JP2018526185A - カテーテルシャフトならびに関連する装置、システム、及び方法 - Google Patents

カテーテルシャフトならびに関連する装置、システム、及び方法 Download PDF

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Abstract

近位部分から遠位部分の遠位終端における開口部(118)まで遠位に延在する内腔(103)を画定する内表面を有する、細長いシャフト(106)を有するカテーテル(100)。いくつかの実施形態では、遠位部分は、第1の部分、及び内部ポリマー構造体の長さに沿って第1の部分の遠位に位置付けられた第2の部分を有する内部ポリマー構造体(114)を含む。第1の部分は、第1の剛性を有し得、第2の部分は、第1の剛性未満の第2の剛性を有し得る。遠位部分は、内部ポリマー構造体の周りに配設された外部ポリマー構造体(116)、及び内部ポリマー構造体の周りに巻きつけられ、外部ポリマー構造体内に配設されたコイル(170)をさらに含み得る。【選択図】図1B

Description

本技術は、概して、カテーテルに関する。より具体的には、本発明は、カテーテルシャフトの構築に関する。
脈管内で使用するために、多種多様な医療装置が開発されている。例えば、カテーテルは、患者の生体構造を通したナビゲーション及び/または患者の生体構造内の治療を促進するのに一般に使用されている。医師は、カテーテルの遠位部分を血管系の正しい場所に配向するために、カテーテルの近位端部から、長手方向力、時には回転力(すなわち、捩じり力)を加えなければならない。カテーテルシャフトが近位端部から遠位端部までこれらの力を伝達するように、カテーテルは、血管(一般に「押し出し性」と称される特性)を通して押圧されるのに十分に剛性でなければならないが、血管内のしばしば蛇行した屈曲を通してナビゲーションするのに十分に可撓性でなければならない。カテーテルはまた、加えられたトルク(一般に「トルク性」と称される特性)を伝達するのに十分な捩じり剛性を必要とし得る。長手方向剛性と捩じり剛性と可撓性との間の均衡を達成するカテーテルシャフトが必要とされている。
本技術の多くの態様は、下記の図面を参照してより良く理解され得る。図面の構成要素は、必ずしも縮尺通りではない。代わりに、本開示の原則を明確に図示することに重点を置いている。
本技術によるカテーテルの側面図である。 図1Aに示されているカテーテルシャフトの一部分の側方断面図である。 本技術の別の実施形態により構成された細長いカテーテルシャフトの一部分の側方断面図である。 本技術により構成された細長いカテーテルシャフトの遠位部分の側方断面図である。 本技術により構成された細長いカテーテルシャフトの遠位部分の側方断面図である。 本技術により構成された細長いカテーテルシャフトの遠位部分の側方断面図である。 本技術により構成された細長いカテーテルシャフトの遠位部分の側方断面図である。 本技術により構成された細長いカテーテルシャフトの遠位部分の側方断面図である。 本技術により構成された細長いカテーテルシャフトの遠位部分の側方断面図である。
本技術は、カテーテル及び関連製造方法を対象とする。本技術によるカテーテル装置、システム、及び方法のいくつかの実施形態の具体的な詳細は、図1A〜8を参照して下に記載されている。この説明内の「遠位」及び「近位」という用語に関しては、特に指定がない限り、これらの用語は、操作者及び/または血管系内の場所に対するカテーテル及び/または関連する装置の一部分の相対位置を指す場合がある。また、具体的な材料または層に関して本明細書で使用されている「厚さ」という用語は、具体的な材料または層の径方向の最外表面を通して延び、かつ概してそれと平行である平面と、具体的な材料または層の径方向の最内表面を通して延び、かつ概してそれと平行である平面との間の垂直距離を指す。
I.本技術のカテーテルシャフトの選択された実施形態
図1Aは、本技術の実施形態により構成されたカテーテル100の側面図であり、図1Bは、図1Aに示されているカテーテル100の一部分の側方断面図である。図1A〜1Bを共に参照すると、カテーテル100は、ハンドル組立体101と、ハンドル組立体101に連結された近位部分106a及び遠位部分106bを有する細長いシャフト106とを含む。ハンドル組立体101は、他の装置(例えば、シリンジ、Yアダプタ等)への接続を容易にするように構成されたハブ102と、近位部分106aに張力緩和を提供するように構成された移行部分104とを含む。他の実施形態では、ハンドル組立体101は、カテーテル100の所望の機能及び特徴に基づく他の好適な構成を有し得る。
シャフト106は、シャフト106の近位部分106aから遠位部分106bの遠位終端の開口部118まで延在する内腔103(図1B)を画定する内側表面を有する略管状の部材である。いくつかの実施形態では、シャフト106は、開口部118で、またはその直ぐ近位で、内腔103を囲む放射線不透過性マーカー117(図1B)を含み得る。内腔103は、ガイドワイヤ、バルーンカテーテル、移植片、嚢胞内閉塞装置(例えば、コイル、拡張可能なケージ、拡張可能なメッシュ等)、注入装置、ステント及び/またはステント移植片、血管内閉塞装置、血餅検索装置、移植可能な心臓弁、ならびに他の好適な医療装置及び/または関連する送達システム等の1つ以上の医療装置をスライド可能に受容し、かつ1つ以上の医療装置の通過を容易にするように構成されている。さらに、内腔103は、放射線不透過性色素、生理食塩水、薬剤、及び同様のもの等のそこを通る1つ以上の流体を受容するように構成されている。
内腔103の大きさは、カテーテル100の所望の特徴に応じて変化し得る。例えば、いくつかの実施形態では、シャフト106は、約0.01インチ〜約0.05インチ(例えば、0.017インチ、0.0445インチ等)、いくつかの実施形態では、約0.02インチ〜約0.045インチ(例えば、0.021インチ等)の内径(例えば、内腔径)を有し得る。特定の実施形態では、内径は、約0.025インチ〜約0.04インチ(例えば、0.027インチ、0.032インチ等)である。図1Aに示されているシャフト106は、略円形の断面形状を有するが、シャフト106は、他の断面形状または形状の組み合わせを含み得ることが理解されるだろう。例えば、シャフト106の断面形状は、楕円形、長方形、四角形、三角形、多角形及び/または任意の他の好適な形状及び/または形状の組み合わせであり得る。
シャフト106の外径は、同じであるか、またはその長さに沿って変化し得る。例えば、図1A〜1Bに示されている実施形態では、シャフト106は、第1の直径を有する第1の部分190と、近位から遠位への方向で減少する直径を有するテーパ状部分192と、第1の直径未満の第2の直径を有する第2の部分194とを有する。テーパ状部分192の長さは、約1cm〜約5cmであり得る。いくつかの実施形態では、シャフト106は、第2の部分194を含まず、テーパ状部分192は、シャフト106の遠位終端に遠位に延在している。他の実施形態では、シャフト106は、その長さに沿って略一定である外径を有する。さらに、シャフト106の長さ及び/または外径は、概して、カテーテル100の所望の使用のために選択される。例えば、カテーテル100が血管内挿入及びナビゲーションを可能にするためのガイドカテーテルとして構成されている実施形態では、シャフト106の外径は、約3Fr〜約10Frであり得る。カテーテル100が患者の小さい生体構造内で使用するためのマイクロカテーテルとして構成されている実施形態では、シャフト106の外径は、約1Fr〜約3Frであり得る。
本技術の多くの実施形態は、神経血管系、冠血管系、または末梢血管系(例えば、浅大腿、膝窩、または腎動脈)内の一定の部位等の蛇行かつ狭い血管内に配置された標的を治療する際に特に有用である。脳内の部位等の神経血管標的部位は、蛇行血管経路を介してのみアクセス可能であることが多い。カテーテル100のいくつかの実施形態は、脈管内の使用の観点で記載されているが、他の実施形態では、カテーテル100は、消化器系、軟組織内での使用、及び/または医療使用のための生物内への任意の他の挿入に適し得る。例えば、いくつかの実施形態では、カテーテル100は、有意に短く、導入器シースとして使用され得、他の実施形態では、カテーテル100は、他の医療手技のために適合され得る。
図1Bに示されている実施形態では、細長いシャフト106は、内部ポリマー構造体114と、内部ポリマー構造体114の少なくとも一部分を囲む外部ポリマー構造体116とを含む。図1Bに示されているシャフト106はまた、外部ポリマー構造体116内に埋め込まれた内部組紐160と、内部組紐160の少なくとも一部分を囲む外部組紐162と、内部ポリマー構造体114の少なくとも一部分の周りに巻かれたコイル170とを有する。これらのサブ構成要素の各々は、これより、より詳細に記載される。
再び、図1A〜1Bを共に参照すると、内部ポリマー構造体114は、シャフト106の近位部分106aからシャフト106の遠位部分106b内の場所まで延在している。例えば、図1Bに示されている実施形態では、内部ポリマー構造体114は、シャフト106の近位部分106aから遠位部分106b(例えば、シャフト106の全体的な長さまたはシャフト106の略全体的な長さ)の遠位終端の開口部118まで延在している。他の実施形態では、内部ポリマー構造体114は、シャフト106の長さの一部分のみに沿って延在しており、かつ/またはそれぞれ、シャフト106の近位終端及び/または遠位終端に対応しない近位及び/または遠位終端を有する。内部ポリマー構造体114の長さは、シャフト106の長さ、ならびにカテーテル100の所望の特徴及び機能に応じて変化し得る。
内部ポリマー構造体114は、任意の好適なポリマー(及び/または複数のポリマーの組み合わせ)から、かつ任意の好適なプロセスにより製造され得る。好適なポリマーは、例えば、ポリオキシメチレン(POM)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエーテルブロックエステル、ポリエーテルブロックアミド(PEBA)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリウレタン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリイミド、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリフェニレンオキサイド(PPO)、ポリスルフォン、ナイロン、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)(PFA)、ポリエーテルエステル、プラチナ、ポリマー/金属複合材料等またはその混合物、ブレンドもしくはその組み合せを含み得、かつ低摩擦係数を有する潤滑性ポリマーを含み得るか、またはそれらから構成され得る。いくつかの実施形態では(図示せず)、内部ポリマー構造体114は、1つ以上の金属または金属合金、及び/またはそれらの組み合わせを含む。特定の実施形態では、内部ポリマー構造体114は、いかなるポリマー材料も含まず、金属及び/または金属合金のみを含む。
内部ポリマー構造体114は、単一層の材料を含み得るか、または2層以上の同じもしくは異なる材料を有し得る。例えば、図1Bに示されている実施形態では、内部ポリマー構造体114は、第1の層112と、第1の層112の少なくとも一部分を囲む第2の層113とを含む。第1の層112の内側表面は、シャフト内腔103を画定する。第1の層112は、例えば、HDPEもしくはPTFE、またはプラチナ、PEEK、PE、PP等の潤滑性ポリマー、またはFEP等のテトラフルオロエチレンのコポリマー、パーフルオロエーテル(より具体的には、パーフルオロプロピルビニルエーテルまたはパーフルオロメチルビニルエーテル)とのテトラフルオロエチレンのコポリマー(パーフルオロアルコキシルアルカン(PFA)等)、または同様のものを含み得る。第2の層113は、例えば、PEBA、PVC、PE等の内部ポリマー構造体114に関して上に記載されている材料のうちのいずれかから製造され得る。他の実施形態では、内部ポリマー構造体114は、単一層(例えば、第1の層112のみ、第2の層113のみ等)から形成され得、他の実施形態では、内部ポリマー構造体114は、カテーテル100の所望の特徴に応じて、2より多くの層(例えば、3つの層、4つの層等)を含み得る。いくつかの実施形態では、第1及び第2の層112、113は、略同じ長さを有し、シャフト106の長さに沿って同一の領域を占めており、他の実施形態では、第1及び第2の層112、113は、異なる長さを有し、かつ/またはシャフト106に沿って同一の領域を占めていない。例えば、特定の実施形態では、第2の層113は、シャフト106の長さの一部分のみに沿って延在しており、第1の層112は、シャフト106の全体的な長さ(または実質的に全体的な長さ)で延在している。上の実施形態のうちのいずれかにおいて、第1の層112は、約0.0005インチ〜約0.005インチ、または約0.001インチ〜約0.003インチの厚さを有し得る。また、上の実施形態のうちのいずれかにおいて、第2の層113は、約0.0005インチ〜約0.005インチ、または約0.001インチ〜約0.003インチの厚さを有し得る。
内部ポリマー構造体114の剛性は、その長さに沿って略均一であり得、または剛性は、その長さに沿って変化し得る。剛性の変化は、内部ポリマー構造体114の大きさ、形状、厚さ、及び/または材料の関数である。内部ポリマー構造体114の剛性がその長さに沿って変化する実施形態では、剛性は、継続的に(例えば、徐々に)変化し得、かつ/または1つの区分から別の区分へと段階的であり得る。いくつかの実施形態では、内部ポリマー構造体114の剛性は、その長さに沿って近位から遠位の方向に減少する。他の実施形態では、内部ポリマー構造体114の剛性は、その長さに沿って近位から遠位の方向に増加し、かつ/またはその長さに沿って近位から遠位の方向に増加及び減少する。さらに、内部ポリマー構造体114は、放射線造影のための放射線不透過性材料から製造され得るか、またはそれを含む。例示的な放射線不透過性材料には、例えば、放射線不透過性充填剤が装填されている、金、プラチナ、パラジウム、タンタル、タングステン合金、ポリマー材料、及び同様のものが含まれる。同様に、いくつかの実施形態では、内部ポリマー構造体114は、例えば、タングステン、Elgiloy、MP35N、ニチノール、及びその他のもの等のMRI撮像において助けとなり得る材料から製造されるか、またはそれを含む。
図1A〜1Bに示されている実施形態では、外部ポリマー構造体116は、内部ポリマー構造体114の少なくとも一部分と直接接触しており、内部組紐160、外部組紐162、及びコイル170の各々の少なくとも一部分を包み込んでいる。外部ポリマー構造体116は、シャフト106の近位部分106aからシャフト106(例えば、シャフト106の全体的な長さ、またはシャフト106の実質的に全体的な長さ)の遠位部分106b内の場所まで遠位に延在している。外部ポリマー構造体116の長さは、例えば、シャフト106の長さ、ならびにカテーテル100の所望の特徴及び機能に応じて変化し得る。いくつかの実施形態では、外部ポリマー構造体116は、シャフト106の実質的に全体的な長さで延在している。他の実施形態では、外部ポリマー構造体116は、シャフト106の長さの一部分のみに沿って延在しており、かつ/またはそれぞれ、シャフト106の近位終端及び/または遠位終端に対応していない近位及び/または遠位終端を有する。
外部ポリマー構造体116(及び/またはその一部分)は、任意の好適なポリマー(または複合材料もしくはその組み合わせ)から、かつ任意の好適なプロセスにより製造され得る。好適なポリマーには、例えば、ポリオキシメチレン(POM)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエーテルブロックエステル、ポリエーテルブロックアミド(PEBA)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリウレタン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリイミド、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリフェニレンオキサイド(PPO)、ポリスルフォン、ナイロン、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)(PFA)、ポリエーテルエステル、プラチナ、ポリマー/金属複合材料等、またはその混合物、ブレンド、もしくは組み合わせが含まれ得る。いくつかの実施形態では、外部ポリマー構造体116は、潤滑性ポリマーであるか、または少なくともこれを含む。いくつかの実施形態では(図示せず)、外部ポリマー構造体116は、1つ以上の金属または金属合金(それらの組み合わせ)を含む。特定の実施形態では、外部ポリマー構造体116は、任意のポリマー材料を含まず、金属及び/または金属合金のみを含む。
いくつかの実施形態では、外部ポリマー構造体116の剛性は、その長さに沿って変化する。かかる実施形態では、剛性変化は、外部ポリマー構造体116の大きさ、形状、厚さ、及び/または材料組成を変化させることにより、継続的であるか、または段階的であり得る。例えば、図1A〜1Bに示されている実施形態では、外部ポリマー構造体116は、その長さに沿って4つの特有の部分(近位から遠位に、それぞれ第1、第2、第3、及び第4の部分120、130、140、及び150としてラベル付けされる)を含み、それらの部分120、130、140、150のそれぞれの剛性は、近位から遠位の方向に連続的に減少する。例えば、第1の部分120は、第1の剛性を有し、第2の部分130は、第1の剛性未満の第2の剛性を有し、第3の部分140は、第2の剛性未満の第3の剛性を有し、第4の部分150は、第3の剛性未満の第4の剛性を有する。他の実施形態では、外部ポリマー構造体116の剛性及び/または別個の部分120、130、140、150の剛性は、近位から遠位の方向に増加し得(例えば、第2の部分130は、第1の部分120よりも剛性であり得る等)、近位から遠位の方向に増加及び減少し得る(例えば、第2の部分130は、第1の部分120よりも剛性であり得るが、第3の部分140よりも剛性でない等)か、または近位から遠位の方向に略均一であり得る。他の実施形態では、外部ポリマー構造体116は、より多くのまたはより少ない部分(例えば、1つの継続的な部分、2つの部分、3つの部分、5つの部分等)を有し得る。
いくつかの実施形態では、第1及び第2の部分120、130の一方または両方は、約0.003インチ〜約0.005インチ、いくつかの実施形態では、約0.004インチ〜約0.010インチの別個の厚さを有し得る。第4の部分150は、約0.001インチ〜約0.003インチの厚さを有し得る。テーパ状部分192の近位部分は、対応する第2の部分130の近位部分と同等である厚さを有し得、テーパ状部分192の遠位部分は、対応する第4の部分150の遠位部分と略同等である厚さを有し得る。したがって、第3の部分140は、約0.003インチ〜約0.005インチ、またはいくつかの実施形態では、約0.004インチ〜約0.010インチの近位の厚さを有し得、遠位部分は、約0.001インチ〜約0.003インチの厚さを有する。
部分120、130、140、150は、別個に、またはそれらの組み合わせのいずれかで、同じまたは異なる材料から製造され得、同じまたは異なる大きさを有し、同じまたは異なる厚さを有し、かつ/または同じまたは異なる断面形状を有する。いくつかの実施形態では、外部ポリマー構造体116は、2層以上(例えば、外側層を囲む内側層等)を含み得、各層は、同じまたは異なる材料組成、厚さ、及び/または剛性を有し得る。さらに、部分120、130、140、150は、別個に、またはそれらの組み合わせのいずれかで、それらのそれぞれの長さに沿って均一または可変剛性を有し得る。換言すると、部分120、130、140、150は、別個に、またはそれらの組み合わせのいずれかで、それらのそれぞれの長さに沿って均一または可変の大きさ、形状、厚さ、及び/または材料組成を有し得る。例えば、図1Bに示されている実施形態では、部分120、130、140、150の各々は、それらのそれぞれの長さに沿って一定である材料組成及び断面形状を有する。第1、第2、及び第4の部分120、130、150の各々はまた、それらのそれぞれの長さに沿って略一定である厚さを有し、よって、第1、第2、及び第4の部分120、130、150の各々は、それらのそれぞれの長さに沿って略一定である剛性を有する。しかしながら、第3の部分140は、テーパ状部分192(図1A)を含み、よって、それらの長さに沿って厚さ(及び剛性)が変化する。他の実施形態では、第3の部分140は、テーパ状部分192と一致せず、かつ/またはテーパ状部分192は、部分120、130、140、150のうちの1つより多くに及ぶ。
内部ポリマー構造体114及び外部ポリマー構造体116は、図示されている実施形態に対する分離した構成要素として本明細書に記載されているが、内部及び外部ポリマー構造体114、116は、単一層または構造として提供され得ることが理解されるだろう。例えば、内部ポリマー構造体114及び外部ポリマー構造体116は、分離して提供され得るが、単一層(例えば、単一の均質な材料)を物理的に形成するように共に取り付けられるか、または組み合わされ得る。
図1Bに示されている実施形態をまだ参照すると、内部組紐160は、内部ポリマー構造体114上に、かつその周りにあり、外部ポリマー構造体116は、内部組紐160上に、かつその周りにある。いくつかの実施形態では、内部組紐160は、内部ポリマー構造体114及び外部ポリマー構造体116の両方の少なくとも一部分と直接接触している。他の実施形態では、外部ポリマー構造体116は、内部ポリマー構造体114の少なくとも一部分と内部組紐160の少なくとも一部分との間にある。図1A〜1Bに示されている実施形態では、内部組紐160は、シャフト106の近位部分106aからシャフト106の遠位終端と整列しているか、またはその直ぐ近位にある遠位終端160bまで延在している。他の実施形態では、内部組紐160は、シャフト106の全体的な長さで延在している。内部組紐160の長さは、例えば、シャフト106の長さ、及びカテーテル100の所望の特徴及び機能に応じて変化し得る。
いくつかの実施形態では、内部組紐160の少なくとも一部分は、外部組紐162の少なくとも一部分と同一の領域を占めている。例えば、図1Bに示されている実施形態では、内部組紐160は、外部組紐162の近位終端(図示せず)の遠位にあり、かつ外部組紐162の遠位終端162bの近位にある、シャフト106に沿った位置に配置された遠位終端160bを有する。他の実施形態では(図示せず)、内部組紐160のいずれの部分も、外部組紐162の一部分と同一の領域を占めていない。さらに、いくつかの実施形態では、内部組紐160の少なくとも一部分は、コイル170の少なくとも一部分と同一の領域を占めており、他の実施形態では、内部組紐160は、シャフト106の長さに沿ったコイル170に隣接しており、かつ/またはそこから離間している。例えば、図1Bに示されている実施形態では、内部組紐160の遠位終端160bは、内部組紐160のいずれの部分もコイル170のいかなる部分とも同一の領域を占めないように、コイル170の近位終端170aの近位にあるシャフト106に沿った位置に配置されている。代替的に、いくつかの実施形態では(図示せず)、内部組紐160の遠位終端160bは、内部組紐160の少なくとも一部分がコイル170の少なくとも一部分と同一の領域を占めるように、コイル170の近位終端170aの遠位にあるシャフト106に沿った位置に配置されている。
図1A〜1Bに示されている実施形態では、外部組紐162は、内部組紐160の周りにあり、外部ポリマー構造体116は、外部組紐162と接触している。いくつかの実施形態では、外部組紐162は、内部組紐160と直接接触している。他の実施形態では、外部ポリマー構造体116は、内部組紐160の少なくとも一部分と外部組紐162の少なくとも一部分との間にある。図1Bに示されている実施形態では、外部組紐162の遠位部分は、コイル170の近位部分の周りにある。いくつかの実施形態では、外部組紐162は、コイル170と直接接触している。他の実施形態では、外部ポリマー構造体116は、外部組紐162の少なくとも一部分とコイル170の少なくとも一部分との間にある。
外部組紐162は、シャフト106の近位部分106aからシャフト106の遠位終端の近位にある遠位終端162bまで遠位に延在している。他の実施形態では、外部組紐162は、シャフト106の全体的な長さで延在している。外部組紐162の長さは、例えば、シャフト106の長さ、ならびにカテーテル100の所望の特徴及び機能に応じて変化し得る。いくつかの実施形態では、外部組紐162の少なくとも一部分は、コイル170の少なくとも一部分と同一の領域を占めている。例えば、図1Bに示されている実施形態では、外部組紐162の遠位終端162bは、コイル170の近位終端170aの遠位にあるシャフト106に沿った位置に配置されている。外部組紐162の少なくとも一部分がコイル170の少なくとも一部分と同一の領域を占めるこうした実施形態では、外部組紐162及びコイル170の同一の領域を占める部分は、重なり領域180を形成する。図1Bに示されているように、いくつかの実施形態では、外部組紐162は、重なり領域180内でコイル170を囲む。他の実施形態では、コイル170は、重なり領域180内で外部組紐162を囲む(図2、下により詳細に記載されている)。また別の実施形態では、外部組紐162は、外部組紐162のいずれの部分もコイル170のいかなる部分と同一の領域を占めないように、コイル170から離間しており、かつ/またはこれに隣接している。
内部組紐160及び/または外部組紐162は、それらのそれぞれの長さに沿って略均一のピッチを別個に有し得るか、またはそれらのそれぞれの長さに沿って可変ピッチを有し得る。別個の内部組紐160及び/または外部組紐162の可撓性は、ピッチを継続的に変化させることにより、それらのそれぞれの長さに沿って継続的に変化し得るか、またはピッチを段階的に変化させることにより、段階的な形態でそれらのそれぞれの長さに沿って変化し得る。さらに、内部組紐160及び/または外部組紐162は、それらのそれぞれの長さに沿って略一定である組紐角度を別個に有し得るか、または異なる区域の剛性及び/または可撓性を提供するように、それらのそれぞれの長さに沿って可変組紐角度を有し得る。内部組紐160及び/または外部組紐162は、同じまたは可変直径(別個に、かつ/または他の組紐に対して)を有する組紐フィラメントから形成され得る。いくつかの実施形態では、内部組紐160及び/または外部組紐162は、加熱硬化プロセスを使用してさらに形状決めされる。さらに、内部組紐160及び外部組紐162は、同じまたは異なるピッチ、剛性、組紐角度、フィラメント径、及びフィラメント総数を有し得る。いくつかの実施形態では、内部及び/または外部組紐160、162は、45PPI〜80PPIのピッチを別個に有し得る。特定の実施形態では、シャフト106は、単一の組紐を含む。さらに、いくつかの実施形態では、内部組紐160及び/または外部組紐162は、放射線不透過性または撮像材料から製造され得るか、またはそれを含む。
内部160及び/または外部組紐162は、複数の織り込みワイヤから形成されている。ワイヤは、円形または長方形の断面形状を有し得る。ワイヤは、ステンレス鋼、プラチナ、銀、タンタル、及び同様のもの等の1つ以上の金属から製造され得る。いくつかの実施形態では、ワイヤは、非金属材料を含み得るか、またはそれらから製造され得る。いくつかの実施形態では、ワイヤは、ニチノール等の超弾性または形状記憶材料から製造される。長方形の形状を有するワイヤを利用するこうした実施形態に対して、ワイヤは、約0.0005インチ×0.0025インチ〜約0.001インチ×0.005インチの断面領域を有し得る。
コイル170は、内部ポリマー構造体114の周りに螺旋状に巻きつけられている1つ以上の円形ワイヤまたは平坦なリボンであり得る。図1A〜1Bに示されている実施形態では、外部ポリマー構造体116は、コイル170を包み込む。コイル170の近位終端170aは、シャフト106の遠位部分106bに沿って位置付けられており、コイル170の遠位終端170bは、シャフト106の遠位終端と略整列するか、またはその直ぐ近位に位置付けられている。したがって、コイル170は、シャフトの遠位部分内に完全に配設されている。他の実施形態では、コイル170の少なくとも一部分は、シャフト106の遠位部分106bの外側にある。コイル170の隣接する巻きのピッチは、各巻きが続いて起こる巻きに触れるように緊密に巻きつけられ得るか、またはピッチは、コイル170が空いた形態で巻きつけられるように設定され得る。コイル170のピッチは、同じであるか、またはコイル170の長さに沿って変化し得る。コイル170は、約0.004インチ〜約0.014インチのピッチを有し得る。いくつかの実施形態では、コイル170のピッチは、シャフト106の内径に応じている。例えば、約0.017インチのシャフト内径に対して、コイル170は、約0.004インチ〜約0.009インチのピッチを有し得る。約0.021インチのシャフト内径に対して、コイル170は、約0.006インチ〜約0.011インチのピッチを有し得る。約0.027インチのシャフト内径に対して、コイル170は、約0.007インチ〜約0.012インチのピッチを有し得る。約0.0045インチのシャフト内径に対して、コイル170は、約0.010インチ〜約0.014インチのピッチを有し得る。さらに、いくつかの実施形態では、コイル170またはその一部分は、放射線不透過性または撮像材料から製造され得るか、またはそれらを含み得る。
コイル170のワイヤは、ステンレス鋼、プラチナ、銀、タンタル、及び同様のもの等の1つ以上の金属から製造され得る。他の実施形態では、コイル170のワイヤは、非金属材料を含み得るか、またはそれらから製造され得る。特定の実施形態では、ワイヤは、ニチノール等の超弾性または形状記憶材料から製造される。ワイヤは、約0.001インチ〜約0.005インチ、またはいくつかの実施形態では、約0.001インチ〜約0.003インチの外径を有し得る。
内部組紐160、外部組紐162、及びコイル170は、シャフト106の長さに沿った他の好適な構成及び/または相対位置を有し得ることが理解されるだろう。例えば、いくつかの実施形態では、内部組紐160は、コイル170の少なくとも一部と同一の領域を占め得、いくつかの実施形態では、内部組紐160は、外部組紐162と略同一の領域を占め得る。特定の実施形態では、外部組紐162の少なくとも一部分は、コイル170の一部分と同一の領域を占めていない。
図2は、本技術の別の実施形態により構成されたカテーテルシャフト206の一部分の側方断面図である。シャフト206は、図2のシャフト206内のコイル170が、重なり領域180内で外部組紐162を囲むことを除いて、図1A〜1Bに示されているシャフト106と略同様であり得る。
II.本技術のカテーテルシャフトの遠位部分の選択された実施形態
図3〜8は、本技術により構成されたカテーテルシャフトの遠位部分の側方断面図である。下に記載されている遠位部分(またはその態様)のいずれも、図1A〜2に関して上に記載されているカテーテルシャフトのいずれもと組み合わされ得る。下により詳細に記載されているように、本技術の遠位部分の実施形態は、蛇行血管の壁と接触するときに遠位部分に改善された曲げ/座屈を提供する可変剛性及び/または優先的な曲げの領域を含み、それにより対応するシャフト及び/または遠位部分のナビゲーションの容易さを改善する。
図3は、本技術により構成されたカテーテルシャフトの遠位部分300の側方断面図である。遠位部分300は、放射線不透過性マーカー317と、内部ポリマー構造体314と、内部ポリマー構造体314の少なくとも一部分を囲む外部ポリマー構造体316と、内部ポリマー構造体314の少なくとも一部分の周りに巻かれたコイル370とを含み得る。図3に示されているように、内部ポリマー構造体314は、内部ポリマー構造体314が遠位部分300の遠位終端の開口部318で遠位に終端するように、遠位部分300の長さで延在している。内部ポリマー構造体314は、図1A〜2に関して上に記載されているシャフトの実施形態のいずれかの内腔103と略継続し得る内腔を画定する。
内部ポリマー構造体314は、単一層の材料を含み得るか、または2層以上の同じもしくは異なる材料を有し得る。例えば、図3に示されている実施形態では、内部ポリマー構造体314は、第1の層312と、第1の層312を囲む第2の層313とを含む。したがって、第1の層312の内側表面は、遠位部分300でシャフト内腔103を画定する。第1の層312は、例えば、HDPEもしくはPTFE、またはプラチナ、PEEK、PE、PP等の潤滑性ポリマー、またはFEP等のテトラフルオロエチレンのコポリマー、パーフルオロエーテル(より具体的には、パーフルオロプロピルビニルエーテルまたはパーフルオロメチルビニルエーテル)とのテトラフルオロエチレンのコポリマー(PFA等)、または同様のものを含み得る。第2の層313は、内部ポリマー構造体114に関して上に記載されている材料のうちのいずれかから製造され得る。さらに、いくつかの実施形態では、内部ポリマー構造体314は、単一層(例えば、第1の層312のみ、第2の層313のみ等)から形成され得、他の実施形態では、内部ポリマー構造体314は、カテーテルの遠位部分300の所望の特徴に応じて、2より多くの層(例えば、3つの層、4つの層)を含み得る。
内部ポリマー構造体314の剛性は、その長さに沿って略均一であり得、または剛性は、その長さに沿って変化し得る。図3に示されている実施形態では、内部ポリマー構造体314の第2の層313は、その長さに沿って2つの特有の部分を含む(近位から遠位に第1の部分319及び第2の部分320としてラベル付けされる)。第1及び第2の部分319、320は、第1の部分319が第2の部分320とは異なる剛性を有する(または換言すれば、第2の部分320が第1の部分319よりも軟質である)ように、異なる大きさ、形状、厚さ、及び材料組成のうちの少なくとも1つを有し得る。例えば、第1の部分319は、第1の材料であり得、第2の部分320は、第1の部分319の剛性が第2の部分320の剛性よりも大きいように、第1の材料とは異なる第2の材料であり得る。他の実施形態では、内部ポリマー構造体314の剛性は、その長さに沿って近位から遠位の方向に増加し得、またはその長さに沿って近位から遠位の方向に増加及び減少し得る。例えば、特定の実施形態では、第2の部分320は、第1の部分319の剛性よりも大きいか、またはこれに等しい剛性を有し得る。他の実施形態では、内部ポリマー構造体314は、より多くのまたはより少ない部分(例えば、1つの継続的な部分、3つの部分、4つの部分等)を有し得る。
図3に示されている実施形態では、内部ポリマー構造体314の第1及び第2の層312、313の両方は、第1及び第2の層312、313の両方の遠位終端が遠位部分300の遠位終端にあるように、遠位部分300の全体的な長さに沿って延在している。さらに、第2の層313の第2の部分319は、シャフトの遠位部分300の遠位終端の一部分を画定する。このように、内部及び外部ポリマー構造体314、316の両方の最遠位表面は、シャフトの遠位部分300の遠位終端を画定する。他の実施形態では、第1の層312は、遠位部分300の遠位終端の近位で終端する。
内部ポリマー構造体314は、図3に2つの部分319、320を有するものとして示されているが、他の実施形態では、内部ポリマー構造体314は、単一の継続的な部分または2つより多くの部分(例えば、3つの部分、4つの部分等)を有し得る。さらに、第2の層313は、複数の部分を有するものとして示されているが、他の実施形態では、第1の層312は、さらに、または代替的に複数の部分を含み得る。
図3に示されている実施形態をまだ参照すると、外部ポリマー構造体316は、内部ポリマー構造体314の少なくとも一部分と直接接触しており、かつコイル370の少なくとも一部分を包み込んでいる。例えば、図3に示されている実施形態では、コイル370の表面の少なくとも一部分は、内部ポリマー構造体314の第2の層313の第1及び第2の部分319、320と直接接触しており、コイルの表面の残りの部分は、外部ポリマー構造体316と直接接触している。さらに、外部ポリマー構造体316は、外部ポリマー構造体316の遠位終端が遠位部分300の遠位終端に対応するように、遠位部分300の長さに沿って延在している。他の実施形態では、外部ポリマー構造体316は、遠位部分300の長さの一部分のみに沿って延在しており、かつ/またはそれぞれ、遠位部分300の近位終端及び/または遠位終端に対応していない近位及び/または遠位終端を有する。さらに、外部ポリマー構造体316(及び/またはその一部分)は、外部ポリマー構造体116に関して上に記載されている材料のいずれかから製造され得る。
コイル370は、内部ポリマー構造体314の周りに螺旋状に巻きつけられた1つ以上の円形ワイヤまたは平坦なリボンであり得、外部ポリマー構造体316は、コイル370の少なくとも一部分を包み込み得る。コイル370は、遠位部分300の長さの全てまたは一部分に延在し得る。例えば、図3に示されている実施形態では、コイル370は、放射線不透過性マーカー317と整列しているか、またはその直ぐ近位にある遠位終端を有し、放射線不透過性マーカー317は、遠位部分300の遠位終端の近位にある。このように、コイル370の遠位終端は、シャフトの遠位終端から離間している。コイル370の隣接する巻きのピッチは、各巻きが続いて起こる巻きに触れるように緊密に巻きつけられ得るか、またはピッチは、コイル370が空いた形態で巻きつけられるように設定され得る。コイル370のピッチは、同じであり得るか、またはコイル370の長さに沿って変化し得る。さらに、いくつかの実施形態では、コイル370またはその一部分は、放射線不透過性または撮像材料から製造され得るか、またはそれらを含み得る。
図4は、本技術の別の実施形態により構成されたカテーテルシャフトの遠位部分400の側方断面図である。遠位部分400は、放射線不透過性マーカー417と、内部ポリマー構造体414と、内部ポリマー構造体414の少なくとも一部分を囲む外部ポリマー構造体416と、内部ポリマー構造体414の少なくとも一部分の周りに巻きつけられたコイル470とを含み得る。内部ポリマー構造体414は、図1A〜2に関して上に記載されているシャフトの実施形態のいずれかの内腔103と略継続的であり得る内腔を画定する。
内部ポリマー構造体414は、単一層の材料を含み得るか、または2層以上の同じもしくは異なる材料を有し得る。例えば、図4の実施形態では、内部ポリマー構造体414は、第1の層412と、第1の層412を囲む第2の層413とを含む。したがって、第1の層412の内側表面は、遠位部分400でシャフト内腔103を画定する。第1の層412は、例えば、HDPEもしくはPTFE、またはプラチナ、PEEK、PE、PP等の潤滑性ポリマー、またはFEP等のテトラフルオロエチレンのコポリマー、パーフルオロエーテル(より具体的には、パーフルオロプロピルビニルエーテルまたはパーフルオロメチルビニルエーテル)とのテトラフルオロエチレンのコポリマー(PFA等)、または同様のものを含み得る。第2の層413は、内部ポリマー構造体414に関して上に記載されている材料のうちのいずれかから製造され得る。さらに、いくつかの実施形態では、内部ポリマー構造体414は、単一層(例えば、第1の層412のみ、第2の層413のみ等)から形成され得、他の実施形態では、内部ポリマー構造体414は、カテーテルの所望の特徴に応じて、2より多くの層(例えば、3つの層、4つの層)を含み得る。
内部ポリマー構造体414の剛性は、その長さに沿って略均一であり得、または剛性は、その長さに沿って変化し得る。図4に示されている実施形態では、内部ポリマー構造体414の第2の層413は、異なる剛性を有するその長さに沿って互いに隣接している2つの特有の部分(近位から遠位に第1の部分419及び第2の部分420としてラベル付けされる)を含む。第1及び第2の部分419、420は、第1の部分419が第2の部分420とは異なる剛性を有するように、異なる大きさ、形状、厚さ、及び材料組成のうちの少なくとも1つを有し得る。例えば、第1の部分419は、第1の材料であり得、第2の部分420は、第1の部分419の剛性が第2の部分420の剛性よりも大きいように、第1の材料とは異なる第2の材料であり得る。他の実施形態では、内部ポリマー構造体414の剛性は、その長さに沿って近位から遠位の方向に増加し得、またはその長さに沿って近位から遠位の方向に増加及び減少し得る。例えば、特定の実施形態では、第2の部分420は、第1の部分419の剛性よりも大きいか、またはこれに等しい剛性を有する。
図4に示されている実施形態では、内部ポリマー構造体414の第2の層413は、第2の層413の遠位終端が外部ポリマー構造体416の遠位終端及び遠位部分400の遠位終端の近位にあるように、遠位部分400の長さの一部分のみに沿って延在している。したがって、図3に示されている実施形態とは対照的に、外部ポリマー構造体416及び第1の層312の最遠位部分のみが、シャフトの遠位部分400の遠位終端(かつ第2の層313ではない)を画定する。同様に、遠位部分400の遠位領域421は、第2の層413を含まず、第1の層412、外部ポリマー構造体416、放射線不透過性マーカー417、及びコイル470の一部分のみを含む。したがって、遠位領域421は、遠位部分400の残りの部分よりも可撓性である。いくつかの実施形態では、第1の層412及び/またはコイル470は、遠位領域412が第1の層412及び外部ポリマー構造体416を含むように、遠位領域421の近位で終端する。遠位領域421の長さは、約0.5mm〜約5cmであり得る。
内部ポリマー構造体414は、図4に2つの部分419、420を有するものとして示されているが、他の実施形態では、内部ポリマー構造体414は、単一の継続的な部分または2つより多くの部分(例えば、3つの部分、4つの部分等)を有し得る。さらに、第2の層413は、複数の部分を有するものとして示されているが、他の実施形態では、第1の層412は、さらに、または代替的に、複数の部分を含み得る。
図4に示されている実施形態をまだ参照すると、外部ポリマー構造体416は、内部ポリマー構造体414の少なくとも一部分と直接接触しており、かつコイル470の少なくとも一部分を包み込んでいる。例えば、図4に示されている実施形態では、コイル470の表面の少なくとも一部分は、内部ポリマー構造体414と直接接触しており、コイルの表面の残りの部分は、外部ポリマー構造体416と直接接触している。図4に示されているように、いくつかの実施形態では、外部ポリマー構造体416は、外部ポリマー構造体416の遠位終端が遠位部分400の遠位終端に対応するように、遠位部分400の長さに沿って延在している。外部ポリマー構造体416(及び/またはその一部分)は、外部ポリマー構造体116に関して上に記載されている材料のうちのいずれかから製造され得る。
コイル470は、内部ポリマー構造体414の周りに螺旋状に巻きつけられている1つ以上の円形ワイヤまたは平坦なリボンであり得る。コイル470は、遠位部分400の長さの全てまたは一部分に延在し得る。例えば、図4に示されている実施形態では、コイル470は、放射線不透過性マーカー417と整列しているか、またはその直ぐ近位にある遠位終端を有し、放射線不透過性マーカー417は、遠位部分400の遠位終端の近位にある。コイル470の隣接する巻きのピッチは、各巻きが続いて起こる巻きに触れるように緊密に巻きつけられ得るか、またはピッチは、コイル470が空いた形態で巻きつけられるように設定され得る。コイル470のピッチは、同じであり得るか、またはコイル470の長さに沿って変化し得る。さらに、いくつかの実施形態では、コイル470またはその一部分は、放射線不透過性または撮像材料から製造され得るか、またはそれらを含み得る。
遠位部分300/400は、従来型のカテーテル、特に、閉塞装置(コイル等)を脳動脈瘤に送達するためのマイクロカテーテルの遠位部分を越えるいくつかの利点を提供する。例えば、遠位部分300及び400は、(比較的)より軟性の遠位先端部と、より軟性の遠位先端部に直ぐ隣接しており、かつその近位にある(比較的)より剛性の領域とを有する。かかる構築は、遠位先端部の屈曲での改善された曲げ及び追従性(動脈瘤頸部に位置付けるための)を可能にし、遠位部分300/400のより剛性の近位領域は、遠位部分300/400に追加の支持及び安定性を提供し、それにより閉塞装置(コイル等)の動脈瘤内への配置中にシャフトの反動を減少させるか、または防止する。
図5は、本技術の別の実施形態により構成されたカテーテルシャフトの遠位部分500の側方断面図である。遠位部分500は、放射線不透過性マーカー517と、内部ポリマー構造体514と、内部ポリマー構造体514の少なくとも一部分を囲む外部ポリマー構造体516と、内部ポリマー構造体514の少なくとも一部分の周りに巻きつけられたコイル570とを含み得る。図5に示されている実施形態では、内部ポリマー構造体514は、遠位部分500の遠位終端の開口部518で遠位に終端するように、遠位部分500の長さに延在している。内部ポリマー構造体514は、図1A〜2に関して上に記載されているシャフトの実施形態のうちのいずれかの内腔103と略継続的であり得る内腔を画定する。
内部ポリマー構造体514は、単一層の材料を含み得るか、または2層以上の同じもしくは異なる材料を有し得る。例えば、図5に示されている実施形態では、内部ポリマー構造体514は、第1の層512と、第1の層512を囲む第2の層513とを含む。このように、第1の層512の内側表面は、シャフト内腔103を画定する。第2の層513は、内部ポリマー構造体514に関して上に記載されている材料のうちのいずれかから製造され得る。第1の層512は、例えば、HDPEもしくはPTFE、またはプラチナ、PEEK、PE、PP等の潤滑性ポリマー、またはFEP等のテトラフルオロエチレンのコポリマー、パーフルオロエーテル(より具体的には、パーフルオロプロピルビニルエーテルまたはパーフルオロメチルビニルエーテル)とのテトラフルオロエチレンのコポリマー(PFA等)、または同様のものを含み得る。さらに、いくつかの実施形態では、内部ポリマー構造体514は、単一層(例えば、第1の層512のみ、第2の層513のみ等)から形成され得、他の実施形態では、内部ポリマー構造体514は、装置の所望の特徴に応じて、2より多くの層(例えば、3つの層、4つの層)を含み得る。
外部ポリマー構造体516は、内部ポリマー構造体514の少なくとも一部分と直接接触しており、コイル570の少なくとも一部分を包み込んでいる。例えば、図5に示されている実施形態では、コイル570の表面の少なくとも一部分は、内部ポリマー構造体514の第2の層513と直接接触しており、コイルの表面の残りの部分は、外部ポリマー構造体516と直接接触している。図5に示されているように、いくつかの実施形態では、外部ポリマー構造体516は、外部ポリマー構造体516の遠位終端が遠位部分500の遠位終端に対応するように、遠位部分500の長さに沿って延在している。外部ポリマー構造体516(及び/またはその一部分)は、外部ポリマー構造体116に関して上に記載されている材料のうちのいずれかから製造され得る。
コイル570は、内部ポリマー構造体514の周りに螺旋状に巻きつけられている1つ以上の円形ワイヤまたは平坦なリボンであり得る。コイル570は、遠位部分500の長さの全てまたは一部分に延在し得る。例えば、図5に示されている実施形態では、コイル570は、放射線不透過性マーカー517と整列しているか、またはその直ぐ近位にある遠位終端を有し、放射線不透過性マーカー517は、遠位部分500の遠位終端の近位にある。コイル570の隣接する巻きのピッチは、各巻きが続いて起こる巻きに触れるように緊密に巻きつけられ得るか、またはピッチは、コイル570が空いた形態で巻きつけられるように設定され得る。コイル570のピッチは、同じであり得るか、またはコイル570の長さに沿って変化し得る。例えば、図5に示されている実施形態では、コイル570は、第1の部分572と、第1の部分572の遠位にある第2の部分574とを有する。第1の部分572は、第1のピッチを有し、第2の部分574は、第1のピッチよりも大きい第2のピッチを有する。したがって、コイル570の第1の部分572に対応する遠位部分500の長さは、コイル570の第2の部分574に対応する遠位部分500の長さよりも可撓性でない。さらに、いくつかの実施形態では、コイル570またはその一部分は、放射線不透過性または撮像材料から製造され得るか、またはそれらを含み得る。
図6は、本技術により構成されたカテーテルシャフトの遠位部分600の側方断面図である。遠位部分600は、放射線不透過性マーカー617と、内部ポリマー構造体614と、内部ポリマー構造体614の少なくとも一部分を囲む外部ポリマー構造体616と、内部ポリマー構造体614の少なくとも一部分の周りに巻きつけられたコイル670とを含み得る。図6に示されている実施形態では、内部ポリマー構造体614は、内部ポリマー構造614が遠位部分600の遠位終端の開口部618で遠位に終端するように、遠位部分600の長さに延在している。内部ポリマー構造体614は、図1A〜2に関して上に記載されているシャフトの実施形態のうちのいずれかの内腔103と略継続的であり得る内腔を画定する。
内部ポリマー構造体614は、単一層の材料を含み得るか、または2層以上の同じもしくは異なる材料を有し得る。例えば、図6に示されるように、内部ポリマー構造体614は、第1の層612と、第1の層612を囲む第2の層613とを含み得る。このように、第1の層612の内側表面は、シャフト内腔103を画定する。第2の層613は、内部ポリマー構造体614に関して上に記載されている材料のうちのいずれかから製造され得る。第1の層612は、例えば、HDPEもしくはPTFE等の潤滑性ポリマー、またはパーフルオロアルキルビニルエーテル(より具体的には、パーフルオロプロピルビニルエーテルまたはパーフルオロメチルビニルエーテル)とのテトラフルオロエチレンのコポリマー(PFA等)、または同様のものを含み得る。さらに、いくつかの実施形態では、内部ポリマー構造体614は、単一層(例えば、第1の層612のみ、第2の層613のみ等)から形成され得、他の実施形態では、内部ポリマー構造体614は、装置の所望の特徴に応じて、2より多くの層(例えば、3つの層、4つの層)を含み得る。
外部ポリマー構造体616は、内部ポリマー構造体614の少なくとも一部分と直接接触しており、コイル670の少なくとも一部分を包み込んでいる。例えば、図6に示されている実施形態では、コイル670の表面の少なくとも一部分は、内部ポリマー構造体614の第2の層613と直接接触しており、コイルの表面の残りの部分は、外部ポリマー構造体616と直接接触している。いくつかの実施形態では、外部ポリマー構造体616は、外部ポリマー構造体616の遠位終端が遠位部分600の遠位終端に対応するように、遠位部分600の長さに沿って延在している。外部ポリマー構造体616(及び/またはその一部分)は、外部ポリマー構造体116に関して上に記載されている材料のうちのいずれかから製造され得る。
コイル670は、内部ポリマー構造体614の周りに螺旋状に巻きつけられている1つ以上の円形ワイヤまたは平坦なリボンであり得る。コイル670は、遠位部分600の長さの全てまたは一部分に延在し得る。例えば、図6に示されている実施形態では、コイル670は、放射線不透過性マーカー617と整列しているか、またはその直ぐ近位にある遠位終端を有し、放射線不透過性マーカー617は、遠位部分600の遠位終端の近位にある。コイル670の隣接する巻きのピッチは、各巻きが続いて起こる巻きに触れるように緊密に巻きつけられ得るか、またはピッチは、コイル670が空いた形態で巻きつけられるように設定され得る。コイル670のピッチは、同じであり得るか、またはコイル670の長さに沿って変化し得る。例えば、図6に示されている実施形態では、コイル670は、第1の部分672と、第1の部分672の遠位にある第2の部分674と、第2の部分674の遠位にある第3の部分676とを有する。第1の部分672は、第1のピッチを有し、第2の部分674は、第1のピッチ未満の第2のピッチを有し、第3の部分676は、第2のピッチよりも大きい第3のピッチを有する。したがって、コイル670の第1及び第3の部分672、676に対応する遠位部分600の領域は、コイル670の第2の部分674に対応する遠位部分600の領域よりも可撓性である。いくつかの実施形態では、第1及び第3のピッチは、第1及び第3の部分672、676の平均ピッチが第2の部分674の平均ピッチ未満である限り、同じであることも異なることもできる。さらに、いくつかの実施形態では、コイル670またはその一部分は、放射線不透過性または撮像材料から製造され得るか、またはそれらを含み得る。
図7は、本技術により構成されたカテーテルシャフトの遠位部分700の側方断面図である。遠位部分700は、放射線不透過性マーカー717と、内部ポリマー構造体714と、内部ポリマー構造体714の少なくとも一部分を囲む外部ポリマー構造体716と、内部ポリマー構造体714の少なくとも一部分の周りに巻きつけられたコイル770とを含み得る。図7に示されている実施形態では、内部ポリマー構造体714は、内部ポリマー構造体714が遠位部分700の遠位終端の開口部718で遠位に終端するように、遠位部分700の長さに延在している。内部ポリマー構造体714は、図1A〜2に関して上に記載されているシャフトの実施形態のうちのいずれかの内腔103と略継続的であり得る内腔を画定する。
内部ポリマー構造体714は、単一層の材料を含み得るか、または2層以上の同じもしくは異なる材料を有し得る。例えば、図7に示されるように、内部ポリマー構造体714は、第1の層712と、第1の層712を囲む第2の層713とを含み得る。このように、第1の層712の内側表面は、シャフト内腔103を画定する。第2の層713は、内部ポリマー構造体714に関して上に記載されている材料のうちのいずれかから製造され得る。第1の層712は、例えば、HDPEもしくはPTFE、またはプラチナ、PEEK、PE、PP等の潤滑性ポリマー、またはFEP等のテトラフルオロエチレンのコポリマー、パーフルオロエーテル(より具体的には、パーフルオロプロピルビニルエーテルまたはパーフルオロメチルビニルエーテル)とのテトラフルオロエチレンのコポリマー(PFA等)、または同様のものを含み得る。さらに、いくつかの実施形態では、内部ポリマー構造体714は、単一層(例えば、第1の層712のみ、第2の層713のみ等)から形成され得、他の実施形態では、内部ポリマー構造体714は、装置の所望の特徴に応じて、2より多くの層(例えば、3つの層、4つの層)を含み得る。
外部ポリマー構造体716は、内部ポリマー構造体714の少なくとも一部分と直接接触しており、コイル770の少なくとも一部分を包み込んでいる。例えば、図7に示されている実施形態では、コイル770の表面の少なくとも一部分は、内部ポリマー構造体714の第2の層713と直接接触しており、コイルの表面の残りの部分は、外部ポリマー構造体716と直接接触している。いくつかの実施形態では、外部ポリマー構造体716は、外部ポリマー構造体716の遠位終端が遠位部分700の遠位終端に対応するように、遠位部分700の長さに沿って延在している。外部ポリマー構造体716(及び/またはその一部分)は、外部ポリマー構造体116に関して上に記載されている材料のうちのいずれかから製造され得る。
コイル770は、内部ポリマー構造体714の周りに螺旋状に巻きつけられている1つ以上の円形ワイヤまたは平坦なリボンであり得る。コイル770は、遠位部分700の長さの全てまたは一部分に延在し得る。例えば、図7に示されている実施形態では、コイル770は、放射線不透過性マーカー717と整列しているか、またはその直ぐ近位にある遠位終端を有し、放射線不透過性マーカー717は、遠位部分700の遠位終端の近位にある。コイル770の隣接する巻きのピッチは、各巻きが続いて起こる巻きに触れるように緊密に巻きつけられ得るか、またはピッチは、コイル770が空いた形態で巻きつけられるように設定され得る。コイル770のピッチは、同じであり得るか、またはコイル770の長さに沿って変化し得る。例えば、図7に示されている実施形態では、コイル770は、第1の部分772と、第1の部分772の遠位にある第2の部分774と、第2の部分774の遠位にある第3の部分776と、第3の部分776の遠位にある第4の部分778とを有する。第1の部分772は、第1のピッチを有し、第2の部分774は、第1のピッチよりも大きい第2のピッチを有し、第3の部分776は、第2のピッチ未満の第3のピッチを有し、第4の部分778は、第1及び第3のピッチの各々より大きい第4のピッチを有する。したがって、コイル770の第1及び第3の部分772、776に対応する遠位部分700の領域は、コイル770の第2及び第4の部分774、778に対応する遠位部分700の領域よりも可撓性でない。
いくつかの実施形態では、第1及び第3のピッチは、略同じであり得、第2及び第4のピッチは、略同じであり得、かつ第1及び第3のピッチよりも大きい可能性がある。他の実施形態では、第1及び第3の部分772、776は、同じ及び/または異なるピッチを有し得、かつ/または第2及び第4の部分774、778は、第1及び第3の部分772、776の平均ピッチが第2及び第4の部分774、778の平均ピッチ未満である限り、同じ及び/または異なるピッチを有し得る。さらに、いくつかの実施形態では、コイル770またはその一部分は、放射線不透過性または撮像材料から製造され得るか、またはそれらを含み得る。
図8は、本技術により構成されたカテーテルシャフトの遠位部分800の側方断面図である。遠位部分800は、放射線不透過性マーカー817と、内部ポリマー構造体814と、内部ポリマー構造体814の少なくとも一部分を囲む外部ポリマー構造体816と、内部ポリマー構造体814の少なくとも一部分の周りに巻きつけられたコイル870とを含み得る。図8に示されている実施形態では、内部ポリマー構造体814は、内部ポリマー構造体814が遠位部分800の遠位終端の開口部818で遠位に終端するように、遠位部分800の長さに延在している。内部ポリマー構造体814は、図1A〜2に関して上に記載されているシャフトの実施形態のうちのいずれかの内腔103と略継続的であり得る内腔を画定する。
内部ポリマー構造体814は、2つ以上の層を含み得る。例えば、図8に示されているように、内部ポリマー構造体814は、第1の層812と、第1の層812を囲む第2の層813とを含み得る。このように、第1の層812の内側表面は、シャフト内腔103を画定する。第2の層813は、内部ポリマー構造体814に関して上に記載されている材料のうちのいずれかから製造され得る。第1の層812は、例えば、HDPEもしくはPTFE、またはプラチナ、PEEK、PE、PP等の潤滑性ポリマー、またはFEP等のテトラフルオロエチレンのコポリマー、パーフルオロエーテル(より具体的には、パーフルオロプロピルビニルエーテルまたはパーフルオロメチルビニルエーテル)とのテトラフルオロエチレンのコポリマー(PFA等)、または同様のものを含み得る。さらに、いくつかの実施形態では、内部ポリマー構造体814は、単一層(例えば、第1の層812のみ、第2の層813のみ等)から形成され得、他の実施形態では、内部ポリマー構造体814は、装置の所望の特徴に応じて、2より多くの層(例えば、3つの層、4つの層)を含み得る。
外部ポリマー構造体816は、内部ポリマー構造体814の少なくとも一部分と直接接触しており、コイル870の少なくとも一部分を包み込んでいる。例えば、図8に示されている実施形態では、コイル870の表面の少なくとも一部分は、内部ポリマー構造体814の第2の層813と直接接触しており、コイルの表面の残りの部分は、外部ポリマー構造体816と直接接触している。いくつかの実施形態では、外部ポリマー構造体816は、外部ポリマー構造体816の遠位終端が遠位部分800の遠位終端に対応するように、遠位部分800の長さに沿って延在している。外部ポリマー構造体816(及び/またはその一部分)は、外部ポリマー構造体116に関して上に記載されている材料のうちのいずれかから製造され得る。
コイル870は、内部ポリマー構造体814の周りに螺旋状に巻きつけられた1つ以上の円形ワイヤまたは平坦なリボンであり得る。コイル870は、遠位部分800の長さの全てまたは一部分に延在し得る。例えば、図8に示されている実施形態では、コイル870は、放射線不透過性マーカー817と整列しているか、またはその直ぐ近位にある遠位終端を有し、放射線不透過性マーカー817は、遠位部分800の遠位終端の近位にある。コイル870の隣接する巻きのピッチは、各巻きが続いて起こる巻きに触れるように緊密に巻きつけられ得るか、またはピッチは、コイル870が空いた形態で巻きつけられるように設定され得る。コイル870のピッチは、同じであり得るか、またはコイル870の長さに沿って変化し得る。例えば、図8に示されている実施形態では、コイル870は、第1の部分872と、第1の部分872の遠位にある第2の部分874と、第2の部分874の遠位にある第3の部分876とを有する。第1の部分872は、第1のピッチを有し、第2の部分874は、第1のピッチよりも大きい第2のピッチを有し、第3の部分876は、第2のピッチ未満の第3のピッチを有する。したがって、コイル870の第1及び第3の部分872、876に対応する遠位部分800の領域は、コイル870の第2の部分874に対応する遠位部分800の領域よりも可撓性でない。いくつかの実施形態では、第1及び第3のピッチは、第1及び第3の部分872、876の平均ピッチが第2の部分874の平均ピッチ未満である限り、同じまたは異なる可能性がある。さらに、いくつかの実施形態では、コイル870またはその一部分は、放射線不透過性または撮像材料から製造され得るか、またはそれらを含み得る。
図8に示されている実施形態では、コイル870は、第1のピッチを有する第1の部分872と、第1のピッチより大きい第2のピッチを有する第2の部分874とを有し、第3の部分876は、第2のピッチ未満の第3のピッチを有する。第1及び第3のピッチは、同じまたは異なる可能性があり得る。第3の部分876は、第2の部分874の遠位にあり得、第2の部分874は、第1の部分872の遠位にあり得る。
III.製造の選択された方法
外部ポリマー構造体116は、例えば、外部ポリマー構造体材料の1つもしくはいくつかの区画の終端間の押し出し、共押し出し、ILC、コーティング、熱収縮技術、熱接着、鋳造、成形、溶融、または同様のものにより、任意の適した技術を使用して構築及び配設され得る。外部ポリマー構造体116は、上の技術のうちのいずれかにより、内部ポリマー構造体114、コイル170、内部組紐160、及び/または外部組紐162に固定され得る。外部ポリマー構造体116がシャフト106の他の部分から独立して構築されている実施形態では、外部ポリマー構造体116は、その後、接着接合、圧着、摩擦嵌合、機械嵌合、化学接合、熱接合、溶接(例えば、抵抗、RF、またはレーザー溶接)、はんだ付け、ろう着、またはコネクタ部材もしくは材料の使用、または同様のもの、もしくはそれらの組み合わせ等の好適な技術を使用して、内部ポリマー構造体114、内部組紐160、外部組紐162、及び/またはコイル170に固定され得る。
IV.さらなる実施例
下記の実施例は、本技術のいくつかの実施形態の実例となるものである。
1.カテーテルであって、
近位部分及び遠位部分を有する細長いシャフトを備え、該細長いシャフトの内表面が、該近位部分から該遠位部分の遠位終端における開口部まで遠位に延在する内腔を画定し、
該遠位部分は、
内部ポリマー構造体であって、第1の部分、及び該内部ポリマー構造体の長さに沿って該第1の部分の遠位に位置付けられた第2の部分を有し、該第1の部分は、第1の剛性を有し、該第2の部分は、該第1の剛性未満の第2の剛性を有する、内部ポリマー構造体と、
該内部ポリマー構造体の周りに配設された外部ポリマー構造体と、
該内部ポリマー構造体の周りに巻きつけられ、該外部ポリマー構造体内に配設されたコイルと、を含む、カテーテル。
2.該第2の部分の遠位終端が、該シャフトの該遠位終端における該開口部と一致する、実施例1に記載のカテーテル。
3.該第2の部分の遠位終端が、該コイルの遠位終端に遠位にある、実施例1または実施例2に記載のカテーテル。
4.該第2の部分の遠位終端が、該コイルの遠位終端に近位にある、実施例1または実施例2に記載のカテーテル。
5.該遠位部分内の該コイルの該部分は、第1の領域、及び該第1の領域に遠位の第2の領域を含み、該第1の領域は、該第2の領域よりも緊密なピッチを有する、実施例1〜4のいずれかに記載のカテーテル。
6.該遠位部分内の該コイルの該部分は、第1の領域、該第1の領域に遠位の第2の領域、及び該第2の領域に遠位の第3の領域を含み、該第1及び第3の領域は各々、該第2の領域よりも緊密なピッチを有する、実施例1〜4のいずれかに記載のカテーテル。
7.該遠位部分内の該コイルの該部分は、第1の領域、該第1の領域に遠位の第2の領域、及び該第2の領域に遠位の第3の領域を含み、該第1及び第3の領域は各々、該第2の領域よりも幅広のピッチを有する、実施例1〜4のいずれかに記載のカテーテル。
8.該内部ポリマー構造体は、第1の層及び該第1の層を囲む第2の層を含み、該第1の層の内表面が、該内腔の一部分を画定する、実施例1〜7のいずれかに記載のカテーテル。
9.該内部ポリマー構造体は、第1の層及び該第1の層によって囲まれた第2の層を含み、該第1及び第2の部分は一緒に、該第1の層を構成する、実施例1〜8のいずれかに記載のカテーテル。
10.該内部ポリマー構造体及び/または外部ポリマー構造体の周りに位置付けられた放射線不透過性マーカーをさらに含む、実施例1〜9のいずれかに記載のカテーテル。
11.該内部ポリマー構造体及び該外部ポリマー構造体の各々の厚さが、該遠位部分の長さに沿って一定である、実施例1〜10のいずれかに記載のカテーテル。
12.該内部ポリマー構造体及び該外部ポリマー構造体のうちの少なくとも一方の厚さが、該遠位部分の長さに沿ってテーパ状である、実施例1〜10のいずれかに記載のカテーテル。
13.カテーテルであって、
近位部分及び遠位部分を有する細長いシャフトを備え、該細長いシャフトの内表面が、該近位部分から該遠位部分の遠位終端における開口部まで遠位に延在する内腔を画定し、
該遠位部分は、
内部ポリマー構造体であって、第1の部分、及び該内部ポリマー構造体の長さに沿って該第1の部分の遠位に位置付けられた第2の部分を有し、該第1の部分は、第1の材料で作製され、該第2の部分は、該第1の材料とは異なる第2の材料で作製されている、内部ポリマー構造体と、
該内部ポリマー構造体の一部分の周りに位置付けられた放射線不透過性バンドと、
該内部ポリマー構造体及び該放射線不透過性バンドの周りに配設された外部ポリマー構造体と、
該内部ポリマー構造体の周りに巻かれ、該外部ポリマー構造体内に配設されたコイルと、を含み、該コイルは、該コイルの長さに沿って変化するピッチを有する、カテーテル。
14.該遠位部分内の該コイルの該部分は、第1の領域、及び該第1の領域に遠位の第2の領域を含み、該第1の領域は、該第2の領域よりも緊密なピッチを有する、実施例13に記載のカテーテル。
15.該遠位部分内の該コイルの該部分は、第1の領域、該第1の領域に遠位の第2の領域、及び該第2の領域に遠位の第3の領域を含み、該第1及び第3の領域は、該第2の領域よりも緊密なピッチを有する、実施例13に記載のカテーテル。
16.該遠位部分内の該コイルの該部分は、第1の領域、該第1の領域に遠位の第2の領域、及び該第2の領域に遠位の第3の領域を含み、該第1及び第3の領域は、該第2の領域よりも幅広のピッチを有する、実施例13に記載のカテーテル。
17.該遠位部分内の該コイルの該部分は、第1の領域、該第1の領域に遠位の第2の領域、及び該第2の領域に遠位の第3の領域を含み、該第1及び第3の領域は各々、該第2の領域よりも幅広のピッチを有する、実施例13に記載のカテーテル。
18.該第2の部分の剛性が、該第1の部分の剛性未満である、実施例13に記載のカテーテル。
19.該内部ポリマー構造体は、第1の層及び該第1の層を囲む第2の層を含み、該第2の層の内表面が、該内腔の一部分を画定する、実施例13〜18のいずれかに記載のカテーテル。
20.該内部ポリマー構造体は、第1の層及び該第1の層によって囲まれた第2の層を含み、該第1及び第2の部分は一緒に、該第1の層を構成する、実施例13〜18のいずれかに記載のカテーテル。
V. 結論
本技術のいくつかの他の実施形態は、本明細書に記載されているものとは異なる状態、構成要素、または手技を有し得る。さらに、図1A〜8を参照して記載されている実施形態の具体的な要素、構造、利点、使用、及び/または他の特徴は、本技術の追加の実施形態により、好適に相互変換され、置換され、または別様に、互いに構成され得ることが理解されるだろう。例えば、図3〜8を参照して記載されている遠位部分のうちのいずれも、図1A〜2を参照して記載されている細長いシャフト及び/またはカテーテルシステムのうちのいずれとも組み合わせ可能である。さらに、図1A〜8を参照して記載されている実施形態の好適な要素は、独立式及び/または自給式の装置として使用され得る。したがって、当業者であれば、本技術が追加の要素を含む他の実施形態を有し得るか、または本技術が図1A〜8に関して上に示されており、かつ記載されている特徴のうちのいくつかを有しない他の実施形態を有し得ることを理解するだろう。
本発明は、具体的な実施形態及び適用に鑑みて記載されているが、当業者であれば、本教示に照らして、例示化された本発明の範囲の趣旨から逸脱することなく、またはその範囲を超えることなく、さらなる実施形態及び変形例を作製することができる。したがって、本明細書の図面及び説明は、本発明の理解を容易にするために例として提案されるものであり、その範囲を限定するものと解釈されるべきではないことが理解されるべきである。

Claims (20)

  1. カテーテルであって、
    近位部分及び遠位部分を有する細長いシャフトを備え、前記細長いシャフトの内表面が、前記近位部分から前記遠位部分の遠位終端における開口部まで遠位に延在する内腔を画定し、
    前記遠位部分は、
    内部ポリマー構造体であって、第1の部分、及び前記内部ポリマー構造体の長さに沿って前記第1の部分の遠位に位置付けられた第2の部分を有し、前記第1の部分は、第1の剛性を有し、前記第2の部分は、前記第1の剛性未満の第2の剛性を有する、内部ポリマー構造体と、
    前記内部ポリマー構造体の周りに配設された外部ポリマー構造体と、
    前記内部ポリマー構造体の周りに巻きつけられ、前記外部ポリマー構造体内に配設されたコイルと、を含む、カテーテル。
  2. 前記第2の部分の遠位終端が、前記シャフトの前記遠位終端における前記開口部と一致する、請求項1に記載のカテーテル。
  3. 前記第2の部分の遠位終端が、前記コイルの遠位終端に遠位にある、請求項1に記載のカテーテル。
  4. 前記第2の部分の遠位終端が、前記コイルの遠位終端に近位にある、請求項1に記載のカテーテル。
  5. 前記遠位部分内の前記コイルの前記部分は、第1の領域、及び前記第1の領域に遠位の第2の領域を含み、前記第1の領域は、前記第2の領域よりも緊密なピッチを有する、請求項1に記載のカテーテル。
  6. 前記遠位部分内の前記コイルの前記部分は、第1の領域、前記第1の領域に遠位の第2の領域、及び前記第2の領域に遠位の第3の領域を含み、前記第1及び第3の領域は各々、前記第2の領域よりも緊密なピッチを有する、請求項1に記載のカテーテル。
  7. 前記遠位部分内の前記コイルの前記部分は、第1の領域、前記第1の領域に遠位の第2の領域、及び前記第2の領域に遠位の第3の領域を含み、前記第1及び第3の領域は各々、前記第2の領域よりも幅広のピッチを有する、請求項1に記載のカテーテル。
  8. 前記内部ポリマー構造体は、第1の層及び前記第1の層を囲む第2の層を含み、前記第1の層の内表面が、前記内腔の一部分を画定する、請求項1に記載のカテーテル。
  9. 前記内部ポリマー構造体は、第1の層及び前記第1の層によって囲まれた第2の層を含み、前記第1及び第2の部分は一緒に、前記第1の層を構成する、請求項1に記載のカテーテル。
  10. 前記内部ポリマー構造体及び/または外部ポリマー構造体の周りに位置付けられた放射線不透過性マーカーをさらに含む、請求項1に記載のカテーテル。
  11. 前記内部ポリマー構造体及び前記外部ポリマー構造体の各々の厚さが、前記遠位部分の長さに沿って一定である、請求項1に記載のカテーテル。
  12. 前記内部ポリマー構造体及び前記外部ポリマー構造体のうちの少なくとも一方の厚さが、前記遠位部分の長さに沿ってテーパ状である、請求項1に記載のカテーテル。
  13. カテーテルであって、
    近位部分及び遠位部分を有する細長いシャフトを備え、前記細長いシャフトの内表面が、前記近位部分から前記遠位部分の遠位終端における開口部まで遠位に延在する内腔を画定し、
    前記遠位部分は、
    内部ポリマー構造体であって、第1の部分、及び前記内部ポリマー構造体の長さに沿って前記第1の部分の遠位に位置付けられた第2の部分を有し、前記第1の部分は、第1の材料で作製され、前記第2の部分は、前記第1の材料とは異なる第2の材料で作製されている、内部ポリマー構造体と、
    前記内部ポリマー構造体の一部分の周りに位置付けられた放射線不透過性バンドと、
    前記内部ポリマー構造体及び前記放射線不透過性バンドの周りに配設された外部ポリマー構造体と、
    前記内部ポリマー構造体の周りに巻かれ、前記外部ポリマー構造体内に配設されたコイルと、を含み、前記コイルは、前記コイルの長さに沿って変化するピッチを有する、カテーテル。
  14. 前記遠位部分内の前記コイルの前記部分は、第1の領域、及び前記第1の領域に遠位の第2の領域を含み、前記第1の領域は、前記第2の領域よりも緊密なピッチを有する、請求項13に記載のカテーテル。
  15. 前記遠位部分内の前記コイルの前記部分は、第1の領域、前記第1の領域に遠位の第2の領域、及び前記第2の領域に遠位の第3の領域を含み、前記第1及び第3の領域は、前記第2の領域よりも緊密なピッチを有する、請求項13に記載のカテーテル。
  16. 前記遠位部分内の前記コイルの前記部分は、第1の領域、前記第1の領域に遠位の第2の領域、及び前記第2の領域に遠位の第3の領域を含み、前記第1及び第3の領域は、前記第2の領域よりも幅広のピッチを有する、請求項13に記載のカテーテル。
  17. 前記遠位部分内の前記コイルの前記部分は、第1の領域、前記第1の領域に遠位の第2の領域、及び前記第2の領域に遠位の第3の領域を含み、前記第1及び第3の領域は各々、前記第2の領域よりも幅広のピッチを有する、請求項13に記載のカテーテル。
  18. 前記第2の部分の剛性が、前記第1の部分の剛性未満である、請求項13に記載のカテーテル。
  19. 前記内部ポリマー構造体は、第1の層及び前記第1の層を囲む第2の層を含み、前記第2の層の内表面が、前記内腔の一部分を画定する、請求項13に記載のカテーテル。
  20. 前記内部ポリマー構造体は、第1の層及び前記第1の層によって囲まれた第2の層を含み、前記第1及び第2の部分は一緒に、前記第1の層を構成する、請求項13に記載のカテーテル。

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