JP2019000578A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技媒体が強固に保持されることを防止できる遊技機を提供すること。【解決手段】遊技が可能な遊技機1であって、遊技媒体が進入し易い第1状態と進入不能または進入困難な第2状態とに変化する可変進入手段7Bを備え、可変進入手段7Bは、遊技媒体が流下する流路の底面として形成され進入領域712を開閉する底面部材711と、進入領域712を形成するための形成部601、602、603と、を有し、第2状態において、底面部材711における遊技媒体流動方向の端部711bの下面と、前記形成部601、602、603における端部711bに対応する箇所603bの上面と、の間に所定の隙間Cが形成される。【選択図】図6

Description

本発明は、遊技が可能な遊技機に関する。
パチンコ遊技機などの遊技機にあっては、開閉部材により遊技球が進入し易い開放状態と進入不能または進入困難な閉鎖状態とに変化する入賞口などを有する可変進入手段を備えているものがある。
既存の可変進入手段を備える遊技機としては、例えば、遊技盤の前面に設けられて入賞口を形成する形成部と、遊技盤の前面から遊技領域に向けて進退可能にスライドして入賞口を開閉する開閉部材と、を備え、開閉部材が閉鎖状態においてその上面が遊技球の流路の底面として機能するものなどがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−268505号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のような遊技機にあっては、開閉部材が開放状態から閉鎖状態に移行する際に、流下する遊技球を開閉部材と形成部とで挟持してしまうことがあった。特に、開閉部材における遊技球流動方向下流側の端部と、その端部と対応する形成部の側壁と、形成部の前壁と、により遊技球が強固に挟持されてしまうという問題があった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、遊技媒体が強固に保持されることを防止できる遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の手段1の遊技機は、
遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技媒体(例えば、遊技球)が進入し易い第1状態(例えば、第2大入賞口712の開放状態/第2大入賞口912の開放状態/第1大入賞口913の開放状態)と進入不能または進入困難な第2状態(例えば、第2大入賞口712の閉鎖状態/第2大入賞口扉911の閉鎖状態/第1大入賞口913の閉鎖状態)とに変化する可変進入手段(例えば、第2特別可変入賞球装置7B/第2特別可変入賞球装置9B/第1特別可変入賞球装置9A)を備え、
前記可変進入手段は、
遊技媒体が流下する流路の底面(例えば、平坦面711a)として形成され進入領域(例えば、第2大入賞口712/第2大入賞口912/第1大入賞口913)を開閉する底面部材(例えば、第2大入賞口扉711/第2大入賞口扉911/第1大入賞口扉910)と、
前記進入領域を形成するための形成部(例えば、基体601、カバー体602、壁体603/基体901、カバー体902、壁体)と、
を有し、
前記第2状態において、前記底面部材における遊技媒体流動方向の端部(例えば、左側端部711b/左側端部910b)の下面と、前記形成部における前記端部に対応する箇所(例えば、延設片603b)の上面と、の間に所定の隙間が形成される(例えば、第2大入賞口扉711の左側端部711bの下面と延設片603bの上端縁との間に隙間Cが形成されている。図6参照。)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技媒体が底面部材と形成部とで挟まれ強固に保持されてしまうことを回避することができる。
本発明の手段2の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
前記隙間(例えば、隙間C)の寸法は、遊技媒体(例えば、遊技球)の直径の半分以上(例えば、所定寸法L1は、所定寸法L2よりも長寸であるとともに、遊技球の半径R2よりも長寸である。)である
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技媒体が底面部材と形成部との間に強固に保持されてしまうことをより一層回避することができる。
本発明の手段3の遊技機は、手段1または2に記載の遊技機であって、
前記底面部材(例えば、第2大入賞口扉711/第2大入賞口扉911/第1大入賞口扉910)の下流側に通路形成部(例えば、延設片603b/延設片903c)が設けられ、
前記底面部材は、水平面に対し傾斜して配置され(例えば、第2大入賞口扉711は、その上部が平坦面711aに形成されているとともに、所定角度(図6に示す角度θ1)の傾斜を成すように設けられている。)、該底面部材と前記通路形成部との間に段差が形成されている(第2大入賞口扉711と延設片603bとの間には段差が形成されている。図6参照。)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、底面部材と形成部とで挟まれ保持された遊技媒体を、下流側へ逃がしやすくすることができる。
本発明の手段4の遊技機は、手段1〜3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記可変進入手段(例えば、第2特別可変入賞球装置7B/第2特別可変入賞球装置9B/第1特別可変入賞球装置9A)は、前記進入領域(例えば、第2大入賞口712/第2大入賞口912/第1大入賞口913)から進入した遊技媒体(例えば、遊技球)を特定領域(例えば、主経路740/主経路940)と非特定領域(例えば、分岐路741/分岐路941)とのいずれかに振り分ける振分部材(例えば、規制部材721/第1規制部材921)を有し、
前記可変進入手段の開放期間外での遊技媒体の進入に対して異常入賞であるか否かを判定する判定手段を備える(例えば、CPU103は、該遊技球の第2カウントスイッチ24Aの通過に基づいて、第2特別可変入賞球装置7Bの開放期間外での異常入賞であるか否かを判定する。)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、通常遊技での異常入賞の頻度が低下するため、異常入賞による異常入賞判定の発生を回避することができる。
本発明の手段5の遊技機は、手段1〜4のいずれかに記載の遊技機であって、
前記底面部材(例えば、第2大入賞口扉911)を遊技媒体(例えば、遊技球)が通過するのに要する期間が長くなるようにするための遅延手段(例えば、規制片965)を備え、
前記可変進入手段(例えば、第2特別可変入賞球装置9B)の開放期間において複数個の遊技媒体が進入可能となる(例えば、第2大入賞口912が開放状態となったときには、1回の開放制御によって第2大入賞口912が短時間開放されたときであっても、同時に3個の遊技球が第2大入賞口912に進入することが可能となっている。図17参照。)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、短い開放期間でも可変進入手段に複数の遊技媒体を一斉に進入させることが可能となるので、遊技の興趣が向上する。
尚、本発明は、本発明の請求項に記載された発明特定事項のみを有するものであってもよいし、本発明の請求項に記載された発明特定事項とともに該発明特定事項以外の構成を有するものであってもよい。
パチンコ遊技機を正面から見た正面図である。 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。 (A)は表示結果判定テーブル、(B)は第1特図柄用の大当り種別判定テーブル、(C)は第2特図柄用の大当り種別判定テーブル、(D)は小当り種別判定テーブル、(E)は大当り種別、(G)は普図表示結果判定テーブルを示す説明図である。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 (A)は第2特別可変入賞球装置の正面図、(B)は(A)のA−A断面図である。 (A)は遊技球が遊技球流路の主経路を流下する状態を示す概略図、(B)は遊技球が遊技球流路の分岐路を流下する状態を示す概略図である。 第2特別可変入賞球装置を正面から見た斜視図である。 (A)は第2大入賞口扉の閉鎖状態を示すA−A断面図、(B)は第2大入賞口扉の開放状態を示すA−A断面図である。 (A)は従来の第2特別可変入賞球装置における第2大入賞口扉の開放状態、(B)は遊技球が第2大入賞口扉とカバー体との間で挟持された状態、(C)は(B)の状態から遊技球が第2大入賞口扉上を転動した状態、(D)は(C)の状態から後続球により挟持された遊技球が第2大入賞口内に押し込また状態を示す説明図である。 (A)は図10(B)の状態のA’−A’断面図及びB’−B’断面図、(B)は図10(C)の状態のA’−A’断面図及びB’−B’断面図である。 (A)は本発明の第2特別可変入賞球装置において遊技球が挟持された状態を示すA−A断面図及びB−B断面図、(B)は遊技球が(A)の状態から下流側に転動した状態を示すA−A断面図、B−B断面図、及びC−C断面図である。 (A)は隙間を鉛直方向にのみに設けた形態の概略図、(B)は隙間を鉛直方向及び水平方向に設けた形態の概略図である。 (A)は通常時の小当り遊技状態を説明する図、(B)は異常入賞時の小当り遊技状態を説明する図である。 変形例における特別可変入賞球ユニットの構造を示す正面図である。 (A)は変形例における第2特別可変入賞球装置が閉鎖状態にあるときの遊技球の流下状況を示す平面図、(B)は滞留した状態を示す平面図である。 (A)は第2特別可変入賞球装置が閉鎖状態であるとき、(B)は開放状態に変化したときの遊技球の流下状況を示す説明図である。
本発明に係る遊技機を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1は、パチンコ遊技機を正面から見た正面図である。尚、以下において、図1の手前側をパチンコ遊技機1の前方(前面、正面)側、奥側を背面(後方)側とし、パチンコ遊技機1を前面側から見たときの上下左右方向を基準として説明する。尚、本実施例におけるパチンコ遊技機1の前面とは、該パチンコ遊技機1にて遊技を行う遊技者と対向する対向面である。尚、本実施例におけるフローチャートの各ステップの説明において、例えば「ステップS1」と記載する箇所を「S1」と略記する場合がある。
図1は、本実施例におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(以下、遊技機と略記する場合がある)1は、大別して、遊技盤2(ゲージ盤ともいう)と、該遊技盤2を支持固定する遊技機用枠3(台枠とも言う)とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレール2bによって囲まれた正面視略円形状の遊技領域10が形成されている。この遊技領域10には、遊技媒体としての遊技球が打球発射装置(図示略)から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠3には、ガラス窓50aを有するガラス扉枠50が左側辺を中心として回動可能に設けられ、該ガラス扉枠50により遊技領域10を開閉できるようになっており、ガラス扉枠50を閉鎖したときにガラス窓50aを通して遊技領域10を透視できるようになっている。
遊技盤2は、ベニヤ板などの非透光性部材にて正面視略四角形状に構成され、前面である遊技盤面に障害釘(図示略)やガイドレール2bなどが設けられて構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域10の右下方)には、第1特別図柄表示器4Aと、第2特別図柄表示器4Bとが設けられている。第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、例えばセグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)などから構成され、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(変動表示)される。例えば、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号などから構成される複数種類の特別図柄を変動表示する。尚、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号などから構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。
複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示器4Aにおいて変動表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示器4Bにおいて変動表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはともに、例えば方形状に形成されている。尚、第1特図の種類と第2特図の種類は同じ(例えば、ともに「0」〜「9」を示す数字、及び、「−」を示す記号)であってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、例えば「00」〜「99」を示す数字(あるいは2桁の記号)を変動表示するように構成されていてもよい。
遊技盤2における遊技領域10の中央付近には、演出表示装置5が設けられている。演出表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)などから構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示器4Aによる第1特図の変動表示や第2特別図柄表示器4Bによる第2特図の変動表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の変動表示部となる演出図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である演出図柄(飾り図柄とも言う)が変動表示される。
一例として、演出表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて演出図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける変動表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて、演出図柄の変動表示結果となる確定演出図柄(最終停止図柄)が停止表示される。
このように、演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた変動表示、または、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた変動表示と同期して、各々が識別可能な複数種類の演出図柄の変動表示を行い、変動表示結果となる確定演出図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。尚、例えば特別図柄や演出図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、演出図柄などの識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して変動表示を終了させることである。これに対して、演出図柄の変動表示を開始してから変動表示結果となる確定演出図柄が導出表示されるまでの変動表示中には、演出図柄の変動速度が「0」となって、演出図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、変動表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による演出図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。尚、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、演出図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される演出図柄には、例えば9種類の図柄(英数字「1」〜「9」あるいは漢数字や、英文字、所定のモチーフに関連する9個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなどであればよく、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい)で構成される。演出図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「9」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「9」の図柄番号が付されている。尚、演出図柄は9種類に限定されず、大当り組合せやはずれとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば8種類や10種類など)。
演出図柄の変動表示が開始された後、変動表示結果となる確定演出図柄が導出表示されるまでには、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「9」)である演出図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である演出図柄が表示される。あるいは、演出図柄表示エリア5L,5C,5Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の演出図柄表示エリア5Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である演出図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である演出図柄が表示されるようにしてもよい。
演出表示装置5の表示領域には、第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uが配置されている。第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uでは、各特別図柄に対応した変動表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示(保留表示とも言う)が行われる。ここで、各特別図柄に対応した変動表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特別図柄や演出図柄の変動表示を実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく変動表示が実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、変動表示の開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する変動表示の保留が行われる。第1保留記憶表示エリア5Dにおける保留記憶表示は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示であり、第2保留記憶表示エリア5Uにおける保留記憶表示は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示である。
本実施例では、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を丸型の白色表示(第1保留記憶表示エリア5Dに表示される保留記憶表示)とし、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を丸型の白色表示(第2保留記憶表示エリア5Uに表示される保留記憶表示)とする。
図1に示す例では、第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uとともに、第1特別図柄表示器4A及び第2特別図柄表示器4Bの右側方に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数は、第1特図を用いた変動表示の実行が保留されている記憶数である。第2特図保留記憶数は、第2特図を用いた変動表示の実行が保留されている記憶数である。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した変動表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
演出表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aが設けられ、該普通入賞球装置6Aの下方には普通可変入賞球装置6Bが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば、球受部によって常に一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、始動領域(第2始動領域)としての第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)し難い閉鎖状態(第2状態)となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)し易い開放状態(第1状態)となる。尚、普通可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態であるとき、第2始動入賞口には遊技球が進入しないようになっているが、閉鎖状態であるとき、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるが、開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。尚、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの右側方には、第1特別可変入賞球装置7Aが設けられ、遊技領域10の左上方には、第2特別可変入賞球装置7Bが設けられている。第1特別可変入賞球装置7Aは、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される第1大入賞口扉701を備え、その第1大入賞口扉701によって開放状態と閉鎖状態とに変化する第1大入賞口を形成する。このように、第1大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できない(または通過(進入)しにくい)遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。
第1大入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第1カウントスイッチ23によって検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。したがって、第1特別可変入賞球装置7Aにおいて第1大入賞口が開放状態となれば、その第1大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1の状態となる。その一方で、第1特別可変入賞球装置7Aにおいて第1大入賞口が閉鎖状態となれば、第1大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2の状態となる。
また、第1大入賞口に進入することなく流下した遊技球の大半は、図示しない障害釘や誘導通路などにより左側方の普通可変入賞球装置6Bに誘導され、普通可変入賞球装置6Bが拡大開放状態であれば第2始動入賞口に入賞するようになっている。
次に、第2特別可変入賞球装置7Bについて、図6〜図9を基づいて説明する。図6は、(A)は第2特別可変入賞球装置の正面図、(B)は(A)のA−A断面図である。図7は、(A)は遊技球が遊技球流路の主経路を流下する状態を示す概略図、(B)は遊技球が遊技球流路の分岐路を流下する状態を示す概略図である。図8は、第2特別可変入賞球装置を正面から見た斜視図である。図9は、(A)は第2大入賞口扉の閉鎖状態を示すA−A断面図、(B)は第2大入賞口扉の開放状態を示すA−A断面図である。
図6〜図9に示すように、第2特別可変入賞球装置7Bは、遊技盤2における遊技領域10の左上方位置に取付けられる基体601と、該基体601の前方を被覆するカバー体602とから構成されている。基体601及びカバー体602は、透光性を有する合成樹脂材にて構成されており、基体601及びカバー体602の前側から、後述する遊技球流路750内を流下する遊技球を視認できるようになっている。
尚、本実施例では、基体601及びカバー体602は透光性を有する合成樹脂材にて構成されることで遊技球流路750内を流下する遊技球を視認できるようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、非透光性の合成樹脂材からなるカバー体602に遊技球が通過不能な孔部(窓部)などを設けて流下する遊技球を視認可能としてもよいし、流下する遊技球を視認できないようにしてもよい。
図7及び図8に示すように、第2特別可変入賞球装置7Bは、基体601の背面側に設けられるソレノイド83(図2参照)によって開閉駆動される第2大入賞口扉711を備え、その第2大入賞口扉711によって開放状態と閉鎖状態とに変化する第2大入賞口712を形成する。第2大入賞口712は、第2特別可変入賞球装置7Bの上端部において上向きに開放するように形成されている。第2大入賞口扉711は、ソレノイド83の駆動によって第2大入賞口712を閉鎖する図9(A)に示す閉鎖状態と、第2大入賞口712を開放する図9(B)に示す開放状態と、の間で前後にスライド可能に設けられている。
第2特別可変入賞球装置7Bでは、第2大入賞口712用のソレノイド83がオン状態であるときに第2大入賞口扉711が第2大入賞口712を開放状態として、遊技球が第2大入賞口712を通過(進入)し易くする。その一方で、第2大入賞口712用のソレノイド83がオフ状態であるときに第2大入賞口扉711が第2大入賞口712を閉鎖状態として、遊技球が第2大入賞口712を通過(進入)できなくする。このように第2大入賞口712は、遊技球が通過(進入)し易く遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。尚、遊技球が第2大入賞口712を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が第2大入賞口712を通過(進入)し難い一部開放状態を設けてもよい。
第2大入賞口712を通過(進入)する遊技球は、図7に示す基体601の前後に貫通した貫通孔に設けられた第2カウントスイッチ24Aを通過することで検出される。第2カウントスイッチ24Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、第2特別可変入賞球装置7Bにおいて開放状態となった第2大入賞口712を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の普通入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、第2特別可変入賞球装置7Bにおいて第2大入賞口712が開放状態となれば、その第2大入賞口712に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、第2特別可変入賞球装置7Bにおいて第2大入賞口712が閉鎖状態となれば、第2大入賞口712に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
第2大入賞口712から進入した遊技球が流下可能な遊技球流路750は、図7に示すように遊技盤2の背面側に設けられており、第2カウントスイッチ24Aを通過した遊技球が遊技球流路750を構成する流路形成部751の右側に沿うように流下する主経路740(図7(A)に実線で示す領域)と、該主経路740の途中から左側に分岐する分岐路741(図7(B)に実線で示す領域)と、を有する。
図7に示すように、主経路740の最下流部には、遊技球が通過可能な第3カウントスイッチ24Bが設置されており、遊技球は、該第3カウントスイッチ24Bを通過することで、該第3カウントスイッチ24Bによって検出される。第3カウントスイッチ24Bを通過した遊技球は、流路形成部751に形成された貫通孔610介して流路形成部751の背面側に誘導される。また、分岐路741の最下流部に到達した遊技球は、流路形成部751に形成された貫通孔611を介して、流路形成部751の背面側に誘導され、流路形成部751の背面側に配置される第4カウントスイッチ24Cを通過することで、該第4カウントスイッチ24Cによって検出される。
尚、本実施例では、後述する小当り遊技中に第3カウントスイッチ24Bによって遊技球が検出されたことに基づき、小当り遊技終了後の遊技状態を大当り遊技状態に制御するようになっている。
主経路740と分岐路741との分岐部における主経路740側には、遊技球の第3カウントスイッチ24Bへ向けての流下を規制及び許容する規制部材721(振分部材)が設けられている。規制部材721は、ソレノイド84(図2参照)の駆動によって主経路740内に突出することで、遊技球の主経路740での第3カウントスイッチ24Bへ向けての流下を規制する規制状態と、主経路740内から退避することで遊技球の主経路740での第3カウントスイッチ24Bへ向けての流下を許容する許容状態と、の間で前後方向にスライド可能に設けられており、ソレノイド84がオフ状態のときに規制状態となり、オン状態のときに許容状態となる。
尚、規制部材721の上部は平坦な平坦面721aに形成されているとともに、該平坦面721aは、正面視で分岐路741側に向けて下方に所定角度の傾斜を成すように主経路740に設けられている。このため、規制部材721が規制状態であるときに主経路740を遊技球が流下してくると、該遊技球は規制部材721の上部に形成された平坦面721aに沿って分岐路741に向けて流下するように誘導される。尚、本実施例では、規制部材721は、小当り遊技状態に制御されてから所定期間(例えば、約2秒)が経過するまで許容状態に制御されるようになっている。
図1に戻って、第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bの右側方には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLEDなどから構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(変動表示)する。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。尚、通過ゲート41は、遊技領域10の左側に設置されている。尚、通過ゲート41内には、後述するゲートスイッチ21が内蔵されている。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第1大入賞口及び第2大入賞口712とは異なる入賞口として、例えば所定の球受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。遊技領域10の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音などを再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、更に遊技領域10の周辺部には、演出用LED9が設けられている。遊技領域10における各構造物の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域10へ向けて発射するために遊技者などによって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者などによる操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
遊技領域10の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿90(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿91が設けられている。
本実施例では、遊技領域10は、該遊技領域10の略中央位置に配設された演出表示装置5の周囲を囲うセンター飾り枠の左側の左遊技領域と右側の右遊技領域とに分かれており、打球操作ハンドルにて弱めに打ち出された(左打ち)遊技球は左遊技領域(第1通過経路)を流下し、打球操作ハンドルにより強めに打ち出された(右打ち)遊技球は右遊技領域(第2通過経路)を流下するようになっている。
また、左遊技領域を流下した遊技球は、第2特別可変入賞球装置7B、普通入賞球装置6A、及び普通可変入賞球装置6Bに入賞可能、かつ、通過ゲート41を通過可能となり、右遊技領域を流下した遊技球は、普通可変入賞球装置6B及び第1特別可変入賞球装置7Aに入賞可能となるように多数の障害釘や誘導部材が配設されている。つまり、右打ちの場合は普通入賞球装置6A、第2特別可変入賞球装置7Bに入賞不能、かつ、通過ゲート41を通過不能である。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。
パチンコ遊技機1では、遊技領域10に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の変動表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図の変動表示が終了したことといった、普通図柄の変動表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図の変動表示が開始される。
この普図の変動表示では、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の変動表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図はずれ」となる。普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する可動翼片が傾動位置となり、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示器4Aによる特図の変動表示が開始される。また、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図の変動表示や大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示器4Bによる特図の変動表示が開始される。
第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bによる特図の変動表示では、特別図柄の変動表示を開始させた後、特図変動時間としての変動表示時間が経過すると、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄(変動表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されれば、所定表示結果としての「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば「はずれ」となる。
特図の変動表示での変動表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。特図の変動表示での変動表示結果が「小当り」になった後には、大当り遊技状態とは異なる特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御される。
この実施例におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「2」の数字を示す特別図柄を小当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をはずれ図柄としている。尚、第1特別図柄表示器4Aによる特図の変動表示における大当り図柄や小当り図柄、はずれ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示器4Bによる特図の変動表示における各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図の変動表示において共通の特別図柄が大当り図柄や小当り図柄、はずれ図柄となるようにしてもよい。
特図の変動表示における確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「大当り」となった後、大当り遊技状態において、第1特別可変入賞球装置7Aの第1大入賞口扉701が、所定の上限時間(例えば29秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて、第1大入賞口を開放状態とする。これにより、第1特別可変入賞球装置7Aを遊技者にとって有利な開放状態とするラウンドが実行される。
第1大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(例えば「15」、「10」や「5」など)に達するまで、繰返し実行可能となっている。尚、ラウンドの実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(例えば第1大入賞口に遊技球が入賞しなかったことなど)により、ラウンドの実行が終了するようにしてもよい。
また、特図の変動表示における確定特別図柄として小当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「小当り」となった後、小当り遊技状態において、第2特別可変入賞球装置7Bの第2大入賞口扉711が、所定の上限時間(例えば3秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて、第2大入賞口712を開放状態とする。これにより、第2特別可変入賞球装置7Bは遊技者にとって有利な開放状態となる。
尚、本実施例では、小当り遊技状態において第2大入賞口扉711が所定の上限時間(例えば3秒間)が経過するまで1回開放するように設定されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当り遊技状態において複数回開放するようにしてもよい。
小当り遊技状態において、CPU103は、遊技球の第3カウントスイッチ24B及び第4カウントスイッチ24Cからの遊技球の検出信号の入力に基づいて、第2特別可変入賞球装置7Bの開放期間外での異常入賞であるか否かを判定する。CPU103は、第2大入賞口712への遊技球の異常入賞であると判定した場合には、後述のように異常入賞エラーの報知を行う。
小当り遊技状態において第2大入賞口712に入賞した遊技球が第2特別可変入賞球装置7B内に設けられた第3カウントスイッチ24Bを通過すると、該遊技球の第3カウントスイッチ24Bの通過に基づく「大当り」となる(V入賞大当り)。つまり、CPU103は、該遊技球の第3カウントスイッチ24Bの通過を検出したことに基づき、遊技状態を大当り遊技状態に制御する。一方、小当り遊技状態において第2大入賞口712に入賞した遊技球が第2特別可変入賞球装置7B内に設けられた第4カウントスイッチ24Cを通過した場合は、「大当り」とはならない。つまり、CPU103は、該遊技球の第4カウントスイッチ24Cの通過を検出したことに基づき、遊技状態を大当り遊技状態には制御しない。
そして、遊技球の第3カウントスイッチ24Bの通過に基づいて大当り遊技状態に制御されると、第2特別可変入賞球装置7Bの第2大入賞口扉711が、所定の上限時間(例えば29秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて、第2大入賞口712を開放状態とする。これにより、第2特別可変入賞球装置7Bを遊技者にとって有利な開放状態とするラウンド遊技が実行される。尚、本実施例では、第3カウントスイッチ24Bの通過に基づいて大当り遊技状態に制御されると、第2特別可変入賞球装置7Bが開放状態に制御されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特別可変入賞球装置7Aが開放状態に制御されるようにしてもよい。
第2大入賞口712の開放サイクルであるラウンド遊技は、その実行回数が所定の上限回数(例えば「15」や「5」など)に達するまで、繰返し実行可能となっている。尚、ラウンド遊技の実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(例えば第2大入賞口712に遊技球が入賞しなかったことなど)によりラウンド遊技が終了するようにしてもよい。
尚、本実施例における大当り遊技状態の終了後は、所定の変動回数の範囲(例えば、100回や20回)において時間短縮制御(時短制御)が行われる時短状態と、時短制御が行われない通常状態(非時短状態)とのいずれかに制御される。時短制御が行われることにより、特図の変動表示における変動表示時間(特図変動時間)は、通常状態に比べて短縮される。通常状態とは、大当り遊技状態などの特定遊技状態などとは異なる通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば、100回や20回)の特図の変動表示が実行されることと、変動表示結果が「大当り」となること、小当り遊技状態において遊技球が第3カウントスイッチ24Bを通過すること、のうちいずれかの条件が先に成立したときに終了すればよい。
時短制御が行われるときには、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bによる特図の変動表示における変動時間(特図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、普通図柄表示器20による普図の変動表示の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、普図の変動表示での変動表示結果が「普図当り」となったことに基づき普通可変入賞球装置6Bを開放状態に制御する制御時間を通常状態のときよりも長くする制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。尚、上記以外に、各回の普図の変動表示での変動表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御や、普通可変入賞球装置6Bの開放状態において第2大入賞口扉711を突出位置へ移動させる回数を通常状態のときよりも増加させる制御を行うようにしてもよい。
このように、時短制御に伴い第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御としては、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御(全てを含む)が組合せられて行われるようにしてもよい。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図の変動表示が頻繁に実行可能となることで、次に変動表示結果が「大当り」または「小当り」となるまでの時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、時短制御が行われる期間と同一であればよい。時短制御と高開放制御がともに行われる遊技状態は、時短状態あるいは高ベース状態ともいう。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、LED制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチなどからの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の変動表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の変動表示を制御することといった、所定の表示図柄の変動表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81〜84に伝送する出力回路111などが搭載されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば演出表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、演出用LED9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。
本実施例で用いられる演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
演出制御コマンドは、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンド、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンド、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rで変動表示される演出図柄などの変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンド、特別図柄や演出図柄などの変動表示結果を指定する変動表示結果通知コマンドなどがある。変動表示結果通知コマンドでは、例えば、変動表示結果が「はずれ」であるか「大当り」であるか「小当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、変動表示結果が「大当り」または「小当り」となる場合の大当り種別(例えば、「大当りA」「大当りB」「大当りC」「小当りA」「小当りB」)を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
また、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rで演出図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンド、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態(例えば、低ベース状態、通常状態、高ベース状態、時短状態)を指定する遊技状態指定コマンド、大当り遊技状態または小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、第1大入賞口や第2大入賞口712が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンド、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、第1大入賞口や第2大入賞口712が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンド、大当り遊技状態または小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンド、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンド、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンド、第1保留記憶表示エリア5Dなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンド、第2保留記憶表示エリア5Uなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンド、V入賞したこと、つまり、遊技球が第3カウントスイッチ24Bを通過したことで第3カウントスイッチ24Bがオンとなったことを通知するV入賞通知指定コマンド、入賞時判定結果(例えば、「はずれ」、「大当り」、当り種別)の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)などがある。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データなどを記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
この実施例では、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1の他、大当り種別や小当り種別を判定するための当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4、MR4の初期値決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値MR1〜MR5は、CPU103にて、異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよいし、乱数回路104によって更新されてもよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
本実施例では、変動表示結果が「はずれ」となる場合のうち、演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、変動表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。また、変動表示結果が「小当り」となる場合などに対応して、1の変動パターンが予め用意されている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行し、RAM102をワークエリアとして用いることで、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種の処理が実行される。また、CPU103は、乱数生成プログラムを実行することで、主基板11の側において用いられる各種の乱数の全てを生成可能とされている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが記憶されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された、図3などに示す複数の判定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御信号を出力させるために用いられる複数の制御パターンテーブルを構成するテーブルデータや、特別図柄や普通図柄などの変動表示における各図柄の変動態様となる変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルなどが記憶されている。
ROM101が記憶する判定テーブルには、例えば図3(A)に示す表示結果判定テーブル、図3(B)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、図3(C)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)、図3(D)に示す小当り種別判定テーブル、図3(F)に示す普図表示結果判定テーブルの他、大当り変動パターン判定テーブル(図示略)、小当り変動パターン判定テーブル(図示略)、はずれ変動パターン判定テーブル(図示略)、普図変動パターン決定テーブル(図示略)などが含まれている。
図3(A)は、表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、MR1と比較される当り判定値が設定されているテーブルである。表示結果判定テーブルは、変動特図指定バッファが1(第1)である、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と、変動特図指定バッファが2(第2)である、つまり、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合のそれぞれについて、大当りとする判定値と、小当りとする判定値が設定されている。
図3(A)に示すように、変動特図指定バッファが第1である場合には、大当りに対応する判定値が設定されているが、小当りに対応する判定値は設定されておらず、よって、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合には、大当りのみが当選可能とされ、小当りの当選は発生しない。
また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率で大当りが発生するとともに、これら判定値のうちの半数が小当りに対応する判定値として設定されていることにより、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合には、50%(100/200)の確率(割合)で小当りに当選するようになっている。
つまり、CPU103は、MR1の値が図3(A)に示す大当りに対応するいずれかの当り判定値と一致すると、変動表示結果として大当りとすることを決定する。また、MR1が図3(A)に示す小当りに対応するいずれかの当り判定値と一致すると、変動表示結果として小当りとすることを決定する。尚、図3(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)並びに小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りとするか否かを決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否かを決定するということであるが、第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bにおける停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。また、小当りとするか否か決定するということは、小当り遊技状態に制御するか否かを決定するということであるが、第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bにおける停止図柄を小当り図柄とするか否か決定するということでもある。
図3(B)、(C)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)を示す説明図である。このうち、図3(B)は、遊技球が第1始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合のテーブルである。また、図3(C)は、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合のテーブルである。
大当り種別判定テーブルは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、大当りの種別を大当りA〜大当りCのうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。尚、本実施例では、図3(B)、(C)に示すように、大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)には、大当りAから大当りCまでの3種類の大当りが設けられているのに対し、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)には、大当りCの1種類の大当りのみが設けられている。つまり、第1特別図柄の変動表示が行われるときに発生する大当りとしては、大当りAから大当りCまでの3種類の大当りのうちのいずれかとなる一方、第2特別図柄の変動表示が行われるときに発生する大当りとしては、大当りCのみとなる。
図3(D)は、ROM101に記憶されている小当り種別判定テーブルを示す説明図である。小当り種別判定テーブルは、変動表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、小当りの種別を小当りAまたは小当りBに決定するために参照されるテーブルである。尚、本実施例では、小当りAの小当り遊技中に遊技球が第3カウントスイッチ24Bを通過した場合、すなわちV入賞大当りが発生した場合は、大当り種別が大当りDの大当り遊技が実行されるようになっており、小当りBの小当り遊技中に遊技球が第3カウントスイッチ24Bを通過した場合、すなわちV入賞大当りが発生した場合は、大当り種別が大当りEの大当り遊技が実行されるようになっている。つまり、これら大当りD及び大当りEは、始動入賞時に抽出される当り種別判定用の乱数値MR2によって決定される大当り種別ではなく、遊技球が第3カウントスイッチ24Bを通過したときの小当りの種別に応じて決定される大当り種別である。
ここで、本実施例における大当り種別について、図3(E)を用いて説明すると、本実施例では、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において時短制御が実行されない大当りA及び大当りDと、大当り遊技状態の終了後において時短制御が実行される大当りB、大当りC及び大当りEが設定されている。
これら大当りA〜大当りEのうち、大当りAは、第1大入賞口を遊技者にとって有利な開放状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される大当りである。また、大当りAの大当り遊技状態の終了後は時短制御が実行されない。
大当りBは、第1大入賞口を遊技者にとって有利な開放状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰返し実行される大当りである。また、大当りBの大当り遊技状態の終了後は20回の特図ゲームが実行されるまで、または20回の特図ゲームが実行されるまでに再度大当りが発生するまで時短制御が実行される。
大当りCは、第1大入賞口を遊技者にとって有利な開放状態に変化させるラウンドが15回(いわゆる15ラウンド)、繰返し実行される大当りである。また、大当りCの大当り遊技状態の終了後は100回の特図ゲームが実行されるまで、または100回の特図ゲームが実行されるまでに再度大当りが発生するまで時短制御が実行される。
大当りDは、第2大入賞口712を遊技者にとって有利な開放状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド。尚、5ラウンドのうち1ラウンド目はV入賞大当りの契機となった小当り遊技のラウンド)、繰返し実行される大当りである。また、大当りDの大当り遊技状態の終了後は時短制御が実行されない。
大当りEは、第2大入賞口712を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが15回(いわゆる15ラウンド。尚、15ラウンドのうち1ラウンド目はV入賞大当りの契機となった小当り遊技のラウンド)、繰返し実行される大当りである。また、大当りEの大当り遊技状態の終了後は100回の特図ゲームが実行されるまで、または100回の特図ゲームが実行されるまでに再度大当りが発生するまで時短制御が実行される。
図3(F)に示す普図表示結果判定テーブルは、遊技球が通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたことに基づく普図ゲームの保留情報を用いて(すなわち、普通図柄の変動表示が行われるとき)普通図柄当りを決定する場合のテーブルである。このように本実施例では、「普図当り」となる確率を、通常状態(非時短状態)と時短状態とで同じ確率(例えば、約60%)にしている。
一方、時短状態において「普図当り」が発生したことに基づいて普通可変入賞球装置6Bを開放状態とする開放期間(第1期間)を、通常状態において「普図当り」が発生したことに基づいて普通可変入賞球装置6Bを開放状態とする開放期間(第2期間)よりも長くなるようにしている。具体的には、図3(G)に示すように、第2始動入賞口の開放期間は、時短状態において「普図当り」が発生したときは約3秒、通常状態において「普図当り」が発生したときは約0.1秒としている。つまり、時短状態では、「普図当り」の発生に伴い普通可変入賞球装置6Bが開放状態となる開放期間が長いため、遊技球が第2大入賞口712に入賞しやすくなる(始動入賞が発生しやすくなる)のに対し、通常状態では、「普図当り」の発生に伴い普通可変入賞球装置6Bが開放状態となる開放期間が極めて短いため、遊技球が第2大入賞口712に入賞することがほぼない。
このため、時短状態では、第2特別図柄の変動表示結果として大当りが発生する場合と、第2特別図柄の変動表示結果として小当りが発生して遊技球が小当り遊技中にV入賞することにより大当り(V入賞大当り)が発生する場合とがあるので、大当り遊技状態が通常状態を介すること無く連続的に発生する所謂連荘状態が発生しやすい。一方、通常状態では、第1特別図柄の変動表示結果として大当りが発生する場合があるのに対し、第1特別図柄の変動表示結果として小当りが発生することはない。また、右打ちすることにより普図当りが発生して普通可変入賞球装置6Bが開放状態となることはあっても、第2始動入賞が発生すること、つまり、小当り遊技中にV入賞することにより大当り(V入賞大当り)が発生することはほぼないので、大当り遊技状態が通常状態を介すること無く連続的に発生する所謂連荘状態は発生し難い。
尚、大当りBの大当り遊技終了後の時短状態では、時短制御が実行される特図ゲーム数が20回に設定されているため、大当り遊技状態が通常状態を介すること無く連続的に発生する割合(20回の特図ゲーム中に特図ゲームの変動表示結果として大当りが発生する割合と遊技球がV入賞して大当りが発生する割合の合計)は約50%に設定されている。一方、大当りC及び大当りEの大当り遊技終了後の時短状態では、時短制御が実行される特図ゲーム数が100回に設定されているため、大当り遊技状態が通常状態を介すること無く連続的に発生する割合(100回の特図ゲーム中に特図ゲームの変動表示結果として大当りが発生する割合と遊技球がV入賞して大当りが発生する割合の合計)はほぼ100%に設定されている。
尚、本実施例では大当り種別として大当りA〜大当りEの5種類が設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は6種類以上設けられていても良く、また、4種類以下が設けられていてもよい。
また、図3(B)に示すように、大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)においては、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜149までが大当りAに割り当てられており、150〜249までが大当りBに割り当てられており、250〜299までが大当りCに割り当てられている。このため、第1特別図柄の特図ゲームにおいて大当りが発生した場合は、50%の割合で大当り遊技終了に時短制御が実行されないようになっている。また、大当り遊技終了後に時短制御が実行される場合においては、時短制御が実行される特図ゲームの回数が100回よりも高い割合で20回に決定されるようになっている。
一方で、図3(C)に示すように、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)においては、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、全ての範囲(0〜299)が大当りCに割り当てられているため、大当り遊技終了後は必ず時短制御が実行される特図ゲームの回数が100回に決定されるようになっている。
また、図3(D)に示すように、小当り種別判定テーブルにおいては、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが小当りAに割り当てられており、100〜299までが小当りBに割り当てられている。このため、小当り遊技中にV入賞大当りが発生した場合は、75%の割合で大当り遊技終了後に時短制御が実行される特図ゲームの回数が100回に決定されるようになっている一方で、25%の割合で大当り遊技終了後に時短制御が実行されないようになっている。
また、ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、変動表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、変動表示結果を「小当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、変動表示結果を「はずれ」にすることが事前決定されたときに使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータとは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。制御状態に応じたデータとは、停電などが生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電などの発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば遊技制御用データ保持エリア(図示略)が設けられている。遊技制御用データ保持エリア(図示略)は、第1特図保留記憶部(図示略)と、第2特図保留記憶部(図示略)と、普図保留記憶部(図示略)と、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられる遊技制御フラグ設定部(図示略)と、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられる遊技制御タイマ設定部(図示略)と、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられる遊技制御カウンタ設定部(図示略)と、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられる遊技制御バッファ設定部(図示略)とを備えている。
第1特図保留記憶部(図示略)は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部(図示略)は、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104などから抽出された変動表示結果判定用の乱数値MR1や当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部(図示略)に記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部(図示略)は、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部(図示略)は、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104などから抽出された変動表示結果判定用の乱数値MR1や当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部(図示略)に記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部(図示略)は、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部(図示略)は、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104などから抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データなどを記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、演出表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
演出制御基板12には、演出表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、LED制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。
尚、演出制御基板12の側においても、主基板11と同様に、例えば、予告演出などの各種の演出の種別を決定するための乱数値(演出用乱数ともいう)が設定されている。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。
一例として、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置(例えば演出表示装置5やスピーカ8L,8R、演出用LED9及び装飾用LED、図示しない演出用役物)による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。演出制御パターンテーブルには、例えば特図変動時演出制御パターンと、予告演出制御パターンと、各種演出制御パターンなどが、格納されていればよい。
特図変動時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、演出図柄の変動表示動作やリーチ演出、再抽選演出などにおける演出表示動作、あるいは、演出図柄の変動表示を伴わない各種の演出表示動作といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。予告演出制御パターンは、例えば、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、図示しない演出制御用データ保持エリアが設けられている。この演出制御用データ保持エリアは、演出表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンドなどに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられる演出制御フラグ設定部(図示略)と、演出表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられる演出制御タイマ設定部(図示略)と、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられる演出制御カウンタ設定部(図示略)と、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられる演出制御バッファ設定部(図示略)とを備えている。
本実施例では、始動入賞時受信コマンドバッファ(図示略)を構成するデータが、演出制御バッファ設定部(図示略)の所定領域に記憶される。始動入賞時受信コマンドバッファには、第1特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1−1」〜「1−4」に対応した領域)と、変動表示中の第1特図に対応した格納領域(バッファ番号「1−0」に対応した領域)とが設けられている。また、始動入賞時受信コマンドバッファ(図示略)には、第2特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「2−1」〜「2−4」に対応した領域)と、変動表示中の第2特図に対応した格納領域(バッファ番号「2−0」に対応した領域)とが設けられている。第1始動入賞口や第2始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド及び保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)という4つのコマンドが1セットとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。始動入賞時受信コマンドバッファ(図示略)における第1特図保留記憶に対応した格納領域と第2特図保留記憶に対応した格納領域は、これらの始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドを対応付けて、第1特図保留記憶と第2特図保留記憶とに分けて格納するための格納領域(エントリ)が確保されている。
これら格納領域(エントリ)の記憶内容は、開始条件が成立して最上位の保留記憶(バッファ番号「1−1」またはバッファ番号「2−1」)の変動表示が開始されるときに、後述するように1つずつ上位にシフトされていくとともに、該開始条件が成立した保留記憶の内容を格納するバッファ番号「1−0」またはバッファ番号「2−0」の記憶内容は、当該変動表示を終了するときに実行される演出図柄変動停止処理においてクリアされるようになっている。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。尚、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受付けると、遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。
図4は、遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、第1カウントスイッチ23、第2カウントスイッチ24A、第3カウントスイッチ24B、第4カウントスイッチ24Cといった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(S11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(S12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(S13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1や乱数値MR1〜MR4といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(S14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(S15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部(図示略)に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおける表示動作の制御や、第1特別可変入賞球装置7A及び第2特別可変入賞球装置7Bにおける大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(S16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の変動表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の動作設定(例えば、開放期間の設定など)などを可能にする。
普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(S17)。これらの一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部(図示略)に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能とする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(S21)。該始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部(図示略)に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、以下に説明する処理のいずれかを選択して実行する。
S21の始動入賞処理では、第1始動口スイッチ22Aや第2始動口スイッチ22Bによる第1始動入賞や第2始動入賞があったか否かを判定し、入賞があった場合には、変動表示結果判定用の乱数値MR1、当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を抽出して、第1始動入賞である場合には、第1特図保留記憶部(図示略)における空きエントリの最上位に格納し、第2始動入賞である場合には、第2特図保留記憶部(図示略)における空きエントリの最上位に格納する。
S22の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部(図示略)や第2特図保留記憶部(図示略)に記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、変動表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を「大当り」や「小当り」とするか否か及び「大当り」の場合には当り種別を、その変動表示結果が導出表示される前に決定する。更に、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示結果に対応して、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、はずれ図柄のいずれか)が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
S23の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、変動表示結果を「大当り」や「小当り」とするか否かの事前決定結果などに基づき、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理が実行されて特別図柄の変動表示が開始されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
S22や特別図柄通常処理やS23の変動パターン設定処理により、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄や特別図柄及び演出図柄の変動表示時間を含む変動パターンが決定される。すなわち、特別図柄通常処理や変動パターン設定処理は、変動表示結果判定用の乱数値MR1、当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を用いて、特別図柄や演出図柄の変動表示態様を決定する処理を含んでいる。
S24の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。例えば、S24の特別図柄変動処理が実行されるごとに、遊技制御タイマ設定部(図示略)に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、S24の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動や、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
S25の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部(図示略)に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフである場合には、更に遊技制御フラグ設定部(図示略)に設けられた小当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、小当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。尚、大当りフラグと小当りフラグの両方がオフである場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
S26の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、変動表示結果が「大当り」となったことや、遊技球が第3カウントスイッチ24Bによって検出されたことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して第1大入賞口や第2大入賞口712を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大当り種別が「大当りA」、「大当りB」、「大当りC」、「大当りD」、「大当りE」のいずれであるかに対応して、第1大入賞口や第2大入賞口712を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
S27の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、第1大入賞口や第2大入賞口712を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間や第1カウントスイッチ23または第2カウントスイッチ24Aによって検出された遊技球の個数などに基づいて、第1大入賞口または第2大入賞口712を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、第1大入賞口や第2大入賞口712を閉鎖状態に戻すときには、第1大入賞口用のソレノイド82や第2大入賞口扉711用のソレノイド83に対するソレノイド駆動信号の出力を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
S28の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に大当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
S29の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り終了処理には、演出表示装置5やスピーカ8L,8R、演出用LED9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して時短制御を開始するための各種の設定(時短フラグのセット)を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
S30の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この小当り開放前処理には、変動表示結果が「小当り」となったことなどに基づき、小当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して第2大入賞口712を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば変動表示結果が「小当り」となったことに基づき、第2大入賞口712を開放状態とする期間の上限を「1秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる第2大入賞口712の開放回数を「1回」に設定することにより、小当り状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。
S31の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放中処理には、第2大入賞口712を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間や第2カウントスイッチ24Aによって検出された遊技球の個数などに基づいて、第2大入賞口712を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、第2大入賞口712を閉鎖状態に戻すときには、第2大入賞口扉711用のソレノイド83に対するソレノイド駆動信号の出力を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“9”に更新される。
S32の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り終了処理には、演出表示装置5やスピーカ8L,8R、演出用LED9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、遊技球が第3カウントスイッチ24Bにて検出されたことにもとづいて大当り遊技を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。
具体的には、小当り終了処理においては、実行した小当りの種別を特定する。そして、特定した小当り種別が「小当りA」である場合は、更に小当り遊技中に遊技球が第3カウントスイッチ24Bにて検出されたか否かを判定する。小当り遊技中に遊技球が第3カウントスイッチ24Bにて検出されている場合は、大当り種別を「大当りD」として特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。特定した小当り種別が「小当りB」である場合は、更に小当り遊技中に遊技球が第3カウントスイッチ24Bにて検出されたか否かを判定する。小当り遊技中に遊技球が第3カウントスイッチ24Bにて検出されている場合は、大当り種別を「大当りE」として特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。尚、小当り遊技中に遊技球が第3カウントスイッチ24Bにて検出されていなかった場合は、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
次に、図6〜図14に基づいて、第2特別可変入賞球装置7Bの構成について説明する。図10は、(A)は従来の第2特別可変入賞球装置における第2大入賞口扉の開放状態、(B)は遊技球が第2大入賞口扉とカバー体との間で挟持された状態、(C)は(B)の状態から遊技球が第2大入賞口扉上を転動した状態、(D)は(C)の状態から後続球により挟持された遊技球が第2大入賞口内に押し込また状態を示す説明図である。図11は、(A)は図10(B)の状態のA’−A’断面図及びB’−B’断面図、(B)は図10(C)の状態のA’−A’断面図及びB’−B’断面図である。図12は、(A)は本発明の第2特別可変入賞球装置において遊技球が挟持された状態を示すA−A断面図及びB−B断面図、(B)は遊技球が(A)の状態から下流側に転動した状態を示すA−A断面図、B−B断面図、及びC−C断面図である。図13は、(A)は隙間を鉛直方向にのみに設けた形態の概略図、(B)は隙間を鉛直方向及び水平方向に設けた形態の概略図である。図14は、(A)は通常時の小当り遊技状態を説明する図、(B)は異常入賞時の小当り遊技状態を説明する図である。
図6(A)及び図7(A)(B)に示すように、第2特別可変入賞球装置7Bにおける第2大入賞口扉711は、その上部が平坦面711aに形成されているとともに、所定角度(図6に示す角度θ1)の傾斜を成すように右側から左側へ向けて下方に傾斜するように設けられている。このため、第2大入賞口扉711が閉鎖状態であるときに遊技球が流下してくると、該遊技球は第2大入賞口扉711の上部に形成された平坦面711aに沿って左側に向けて流下するように誘導される。すなわち、第2大入賞口扉711は、閉鎖状態において遊技球の流路の底面を形成している。
また、カバー体602の背面には、背面側に向けて突出する壁体603が形成されており、カバー体602が基体601に取付けられることで、基体601とカバー体602と壁体603とで、第2大入賞口扉711を通過した遊技球が流下可能な流路を形成している。
また、第2大入賞口扉711の左側端部711b(遊技球流動方向の後端)の下面は、壁体603の左側壁部603aの上端面に設けられる後述する延設片603bの上端縁から斜め右上方に離間して配置されており、第2大入賞口扉711の左側端部711bの下面と延設片603bの上端縁との間に隙間Cが形成されている。詳しくは、図7(A)の拡大部に示すように、第2大入賞口扉711の左側端部711bの下面は、延設片603bの上端縁から鉛直上方向に所定寸法L1分離間しているとともに、延設片603bの上端縁から水平右方向に所定寸法L2分離間している。この隙間Cの寸法は、遊技球の直径R1よりも短寸であるため、例えば、第2大入賞口712の閉鎖状態において左上方から流下してきた遊技球が隙間Cを介して遊技球流路750内に流入することが防止される。また、所定寸法L1は、所定寸法L2よりも長寸であるとともに、遊技球の半径R2よりも長寸である。
また、壁体603の左側壁部603aには、その上端面から左側下方に第2大入賞口扉711と略平行に延びる延設片603b(通路形成部)が設けられており、この延設片603bは、第2大入賞口扉711から流下してくる遊技球を左側下方に誘導する誘導通路部を形成する。また、延設片603bは、第2大入賞口扉711の左側端部711bよりも所定寸法L1分低い位置に配置されているため、第2大入賞口扉711と延設片603bとの間には段差が形成されている。
また、第2カウントスイッチ24Aの右側(上流側)には、第2大入賞口712を介して基体601、カバー体602、及び壁体603により形成される領域に流入した遊技球を第2カウントスイッチ24A側に向けて誘導する誘導部601aが左右方向に延びて基体601の前面側に突出して設けられている。誘導部601aは前面側へ突出しているため、第2大入賞口712から進入して壁体603の底面に遊技球が落下するときの衝撃が緩和されるようにしている。
また、第2カウントスイッチ24Aの前側には、遊技球を遊技球流路750に向けてガイドするガイド部603cがカバー体602の背面と壁体603の底面とに亘って設けられている。これによれば、第2カウントスイッチ24Aよりも右側に流入する遊技球は、誘導部601aにより第2カウントスイッチ24Aまで誘導され、第2カウントスイッチ24Aの前側に到達した遊技球は、ガイド部603cにより後側へ向けて方向変換されて遊技球流路750に向けて誘導される。
図10に示されるように、従来の第2特別可変入賞球装置7B’は、第2大入賞口扉711’の左側端部711b’の下面と壁体603’の左側壁部603a’の上端面とが近接して設けられている。換言すれば、第2大入賞口扉711’の左側端部711b’の下面と壁体603’の左側壁部603a’の上端面との間に隙間が形成されていない。
このような第2特別可変入賞球装置7B’にあっては、図10(A)に示すように、第2大入賞口扉711’が開放状態である場合、遊技球が第2大入賞口712’を介して基体601’、カバー体602’、及び壁体603’により形成される領域に流入する。
ここで、図10(B)及び図11(A)に示すように、第2大入賞口扉711’が閉鎖状態となるときに、タイミングによっては、上方から落下してくる遊技球が該第2大入賞口扉711’とカバー体602’との間で挟持されてしまうことがある。具体的には、遊技球は、第2大入賞口扉711’が該遊技球の中心または中心よりも下側に当接した際に第2大入賞口扉711’とカバー体602’との間で挟持されることがある。特に、第2大入賞口扉711’が該遊技球の中心よりも下側に当接した際には、第2大入賞口扉711’が遊技球を下方側から支持するため、遊技球が安定して第2大入賞口扉711’とカバー体602’との間で挟持されてしまう。尚、第2大入賞口扉711’が遊技球の中心よりも上側に当接した際には、第2大入賞口扉711’が該遊技球を上方から下方に向けて押し出すように作用するため、第2大入賞口扉711’とカバー体602’との間で挟持されない。
図11(A)のA’−A’断面図に示すように、遊技球が安定して第2大入賞口扉711’とカバー体602’との間で挟持された状態において、遊技球は、その背面側が該遊技球の中心よりも下側の位置で第2大入賞口扉711’の前面側上端縁と接しており(接触点P1)、その前面側が該遊技球の中心から水平方向の位置でカバー体602’の背面と接している(接触点P2)。前述のように、第2大入賞口扉711’は、所定角度(図6に示す角度θ1)の傾斜を成しているため、遊技球は、その前方側がカバー体602’の背面と接触した状態を保ちながら第2大入賞口扉711’の前面側上端縁上を転動または滑るように左側に移動する。詳しくは、遊技球は、その中心と第2大入賞口扉711’の前面側上端縁との上下方向の位置関係を保ったまま左側に移動する。
図10(C)に示すように、遊技球が左側に移動すると、遊技球における中心よりも下側の位置に壁体603’の左側壁部603a’の上端縁が接触する。すなわち、遊技球は、壁体603’の左側壁部603a’の上端縁により左側への移動が阻止される。詳しくは、図11(B)に示すように、第2大入賞口扉711’の前面側上端縁(接触点P1)とカバー体602’の背面(接触点P2)と壁体603’の左側壁部603a’の上端縁(接触点P3)とにより3点で保持される。また、第2大入賞口扉711’の上端縁と壁体603’の左側壁部603a’の上端縁とは、遊技球をその中心より下方側から支持するため、遊技球は特に安定する。つまり、遊技球は、第2大入賞口扉711’とカバー体602と壁体603’との3点で強固に保持された状態となる(3点噛み)。
このように、遊技球が第2大入賞口扉711’とカバー体602と壁体603’との3点で強固に保持されると、図10(D)に示すように、遊技球が後続の遊技球により第2大入賞口712内に押し込まれ、第2カウントスイッチ24A、第3カウントスイッチ24Bまたは第4カウントスイッチ24Cを通過することがあるが、このような場合、小当り遊技状態が終了した後に遊技球が第2カウントスイッチ24A、第3カウントスイッチ24B、第4カウントスイッチ24Cのいずれかにより検出されると異常入賞となってしまう。
詳しくは、まず、図14(A)に示すように、第2特別図柄の変動表示結果として小当り表示結果が導出表示されて小当りが発生して小当り遊技状態に制御されると、小当り遊技状態が開始してから所定期間後に第2大入賞口712が所定期間(例えば、3秒間)開放されるとともに、規制部材721が所定期間(例えば、2秒間)にわたり許容状態になる。この第2大入賞口712が開放されている状態で遊技球が第2大入賞口712に入賞(進入)すると、該遊技球は先ず、第2カウントスイッチ24Aを通過する。第2カウントスイッチ24Aを通過した遊技球が、規制部材721が許容状態となるタイミング(規制部材721の開放開始から2秒以内)で規制部材721まで到達すると、該遊技球はそのまま第3カウントスイッチ24Bを通過してV入賞大当りとなる。
一方、第2カウントスイッチ24Aを通過した遊技球が、規制部材721が規制状態となるタイミング(規制部材721の開放開始から2秒後)で規制部材721まで到達すると、該遊技球は規制部材721にて流下が規制され、遊技球の第3カウントスイッチ24Bへの通過が阻止される。第3カウントスイッチ24Bへの通過が阻止された遊技球は、第4カウントスイッチ24Cを通過する。
また、小当り遊技状態には、第2大入賞口712が閉鎖された後、第2大入賞口712に入賞した遊技球が第2カウントスイッチ24A、第3カウントスイッチ24B、または第4カウントスイッチ24Cに検出されるまでの検出待ち期間が設定されており、この検出待ち期間が終了したことに基づいて小当り遊技状態が終了する。
しかしながら、図14(B)に示すように、第2大入賞口扉711’が閉鎖した際に、遊技球が挟持されて一定期間保持された場合(球噛みした場合)には、該遊技球の球噛みが解消されて第2カウントスイッチ24A、第3カウントスイッチ24B、または第4カウントスイッチ24Cにより検出されるまでのタイミングが遅くなる。そのため、検出待ち時間が経過して小当り遊技状態が終了した後に、遊技球が第2カウントスイッチ24A、第3カウントスイッチ24B、または第4カウントスイッチ24Cに検出される異常入賞が発生する(図14(B)では第4カウントスイッチ24Cにより異常入賞が発生した形態について説明している)。小当り遊技状態終了後に、第2カウントスイッチ24A、第3カウントスイッチ24B、または第4カウントスイッチ24Cのいずれかにより遊技球が検出されると、CPU103は、不正行為や故障などによる異常入賞が発生したと判定し、異常入賞エラーの報知を行うための処理を実行する。
このように、遊技球が球噛みすることにより、小当り遊技状態期間外に第2カウントスイッチ24A、第3カウントスイッチ24B、または第4カウントスイッチ24Cを通過して、故意ではないにも関わらず異常入賞エラーの報知が実行されてしまい、遊技者に不安感や不信感を与えてしまうという問題があった。
そこで、本実施例の第2特別可変入賞球装置7Bは、図12に示すように、第2大入賞口扉711の左側端部711bの下面と延設片603bの上端縁(壁体603’の左側壁部603a’の上端縁に相当)との間に隙間Cを形成している。これによれば、図12(A)に示すように、遊技球が第2大入賞口扉711とカバー体602との間で挟持され、第2大入賞口扉711の前面側上端縁上を転動または滑るように左側に移動したとしても、図12(B)及び図13(B)に示すように、該遊技球の左側への移動を遮る位置に延設片603bが存在しないため、遊技球が延設片603bの上端縁の上方を通過でき、第2大入賞口扉711の前面側上端縁とカバー体602の背面と延設片603bの上端縁との3点で強固に保持されることを回避できる。遊技球が延設片603bの上端縁まで移動した際には、該遊技球の中心よりも右側に第2大入賞口扉711の左側端部711bが当接するようになり、該遊技球は、第2大入賞口扉711が閉鎖する力により左側に押し出され、延設片603bの上端縁の上方を越えて左側に流下するようになる。
また、第2大入賞口扉711の左側端部711bの下面は、延設片603bの上端縁から鉛直上方向に所定寸法L1分離間しており、所定寸法L1は、遊技球の半径R2よりも長寸であるため、第2大入賞口扉711とカバー体602とで挟持されたまま移動してきた遊技球が延設片603bに当接することが確実に防止される。
また、第2大入賞口扉711とカバー体602とで挟まれた遊技球は、その自重により下側にずれながら左側に移動することがある。換言すれば、遊技球の中心位置と第2大入賞口扉711及びカバー体602の接触位置とが近づきながら左側に移動することがある。
例えば、図13(A)のように、単に、第2大入賞口扉811の左側端部811bの下面を壁体803の左側壁部803aにおける上端面から鉛直上方向に所定寸法L1分離間させた場合(第2大入賞口扉811の左側端部811bと壁体803の左側壁部803aとが上下方向に同位置とした場合)には、第2大入賞口扉811とカバー体802とで挟まれた遊技球が下側にずれながら該遊技球の中心が第2大入賞口扉811の左側端部811bまで移動した際に、該遊技球に対し第2大入賞口扉811とカバー体802と壁体803の左側壁部803aとが接触する。つまり、遊技球に接触する第2大入賞口扉811とカバー体802と壁体803の左側壁部803aとの3点が前後方向に重なり、強固に保持された状態となる虞がある(3点噛み)。
対して、本実施例の第2特別可変入賞球装置7Bは、図13(B)に示すように、第2大入賞口扉711の左側端部711bの下面が延設片603bの上端縁から水平右方向に所定寸法L2分離間している。すなわち、延設片603bの上端縁が第2大入賞口扉711の左側端部711bよりも下流側に離間して配置されており、第2大入賞口扉711とカバー体602とで挟まれた遊技球が下側にずれながら左側に移動したとしても、該遊技球の中心が第2大入賞口扉711の左側端部711bまで移動した際に、遊技球の中心が延設片603bの直上に位置しないため、該遊技球に対し延設片603bの上端縁が接触しない。
言い換えれば、遊技球の中心が第2大入賞口扉711の左側端部711bを越えた後に延設片603bに遊技球が接触するようになる。つまり、第2大入賞口扉711とカバー体602と延設片603bとにより遊技球が強固に保持される状態(3点噛み)が発生しにくくなる。
また、遊技球が延設片603bに接触した際には、第2大入賞口扉711の左側端部711bが遊技球の中心より右側(遊技球の移動方向の反対側)に接触することとなり、第2大入賞口扉711が遊技球を左側に押し出すように作用するため、遊技球の下流側への流下が促される。
以上説明したように、本発明の実施例としてのパチンコ遊技機1にあっては、遊技球が進入し易い第1状態と進入不能または進入困難な第2状態とに変化する第2特別可変入賞球装置7Bを備え、第2特別可変入賞球装置7Bは、遊技球が流下する流路の底面として形成され遊技球流路750を開閉する第2大入賞口扉711と、遊技球流路750を形成するためのカバー体602と、を有し、第2状態において、第2大入賞口扉711における左側端部711b(遊技媒体流動方向の端部)の下面と、カバー体602における左側端部711bに対応する延設片603bの上端縁と、の間に所定の隙間Cが形成される。これによれば、遊技球が第2大入賞口扉711とカバー体602とで挟まれ強固に保持されてしまうことを回避することができる。
詳しくは、第2大入賞口扉711の閉鎖時(小当り遊技終了時)において、遊技球が第2大入賞口扉711とカバー体602との間で挟持され、第2大入賞口扉711の前面側上端縁上を転動し左側(下流側)に移動したとしても、該遊技球の左側への移動を遮る位置に延設片603bが存在しないため、遊技球が延設片603bの上端縁の上方を通過でき、第2大入賞口扉711の前面側上端縁とカバー体602の背面と延設片603bの上端縁との3点で強固に保持されることを回避できる。
このように、遊技球が延設片603bの上端縁の上方を通過でき、第2大入賞口扉711の前面側上端縁とカバー体602の背面と延設片603bの上端縁との3点で強固に保持されることを回避できるため、第2大入賞口扉711とカバー体602とで挟まれた遊技球は、小当り遊技状態の期間中に遊技球流路750に流入するか、遊技球流路750に入らずに下流側に流下するため、小当り遊技終了後(小当り遊技状態の期間外)に、遊技球が第2カウントスイッチ24Aを通過して異常入賞が発生することを防止できる。言い換えれば、故意ではない異常入賞エラーの発生を抑制できるので、異常入賞エラーの発生により遊技者に不安感や不信感を与えることを防止できる。
また、隙間Cの所定寸法L1(上下方向の寸法)は、遊技球の直径R1の半分以上である。つまり、所定寸法L1は、遊技球の半径R2よりも長寸であるため、遊技球が第2大入賞口扉711とカバー体602との間に強固に保持されてしまうことをより一層回避することができる。
具体的には、前述のように、第2大入賞口扉711が遊技球の中心よりも上側に当接した際には、第2大入賞口扉711とカバー体602との間で挟持されず、第2大入賞口扉711が該遊技球の中心または中心よりも下側に当接した際に遊技球が第2大入賞口扉711とカバー体602との間で挟持されるため、所定寸法L1が遊技球の半径R2よりも長寸であれば、該遊技球が延設片603bの上端縁に接触することが防止され、第2大入賞口扉711の前面側上端縁とカバー体602の背面と延設片603bの上端縁との3点で強固に保持されることを確実に回避できる。
また、遊技球が延設片603bの上端縁に接触することが防止されることにより、遊技球が延設片603bの上端縁の上方をスムーズに通過できるため、該遊技球と後続する遊技球とが衝突せず、第2大入賞口扉711の近傍にて意図しない遊技球の滞留が抑制される。
また、隙間Cは、左右方向に所定寸法L2を有しているため、遊技球が第2大入賞口扉711とカバー体602との間に強固に保持されてしまうことをより一層回避することができる。
具体的には、遊技球の中心が第2大入賞口扉711の左側端部711bまで移動した際に、該遊技球が延設片603bの上端縁に接触しにくくなる。つまり、遊技球が延設片603bに接触した際には、第2大入賞口扉711の左側端部711bが遊技球の中心より右側(遊技球の移動方向の反対側)に接触することとなる。これにより、第2大入賞口扉711が遊技球を左側に押し出すように作用し、遊技球が延設片603b上を流れる。つまり、第2大入賞口扉711とカバー体602と壁体603の左側壁部603aとにより遊技球が強固に保持される状態(3点噛み)が発生しにくくなる。
尚、本実施例は、第2大入賞口扉711における左側端部711bの下面が延設片603bの上端縁から下方向に所定寸法L1離間し、かつ下流方向に所定寸法L2分離間する形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技球が第2大入賞口扉711の前面側上端縁とカバー体602の背面と延設片603bの上端縁との3点で強固に保持されることを回避できれば、左側端部711bの下面と延設片603bの上端縁とが上下方向(例えば、図13(A)の形態)、または下流方向のいずれかにのみ離間することで、左側端部711bの下面と延設片603bの上端縁との間に隙間Cが形成されていてもよい。
具体的には、第2大入賞口扉711における左側端部711bの下面を延設片603bの上端縁から鉛直下方向に遊技球の半径R2よりも長い寸法で離間させることにより、遊技球が強固に保持されることを抑制して、第2大入賞口扉711とカバー体602との間で挟持された遊技球が下流側に流下するようにしてもよい。また、第2大入賞口扉711における左側端部711bの下面を延設片603bの上端縁から下流方向に遊技球の半径R2よりも長い寸法で離間させることにより、遊技球が第2大入賞口扉711の前面側上端縁とカバー体602の背面と延設片603bの上端縁との3点で強固に保持されることを抑制して、第2大入賞口扉711とカバー体602との間で挟持された遊技球が基体601、カバー体602、及び壁体603により形成される領域内に流入するようにしてもよい。尚、このときの第2大入賞口扉711における左側端部711bの下面と延設片603bの上端縁との離間寸法は、遊技球の直径R1よりも短寸であればよい。
また、第2大入賞口扉711の下流側に延設片603bが設けられ、第2大入賞口扉711は、水平面に対し傾斜して配置され、第2大入賞口扉711と延設片603bとの間に段差が形成されているので、第2大入賞口扉711とカバー体602とで挟まれ保持された遊技媒体を、下流側へ逃がしやすくすることができる。
詳しくは、第2大入賞口扉711は、水平面に対し傾斜(図Bに示す角度θ1)して配置されているため、第2大入賞口扉711とカバー体602との間で挟持された遊技球を下流側に向けて転動させることができる。言い換えれば、遊技球が第2大入賞口扉711とカバー体602との間で挟持された状態で停止することが防止される。
また、第2大入賞口扉711と延設片603bとの間に段差が形成されているので、遊技球が第2大入賞口扉711側から延設片603bに向けて落下して移動するため、該遊技球に勢いを付けて下流側へ逃がしやすくすることができる。
更に、延設片603bは、第2大入賞口扉711と略平行に延びているため、第2大入賞口扉711側から延設片603bに落下する遊技球を減速させずに下流側へ流下させることができる。
また、第2特別可変入賞球装置7Bは、遊技球流路750から進入した遊技球を主経路740と分岐路741とのいずれかに振り分ける規制部材721を有し、第2特別可変入賞球装置7Bの開放期間外で遊技球が検出される異常入賞であるか否かを判定するCPU103を備えることにより、通常遊技での異常入賞の頻度が低下するため、異常入賞による異常入賞判定の発生を回避することができる。
具体的には、遊技球流路750では、規制部材721が小当り遊技状態に制御されてから所定期間(例えば、約2秒)が経過するまで許容状態に制御され、その後規制状態に制御されるため、遊技球流路750内に進入した遊技球は、規制部材721が設けられていない第2特別可変入賞球装置に比べて第3カウントスイッチ24Bを通過し難い。
また、CPU103は、第2特別可変入賞球装置7Bの開放期間外で遊技球が検出される異常入賞であるか否かを判定するので、万が一、遊技球が小当り遊技状態の期間外で遊技球が検出されたとしても、該遊技球が主経路740を介して第3カウントスイッチ24Bを通過してもV入賞大当りにしない制御を行うことができる。
また、本実施例の第2特別可変入賞球装置7Bは、第2カウントスイッチ24Aは、遊技球流路750内において壁体603の左側壁部603a側に寄せて配置されている。これによれば、第2カウントスイッチ24Aに対し隙間Cから直線的にアクセスすることが困難となっているため、前方から隙間Cを介して針金などの不正部材を挿入して第2カウントスイッチ24Aなどに不正を行うといった不正行為を抑制することができる。また、遊技球流路750は、遊技盤2の背面側に設けられているため、不正部材を挿入して規制部材721や第3カウントスイッチ24Bなどに不正を行うといった不正行為を防止できる。
また、前記実施例では、小当り遊技状態終了後に、第2カウントスイッチ24A、第3カウントスイッチ24B、または第4カウントスイッチ24Cのいずれかにより遊技球が検出されると、CPU103は、不正行為や故障などによる異常入賞が発生したと判定して異常入賞エラーの報知を行うための処理を実行するようにしていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、CPU103は、小当り遊技状態が終了するまでに第2カウントスイッチ24Aの検出球数(進入球数)と第3カウントスイッチ24B及び第4カウントスイッチ24Cの合算検出球数(排出球数)とが一致しない場合に異常入賞が発生したと判定するようにしてもよい。
次に、可変進入手段の変形例について、図15〜図17に基づいて説明する。図15は、変形例における特別可変入賞球ユニットの構造を示す正面図である。図16は、(A)は変形例における第2特別可変入賞球装置が閉鎖状態にあるときの遊技球の流下状況を示す平面図、(B)は滞留した状態を示す平面図である。図17は、(A)は第2特別可変入賞球装置が閉鎖状態であるとき、(B)は開放状態に変化したときの遊技球の流下状況を示す説明図である。
図15に示されるように、特別可変入賞球ユニット900は、遊技盤2に取付けられる基体901と、該基体901の前方を被覆するカバー体902とから構成され、基体901には、第1特別可変入賞球装置9A及び第2特別可変入賞球装置9Bを構成する各部位が一体的に設けられる。この特別可変入賞球ユニット900は、遊技盤2の右下方側に取付けられる(図示略)。
第1特別可変入賞球装置9Aは、前後方向にスライド移動可能に開閉駆動される第1大入賞口扉910を備え、その第1大入賞口扉910によって開放状態と閉鎖状態とに変化する第1大入賞口913を形成する。第1大入賞口扉910は、その左側端部910bが第1大入賞口913の下流側に設けられた延設片903cの上端縁から斜め右上方に離間している(隙間が形成されている)。また、第2特別可変入賞球装置9Bは、第1特別可変入賞球装置9Aよりも上方に向けて突出して形成されている。
第2特別可変入賞球装置9Bにおいて第2大入賞口扉911及び第2大入賞口912を通過した遊技球が流下可能な遊技球流路950は、上方から下方に向けて延設され、遊技盤2の前面に形成されている。遊技球流路950は、第2大入賞口912に進入した遊技球が壁体903の右側壁に沿うように流下する主経路940(図15中実線に沿う領域)と、該主経路940の途中から左側に分岐する分岐路941(図15中点線に沿う領域)と、を有する。主経路940の下流側には、遊技球の第3カウントスイッチ24Bへ向けての流下を規制及び許容する第1規制部材921が設けられている。また、主経路940と分岐路941との間には、第2規制部材930が配設されている。
第2規制部材930は、上端が枢軸により枢支された板状部材からなり、第1規制部材921にて誘導される遊技球が主経路940側から接触したときに主経路940側から分岐路941側へ通過可能となるように移動(回動)可能であり、遊技球が分岐路941側から接触したときに分岐路941側から主経路940側へ通過が不能となる。つまり、第2規制部材930は、主経路940側から分岐路941側への遊技球の移動を許容するとともに、分岐路941側から主経路940側への遊技球の移動を規制する。
図15〜図17に示すように、第2特別可変入賞球装置9Bでは、基体901とカバー体902との間に、左右方向に延在する流路が形成される。その流路においては、流路を流下する遊技球の流下速度を低下させる複数の規制片965が形成されている。
規制片965は、基体901及びカバー体902のそれぞれの対向面に一体形成され、基体901から前方に突出する態様、または、カバー体902から後方に突出する態様でリブ状に形成されている。対向する規制片965間の寸法L3は、遊技球の直径R1よりも小さく形成されており、複数の規制片965は、前方から見て流路上を左側へ流下する遊技球に干渉することで、遊技球が前後方向成分の動きをもって蛇行する(所謂ジグザグ動作する)ように遊技球の流下方向を変更させて、その流下にかかる時間を、規制片965がない場合よりも遅延させる。これら複数の規制片965は、流路における遊技球の流下方向で、所定間隔を空けて並ぶように形成され、かつ、カバー体902及び基体901に交互に形成されている。
また、図16(B)及び図17(A)に示すように、第2大入賞口912が閉鎖状態であるときに、第2大入賞口扉911は、同時に例えば最大3個の遊技球が流下可能な面積を有している。したがって、図17(B)に示すように、第2大入賞口扉911が後退移動して第2大入賞口912が開放状態となったときには、1回の開放制御によって第2大入賞口912が短時間開放されたときであっても、同時に3個の遊技球が第2大入賞口912に進入することが可能となっている。
このように、本変形例では、第2大入賞口扉911を遊技球が通過するのに要する期間が長くなるようにするための規制片965を備え、第2特別可変入賞球装置9Bの開放期間において複数個の遊技球が進入可能としたため、短い開放期間でも第2特別可変入賞球装置9Bに複数の遊技球を一斉に進入させることが可能となるので、遊技の興趣が向上する。つまり、右打ちしていれば遊技球は第2特別可変入賞球装置9Bへ誘導され、第2大入賞口扉911上に滞留することになるので、遊技者にV入賞大当りの期待感を持たせることができる。
また、他の変形例として、第2特別可変入賞球装置9Bによる小当り遊技状態において、第2大入賞口扉911を所定開放期間(例えば、16msなど)開放状態とした後、所定閉鎖期間(例えば、1000msなど)閉鎖状態とする開閉動作を所定回(例えば、17回など)行う短開放制御を行い、所定個数(例えば、10個)の入賞が発生するか又は所定回の短開放制御を行うことにより小当り遊技状態を終了させてもよい。このような制御によって、大当り遊技状態における1ラウンド遊技の開放期間よりも開放期間が短い小当り遊技状態においても、大当り遊技状態における1のラウンド遊技と同等の数の遊技球を入賞可能とすることができる。
しかしながら、このようにした場合、第2大入賞口扉911が閉鎖状態であるときに、該第2大入賞口扉911により底面が形成される流路を流下する遊技球の流下速度は、上記した規制片965により低下されて流下の勢いが抑制されていることから、特に閉鎖状態にて第2大入賞口扉911の上面を遊技球が流下している状態で短開放制御が行われると、開放状態から閉鎖状態へ変化する際に、第2大入賞口扉911の上面にあった遊技球が落下するときに球噛みが発生しやすい。
そこで、第2大入賞口扉911の左側端部の下面と延設片903bの上端縁との間に隙間Cが形成されていることで、遊技球が第2大入賞口扉911とカバー体902との間で挟持され、第2大入賞口扉911の前面側上端縁上を転動し左側(下流側)に移動したとしても、該遊技球の左側への移動を遮る位置に延設片903bが存在しないため、遊技球が延設片903bの上端縁の上方を通過でき、第2大入賞口扉911の前面側上端縁とカバー体902の背面と延設片903bの上端縁との3点で強固に保持されることを回避できる。
尚、第2特別可変入賞球装置9Bによる小当り遊技状態において、所定個数(例えば、10個)の入賞が発生するものにおいて、小当り遊技状態の開始から所定個数よりも少ない特定数(例えば、9個)の遊技球に対して、V領域としての第3カウントスイッチ24Bに向けて誘導するように第1規制部材921を制御し、特定数の遊技球が第2特別可変入賞球装置9Bに入賞したことに応じて、特定数を超えて第2特別可変入賞球装置9Bに入賞した遊技球に対して、第4カウントスイッチ24Cに向けて誘導するように第1規制部材921を制御するようにしてもよい。このような制御によって、小当り遊技において、V入賞の頻度を高めることができる。
尚、本実施例では、可変進入手段として第2特別可変入賞球装置7Bを適用した形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変進入手段は、遊技球が進入する進入領域と、該進入領域を開閉する底面部材を備え、且つ底面部材が閉鎖状態において遊技媒体が流下する流路の底面として形成されるものであればよい。具体的には、変形例に示す前後方向にスライド移動可能な第1大入賞口扉910を有する第1特別可変入賞球装置9Aなどであってもよいし、スライド移動可能な開閉部材を有する普通可変入賞球装置6Bや一般入賞口などであってもよい。つまり、底面部材が、閉鎖状態において遊技媒体を進入口(入賞口)以外の方向(例えば、遊技盤面に沿う方向など)へ誘導する底面として形成されるものであればよい。
また、前記実施例では、可変進入手段として第2特別可変入賞球装置7B、第2特別可変入賞球装置9B、第1特別可変入賞球装置9Aを適用した形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、前記実施例のように遊技媒体の進入により入賞が発生するものだけでなく、例えば、遊技媒体の進入により入賞が発生しない演出用の可変進入手段であってもよい。
また、前記実施例では、進入領域を開閉する底面部材として、前後方向にスライド可能な第2大入賞口扉711,911や第1大入賞口扉910を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、閉鎖状態において遊技媒体が流下する流路の底面として形成されるものであればよく、例えば、左右方向にスライドするものであってもよい。
また、前記実施例では、第2大入賞口扉711,911や第1大入賞口扉910が所定角度傾斜して設けられる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものでなく、閉鎖状態において遊技球が流下可能であれば、第2大入賞口扉711などが水平方向を向くように構成してもよい。つまり、遊技球の流下する勢いによって遊技球が下流側に流下されるようにしてもよい。
また、前記実施例では、進入領域から進入した遊技球を特定領域と非特定領域とのいずれかに振り分ける振分部材として、前後にスライドする規制部材721または第1規制部材921を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、枢軸を中心として回動することにより遊技球を特定領域と非特定領域とのいずれかに振り分けてもよい。すなわち、振分部材は、遊技球の流下経路を変更できるものであればよい。
また、前記実施例では、小当り遊技状態における第2大入賞口712での球噛みの発生を抑制する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り遊技状態における第2大入賞口712での球噛みの発生も抑制できる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。
1 パチンコ遊技機
7B 第2特別可変入賞球装置
601 基体
602 カバー体
603 壁体
603b 延設片
711 第2大入賞口扉
711a 平坦面
711b 左側端部
712 第2大入賞口
C 隙間

Claims (1)

  1. 遊技が可能な遊技機であって、
    遊技媒体が進入し易い第1状態と進入不能または進入困難な第2状態とに変化する可変進入手段を備え、
    前記可変進入手段は、
    遊技媒体が流下する流路の底面として形成され進入領域を開閉する底面部材と、
    前記進入領域を形成するための形成部と、
    を有し、
    前記第2状態において、前記底面部材における遊技媒体流動方向の端部の下面と、前記形成部における前記端部に対応する箇所の上面と、の間に所定の隙間が形成される
    ことを特徴とする遊技機。
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JP2010246784A (ja) * 2009-04-17 2010-11-04 Sansei R&D:Kk 遊技機
JP2011212365A (ja) * 2010-04-01 2011-10-27 Kyoraku Sangyo Kk 可変入賞口装置および遊技機

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