JP2018537130A - バチルス由来の改変双方向性カタラーゼプロモーター - Google Patents

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Abstract

本発明は全般的に、発酵技術、及びそのような発酵に有用な微生物の分野に関する。本発明はまた、微生物の発酵特性を変化させるために有用な核酸及びタンパク質を含む物質、並びにそのような核酸及び/又はタンパク質を含む微生物に関する。【選択図】なし

Description

本発明は全般的に、発酵技術、及びそのような発酵に有用な微生物の分野に関する。本発明はまた、微生物の発酵特性を変化させるために有用な核酸及びタンパク質を含む物質、並びにそのような核酸及び/又はタンパク質を含む微生物に関する。特に、本発明は、酸化ストレスに対する微生物のストレス耐性を与え、改変し、又は低下させるための物質及び方法に関する。
目的物質をバイオテクノロジーにより生産することは、工業規模では一般的に、液体培地中で微生物を培養することによって行われ、該培養条件下で前記微生物は前記目的物質を生産することが可能である。そのような液体発酵中には、個別の微生物細胞は、時とともに大きく且つ複雑な様式で変化する条件を経験する。そのような変化する条件に応じて、微生物細胞は遺伝子発現を変化させることにより反応し得て、これは次に、目的物質の生産が望ましくない程度に低いことにつながり得る。したがって好ましくない発酵条件に対する抵抗性が改善した微生物を提供し、それによって相当する微生物に比べて目的物質の生産の増加を可能にする必要性がある。
したがって、そのようなストレス条件に対する微生物の抵抗性を改善するために、発酵中のストレス条件を決定し、微生物の遺伝的構成を改変することがしばしば試みられてきた。不運なことに、個別の微生物が経験する発酵条件及びそのような条件に対する微生物の遺伝的な反応の解析は、困難であることで名高い。Wiegand et al. (Fermentation stage-dependent adaptations of Bacillus licheniformis during enzyme production; Microbial Cell Factories 2013, 12:120)は、そのような解析を試みた。しかし、発酵条件の理解は、未だにほとんどが不完全なままである。
Wiegand et al.は、サブチリシンプロテアーゼの液体発酵生産中に、バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)において、時間経過と共に植物性カタラーゼ(KatA)タンパク質の蓄積が全く観察できないことを報告した一方で、本発明者らは驚くべきことに、例えばプロテアーゼなどの液体発酵生産においてバチルス・リケニフォルミスなどの全体的な発酵特性が、カタラーゼ活性の増加によって改善されることを見出した。Wiegand et al.によれば、そのような発酵の基本的にすべての段階を通じて、O2分圧(pO2)が大幅に低下するため、このことはさらにいっそう驚くべきことであった。したがって、主要ストレス要因としての過酸化水素の生成は予想されないこととなった。
したがって、発酵を改善するための物質と方法を提供することが、本発明の目的であった。酸化ストレスに対する微生物のストレス耐性を与え、改変し、又は低下させるための物質及び方法を提供することもまた、本発明の目的であった。
Wiegand et al., Fermentation stage-dependent adaptations of Bacillus licheniformis during enzyme production, Microbial Cell Factories, 2013年, 12:120
したがって本発明は、リンカー部分によって互いから隔てられた-10タイプボックス及び-35タイプボックスを含むプロモーターを提供し、ここで各ボックスは、-10タイプボックスについては表1に従い、及び-35タイプボックスについては表2に従って、各位置における各ヌクレオチドに値を割り当てることによって取得可能である各々のスコアを有する各々のヌクレオチド配列からなり、-10タイプボックスのスコアは少なくとも471であり、-35タイプボックスのスコアは少なくとも159であり、並びにリンカー部分は、少なくとも14ヌクレオチドの長さと少なくとも57%のA/T含量を有する。
(表1)
表1:
Figure 2018537130
(表2)
表2:
Figure 2018537130
本発明のプロモーターは、好ましくは双方向性プロモーターである。
本発明はまた、本発明によるプロモーターを含む核酸、及び前記核酸を含む原核宿主細胞を提供する。
本発明はまた、
a)発酵産物をコードする遺伝子に作動可能に連結された、本発明によるプロモーターを含む核酸を含む原核宿主細胞を提供する工程、及び
b)発酵産物をコードする前記遺伝子の発現を可能にする条件下で原核宿主細胞を培養する工程
を含む、発酵産物を生産するための発酵方法を提供する。
本発明はまた、
a)カタラーゼをコードする遺伝子に作動可能に連結された、本発明によるプロモーターを含む核酸を含む原核宿主細胞を提供する工程、及び
b)カタラーゼをコードする前記遺伝子の発現を可能にする条件下で原核宿主細胞を培養する工程
を含む、発酵産物を生産するための発酵方法を提供する。
本発明はまた、
a)一方の鎖には発酵産物をコードする遺伝子に作動可能に連結され、同時に逆の鎖にはカタラーゼをコードする遺伝子に作動可能に連結された本発明の双方向性プロモーターを含む核酸を含む原核宿主細胞を提供する工程、並びに
b)発酵産物をコードする前記遺伝子、及びカタラーゼをコードする前記遺伝子の発現を可能にする条件下で原核宿主を培養する工程
を含む、発酵産物を生産するための発酵方法を提供する。
本発明はまた、本発明によるプロモーターを、カタラーゼをコードする遺伝子に作動可能に連結する工程を含む、原核宿主細胞においてカタラーゼの発現及び/又はカタラーゼ活性を増加させる方法を提供する。
バチルス・リケニフォルミスの野生型KatAプロモーターの、本発明の好ましいプロモーターへのアラインメントを示す。 野生型プロモーター、及び本発明によるプロモーターを用いた際の、バチルス・リケニフォルミスにおけるKatA及びKatX遺伝子の遺伝子発現特性を示す。 野生型バチルス・リケニフォルミスにおける全カタラーゼ活性(「WT」と標識される)と、KatA遺伝子のプロモーターが図1に示される本発明による好ましいプロモーターによって置き換えられたバチルス・リケニフォルミスにおける全カタラーゼ活性(「変異体」と標識される)との比較を示す。 野生型バチルス・リケニフォルミスにおけるKatA/KatXプロモーターの構成を示す。 配列番号1(本発明によるものではない)及び配列番号56〜71のプロモーター配列の配列アラインメントを示す。配列番号1の全長配列のみが示される。他のすべての配列については、点は配列番号1と対応する位置で同一であるヌクレオチドを示し、配列番号1のものと対応する位置で相違するヌクレオチドは略さずに書かれている。例えば、配列番号71は配列番号1と5ヌクレオチドが相違する。 配列番号2(本発明によるものではない)と配列番号72〜87のプロモーター配列の配列アラインメントを示す。配列番号2の全長配列のみが示される。他のすべての配列については、点は配列番号2と対応する位置で同一であるヌクレオチドを示し、配列番号2のものと対応する位置で相違するヌクレオチドは略さずに書かれている。例えば、配列番号87は配列番号2と5ヌクレオチドが相違する。 図6−1の続きである。
本発明は特に、後述するように原核宿主細胞のためのプロモーターに関する。本発明のプロモーターは、リンカー部分によって互いから隔てられた-10タイプボックス及び-35タイプボックスを含む。そのような一般的なプロモーター構造は原核細胞に一般的であり、例えばJarmer et al, Microbiology 2001, 2417-2424によって解析されている。
例を挙げると、本発明者らは、バチルス・リケニフォルミスKatA遺伝子のプロモーターに作動可能に連結された遺伝子の発現は、前記プロモーターの-10タイプボックスと-35タイプボックスとを連結するリンカー部分の長さを変化させることによって、顕著に増加させることができることを、今回驚くべきことに見出した。これは、図4に示されるように、バチルス・リケニフォルミスにおける該プロモーターが、逆(「マイナス」)の鎖上のKatX遺伝子の発現を指示するプロモーターと重なるため、特に驚くべきことだった。したがって、KatAプロモーターヌクレオチド配列のいかなる変化も、前記KatXカタラーゼの発現を減少させるか又は無効にするリスクを伴い、それによってバチルス・リケニフォルミスにおけるカタラーゼ発現全体を減少させる可能性があり、これは発酵特性、及び特に発酵において前記バチルスの使用により通常取得可能な所望の発酵産物の生産量に対して望ましくない影響を有し得る。
本発明のプロモーターは、全般的にシグマ-A依存性プロモーターのクラスに属する。Jarmer et alに記載されるように、そのようなプロモーターは、RNAポリメラーゼによる転写を開始するために必要な、「ボックス」とも呼ばれる、2つのおおよそ保存されたヌクレオチド配列モチーフを含む。細菌ゲノム、及び例えば枯草菌(Bacillus subtilis)のゲノムは完全に且つ繰り返しシークエンスされているが、そのようなバクテリアにおける遺伝子の数、及び対応してプロモーターの数は不明のままである。また、ヌクレオチド配列が所与の宿主細胞においてシグマ-A型プロモーターとして機能的かどうかを確度高く予測することは、一般的に不可能である。本発明は、この予測不能性を克服し、又は軽減するための指針を提供する。
本発明によれば、-10タイプボックス及び-35タイプボックスはそれぞれ、各々のスコアを有する各々のヌクレオチド配列からなる。スコアは、いかなるギャップもなく5’から3’への方向で、各位置で各ヌクレオチドに値を割り当てることによって取得可能である。-10タイプボックスのヌクレオチド配列については、値は表1に従って選択され、-35タイプボックスについては、値は表2に従って選択される。-10タイプボックスのスコアは少なくとも497であり、-35タイプボックスのスコアは少なくとも179である。したがって、本発明のプロモーターは、前記プロモーターの発現強度を全般的に損なうことのない望ましい又は許容可能なプロモーターの変動に相当する、-10タイプボックス及び-35タイプボックスの各々のヌクレオチド配列についての限定された可変性を許容する。
当業者は、本発明によるプロモーターの-10タイプボックスは、例えば枯草菌プロモーターの標準の-10タイプボックスよりも長いことを理解する。そのような伸長された-10タイプボックスは、例えば、枯草菌プロモーターについてHelmannによって記述されている(Nucleic Acids Research, 1995, 2351 to 2360)。しかし、その著者は、伸長された-10タイプボックスの有無とリンカー部分の長さとの間には、見たところ何の相関もないと結論していた。したがって、リンカー部分の長さを増加させることによって、本発明によるプロモーターに作動可能に連結された遺伝子の発現を顕著に増加させられることは、驚くべきことであった。本発明が最初に実行されたプロモーターは、バチルス・リケニフォルミスの構成的カタラーゼの発現を指示し、酸素ストレス条件下におけるこの微生物の生存に必須であるため、このプロモーターはリンカー部分の長さのいかなる変更によっても利益を得ないであろうということが予想されなければならなかった。したがって、そのようなプロモーターは進化によってその最大発現強度まで最適化されていたと予想されなければならなかった。これらの恐れとは反対に、発明者らは、バチルス・リケニフォルミスのKatA遺伝子の発現を指示するプロモーターでさえも、本発明によって説明されるように、リンカー部分の長さを増加することによって利益を得ることを示した。
リンカー部分は、-10タイプボックス及び-35タイプボックスに隣接して両者をつなぐように位置する。本発明によれば、リンカー部分は、少なくとも14ヌクレオチドの長さと少なくとも73%のA/T含量を有する。そのような長さのリンカーは、リンカー部分がたった13ヌクレオチドの長さを有する、対応するプロモーターに比べて、遺伝子発現を増加させることを可能にする。
好ましくは、リンカー部分のヌクレオチド配列は、配列番号3〜18の配列のいずれかと、前記の各々の配列のヌクレオチド位置1〜5のいずれかの前における1つ以上のチミジン及び/又はアデノシンヌクレオシドの挿入によって相違する。このように、リンカー部分に必要なA/T含量は維持するか又はさらに増加させることができ、本発明のプロモーターからの遺伝子発現の増加を促進することができる。リンカー部分のヌクレオチド配列が、前述の配列番号3〜18の配列のいずれかと、ヌクレオチド位置1〜5のいずれかの前における1つ以上のチミジンヌクレオシドの挿入によって相違することが特に好ましい。さらに、リンカー部分が、5’から3’への方向で数えて、リンカー部分の最初の5ヌクレオチド及び最後の3ヌクレオチドの中にグアノシン又はシチジンヌクレオシドを含まないことが好まれる。
また好ましくは、リンカー部分のヌクレオチド配列は、配列番号3〜18の配列のいずれかと、前記の各々の配列の最後のヌクレオチド位置の直前又は直後における1つ以上のチミジン及び/又はアデノシンヌクレオチドの挿入によって相違する。このように、リンカー部分に必要なA/T含量はまた、維持するか、又はさらに増加させることができる。本発明のプロモーターが、マイナス鎖上の-35タイプボックスを含む、本明細書中に記載されるような双方向性プロモーターである場合は、リンカー部分(すなわち、「プラス鎖」リンカー部分)の末端におけるアデノシン及び/又はチミジンヌクレオチド(単数又は複数)の挿入によって、マイナス鎖上の-10タイプボックスと-35タイプボックスとの距離を変化させることなく前記リンカー部分の長さを増加させることが可能になる。
本発明のプロモーターのリンカー部分は好ましくは最大で18ヌクレオチドの長さを有する。リンカー部分をさらに長くすれば、-10タイプボックスと-35タイプボックスの間の分離は大きすぎてRNA転写の効率的な開始が許容されない。好ましくは、リンカー部分は14〜16ヌクレオチドの長さを有し、さらにより好ましくは、14又は15ヌクレオチドの長さを有する。そのようなリンカー長では、-10タイプボックスと-35タイプボックスの間の分離は、シグマ-A型の原核生物RNAポリメラーゼによるRNA転写の開始にほぼ最適である。最も好ましくは、リンカー部分は14ヌクレオチドの長さを有する。
リンカー部分のA/T含量は、少なくとも57%であり、さらにより好ましくは少なくとも69%であり、さらにより好ましくは少なくとも71%であり、さらにより好ましくは少なくとも76%であり、さらにより好ましくは少なくとも77%であり、さらにより好ましくは57〜92%であり、さらにより好ましくは69〜92%であり、さらにより好ましくは71〜92%であり、さらにより好ましくは76〜92%であり、さらにより好ましくは77〜92%であり、さらにより好ましくは85〜92%であり、さらにより好ましくは57〜85%であり、さらにより好ましくは69〜85%であり、さらにより好ましくは71〜85%であり、さらにより好ましくは76〜85%であり、さらにより好ましくは77〜85%である。さらにより好ましくは、A/T含量は88%か、又は最も好ましくは77%である。
本発明によるプロモーターでは、-10タイプボックスのヌクレオチド配列は、配列番号19〜31の配列のいずれかと、最大で1ヌクレオチが相違し、さらにより好ましくは配列番号19〜31の配列から選択される。最も好ましくは、-10タイプボックスのヌクレオチド配列は配列番号19の配列と最大で1ヌクレオチドが相違し、又はさらにより好ましくは、配列番号19の配列からなる。この配列は、バチルス・リケニフォルミスKatA遺伝子の野生型プロモーター配列中に見つかり、有効であることが示されている。
したがって、-10タイプボックスのスコアは、少なくとも497であり、さらにより好ましくは少なくとも508であり、さらにより好ましくは少なくとも601であり、さらにより好ましくは少なくとも620であり、さらにより好ましくは少なくとも632であり、さらにより好ましくは少なくとも640であり、さらにより好ましくは497〜708であり、さらにより好ましくは508〜708であり、さらにより好ましくは601〜708であり、さらにより好ましくは620〜708であり、さらにより好ましくは632〜708であり、さらにより好ましくは640〜708であり、さらにより好ましくは660〜708であり、さらにより好ましくは620〜660であり、さらにより好ましくは632〜660であり、さらにより好ましくは640〜660である。さらにより好ましくは、スコアは508か、又は最も好ましくは640である。
また、-35タイプボックスのヌクレオチド配列は、好ましくは、配列番号32〜41の配列のいずれかと最大で1ヌクレオチドが相違し、さらにより好ましくは配列番号32〜41の配列のいずれかからなる。配列番号32の配列は、バチルス・リケニフォルミスKatA野生型プロモーター中に見つかる。したがって、-35タイプボックスのヌクレオチド配列は、この配列と最大で1ヌクレオチドが相違し、好ましくはこの配列番号32の配列からなることが好まれる。
また、-35タイプボックスのスコアは、好ましくは、少なくとも179であり、さらにより好ましくは少なくとも280であり、さらにより好ましくは少なくとも317であり、さらにより好ましくは少なくとも322であり、さらにより好ましくは少なくとも329であり、さらにより好ましくは179〜439であり、さらにより好ましくは280〜439であり、さらにより好ましくは317〜439であり、さらにより好ましくは322〜439であり、さらにより好ましくは329〜439であり、さらにより好ましくは280〜414であり、さらにより好ましくは317〜414であり、さらにより好ましくは322〜414であり、さらにより好ましくは329〜414であり、さらにより好ましくは317〜367であり、さらにより好ましくは322〜367であり、さらにより好ましくは329〜367である。さらにより好ましくは、スコアは322か、又は最も好ましくは329である。
プロモーターの変動の限界は、-35及び-10タイプボックスのスコアの合計によって表すこともできる。このパラメーターは、低いスコアの-35タイプボックスがより高いスコアの-10タイプボックスによって補償され得ること、及びその逆もあり得るという観察に対応する。スコアの合計は、好ましくは、少なくとも826であり、さらにより好ましくは少なくとも830であり、さらにより好ましくは少なくとも931であり、さらにより好ましくは少なくとも960であり、さらにより好ましくは少なくとも969であり、さらにより好ましくは826〜1139であり、さらにより好ましくは830〜1139であり、さらにより好ましくは931〜1139であり、さらにより好ましくは960〜1139であり、さらにより好ましくは969〜1139であり、さらにより好ましくは826〜1043であり、さらにより好ましくは830〜1043であり、さらにより好ましくは931〜1043であり、さらにより好ましくは960〜1043であり、さらにより好ましくは969〜1043であり、さらにより好ましくは830〜998であり、さらにより好ましくは931〜998であり、さらにより好ましくは960〜998であり、さらにより好ましくは969〜998であり、さらにより好ましくは830か、又は最も好ましくは969である。スコアの合計が増加する場合には、プロモーターヌクレオチド配列の、バチルス・リケニフォルミスKatA野生型プロモーターのものへの類似度が増加する。したがって、当業者は、選択されたプロモーター配列が、機能的であり、本発明の利点の具現化を可能にすることについて、より確信を高めることができる。
対応して、-10タイプボックスのヌクレオチド配列は好ましくは配列番号19〜22に記載の配列から選択され、同時に-35タイプボックスのヌクレオチド配列は好ましくは配列番号32〜34に記載の配列から選択される。
-10タイプボックス、リンカー部分及び-35タイプボックスに加えて、本発明のプロモーターは好ましくは、20ヌクレオチドの長さを有する上流部分を含む。該上流部分は、-35タイプボックスの5’方向上流に隣接して位置する。該上流部分のA/T含量は少なくとも70%であり、該上流領域のA含量は少なくとも35%である。そのような高いA/T含量は特に、プロモーターに作動可能に連結された遺伝子の強い発現を促進する。好ましくは、該上流部分のA/T含量は少なくとも77%であり、さらにより好ましくは少なくとも80%であり、さらにより好ましくは少なくとも87%であり、さらにより好ましくは少なくとも89%である。さらに好ましくは、該上流領域のA/T含量は最大で100%であり、次に好ましくは該上流領域のA/T含量は最大で95%であり、さらに次に好ましくはA/T含量は最大で90%である。対応して、該上流部分は好ましくはアデノシン及びチミジンヌクレオチドで全体が構成されるヌクレオチド配列からなり、次に好ましくは、該上流部分はアデノシン又はチミジンでない1、2又は3ヌクレオチドを含む。該上流部分には、アデノシンでもチミジンでもないヌクレオチドは、好ましくは互いに隣接していない。さらに好ましくは、該上流部分のヌクレオチド配列では、好ましくは連続反復していないヌクレオチドの数は最大で10であり少なくとも5であり、より好ましくは最大で8であり少なくとも6である。例えば、配列番号42記載の好ましい上流部分の配列は、8個のそのような孤立したヌクレオチドを、配列位置1、2、5、10、11、15、19及び20に有する。配列番号55の配列についてはその数は11であり得て、孤立したヌクレオチドの対応する位置は1、2、3、4、7、12、13、17、18、19及び20である。孤立しているヌクレオチド又は非反復ヌクレオチドのこれらの境界を守ることによって、該上流部分ヌクレオチド配列は2個以上の反復ヌクレオチドを約5区間含み、そのうち、好ましくは、少なくとも4区間は反復アデノシンヌクレオチドの区間であることが保証される。そのような反復はRNAポリメラーゼの結合にとって好ましく、それによって、本発明のプロモーターに作動可能に連結された遺伝子の高い発現を可能にする。同じ理由により、該上流部分のA含量は好ましくは少なくとも45%であり、さらにより好ましくは少なくとも52%であり、さらに好ましくは少なくとも60%である。誤解を避けるために、本発明の「A含量」という用語は、ギャップなしの全配列長(すなわち該上流部分では20)に対するアデノシンヌクレオチドの数を意味する。対応して、「A/T含量」という用語は、アデノシン又はチミジンのいずれかであるヌクレオチドの数を全配列長に対する百分率で表したものを示す。好ましい上流部分の配列は本明細書において配列番号42〜55で与えられ、ここで配列番号42記載の上流部分の配列が最も好ましい。次に好ましいものは、配列番号42記載の配列と1ヌクレオチドが相違する上流配列である。さらに次に好ましいものは、配列番号42記載の配列と2ヌクレオチドが相違する上流部分の配列である。さらに次に好ましいものは、配列番号42記載の配列と3ヌクレオチドが相違する上流配列である。特に好ましい上流配列は、配列番号43、44、45、46及び47のいずれかに記載のものである。
上流に(すなわち該上流部分の5’方向に)46ヌクレオチド伸びる配列のA/T含量が少なくとも70%であることが、任意ではあるが好ましい。配列番号2記載の配列では、この46ヌクレオチド配列は、ヌクレオチド56〜101に位置する。
本発明による特に好ましいプロモーターは、配列番号1記載の配列と、最大で15ヌクレオチド、さらにより好ましくは最大で14ヌクレオチド、さらにより好ましくは最大で13ヌクレオチド、さらにより好ましくは最大で12ヌクレオチド、さらにより好ましくは最大で11ヌクレオチド、さらにより好ましくは最大で10ヌクレオチド、さらにより好ましくは最大で9ヌクレオチド、さらにより好ましくは最大で8ヌクレオチド、さらにより好ましくは最大で7ヌクレオチド、さらにより好ましくは最大で6ヌクレオチド、さらにより好ましくは最大で5ヌクレオチド、さらにより好ましくは最大で4ヌクレオチド、さらにより好ましくは最大で3ヌクレオチド、さらにより好ましくは最大で2ヌクレオチド、さらにより好ましくは最大で1ヌクレオチドが相違し、ここで各場合では、そのような相違するヌクレオチドは、配列番号1に従った位置70〜85のいずれか、好ましくは位置70〜76のいずれかにおけるアデノシン又はチミジンヌクレオチドの挿入である。最も好ましくは、挿入ヌクレオチドはチミジンであり、配列番号1又は2における連続7チミジンヌクレオチドの区間が8チミジンヌクレオチドの区間になるように伸長される。そのような配列の一例は、本明細書において配列番号56として与えられる。双方向性プロモーターに関して以下に述べるように、リンカー部分の最後のヌクレオチドの前又は後にヌクレオチドが挿入されてもよい。上に示されるように、-10タイプボックス、-35タイプボックス、及びリンカー部分のヌクレオチド配列もまた変化することができて、対応する配列の例は本明細書において配列番号57〜71として与えられる。上でも示されている通り、該上流部分の配列、及び該上流部分の上流に46ヌクレオチド伸びる配列は、配列番号56〜71の配列の対応する部分とも相違してもよい。本発明によれば、配列番号56記載のヌクレオチド配列からなるプロモーターは特に好ましく、実施例においてさらに詳細に説明される。同等に好ましいものは、配列番号2記載の配列において、配列番号1記載の部分配列を配列番号56記載の配列に置換することによって取得可能なプロモーターである。
本発明のプロモーターは好ましくは双方向性プロモーターである。本明細書に記載されるように、プロモーターは、mRNA転写装置の文脈において、mRNA転写が開始され、プロモーターの3’方向の下流に位置する遺伝子の配列が、対応するヌクレオチド配列のmRNA分子に転写されるように、RNAポリメラーゼの一般的には二本鎖DNAへの結合を制御する。DNAが二本鎖であることにより、プロモーターはDNAのどちらの鎖にあってもよい。本発明によれば、「双方向性プロモーター」という用語は、重なり合うヌクレオチド配列の2つのプロモーターのセットを示すために使用され、ここで1つのプロモーターは、1つのDNA鎖(「プラス鎖とも呼ばれる」)上でそのプロモーターに作動可能に連結されている遺伝子のmRNA転写を制御し、第2のプロモーターは、そのプロモーターに作動可能に連結された、反対鎖(「逆の鎖」又は「マイナス鎖」とも呼ばれる)上に位置している第2の遺伝子の発現を制御する。本明細書中に具体的に示されない限り、プロモーター、配列、-10タイプボックス、-35タイプボックス、リンカー部分、上流部分などへのすべての言及は、プラス鎖を指す。
双方向性プロモーターの例は、配列番号1又は配列番号2に記載の核酸であり、これはバチルス・リケニフォルミスのKatA及びKatX遺伝子の両方の野生型プロモーターである。これらの配列では、マイナス鎖のプロモーターの-35ボックスは、上で規定されるプラス鎖上のリンカー部分の中にある。したがって、本発明のプロモーターにおける(プラス鎖の)リンカー部分の長さを増加させることによって、逆の鎖上の-35タイプボックスと-10タイプボックスとの間の距離もまた増加させることができる。-10タイプボックスと-35タイプボックスとの間の距離に対するRNAポリメラーゼの感受性によって、これらのボックス間の距離が変化すれば、結果としてマイナス鎖上のプロモーターのRNA転写強度が減少し得ることが予想されなければならなかった。しかし驚くべきことに、マイナス鎖プロモーターの転写効率のそのような望ましくない低下は、観察されないか、又は少なくとも極端に強いものではない。
本発明の双方向性プロモーターのマイナス鎖プロモーターはまた-10タイプボックス、リンカー部分及び-35タイプボックスを含む。これらのエレメントについて上に示される制限は、マイナス鎖プロモーターの対応するエレメントにも必ずしも適用される訳ではない。しかし、本発明の好ましい実施形態では、-10タイプボックス及び-35タイプボックスに関する規定と制限はまたマイナス鎖プロモーターのこれらのエレメントにも適用される。したがって、マイナス鎖プロモーターの-10タイプボックスのスコアは好ましくは497であり、さらにより好ましくは少なくとも508であり、さらにより好ましくは497〜708であり、さらにより好ましくは508〜708であり、さらにより好ましくは497〜660であり、さらにより好ましくは508〜660であり、-鎖プロモーターの-35タイプボックスのスコアは好ましくは少なくとも179であり、さらにより好ましくは少なくとも280であり、さらにより好ましくは少なくとも317であり、さらにより好ましくは少なくとも322であり、さらにより好ましくは少なくとも329であり、さらにより好ましくは179〜439であり、さらにより好ましくは280〜439であり、さらにより好ましくは317〜439であり、さらにより好ましくは322〜439であり、さらにより好ましくは280〜414であり、さらにより好ましくは317〜414であり、さらにより好ましくは322〜414であり、さらにより好ましくは317〜367であり、さらにより好ましくは322〜367である。最も好ましくはマイナス鎖プロモーターの-10及び-35タイプボックスのスコアの合計は、プラス鎖プロモーターの-10及び-35タイプボックスのスコアの合計よりも小さい。
また好ましくは、マイナス鎖プロモーターの-35タイプボックスは、プラス鎖プロモーターのリンカー部分の中に位置する。このように、プラス鎖プロモーターとマイナス鎖プロモーターとの間の干渉を最小にして、したがってプラス及びマイナス鎖プロモーターの-35タイプボックス及び-10タイプボックスの配列の中身について柔軟性を有したまま、コンパクトで長さが短い双方向性プロモーターが取得される。
好ましくは、マイナス鎖上の10タイプボックスと-35タイプボックスとの間の距離は、(プラス鎖の)リンカー部分の長さを増加させることによっては増えない。これは、1つ以上のヌクレオチドをリンカー部分の中に、マイナス鎖上の-35ボックスの「後ろ」で、例えばプラス鎖上の-10タイプボックスとリンカー部分との間に直接挿入することによって達成することができる。これはまた、リンカー部分に挿入されるヌクレオチドの数と同数か又はそれより多い、いくつかのヌクレオチドをプラス鎖の上流部分で欠失させることによっても達成することもできる。
本発明はまた、標的遺伝子に作動可能に連結された本発明のプロモーターを含む核酸を提供する。本明細書で示されるように、「作動可能に連結された」という用語は、RNAポリメラーゼが各々のDNA鎖の転写を開始して各々の遺伝子配列の転写物を含むmRNAを生成することができるように、遺伝子配列がプロモーターの-10タイプボックスの3’方向に位置することを示す。一般的には、mRNA転写は開始コドンの5’方向で開始され、したがって、-10タイプボックスと開始コドンは、好ましくはリボソーム結合部位を含む核酸によって連結される。本発明のプロモーターでは、上述の-10タイプボックスは、好ましくは長さが20〜50ヌクレオチドの核酸によって開始コドンから隔てられている。配列番号2の配列から派生するプロモーターでは、-10タイプボックスの最後のヌクレオチド(配列番号2の配列において「...caT」で終わる)と開始コドンの第1ヌクレオチドとの間の距離が37になるように、開始コドンは最後のヌクレオチドに直接隣接して取り付けることができる。そのような配置は、実施例に説明されるようにバチルス・リケニフォルミスのKatAプロモーターで見つかり、実施例で説明されるように、KatA遺伝子の特に強力な発現を可能にする。
本発明による核酸は、したがって、本発明のプロモーター及びそれに作動可能に連結された標的遺伝子を含む発現カセットを含む。本発明のプロモーターが双方向性プロモーターである場合には、本発明の核酸は、好ましくは、各鎖について、各々の鎖のプロモーターに作動可能に連結された1つの遺伝子を含む。そのような配置では、本発明のプロモーターは2つの遺伝子(すなわち、いずれの鎖にも1つの遺伝子がある)の間に「サンドイッチ」されている。この配置により、本発明のプロモーターによって与えられる利点を完全に利用することが可能になり、特に原核宿主細胞において両方の遺伝子を強力に発現させることが可能になる。
本発明による核酸は、本明細書に説明されるように、少なくとも1つのヌクレオチドの挿入によりバチルス・リケニフォルミスの野生型KatAプロモーターと相違するため、組換え核酸である。
標的遺伝子は好ましくは酵素をコードする。酵素は、好ましくはカタラーゼ、プロテアーゼ、アミラーゼ、カルボヒドラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、プルラナーゼ、クチナーゼ、ペクチナーゼ、マンナナーゼ、アラビナーゼ、ガラクタナーゼ、キシラナーゼ、オキシダーゼ、例えばラッカーゼ、ペルオキシダーゼ、イソメラーゼ、トランスフェラーゼ、キナーゼ及びホスファターゼからなる群より選択され、ここで好ましいプロテアーゼはサブチリシンプロテアーゼである。特に好ましい遺伝子はカタラーゼをコードする遺伝子であり、その中でもバチルス種のカタラーゼ遺伝子KatA及びKatXであり、さらにより好ましくはアクセッション番号B4AFT4_BACPU、A8FBF9_BACP2、A0A063Z4T4_BACPU、A0A0B0QA43_9BACI、M5RKX5_9BACI、K2MHE7_9BACI、W8QL66_BACPU、W6ANB4_BACPU、A0A0B4S5R6_9BACI、A0A059NBL2_9BACI、A0A0C2PYN3_BACPU及びA0A081LAW9_9BACIのうちいずれかでUniprotデータベースに記録される、バチルス・プミラス(Bacillus pumilus)のKatX2カタラーゼをコードするか、又は前述のUniprotアクセッション番号のいずれかで記録されるKatX2カタラーゼに対して少なくとも90%のアミノ酸配列同一性を有するカタラーゼをコードするカタラーゼ遺伝子である。誤解を避けるために、各々の配列は2015年11月9日にデータベースに記録されたものである。
本発明による核酸は、好ましくは、原核宿主細胞を形質転換することができる構築物又は発現ベクターである。形質転換後、本発明の核酸は、例えば相同組換えによって、宿主細胞ゲノム中に組み込まれ得る。そのような組み込みの結果、宿主細胞ゲノムは、本発明によるプロモーターの制御下にある標的遺伝子を含む。このように、宿主細胞による標的遺伝子の安定な発現は、多数世代に渡る宿主細胞複製の後でさえも、好ましくは抗生物質耐性遺伝子のような選択マーカーがなくても、達成することができる。
本発明によれば、当該核酸は宿主細胞ゲノム中に組み込まれなくてもよく、代わりにそれとは別に維持することができる。そのような場合には、本発明による核酸は好ましくはプラスミドでありそれ自身の複製起点を含む。このように、高コピー数の本発明の核酸を宿主細胞中にもたらすことができ、したがって標的遺伝子(単数又は複数)の発現をさらに増加させることができる。
本発明による核酸は原核宿主細胞のゲノムであることもまた可能である。上述の通り、これは、原核宿主細胞の野生型ゲノム中に構築物を組み込むことによって達成することができる。好ましくは、組み込みは、本発明のプロモーターに類似した野生型プロモーターが、好ましくは相同組換えによって、本発明の前記プロモーターと置き換えられるというものである。このように、本発明の利益、及び特に対応する野生型に比べて標的遺伝子の発現強度の増加を、好ましくは選択マーカーがなくても、多世代の間に宿主細胞中で維持することができる。好ましくは、本発明のプロモーターは、バチルス・リケニフォルミスの野生型KatAプロモーターを置換する。実施例に説明されるように、そのような置換により、KatXカタラーゼ遺伝子の発現を大きく損なうことなく、また有益にはバチルス・リケニフォルミスの発酵中のKatXカタラーゼ発現の増加を損なうこともなく、カタラーゼ遺伝子KatAの発現を増加させることが可能になる。
原核宿主細胞のゲノムは、本発明によれば、対応する標的遺伝子に作動可能に連結された本発明のプロモーターの2つ以上のコピーをも含むことが可能であり、その標的遺伝子はプロモーター-ターゲット遺伝子の組み合わせの各コピーで相違してもよく、相違しなくてもよい。これにより、原核宿主細胞の発酵中に標的遺伝子の高い発現強度を維持することが可能になる。
本発明による原核宿主細胞は、好ましくは分類学上のバチルス(Bacilli)綱に属し、好ましくはバチルス(Bacillales)目又はラクトバチルス(Lactobacillales)目に属し、より好ましくはアリシクロバチルス(Alicyclobacillaceae)、バチルス科(Bacillaceae)、リステリア科(Listeriaceae)、パエニバチルス科(Paenibacillaceae)、パスツリア科(Pasteuriaceae)、プラノコッカス科(Planococcaceae)、スポロラクトバチルス科(Sporolactobacillaceae)、ブドウ球菌科(Staphylococcaceae)及びサーモアクチノマイセタジー科(Thermoactinomycetaceae)から選択されるファミリーに属し、最も好ましくはバチルス属に属する。この属の中では、本発明の原核宿主細胞は好ましくは、バチルス・アビッサリス(Bacillus abyssalis)、バチルス・アシディセラー(Bacillus acidiceler)、バチルス・アシディコーラ(Bacillus acidicola)、バチルス・アシジプロデュセンス(Bacillus acidiproducens)、バチルス・アシドプルリティカス(Bacillus acidopullulyticus)、バチルス・アシドボランス(Bacillus acidovorans)、バチルス・アエオリウス(Bacillus aeolius)、バチルス・アエリス(Bacillus aeris)、バチルス・アエリウス(Bacillus aerius)、バチルス・アエロフィルス(Bacillus aerophilus)、バチルス・アエスツアリイ(Bacillus aestuarii)、バチルス・アイディンエンシス(Bacillus aidingensis)、バチルス・アキバイ(Bacillus akibai)、バチルス・アルカリイヌリナス(Bacillus alcaliinulinus)、バチルス・アルカロフィルス(Bacillus alcalophilus)、バチルス・アルギコーラ(Bacillus algicola)、バチルス・アルカリニトリリカス(Bacillus alkalinitrilicus)、バチルス・アルカリセディミニス(Bacillus alkalisediminis)、バチルス・アルカリテルリス(Bacillus alkalitelluris)、バチルス・アルカリトレランス(Bacillus alkalitolerans)、バチルス・アルカロガヤ(Bacillus alkalogaya)、バチルス・アルティチュジニス(Bacillus altitudinis)、バチルス・アルベアユエンシス(Bacillus alveayuensis)、バチルス・アミリエンシス(Bacillus amiliensis)、バチルス・アンドレエセニイ(Bacillus andreesenii)、バチルス・アクイマリス(Bacillus aquimaris)、バチルス・アルブチニボランス(Bacillus arbutinivorans)、バチルス・アリヤブハッタイ(Bacillus aryabhattai)、バチルス・アサヒイ(Bacillus asahii)、バチルス・アウランティアカス(Bacillus aurantiacus)、バチルス・アゾトフォーマンス(Bacillus azotoformans)、バチルス・バディウス(Bacillus badius)、バチルス・バエクリュンエンシス(Bacillus baekryungensis)、バチルス・バタビエンシス(Bacillus bataviensis)、バチルス・ベイジンエンシス(Bacillus beijingensis)、バチルス・ベンゾボランス(Bacillus benzoevorans)、バチルス・ベリンエンシス(Bacillus beringensis)、バチルス・バークレイ(Bacillus berkeleyi)、バチルス・ベバリジイ(Bacillus beveridgei)、バチルス・ボゴリエンシス((Bacillus bogoriensis)、バチルス・ボンビセプチカス(Bacillus bombysepticus)、バチルス・ボロニフィルス(Bacillus boroniphilus)、バチルス・ブタノリボランス(Bacillus butanolivorans)、バチルス・カナベラリウス(Bacillus canaveralius)、バチルス・カーボニフィルス(Bacillus carboniphilus)、バチルス・カザマンセンシス(Bacillus casamancensis)、バチルス・カテヌラトゥス(Bacillus catenulatus)、バチルス・セセンベンシス(Bacillus cecembensis)、バチルス・セルロシリティカス(Bacillus cellulosilyticus)、バチルス・セレウス群(Bacillus cereus group)、バチルス・cf.プミラスSG2(Bacillus cf. pumilus SG2)、バチルス・チャガノレンシス(Bacillus chagannorensis)、バチルス・チャンジガレンシス(Bacillus chandigarhensis)、バチルス・チュンガンエンシス(Bacillus chungangensis)、バチルス・シービー(Bacillus cibi)、バチルス・サーキュランス(Bacillus circulans)、バチルス・クラウシー(Bacillus clausii)、バチルス・コアギュランス(Bacillus coagulans)、バチルス・コアウイレンシス(Bacillus coahuilensis)、バチルス・コーニー(Bacillus cohnii)、バチルス・コンポスティ(Bacillus composti)、バチルス・コニフェラム(Bacillus coniferum)、バチルス・ダリエンシス(Bacillus daliensis)、バチルス・ダナンエンシス(Bacillus danangensis)、バチルス・デシシフロンディス(Bacillus decisifrondis)、バチルス・デコロラチオニス(Bacillus decolorationis)、バチルス・デラミフィカンス(Bacillus deramificans)、バチルス・デザーティ(Bacillus deserti)、バチルス・ジベロレンシス(Bacillus djibelorensis)、バチルス・ドレンテンシス(Bacillus drentensis)、バチルス・エイセニエ(Bacillus eiseniae)、バチルス・エンドフィティカス(Bacillus endophyticus)、バチルス・エンドラディシス(Bacillus endoradicis)、バチルス・ファラギニス(Bacillus farraginis)、バチルス・ファスティディオスス(Bacillus fastidiosus)、バチルス・フェラリアラム(Bacillus ferrariarum)、バチルス・フィルミス(Bacillus firmis)、バチルス・ファルマス(Bacillus firmus)、バチルス・フラボカルダリウス(Bacillus flavocaldarius)、バチルス・フレクサス(Bacillus flexus)、バチルス・ホラミニス(Bacillus foraminis)、バチルス・フォルディ(Bacillus fordii)、バチルス・フォルティス(Bacillus fortis)、バチルス・フコシボランス(Bacillus fucosivorans)、バチルス・フマリオリィ(Bacillus fumarioli)、バチルス・フニクラス(Bacillus funiculus)、バチルス・ガラクトシディリティカス(Bacillus galactosidilyticus)、バチルス・ガリシエンシス(Bacillus galliciensis)、バチルス・ギブソニー(Bacillus gibsonii)、バチルス・ギンセンギソリ(Bacillus ginsenggisoli)、バチルス・ギンセンギ(Bacillus ginsengi)、バチルス・ギンセンギフミ(Bacillus ginsengihumi)、バチルス・ギンセンギソリ(Bacillus ginsengisoli)、バチルス・ゴットセイリイ(Bacillus gottheilii)、バチルス・グラミニス(Bacillus graminis)、バチルス・グラナデンシス(Bacillus granadensis)、バチルス・ハッケンサッキイ(Bacillus hackensackii)、バチルス・ハルマパラス(Bacillus halmapalus)、バチルス・ハロカレス(Bacillus halochares)、バチルス・ハロデュランス(Bacillus halodurans)、バチルス・ハロサッカロボランス(Bacillus halosaccharovorans)、バチルス・ヘミセルロシリティカス(Bacillus hemicellulosilyticus)、バチルス・ヘミセントロティ(Bacillus hemicentroti)、バチルス・ハーバーステイネンシス(Bacillus herbersteinensis)、バチルス・ホリコシー(Bacillus horikoshii)、バチルス・ホルネキアエ(Bacillus horneckiae)、バチルス・ホルティ(Bacillus horti)、バチルス・フミ(Bacillus humi)、バチルス・フナネンシス(Bacillus hunanensis)、バチルス・ファジンポエンシス(Bacillus hwajinpoensis)、バチルス・イドリエンシス(Bacillus idriensis)、バチルス・インディカス(Bacillus indicus)、バチルス・インファンティス(Bacillus infantis)、バチルス・インファーナス(Bacillus infernus)、バチルス・インターメジウス(Bacillus intermedius)、バチルス・イラネンシス(Bacillus iranensis)、バチルス・イサベリエ(Bacillus isabeliae)、バチルス・イスラエリ(Bacillus israeli)、バチルス・イスロネンシス(Bacillus isronensis)、バチルス・チョッカリ(Bacillus jeotgali)、バチルス・コッチイ(Bacillus kochii)、バチルス・コリエンシス(Bacillus koreensis)、バチルス・コーレンシス(Bacillus korlensis)、バチルス・クリベンシス(Bacillus kribbensis)、バチルス・クルーウィッチアエ(Bacillus krulwichiae)、バチルス・レヘンシス(Bacillus lehensis)、バチルス・レンタス(Bacillus lentus)、バチルス・リトラリス(Bacillus litoralis)、バチルス・ロシサリス(Bacillus locisalis)、バチルス・ロンギクアエシタム(Bacillus longiquaesitum)、バチルス・ロンギスポーラス(Bacillus longisporus)、バチルス・ルシフェレンシス(Bacillus luciferensis)、バチルス・ルテオラス(Bacillus luteolus)、バチルス・マングロベンシス(Bacillus mangrovensis)、バチルス・マンナニリティカス(Bacillus mannanilyticus)、バチルス・マルコレスチンクタム(Bacillus marcorestinctum)、バチルス・マリスフラビィ(Bacillus marisflavi)、バチルス・マーマレンシス(Bacillus marmarensis)、バチルス・マシリオアノレシウス(Bacillus massilioanorexius)、バチルス・マシリオセネガレンシス(Bacillus massiliosenegalensis)、バチルス・メガテリウム(Bacillus megaterium)、バチルス・メカテリウム(Bacillus meqaterium)、バチルス・メタノリカス(Bacillus methanolicus)、バチルス・メチロトロフィカス(Bacillus methylotrophicus)、バチルス・ムラリス(Bacillus muralis)、バチルス・ムリマルティニ(Bacillus murimartini)、バチルス・ナンハイイセディミニス(Bacillus nanhaiisediminis)、バチルス・ネールソニー(Bacillus nealsonii)、バチルス・ネイジョウエンシス(Bacillus neizhouensis)、バチルス・ネマトシダ(Bacillus nematocida)、バチルス・ニアベンシス(Bacillus niabensis)、バチルス・ニアシニ(Bacillus niacini)、バチルス・ニトリトフィラス(Bacillus nitritophilus)、バチルス・ノバリス(Bacillus novalis)、バチルス・オーシュンイセディミニス(Bacillus oceanisediminis)、バチルス・オーベンシス(Bacillus ohbensis)、バチルス・オクヘンシス(Bacillus okhensis)、バチルス・オクヒデンシス(Bacillus okuhidensis)、バチルス・オレロニウス(Bacillus oleronius)、バチルス・オリベ(Bacillus olivae)、バチルス・オリゼ(Bacillus oryzae)、バチルス・オシメンシス(Bacillus oshimensis)、バチルス・パキスタネンシス(Bacillus pakistanensis)、バチルス・パナシテラエ(Bacillus panaciterrae)、バチルス・パタゴニエンシス(Bacillus patagoniensis)、バチルス・ペルシカス(Bacillus persicus)、バチルス・ペルバガス(Bacillus pervagus)、バチルス・ピチノティ(Bacillus pichinotyi)、バチルス・プラコルチディス(Bacillus plakortidis)、バチルス・ポチェオネンシス(Bacillus pocheonensis)、バチルス・ポリファメンチクス(Bacillus polyfermenticus)、バチルス・ポリゴニ(Bacillus polygoni)、バチルス・シュードアルカリフィルス(Bacillus pseudalcaliphilus)、バチルス・シュードファーマス(Bacillus pseudofirmus)、バチルス・シュードメガテリウム(Bacillus pseudomegaterium)、バチルス・シュードミコイデス(Bacillus pseudomycoides)、バチルス・フィクロサッカロリティカス(Bacillus psychrosaccharolyticus)、バチルス・プミラス(Bacillus pumilus)、バチルス・プルガチオニレシステンス(Bacillus purgationiresistens)、バチルス・キングダオネンシス(Bacillus qingdaonensis)、バチルス・ラセミラクティカス(Bacillus racemilacticus)、バチルス・リゾスファエレ(Bacillus rhizosphaerae)、
バチルス・ルリス(Bacillus ruris)、バチルス・サフェンシス(Bacillus safensis)、バチルス・サラリウス(Bacillus salarius)、バチルス・サリフィルス(Bacillus saliphilus)、バチルス・サルサス(Bacillus salsus)、バチルス・セレナターセナティス(Bacillus selenatarsenatis)、バチルス・セネガレンシス(Bacillus senegalensis)、バチルス・セオハエアネンシス(Bacillus seohaeanensis)、バチルス・サックレトニー(Bacillus shackletonii)、バチルス・シャンドンゲンシス(Bacillus shandongensis)、バチルス・シアメンシス(Bacillus siamensis)、バチルス・シミリス(Bacillus similis)、バチルス・シンプレックス(Bacillus simplex)、バチルス・シラリス(Bacillus siralis)、バチルス・スミシー(Bacillus smithii)、バチルス・ソリ(Bacillus soli)、バチルス・ソングクレンシス(Bacillus songklensis)、バチルス・スポロサーモデュランス(Bacillus sporothermodurans)、バチルス・ストラトスフェリカス(Bacillus stratosphericus)、バチルス・ストラトスフェリカシ(Bacillus stratosphericusi)、バチルス・サブテラネウス(Bacillus subterraneus)、バチルス・ズブチリス群(Bacillus subtilis group)、バチルス・タエアネンシス(Bacillus taeanensis)、バチルス・テクィレンシス(Bacillus tequilensi)、バチルス・タオンヒエンシス(Bacillus thaonhiensis)、バチルス・サーモアルカロフィルス(Bacillus thermoalkalophilus)、バチルス・サーモアミロリクエファシエンス(Bacillus thermoamyloliquefaciens)、バチルス・サーモアミロボランス(Bacillus thermoamylovorans)、バチルス・サーモコプリエ(Bacillus thermocopriae)、バチルス・サーモラクティス(Bacillus thermolactis)、バチルス・サーモフィルス(Bacillus thermophilus)、バチルス・サーモプロテオリティカス(Bacillus thermoproteolyticus)、バチルス・サーモテレストリス(Bacillus thermoterrestris)、バチルス・サーモトレランス(Bacillus thermotolerans)、バチルス・サーモゼアメイズ(Bacillus thermozeamaize)、バチルス・チオパランス(Bacillus thioparans)、バチルス・チアンムエンシス(Bacillus tianmuensis)、バチルス・チモネンシス(Bacillus timonensis)、バチルス・チプキラリス(Bacillus tipchiralis)、バチルス・トリポシリコラ(Bacillus trypoxylicola)、バチルス・ビエトナメンシス(Bacillus vietnamensis)、バチルス・ビレティ(Bacillus vireti)、バチルス・ビスコサス(Bacillus viscosus)、バチルス・ビテリナス(Bacillus vitellinus)、バチルス・ワコエンシス(Bacillus wakoensis)、バチルス・シャオシエンシス(Bacillus xiaoxiensis)又はバチルス・ジャンジャンエンシス(Bacillus zhanjiangensis)の種、より好ましくはバチルス・アミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、バチルス・ブレビス(Bacillus brevis)、バチルス・クラウシー(Bacillus clausii)、バチルス・コアギュランス(Bacillus coagulans)、バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)、バチルス・プミラス(Bacillus pumilus)又はバチルス・ズブチリス(Bacillus subtilis)の種、さらにより好ましくはバチルス・ズブチリス(Bacillus subtilis)、バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)又はバチルス・プミラス(Bacillus pumilus)の種、及び最も好ましくはバチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)の種に属する。他の好ましい宿主細胞はコリネバクテリウム(Corynebacterium)、ミセリオフトラ(Myceliophthora)及びバスフィア(Basfia)の属に属し、好ましくはコリネバクテリウム・グルタミクム(Corynebacterium glutamicum)、ミセリオフトラ・サーモフィラC1(Myceliophthora thermophila C1)及びバスフィア・サクシニシプロデューセンス(Basfia succiniciproducens)の種のいずれかに属する。
本発明はまた発酵産物を生産するための発酵方法を提供する。発酵産物は好ましくは少なくとも5アミノ酸長の、さらにより好ましくは少なくとも20アミノ酸のタンパク質又はポリペプチドである。特に、発酵産物は上述のように標的遺伝子によってコードされてもよい。しかし、発酵産物は、別の場所にあり本発明によるプロモーター以外の各々のプロモーターに作動可能に連結された1個以上の遺伝子によってもコードされてもよく、そのようなプロモーター-遺伝子の組み合わせは、発酵宿主細胞において、例えばゲノム中か、又はゲノム外核酸、例えば1つ以上のプラスミド上に位置してもよい。経済的な視点からは、本発明による発酵方法の価値は、タンパク質又はポリペプチドである、前述されたまさにその発酵産物ではなくて、前記タンパク質またはポリペプチドの作用によって取得可能であるか又は取得される代謝物中にあってもよい。そのような作用の例としては、ある物質から別の物質への変換、例えば、糖、脂肪酸及び/又はタンパク質などの栄養素の分解によるエネルギー等価物(例えばATP)の生成が挙げられる。しかし、そのような代謝過程は、タンパク質又はポリペプチド、通常は酵素の以前の形成に依存する。したがって、これらのタンパク質又はポリペプチド及び特にこれらの酵素を「発酵産物」と呼ぶことが本発明の目的のために正当化される。
本発明による好ましい発酵方法は、核酸を含む原核宿主細胞を提供する工程を含み、ここで当該核酸は発酵産物をコードする遺伝子に作動可能に連結された本発明によるプロモーターを含む。本発明による別の好ましい発酵方法は、第1のプロモーターとしてカタラーゼをコードする遺伝子に作動可能に連結された本発明によるプロモーターを含み、同じ又は別の核酸分子上か、又は双方向性プロモーターの場合には、核酸分子のマイナス鎖上に、発酵産物をコードする遺伝子に作動可能に連結された第2のプロモーターもまた含む、核酸を含む原核宿主細胞を提供する工程を含む。いずれか好ましい方法はさらに、発酵産物をコードする前記遺伝子の発現をもたらす条件下で原核宿主細胞を培養する工程を含む。原核宿主細胞が、本発明によるプロモーターに作動可能に連結されたカタラーゼをコードする遺伝子を含む場合には、原核宿主細胞の培養もまた、カタラーゼをコードする前記遺伝子の発現をもたらすような条件下での培養を必要とする。本発明による発酵方法は本発明のプロモーターにより与えられる利益を利用することを可能にし、特に発酵産物をコードする遺伝子の高レベルの発現を保証することによって、発酵中に発酵産物(前述のようにカタラーゼでもよい)をコードする遺伝子を大量に生産することを、特に可能にする。発酵方法が、カタラーゼ遺伝子に作動可能に連結された本発明によるプロモーターを利用する場合には、発酵方法は、バチルス・リケニフォルミスの野生型KatAプロモーターに比べて、カタラーゼ遺伝子の発現の増加及び対応してカタラーゼ活性の増加から利益を得る。
上述のように、本発明のプロモーターは好ましくは、例えば配列番号72〜87の配列のいずれかに記載の双方向性プロモーターである。バチルス・リケニフォルミスのKatA及びKatX遺伝子の野生型双方向性プロモーターへの類推により本発明のプロモーターを説明すると、本発明の方法は、ちょうどKatA及び/又はKatBをコードする遺伝子が置換され得るように、2つの独立な遺伝子を双方向性プロモーターに作動可能に連結することを可能にする。実施例で説明されるように、「KatA側」の遺伝子の発現特性は、プロモーターの「KatX側」の遺伝子のものと相違する:「KatA側」の遺伝子は発酵中に恒常的に高いレベルで転写され発現されることが可能であり、「KatX側」の遺伝子はその転写及び発現が発酵時の間に増加し、「KatA側」の遺伝子の発現強度に達することができる。したがって、本明細書中に示される本発明のプロモーターの配列に対するマイナス鎖、すなわち「KatX側」に遺伝子を配置することによって、発酵中にこの遺伝子の発現強度を増加させ、したがって対応する遺伝子産物の生産を発酵過程のより後の段階に効果的に遅延することが可能である。これは、そのような遺伝子産物が時間が経つと損傷を受けやすい場合、又は遺伝子産物の形成が発酵過程の初期の間に対応する宿主細胞の成長を好ましくなく低減し得る場合に、特に有利である。したがって、本発明は、発酵方法の具体的なニーズに合わせ、また問題の発酵産物によって課される制約に応じて、遺伝子発現を調製することを有益にも可能にする。
本発明は対応してまた、
a)一方の鎖(プラス鎖)上で発酵産物をコードする遺伝子に作動可能に連結され、同時にマイナス鎖上でカタラーゼをコードする遺伝子に作動可能に連結された本発明の双方向性プロモーターを含む核酸を含む原核宿主細胞を提供する工程、及び
b)発酵産物をコードする前記遺伝子及びカタラーゼをコードする前記遺伝子の発現をもたらす条件下で原核宿主を培養する工程
を含む、発酵産物を生産するための発酵方法を提供する。
このように、本発明の発酵過程は、発酵産物をコードする遺伝子とカタラーゼをコードする遺伝子の、両方の遺伝子の強力で適時な発現から利益を得る。(プラス鎖又はマイナス鎖上での)本発明のプロモーターによるカタラーゼをコードする遺伝子の発現は、宿主細胞、その代謝産物及び/又は発酵産物のいずれかの酸化に対する保護を与えるか又は増加させることによって、酸化ストレスに対する原核宿主細胞の回復力を有益にも増加させ、それによって発酵産物の生産を助ける。
上述のように、本発明はまた、野生型バチルス・リケニフォルミスにおけるカタラーゼの発現及び/又はカタラーゼ活性のそれぞれと比べて、原核宿主細胞におけるカタラーゼの発現及び/又はカタラーゼ活性を増加させる方法を提供し、この方法は本発明によるプロモーターをカタラーゼをコードする遺伝子に作動可能に連結させる工程を含む。誤解を避けるために、「発現の増加」は、バチルス・リケニフォルミスの野生型KatAプロモーターに比べて対応するmRNA濃度の増加を、生化学的に意味する。
本発明の文脈において参照される核酸配列は、特に以下である:
Figure 2018537130
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本発明は以下、実施例を用いてさらに説明され、実施例は説明する目的だけのために提供され、本発明又は特許請求の範囲を制限することは意図されていない。
実施例1:野生型バチルス・リケニフォルミスのプロモーターと、本発明による好ましいプロモーターとの配列比較
図1は、野生型バチルス・リケニフォルミスのプロモーター(配列番号1)と配列番号56記載のプロモーターのアラインメントを図示する。アラインメントは、Needleman-Wunschアルゴリズムに従い、ギャップ開始ペナルティは16で、ギャップ伸長ペナルティは4として行った。配列は、リンカー部分における1つのチミジンの挿入によって相違する(図4も比較されたい)。
実施例2:野生型の株、及び実施例1の本発明によるプロモーターを含む対応する株についての、バチルス・リケニフォルミスにおけるKatA及びKatXカタラーゼの発現の比較
バチルス・リケニフォルミスの野生型の株及び変異株の発酵培養条件:
発酵過程は、主要炭素源としてのグルコースと複合化合物を有する培地中で、pH、pO2及び温度プローブを用いて、バッフル付撹拌反応槽(STR、Dasgip)中で行われた。O2とCO2の濃度は、ガス分析によって監視した。培養には、1Lの開始作業容量で流加モードを選択した。バイオリアクターとして、3つの6枚翼ラシュトンタービンを用いて2Lガラス管を使用した。
培地:
種培養及び本培養のための培地調製と滅菌は、それぞれ振盪フラスコとバイオリアクター中で行われた。すべての培養において消泡剤としてPPG2000を使用した。
培地は、30g/Lグルコース、120g/L複合植物タンパク質、7.7g/L KH2PO4、2.8g/L (NH4)2SO4、0.09g/L Mn(II)SO4 *H2O、0.05g/L Fe(II)SO4* 7H2O、0.3g/L CaCl2* 2 H2O、1.4mL7L PPG2000、0.025g/Lカナマイシンを含んだ。pHはpH8に調節した。培地は123℃で60分間、撹拌条件下(600rpm)でバイオリアクター中で滅菌した。
種培養:
種培養は16時間の過程(39℃、pH7.5、200rpm)中に、バッチ培養と同じ培地で振盪フラスコ中に調製された。試料は一定間隔で採取され、pH、OD、糖及び有機酸(HPLC)並びにプロテアーゼ活性が測定された。振盪フラスコには新鮮なLBプレートから播種が行われ、16時間後、対数期の終わりに本培養に移した。
本培養:
播種には開始作業容量の2.7%を使用した。本培養は、39℃で、30g/L開始グルコース濃度、350〜1400rpmのpO2依存性撹拌カスケード、1.46vvmの通気速度で行った。
サンプリング及び全RNAの単離:
発酵中は、10mlの試料を取り出し、RNAlater Solution(Life Technologies)と1:1の比率で混合し、すぐにドライアイス上に置いた。試料は注意深く氷上で融解し、細胞は遠心分離によってペレットにした。全RNAは、製造者のプロトコルに従いpeqGOLD Bacterial RNA Kit(peqlab)を使用して細胞から単離された。RNA濃度は、100ng/μlの濃度に希釈した後に260nM吸光度を測定して決定した。RNA試料は-80℃で保存した。
逆転写:
逆転写は製造者のプロトコルに従ってGoScript Reverse Transcription System(A5000)(プロメガ)を用いて、ランダムヘキサマーオリゴヌクレオチドを用いて250ng全RNAを用いて行った。反応はABI Genamp PCR System 9700 -Cyclerにおいて行った。
qPCR:
定量的PCR(qPCR)は、LightCycler480 II(ロシュ)及びGoTaq(登録商標)qPCR Master Mix(A6001-Promega)を用いて、20μLのPCR反応容量とそれぞれ10pmolのオリゴヌクレオチドを用いて行った。SYBR GreenはFAM/SYBRチャネルにおいて470nmで励起され、蛍光は510nmで検出した。
Figure 2018537130
データ評価は、ソフトウェアパッケージIdeas 2.0(ロシュ、バージョン1.5.1.62)で行った。ct値は、「二次微分最大(2nd derivate max)」の方法によって決定する。示された標的遺伝子の相対ct値(-dCT)は以下のように計算される:
-dCT = -(ct(標的) - ct(参照))
qPCRプライマー:
Figure 2018537130
図2はこの実施例の結果を示す。パネルAでは発現特性が野生型バチルス・リケニフォルミスについて与えられ、パネルBでは発現特性が組換えバチルス・リケニフォルミスについて与えられ、該組換えバチルス・リケニフォルミスは、KatA遺伝子のプロモーターが図1に図示される本発明のプロモーター配列と置換されている点で野生型の株と相違する。遺伝子発現はKatA及びKatXタンパク質をそれぞれコードするmRNAの定量的PCRによって決定する。パネルBは、本発明による好ましいプロモーターが、KatX遺伝子の発現を極端に減少することなくKatA遺伝子の発現を恒常的に増加することをもたらすこと、またKatX遺伝子の発現が依然として発酵中に誘導されることを示す。
実施例3:野生型の株、及び実施例1の本発明によるプロモーターを含む対応する株のバチルス・リケニフォルミスの全カタラーゼ活性の比較
1mlの試料を遠心分離の後に培養物から取り出した。細胞は、1mM PMSF(下記参照)を含むアッセイ緩衝液中に再懸濁され、Ribolyser(MP Biomedicals)を使用して破壊された。遠心分離後、上清を回収し、カタラーゼ活性のアッセイのために使用した。
カタラーゼ活性については、アミノアンチピリン-フェノール法によってアッセイを行った。10μLのカタラーゼ含有試料を、60μLの0.86mM H2O2(pH7の166mMリン酸緩衝液中に溶解)とともに室温で5分間インキュベートした。インキュベーション後に、50mMフェノール、2.6 mM 4-アミノアンチピリン、及び90U/mL西洋ワサビペルオキシダーゼ(シグマ77332)を含む30μLの混合物を加えて、マイクロタイタープレートリーダーにおいて520nMで、残留H2O2を分光光度測定により検出した。較正は、ウシ肝臓由来カタラーゼ(シグマC40)を使用し、500U/mLから0.5U/mLまでの希釈系列を用いることで行った。正規化の目的のために、micro-BCAタンパク質決定キット(Pierce)によって測定した全タンパク質濃度に対して、カタラーゼ活性を正規化した。
この実施例の結果は図3に示される。この図は、全カタラーゼ活性が野生型の株に比べて少なくとも10倍、発酵フィードスタート後の最初の5時間で100倍増加していることを示す。

Claims (13)

  1. リンカー部分によって互いから隔てられた-10タイプボックス及び-35タイプボックスを含むプロモーターであって、
    各ボックスは、-10タイプボックスについては表1に、及び-35タイプボックスについては表2に従って、各位置における各ヌクレオチドに値を割り当てることによって取得可能である各々のスコアを有する各々のヌクレオチド配列から成り、-10タイプボックスのスコアは少なくとも497であり、-35タイプボックスのスコアは少なくとも179であり、並びに
    リンカー部分は、少なくとも14ヌクレオチドの長さと少なくとも57%のA/T含量を有する、
    前記プロモーター。
  2. リンカー部分のヌクレオチド配列が、配列番号3〜18の配列のいずれかと、これらの配列の位置1〜5のいずれかの前へのチミジンの挿入によって相違する、請求項1記載のプロモーター。
  3. リンカー部分が最大で18ヌクレオチドの長さを有する、請求項1又は2記載のプロモーター。
  4. -10タイプボックスのヌクレオチド配列が、配列番号19〜31の配列のいずれかと、最大で1ヌクレオチドが相違する、請求項1〜3のいずれか1項記載のプロモーター。
  5. -35タイプボックスのヌクレオチド配列が、配列番号32〜41の配列のいずれかと、最大で1ヌクレオチドが相違する、請求項1〜4のいずれか1項記載のプロモーター。
  6. 20ヌクレオチドの長さを有する上流部分は-35タイプボックスの5’方向上流に隣接して位置しており、該上流部分のA/T含量は少なくとも70%であり、該上流領域のA含量は少なくとも35%であり、好ましくは該上流領域の上流に46ヌクレオチド伸びる配列(「リードイン配列」)のA/T含量は少なくとも70%のA/T含量を有しており、並びに好ましくは-10タイプボックスの下流に隣接して位置し開始コドンまで伸びる配列は少なくとも30ヌクレオチドの長さを有し、且つリボソーム結合部位を含む、請求項1〜5のいずれか1項記載のプロモーター。
  7. プロモーターが双方向性プロモーターである、請求項1〜6のいずれか1項記載のプロモーター。
  8. 標的遺伝子に作動可能に連結された、請求項1〜7のいずれか1項記載のプロモーターを含む核酸。
  9. 標的遺伝子は酵素をコードし、該酵素は好ましくはカタラーゼ、プロテアーゼ、アミラーゼ、カルボヒドラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、プルラナーゼ、クチナーゼ、ペクチナーゼ、マンナナーゼ、アラビナーゼ、ガラクタナーゼ、キシラナーゼ、オキシダーゼ、例えばラッカーゼ、ペルオキシダーゼ、イソメラーゼ、トランスフェラーゼ、キナーゼ及びホスファターゼから成る群より選択され、ここで好ましいプロテアーゼはサブチリシンプロテアーゼである、請求項8記載の核酸。
  10. 好ましくは分類学上のバチルス(Bacilli)綱から、さらにより好ましくはバチルス(Bacillales)目若しくはラクトバチルス(Lactobacillales)目から、又はコリネバクテリウム(Corynebacterium)属、マイセリオフトラ(Myceliophthora)属及びバスフィア(Basfia)属のいずれかから選択される、請求項9記載の核酸を含む原核宿主細胞。
  11. i)発酵産物をコードする遺伝子に作動可能に連結された、請求項1〜7のいずれか1項記載のプロモーターを含む核酸を含む原核宿主細胞を提供する工程、及び
    ii)発酵産物をコードする遺伝子の発現を可能にする条件下で該宿主細胞を培養する工程、並びに
    iii)場合により発酵産物を精製する工程
    を含む、発酵産物を生産するための発酵方法。
  12. プロモーターがカタラーゼをコードする遺伝子にも作動可能に連結された双方向性プロモーターであり、カタラーゼ遺伝子の発現を可能にする条件下で培養を行う、請求項11記載の発酵方法。
  13. カタラーゼをコードする遺伝子に作動可能に連結された、請求項1〜7のいずれか1項記載のプロモーターを含む核酸を原核宿主細胞に導入する工程を含む、原核宿主細胞においてカタラーゼの発現又は活性を増加させる方法。
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