強化繊維と母材(第1母材と第2母材との混合物)との界面にNCを容易に配設することができる。その結果、成形体の引張強度及び曲げ強度等の機械的強度を効果的に向上させることができる。
以下、本発明の第4実施形態に係る成形体の製造方法(以降、「第4方法」と称呼される場合がある。)について説明する。
第4方法は、熱可塑性樹脂である母材と、強化繊維と、ナノセルロースと、を含む複合材料によって形成されており、母材と強化繊維との界面の少なくとも一部にナノセルロースが配設されている、成形体の製造方法であって、以下に列挙する工程H及び工程Iを含む。
工程I:上記所定の温度及び所定の圧力において第3基材を成形する。
以上のように、第4方法によれば、第1の熱可塑性樹脂である第1母材の中にNCが分散されている部分である第1部分と、第2の熱可塑性樹脂である第2母材と、強化繊維と、を含む第3基材を所定の温度及び所定の圧力において成形して、所望の形状を有する成形体を製造する。従って、第3基材から成形体を製造する過程において、強化繊維と母材(第1母材と第2母材との混合物)との界面にNCを容易に配設することができる。その結果、成形体の引張強度及び曲げ強度等の機械的強度を効果的に向上させることができる。
以下、本発明の第5実施形態に係る成形体(以降、「第5成形体」と称呼される場合がある。)について説明する。
第5成形体は、熱可塑性樹脂である母材と、強化繊維と、ナノセルロースと、を含む複合材料によって形成されており、強化繊維と母材との界面の少なくとも一部にナノセルロースが配設されている、成形体である。
以上のように、第5成形体においては、熱可塑性樹脂である母材(第1母材と第2母材との混合物)と強化繊維との界面の少なくとも一部にナノセルロースが配設されている。このように、強化繊維と母材との界面にNCが介在することにより、強化繊維と母材との界面における密着性が向上される。その結果、成形体の引張強度及び曲げ強度等の機械的強度を効果的に向上させることができる。
試料Aは、3Kの炭素繊維(CF)を平織にした織物(以降、「3K平織CF」と略称される場合がある。)が熱可塑性ポリアミド樹脂であるポリアミド6(PA6)によって半含浸(セミ含浸)されたシート状のプリプレグを中間基材とし、当該中間基材を6層重ね合わせた積層体を、所定の温度及び圧力において熱間プレスによって成形した成形体である。即ち、試料Aは、上述した(第2母材及び強化繊維を含む)第2部分のみからなる従来技術に係る中間基材から製造された成形体である。
上記のようにして得られた試料A及び試料Bにつき、JIS−K7164に準じた引張特性試験及びJIS−K7074に準じた3点曲げ衝撃試験を行った結果を、図19及び図20のグラフにそれぞれ示す。尚、何れの試験においても、試料A及び試料Bの各々につき2回ずつ測定を行った。
上述したように、試料Bは、上述した(第2母材及び強化繊維を含む)第2部分のみならず、上述した(第1母材及びNCを含む)第1部分をも含む、本発明に係る中間基材から製造された成形体である。このような構成を有する試料Bは、引張特性試験及び3点曲げ衝撃試験の何れにおいても、従来技術に係る試料Aよりも高い剛性を呈した。これは、熱可塑性樹脂である母材(第1母材であるPA6と第2母材である共重合ポリアミド樹脂との混合物)と強化繊維であるCFとの界面の少なくとも一部にNCが介在して、強化繊維と母材との界面における密着性が向上された結果として達成された効果であると考えられる。
実施例2においては、実施例1において使用した3K平織CFが熱可塑性ポリアミド樹脂であるPA6によって半含浸されたシート状のプリプレグを、強化繊維としてのCFが単一の方向に配向しており且つPA6によって半含浸されたシート状のUD材に置き換えた。更に、実施例2においては、このようなUD材を10層重ね合わせた積層体を、所定の温度及び圧力において熱間プレスによって成形した成形体として、試料C及び試料Dを調製した。
上記のようにして得られた試料C及び試料Dにつき、JIS−K7164に準じた引張特性試験を行った結果を図21のグラフに示す。尚、試料C及び試料Dの各々につき3回ずつ測定を行った。
上述したように、試料Dは、上述した(第2母材及び強化繊維を含む)第2部分のみならず、上述した(第1母材及びNCを含む)第1部分をも含む、本発明に係る中間基材から製造された成形体である。このような構成を有する試料Dは、引張特性試験において、従来技術に係る試料Cよりも、引張応力及び歪みの最大値がより大きい。これは、熱可塑性樹脂である母材(第1母材であるPA6と第2母材である共重合ポリアミド樹脂との混合物)と強化繊維であるCFとの界面の少なくとも一部にNCが介在して、強化繊維と母材との界面における密着性が向上された結果として達成された効果であると考えられる。
Claims (31)
- 熱可塑性樹脂である母材と、ナノセルロースと、強化繊維と、を含む中間基材の製造方法であって、
第1の熱可塑性樹脂及び前記ナノセルロースが分散媒に分散されている分散液であるナノセルロース分散液を調製すること、
前記ナノセルロース分散液を前記強化繊維の表面の少なくとも一部に塗布すること、
前記強化繊維の表面の少なくとも一部に塗布された前記ナノセルロース分散液を乾燥させて前記分散媒を除去することにより、前記第1の熱可塑性樹脂の中に前記ナノセルロースが分散されている部分である第1部分が前記強化繊維の表面の少なくとも一部に形成された被覆強化繊維を調製すること、並びに
前記被覆強化繊維と第2の熱可塑性樹脂とを組み合わせて前記中間基材を調製すること、
を含む、
中間基材の製造方法。 - 第1の熱可塑性樹脂である第1母材の中にナノセルロースが分散されている部分である第1部分と、
第2の熱可塑性樹脂である第2母材と強化繊維とを含む部分である第2部分と、
を含む、
中間基材の製造方法であって、
前記第1の熱可塑性樹脂及び前記ナノセルロースが分散媒に分散されている分散液であるナノセルロース分散液を調製すること、
前記ナノセルロース分散液を前記第2部分の表面の少なくとも一部に塗布すること、並びに
前記第2部分の表面の少なくとも一部に塗布された前記ナノセルロース分散液を乾燥させて前記分散媒を除去することにより、前記第2部分の表面の少なくとも一部に前記第1部分が形成された前記中間基材を調製すること、
を含む、
中間基材の製造方法。 - 請求項1又は請求項2に記載された中間基材の製造方法であって、
前記ナノセルロース分散液を乾燥させる工程において、前記第1の熱可塑性樹脂が少なくとも部分的に熔融する温度において前記ナノセルロース分散液を乾燥させる、
中間基材の製造方法。 - 第1の熱可塑性樹脂である第1母材の中にナノセルロースが分散されている部分である第1部分と、第2の熱可塑性樹脂である第2母材と、強化繊維と、を含む、中間基材。
- 請求項4に記載された中間基材であって、
前記ナノセルロースはセルロースナノファイバである、
中間基材。 - 請求項4又は請求項5に記載された中間基材であって、
前記ナノセルロースは官能基によって修飾されている、
中間基材。 - 請求項4乃至請求項6の何れか1項に記載された中間基材であって、
前記強化繊維は、炭素繊維(CF)、ガラス繊維(GF)、セラミック繊維(CeF)、金属繊維(MF)、及び樹脂繊維(RF)からなる群より選ばれる少なくとも1種の繊維である、
中間基材。 - 請求項7に記載された中間基材であって、
前記セラミック繊維(CeF)は、シリカ繊維、アルミナ繊維、ムライト繊維、ジルコニア繊維及び炭化ケイ素繊維からなる群より選ばれる少なくとも1種の繊維であり、
前記金属繊維(MF)は、鉄繊維、ステンレス鋼繊維、銅繊維、黄銅繊維、アルミニウム(Al)繊維及びチタン(Ti)繊維からなる群より選ばれる少なくとも1種の繊維であり、
前記樹脂繊維(RF)は、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリイミド繊維、及びポリアミドイミド繊維からなる群より選ばれる少なくとも1種の繊維である、
中間基材。 - 請求項4乃至請求項8の何れか1項に記載された中間基材であって、
前記第1母材及び前記第2母材は、それぞれ、ポリエチレン(PE)樹脂及びポリプロピレン(PP)樹脂を含むポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル(PVC)樹脂、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)樹脂、ポリスチレン樹脂(PS)、アクリロニトリル・スチレン樹脂(AS)及びアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)樹脂を含むスチレン系樹脂からなる汎用プラスチック、ポリアミド(PA)樹脂、ポリアセタール(POM)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂及びポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂を含むポリエステル系樹脂、ポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂からなる汎用エンジニアリングプラスチック、並びにポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂、ポリアリレート(PAR)樹脂、ポリアミドイミド(PAI)樹脂、熱可塑性ポリイミド(TPI)樹脂、ポリエーテルイミド(PEI)樹脂、ポリエーテルケトン(PEK)樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂、ポリスルホン(PSF)樹脂、ポリエーテルスルホン(PES)樹脂からなるスーパーエンジニアリングプラスチック、からなる群より選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂である、
中間基材。 - 請求項4乃至請求項9の何れか1項に記載された中間基材であって、
前記第1の熱可塑性樹脂及び前記第2の熱可塑性樹脂は何れもポリアミド系樹脂であり、
前記ナノセルロースは、カルボキシレートアニオン基、スルホネートアニオン基、アルコール基、アミノ基、カルボキシ基、カルボキシレート基、及びカルボニル基からなる群より選ばれる少なくとも1つの官能基を含む官能基によって修飾されている、
中間基材。 - 請求項10に記載された中間基材であって、
前記第1の熱可塑性樹脂は共重合ポリアミド樹脂であり、
前記第2の熱可塑性樹脂はポリアミド6であり、
前記ナノセルロースは、カルボキシレート基によって修飾されている、
中間基材。 - 請求項4乃至請求項11の何れか1項に記載された中間基材であって、
前記強化繊維の表面の少なくとも一部に前記第1部分が形成されてなる被覆強化繊維と、前記第2母材と、を含む、中間基材。 - 請求項12に記載された中間基材であって、
前記被覆強化繊維が前記第2母材の中に分散されている、
中間基材。 - 請求項12に記載された中間基材であって、
前記第2母材からなる繊維と前記被覆強化繊維との混合物として構成されている、
中間基材。 - 請求項12に記載された中間基材であって、
前記被覆強化繊維からなる層と前記第2母材からなる層との積層体として構成されている、
中間基材。 - 請求項12に記載された中間基材であって、
前記被覆強化繊維からなる層が前記第2母材によって少なくとも部分的に含浸されている、
中間基材。 - 請求項12に記載された中間基材であって、
前記第2母材からなる粉末又は粒子と前記被覆強化繊維との混合物として構成されている、
中間基材。 - 請求項4乃至請求項11の何れか1項に記載された中間基材であって、
前記第2母材と前記強化繊維とを含む部分である第2部分が形成されており、
前記第2部分の少なくとも一部の表面に前記第1部分が形成されている、
中間基材。 - 請求項18に記載された中間基材であって、
前記第2部分は、前記第2母材の中に前記強化繊維が分散されている部分として構成されている、
中間基材。 - 請求項18に記載された中間基材であって、
前記第2部分は、前記第2母材からなる繊維と前記強化繊維とが混合されている部分として構成されている、
中間基材。 - 請求項18に記載された中間基材であって、
前記第2部分は、前記強化繊維からなる層が前記第2母材によって少なくとも部分的に含浸された部分として構成されている、
中間基材。 - 請求項18に記載された中間基材であって、
前記第2部分は、前記第2母材からなる粉末又は粒子と前記強化繊維とが混合されている部分として構成されている、
中間基材。 - 熱可塑性樹脂である母材と、強化繊維と、ナノセルロースと、を含む複合材料によって形成されており、前記母材と前記強化繊維との界面の少なくとも一部に前記ナノセルロースが配設されている、成形体の製造方法であって、
請求項4乃至請求項22の何れか1項に記載された中間基材を前記第1母材の融点及び前記第2母材の融点のうち高い方の融点以上の所定の温度に加熱すること、及び
前記所定の温度及び所定の圧力において前記中間基材を成形すること、
を含む、
成形体の製造方法。 - 熱可塑性樹脂である母材と、強化繊維と、ナノセルロースと、を含む複合材料によって形成されており、
前記強化繊維と前記母材との界面の少なくとも一部に前記ナノセルロースが配設されている、
成形体。 - 請求項24に記載された成形体であって、
前記ナノセルロースはセルロースナノファイバである、
成形体。 - 請求項24又は請求項25に記載された成形体であって、
前記ナノセルロースは官能基によって修飾されている、
成形体。 - 請求項24乃至請求項26の何れか1項に記載された成形体であって、
前記強化繊維は、炭素繊維(CF)、ガラス繊維(GF)、セラミック繊維(CeF)、金属繊維(MF)、及び樹脂繊維(RF)からなる群より選ばれる少なくとも1種の繊維である、
成形体。 - 請求項27に記載された成形体であって、
前記セラミック繊維(CeF)は、シリカ繊維、アルミナ繊維、ムライト繊維、ジルコニア繊維及び炭化ケイ素繊維からなる群より選ばれる少なくとも1種の繊維であり、
前記金属繊維(MF)は、鉄繊維、ステンレス鋼繊維、銅繊維、黄銅繊維、アルミニウム(Al)繊維及びチタン(Ti)繊維からなる群より選ばれる少なくとも1種の繊維であり、
前記樹脂繊維(RF)は、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリイミド繊維、及びポリアミドイミド繊維からなる群より選ばれる少なくとも1種の繊維である、
成形体。 - 請求項24乃至請求項28の何れか1項に記載された成形体であって、
前記母材は、ポリエチレン(PE)樹脂及びポリプロピレン(PP)樹脂を含むポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル(PVC)樹脂、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)樹脂、ポリスチレン樹脂(PS)、アクリロニトリル・スチレン樹脂(AS)及びアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)樹脂を含むスチレン系樹脂からなる汎用プラスチック、ポリアミド(PA)樹脂、ポリアセタール(POM)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂及びポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂を含むポリエステル系樹脂、ポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂からなる汎用エンジニアリングプラスチック、並びにポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂、ポリアリレート(PAR)樹脂、ポリアミドイミド(PAI)樹脂、熱可塑性ポリイミド(TPI)樹脂、ポリエーテルイミド(PEI)樹脂、ポリエーテルケトン(PEK)樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂、ポリスルホン(PSF)樹脂、ポリエーテルスルホン(PES)樹脂からなるスーパーエンジニアリングプラスチック、からなる群より選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂である、
成形体。 - 請求項24乃至請求項29の何れか1項に記載された成形体であって、
前記母材はポリアミド系樹脂であり、
前記ナノセルロースは、カルボキシレートアニオン基、スルホネートアニオン基、アルコール基、アミノ基、カルボキシ基、カルボキシレート基、及びカルボニル基からなる群より選ばれる少なくとも1つの官能基を含む官能基によって修飾されている、
成形体。 - 請求項30に記載された成形体であって、
前記母材は共重合ポリアミド樹脂及びポリアミド6を含み、
前記ナノセルロースは、カルボキシレート基によって修飾されている、
成形体。
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