JP2019001417A - ビード部材、空気入りタイヤ及び組立体 - Google Patents

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Abstract

【課題】タイヤ製造時とタイヤ使用時とで形状を容易に変更可能な樹脂製のビードフィラを備えるビード部材、空気入りタイヤ及び組立体を提供する。
【解決手段】ビード部材2は、樹脂で形成された環状のビードフィラ8を備え、ビードフィラ8には、径方向の一部に、軸方向の変形を容易にする変形容易部9が設けられている。ビードフィラ8が、環状のビードコア7を被覆したコア被覆樹脂Yと一体に形成されており、ビードフィラ8の変形容易部9が、軸方向の幅が局所的に狭くされた括れ部9aである
【選択図】図2

Description

本発明は、ビード部材、空気入りタイヤ及び組立体に関する。
従来から、硬質ゴムを用いたビードフィラが知られている。これに対して特許文献1には、熱可塑性樹脂からなるビードフィラが開示されている。
特開平2−151510号公報
特許文献1に記載の樹脂製のビードフィラを用いれば、ゴム製のビードフィラを用いる場合と比較して、タイヤのビード部の強度を高めることができる。そのため、タイヤ使用時の操縦安定性が向上する。しかしながら、タイヤ使用時とタイヤ製造時とでは、所望のビードフィラ形状が異なる。そのため、樹脂製のビードフィラを、タイヤ使用時に合わせた所望の形状にすると、タイヤ製造時の作業が困難になるという問題がある。
そこで本発明は、タイヤ製造時とタイヤ使用時とで形状を容易に変更可能な、樹脂製のビードフィラを備える、ビード部材、空気入りタイヤ及び組立体を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様としてのビード部材は、樹脂で形成された環状のビードフィラを備え、前記ビードフィラには、径方向の一部に、軸方向の変形を容易にする変形容易部が設けられている。
上述の構成を備えることにより、タイヤ製造時とタイヤ使用時とで形状を容易に変更可能なビードフィラを実現することができる。
本発明の1つの実施形態としてのビード部材は、コア被覆樹脂で被覆されている環状のビードコアを備え、前記ビードフィラは、前記コア被覆樹脂と一体に形成されている。
上述の構成を備えることにより、ビード部材の製造を簡素化することができる。また、ビード部材の耐久性を向上させることができる。
本発明の1つの実施形態として、前記ビードコアは、1本以上のビードワイヤがワイヤ被覆樹脂で被覆されているストリップ部材が複数回巻回されて積層された状態の環状体を備え、前記環状体の周囲に前記コア被覆樹脂が被覆されている。
上述の構成を備えることにより、ビードコアの耐久性をより向上させることができる。
本発明の1つの実施形態として、前記ビードコアの前記環状体は、前記ストリップ部材が、径方向及び軸方向の少なくとも一方に積層された状態とされている。
上述の構成を備えることにより、簡易にストリップ部材の積層を実現することができる。
本発明の1つの実施形態として、前記ビードフィラの前記変形容易部は、軸方向の幅が局所的に狭くされた括れ部である。
上述の構成を備えることにより、簡易な構成で変形容易部を実現することができる。
本発明の1つの実施形態として、前記括れ部を形成する凹部が、前記ビードフィラの軸方向の側面に形成されている。
上述の構成を備えることにより、ビードフィラを、軸方向の少なくとも一方に変形させ易くすることができる。
本発明の1つの実施形態として、前記ビードフィラは、径方向外側に向かうにつれて軸方向の一方側に延在するように傾斜しており、前記括れ部の前記凹部は、前記ビードフィラの軸方向の他方側の側面に形成されている。
上述の構成を備えることにより、タイヤ製造時の作業性を高めることができる。
本発明の1つの実施形態として、前記括れ部の前記凹部は、周方向に延在するスリットである。
上述の構成を備えることにより、ビードフィラを、軸方向においてスリットが形成されている側面と反対の側面側に変形させ易くすることができる。
本発明の1つの実施形態として、前記ビードフィラは、径方向外側に向かうにつれて軸方向の一方側に延在するように傾斜しており、前記スリットは、前記ビードフィラの軸方向の前記一方側の側面に形成されている。
上述の構成を備えることにより、タイヤ製造時の作業性を高めることができる。
本発明の1つの実施形態として、前記ビードフィラは、第1樹脂からなる第1樹脂部と、前記第1樹脂よりも融点の低い第2樹脂からなる第2樹脂部とを備え、前記変形容易部は、前記第2樹脂部により構成されている。
上述の構成を備えることにより、タイヤ製造時とタイヤ使用時とで形状を容易に変更可能なビードフィラを実現しつつ、タイヤ使用時におけるビードフィラの強度を高めることができる。
本発明の1つの実施形態として、前記第2樹脂部は、前記第1樹脂部の軸方向の少なくとも一方側の側面に形成されている窪み部に設けられている。
上述の構成を備えることにより、第1樹脂部を、第2樹脂部が配置される窪み部が設けられている側面側に変形させ易くすることができる。
本発明の1つの実施形態として、前記第2樹脂部は、前記第1樹脂部の径方向内側に隣接して設けられている。
上述の構成を備えることにより、第1樹脂部を、軸方向の両側に向かって変形させ易くすることができる。
本発明の第2の態様としての空気入りタイヤは、上記ビード部材と、前記ビード部材を巻き込むように折り返されているカーカスと、を備える。
上述の構成を備えることにより、タイヤ製造時とタイヤ使用時とで形状を容易に変更可能なビードフィラを実現することができる。
本発明の第3の態様としての組立体は、上記空気入りタイヤと、前記空気入りタイヤが装着されているリムと、を備える。
上述の構成を備えることにより、タイヤ製造時とタイヤ使用時とで形状を容易に変更可能なビードフィラを実現することができる。
本発明の1つの実施形態として、前記リムは、前記ビード部材に対してタイヤ幅方向の外側に位置し、前記ビード部材のタイヤ幅方向の外側への移動を規制するリムフランジ部を備え、前記変形容易部は、前記リムフランジ部のタイヤ径方向の外側の端面よりも、タイヤ径方向の内側に位置している。
上述の構成を備えることにより、リムフランジ部により鉛直荷重が支持され易く、変形容易部に鉛直荷重がかかることを抑制することができる。
本発明によれば、タイヤ製造時とタイヤ使用時とで形状を容易に変更可能な、樹脂製のビードフィラを備える、ビード部材、空気入りタイヤ及び組立体を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係るビード部材を備える本発明の一実施形態としての空気入りタイヤ、及び、この空気入りタイヤを備える本発明の一実施形態としての組立体、のタイヤ軸方向に沿う断面の一部を示す部分断面図である。 図1に示すビード部近傍の拡大図である。 本発明の第1実施形態としてのビード部材を示す断面図である。 図1に示すタイヤの製造工程の一例の概要を示す概要図である。 図4Aの一部を拡大した拡大図である。 図1に示すタイヤの製造工程の一例の概要を示す概要図である。 図1に示すタイヤの製造工程の一例の概要を示す概要図である。 本発明の第2実施形態としてのビード部材を示す断面図である。 本発明の第3実施形態としてのビード部材を示す断面図である。 本発明の第4実施形態としてのビード部材を示す断面図である。
以下、本発明に係るビード部材、空気入りタイヤ及び組立体の実施形態について、図1〜図9を参照して例示説明する。各図において共通する部材・部位には同一の符号を付している。
以下、特に断りのない限り、各要素の寸法、長さ関係、位置関係等は、空気入りタイヤをリムに装着し、所定の内圧を充填し、無負荷とした、基準状態で測定されるものとする。
ここで、「リム」とは、空気入りタイヤが生産され、使用される地域に有効な産業規格であって、日本ではJATMA(日本自動車タイヤ協会)のJATMA YEAR BOOK、欧州ではETRTO(The European Tyre and Rim Technical Organisation)のSTANDARDS MANUAL、米国ではTRA(The Tire and Rim Association,Inc.)のYEAR BOOK等に記載されているまたは将来的に記載される、適用サイズにおける標準リム(ETRTOのSTANDARDS MANUALではMeasuring Rim、TRAのYEAR BOOKではDesign Rim)を指す(即ち、上記の「リム」には、現行サイズに加えて将来的に上記産業規格に含まれ得るサイズも含む。「将来的に記載されるサイズ」の例としては、ETRTO 2013年度版において「FUTURE DEVELOPMENTS」として記載されているサイズを挙げることができる。)が、上記産業規格に記載のないサイズの場合は、空気入りタイヤのビード幅に対応した幅のリムをいう。
また、「所定の内圧」とは、上記のJATMA YEAR BOOK等に記載されている、適用サイズ・プライレーティングにおける単輪の最大負荷能力に対応する空気圧(最高空気圧)をいい、上記産業規格に記載のないサイズの場合は、タイヤを装着する車両ごとに規定される最大負荷能力に対応する空気圧(最高空気圧)をいうものとする。
<第1実施形態>
図1は、空気入りタイヤ1(以下、「タイヤ1」と記載する。)と、リム90と、を備える組立体100の断面図である。具体的に、図1は、タイヤ1のタイヤ回転軸を含むタイヤ軸方向Aに沿う断面(以下、「タイヤ軸方向断面」と記載する。)での断面図である。図1では、タイヤ赤道面CLを境界とするタイヤ軸方向Aの一方側の半部のみ示し、他方側の半部は図示を省略しているが、他方側の半部についても同様の構成である。
<リム90>
リム90には、タイヤ1が装着されている。具体的に、リム90は、タイヤ1の後述するビード部材2がタイヤ径方向Bの外側に取り付けられるリムシート部90aと、このリムシート部90aのタイヤ軸方向Aの両端からタイヤ径方向Bの外側に突出するリムフランジ部90bと、を備える。リムフランジ部90bは、ビード部材2に対してタイヤ幅方向(タイヤ軸方向Aと同じ方向)の外側に位置し、ビード部材2のタイヤ幅方向の外側への移動を規制する。これにより、タイヤ1の後述するビード部1cがリムシート部90aから離脱することを抑制することができる。
<タイヤ1>
図1に示すように、タイヤ1は、一対のビード部材2と、カーカス3と、ベルト4と、バンド5と、被覆ゴム6と、を備えている。本実施形態のタイヤ1のトレッド部1a、このトレッド部1aの両側に連なる一対のサイドウォール部1b、及び、各サイドウォール部1bに連なるビード部1cは、上述の一対の環状のビード部材2、カーカス3、ベルト4、バンド5及び被覆ゴム6から構成されている。
[ビード部材2]
ビード部材2は、ビード部1cに埋設されており、環状のビードコア7と、このビードコア7の径方向の外側に位置する、樹脂で形成された環状のビードフィラ8と、を備えている。以下、説明の便宜上、ビードコア7の径方向、ビードフィラ8の径方向、及びタイヤ1のタイヤ径方向Bを単に「径方向B」と記載する。また、以下、説明の便宜上、ビードコア7の軸方向、ビードフィラ8の軸方向及びタイヤ1のタイヤ軸方向Aを単に「軸方向A」と記載する。更に、ビードコア7の周方向、ビードフィラ8の周方向及びタイヤ1のタイヤ周方向を単に「周方向」と記載する。
樹脂製のビードフィラ8は変形容易部9を備える。変形容易部9は、径方向Bの一部に設けられている、軸方向Aの変形を容易にする部位である。変形容易部9により、タイヤ製造時とタイヤ使用時とで形状を容易に変更可能なビードフィラ8を実現することができる。
樹脂製のビードフィラ8を構成する樹脂材料としては、熱可塑性エラストマー、熱可塑性樹脂、熱や電子線によって架橋が生じる樹脂、又は、熱転位によって硬化する樹脂、を用いることができるが、熱可塑性エラストマーを用いることが好ましい。熱可塑性エラストマーとしては、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー(TPS)、ポリアミド系熱可塑性エラストマー(TPA)、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー(TPU)、ポリエステル系熱可塑性エラストマー(TPC)、動的架橋型熱可塑性エラストマー(TPV)等が挙げられる。また、熱可塑性樹脂としては、ポリウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。さらに、熱可塑性樹脂材料としては、例えば、ISO75−2又はASTM D648に規定されている荷重たわみ温度(0.45MPa荷重時)が78°C以上、かつ、JIS K7113に規定される引張降伏強さが10MPa以上、かつ、同じくJIS K7113に規定される引張破壊伸び(JIS K7113)が50%以上、かつ、JIS K7206に規定されるビカット軟化温度(A法)が130°C以上であるものを用いることができる。ビードフィラ8の樹脂材料の引張弾性率(JIS K7113:1995に規定される)は、50MPa以上が好ましい。また、ビードフィラ8の樹脂材料の引張弾性率の上限は、1000MPa以下とすることが好ましい。なお、ここでいうビードフィラ8の樹脂材料には、ゴム(常温でゴム弾性を示す有機高分子物質)は含まれないものとする。
[カーカス3]
カーカス3は、一対のビード部1c間、より具体的には一対のビード部材2のビードコア7間に跨っており、トロイダル状に延在している。また、カーカス3は、少なくともラジアル構造を有している。
更に、カーカス3は、カーカスコードを周方向(図1では紙面に直交する方向)に対して例えば75°〜90゜の角度で配列した1枚以上(本実施形態では1枚)のカーカスプライ70から構成されている。このカーカスプライ70は、一対のビードコア7間に位置するプライ本体部と、このプライ本体部の両端で、ビードコア7の廻りでタイヤ幅方向の内側から外側に折り返されるプライ折返し部と、を備えている。そして、プライ本体部と折返し部との間には、径方向Bの外側に先細状に延びるビードフィラ8が配置されている。換言すれば、カーカス3は、ビード部材2を巻き込むように折り返されている。カーカスコードとして、本実施形態ではポリエステルコードを採用しているが、これ以外にもナイロン、レーヨン、アラミドなどの有機繊維コードや、必要によりスチールコードを採用してもよい。また、カーカスプライ70の枚数については、2枚以上としてもよい。
[ベルト4]
ベルト4は、カーカス3のクラウン部に対して径方向Bの外側に配置されている1層以上(図1に示す例では2層)のベルト層を備える。本実施形態のベルト4は、カーカス3の径方向Bの外側の表面に積層されている第1ベルト層4aと、この第1ベルト層4aの径方向Bの外側に積層されている第2ベルト層4bと、を備えている。第1ベルト層4a及び第2ベルト層4bそれぞれは、スチールコードであるベルトコードを周方向に対して10°〜40°の角度で傾斜配列したベルトプライから形成されている。これら2枚のベルトプライは、ベルトコードの傾斜の向きを互いに違えて重ね置きされている。そのため、ベルトコードがベルトプライ間相互で交差し、ベルト剛性が高められ、トレッド部1aの略全幅をタガ効果によって補強する。本実施形態では、径方向Bの内側に位置する第1ベルト層4aを、径方向Bの外側に位置する第2ベルト層4bと比較し幅広に形成している。そのため、本実施形態では、径方向Bの内側に位置する第1ベルト層4aは、径方向Bの外側に位置する第2ベルト層4bよりも、タイヤ幅方向の外側まで延在している。
但し、径方向Bの外側に位置する第2ベルト層4bを、径方向Bの内側に位置する第1ベルト層4aと比較し幅広に形成してもよい。つまり、径方向Bの外側に位置する第2ベルト層4bが、径方向Bの内側に位置する第1ベルト層4aよりも、タイヤ幅方向の外側まで延在する構成としてもよい。また、本実施形態のベルト4は2層のベルト層により構成されているが、1層のみのベルト層としてもよく、3層以上のベルト層としてもよい。
[バンド5]
バンド5は、ベルト4に対して径方向Bの外側に配置されている1層以上(図1に示す例では1層)のバンド層を備える。本実施形態のバンド5は、ベルト4の第2ベルト層4bの径方向Bの外側の表面に積層されている単層のバンド層5aから構成されている。バンド層5aは、ベルト4に対して径方向Bの外側の位置で、ベルト4の軸方向A全域を覆っている。バンド層5aは、有機繊維のバンドコードとしてのナイロンコードを周方向に対して10°以下、好ましくは5°以下の角度で螺旋状に巻回させたバンドプライから形成されている。なお、バンド5を径方向Bに積層される複数のバンド層から構成してもよく、必要に応じてバンド5を設けない構成としてもよい。
[被覆ゴム6]
被覆ゴム6は、トレッドゴム6a及びサイドゴム6bを備える。トレッドゴム6aは、バンド5に対して径方向Bの外側に配置されている。図示していないが、トレッドゴム6aの径方向Bの外側の面には、軸方向Aや周方向に延びる溝等によりトレッドパターンが形成されている。サイドゴム6bは、トレッドゴム6aと一体で形成されており、カーカス3のタイヤ幅方向の外側を被覆している。なお、「トレッドゴム6a」とは、路面に接地する部分のゴムを意味する。
なお、図1に示すタイヤ1の内面には、空気不透過層としてインナーライナが配置されている。インナーライナの材料としては、例えばブチル系ゴムを用いることができる。
[ビードコア7及びビードフィラ8]
以下、ビード部材2のビードコア7及びビードフィラ8の更なる詳細及び特徴部について説明する。
図2は、図1に示すタイヤ1のビード部1cの拡大図である。また、図3は、ビード部材2単体について、ビードコア7の中心軸を含む軸方向Aに平行な断面での断面図である。以下、説明の便宜上、図3に示す断面を「ビードコア軸方向断面」と称する。
図2、図3に示すように、本実施形態のビードコア7は、1本以上(図2、図3に示す例では3本)のビードワイヤ11がワイヤ被覆樹脂Xで被覆されているストリップ部材12が複数回巻回されて積層された状態の環状体13を備える。本実施形態のストリップ部材12は帯状である。
本実施形態のストリップ部材12は、溶融状態のワイヤ被覆樹脂Xをビードワイヤ11の外周側に被覆し、冷却により固化させることによって形成することができる。本実施形態のストリップ部材12は、その延在方向に直交する断面において、長方形の断面外形を有している。具体的に、本実施形態の帯状のストリップ部材12は、タイヤ軸方向断面視(図1、図2参照)で、軸方向Aに延びる長辺と、径方向Bに延びる短辺と、備える長方形の断面外形を有している。本実施形態のストリップ部材12では、軸方向Aに間隔を空けて直線状に配置された3本のビードワイヤ11がワイヤ被覆樹脂Xにより被覆されており、上述の長方形の断面外形は、ビードワイヤ11の周囲に被覆されているワイヤ被覆樹脂Xにより形成されている。
本実施形態の環状体13は、ストリップ部材12を径方向Bに積層させながら巻回することで形成される。本実施形態の環状体13では、周方向の任意の位置において、ストリップ部材12が径方向Bに少なくとも3段積層されている。段同士の接合は、例えば、熱板溶着等でワイヤ被覆樹脂Xを溶融させながらストリップ部材12を巻回して、溶融したワイヤ被覆樹脂Xを固化することにより行うことができる。あるいは、段同士を接着剤等により接着することにより接合することもできる。
なお、本実施形態のストリップ部材12は、タイヤ軸方向断面視(図1、図2参照)で、軸方向Aに長辺が延びる長方形の断面外形を有するが、この断面外形に限られるものではなく、例えば、同断面視で、径方向Bに長辺が延びる長方形の断面外形、正方形の断面外形、平行四辺形の断面外形など、積層し易い別の断面外形を有する構成としてもよい。ストリップ部材12の断面形状は、例えば押し出し機を用いて所期した形状に成形することができる。また、ストリップ部材12に埋設されるビードワイヤ11の本数や配置についても、本実施形態の構成に限られるものではなく、適宜設計可能である。更に、本実施形態の環状体13は、ストリップ部材12が径方向Bに積層された状態として構成されているが、軸方向Aに積層された状態として構成される環状体としてもよく、径方向B及び軸方向Aの両方に積層された状態して構成される環状体としてもよい。このように径方向B及び軸方向Aの少なくとも一方に積層する積層方法とすれば、簡易にストリップ部材12の積層構成を実現することができる。
本実施形態のビードワイヤ11はスチールコードにより形成されている。スチールコードは、例えば、スチールのモノフィラメント又は撚り線からなるものとすることができる。なお、ビードワイヤ11として、有機繊維やカーボン繊維等を用いてもよい。
本実施形態のワイヤ被覆樹脂Xの樹脂材料としては、樹脂製のビードフィラ8の樹脂材料として列挙した上述の樹脂材料を利用することができる。
上述のように、ビードワイヤ11をワイヤ被覆樹脂Xにより被覆することで、ビードワイヤをゴムにより被覆する構成と比較して、タイヤ軸方向断面視(図1、図2参照)における複数のビードワイヤ11同士の位置関係が変動し難くなる。そのため、タイヤ変形時等においてもビードコア7の断面形状をより安定化させることができる。したがって、耐久性の高いビードコア7を実現することができる。
更に、本実施形態の環状体13の周囲は、コア被覆樹脂Yにより被覆されている。コア被覆樹脂Yの樹脂材料としては、樹脂製のビードフィラ8の樹脂材料として列挙した上述の樹脂材料を利用することができる。環状体13をコア被覆樹脂Yで被覆することにより、上述したビードコア7の断面形状の安定性をより一層高め、ビードコア7の耐久性をより向上させることができる。
コア被覆樹脂Yと上述のワイヤ被覆樹脂Xとは、同一の樹脂材料としてもよく、異なる樹脂材料としてもよい。但し、より簡易に、耐久性の高いビードコア7を得る観点からは、コア被覆樹脂Yは、ワイヤ被覆樹脂Xと同じ樹脂であることが好ましい。コア被覆樹脂Yとワイヤ被覆樹脂Xとが溶着又は接着し易くなるためである。また、ビードコア7の硬度を調整し易くする観点からは、コア被覆樹脂Yは、ワイヤ被覆樹脂Xと異なる樹脂であることが好ましい。ここで、一般的に、樹脂はゴムより硬度が大きい。このため、ビードコア7と周囲のゴムとの剛性差を緩和するためには、ゴムと直接隣接するコア被覆樹脂Yは、ワイヤ被覆樹脂Xより硬度が小さい(ゴムの硬度に近い)ことが好ましい。一方で、熱収縮の効果をより一層得るためには、コア被覆樹脂Yは、ワイヤ被覆樹脂Xより硬度が大きいことが好ましい。
また、コア被覆樹脂Yは、ゴムとの接着性の高い樹脂を用いることが好ましい。
このように、本実施形態のビードコア7はコア被覆樹脂Yを備えている。そして、本実施形態のビードコア7は、ビードコア軸方向断面視(図3参照)において、コア被覆樹脂Yにより四角形の外形に形成されている。より具体的に、本実施形態の同断面視におけるビードコア7の外形は、径方向Bの内側に位置し軸方向Aに延びる一方の短辺と、径方向Bの外側に位置し軸方向Aに延びる他方の短辺(図3の二点鎖線参照)と、軸方向Aの両側に位置し径方向Bに延びる長辺と、を備える長方形である。なお、図3に示す両方の短辺は、環状体13に対して対称な位置にある。
本実施形態のビードフィラ8は、ビードコア7を被覆しているコア被覆樹脂Yと一体に形成されているが、別体として溶着又は接着により接合してもよい。但し、本実施形態のように、ビードフィラ8を、ビードコア7を被覆しているコア被覆樹脂Yと一体に形成すれば、ビードコア7とビードフィラ8との間の接合工程を省略でき、ビード部材2の製造を簡素化することができる。また、ビード部材2の強度を向上させることができ、ビード部材2の耐久性を高めることができる。そのため、ビード部材2を含むタイヤ1がリム90にリム組みされた組立体100において、カーカス3の引き抜けをより一層抑制することができる。
上述したように、本実施形態のビードフィラ8は、ビードコア7を被覆しているコア被覆樹脂Yと一体に形成されているため、ビードフィラ8とビードコア7を被覆するコア被覆樹脂Yとは同一の樹脂材料である。しかしながら、ビードフィラ8を、ビードコア7を被覆するコア被覆樹脂Yと別体で形成する場合には、ビードフィラ8の樹脂材料とコア被覆樹脂Yの樹脂材料とを異なる材料としてもよい。
なお、ビードフィラ8を、ビードコア7の被覆部分と共にコア被覆樹脂Yにより一体に形成する方法としては、例えば射出成形を利用することができるが、この方法に限られるものではなく、各種方法により一体形成を実現することができる。
本実施形態のビードフィラ8は、後述する変形容易部9の位置を除き、径方向Bの内側から外側に向かうにつれて軸方向Aの幅が漸減する先薄形状を有している。より具体的に、本実施形態のビードフィラ8は、後述する変形容易部9の位置を除き、径方向Bの内側から外側に向かうにつれて軸方向Aの幅が単調減少する先薄形状を有している。なお、「径方向Bの内側から外側に向かうにつれて軸方向Aの幅が漸減する」とは、軸方向Aの幅が径方向Bの外側に向かうにつれて増加せずに徐々に減少するものであればよく、階段状に減少する構成を含む意味である。これに対して、「径方向Bの内側から外側に向かうにつれて軸方向Aの幅が単調減少する」とは、軸方向Aの幅が径方向Bの外側に向かうにつれて連続して減少する構成を意味する。すなわち、「単調減少」は「漸減」の一態様である。
また、ビードフィラ8は、径方向Bの外側に向かうにつれて、軸方向Aの一方側(本実施形態ではタイヤ幅方向の外側)に延在するように傾斜している。
本実施形態のビードフィラ8は、タイヤ幅方向の内側となる軸方向Aの他方側(図3では左側)に第1側面8aを備える。また、本実施形態のビードフィラ8は、タイヤ幅方向の外側となる軸方向Aの一方側(図3では右側)に第2側面8bを備える。また、第1側面8a及び第2側面8bが交差して形成される稜線により、ビードフィラ8の径方向Bの外側端としての周方向に連続する尾根部15が形成されている。なお、図2に示すように、尾根部15は、ビードコア7よりもタイヤ幅方向の外側に位置している。
第1側面8aは、径方向Bの内側から外側に向かうにつれて、タイヤ幅方向の外側に延在するように傾斜している。また、第2側面8bについても、径方向Bの内側から外側に向かうにつれて、タイヤ幅方向の外側に延在するように傾斜している。そして、第1側面8aと第2側面8bとの軸方向Aにおける幅は、後述する変形容易部9の位置を除き、径方向Bの内側から外側に向かうにつれて漸減、より具体的には単調減少している。
[ビードフィラ8の変形容易部9]
次に、ビードフィラ8の変形容易部9の詳細について説明する。本実施形態の変形容易部9は、軸方向Aの幅が局所的に狭くされた括れ部9aである。つまり、本実施形態の変形容易部9は、軸方向Aにおける幅が径方向Bの周囲よりも局所的に狭くなっている括れ部9aにより構成されている。変形容易部9を括れ部9aで形成すれば、簡易な構成で変形容易部9を実現することができる。
具体的に、本実施形態の括れ部9aを形成する凹部10は、ビードフィラ8の軸方向Aの側面に形成されている。これにより、ビードフィラ8を、軸方向Aの少なくとも一方に変形させ易くすることができる。特に本実施形態では、ビードフィラ8が、径方向Bの外側に向かうにつれて、タイヤ幅方向の外側となる軸方向Aの一方側(図3では右側)に延在するように傾斜しており、括れ部9aの凹部10は、ビードフィラ8の、タイヤ幅方向の内側となる軸方向Aの他方側(図3では左側)の第1側面8aに形成されている。また、ビードコア軸方向断面視(図3参照)において、本実施形態の凹部10には凹空間10aが区画されている。このようにすれば、樹脂で形成されたビードフィラ8を、凹空間10aを潰すように、タイヤ幅方向の内側に変形させ易くなる。このような変形容易部9とすれば、例えば、タイヤ1の基礎となるグリーンタイヤ(生タイヤ)成型時のカーカスプライ70の折返し工程を実行し易くするなど、タイヤ製造時の作業性を高めることができる。なお、凹空間10aは、加硫成形時において、近傍のゴム材料が流れ込むことにより埋められる。以下、カーカスプライ70の折返し工程の一例について詳細に説明する。
図4〜図6は、タイヤ1の製造工程の一例の概要を示す概要図である。具体的に、図4A、図4B、図5は、タイヤ1の基礎となるグリーンタイヤ成型時の折返し工程の一例を示す図である。より具体的に、図4Bは、図4Aの一部を拡大して示す拡大図である。また、図6は、グリーンタイヤを加硫用モールド内で加硫成型する工程の一例を示す図である。
タイヤ1の基礎となるグリーンタイヤは、成型ドラム61を備えるタイヤ成型装置60により成型される。まず円筒状に成型したカーカスプライ70の両端に環状のビード部材2を取り付け、そのカーカスプライ70のビード部材2が取り付けられた部分を、成型ドラム61の軸方向(成型対象であるタイヤのタイヤ幅方向と同じであり、以下、「ドラム軸方向」と記載する。)に互いに接近及び離間が可能な一対の可動体62(図4Aでは一方の可動体のみを表示)で支持する。ここで、両可動体62間にはゴム等の弾性材からなる成型用ブラダ64が取り付けられ、カーカスプライ70は成型用ブラダ64の外周側に配置されている。次に、成型用ブラダ64の内側に圧縮空気を供給してカーカスプライ70の内周面に密着させ、成型用ブラダ64を介してカーカスプライ70の成型ドラム61の軸方向における中間部を成型ドラム61の径方向(以下、「ドラム径方向」と記載する。)の外側に膨出・拡径させながら、両可動体62によりカーカスプライ70の両ビード部材2が取り付けられた部分を互いに接近するドラム軸方向の中央側に移動させるとともに、両可動体62に取り付けられた折返し機構65をドラム軸方向の中央側に移動させる。折返し機構65は、両可動体62のドラム軸方向の移動に伴いドラム径方向に揺動するアーム部材66と、このアーム部材66を回動可能に支持し、可動体62上で可動体62に対してドラム軸方向に移動可能なアーム支持部材63と、を備える。この両アーム部材66のドラム軸方向の中央側には、アーム部材66に巻かれた弾性バンド66aの弾性力により、カーカスプライ70を折返しながら押し付ける押付部材67を備える。両可動体62に取り付けられた折返し機構65がドラム軸方向の中央側に移動すると、アーム部材66はドラム径方向の外側に揺動し、アーム部材66の先端に設けられた押付部材67によりカーカスプライ70をビード部材2の周りに折返す(図4A、図4B、図5参照)。これにより、カーカスプライ70の折返し部が形成される。次いで、例えば図示しない別の成型ドラム上で、カーカスプライ70の外面に、ベルトプライ、バンドプライ、トレッドゴム材を嵌合させ、タイヤ1の基礎となるグリーンタイヤを完成させる。そして、図6に示すように、完成したグリーンタイヤを、加硫用モールド68及び加硫用ブラダ69を用いて加硫し、タイヤ1を完成させる。
上述したように、本実施形態のビード部材2は樹脂製のビードフィラ8を備える。そのため、上述したグリーンタイヤ成型時におけるビードフィラ8は、ゴム製のビードフィラを用いる場合と比較して変形し難い。したがって、ビードフィラ8の形状を、加硫成型後のタイヤ1における形状に近い形状とし、上述のグリーンタイヤ成型時におけるカーカスプライ70の折返し工程を、加硫成型後のタイヤ1におけるカーカスプライ70の形状に近い状態で実行する。その際に、押付部材67は、ビード部材2のドラム軸方向外側の面に当接した状態で、ドラム径方向外側に移動することで、カーカスプライ70の折返し部を形成する。しかしながら、樹脂製のビードフィラ8の形状を、加硫成型後のタイヤ1における形状に近い形状にすると、ビードフィラ8の径方向Bの外側の先端がドラム軸方向外側に向かって突出し易く、押付部材67のドラム径方向外側への移動が、ビードフィラ8によって規制され、押付部材67によるカーカスプライ70の折返し工程が実行できない場合がある。また、仮に、押付部材67がビードフィラ8を乗り越えても、ビードフィラ8のタイヤ幅方向内側の部分、すなわち、ビードフィラ8とカーカスプライ70のプライ本体部となる部分との間、にエア溜まりが形成される可能性がある。
本実施形態のビードフィラ8は、径方向Bの外側に向かうにつれて、タイヤ幅方向の外側となる軸方向Aの一方側(図3では右側)に延在するように傾斜しており、加硫成型後のタイヤ1における形状に近い形状、すなわち、タイヤ使用時と略等しい形状とされている(図4B、及び、図5の二点鎖線、で示すビードフィラ8を参照)。その一方で、変形容易部9としての括れ部9aの凹部10が、ビードフィラ8の、タイヤ幅方向の内側となる軸方向Aの他方側(図3では左側)の側面に形成されている。そのため、図4B、図5に示すように、上述したグリーンタイヤ成型時のカーカスプライ70の折返し工程においても、ビードフィラ8は、押付部材67の押し付けにより、径方向B外側に立ち上がるようにして、ドラム軸方向内側(タイヤ幅方向の内側と同じ)に変形し易く、押付部材67のドラム径方向外側への移動を阻害し難くすることができる。なお、図5の実線及び図6の二点鎖線で示すビードフィラ8は、図4B及び図5の二点鎖線で示す状態から、押付部材67の押し付けにより変形した状態、すなわち、グリーンタイヤ成型後の状態を示している。また、ビードフィラ8は、押付部材67の押し付けにより、カーカスプライ70のプライ本体部となる部分に沿うように、タイヤ幅方向内側に変形するため、上述のエア溜まりが形成されることを抑制することができる。
また、図6に示すように、グリーンタイヤは、加硫成型時において、加熱されると共に、加硫用ブラダ69により内側から押圧される。そのため、カーカスプライ70は、加硫成型時において、熱及び加硫用ブラダ69の圧力により、タイヤ幅方向の外側に拡がるように変形する。図6では、加硫成型前のグリーンタイヤの状態でのカーカスプライ70及びビードフィラ8の位置(図5に実線で示すカーカスプライ70及びビードフィラ8の位置と同じ)を二点鎖線により示している。また、図6では、加硫成型によりタイヤ幅方向外側に拡張した状態のカーカスプライ70と、このカーカスプライ70の拡張に伴い変形したビードフィラ8と、を実線により示している。換言すれば、図6に実線で示すカーカスプライ70及びビードフィラ8は、加硫成型後のタイヤ使用時における形状である。
以上のように、本実施形態のビードフィラ8は、図4A、図4B、図5の二点鎖線で示すように、タイヤ使用時と略等しい形状で形成されるが、上述の変形容易部9を備えるため、タイヤ製造時におけるグリーンタイヤ成型時において、図5の実線及び図6の二点鎖線で示すように、容易に変形することができる。そのため、カーカスプライ70の折返し工程が実行し易くなる。また、本実施形態のビードフィラ8は、上述の変形容易部9を備えるため、図6に示すように、タイヤ製造時における加硫成型時において、グリーンタイヤの状態での形状(図6に二点鎖線で示すビードフィラ8を参照)から、加硫成型後のタイヤ使用時の形状(図6に実線で示すビードフィラ8を参照)へと容易に変形することができる。つまり、本実施形態のビードフィラ8によれば、タイヤ製造時におけるグリーンタイヤ成型時及び加硫成型時において、軸方向Aへ容易に変形可能な構成を実現することができる。すなわち、タイヤ製造時とタイヤ使用時とで形状を容易に変更可能な、樹脂製のビードフィラ8を備える、ビード部材2を実現することができる。
ここで、上述した例では、ビードフィラ8を、タイヤ使用時と略等しい形状で形成しているが、予めグリーンタイヤ形成時の形状に合わせて射出成型し、加硫成型時にタイヤ使用時の状態へ変形するようにすることが好ましい。このようにすれば、タイヤ製造時における変形回数を低減できるため、変形容易部9の残留応力を極力減らすことができ、耐久性が向上する。
また、上述した例では、タイヤ製造時にブラダを用いてタイヤの立体成形を実現しているが、ブラダを用いる立体成形に限らず、コア成形など、各種の立体成形手段を利用することができる。
なお、ビードコア軸方向断面視(図3参照)において、本実施形態の凹部10の縁部10b及び10cは、径方向Bにおいて離間した位置にあり、当接していない。また、ビードコア軸方向断面視(図3参照)において、本実施形態の凹部10は、凹底10dから縁部10b及10cに向かって溝幅W1が漸増する形状を有している。更に、本実施形態の凹部10は、周方向全域に亘って形成されている。また更に、ビードコア軸方向断面視(図3参照)において、本実施形態の凹部10の縁部10b及10c間の距離L1は、凹部10の深さD1よりも長い。なお、距離L1は、ビードコア軸方向断面視(図3参照)において、一方の縁部10bと他方の縁部10cとを結ぶ線分の直線距離を意味する。また、凹部10の深さD1は、ビードコア軸方向断面視(図3参照)において、凹底10dから線分に引いた垂線の長さを意味する。
ここで、図2に示すように、本実施形態の変形容易部9としての括れ部9aは、リムフランジ部90bの径方向Bの外側の端面90b1よりも、径方向Bの内側に位置しているが、この構成に限らず、リムフランジ部90bの径方向Bの外側の端面90b1よりも、径方向Bの外側に位置している変形容易部9としてもよい。但し、本実施形態のように、変形容易部9としての括れ部9aが、リムフランジ部90bの径方向Bの外側の端面90b1よりも、径方向Bの内側に位置している構成とすれば、リムフランジ部90bにより鉛直荷重が支持され易く、変形容易部9に鉛直荷重がかかることを抑制することができる。そのため、タイヤ使用時である組立体100の状態において、変形容易部9が鉛直荷重により変形することを抑制することができる。
<第2実施形態>
次に、上述のビード部材2と別の実施形態としてのビード部材22について、図7を参照して説明する。図7は、ビード部材22のビードコア軸方向断面を示す。
図7に示すビード部材22は、ビードコア27及びビードフィラ28を備えている。本実施形態のビード部材22は、上述の図1〜図6に示すビード部材2と比較して、変形容易部9としての括れ部9aの構成が相違しており、その他の構成は同一である。ここでは、主に相違する構成について説明し、共通する構成は説明を省略する。
図7に示すように、本実施形態のビードフィラ28の変形容易部9は、軸方向Aの幅が局所的に狭くされた括れ部9aであり、括れ部9aの凹部10は、ビードフィラ8の軸方向Aの側面に形成されている。より具体的に、本実施形態の凹部10は、周方向に延在するスリット14である。このように、変形容易部9としての括れ部9aの凹部10をスリット14とすることにより、ビードフィラ28を、軸方向Aにおいてスリット14が形成されている側面と反対の側面側に変形させ易くすることができる。なお、本実施形態のスリット14は、径方向Bにおける幅が微小(例えば、0.1mm〜3mm)の隙間である。
より具体的に、本実施形態の括れ部9aの凹部10としてのスリット14は、ビードフィラ28の軸方向Aの一方側(図7では右側)の第2側面28bに形成されている。これにより、ビードフィラ28を、軸方向Aにおいてスリット14が形成されている第2側面28bと反対の第1側面28a側に変形させ易くすることができる。つまり、樹脂で形成されたビードフィラ28を、タイヤ幅方向の内側に変形させ易くすることができる。これにより、径方向Bの外側に向かうにつれてタイヤ幅方向の外側となる軸方向Aの一方側(図7では右側)に延在するように傾斜するビードフィラ28であっても、上述の第1実施形態におけるビードフィラ8と同様、例えば、タイヤの基礎となるグリーンタイヤ成型時のカーカスプライの折返し工程(図4〜図6参照)を実行し易くするなど、タイヤ製造時の作業性を高めることができる。
また、タイヤ使用時である組立体100の状態においては、鉛直荷重に対してスリット14が閉じて密着する。そのため、このように凹部10としてスリット14を利用することにより、変形容易部9を設けてもタイヤ使用時に鉛直荷重を支持することができる。
<第3実施形態>
次に、上述のビード部材2と別の実施形態としてのビード部材32について、図8を参照して説明する。図8は、ビード部材32のビードコア軸方向断面を示す。
図8に示すビード部材32は、ビードコア37及びビードフィラ38を備えている。本実施形態のビード部材32は、上述の図1〜図6に示すビード部材2と比較して、変形容易部9の構成が相違しており、その他の構成は同一である。ここでは、主に相違する構成について説明し、共通する構成は説明を省略する。
図8に示すように、本実施形態のビードフィラ38は、第1樹脂からなる第1樹脂部40と、この第1樹脂よりも融点の低い第2樹脂からなる第2樹脂部41とを備える。そして、本実施形態のビードフィラ38の変形容易部9は、第2樹脂部41により構成されている。更に言えば、第2樹脂部41に隣接する第1樹脂40の括れ部も、変形容易部9に該当する。第2樹脂部41を、加熱により変形し易く、かつ、冷却により硬化し易い低融点の樹脂から形成すれば、タイヤ製造時における加硫成型時において変形を容易としつつ、完成後のタイヤ使用時には硬くなって変形し難く強度の高い、ビードフィラ38を実現することができる。つまり、タイヤ製造時とタイヤ使用時とで形状を容易に変更可能なビードフィラを実現しつつ、タイヤ使用時におけるビードフィラの強度を高めることができる。
なお、第1樹脂部40の第1樹脂、及び、第2樹脂部41の第2樹脂は、上述したビードフィラ8を構成可能な樹脂材料の中から選択することができる。
より具体的に、本実施形態の第2樹脂部41は、第1樹脂部40の軸方向Aの少なくとも一方側の側面に形成されている窪み部40aに設けられている。これにより、第1樹脂部40を、第2樹脂部41が配置される窪み部40aが設けられている側面側に変形させ易くなる。そして、本実施形態のビードフィラ38は、径方向Bの外側に向かうにつれてタイヤ幅方向の外側となる軸方向Aの一方側(図8では右側)に延在するように傾斜している。また、本実施形態の第1樹脂部40では、タイヤ幅方向の内側となる軸方向Aの他方側(図8では左側)の第1側面38aに窪み部40aが形成され、この窪み部40a内に第2樹脂部41が配置されている。
換言すれば、ビードフィラ38は、径方向Bの所定範囲に亘って、軸方向Aで第1樹脂部40と第2樹脂部41とが重なる重複領域を有している。そして、この重複領域のうち、第2樹脂部41の軸方向Aの幅が最大となる径方向Bの位置において、第2樹脂部41の軸方向Aの幅は、第1樹脂部40の軸方向Aの幅よりも大きい。このように、径方向Bにおける第2樹脂部41が設けられている位置、すなわち、窪み部40aの位置では、第1樹脂部40の軸方向Aの幅が小さいため、第1樹脂部40についても、上述した第1実施形態における変形容易部9としての括れ部9aと同様、窪み部40aが設けられている位置で、窪み部40aと径方向Bで隣接する位置と比較して、軸方向Aに変形し易い構成となっている。そのため、加硫成型時に上述した第2樹脂部41が変形し易い状態となると、第1樹脂部40も、径方向Bにおける窪み部40aの位置で、軸方向Aに変形し易くなる。つまり、ビードフィラ38は、タイヤ製造時における加硫成型時において、カーカスプライの拡張変形(図6のカーカスプライ70を参照)に追従するように、径方向Bの窪み部40aの位置で軸方向Aに変形し易い。その結果、ビードフィラ38は、タイヤ使用時の形状へと変形することができる。このように、タイヤ製造時とタイヤ使用時とで形状を容易に変更可能な、樹脂製のビードフィラ38を実現することができる。
なお、本実施形態の第2樹脂部41は、ビードコア軸方向断面視(図8参照)において、窪み部40a内を全て満たすように配置されているが、窪み部40a内の一部のみを満たすように配置されていてもよい。また、本実施形態の第2樹脂部41は、周方向全域に亘って配置されているが、周方向の一部のみに配置される構成としてもよい。但し、タイヤ使用時の強度を考慮すれば、本実施形態の第2樹脂部41のように、周方向全域に亘って配置されることが好ましい。また、窪み部40aに配置される第2樹脂部41の、タイヤ幅方向の内側となる軸方向Aの他方側(図8では左側)の側面は、窪み部40a以外の第1側面38aの部分と面一になるように凸形の湾曲状に形成されている。
また、ビードコア軸方向断面視(図8参照)において、本実施形態の窪み部40aの縁部40a1及び40a2は、径方向Bにおいて離間した位置にあり、当接していない。ビードコア軸方向断面視(図8参照)において、本実施形態の窪み部40aは、凹底40a3から縁部40a1及40a2に向かって溝幅W2が漸増する形状を有している。また、本実施形態の窪み部40aは、周方向全域に亘って形成されている。更に、ビードコア軸方向断面視(図8参照)において、本実施形態の窪み部40aの縁部40a1及40a2間の距離L2は、窪み部40aの深さD2よりも長い。なお、距離L2は、ビードコア軸方向断面視(図8参照)において、一方の縁部40a1と他方の縁部40a2とを結ぶ線分の直線距離を意味する。また、窪み部40aの深さD2は、ビードコア軸方向断面視(図8参照)において、凹底40a3から線分に引いた垂線の長さを意味する。
<第4実施形態>
次に、上述のビード部材32と別の実施形態としてのビード部材42について、図9を参照して説明する。図9は、ビード部材42のビードコア軸方向断面を示す。
図9に示すビード部材42は、ビードコア47及びビードフィラ48を備えている。本実施形態のビード部材42は、上述の図8に示すビード部材32と比較して、変形容易部9としての第2樹脂部の構成が相違しており、その他の構成は同一である。ここでは、主に相違する構成について説明し、共通する構成は説明を省略する。
図9に示すように、本実施形態のビードフィラ48は、第1樹脂からなる第1樹脂部50と、この第1樹脂よりも融点の低い第2樹脂からなる第2樹脂部51とを備える。そして、本実施形態のビードフィラ48の変形容易部9は、第2樹脂部51により構成されている。第2樹脂部51を、加熱により変形し易く、かつ、冷却により硬化し易い低融点の樹脂から形成すれば、上述のビードフィラ38と同様、タイヤ製造時における加硫成型時において変形を容易としつつ、完成後のタイヤ使用時には硬くなって変形し難い、強度の高いビードフィラ48を実現することができる。つまり、タイヤ製造時とタイヤ使用時とで形状を容易に変更可能なビードフィラを実現しつつ、タイヤ使用時におけるビードフィラの強度を高めることができる。
第1樹脂部50の第1樹脂、及び、第2樹脂部51の第2樹脂は、上述したビードフィラ8を構成可能な樹脂材料の中から選択することができる。
より具体的に、本実施形態の第2樹脂部51は、第1樹脂部50の径方向B内側に隣接して設けられている。換言すれば、第2樹脂部51は、ビードコア47と連続しておらず、かつ、直接接合されていない。第2樹脂部51は、第1樹脂部50を介して、ビードコア47と繋がっている。これにより、ビードフィラ48を、タイヤ製造時における加硫成型時において、軸方向Aの両側に向かって変形させ易くすることができる。そのため、ビードフィラ48は、タイヤ製造時における加硫成型時において、カーカスプライの拡張変形(図6のカーカスプライ70を参照)に追従するように、軸方向Aに変形し易い。その結果、ビードフィラ48は、タイヤ使用時の形状へと変形することができる。このように、タイヤ製造時とタイヤ使用時とで形状を容易に変更可能な、樹脂製のビードフィラ48を実現することができる。
なお、第2樹脂部51の軸方向Aの両側の側面51a及び51bは、第1樹脂部50の軸方向Aの両側の側面50a及び50b、並びに、ビードコア47の軸方向Aの両側の側面47a及び47b、とそれぞれ面一になるように凸形湾曲状に形成されている。
本発明に係るビード部材、空気入りタイヤ及び組立体は、上述した各実施形態に記載した具体的な構成に限られるものではなく、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変形・変更が可能である。また、第2実施形態〜第4実施形態ではビード部材のみを説明しているが、第2実施形態〜第4実施形態で示すビード部材についても、第1実施形態で示すタイヤ1と同様のタイヤ、及び、このタイヤがリムに装着される組立体、に適用可能である。
本発明はビード部材、空気入りタイヤ及び組立体に関する。
1:空気入りタイヤ、 1a:トレッド部、 1b:サイドウォール部、
1c:ビード部、 2:ビード部材、 3:カーカス、 4:ベルト、
4a:第1ベルト層、 4b:第2ベルト層、 5:バンド、 5a:バンド層、
6:被覆ゴム、 6a:トレッドゴム、 6b:サイドゴム、 7:ビードコア、
8:ビードフィラ、 8a:第1側面、 8b:第2側面、 9:変形容易部、
9a:括れ部、 10:凹部、 10a:凹空間、 10b、10c:縁部、
10d:凹底、 11:ビードワイヤ、 12:ストリップ部材、 13:環状体、
14:スリット、 15:尾根部、 22、32、42:ビード部材、
27、37、47:ビードコア、 28、38、48:ビードフィラ、
28a:第1側面、 28b:第2側面、 38a:第1側面、 40:第1樹脂部、
40a:窪み部、 40a1、40a2:縁部、 40a3:凹底、
41:第2樹脂部、 47a、47b:ビードコアの側面、 50:第1樹脂部、
50a、50b:第1樹脂部の側面、 51:第2樹脂部、
51a、51b:第2樹脂部の側面、 60:タイヤ成型装置、 61:成型ドラム、
62:一対の可動体、 63:アーム支持部材、 64:成型用ブラダ、
65:折返し機構、 66:アーム部材、 66a:弾性バンド、 67:押付部材、
68:加硫用モールド、 69:加硫用ブラダ、 70:カーカスプライ、
90:リム、 90a:リムシート部、 90b:リムフランジ部、 90b1:端面、
100:組立体、 A:タイヤ軸方向、ビードコアの軸方向、
B:タイヤ径方向、ビードコアの径方向、 CL:タイヤ赤道面、
D1、D2:凹部の深さ、 L1、L2:凹部の溝部間の距離、
W1、W2:凹部の溝幅、 X:ワイヤ被覆樹脂、 Y:コア被覆樹脂

Claims (15)

  1. 樹脂で形成された環状のビードフィラを備え、
    前記ビードフィラには、径方向の一部に、軸方向の変形を容易にする変形容易部が設けられている、ビード部材。
  2. コア被覆樹脂で被覆されている環状のビードコアを備え、
    前記ビードフィラは、前記コア被覆樹脂と一体に形成されている、請求項1に記載のビード部材。
  3. 前記ビードコアは、1本以上のビードワイヤがワイヤ被覆樹脂で被覆されているストリップ部材が複数回巻回されて積層された状態の環状体を備え、
    前記環状体の周囲に前記コア被覆樹脂が被覆されている、請求項2に記載のビード部材。
  4. 前記ビードコアの前記環状体は、前記ストリップ部材が、径方向及び軸方向の少なくとも一方に積層された状態とされている、請求項3に記載のビード部材。
  5. 前記ビードフィラの前記変形容易部は、軸方向の幅が局所的に狭くされた括れ部である、請求項1乃至4のいずれか1つに記載のビード部材。
  6. 前記括れ部を形成する凹部が、前記ビードフィラの軸方向の側面に形成されている、請求項5に記載のビード部材。
  7. 前記ビードフィラは、径方向外側に向かうにつれて軸方向の一方側に延在するように傾斜しており、
    前記括れ部の前記凹部は、前記ビードフィラの軸方向の他方側の側面に形成されている、請求項6に記載のビード部材。
  8. 前記括れ部の前記凹部は、周方向に延在するスリットである、請求項6に記載のビード部材。
  9. 前記ビードフィラは、径方向外側に向かうにつれて軸方向の一方側に延在するように傾斜しており、
    前記スリットは、前記ビードフィラの軸方向の前記一方側の側面に形成されている、請求項8に記載のビード部材。
  10. 前記ビードフィラは、第1樹脂からなる第1樹脂部と、前記第1樹脂よりも融点の低い第2樹脂からなる第2樹脂部とを備え、
    前記変形容易部は、前記第2樹脂部により構成されている、請求項1乃至4のいずれか1つに記載のビード部材。
  11. 前記第2樹脂部は、前記第1樹脂部の軸方向の少なくとも一方側の側面に形成されている窪み部に設けられている、請求項10に記載のビード部材。
  12. 前記第2樹脂部は、前記第1樹脂部の径方向内側に隣接して設けられている、請求項10に記載のビード部材。
  13. 請求項1乃至12のいずれか1つに記載のビード部材と、前記ビード部材を巻き込むように折り返されているカーカスと、を備える空気入りタイヤ。
  14. 請求項13に記載の空気入りタイヤと、前記空気入りタイヤが装着されているリムと、を備える組立体。
  15. 前記リムは、前記ビード部材に対してタイヤ幅方向の外側に位置し、前記ビード部材のタイヤ幅方向の外側への移動を規制するリムフランジ部を備え、
    前記変形容易部は、前記リムフランジ部のタイヤ径方向の外側の端面よりも、タイヤ径方向の内側に位置している、請求項14に記載の組立体。
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