JP2019001130A - ビードコアの製造方法、ビードコア、及び空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、生産性に優れた、樹脂材料で被覆されたビードワイヤからなるビードコアを得ることができる、ビードコアの製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、生産性に優れた、樹脂材料で被覆されたビードワイヤからなるビードコア、及びビード部に該ビードコアを有する、軽量化された空気入りタイヤを提供することも目的とする。
【解決手段】本発明のビードコアの製造方法は、1本以上のビードワイヤを樹脂材料で被覆してなるストリップ部材を2周以上巻回してなる環状体を、1種以上複数形成する、形成工程と、前記複数の1種以上の環状体を該環状体の軸方向に接合させる、接合工程と、を含む。本発明のビードコアは、1本以上のビードワイヤを樹脂材料で被覆してなるストリップ部材を2周以上巻回してなる、1種類以上の複数の環状体が、環状体の軸方向に接合されてなる。また、本発明の空気入りタイヤは、一対のビード部を有し、前記ビード部に、上記のビードコアを有する。
【選択図】図3
【解決手段】本発明のビードコアの製造方法は、1本以上のビードワイヤを樹脂材料で被覆してなるストリップ部材を2周以上巻回してなる環状体を、1種以上複数形成する、形成工程と、前記複数の1種以上の環状体を該環状体の軸方向に接合させる、接合工程と、を含む。本発明のビードコアは、1本以上のビードワイヤを樹脂材料で被覆してなるストリップ部材を2周以上巻回してなる、1種類以上の複数の環状体が、環状体の軸方向に接合されてなる。また、本発明の空気入りタイヤは、一対のビード部を有し、前記ビード部に、上記のビードコアを有する。
【選択図】図3
Description
本発明は、ビードコアの製造方法、ビードコア、及びビード部に該ビードコアを有する空気入りタイヤに関するものである。
従来、空気入りタイヤの部材を軽量化する等の目的により、樹脂材料で被覆したビードワイヤからなるビードコアが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このようなビードコアは、ビードワイヤを熱可塑性材料等の樹脂材料で被覆した部材を巻回して環状部材とすることで製造することができる。
ここで、ビードコアは、空気入りタイヤの用途やタイヤサイズ等に応じて最適な形状が異なることから、該ビードコアが用いられる空気入りタイヤに適した形状とすることが望まれる。
しかしながら、特許文献1に記載の技術のように、樹脂被覆した1本のビードワイヤを用いて軸方向及び段方向に順次巻回する手法では、種々の形状のビードコアを製造するのに時間がかかってしまい生産性に乏しい。
そこで、本発明は、生産性に優れた、樹脂材料で被覆されたビードワイヤからなるビードコアを得ることができる、ビードコアの製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、生産性に優れた、樹脂材料で被覆されたビードワイヤからなるビードコア、及びビード部に該ビードコアを有する、軽量化された空気入りタイヤを提供することも目的とする。
本発明の要旨構成は、以下の通りである。
本発明のビードコアの製造方法は、1本以上のビードワイヤを樹脂材料で被覆してなるストリップ部材を2周以上巻回してなる環状体を、1種以上複数形成する、形成工程と、
前記複数の1種以上の環状体を該環状体の軸方向に接合させる、接合工程と、を含むことを特徴とする。
本発明のビードコアの製造方法によれば、優れた生産性で、樹脂材料で被覆されたビードワイヤからなるビードコアを得ることができる。
ここで、「2周以上巻回してなる」とは、図2に示すように、環状体の側面視での中心をOとし、巻き始端(環状体の側面視でのビードワイヤの厚み中心であり、以下、点F1、F2等の周回位置においても同様である)をE1とするとき、点Oと点E1とを結ぶ直線上の位置(図の一点鎖線上の位置)を周回位置とし、点E1の次に最初に周回位置となる点(図示例では点F1)を1周目とし、2番目に周回位置となる点(図示例では点F2)を2周目とするとき、少なくとも2周目(点F2)まで巻回してなることを意味する。このことは、環状体の径方向外側の端部が巻き始端であっても同様である。換言すると、環状体の軸方向の任意の断面で見たときにビードワイヤが2段以上段積みされるようになるまで巻回してなることを意味する。
本発明のビードコアの製造方法は、1本以上のビードワイヤを樹脂材料で被覆してなるストリップ部材を2周以上巻回してなる環状体を、1種以上複数形成する、形成工程と、
前記複数の1種以上の環状体を該環状体の軸方向に接合させる、接合工程と、を含むことを特徴とする。
本発明のビードコアの製造方法によれば、優れた生産性で、樹脂材料で被覆されたビードワイヤからなるビードコアを得ることができる。
ここで、「2周以上巻回してなる」とは、図2に示すように、環状体の側面視での中心をOとし、巻き始端(環状体の側面視でのビードワイヤの厚み中心であり、以下、点F1、F2等の周回位置においても同様である)をE1とするとき、点Oと点E1とを結ぶ直線上の位置(図の一点鎖線上の位置)を周回位置とし、点E1の次に最初に周回位置となる点(図示例では点F1)を1周目とし、2番目に周回位置となる点(図示例では点F2)を2周目とするとき、少なくとも2周目(点F2)まで巻回してなることを意味する。このことは、環状体の径方向外側の端部が巻き始端であっても同様である。換言すると、環状体の軸方向の任意の断面で見たときにビードワイヤが2段以上段積みされるようになるまで巻回してなることを意味する。
本発明のビードコアの製造方法では、前記形成工程は、前記接合工程に先立って行われることが好ましい。
この方法によれば、形成した1種又は2種以上の環状体を半完成品として準備しておくことにより、生産性や形状成形性を向上させることができる。
この方法によれば、形成した1種又は2種以上の環状体を半完成品として準備しておくことにより、生産性や形状成形性を向上させることができる。
本発明のビードコアの製造方法では、前記形成工程と前記接合工程とを同時に行うことが好ましい。
この方法によれば、都度、所望の形状のビードコアを高い生産性及び形状成形性で製造することができる。
この方法によれば、都度、所望の形状のビードコアを高い生産性及び形状成形性で製造することができる。
本発明のビードコアの製造方法では、前記接合工程において、前記複数の1種以上の環状体の、該環状体の軸方向に接合させる界面を、溶着又は接着により接合させることが好ましい。
この方法によれば、簡易な手法により、耐久性の高いビードコアを製造することができる。
この方法によれば、簡易な手法により、耐久性の高いビードコアを製造することができる。
本発明のビードコアの製造方法では、前記環状体は、前記ストリップ部材が溶着又は接着により段積みされてなることが好ましい。
この方法によれば、簡易な手法により、形状保持性に優れた環状体を形成して、耐久性の高いビードコアを製造することができる。
この方法によれば、簡易な手法により、形状保持性に優れた環状体を形成して、耐久性の高いビードコアを製造することができる。
本発明のビードコアの製造方法では、前記ストリップ部材は、2本又は3本の前記ビードワイヤを前記樹脂材料で被覆してなることが好ましい。
この方法によれば、より確実に、生産性及び形状成形性に優れた、樹脂材料で被覆されたビードワイヤからなるビードコアの製造方法を提供することができる。
この方法によれば、より確実に、生産性及び形状成形性に優れた、樹脂材料で被覆されたビードワイヤからなるビードコアの製造方法を提供することができる。
本発明のビードコアの製造方法では、前記ストリップ部材は、前記環状体の軸方向断面視において、多角形状であることが好ましい。
この方法によれば、環状体をより容易に接合させて、さらに形状成形性を向上させることができる。
この方法によれば、環状体をより容易に接合させて、さらに形状成形性を向上させることができる。
本発明のビードコアは、1本以上のビードワイヤを樹脂材料で被覆してなるストリップ部材を2周以上巻回してなる、1種以上の複数の環状体が、該環状体の軸方向に接合されてなることを特徴とする。
本発明のビードコアによれば、優れた生産性とすることができる。
本発明のビードコアによれば、優れた生産性とすることができる。
本発明のビードコアでは、前記1種以上の複数の環状体は、該環状体の界面が溶着又は接着されていることにより、該環状体の軸方向に接合されていることが好ましい。
この構成によれば、ビードコアの耐久性を向上させることができる。
この構成によれば、ビードコアの耐久性を向上させることができる。
本発明の空気入りタイヤは、一対のビード部を有し、前記ビード部に上記のビードコアを有する。
本発明の空気入りタイヤによれば、軽量化することができる。
本発明の空気入りタイヤによれば、軽量化することができる。
本発明によれば、生産性に優れた、樹脂材料で被覆されたビードワイヤからなるビードコアを得ることができる、ビードコアの製造方法を提供することができる。また、本発明によれば、生産性に優れた、樹脂材料で被覆されたビードワイヤからなるビードコア、及びビード部に該ビードコアを有する、軽量化された空気入りタイヤを提供することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に例示説明する。
<ビードコアの製造方法>
図1(a)〜(i)は、本発明の一実施形態にかかる、ビードコアの製造方法に用いる環状体の一例を示す、軸方向断面図である。図1(a)〜(i)に示すように、この環状体1は、1本以上(例えば、図1(a)では1本、図1(b)、(d)〜(i)では2本、図1(c)では3本である)のビードワイヤ2を樹脂材料3で被覆してなるストリップ部材4を2周以上巻回してなる。このように、本実施形態では、1本以上のビードワイヤ2を樹脂材料3で被覆してなるストリップ部材4を2周以上巻回してなる環状体1を1種以上複数形成する(形成工程)。
図1(a)〜(i)は、本発明の一実施形態にかかる、ビードコアの製造方法に用いる環状体の一例を示す、軸方向断面図である。図1(a)〜(i)に示すように、この環状体1は、1本以上(例えば、図1(a)では1本、図1(b)、(d)〜(i)では2本、図1(c)では3本である)のビードワイヤ2を樹脂材料3で被覆してなるストリップ部材4を2周以上巻回してなる。このように、本実施形態では、1本以上のビードワイヤ2を樹脂材料3で被覆してなるストリップ部材4を2周以上巻回してなる環状体1を1種以上複数形成する(形成工程)。
ビードワイヤ2は、任意の既知の材料を用いることができ、例えばスチールコードを用いることができる。スチールコードは、例えば、スチールのモノフィラメント又は撚り線からなるものとすることができる。また、ビードワイヤ2は、有機繊維やカーボン繊維等を用いることもできる。
また、樹脂材料3は、例えば、熱可塑性エラストマーや熱可塑性樹脂を用いることができ、また、熱や電子線によって架橋が生じる樹脂や、熱転位によって硬化する樹脂を用いることもできる。熱可塑性エラストマーとしては、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー(TPS)、ポリアミド系熱可塑性エラストマー(TPA)、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー(TPU)、ポリエステル系熱可塑性エラストマー(TPC)、動的架橋型熱可塑性エラストマー(TPV)等が挙げられる。また、熱可塑性樹脂としては、ポリウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。さらに、熱可塑性樹脂としては、例えば、ISO75−2又はASTM D648に規定されている荷重たわみ温度(0.45MPa荷重時)が78°C以上、かつ、JIS K7113に規定される引張降伏強さが10MPa以上、かつ、同じくJIS K7113に規定される引張破壊伸び(JIS K7113)が50%以上、かつ、JIS K7206に規定されるビカット軟化温度(A法)が130°C以上であるものを用いることができる。ビードワイヤ2を被覆する樹脂材料3の引張弾性率(JIS K7113:1995に規定される)は、50MPa以上が好ましい。また、ビードワイヤ2を被覆する樹脂材料3の引張弾性率は、1000MPa以下とすることが好ましい。なお、ここでいう樹脂材料3には、ゴム(常温でゴム弾性を示す有機高分子物質)は含まれないものとする。
本実施形態では、溶融状態の樹脂材料3をビードワイヤ2の外周側に被覆し、冷却により固化させることによって、ストリップ部材4を形成する。ストリップ部材4の断面形状(ビードワイヤ2の延在方向に直交する断面の形状)は、例えば押し出し機を用いて所期した形状に成形することができる。本実施形態では、ストリップ部材4の断面形状は、特には限定されないが、四角形状(正方形状(図1(a))、長方形状(図1(b)(f))、平行四辺形状(図1(e))、台形状(図1(h)、(i))、変形状(図1(g))等)、六角形状、八角形状等の多角形状であることが好ましい。環状体1をより容易に(例えば隙間なく)接合させて、さらに形状成形性を向上させることができるからである。一方で、ストリップ部材4の断面形状は、円形や楕円形とすることもできる。また、ストリップ部材4の断面形状は、面取りされた形状とすることもできる。また、ビードワイヤ2と樹脂材料3との接着性を高めるために、予めビードワイヤ2にシランカップリング剤等の接着剤を極薄く塗布することが好ましい。
図2は、本発明の一実施形態にかかる、ビードコアの製造方法に用いる環状体の、概略側面図である。図2では、簡単のため、ビードワイヤ2のみを図示し、樹脂材料3は図示を省略している。図2に示すように、ビードワイヤ2は、巻き始端E1からこの断面視で渦巻状に巻回されている。上述したように、F1、F2、F3は周回位置であり、この例では、巻き終端E2は、少なくとも点F3より延びている。従って、任意の径方向位置で見てビードワイヤ2がこの例では3段以上段積みされている。最も巻き終端E2側に位置する周回位置(この例では点F3)から巻き終端(この例では点E2)までのビードワイヤの長さ(オーバーラップ長さ)は、特には限定しないが、例えば点F2から点F3までの周回距離の1/200〜199/200とすることができる。該周回距離の1/200以上とすることにより、径方向(段方向)に隣接するビードワイヤ2間で被覆樹脂同士が接する面積を大きくして、例えば接着力や溶着力を高めることができ、張力負担も低減することができ、一方で、該周回距離の199/200以下とすることにより、ビードコアを軽量化することができるからである。同様の理由により、オーバーラップ長さは、点F2から点F3までの周回距離の1/100〜2/3とすることが好ましく、点F2から点F3までの周回距離の1/50〜1/3とすることがより好ましい。
図1に戻って、図1(a)〜(i)に示す例についてそれぞれ説明する。図1(a)に示す例では、1本のビードワイヤ2を樹脂材料3で被覆してなるストリップ部材4が、この断面視で4段段積みされて、環状体1が形成されている。ストリップ部材4は、この断面視で正方形状である。環状体1を形成する際には、特には限定しないが、ストリップ部材4の樹脂材料3を熱風等で溶融させ、ストリップ部材4を巻回させて再固化することにより隣接する段のビードワイヤ2を被覆する樹脂材料3同士を溶着させることができる。あるいは、隣接する段のビードワイヤ2を被覆する樹脂材料3同士を接着剤で接着させても良い。このように、隣接する段の樹脂材料3同士を溶着又は接着することにより、簡易な手法により、形状保持性に優れた環状体を形成して、耐久性の高いビードコアを製造することができる。図1(b)〜(i)に示す例についても同様である。
図1(b)に示す例では、2本のビードワイヤ2を樹脂材料3で被覆してなるストリップ部材4が、この断面視で4段段積みされて環状体1が形成されている。ストリップ部材4は、この断面視で長方形状である。図1(c)に示す例では、3本のビードワイヤ2を樹脂材料3で被覆してなるストリップ部材4が、この断面視で4段段積みされて環状体1が形成されている。ストリップ部材4は、この断面視で長方形状である。このように、樹脂材料3で被覆するビードワイヤ2の本数は1本以上であれば、特には限定されないが、より確実に、生産性及び形状成形性に優れた製法とするためには、2本又は3本とすることが好ましい。
図1(d)に示す例では、3本のビードワイヤ2を樹脂材料3で被覆してなるストリップ部材4が、この断面視で3段段積みされて環状体1が形成されている。ストリップ部材4は、この断面視で長方形状である。このように、ストリップ部材4が2周以上巻回している限りにおいては、段数は任意である。
図1(e)に示す例では、2本のビードワイヤ2を樹脂材料3で被覆してなるストリップ部材4が、この断面視で4段段積みされて環状体1が形成されている。ストリップ部材4は、この断面視で平行四辺形状である。
図1(f)に示す例では、2本のビードワイヤ2を樹脂材料3で被覆してなるストリップ部材4が、この断面視で4段段積みされて環状体1が形成されている。ストリップ部材4は、この断面視で長方形状である。この例では、段ごとにストリップ部材4が軸方向の位置がずれるように段積みされている。図1(g)に示す例では、2本のビードワイヤ2を樹脂材料3で被覆してなるストリップ部材4が、この断面視で4段段積みされて環状体1が形成されている。ストリップ部材4は、この断面視で菱形状である。この例では、段ごとにストリップ部材4が軸方向の位置がずれるように積層されている。図1(f)、(g)に示す場合、隣接する段の樹脂材料3同士の接合性(接着性や溶着性)を高めるためには、一の段の径方向外側の面と、それより一段径方向外側の段の径方向内側の面とが、それぞれの面積の半分以上接する程度に、段ごとにストリップ部材4を軸方向にずらすことが好ましい。
図1(h)に示す例では、2本のビードワイヤ2を樹脂材料3で被覆してなるストリップ部材4が、この断面視で4段段積みされて環状体1が形成されている。ストリップ部材4は、この断面視で台形状である。図1(i)に示す例は、2本のビードワイヤ2を樹脂材料3で被覆してなるストリップ部材4が、この断面視で4段段積みされて環状体1が形成されている。ストリップ部材4は、この断面視で台形状(図1(h)と同じ方向を巻き始端とした場合には、逆台形状)である。
図1(a)〜(i)に示すように、ストリップ部材4は、環状体1の軸方向断面で様々な形状とすることが可能であるが、軸方向に接合する同種又は他種の環状体1との接触面積を大きくするために、図1(a)〜(i)に示すように、軸方向断面で多角形状とすることが好ましい。
本実施形態では、例えば図1(a)〜(i)に例示したような、1本以上のビードワイヤ2を樹脂材料3で被覆してなるストリップ部材4を2周以上巻回してなる環状体1を1種以上形成する。そして、形成した複数の1種以上の環状体1を、該環状体1の軸方向に接合させる(接合工程)。
複数の1種以上の環状体1を該環状体1の軸方向に接合させる手法は、任意の既知の手法を用いることができ、特には限定しないが、接合工程において、環状体1の軸方向に接合させる界面を、溶着又は接着させることが好ましい。簡易な手法により、耐久性の高いビードコアを製造することができるからである。
図3(a)〜(f)は、1種のみの環状体が該環状体の軸方向に接合している例を示す、軸方向断面図である。
図3(a)では、図1(b)に示す環状体1が該環状体1の軸方向に2つ接合して、ビードコア5をなしている例である。この例では、ビードコア5は断面矩形状である。なお、図3(a)に示す例では、2つの環状体1は、界面(図3(a)において太線で示している)で溶着又は接着されている。以下、図3(b)〜(g)においても、太線は、界面が溶着又は接着されていることを示す。
図3(b)では、図1(b)に示す環状体1が、径方向に1段の半分の高さだけずれながら、環状体1の軸方向に2つ接合してビードコア5をなしている例である。例えば、タイヤ幅方向内側(図3では、紙面左側とする)から外側に向かって底辺が径方向内側から外側に傾斜する形状(二点鎖線で示している)とする際に、図3(b)に示す形状のビードコア5を用いることができる。なお、図3(b)に示す例とは、径方向に1段の半分の高さだけずれる方向を逆にすることもでき、当該ビードコア5は、例えば、タイヤ幅方向内側から外側に向かって底辺が径方向外側から内側に傾斜する形状とする際に、用いることができる。例えば、環状体1の軸方向に隣接する2つの環状体1を径方向にずらず量を大きくすることで上記底辺の軸方向に対してなす傾斜角度を大きくすることができ、また、環状体1の軸方向に隣接する2つの環状体1を径方向にずらず量を小さくすることで上記底辺の軸方向に対してなす傾斜角度を小さくすることができる。なお、軸方向に接合する2つの環状体1の界面の面積を確保するためには、径方向にずらす量をストリップ部材の1段分以下とすることが好ましい。
図3(c)は、図1(e)に示す環状体1が該環状体1の軸方向に2つ接合してビードコア5をなしている例である。この例では、ビードコア5は、断面平行四辺形状であり、図3(b)に示すよりも、より一層、完全な断面平行四辺形状に近くなる。
図3(d)は、図1(f)に示す環状体1が該環状体1の軸方向に2つ接合してビードコア5をなしている例である。この例では、環状体1の軸方向に接合する2つの環状体1の界面が断面視でジグザグ状となり、2つの環状体1が接合する面積が大きくなるため、ビードコア5の形状安定性に優れている。
図3(e)は、図1(g)に示す環状体1が該環状体1の軸方向に2つ接合してビードコア5をなしている例である。この例も、2つの環状体1が接合する面積が大きくなるため、ビードコア5の形状安定性に優れている。
図3(f)は、図1(g)に示す環状体1を2段とした環状体1が、軸方向に3つ当接してビードコア5をなしている例である。この例も、2つの環状体1が当接する面積が大きくなるため、ビードコア5の形状安定性に優れている。このように、環状体1の軸方向に接合させる環状体1の数は3つ以上としてもよい。
図3(a)〜(f)に例示したように、1種のみの環状体1から様々な形状のビードコア5を形成することができる。
図4(a)〜(f)は、2種以上の環状体が該環状体1の軸方向に接合している例を示す、軸方向断面図である。
図4(a)は、図1(d)に示す環状体1を2つと、図1(b)に示す環状体1を1つ用いた、2種類の環状体1を該環状体1の軸方向に接合させてビードコア5を形成している例である。この例では、図1(b)に示す環状体1の軸方向両側に、それぞれ1つずつ、図1(d)に示す環状体1を接合させてビードコア5を形成している。なお、例えば、図1(d)に示す環状体1を2段にした環状体を2つ準備して、図1(a)に示すビードコア5の軸方向両側に接合させた形状のビードコア5を形成することもできる。また、図示は省略しているが、図3(a)〜(g)と同様に、環状体1の軸方向に隣接する環状体1の界面を溶着又は接着することが好ましい。
図4(b)は、図1(d)示す環状体1を1つと、図1(b)に示す環状体1を1つと、図1には示されていない5段の(図1(b)に示す環状体を5段にした)環状体1を1つと、を用いた、3種類の環状体1を該環状体1の軸方向に接合させてビードコア5を形成している例である。この例では、4段の環状体1(図1(b))の軸方向両側に、それぞれ3段の環状体1(図1(d))と、5段の環状体1とを、径方向に1段の半分の高さだけずれながら接合させている。例えば、タイヤ幅方向内側(紙面左側)から外側に向かって底辺が径方向外側から内側に傾斜し、タイヤ幅方向内側から外側に向かって頂辺が径方向内側から外側に傾斜する形状とする際に、このビードコア5を用いることができる。
図4(c)は、図1(a)に示す環状体1を2つと、図1には示されていない3段の(図1(a)に示す環状体1を3段にした)環状体1を2つと、を用いた、2種類の環状体1を該環状体1の軸方向に接合させてビードコア5を形成している例である。この例では、中央に2つの図1(a)に示す環状体1を接合させ、その両側に3段の環状体1を、径方向に1段の半分の高さだけずれながら当接させている。なお、環状体1の軸方向に接合させる環状体1の数を増加させつつ、径方向にずれる高さを緩やかにすることによって、断面がより一層円形に近い(あるいは、多角形の角数の多い)ビードコア5を形成することができる。
図4(d)は、図1(b)に示す環状体1を2つと、図1(d)に示す環状体1を1つと、を用いた、2種類の環状体1を該環状体1の軸方向に接合させてビードコア5を形成している例である。この例では、図1(d)に示す環状体1の軸方向両側に、図1(b)に示す環状体1を、径方向に1段の半分の高さだけずれながら当接させている。この例では、ビードコア5は、断面H字状である。
図4(e)は、図1には示していないが、図1(f)に示す環状体1を3段にした環状体1と、5段にした環状体1とを1つずつ用いた、2種類の環状体1を該環状体1の軸方向に接合させてビードコア5を形成している例である。この例では、5段の環状体1の中央の3段と、3段の環状体1の径方向の位置が軸方向に整列されている。この例でも、2つの環状体1が接合する面積が大きくなるため、ビードコア5の形状安定性に優れている。
図4(f)は、図1(h)に示す環状体1と図1(i)に示す環状体1とが該環状体1の軸方向に2つ接合してビードコア5をなしている例である。この例も、2つの環状体1が当接する面積が大きくなるため、ビードコア5の形状安定性に優れている。
図4(a)〜(f)に示した例のように、本実施形態では、2種以上の環状体1を組み合わせて、様々な形状のビードコア5を形成することができる。
本発明の一実施形態は、上記形成工程が、上記接合工程に先立って行われるものである。以上のように、本発明の一実施形態によれば、形成した1種又は2種以上の環状体1を用いて、それを環状体1の軸方向に接合させて組み合わせることにより、高い生産性でビードコア5を製造することができる。また、例示したように、形成した1種又は2種以上の環状体1の組み合わせにより様々な形状のビードコア5とすることもでき、形状成形性にも優れている。このように、本発明の一実施形態によれば、生産性及び形状成形性に優れた、樹脂材料で被覆されたビードワイヤからなるビードコアの製造方法を提供することができる。本実施形態では、1種又は2種以上の環状体1を半完成品として形成しておくことにより、それらの組み合わせパターンにより、様々な形状のビードコア5を製造することができ、生産性や形状成形性を向上させることができる点で特に有利である。
ここで、本実施形態においては、環状体1の軸方向に接合させる環状体1の個数の分だけ、ビードコア5は、ストリップ部材4の巻き始端及び巻き終端を有することになる。そこで、本実施形態において、環状体1を該環状体1の軸方向に接合させるに当たっては、環状体1の軸方向に隣接する2つの環状体1同士で、巻き始端同士及び巻き終端同士の環状体1の周方向の位置を160°〜200°ずらすことが好ましい。これにより、ビードコア5の周方向のユニフォーミティを向上させることができ、また、巻き始端及び巻き終端において発生する応力の集中を避けて、ビードコア5の耐久性を向上させることができるからである。
本発明の他の実施形態について説明する。この他の実施形態は、上記形成工程と上記接合工程とを同時に行うものである。
上記実施形態において説明したビードコア5(例えば、図3(a)〜(f)及び図4(a)〜(f)で例示したビードコア5)は、1本以上のビードワイヤ2を樹脂材料3で被覆してなるストリップ部材4を巻回して1種以上の環状体1を複数同時に形成しながら、該複数の1種以上の環状体1を該環状体1の軸方向に接合させることによっても形成することができる。すなわち、複数の1種以上の環状体1を同時に形成しつつ、それらを環状体1の軸方向に接合させることができる。換言すると、上記形成工程と上記接合工程とを同時に行うことができる。この他の実施形態によっても、1つの環状体1では、ビードワイヤ2の巻回は径方向のみとなるため、1本のビードワイヤ2を径方向及び軸方向に順次巻回する手法に比べて生産性を高めることができる。また、同時に形成する環状体1の種類及び数の選定や段方向への位置調整により、様々な形状のビードコア5を製造することができる。従って、上記他の実施形態によっても、生産性及び形状成形性に優れた、樹脂材料で被覆されたビードワイヤからなるビードコアの製造方法を提供することができる。上記他の実施形態では、例えば所期されるビードコアの具体的形状に応じて、都度、所望の形状のビードコアを高い生産性及び形状成形性で製造することができる点で特に有利である。
上記実施形態において説明したビードコア5(例えば、図3(a)〜(f)及び図4(a)〜(f)で例示したビードコア5)は、1本以上のビードワイヤ2を樹脂材料3で被覆してなるストリップ部材4を巻回して1種以上の環状体1を複数同時に形成しながら、該複数の1種以上の環状体1を該環状体1の軸方向に接合させることによっても形成することができる。すなわち、複数の1種以上の環状体1を同時に形成しつつ、それらを環状体1の軸方向に接合させることができる。換言すると、上記形成工程と上記接合工程とを同時に行うことができる。この他の実施形態によっても、1つの環状体1では、ビードワイヤ2の巻回は径方向のみとなるため、1本のビードワイヤ2を径方向及び軸方向に順次巻回する手法に比べて生産性を高めることができる。また、同時に形成する環状体1の種類及び数の選定や段方向への位置調整により、様々な形状のビードコア5を製造することができる。従って、上記他の実施形態によっても、生産性及び形状成形性に優れた、樹脂材料で被覆されたビードワイヤからなるビードコアの製造方法を提供することができる。上記他の実施形態では、例えば所期されるビードコアの具体的形状に応じて、都度、所望の形状のビードコアを高い生産性及び形状成形性で製造することができる点で特に有利である。
ここで、上記他の実施形態においても、前述の実施形態と同様の理由により、接合工程において、複数の1種以上の環状体1の、該環状体1の軸方向に接合させる界面を、溶着又は接着させることが好ましい。また、環状体1は、ストリップ部材4が溶着又は接着により段積みされてなることが好ましい。特に、上記他の実施形態では、複数の1種以上の環状体1の、該環状体1の軸方向に接合させる界面を溶着させ、かつ、環状体1は、ストリップ部材4が溶着により段積みされてなることが好ましい。1つの環状体1を形成するために樹脂材料を熱風等で溶融させて段積みして固化して溶着させる際に、上記他の実施形態では、それと同時に、環状体1の軸方向に接合させる界面となる部分の樹脂材料も熱風等で溶融させて、界面を固化させて溶着させることができ、より高い生産性でビードコアを製造することができるからである。
また、上記他の実施形態においても、上記実施形態と同様の理由により、ストリップ部材4は、2本又は3本のビードワイヤ2を樹脂材料3で被覆してなることが好ましく、また、ストリップ部材4は、環状体1の軸方向断面視において、多角形状であることが好ましい。
他の実施形態においても、上記実施形態と同様に、環状体1を該環状体1の軸方向に接合させるに当たっては、環状体1の軸方向に隣接する2つの環状体1同士で、巻き始端同士及び巻き終端同士の環状体1の周方向の位置を160°〜200°ずらすことが好ましい。これにより、ビードコア5の周方向のユニフォーミティを向上させることができ、また、巻き始端及び巻き終端において発生する応力の集中を避けて、ビードコア5の耐久性を向上させることができるからである。一方で、他の実施形態では、形成工程と接合工程とを同時に行うことから、作業性の観点からは、環状体1の軸方向に隣接する2つの環状体1同士で、巻き始端同士及び巻き終端同士の環状体1の周方向の位置を揃えることが好ましい。また、環状体1の軸方向に隣接する2つの環状体1同士の接合性を高めてビードコア5の耐久性を確保する観点からは、1つの環状体1の巻き終端を該環状体1の軸方向のいずれかに隣接する他の1つの環状体1に接合してもよい。その際、他の1つの環状体1の周上において、他の周上位置より径方向の厚さが薄い位置に接合することが好ましい。
<ビードコア>
図3(a)〜(f)及び図4(a)〜(f)に例示したように、本発明の一実施形態にかかるビードコア5は、1本以上のビードワイヤ2を樹脂材料3で被覆してなるストリップ部材4を2周以上巻回してなる、1種類以上の複数の環状体1が、該環状体1の軸方向に接合されてなるものである。本実施形態のビードコア5は、所期した形状に成形されたものである。また、本発明のビードコアでは、環状体1の軸方向に接合される複数の1種以上の環状体1の界面は、溶着又は接着されてなることが好ましい。ビードコア5の耐久性を向上させることができるからである。また、本発明のビードコアでは、環状体1は、ストリップ部材4が溶着又は接着により段積みされてなることが好ましい。環状体1の形状保持性を向上させてビードコア5の耐久性を向上させることができるからである。また、本発明のビードコアでは、ストリップ部材4は、2本又は3本のビードワイヤ2を樹脂材料3で被覆してなることが好ましい。形状をより所期したものとすることができるからである。また、本発明のビードコアでは、ストリップ部材4は、環状体1の軸方向断面視において、多角形状であることが好ましい。環状体1を軸方向に接合する面積が大きくなるように接合して、ビードコア5の耐久性を向上させることができるからである。
図3(a)〜(f)及び図4(a)〜(f)に例示したように、本発明の一実施形態にかかるビードコア5は、1本以上のビードワイヤ2を樹脂材料3で被覆してなるストリップ部材4を2周以上巻回してなる、1種類以上の複数の環状体1が、該環状体1の軸方向に接合されてなるものである。本実施形態のビードコア5は、所期した形状に成形されたものである。また、本発明のビードコアでは、環状体1の軸方向に接合される複数の1種以上の環状体1の界面は、溶着又は接着されてなることが好ましい。ビードコア5の耐久性を向上させることができるからである。また、本発明のビードコアでは、環状体1は、ストリップ部材4が溶着又は接着により段積みされてなることが好ましい。環状体1の形状保持性を向上させてビードコア5の耐久性を向上させることができるからである。また、本発明のビードコアでは、ストリップ部材4は、2本又は3本のビードワイヤ2を樹脂材料3で被覆してなることが好ましい。形状をより所期したものとすることができるからである。また、本発明のビードコアでは、ストリップ部材4は、環状体1の軸方向断面視において、多角形状であることが好ましい。環状体1を軸方向に接合する面積が大きくなるように接合して、ビードコア5の耐久性を向上させることができるからである。
<空気入りタイヤ>
図5は、本発明の一実施形態にかかる空気入りタイヤのタイヤ幅方向断面図である。図6は、図5の要部を示す断面図である。図7は、ビードコア及びビードフィラの一例を示す断面図である。本発明の一実施形態にかかる空気入りタイヤ10は、一対のビード部6を有し、ビード部6にビードコア5を有する(ここでは、一例として、図3(b)に示す形状のビードコア5を示している)。空気入りタイヤの構造は、特には限定されず、例えば、一対のビード部6と、該ビード部に連なる一対のサイドウォール部と、一対のサイドウォール部に連なるトレッド部と、を有するものとすることができる。特には限定されないが、空気入りタイヤの他の部分は、ゴムを用いて製造することができ、上記実施形態のビードコア5と未加硫ゴムとを用い、加硫工程を経て空気入りタイヤを製造することができる。図5に示す例では、ビードコア5のタイヤ径方向外側にビードフィラ7を有している。ビードフィラ7は、この例では、断面三角形状でゴムからなる。この例では、ビードコア5の環状体は、ビードコア被覆樹脂8で被覆されてなる。この例では、空気入りタイヤ10は、一対のビード部6にトロイダル状に跨るカーカス9のタイヤ径方向外側にベルト11を有している。図8は、ビードコア及びビードフィラの他の例を示す断面図である。図8に示すように、ビードフィラ7は樹脂からなるものとすることができ、この場合は、ビードコア5の環状体を被覆する被覆樹脂と、ビードフィラ7とを一体形成することができる。
図5は、本発明の一実施形態にかかる空気入りタイヤのタイヤ幅方向断面図である。図6は、図5の要部を示す断面図である。図7は、ビードコア及びビードフィラの一例を示す断面図である。本発明の一実施形態にかかる空気入りタイヤ10は、一対のビード部6を有し、ビード部6にビードコア5を有する(ここでは、一例として、図3(b)に示す形状のビードコア5を示している)。空気入りタイヤの構造は、特には限定されず、例えば、一対のビード部6と、該ビード部に連なる一対のサイドウォール部と、一対のサイドウォール部に連なるトレッド部と、を有するものとすることができる。特には限定されないが、空気入りタイヤの他の部分は、ゴムを用いて製造することができ、上記実施形態のビードコア5と未加硫ゴムとを用い、加硫工程を経て空気入りタイヤを製造することができる。図5に示す例では、ビードコア5のタイヤ径方向外側にビードフィラ7を有している。ビードフィラ7は、この例では、断面三角形状でゴムからなる。この例では、ビードコア5の環状体は、ビードコア被覆樹脂8で被覆されてなる。この例では、空気入りタイヤ10は、一対のビード部6にトロイダル状に跨るカーカス9のタイヤ径方向外側にベルト11を有している。図8は、ビードコア及びビードフィラの他の例を示す断面図である。図8に示すように、ビードフィラ7は樹脂からなるものとすることができ、この場合は、ビードコア5の環状体を被覆する被覆樹脂と、ビードフィラ7とを一体形成することができる。
あるいは、タイヤの骨格に樹脂を用いたタイヤ構造の空気入りタイヤとすることもでき、タイヤ骨格形状に対応する形状のキャビティを有する金型を用い、上述したビードコア5を、例えば治具等により金型のビード部対応部分に固定し、樹脂を金型のキャビティに流し込んで、射出成形を行う。そして、トレッド部等のゴム部材を用いる箇所に未加硫ゴムを貼り付け、加硫工程を経て空気入りタイヤを製造することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に何ら限定されることはない。特に、環状体1の1段に用いるビードワイヤ2の本数や、環状体1の段数、ストリップ部材4の断面形状などは様々なものとすることができる。また、環状体1同士を該環状体1の軸方向に接合させるに当たっても、環状体1の種類や数の組み合わせは様々なものとすることができ、その際に段方向に位置をどの程度ずらすか(あるいはずらさないか)も様々にすることができる。
1:環状体
2:ビードワイヤ
3:樹脂材料
4:ストリップ部材
5:ビードコア
6:ビード部
7:ビードフィラ
8:ビードコア被覆樹脂
9:カーカス
10:空気入りタイヤ
11:ベルト
2:ビードワイヤ
3:樹脂材料
4:ストリップ部材
5:ビードコア
6:ビード部
7:ビードフィラ
8:ビードコア被覆樹脂
9:カーカス
10:空気入りタイヤ
11:ベルト
Claims (10)
- 1本以上のビードワイヤを樹脂材料で被覆してなるストリップ部材を2周以上巻回してなる環状体を、1種以上複数形成する、形成工程と、
前記複数の1種以上の環状体を該環状体の軸方向に接合させる、接合工程と、を含むことを特徴とするビードコアの製造方法。 - 前記形成工程は、前記接合工程に先立って行われる、請求項1に記載のビードコアの製造方法。
- 前記形成工程と前記接合工程とを同時に行う、請求項1に記載のビードコアの製造方法。
- 前記接合工程において、
前記複数の1種以上の環状体の、該環状体の軸方向に接合させる界面を、溶着又は接着により接合させる、請求項1〜3のいずれか一項に記載のビードコアの製造方法。 - 前記環状体は、前記ストリップ部材が溶着又は接着により段積みされてなる、請求項1〜4のいずれか一項に記載のビードコアの製造方法。
- 前記ストリップ部材は、2本又は3本の前記ビードワイヤを前記樹脂材料で被覆してなる、請求項1〜5のいずれか一項に記載のビードコアの製造方法。
- 前記ストリップ部材は、前記環状体の軸方向断面視において、多角形状である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のビードコアの製造方法。
- 1本以上のビードワイヤを樹脂材料で被覆してなるストリップ部材を2周以上巻回してなる、1種以上の複数の環状体が、該環状体の軸方向に接合されてなることを特徴とする、ビードコア。
- 前記1種以上の複数の環状体は、該環状体の界面が溶着又は接着されていることにより、該環状体の軸方向に接合されている、請求項8に記載のビードコア。
- 一対のビード部を有し、
前記ビード部に、請求項8又は9に記載のビードコアを有する、空気入りタイヤ。
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