JP2018530104A - 酸化還元活性遷移金属配位化合物を生成するための水熱処理方法 - Google Patents

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Abstract

遷移金属の酸化還元活性配位化合物を含有する水性電解質を生成する方法であって、水熱反応ゾーンにおいて、100℃〜160℃の範囲の温度にて、4〜48時間にわたる時間、対応する遷移金属の酸化物を水性反応媒体中で、キレート剤と反応させる段階を備える、方法である。

Description

[背景技術]
本件説明および特許請求に係る発明は、電気化学的エネルギー貯蔵システムのための電解質を生成する方法に関し、より具体的には、フロー電池システムにおける電解質としての使用のための酸化還元活性Ti(IV)配位化合物を水溶液中で生成する方法に関する。
フロー電池とは、再充電可能な燃料電池であり、そこでは、1または複数の溶解された電気活性成分を含有する電解質が、化学エネルギーを電気に可逆的に直接変換する電気化学電池中を流れる。一般的に、近年のフロー電池は、2つの電解質システムであり、そこでは、液体エネルギー担体として機能する2つの電解質が、膜で分離された、2つの半電池中を同時にポンプ循環され、当該2つの半電池が、反応電池を構成する。充電時は、供給される電気的エネルギーが、一方の電解質中で化学還元反応を、および他方の電解質中で酸化反応を引き起こす。半電池と半電池との間に配置される一般的に薄膜のイオン交換膜が、これらの電解質が混合されることを防ぐ一方で、選定されたイオンを通過させ、酸化還元反応を完了させることを可能にする。放電時は、電解質中に含まれる化学エネルギーが、逆反応で放出され、電気的エネルギーが、これらの電極から引き出され得る。使用時、当該電解質は、反応器と貯蔵タンクとの間の回路内を継続的にポンプ循環される。
米国特許第8,753,761号B1は、新規な種類のフロー電池材料としての金属リガンド配位化合物を含む、水性レドックスフロー電池について記載する。チタン含有化合物のような金属リガンド配位化合物は、高可溶性、可逆的電気化学(例えば、高速な電気化学的反応速度)および調整可能な酸化還元電位を呈することが観察されている。
フロー電池における電解質として使用可能なTi(IV)配位化合物の生成方法は、通常、出発物質として、例えば、TiCl、チタンアルコキシド等といった前駆体の使用を伴う。これらの前駆体を、対応する錯化剤と、水または溶媒中で反応させる。しかしながら、これらの前駆体物質はすべて、高反応性であり、とりわけ、大量生産での取り扱いは困難な可能性がある。また、当該生成プロセス中に生成される対イオンおよび副産物(例えば、クロライド、アルコール等)を分離する必要があり、市販の生成プロセスに対し大きなコストを追加する傾向となる方法で処理される必要がある。故に、電気化学的エネルギー貯蔵システム、特にフロー電池システムにおいて有用なタイプの酸化還元活性Ti(IV)配位化合物を生成するための改善された、より安価な方法に対するニーズが存在する。
一実施形態において、本件説明および特許請求に係る発明は、チタン、鉄、バナジウム、マンガン、セリウムおよびウラン等の遷移金属の酸化還元活性配位化合物を生成する方法を備える。別の実施形態によると、本発明は、電気化学的エネルギー貯蔵システム、特に、フロー電池システムにおいて有用なタイプのTi(IV)配位化合物を生成する方法を備える。当該方法は、水熱反応ゾーンにおいて、100℃〜160℃の範囲の温度にて、4時間から最大48時間にわたる時間、TiO(または所望の遷移金属の対応する酸化物)を水性反応媒体中で、キレート剤と、または複数のキレート剤の組み合わせと、直接反応させる段階を備える。通常、このプロセスは、配位化合物の澄んだ溶液をもたらし、これは、フロー電池における電解質溶液として直接使用されてよい。固形物が所望される場合は、飽和溶液を、例えば冷却器内で冷却することによって、固形物が生成されてよい。飽和溶液は、蒸発器を用いての、配位化合物の溶液の蒸発によって得られてよい。
別の実施形態によると、キレート剤は、カテコール、ピロガロール、2,3−ナフタレンジオール、他の複数の芳香族1,2−ジオール、アスコルビン酸およびグリコン酸から実質的に成る群から、またはこれらの組み合わせから選択されてよい。
対応する酸化還元活性Ti(VI)配位化合物の水溶液は、フロー電池における電解質として直接配備されてよい。反応物は、電解質の機能に影響を及ぼす、所望されない副産物または対イオンを有さず、クリーンな状態である。原材料は、安定性があり、処理しやすい。
また、本件説明および特許請求に係る発明は、例えば、アルミニウム、クロム、鉄、バナジウム、マンガン、セリウムおよびウラン等の他の遷移金属の配位化合物を調製する方法を備え、当該方法は、対応する水熱条件下で、対応する金属酸化物を、上記の1または複数のキレート剤と反応させることによって行われる。
本件説明および特許請求に係る発明は、水溶液中でTi(IV)配位化合物を得るための現行知られているものより低コスト(すなわち、より安価な)の方法を備え、所望されない対イオンおよび副産物の除去を管理する必要はない。
チタンカテコール錯体およびカテコールサンプルのFT−IRスペクトラムの比較である。
本件説明および特許請求に係る発明は、電気化学的エネルギー貯蔵システムにおいて、特にフロー電池システムにおいて有用な、遷移金属の酸化還元活性配位化合物、特にTi(IV)配位化合物を水溶液中で生成する方法を備える。説明される方法により処理可能なチタン以外の遷移金属としては、アルミニウム、クロム、鉄、バナジウム、マンガン、セリウムおよびウランが挙げられる。
しかしながら、本発明を詳細に説明する前に、本開示および特許請求に係る発明は、その適用において、構造の具体的な内容および成分の構成、または以下の説明中に記載された若しくは図中に示された段階若しくは方法に対し、限定されるものではないことを理解されたい。本開示および特許請求に係る発明から得られる結果物は、様々な方法で、達成、実施または実行可能である。また、本明細書で使用される文言および用語は、説明の目的のためのものであり、限定的にみなされるべきではないことを理解されたい。
本明細書において別途定義されない限り、本開示および特許請求に係る発明に関し使用される技術的用語は、当業者に一般的に理解される意味を有するものとする。さらに、文脈により別途必要とされない限り、単数形の用語は、複数形を含むものとし、複数形の用語は、単数形を含むものとする。例えば、本明細書で使用される「二酸化チタン」という用語は、酸化チタンおよびチタニアおよび様々な形態の二酸化チタンのうち任意のものを意味し且つ包含する意図である。
本明細書中で言及されるすべての特許、公開された特許出願、および非特許文献は、本開示および特許請求に係る発明が属する技術分野における当業者の水準を示すものである。本願の任意の部分で参照されるすべての特許、公開された特許出願および非特許文献は、其々の特許または刊行物が、具体的且つ個々に、参照による援用がなされるべきことが記載されている場合と同程度に、明示的に、それらの全体が参照によりここに援用される。
ここに開示および特許請求される物品および/または方法のすべては、本開示に照らし、過度の実験をすることなく、作成および実行できる。本開示および特許請求に係る発明に係る物品および方法は、具体的な実施形態を以って、説明されているものの、本件説明および特許請求に係る発明の概念、精神および範囲から逸脱することなく、本明細書に記載の当該物品、並びに/または、方法および方法の段階または当該一連の段階に対し、変形例が適用されてよいことは、当業者に明らかなところである。当業者にとって明らかである、すべてのかかる類似の代替例および修正例は、添付の特許請求の範囲によって規定されるように、本開示および特許請求に係る発明の精神、範囲および概念に属するものとみなす。
本開示に従い使用されるように、以下の用語は、別途の記載がない限り、以下の意味を有するものとして理解されるものとする。
「a(1つ)」または「an(1つ)」という文言が、特許請求の範囲および/または明細書中で、「comprising(備える)」という用語と共に用いられるときは、「one(1)」を意味することがあるが、それはまた「one or more(1または複数の)」「at least one(少なくとも1つの)」および「one or more than one(1以上)」の意味とも整合性がある。特許請求の範囲における「or(または)」という用語の使用は、代替物のみを指すことが明示的に記載されていない限り、あるいは当該代替物が相互排他的でない限り、「および/または」を意味するために用いられているが、本開示は、代替物のみ、および「および/または」を指す定義をサポートする。本願の随所における、「about(約)」という用語は、ある値が、当該値を判断するために用いられるデバイス、方法の誤差による本質的なばらつき、すなわち研究対象間に存在するばらつきを含むことを示すために用いられている。例えば、限定ではないが、「about(約)」という用語が用いられる場合、指定される値は、±12パーセント、または±11パーセント、または±10パーセント、または±9パーセント、または±8パーセント、または±7パーセント、または±6パーセント、または±5パーセント、または±4パーセント、または±3パーセント、または±2パーセント、または±1パーセントだけ変動してよい。「at least one(少なくとも1つ)」という用語の使用は、1つ、および1つより多い任意の数量を含むものと理解される。このようなものとしては、2、3、4、5、10、15、20、30、40、50、100等が挙げられるが、これらに限定はされない。「at least one(少なくとも1つ)」という用語は、それが付加される用語に応じ、最大100以上または1000以上に拡張されてよい。また、100/1000の数量は、それより多い制限値も、満足する結果をもたらし得るので、限定的であるとみなされるべきではない。また、「at least one of X,Y and Z(X、Y、およびZのうちの少なくとも1つ)」という用語の使用は、Xのみ、Yのみ、およびZのみに加え、X、YおよびZの任意の組み合わせも含むものとして理解される。序数の用語(すなわち、「first(第1の)」、「second(第2の)」、「third(第3の)」、「fourth(第4の)」等)の使用は、専ら2以上のアイテム間を区別するためのものであり、順番若しくは順序、または1アイテムの別アイテムに対する重要度、あるいは、例えば、追加の順序を暗示するものではない。
本明細書および特許請求の範囲において使用される、文言「comprising(備える)」(並びに「comprise」および「comprises」等のcomprisingの任意の形態)、「having(有する)」(並びに「have」および「has」等のhavingの任意の形態)、「including(含む)」(並びに「includes」および「include」等のincludingの任意の形態)、または「containing(含有)」(並びに「contains」および「contain」等のcontainingの任意の形態)は、包摂的またはオープンエンド型であり、追加の記載されていない要素または方法の段階を除外しない。
本明細書で使用される「or combinations thereof(またはこれらの組み合わせ)」という用語は、当該用語に先行する列挙項目のあらゆる並べ替えおよび組み合わせを指す。例えば、「A,B,C,or combinations thereof(A、B、C、またはこれらの組み合わせ」は、A、B、C、AB、AC、BC、またはABCのうちの少なくとも1つを含む意図であり、且つ、特定の内容において順序が重要な場合は、BA、CA、CB、CBA、BCA、ACB、BAC、またはCABも含む。この例で続けると、BB、AAA、AAB、BBC、AAABCCCC、CBBAAA、CABABB等のような1または複数のアイテムまたは用語の反復を含む組み合わせが、明示的に含まれる。文脈から別途明らかな場合を除き、通常、任意の組み合わせにおけるアイテムまたは用語の数に対する限定がないことは、当業者の理解するところである。
本明細書で使用される、「substantially(実質的)」という用語は、後続的に記載されている事象または状況が、完全に発生すること、または、後続的に記載されている事象または状況が、大部分またはかなりの程度において、発生することを意味する。例えば、「substantially(実質的)」という用語は、後続的に記載されている事象または状況が、少なくとも90%の確率、または少なくとも95%の確率、または少なくとも98%の確率で発生することを意味する。
本明細書に記載の発明の範囲内に含まれる方法は、チタン、アルミニウム、クロム、鉄、バナジウム、マンガン、セリウムおよびウランを含む遷移金属の配位化合物を容易に且つ簡便に合成するための水熱方法を備える。
酸化還元活性Ti(IV)配位化合物を含有する電解質を生成するために、方法は、出発物質として、TiOで開始し、水熱条件下で、TiOを1または複数の錯化剤またはキレート剤と直接反応させる。
一例として、チタンカテコレート錯体のナトリウム塩を使用し、当該反応を式(1)で示す。
生成物は、水中で高可溶性であるナトリウム塩の水溶液である。水溶液の濃度は、錯体のナトリウム塩が、最大50重量%まで調整されてよい。より高い濃度が所望される場合、蒸発器を用いて、溶媒(水)の一部を除去することによって、達成されてよい。
また、錯体の結晶性固体は、アンモニウム塩またはカリウム塩として得られてよい。一例として、アンモニウム塩を使用し、当該反応を式(2)で示す。
所望される場合、反応生成物として得られた結晶性固体は、濾過、遠心分離、および/または他の便宜な分離方法によって、分離されてよい。
Ti(C 2−は、1060の生成定数を有することが知られているので、当該反応は、熱力学的に非常に好ましい。ここで説明され、特許請求される水熱条件は、当該反応を動力学的に好ましいものとするための十分なエネルギーを供給する。
最も特記すべきことには、本件説明および特許請求に係る発明によると、配位反応がクリーンであり、所望されない副産物が含まれないことである。当該方法は、例えば、アルミニウム、クロム、鉄、バナジウム、マンガン、セリウムおよびウラン等の他の遷移金属の類似の配位化合物の合成に用いられてよい。
以下の実施例は、本開示において説明される特定の実施形態を説明するために、記載されている。各実施例は、当該調製方法の特定の個別の実施形態および得られる結果物について説明するものとみなされるが、いずれの実施例も、本明細書に記載のより一般的な実施形態を限定するものとみなされるべきではない。
[実施例1‐チタンカテコール錯体、ナトリウム塩の調製]
カテコール(Alfa Aesar社製)208.1gを脱イオン水800g中に溶解させた。続けて、50.1gのNaOHを含有するNaOH溶液120gおよび50gのTiO(当該生成物は、TiOを85%含有し、残りは水である)を含有するTiO生成物58.8gをそこに加えた。3〜5分の短い混合時間の後、混合物を、2リットルの水熱反応器に移した。そして、反応混合物は、次のように処理された。すなわち、温度120℃に昇温され、その温度で16時間保たれた。その後、水熱反応器を室温または周囲温度まで冷却させた。すると、濃い茶色の澄んだ溶液が得られた。可溶性カテコール錯体の形成のために、その処理時間の間、TiOを完全に溶解させた。化学的解析により、当該溶液は、約22重量%のチタンカテコレート錯体化合物を含有することが示された。当該溶液の主なFT‐IRバンドおよび当該溶液をオーブンで乾燥させた試料は、文献に公開されたもの(図1に示す)と合致し、この水熱合成方法によって、所望の化合物が実際に形成されたことが示された。
[実施例2‐チタンカテコール錯体、アンモニウム塩の調製]
NaOH溶液を、72.5gのアンモニア溶液(NHを29重量%含有する)と置き換えたことを除いては、実施例1と同一の手順に従った。水熱処理の後、反応混合物をビーカに移し、結晶化のために、冷却器に一晩保存した。形成された結晶を濾過によって分離した。試料のFT‐IRスペクトラムにより、文献で公開されたチタンカテコール錯体のアンモニウム塩のものと合致する吸収バンドが示された。
[実施例3‐チタンピロガール錯体、アンモニウム塩の調製]
カテコールの代わりに、同量のピロガロールが用いられたことを除いては、実施例2と同一の手順に従った。反応混合物の水熱処理により、チタンカテコール錯体と同様、澄んだ、濃い茶色の溶液がもたらされた。形成されたチタンピロガール錯体のアンモニウム塩は、対応するカテコール錯体よりも、水中での高い可溶性を示した。当該溶液は、冷却器に一晩保存した後でも、結晶化しなかった。真空蒸着により、固体試料が得られた。
[実施例4‐バナジウムカテコール錯体、カリウム塩の調製]
カテコール66.7gを脱イオン水600g中に溶解させ、KOH39.6gを加えた。KOHを溶解させた後、18.2gのVを加えた。次に、反応混合物を2リットルの水熱反応器に移した。反応混合物は、次のように処理された。すなわち、温度120℃に昇温され、その温度で16時間保たれた。当該処理により、チタンカテコール錯体と同様、澄んだ、濃い茶色の溶液が生成された。冷却器での冷却により、結晶化はもたらされなかった。真空蒸着により、固体試料が得られた。
これらの教示に照らせば、本件説明および特許請求に係る発明に対する多数の修正例および変形例が可能であり、かかるすべてのものが、ここで予期されていることは、当業者の認識するところである。本発明は、本明細書に記載の複数の特徴と、本発明に係る当該複数の特徴を補完する引用先行技術文献に係る複数の特徴との組み合わせから、もたらされてよい発明を想定しており、且つ特許請求する。
これらの教示に照らせば、本件説明および特許請求に係る発明に対する多数の修正例および変形例が可能であり、かかるすべてのものが、ここで予期されていることは、当業者の認識するところである。本発明は、本明細書に記載の複数の特徴と、本発明に係る当該複数の特徴を補完する引用先行技術文献に係る複数の特徴との組み合わせから、もたらされてよい発明を想定しており、且つ特許請求する。以下に、実施形態の一例を項目として記す。
[項目1]
遷移金属の酸化還元活性配位化合物を含有する水性電解質を生成する方法であって、水熱反応ゾーンにおいて、100℃〜160℃の範囲の温度にて、4〜48時間にわたる時間、対応する前記遷移金属の酸化物を水性反応媒体中で、キレート剤または複数のキレート剤の組み合わせと反応させる段階を備える、方法。
[項目2]
結晶性固体を形成すべく、反応物を冷却し、前記結晶性固体を回収する段階を追加で備える、項目1に記載の方法。
[項目3]
前記遷移金属は、チタン、アルミニウム、クロム、鉄、バナジウム、マンガン、セリウムおよびウランから成る群から選択され、前記キレート剤は、1種以上の芳香族1,2‐ジオールおよびこれらのジオールの組み合わせから実質的に成る群から選択される、項目1または2に記載の方法。
[項目4]
前記遷移金属は、チタンであり、前記キレート剤は、カテコール、ピロガロール、2,3−ナフタレンジオール、アスコルビン酸、グリコン酸、およびこれらの組み合わせから実質的に成る群から選択される、項目1または2に記載の方法。
[項目5]
酸化還元活性Ti(IV)配位化合物を含有する水性電解質を生成する方法であって、水熱反応ゾーンにおいて、100℃〜160℃の範囲の温度にて、4〜48時間にわたる時間、TiO を水性反応媒体中で、カテコール、ピロガロール、2,3−ナフタレンジオール、アスコルビン酸、グリコン酸およびこれらの組み合わせから実質的に成る群から選択されるキレート剤と反応させる段階を備える、方法。

Claims (5)

  1. 遷移金属の酸化還元活性配位化合物を含有する水性電解質を生成する方法であって、水熱反応ゾーンにおいて、100℃〜160℃の範囲の温度にて、4〜48時間にわたる時間、対応する前記遷移金属の酸化物を水性反応媒体中で、キレート剤または複数のキレート剤の組み合わせと反応させる段階を備える、方法。
  2. 結晶性固体を形成すべく、反応物を冷却し、前記結晶性固体を回収する段階を追加で備える、請求項1に記載の方法。
  3. 前記遷移金属は、チタン、アルミニウム、クロム、鉄、バナジウム、マンガン、セリウムおよびウランから成る群から選択され、前記キレート剤は、1種以上の芳香族1,2‐ジオールおよびこれらのジオールの組み合わせから実質的に成る群から選択される、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記遷移金属は、チタンであり、前記キレート剤は、カテコール、ピロガロール、2,3−ナフタレンジオール、アスコルビン酸、グリコン酸、およびこれらの組み合わせから実質的に成る群から選択される、請求項1または2に記載の方法。
  5. 酸化還元活性Ti(IV)配位化合物を含有する水性電解質を生成する方法であって、水熱反応ゾーンにおいて、100℃〜160℃の範囲の温度にて、4〜48時間にわたる時間、TiOを水性反応媒体中で、カテコール、ピロガロール、2,3−ナフタレンジオール、アスコルビン酸、グリコン酸およびこれらの組み合わせから実質的に成る群から選択されるキレート剤と反応させる段階を備える、方法。
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