JP2018512887A - スポーツ用飲料およびその生成方法 - Google Patents

Abstract

本発明は、スポーツ用飲料を生成するための方法であって、麦芽および／または未製麦穀物を準備するステップ、使用済み穀物から生成されたマッシング液を準備するステップ、前記麦芽および前記マッシング液を加工して、麦汁を得るステップ、酵母を使用することにより、前記麦汁を発酵させるステップ、および任意選択で、フレーバー（単数または複数）および／またはビタミン（単数または複数）とブレンドするステップ；ならびに／あるいは糖（単数または複数）を添加するステップを含む、方法に関する。本発明は、前記方法により得られたスポーツ用飲料であって、ノンアルコールまたは約１．２体積％未満、好ましくは約０．５体積％未満のアルコール含有量を有する、スポーツ用飲料にさらに関する。本発明は、身体的活動の前および／または後のスポーツ用飲料の使用にも関する。

Description

本発明は、スポーツ用飲料を生成するための方法であって、麦芽および／または未製麦穀物を準備するステップ、使用済み穀物から生成されたマッシング液を準備するステップ、麦芽およびマッシング液を加工して、麦汁を得るステップ、酵母を使用することにより麦汁を発酵させるステップ、ならびに任意選択で、フレーバー（単数または複数）および／もしくはビタミン（単数または複数）とブレンドするステップ；ならびに／または、糖（単数または複数）を添加するステップを含む、方法に関する。本発明は、前記方法により得られたスポーツ用飲料であって、ノンアルコールである、または約１．２体積％未満、好ましくは約０．５体積％未満のアルコール含有量を有する、スポーツ用飲料にさらに関する。本発明は、身体的活動の前および／または後での、スポーツ用飲料の使用にも関する。

（発明の背景）
ノンアルコール飲料の市場は、大衆の消費習慣が変わったため、近年変化しつつある。最新の医学的調査結果に基づいて、大衆の健康意識はさらに高まり、それにより、とりわけオーガニック食品、環境に配慮した食品、プレバイオティクス食品およびプロバイオティクス食品の消費向上に関して新たな傾向が生まれた。消費者の新たな認識により、健康を向上させる性質を備えた製品の需要もまた高まっている。アスリートまたは身体的に活発な大衆は、ますます特別なスポーツ用飲料を求めている。そのようなスポーツ用飲料は、こうした人々に天然ベースの栄養素を供給すべきである。医学的調査結果を検討したところ、麦芽抽出物またはビール麦汁は、エネルギーが豊富な炭水化物、ポリフェノール、必須アミノ酸、ビタミンおよびミネラルの含有量が高いため、健康を向上させる飲料の生成に適合している。さらに、麦汁の本質的な特徴は、多くの微生物、例えば、酵母の増殖および発酵に適している。

ごく最近から、他の微生物を介したバイオテクノロジーによる発酵は、その生化学的生成物がヒトの代謝経路において有益な効果を有することができることから、より関心を集めている。したがって、乳酸菌の有益な効果はきわめて広く公知であり、関連した製品も完全に受け入れられているので、麦汁を発酵させるために乳酸菌を使用することは理にかなっている。しかし、麦汁の発酵に乳酸菌を利用すると、抗微生物物質、例えばホップに害を及ぼす。こうした栄養の高度な要求は、麦汁により完全にカバーされるべきである。

改善されたノンアルコール飲料、詳細にはスポーツ用飲料、およびそれらを生成する方法が当技術分野において求められている。

（発明の要旨）
本発明によれば、この目的は、約１．２体積％未満、好ましくは０．５体積％未満のアルコール含有量を有するスポーツ用飲料を生成するための方法であって、
以下のステップ：
（ｉ）麦芽および／または未製麦穀物を準備するステップ；
（ｉｉ）使用済み穀物から生成されたマッシング液を準備するステップ；
（ｉｉｉ）前記麦芽および前記マッシング液を加工して、麦汁を得るステップ；
（ｉｖ）酵母、好ましくはマルトース陰性酵母を使用することにより、前記麦汁を発酵させるステップ；
（ｖ）任意選択で、フレーバー（単数または複数）および／またはビタミン（単数または複数）とブレンドするステップ；ならびに
（ｖｉ）任意選択で、糖（単数または複数）を添加するステップ
を含む、方法により解決される。

本発明によれば、この目的は、本発明による方法により得られた、または生成された、スポーツ用飲料により解決される。

本発明によれば、この目的は、身体的またはスポーツ活動の前および／または後で、本発明のスポーツ用飲料を使用することにより解決される。

（発明の好ましい実施形態の説明）
本発明を以下でより詳細に記載する前に、本発明は、本明細書に記載されている詳細な方法論、プロトコールおよび試薬は変動し得るので、これらに限定されないことは、理解されるべきである。本明細書で使用される専門用語は、特定の実施形態のみを記載する目的のためのものであり、本発明の範囲を限定することを意図するものではなく、本発明は添付の特許請求の範囲によってのみ限定されることも理解されるべきである。特に別様に定義されていない限り、本明細書で使用されるすべての技術および科学用語は、当業者により一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本発明の目的のための、本明細書におけるすべての引用文献は、それらの全体が参照により組み込まれる。

スポーツ用飲料を生成する方法
上で論じたように、本発明は、スポーツ用飲料を生成するための方法を提供する。

前記方法は、以下のステップ：
（ｉ）麦芽および／または未製麦穀物を準備するステップ；
（ｉｉ）使用済み穀物から生成されたマッシング液を準備するステップ；
（ｉｉｉ）前記麦芽および前記マッシング液を加工して、麦汁を得るステップ；
（ｉｖ）酵母、好ましくはマルトース陰性酵母を使用することにより、前記麦汁を発酵させるステップ；
（ｖ）任意選択で、フレーバー（単数または複数）および／またはビタミン（単数または複数）とブレンドするステップ；ならびに
（ｖｉ）任意選択で、糖（単数または複数）を添加するステップ
を含む。

本発明の方法により得られるスポーツ用飲料は、好ましくは、「ノンアルコール」である。

「ノンアルコール」という用語は、約１．２体積％未満（豪州標準に従って）、好ましくは０．５体積％未満（欧州標準に従って）のアルコール含有量を有する飲料、例えばスポーツ用飲料を指す。

（ｉ）麦芽および／または未製麦穀物
本発明の方法のステップ（ｉ）では、麦芽および／または未製麦穀物が準備される。

本発明の方法のステップ（ｉ）で提供される前記麦芽は、好ましくは、
（ａ）麦芽、好ましくは１００％、または
（ｂ）麦芽およびオオムギ（合わせて１００％）
例えば麦芽約５０から約１００％、
オオムギ約０から約５０％、
を含み、または含有し、またはからなる。

一実施形態では、前記麦芽は、任意選択で、（ａ）もしくは（ｂ）に加えて、特殊麦芽、例えば有色麦芽、フレーバー麦芽、ミュンヘン麦芽、メラノイジン麦芽、約０から約１００％
ならびに／または
焙煎麦芽および／もしくは焙煎オオムギ、例えば約０から約２０％
を含み、または含有し、好ましくは、（ａ）＋（ｃ）＝１００％または（ｂ）＋（ｃ）＝１００％である。

ステップ（ｉ）では、一実施形態では、麦芽および未製麦穀物が準備される。

未製麦穀物は、好ましくはオオムギ、コムギ、ライムギ、トウモロコシまたはそれらの組合せ、より好ましくはオオムギである。

本発明の方法により得られるスポーツ用飲料は、ホップが無添加の、またはホップを少量添加した、麦芽（１００％）または異なる比率の麦芽およびオオムギからの麦汁をベースとする。

さらに、色およびフレーバーに変化を生むために、特殊麦芽（ｓｐｅｃｉａｌ ｍａｌｔ）、焙煎麦芽または有色麦芽をグリストに入れることができる。好ましいレシピを表１に示す。

このレシピの他に、使用済み穀物、麦芽およびオオムギの定義した調製により、ロータリングプロセスを良好に稼働させる基盤が得られ、この調製は、本発明の方法により得られるスポーツ用飲料の生成、特別な味およびタンパク質含有量の必要要件である。

麦汁の麦芽−オオムギマトリックスの特別な調製プロセスも、これらの必要要件に属する。オオムギは、水（温度約２０℃）に約５〜１０分間浸漬してから、ミルにかけて、殻を指定の大きさにし、これにより、ロータリングプロセスは促進されるはずである。これは、未製麦穀物を加工することにより、追加の酵素の適用を最小限に留める、または避ける役割も果たす。

（ｉｉ）使用済み穀物から生成されたマッシング液
本発明者らは、使用済み穀物から溶出し得る特定の成分、とりわけ必要なタンパク質を抽出する技術的な手順およびレシピを開発した。

本明細書で使用されている「使用済み穀物」という用語は、麦汁生成物からの二次生成物、詳細には、ロータリング後のマッシュの不溶性成分を指す。

使用済み穀物は、好ましくはオオムギ、コムギ、ライムギ、トウモロコシまたはそれらの組合せ、好ましくはオオムギである。

本発明の技術的な手順およびレシピは、ノンアルコール飲料またはビールを生成するための本発明者らの以前の特許出願［５］に基づく。先行の特許出願に記載されている手順と異なる、本発明によるスポーツドリンクを調製するために不可欠なステップは、使用済み穀物からのマッシング液の生成である。使用済み穀物に含有されているタンパク質は、好ましくは、機械的粉砕およびマッシング手順の時を異にする休止中の産業用酵素の添加により可溶化される。高タンパク質のマッシング液は、タンパク質が豊富な本発明のスポーツドリンクの生成に直接使用される。

好ましくは、使用済み穀物から生成され、ステップ（ｉｉ）で準備されたマッシング液は、高タンパク質のマッシング液である。

本明細書で使用されている「高タンパク質のマッシング液」または「タンパク質含有量が高いマッシング液」という用語は、約１０から約３０ｇ／Ｌのタンパク質含有量を指す。

好ましい実施形態では、マッシング液の生成は、好ましくは、使用済み穀物に含有されているタンパク質を抽出および／または可溶化するステップを含む。

前記使用済み穀物に含有されているタンパク質を抽出および／または可溶化する前記ステップは、好ましくは、以下のステップ：
（ａ）前記使用済み穀物を機械的に粉砕すること、
（ｂ）機械的に破壊された前記使用済み穀物と醸造液とを、好ましくは１：１から１：１．５（使用済み穀物［ｋｇ］：水［Ｌ］）の比で、混合すること、
（ｃ）酵素分解すること
を含む。

前記酵素分解することは、好ましくは、いくつかの休止を含む、熱処理により実施され得る。

例えば、前記熱処理は、
（１）例えば約４５℃にて約６０分間の第１の休止、
（２）例えば、約７５℃まで約３０分間の加熱後、約７５℃にて約６０分間の第２の休止、
（３）任意選択で、例えば約６６℃での、および／または約５℃から約３０℃の間のさらなる休止（単数または複数）、
（４）任意選択で、例えば約２０から約３０℃まで、または約５℃までの冷却
を含み得る。

好ましい実施形態では、ステップ（ｃ）中、例えば熱処理における前記休止（単数または複数）中に産業用酵素が添加される。

前記産業用酵素は、好ましくは、以下
− 例えば、前記第１の休止（１）中に、約１から５ｇ／ｋｇ使用済み穀物の濃度で、例えば約４５℃にて添加されるプロテアーゼ；
− 例えば、前記第１の休止（１）中および／または第２の休止（２）中に、例えば約０．０５から０．３ｇ／ｋｇ使用済み穀物の濃度で、例えば約４５℃から約７５℃にて添加されるグルカナーゼおよび／またはキシラナーゼ；
− 例えば、前記第１の休止（１）中および／または第２の休止（２）中に、例えば約０．０１から１ｇ／ｋｇ使用済み穀物の濃度で、例えば約４５℃から約７５℃にて添加されるプルラナーゼ（グルコシダーゼ）；
− 例えば、５℃での冷却（４）中またはその後で、例えば約２から１０ｇ／ｈＬマッシング液の濃度で、例えば約５℃にて約８から１２時間添加されるエンドプロテアーゼ
の少なくとも１つである。

産業用酵素の適切な例は、プロテアーゼに関するもの：Ｎｅｕｔｒａｓｅ（登録商標）（Ｎｏｖｏｚｙｍｅｓ）；グルカナーゼおよび／またはキシラナーゼに関するもの：Ｕｌｔｒａｆｌｏ（登録商標）ＭＡＸ（Ｎｏｖｏｚｙｍｅｓ、グルカナーゼおよびキシラナーゼの酵素混合物）；プルラナーゼ（グルコシダーゼ）に関するもの、Ｐｒｏｍｏｚｙｍｅ（登録商標）ＢｒｅｗＱ（Ｎｏｖｏｚｙｍｅｓ）；エンドプロテアーゼ：プロリン特異的エンドプロテアーゼ、例えばＥＣ３．４．２１．２６の酵素Ｂｒｅｗｅｒｓ Ｃｌａｒｅｘ^ＴＭ（商標）（ＤＳＭ）である。

（ｉｉｉ）麦芽およびマッシング液を加工して、麦汁を得るステップ
ある実施形態では、ステップ（ｉｉｉ）は、グリストおよび生成されたマッシング液を用いてマッシングするステップを含む。

ある実施形態では、前記マッシングすることは、熱処理によって実施されるか、またはこれを含み、前記熱処理は、好ましくは、いくつかの休止、例えば、
（１）例えば約４５℃にて、約２０分間の第１の休止、
（２）例えば約６６℃までの約２０分間の加熱後、例えば約６６℃にて約２０分間の第２の休止、
（３）例えば約７５℃までの約１０分間の加熱後、例えば約７５℃にて約２０分間の第３の休止
を含み、例えばその後、例えば、約７８℃までの約３分間の加熱がもう一度続く。

ある実施形態では、ステップ（ｉｉｉ）は、前記麦汁をロータリングおよび煮沸することを含む。

好ましくは、前記麦汁の前記煮沸は、例えば約１００℃にて約５０分間、または約６０分間またはそれ超までである。

好ましくは、前記麦汁の前記煮沸は、少量のホップを伴い、もしくはいかなる量のホップも伴わず、好ましくは約０から約１０ＩＢＵのホップの量を伴う。

本明細書で使用されている「少量のホップ」は、約０から約２０国際苦味単位（ＩＢＵ）、好ましくは約５から約１０ＩＢＵの苦味に相当する量のホップを指す。

好ましくは、煮沸後の麦汁は、好ましくは約１０℃に冷却される。

（ｉｖ）発酵するステップ
発酵に関しては、様々なフレーバーの飲料を達成するために多様な酵母株を適用してよい。

好ましい実施形態では、マルトース陰性酵母株が使用される。
好ましくは、ステップ（ｉｖ）における発酵のためのマルトース陰性酵母は、
− Ｓａｃｃｈａｒｏｍｙｃｏｄｅｓ ｓｐ．、好ましくはＳａｃｃｈａｒｏｍｙｃｏｄｅｓ ｌｕｄｗｉｇｉｉの酵母から選択される。

アルコールの生成が少なく、有機酸および果実エステルの生成が多いため、好ましくはＳａｃｃｈａｒｏｍｙｃｏｄｅｓ ｌｕｄｗｉｇｉｉ、好ましくは Ｓａｃｃｈａｒｏｍｙｃｏｄｅｓ ｓｐ．ＴＫ６７（ＤＳＭ受託番号：ＤＳＭ２４９４３）およびＳａｃｃｈａｒｏｍｙｃｏｄｅｓ ｓｐ．ＴＫ７７（ＤＳＭ受託番号：ＤＳＭ２４９４４）の酵母のマルトース陰性酵母株が好ましくは使用される。

本明細書で使用されるＳａｃｃｈａｒｏｍｙｃｏｄｅｓ ｓｐ．ＴＫ６７は、ＤＳＭ受託番号：ＤＳＭ２４９４３のＳａｃｃｈａｒｏｍｙｃｏｄｅｓ ｓｐ．ＴＫ６７を指す。

本明細書で使用されるＳａｃｃｈａｒｏｍｙｃｏｄｅｓ ｓｐ．ＴＫ７７は、ＤＳＭ受託番号：ＤＳＭ２４９４４のＳａｃｃｈａｒｏｍｙｃｏｄｅｓ ｓｐ．ＴＫ７７を指す。

コールドコンタクト法、または０．５体積％を下回るアルコール含有量での発酵の停止により、酵母株Ｓａｃｃｈａｒｏｍｙｃｅｓ ｃｅｒｅｖｉｓｉａｅ Ｓａｆｌａｇｅｒ Ｓ−２３ （Ｆｅｒｍｅｎｔｉｓ Ｄｉｖｉｓｉｏｎ ｏｆ Ｓ．Ｉ．Ｌｅｓａｆｆｒｅ、Ｆｒａｎｃｅから入手可能、例えばｗｗｗ．ｆｅｒｍｅｎｔｉｓ．ｃｏｍ／ｗｐ−ｃｏｎｔｅｎｔ／ｕｐｌｏａｄｓ／２０１２／０２／ＳＦＧ＿Ｓ２３．ｐｄｆを参照されたい）またはＳａｃｃｈａｒｏｍｙｃｅｓ ｐａｓｔｏｒｉａｎｕｓ ＨＥＢＲＵ［２］も適用可能である。

アルコールがほとんど形成されず、味が最適化されるために、酵母株Ｓａｃｃｈａｒｏｍｙｃｏｄｅｓ ｌｕｄｗｉｇｉｉ、具体的にはＳａｃｃｈａｒｏｍｙｃｏｄｅｓ ｓｐ．ＴＫ６７およびＳａｃｃｈａｒｏｍｙｃｏｄｅｓ ｓｐ．ＴＫ７７が好ましい。

好ましい実施形態では、ステップ（ｉｉｉ）は、麦汁の酸性化および／またはｐＨの調整を含む。

ある実施形態では、発酵させた麦汁は、好ましくは麦汁の煮沸中に添加され、前記発酵させた麦汁は、別々の／並行した発酵ステップ（ｉｖ）’で、乳酸菌、好ましくは Ｌａｃｔｏｂａｃｉｌｌｕｓ ｐｌａｎｔａｒｕｍ ２１０（ＤＳＭ受託番号：ＤＳＭ２４９４５）およびＬａｃｔｏｂａｃｉｌｌｕｓ ｐｌａｎｔａｒｕｍ Ｂ１（ＤＳＭ受託番号：ＤＳＭ２４９４６）を用いて得た。
本明細書で使用されるＬａｃｔｏｂａｃｉｌｌｕｓ ｐｌａｎｔａｒｕｍ ２１０は、ＤＳＭ受託番号：ＤＳＭ２４９４５のＬａｃｔｏｂａｃｉｌｌｕｓ ｐｌａｎｔａｒｕｍ ２１０を指す。
本明細書で使用されるＬａｃｔｏｂａｃｉｌｌｕｓ ｐｌａｎｔａｒｕｍ Ｂ１は、ＤＳＭ受託番号：ＤＳＭ２４９４６のＬａｃｔｏｂａｃｉｌｌｕｓ ｐｌａｎｔａｒｕｍ Ｂ１を指す。

別の実施形態では、酸性化は、（合成）Ｌ＋乳酸（単数または複数）の添加を、好ましくは麦汁の煮沸中、または発酵の前もしくは後で含む。

例えば、標準レシピに関しては、乳酸約０．１３ｍＬ／飲料１００ｍＬが添加される。後でアロマをブレンドすることを考慮に入れると、乳酸の添加は、好ましくは、乳酸約０．０６から約０．１６ｍＬ／飲料１００ｍＬの範囲で調整される（例えばレモンフレーバーとブレンドするステップにより、乳酸の添加は抑えられる）。

（ｖ）フレーバー（単数または複数）および／またはビタミン（単数または複数）とのブレンドするステップ
ある実施形態では、ステップ（ｖ）のブレンドするステップは、
濾過の前、最中もしくは後で、または
ボトリングおよび低温殺菌の前に実行され、
前記フレーバー（単数または複数）は、好ましくは、レモン、リンゴ、ザクロ、ショウガ、パイナップル、エルダー、ラズベリー、ルバーブ、イチゴ、パッションフルーツもしくはそれらの組合せから選択される。

前記ビタミン（単数または複数）は、好ましくは、アスコルビン酸、ビタミンＥ、ビタミンＢ複合体（例えばＢ、Ｂ１２複合体）、ビタミンＤもしくはそれらの組合せから選択される。

当業者は、さらなるフレーバー（単数または複数）および／またはビタミンを選択してよい。

（ｖｉ）糖（単数または複数）を添加するステップ
ある実施形態では、ステップ（ｖｉ）の糖（単数または複数）を添加するステップは、
ワールプールの休止の終わり（麦汁の煮沸後）に、または
冷却および発酵の前に実行され、
前記糖（単数または複数）は、好ましくは、非発酵性糖（単数または複数）、例えばイソマルツロース（例えば６％まで、好ましくは約２から約４％添加）、トレハルロース、ポリデキストロース、マルトデキストリンまたは組合せから選択される。

イソマルツロースは、Ｐａｌａｔｉｎｏｓｅ（商標）（ＢＥＮＥＯ−Ｐａｌａｔｉｎｉｔ ＧｍｂＨ、Ｍａｎｎｈｅｉｍ、Ｇｅｒｍａｎｙ）として入手できる。Ｖｉｔａｌｏｓｅ（登録商標）（Ｂｉｏｌｉｆｅ−Ｄｅｖｅｌｏｐｍｅｎｔ ＧｍｂＨ、Ｗｅｄｅｍａｒｋ、Ｇｅｒｍａｎｙ）は、主に８０％トレハルロースを含有する。

「非発酵性」炭水化物または糖、および「機能性」炭水化物または糖という用語は、本明細書で互換的に使用され、「非発酵性」炭水化物／糖は、酵母の代謝により発酵されない炭水化物／糖を指し、「機能性」炭水化物または糖は、より一般的な栄養価に加えて、固有の生理学的な機能性を有する炭水化物／糖を指す。

一実施形態では、非発酵性炭水化物が利用される。得られたスポーツ用飲料の、生じた炭水化物プロファイルにより、数時間にわたる連続したエネルギーの供給が可能となり、スポーツドリンクを、スポーツ活動の前または最中の消費にふさわしいものにする。

さらなる方法のステップおよび／または追加
一実施形態では、本発明の方法は、ＮａＣｌの含有量を管理するステップを含む。

任意選択で、ＮａＣｌの添加は、好ましくは、少なくとも約２５ｍｍｏｌ／Ｌの最終含有量からなる。
一実施形態では、本発明の方法は
− 濾過（例えばキャンドルフィルタを用いて）、
− 炭酸化（例えば数日間）、
− ボトリングおよび低温殺菌をさらに含む。

一実施形態では、本明細書に記載されている使用済み穀物から抽出および／または可溶化されたタンパク質（単数または複数）に加えてさらなるタンパク質（単数または複数）、例えばダイズタンパク質、コムギタンパク質、乳タンパク質または他の天然の植物源、例えばライムギ、オートムギ、インゲンマメ、エンドウマメ、キノア、アマランサスからのタンパク質（単数または複数）が添加される。

本発明により生成する方法により、記載されている栄養素の理想的な比（炭水化物、タンパク質、アミノ酸、ポリフェノール、ビタミン、ミネラル（塩）の範囲）が自然に達成されるスポーツ用飲料が得られる。スポーツ用飲料において、記載されている栄養素の理想的な比は、それぞれ最適化された体内取り込みに対する、栄養的態様および生物学的利用能と考えられる。Ｓｃｈｏｏｌ ｏｆ Ａｌｌｉｅｄ Ｈｅａｌｔｈ Ｓｃｉｅｎｃｅｓ、Ｇｒｉｆｆｉｔｈ Ｕｎｉｖｅｒｓｉｔｙでの研究の調査結果［３、１２］は、スポーツ活動後の回復に適しているスポーツ用飲料中の成分の理想的な組成に対する標準としての役割を果たす。

標的構成物
ＮａＣｌ：
スポーツ活動後の理想的な回復および水分摂取は、２０〜５０ｍｍｏｌ／Ｌの間の含有量のＮａＣｌにより保証される。およそ２０または２５ｍｍｏｌ／Ｌの含有量が推奨されるが、その理由は、この濃度のナトリウムが、生理学的な応答（すなわち水分保持）を促進する一方、嗜好性を維持するためである［３］。

炭水化物：
炭水化物は、スポーツ活動後の、筋肉のグリコーゲン貯蔵の回復に関して特別の重要性を有する。さらに、炭水化物の含有量は、アスリートの水分摂取に影響を与える。スポーツ用飲料は、約４５ｇ／Ｌから約６０ｇ／Ｌ（４．５％〜６％）の含有量の炭水化物を有すべきである。

タンパク質：
生理学的な検査により、スポーツ活動の直後に、２０ｇのタンパク質（ホエータンパク質）を摂取することにより、筋肉の合成に理想的な刺激が数時間にわたり生じることが示された［７］。さらに補液および血糖反応は、飲料中の含有量が増えたタンパク質と組み合わせた炭水化物の摂取後に改善される［８］。ビールのマトリックスに関連して、好ましくは７５０〜１０００ｍＬ当たり５ｇから７５０〜１０００ｍＬ当たり約２５ｇの範囲の高い含有量のタンパク質、例えば７５０〜１０００ｍＬ当たり２０ｇが望まれる。

本発明により、スポーツ活動とは別の時間に適する、琥珀色の炭酸入りノンアルコールスポーツドリンクの生成が可能となる。こうした天然の、さわやかな果実感があり、ほのかに甘い飲料ベースは、同様に生物学的に生成することができ、広範な色および味の多様性を生むために混合し、およびフレーバー付けすることもできる。

スポーツ用飲料およびその使用
上で論じたように、本発明は、本発明による方法により得られたまたは生成されたスポーツ用飲料を提供する。

本発明のスポーツ用飲料は、好ましくは、以下：
− 約１．２体積％未満、好ましくは０．５体積％未満のアルコール含有量、
− 少なくとも約２０ｍｍｏｌ／ＬのＮａＣｌ含有量；
− ０．７５から１Ｌ当たり約５．５ｇから、０．７５から１Ｌ当たり約２５ｇのタンパク質含有量；
− 任意選択で、非発酵性糖（単数または複数）、例えばイソマルツロース（ｉｓｏｍａｌｔｕｏｓｅ）および／またはトレハルロースを含有し、ポリデキストロース、マルトデキストリンまたは前記糖の組合せも可能である、約４５ｇ／Ｌから約６０ｇ／Ｌ（約４．５％から６％）の炭水化物含有量；
− 任意選択で、フレーバー（単数または複数）および／またはビタミン（単数または複数）、例えばアスコルビン酸（例えば８０ｍｇ／Ｌまで、好ましくは約２０から２５ｍｇ／Ｌ）を含有することの少なくとも１つによって特徴付けられる。

一実施形態では、スポーツ用飲料は、非発酵性炭水化物（単数または複数）／糖（単数または複数）および／または機能性炭水化物（単数または複数）／糖（単数または複数）を含有する。スポーツ用飲料の、得られた炭水化物プロファイルにより、数時間にわたる連続したエネルギー供給が可能となり、スポーツドリンクを、スポーツ活動の前または最中の消費にふさわしいものにする。

上で論じたように、フレーバー（単数または複数）は、好ましくは、レモン、リンゴ、ザクロ、ショウガ、パイナップル、エルダー、ラズベリー、ルバーブ、イチゴ、パッションフルーツまたはそれらの組合せから選択される。

上で論じたように、ビタミン（単数または複数）は、好ましくは、アスコルビン酸、ビタミンＥ、ビタミンＢ複合体（例えばＢ、Ｂ１２複合体）、ビタミンＤまたはそれらの組合せから選択される。

当業者は、さらなるフレーバー（単数または複数）および／またはビタミンを選択してよい。

一実施形態では、また、上で論じたように、スポーツ用飲料は、使用済み穀物から抽出および／または可溶化されたタンパク質（単数または複数）、ならびに調製中に添加され得るさらなるタンパク質、例えばダイズタンパク質、コムギタンパク質、乳タンパク質または他の天然の植物源、例えばライムギ、オートムギ、インゲンマメ、エンドウマメ、キノア、アマランサスからのタンパク質（単数または複数）を含有する。

上で論じたように、本発明は、身体的またはスポーツ活動（単数または複数）の前および／または後での、本発明のスポーツ用飲料の使用を提供する。

本発明のスポーツ用飲料が、身体的またはスポーツ活動の後で使用される場合、飲料が：
− 体の貯蔵炭水化物を補充すること、
− 体に必要なタンパク質、ポリフェノール、必須アミノ酸、ビタミンおよび／またはミネラルを供給すること
において役割を果たす／を引き起こすため、体の回復に適している。

本発明のスポーツ用飲料は、成人だけではなく、小児および青少年も使用することができる。

本発明は、ホップが無添加の、またはホップを少量添加した麦芽−オオムギ麦汁をベースとした、ノンアルコールであり、プレバイオティクスおよびプロバイオティクスのタンパク質が豊富な発酵スポーツ用飲料を提供する。これは、スポーツ活動の前、最中、またはその後での体の速やかな回復のために、消費される飲料であり得る、新規なスポーツドリンクである。身体の回復のために、貯蔵炭水化物の補充、ならびに必要なタンパク質、ポリフェノール、必須アミノ酸、ビタミンおよびミネラルの供給はきわめて重要である。栄養素の取り込みは、飲料の特定の溶質の含有量により速められる。

上で論じたように、本発明により生成する方法を用いて本発明のスポーツ用飲料を得ることにより、記載されている栄養素の理想的な比（炭水化物、タンパク質、アミノ酸、ポリフェノール、ビタミン、ミネラル（塩）の範囲）が自然に達成される。スポーツ用飲料において、記載されている栄養素の理想的な比は、それぞれ最適化された体内取り込みに対する、栄養的態様および生物学的利用能と考えられる。Ｓｃｈｏｏｌ ｏｆ Ａｌｌｉｅｄ Ｈｅａｌｔｈ Ｓｃｉｅｎｃｅｓ、Ｇｒｉｆｆｉｔｈ Ｕｎｉｖｅｒｓｉｔｙでの研究の調査結果［３、１２］は、スポーツ活動後の回復に適しているスポーツ用飲料における成分の理想的な組成に対する標準としての役割を果たす。

好ましい実施形態のさらなる説明
− 要約すれば、本発明は以下を提供する：
本発明の技術的な手順およびレシピは、ノンアルコール飲料またはビールを生成するための本発明者らの以前の特許出願［５］に基づく。先行の特許出願に記載されている手順と異なる、本発明によるスポーツドリンクを調製するために不可欠なステップは、使用済み穀物からのマッシング液の生成である。使用済み穀物に含有されているタンパク質は、好ましくは、機械的粉砕およびマッシング手順の時を異にする休止中の産業用酵素の添加により可溶化される。高タンパク質のマッシング液は、タンパク質が豊富な本発明のスポーツドリンクの生成に直接使用される。

麦汁は、様々な麦芽（例えば有色および焙煎麦芽）、とりわけ予め調製したもの、および場合により未製麦穀物（オオムギ）を用いて生成し、その後、様々な味のために多様な酵母株を用いて発酵させてよい。

別の同時発酵は、乳酸菌、具体的にはＬａｃｔｏｂａｃｉｌｌｕｓ ｐｌａｎｔａｒｕｍ ２１０およびＬａｃｔｏｂａｃｉｌｌｕｓ ｐｌａｎｔａｒｕｍ Ｂ１を用いて発生させる。これらの乳酸菌を使用して、麦汁の煮沸中に麦汁を酸性化させる。発酵は、定義した生成パラメータに従って意図的に終了させ、これに熟成プロセスが続く。単純化した方法では、麦芽−オオムギ麦汁は、酵母でのみ発酵させ、乳酸は、乳酸発酵により生成されず、むしろ合成Ｌ＋乳酸として、麦汁の煮沸中、発酵の前または後で添加される。

次の加工ステップは、主に濾過前に、フレーバー（例えばレモン、リンゴ、ザクロ、ショウガ、パイナップル等）およびビタミン（例えばアスコルビン酸）とブレンドするステップである。混合は、濾過後、またはボトリングおよび低温殺菌前も可能である。飲料（追加のフレーバーなし）またはフレーバー付けした飲料は、キャンドルフィルタを用いて濾過し、その後数日間炭酸化する。十分に炭酸化した後で飲料をボトリングし、低温殺菌する。

生成されたスポーツドリンクは、＜０．５体積％のアルコール含有量を有し、したがって、アルコールを含まないと公表できる。これは、エネルギーが豊富な炭水化物、タンパク質、ポリフェノール、必須アミノ酸、ビタミンおよびミネラルの高い含有量を有する。これは、栄養素の組成のバランスが取れているため、十分許容できる。最も重要なビタミンのＢ−複合体、さらにはビオチン、また、希少タンパク質ならびに、マグネシウム、カルシウム、リン（ｐｈｏｓｐｈｏｒ）およびカリウムのような生命維持に必要なミネラルがスポーツドリンクに利用でき、ひいては成人だけではなく、小児および青少年といった成長期の生体にも適している。ポリフェノールの含有量が向上したことで、抗発癌性、抗酸化性、抗炎症性、血圧および血中グルコースの調節が作動される［６］。

別の選択肢は、イソマルツロース、Ｖｉｔａｌｏｓｅ（登録商標）のような機能性糖の、スポーツ用飲料への添加である（６％までの標準的手順（２〜４％）に関しては、より多くの添加も可能）。それにより、良好な芳醇性および長期間にわたってバランスが取れた炭水化物の摂取が保証される。グルコースは、代謝に素早く統合されるが、イソマルツロース（Ｐａｌａｔｉｎｏｓｅ（商標））またはＶｉｔａｌｏｓｅ（登録商標）（主に８０％トレハルロース）は、体の炭水化物供給が緩やかになる。要約すれば、麦汁の自然に得られる炭水化物（グルコース、フルクトース、スクロース、マルトース、マルトトリオース、他のオリゴ糖、デキストリン）と、イソマルツロース（Ｐａｌａｔｉｎｏｓｅ（商標））および／またはＶｉｔａｌｏｓｅ（登録商標）のような機能性炭水化物の添加の組合せにより、スポーツ活動の前または最中に、炭水化物に関して供給のバランスが取れる（図１参照）。

スクロースおよびイソマルツロース（Ｐａｌａｔｉｎｏｓｅ（商標））の取り込みで血中グルコースが増加する例を使用して、異なる取り込み量の炭水化物が図１で表されている。この比較により、イソマルツロース（Ｐａｌａｔｉｎｏｓｅ（商標））の取り込みによる一定かつ延期されるエネルギー供給が明らかに示される。ショ糖の類似性により、さらに含有されるフルクトース、グルコースまたはマルトースは、同様に素早く吸収され、これらは体の炭水化物供給に十分適することは、指摘されなければならない。イソマルツロース（Ｐａｌａｔｉｎｏｓｅ（商標））の類似性により、機能性炭水化物トレハルロース（Ｖｉｔａｌｏｓｅ（登録商標））は、一定かつ延期される炭水化物供給を示し、それにより、延長したスポーツ活動中における炭水化物摂取の補助にきわめて適切となる。

− さらなる詳細において、本発明は以下を提供する：
本発明のスポーツ用飲料は、ホップが無添加の、またはホップを少量添加した、麦芽（１００％）または異なる比率の麦芽およびオオムギからの麦汁をベースとする。さらに、色およびフレーバーに変化を生むために、特殊麦芽、焙煎麦芽または有色麦芽をグリストに入れることができる。レシピは表１に示されており、上を参照されたい。

このレシピの他に、使用済み穀物、麦芽およびオオムギの定義した調製により、ロータリングプロセスを良好に稼働させる基盤が得られ、これは、スポーツ用飲料の生成、特別な味およびタンパク質含有量の開発要件である。

麦汁の麦芽−オオムギマトリックスの特別な調製プロセスは、これらの開発要件に属する。オオムギは、ミルにかける前に水（温度２０℃）に５〜１０分間浸漬して、殻を指定の大きさにし、これにより、ロータリングプロセスは促進されるはずである。これは、未製麦穀物を加工することにより、追加の酵素の適用を最小限に留める、または避ける役割も果たす。

とりわけ、マッシング液を調製するための使用済み穀物からのタンパク質の抽出は、開発要件に属する。このプロセスのために、残った使用済み穀物を、機械的および酵素的に処理して、タンパク質含有量が高いマッシング液を生成する。調製の第１のステップは、使用済み穀物の機械的粉砕である。この目的のためには、肉挽き器（例えば孔径３〜５ｍｍ）が有用である。しかし、他の装備を用いた機械的調製も可能である。機械的に破壊された使用済み穀物は、醸造液と１：１から１：１．５（使用済み穀物［ｋｇ］：水［Ｌ］）の比で混合される。その後、図２で示されている酵素分解のための熱処理は、主に最大限のタンパク質を溶解するために使用される。提示されている熱処理は、使用済み穀物の酵素分解が可能な唯一のものである。各休止は、保持時間に関して変動させてよく、例えば６６℃で、または後での５〜３０℃の間でのさらなる休止も、収率を増加させるために同様に可能である。＜５℃への冷却により、主に、マッシング液の保存が可能となる。生成されたマッシング液は、その直後に使用される場合、＜５℃への冷却は必須ではない（２０〜３０℃の冷却で十分である）。ロータリング後の素早い冷却も、または遅れての冷却も、別の可能性である。

酵素の添加（マッシング液）：
使用済み穀物の酵素分解は、様々な産業用酵素により補助される。第１の休止中に、プロテアーゼ（例えばＮｅｕｔｒａｓｅ（登録商標）、Ｎｏｖｏｚｙｍｅｓ社、１〜５ｇ／ｋｇ使用済み穀物の濃度で）を添加してよい。添加は、製造プロセス中に４５℃にて、または使用済み穀物のマッシュインの開始時に行われる。その後、グルカナーゼおよび／またはキシラナーゼを添加してよく、別の代用物として、プルラナーゼ（グルコシダーゼ）を使用してよい（例えばＵｌｔｒａｆｌｏ（登録商標）ＭＡＸ、Ｎｏｖｏｚｙｍｅｓ社、グルカナーゼおよびキシラナーゼの酵素混合物、０．０５〜０．３ｇ／ｋｇ使用済み穀物の濃度で、４５〜７５℃にて添加され（図２、第１および第２の休止）、また場合により別の代用物として、プルラナーゼ（グルコシダーゼ）、例えばＰｒｏｍｏｚｙｍｅ（登録商標）ＢｒｅｗＱ、Ｎｏｖｏｚｙｍｅｓ社も、０．０１〜１ｇ／ｋｇ使用済み穀物の濃度で、４５〜７５℃にて添加される（図２、第１および第２の休止））。以下の酵素の添加は、５℃での冷却中または冷却後で、エンドプロテアーゼ（例えばＤＳＭ社の酵素Ｂｒｅｗｅｒｓ Ｃｌａｒｅｘ^ＴＭ（商標））を用いて、２〜１０ｇ／ｈＬマッシング液の濃度で行われる。第３の酵素処理は、およそ５℃にて８〜１２時間進められる（図２、第３の休止）。

マッシング手順：
例として、図３で示されているマッシング手順は、適切なグリスト（表１）および生成されたマッシング液を用いて適用される。提示されているマッシング手順は、好ましい選択肢である。休止およびその保持時間は変動させてよく、収率を増加させるために追加の休止を適用してよい。

ロータリングおよび煮沸：
ロータリングは、「ケトルに一杯」で終了する。その後、少量のホップまたはホップが無添加の麦汁を１００℃にて６０分間煮沸する（５０分間の煮沸時間が好ましく、抽出物を調整するために６０分間より長い煮沸時間も可能であるが、フレーバー安定性の低下につながる）。抽出物は、望ましい甘みおよび芳醇性に応じて、６〜１２％ＧＶに調整する。スポーツ用飲料を生成するための標準的方法に関して、抽出物を６．５から８．０％の間に設定した。

機能性糖（例えばイソマルツロース（Ｐａｌａｔｉｎｏｓｅ（商標））、Ｖｉｔａｌｏｓｅ（登録商標）（８０％トレハルロース））を適用する追加の代用物に関しては、抽出物は、２．０〜１２．０％ＧＶの間で調整される。機能性炭水化物は、ワールプールの休止または冷却および発酵の終わりに添加される。したがって、これにより、文献［２］に従った発酵（例えばＳＯ_２形成）中、機能性炭水化物の有益な効果の利点が得られる。しかし、製造プロセス中に、機能性炭水化物を遅くに、または早くに添加することも同様に可能である。

このスポーツ用飲料のあらゆる改変に関して、麦汁の酸性化は、望ましい量の乳酸およびｐＨ値の調整に必要である。乳酸菌、具体的にはＬａｃｔｏｂａｃｉｌｌｕｓ ｐｌａｎｔａｒｕｍ ２１０およびＬａｃｔｏｂａｃｉｌｌｕｓ ｐｌａｎｔａｒｕｍ Ｂ１と、煮沸中に、発酵させた麦汁を添加して（好ましくは煮沸時間の２０〜３０分後）、元の麦汁のｐＨ値に設定する。望ましいｐＨ値を達成するために単純化した方法は、合成Ｌ＋乳酸（単数または複数）の麦汁への、煮沸中、発酵の前または後での添加である。

麦汁は、１０〜３０分間ワールプールしたままにし、その後、麦汁を１０℃に冷却する。発酵を、定義した生成パラメータに従って故意に終了し、熟成プロセスを後に続ける。

発酵：
麦芽（１００％）または麦芽−オオムギ麦汁の発酵に関して、飲料の多様なフレーバーを達成するために、異なる酵母株を適用する。Ｓａｃｃｈａｒｏｍｙｃｏｄｅｓ ｌｕｄｗｉｇｉｉ、具体的にはＳａｃｃｈａｒｏｍｙｃｏｄｅｓ ｓｐ．ＴＫ６７およびＳａｃｃｈａｒｏｍｙｃｏｄｅｓ ｓｐ．ＴＫ７７のマルトース陰性酵母株は、アルコールの生成が少なく、有機酸および果実エステルの生成が多いため好ましくは使用される。

コールドコンタクト法、または０．５体積％を下回るアルコール含有量での発酵の停止により、酵母株Ｓａｃｃｈａｒｏｍｙｃｅｓ ｃｅｒｅｖｉｓｉａｅ Ｓａｆｌａｇｅｒ Ｓ−２３ （Ｆｅｒｍｅｎｔｉｓ Ｄｉｖｉｓｉｏｎ ｏｆ Ｓ．Ｉ．Ｌｅｓａｆｆｒｅ、Ｆｒａｎｃｅから入手可、例えばｗｗｗ．ｆｅｒｍｅｎｔｉｓ．ｃｏｍ／ｗｐ−ｃｏｎｔｅｎｔ／ｕｐｌｏａｄｓ／２０１２／０２／ＳＦＧ＿Ｓ２３．ｐｄｆを参照されたい）またはＳａｃｃｈａｒｏｍｙｃｅｓ ｐａｓｔｏｒｉａｎｕｓ ＨＥＢＲＵ［２］が適用可能である。

機能性炭水化物（例えばイソマルツロース（Ｐａｌａｔｉｎｏｓｅ（商標））、Ｖｉｔａｌｏｓｅ（登録商標）等）が使用された場合、抽出物の含有量はそれぞれ上昇する。発酵は、約０．７〜０．８％ＧＶ、４．０〜４．６のｐＨ値の抽出物の分解後に終了する。
別々の乳酸発酵の条件：
ｐＨ値がｐＨ３．１〜３．４の範囲に達すると発酵は終了する。

標準レシピに関して、０．１３ｍＬ乳酸／飲料１００ｍＬを添加する。基本的に、乳酸の添加は、後でアロマをブレンドすることを考慮に入れると０．０６〜０．１６ｍＬ乳酸／飲料１００ｍＬの範囲で調整されなければならない（例えばレモンフレーバーとブレンドするステップにより、乳酸の添加は抑えられる）。

分析管理の後で、ＮａＣｌの含有量は、場合により、ＮａＣｌを添加することで調整されなければならない。目標値最小２５ｍｍｏｌ／Ｌ。

飲料（追加のフレーバーなし）またはフレーバー付けした飲料は、キャンドルフィルタを用いて濾過し、その後数日間炭酸化する。十分な炭酸化の後で、飲料をボトリングし、低温殺菌する。生成されたスポーツ用飲料は、＜０．５体積％のアルコール含有量を有し、したがって、アルコールを含まないと公表できる。

ブレンド：
発酵が完了した後で、成熟を後に続ける。次の加工ステップは、主に濾過前に、フレーバー（レモン、モモ、リンゴ、ザクロ、ショウガ、パイナップル等）およびビタミン（例えばアスコルビン酸８０ｍｇ／Ｌまで→標準レシピ濃度のアスコルビン酸２０〜２５ｍｇ／Ｌ）とブレンドするステップである。濾過後、またはボトリングおよび低温殺菌前のブレンドも可能である。この場合、一部のフレーバー、例えばショウガフレーバーが、飲料に濁りの形成を引き起こすことを考慮しなければならない。そのようなフレーバーに関しては、濾過の前のブレンドが有利である。

炭酸化、ボトリング、低温殺菌：
濾過およびブレンド後、スポーツ用飲料を炭酸化する。十分な炭酸化の後で、これをボトリングし、少なくとも２５低温殺菌単位まで低温殺菌する。

生成されたスポーツ用飲料は、＜０．５体積％のアルコール含有量を有し、したがって、アルコールを含まないと公表できる。

以下の実施例および図は、本発明を例証するが、それらに限定されない。

図１は、イソマルツロース（青色）と比較した、スクロース（灰色）（グルコースと同様）の取り込み中の血中グルコースの増加を示す図である［１］。

図２は、使用済み穀物の酵素分解のための好ましい熱処理、および、スポーツ用飲料を生成するためのマッシング液の調製の例を示す図である。

図３は、予め生成されたタンパク質が豊富なマッシング液を使用する、スポーツ用飲料を生成するための、マッシング手順の例を示す図である。

図４は、実施例１の試行における４時間の観察期間に続く合計の尿体積を示す図である。

図５は、実施例１の試行における４時間の観察期間を通じて、１時間ごとに生成された尿体積を示す図である。

図６は、実施例１の試行における４時間の観察期間を通じてボディマスの変化により計算した正味のボディマスバランスを示す図である。

図７は、実施例１の試行における４時間の観察期間を通じての、呼気アルコール濃度を示す図である。

図８は、実施例１の試行を通じての、平均血漿浸透圧を示す図である。

（実施例１）
本発明のスポーツ用飲料と、市販のスポーツ用飲料と、市販のミッドストレングスビールとの間の実験試行および比較

１．方法
１．１参加者
１１名の健常なレクリエーション活動を行う男性［２９．０±６．９歳、１７６±４ｃｍ、７５．５±７．９ｋｇ；値は平均±ＳＤ］が、プロトタイプ試験における参加者として、参加を志願した。参加者は、全員非喫煙者であり、試験３カ月前に報告されている平均の習慣的アルコール摂取量は、２．５〜１５０ｇ・週^−１であった。すべての参加者は、文書によるインフォームドコンセントを行う前に、本試験の性質および考えられる危険性について十分に告知を受けた。検査は、機関内Ｈｕｍａｎ Ｒｅｓｅａｒｃｈ Ｅｔｈｉｃｓ Ｃｏｍｍｉｔｔｅｅ ｏｆ Ｇｒｉｆｆｉｔｈ Ｈｅａｌｔｈ Ｉｎｓｔｉｔｕｔｅ、Ｇｒｉｆｆｉｔｈ Ｕｎｉｖｅｒｓｉｔｙ、Ｎａｔｈａｎ、Ｑｕｅｅｎｓｌａｎｄ、Ａｕｓｔｒａｌｉａの承認を受けた。

１．２ 実験計画
参加者は、研究室に３回通わせ、各試行の前に食事および運動を標準化した。実験試行は、運動により誘導される体重減少（目標２．０％ボディマス）、続いて、以下のいずれかを含有する試験飲料の消費からなる。
１）市販の炭水化物電解質飲料
Ｐｏｗｅｒａｄｅ（登録商標）
０％ ＡＢＶ、１１１ｋＪ・１００ｍＬ^−１、７．０ｇ・１００ｍＬ^−１ ＣＨＯ、１５ｍｍｏｌ．Ｌ^−１ Ｎａ^＋、
２）ミッドストレングスビール
ＸＸＸＸ Ｇｏｌｄ（登録商標）
３．５％ ＡＢＶ、１２１ｋＪ・１００ｍＬ^−１、１．９ｇ・１００ｍＬ^−１ ＣＨＯ、約３ｍｍｏｌ．Ｌ^−１ Ｎａ^＋（季節により多少変動することがある）、または
３）プロトタイプビール（すなわち本発明によるスポーツ用飲料）
プロトタイプ
０．５％ ＡＢＶ、９５ｋＪ・１００ｍＬ^−１、４．６ｇ・１００ｍＬ^−１ ＣＨＯ、５．３ｇ・Ｌ^−１タンパク質、２２ ｍｍｏｌ．Ｌ^−１ Ｎａ^＋

各試行における飲料の合計体積は、運動中のボディマス損失の１５０％に相当し、１時間にわたって消費された。飲料処置の順序は、不完全ラテン方格法を使用してランダム化した。正味の体液バランス、尿生成、呼気アルコール濃度、血漿浸透圧、胃腸耐性の血液学的および主観的評定の測定を、後続の４時間の休止期間にわたって、従属変数として収集した。

１．３ 運動および食事の標準化
実験試行は、少なくとも７日間離し、安定な研究室環境（１９±２℃、約５５％相対湿度）で、当日の同一の時間に実施した。各実験の前に、アルコールの消費を４８時間控え、カフェインを含有する物質を１２時間控えるよう参加者に指示した。参加者に、各試行の前に激しい運動を２４時間控えるようにも求め、いかなる軽い運動も実験試行の前日に１２００時間までで完了するようにした。最終的に、参加者は１日を通じて水分の飲用を促されたが、試行前夜の２１００時間から食品および水分の消費をやめるように指示された。食品および運動日記を使用して、最初の試行の前に食事／運動習慣を記録し、次いで、後続の試行の前にこうした行動を繰り返すことを促した。研究室に到着次第（０６００時間）、対象に、試行前の食事および運動の手順を遵守について口頭で確認させ、および呼気アルコール遵守のチェック（Ａｌｃｏｌｉｚｅｒ Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｉｅｓ Ｉｎｃ、Ｂｒｉｓｂａｎｅ、Ａｕｓｔｒａｌｉａ）および尿比重（Ｕ_ＳＧ）の測定に着手した。Ｕ_ＳＧの記録が＞１．０２の場合、Ｕ_ＳＧ≦１．０２が確保されるまで、対象に少量の水（５００〜１０００ｍＬの範囲）を消費するよう求めた。次いで、果実パン、ジャムおよびリンゴジュースからなる標準朝食を供給して確認したところ、朝食は、およそ３０ｋＪ×ボディマスｋｇ^−１のエネルギー、１ｇ×ボディマスｋｇ^−１の炭水化物、３．２ｍｇ×ボディマスｋｇ^−１のナトリウムおよび１２５ｍＬの水分を備えていた。朝食は、後続の５〜６時間の試験期間で、参加者にいくらかの食品を付与するが、水分およびナトリウム摂取を最小限に留めるように設計した。

１．４ 実験的プロトコール
朝食に続いて、３０分間の休止期間を設けてから、参加者に、できるだけ完全に膀胱を空にし、１０ｇ単位まで較正した電子はかり（ＡＮＤ Ｍｅｒｃｕｒｙ ＤＸ６０００）を使用して裸でのボディマスを測定するように指示した。次いで、参加者に、サイクリング中に熱を上昇させ、その後発汗するように設計した防寒服を着用させて、運動を開始させた。運動強度は、最初に、対象のボディマスを２％減少させることを目的とした、対象の最大負荷量の６０％に設定した。脱衣の前に４５分間サイクリングさせた最初の試行対象に関しては、タオルを用いて乾燥させ、裸でのボディマスを量った。このときから、運動強度を自己選択させた。後続の裸でのボディマス測定を、対象の最初のボディマスの約１．８％が減少するまで一定の間隔で行い、その時点で対象にサイクリングを止めさせて、クールダウン中に残りの質量の減少が起きるようにした。後続のすべての試行中に、参加者に、最初の試行内で確立された同一の強度を使用して、合計の運動時間より約１０分間少なく運動させてから、最初の裸でのボディマスを収集した。約１．８％のボディマス欠損が達成されなかった場合、参加者は、この目標に達するまで運動を続けるように指示された。運動フェーズの後で、参加者に冷たいシャワーを浴びさせ、涼しい環境へ戻し、休止させるために、３０分間の休止期間を置いた。この期間の完了時に、最終的な裸でのボディマスを量って、補液フェーズ中の消費に必要とされる流体の体積を決定した。

次の６０分間にわたって、対象に、補液飲料の１つを服用させた。飲料の全体の体積は、ボディマスの変化の１５０％に相当し、４等分に分けられ、そのそれぞれを１５分間の期間にわたって消費させた。すべての飲料アリコートは、同一の冷蔵庫から、冷えた状態で（約４℃）直ちに供される。後続の４時間の観察期間に関しては、参加者を研究室内に留まらせ、不可欠な移動を除いて着席させた。

１．５ 試験飲料の調製
Ｐｏｗｅｒａｄｅ（登録商標）（即時飲用可）およびＸＸＸＸ Ｇｏｌｄ（登録商標）の市販の飲料は、同時に購入して、生成中の追加成分および／または異なる成分の影響を最小限に留めた。

プロトタイプ飲料は、Ｔｅｃｈｎｉｓｃｈｅ Ｕｎｉｖｅｒｓｉｔａｔ Ｂｅｒｌｉｎにより製造され、これは、以下の特性を有する本発明によるスポーツ用飲料である：
０．５％ ＡＢＶ（すなわちアルコール含有量）、
９５ｋＪ・１００ｍＬ^−１、
４．６ｇ・１００ｍＬ^−１ ＣＨＯ（すなわち炭水化物含有量）、
５．３ｇ・Ｌ^−１ タンパク質、
２２ｍｍｏｌ Ｌ^−１ Ｎａ^＋

１．６主観的測度（結果示さず）
試験の補液フェーズ中にアンケートを実施して、異なる飲料の嗜好性および胃腸（ＧＩ）症状を調べた。嗜好性アンケートは、４つの飲料アリコートの２番目および最後で執り行い、このアンケートは、全体の爽やかさ、塩味、甘味および苦味の評定からなる。ＧＩアンケートは、最初の飲料（ベースライン）の前、２番目および最後の飲用の１５分後、ならびに観察期間が終わるまで１時間間隔で実施した。参加者に、のどの渇き、充足、空腹、活力、疲労、覚醒および口腔乾燥の感覚を評定付けするように求めた。すべての測定は、ノートパソコンを使用して行われる「まったくない」から「多い」までの、１００ｍｍ視覚アナログ尺度（ＶＡＳ）で、実施した［９］。

１．７体液バランスおよび呼気アルコールの測定
飲用の開始から観察期間の終了までの期間（すなわち合計５時間）における、蓄積した尿排出量の合計から、総尿排泄を計算した。参加者に、観察期間を通じて必要に応じて放尿を許可し、計量済み容器に尿を収集した。要求された排尿に従って、この５時間の期間を通じて、各時間の終了時に、１時間ごとに尿排出量を計算した。正味の体液バランスを、最初のボディマスからボディマス（排尿後）を引くことにより計算した。この非侵襲的なパラメータは、急激な期間にわたって使用される場合、尿排泄、発汗および他の不感蒸泄を考慮し、完全な水和状態の値に達することが示される［１０］。

製造者により較正されたばかりの警察グレードのＡｌｃｏｌｉｚｅｒ ＬＥブレサライザー（Ａｌｃｏｌｉｚｅｒ Ｐｔｙ Ｌｔｄ．、Ｂｒｉｓｂａｎｅ、ＱＬＤ、Ａｕｓｔｒａｌｉａ）を使用して呼気アルコール濃度（ＢｒＡＣ）を分析した。ブレサライザーの測定を全２回行い、読み取り値が≧０．００５％異なれば３回目の測定を記録した。測定を平均化して、ＢｒＡＣの最終評価を得た。本発明者らの研究室からの以前の研究では、ブレサライザーに対する試行間変動係数は、２．５％であることが指し示されている［１１］。参加者には、全体の試験が完了した後までＢｒＡＣ測定について告知しなかった。記載されているように、最初の呼気アルコール試料を利用して、アルコール節制期間が完了したと研究室に報告されている参加者を確認した。第２の呼気アルコール試料は、補液フェーズ完了の１５分後に用いた。この短い期間は、口腔内に留まる恐れがあるアルコールの混入を避けるために使用した。観察期間を通じて、さらなる呼気試料を１、２、３および４時間で収集した。結果は百分率として表した。

１．８ 血液測定（血液レオロジー法を除外）
血漿浸透圧を決定するための血液試料を、運動直前に、運動直後に、次いで観察期間の１時間および４時間で、静脈穿刺により収集した。血液試料を、直ちにＥＤＴＡチューブ中にデカンテーションしてから、３０００ｒｐｍで１０分間４℃にて遠心分離（Ｓｉｇｍａ ３Ｋ１０）にかけた。次いで、浸透圧（Ｏｓｍｏｍａｔ ０３０、Ｇｏｎｏｔｅｃ ＧｍｂＨ、Ｇｅｒｍａｎｙ）を決定するために、生じた血漿を抽出した。

１．９ 統計解析
ＳＰＳＳ Ｗｉｎｄｏｗｓ（登録商標）用、Ｖｅｒｓｉｏｎ ２２ （ＳＰＳＳ Ｉｎｃ．、Ｃｈｉｃａｇｏ、ＩＬ）を使用して、すべての統計的手順を行った。一元配置反復測定分散分析を使用して、初期の体重、ボディマス変化の百分率、運動時間および合計の尿体積に関して、試行の間における何らかの変動を決定した。二元（処置および時間）配置反復測定分散分析を使用して、１時間ごとの尿の体積、正味の体液バランス、血漿浸透圧および主観的なアンケートの評定を比較した。すべての有意なＦ比に関して、ポストホック分析（ＬＳＤ）を行った。Ｐ≦０．０５である場合は、有意差が認められた。すべてのデータは、平均±ＳＤとして報告されている。

２．結果
２．１ 標準化手順および運動により誘導される脱水
すべての参加者を研究室に到着させ、試行前の食事および運動管理条件の遵守について報告させた。参加者に、検出可能な呼気アルコールなしで各試行を始めさせた。参加者の、運動前の最初のボディマスは、試行間で類似していた（Ｐｏｗｅｒａｄｅ＝７５．６±８．０ｋｇ、プロトタイプ＝７５．６±８．０ｋｇ、ミッドストレングス＝７５．３±８．１ｋｇ、すべてｐ＞０．０５）。参加者は、３つの条件のそれぞれで、運動プロトコール後の水分補給不足の類似した相対レベルを達成するのに成功した（Ｐｏｗｅｒａｄｅ＝２．１２±０．１％、プロトタイプ＝２．０６±０．２％、ミッドストレングス＝２．１１±０．３％、すべてｐ＞０．０５）。さらに、脱水を誘導するのに必要とされる平均運動時間は、試行間で異なっていなかった（Ｐｏｗｅｒａｄｅ＝６９±８分、プロトタイプ＝６４±１４分、ミッドストレングス＝６３±１３、すべてｐ＞０．０５）。

２．２ 飲料およびアルコールの消費
消費された飲料の体積は、参加者の初期体重および水分補給不足の程度に従って、参加者の間で変動した。消費された飲料の平均体積は、試行間で異なっていなかった（Ｐｏｗｅｒａｄｅ＝２．４０±０．３２ｌ、プロトタイプ＝２．３４±０．３２ｌ、ミッドストレングス＝２．３９±０．４３ｌ、すべてｐ＞０．０５）。これは、ビールの消費を伴う試行での、約１０ｇ（プロトタイプ）、約６５ｇ（ミッドストレングス）のアルコール摂取に等しい。１０回（５回はプロトタイプ、および５回はミッドストレングス試行）の参加者は、割り振られた（１時間）飲用期間内に、必要とされる飲料の体積を消費することができなかった。嘔吐を避けるために、参加者に、最後の飲料アリコートの飲用する速度を遅くさせるよう促した。これにもかかわらず、試行間で、飲用速度に関して統計的な差は観察されなかった（Ｐｏｗｅｒａｄｅ＝６０±０分、プロトタイプ＝６７±１１分、ミッドストレングス＝６６±９分、すべてｐ＞０．０５）。

２．３ 尿体積および体液バランス
各試行に対する合計の尿体積は、図４で示されており、各試行に対する１時間ごとに生成された尿の体積は図５で示されている。処置に対する有意な主な効果、Ｆ（２、２０）＝７．５１；ｐ＝０．００４、時間、Ｆ（３、３０）＝３１．８７；ｐ＜０．００１、および時間×処置相互反応、Ｆ（６、６０）＝５．１２；ｐ ｐ＜０．００１が、１時間ごとの尿生成について観察された。有意により高い１時間ごとの尿体積が、Ｐｏｗｅｒａｄｅ試行と比較して、プロトタイプおよびミッドストレングス試行で、観察期間の最初の１時間中に観察された（Ｐｏｗｅｒａｄｅ＝５４２±１５９ｍｌ、プロトタイプ＝６９５±３２１ｍｌ、ミッドストレングス＝８７７±３２０ｍｌ、Ｐｏｗｅｒａｄｅ−プロトタイプｐ＝０．０４、Ｐｏｗｅｒａｄｅ−ミッドストレングス、ｐ＜０．０１）。次の１時間にわたって、プロトタイプ試行における尿生成は減少し、他の試行より有意に低くなった（Ｐｏｗｅｒａｄｅ＝６０８±２１９ｍｌ、プロトタイプ＝３５５±１１１ｍｌ、ミッドストレングス＝６７７±２８０ｍｌ、Ｐｏｗｅｒａｄｅ−プロトタイプｐ＜０．０１、プロトタイプ−ミッドストレングス ｐ＜０．０１）。試行の間の１時間ごとの尿生成において、さらなる差は明白にならなかった。

各試行に対する正味のボディマスバランス値は、図６に示されている。すべての実験的処置は、参加者が、運動前の値に対して体液バランスが負の状態で終えた（Ｐｏｗｅｒａｄｅ＝−１．０４±０．４５ｋｇ、プロトタイプ＝−０．９５±０．３７ｋｇおよびミッドストレングス＝−１．６４±０．５９ｋｇ）。処置に対する有意な主な効果、Ｆ（２，２０）＝１１．５７；ｐ＜０．００１、時間、Ｆ（６，６０）＝１２５．５７；ｐ＜０．００１、および時間×処置相互反応、Ｆ（１２，１２０）＝８．５２；ｐ＜０．００１が、正味のボディマスバランスについて観察された。

１時間のドリンク消費後に、有意に改善した正味のボディマスバランスが、ミッドストレングス試行と比較して、Ｐｏｗｅｒａｄｅおよびプロトタイプの試行で起こった。この差は、観察期間が完了するまで変わらなかった（観察期間の終わりでの、Ｐｏｗｅｒａｄｅ−ミッドストレングスおよびプロトタイプ−ミッドストレングスはいずれも、ｐ＜０．０１）。これらの差は、大部分は、Ｐｏｗｅｒａｄｅおよびプロトタイプビール（Ｐｏｗｅｒａｄｅ＝１５６４±３５６ｍＬ、プロトタイプ＝１４２５±３２４ｍＬおよびミッドストレングス＝２０９９±７１６ｍＬの試行（Ｐｏｗｅｒａｄｅ−ミッドストレングス、ｐ＝０．０２、プロトタイプ−ミッドストレングス、ｐ＝０．０２））の消費後に観察された、より少ない合計の尿排出量によって説明され得る。正味のボディマスバランスに関して、いかなる時点でもＰｏｗｅｒａｄｅおよびプロトタイプの間で、統計的な差は観察されなかった。

２．４ 呼気アルコール濃度
すべての試行に対する平均呼気アルコール測定は、図７で示されている。検出可能な呼気アルコール値は、プロトタイプ試行で記録しなかった。ミッドストレングス試行の飲用中止後１５分で、ピーク呼気アルコール値を記録した。

２．５ 血漿浸透圧
血漿浸透圧の測定は、図８で示されている。血漿浸透圧は、時間または飲料処置のいずれにも影響を受けなかった。

結論
この検査に使用されるプロトタイプビールは、市販の炭水化物−電解質（スポーツドリンク）飲料と同等の運動後の水分回復能力を示した。運動により誘導される発汗を補う際に、プロトタイプ飲料およびスポーツドリンクは、いずれも、ミッドストレングス（３．５％ ＡＢＶ）の市販のビールよりも有効である。

上述の説明、特許請求の範囲および／または添付の図面で開示されている特徴は、その両方を別々に、およびそれらの任意の組合せで、本発明を実現するための、それらの多様な形態の材料であり得る。
参考文献

Claims (15)

1. 約１．２体積％未満、好ましくは０．５体積％未満のアルコール含有量を有するスポーツ用飲料を生成するための方法であって、
   以下のステップ：
   （ｉ）麦芽および／または未製麦穀物を準備するステップ；
   （ｉｉ）使用済み穀物から生成されたマッシング液を準備するステップ；
   （ｉｉｉ）前記麦芽および前記マッシング液を加工して、麦汁を得るステップ；
   （ｉｖ）酵母、好ましくはマルトース陰性酵母を使用することにより、前記麦汁を発酵させるステップ；
   （ｖ）任意選択で、フレーバー（単数または複数）および／またはビタミン（単数または複数）とブレンドするステップ；ならびに
   （ｖｉ）任意選択で、糖（単数または複数）を添加するステップ
   を含む、方法。
2. 前記麦芽が：
   （ａ）麦芽、好ましくは１００％、または
   （ｂ）麦芽およびオオムギ（合わせて１００％）
   例えば麦芽約５０から約１００％、
   オオムギ約０から約５０％、
   （ｃ）任意選択で、（ａ）もしくは（ｂ）に加えて、特殊麦芽、例えば有色麦芽、フレーバー麦芽、ミュンヘン麦芽、メラノイジン麦芽、約０から約１００％
   ならびに／または
   焙煎麦芽および／もしくは焙煎オオムギ、例えば約０から約２０％
   を含み、または含有し、（ａ）＋（ｃ）＝１００％または（ｂ）＋（ｃ）＝１００％である、請求項１に記載の方法。
3. 前記未製麦穀物が、オオムギ、コムギ、ライムギ、トウモロコシまたはそれらの組合せ、好ましくはオオムギである、請求項１または２に記載の方法。
4. 使用済み穀物から生成され、ステップ（ｉｉ）で準備された前記マッシング液が、高タンパク質のマッシング液であり、
   前記マッシング液の前記生成が、前記使用済み穀物に含有されているタンパク質を抽出および／または可溶化するステップを含み、
   前記使用済み穀物が、好ましくは、オオムギ、コムギ、ライムギ、トウモロコシまたはそれらの組合せ、より好ましくはオオムギである、
   請求項１から３のいずれか一項に記載の方法。
5. 前記使用済み穀物に含有されているタンパク質を抽出および／または可溶化する前記ステップが、
   （ａ）前記使用済み穀物を機械的に粉砕すること、
   （ｂ）機械的に破壊された前記使用済み穀物と醸造液とを、好ましくは１：１から１：１．５（使用済み穀物［ｋｇ］：水［Ｌ］）の比で、混合すること、
   （ｃ）好ましくは、例えばいくつかの休止、
   （１）例えば約４５℃にて約６０分間の第１の休止、
   （２）例えば、約７５℃まで約３０分間の加熱後、約７５℃にて約６０分間の第２の休止、
   （３）任意選択で、例えば約６６℃での、および／または約５℃から約３０℃の間のさらなる休止（単数または複数）、
   （４）任意選択で、例えば約２０から約３０℃まで、または約５℃までの冷却
   を含む、例えば熱処理により酵素分解すること
   を含む、請求項４に記載の方法。
6. ステップ（ｃ）中、例えば熱処理における前記休止（単数または複数）中の産業用酵素の添加を含み、
   前記産業用酵素が、好ましくは、以下
   − 例えば、前記第１の休止（１）中に、約１から５ｇ／ｋｇ使用済み穀物の濃度で、約４５℃にて添加されるプロテアーゼ；
   − 例えば、前記第１の休止（１）中および／または第２の休止（２）中に、約０．０５から０．３ｇ／ｋｇ使用済み穀物の濃度で、約４５℃から約７５℃にて添加されるグルカナーゼおよび／またはキシラナーゼ；
   − 例えば、前記第１の休止（１）中および／または第２の休止（２）中に、約０．０１から１ｇ／ｋｇ使用済み穀物の濃度で、約４５℃から約７５℃にて添加されるプルラナーゼ（グルコシダーゼ）；
   − 例えば、５℃での冷却（４）中またはその後で、約２から１０ｇ／ｈＬマッシング液の濃度で、約５℃にて約８から１２時間添加されるエンドプロテアーゼ
   の少なくとも１つである、請求項５に記載の方法。
7. ステップ（ｉｉｉ）が、グリスト、および例えば熱処理により生成された前記マッシング液を用いてマッシングすること
   を含み、
   前記熱処理が、好ましくは、いくつかの休止、例えば、
   （１）例えば約４５℃にて、約２０分間の第１の休止、
   （２）例えば約６６℃までの約２０分間の加熱後、約６６℃にて約２０分間の第２の休止、
   （３）例えば約７５℃までの約１０分間の加熱後、約７５℃にて約２０分間の第３の休止
   を含み、その後、例えば、約７８℃までの約３分間の加熱がもう一度続く、
   請求項１から６のいずれか一項に記載の方法。
8. ステップ（ｉｉｉ）が、前記麦汁をロータリングおよび煮沸することを含み、
   好ましくは、前記麦汁の前記煮沸が、例えば約１００℃にて約５０分間、または約６０分間またはそれ超までであり、
   および／または、前記麦汁の前記煮沸が、少量のホップを伴い、もしくはいかなる量のホップも伴わず、好ましくは約０から約２０ＩＢＵの苦味に相当する量のホップを伴い、
   好ましくは、煮沸後の前記麦汁が、好ましくは約１０℃に冷却される、請求項１から７のいずれか一項に記載の方法。
9. ステップ（ｉｖ）における前記発酵のための前記酵母が、
   − マルトース陰性酵母、好ましくはＳａｃｃｈａｒｏｍｙｃｏｄｅｓ ｌｕｄｗｉｇｉｉ、より好ましくはＳａｃｃｈａｒｏｍｙｃｏｄｅｓ ｓｐ．ＴＫ６７およびＳａｃｃｈａｒｏｍｙｃｏｄｅｓ ｓｐ．ＴＫ７７の酵母、
   − Ｓａｃｃｈａｒｏｍｙｃｅｓ ｃｅｒｅｖｉｓｉａｅ（Ｓａｆｌａｇｅｒ Ｓ−２３）またはＳａｃｃｈａｒｏｍｙｃｅｓ ｐａｓｔｏｒｉａｎｕｓ ＨＥＢＲＵから選択される、請求項１から８のいずれか一項に記載の方法。
10. ステップ（ｉｉｉ）が、前記麦汁を酸性化させる、および／またはｐＨを調整することを含み、
    好ましくは、発酵させた麦汁を、より好ましくは麦汁の煮沸中に添加し
    前記発酵させた麦汁は、乳酸菌、好ましくはＬａｃｔｏｂａｃｉｌｌｕｓ ｐｌａｎｔａｒｕｍ ２１０およびＬａｃｔｏｂａｃｉｌｌｕｓ ｐｌａｎｔａｒｕｍ Ｂ１を用いた別々の／並行した発酵ステップ（ｉｖ）’で得られたものであり、
    かつ／または、前記酸性化が、好ましくは（合成）Ｌ＋乳酸（単数または複数）の添加を、より好ましくは麦汁の煮沸中、または発酵の前もしくは後で含む、請求項１から９のいずれか一項に記載の方法。
11. ステップ（ｖ）の前記ブレンドするステップが：
    濾過の前、最中もしくは後で、または
    ボトリングおよび低温殺菌の前に実行され、
    好ましくは、前記フレーバー（単数または複数）が、レモン、リンゴ、ザクロ、ショウガ、パイナップル、エルダー、ラズベリー、ルバーブ、イチゴ、パッションフルーツもしくはそれらの組合せから選択され、ならびに／または、前記ビタミン（単数または複数）が、アスコルビン酸、ビタミンＥ、ビタミンＢ複合体（例えばＢ、Ｂ１２複合体）、ビタミンＤもしくはそれらの組合せから選択される、前述の請求項のいずれか一項に記載の方法。
12. ステップ（ｖｉ）の前記糖（単数または複数）を添加するステップが：
    ワールプールの休止の終わり（麦汁の煮沸後）に、または
    冷却および発酵の前に実行され、
    好ましくは、前記糖（単数または複数）が、非発酵性糖（単数または複数）、例えばイソマルツロース（例えば６％まで、好ましくは約２から約４％添加）、トレハルロース、ポリデキストロース、マルトデキストリンまたは組合せから選択され、
    かつ／または、ＮａＣｌの含有量を管理することを含み、
    任意選択で、ＮａＣｌを、好ましくは少なくとも約２５ｍｍｏｌ／Ｌの最終含有量まで添加すること、
    かつ／または、さらなるタンパク質（単数または複数）、例えばダイズタンパク質、コムギタンパク質、乳タンパク質または他の天然の植物源、例えばライムギ、オートムギ、インゲンマメ、エンドウマメ、キノア、アマランサスからのタンパク質（単数または複数）を添加することを含み；
    かつ／または、濾過（例えばキャンドルフィルタを用いて）、炭酸化（例えば数日間）、ボトリングおよび低温殺菌することをさらに含む、前述の請求項のいずれか一項に記載の方法。
13. 請求項１から１２のいずれか一項に記載の方法により得られたまたは生成されたスポーツ用飲料であって、
    好ましくは、以下：
    − 約１．２体積％未満、好ましくは０．５体積％未満のアルコール含有量、
    − 少なくとも約２０ｍｍｏｌ／ＬのＮａＣｌ含有量；
    − 任意選択で、さらなるタンパク質（単数または複数）、例えばダイズタンパク質、コムギタンパク質、乳タンパク質または他の天然の植物源、例えばライムギ、オートムギ、インゲンマメ、エンドウマメ、キノア、アマランサスからのタンパク質（単数または複数）を含有する、０．７５から１Ｌ当たり約５．５ｇから、０．７５から１Ｌ当たり約２５ｇのタンパク質含有量；
    − 任意選択で、非発酵性糖（単数または複数）、例えばイソマルツロース（ｉｓｏｍａｌｔｕｏｓｅ）、トレハルロース、ポリデキストロース、マルトデキストリンまたはそれらの組合せを含有する、約４５ｇ／Ｌから約６０ｇ／Ｌ（約４．５％から６％）の炭水化物含有量；
    − 任意選択で、フレーバー（単数または複数）および／またはビタミン（単数または複数）、例えばアスコルビン酸（例えば８０ｍｇ／Ｌまで、好ましくは約２０から２５ｍｇ／Ｌ）を含有することの少なくとも１つによって特徴付けられる、スポーツ用飲料。
14. 身体的またはスポーツ活動の前および／または後での、請求項１３に記載のスポーツ用飲料の使用。
15. 前記スポーツ用飲料が、身体的またはスポーツ活動の後で使用され、体の貯蔵炭水化物を補充すること、ならびに体に必要なタンパク質、ポリフェノール、必須アミノ酸、ビタミンおよび／もしくはミネラルを供給することにおいて役割を果たし、
    かつ／または、前記スポーツ用飲料が、成人、小児および青少年に向けたものである、請求項１４に記載の使用。