JP2018531104A6 - 音声伝達機能を備えた呼吸用マスク - Google Patents
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Abstract
呼吸用マスクは、ユーザがマスクを装着しているときに本体とユーザの顔との間のプレナムを画定する内部空間を有する本体を含む。呼吸用マスクはまた、本体内、かつ本体に隣接して、ユーザによって生成された音波に反応して振動し、音声伝達用メンブレンが本体のプレナムからユーザの周囲環境に音波を伝達するように構成された音声伝達用メンブレンを有する、音声伝達機構を含む。したがって、音声伝達機構は、ユーザの発話の理解しやすさを向上させ、ユーザが言っていることを他者がより明瞭に理解することができるようにする。例えば、これにより、呼吸用マスクの使用が必要とされる緊急応答の状況における安全性及び効率を向上させることができる。
【選択図】図1
【選択図】図1
Description
本明細書で説明及び/又は例示する主題は、概して、呼吸保護用の呼吸用マスクに関する。
呼吸用マスクは、人々が気体、蒸気、エアロゾル(塵、霧、及び/又は生物剤などの)、及び/又は同様なものなどの有害物質に晒される環境で使用される。呼吸用マスクは、より安価な使い捨て式マスクから、交換可能な濾過カートリッジを含むより高コストの再使用可能なマスクにまで及ぶ、多種多様な種類及びサイズのものがある。ハーフマスク型呼吸マスクなどの一部の呼吸用マスクは、ユーザの口及び鼻を覆うが、ユーザの眼は覆わず、フルフェイス型呼吸マスクなどの他の呼吸用マスクは、ユーザの口及び鼻に加えてユーザの眼を覆う。
既知の呼吸用マスクは、着用者の発話を分かり難くする傾向があり、それによって、ユーザ間の意思疎通を困難にする。例えば、呼吸用マスクがユーザの口を覆うため、呼吸用マスクの本体は、ユーザの口からの音波の自由な進行を妨げ、それによって、発話の理解しやすさを阻害する。そのような発話の理解しやすさは、呼吸用マスクを装着したユーザがマスクを装着していない別の人に話しかける場合に生じることがある、及び/又は呼吸用マスクを装着した二人のユーザが互いに話す場合に生じることがある。いくつかの状況では、ユーザは、発話の理解しやすさのために呼吸用マスクを装着しないことを選択することがあり、そうすることでユーザの呼吸器系の損傷という結果を招くことがある。
本発明は、受動音声伝達機構を含む呼吸用マスクを有利に提供する。呼吸用マスクは、呼吸保護を提供すると共に、ユーザからの分かりやすい発話の伝達をも可能にする。一実施形態では、呼吸用マスクは、マスクの内部空間を画定し、かつ第1の表面及び第1の表面とは反対側を向いた第2の表面を含み、第1の表面が内部空間を画定する、本体と、本体に隣接する受動音声伝達機構と、を備える。
この実施形態の一態様では、受動音声伝達機構はメンブレンであり、メンブレンは、第1の表面、第2の表面、及びメンブレンの第1の表面とメンブレンの第2の表面との間に延びる第1の厚さを有し、本体はメンブレンの近傍の少なくとも1つの位置で第2の厚さを有し、第2の厚さは本体の第1の表面と本体の第2の表面との間に延び、第1の厚さは第2の厚さ未満である。
この実施形態の一態様では、メンブレンの第1の表面は本体の第1の表面に隣接し、メンブレンの第2の表面は本体の第2の表面に隣接する。
この実施形態の一態様では、メンブレンは周辺部を有し、本体はメンブレン周辺部の少なくとも一部分に隣接する少なくとも1つの部分を更に含み、本体の少なくとも1つの部分が第2の厚さを有する。
この実施形態の一態様では、受動音声伝達機構は、本体との単一の一体構造で一体的に形成されている。
この実施形態の一態様では、本体は上部セグメント及び下部セグメントを更に含み、下部セグメントは、受動音声伝達機構を含む。この実施形態の一態様では、上部セグメントはユーザの鼻を受け入れるように構成され、下部セグメントはユーザの口を受け入れるように構成される。この実施形態の別の態様では、上部セグメントはユーザの鼻を受け入れるように構成され、下部セグメントはユーザの口を受け入れるように構成される。
この実施形態の一態様では、受動音声伝達機構は、ユーザがマスクを装着しているときにユーザの口の近傍に配置される。
この実施形態の一態様では、音声伝達用メンブレン及び本体は、実質的に同じ材料からなる。
この実施形態の一態様では、受動音声伝達機構は、メンブレンと、メンブレンに結合されたフレームと、を含み、フレームは本体に結合されている。
この実施形態の一態様では、フレームは、本体に取り外し可能に結合されている。この実施形態の一態様では、本体は、本体の第1の表面と本体の第2の表面との間に延びる開口部を更に含み、開口部はフレームを受け入れて保持するように構成される。この実施形態の別の態様では、フレームは本体に固定して結合されている。
この実施形態の一態様では、メンブレンは周辺部を有し、フレームはメンブレンの周辺部に結合されている。
この実施形態の一態様では、受動音声伝達機構は、メンブレンと、本体との単一の一体構造で一体的に形成されたフレームと、を含み、フレームはメンブレン周辺部に結合されている。
一実施形態では、呼吸用マスクは、本体であって、マスクの内部空間を画定し、かつ内面、内面とは反対側を向いた外面、及び本体の内面から本体の外面に延びる第1の厚さを含み、内面が内部空間を画定する、本体と、本体に隣接する本体内の受動音声伝達機構と、を備え、受動音声伝達機構は、ユーザがマスクを装着しているときにユーザの口の近傍に配置され、受動音声伝達機構は、メンブレンであって、周辺部、内面、外面、及びメンブレンの内面からメンブレンの外面に延びる第2の厚さを有し、第1の厚さが第2の厚さより大きい、メンブレンと、メンブレンの周辺部と境界を成して結合し、本体に結合されているフレームと、を含む。
この実施形態の一態様では、フレームは本体に取り外し可能に結合され、本体は、本体の内面と本体の外面との間に延びる開口部を更に含み、開口部はフレームを受け入れて保持するように構成されている。
一実施形態では、呼吸用マスクは、マスクの内部空間を画定し、かつ内面、内面とは反対側を向いた外面、及び本体の内面から本体の外面に延びる第1の厚さを含み、内面が内部空間を画定する、本体と、本体に隣接する受動音声伝達機構と、を備え、受動音声伝達機構は、メンブレンであって、周辺部、内面、外面、及びメンブレンの内面からメンブレンの外面に延びる第2の厚さを有し、第1の厚さが第2の厚さより大きい、メンブレンと、メンブレンの周辺部と境界を成して結合し、本体との単一の一体構造で形成されているフレームと、を含む。
なお、本開示に係る例示的な実施形態を詳細に説明する前に、構成要素は、適切な場合には慣例的な記号によって表され、本明細書の説明の利益を有する当業者に容易に明らかであろう詳細により本開示を不明瞭にしないように、本開示の実施形態を理解することに関連する特定の詳細のみを示している。
本明細書で使用されるとき、「第1の(first)」、「第2の(second)」、「上部(top)」、及び「下部(bottom)」などの関係を示す用語は、1つの実体又は要素を別の実体又は要素と単に区別するために、何らかの物理的若しくは論理的関係、又はそのような実体若しくは要素の間の順序を必ずしも必要とする又は意味することなく、使用される場合がある。本明細書で使用される専門用語は、特定の実施形態を説明するためだけのものであり、本明細書で説明する概念を限定することを意図していない。本明細書で使用されるとき、単数形の「a」、「an」、及び「the」は、文脈上そうでないことを明確に示さない限り、複数形をも含むことを意図している。本明細書で使用されるとき、「備える(comprises)」、「備える(comprising)」、「含む(includes)」、及び/又は「含む(including)」という用語は、言及された特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を明示するが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/若しくはそれらの群の存在又は追加を除外しないことを更に理解されたい。
別段に定義されていない限り、本明細書において使用されているすべての用語(技術的用語及び科学的用語を含む)は、本開示が属する分野の当業者に通常理解されるものと同じ意味を有している。本明細書で使用される用語は、本明細書の文脈及び関連技術におけるそれらの意味と矛盾しない意味を有するとして解釈されるべきであり、本明細書で特にそう定義されない限り、理想的又は過度に形式的な意味において解釈されないであろうことを更に理解されたい。
ここで、同様な参照呼称が同様な要素を指す図面の図を参照して、本発明の原理に従って構築された、呼吸保護を提供すると共に音声の伝達をも可能にするための呼吸用マスクの実施形態をこれらの図に示し、概して「10」と示す。図1は、ユーザが、気体、蒸気、エアロゾル(例えば、塵、霧、及び/又は生物剤)、及び/又は同様なものなどだがこれらに限定されない有害物質に晒される環境において、ユーザによって装着されるように構成された、呼吸用マスク10の一実施形態の正面図である。マスク10は、ユーザの鼻及び口を覆うような大きさにされ、構成された本体12を含む。本明細書で図示するように、マスク10はユーザの眼を覆わない。したがって、本明細書で説明するマスクの図示した実施形態は、口鼻用ハーフマスク10である。しかし、マスク10は、これらの図に示す本体12に限定されないように理解されたい。むしろ、マスク10は、フルフェイス呼吸用マスク及び/又は同様なものなどだがこれらに限定されない、任意の他の種類の呼吸用マスクであってもよい。いくつかの実施形態では、マスク10は使い捨て式呼吸用マスクである。
マスク10の本体12は、内面16と、内面16とは反対側を向いた外面18と、を含む。本体12は、鼻エリア20(マスク本体12の「上部分」と呼ばれる場合がある)及び口エリア22(マスク本体12の「下部分」と呼ばれる場合がある)を含む。鼻エリア20は、鼻エリア20がユーザの鼻の少なくとも一部分を覆うように、その中にユーザの鼻を受け入れるような大きさにされ、構成されている。例えば、鼻エリア20は、ユーザの鼻及び上頬の一部を覆う。同様に、マスク10の口エリア22は、ユーザの口を覆うような大きさにされ、構成されている。例えば、口エリア22は、ユーザの口、下顎の少なくとも一部分、及び下頬の一部を覆う。
マスク10の本体12は、ユーザの顔に対して密閉して、それによってマスク10をユーザの顔に密閉するように構成された、密閉エリア24を含む。非限定的な実施例として、本体12の密閉エリア24は、1つ以上の可撓性リップ26(図2に示すような)によって画定される。しかし、密閉エリア24は、ガスケット、クッション、及び/又は同様なものなどだがこれらに限定されない、任意の他の構造体を追加して又は代わりに含むことができることを理解されたい。図2に示す密閉エリア24では、1つ以上のリップ26は、本体12の残部との単一の一体構造で一体的に形成される。しかし、リップ(単数又は複数)26及び/又は密閉エリア24の他の構造体は、取り外し可能又は固定されるかのいずれかでマスク本体12に取り付けられた個別の構成要素とすることができる。任意選択的に、密閉エリア24は、マスクの本体が濾過材料から作製される多くの使い捨て式呼吸用マスクで一般的であるように、マスク本体12の濾過構造体(図示せず)の一部分によって画定される。いくつかの実施形態では、密閉エリア24の構造体は、マスク本体12に取り付けられた再使用可能な個別の成形された部材を含む(図示せず)。
図1に示す実施形態では、マスク10の本体12は、1つ以上の開口部28を含む。それぞれの開口部28は、交換可能なフィルタカートリッジ、弁、呼吸用気体ホース、及び/又は発話モジュールなどの、1つ以上の取り付け可能な構成要素(図示せず)を受け入れるように構成されている。本体12は、マスク10の具体的な用途及び使用される取り付け可能な構成要素の数に依存して、任意の数の開口部28を含むことができる。
図2に示すように、本体12の内面16は、その中にユーザの鼻及び口などのユーザの顔の少なくとも一部分を受け入れるような大きさにされ、構成された本体12の内部空間30を内面16が画定するように、凹形状を有する。マスク10がユーザによって装着されている間、ユーザの鼻及び口は内部空間30内に受け入れられ、本体12の内面16と、マスク10によって受け入れられたユーザの顔の部分との間にプレナムが画定される。そのため、内部空間30は、ユーザがマスク10を装着しているときには、本明細書でプレナムと呼ばれることがある。マスク10の動作中に、プレナムは、例えば、マスク10によって濾過された(例えば1つ以上のフィルタカートリッジを使用して、マスク10の本体12を使用して、及び/若しくは同様にすることで)、並びに/又はマスク10に接続されたホース(図示せず)によって供給された、大気及び/又は容器に入れられた空気などの呼吸可能な気体を保持する。
図示していないが、マスク10は、任意選択的に、ユーザの顔上にマスク本体12を保持し、それによってマスク10をユーザの鼻及び口の上の適所に保持するように構成されたハーネスを含む。いくつかの実施形態では、ハーネスは、マスク本体12に取り付けられてマスク10をユーザの頭部に固定するように構成された、複数のストラップ(図示せず)を含む。例えば、マスク本体12は、ハーネスを結合することができる1つ以上の取付要素31を含むことができる。しかし、ハーネスは、任意の他の構造体を追加して又は代わりに含むことができることを理解されたい。ハーネスは、再使用可能とすることができる。任意選択的に、ハーネスは使い捨て式である。ハーネスは、任意選択的に、比較的一般的な滅菌方法で滅菌することが比較的容易な材料からなる。
マスク本体12は、任意の好適な材料(単数又は複数)からなることができる。例えば、マスク本体12は、本体12に少なくとも何らかの可撓性を提供する1つ以上の材料からなることができる。好適な材料の例としては、熱硬化性材料、熱可塑性材料、エラストマー、熱可塑性エラストマー、濾過構造体及び/若しくは濾過材料、緩衝及び/若しくは減衰材料、形状記憶材料、並びに/又は同様なものが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、マスク本体12の一部又はほぼ全体は、本体12の少なくとも一部分が濾過構造体を有するように、1つ以上の濾過材料から作製される。
ここで図1〜図3を参照して、音声伝達機構を有する呼吸用マスクの第1の実施形態を示す。以下により詳細に説明するように、音声伝達機構32は、マスク10を装着しているユーザの発話の理解しやすさを受動的に向上させるように構成されている。換言すれば、音声伝達機構32は、マスク10を装着しているユーザの発話を理解する聴取者の能力を上昇させるように構成されている。受動音声伝達機構32は、それによって、マスク10を装着しているユーザと聴取者との間の意思疎通を向上させる。
図1〜図3に示すように、受動音声伝達機構32は、マスク10を装着しているユーザによって生成された音波に反応して振動するように構成された音声伝達用メンブレン34を含む。音声伝達用メンブレン34の振動は、マスクの内部空間30から、すなわちユーザの顔と内面16との間に画定されたプレナムから、マスク本体12の外側に、すなわちマスク10を装着しているユーザの周囲又は外部環境に、音波を伝達する。
具体的には、マスク10を装着しながらユーザが話すと、マスク本体12のプレナム内のユーザの発話によって生成された音波は、マスク本体12の内面16、具体的には音声伝達用メンブレン34の内面36に沿って、音声伝達用メンブレン34に衝突する。音声伝達用メンブレン34との音波の衝突は音声伝達用メンブレン34を振動させ、マスク本体12の外面18、具体的には音声伝達用メンブレン34の外面38に沿って振動するメンブレン34によって、音波が再生される。図3は、図2の囲まれた部分Aの拡大図を示す。図2及び図3に示すように、厚さT及びT1が異なっていても、音声伝達用メンブレン34の内面36はマスク本体12の内面36と連続(すなわち、隣接)し、外面38はマスク本体12の外面18と連続(すなわち、隣接)する。音声伝達用メンブレン34は、それによって、マスク本体12のプレナム内部からマスク10を装着しているユーザの周囲環境にユーザの発話を受動的に伝達する。
音声伝達用メンブレン34は、音声伝達用メンブレン34に隣接する又は近傍のマスク本体12の1つ以上の他のセグメントより薄くすることができる。非限定的な実施例として、1つ以上のセグメント40は、音声伝達用メンブレン34に直接隣接することができる。更に、音声伝達用メンブレン34は、音声伝達用メンブレン34の周囲のマスク本体12のセグメント40と比較して、より薄い。具体的には、図1に示すように、周囲のセグメント40は、音声伝達用メンブレン34の周辺部の実質的に全体に沿って音声伝達用メンブレン34との境界を成す。換言すれば、音声伝達用メンブレン34は、図2及び図3に示すように、マスク本体12の周囲のセグメント40の厚さT1未満の厚さTを有する。加えて、本体12は、本体12の厚さが音声伝達用メンブレン34の厚さTからセグメント40の厚さT1に増大する、メンブレン34とセグメント40との間の遷移エリアを含むことができる。
より厚い周囲のセグメント40は、マスク本体12に強度及び構造的完全性を付加する。更に、より厚い周囲のセグメント40によって提供される剛性により、マスク本体12のプレナムから音声伝達用メンブレン34を介した発話の伝達を可能にする及び/又は促進することができる。例えば、より厚い周囲のセグメント40によって提供される剛性により、マスク10を装着しているユーザによって生成される音波に反応して、音声伝達用メンブレン34の振動を可能にする及び/又は促進することができる。
音声伝達用メンブレン34は任意の厚さTを有することができ、均一な厚さT又は不均一な厚さを有することができる。周囲のセグメント40は、厚さT1が厚さTより大きいならば、任意の厚さT1を有することができる。図示した実施形態では、音声伝達用メンブレン34の周辺部の実質的に全体は、音声伝達用メンブレン34より厚い周囲のセグメント40によって囲まれる。しかし、音声伝達用メンブレン34の周辺部の任意の量(例えば、任意の数のセグメント40又はその任意の長さ)を、マスク本体12のより厚いセグメントによって囲むことができることを理解されたい。換言すれば、周囲のセグメント40の少なくとも一部分は、音声伝達用メンブレン34の少なくとも一部分の厚さTより大きい厚さT1を有することができる。いくつかの実施形態では、音声伝達用メンブレン34は、マスク本体12の大部分及び/又は残部より薄い。したがって、音声伝達用メンブレン34は、音声伝達用メンブレン34及びマスク本体12が同じ材料からなる場合でも、マスク本体12より可撓性である。
図示した実施形態では、受動音声伝達機能32は、図1〜図3に示すようにマスク本体12の鼻エリア20に沿って配置される。具体的には、音声伝達用メンブレン34は、本体12の鼻エリア20に沿って延びる。しかし、受動音声伝達機構32は、この位置に限定されない。例えば、受動音声伝達機構32は、口エリア22などだがこれに限定されないマスク本体12に沿った任意の他の位置に、追加して又は代わりに配置することができる。
音声伝達用メンブレン34は、音声伝達用メンブレン34が本明細書で説明する及び/又は例示するように機能することができる、任意の好適な材料(単数又は複数)からなることができる。好適な材料の例としては、熱硬化性材料、熱可塑性材料、エラストマー、熱可塑性エラストマー、濾過構造体及び/若しくは濾過材料、緩衝及び/若しくは減衰材料、形状記憶材料、並びに/又は同様なものが挙げられるが、これらに限定されない。図示した実施形態では、音声伝達用メンブレン34は、マスク本体12と実質的に同じ材料(単数又は複数)からなる。しかし、他の実施形態では、音声伝達用メンブレン34は、マスク本体12が構成される材料(単数又は複数)とは異なる1つ以上の材料からなることができることを理解されたい。いくつかの実施形態では、音声伝達用メンブレン34は、1つ以上の濾過材料から作製される(マスク本体12が濾過材料から作製される実施形態においてなど)。
マスク本体12の材料(単数又は複数)、音声伝達用メンブレン34の材料(単数又は複数)、厚さT、厚さ(単数又は複数)T1、それぞれの周囲のセグメント40の厚さT1の値に対する音声伝達用メンブレン34の厚さT、音声伝達用メンブレン34より厚いように設けられた周囲のセグメント40の数、本体12のより厚い周辺部によって囲まれた音声伝達用メンブレン34の周辺部の量、音声伝達用メンブレン34の形状、音声伝達用メンブレン34の寸法、音声伝達用メンブレン34の位置、音声伝達用メンブレン34の向き、及び/又は同様なものなどだがこれらに限定されない、マスク10の様々な設計パラメータを、音声伝達用メンブレン34が本明細書で説明する及び/又は例示するように機能する、すなわち、聴取者がマスク10を装着しているユーザの発話をより良好に理解することができるようにより小さな歪みをもって、マスク本体12のプレナム内部からマスク10を装着しているユーザの周囲環境にユーザの発話を伝達することができるように、選択することができる。
受動音声伝達機構32は、既知の呼吸用マスク10より小さな歪みをもって、マスク本体12のプレナム内部からマスク10を装着しているユーザの周囲環境にユーザの発話を伝達することができる。したがって、受動音声伝達機構32は、マスク10を装着しているユーザの発話を理解する聴取者の能力を上昇させ、それによってユーザと聴取者との間の意思疎通を向上するように構成される。
更に、図示した実施形態では、音声伝達用メンブレン34は受動素子であり、したがって、ユーザの発話の振幅は受動音声伝達機構32によって増強又は増大されないことを理解されたい。他の実施形態では、音声伝達機構32は、ユーザの発話の振幅を増大するための、電源を含む又は電源に接続された能動音声捕捉及び/又は伝達素子を含む能動音声伝達機構32である。換言すれば、非限定的な実施例として、マスク10は、マイク又は他の増幅器を含むことも除外されない。
図1〜図3に示す音声伝達用メンブレン34は、音声伝達用メンブレン34がマスク本体12と同じ材料(単数又は複数)からなるか否かに関わらず、マスク本体12との単一の一体構造で一体的に形成される。マスク本体12との音声伝達用メンブレン34の単一の一体構造により、マスクに取り付けられた個別の機械的音声伝達素子を含む呼吸用マスクより、受動音声伝達機構32及び/又はマスク10を、安価で、故障しにくく、かつ/又は同様なようにできるようにすることができる。
しかし、他の実施形態では、音声伝達用メンブレン34は、マスク本体12に取り付けられた個別の構成要素とすることができる。例えば、図4は、呼吸用マスク110の第2の実施形態の正面図である。概して、図1〜図3に示す実施形態に開示された構成要素は、100番系列の同じ番号で示された図4〜図7に示す対応する構成要素と少なくとも実質的に同じである。例えば、図1〜図3に示すマスク本体12は、本明細書で開示するいずれかの区別される特徴(以下により詳細に説明するような、取り外し可能に取り付けられる音声伝達要素を受け入れるマスク本体内の開口部など)を除いて、図4〜図7に示すマスク本体112と少なくとも実質的に同じである。更に、1つの実施形態に関して開示される特徴は、他の実施形態に含まれることを除外されないことを理解されたい。
マスク本体112は、内面116と、内面116とは反対側を向いた外面118と、を含む。本体112は、鼻エリア120(マスク本体112の「上部分」と呼ばれる場合がある)と、口エリア122(マスク本体12の「下部分」と呼ばれる場合がある)と、を含む。鼻エリア120は、鼻エリア120がユーザの鼻の少なくとも一部分を覆うように、内部にユーザの鼻を受け入れるような大きさにされ、構成されている。例えば、鼻エリア120は、ユーザの鼻及び上頬の一部を覆う。同様に、マスク110の口エリア122は、ユーザの口を覆うような大きさにされ、構成されている。例えば、口エリア122は、ユーザの口、下顎の少なくとも一部分、及び下頬の一部を覆う。
図4に示さないが、マスク本体は、ユーザの顔に対して密閉し、それによってユーザの顔にマスク110を密閉するように構成された、図1〜図3に示す実施形態の密閉エリア24と同様の密閉エリアを含む。
図4に示す実施形態では、マスク110の本体112は1つ以上の開口部128を含む。それぞれの開口部128は、交換可能なフィルタカートリッジ、弁、呼吸用気体ホース、及び/又は発話モジュールなどの、1つ以上の取り付け可能な構成要素(図示せず)を受け入れるように構成される。本体112は、マスク10の具体的な用途及び使用される取り付け可能な構成要素の数に依存して、任意の数の開口部128を含むことができる。
マスク本体112の内面116は、内部にユーザの鼻及び口などのユーザの顔の少なくとも一部分を受け入れるような大きさにされ、構成された本体112の内部空間130を内面116が画定するように、凹形状を有する。マスク110がユーザによって装着されている間、ユーザの鼻及び口は内部空間130内に受け入れられ、本体112の内面116と、マスク10によって受け入れられたユーザの顔の部分との間にプレナムが画定される。そのため、内部空間130は、ユーザがマスク110を装着しているときには本明細書でプレナムと呼ばれることがある。
図示していないが、マスク110は、任意選択的に、ユーザの顔上にマスク本体12を保持し、それによってマスク10をユーザの鼻及び口の上の適所に保持するように構成されたハーネスを含む。いくつかの実施形態では、ハーネスは、マスク本体112に取り付けられマスク110をユーザの頭部に固定するように構成された、複数のストラップ(図示せず)を含む。例えば、マスク本体01 12は、ハーネスを結合することができる1つ以上の取付要素131を含むことができる。しかし、ハーネスは、任意の他の構造体を追加して又は代わりに含むことができることを理解されたい。ハーネスは、再使用可能とすることができる。任意選択的に、ハーネスは使い捨て式である。ハーネスは、任意選択的に、比較的一般的な滅菌方法で滅菌することが比較的容易な材料からなる。
マスク本体112は、任意の好適な材料(単数又は複数)からなることができる。例えば、マスク本体112は、本体12に少なくとも何らかの可撓性を提供する1つ以上の材料からなることができる。好適な材料の例としては、熱硬化性材料、熱可塑性材料、エラストマー、熱可塑性エラストマー、濾過構造体及び/若しくは濾過材料、緩衝及び/若しくは減衰材料、形状記憶材料、並びに/又は同様なものが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、マスク本体112の一部又はほぼ全体は、本体112の少なくとも一部分が濾過構造体を有するように、1つ以上の濾過材料から作製される。
呼吸用マスク110は、マスク110を装着しているユーザの発話の理解しやすさを受動的に向上させるように構成された受動音声伝達機構132を含む。換言すれば、図1〜図3に示す実施形態の受動音声伝達機構32と同様に、図4及び図5に示す実施形態の受動音声伝達機構132は、マスク110を装着しているユーザの発話を理解する聴取者の能力を上昇させるように構成されている。受動音声伝達機構132は、よって、マスク110を装着しているユーザと聴取者との間の意思疎通を向上させる。
図1〜図3に示す実施形態の受動音声伝達機構132と異なり、図4及び図5に示す受動音声伝達機構132は、マスク本体112との単一の一体構造で一体的に形成されておらず、代わりにフレーム133及び音声伝達用メンブレン134を含む。音声伝達用メンブレン134は、マスク110を装着しているユーザによって生成された音波に反応して振動するように構成されている。音声伝達用メンブレン134の振動は、マスクの内部空間130から、すなわちユーザの顔と内面116との間に画定されたプレナムから、マスク本体112の外側に、すなわちマスク110を装着しているユーザの周囲又は外部環境に音波を伝達する。
具体的には、マスク110を装着しながらユーザが話すと、マスク本体112のプレナム内のユーザの発話によって生成された音波は、マスク本体112の内面116、具体的には音声伝達用メンブレン134の内面136に沿って音声伝達用メンブレン134に衝突する。音声伝達用メンブレン134との音波の衝突は、音声伝達用メンブレン134を振動させ、マスク本体112の外面118、具体的には音声伝達用メンブレン134の外面138に沿って振動するメンブレン134によって音波が再生されるようになる。音声伝達用メンブレン134、フレーム133、及びマスク本体112の厚さが異なっていても、受動音声伝達用メンブレン134及びフレーム133の内面136はマスク本体112の内面136と連続(すなわち、隣接)し、外面138及びフレーム133はマスク本体112の外面118と連続(すなわち、隣接)する。音声伝達用メンブレン134は、それによって、マスク本体112のプレナム内部からマスク110を装着しているユーザの周囲環境に、ユーザの発話を伝達する。
ここで図4及び図5を参照して、上述したように、受動音声伝達機構132は、音声伝達用メンブレン134及びフレーム133を含む。図示した実施形態では、図4及び図5に示すように、フレーム133は、フレーム133がマスク本体112によって固定されるように、取り外し可能又は固定されてマスク本体112に結合され、一方で音声伝達用メンブレン134は、フレーム133によって結合され固定される。例えば、フレーム133は、音声伝達用メンブレン134の外側縁部周りに留める又は圧着されて、メンブレン134を固定することができる。他の実施形態では、フレーム133は、マスク本体112との単一の一体構造で一体的に形成され、音声伝達用メンブレン134は、取り外し可能に又は固定してフレーム133に結合される。また、他の実施形態では、音声伝達用メンブレン134は、フレーム133との単一の一体構造で一体的に形成される。
非限定的な実施例として、フレーム133がマスク本体112に取り外し可能に結合された実施形態では、フレーム133は、フレーム133の外側縁部の周囲に延びる周辺部142を含む。一実施形態では、周辺部142は、断面が凸形状を有する。更に、フレーム133と係合するマスク本体112の部分は、断面が対応する凹形状を有する周辺部144を有することができる。例えば、マスク本体112は、フレーム133を受け入れてマスク本体112内にフレーム133を保持するような大きさにされ、構成された開口部146を含む。このようにして、フレーム133の凸状の周辺部142は、マスク本体112の開口部146の凹状の周辺部144に差し込む又は別の方法で結合することができる。更に、フレーム133がマスク本体112に結合されているとき、ユーザがマスク110を装着しているときにマスクのプレナム内の気体が開口部146を介して漏出しないように、結合は、流体密封とすることができる。代替の非限定的な実施例では、フレームの周辺部142は、断面が凹形状を有することができ、開口部146の周辺部144は、フレーム133が開口部146内にあるときにマスク本体112内にフレームを保持することができる、対応する凸形状の断面を有することができる。
フレーム133の剛性及び/又は音声伝達用メンブレン134に対するマスク本体112の厚さにより、音声伝達用メンブレン134の動作がマスク本体112のプレナムから周囲又は外部環境に発話を伝達することが可能になる、及び/又は促進され得る。例えば、フレーム133の剛性及び/又は音声伝達用メンブレン134に対するマスク本体112の厚さにより、マスク110を装着しているユーザによって生成された音波に反応して、音声伝達用メンブレン134の振動が可能になる及び/又は促進され得る。
図示した実施形態では、受動音声伝達機構132は、図4に示すようにマスク本体112の鼻エリア120に沿って配置される。しかし、受動音声伝達機構132は、この位置に限定されない。例えば、受動音声伝達機構132は、口エリア122などだがこれに限定されないマスク本体112に沿った任意の他の位置に、追加して又は代わりに配置することができる。
音声伝達用メンブレン134及びフレーム133はそれぞれ、音声伝達用メンブレン34が本明細書で説明する及び/又は例示するように機能することができる、任意の好適な材料(単数又は複数)からなることができる。好適な材料の例としては、熱硬化性材料、熱可塑性材料、エラストマー、熱可塑性エラストマー、濾過構造体及び/若しくは濾過材料、緩衝及び/若しくは減衰材料、形状記憶材料、並びに/又は同様なものが挙げられるが、これらに限定されない。非限定的な実施例として、音声伝達用メンブレン134は、マスク本体112と実質的に同じ材料(単数又は複数)からなり、フレーム133は、異なる、より硬質の材料からなる。例えば、マスク本体112及び音声伝達用メンブレン134はそれぞれ、第1のデュロメータを有する第1の材料からなることができ、フレームは、第1のデュロメータより大きな第2のデュロメータを有する第2の材料からなることができる。あるいは、音声伝達用メンブレン134は、フレーム133が構成される材料のデュロメータ未満のデュロメータを有する材料から音声伝達用メンブレン134がなるのであれば、マスク本体112が構成される材料とは異なる材料からなることができる。
マスク本体112の材料(単数又は複数)、フレーム133の剛性、音声伝達用メンブレン134及び/若しくはフレーム133の材料(単数又は複数)、音声伝達用メンブレン134の厚さ、マスク本体112の厚さ(単数又は複数)、マスク本体112の厚さ(単数又は複数)に対する音声伝達用メンブレン134の厚さ、音声伝達用メンブレン134の形状、音声伝達用メンブレン134の寸法、音声伝達用メンブレン134の位置、音声伝達用メンブレン134の向き、及び/又は同様なものなどだがこれらに限定されない、マスク110の様々な設計パラメータは、音声伝達用メンブレン134が本明細書で説明する及び/又は例示するように機能する、すなわち、聴取者がマスク110を装着しているユーザの発話をより良好に理解することができるようにより小さな歪みをもって、マスク本体112のプレナム内部からマスク110を装着しているユーザの周囲環境にユーザの発話を伝達することができるように、選択することができる。
音声伝達機能132は、既知の呼吸用マスク110より小さな歪みをもって、マスク本体112のプレナム内部からマスク110を装着しているユーザの周囲環境にユーザの発話を伝達することができる。したがって、受動音声伝達機構132は、マスク110を装着しているユーザの発話を理解する聴取者の能力を上昇させ、それによってユーザと聴取者との間の意思疎通を向上するように構成される。
更に、図示した実施形態では、音声伝達用メンブレン134は受動素子であり、したがって、ユーザの発話の振幅は受動音声伝達機構132によって増強又は増大されないことを理解されたい。他の実施形態では、受動音声伝達機構132は、ユーザの発話の振幅を増大させるための、電源を含む又は電源に接続された能動素子を含むことができる。非限定的な実施例として、マスク110は、マイク又は他の増幅器を含むこともできる。
いくつかの実施形態では、受動音声伝達機構を含む呼吸用マスクが提供される。呼吸用マスクは、呼吸保護を提供すると共に、ユーザからの分かりやすい発話の伝達をも可能にする。一実施形態では、呼吸用マスクは、マスク(10)(110)の内部空間(30)(130)を画定し、かつ第1の表面(16)(116)及び第1の表面(16)(116)とは反対側を向いた第2の表面(18)(118)を含み、第1の表面(16)(116)が内部空間(30)(130)を画定する、本体(12)(112)と、本体(12)(112)に隣接する受動音声伝達機構(32)(132)と、を備える。
この実施形態の一態様では、受動音声伝達機構(32)(132)はメンブレン(34)(134)であり、メンブレン(34)(134)は、第1の表面(36)(136)、第2の表面(38)(138)、及びメンブレンの第1の表面(36)(136)とメンブレン第2の表面(38)(138)との間に延びる第1の厚さ(T)を有し、本体(12)(112)は、メンブレン(34)(134)の近傍の少なくとも1つの位置で第2の厚さ(T1)を有し、第2の厚さ(T1)は本体の第1の表面(16)(116)と本体の第2の表面(18)(118)との間に延び、第1の厚さ(T)は第2の厚さ(T1)未満である。
この実施形態の一態様では、メンブレンの第1の表面(36)(136)は本体の第1の表面(16)(116)に隣接し、メンブレンの第2の表面(38)(138)は本体の第2の表面(18)(118)に隣接する。
この実施形態の一態様では、メンブレン(34)(134)は周辺部を有し、本体(12)(112)はメンブレン周辺部の少なくとも一部分に隣接する少なくとも1つの部分(40)を更に含み、本体(12)(112)の少なくとも1つの部分が第2の厚さ(T1)を有する。
この実施形態の一態様では、受動音声伝達機構(32)は、本体(12)(112)との単一の一体構造で一体的に形成されている。
この実施形態の一態様では、本体(12)(112)は上部セグメント(20)(120)及び下部セグメント(22)(122)を更に含み、下部セグメント(22)(122)が受動音声伝達機構(32)(132)を含む。この実施形態の一態様では、上部セグメント(20)(120)はユーザの鼻を受け入れるように構成され、下部セグメント(22)(122)はユーザの口を受け入れるように構成される。この実施形態の別の態様では、上部セグメント(20)(120)はユーザの鼻を受け入れるように構成され、下部セグメント(22)(122)はユーザの口を受け入れるように構成される。
この実施形態の一態様では、受動音声伝達機構(32)(132)は、ユーザがマスク(10)(110)を装着しているときにユーザの口の近傍に配置される。
この実施形態の一態様では、音声伝達用メンブレン(34)(134)及び本体(12)(112)は、実質的に同じ材料からなる。
この実施形態の一態様では、受動音声伝達機構(132)は、メンブレン(134)と、メンブレン(134)に結合されたフレーム(133)と、を含み、フレーム(133)は本体(112)に結合されている。
この実施形態の一態様では、フレーム(133)は、本体(112)に取り外し可能に結合されている。この実施形態の一態様では、本体(112)は、本体の第1の表面(116)と本体の第2の表面(118)との間に延びる開口部(146)を更に含み、開口部(146)はフレーム(133)を受け入れて保持するように構成される。この実施形態の別の態様では、フレーム(133)は本体(112)に固定して結合されている。
この実施形態の一態様では、メンブレン(134)は周辺部を有し、フレーム(133)はメンブレン(134)の周辺部に結合されている。
この実施形態の一態様では、受動音声伝達機構(132)は、メンブレン(134)と、本体(112)との単一の一体構造で一体的に形成されたフレーム(133)と、を含み、フレーム(133)はメンブレン周辺部に結合されている。
一実施形態では、呼吸用マスク(110)は、本体(112)であって、マスク(110)の内部空間(130)を画定し、かつ内面(116)、内面(116)とは反対側を向いた外面(118)、及び本体の内面(116)から本体の外面(118)に延びる第1の厚さ(T)を含み、内面(116)が内部空間(130)を画定する、本体(112)と、本体(112)に隣接する、本体(112)内の受動音声伝達機構(132)と、を備え、受動音声伝達機構(132)は、ユーザがマスク(110)を装着しているときにユーザの口の近傍に配置され、受動音声伝達機構(132)は、メンブレン(143)であって、周辺部、内面(136)、外面(138)、及びメンブレンの内面(136)からメンブレンの外面(138)に延びる第2の厚さ(T1)を有し、第1の厚さ(T)が第2の厚さ(T1)より大きい、メンブレン(143)と、メンブレン(134)の周辺部と境界を成して結合し、本体(112)に結合されているフレーム(133)と、を含む。
この実施形態の一態様では、フレーム(133)は本体(112)に取り外し可能に結合され、本体(112)は、本体の内面(116)と本体の外面(118)との間に延びる開口部(146)を更に含み、開口部(124)はフレーム(133)を受け入れて保持するように構成されている。
一実施形態では、呼吸用マスク(110)は、本体(112)であって、マスク(110)の内部空間(130)を画定し、かつ内面(116)、内面(116)とは反対側を向いた外面(118)、及び本体の内面(116)から本体の外面(118)に延びる第1の厚さ(T)を含み、内面(116)が内部空間(130)を画定する、本体(112)と、本体(112)に隣接する、受動音声伝達機構(132)と、を備え、受動音声伝達機構は、メンブレン(134)であって、周辺部、内面(136)、外面(138)、及びメンブレンの内面(136)からメンブレンの外面(138)に延びる第2の厚さ(T1)を有し、第1の厚さ(T)が第2の厚さ(T1)より大きい、メンブレン(134)と、メンブレン(134)の周辺部と境界を成して結合し、本体(112)との単一の一体構造で形成されているフレーム(133)と、を含む。
他の実施形態は、以下を含むことができる。
実施形態1.呼吸用マスクであって、
ユーザの鼻及び口を覆うように構成された本体であって、ユーザがマスクを装着しているときに本体とユーザの顔との間のプレナムを画定する内部空間を含む本体と、
音声伝達用メンブレンであって、ユーザによって生成された音波に反応して振動し、音声伝達用メンブレンが本体のプレナムからユーザの周囲環境に音波を伝達するように構成された音声伝達用メンブレンを含む、音声伝達機構と、を備える、呼吸用マスク。
ユーザの鼻及び口を覆うように構成された本体であって、ユーザがマスクを装着しているときに本体とユーザの顔との間のプレナムを画定する内部空間を含む本体と、
音声伝達用メンブレンであって、ユーザによって生成された音波に反応して振動し、音声伝達用メンブレンが本体のプレナムからユーザの周囲環境に音波を伝達するように構成された音声伝達用メンブレンを含む、音声伝達機構と、を備える、呼吸用マスク。
実施形態2.音声伝達用メンブレンは、音声伝達用メンブレンに隣接する、本体のうちの少なくとも1つのセグメントと比較してより薄い、実施形態1の呼吸用マスク。
実施形態3.本体は、音声伝達用メンブレンを少なくとも部分的に囲む周囲のセグメントを含み、音声伝達用メンブレンは、周囲のセグメントの厚さ未満の厚さを有する、実施形態1の呼吸用マスク。
実施形態4.音声伝達用メンブレンは、本体との単一の一体構造で一体的に形成されている、実施形態1の呼吸用マスク。
実施形態5.音声伝達用メンブレンは本体との単一の一体構造で一体的に形成され、音声伝達用メンブレンが本体の残部より薄い、実施形態1の呼吸用マスク。
実施形態6.音声伝達用メンブレンは、本体と実質的に同じ材料から作製されている、実施形態1の呼吸用マスク。
実施形態7.音声伝達機構は、本体によって保持されているフレームを含み、音声伝達機構の音声伝達用メンブレンはフレームによって保持されている、実施形態1の呼吸用マスク。
実施形態8.音声伝達機構は、本体との単一の一体構造で一体的に形成されたフレームを含み、音声伝達機構の音声伝達用メンブレンはフレームによって保持されている、実施形態1の呼吸用マスク。
実施形態9.本体は、その中にユーザの鼻を受け入れるように構成された鼻エリアを含み、音声伝達機構は本体の鼻エリアに沿って延びる、実施形態1の呼吸用マスク。
実施形態10.本体は、ユーザの口を覆うように構成された口エリアを含み、音声伝達機構は本体の口エリアに沿って延びる、実施形態1の呼吸用マスク。
実施形態11.本体は、内部にユーザの鼻を受け入れるように構成された鼻エリアと、ユーザの口を覆うように構成された口エリアと、を含み、鼻エリア及び口エリアのうちの少なくとも1つが音声伝達機構を含む、実施形態1の呼吸用マスク。
実施形態12.呼吸用マスクはハーフマスクである、実施形態1の呼吸用マスク。
実施形態13.ユーザの顔上に本体を保持するように構成されたハーネスを更に備える、実施形態1の呼吸用マスク。
実施形態14.本体は、フィルタカートリッジ、弁、又はホースのうちの少なくとも1つをその中に受け入れるように構成された開口部を含む、実施形態1の呼吸用マスク。
実施形態15.呼吸用マスクであって、
ユーザの鼻及び口を覆うように構成された本体であって、ユーザがマスクを装着しているときに本体とユーザの顔との間のプレナムを画定する内部空間を含む本体と、
音声伝達用メンブレンであって、音声伝達用メンブレンと境界を成す、本体のうちの少なくとも1つのセグメントと比較してより薄い音声伝達用メンブレンを含む、音声伝達機構と、を備え、音声伝達用メンブレンは、ユーザによって生成された音波に反応して振動し、音声伝達用メンブレンが本体のプレナムからユーザの周囲環境に音波を伝達するように構成されている、呼吸用マスク。
ユーザの鼻及び口を覆うように構成された本体であって、ユーザがマスクを装着しているときに本体とユーザの顔との間のプレナムを画定する内部空間を含む本体と、
音声伝達用メンブレンであって、音声伝達用メンブレンと境界を成す、本体のうちの少なくとも1つのセグメントと比較してより薄い音声伝達用メンブレンを含む、音声伝達機構と、を備え、音声伝達用メンブレンは、ユーザによって生成された音波に反応して振動し、音声伝達用メンブレンが本体のプレナムからユーザの周囲環境に音波を伝達するように構成されている、呼吸用マスク。
上記の説明は例示的であることを意図し、限定するためではないことを理解されたい。例えば、上述した実施形態(及び/又はそれらの態様)は、互いに組み合わせて使用することができる。加えて、本発明の教示に対して、その範囲を逸脱することなく、特定の状況又は材料に適応するように多くの改良を行うことができる。本明細書で説明した寸法、材料の種類、様々な構成要素の向き、並びに様々な構成要素の数及び位置は、特定の実施形態のパラメータを規定することを意図しており、決して限定するものではなく、単なる例示的な実施形態である。上記の説明を精査すると、当業者には、特許請求の範囲内の多くの他の実施形態及び改良が明らかになるであろう。
したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲を、係る特許請求の範囲に与えられる等価物の全範囲と併せて参照して決定されるべきである。添付の特許請求の範囲において、「含む(including)」及び「そこで(in which)」という用語は、対応する用語「備える/含む(comprising)」及び「そこで(wherein)」の分かりやすい英語の同義語として使用される。更に、以下の特許請求の範囲において、「第1の(first)」、「第2の(second)」、及び「第3の(third)」などの用語は、単に表示として使用され、それらの対象に数値的要件を課すことを意図していない。更に、以下の特許請求の範囲の限定はミーンズプラスファンクションの形式で書かれておらず、係る特許請求の範囲の限定が「〜ための手段(means for)」という語句を更なる構造体の機能欠如の言明を後に続けて特に使用しない限り、米国特許法112条第6項に基づいて解釈されることを意図していない。
Claims (20)
- 呼吸用マスク(10)(110)であって、
前記マスク(10)(110)の内部空間(30)(130)を画定し、かつ第1の表面(16)(116)及び前記第1の表面(16)(116)とは反対側を向いた第2の表面(18)(118)を含み、前記第1の表面(16)(116)が前記内部空間(30)(130)を画定する、本体(12)(112)と、
前記本体(12)(112)に隣接する受動音声伝達機構(32)(132)と、を備える、呼吸用マスク(10)(110)。 - 前記受動音声伝達機構(32)(132)はメンブレン(34)(134)であり、前記メンブレン(34)(134)は、第1の表面(36)(136)、第2の表面(38)(138)、及び前記メンブレンの第1の表面(36)(136)と前記メンブレン第2の表面(38)(138)との間に延びる第1の厚さ(T)を有し、前記本体(12)(112)は前記メンブレン(34)(134)の近傍の少なくとも1つの位置で第2の厚さ(T1)を有し、前記第2の厚さ(T1)は前記本体の第1の表面(16)(116)と前記本体の第2の表面(18)(118)との間に延び、前記第1の厚さ(T)は前記第2の厚さ(T1)未満である、請求項1に記載の呼吸用マスク(10)(110)。
- 前記メンブレンの第1の表面(36)(136)は前記本体の第1の表面(16)(116)に隣接し、前記メンブレンの第2の表面(38)(138)は前記本体の第2の表面(18)(118)に隣接する、請求項2に記載の呼吸用マスク(10)(110)。
- 前記メンブレン(34)(134)は周辺部を有し、前記本体(12)(112)は前記メンブレン周辺部の少なくとも一部分に隣接する少なくとも1つの部分(40)を更に含み、前記本体(12)(112)の前記少なくとも1つの部分が前記第2の厚さ(T1)を有する、請求項2に記載の呼吸用マスク(10)(110)。
- 前記受動音声伝達機構(32)は、前記本体(12)(112)との単一の一体構造で一体的に形成されている、請求項1に記載の呼吸用マスク(10)(110)。
- 前記本体(12)(112)は上部セグメント(20)(120)及び下部セグメント(22)(122)を更に含み、前記下部セグメント(22)(122)が前記受動音声伝達機構(32)(132)を含む、請求項1に記載の呼吸用マスク(10)(110)。
- 前記上部セグメント(20)(120)はユーザの鼻を受け入れるように構成され、前記下部セグメント(22)(122)は前記ユーザの口を受け入れるように構成される、請求項6に記載の呼吸用マスク(10)(110)。
- 前記本体(12)(112)は上部セグメント(20)(120)及び下部セグメント(22)(122)を更に含み、前記上部セグメント(20)(120)が前記受動音声伝達機構(32)(132)を含む、請求項1に記載の呼吸用マスク(10)(110)。
- 前記上部セグメント(20)(120)はユーザの鼻を受け入れるように構成され、前記下部セグメント(22)(122)は前記ユーザの口を受け入れるように構成される、請求項8に記載の呼吸用マスク(10)(110)。
- 前記受動音声伝達機構(32)(132)は、ユーザが前記マスク(10)(110)を装着しているときに前記ユーザの口の近傍に配置される、請求項1に記載の呼吸用マスク(10)(110)。
- 前記音声伝達用メンブレン(34)(134)及び前記本体(12)(112)は、実質的に同じ材料からなる、請求項1に記載の呼吸用マスク(10)(110)。
- 前記受動音声伝達機構(132)は、
メンブレン(134)と、
前記メンブレン(134)に結合されたフレーム(133)と、を含み、前記フレーム(133)は前記本体(112)に結合されている、請求項1に記載の呼吸用マスク(110)。 - 前記フレーム(133)は、前記本体(112)に取り外し可能に結合されている、請求項12に記載の呼吸用マスク(110)。
- 前記本体(112)は、前記本体の第1の表面(116)と前記本体の第2の表面(118)との間に延びる開口部(146)を更に含み、前記開口部(146)は前記フレーム(133)を受け入れて保持するように構成される、請求項13に記載の呼吸用マスク(110)。
- 前記フレーム(133)は前記本体(112)に固定して結合されている、請求項13に記載の呼吸用マスク(110)。
- 前記メンブレン(134)は周辺部を有し、前記フレーム(133)は前記メンブレン(134)の前記周辺部に結合されている、請求項13に記載の呼吸用マスク(110)。
- 前記受動音声伝達機構(132)は、
メンブレン(134)と、
前記本体(112)との単一の一体構造で一体的に形成されたフレーム(133)と、を含み、前記フレーム(133)は前記メンブレン周辺部に結合されている、請求項1に記載の呼吸用マスク(110)。 - 呼吸用マスク(110)であって、
本体(112)であって、前記マスク(110)の内部空間(130)を画定し、かつ内面(116)、前記内面(116)とは反対側を向いた外面(118)、及び前記本体の内面(116)から前記本体の外面(118)に延びる第1の厚さ(T)を含み、前記内面(116)が前記内部空間(130)を画定する、本体(112)と、
前記本体(112)に隣接する、前記本体(112)内の受動音声伝達機構(132)と、を備え、前記受動音声伝達機構(132)は、ユーザが前記マスク(110)を装着しているときに前記ユーザの口の近傍に配置され、前記受動音声伝達機構(132)は、
メンブレン(143)であって、周辺部、内面(136)、外面(138)、及び前記メンブレンの内面(136)から前記メンブレンの外面(138)に延びる第2の厚さ(T1)を有し、前記第1の厚さ(T)が前記第2の厚さ(T1)より大きい、メンブレン(143)と、
前記メンブレン(134)の周辺部と境界を成して結合し、前記本体(112)に結合されているフレーム(133)と、を含む、呼吸用マスク(110)。 - 前記フレーム(133)は前記本体(112)に取り外し可能に結合され、前記本体(112)は、前記本体の内面(116)と前記本体の外面(118)との間に延びる開口部(146)を更に含み、前記開口部(124)は前記フレーム(133)を受け入れて保持するように構成されている、請求項18に記載の呼吸用マスク(110)。
- 呼吸用マスク(110)であって、
本体(112)であって、前記マスク(110)の内部空間(130)を画定し、かつ内面(116)、前記内面(116)とは反対側を向いた外面(118)、及び前記本体の内面(116)から前記本体の外面(118)に延びる第1の厚さ(T)を含み、前記内面(116)が前記内部空間(130)を画定する、本体(112)と、
前記本体(112)に隣接する受動音声伝達機構(132)と、を備え、前記受動音声伝達機構は、
メンブレン(134)であって、周辺部、内面(136)、外面(138)、及び前記メンブレンの内面(136)から前記メンブレンの外面(138)に延びる第2の厚さ(T1)を有し、前記第1の厚さ(T)が前記第2の厚さ(T1)より大きい、メンブレン(134)と、
前記メンブレン(134)の周辺部と境界を成して結合し、前記本体(112)との単一の一体構造で形成されているフレーム(133)と、を含む、呼吸用マスク(110)。
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