JP2008044474A - 空気入りタイヤ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ビード部耐久性を十分に高めた上で、空気入りタイヤ1の重量増大を抑えて、車両の燃費向上を図ると共に、空気入りタイヤ1のユニフォーミティを向上させて、空気入りタイヤ1の本来の走行性能を十分に発揮させること。
【解決手段】
各ビード部補強層25がビードコア7の近傍で第1分割補強層27と第2分割補強層29にそれぞれ分断され、各ビード部補強層25の分断側のみに、第1分割補強層27と第2分割補強層29を連結する連結シート31がそれぞれ配設され、各連結シート31が複数の有機繊維コードをゴム被覆することによってそれぞれ構成されたこと。
【選択図】 図1
【解決手段】
各ビード部補強層25がビードコア7の近傍で第1分割補強層27と第2分割補強層29にそれぞれ分断され、各ビード部補強層25の分断側のみに、第1分割補強層27と第2分割補強層29を連結する連結シート31がそれぞれ配設され、各連結シート31が複数の有機繊維コードをゴム被覆することによってそれぞれ構成されたこと。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ビード部を補強するビード部補強層(ワイヤーチェーファー)を備えた空気入りタイヤ及びその製造方法に関する。
空気入りタイヤにおけるカーカスの端部(折り返し端部)からのセパレーション等を抑えて、ビード部耐久性を高めるために、ビードコアの周りにビード部補強層(ワイヤーチェーファー)をカーカスを間にして折り返すように配設することがある。ここで、ビード部補強層は、複数のスチールコードをゴム被覆することによって構成されている。
そして、近年、ビード部耐久性を十分に高めるために、ビード部補強層の層数を増やすことによって、ビード部の剛性を上げたり、ビード部補強層がビードコアの近傍で第1分割補強層と第2分割補強層に分断(分割)されるようにすることによって、ビード部補強層にタイヤ径方向の柔軟性を持たせて、カーカスの端部及びその近傍の周方向剪断歪を低減したりすることが行われている(特許文献1及び特許文献2参照)。
特開平11−20423号公報
特開平7−164837号公報
ところで、前者の場合には、ビード部補強層の層数が増えることによって空気入りタイヤの重量増大を招き、車両の燃費向上を図ることが困難になるという問題がある。
また、後者の場合には、空気入りタイヤの重量増大を抑えつつ、車両の燃費向上を図ることができるものの、次のような問題がある。即ち、空気入りタイヤを製造する際に、通常、図4(a)に示すように、未加硫の第1分割補強層101と未加硫の第2分割補強層103を連結してなる未加硫のビード部補強層105を、未加硫のカーカス107の端部付近と共に未加硫のビードコア109の周りで折り返す必要がある。一方、図4(b)に示すように、未加硫の第1分割補強層101と未加硫の第2分割補強層103の連結する連結シート111は、スチールコードのコーティングゴムと同等のゴムからなって、伸縮し易いため、タイヤ周方向に沿ってビード部補強層105の折り返し高さ(折り返し部分の長さ)のばらつき生じて、ビード部補強層105の折り返し高さの精度が低くなる。そのため、空気入りタイヤのユニフォーミティが悪化して、空気入りタイヤの本来の走行性能を十分に発揮させることが困難であるという問題がある。
つまり、前述の従来の空気入りタイヤにおいては、ビード部耐久性を十分に高めた上で、空気入りタイヤの重量増大を抑えて、車両の燃費向上を図ると共に、ユニフォーミティを高めて、空気入りタイヤの本来の走行性能を十分に発揮させることが困難であるという問題がある。
そこで、本発明は、前述の問題を解決することができる、新規な構成の空気入りタイヤ及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の特徴(請求項1に記載の発明の特徴)は、ビードコアをそれぞれ有した一対のビード部と、両端部付近が対応する前記ビードコアの周りに折り返すようにそれぞれ係留されたトロイド状のカーカスと、各前記ビードコアの周りに前記カーカスを間にして折り返すようにそれぞれ配設されかつ前記ビード部を補強するビード部補強層とを備え、各前記ビード部補強層が複数のスチールコードをゴム被覆することによってそれぞれ構成されてあって、かつ前記ビードコアの近傍で第1分割補強層と第2分割補強層にそれぞれ分断(分割)されている空気入りタイヤにおいて、各前記ビード部補強層の分断側のみに、前記第1分割補強層と前記第2分割補強層を連結する連結シートがそれぞれ配設され、各前記連結シートが複数の有機繊維コードをゴム被覆することによってそれぞれ構成されたことを要旨とする。
第1の特徴によると、各前記ビード部補強層が前記ビードコアの近傍で前記第1分割補強層と前記第2分割補強層にそれぞれ分断されているため、前記ビード部補強層の層数を増やすことなく、各前記ビード部補強層にタイヤ径方向の柔軟性を持たせて、前記カーカスの端部及びその近傍の周方向剪断歪を低減することができる。
また、前記第1分割補強層と前記第2分割補強層を連結する前記連結シートが複数の前記有機繊維コードをゴム被覆することによって構成され、伸縮し難いため、前記ビード部補強層の折り返し高さ(折り返し部分の長さ)のばらつきを抑えて、前記ビード部補強層の折り返し高さの精度を高めることができる。
本発明の第2の特徴(請求項2に記載の発明の特徴)は、第1の特徴に加えて、前記有機繊維コードがナイロン繊維コードであることを要旨とする。
本発明の第3の特徴(請求項3に記載の発明の特徴)は、第1の特徴又は第2の特徴に加えて、前記有機繊維コードのタイヤ周方向に対する傾斜角が30〜150°になっていることである。
本発明の第4の特徴(請求項4に記載の発明の特徴)は、第1の特徴から第3の特徴のうちのいずれかの特徴に加えて、前記連結シートと前記第1分割補強層とのオーバラップ量(重なり量)及び前記連結シートと前記第2分割補強層とのオーバラップ量(重なり量)がそれぞれ10〜20mmになっていることを要旨とする。
本発明の第5の特徴(請求項5に記載の発明の特徴)は、複数の未加硫のタイヤ構成部材からなる円筒状のバンドを成形するバンド成形工程と、前記バンドから一対の未加硫のビード部を有したグリーンケースを成形するグリーンケース成形工程と、前記グリーンケースをトロイド状に変形させてグリーンタイヤを成形するグリーンタイヤ成形工程と、前記グリーンタイヤを加硫することにより所定の製品形状に成形するタイヤ加硫工程とを備えてなる空気入りタイヤの製造方法において、前記バンド成形工程中に、複数の有機繊維コードをゴム被覆することによって構成された一対の未加硫の連結シート、複数のスチールコードをゴム被覆することによって構成された一対の未加硫の第1分割補強層、及び複数のスチールコードをゴム被覆することによって構成された一対の未加硫の第2分割補強層を用意し、前記未加硫の第1分割補強層の端部と前記未加硫の第2分割補強層の端部が離れた状態の下で、各前記未加硫の連結シートを前記未加硫の第1分割補強層の端部付近と前記未加硫の第2分割補強層の端部付近にそれぞれ掛け渡すように貼付けることによって、前記未加硫の第1分割補強層と前記未加硫の第2分割補強層を連結してなる未加硫のビード部補強層をそれぞれ形成し、成形ドラムの外周面に既に貼付けた他の未加硫のタイヤ構成部材の外周面に各前記未加硫のビード部補強層をそれぞれ貼付けて、一方の前記未加硫のビード部補強層の外周面から他方の前記未加硫のビード部補強層の外周面にかけて未加硫のカーカスを貼付けることにより、円筒状の前記バンドを成形し、前記グリーンタイヤケース成形工程中に、前記未加硫のカーカスの両端部付近に未加硫のビードコアをそれぞれセットした状態の下で、各前記未加硫のビード部補強層を前記未加硫のカーカスの端部付近と共に前記未加硫のビードコアの周りでそれぞれ折り返すことにより、前記未加硫のビード部をそれぞれ形成することを要旨とする。
第5の特徴によると、前記バンド成形工程中に、前記未加硫の第1分割補強層の端部と前記未加硫の第2分割補強層の端部が離れた状態の下で、各前記未加硫の連結シートを前記未加硫の第1分割補強層の端部付近と前記未加硫の第2分割補強層の端部付近にそれぞれ掛け渡すように貼付けているため、前記ビード部補強層の層数を増やすことなく、各前記ビード部補強層にタイヤ径方向の柔軟性を持たせて、前記カーカスの端部及びその近傍の周方向剪断歪を低減することができる。
また、前記未加硫の第1分割補強層と前記未加硫の第2分割補強層を連結する前記連結シートが複数の前記有機繊維コードをゴム被覆することによって構成されてあって、伸縮し難いため、前記ビード部補強層の折り返し高さ(折り返し部分の長さ)のばらつきを抑えて、前記ビード部補強層の折り返し高さの精度を高めることができる。
請求項1から請求項5のうちのいずれか1項に記載の発明によれば、前記ビード部補強層の層数を増やすことなく、各前記ビード部補強層にタイヤ径方向の柔軟性を持たせて、前記カーカスの端部及びその近傍の周方向剪断歪を低減することができるため、前記ビード部耐久性を十分に高めた上で、前記空気入りタイヤの重量増大を抑えて、車両の燃費向上を図ることができる。
また、前記空気入りタイヤの製造途中において、前記ビード部補強層の折り返し高さのばらつきを抑えて、前記ビード部補強層の折り返し高さの精度を高めることができるため、前記空気入りタイヤのユニフォーミティを向上させて、前記空気入りタイヤの本来の走行性能を十分に発揮させることができる。
本発明の実施形態について図1から図3を参照して説明する。
ここで、図1は、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤの部分断面図、図2(a)は、本発明の実施形態に係る未加硫のビード部補強層を示す図、図2(b)は、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤの製造方法におけるバンド成形工程を示す図、図3(a)は、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤの製造方法におけるグリーンケース成形工程を示す図、図3(b)は、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤの製造方法におけるグリーンタイヤ成形工程を示す図である。
図1に示すように、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤ1は、充填空気の内圧によって荷重負担能力を発揮するものであって、リム3に嵌合可能な一対(図中には1つのみ図示)のビード部5を備えている。また、各ビード部5は、ビードコア7と、このビードコア7のタイヤ径方向R外側に配設されたビードフィラー9と、ビードコア7の周りにタイヤ径方向R内側から挟むように配設されたゴムチェーファー11とをそれぞれ有している。
一対(図中には1つのみ図示)のビードコア7には、トロイド状のカーカス13が跨るように設けられており、カーカス13の両端部は、対応するビードコア7の周りを折り返すようにそれぞれ係留されている。また、カーカス13は、複数の有機繊維コード(図示省略)をゴム被覆することによって構成されており、カーカス13における有機繊維コードはラジアル方向へ平行に延びている。
カーカス13の外周面におけるクラウン部分には、トレッド部15が設けられており、このトレッド部15には、タイヤ周方向Cへ延びた複数の周方向主溝17が形成されている。また、カーカス13とトレッド部15の間には、少なくとも2層以上(本発明の実施形態にあっては、3層)のベルト19が設けられており、このベルト19は、複数のスチールコード(図示省略)をゴム被覆することによって構成されている。
カーカス13の外側面における一対(図中には1つのみ図示)のサイド部分には、サイドウォール部21がそれぞれ設けられている。更に、カーカス13の内側面には、空気の漏れを防ぐインナーライナー23が設けられている。
本発明の実施形態に係る空気入りタイヤ1にあっては、ビード部耐久性を十分に高めるために、次のような構成を採っている。
即ち、各ビードコア7の周りには、ビード部5を補強するビード部補強層25がカーカス13を間にして折り返すようにそれぞれ配設されており、ビード部補強層25の折り返し高さ(折り返し部分の長さ)は、カーカス13の折り返し高さ(折り返し部分の長さ)よりも高く(長く)なっている。また、各ビード部補強層25は、複数のスチールコード(図示省略)をゴム被覆することによりそれぞれ構成されており、各ビード部補強層25におけるスチールコードは、タイヤ周方向Cに対して傾斜している。更に、各ビード部補強層25は、ビードコア7の近傍で第1分割補強層27と第2分割補強層29にそれぞれ分断(分割)されている。
各ビード部補強層25の分断側のみには、第1分割補強層27と第2分割補強層29を連結する連結シート31がそれぞれ配設されている。また、各連結シート31は、複数のナイロン繊維コード(図示省略)をゴム被覆することによってそれぞれ構成されており、各連結シート31におけるナイロン繊維コードは、タイヤ周方向Cに対して傾斜している。
特に、本発明の実施形態にあっては、連結シート31におけるナイロン繊維コードのタイヤ周方向Cに対する傾斜角は、30〜150°になっている。ここで、連結シート31におけるナイロン繊維コードのタイヤ周方向Cに対する傾斜角を30°以上としたのは、30°未満であると、ナイロン繊維コードのタイヤ周方向Cに対する傾斜角が小さくなりすぎて、連結シート31と第1分割補強層27とのオーバラップ部がずれやすくなるからである。一方、連結シート31におけるナイロン繊維コードのタイヤ周方向Cに対する傾斜角を150°以下としたのは、150°を超えると、ナイロン繊維コードのタイヤ周方向Cに対する傾斜角が大きくなりすぎて、換言すれば、ナイロン繊維コードのタイヤ周方向Cに対する反対側の傾斜角が小さくなりすぎて、連結シート31と第1分割補強層27とのオーバラップ部がずれやすくなるからである。
また、連結シート31と第1分割補強層27とのオーバラップ量(重なり量)、及び連結シート31と第2分割補強層29とのオーバラップ量(重なり量)は、それぞれ10〜20mmになっている。ここで、各オーバラップ量をそれぞれ10mm以上としたのは、10mm未満であると、連結シート31による第1分割補強層27と第2分割補強層29の連結力が十分でなくなるからである。一方、各オーバラップ量を20mm以下にしたのは、20mmを超えると、空気入りタイヤ1の重量増大を十分に抑えることができないからである。
次に、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤの製造方法について説明する。
本発明の実施形態に係る空気入りタイヤの製造方法は、バンド成形工程と、グリーンケース成形工程と、グリーンタイヤ成形工程と、タイヤ加硫工程とを備えており、各工程の詳細は、次のようになる。
バンド成形工程
図2(a)に示すように、一対(図中には1つのみ図示)の未加硫の連結シート31、一対(図中には1つのみ図示)の未加硫の第1分割補強層27、及び一対(図中には1つのみ図示)の未加硫の第2分割補強層29を用意し、未加硫の第1分割補強層27の端部と未加硫の第2分割補強層29の端部が離れた状態の下で、各未加硫の連結シート31を未加硫の第1分割補強層27の端部付近と未加硫の第2分割補強層29の端部付近にそれぞれ掛け渡すように貼付ける。これにより、予め、未加硫の第1分割補強層27と未加硫の第2分割補強層29を連結してなる未加硫のビード部補強層25をそれぞれ形成しておくことができる。
図2(a)に示すように、一対(図中には1つのみ図示)の未加硫の連結シート31、一対(図中には1つのみ図示)の未加硫の第1分割補強層27、及び一対(図中には1つのみ図示)の未加硫の第2分割補強層29を用意し、未加硫の第1分割補強層27の端部と未加硫の第2分割補強層29の端部が離れた状態の下で、各未加硫の連結シート31を未加硫の第1分割補強層27の端部付近と未加硫の第2分割補強層29の端部付近にそれぞれ掛け渡すように貼付ける。これにより、予め、未加硫の第1分割補強層27と未加硫の第2分割補強層29を連結してなる未加硫のビード部補強層25をそれぞれ形成しておくことができる。
続いて、図2(b)に示すように、ドラム径方向へ拡縮移動可能なバンド成形ドラム33を用い、バンド成形ドラム33の外周面に未加硫のインナーライナー23を貼付けて、バンド成形ドラム33の外周面における未加硫のインナーライナー23の両側に未加硫のゴムチェーファー11を未加硫のインナーライナー23の端部にオーバラップさせながらそれぞれ貼付ける。そして、対応する未加硫のゴムチェーファー11の外周面に各未加硫のビード部補強層25をそれぞれ貼付けて、一方の未加硫のビード部補強層25の外周面から他方の未加硫のビード部補強層25の外周面にかけて未加硫のカーカス13を貼付ける。これにより、円筒状のバンド35を成形することができる。
更に、円筒状のバンド35を成形した後に、バンド成形ドラム33をドラム径方向へ収縮移動させて、バンド35をバンド成形ドラム33から取外しておく。
グリーンケース成形工程
バンド成形工程が終了した後に、図3(a)に示すように、中央部分37aがドラム径方向へ拡縮移動可能なタイヤ成形ドラム37を用い、バンド35をタイヤ成形ドラム37にセットする。次に、折り返しブラダー(図示省略)の作動によって各未加硫のビード部補強層25を未加硫のカーカス13の端部付近と共に未加硫のビードコア7の周りでそれぞれ折り返すことにより、未加硫のビード部5をそれぞれ形成する。そして、未加硫のカーカス13における各未加硫のビード部5に近傍に未加硫のサイドウォール部21それぞれ貼付ける。これにより、バンド35から一対(図中には1つのみ図示)の未加硫のビード部5を有したグリーンケース39を成形することができる。
バンド成形工程が終了した後に、図3(a)に示すように、中央部分37aがドラム径方向へ拡縮移動可能なタイヤ成形ドラム37を用い、バンド35をタイヤ成形ドラム37にセットする。次に、折り返しブラダー(図示省略)の作動によって各未加硫のビード部補強層25を未加硫のカーカス13の端部付近と共に未加硫のビードコア7の周りでそれぞれ折り返すことにより、未加硫のビード部5をそれぞれ形成する。そして、未加硫のカーカス13における各未加硫のビード部5に近傍に未加硫のサイドウォール部21それぞれ貼付ける。これにより、バンド35から一対(図中には1つのみ図示)の未加硫のビード部5を有したグリーンケース39を成形することができる。
グリーンタイヤ成形工程
グリーンケース成形工程が終了した後に、図3(b)に示すように、タイヤ成形ドラム37の中央部分37aをドラム径方向へ拡張移動させて、グリーンケース39をトロイド状に変形させる。そして、未加硫のカーカス13のクラウン領域に未加硫のベルト19を例えば3層状に巻き付けるように貼付けて、未加硫のベルト19の外周面に未加硫のトレッド部15を貼付ける。これにより、グリーンケース39からグリーンタイヤ41を成形することができる。
グリーンケース成形工程が終了した後に、図3(b)に示すように、タイヤ成形ドラム37の中央部分37aをドラム径方向へ拡張移動させて、グリーンケース39をトロイド状に変形させる。そして、未加硫のカーカス13のクラウン領域に未加硫のベルト19を例えば3層状に巻き付けるように貼付けて、未加硫のベルト19の外周面に未加硫のトレッド部15を貼付ける。これにより、グリーンケース39からグリーンタイヤ41を成形することができる。
更に、グリーンタイヤ41を成形した後に、タイヤ成形ドラム37をドラム径方向へ収縮移動させて、グリーンタイヤ41をタイヤ成形ドラム37から取外しておく。
なお、グリーンタイヤ成形工程において、タイヤ成形ドラム37と異なる別のタイヤ成形ドラムを用いても構わない。
タイヤ加硫工程
グリーンタイヤ成形工程終了した後に、グリーンタイヤ41を加硫金型(図示省略)の所定位置にセットする。そして、加硫ブラダー(図示省略)の作動によってグリーンタイヤ41を内側から加圧しつつ、加硫金型内においてグリーンタイヤ41を加硫する。これにより、グリーンタイヤ41を製品形状に成形することができる。
グリーンタイヤ成形工程終了した後に、グリーンタイヤ41を加硫金型(図示省略)の所定位置にセットする。そして、加硫ブラダー(図示省略)の作動によってグリーンタイヤ41を内側から加圧しつつ、加硫金型内においてグリーンタイヤ41を加硫する。これにより、グリーンタイヤ41を製品形状に成形することができる。
以上により、空気入りタイヤ1の製造が終了する。
次に、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤ1及びその製造方法の作用及び効果について説明する。
各ビード部補強層25がビードコア7の近傍で第1分割補強層27と第2分割補強層29にそれぞれ分断されているため(本発明の実施形態に係る空気入りタイヤの製造方法にあっては、バンド成形工程中に、未加硫の第1分割補強層27の端部と未加硫の第2分割補強層29の端部が離れた状態の下で、各未加硫の連結シート31を未加硫の第1分割補強層27の端部付近と未加硫の第2分割補強層29の端部付近にそれぞれ掛け渡すように貼付けているため)、ビード部補強層25の層数を増やすことなく、各ビード部補強層25にタイヤ径方向Rの柔軟性を持たせて、カーカス13の端部及びその近傍の周方向剪断歪を低減することができる。
また、第1分割補強層27と第2分割補強層29を連結する連結シート31が複数のナイロン繊維コードをゴム被覆することによって構成され、伸縮し難いため(本発明の実施形態に係る空気入りタイヤの製造方法にあっては、未加硫の第1分割補強層27と未加硫の第2分割補強層29を連結する各連結シート31が複数のナイロン繊維コードをゴム被覆することによって構成されてあって、伸縮し難いため)、ビード部補強層25の折り返し高さのばらつきを抑えて、ビード部補強層25の折り返し高さの精度を高めることができる。特に、連結シート31が複数のナイロン繊維コードをゴム被覆することによって構成されているため、タイヤ加硫工程中に、連結シート31が収縮して、第1分割補強層27の端部と第2分割補強層の端部29の間隙が拡がることを抑えて、ビード部補強層25の折り返し高さの精度をより高めることができる。
以上の如き、本発明の実施形態によれば、ビード部補強層25の層数を増やすことなく、各ビード部補強層25にタイヤ径方向Rの柔軟性を持たせて、カーカス13の端部及びその近傍の周方向剪断歪を低減することができるため、ビード部耐久性を十分に高めた上で、空気入りタイヤ1の重量増大を抑えて、車両の燃費向上を図ることができる。
また、ビード部補強層25の折り返し高さのばらつきを抑えて、ビード部補強層25の折り返し高さの精度を高めることができるため、空気入りタイヤ1のユニフォーミティを向上させて、空気入りタイヤ1の本来の走行性能を十分に発揮させることができる。
なお、本発明は、前述の実施形態の説明に限られるものではなく、その他、種々の態様で実施可能である。また、本発明に包含される権利範囲は、これらの実施形態に限定されないものである。
本発明に係る実施例について簡単に説明する。
即ち、図4(a)(b)に示すように、スチールコードのコーティングゴムと同等のゴムからなる連結シート111(幅40mm)によって第1分割補強層101(幅110mm、スチールコードのタイヤ周方向に対する傾斜角60°)と第2分割補強層103(幅110mm、スチールコードのタイヤ周方向に対する傾斜角60°)を連結した場合(比較例の場合)に、実際に製造された空気入りタイヤにおけるビード部補強層の折り返し高さの平均値は24.6mm(規格中心値20.0mm)で、標準偏差は3.4mmである。
これに対して、図1〜図3に示すように、複数のナイロン繊維コードをゴム被覆することによって構成された連結シート31(幅40mm、ナイロン繊維コードのタイヤ周方向に対する傾斜角42°)によって第1分割補強層27(幅110mm、スチールコードのタイヤ周方向に対する傾斜角60°)と第2分割補強層29(幅110mm、スチールコードのタイヤ周方向に対する傾斜角60°)を連結した場合(実施例の場合)に、実際に製造された空気入りタイヤにおけるビード部補強層の折り返し高さの平均値は21.3mm(規格中心値20.0mm)で、標準偏差は1.8mmである。
これにより、実施例の場合には、比較例の場合に比べて、ビード部補強層の折り返し高さのばらつきを抑えて、ビード部補強層の折り返し高さの精度を高めることが確認された。
1 空気入りタイヤ
5 ビード部
7 ビードコア
13 カーカス
15 トレッド部
25 ビード部補強層
27 第1分割補強層
29 第2分割補強層
31 連結シート
33 バンド成形ドラム
35 バンド
37 タイヤ成形ドラム
39 グリーンケース
41 グリーンタイヤ
5 ビード部
7 ビードコア
13 カーカス
15 トレッド部
25 ビード部補強層
27 第1分割補強層
29 第2分割補強層
31 連結シート
33 バンド成形ドラム
35 バンド
37 タイヤ成形ドラム
39 グリーンケース
41 グリーンタイヤ
Claims (5)
- ビードコアをそれぞれ有した一対のビード部と、両端部付近が対応する前記ビードコアの周りに折り返すようにそれぞれ係留されたトロイド状のカーカスと、各前記ビードコアの周りに前記カーカスを間にして折り返すようにそれぞれ配設されかつ前記ビード部を補強するビード部補強層とを備え、各前記ビード部補強層が複数のスチールコードをゴム被覆することによってそれぞれ構成されてあって、かつ前記ビードコアの近傍で第1分割補強層と第2分割補強層にそれぞれ分断されている空気入りタイヤにおいて、
各前記ビード部補強層の分断側のみに、前記第1分割補強層と前記第2分割補強層を連結する連結シートがそれぞれ配設され、各前記連結シートが複数の有機繊維コードをゴム被覆することによってそれぞれ構成されたことを特徴とする空気入りタイヤ。 - 前記有機繊維コードがナイロン繊維コードであることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記有機繊維コードのタイヤ周方向に対する傾斜角が30〜150°になっていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の空気入りタイヤ。
- 前記連結シートと前記第1分割補強層とのオーバラップ量及び前記連結シートと前記第2分割補強層とのオーバラップ量がそれぞれ10〜20mmになっていることを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
- 複数の未加硫のタイヤ構成部材からなる円筒状のバンドを成形するバンド成形工程と、前記バンドから一対の未加硫のビード部を有したグリーンケースを成形するグリーンケース成形工程と、前記グリーンケースをトロイド状に変形させてグリーンタイヤを成形するグリーンタイヤ成形工程と、前記グリーンタイヤを加硫することにより所定の製品形状に成形するタイヤ加硫工程とを備えてなる空気入りタイヤの製造方法において、
前記バンド成形工程中に、複数の有機繊維コードをゴム被覆することによって構成された一対の未加硫の連結シート、複数のスチールコードをゴム被覆することによって構成された一対の未加硫の第1分割補強層、及び複数のスチールコードをゴム被覆することによって構成された一対の未加硫の第2分割補強層を用意し、前記未加硫の第1分割補強層の端部と前記未加硫の第2分割補強層の端部が離れた状態の下で、各前記未加硫の連結シートを前記未加硫の第1分割補強層の端部付近と前記未加硫の第2分割補強層の端部付近にそれぞれ掛け渡すように貼付けることによって、前記未加硫の第1分割補強層と前記未加硫の第2分割補強層を連結してなる未加硫のビード部補強層をそれぞれ形成し、成形ドラムの外周面に既に貼付けた他の未加硫のタイヤ構成部材の外周面に各前記未加硫のビード部補強層をそれぞれ貼付けて、一方の前記未加硫のビード部補強層の外周面から他方の前記未加硫のビード部補強層の外周面にかけて未加硫のカーカスを貼付けることにより、円筒状の前記バンドを成形し、
前記グリーンタイヤケース成形工程中に、前記未加硫のカーカスの両端部付近に未加硫のビードコアをそれぞれセットした状態の下で、各前記未加硫のビード部補強層を前記未加硫のカーカスの端部付近と共に前記未加硫のビードコアの周りでそれぞれ折り返すことにより、前記未加硫のビード部をそれぞれ形成することを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006220390A JP2008044474A (ja) | 2006-08-11 | 2006-08-11 | 空気入りタイヤ及びその製造方法 |
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JP2006220390A JP2008044474A (ja) | 2006-08-11 | 2006-08-11 | 空気入りタイヤ及びその製造方法 |
Publications (1)
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JP2008044474A true JP2008044474A (ja) | 2008-02-28 |
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JP (1) | JP2008044474A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012046156A (ja) * | 2010-08-30 | 2012-03-08 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 空気入りラジアルタイヤ |
-
2006
- 2006-08-11 JP JP2006220390A patent/JP2008044474A/ja active Pending
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