JP2019000305A - 調製装置及び調製方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業性を向上でき、重曹を水に溶解することによって調製するB濃縮液の場合には、pH値の変動を抑制できる、調製装置を、提供すること。【解決手段】所定量の水に透析液用固形剤を溶解することによって透析液用濃縮液を調製する調製装置10であって、所定量の水を貯留するためのタンク1と、タンク1内に貯留された水を攪拌できるように、タンク1内に設置された、遠心式攪拌体2と、攪拌体2を回転駆動する駆動部3と、を備えており、遠心式攪拌体2は、鉛直回転軸20によって回転するよう設けられており、表面に、吸込口と、該吸込口に内部流路を介して連通した吐出口と、を有しており、遠心力によって、水を、吸込口から吸い込んで内部流路を通して吐出口から吐出するようになっている。【選択図】図1

Description

本発明は、所定量の水に透析液用固形剤を溶解することによって透析液用濃縮液を調製する、調製装置及び調製方法に関する。
透析液用固形剤としては、電解質成分等を含むA剤と重曹を主成分とするB剤とが使用される場合がある。そして、透析液は、A剤を水に溶解することによって調製したA濃縮液と、B剤を水に溶解することによって調製したB濃縮液とを、所定の割合で且つ所定量の水で希釈して、調製されている。これらの調製は、透析液の使用時に行われている。そして、従来では、これらの調製は、翼式攪拌体を用いて行われていた。すなわち、図15に示されるように、タンク1内に、水及び透析液用固形剤を投入し、それらを翼式攪拌体9で攪拌し、それによって、透析液用固形剤を水に溶解している。
特許第4418019号 特許第5690438号
しかしながら、翼式攪拌体9を用いて調製を行った場合には、特にB濃縮液を調製する際において、次のような不具合があった。
(a)比較的長い溶解時間を必要とし、よって、作業性が悪い。
(b)水の量によっては溶解できないことがある。
(c)攪拌によって水面が泡立って二酸化炭素が発生することにより、pHが大きく変動することがある。
なお、特許文献1には、翼式攪拌体9とは異なる遠心式攪拌体が示されているが、その遠心式攪拌体を透析液用濃縮液の調製に使用することは、全く示されていない。
本発明は、上記のような不具合を解消できる、調製装置及び調製方法を、提供することを目的としている。
本発明の第1態様は、所定量の水に透析液用固形剤を溶解することによって透析液用濃縮液を調製する調製装置であって、
所定量の水を貯留するためのタンクと、
前記タンク内に貯留された水を攪拌できるように、前記タンク内に設置された、遠心式攪拌体と、
前記攪拌体を回転駆動する駆動部と、
を備えており、
前記遠心式攪拌体は、鉛直回転軸によって回転するよう設けられており、表面に、吸込口と、該吸込口に内部流路を介して連通した吐出口と、を有しており、遠心力によって、水を、前記吸込口から吸い込んで前記内部流路を通して前記吐出口から吐出するようになっている、
ことを特徴としている。
本発明の第2態様は、所定量の水に透析液用固形剤を溶解することによって透析液用濃縮液を調製する調製方法であって、
透析液用固形剤が投入されたタンク内の水を、遠心式攪拌体によって攪拌する、攪拌工程を、有しており、
前記遠心式攪拌体は、鉛直回転軸によって回転するよう設けられており、表面に、吸込口と、該吸込口に内部流路を介して連通した吐出口と、を有しており、遠心力によって、水を、前記吸込口から吸い込んで前記内部流路を通して前記吐出口から吐出するようになっており、
前記攪拌工程においては、前記タンク内に貯留された水の水面と前記攪拌体の前記吐出口の中心との間の上下距離が第1距離である場合に、前記攪拌体を第1回転速度で回転させ、前記上下距離が第2距離である場合に、前記攪拌体を第2回転速度で回転させるようになっており、
前記第2距離は、前記第1距離よりも短く、設定されており、
前記第2回転速度は、前記第1回転速度よりも遅い速度に、設定されている、
ことを特徴としている。
本発明によれば、遠心式攪拌体によって攪拌を行うので、タンク内の水を満遍なく効果的に掻き回すことができる。したがって、溶解時間を短縮でき、よって、作業性を向上できる。特に、重曹を主成分とするB剤を水に溶解することによって調製するB濃縮液の場合には、pH値の変動を抑制できる。
本発明の一実施形態の調製装置を示す全体斜視図である。 タンクの部分断面正面部分図である。 遠心式攪拌体の下方斜視図である。 図3のIV矢視図である。 遠心式攪拌体により生じる水流を示す正面断面図である。 スペーサ部材を示す斜視図である。 スペーサ部材によってタンクを傾斜させた状態を示す正面図である。 高さ位置Hを変えた場合の調製結果を示す図である。 遠心式攪拌体の回転速度を変えた場合の調製結果を示す図である。 第1回転速度の場合における各水量での調製結果を示す図である。 第2回転速度の場合における各水量での調製結果を示す図である。 タンク傾斜角度とタンク内残液量との関係を示す図である。 本実施形態の調製装置による調製結果を示す図である。 翼式攪拌体を用いた場合との比較結果を示す図である。 翼式攪拌体を用いた従来の装置の部分断面正面部分図である。
図1は、本発明の一実施形態の調製装置を示す全体斜視図である。この調製装置10は、所定量の水を貯留するためのタンク1と、タンク1内に貯留された水を攪拌できるように、タンク1内に設置された、遠心式攪拌体2と、攪拌体2を回転駆動する駆動部3と、を備えている。
タンク1は、台4上に載置されている。駆動部3には、駆動制御部5が接続されている。タンク1の排出口11には、外部流出管12が連結されている。外部流出管12の先端は、溶け残った透析液用固形剤や異物等がタンク1から流出することを防ぐためのフィルタ部材を介して、台4より下方に位置する貯留容器6に連結されている。
図2は、タンク1の部分断面正面部分図である。図3は、遠心式攪拌体2の下方斜視図である。図4は、図3のIV矢視図である。タンク1は、上開きの円筒体である。タンク1の側面101には、水量を示す目盛が付されている。遠心式攪拌体2は、鉛直回転軸20によって回転するよう設けられており、表面に、吸込口21と、吸込口21に内部流路22を介して連通した吐出口23と、を有している。ここでは、5個の同じ大きさの吸込口21が、攪拌体2の下面28に、周方向に等間隔に、形成されている。内部流路22は、吸込口21から鉛直に上方へ延び、更に横方向に延びて、吐出口23に連通している。攪拌体2の周面29には、5個の同じ大きさの吐出口23が等間隔に形成されている。遠心式攪拌体2は、タンク1の中央に、且つ、所定の高さ位置H(図5)に、配置されている。なお、高さ位置Hは、タンク1の底面102から吐出口23の中心までの距離である。
上記構成の遠心式攪拌体2は、タンク1内の水を攪拌すると、図5に示されるような水流を生じさせるようになっている。すなわち、攪拌体2が回転すると、水が吸込口21から吸い込まれて内部流路22を通って吐出口23から吐出されるという水流Aが、生じる。そして、この水流Aに伴って、攪拌体2の上方の水を掻き回す水流B、攪拌体2から下方に向かう水流C、及び、タンク1の底面102の中央から上方へ水を掻き上げる水流Dが、生じる。このように、攪拌体2によれば、水面Zを殆ど波立たせることなく、タンク1内の水を満遍なく効果的に掻き回すことができる。なお、図5の遠心式攪拌体2は、図4のV−V断面図に相当している。
排出口11は、タンク1の側面101の底部付近に、設けられている。排出口11には、内部流入路13が連結されている。内部流入路13は、先端の流入開口131がタンク1の底面102に対して僅かな隙間Wを隔てて位置している。したがって、排出口11においては、内部流入路13及び外部流出管12を有しているために、サイホンの原理が作用するようになっている。なお、排出口11の中心は、底面102から上下距離T1に位置しており、流入開口131の中心は、側面101から水平距離T2に位置している。
調整装置10は、更に、タンク1を排出口11側に傾斜させるための傾斜機構を、有している。具体的には、タンク1の、排出口11とは反対側に、図6に示されるように、タンク1の底面102の下に差し込むスペーサ部材41が、設けられている。スペーサ部材41は、スペーサ本体411とハンドル412とからなっており、ハンドル412を軸413周りに矢印R方向に回動させることにより、スペーサ本体411をタンク1の底面102の下に出し入れするようになっている。スペーサ部材41は、スペーサ本体411を底面102の下に差し込むことにより、タンク1を水平に対して角度α(図7)だけ傾斜するようになっている。
駆動制御部5は、攪拌体2の回転速度Sを、第1回転速度S1と第2回転速度S2との間で切り替えるように、駆動部3を制御するようになっている。すなわち、駆動制御部5は、図5に示されるように、タンク1内に貯留された水の水面Zと攪拌体2の吐出口23の中心との間の上下距離Lが第1距離L1である場合に、第1回転速度S1を採用でき、上下距離Lが第2距離L2である場合に、第2回転速度S2を採用できるようになっている。なお、L1>L2、及び、S1>S2である。
透析液用固形剤が重曹を主成分とする場合、すなわち、B剤を水に溶解することによってB濃縮液を調製する場合には、上下距離Lが第1距離L1である場合に採用する第1回転速度S1は、攪拌による泡立ちが水面Zに生じない値に、設定されており、上下距離Lが第2距離L2である場合に採用する第2回転速度S2は、攪拌による泡立ちが水面Zに生じない値に、設定されている。なお、本明細書中において、「重曹を主成分とするB剤」は、重曹のみを含むB剤と、重曹に加え、例えば少量の塩化ナトリウム等の添加物を含む、B剤と、を意味する。
次に、上記構成の調製装置10を用いて、例えば重曹を主成分とするB剤を水に溶解することによってB濃縮液を調製する場合について、説明する。
(1)まず、タンク1内に、透析液用固形剤であるB剤と所定量Vの水とを投入する。
(2)次に、駆動制御部5によって、攪拌体2の回転速度Sを第1回転速度S1又は第2回転速度S2に設定し、攪拌体2を作動させて、タンク1内のB剤及び水を攪拌する(攪拌工程)。この際、タンク1内に貯留された水の水面Zと攪拌体2の吐出口23の中心との間の上下距離Lを測定し(又はタンク1の目盛から読み取り)、第1距離L1である場合には第1回転速度S1を採用し、第2距離L2である場合には第2回転速度S2を採用する。すなわち、攪拌体2による攪拌は、水面Zに泡立ちが生じないように行われる。そして、攪拌は、投入した全てのB剤が水に溶解するまで行われる。これにより、B濃縮液が調製される。
(3)そして、攪拌終了後、閉じていた排出口11を開いて、B濃縮液を、排出口11から、外部流出管12及びその先端に設けられたフィルタ部材を介して、貯留容器6へ排出する(排出工程)。この際、B濃縮液は、排出口11を開くだけで、自重によって排出口11から排出されていき、また、排出口11においてはサイホンの原理が作用しているので、排出作業の終期においてはタンク1内の底部に少量V1が残る程度まで排出される。そして、排出作業の終期においては、図7に示されるように、タンク1を持ち上げて、スペーサ部材41を操作して、スペーサ本体411をタンク1の底面102の下に差し込み、タンク1を排出口11側に角度αだけ傾斜させ、この傾斜状態で排出を行う。これにより、B濃縮液は、殆ど全ての量が排出され、タンク1内の底部には極めて少量V2しか残らない。また、外部流出管12の先端にフィルタ部材が設けられているので、タンク1内の溶け残ったB剤がタンク1外へ流出するのを防ぐことができる。
上記構成の調製装置10によれば、次のような効果を発揮できる。
(a)遠心式攪拌体2によって攪拌を行うので、タンク1内の水を満遍なく効果的に掻き回すことができる。したがって、投入した全てのB剤を短時間で水に溶解でき、すなわち、溶解時間を短縮でき、よって、作業性を向上できる。
(b)攪拌体2の回転速度Sを第1回転速度S1又は第2回転速度S2に設定し、すなわち、水面Zに泡立ちが生じないように、攪拌を行うので、B剤の主成分である重曹を溶解する際の二酸化炭素の発生を抑制できる。したがって、pHの変動を抑えて、所望のpH値のB濃縮液を調製できる。
(c)排出口11からのB濃縮液の排出において、サイホンの原理を利用するので、比較的少量V1がタンク1内に残る程度まで、B濃縮液を確実に排出できる。
(d)更に、タンク1を排出口11側に傾斜させた状態でB濃縮液を排出するので、極めて少量V2をタンク1内に残すだけであり、略全ての量のB濃縮液を排出できる。
[実機]
次の数値で規定された調製装置10を用いて、B濃縮液を調製し、更に排出した。
・タンク1
・底面積:1480cm
・内容量:100リットル
・排出口11
・上下距離T1:60mm
・水平距離T2:28.5mm
・隙間W:0.5mm
・遠心式攪拌体2
・高さ位置H(図5):150mm
・タンク1の中央に配置
・第1距離L1:200mm以上(50リットル以上)
・第2距離L2:200mm以下(50リットル以下)
・第1回転速度S1:1145rpm
・第2回転速度S2:750rpm
・傾斜角度α(図7):12.5度
なお、上記数値の採用根拠は、以下のとおりである。
(高さ位置H)
タンク1に、水温18℃の水60リットルと、重曹4.8kgとを、投入し、遠心式攪拌体2を回転速度900rpmで回転させて攪拌を行った。但し、遠心式攪拌体2の高さ位置Hは、100mmの場合、150mmの場合、200mmの場合の、3つの場合を採用した。その結果を図8に示す。
図8からわかるように、150mmの場合が、最も、溶解時間が短く且つpH値も低い。よって、高さ位置Hは、150mmを採用した。
(第1回転速度S1及び第2回転速度S2)
遠心式攪拌体2の上下距離Hを150mmに設定し、タンク1に、水温18℃の水60リットルと、重曹4.8kgとを、投入し、遠心式攪拌体2を回転させて攪拌を行った。但し、遠心式攪拌体2の回転速度は、400〜1200rpmの範囲内の5つの回転速度を採用した。その結果を図9に示す。
図9からわかるように、溶解時間が短く且つpH値が低いことを満たす回転速度としては、遅い速度として750rpmを採用でき、速い速度として1145rpmを採用できる。よって、第1回転速度S1としては1145rpmを採用し、第2回転速度S2としては750rpmを採用した。
(第1距離L1)
遠心式攪拌体2の上下距離Hを150mmに設定し、タンク1に、水温20℃の水と、重曹とを、投入し、遠心式攪拌体2を1145rpmで回転させて攪拌を行った。但し、投入する水及び重曹の量は、5つの場合を採用した。すなわち、「40リットル、3.2kg」、「50リットル、4.0kg」、「60リットル、4.8kg」、「80リットル、6.4kg」、「100リットル、8.0kg」の場合を採用した。
図10からわかるように、溶解時間が短く且つpH値が低いことを満たすのは、50リットル以上の場合であった。水が50リットルの場合において、タンク1内の水の水面Zと攪拌体2の吐出口23の中心との間の上下距離Lは、200mmである。よって、第1距離L1としては、200mm以上を採用した。
(第2距離L2)
遠心式攪拌体2の上下距離Hを150mmに設定し、タンク1に、水温18℃の水と、重曹とを、投入し、遠心式攪拌体2を750rpmで回転させて攪拌を行った。但し、投入する水及び重曹の量は、6つの場合を採用した。すなわち、「30リットル、2.4kg」、「40リットル、3.2kg」、「50リットル、4.0kg」、「60リットル、4.8kg」、「80リットル、6.4kg」、「100リットル、8.0kg」の場合を採用した。
図11からわかるように、溶解時間が短く且つpH値が低いことを満たすのは、50リットル以下の場合であった。水が50リットルの場合の上下距離Lは、200mmである。よって、第2距離L2としては、200mm以下を採用した。
(傾斜角度α)
調製後のB濃縮液を排出口11から排出した。その際、排出作業の終期において、タンク1の傾斜角度として4つの場合を採用した。すなわち、2度、3度、6.5度、12.5度である。
表1及び図12に示されるように、タンク1を傾斜させない場合には、タンク1内に残るB濃縮液の量すなわち残液量V1は、370mLであった。一方、排出口11にサイホンの原理を採用しなかった場合では、580mLであった。これにより、上記実機の調製装置10によれば、タンク1を傾斜させない場合でも、従来に比して、残液量を低減できる。
そして、タンク1を傾斜させた場合には、残液量をより低減できる。特に、傾斜角度が12.5度の場合には、残液量V2が8mLであるので、殆ど全量のB濃縮液を排出できる。よって、傾斜角度αとしては、12.5度を採用した。
Figure 2019000305
(結果)
上記実機の調製装置10を用いてB濃縮液を調製した結果は、図13に示されるとおりである。なお、50リットルの場合に関しては、第1回転速度S1及び第2回転速度S2のいずれを採用してもよい。
(翼式攪拌体との比較)
翼式攪拌体9を用い、上下距離Hを140mmに設定し、回転速度を60rpmに設定し、その他は上記実機の調製装置10の場合と同様にして、溶解時間及びpH値を測定した。その結果を図14に示す。
図14からわかるように、翼式攪拌体9を用いた場合には、遠心式攪拌体2を用いた場合に比して、溶解時間が長く、pH値が比較的高かった。
しかも、翼式攪拌体9を用いた場合には、水の量によっては溶解しない場合があった。例えば60リットルの場合には、溶解できなかった。その理由は、次のように推察される。すなわち、翼式攪拌体9の場合には、翼による上昇水流と水の自重による下降水流とが60リットル付近の水位で拮抗し、その結果、攪拌力が弱まるからである。これに対して、遠心式攪拌体2を用いた場合には、そのような不利点は生じない。
[変形例]
(1)上記構成の調製装置10のように、攪拌体2の回転速度Sを、第1回転速度S1と第2回転速度S2との間で切り替えるのが、好ましい。しかるに、回転速度は、切り替えを行うことなく、750〜1145rpmの間の一定の速度に、設定してもよい。その場合でも、図9及び図14に示されるように、溶解時間が短く且つpH値が低いことを満たしている。なお、図14では、遠心式攪拌体2の回転速度を750rpmに設定している。
(2)上記構成の調製装置10は、A濃縮液の調整にも使用できる。
本発明の調製装置及び調製方法は、溶解時間を短縮して作業性を向上でき、特に所望のpH値のB濃縮液を調製できるので、産業上の利用価値は大である。
1 タンク 11 排出口 12 外部流出管 13 内部流入路 131 流入開口
101 側面 102 底面 2 遠心式攪拌体 20 鉛直回転軸 21 吸込口
22 内部流路 23 吐出口 3 駆動部 5 駆動制御部

Claims (12)

  1. 所定量の水に透析液用固形剤を溶解することによって透析液用濃縮液を調製する調製装置であって、
    所定量の水を貯留するためのタンクと、
    前記タンク内に貯留された水を攪拌できるように、前記タンク内に設置された、遠心式攪拌体と、
    前記攪拌体を回転駆動する駆動部と、
    を備えており、
    前記遠心式攪拌体は、鉛直回転軸によって回転するよう設けられており、表面に、吸込口と、該吸込口に内部流路を介して連通した吐出口と、を有しており、遠心力によって、水を、前記吸込口から吸い込んで前記内部流路を通して前記吐出口から吐出するようになっている、
    ことを特徴とする調製装置。
  2. 前記攪拌体の回転速度を、第1回転速度と第2回転速度との間で切り替えるように、前記駆動部を制御する、駆動制御部を、更に備えており、
    前記駆動制御部は、前記タンク内に貯留された水の水面と前記攪拌体の前記吐出口の中心との間の上下距離が第1距離である場合に、前記第1回転速度を採用でき、前記上下距離が第2距離である場合に、前記第2回転速度を採用できるようになっており、
    前記第2距離は、前記第1距離よりも短く、設定されており
    前記第2回転速度は、前記第1回転速度よりも遅い速度に、設定されている、
    請求項1記載の調製装置。
  3. 前記透析液用固形剤が、重曹を主成分としており、
    前記第1回転速度は、前記上下距離が前記第1距離である場合に、攪拌による泡立ちが水面に生じない値に、設定されており、
    前記第2回転速度は、前記上下距離が前記第2距離である場合に、攪拌による泡立ちが水面に生じない値に、設定されている、
    請求項2記載の調製装置。
  4. 前記タンクは、底面積が1480cmであり、内容量が100リットルであり、
    前記攪拌体は、前記タンクの底面と前記吐出口の中心との間の上下距離が150mmの位置に、且つ、前記タンクの中央に、配置されており、
    前記第1距離は、200mm以上であり、
    前記第2距離は、200mm以下であり、
    前記第1回転速度は、1145rpmであり、
    前記第2回転速度は、750rpmである、
    請求項2又は3に記載の調製装置。
  5. 前記タンクは、側面の底部付近に、排出口を有しており、
    前記排出口は、内部流入路を有しており、該内部流入路は、先端の流入開口が前記タンクの底面に対して僅かな隙間を隔てて位置しており、
    前記排出口には、前記タンクの底面よりも低い位置まで延びた外部流出管が連結されている、
    請求項1〜4のいずれか一つに記載の調製装置。
  6. 更に、前記タンクを前記排出口側に傾斜させるための傾斜機構を、有している、
    請求項5記載の調製装置。
  7. 前記傾斜機構は、前記タンクの下方に差し込んで前記タンクを持ち上げるように傾斜させるスペーサ部材を、有している、
    請求項6記載の調製装置。
  8. 前記傾斜機構は、前記タンクを水平に対して2〜12.5度傾斜させるようになっている、
    請求項6又は7に記載の調製装置。
  9. 所定量の水に透析液用固形剤を溶解することによって透析液用濃縮液を調製する調製方法であって、
    透析液用固形剤が投入されたタンク内の水を、遠心式攪拌体によって攪拌する、攪拌工程を、有しており、
    前記遠心式攪拌体は、鉛直回転軸によって回転するよう設けられており、表面に、吸込口と、該吸込口に内部流路を介して連通した吐出口と、を有しており、遠心力によって、水を、前記吸込口から吸い込んで前記内部流路を通して前記吐出口から吐出するようになっており、
    前記攪拌工程においては、前記タンク内に貯留された水の水面と前記攪拌体の前記吐出口の中心との間の上下距離が第1距離である場合に、前記攪拌体を第1回転速度で回転させ、前記上下距離が第2距離である場合に、前記攪拌体を第2回転速度で回転させるようになっており、
    前記第2距離は、前記第1距離よりも短く、設定されており、
    前記第2回転速度は、前記第1回転速度よりも遅い速度に、設定されている、
    ことを特徴とする調製方法。
  10. 前記透析液用固形剤が、重曹であり、
    前記攪拌工程においては、攪拌による泡立ちが水面に生じないように、前記攪拌体を回転させるようになっている、
    請求項9記載の調製方法。
  11. 前記タンクは、側面の底部付近に、排出口を有しており、
    前記排出口は、内部流入路を有しており、該内部流入路は、先端の流入開口が前記タンクの底面に対して僅かな隙間を隔てて位置しており、
    前記排出口には、前記タンクの底面よりも低い位置まで延びた外部流出管が連結されており、
    攪拌によって調製された透析液用濃縮液を、前記排出口から排出する、排出工程を、更に有しており、
    前記排出工程においては、少なくとも排出作業の終期において、前記タンクを前記排出口側に傾斜させた状態で、排出を行うようになっている、
    請求項9又は10に記載の調製方法。
  12. 前記排出工程においては、前記タンクを水平に対して2〜12.5度傾斜させている、
    請求項11記載の調製方法。
JP2017116864A 2017-06-14 2017-06-14 調製装置及び調製方法 Active JP6897353B2 (ja)

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