JP2019002062A - 外観保護剤及び該外観保護剤を用いて処理された金属体 - Google Patents

外観保護剤及び該外観保護剤を用いて処理された金属体 Download PDF

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Abstract

【課題】銀めっき皮膜、銀合金めっき皮膜、金めっき皮膜、金合金めっき皮膜、パラジウムめっき皮膜、パラジウム合金めっき皮膜に対して、変色や腐食を防止し外観を維持し、耐熱性に優れた外観保護剤を提供。【解決手段】ベンゾトリアゾール環化合物、並びに、るアミン化合物及び/又は式(3)で表されるアンモニウムカチオンを有するアンモニウム化合物を含有させる外観保護剤。(R9〜R11は夫々独立にH又は置換/非置換のC1〜18の炭化水素基;R9〜R11の全てがHである場合は除く)【選択図】なし

Description

本発明は、金属の外観保護剤に関するものであり、更に詳しくは、特定の下地金属の上に最外層として存在する特定の金属めっき皮膜の変色及び/又は腐食を抑制して外観を維持する外観保護剤に関する。また、本発明は、該外観保護剤を用いて処理された金属体、及び、該外観保護剤を用いて処理する該金属体の処理方法に関する。
金めっき皮膜や金合金めっき皮膜は、電気的特性、機械的特性、はんだ付け性、耐食性等に優れているため、高い信頼性の求められるコネクタやプリント基板に、最外層として多く用いられている。更に近年は電子デバイスの高密度化が進展し、金(合金)めっき部に求められる信頼性もより高度なものになっている。
その一方で、金価格による経済的な理由から、金めっき皮膜や金合金めっき皮膜の薄膜化も進行してきており、薄膜化に伴い、皮膜のピンホールが指数関数的に増大してきている。
その結果、経時により該ピンホール等から腐食性物質が侵入することで、該金(合金)めっき皮膜の下地金属を腐食し、金めっき皮膜や金合金めっき皮膜の表面上に腐食生成物が析出するといった現象が生じ、下地金属の影響による金めっき皮膜や金合金めっき皮膜の経時による外観変化が、信頼性低下を招いている。更に、こうした現象は外観を損なうだけでなく、接触抵抗の上昇、回路の短絡、断線等の問題を引き起こしている。
また、銀めっき皮膜や銀合金めっき皮膜は、電気的特性、機械的特性、はんだ付け性等に優れているため、コネクタ、リードフレーム、各種スイッチ等の電気デバイスに多く用いられている。
更に近年、白熱電球や蛍光灯に代わる新たな照明として、発光ダイオード(LED)照明が急速に普及してきており、LED照明にはLED光を効率的に照射するために反射板が取り付けられている。高輝度の銀(合金)めっき皮膜は、LED光の反射特性が非常に優れており、この反射板に広く利用されている。
しかし、銀や銀合金は、大気中の硫黄化合物等と反応することにより硫化銀等を生成することで腐食・変色し、電気デバイス用途では電気的特性が低下してしまい、また、反射板用途では光反射特性が低下してしまうという問題を抱えている。
また、パラジウムめっき皮膜やパラジウム合金めっき皮膜も、電気的特性、機械的特性、耐食性等に優れているため、種々の金属体の最外層として使用されている。
しかし、パラジウムやパラジウム合金も、大気中の有機化合物、硫黄化合物等と反応することで変色し、上記特性が低下してしまう。
このような腐食や変色の問題を回避する手段として、クロメート処理や表面処理剤による処理が知られている。クロメート処理は、金属皮膜にクロム化合物の皮膜を形成させることで外観を保護しようとするものである。表面処理剤による処理は、有機化合物を含有する溶液に金属体(材料)を浸漬し、表面に有機皮膜を形成することで外観を保護しようとするものである(例えば、特許文献1〜4)。
しかしながら、クロメート処理は、六価クロムを使用するために、その利用が環境への影響、毒性により大きく制限されている。また、表面処理剤による有機保護膜は、実装工程での加熱処理や使用時に発生する熱により分解し、その有効性が損なわれるという問題がある。
特許文献1〜4では、ベンゾトリアゾール系化合物、テトラゾール系化合物、チオール系化合物等といった有機化合物を使用した表面処理剤について開示されている。しかしながら、これらの特許文献では、腐食試験前に、はんだ付けを想定したサンプルの加熱処理を実施しておらず、表面処理剤自身の耐熱性や該表面処理剤で処理された金属表面での耐熱性、及び、「加熱処理後の腐食試験」による外観変化に関しては全く考慮されていない。
特開2006−351568号公報 特開2008−045215号公報 特開2011−241428号公報 特開2012−172190号公報
本発明は上記背景技術に鑑みてなされたものであり、その課題は、銀めっき皮膜、銀合金めっき皮膜、金めっき皮膜、金合金めっき皮膜、パラジウムめっき皮膜、パラジウム合金めっき皮膜に対して、変色や腐食を防止し外観を維持し、また、耐熱性に優れた外観保護剤を提供することにある。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、ベンゾトリアゾール環化合物と、特定のアミン化合物及び/又はアンモニウム化合物とを必須成分として併用して外観保護剤とすることで、特定の金属を下地金属としたときの「銀(合金)めっき皮膜」・「金(合金)めっき皮膜」・「パラジウム(合金)めっき皮膜」の変色や腐食による外観の変化を、該外観保護剤で処理後に加熱処理をしたとしても抑制できることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、銅、銅合金、ニッケル、ニッケル合金、パラジウム、及び、パラジウム合金よりなる群から選ばれる少なくとも1種以上の金属を下地金属として、銀めっき皮膜、銀合金めっき皮膜、金めっき皮膜、金合金めっき皮膜、パラジウムめっき皮膜、又は、パラジウム合金めっき皮膜を最外層に有する金属体の、該最外層の変色及び/又は腐食を抑制して外観を維持する外観保護剤であって、
ベンゾトリアゾール環化合物、並びに、下記式(2)で表されるアミン化合物及び/又は下記式(3)で表されるアンモニウムカチオンを有するアンモニウム化合物を含有することを特徴とする外観保護剤を提供するものである。
Figure 2019002062
式(2)中、R、R及びRはそれぞれ、水素原子又は置換されていてもよい炭素数1以上18以下の炭化水素基を表す。R、R及びRのうち任意の2つ以上が結合して環を形成していてもよい。ただし、R、R及びRの全てが水素原子である場合は除く。
Figure 2019002062
式(3)中、R、R10及びR11はそれぞれ、水素原子又は置換されていてもよい炭素数1以上18以下の炭化水素基を表す。R、R10及びR11のうち任意の2つ以上が結合して環を形成していてもよい。ただし、R、R10及びR11の全てが水素原子である場合は除く。
また、本発明は、銅、銅合金、ニッケル、ニッケル合金、パラジウム、及び、パラジウム合金よりなる群から選ばれる少なくとも1種以上の金属を下地金属として、銀めっき皮膜、銀合金めっき皮膜、金めっき皮膜、金合金めっき皮膜、パラジウムめっき皮膜、又は、パラジウム合金めっき皮膜を最外層に有する金属体の表面が、上記の外観保護剤で処理されて、該最外層の変色及び/又は腐食が抑制されて外観が維持された状態になっているものであることを特徴とする金属体を提供するものである。
また、本発明は、銅、銅合金、ニッケル、ニッケル合金、パラジウム、及び、パラジウム合金よりなる群から選ばれる少なくとも1種以上の金属を下地金属として、銀めっき皮膜、銀合金めっき皮膜、金めっき皮膜、金合金めっき皮膜、パラジウムめっき皮膜、又は、パラジウム合金めっき皮膜を最外層に有する金属体の表面を、上記の外観保護剤で処理して、該最外層の変色及び/又は腐食を抑制して外観が維持された状態にすることを特徴とする金属体の処理方法を提供するものである。
なお、本明細書において、以下のように用語を使用する場合がある。
銀めっき皮膜と銀合金めっき皮膜を総称して「銀(合金)めっき皮膜」、金めっき皮膜と金合金めっき皮膜を総称して「金(合金)めっき皮膜」、パラジウムめっき皮膜とパラジウム合金めっき皮膜を総称して「パラジウム(合金)めっき皮膜」、とそれぞれ記載する場合がある。
銅と銅合金を総称して「銅(合金)」、ニッケルとニッケル合金を総称して「ニッケル(合金)」、パラジウムとパラジウム合金を総称して「パラジウム(合金)」、とそれぞれ記載する場合がある。
「銅、銅合金、ニッケル、ニッケル合金、パラジウム、及び、パラジウム合金よりなる群から選ばれる少なくとも1種以上の金属」を「特定下地金属」と記載する場合がある。
「銀めっき皮膜、銀合金めっき皮膜、金めっき皮膜、金合金めっき皮膜、パラジウムめっき皮膜、パラジウム合金めっき皮膜」を「対象特定めっき皮膜」と記載する場合がある。
「式(2)で表されるアミン化合物」を「特定アミン化合物」、「式(3)で表されるアンモニウムカチオンを有するアンモニウム化合物」を「特定アンモニウム化合物」、とそれぞれ記載する場合がある。
本発明によれば、上記問題点と課題を解決し、対象特定めっき皮膜に対して、変色や腐食を防止し外観を維持し、また、耐熱性に優れた外観保護剤を提供することができる。
すなわち、本発明の外観保護剤で、特定下地金属の上に形成された対象特定めっき皮膜の表面を処理することで、経時等による変色や腐食による外観の変化を好適に防止することができる。特に、何れの「対象特定めっき皮膜」の表面を処理しても、経時等による外観の変化を好適に防止することができる。
また、本発明の外観保護剤自身や該外観保護剤で処理された金属表面は、耐熱性に優れ、本発明の外観保護剤で処理された金属体の表面(対象特定めっき皮膜の表面)は、はんだ付けを想定した加熱処理を行った後でも十分な外観維持効果を有している。
本発明においては、上記外観維持効果(外観の経時変化)は、大気中の腐食物質の代表である亜硫酸ガスと硫化水素ガスにそれぞれ暴露して加速劣化試験を行って確かめている。
外観保護剤自身や外観保護剤で処理された金属表面に耐熱性がないと、加熱処理後には、経時によって十分な外観維持効果が得られない。なお、はんだ付けをした後に製品とする場合が多いが、そのような場合、経時によって外観の維持ができないと、電気デバイス用途では電気的特性が低下してしまうと共に信頼性に乏しいものとなってしまう。また、反射板用途では光反射特性が低下してしまう。
本発明によれば、例えば実施例に記載の「はんだ付けを想定した加熱処理」を行った後でも、経時による「対象特定めっき皮膜」の変色や腐食による外観の変化を防止して外観を維持できる。
更に、本発明の外観保護剤は、水溶性であり、有機溶剤や重金属を必須成分としては含有していないため、安全性や環境特性に優れている。
また、本発明の外観保護剤で処理された金属体は、上記のように外観を維持する他に、ワイヤーボンディング特性、はんだ濡れ性等が良好であり、接触抵抗の上昇も殆どない。
更に、経時による反射率の低下も殆どないので、金属体が電気デバイスの場合は信頼性を保ち、金属体が反射板の場合は光反射特性を良好のまま維持できる。
以下、本発明について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、任意に変形して実施することができる。
本明細書中に記載される例示化合物は、何れも水に溶解されて外観保護剤の成分となるものであるから、例示化合物のうち塩になり得るものはその塩をも意味するものとする。また、外観保護剤の溶液内で、他の配合成分と塩交換が起こっているものも含まれる(意味する)ものとする。
本発明の外観保護剤は、銅、銅合金、ニッケル、ニッケル合金、パラジウム、及び、パラジウム合金よりなる群から選ばれる少なくとも1種以上の金属(特定下地金属)を下地金属として、銀めっき皮膜、銀合金めっき皮膜、金めっき皮膜、金合金めっき皮膜、パラジウムめっき皮膜、又は、パラジウム合金めっき皮膜(対象特定めっき皮膜)を最外層に有する金属体の、該最外層の変色及び/又は腐食を抑制して外観を維持する外観保護剤である。
本発明の外観保護剤は、ベンゾトリアゾール環化合物、並びに、前記式(2)で表されるアミン化合物(特定アミン化合物)及び/又は前記式(3)で表されるアンモニウムカチオンを有するアンモニウム化合物(特定アンモニウム化合物)を含有する。
<ベンゾトリアゾール環化合物>
本発明の外観保護剤が含有する「ベンゾトリアゾール環化合物」とは、ベンゾトリアゾール(CAS登録番号:95−14−7)や、ベンゾトリアゾールの1又は2以上の水素原子が置換された化合物をいう。
該ベンゾトリアゾール環化合物の例としては、下記式(1)で示す化合物が挙げられる。
Figure 2019002062
式(1)において、R、R、R、R及びRは、それぞれ、水素原子、ヒドロキシル基、ハロゲン原子(F、Cl、Br、I)、カルボキシル基、アルキル基、アルコキシ基である。
アルキル基やアルコキシ基の炭素数は、1個以上8個以下が好ましく、1個以上6個以下が好ましく、1個以上4個以下が特に好ましい。
アルキル基やアルコキシ基は、直鎖であっても側鎖(分岐)を有していてもよい。
アルキル基やアルコキシ基は、更に置換されていてもよい。
また、R〜Rのうち、3個又は4個が水素原子である(すなわち、ベンゾトリアゾールの1個又は2個の水素原子が置換されている)のが、本発明の効果を奏しやすい点や、合成・入手のしやすさや、コスト等の点から好ましい。
また、該ベンゾトリアゾール環化合物は、ヒドロキシル基若しくはカルボキシル基又はその両方を有していると、特定アミン化合物又は特定アンモニウム化合物との相互作用(後述のように、複合体が形成されていると推察される)により、変色や腐食の防止効果が高くなり、また、耐熱性が向上しやすいので好ましい。
該ベンゾトリアゾール環化合物の具体例としては、1,2,3−ベンゾトリアゾール、ヒドロキシベンゾトリアゾール、クロロベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、エチルベンゾトリアゾール、プロピルベンゾトリアゾール、イソプロピルベンゾトリアゾール、ブチルベンゾトリアゾール、イソブチルベンゾトリアゾール、ペンチルベンゾトリアゾール、イソペンチルベンゾトリアゾール、ジヒドロキシベンゾトリアゾール、クロロヒドロキシベンゾトリアゾール、カルボキシヒドロキシベンゾトリアゾール、メチルヒドロキシベンゾトリアゾール、エチルヒドロキシベンゾトリアゾール、ヒドロキシプロピルベンゾトリアゾール、ヒドロキシイソプロピルベンゾトリアゾール、ブチルヒドロキシベンゾトリアゾール、ヒドロキシイソブチルベンゾトリアゾール、ヒドロキシペンチルベンゾトリアゾール、ヒドロキシイソペンチルベンゾトリアゾール、カルボキシクロロベンゾトリアゾール、クロロメチルベンゾトリアゾール、エチルクロロベンゾトリアゾール、クロロプロピルベンゾトリアゾール、クロロイソプロピルベンゾトリアゾール、ブチルクロロベンゾトリアゾール、クロロイソブチルベンゾトリアゾール、クロロペンチルベンゾトリアゾール、クロロイソペンチルベンゾトリアゾール、カルボキシメチルベンゾトリアゾール、カルボキシエチルベンゾトリアゾール、カルボキシプロピルベンゾトリアゾール、カルボキシイソプロピルベンゾトリアゾール、カルボキシブチルベンゾトリアゾール、カルボキシイソブチルベンゾトリアゾール、カルボキシペンチルベンゾトリアゾール、カルボキシイソペンチルベンゾトリアゾール等が挙げられる。
なお、上記したベンゾトリアゾール環化合物の具体例において、「ベンゾトリアゾール」なる記載は、何れも「1,2,3−ベンゾトリアゾール」である。また、置換基のベンゾトリアゾール環への結合位置は、R〜Rのどこであってもよい。
本発明の外観保護剤において、ベンゾトリアゾール環化合物を、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ベンゾトリアゾール環化合物の濃度(2種以上を併用する場合は合計濃度)は、特に限定はないが、0.001g/L以上100g/L以下が好ましく、0.05g/L以上50g/L以下がより好ましく、0.01g/L以上10g/L以下が特に好ましい。
ベンゾトリアゾール環化合物の濃度が高過ぎる場合、外観保護剤での処理直後の乾燥時に対象特定めっき皮膜の表面にシミが発生し易くなり外観異常の原因となる場合がある。更に、外観保護剤が溶液として不安定になり、塩が析出し易くなる場合等がある。
一方、ベンゾトリアゾール環化合物の濃度が低過ぎる場合は、十分な外観維持効果が得られなくなる等、前記した本発明の効果が得られなくなる場合がある。
<式(2)で表されるアミン化合物・式(3)で表されるアンモニウムカチオンを有するアンモニウム化合物>
式(2)において、R、R及びRはそれぞれ、水素原子又は置換されていてもよい炭素数1以上18以下の炭化水素基を表す。R、R及びRのうち任意の2つ以上が結合して環を形成していてもよい。ただし、R、R及びRの全てが水素原子である場合は除く。
なお、分子中にN原子を複数含む化合物の場合、何れか1つのN原子を、R〜Rに結合したN原子とみなした場合に、上記要件を満たしていれば、「式(2)で表されるアミン化合物」の範疇に入る。
〜Rが、置換されていてもよい炭化水素基の場合、炭素数は、12以下が好ましく、8以下がより好ましく、6以下が特に好ましい。
置換されていてもよい炭化水素基は、直鎖であっても側鎖(分岐)を有していてもよい。また、環状部分を有していてもよく、該環状部分は、脂肪族環でもよいし、芳香族環でもよい。
炭化水素基が置換されている場合、置換基の具体例として、ヒドロキシル基、アミノ基(1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基)、アルコキシ基等が挙げられる。
式(2)で表されるアミン化合物は、R〜Rのうち2つが水素原子の場合は1級アミン化合物、R〜Rのうち1つが水素原子の場合は2級アミン化合物、R〜Rのうち何れも水素原子でない場合は、3級アミン化合物である。
3級アミン化合物の場合、水溶性確保の観点から、R〜Rのうち1つ以上がヒドロキシル基を有していることが好ましい。
式(2)で表されるアミン化合物(特定アミン化合物)の具体例としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、プロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、1−ジメチルアミノ−2−プロパノール、DL−1−アミノ−2−プロパノール、N−(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、2−(2−アミノエチルアミノ)エタノール、2−(2−アミノエトキシ)エタノール、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、3−アミノ−1,2−プロパンジオール、DL−2−アミノ−1−ブタノール、1−アミノ−2−ブタノール、5−アミノ−1−ペンタノール、DL−2−アミノ−1−プロパノール、4−アミノ−1−ブタノール、6−アミノ−1−ヘキサノール、2−アミノ−1,3−プロパンジオール、N−(3−アミノプロピル)ジエタノールアミン、3−アミノ−1−ブタノール、N−ブチルジエタノールアミン、2−(ブチルアミノ)エタノール、2−(tert−ブチルアミノ)エタノール、N−tert−ブチルジエタノールアミン、N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、3−ジエチルアミノ−1−プロパノール、2−(ジメチルアミノ)エタノール、1−ジメチルアミノ−1−プロパノール、ジイソプロパノールアミン、2−(ジイソプロピルアミノ)エタノール、2−(ジメチルアミノ)−2−メチル−1−プロパノール、4−ジメチルアミノ−1−ブタノール、6−ジメチルアミノ−1−ヘキサノール、3−(ジエチルアミノ)−1,2−プロパンジオール、3−ジメチルアミノ−2,2−ジメチル−1−プロパノール、3−(ジメチルアミノ)−1,2−プロパンジオール、4−ジエチルアミノ−2−ブチン−1−オール、2−[[2−(ジメチルアミノ)エチル]メチルアミノ]エタノール、5−ジエチルアミノ−1−ペンタノール、2−(エチルアミノ)エタノール、N−エチルジエタノールアミン、4−エチルアミノ−1−ブタノール、N−(3−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、1,3−ジアミノ−2−プロパノール、2−[(ヒドロキシメチル)アミノ]エタノール、2−(イソプロピルアミノ)エタノール、3−(イソプロピルアミノ)プロパノール、4−(イソプロピルアミノ)ブタノール、5−(イソプロピルアミノ)ペンタノール、N−ラウリルジエタノールアミン、2−(メチルアミノ)エタノール、N−メチルジエタノールアミン、3−メチルアミノ−1,2−プロパンジオール、ステアリルジエタノールアミン、DL−バリノール、ビス(2−イソプロポキシエチル)アミン、N−(tert−ブトキシカルボニル)−2,2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、1−アミノデカン、ジアミルアミン、1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、N−メチル−1,3−ジアミノプロパン、トリイソプロパノールアミン、N−(2−アミノエチル)ピペラジン、トロピン、3−アミノ−1−フェニルブタン、4−フェニルブチルアミン、N−(3−アミノプロピル)−N−メチルアニリン、1−アミノインダン、2−アミノインダン、N−アリルベンジルアミン、1−アダマンタンアミン、3−アミノ−3−フェニル−1−プロパノール、4−tert−ブチルシクロヘキシルアミン、N−イソプロピルベンジルアミン、3−ベンジルオキサゾリジン、3−ベンジルアミノ−1−プロパノール、2,2’−ビピペリジン、4−sec−ブチルシクロヘキシルアミン、4−ブチルシクロヘキシルアミン、3,3’−ビピペリジン、N−ベンジル−1,3−プロパンジアミン、クミルアミン、N,N−ジエチルシクロヘキシルアミン、ジイソアミルアミン、ジシクロヘキシルアミン、1−(2−ジメチルアミノエチル)−4−メチルピペラジン、N−(3−アミノプロピル)モルホリン、N−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン、モルホリン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ポリエチレンイミン、アルギニン、グルカミン、N−メチル−D−グルカミン、N,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン等が挙げられる。
式(3)で表されるアンモニウムカチオンを有するアンモニウム化合物(特定アンモニウム化合物)におけるアンモニウムカチオンは、式(2)で表されるアミン化合物(特定アミン化合物)にプロトン(H)が付加した構造である。
式(3)において、R、R10及びR11はそれぞれ、水素原子又は置換されていてもよい炭素数1以上18以下の炭化水素基を表す。R、R10及びR11のうち任意の2つ以上が結合して環を形成していてもよい。ただし、R、R10及びR11の全てが水素原子である場合は除く。
式(3)において、R〜R11の好ましい例は、式(2)におけるR〜Rと同様である。式(3)で表されるアンモニウムカチオンの具体例についても、式(2)で表されるアミン化合物(特定アミン化合物)にプロトン(H)が付加した構造のアンモニウムカチオンが挙げられる。
式(3)で表されるアンモニウムカチオンのカウンターアニオンの具体例としては、
硫酸イオン、亜硫酸イオン、硝酸イオン、亜硝酸イオン、リン酸イオン、亜リン酸イオン、ホスホン酸イオン、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、次亜塩素酸イオン、亜塩素酸イオン、塩素酸イオン、過塩素酸イオン、次亜臭素酸イオン、亜臭素酸イオン、臭素酸イオン、過臭素酸イオン、次亜ヨウ素酸イオン、亜ヨウ素酸イオン、ヨウ素酸イオン、過ヨウ素酸イオン、メタホウ酸イオン、炭酸イオン、水酸化物イオン、有機系カルボン酸イオン等が挙げられる。
本発明の外観保護剤においては、式(2)で表されるアミン化合物(特定アミン化合物)のみを使用してもよいし、式(3)で表されるアンモニウムカチオンを有するアンモニウム化合物(特定アンモニウム化合物)のみを使用してもよいし、特定アミン化合物と特定アンモニウム化合物を併用してもよい。
特定アミン化合物を、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。特定アンモニウム化合物を、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
特定アミン化合物及び特定アンモニウム化合物の濃度(2種以上を併用する場合は、全ての特定アミン化合物・特定アンモニウム化合物の濃度を合算した濃度)は、特に限定はないが、0.001g/L以上100g/L以下が好ましく、0.05g/L以上50g/L以下がより好ましく、0.01g/L以上10g/L以下が特に好ましい。
上記濃度が高過ぎる場合、外観保護剤での処理直後の乾燥時に対象特定めっき皮膜の表面にシミが発生し易くなり外観異常の原因となる場合がある。更に、外観保護剤が溶液として不安定になり、塩が析出し易くなる場合等がある。
一方、上記濃度が低過ぎる場合は、十分な外観維持効果が得られなくなる等、前記した本発明の効果が得られなくなる場合がある。
また、特定アミン化合物及び特定アンモニウム化合物の濃度(2種以上を併用する場合は、全ての特定アミン化合物・特定アンモニウム化合物の濃度を合算した濃度)は、モル濃度として、ベンゾトリアゾール環化合物の濃度(2種以上を併用する場合は合計濃度)と比較した場合、同程度であるのが好ましい。
具体的には、「特定アミン化合物及び特定アンモニウム化合物のモル濃度」を、ベンゾトリアゾール環化合物のモル濃度で除した値が、0.6以上であることが好ましく、0.8以上であることがより好ましく、0.9以上であることが特に好ましい。また、1.4以下であることが好ましく、1.2以下であることがより好ましく、1.1以下であることが特に好ましい。
このようにすることで、ベンゾトリアゾール環化合物と、特定アミン化合物又は特定アンモニウム化合物が複合体を形成しやすくなり、前記した本発明の効果を奏しやすくなる。
<水>
本発明の外観保護剤は、前記した成分を前記した濃度で水に溶解させて得ることができる水溶液である(ただし、液中における少量の有機溶媒の含有は排除されない)。溶解の方法は、特に限定されず公知の方法が用いられる。溶解の順番も特に限定されず公知の方法が用いられる。水は、イオン交換水(脱イオン水)、蒸留水等の純水の使用が好ましい。
<pH>
本発明の外観保護剤のpHは特に限定はないが、室温においてpH5以上であることが好ましい。pHが低過ぎる場合、対象特定めっき皮膜の金属の溶解が生じ、耐食性の低下及び外観異常の原因となる。pHの調整については、ベンゾトリアゾール環化合物として、カルボキシル基やヒドロキシル基といった弱酸性官能基を有するベンゾトリアゾール環化合物を、pH緩衝剤を兼ねて使用してもよいし、別途pH緩衝剤を添加してもよい。
別途添加するpH緩衝剤としては、外観保護剤に悪影響を与えることなく、pH変動を緩和できるものであれば特に限定はない。具体的には、例えば、ホウ酸、リン酸、ピロリン酸、モルホリンエタンスルホン酸等が挙げられる。
pH緩衝剤は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の外観保護剤に別途添加するpH緩衝剤の濃度は、0.01g/L以上100g/L以下が好ましく、0.1g/L以上10g/L以下が特に好ましい。
pH緩衝剤濃度が高過ぎると、対象特定めっき皮膜の表面にシミが発生したり、接触抵抗、ワイヤーボンディング特性に悪影響が認められたりする場合がある。一方、pH緩衝剤濃度が低過ぎると、pH緩衝効果が十分に得られず実用的でない。
<界面活性剤>
本発明の外観保護剤には、必要に応じて界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤としては、周知の界面活性剤で外観保護剤に悪影響を与えるものでなければ特に限定はなく、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、両性界面活性剤又はカチオン系界面活性剤が用いられる。
界面活性剤は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ノニオン系界面活性剤としては、特に限定はないが、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールのブロックコポリマー等のポリアルキレングリコール型ノニオン系界面活性剤;ノニルフェノールポリアルコキシレート、α−ナフトールポリアルコキシレート、ジブチル−β−ナフトールポリアルコキシレート、スチレン化フェノールポリアルコキシレート等のエーテル型ノニオン系界面活性剤;オクチルアミンポリアルコキシレート、ヘキシニルアミンポリアルコキシレート、リノレイルアミンポリアルコキシレート等のアミン型ノニオン系界面活性剤;等が挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、特に限定はないが、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩;ポリオキシエチレンノニルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩;ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩;アルキルベンゼンスルホン酸塩;等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、特に限定はないが、例えば、2−ウンデシル−1−カルボキシメチル−1−ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン、N−ステアリル−N、N−ジメチル−N−カルボキシメチルベタイン、ラウリルジメチルアミンオキシド等が挙げられる。
カチオン系界面活性剤としては、特に限定はないが、例えば、ラウリルトリメチルアンモニウム塩、ラウリルジメチルアンモニウムベタイン、ラウリルピリジニウム塩、オレイルイミダゾリウム塩、ステアリルアミンアセテート等が挙げられる。
以上の界面活性剤のうち、好ましくは、ノニオン系界面活性剤又は両性界面活性剤である。これら界面活性剤は、同種又は異種のうちから1種又は2種以上を混合して用いることができる。
本発明の外観保護剤中の界面活性剤の濃度(2種以上を併用する場合は合計濃度)は、好ましくは0.01g/L以上10g/L以下であるが、所望の性能を発揮すればよく、特に濃度を限定するものではない。
<対象特定めっき皮膜、特定下地金属、用途>
本発明の外観保護剤は、最外層が上記「対象特定めっき皮膜」のときに、前記した本発明の効果を発揮する。
具体的には、最外層である前記「対象特定めっき皮膜」は、銀めっき皮膜、銀パラジウム合金めっき皮膜、金めっき皮膜、金コバルト合金めっき皮膜、金ニッケル合金めっき皮膜、金銀合金めっき皮膜、金スズ合金皮膜、パラジウムめっき皮膜、パラジウムコバルト合金めっき皮膜、又は、パラジウムニッケル合金めっき皮膜であることが、本発明の効果が特に奏されるために特に好ましい。
本発明の外観保護剤を使用する際の対象特定めっき皮膜の膜厚については、対象特定めっき皮膜が銀(合金)めっき皮膜のときには、0.01μm以上1000μm以下が好ましく、0.1μm以上100μm以下がより好ましく、1μm以上10μm以下が特に好ましい。
また、対象特定めっき皮膜が金(合金)めっき皮膜のときには、0.0001μm以上100μm以下が好ましく、0.001μm以上10μm以下がより好ましく、0.01μm以上1μm以下が特に好ましい。
また、対象特定めっき皮膜がパラジウム(合金)めっき皮膜のときには、0.0001μm以上100μm以下が好ましく、0.001μm以上10μm以下がより好ましく、0.01μm以上1μm以下が特に好ましい。
特に金(合金)めっき皮膜のときには、前記した通り薄膜化の利点が大きいために上限を上記以下にすることが多い。一般に薄膜だとピンホールが生じ易い。本発明は、該ピンホールに対処して電気的性能や外観を維持できるので、上限は上記以下であることが望ましい。
一方、下限が上記以上であると、金属めっき皮膜としての種々の性能を発揮し易い。
本発明における最外層めっき皮膜の下地金属(特定下地金属)は、コネクタ、プリント基板、反射板等の各用途の要求特性に従い適宜選択でき、何ら限定されるものではないが、純銅、ベリリウム銅、黄銅、リン青銅、銅鉄合金、コルソン合金等の各種銅(合金)(皮膜);ニッケルめっき皮膜、ニッケルリンめっき皮膜、42合金、パラジウムニッケルめっき皮膜等の各種ニッケル(合金)(皮膜);パラジウムめっき皮膜、パラジウムリンめっき皮膜、パラジウムニッケルめっき皮膜、パラジウムコバルトめっき皮膜、パラジウム銀めっき皮膜等の各種パラジウム(合金)皮膜;等が好ましいものとして挙げられる。
ここで、上記「各種銅(合金)(皮膜)」は、めっきによって形成されたものには限定されず、めっき皮膜ではない、銅(合金)箔、銅(合金)板、銅(合金)線、銅(合金)回路、銅(合金)塊等、各種銅(合金)全般であってもよく、また、めっき皮膜である各種銅(合金)皮膜であってもよい。
また、「各種ニッケル(合金)(皮膜)」・「各種パラジウム(合金)(皮膜)」についても上記と同様である。
対象特定めっき皮膜の下地として、上記特定下地金属が好ましい理由は、上記した特定下地金属が、コネクタ、プリント基板、反射板等の用途に多く用いられている金属であるということもあるが、それに加え、特に前記対象特定めっき皮膜が金(合金)めっき皮膜のときに、金(合金)めっき皮膜のピンホールを通じて、表面上に腐食生成物が析出するといった現象を、本発明の外観保護剤が特に好適に防止できると言った理由による。
例えば金価格の高騰等から、金(合金)めっき皮膜の薄膜化が進展してきており、その薄膜化に伴い該皮膜のピンホールが増大した結果、経時により、金(合金)めっき皮膜のピンホール等から腐食性物質(亜硫酸ガス、硫化水素ガス等)が侵入することで、特定下地金属を腐食し、金(合金)めっき皮膜の表面上に腐食生成物が析出するといった現象が生じている。
本発明の外観保護剤を使用すれば、下地が上記特定下地金属の場合に、特に「上記腐食生成物の析出による金(合金)めっき皮膜の表面の経時変化」が抑制され、接触抵抗の上昇、回路の短絡、断線等の問題発生を防止できるだけではなく、外観変化の抑制により信頼性が上がる。
本発明の外観保護剤は、最外層めっき皮膜が前記「対象特定めっき皮膜」であるときに好適に使用できるが、対象特定めっき皮膜のめっき方法については、電解めっき、無電解めっき等の湿式めっき;CVD、PVD等の乾式めっき;等の公知の方法により行うことができ、何ら限定されるものではない。
<外観保護剤による処理方法>
また、本発明は、前記した特定下地金属を下地として、前記した対象特定めっき皮膜を最外層に有する金属体の表面を、前記の外観保護剤で処理して、該最外層の変色及び/又は腐食を抑制して外観が維持された状態にすることを特徴とする金属体の処理方法でもある。
金属体の処理方法としては、該金属体を直接外観保護剤に浸漬する方法、外観保護剤を該金属体に塗布する方法、外観保護剤をスプレーガンで吹き付ける方法等がある。
特に限定されるものではないが、中でも直接浸漬する方法が好ましい。浸漬条件としては、10℃〜60℃で1秒以上浸漬する方法が好ましく、30℃〜50℃で2秒〜1分浸漬する方法が特に好ましい。
外観保護剤で処理後は、水洗を実施してもよいが、外観保護剤の成分が水溶性であるため、水洗を実施しないで、エアガン等による外観保護剤の液滴の除去が好ましい。
<金属体>
本発明は、銅、銅合金、ニッケル、ニッケル合金、パラジウム、及び、パラジウム合金よりなる群から選ばれる少なくとも1種以上の金属(特定下地金属)を下地金属として、銀めっき皮膜、銀合金めっき皮膜、金めっき皮膜、金合金めっき皮膜、パラジウムめっき皮膜、又は、パラジウム合金めっき皮膜(対象特定めっき皮膜)を最外層に有する金属体の表面が、前記の本発明の外観保護剤で処理されて、該最外層の変色及び/又は腐食が抑制されて外観が維持された状態になっているものであることを特徴とする金属体でもある。
<作用・原理>
本発明の外観保護剤が、対象特定めっき皮膜の変色や腐食を十分に防止でき、優れた耐熱性を示す作用・原理は明らかではないが、以下のことが考えられる。ただし、本発明は、以下の作用・原理の範囲に限定されるわけではない。
本発明の外観保護剤においては、ベンゾトリアゾール環化合物と、特定アミン化合物又は特定アンモニウム化合物が複合体を形成していると考えられる。これにより、見かけの分子量が大きくなることで、水溶性がより低くなり、高い耐食効果を発揮していると考えられる。
本発明の外観保護剤を用いて処理されためっき被膜は、はんだ付け操作でのリフロー等に代表される熱負荷を受けた場合でも、熱負荷を受けない場合とほぼ同等の耐食性を維持することが可能である。
この理由としては、ベンゾトリアゾール環化合物と、特定アミン化合物又は特定アンモニウム化合物による複合体の形成により見かけの分子量が大きくなり、それぞれを単独で用いた場合に比べて沸点が高くなり、熱負荷による外観保護剤の揮発が起きにくくなっているためと考えられる。
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限りこれらの実施例及び比較例に限定されるものではない。
実施例1〜24、比較例1〜22
<外観保護剤の調製>
表1に示すベンゾトリアゾール環化合物(又は対照化合物)をそれぞれ5g/L、同じく表1に示す特定アミン化合物又は特定アンモニウム化合物をそれぞれ5g/L、純水に溶解させた。
「表1」中の「−」は、該当する化合物を外観保護剤中に含有させていないことを示す。
次いで、pH緩衝剤としてリン酸水素カリウムを1g/L溶解させ、pHを7.0に調整した。pHを上昇させる場合には水酸化カリウム水溶液を、pHを低下させる場合にはリン酸を用いた。
Figure 2019002062
<めっき工程>
めっき工程を表2に示す。リン青銅板に、脱脂、電解ニッケルストライクめっき、電解光沢ニッケルめっき、電解金ストライクめっき処理を施した。
その後、表3に示す各種めっき処理により、最外層の金属めっき皮膜を形成させた。
Figure 2019002062
Figure 2019002062
<外観保護剤による処理>
上記のめっき工程で作製した各種めっきサンプルを、表1に示した実施例1〜24、比較例1〜22に対応する外観保護剤の中に、25℃で5秒浸漬し、それぞれ処理を行った。なお、処理後は水洗を実施せずに、エアガンで付着した液滴を除去した。
<外観保護剤で処理後の各種めっきサンプルの加熱処理>
実施例2〜24、比較例2〜20の外観保護剤で処理後の各種めっきサンプルについて、最外層に金属皮膜を有する金属体(製品)に対するはんだ処理を想定して加熱処理を行った。加熱処理には、リフロー炉(RF−430−MZ、(株)日本パルス技術研究所製)を使用し、以下の条件で3回処理した。
コンベヤ速度:240mm/分
コンベヤ長さ:980mm
設定温度:160℃−170℃−200℃−260℃
(最高到達温度260℃、200℃以上106秒、250℃以上24秒)
なお、実施例1、比較例1については、加熱処理を行わなかった。
<評価試験方法>
実施例1〜24、比較例1〜22の全サンプルについて、亜硫酸ガス試験、硫化水素ガス試験及び塩水噴霧試験を行い、試験後のサンプルについて目視により腐食又は変色の程度を観察し、以下の基準で評価した。
○:腐食・変色なし
△:若干の腐食・変色が認められる
×:激しい腐食・変色が認められる
<<亜硫酸ガス試験>>
ガス腐食試験機(GS−UV、スガ試験機(株)製)にて、亜硫酸ガス試験(濃度:25体積ppm、温度:40℃、相対湿度:80%、時間:6.5時間)を実施した。
<<硫化水素ガス試験>>
ガス腐食試験機(GS−UV、スガ試験機(株)製)にて、硫化水素ガス試験(濃度:15体積ppm、温度:40℃、相対湿度80%、時間:48時間)を実施した。
<<塩水噴霧試験>>
塩水腐食試験機(SQ−800−ST、板橋理化工業(株)製)にて、塩水噴霧試験(塩水濃度:5質量%、温度:35℃、時間:72時間)を実施した。
<評価結果>
実施例1〜24及び比較例1〜22の評価結果を表4に示す。
Figure 2019002062
実施例1〜24の結果が示すように、ベンゾトリアゾール環化合物と、特定アミン化合物又は特定アンモニウム化合物の2成分を同時に含有する外観保護剤は、金めっき皮膜、金合金めっき皮膜、銀めっき皮膜、パラジウムめっき皮膜、パラジウム合金めっき皮膜の表面の腐食や変色を抑制し、外観を維持するのに有効であることが確認された。
なお、外観保護剤の処理による表面状態の変化は、目視では確認できなかった。
一方、比較例1〜22の結果が示すように、ベンゾトリアゾール環化合物と、特定アミン化合物又は特定アンモニウム化合物の2成分を同時に含有しない場合は、下地の銅同衾の腐食が進行し、外観維持効果が得られないことが確認された。
本発明の外観保護剤は、はんだ付け時の加熱後でも十分な変色・腐食防止効果を有しているため、銅(合金)、ニッケル(合金)又はパラジウム(合金)を下地金属として、銀(合金)めっき皮膜、金(合金)めっき皮膜又はパラジウム(合金)めっき皮膜を最外層に有する部材(金属体)の変色や腐食を抑制するので、上記部材(金属体)を製造する分野に広く利用されるものである。
特に、例えば、コネクタ端子、プリント基板等の金めっき若しくは金合金めっき皮膜;LED反射板の銀めっき皮膜;等の耐熱性が要求される部材(金属体)に対して、特に表面の外観を維持するために広く利用されるものである。

Claims (8)

  1. 銅、銅合金、ニッケル、ニッケル合金、パラジウム、及び、パラジウム合金よりなる群から選ばれる少なくとも1種以上の金属を下地金属として、銀めっき皮膜、銀合金めっき皮膜、金めっき皮膜、金合金めっき皮膜、パラジウムめっき皮膜、又は、パラジウム合金めっき皮膜を最外層に有する金属体の、該最外層の変色及び/又は腐食を抑制して外観を維持する外観保護剤であって、
    ベンゾトリアゾール環化合物、並びに、下記式(2)で表されるアミン化合物及び/又は下記式(3)で表されるアンモニウムカチオンを有するアンモニウム化合物を含有することを特徴とする外観保護剤。
    Figure 2019002062
    [式(2)中、R、R及びRはそれぞれ、水素原子又は置換されていてもよい炭素数1以上18以下の炭化水素基を表す。R、R及びRのうち任意の2つ以上が結合して環を形成していてもよい。ただし、R、R及びRの全てが水素原子である場合は除く。]
    Figure 2019002062
    [式(3)中、R、R10及びR11はそれぞれ、水素原子又は置換されていてもよい炭素数1以上18以下の炭化水素基を表す。R、R10及びR11のうち任意の2つ以上が結合して環を形成していてもよい。ただし、R、R10及びR11の全てが水素原子である場合は除く。]
  2. 上記ベンゾトリアゾール環化合物が、1,2,3−ベンゾトリアゾール、ヒドロキシベンゾトリアゾール、クロロベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、エチルベンゾトリアゾール、プロピルベンゾトリアゾール、イソプロピルベンゾトリアゾール、ブチルベンゾトリアゾール、イソブチルベンゾトリアゾール、ペンチルベンゾトリアゾール、イソペンチルベンゾトリアゾール、ジヒドロキシベンゾトリアゾール、クロロヒドロキシベンゾトリアゾール、カルボキシヒドロキシベンゾトリアゾール、メチルヒドロキシベンゾトリアゾール、エチルヒドロキシベンゾトリアゾール、ヒドロキシプロピルベンゾトリアゾール、ヒドロキシイソプロピルベンゾトリアゾール、ブチルヒドロキシベンゾトリアゾール、ヒドロキシイソブチルベンゾトリアゾール、ヒドロキシペンチルベンゾトリアゾール、ヒドロキシイソペンチルベンゾトリアゾール、カルボキシクロロベンゾトリアゾール、クロロメチルベンゾトリアゾール、エチルクロロベンゾトリアゾール、クロロプロピルベンゾトリアゾール、クロロイソプロピルベンゾトリアゾール、ブチルクロロベンゾトリアゾール、クロロイソブチルベンゾトリアゾール、クロロペンチルベンゾトリアゾール、クロロイソペンチルベンゾトリアゾール、カルボキシメチルベンゾトリアゾール、カルボキシエチルベンゾトリアゾール、カルボキシプロピルベンゾトリアゾール、カルボキシイソプロピルベンゾトリアゾール、カルボキシブチルベンゾトリアゾール、カルボキシイソブチルベンゾトリアゾール、カルボキシペンチルベンゾトリアゾール及びカルボキシイソペンチルベンゾトリアゾールからなる群より選ばれる1種以上の化合物である請求項1に記載の外観保護剤。
  3. 上記式(2)で表されるアミン化合物が、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、プロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、1−ジメチルアミノ−2−プロパノール、DL−1−アミノ−2−プロパノール、N−(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、2−(2−アミノエチルアミノ)エタノール、2−(2−アミノエトキシ)エタノール、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、3−アミノ−1,2−プロパンジオール、DL−2−アミノ−1−ブタノール、1−アミノ−2−ブタノール、5−アミノ−1−ペンタノール、DL−2−アミノ−1−プロパノール、4−アミノ−1−ブタノール、6−アミノ−1−ヘキサノール、2−アミノ−1,3−プロパンジオール、N−(3−アミノプロピル)ジエタノールアミン、3−アミノ−1−ブタノール、N−ブチルジエタノールアミン、2−(ブチルアミノ)エタノール、2−(tert−ブチルアミノ)エタノール、N−tert−ブチルジエタノールアミン、N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、3−ジエチルアミノ−1−プロパノール、2−(ジメチルアミノ)エタノール、1−ジメチルアミノ−1−プロパノール、ジイソプロパノールアミン、2−(ジイソプロピルアミノ)エタノール、2−(ジメチルアミノ)−2−メチル−1−プロパノール、4−ジメチルアミノ−1−ブタノール、6−ジメチルアミノ−1−ヘキサノール、3−(ジエチルアミノ)−1,2−プロパンジオール、3−ジメチルアミノ−2,2−ジメチル−1−プロパノール、3−(ジメチルアミノ)−1,2−プロパンジオール、4−ジエチルアミノ−2−ブチン−1−オール、2−[[2−(ジメチルアミノ)エチル]メチルアミノ]エタノール、5−ジエチルアミノ−1−ペンタノール、2−(エチルアミノ)エタノール、N−エチルジエタノールアミン、4−エチルアミノ−1−ブタノール、N−(3−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、1,3−ジアミノ−2−プロパノール、2−[(ヒドロキシメチル)アミノ]エタノール、2−(イソプロピルアミノ)エタノール、3−(イソプロピルアミノ)プロパノール、4−(イソプロピルアミノ)ブタノール、5−(イソプロピルアミノ)ペンタノール、N−ラウリルジエタノールアミン、2−(メチルアミノ)エタノール、N−メチルジエタノールアミン、3−メチルアミノ−1,2−プロパンジオール、ステアリルジエタノールアミン、DL−バリノール、ビス(2−イソプロポキシエチル)アミン、N−(tert−ブトキシカルボニル)−2,2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、1−アミノデカン、ジアミルアミン、1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、N−メチル−1,3−ジアミノプロパン、トリイソプロパノールアミン、N−(2−アミノエチル)ピペラジン、トロピン、3−アミノ−1−フェニルブタン、4−フェニルブチルアミン、N−(3−アミノプロピル)−N−メチルアニリン、1−アミノインダン、2−アミノインダン、N−アリルベンジルアミン、1−アダマンタンアミン、3−アミノ−3−フェニル−1−プロパノール、4−tert−ブチルシクロヘキシルアミン、N−イソプロピルベンジルアミン、3−ベンジルオキサゾリジン、3−ベンジルアミノ−1−プロパノール、2,2’−ビピペリジン、4−sec−ブチルシクロヘキシルアミン、4−ブチルシクロヘキシルアミン、3,3’−ビピペリジン、N−ベンジル−1,3−プロパンジアミン、クミルアミン、N,N−ジエチルシクロヘキシルアミン、ジイソアミルアミン、ジシクロヘキシルアミン、1−(2−ジメチルアミノエチル)−4−メチルピペラジン、N−(3−アミノプロピル)モルホリン、N−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン、モルホリン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ポリエチレンイミン、アルギニン、グルカミン、N−メチル−D−グルカミン、N,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン及びN,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミンからなる群より選ばれる1種以上の化合物である請求項1又は請求項2に記載の外観保護剤。
  4. 上記式(3)で表されるアンモニウムカチオンのカウンターアニオンが、硫酸イオン、亜硫酸イオン、硝酸イオン、亜硝酸イオン、リン酸イオン、亜リン酸イオン、ホスホン酸イオン、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、次亜塩素酸イオン、亜塩素酸イオン、塩素酸イオン、過塩素酸イオン、次亜臭素酸イオン、亜臭素酸イオン、臭素酸イオン、過臭素酸イオン、次亜ヨウ素酸イオン、亜ヨウ素酸イオン、ヨウ素酸イオン、過ヨウ素酸イオン、メタホウ酸イオン、炭酸イオン、水酸化物イオン及び有機系カルボン酸イオンからなる群より選ばれる1種以上のアニオンである請求項1ないし請求項3の何れかの請求項に記載の外観保護剤。
  5. 上記下地金属が、純銅、ベリリウム銅、黄銅、リン青銅、銅鉄合金、コルソン合金、ニッケルめっき皮膜、ニッケルリンめっき皮膜、42合金、パラジウムめっき皮膜、パラジウムリンめっき皮膜、パラジウムニッケルめっき皮膜、パラジウムコバルトめっき皮膜、及び、パラジウム銀めっき皮膜からなる群より選ばれる少なくとも1種以上の下地金属である請求項1ないし請求項4の何れかの請求項に記載の外観保護剤。
  6. 上記最外層が、銀めっき皮膜、銀パラジウム合金めっき皮膜、金めっき皮膜、金コバルト合金めっき皮膜、金ニッケル合金めっき皮膜、金銀合金めっき皮膜、金スズ合金皮膜、パラジウムめっき皮膜、パラジウムコバルト合金めっき皮膜、又は、パラジウムニッケル合金めっき皮膜である請求項1ないし請求項5の何れかの請求項に記載の外観保護剤。
  7. 銅、銅合金、ニッケル、ニッケル合金、パラジウム、及び、パラジウム合金よりなる群から選ばれる少なくとも1種以上の金属を下地金属として、銀めっき皮膜、銀合金めっき皮膜、金めっき皮膜、金合金めっき皮膜、パラジウムめっき皮膜、又は、パラジウム合金めっき皮膜を最外層に有する金属体の表面が、請求項1ないし請求項6の何れかの請求項に記載の外観保護剤で処理されて、該最外層の変色及び/又は腐食が抑制されて外観が維持された状態になっているものであることを特徴とする金属体。
  8. 銅、銅合金、ニッケル、ニッケル合金、パラジウム、及び、パラジウム合金よりなる群から選ばれる少なくとも1種以上の金属を下地金属として、銀めっき皮膜、銀合金めっき皮膜、金めっき皮膜、金合金めっき皮膜、パラジウムめっき皮膜、又は、パラジウム合金めっき皮膜を最外層に有する金属体の表面を、請求項1ないし請求項6の何れかの請求項に記載の外観保護剤で処理して、該最外層の変色及び/又は腐食を抑制して外観が維持された状態にすることを特徴とする金属体の処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114086169A (zh) * 2021-11-09 2022-02-25 南通群安电子材料有限公司 锡面保护剂
CN114540889A (zh) * 2022-03-25 2022-05-27 江阴纳力新材料科技有限公司 镀铜添加剂、镀铜液及其应用

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