JP2018529685A - 有機リン化合物の生成プロセス - Google Patents

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Abstract

本発明は、低い酸含有量を有する有機リン組成物を生成するためのプロセス、ならびに高レベルの亜リン酸を含有する部分的に分解した有機リン組成物を再処理するためのプロセスに関する。一実施形態では、プロセスは、(a)再結晶化または粉末化された固体有機ホスファイト化合物であって、亜リン酸を含む、固体有機ホスファイト化合物を受け取ることと、(b)その固体有機ホスファイト化合物を有機溶媒に溶解させることと、(c)溶液を弱塩基性吸着剤で処理することと、(d)処理された有機ホスファイト溶液を回収することと、を含み、工程(d)の後の有機ホスファイトの酸含有量が30ppm以下である。

Description

本開示は、一般に、長期保存中に安定である有機リン組成物ならびに低い酸含有量を有する有機リン組成物を生成するためのプロセス及び高レベルの亜リン酸を含有する部分的に分解した有機リン組成物を再処理するためのプロセスに関する。
序論
有機ホスファイト及びポリ有機ホスファイトは、プラスチック材料用の保存剤(例えば、酸化防止剤)を含む様々な用途に、及び触媒用の配位子として使用されている。しかしながら、ホスファイト配位子の安定性の維持は、問題となる可能性がある。効果的となるには、配位子及び関連した触媒は、反応条件下で安定していなければならない。配位子の安定性は、不純物、特に保存中に配位子において蓄積するものによって悪影響を受ける可能性がある。
例えば、酸性副産物は、ホスファイトの加水分解を引き起こすので、特別な注意が必要であることで知られている。これらの酸性不純物には、有機ホスファイトの生成中または保存中のいずれかで形成される部分的に加水分解されたホスファイト、亜リン酸、及びリン酸が含まれる。水抽出及び/または過剰アミン(例えば、米国特許第5,235,113号におけるトリエチルアミンまたはピリジン)の使用などの酸を軽減するための数多くのスキームが開発されている。多くのそのようなアプローチは、分解のために保存中ではなく、ホスファイトの生成中に生成される酸及び/または酸塩の除去を含む。
米国特許公開第2013/0225849号は、得られる固体配位子の酸性不純物及び保存安定性の問題に対処するために、配位子製造プロセスの精製段階中の洗浄工程における添加剤としての微量のナトリウムメトキシドの使用を開示している。同様に、米国特許第7,629,484号は、配位子の製造中に形成される酸の全ての痕跡を除去するために、生成の最後の段階で強塩基性イオン交換樹脂を含む非常に強い塩基で粗ホスファイトを処理することを教示している。米国特許第4,116,926号は、ポリマー酸化防止剤として使用されるホスファイトの加水分解を防止するためのアルカノールアミン添加剤の使用を教示しているが、一度消費されると分解は依然として進行し得る。
また、数多くの特許が遷移金属−配位子溶液から不純物を除去するためのイオン交換樹脂の使用を教示している。
長期保存安定性を保証するために非常に低い酸含有量のホスファイトを生成する簡易なプロセス、及び高レベルの亜リン酸を含有する部分的に分解したホスファイトを再処理する容易な手段が依然として必要とされている。
我々は、有機ホスファイトの長期保存安定性は、パッケージング時の材料の亜リン酸含有量によって大きく影響を受け、酸性不純物を除去するために水または水/アミン抽出を採用する製造プロセスは、しばしば、最終生成物中にかなりの量の残留亜リン酸を残すことを見出した。得られた生成物は、保存するとその後の分解を受けやすい。驚くべきことに、本発明の実施形態は、有機ホスファイトの亜リン酸含有量を極めて低いレベルに減少させ、その上、このようにして生成された有機ホスファイトが長期保存中に非常に安定していることが発見された。本発明の実施形態はまた、不適当な調製、パッケージング、または保存のために、経時的に部分的に分解したホスファイトから亜リン酸を除去するために利用され得る。
一実施形態では、本発明のプロセスは、(a)再結晶化または粉末化された固体有機ホスファイト化合物であって、亜リン酸を含む、固体有機ホスファイト化合物を受け取ることと、(b)その固体有機ホスファイト化合物を有機溶媒に溶解させることと、(c)溶液を弱塩基性吸着剤で処理することと、処理された有機ホスファイト溶液を回収することと、を含み、工程(d)の後の有機ホスファイトの酸含有量が30ppm以下である。
一態様では、本発明のプロセスは、再結晶化または粉末化され、かつ亜リン酸を含む固体有機ホスファイト化合物を受け取ることを含む。固体有機ホスファイト化合物は、有機溶媒に溶解され、次いで弱塩基性吸着剤で処理される。溶液を弱塩基性吸着剤で処理すると、30ppm以下の酸含有量を有する有機ホスファイトが得られる。いくつかの実施形態では、得られる有機ホスファイトの酸含有量は10ppm以下である。得られる有機ホスファイトの酸含有量は、いくつかの実施形態では5ppm以下である。
いくつかの実施形態では、弱塩基性吸着剤は、弱塩基性イオン交換樹脂を含む。弱塩基性イオン交換樹脂は、いくつかの実施形態では、有機ホスファイト溶液中の酸1モル当たり少なくとも10当量の塩基性部分を含む。いくつかの実施形態では、弱塩基性吸着剤は、金属酸化物、金属炭酸塩、または12未満の有効pKを有するアニオン性クレーを含む。
固体有機ホスファイト化合物は、いくつかの実施形態では、遊離アミンの非存在下で有機溶媒に溶解される。溶媒は、いくつかの実施形態では、トルエン、キシレン、ジエチルエーテル、ジクロロメタン、酢酸エチル、ブチルアルデヒド、バレルアルデヒド、及びブチルアルデヒド/ブチルアルデヒド重質混合物、またはこれらの混合物を含む。いくつかの実施形態では、溶媒は芳香族炭化水素を含む。弱塩基性吸着剤で処理される溶液は、いくつかの実施形態では、アルデヒドを含む。
本質的に瞬間的である酸−塩基化学を予想するであろうが、驚くべきことに、接触を相当の期間、一般には10分を超えて行えば、固体吸着剤と溶媒との特定の組み合わせを採用することによって有機ホスファイト化合物の酸含有量が大幅に減少され得ることが発見された。その減少は、大量の弱塩基性吸着剤の存在下でさえ、本質的に瞬間的ではなく、むしろゆっくりであるが依然として非常に有効である。それ故、いくつかの実施形態では、溶液を弱塩基性吸着剤で少なくとも10分間処理する。溶液は、いくつかの実施形態では、弱塩基性吸着剤で少なくとも120分間処理される。いくつかの実施形態では、溶液を弱塩基性吸着剤で最大で480分間処理する。溶液は、いくつかの実施形態では、弱塩基性吸着剤で10〜480分間処理される。溶液は、いくつかの実施形態では、弱塩基性吸着剤で120〜480分間処理される。
いくつかの実施形態では、溶液は、少なくとも20℃の温度にて弱塩基性吸着剤で処理される。溶液は、いくつかの実施形態では、少なくとも45℃の温度にて弱塩基性吸着剤で処理される。溶液は、いくつかの実施形態では、20℃〜30℃の温度にて弱塩基性吸着剤で処理される。
いくつかの実施形態では、溶液は、少なくとも120分間20℃〜30℃の温度にて弱塩基性吸着剤で処理される。溶液は、いくつかの実施形態では、少なくとも10分間少なくとも45℃の温度で処理される。
いくつかの実施形態では、溶液を処理することは、吸着剤を含む床を介して溶液を移送することを含む。溶液を処理することは、いくつかの実施形態では、吸着剤を含むカラムを介して溶液を移送することを含む。溶液を処理することは、いくつかの実施形態では、溶液中で吸着剤のスラリーを撹拌することを含む。
いくつかの実施形態では、本発明のプロセスは、濾過によって吸着剤を除去する工程を更に含む。
いくつかの実施形態では、プロセスは、(例えば、弱塩基性吸着剤での処理後に)処理された有機ホスファイト溶液中の有機ホスファイトを濃縮することと、濃縮された有機ホスファイト溶液を貧溶媒と組み合わせることと、得られた固体を回収することと、を更に含む。いくつかのそのような実施形態では、有機ホスファイト溶液は、50重量%以下の残留有機溶媒含有量まで濃縮される。いくつかの実施形態では、プロセスは、得られた固体を少なくとも30日間保存することを含み、保存された得られた固体は、30日後に25ppm以下の亜リン酸を含む。貧溶媒が、濃縮された有機ホスファイトと組み合わされるいくつかの実施形態では、その貧溶媒は、濃縮された有機ホスファイトに添加され得る。いくつかのそのような実施形態で使用され得る貧溶媒の例には、イソプロパノール及びt−ブタノールが含まれる。
いくつかの実施形態では、弱塩基性吸着剤での処理による酸性種の除去後、配位子100モル当たり0.05〜13の酸中和当量の酸捕捉剤が固体有機ホスファイト化合物に添加される。
有機ホスファイト化合物は、いくつかの実施形態では、以下のうちの少なくとも1つを含む:
本発明のいくつかの実施形態に従って回収された有機ホスファイトは、ヒドロホルミル化プロセスに提供され得る。いくつかの実施形態では、本発明のプロセスのいくつかの実施形態の開始時に提供される固体有機ホスファイト化合物は、少なくとも30日間保存された亜リン酸を含む。
元素周期表及びその中の様々な族への全ての言及は、CRC Handbook of Chemistry and Physics,72nd Ed.(1991−1992)CRC Press,at page I−11に所載の版に対するものである。
反対の記述、または文脈からの暗示がない限り、全ての部及び百分率は重量基準であり、全ての試験方法は、本出願の出願日時点で最新のものである。例えば、反対の記述がない限り、相対量が「百万分率」、「ppm」、「十億分率」、「ppb」、または「部」として提供される場合、そのような量は質量基準である。米国特許実務のために、参照されるあらゆる特許、特許出願、または公開の内容は、その全体が参照により組み込まれるか、(または、その相当する米国版が、同じように参照により組み込まれ、)特に、(本開示において具体的に示されるいかなる定義とも矛盾しない程度に、)定義の開示、及び当技術分野における一般知識に関して、参照により組み込まれる。
反対の記述、または文脈からの暗示がない限り、本明細書に記載の全ての手順は、空気のない条件下で行われるべきである。空気のない状態(例えば、窒素またはアルゴンなどでのシステムのパージ)を達成するための任意の好適な手段が採用され得る。
本明細書で使用される場合、「1つ(a)」、「1つ(an)」、「その(the)」、「少なくとも1つ」、及び「1つ以上」は、交換可能に使用される。用語「含む(comprise)」、「含む(include)」、及びこれらの変形は、これらの用語が本明細書及び特許請求の範囲内に現れる場合、限定的な意味を有しない。それ故、例えば、「1つの(a)」疎水性ポリマーの粒子を含む水性組成物は、その組成物が、「1つ以上の」疎水性ポリマーの粒子を含むことを意味すると解釈され得る。
また本明細書において、端点による数値範囲の列挙は、その範囲内に包含される全ての数を含む(例えば、1〜5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、5などを含む)。本発明の目的のために、数値範囲は、当業者の理解と同様に、その範囲内に含まれる全ての可能な部分範囲を含み、支持することを意図していることが理解されるであろう。例えば、1〜100の範囲は、1.01〜100、1〜99.99、1.01〜99.99、40〜60、1〜55などを示唆することを意図している。また本明細書において、数値範囲及び/または数値の記述は、特許請求の範囲におけるそのような列挙を含めて、用語「約」を含むように解釈され得る。そのような場合には、用語「約」は、本明細書で記述されたものと実質的に同じ数値範囲及び/または数値を指す。
本明細書で使用される場合、用語「ヒドロホルミル化」は、一酸化炭素、水素、ならびに遷移金属及び有機ホスファイト配位子が含まれる触媒を使用して、1種以上のオレフィン化合物を1種以上のアルデヒドに転化することを含む全てのプロセスを含むがこれに限定されないことが企図される。
本明細書で使用される場合、用語「混合タンク」は、有機ホスファイト、及び任意に弱塩基性吸着剤を溶媒と混合して有機ホスファイト溶液を調製するために使用される容器を含むことが企図される。この容器は、一般に、ヒドロホルミル化反応ゾーンの一部ではない。
本発明の目的のため、用語「有機溶媒」は、有機ホスファイトが可溶かつ安定であり、吸着剤が不溶性かつ安定である全ての許容される有機化合物を含むことが企図される。代表的な有機溶媒の例には、芳香族炭化水素、例えばトルエン及びキシレン、ジアルキルエーテル、例えばジエチルエーテル、ジクロロメタン、酢酸アルキルエステル、例えば酢酸エチル、アルデヒド、例えばブチルアルデヒド及びバレルアルデヒド、アルデヒドとアルデヒド自己縮合生成物(アルデヒド「重質」としても知られている)との混合物、例えばブチルアルデヒド−ブチルアルデヒド三量体混合物などが含まれる。本明細書で使用される場合、用語「貧溶媒」は、相当な量の固体加水分解性有機ホスファイトを溶解させることができない極性溶媒及びその混合物を含むことが企図される。好適な貧溶媒は、15ε(ω)(20℃で)より高い誘電率を有するが、依然として有機溶媒と混和性である。例には、アセトニトリル及びアルコール(イソプロパノール、第三級ブタノールなど)などが含まれる。貧溶媒は、有機ホスファイトの結晶化を容易にするために、または粉末化溶媒として採用される。
本明細書で使用される場合、用語「粉末化(trituration)」は、有機ホスファイトまたは有機ホスファイト及び有機溶媒を含む濃縮物を貧溶媒と組み合わせ、完全に混合するプロセスを表す。再結晶化とは対照的に、粉末化は、有機ホスファイトの相当な溶解を伴わず、むしろ貧溶媒中で有機ホスファイトをスラリー化することを含む。粉末化は、有機ホスファイトに対して様々な割合の貧溶媒を使用して異なる温度で行われ得る。
本明細書で使用される場合、用語「置換」は、他に示されていない限り、有機化合物の全ての許容される置換基を含むことが企図される。広範な態様において、許容される置換基には、有機化合物の非環式及び環式、分岐状及び非分岐状、炭素環式及び複素環式、芳香族、ならびに非芳香族の置換基が含まれる。例示的な置換基には、例えば、炭素数が1〜20個またはそれ以上、好ましくは1〜12の範囲であり得る、アルキル、アルキルオキシ、アリール、アリールオキシ、ヒドロキシアルキル、ならびにヒドロキシル及びハロゲンが含まれる。許容される置換基は、1つ以上であってもよく、同じかまたは適切な有機化合物の場合には異なっていてもよい。本発明は、決して、有機化合物の許容される置換基により限定されることを意図するものではない。
加水分解性有機リン配位子は、少なくとも1つのP−Z結合を含有する三価のリン化合物であり、Zは酸素、窒素、塩素、フッ素、または臭素である。有機ホスファイトは、少なくとも1つのP−Z結合(Zは酸素である)を含有する三価のリン化合物である加水分解性有機リン配位子の一種である。加水分解性有機リン配位子の例には、ホスファイト、ホスフィノ−ホスファイト、ビスホスファイト、ホスホナイト、ビスホスホナイト、ホスフィナイト、ホスホロアミダイト、ホスフィノ−ホスホロアミダイト、ビスホスホロアミダイト、フルオロホスファイトなどが含まれるがこれらに限定されない。配位子はキレート構造を含んでもよい、ならびに/またはポリホスファイト、ポリホスホロアミダイトなどのように複数のP−Z部分、及びホスファイト−ホスホロアミダイト、フルオロホスファイト−ホスファイトなどのように混合P−Z部分を含有してもよい。ホスファイト配位子の例には、モノ有機ホスファイト、ジ有機ホスファイト、トリ有機ホスファイト、及び有機ポリホスファイト化合物が含まれる。そのような有機リン化合物及びそれらを調製するための方法は、当技術分野においてよく知られている。加水分解性有機リン配位子の混合物が採用され得る。
代表的なモノ有機ホスファイトには、式:
(式中、R10は、4〜40個またはそれ以上の炭素原子を含有する置換または非置換の三価炭化水素ラジカル、例えば、三価非環式及び三価環式ラジカル、例えば、三価アルキレンラジカル、例えば、1,2,2−トリメチロールプロパンなどに由来するもの、または三価シクロアルキレンラジカル、例えば、1,3,5−トリヒドロキシシクロヘキサンなどに由来するものを表す)を有するものが含まれ得る。そのようなモノ有機ホスファイトは、例えば、米国特許第4,567,306号において更に詳細に記載されていることが見出され得る。
代表的なジ有機ホスファイトには、式:
(式中、R20は、4〜40個またはそれ以上の炭素原子を含有する置換または非置換の二価炭化水素ラジカルを表し、Wは、1〜18個またはそれ以上の炭素原子を含有する置換または非置換の一価炭化水素ラジカルを表す)を有するものが含まれ得る。
上記式(II)においてWで表される代表的な置換及び非置換の一価炭化水素ラジカルには、アルキル及びアリールラジカルが含まれる一方で、R20によって表される代表的な置換及び非置換の二価炭化水素ラジカルには、二価非環式ラジカル及び二価芳香族ラジカルが含まれる。例示的な二価非環式ラジカルには、例えば、アルキレン、アルキレン−オキシ−アルキレン、アルキレン−S−アルキレン、及びシクロアルキレンラジカルが含まれる。より好ましい二価非環式ラジカルは、例えば、米国特許第3,415,906号及び同第4,567,302号により詳細に開示されているような二価アルキレンラジカルである。例示的な二価芳香族ラジカルには、例えば、アリーレン、ビスアリーレン、アリーレン−アルキレン、アリーレン−アルキレン−アリーレン、アリーレン−オキシ−アリーレン、アリーレン−S−アリーレン、アリーレン−S−アルキレンなどが含まれる。より好ましくは、R20は、例えば、米国特許第4,599,206号、同第4,717,775号、及び同第4,835,299号においてより十分に開示されているような二価芳香族ラジカルである。
ジ有機ホスファイトのより好ましい種類の代表例は、式:
(式中、Wは、上記に定義した通りであり、各Arは、同じかまたは異なり、かつ置換または非置換アリールラジカルを表し、各yは、同じかまたは異なり、かつ0または1の値であり、Qは、−C(R33−、−O−、−S−、Si(R35、及び−O−から選択される二価架橋基を表し、各R33は、同じかまたは異なり、かつ水素、1〜12個の炭素原子を有するアルキルラジカル、フェニル、トリル、及びアニシルを表し、各R35は、同じかまたは異なり、かつ水素またはメチルラジカルを表し、mは、0または1の値を有する)のものである。そのようなジ有機ホスファイトは、例えば、米国特許第4,599,206号、同第4,717,775号、及び同第4,835,299号においてより詳細に記載されている。
代表的なトリ有機ホスファイトには、式:
(式中、各R46は、同じかまたは異なり、かつ置換または非置換の一価炭化水素ラジカル、例えば、1〜24個の炭素原子を含有し得る、アルキル、シクロアルキル、アリール、アルカリル、及びアラルキルラジカルである)を有するものが含まれる。例示的なトリ有機ホスファイトには、例えば、トリアルキルホスファイト、ジアルキルアリールホスファイト、アルキルジアリールホスファイト、トリアリールホスファイトなど、例えばトリメチルホスファイト、トリエチルホスファイト、ブチルジエチルホスファイト、ジメチルフェニルホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリナフチルホスファイト、ビス(3,6,8−トリ−t−ブチル−2−ナフチル)メチルホスファイト、ビス(3,6,8−トリ−t−ブチル−2−ナフチル)シクロヘキシルホスファイト、トリス(3,6−ジ−t−ブチル−2−ナフチル)ホスファイト、ビス(3,6,8−トリ−t−ブチル−2−ナフチル)フェニルホスファイト、ビス(3,6,8−トリ−t−ブチル−2−ナフチル)(4−スルホニルフェニル)ホスファイトなどが含まれる。最も好ましいトリ有機ホスファイトは、トリフェニルホスファイトである。そのようなトリ有機ホスファイトは、例えば、米国特許第3,527,809号及び同第5,277,532号においてより詳細に記載されている。
代表的な有機ポリホスファイトは、2個以上の第三級(三価)リン原子を含有し、これには、式:
(式中、Xは、2〜40個の炭素原子を含有する置換または非置換のn価有機架橋ラジカルを表し、各R57は、同じかまたは異なり、かつ4〜40個の炭素原子を含有する二価有機ラジカルを表し、各R58は、同じかまたは異なり、かつ1〜24個の炭素原子を含有する置換または非置換一価炭化水素ラジカルを表し、a及びbは、同じかまたは異なってもよく、かつそれぞれが、0〜6の値を有するが、ただし、a+bの合計が、2〜6であり、nがa+bに等しいことを条件とする)を有するものが含まれる。aが2以上の値を有するとき、各R57ラジカルは、同じかまたは異なってもよいことを理解されたい。各R58ラジカルはまた、任意の所与の化合物において、同じかまたは異なってもよい。
上記でXによって表される代表的なn価(好ましくは、二価)有機架橋ラジカル、及びR57によって表される代表的な二価有機ラジカルには、非環式ラジカル及び芳香族ラジカルの両方、例えば、アルキレン、アルキレン−Q−アルキレン、シクロアルキレン、アリーレン、ビスアリーレン、アリーレン−アルキレン、及びアリーレン−(CH−Q−(CH−アリーレンなどが含まれ、式中、各Q、y、及びmは、式(III)において上記で定義される通りである。上記X及びR57で表されるより好ましい非環式ラジカルは、二価アルキレンラジカルであり、一方で上記X及びR57で表されるより好ましい芳香族ラジカルは、例えば、米国特許第4,769,498号、同第4,774,361号、同第4,885,401号、同第5,179,055号、同第5,113,022号、同第5,202,297号、同第5,235,113号、同第5,264,616号、同第5,364,950号、及び同第5,527,950号でより十分に開示されているような、二価アリーレン及びビスアリーレンラジカルである。上記の各R58ラジカルで表される代表的な好ましい一価炭化水素ラジカルには、アルキル及び芳香族ラジカルが含まれる。
例示的な好ましい有機ポリホスファイトには、以下の式(VI)〜(VIII):
(式中、式(VI)〜(VIII)の各R57、R58、及びXは、式(V)に関して上記で定義されたものと同じである)のものなどのビスホスファイトが含まれ得る。好ましくは、R57及びXはそれぞれ、アルキレン、アリーレン、アリーレン−アルキレン−アリーレン、及びビスアリーレンから選択される二価炭化水素ラジカルを表す一方で、各R58ラジカルは、アルキル及びアリールラジカルから選択される一価炭化水素ラジカルを表す。そのような式(V)〜(VIII)の有機ホスファイト化合物は、例えば、米国特許第4,668,651号、同第4,748,261号、同第4,769,498号、同第4,774,361号、同第4,885,401号、同第5,113,022号、同第5,179,055号、同第5,202,297号、同第5,235,113号、同第5,254,741号、同第5,264,616号、同第5,312,996号、同第5,364,950号、及び同第5,391,801号に開示されていることが見出され得る。
式(VI)〜(VIII)中のR10、R20、R46、R57、R58、Ar、Q、X、m、及びyは、上記に定義される通りである。最も好ましくは、Xは、二価アリール−(CH−(Q)−(CH−アリールラジカルを表し、ここで、各yは、それぞれ、0または1の値を有し、mは、0または1の値を有し、Qは、−O−、−S−、または−C(R35−であり、各R35は、同じかまたは異なり、かつ水素またはメチルラジカルを表す。より好ましくは、上記に定義されるR基の各アルキルラジカルは、1〜24個の炭素原子を含有し得、上記に定義される上記式(VI)〜(VII)のAr、X、R57、及びR58基の各アリールラジカルは、6〜18個の炭素原子を含有し得、該ラジカルは、同じかまたは異なってもよいが、Xの好ましいアルキレンラジカルは、2〜18個の炭素原子を含有し得、好ましいR57の好ましいアルキレンラジカルは、5〜18個の炭素原子を含有し得る。また、好ましくは、上記式のXの二価Arラジカル及び二価アリールラジカルは、フェニレンラジカルであり、ここで、−(CH−(Q)−(CH−によって表される架橋基は、フェニレンラジカルを式のそれらのリン原子に結合させる式の酸素原子に対してオルト位で、該フェニレンラジカルに結合する。また、そのようなフェニレンラジカルに存在する場合、任意の置換ラジカルがそのリン原子に所与の置換フェニレンラジカルを結合させる酸素原子に対して、フェニレンラジカルのパラ及び/またはオルト位で結合することも好ましい。
上記式(I)〜(VIII)のこのような有機ホスファイトのR10、R20、R57、R58、W、X、Q、及びArラジカルのいずれも、所望される場合、本発明のプロセスの所望される結果に過度に悪影響を及ぼさない1〜30個の炭素原子を含有する任意の好適な置換基で置換され得る。アルキル、アリール、アラルキル、アルカリル、及びシクロヘキシル置換基などの対応する炭化水素ラジカルに加えて上記ラジカルに存在し得る置換基には、例えば、シリルラジカル、例えば−−Si(R35;ホスフィンラジカル、例えば−アリール−P(R15;アルコキシラジカル、例えば−OR15;ホスホニルラジカル、例えば−P(O)(R15、ならびにハロ、トリフルオロメチルなどが含まれ得、各R15ラジカルは、それぞれ、1〜18個の炭素原子を有する同じまたは異なる一価炭化水素ラジカル(例えば、アルキル、アリール、アラルキル、アルカリル、及びシクロヘキシルラジカル)を表す。特定の所与の有機ホスファイトを構成する任意の置換または非置換炭化水素ラジカル基は、同じかまたは異なっていてもよいことを理解されたい。
より具体的には、例示的な置換基には、一級、二級、及び三級アルキルラジカル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、neo−ペンチル、n−ヘキシル、アミル、sec−アミル、t−アミル、イソ−オクチル、デシル、オクタデシルなど;アリールラジカル、例えばフェニル、ナフチルなど;アラルキルラジカル、例えばベンジル、フェニルエチル、トリフェニルメチルなど;アルカリルラジカル、例えばトリル、キシリルなど;脂環式ラジカル、例えばシクロペンチル、シクロヘキシル、1−メチルシクロヘキシル、シクロオクチル、シクロヘキシルエチルなど;アルコキシラジカル、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、t−ブトキシ、−OCHCHOCH、−O(CHCHOCH、−O(CHCHOCHなど;アリールオキシラジカル、例えばフェノキシなど;ならびにシリルラジカル、例えば−Si(CH、−Si(OCH、−Si(Cなど;アリールホスフィンラジカル、例えば−P(Cなど;スルフィニルラジカル、例えば−S(O)CHなど;スルフィジルラジカル、例えば−SCH、−SC、−SCなど;ホスホニルラジカル、例えば−P(O)(C、−P(O)(CH、−P(O)(C、−P(O)(C、−P(O)(C、−P(O)(C13、−P(O)CH(C)、−P(O)(H)(C)などが含まれる。
そのような有機ホスファイト化合物の具体的な実例には、2−t−ブチル−4−メトキシフェニル(3,3’−ジ−t−ブチル−5,5’−ジメトキシ−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)ホスファイト、メチル(3,3’−ジ−t−ブチル−5,5’−ジメトキシ−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)ホスファイト、6,6’−[[3,3’−ビス(1,1−ジメチルエチル)−5,5’−ジメトキシ−[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン、6,6’−[[3,3’,5,5’−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイル]ビス(オキシ)]ビス−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピン、(2R,4R)−ジ[2,2’−(3,3’,5,5’−テトラキス−tert−ブチル−1,1−ビフェニル)]−2,4−ペンチルジホスファイト、(2R,4R)ジ[2,2’−(3,3’−ジ−tert−ブチル−5,5’−ジメトキシ−1,1’−ビフェニル)]−2,4−ペンチルジホスファイト、2−[[2−[[4,8,−ビス(1,1−ジメチルエチル)、2,10−ジメトキシジベンゾ−[d,f][1,3,2]ジオキソホスフェピン−6−イル]オキシ]−3−(1,1−ジメチルエチル)−5−メトキシフェニル]メチル]−4−メトキシ、亜リン酸のメチレンジ−2,1−フェニレンテトラキス[2,4−ビス(1,1−ジメチルエチル)フェニル]エステル、及び亜リン酸の[1,1’−ビフェニル]−2,2’−ジイルテトラキス[2−(1,1−ジメチルエチル)−4−メトキシフェニル]エステルが含まれる。
加水分解性有機リン配位子及びそれらを製造するための一般的方法は、当業者によく知られている。一般に、加水分解性有機リン配位子は、塩基(通常はアミンまたはアミン樹脂)の存在下でのPClとH−Z化合物(Zは、本明細書において定義される通りである)との反応によって生成される。本明細書に記載された工程の前の粗加水分解性有機リン配位子への実際の合成経路は、本発明の重要な特徴ではない。
一態様では、本発明は、実質的にアミンを含まない固体有機ホスファイト組成物を含む。本発明のプロセスの前に少なくとも1回、好適な溶媒中で粗加水分解性有機ホスファイト配位子を再結晶化または粉末化することは、本発明で採用される有機ホスファイトがアミンを実質的に含まないことを保証するために必要とされる。有機ホスファイト配位子の初期再結晶化に好適であることが知られている溶媒は、例えばWO2013/066712及びWO2013/098370に見出され得る。好ましい再結晶化溶媒の例には、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸プロピル、トルエン、及びアセトンが含まれる。粉末化に好適な溶媒は、アセトニトリル及びアルコール(イソプロパノール、t−ブタノールなどを含む)貧溶媒を含む。用語「実質的にアミンを含まない」は、好適な溶媒中で少なくとも1回再結晶化または粉末化された固体有機ホスファイト組成物を含むことが企図される。
有機溶媒は、有機リン配位子を溶解させることが可能であるべきであり、典型的には15ε(ω)未満の誘電率を有するであろう。好ましい有機溶媒の例には、トルエン、ジクロロメタン、酢酸エチル、ブチルアルデヒド、及びブチルアルデヒド−ブチルアルデヒド重質混合物などが含まれる。採用される有機溶媒の量は重要ではないが、処理温度で配位子の実質的に全てを溶解させるのに十分であるべきである。有利には、処理温度は20℃から溶媒の沸点までである。一態様では、本発明は、遊離アミンの非存在下で固体加水分解性有機ホスファイト配位子を有機溶媒に溶解させることと、その溶液を塩基性吸着剤で処理することと、次いで得られる溶液が有機ホスファイトの質量を基準として、30ppm未満のリン酸を含有するように溶液を吸着剤から分離することと、を含む。分離は、溶液を吸着剤の床に通すか、または溶液中で吸着剤のスラリーを撹拌した後、当業者に精通している技術を使用して濾過またはデカンテーションをして吸着剤を除去することによって行われ得る。
一態様では、本発明は、固体加水分解性有機ホスファイト配位子を有機溶媒に溶解させることと、次いでホスファイトを除去または反応させずに酸部分を選択的に除去する弱塩基性固体吸着剤で溶液を処理することと、を含む。いくつかの実施形態では、固体加水分解性有機ホスファイト配位子を遊離アミンの非存在下で有機溶媒に溶解させる。吸着剤は、有機ホスファイトを溶解させるために使用される溶媒にほとんど不溶性である。弱塩基性固体吸着剤は、12未満、好ましくは10未満、最も好ましくは8未満の有効pKaを有する。いくつかの実施形態では、吸着剤は、弱塩基性イオン交換樹脂を含む。吸着剤には、活性アルミナ、苛性アルミナ、シリカ、アニオン性クレー、樹脂結合アミン、及びこれらの混合物が含まれ得る。樹脂結合アミンは、いくつかの実施形態で特に有用である。一般に、好ましいイオン交換樹脂は、実質的な量の水酸化物イオンが存在しない一級、二級、または三級アミン部分を有する弱塩基性、マクロ多孔性、またはマクロ網状材料であり;有機溶媒がブチルアルデヒド、ブチルアルデヒド−ブチルアルデヒド重質混合物などである場合、第三級アミン末端樹脂が好ましい。好適なイオン硬化樹脂には、Amberlite IRA−67,Amberlite IRA−96,Amberlyst A21(The Dow Chemical Companyから商業的に入手可能)などが含まれる。いくつかの実施形態では、特に、強アルカリ性試薬が有機ホスファイトの調製において使用される場合、または樹脂もしくは吸着剤の浸出が懸念される場合には、1種を超えるイオン交換樹脂及び混合酸/塩基樹脂が使用され得る。例えば、そのようないくつかの実施形態では、弱塩基性イオン交換樹脂の床に続いて混合酸/塩基樹脂が採用され得る。不溶性無機塩はまた、NaHCO、KHCO、CaCO、二塩基性リン酸塩(NaまたはK)、ハイドロタルサイト、アルミン酸塩などの固体吸着剤として使用され得る。12を超えるpKaを有するNaOH、KOHなどの強塩基は、有機ホスファイトを分解し、多くの溶媒との副反応を発生させ得(例えば、アルデヒドと反応してアルデヒド重質を形成する)、上記で論じたように生成物中に残る痕跡(trace)が下流の用途において有害な影響を及ぼし得るため使用すべきでない。
いくつかの実施形態では、処理は、スラリー操作に続いて濾過またはデカンテーションとして実施され得る。いくつかの実施形態では、処理は、溶液が吸着剤のカラムまたは床を通過するカラム内で実施され得る。この操作は、バッチ式または連続操作で行われ得、任意に、精製された有機ホスファイト溶液の分析が十分な酸除去が達成されたことが明らかになるまで、再循環操作で行われ得る。当業者は、本明細書の教示に基づいて当業者に知られている技術を使用してそれらの特定の必要性のための適切な処理操作を決定し得る。
一実施形態では、初期に生成したホスファイト(従来の水抽出及びその後の再結晶化後)は、有機溶媒に再溶解され、吸着剤で処理され得る。初期の再結晶化は、遊離アミン及び他の不純物の大部分を除去することにより、吸着剤でのその後の処理が、多量のそのような不純物によって損なわれないようにする。
濾過工程が吸着剤での処理に続く実施形態では、吸着剤を除去するための濾過は、実用的なほどのフィルターの細かさを採用すべきであり、フィルター助剤及びボディ助剤(セライトなど)がフィルター効率を向上させるために採用され得る。
本発明の一態様では、酸を含まない有機ホスファイト溶液は、有機溶媒の一部を除去することによって濃縮される。真空によるか、または高温での不活性ガスの流れの下での溶媒除去を容易にする様々な手段は当業者に知られている。好ましい方法は、溶液を適度な温度で真空下に置くことである。一般に、実用的なほど多くの有機溶媒を除去することが望ましい。このようにして除去された溶媒は、連続操作の場合に再循環され得る。
一実施形態では、有機ホスファイト及び有機溶媒を含む濃縮溶液を、貧溶媒を含有する第2の容器に移す。そのような実施形態では、有機溶媒の体積は、有機ホスファイトの溶解度限界を超えて減少させるべきではない。換言すれば、有機ホスファイト及び有機溶媒を含む濃縮溶液を第2の容器に効果的に移すには、有機ホスファイトが溶液中に残存することが必要である。移送が行われる温度は、濃縮段階の間に除去され得る有機溶媒の量に大いに影響する。
好ましい実施形態では、有機溶媒を実質的に除去して、有機ホスファイト及び有機溶媒を含む濃縮物を固体またはスラッシュとして残す。濃縮物中に残存する有機溶媒の量は重要ではないものの、有利には、重量でおよそ50:50の有機ホスファイトと有機溶媒との混合物が達成される。そのような実施形態では、有機ホスファイト及び有機溶媒を含む濃縮物を含有する容器に貧溶媒を移す。
一態様では、有機ホスファイト及び有機溶媒を含む濃縮物を組み合わせ、貧溶媒と混合する。貧溶媒の体積は、有機ホスファイト及び有機溶媒を含む濃縮物の体積以上(例えば、濃縮物1部毎に少なくとも1部の貧溶媒)であるべきであり、いくつかの場合では大過剰の貧溶媒が採用され得る。組み合わせると、混合物は、PCT公開第WO2013/066712号に記載されているように、有利には、1時間以上≧65℃で撹拌しながら加熱して迅速に乾燥する固体を得る。次いで、得られた固体ホスファイトを(例えば、濾過または遠心分離により)回収し、貧溶媒の一部で洗浄し、乾燥させるべきである。そのような濾過、洗浄、及び乾燥の特定の方法は重要ではなく、例示的な方法は、PCT公開第WO2013/066712号に記載されている。
本発明はまた、保存中に亜リン酸を発生させた部分的に分解した材料を再処理するのに有用である。一実施形態では、部分的に分解した有機ホスファイトを混合タンク内で溶解させる。この場合、固体有機ホスファイトを混合タンクに添加し、次いで、配位子の酸化を避けるために溶媒を充填する前に、空気を、例えば、Nパージまたは真空/N再充填を介して除去する。任意に、固体有機ホスファイトと共に吸着剤が添加され得る。好ましい実施形態では、溶媒は、アルデヒドまたはアルデヒドとアルデヒド自己縮合生成物との混合物を含む。所望の成分が存在したら、当業者によく知られている方法に従って、及び機器を使用して混合が達成され得る。例えば、混合は、反応容器中に見出される圧力及び温度の影響下にない単純な撹拌タンク内で行われ得る。撹拌は、撹拌機、ポンプ、または他の知られている撹拌手段によって誘導される循環によって提供され得る。本発明の様々な実施形態では、配位子溶液は、加水分解性有機リン配位子、溶媒、及び吸着剤を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなる。
本発明の一実施形態では、部分的に分解した有機ホスファイト及び溶媒の予備溶液を調製し、次いで吸着剤が含まれる固定床に循環させる。循環は、有機ホスファイトの亜リン酸含有量が≦30ppmに減少するような時間まで行われ得る。このようにして得られた有機ホスファイト溶液は、次いでヒドロホルミル化プロセスに直接添加され得る。
次いで得られた低亜リン酸溶液を濃縮し、貧溶媒と混合し、上記のように処理する。
PCT出願第PCT/US2015/026648号に記載されているように、任意に、加水分解性有機リン配位子の保存安定性を更に増加させる働きをする化合物である酸捕捉剤が添加され得る。任意の酸捕捉剤は、好ましくは本発明の最終工程の間に添加されるか、またはパッケージングの前または間に固体加水分解性有機リン配位子と混合される。任意の酸捕捉剤が貧溶媒に添加される場合、酸捕捉剤の量は、全溶液の0.01〜1重量%、より好ましくは0.05〜0.5重量%である。
これより本発明のいくつかの実施形態を以下の実施例で詳細に記載する。
以下の実施例における全ての部及び百分率は、他に示されていない限り、重量基準である。全ての操作は、他に示されていない限り、空気及び水分を排除するためにN−グローブボックス内で行われる。固体配位子Aが、以下の実施例で使用される。
固体配位子Aの亜リン酸含有量は、溶離剤発生及び炭酸塩除去装置を含む抑制された伝導度検出を伴うDionex ICS2100イオンクロマトグラフを使用するイオンクロマトグラフィ(IC)によって決定される。クロマトグラフは、IonPac AG11−HCガードカラム及びIonPac AS11−HC分析カラムが装着されている。データ分析はChromeleon 7.0ソフトウェアで実施される。他に示されていない限り、サンプルは、固体配位子(0.1〜0.5g)をトルエン(5〜10mL)に溶解させ、続いて脱イオン水(8〜15mL)でトルエン溶液を抽出することによって調製される。亜リン酸の定量は、有機ホスファイト中の重量百分率として報告される。非常に高いレベルの酸を含有するサンプルは、較正範囲内に留まるために水性抽出物の追加的希釈を必要とする。他に示されていない限り、本明細書で使用される配位子Aは、粗製材料ではなく、例えば、PCT公開第WO2013/0066712号に記載されているように、再結晶化を介して事前に精製されている。弱塩基性イオン交換樹脂Amberlite IRA96及びIRA67(遊離塩基、湿潤)はAldrichから購入し、変性させることなく使用した。「アミン:亜リン酸(モル)」比は、湿潤体積基準での各樹脂の報告されたイオン交換容量(meq/mL)及び特定の有機ホスファイトサンプル中の亜リン酸の既知のレベルに基づいて計算した。塩基性アルミナ(Brockmann I、150メッシュ)及び炭酸ナトリウムは、Aldrichから購入し、変性させることなく使用した。有機ホスファイト溶液を特定の弱塩基性吸着剤で処理した後、得られた精製された有機ホスファイト溶液を、シリンジを使用して除去し、IC分析のための脱イオン水での抽出のためにガラスバイアルに移した。
実施例1〜4
1248ppmの亜リン酸を含有する固体配位子A(0.25g)を20mLのガラスバイアルに計量導入し、特定の有機溶媒(6.5〜12.0g)に溶解させる。その溶液を0.5gのAmberlite IRA96弱塩基性樹脂(遊離塩基、湿潤樹脂)で処理し、得られた懸濁液を2時間、周囲温度で磁気的に撹拌する。上清を除去し、脱イオン水(8.0g)で抽出する。水層をICによって分析する。結果を表1に要約する。
比較実験A〜B
1248ppmの亜リン酸を含有する固体配位子A(0.25g)を20mLのガラスバイアルに計量導入し、特定の有機溶媒(6.5〜12.0g)に溶解させる。その溶液を0.5gのAmberlite IRA96弱塩基性樹脂(遊離塩基、湿潤樹脂)で処理し、得られた懸濁液を示された時間、周囲温度で磁気的に撹拌する。上清を除去し、脱イオン水(8.0g)で抽出する。水層をICによって分析する。結果を表2に要約する。
表2に要約した実施例は、溶液を吸着剤と短時間接触させることは、所望の結果を達成するのに十分ではないことを示している。
実施例5〜6
1248ppmの亜リン酸を含有する固体配位子A(0.25g)を20mLのガラスバイアルに計量導入し、特定の有機溶媒(6.5〜12.0g)に溶解させる。その溶液を0.5gのAmberlite IRA96弱塩基性樹脂(遊離塩基、湿潤樹脂)で処理し、得られた懸濁液を2時間60℃で磁気的に撹拌する。上清を除去し、脱イオン水(8.0g)で抽出する。水層をICによって分析する。結果を表3に要約する。
比較実験C〜E及び実施例7〜8
10,200ppmの亜リン酸を含有する固体配位子A(0.25g)を20mLのガラスバイアルに計量導入し、特定の有機溶媒(6.5〜12.0g)に溶解させる。その溶液を0.5gのAmberlite IRA96弱塩基性樹脂(遊離塩基、湿潤樹脂)で処理し、得られた懸濁液を示された時間、周囲温度で磁気的に撹拌する。上清を除去し、脱イオン水(8.0g)で抽出する。水層をICによって分析する。結果を表4に要約する。
これらの実施例は、例外的に高い酸含有量の有機ホスファイトが本発明で効果的に処理され得ることを示している。その上、表4の結果は、処理条件を選択するとき(すなわち、最初の酸含有量及び溶媒と弱塩基性吸着剤との組み合わせと共に)接触時間を考慮しなければならないことを強調している。実施例8は、所望の仕様限界に明らかに近づいており、極端に分解した材料から出発して30ppmの限度を達成するためには、追加の床、より多くの吸着剤、またはわずかに長い接触が必要なだけである。
実施例9〜10
10,200ppmの亜リン酸を含有する固体配位子A(0.25g)を20mLのガラスバイアルに計量導入し、特定の有機溶媒(6.5〜12.0g)に溶解させる。その溶液を0.5gのAmberlite IRA96弱塩基性ゲル状樹脂(遊離塩基、湿潤樹脂)で処理し、得られた懸濁液を示された時間、周囲温度で磁気的に撹拌する。上清を除去し、脱イオン水(8.0g)で抽出する。水層をICによって分析する。結果を表5に要約する。
表5の例は、弱塩基性ゲル状樹脂が非常に有効であることを示している。
実施例11〜12
1248ppmの亜リン酸を含有する固体配位子A(0.25g)を20mLのガラスバイアルに計量導入し、トルエン(6.5g)に溶解させる。その溶液を0.5gの特定の塩基性吸着剤で処理し、得られた懸濁液を2時間、周囲温度で磁気的に撹拌する。上清を除去し(シリンジフィルターを、吸着剤微粒子を除去するために使用した)、脱イオン水(8.0g)で抽出する。水層をICによって分析する。結果を表6に要約する。
これらの結果は、別の吸着剤が効果的に採用され得ることを示している。
比較実験F及び実施例13〜15
1248ppmの亜リン酸を含有する固体配位子A(0.25g)を20mLのガラスバイアルに計量導入し、トルエン(6.5g)に溶解させる。その溶液を0.02、0.05、0.10、または0.25gのAmberlite IRA96弱塩基性樹脂(遊離塩基、湿潤樹脂)で処理し、得られた懸濁液を示された時間、周囲温度で磁気的に撹拌する。上清を除去し、脱イオン水(8.0g)で抽出する。水層をICによって分析する。結果を表7に要約する。
実施例16〜18
1248ppmの亜リン酸を含有する固体配位子A(0.25g)を20mLのガラスバイアルに計量導入し、新鮮な蒸留したブチルアルデヒド(6.5g、0.35重量%のアルデヒド重質を含有していた)に溶解させる。その溶液を0.025、0.050、または0.125gのAmberlite IRA96弱塩基性樹脂(遊離塩基、湿潤樹脂)で処理し、得られた懸濁液を5時間、周囲温度で磁気的に撹拌する。上清を除去し、脱イオン水(8.0g)で抽出する。水層をICによって分析する。結果を表8に要約する。
表8の結果は、連続ヒドロホルミル化プロセスでの使用前に有機ホスファイトがアルデヒドに溶解される混合タンクの設定において本発明が効果的に採用され得ることを示している。弱塩基性樹脂は、この処理の間に有意な量のアルデヒド重質を発生させない。

Claims (15)

  1. (a)再結晶化または粉末化された固体有機ホスファイト化合物であって、亜リン酸を含む、固体有機ホスファイト化合物を受け取ることと、(b)前記固体有機ホスファイト化合物を有機溶媒に溶解させることと、(c)溶液を弱塩基性吸着剤で処理することと、(d)前記処理された有機ホスファイト溶液を回収することと、を含むプロセスであって、工程(d)の後の前記有機ホスファイトの酸含有量が30ppm以下である、プロセス。
  2. 前記弱塩基性吸着剤が、金属酸化物、金属炭酸塩、または12未満の有効pKaを有するアニオン性クレーもしくは弱塩基性イオン交換樹脂を含む、請求項1に記載のプロセス。
  3. 前記弱塩基性吸着剤が、弱塩基性イオン交換樹脂を含み、前記弱塩基性イオン交換樹脂が、前記有機ホスファイト溶液中の酸1モル当たり少なくとも10当量の塩基性部分を含む、請求項2に記載のプロセス。
  4. 前記固体有機ホスファイト化合物を遊離アミンの非存在下で前記有機溶媒に溶解させる、請求項1〜3のいずれか1項に記載のプロセス。
  5. 前記溶媒が、トルエン、キシレン、ジエチルエーテル、ジクロロメタン、酢酸エチル、ブチルアルデヒド、バレルアルデヒド、ブチルアルデヒド/ブチルアルデヒド重質混合物、バレルアルデヒド/バレルアルデヒド重質混合物、またはこれらの混合物を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のプロセス。
  6. 前記溶液を、20℃〜80℃の温度で少なくとも20分間、前記弱塩基性吸着剤で処理する、請求項1〜5のいずれか1項に記載のプロセス。
  7. 前記溶液を処理することが、前記吸着剤を含む床を介して前記溶液を移送することを含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載のプロセス。
  8. (d)任意に、前記処理された有機ホスファイト溶液中の前記有機ホスファイトを濾過及び濃縮することと、(e)前記有機溶媒及び有機ホスファイトを含む濃縮物を貧溶媒と組み合わせることと、(f)得られた固体を回収することと、を更に含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載のプロセス。
  9. (g)少なくとも30日間、前記得られた固体を保存することを更に含み、前記保存された得られた固体が、30日後に25ppm以下の亜リン酸を含む、請求項8に記載のプロセス。
  10. 前記貧溶媒が、溶液中の前記濃縮された有機ホスファイトに添加される、請求項8または請求項9に記載のプロセス。
  11. 前記貧溶媒が、イソプロパノールまたはt−ブタノールである、請求項8〜10のいずれか1項に記載のプロセス。
  12. 工程(d)の後の前記有機ホスファイトの前記酸含有量が10ppm以下である、請求項1〜11のいずれか1項に記載のプロセス。
  13. 亜リン酸を含む前記固体有機ホスファイト化合物が、少なくとも30日間保存されている、請求項1〜12のいずれか1項に記載のプロセス。
  14. 有機ホスファイト100モル当たり0.05〜13の酸中和当量の酸捕捉剤が、前記処理された有機ホスファイト溶液を回収する工程(d)の間またはその後に、生成物に添加される、請求項1〜13のいずれか1項に記載のプロセス。
  15. 前記有機ホスファイト化合物が、以下を含む、請求項1〜14のいずれか1項に記載のプロセス。
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