JP2019000534A - 姿勢変更用マット、及び避難用移動具 - Google Patents

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Abstract

【課題】被介助者の仰向け姿勢から座位姿勢(または座位姿勢から仰向け姿勢)への移行を介助者が負担なく行える姿勢変更用マット、および災害時に介助者の負担を抑えて被介助者の移動を行える避難用移動具を提供する。【解決手段】マット本体1を、矩形型の形状から成る軟質の樹脂発泡体から構成する一方、このマット本体の長手側縁部L・Lに、第一スリット部11・11を、またこの第一スリット部と第二スリット部12・12をそれぞれ設けて、前記マット本体に背当て部B、座部H、脚置き部Fをそれぞれ形成し、更にマット本体の背当て部に第一ベルト部材2、またマット本体の脚置き部Fに第二ベルト部材3を付設して構成する。【選択図】図1

Description

本発明は、姿勢変更用器具の改良、詳しくは、被介助者の仰向け姿勢から座位姿勢(または座位姿勢から仰向け姿勢)への移行を介助者が負担なく行うことができ、しかも、座位姿勢に移行させた際に被介助者が安定した両膝立ちの姿勢をとることができる姿勢変更用マット、および災害時において介助者の負担を抑えて被介助者の移動を行える避難用移動具に関するものである。
周知のとおり、重い障がいを抱えた方や高齢者などの被介助者が在宅で日常生活を送るためには、家族によるサポートが不可欠であり、特に被介助者が食事する際や移動する際には、介助者が被介助者の身体を抱き上げて被介助者の姿勢を変える必要があるため、介助者にかかる身体的・精神的負担は非常に大きい(特に被介助者が子供から大人に成長すると体格が大きくなった分、介助者の負担も大きくなる)。
そこで、従来においては、リクライニング機能を有する介助用の椅子も開発されているが、高価でコスト負担が大きいため、介助者が気軽に購入できないという問題がある。また電気式のリクライニング椅子は大型であるため、椅子の移動も難しく屋外での使用も難しい。またこの種のリクライニング椅子は、日常生活において頻繁に介助が必要となるベッド上での使用ができないという欠点もある。
一方、従来においては、ベッド上で寝ている被介助者に吊り具を装着してリフト装置で吊り上げる介助用の器具(例えば、特許文献1〜3参照)も公知となっているが、この種の器具は、基本的に被介助者をベッドから車椅子や浴槽に移動させる際に使用されるため、リフト装置が設置される場所がベッド周りや浴室に限定されてしまう。そのため、被介助者の生活空間や屋外で場所を選ばずに使用することはできない。
また上記特許文献3中には、マット型の形態から椅子型の形態に変形できる姿勢変更用の吊り具も開示されているが、この文献3中に記載されている構造では、器具を椅子型に変形させて被介助者の姿勢を座位姿勢に移行した際に、被介助者の姿勢を安定させることができないため、被介助者の臀部位置が前側にズレて椅子からずり落ちたり、被介助者の上半身が背凭れから椅子の横側に倒れてしまう危険がある。
ところで、福祉分野においては、介助が必要な障がい者や高齢者を、地震や火災等の災害時に安全な場所まで迅速に避難させるための方法についての関心も高く、従来においては、このような避難用具として抱っこやおんぶを補助するための器具が開発されているものの、抱っこやおんぶをしながらの移動は介助者にとって身体的負担が大きいため、長距離を素早く移動させることができないという課題がある。
特開2009−261480号公報 特開2010−75536号公報 実開平5−58131号公報
本発明は、上記の如き問題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、被介助者の仰向け姿勢から座位姿勢(または座位姿勢から仰向け姿勢)への移行を介助者が負担なく行えるだけでなく、屋内や屋外の様々な場所で使用することができ、しかも、介助者のコスト負担も小さく、被介助者を安定した座位姿勢に保持できる姿勢変更用マット、および災害時に介助者の負担を抑えて被介助者の移動を行える避難用移動具を提供することにある。
本発明者が上記課題を解決するために採用した手段を添付図面を参照して説明すれば次のとおりである。
即ち、本発明は、仰向け姿勢から座位姿勢、或いは座位姿勢から仰向け姿勢に姿勢変更を行うための姿勢変更用マットにおいて、マット本体1を、一対の長手側縁部L・Lと短手側縁部S1・S2とを有する矩形型の形状から成る軟質の樹脂発泡体から構成する一方、このマット本体1の長手側縁部L・Lに、中央付近の位置からマット内側にかけて第一スリット部11・11を、またこの第一スリット部11・11と一方の短手側縁部S1との中間位置からマット内側にかけて第二スリット部12・12をそれぞれ設けて、前記マット本体1における第一スリット部11・11と他方の短手側縁部S2との間に背当て部B、また第一スリット部11・11と第二スリット部12・12との間に座部H、また第二スリット部12・12と一方の短手側縁部S1との間に脚置き部Fをそれぞれ形成した点に特徴がある(図1参照)。
そして更に、本発明においては、上記マット本体1の背当て部Bに、端部にジョイント具21・21を備えた第一ベルト部材2、またマット本体1の脚置き部Fに、端部に前記第一ベルト部材2のジョイント具21・21と対になるジョイント具31・31を備えた第二ベルト部材3を、それぞれ長手側縁部L・Lから外側に延びるように付設して、これら第一ベルト部材2と第二ベルト部材3のジョイント具21・31同士を、前記脚置き部Fを座部Hに対して屈曲させた状態で連結可能に構成した特徴がある(図1、図4参照)。
また上記マット本体1の背当て部Bの裏面および脚置き部Fの裏面には、マット本体1を椅子型に変形させたとき、背当て部Bや脚置き部Fの短手方向の中央部が大きく変形しないように硬質材料から成る補強板4を固定するのが好ましい(図2参照)。
また上記マット本体1の材料に関しては、マット本体1の変形作業を安全かつスムーズに行えるように低反発ウレタンフォームを使用するのが好ましい。
また本発明においては、上記マット本体1の椅子型の形態を維持できるように、マット本体1の背当て部Bを座部Hに対して屈曲させた状態で、背当て部B下方に配置してマット本体1に取り付けられる背当て支持具6を含んで構成することができる(図5参照)。
なお本発明では、上記背当て支持具6を半楕円型の板体を湾曲させた形状とし、更に背当て支持具6の両端部に設けられた下向きの止着凸部61・61を、マット本体1の座部Hに形成された嵌込凹部14・14に嵌合させて、背当て支持具6をマット本体1に取り付け可能に構成することができる(図5、図6参照)。
また本発明においては、上記姿勢変更用マットに、姿勢変更用マットを椅子型の形態で内側に挿入可能なリング型の浮き輪7、及びこの浮き輪7が載置される硬質材料から成る置き台81を備えた滑走具8を加えることにより避難用移動具としても使用することができる。なお滑走具8の代わりに、上記浮き輪7を載置可能な台車を使用することもできる(図8参照)。
本発明では、矩形型の軟質樹脂発泡体から成るマット本体の両サイドに、二本ずつスリットを入れて背当て部と座部と脚置き部を形成し、更に背当て部と脚置き部にそれぞれベルト部材を付設して構成したことにより、脚置き部を起立させてベルト部材を連結し、その状態で背当て部を起立させるだけで、被介助者を抱え上げずに仰向き姿勢から両膝立ちの座位姿勢に移行することができる。
また上記のようにマット本体を椅子型に変形させて座位姿勢に移行した際には、被介護者の上半身と下半身を、ベルト部材によって湾曲変形させた背当て部と脚置き部によって包み込むことができるため、臀部の位置がズレたり上半身が横側に倒れるような心配はなく安定した座位姿勢をとることができる。また上記と逆の手順でマット本体を変形させることにより座位姿勢から仰向け姿勢に簡単に戻すこともできる。
また本発明においては、上記マット本体を持ち運んで使用することができるため、ベッド上だけでなく屋内や屋外の好きな場所で使用することもできる。また本発明のマット具は、リクライニング椅子などと比較して安価に製造できるため、介助者のコストも抑えることができる。
一方、本発明においては、上記マット本体に浮き輪と滑走具(または台車)を加えることで避難用移動具としても使用でき、その際には、椅子型に変形させたマット本体を滑走具(または台車)上の浮き輪内に嵌め込んで、滑走具(または台車)を引っ張る(または押す)だけで被介助者を移動させることができるため、介助者の身体的負担を抑えてスムーズに避難を行うことができる。
したがって、本発明により、介助作業にかかる身体的負担を軽減して被介助者の日常生活(食事や移動)のサポートをより簡単に行える姿勢変更用マット、および地震や火災等の災害時に迅速に被介助者の避難を行える避難用移動具を提供できることから、本発明の実用的利用価値は頗る高い。
本発明の実施例1における姿勢変更用マットの表面側を表わす全体斜視図である。 本発明の実施例1における姿勢変更用マットの裏面側を表わす全体斜視図である。 本発明の実施例1における姿勢変更用マットの使用状態を表わす状態説明図である。 本発明の実施例1における姿勢変更用マットの使用状態を表わす状態説明図である。 本発明の実施例1における姿勢変更用マットの使用状態を表わす状態説明図である。 本発明の実施例1におけるヘッドレストの取付け構造を表わす分解斜視図である。 本発明の実施例1における背当て支持具を表わす全体斜視図である。 本発明の実施例2における避難用移動具を表わす全体斜視図である。
『実施例1』
本発明の実施例1について、図1〜図7に基いて以下に説明する。なお同図において、符号1で指示するものは、マット本体であり、符号2で指示するものは、第一ベルト部材である。また符号3で指示するものは、第二ベルト部材であり、符号4で指示するものは、補強板である。また符号5で指示するものは、ヘッドレストであり、符号6で指示するものは、背当て支持具である。
「姿勢変更用マットの構成」
[1]基本構成について
まず本実施例では、図1及び図2に示すように、姿勢変更用マットのマット本体1を、矩形型の形状から成る軟質の樹脂発泡体から構成している。またこの矩形型のマット本体1の長手側縁部L・Lには、中央付近の位置からマット内側にかけて第一スリット部11・11を形成し、更にこの第一スリット部11・11と一方の短手側縁部S1との中間位置には、マット内側にかけて第二スリット部12・12を設けている。
これにより、上記第一スリット部11・11(境界線X)と他方の短手側縁部S2との間に背当て部B、また上記第一スリット部11・11(境界線X)と第二スリット部12・12(境界線Y)との間に座部H、また上記第二スリット部12・12(境界線Y)と一方の短手側縁部S1との間に脚置き部Fをそれぞれ形成して、マット本体1を3つの領域に分割している。
また上記マット本体1の背当て部Bには、図1及び図2に示すように、ジョイント具21・21を端部に備えた第一ベルト部材2を付設すると共に、マット本体1の脚置き部Fにも、前記第一ベルト部材2のジョイント具21・21と対になるジョイント具31・31を端部に備えた第二ベルト部材3を付設している。またこれらのベルト部材は、それぞれ長手側縁部L・Lから外側に延びるように付設している。
[2]使用法用について
次に上記姿勢変更用マットの使用方法について図3〜5に基いて説明する。まず図3に示すように、ベッド上(または床上)に敷かれた平板型のマット本体1上に、両脚を伸ばした仰向けの姿勢で被介助者を寝かせる。この際、背当て部B上に被介助者の上半身が、また脚置き部F上に被介助者の下半身が載るように被介助者の身体の位置を調整する。
その後、被介助者を寝かせた状態のまま、図3に示すマット本体1の一方の短辺部S1側(被介助者の下肢側)を第二スリット部12・12の位置で折り曲げて脚置き部Fを起立させ、更にこの脚置き部F側の第二ベルト部材3と、背当て部B側の第一ベルト部材2のジョイント具21・31同士を、図4に示すように脚置き部Fを座部Hに対して屈曲させた状態で連結して、被介助者の姿勢を両脚を伸ばした状態から両膝立ちの状態に移行させる。
そして、上記のようにマット本体1の脚置き部Fを起立させた後は、図3に示すマット本体1の他方の短辺部S2側(被介助者の上肢側)を第一スリット部11・11の位置で折り曲げて背当て部Bを起立させ、図5に示すようにマット本体1を椅子型に変形させて被介助者の姿勢を両膝立ちの座位姿勢に移行させる。これにより、被介助者の姿勢変更を抱きかかえずに行うことができる。
なお、被介助者を座位姿勢から仰向け姿勢に移行する場合には、上記図3〜図5に示す手順を反対に行えばよく、具体的には、まず図5に示す状態から背凭れ部Bを倒して図4に示す被介助者を両膝立ちの仰向け姿勢にした後、第一ベルト部材2と第二ベルト部材3の連結を解除して脚置き部Fを倒せば、被介助者の姿勢を図3に示す両脚を伸ばした仰向け姿勢に戻すことができる。
また図5に示すように、マット本体1を椅子型に変形させた際には、軟質樹脂発泡体から成るマット本体1の背当て部Bと脚置き部Fの両側(特にスリット近傍部位)を、連結した第一ベルト部材2と第二ベルト部材3で締め付けて湾曲させることができるため、被介助者の上半身と下半身を背当て部Bと脚起き部Fの両側で包み込んで被介助者の座位姿勢を安定させることができる。
[3]マット本体について
次に上記姿勢変更用マットの各構成要素について説明する。まずマット本体1の材質に関しては、本実施例では、被介助者が仰向け姿勢や座位姿勢のときに不快や固さを感じず、またマット本体1を屈曲変形させた時に大きな反発力が生じない低反発ウレタンフォームを使用しているが、それ以外の材料を使用することもでき、例えば、軟質の塩化ビニル樹脂発泡体やEVA樹脂発泡体などを使用することもできる。
また上記マット本体1の材質に関しては、マット本体1を椅子型に変形させた際、背当て部Bや脚置き部Fの形態がある程度保持されるものが好ましく、柔軟性が高すぎる(剛性が低すぎる)材料は避けるのが好ましい。なお軟質ウレタンフォームとしては、発泡倍率が約10〜60倍、見かけ密度が16〜100kg/m3程度のものを使用するのが好ましい。
また上記マット本体1の第一スリット部11・11に関しては、マット本体1を椅子型に変形させたとき、背当て部Bの両側が湾曲し易いように、背当て部B側から座部H側に斜め方向に切り込みを入れて形成するのが好ましい(図1参照)。また同様に第二スリット部12・12に関しても、マット本体1を椅子型に変形させたとき、脚置き部Fの両側が湾曲し易いように、脚置き部Fから座部H側に斜め方向に切り込みを入れて形成するのが好ましい(図1参照)。
また本実施例では、上記第一スリット部11・11と第二スリット部12・12の内側の端部に、図1に示すように円形の端孔部11a・12aを設けて、マット本体1の屈曲変形を容易に行えるようにしている。なおこの端孔部11a・12aについては、マット本体1を屈曲させて脚起き部Fや背当て部Bを起立させる際に、マット本体1の潰れや摩擦抵抗が起き難くなる空隙さえ形成できれば形状は特に限定されない。
また本実施例では、上記第一スリット部11・11と第二スリット部12・12の外側の端部に、切欠き部11b・12bを設けることにより、脚起き部Fや背当て部Bの両側部が湾曲変形し易くなるようにしている。なおこの切欠部11b・12bの形状については、背当て部Bと座部H間の隙間、または脚置き部Fと座部H間の隙間が、スリットの内側から外側に向かって徐々に大きくなる形状であれば特に限定されない。
[4]第一ベルト部材について
また上記第一ベルト部材2に関しては、本実施例では合成繊維の糸を織って成る帯材を使用しているが、非伸縮性の帯状または紐状の材料であれば、布製のものだけでなく革製やゴム製のものを使用することもできる。また第一ベルト部材2の両端部に設けられたジョイント具21・21に関しては、本実施例ではプラスチック製のバックル部材を使用しているが、面ファスナやフック部材、釦部材などを使用することもできる。
また本実施例では、図2に示すように、上記第一ベルト部材2に長さ調整具22・22を設けて脚置き部Bの起立角度を調整できるようにしている。また本実施例では、上記第一ベルト部材2として、両側にジョイント具21・21を備えた一本の帯材を使用しているが、マット本体1の背当て部Bの裏側に補強板を配置する場合(詳細は後述する)には、帯材を二本に分割して各帯材の一端を補強板に取着することもできる。
また上記第一ベルト部材2の固定手段に関しては、本実施例では、図1及び図2に示すように、マット本体1の両側に挿通孔13・13…を二つずつ並べて形成し、これらの挿通孔13・13に第一ベルト部材2を通して、第一ベルト部材2がマット本体1の表裏を通るように蛇行させることにより、第一ベルト部材2をマット本体1に固定しているが、他の接着等の固定手段を採用することもできる。
[5]第二ベルト部材について
また上記第二ベルト部材3に関しては、本実施例では第一ベルト部材2と同様、合成繊維の糸を織って成る帯材を使用しているが、非伸縮性の帯状または紐状の材料であれば、布製のものだけでなく革製やゴム製のものを使用することもできる。また第二ベルト部材3の両端部に設けられたジョイント具31・31に関しても、本実施例ではプラスチック製のバックル部材を使用しているが、面ファスナやフック部材、釦部材などを使用することもできる。
また本実施例では、図2に示すように、上記第二ベルト部材3に長さ調整具32・32を設けて脚置き部Bの起立角度を調整できるようにしている。なお本実施例では、上記第二ベルト部材3として、両側にジョイント具31・31を備えた一本の帯材を使用しているが、マット本体1の脚置き部Fの裏側に補強板を配置する場合(詳細は後述する)には、帯材を二本に分割して各帯材の一端を補強板に取着することもできる。
また上記第二ベルト部材3の固定手段に関しては、本実施例では、図1及び図2に示すように、マット本体1の両側に挿通孔13・13…を二つずつ並べて形成し、これらの挿通孔13・13に第二ベルト部材3を通して、第二ベルト部材3がマット本体1の表裏を通るように蛇行させることにより、第二ベルト部材3をマット本体1に固定しているが、他の接着等の固定手段を採用することもできる。
[6]補強板について
また本実施例においては、図2に示すように、上記マット本体1の背当て部Bの裏面および脚置き部Fの裏面に、硬質材料から成る補強板4を固定している。これにより、マット本体1を椅子型に変形させたとき、背当て部Bや脚置き部Fにおける短手方向の中央部(両側以外の部分)の湾曲変形を抑えることができる。なお本実施例では、補強板4の材料として、プラスチック板を使用しているが、硬質材料であれば木板や金属板を使用することもできる。
また上記補強板4の固定手段に関しては、本実施例では、図2に示すように補強板4の両側に挿通孔41・41を設けてこの挿通孔41・41に第一ベルト部材2や第二ベルト部材3を通すことによって固定しているが、マット本体1にポケットを形成して挿入したり、また接着や面ファスナで固定したりする等の手段を採用することもできる。また第一ベルト部材2や第二ベルト部材3を二本に分割して構成する場合には、分割された各ベルトの一端を補強板4の挿通孔に取着して構成することもできる。
[7]ヘッドレストについて
一方、本実施例では、図1及び図6に示すように、マット本体1とは別体のヘッドレスト5を使用し、このヘッドレスト5をマット本体1の背当て部Bに凹凸嵌合させて固定している。具体的には、平板型の軟質発泡樹脂から成るヘッドレスト5の基部に止着凸部51・51を設け、この止着凸部51・51をマット本体1の背凭れ部Bに設けた嵌込凹部14・14に斜め方向に差し込んでヘッドレスト5をマット本体1に固定している。
これにより図3〜図5に示すようにヘッドレスト5によって被介助者の頭部が支持されるため、仰向け姿勢や座位姿勢をより安定させることができる。なお本実施例では、上記ヘッドレスト5の材質として、マット本体1と同様の低反発ウレタンフォームを使用しているが、マット本体1と異なる軟質発泡樹脂を使用することもでき、発泡樹脂以外の素材を使用することもできる。
また本実施例では、ヘッドレスト5を平板型の形状としているが、形状も円柱型や角柱型などの他の形状を採用することもできる。また本実施例では、ヘッドレスト5をマット本体1と別体の部材として構成しているが、マット本体1の背凭れ部Bの所定部位に肉厚の隆起部を形成して、その部位をヘッドレスト5として使用することもできる。
[8]背当て支持具
他方、本実施例では、図5に示すように、マット本体1を椅子型(背当て部Bを座部Hに対して屈曲させた形態)に変形させたとき、背当て部B下方に配置して取り付けが行える背当て支持具6を使用している。これにより、背当て部Bが倒れなくなるため、マット本体1を椅子型の形態のまま維持することができる。
なお本実施例では、上記背当て支持具6を、図7に示すように半楕円型の板体を湾曲させた形状として、その両端部に下向きの止着凸部41・41を設け、この止着凸部61・61をマット本体1の座部Hに形成された嵌込凹部14・14(図1参照)に嵌合させて、背当て支持具6をマット本体1に取り付けできるようにしている。
また本実施例では、上記背当て支持具6の止着凸部61・61を、図5に示すように座部Hの嵌込凹部13・13に挿入した後、マット本体1の座部Hの裏面側に突き出た止着凸部61・61のスリット部62(図7参照)に対し板状の抜止め金具Mを差し込んで、背当て支持具6がマット本体1から外れないようにしている。
また本実施例では、図7に示すように、上記背当て支持具6に、両側に挿通孔63・63を有する板状の軟質樹脂発泡体を使用して、これらの挿通孔63・63に変形用ベルト64の両端部を通し、更に変形用ベルト64の両端部に留め具として長さ調整具65(図5参照)を取着して構成している。これにより、背当て支持具6に横方向に掛け渡される変形用ベルト64の長さを短くするだけで、軟質樹脂発泡体を湾曲変形させることができる。また未使用時には平板型の形態に戻せるため、背当て支持具6をコンパクトに収納できる。
また上記背当て支持具6に関しては、材料として樹脂発泡体以外の軟質材料や硬質材料を使用することもでき、また形状に関しても、複数の支柱を備えた形態やブロック型の形態とすることもできる。またマット本体1に帯する背当て用支持具6の固定手段に関しても、凹凸嵌合だけでなく面ファスナ等の固定手段を採用することもできる。
『実施例2』
「避難用移動具の構成と使用方法」
[1]基本構成について
次に本発明の実施例2について図8に基いて説明する。なお図中、符号7で指示するものは、浮き輪であり、符号8で指示するものは、滑走具である。この実施例では、実施例1のマット本体1に加え、所定大きさのリング型の浮き輪7、および硬質材料から成る置き台81を備えた滑走具8を含んで構成している。
これにより、上記浮き輪7の中央の孔部分に椅子型のマット本体1を入れ込んで、浮き輪7を牽引用滑走具8の置き台81上に載置するだけで、マット本体1上の被介助者を滑走具3ごと移動させることができる。またこの際、浮き輪7は移動時の衝撃を和らげる機能を果たすため、被介助者が衝撃で怪我をする危険も防止できる。
[2]浮き輪について
なお上記浮き輪7に関しては、軟質の合成樹脂材料やエラストマー材料から成るO型(ドーナツ型)の空気袋を使用することができる。また浮き輪7の大きさは、中央の孔部分にマット部材1を入れ込んだとき、マット本体1の座部Hの両側が浮き輪7の裏側に引っ掛かる程度の大きさであることが好ましく、これにより抜け止め効果が得られるため、移動時の衝撃でマット本体1が浮き輪7から抜けて脱落する危険を防止できる。
[3]滑走具について
また上記滑走具8の置き台81に関しては、本実施例では、移動時の摩擦抵抗を小さくするために表面に凹凸を有するプラスチック板(浴槽の巻き蓋のような形状)を使用しているが、材料には硬質で耐摩耗性が高い材料であればプラスチック材料以外の金属材料などを使用することもできる。また形状に関しても、スキー板のような細長い板体を底部に備えた雪そり型の形状を採用することもできる。
また上記滑走具8に関しては、本実施例では、ロープ状またはベルト状の牽引部材82を付設して構成しているが、置き台81に把手部を設けて押して移動できるように構成することもできる。また滑走具8の代わりに、浮き輪7を載置可能な車輪付きの台車を使用することもでき、その場合には、一般的な把手付きの台車だけでなく、ロープ状またはベルト状の牽引部材が付設されたタイプの台車を使用することもできる。
[4]クッション具について
また本実施例では、図8に示すように、被介助者の上半身と下半身の間にクッション具9を配置しており、これにより滑走具8で移動する際、段差等で強い衝撃が生じたとしても膝が上半身にぶつかることがないため、被介助者が怪我をする危険を防止できる。また本実施例では、より安全性を高めるために腕の下にも配置できるU型のクッション具9を使用すると共に、このクッション具9を、両端に取り付けられたベルト部材91・91を図2に示す補強板4に固定したジョイント具92・92に連結してマットに装着している。
本発明は、概ね上記のように構成されるが、本発明は図示の実施形態に限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内において種々の変更が可能であって、例えば、マット本体1の用途に関しては、マットや椅子としての用途、避難用移動具としての用途だけでなく、吊下げベルトの固定金具をマット本体に付設してリフト用の吊り具としても使用でき、何れのものも本発明の技術的範囲に属する。
1 マット本体
11 第一スリット部
11a 端孔部
11b 切欠部
12 第二スリット部
12a 端孔部
12b 切欠部
13 挿通孔
14 嵌込凹部
2 第一ベルト部材
21 ジョイント具
22 長さ調整具
3 第二ベルト部材
31 ジョイント具
32 長さ調整具
4 補強板
41 挿通孔
5 ヘッドレスト
6 背当て支持具
61 止着凸部
62 スリット部
63 挿通孔
64 変形用ベルト
65 長さ調整具
7 浮き輪
8 滑走具
81 置き台
82 牽引部材
9 クッション具
91 ベルト部材
92 ジョイント具
L 長手側縁部
S 短手側縁部
B 背当て部
H 座部
F 脚置き部
M 抜止め用金具

Claims (6)

  1. 仰向け姿勢から座位姿勢、或いは座位姿勢から仰向け姿勢に姿勢変更を行うための姿勢変更用マットであって、
    マット本体(1)が、一対の長手側縁部(L)(L)と短手側縁部(S1)(S2)とを有する矩形型の軟質樹脂発泡体から構成されている一方、
    このマット本体(1)の長手側縁部(L)(L)には、中央付近の位置からマット内側にかけて第一スリット部(11)(11)が、またこの第一スリット部(11)(11)と一方の短手側縁部(S1)との中間位置からマット内側にかけて第二スリット部(12)(12)がそれぞれ設けられて、
    前記マット本体(1)における第一スリット部(11)(11)と他方の短手側縁部(S2)との間に背当て部(B)、また第一スリット部(11)(11)と第二スリット部(12)(12)との間に座部(H)、また第二スリット部(12)(12)と一方の短手側縁部(S1)との間に脚置き部(F)がそれぞれ形成されており、
    更に前記マット本体(1)の背当て部(B)に、ジョイント具(21)(21)を端部に備えた第一ベルト部材(2)、またマット本体(1)の脚置き部(F)に、前記第一ベルト部材(2)のジョイント具(21)(21)と対になるジョイント具(31)(31)を端部に備えた第二ベルト部材(3)が、それぞれ長手側縁部(L)(L)から外側に延びるように付設されて、
    これら第一ベルト部材(2)と第二ベルト部材(3)のジョイント具(21)(31)同士が、前記脚置き部(F)を座部(H)に対して屈曲させた状態で連結可能となっていることを特徴とする姿勢変更用マット。
  2. マット本体(1)の背当て部(B)の裏面、及び脚置き部(F)の裏面に硬質材料から成る補強板(4)が固定されていることを特徴とする請求項1記載の姿勢変更用マット。
  3. マット本体(1)の材料として低反発ウレタンフォームが使用されていることを特徴とする請求項1または2に記載の姿勢変更用マット。
  4. マット本体(1)の背当て部(B)を座部(H)に対して屈曲させた状態で、背当て部(B)下方に配置してマット本体(1)に取り付けられる背当て支持具(6)を含んで構成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の姿勢変更用マット。
  5. 背当て支持具(6)が半楕円型の板体を湾曲させた形状を成し、更にこの背当て支持具(6)の両端部に設けられた下向きの止着凸部(61)(61)を、マット本体(1)の座部(H)に形成された嵌込凹部(14)(14)に嵌合させて、背当て支持具(6)がマット本体(1)に取り付け可能となっていることを特徴とする請求項4記載の姿勢変更用マット。
  6. 請求項1記載の姿勢変更用マットと、この姿勢変更用マットを椅子型の形態で内側に挿入可能なリング型の浮き輪7と、この浮き輪7を載置可能な硬質材料から成る置き台81を備えた滑走具8、或いは前記浮き輪7を載置可能な台車とを含んで構成されていることを特徴とする避難用移動具。
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