JP2014532653A - ポリ亜リン酸塩配位子の生産における結晶化溶媒の防止 - Google Patents

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Abstract

A.ポリ亜リン酸塩結晶および残留洗浄溶媒を第2級アルコール、例えばイソプロピルアルコール(IPA)と混合し、ポリ亜リン酸塩結晶、残留洗浄溶媒および第2級アルコールの混合物を形成するステップ、ならびにB.混合物を乾燥して残留洗浄溶媒および第2級アルコールを除去し、ポリ亜リン酸塩結晶の重量に基づいて0.5wt%未満の含有量にするステップを含むプロセスによって、残留洗浄溶媒、例えば、酢酸エチルが、ポリ亜リン酸塩、例えば、ビス亜リン酸塩の結晶から除去される。【選択図】なし

Description

本発明は、ポリ亜リン酸塩配位子に関する。一態様において、本発明はポリ亜リン酸塩配位子の製造に関し、一方別の態様においては、本発明は完成したポリ亜リン酸塩配位子生成物から残留溶媒を除去することに関する。
ポリ亜リン酸塩配位子の調製は、良く知られており、他の参考文献の中でも、米国特許第4,769,498号および同第5,688,986号、米国特許出願公開第2007/0112219号ならびに国際公開第93/03839号に記載されている。これらのプロセスの縮合反応は、典型的には不活性炭化水素溶媒、例えば、トルエン中で行われ、ポリ亜リン酸塩結晶を生成する。溶媒は、任意の都合のよい手段、例えば、蒸留によって結晶から除去され、次いで結晶を第2の溶媒または洗浄溶媒、例えば、酢酸エチルに溶解し、不純物を除去する。ポリ亜リン酸塩は、次いで第2の溶媒から再結晶し、従来型の手段、例えば、遠心分離により溶媒中に不純物を残して回収される。
過去20年ほどに渡って、様々な製造団体が、ポリ亜リン酸塩の生産の最後のステップ、すなわち、ポリ亜リン酸塩がそこから再結晶化される洗浄溶媒の除去において困難を経験してきた。このステップは通常、生成物を残留洗浄溶媒0.5重量パーセント(wt%)未満(<)に乾燥することを必要とする。ある場合には、物質を乾燥するのに極真空および高温が必要であり、時には300時間の乾燥でさえ仕様を満たすのに不十分である。残留洗浄溶媒は、これらの比較的低濃度であっても、保存中にポリ亜リン酸塩をより分解され易くして、最終生成物における望まない変異性を生じさせ得る。溶媒が酢酸エチルである場合は、一部の用途において、特に医薬品用途においては、汚染物と見なされ得る。
理論に拘束されるものではないが、遠心分離または高圧ろ過は、粗製ポリ亜リン酸塩結晶を圧縮して、旧知の結晶化溶媒の形成をもたらし得る。真空加熱は伝統的に、結晶化溶媒を分解する従来型の手段である。しかし、この詳細は、ポリ亜リン酸塩の製造において用いられる条件および装置の実験室試験が結晶化溶媒を示さないため、当技術分野において議論されていない。不思議なことに、この現象は商業工程に限られるようであり、ポリ亜リン酸塩生産のための実験室の製造プロセスを商業的プロセスに拡大することに関わる調査員らでなければ、この問題に気づきそうもない。
一実施形態において本発明は、ポリ亜リン酸塩結晶から残留洗浄溶媒を除去するためのプロセスである。
一実施形態において本発明は、残留洗浄溶媒、例えば酢酸エチルを、ポリ亜リン酸塩、例えばビス亜リン酸塩、の結晶から除去するためのプロセスであり、
A.ポリ亜リン酸塩結晶および残留洗浄溶媒を第2級アルコール、例えばイソプロピルアルコール(IPA)と混合し、ポリ亜リン酸塩結晶、残留洗浄溶媒および第2級アルコールの混合物を形成するステップ、ならびに
B.混合物を乾燥して残留洗浄溶媒および第2級アルコールを除去し、ポリ亜リン酸塩結晶の重量に基づいて0.5wt%未満の含有量にするステップ、
を含むプロセスである。一実施形態において結晶は、初めに混合物から取り出し、次いで乾燥する。
定義
本開示において数的範囲は、概算であり、したがって別段の指示がない限り範囲外の値を含み得る。数的な範囲には、1単位の増分において、任意のより低い値と任意のより高い値の間に少なくとも2単位の分離があるという条件で、より低い値およびより高い値を含めた全ての値が含まれる。一例として、組成特性、物理特性または他の特性、例えば分子量などが100から1,000の場合は、全ての個々の値、例えば100、101、102など、および部分的範囲例えば100から144、155から170、197から200などは明示的に列挙される。1未満の値を含有する、または1より大きい分数(例えば、1.1、1.5など)を含有する範囲については、必要に応じて1単位は0.0001、0.001、0.01または0.1であると見なされる。10未満の1桁の数(例えば、1から5)を含有する範囲については、1単位は典型的には0.1であると見なされる。これらは具体的に意図される物の例でしかなく、列挙される最低値と最高値の間の可能な全ての数値の組合せが、本開示において明示的に規定されると見なされる。とりわけ残留溶媒およびポリ亜リン酸塩結晶と混合するのに用いられる第2級アルコールの相対量については、本開示内に数的範囲が提供される。
「洗浄溶媒」、「第2の溶媒」および類似の語は、ポリ亜リン酸塩結晶から不純物を除去するために用いられる溶媒およびそこからポリ亜リン酸塩結晶が作られる(1つまたは複数の)縮合反応の他の物質を意味する。縮合反応は、任意の従来型の手段、例えば、蒸留により反応の完了時に除去される第1の溶媒、例えばトルエン中で行われ、これは、生成物結晶と共に副生成物、未反応の試薬および反応塊の他の成分を残す。洗浄溶媒の目的は、これらの他の物質を完成した結晶生成物から除去するか、または少なくとも完成した結晶生成物と関連するこれらの他の物質の量を減少することである。
「残留洗浄溶媒」および類似の語は、典型的には遠心分離によって、結晶が溶媒から分離された後にポリ亜リン酸塩結晶と共に残留する洗浄溶媒の量を意味する。残留している溶媒の量は、真空中で溶媒を蒸発させるために相当の努力をした後であっても典型的には(結晶の重量に基づいて)0.5wt%より多い(>)。本発明の典型的な実施は、従来型の回転乾燥装置(rotary dried equipment)および手順を用いて、残留洗浄溶媒の量を出来る限り少量に減少することであるが、残留洗浄溶媒の量は結晶をスラリーにするほどであり得る。
「ポリ亜リン酸塩結晶」および類似の語は、ポリ亜リン酸塩を作るために用いられる(一つまたは複数の)縮合反応の生成物を意味する。結晶の形態およびサイズは、ポリ亜リン酸塩の組成物およびそれが作られた条件によって異なるであろうが、典型的なビス亜リン酸塩結晶は、非晶質結晶質粉末(平均粒径25ミクロン)から180ミクロン以上の十分に形成された板状晶までに及ぶ。結晶が大きいほど残留洗浄溶媒の問題がより大きいことを、経験が示唆する。
ポリ亜リン酸塩配位子
本発明の実施において用いられるポリ亜リン酸塩配位子は、既知の化合物であり、一般的な化学式を有する。
(式中、それぞれのAr基は、同一のまたは異なる置換または非置換のアリールラジカルを表し;Xは、それぞれのアリーレンラジカルが上で定義したArと同じである(すなわち、それぞれのアリーレンは同一のまたは異なる、置換または非置換のアリーレンラジカルを表していてもよい)、アルキレン、アルキレン−オキシ−アルキレン、アリーレン、およびアリーレン−(CH)y−−(Q−−)−−(CH)y−アリーレンからなる群から選択されるm−価のラジカルを表し、;それぞれのyは個々に0または1の値を有し;それぞれのQは個々に、それぞれのRおよびRラジカルが個々に、水素、1から12炭素原子のアルキル、フェニル、トリルおよびアニシルからなる群から選択されるラジカルを表し、それぞれのR、R、およびRラジカルが個々に−−Hまたは−−CHを表す、−−CR−−、−−O−−、−−S−−、−−NR−−、SiR−−および−−CO−−からなる種類から選択される二価の架橋基を表し、;それぞれのnは個々に、0または1の値を有し;mは、2から6、好ましくは2から4の値を有する。)好ましくはそれぞれのyおよびそれぞれのnは、値0を有する。さらには、どちらかのnが1の場合、好ましくはその対応するQは、Rが1から12炭素原子のアルキルラジカル(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソデシル、ドデシルなど、特にはメチル)である、上に定義したような−−CR−−架橋基であり、より好ましくは、メチレン(−−CH−−)またはアルキリデン(−−CHR−−)である。
上記のポリ亜リン酸塩の式においてXで表される例示的なm−価のラジカルには、アルキレン、アルキレン−オキシ−アルキレン、フェニレン、ナフチレン、フェニレン−−(CH(Q)−−(CH−フェニレンおよびナフチレン−(CH(Q)(CH−ナフチレン−ラジカル(Q、nおよびyは上記の定義と同じ)からなる群から選択される置換または非置換のラジカルが含まれる。Xで表されるより具体的な例示的m−価ラジカルには、例えば、xが2から18の値を有する(好ましくは2から12)−−(CH)xなどの直鎖または分岐鎖のアルキレンラジカル、ペンタエリトリトール、1,2,6−ヘキシレンなど;−−CHCHOCHCH−−、1,4フェニレン、2,3−フェニレン、1,3,5−フェニレン、1,3−フェニレン、1,4−ナフチレン、1,5−ナフチレン、1,8−ナフチレン、2,3−ナフチレン、1,1’ビフェニル−2,2’−ジイル、2,2’ビフェニル−1,1’−ジイル、1,1’−ビフェニル−4,4’−ジイル、1,1’ビナフチル−2,2’−ジイル、2,2’−ビナフチル−1,1’−ジイル、フェニレン−CH−フェニレン、フェニレン−S−フェニレン、CH−フェニレン−CH、フェニレン−−CH(CH)−フェニレンラジカルなどが含まれる。
したがってXは、アルキレンおよびアルキレン−オキシ−アルキレンラジカルが、好ましくは2から18およびより好ましくは2から12炭素原子を含み、同時にアリーレンタイプのラジカルが、6から18炭素原子を含み得る、2から30炭素原子を含み得るm−価ラジカルである。好ましくはXは、エチレンまたはアリーレンタイプのラジカルであり、より好ましくはナフチレンまたは置換もしくは非置換のフェニレン−(Q)−フェニレンラジカルである。
上記のポリ亜リン酸塩の式においてAr基によって表される例示的なアリールラジカルおよびXのアリーレンラジカルには、置換または非置換の両方のアリールラジカルが含まれる。こうしたアリールラジカルは、例えばフェニレン(C)、ナフチレン(C10)、アントラシレン(anthracylene)(C14)など6から18炭素原子を含み得る。
上式Iにおいて−−(CH−−(Q)−−(CH−−で表される架橋基によって繋がっている2つのAr基が、Ar基をリン原子に結合する酸素原子に対するそれらのオルト位を介して結合するものは、ポリ亜リン酸塩配位子の中でより好ましい。任意の置換基ラジカルが、所与の置換されたAr基をそのリン原子に結合している酸素原子に対するアリールのパラおよび/またはオルト位で結合しているこうしたAr基上に存在する場合も好ましい。
その結果、本発明において使用可能なポリ亜リン酸塩配位子の好ましい種類は、式


(式(II)および(III)中、Qは、それぞれのRおよびRラジカルが個々に水素、1から12炭素原子のアルキル(例えばメチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソデシル、ドデシルなど)フェニル、トリルおよびアニシルからなる群から選択されるラジカルを表す−−CR−−であり、nは0から1の値を有し、それぞれのY、Y、Z、およびZ基は個々に水素、1から18炭素原子を有するアルキルラジカル、置換または非置換のアリール、アルカリル、アラルキルおよび本明細書に定義され例証されるような脂環式ラジカル(例えばフェニル、ベンジル、シクロヘキシル、1−メチルシクロヘキシルなど)、シアノ、ハロゲン、ニトロ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、ならびに本明細書に定義され例証されるようなカルボニルオキシ、アミノ、アシル、ホスホニル、オキシカルボニル、アミド、スルフィニル、スルホニル、シリル、アルコキシ、およびチオニルからなる群から選択されるラジカルを表し、mは2から6、より好ましくは2から4および最も好ましくは2の値を有し、Xは一般的におよび好ましくは本明細書に定義されるようなm−価のラジカルである)のものである。好ましくはYおよびYの両方ともイソプロピルの立体障害、またはより好ましくはt−ブチルの立体障害、またはより大きな立体障害を有するラジカルである。好ましくはQは、Rが上に定義したような1から12炭素原子のアルキルラジカル、特にメチル(例えば−−CHCH−−)である、メチレン(−−CH−−)架橋基またはアルキリデン(−−CHR−−)架橋基を表す。より好ましい配位子は、YおよびYの両方とも3から5炭素原子を有する分岐鎖のアルキルラジカル、特にt−ブチルである、上式(II)のものであり、ZおよびZは水素、アルキルラジカル、特にt−ブチル、ヒドロキシラジカルまたはアルコキシラジカル、特にメトキシである。
さらにより好ましいポリ亜リン酸塩配位子には、上記ポリ亜リン酸塩の式中のXが、アルキレン、特にエチレン、アルキレン−オキシ−アルキレン、特にCHCHOCHCH、および置換または非置換のフェニレン、ナフチレン、ナフチレン−−(Q)−−ナフチレンおよびフェニレン−−(Q)−−フェニレンラジカルからなる群から選択される二価のラジカルであり、Qおよびnは一般におよび好ましく上に定義したもの両方と同じであるものが含まれる。mが2の場合にXが1,2−エチレン、ナフチレン、置換されたフェニレンおよび置換されたフェニレン−−(Q)−−フェニレンラジカル、特に1,4−ナフチレンおよび1,5−ナフチレンからなる群から選択される二価のラジカルであるものは、ビス亜リン酸塩タイプの配位子の中でより好ましい。さらには、こうしたフェニレンおよび/またはフェニレン−−(Q)−−フェニレンラジカル上の好ましい置換基は、好ましくはアルキルおよびアルコキシラジカルからなる群から選択されるラジカルであり、最も好ましくは本明細書に定義されるY、Y、ZおよびZの置換基ラジカルに相当する。
本発明の実施において用いられ得るビス亜リン酸塩配位子の別の好ましい種類は、米国特許第4,769,498号および第5,741,942号に記載されている。
本発明の実施において用いられるポリ亜リン酸塩配位子の別の群は、米国特許第5,235,113号および第6,031,120号に記載されている既知の化合物であり、一般化学式を有する。
(式中、m、n、X、y、Ar、RおよびRは上の定義の通りである。)好ましくは、RおよびRは置換または非置換のアリール、置換または非置換のフェニレン、および/または置換または非置換のナフチレン部分である。
上述された本発明において使用可能なポリ亜リン酸塩配位子を調製するための方法は、知られている。例えば、これらのポリ亜リン酸塩配位子は、従来型の一連のハロゲン化リン−アルコール縮合反応を通して手軽かつ容易に調製され得る。それらが行われ得るこうした類の縮合反応および方法は、当技術分野において良く知られている。例えばこうした配位子を調製するための簡略な方法は、(a)対応する有機ジフェノール化合物を三塩化リンと反応させて対応する有機ホスホロクロリダイト(organic phosphorochloridite)中間体を形成するステップ、(b)中間体をジオール(上式におけるXに対応する)と反応させて対応するヒドロキシ置換されたジオルガノ亜リン酸(diorganophosphite)中間体を形成するステップ、(c)ジオルガノ亜リン酸中間体を三塩化リンと反応させて対応するホスホロジクロリダイト(phosphorodichloridite)中間体を形成するステップ、および(d)ジクロリダイト(dichloridite)を対応するジオールと反応させて対応する所望のポリ亜リン酸塩配位子に到達するステップを含む。縮合反応は、好ましくは、溶媒、例えばトルエン、およびHCl受容体、例えばアミンの存在下で実行され、かつ必要に応じて単一容器合成において実行してもよい。例えば、所望の対称亜リン酸塩タイプの配位子は、上記ステップ(a)の2モル当量のホスホロクロリダイト中間体を1モル当量のジオールと反応させることにより直接生成してもよい。
残留洗浄溶媒
(i)縮合反応に用いた、第1のまたは最初の溶媒の、溶媒除去後に残っている粗製ポリ亜リン酸塩結晶を溶解し、(ii)反応から結晶と結びついて残っている物質、例えば、未反応の試薬、加工助剤、副生成物などの量を除去するまたは減少する、であろう任意の溶媒を、洗浄溶媒として用いてよい。第1のまたは最初の溶媒は、典型的にはトルエンなどの不活性の炭化水素である。縮合反応の完了およびポリ亜リン酸塩結晶の形成時、第1の溶媒は、任意の適した手段、例えば、蒸留によってプロセス効率および経済性の観点から実質的に可能な最大限まで除去される。何らかの他の物質と組み合わさっている湿気を帯びたポリ亜リン酸塩結晶は、縮合反応が終了した時点でポリ亜リン酸塩結晶とともに反応塊中にあった。
これらの湿気を帯びた結晶は、他の残留している反応塊物質と共に、次に洗浄溶媒に溶解される。この溶媒は、典型的にはエステル、例えば酢酸アルキル(例えば、酢酸エチル、酢酸プロピル、アセトニトリル)、塩素化炭化水素などであり、(i)第1の溶媒の除去後に残っている全てのものを溶解し、かつ(ii)他の全て、またはほとんど全てのものを溶液中に残しながらポリ亜リン酸塩配位子を選択的に再結晶化するように選択される。ポリ亜リン酸塩配位子は、既知の技術および装置を用いて再結晶化してよい。典型的には湿気を帯びた結晶を、高温(典型的には>70℃)で最小限の量の洗浄溶媒で溶解し、次いでゆっくり冷却(<20℃)して、再結晶を生じさせる。あるいは、ポリ亜リン酸塩について著しく低い溶解度を有する(飽和アルカンなど、例えば、ヘキサンまたは過飽和のCO)別の溶媒を加えて沈殿を生じさせてもよい。沈殿した結晶は、次いでろ過または遠心分離機によって回収する。
再結晶したポリ亜リン酸塩配位子は、次いで従来型の乾燥装置および技術を用いて乾燥するが、ほとんどの場合、結晶化溶媒には当然である0.5wt%より多い洗浄溶媒を保持するであろう。例えば、生成物のスラリーはろ過(または遠心分離機)によって母液から分離され、固体はろ過器内で真空中で乾燥するか、または従来型の回転式乾燥機に移してもよい。乾燥条件は、分解させずに溶媒の除去をするように選択され、従って典型的な条件は、20℃から100℃の温度で大気圧より低い圧力、好ましくは装置内で可能な最低絶対圧力である。乾燥プロセスを促進するために少量の不活性ガスパージ(例えば、N)を用いてもよい。結晶の融解を避けるため、自由液体の大部分が蒸発するまでは湿気を帯びた結晶を加熱しないよう注意する。典型的には自由溶媒(すなわち、単に結晶間に閉じ込められている溶媒)はすぐに除去されるが、残留洗浄溶媒を除去するのはこれよりもずっと困難である。理論に拘束されるものではないが、除去が困難な残留洗浄溶媒は、旧知の「結晶化溶媒」または結晶内部に物理的に閉じ込められている溶媒あるいは結晶欠陥であり得る。この残留洗浄溶媒を<0.5wt%まで、好ましくは0.3wt%未満およびより好ましくは0.1wt%未満まで除去するために、結晶および残留溶媒を第2級アルコールと混合する。
驚くべきことに、第2級アルコールは(1)生成物を分解する、または(2)新しい結晶化溶媒を形成することなく、残留洗浄溶媒の除去を達成することが発見されている。粗製生成物は、典型的には三塩化リン(PCl)および類似の中間体の加水分解からの酸性の不純物を有するので、米国特許出願公開第2010/0267991号ならびに米国特許第5,741,942号および第5,288,918号に記載のように、酸性触媒による生成物の分解を回避するための注意が必要である。特許’918号の24段に示されるように、第1級アルコールは、酸性触媒による配位子の分解が起きやすく、したがって第2級アルコールが用いられる。恐らく第2級アルコールの立体的かさ高さが、望ましくないアルコール分解反応を抑制する。第3級アルコールはより一層優れているであろう一方で、高い沸点を有するまたは固体である傾向があり、したがって最終生成物から除去することが困難である。第2級アルコールは、PClおよび/またはホスホロクロリダイト中間体と反応するであろうため縮合溶媒として用いることはできないが、洗浄溶媒の後に洗浄溶媒を除去するために有用であることが分かっている。第2級アルコールは、利用可能な乾燥器内ですぐに除去されるくらいに揮発性であるべきであり、したがってC〜Cの第2級アルコール、例えばイソプロパノール(IPA)、シクロヘキサノール、2−ブタノール、2−または3−ペンタノールなど(それらの混合物を含む)が好ましい。最も好ましいのは、最も安価で最も容易に蒸発する溶媒であるイソプロパノールである。
驚いたことに洗浄溶媒ステップの後に湿気を帯びた結晶を単にスラリー化することが、残留洗浄溶媒を除去することにおいて効果的であることが分かっている。結晶をスラリー化するのに用いられる第2級アルコールの量は、利便性のためにも、大きく異なり得るが、典型的には結晶をアルコールで完全にスラリー化(必ずしも溶解しなくても懸濁する)させるのに用いられる量だけである。一実施形態において、使用するアルコールの量は、使用する洗浄溶媒の量の約半分である。結晶化溶媒の形成の程度によって、結晶を必ずしも再溶解しなくても、スラリーの穏やかで(<70℃)短時間の(<2時間)加熱は、残留洗浄溶媒の除去に十分効果がある。ポリ亜リン酸塩は、溶液中で分解の影響をより受けやすいため、長時間に及ぶ処理の利点はないので高温の時間は最小限に抑えるべきである。撹拌の激しさは重要とは考えられておらず(すなわち、結晶は任意のかなりの程度までは粉砕されない)、単にアルコール溶媒との良好な接触が必要とされる。生成物の損失を最小化するために出来る限り多くの沈殿を生じるまで混合物を冷却することが好ましい。得られる洗浄された沈殿物をろ過器または遠心分離機上に回収し、上述のように乾燥する。典型的には単一処理のみが必要である(湿気を帯びた固体の試料を取り出し、単一処理が有効であることを確認するために残留洗浄溶媒についてGCまたはH NMRによる分析を用いてもよい)。この操作は、装置設計によっては、むしろ一部のろ過器および遠心分離機ユニットの内部で行ってもよく、それ故に固体の移動の問題を最小化する。
洗浄溶媒処理の間、前の結合ステップからの残留アミン塩基が存在する可能性がある。残留塩基は、典型的には3°−アミン(3°−amine)(例えば、トリエチルアミンまたはピリジン)である。微量の残留酸が粗製生成物結晶に存在すると考えられる場合は、アルコール分解を防ぐために少量のこうしたアミンを任意選択で第2級アルコール洗浄溶媒に追加してもよい。典型的にはこれは第2級アルコールに基づいて<0.5wt%、好ましくは<0.1wt%である。これは通常は必要ない。
本発明は、以下の実施例によってさらに記述される。全ての部および割合は、特に明記しない限り重量による。温度は℃であり、結晶のガスクロマトグラフ(GC)分析は、固体を国際標準のテトラヒドロフラン(THF)に溶解することにより行った。31P NMR分析は、厳密に空気および過酸化物を含まないTHFまたはトルエン内(通常は重水素化された)で同様に実行した。イオンクロマトグラフィーは、脱イオン水で固体を抽出し、水抽出物を分析することにより実行した。乾燥による損失(例えば、ASTM E1868−10)および色(APHA;トルエンにおけるASTM D1209−05(2011))は標準的な業界の方法である。
実施例1
6,6’−(3,3’,5,5’−テトラ−tert−ブチルビフェニル−2,2’−ジイル)ビス(オキシ)ジジベンゾ−[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピンの調製:
国際公開第2010/042313(A1)号に記載のように粗製ビス亜リン酸塩を調製した。2,525kgのトルエン中(4kgピリジンと共に)、250kgの2,2’ビフェノール、289kgのPClを用いて、モノクロリダイト(monochloridite)を作成する。過剰のPClを除去した後、315kgのピリジンおよび274kgの3,3’,5,5’−テトラ−tert−ブチル−2,2’−ビフェノール(ISO−BHT、1550kgのトルエン中の架橋ジオール)を追加して得られた混合物を水で抽出し、ピリジニウム塩酸塩を除去する。次いで、得られた生成物を、酢酸エチルまたは酢酸プロピルから再結晶する。湿潤固形状物の一部(73kg)を、144.0リットル(L)のイソプロピルアルコール(IPA、脱気したもの)と、250Lガラス容器内で混合する。内容物を70〜75℃に加熱する。脱気したIPA(73L)をさらに加えてより薄い溶液を得て、75℃に加熱する。次にこれを2時間以内に周囲温度(23℃)に冷却する。得られるスラリーを遠心分離機内でろ過し、73L(各洗浄)のIPAで2回洗い、次に45分間脱水する。次いで湿潤固形状物を2キロリットル(kL)の回転真空コーン乾燥機(RVD)に移動する。乾燥の結果は以下の通りである:
処理前の物質の分析:
31P−NMR=97.13%
その他(加水分解+酸化生成物)=2.90%
GC不純物(ND=検出されず;推定検出限界=0.01wt%):
トルエン=ND;
酢酸エチル(EAc)=0.09%;
n−酢酸プロピル(NPA)=3.10%
ピリジン=ND;
2,2’−ビフェノール=0.35%、
SO BHT=0.03%
処理のために取得した湿潤物質の重量=73Kg
処理後の湿潤物質の重量=72Kg
IPA処理後の湿潤物質の分析
31P−NMR=99.46%
その他(加水分解+酸化生成物)=0.55%
GC不純物:
トルエン=ND;
EAc=ND;
NPA=ND;
IPA=11.63%、
ピリジン=ND;
2,2’−ビフェノール=ND;
ISO BHT=ND
乾燥物質の分析
LOD=0.10%
説明=白色粉末
31P−NMR生成物=99.46%
その他=0.54%
GCによる不純物
ジオール=ND、
EAc+IPA+NPAc+トルエン=0.13%、
ピリジン=ND
IC塩化物含有量=3ppm
ICによるHPO=11ppm
(色)APHA=<70
湿潤固形状物は、11%を超える残留溶媒を含んでいたが、24時間で残留溶媒0.5%未満まで十分乾燥した。
比較例1(生産規模)
商業生産からの湿潤固形状物(280kg)を、高温の脱気したn−酢酸プロピルに再溶解し、10〜15℃に冷却し、遠心分離機上に回収する。次いで湿気を帯びた結晶を回転コーン乾燥機に移動する。乾燥の結果を下記および比較例1の表に報告する。
再処理前に取得した物質の分析:
31P−NMR=99.45
その他=0.55%
GC不純物:
トルエン=0.62、
酢酸エチル=8.68、
ピリジン=0.03、
2,2’−ビフェノール=ND、
ISO BHT=ND
再処理後の湿潤物質の重量=272.8Kg
31P−NMR=99.45
その他=0.55%
GC不純物:
トルエン=0.02、
酢酸エチル=0.96、
ピリジン=ND、
2,2’−ビフェノール=ND、
ISO BHT=ND
n−酢酸プロピル=10.38
72時間の乾燥で、n−酢酸プロピルの割合の減少率は非常に低い。物質(130kg)を、RVDから取り出し、RVD乾燥器内に残っている142.8kgの物質の乾燥を継続した。
非常に優れた真空および実施例1より高温であるにもかかわらず、この系は溶媒を合計0.5%未満まで除去することに失敗し、物質はこれらの厳しい条件下で分解し始めた(ジオール含有量は増加していた)。
比較例2
酢酸エチル中で精製した物質の乾燥データ。最初の酢酸エチル精製後の商業生産からの物質を高温の酢酸エチルに再溶解し、結晶を再沈殿するまで冷却し、遠心分離機内で単離し、1.5kLの回転乾燥機に移す。取得した湿潤物質の重量=98.20kg。
乾燥前に取得した物質の分析:
31P−NMR=98.33%
その他=1.69%
プロトンNMRによる酢酸エチル=6.90%
水=0.08%
LOD=9.08%
GC不純物
トルエン=0.01%
EAc=8.81%
ピリジン=ND、
2,2’−ビフェノール=ND、
ISO BHT=ND
酢酸エチルから2度目に再結晶することで最初の再結晶の138時間後と同じ結果が与えられ、物質はまだ0.5%をはるかに超える残留溶媒を有した。
比較例3:小規模の酢酸プロピル再結晶。
上記と同様に、粗製ビス亜リン酸塩生成物の少量回分を実験室規模の装置内で再精製する。工業規模の装置内で生成した湿気を帯びた物質(2kg)を、4LのN−酢酸プロピル(脱気したもの)で処理し、72〜75℃に加熱し、15分間撹拌し、3時間で10〜15℃に冷却する。得られる結晶を遠心分離機上に回収し、2Lの低温のN−酢酸プロピル2回分で洗い、脱水し、次に15Lの回転式乾燥機に移す。
試験前に取得した湿潤固形状物の分析:
31P−NMR=99.45
その他=0.55%
GC不純物:
トルエン=0.62%
酢酸エチル=8.68%、
ピリジン=0.03%、
2,2’−ビフェノール=ND、
ISO BHT=ND
回収された湿潤固形状物の重量=1.86kg
精製後の湿潤固形状物の分析:
LOD=10.90%
31P−NMR=99.46
その他=0.55%
乾燥後の物質の重量=1.60Kg
本実施例は、より激しい条件下で乾燥して300+時間後に許容可能な溶媒濃度を達成するのに失敗する商業用装置とは対照的に、小さい実験室またはパイロットプラント装置においては溶媒はすぐに(約34時間を超える)除去されることを示す。
比較例4:トルエン再結晶
酢酸プロピルの代わりにトルエンから比較例3に記載のように物質を再結晶する。湿潤固形状物(2kg)を4Lのトルエン(脱気したもの)と混合し、60〜65℃に加熱する。透明な溶液が観察される。15分間撹拌した後、溶液を3時間で0〜5℃に冷却する。遠心分離機を用いて結晶を回収する(洗浄は用いない)。次いで物質を15Lの回転乾燥機に移動し、乾燥した結果を以下に示す。
再結晶化前に取得した物質の分析:
LOD=9.08%
31P−NMR=98.21%
その他=1.81%
プロトンNMRによるEAc=6.90%
GC不純物:
トルエン=0.01%
酢酸エチル=8.81%、
ピリジン=ND、
2,2’−ビフェノール=ND、
ISO BHT=ND
回収された湿潤物質の重量=1.66kg
精製後の湿潤固形状物の分析
LOD=9.60%
31P−NMR=97.86%
その他=2.19%
プロトンNMRによるEAc=0.80
GC不純物:
トルエン=8.89%、
酢酸エチル=0.94%、
ピリジン=ND、
2,2’−ビフェノール=ND、
ISO BHT=ND
乾燥後の物質の重量=1.55Kg
トルエン含有率は非常に高く、許容可能な割合に下がらない。
乾燥の60時間後、異なる結晶化溶媒が、この時はトルエンで、形成されたことは明白である。酢酸エチルおよび酢酸プロピルもまだしっかりと存在し、許容可能な割合に下がらない。
比較例5
パイロットプラント連続運転は、国際公開第2010/042313(A1)号に記載されている、第1ステップにおいて20kgの2,2’ビフェノール、23.2kgのPCl、0.3kgのピリジン、および160kgのトルエンならびに第2ステップにおいて25kgのピリジンおよび21.9kgのISO BHTジオール(110kgのトルエン中)に基づいたプロセスを用いる。得られる粗製生成物を、170.0Lの酢酸エチルを入れることにより精製し、72〜75℃に加熱する。溶液は完全に透明ではない。混合物を2時間で25〜27℃に冷却し、次いでさらに1時間で0〜5℃に冷却する。物質を遠心分離機上に回収し、170.0Lの冷却した酢酸エチルで洗う。得られる湿潤固形状物を、15Lの回転式乾燥機に移動する。湿潤物質を周囲温度(23℃)で2時間、次いで60〜65℃で24時間乾燥すると、乾燥減量(LOD)は0.5%未満である。収量は、最初の湿潤固形状物32.70kg、乾燥物質29.60kgであった。
これは、小規模装置は酢酸エチルとの現象を示さない(比較例2と比較)ことを実証する。
再結晶したポリ亜リン酸塩配位子は、次いで従来型の乾燥装置および技術を用いて乾燥するが、ほとんどの場合、結晶化溶媒には当然である0.5wt%より多い洗浄溶媒を保持するであろう。例えば、生成物のスラリーはろ過(または遠心分離機)によって母液から分離され、固体はろ過器内で真空中で乾燥するか、または従来型の回転式乾燥機に移してもよい。乾燥条件は、分解させずに溶媒の除去をするように選択され、従って典型的な条件は、20℃から100℃の温度で大気圧(760mmHg;101.325kPa)より低い圧力、好ましくは装置内で可能な最低絶対圧力である。乾燥プロセスを促進するために少量の不活性ガスパージ(例えば、N)を用いてもよい。結晶の融解を避けるため、自由液体の大部分が蒸発するまでは湿気を帯びた結晶を加熱しないよう注意する。典型的には自由溶媒(すなわち、単に結晶間に閉じ込められている溶媒)はすぐに除去されるが、残留洗浄溶媒を除去するのはこれよりもずっと困難である。理論に拘束されるものではないが、除去が困難な残留洗浄溶媒は、旧知の「結晶化溶媒」または結晶内部に物理的に閉じ込められている溶媒あるいは結晶欠陥であり得る。この残留洗浄溶媒を<0.5wt%まで、好ましくは0.3wt%未満およびより好ましくは0.1wt%未満まで除去するために、結晶および残留溶媒を第2級アルコールと混合する。
驚くべきことに、第2級アルコールは(1)生成物を分解する、または(2)新しい結晶化溶媒を形成することなく、残留洗浄溶媒の除去を達成することが発見されている。粗製生成物は、典型的には三塩化リン(PCl)および類似の中間体の加水分解からの酸性の不純物を有するので、米国特許出願公開第2010/0267991号ならびに米国特許第5,741,942号および第5,288,918号に記載のように、酸性触媒による生成物の分解を回避するための注意が必要である。特許’918号の24段に示されるように、第1級アルコールは、酸性触媒による配位子の分解が起きやすく、したがって第2級アルコールが用いられる。恐らく第2級アルコールの立体的かさ高さが、望ましくないアルコール分解反応を抑制する。第3級アルコールはより一層優れているであろう一方で、高い沸点を有するまたは固体である傾向があり、したがって最終生成物から除去することが困難である。第2級アルコールは、PClおよび/またはホスホロクロリダイト中間体と反応するであろうため縮合溶媒として用いることはできないが、洗浄溶媒の後に洗浄溶媒を除去するために有用であることが分かっている。第2級アルコールは、利用可能な乾燥器内ですぐに除去されるくらいに揮発性であるべきであり、したがってC〜Cの第2級アルコール、例えばイソプロパノール(IPA)、シクロヘキサノール、2−ブタノール、2−または3−ペンタノールなど(それらの混合物を含む)が好ましい。最も好ましいのは、最も安価で最も容易に蒸発する溶媒であるイソプロパノールである。

Claims (10)

  1. ポリ亜リン酸塩結晶から残留洗浄溶媒を除去するためのプロセスであって、
    A.前記ポリ亜リン酸塩結晶および残留洗浄溶媒を第2級アルコールと混合し、ポリ亜リン酸塩結晶、残留洗浄溶媒および第2級アルコールの混合物を形成するステップ、ならびに
    B.前記混合物を乾燥して前記残留洗浄溶媒および第2級アルコールを除去し、前記ポリ亜リン酸塩結晶の重量に基づいて0.5wt%未満の含有量にするステップ、
    を含むプロセス。
  2. 前記ポリ亜リン酸塩結晶の重量に基づいて前記結晶を含有量0.5wt%未満に乾燥する前に、前記ポリ亜リン酸塩結晶を前記残留洗浄溶媒および第2級アルコールから分離するさらなるステップを含む、請求項1に記載のプロセス。
  3. 前記結晶は前記残留洗浄溶媒および第2級アルコールから遠心分離またはろ過によって分離される、請求項2に記載のプロセス。
  4. 前記残留洗浄溶媒はアルキルエステルである、請求項1から3のいずれか一項に記載のプロセス。
  5. 前記アルキルエステルは、酢酸エチルまたは酢酸プロピルである、請求項4に記載のプロセス。
  6. 前記ポリ亜リン酸塩は、ビス亜リン酸塩である、請求項5に記載のプロセス。
  7. 前記第2級アルコールは、C〜Cの第2級アルコールである、請求項6に記載のプロセス。
  8. 前記第2級アルコールは、イソプロピルアルコールである、請求項7に記載のプロセス。
  9. 前記結晶は、20℃から100℃の温度および大気圧より低い圧力で乾燥される、請求項1から8のいずれか一項に記載のプロセス。
  10. 請求項1に記載のプロセスによって作成される、ポリ亜リン酸塩結晶。

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