JP2018508825A - 投影された光のためのスペックル除去システム - Google Patents

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Abstract

プロジェクタによって表示面に投影された画像に見られるスペックルアーチファクトを低減することができる。一つ以上の光源によって照明された少なくとも一つの空間光変調器は、投影レンズによってスクリーンに結像することができる。偏向器サブシステムは、画像光が放出されるレンズに近接した像空間に提供することができる。この位置では、表示面の所与のフィールドポイントに向けられた画像光は収束するが、コリメートされたように見えることがある。偏向器サブシステムは、軸に沿って平面内で回転される傾斜光学プレートを含むことができる。偏向器サブシステムが時間的に回転されるにつれて、所与のフィールドポイントに向かう画像光は異なる光路を通り、少なくともスクリーンへの入射角を変化させることによって知覚されるスペックルを低減するために角度ダイバーシティを変化させる。

Description

関連出願への相互参照
本願は、2016年2月18日に出願され、「投影された画像光を修正するためのスペックル除去装置」と題する米国仮出願第62/117756号に優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
技術分野
本開示は、一般に、光学系に関し、より詳しくは、限定されることなく、ターゲット面へコヒーレントな又は部分的にコヒーレントな光を投影している間に生じるスペックルアーチファクトの視認性を低減することに関する。
レーザ投影技術は、特に緑色及び青色スペクトル帯域において、高コスト及び複雑なレーザ源から画像表示のための成熟したコスト競争力のあるオプションへと急速に進化している。レーザ投影から期待される潜在的な利点は、より大きな色域、より鮮やかな、飽和した明るい色、高コントラスト、及び低コスト光学系を含み、ますます実現されている。
しかしながら、スクリーンから反射するコヒーレント光の干渉によって引き起こされ、急速に変化する空間強度変動であるレーザースペックルアーチファクトの存在は、継続する課題である。特に、スペックルでは、入射コヒーレント光は、光の波長のオーダーで光学表面のランダムな粗さと相互作用する。光が反射するにつれて、粗さは、ランダム位相の副光源を生成し、それらは互いに干渉する。得られたランダムな強度変動は、スペックルノイズであり、画像の有効品質を低下させ、基本的に、特に高い周波数においてプロジェクタの有効解像度を妨げて低下させ得る「シマー効果」を生成する。レーザ以外の光源を使用するときにスペックルが発生することがあり得るが、コヒーレンス度が高いため、レーザが最も顕著な効果を与えることがある。
映画の場合、スペックルは、スクリーン面の光散乱特徴の干渉する多方向反射から発生する。スペックル低減のための戦略は、照明の空間的又は時間的コヒーレンスの修正、多数の無相関のスペックルパターンを互いに重ねること、又はその偏光状態を変更することを含んでいる。一つの方法は、表示スクリーンの振動又は振動運動を、知覚されるスペックルが大幅に低減され得る閾値速度を超える振動で提供することである。他の方法には、静的及び振動ディフューザ又は振動ファイバを使用することによって、又は照明又は画像光の経路の様々な光学部品を振動させることによって、レーザ照明のスペクトル線幅を広げ、空間コヒーレンスを低減することが含まれる。スペックルノイズを低減するためのいくつかのアプローチは、偏光ダイバーシティを増加させること、波長ダイバーシティを増加させること、(例えば動くディフューザを使用することによって)増加した角度ダイバーシティを提供すること、又は(例えばスクリーンの揺れによって)増加した空間ダイバーシティを提供することを含んでいる。典型的には、許容できるような低減されたスペックル視認性を達成するために、複数の技術が組み合わせて使用される。
一例として、トンプソンらによる「スペックル低減表示システム」と題する米国特許第5272473号は、コヒーレント光投影システムであって、音波でスクリーン振動を提供するためにトランスデューサが表示スクリーンに結合されたものを提供している。スクリーン振動は散乱体にわたる時間的な平均によってスペックルの視認性を低下させるので、時間、温度、及び位置についてのスクリーン張力の変化はスペックル低減の質を変化させ得る。
別の例として、チーらによる「レーザを用いた表示における画質の劣化を低減する装置」と題する米国特許第7116017号は、レーザとスクリーンとの間の光路に位置する軸方向に振動する鏡装置を提供している。鏡が軸方向に振動すると、光のスクリーンへの入射位置が変化し、スペックル視認性が低下させ、画質を向上させるように空間ダイバーシティが増加する。しかしながら、スクリーンにわたる画像の動きは、画像解像度を低下させる画像ディザも生成するかもしれない。
スペックル視認性を低下させるため表示面への入射光の空間的又は角度のダイバーシティを増加させる典型的な解決策も、顕著な画像解像度の損失を引き起こす。スペックルはレーザ投影システムにおいて繰り返される問題を提示するので、スペックル視認性を著しく低下させる改良されたスペックル補償機構が依然として需要があるが、それに伴う画質の低下も制限する。
一例では、スペックルアーチファクトを低減するためのシステムが提供される。このシステムは、光源と、レンズと、光軸を有する偏向器サブシステムとを含んでいる。光源は、少なくとも部分的にコヒーレントな光を放出するように構成されている。レンズは、光を収束光ビームとしてターゲット面の位置に向けて出射するように構成されている。偏向サブシステムは、レンズとターゲット面との間に設置可能である。偏向器サブシステムは、収束光ビームをターゲット面の位置に向かう角度方向に時間的に角度について偏向させるように、光軸について回転可能である光学素子を含んでいる。
別の例では、スペックルアーチファクトを低減するための装置が提供されている。この装置は、少なくとも一つの光学プレートと、ハウジングと、アクチュエータとを含んでいる。光学プレートは、光を透過させる内面及び外面を有している。内面及び外面は、くさび角だけ互いに非平行である。アクチュエータは、内面に入射し、外面から放出され、表示面の所定の位置に向けられる光ビームを角度について時間的に偏向させるように、光軸に平行な軸の周りにある回転速度で光学プレートを回転させるように構成されている。
別の例では、スペックルアーチファクトを低減する方法が提供されている。少なくとも部分的にコヒーレントな光は、レンズによって収束光ビームとしてターゲット面の位置に向けられる。収束光ビームは、角度方向についてターゲット面の位置に向かう収束を保ち、スペックルアーチファクトを低減するように、光軸を有する偏向器サブシステムにあって、光軸の周りに回転する光学素子によって、時間的に回転方向について角度方向が偏向される。
図1は、一実施例による屈折スペックル低減アセンブリを有する投影システムの一部を概略的に示している。 図2は、一実施例による屈折スペックル低減アセンブリを有する投影システムにおける単一色チャネルの例示的な発光スペクトルを示すグラフである。 図3は、別の実施例によるスペックルを低減するための屈折スペックル低減アセンブリを有する投影システムの一部を概略的に示している。 図4は、一例による屈折スペックル低減アセンブリを有する投影システムを含む映画館の上面図及び側面図を示している。 図5は、別の例による屈折スペックル低減アセンブリを有する投影システムの一部を概略的に示している。 図6は、一実施例による、それを通って伝播する画像光を有する投影レンズ及び屈折スペックル低減アセンブリの側面斜視図を示している。 図7は、一実施例による屈折スペックル低減アセンブリによって修正された表示面への画像光の入射の様相を示している。 図8は、一実施例による屈折スペックル低減アセンブリの一例を含むプロジェクタサブシステムの斜視図を示している。 図9は、一実施例によるメニスカス型屈折スペックル低減アセンブリの一例を概略的に示している。 図10は、一実施例による屈折スペックル低減アセンブリのための投影レンズ及び傾斜光学プレートを概略的に示している。 図11は、一実施例による屈折スペックル低減アセンブリの傾斜光学プレートの一例を通る光ビーム伝播の様相を示す図である。 図12は、一実施例による屈折スペックル低減アセンブリの傾斜光学プレートと組み合わせた投影レンズの断面図を示している。 図13は、一実施例による投影レンズのMTFによって測定された投影レンズの一例の画質性能を示すグラフである。 図14は、一実施例による屈折スペックル低減アセンブリによって提供された最小ディザの表面を有する投影を示している。 図15は、一実施例による屈折スペックル低減アセンブリの傾斜光学プレートの配置の詳細を示している。 図16は、一実施例による屈折スペックル低減アセンブリの傾斜光学プレートの側面斜視図を示している。 図17は、いくつかの実施例による屈折スペックル低減アセンブリの傾斜光学プレートについて図16の代替例を示している。 図18は、いくつかの実施例による屈折スペックル低減アセンブリの傾斜光学プレートについて図16の代替例を示している。 図19は、一実施例による屈折スペックル低減アセンブリによって提供されるスペックル低減の一例のチャートである。 図20は、一実施例による屈折スペックル低減アセンブリを設計するための工程の一例を示している。
以下の詳細な説明のために、特に示されていない、又は記載されていない要素は、様々な形態を取ってもよい。本明細書に示され及び記載された図は、本開示の特定の例に従う動作の原理及び構成要素の関係とそれらのそれぞれの光路とともに説明するために提供され、実際の寸法又は縮尺を示さないことがある。いくつかの誇張が、構造的関係又は動作の原則を強調するために必要であることがある。場合によっては、投影装置の光路に通常ある構成要素は、投影光学装置の動作をより明確に説明するために示されないことがある。また、明示されないか、又は文脈によって求められない限り、本開示において「又は」という言葉は非限定的な意味で使用される。
本開示の特定の様相及び特徴は、偏向器サブシステムによって偏向された光の角度ダイバーシティを増加させ、光が表示されるときのスペックルアーチファクトを低減するように、回転させることができる光学素子を有する偏向器サブシステムに関する。光学素子の一例は、モータ又は他のアクチュエータによって軸の周りに回転させることができる光学プレートである。光学素子は、傾斜していてもよい。投影システムの場合、ターゲット面への画像光の空間変位又は位置ずれの時間的な変化である画像ディザも、偏向器サブシステムによって制御することができる。偏向器システムは、スペックルが低減される表示面の位置に向かう角度方向を通る収束光ビームを偏向させるように、投影レンズと表示面との間の像空間に設置され得る。
本明細書で使用される「偏向器サブシステム」は、「スペックル除去装置」、「スペックル除去システム」、又は「屈折スペックル低減アセンブリ」とも称されてもよい。一例では、偏向器サブシステムは、スペックルの視認性又は知覚可能性を低下させるように、光を偏向するために回転でき、傾斜角、くさび角、又は湾曲部分を有し得る光学プレートを含んでいる。例えば、偏向器サブシステムは、プレートが回転するときに表示面に入射する合成ビームを生成するように、光の収束円錐を偏向させることができる。スクリーンの散乱体とのコヒーレント相互作用を変化させることによって生成された異なるスペックルパターンの角度ダイバーシティ及び時間平均の結果として、画像光の空間コヒーレンスが変調され、スペックルが時間的に平均され、スペックルコントラストが低減される。回転する光学プレートによって生成された画像ディザは、画像のぼけからの画像解像度の損失を制限するように、くさび角の量及び光学プレートの湾曲などのパラメータを使用して制御することができる。少量の画像ディザが残ることがあり得るが、画像光の空間的コヒーレンスを変調し、複数の散乱体にわたり時間的に平均することによってスペックルをさらに低減することができる。光学プレートを回転させることは、画像光の時間的コヒーレンスを変化させ、スペックルを低減するように、回転位置と比較して光路差を生じさせることによって画像光の光路長を変化させることができる。
低減されたスペックルの量は、偏向器サブシステムのパラメータの数に基づくことがあり得る。パラメータの例は、有効F#、ガラス厚さ、傾斜角、傾斜光学プレートの屈折率、傾斜光学プレートの揺れ、モータ又は傾斜光学プレートの速度、及び画像ディザの量を含んでいる。残留画像ディザの量は、偏向器サブシステムのパラメータの数に基づくこともあり得る。このようなパラメータの例には、内側又は外側の光学面のくさび角、内側又は外側の光学面の曲率、内側及び外側の光学面のそれぞれの曲率、最小ディザの表示面に対する位置、及び傾斜光学プレートの揺れを含んでいる。
本開示で使用される「F値」(又はF#又はF/#)という用語は、受容口径に対する有効焦点距離の比である(F#=EFL/D)。F値は、F#が小さいほど、円錐の角度が大きくなり、その光の円錐の光搬送能力が大きくなるように、光の収束及び発散の幅を調整するために使用される。一般に、光学系に対して、議論されるf値は、投影レンズによって(例えば、中間像面から)集められた光のF値、又は表示面に入射する光のF値を指している。用語「開口数」も使用され、F#の逆数の2倍である(NA=1/(2*F#)。開口数は、物体の基部から限界開口(開口絞り)の縁部に行く光によって記述される角度(θ)を用いて直接に算出される[NA=sin(θ)≒θ(ラジアン)]。集合的に、f値及び開口数は、投影レンズのような光学系の速度を規定する。例えば、NAが大きいほど、又はF#が小さいほど、円錐の角度が大きくなり、その光の円錐を運ぶ光学素子の光搬送能力又は光学速度が大きくなる。
スペックルは、以下のように式(1)でパーセント(%)によって与えられるスペックルコントラストCについて定量化することができる空間的ノイズである。
Figure 2018508825
ここで、Istdは平均強度Imeanについての強度変動の標準偏差である。完全に発現されたスペックルのスペックルコントラストは100%である。スペックルは、暗い周囲に分布し、及び分離された、光の局在化された不規則な明るい輝点の集積として現れる。スペックルは、粗い又は構造化された表面でコヒーレントな又は部分的にコヒーレントな光の局所的な生成させる及び消滅させる干渉から生じる。目立つスペックルは、画像システムによって提供された微細な空間詳細を分析する能力に対して、人間の観察者又はカメラのいずれについても投影された画質を著しく劣化させることがあり得る。スペックルは、人間の観客を視覚的に悩ませるようなレベルのノイズを画像に生じさせ得る。何らかの形態の補正がなければ、スペックルは、コヒーレントな照明で作成された画像を表示目的には適していないようにするような、十分に不快なものになり得る。
スペックル低減技術の一つの目標は、レーザスペックルの視認性、又は式(1)のスペックルコントラストを低減することである。例えば、キセノンアークランプからのインコヒーレント白色光がマットスクリーンに向けられるとき、スペックルは観察者が意識的に努力するとわずかに見え、約0.5%から3.0%のスペックルコントラストが、測定の設定によるが、典型的には測定される。スペックルコントラストは、得られたスクリーンに向かう0.1nmの帯域幅のレーザ光のような、非常にコヒーレントな光源については50%以上であり得る。さらなるベンチマークとして、スペックルが約10%まで低下すると、多くの観客には一般に不快ではないとしても、視認することができ、画像コンテンツが表示されるときには一般に見過ごされる。あるいは、スペックルがさらに約3%から6%のレベルに低減されると、視認することがでるが、おそらく不快ではなく、画像コンテンツが表示されるとほとんどの観客にとっては忘れられるかもしれない。
スペックルの視認性は、光源(S)のコヒーレンス又はインコヒーレンスに直接に依存している。光源のコヒーレンスは、コヒーレンス長、コヒーレンス間隔、又はコヒーレンス量、すなわちコヒーレンス長とコヒーレンス間隔との積を用いて推定することができる。例えば、時間的なコヒーレンス長(l)はl=λ /Δλとして推定することができ、ここで、λは中心波長であり、Δλは帯域幅である。インコヒーレント又は白色光の可視光源(例えば、キセノンランプ)の場合、推定コヒーレンス長は、l=(550nm)/300nm、すなわち約1ミクロンである。50nmの帯域幅を有する部分的にコヒーレントな緑色LED光源について、lは約6ミクロンであり得る。比較すると、5nmの帯域幅を有する緑色レーザ光源のようなさらにコヒーレントな光源についてlは約0.06mmであるのに対して、0.01nmの帯域幅を有する緑色レーザ光源は約30mmのlを有している。コヒーレンスは連続であってもよいが、偏向器サブシステムは帯域幅がΔλ≦1.5nmのコヒーレント光源又は帯域幅がΔλ≦15nmの部分的なコヒーレント光源に適用することができ、さらに大きな帯域幅の部分的なコヒーレント光源を有する状況にも適用することができる。
一般に、スペックル低減は、スペックル低減係数Rについて、式(2)に反映されるような角度、偏光、及び波長ダイバーシティを含む多くの係数によって影響され得る。
Figure 2018508825
ここで、Rは偏光ダイバーシティを操作することによって得られた低減であり、RΩは角度ダイバーシティを操作することによって得られた低減であり、そしてRλは波長のダイバーシティを操作する(帯域幅Δλを増加させる)ことによって得られた低減である。偏向器サブシステムは角度ダイバーシティを操作するために使用することができ、空間ダイバーシティを増加させることも寄与することがあり得る。角度ダイバーシティ低減係数RΩは、式(3)によって推定することができる。
Figure 2018508825
ここで、Ωprojはスクリーンに投影された又は入射する光の立体角(Ω≒NA)を示し、Ωdetは、光検出器(カメラ)又は眼であり得る収集開口によってサンプリングされた出射光の立体角を示している。結像光学系の速度及び観客の眼の適応又は瞳孔の直径に依存して、約2倍から8倍の角度ダイバーシティコントラスト低減係数を得ることが可能である。スペックルの可視性は、スクリーン構築を含む他の要因にも依存し得る。一般に、スクリーンは、光を観客に戻すために、ランダムに配向された散乱体を有する粗い表示面を有している。表示面は、反射性であって前面投影に使用され、又は透過性(半透明)であって背面投影に使用され得る。
一例では、その表面から放出される光におけるスペックルの視認性を低減するために、スクリーン又は表示面に入射する角度ダイバーシティを増加させることができる。この文脈について、図1は、一例による屈折スペックル低減アセンブリ250である偏向器サブシステムを有する第1の種類の投影システム100を示している。屈折スペックル低減アセンブリ250は、投影レンズ40とスクリーン又は表示面50との間に配置される。投影レンズ40は、表示面50に画像を形成するために投影光46を下方に投影することができる。表示面は、基板52に設けられた反射層54を有している。いくつかの例では、基板52は、基板の上面などを反射性材料で作られている。投影光46の下に位置する観客120は、表示面50に投影された画像を見ることができる。
投影システム100は3つ以上のカラーチャネル10を有し、それは、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)を含んでいる。カラーチャネル10は、各光源15r、15g、15b及び対応する空間光変調器20r、20g、20bを有している。一例では、空間光変調器20r、20g、20bは、テキサス州ダラスのテキサスインスツルメンツ社から入手可能なデジタル光プロセッサー(DLP)空間光変調器のようなデジタルマイクロミラー装置(DMD)である。空間光変調器20r、20g、20bの各々からの変調された出射光は、画像光25を提供し、それは、ダイクロイックコンバイナ30のような結合要素を用いて、一般に光軸35に沿って、同じ光路に結合される。この構造は、空間光変調器20r、20g、20bが液晶デバイス(LCD)のような別の技術であり、その特定の例である液晶オンシリコン(LCOS)デバイスである場合に使用することができる。
光源15r、15g、15bの各々は、ピーク波長と狭範囲の近接する波長にわたってある程度のエネルギー量を提供する帯域幅とを有する可視波長帯域を有する狭帯域光源(レーザ光源、LED光源、スーパールミネッセントダイオード(SLED)光源など)であり得る。図2のグラフは、図1に示すようなデジタルプロジェクタの照明源として使用される代表的なレーザの発光スペクトルに対応する波長帯域90の例を示している。この例では、レーザは、λが532nmのピーク波長を有するが、この中央値のわずかに各側にある波長にエネルギーも有する緑色レーザとして示されている。波長帯域90の幅は、帯域幅Δλ(例えば、半値幅(fill-width half maximum bandwidth:FWHM))を有している。この同じ関係は、対応する波長帯域にわたる赤色及び青色レーザにも適用することができる。レーザプロジェクタにおいて使用される個別のレーザからの典型的なレーザ帯域幅Δλは、レーザがコヒーレント光源であるように0.05nmから1nmの範囲内にすることができる。また、図2は、同様であるが異なる個々のスペクトルを有する複数のレーザデバイスが光源を形成するために組み合わせて一緒に使用されると、より大きな合成スペクトル帯域幅(Δλgroup)が生じ得ることを示している。この大きな合成帯域幅は、凝集体が部分的にコヒーレントな光源になるように、使用されるレーザに依存して、4nmから10nmの半値幅Δλgroupを有していてもよい。次に、例えば、緑色光において、これらの帯域幅は、l=30から80ミクロンのコヒーレンス長さと同等であり得る。あるいは、一つ以上の光源がLEDであると、この範囲にスペクトルを狭めるために、ダイクロイックフィルタなどのスペクトルフィルタ(図示せず)を使用することができる。
図1に戻ると、コヒーレントな又は少なくとも部分的にコヒーレントな光源15r、15g、15bから放射された光は、画像形成システムに受け入れられ、それは、図1の場合は、幅“w”の空間光変調器20r、20g、20b、(例えば、ダイクロイックコンバイナ30のような)結合素子、及び投影光学系(例えば、投影レンズ40)とを含んでいる。光源15r、15g、15bは、それぞれ、単一の高出力レーザ光源を含むことができるが、これらの光源15r、15g、15bは、自由空間光学系又は光ファイバを用いて共通の光路に結合される複数のレーザを含むことができる。空間光変調器20r、20g、20bのそれぞれは、投影システム100、この場合は投影レンズ40要素のそれぞれの物体面60R、60G、60Bにある。さらに、空間光変調器20r、20g、20bの各々は、表示面50における画像面64のように、表示された画像面と像共役関係にある。空間光変調器20r、20g、20bの各々は、正方形の表示画素(図示せず)のアレイを含み、それは、画面の投影画像画素のアレイを形成するように、投影レンズ40によって表示面50に結像される。空間光変調器20r、20g、20bのそれぞれは、与えられた時点でそこに入ってくる画像データに対応するオン状態又はオフ状態の表示画素の可変パターンを生成することができる。映画用途では、DMD表示画素は、7.5ミクロンの幅“w”を有することができる。
コンバイナ30によって合成された画像光25は、この場合、表示面50と一致する画像面64に画像内容の画像を投影する一対のレンズ素子42a、42bを含む投影レンズ40に到達することができる。画像光25は、投影レンズ40から射出されるときに投影光46となる。これらの投影画像は、倍率m=W/w又はM=θ/θを有する投影レンズ40によって拡大することができる。画像面64は薄い容積であり、表示面に投影された画像全体の高さ及び幅に対応しているが、その深さは、画像が適切な画質で合焦している被写界深度によって規定される。典型的には、「最良焦点面」は、像面湾曲又は非点収差のような軸外収差の曲率に追従することができる輪郭を有する湾曲した「面」である。表示面50は湾曲していてもよい(表示面の曲率が一般的に最良の画質「表面」曲率に適合する場合、優れた画像品質が生じ得る。)。投影画像品質は、画像解像度、スペックル視認性、カラーレンダリング及びメタメリック欠陥、変調器アーチファクト(スクリーンドア効果など)、画像レンダリングアーチファクト、スクリーンアーチファクト及び光源変動を含む多数の要因に依存し得る。
投影システム100は、図4に概略的に示されている劇場150のように、劇場で使用することができる。投影システム100に加えて、劇場150は、座席130、通路135、及び観客120を含んでいる。投影システム100は、表示面50に対して画像光46を下方に向ける。この下方への投影を可能にするために、画像光は、図1の投影レンズ40を介してオフセットされて投影されることができ、又は投影システム100を傾斜させることができ、あるいはそれらの組み合わせを使用することができる。レンズ光軸に対する垂直フィールドのオフセットを使用する場合には、図1の投影レンズ40は、物体(例えば、DMD)自体によって使用されるよりも大きな領域に結像するように設計することができる。この垂直フィールドオフセットは、全フィールド高さの27.5%もの大きさであり得る。表示面50は壁とすることができるが、典型的には前面投影スクリーンであり、そこから画像光が観客120に向かって散乱する。スクリーンは傾けることもでき、下端は観客に近くてもよく、又は離れていてもよい。スクリーン面特性(スクリーンゲイン)、スクリーン傾斜、及びスクリーン湾曲は、観客にどのように光が向けられるかに影響を及ぼし得る。この画面は“W”の幅を有しており、プロジェクタから距離“D”に配置されている。映画の分野では、距離“D”は“映写距離(throw)”であり、映写距離比(T)はスクリーン映写距離(距離D)対スクリーン幅(W)の比としてT=D/Wで定義することができる。例えば、劇場の映写距離は40から110フィートの範囲に収まり、劇場の映写距離比は0.7≦T≦2.0の範囲に収まることがあり得る。
コヒーレント光投影システム100の動作中に、空間光変調器20r、20g、20bは、図1に示すように、映画又はビデオの画像フレームを表す画像データなどの画像データと整合するように、光源15r、15g、15bからの放出コヒーレント光と少なくとも部分的に相互作用することがあり得る。この点に関して、制御信号が、データ処理システム(図示せず)によって、空間光変調器20r、20g、20bに供給される。特に、空間光変調器20r、20g、20bは、画像データ信号に従って入射光を変調するアドレス可能な変調器画素(図示せず)の2次元アレイを含むことができる。光変調は、マイクロミラー(DLP)の傾きによる方向の向け直し、偏光回転(LCOS又はLCD)、光散乱、吸収又は回折を含む様々な機構によって提供することができる。入射光に空間光変調器20r、20g、20bを動作させることにより、少なくとも部分的にコヒーレントな画像光を生成することができる。
典型的に、そのような投影システム100において、長い作動距離が必要とされるが、それは、複数の空間光変調器20r、20g、20bからの光が投影レンズ40によって遠い表示面50に投影される前にコンバイナ30を介して結合されるからである。光効率を向上させるために、空間光変調器20r、20g、20bから報酬された画像光25を捕捉するように、投影レンズ40を小さなF#(例えばF/2)で動作させることが有用であり得る。しかしながら、投影レンズ40は、この光を捕捉するためにサイズが大きくなるにつれて、ますます高価で複雑になる。さらに、変調伝達関数(MTF)によって測定されるようなピーク画像品質は、典型的により遅い結像条件(例えば、〜F/5)に対して生じる。プロジェクタを含むレーザシステムはランプベースのシステムに比べてしばしば有利であり、それは、放射光のコヒーレンス及び小さなエタンデュが、小さい開口又はより大きいF#の結像システムを通って高い光束を導くことを容易にするからである。しかし、レーザスペックルにつながるのはこの同じコヒーレンスであり、それは、コヒーレント光がターゲット面と相互作用する際に光学干渉を生じさせることがあり得るからである。
スペックルの視認性は、角度ダイバーシティ低減係数RΩ又は投影立体角Ωprojが増加することによって低減することがあり得る。図1に関しては、収束光は大きな角度幅(大きな開口数(Ωproj.=NAscreen =sin(θ)≒θ ))で表示面50に提供することができる。しかし、スペックル低減は、変調器側の光の角度幅もまた大きいか、又は低いF#(例えば、F/3以下)を有することを意味し得る。したがって、潜在的なスペックルの視認性を低減しようとする願望は、投影レンズの複雑さ、サイズ及びコストを低減する傾向と対立する。救済策として、プロジェクタシステム100は、収束光の角度ダイバーシティを増加させるための回転光学素子を有することができる屈折スペックル低減アセンブリ250を備えることができる。
図3は、投影システム100に代わって、図4の劇場150においても使用することができる投影システム101の別の例を概略的に示している。この投影システム101では、ダイクロイックコンバイナ30を通過した画像光25は、少なくとも一つのリレーレンズ素子72aを含むリレーレンズ70を通って導かれる。リレーレンズ70は、中間像面62に形成された中間像に像共役な物体として空間光変調器20R、20G、20Bの各々を有するように配置されている。リレーレンズ70は、中間像面62に向かって光軸35に対して角度θによって記述されるF#で画像光25を合焦させる。得られた中間像は、スクリーン又は他の表示構造が中間像面62に配置された場合に見ることができる空間実像である。長い作動距離Waを有して小さな倍率(1×から2×)で動作するリレーレンズ70は、設計及び製造が容易であり得る。同様に、リレーレンズ70を使用することによって、投影レンズ40の作動距離Wbを小さくすることもできるが、典型的に大きな倍率を与えられると有用であり得る。この投影システム101において、投影光学系は、開口絞り48を備え、中間画像を遠方の表示面に再結像する多要素投影レンズ40である。
空間中間像は、空間光変調器20r、20g、20bの変調器画素の画素像である中間像画素のアレイを含むことができる。特に、中間像画素は、空間光変調器20r、20g、20bからの対応する画素像が重なり合った整列した画像を含むことができる。対応する結像された変調器画素は、中間像面62で中間像全体にわたって1/4以上の画素誤差内で共に整列することができる。いくつかの例では、移動するディフューザは、角度>θについてf値44に広がる光の角度ダイバーシティを増加させることによるスペックル低減で支援するため、中間像面62に配置することができるが、画像解像度(MTF)が有意に減少し、投影レンズ40の大型化、高コスト化を招く。プロジェクタシステム101は、スペックルを低減しながら、改善された構造及び性能を提供するため、屈折スペックル低減アセンブリ250を備えることができる。
いくつかの実施例の屈折スペックル低減アセンブリは、投影レンズと表示面との間の像空間に配置することができ、スペックルを低減するために、時間的な平均化と併用して、画像光の角度ダイバーシティを増加させることができる。スペックル低減は、検出器(目又は測定カメラ)の空間的及び時間的解像度内のN個の独立したスペックル構造を平均することに基づいている。図5は、コンバイナ30からの少なくとも一部がコヒーレントな画像光25を結像するためのリレーレンズ70、一つ以上の空間光変調器(例えば、空間光変調器20g)、及び中間像面に中間像を形成するための光源(例えば、光源15g)を有する投影システム102の一例を概略的に示している。投影レンズ240は、中間像面が投影レンズ240の物体面220にもなるように位置合わせすることができる。次に、投影レンズ240は、一般に“Z”方向に伝播する画像光の画像光ビーム246を用い、表示面50のフィールド点に画像画素を形成するように合焦することで、遠方のターゲット面又は表示面50に物体面220での空中実像を再結像させることができる。その結果、表示面50に投影画像画素(又はスクリーン画素)を提供するために、空間光変調器の表示画素が結像される。図5に示すように、これらの画像光ビーム246は、投影レンズ240に近接して(例えば、そこから5mmから20mmオフセットされ)配置された屈折スペックル低減アセンブリ250などの偏向器サブシステムを通って焦点を合わせる。屈折スペックル低減アセンブリ250は、スペックル除去装置であって、投影レンズ240と表示面50との間の像空間225のスクリーン側の画像経路の位置に配置されている。屈折スペックル低減アセンブリ250は、内面及び外面を有する傾斜した光学プレートであって、一方の表面が他方に対してクサビ状又は傾斜しているような光学素子を含むことができる。屈折スペックル低減アセンブリ250は、モータ機構によって光軸210に平行な、又は光軸210と同一直線上の機械軸の周りを回転する。傾斜光学プレートの回転軸は、内面又は外面のいずれかに名目上垂直な軸に平行でないか、又は同一直線上にない軸であってもよい。
リレーレンズ70の観点からは、空間光変調器(例えば、空間光変調器20g)は、画像光25が物体面220である中間像面に実空間像を形成するように条件付けられた物体の例である。例えば、投影レンズ240の観点からは、この実空間像は、ここで物体面220に存在する物体であり、表示面50の離れた表示面(図示せず)は像空間225に存在する。像空間225は、投影レンズ240とスクリーン又は表示面50との間の距離(例えば、映写距離“D”)である。図5にも示すように、投影レンズ240は、開口絞り248の周りの3つのグループのレンズ素子244a、244b、244cに配置された投影レンズ素子242を含んでいる。スペックル除去装置は、様々な種類の結像光学系又は投影光学系と組み合わせて使用することができる。例えば、投影レンズ240は、示されているものとは異なるレンズ素子及びレンズ群の配置を有することができる。リレーレンズ70及び投影レンズ240の両方は、屈折レンズを含むものとして示されているが、他の例においては、オフナーリレー又は3ミラーアナスタグマティックテレスコピック投影光学系のような鏡ベースのシステムによって、又は屈折素子及び反射素子の両方を有するカタディオプトリック設計を用いることによって、これらの機能の一方又は両方が提供できる。投影レンズ240は、リレー光学系を使用することなく、屈折スペックル低減アセンブリ250を介して、一つ以上の空間光変調器に、又は他の種類の物体を表示面50に直接的に結像することもできる。
図6から図10は、いくつかの様相による、屈折スペックル低減アセンブリ250及び屈折スペックル低減アセンブリ250を使用する特定の例を示している。図6の投影サブシステム200に示すように、放出画像光ビーム246によって表される少なくとも一部がコヒーレントな画像光は、屈折スペックル低減アセンブリ250の一例の傾斜光学プレート255のような光学素子によって遮断され、方向を変えることができる。特に、画像光ビーム246は、投影レンズ240から放出され、傾斜光学プレート255の内面256を通って傾斜光学プレート255に入り、光軸に向かって屈折し、次にガラスの厚さを通過し、外面257を出ることができる。各出射画像光ビーム246は、次に、傾斜した光学プレート255の外面257(スクリーン側)の小さなスポット状領域を照明する。各画像光ビーム246は、遠方のターゲット面(例えば、図5の表示面50)に伝播し、屈折スペックル低減アセンブリ250が存在しなかった場合の元の光路とほぼ同じ光路に沿って移動する。内面256及び外面257は、反射防止(AR)光学薄膜で被覆することができる。
次に、屈折スペックル低減アセンブリ250の傾斜した光学プレート255が、任意の時点又は傾斜光学プレート255の任意の所与の回転位置で回転すると、所与のスクリーン位置に向けられる所与の画像光ビーム246は、異なる方向に偏向されてプレート255の厚さを伝播する。傾斜した光学プレート255が位置回転又は回転期間にわたり回転すると、所与の出射画像光ビーム246が回転状にシフトされ、外面257にあるビーム位置に依存して(例えば、円形又は楕円形の)形状に変化する外面257の閉じた経路をたどる。任意の時点において、又は傾斜した光学プレート255の所定の回転位置において、画像光ビーム246によって表される所与のスクリーン位置に対する画像光は、外面257の光ビームの位置に関係なくその同じ名目上のスクリーン位置に収束することができる。
光学的には、画像光ビーム246は、光を聴衆に戻す散乱体を有することができる表示面又はその近くに合焦された画像光の集束円錐体であり得る。高い倍率(例えば、400倍)のため、円錐は、傾斜した光学プレート255を通って伝播するそれの収差の影響に対してコリメートされたビームを近似するために遅い速度(例えば、F/3000)で画面に向かって収束させることができる。図7に示すように、画像光ビームの収束円錐320は、画像画素355を形成するために屈折スペックル低減アセンブリから概ね“Z”方向に伝播し、画像画素355は、散乱体56を含む表示面50の局所領域に見られるように、空間光変調器の所与の表示画素の投影された画像画素(又はスクリーン画素)である。しかし、屈折スペックル低減アセンブリの傾斜した光学プレートが回転され、画像光ビームが閉じた経路を通って掃引されると、対応する収束円錐320は光学プレートによって偏向され、次に異なる入射角325で表示面50の所与の画像画素356に入射する。集合的に、光の収束円錐320は、収束円錐320として、時間的及び角度的に回転してシフト又は掃引され、スクリーン位置又は所定の画像画素356に向かう概して“Z”方向に伝播する合成ビーム300を規定する。この円錐は、ほぼ環状であり得るが、収束円錐320のサイズ(NA又はF#)を有し、又は管状の光経路の中心がどれだけ光で占められているかを決定する関連した画像光ビームを有している。これらの円錐及び閉じた経路は、多かれ少なかれ円形又は楕円形であり得るが、屈折スペックル低減アセンブリを通るそれらの通過位置に依存している。
屈折スペックル低減アセンブリが存在すると、合成ビーム300は、速い有効なF値(F#2)又はより大きな投影開口数(NAscreen)又は立体角(Ωproj)を提供することができ、そこで、光は局所的に方向付けられ、又はスクリーン面に向けられる。このことは、表示面50に対し、画像光の角度方向を変化させること、又は画像光の空間的コヒーレンスを変調することによって、角度ダイバーシティを増加させることと同等であり得るので、屈折スペックル低減アセンブリの動作はスペックルのコントラスト及び知覚性を低減させることができる。検出立体角Ωdetが定数であると想定すると、角度ダイバーシティ減少係数RΩが増加するが、これは、投影立体角Ωprojが増加するためである。等価的に、このことは、一時的に平均された独立したスペックル配置の数Nが増加するについれてスペックル低減が向上するとして説明することができ、Nは増加した角度ダイバーシティ増加を測定し、N≒RΩ=NAscreen /NAdet に従い、NAdetは目視又は測定カメラによって収集された円錐を定量化している。
図8は、物体面220に関する投影レンズ240と、屈折スペックル低減アセンブリ250としての偏向器サブシステムとを含む投影サブシステム200の側部断面図を示している。図8の屈折スペックル低減アセンブリ250は、機械軸215の周りに方向θに傾斜光学パテ255を回転させることができるモータ機構285のようなアクチュエータ内に取り付けられた傾斜光学プレート255の光学素子を有している。モータ機構285は、構造支持体及び回転して傾斜光学プレート255を保持する内側ハウジング295を提供する固定された外側ハウジング290を有することができる。モータ機構285のこの例は、ベアリングと(図示しない)直接に取り付けられた駆動モータとの両方を含むことができる。例えば、8.0インチの内側ロータ径を有するUTH−355−A−83−Ax−000モータのようなUTHシリーズ高出力モータのようなApplimotion(カリフォルニア州ルーミス)ダイレクトドライブ、フレームレスモータは、この目的のために使用することができ、深溝軸受又はアンギュラコンタクト軸受を使用することができる。モータ機構285が投影レンズ240(開口絞り248を有する)及びレンズ鏡筒230を取り囲むエアギャップは、ほこり又は他の汚染物による侵入を制限するために封止され得る。しかし、モータ機構285は、機械的振動又はモータ機構から鏡筒への振動の伝達を低減して、表示面50における画像の動きを制限するために、レンズ鏡筒230に直接に機械的に結合されていなくてもよい。モータ機構285は、表示面50の回転運動の人間の知覚を回避するために十分に速い一定のθの回転速度による回転によって傾斜光板255を回転させることができる。一例として、動作回転速度又はモータ速度は40から60ヘルツ、又は2400から3600回転数を超えてもよく、それは、それを超えるとフリッカの人間の知覚が脱落する周波数範囲であるが、より低い回転速度が許容され得る。外側ハウジング290及び内側ハウジング295は、投影レンズ240に対して大きくすることができ、投影レンズ240が屈折スペックル低減アセンブリ250に対してその方向にオフセットされるようにすることができる。傾斜光学プレート255の機械的軸回転215は、投影レンズ240の光軸に対して、オフセットして平行であるか、又は同一直線上にあるかのいずれかであり得る。内側ハウジング及び外側ハウジングの代わりに、一つのハウジングのみを有するものを含む他のモータ機構を使用することができる。例えば、小さい高回転速度のモータが内側ハウジング295に直接取り付けられ、2つの対向するベアリングアセンブリがハウジングの直径の周りに120°の位置に位置するようにできる。あるいは、傾斜光学プレート255は、ハウジング内に取り付けられ、歯車又はベルト駆動装置によって回転駆動することができるが、それらのいずれも安価な解決方法であり得る。モータと傾斜光学プレート255との回転速度が同一である必要がないように、モータと傾斜光学プレート255との間で減速を使用することもできる。
傾斜光学プレート255は、投影レンズ240の光軸、傾斜光学プレート255の回転軸、又は内側ハウジング295の表面に平行な側面を有するように製造されることがあり得、それによって、屈折スペックル低減アセンブリ250の部分の数を低減することがきる。あるいは、傾斜光学プレート255は、図9に示すように、内面256(又は外面257)に対して垂直に切断された側面を有するように製造することができる。この後者の例では、屈折スペックル低減アセンブリ250の傾斜した光学プレート255を保持するための内側に角度をもったポケットを有するスリーブ(図示せず)を内側ハウジング内に取り付けることができる。
屈折スペックル低減アセンブリ250の傾斜光学プレート255は、くさび形の表面を有することができる。例えば、傾斜光学プレート255は、くさび形、曲率、又はそれらの組み合わせを有する形状の2つの非平行光学面(内面256及び外面257)を有する1枚又は2枚のプレートとすることができる。傾斜光学プレート55の任意の所与の回転位置において、傾斜光学プレート255は、投影レンズ240(物体面220に対して位置決めされた)から出る画像光ビーム又は収束円錐320を偏向させ、表示面への元の光路に平行な光路上を移動するようにする。
非平行な光学面を有する傾斜光学プレートは、画像ディザを低減することができ、それは、関連する位置からの光ビームの平均偏差であってもよい。例えば、図10に示すように、屈折スペックル低減アセンブリ250は、像空間225に配置されている。傾斜光学プレート255は、投影レンズ240の光軸に平行な軸215の周りを回転することができる。傾斜角φは、傾斜光学プレート255の内面256と、光学プレートの回転軸215に垂直な(すなわち、法線)直線との間である。光学プレート回転軸215に垂直な直線と、傾斜光学プレート255の外面257との間の角度は、傾斜角φとくさび角φ(挿入図Aを参照)との和である角度であり得る。くさび角φ2は、外面257が軸215に垂直な直線から傾斜角φよりさらに外れて傾いている角度量を表している。この例のくさび角φは、回転軸215に垂直な直線に対する内面と外面との間の角度の差であり、内面256が外面257と平行でない角度量を表している。くさび角の値φは、プロジェクタからスクリーンまでのターゲット映写距離について画像光ビームを向け直すか又は中心を決め直すために選択することができる。一例として、傾斜光学プレート255は、17°の傾斜角φと4分のくさび各φとを有することができる。2つの面はほぼ平行であってもよいが、非平行であることによって画像のディザを制御することができる。図10は、傾斜光学プレート255のくさび面として外面257を示しているが、これに代わって内面256がくさび角φを有し、所望のスクリーン位置に向かう収束円錐の方向を修正することができる。傾斜光学プレート255が回転するにつれて、画像光ビームを形成する光束を外面257の描かれたパターン(例えば環)の周りの異なる位置を介して掃引し、くさびは、表面と共に移動し、ターゲット面(例えば、図8の表示面50)に向けられた又は向かうようにされた収束円錐が得られる角度補正を提供する。くさび角φは、傾斜角φを変更し、オフセットを提供することに代わって、少なくとも部分的に重なった、画素画像である画像面(例えば、図7の表示面50の画像画素355)の所与の画像画素について共通の位置に向けて合焦するために偏向される所与の画像光ビームに対応する収束光を生じることができる。
回転する傾斜光学プレート255の有効回転速度は、スペックルが低減された画像をもたらす任意の速度であり得る。傾斜光学プレート255を回転させ得る速度範囲の一例は、200rpmから3600rpm又はそれ以上である。回転速度の許容誤差は、厳密である場合もあるし、厳密でない場合もある。例えば、予想された回転速度と実際の回転速度との間の25rpmの変動は、知覚可能な差異をもたらさないことがある。また、傾斜光学プレート255、外側ハウジング、内側ハウジング及び他の構成要素を負荷としているモータ機構は、バランスをとることができる。モータのバランスは、モータ機構の安定した長時間の動作を提供することができ、光学的要件よりも、振動がプロジェクタシステムに結合するのを制限するのに役立つ。機械的な絶縁を使用して、プロジェクタへの振動の結合を制限することもできる。モータの不均衡は、制限され得るが、ガラスの厚さ及びガラス密度に依存し得る傾斜光学プレートの重量によって部分的に影響され得る。しかし、小型モータの不均衡、又はモータの揺れは、傾斜角度φを時間的に変化させることができる傾斜光学プレート255の揺れ(例えば、図10の揺れΔφ)を引き起こすために使用することができる。例えば、揺れΔφによって傾斜角を変化させることによって、サンプリングされる表示面の散乱体を変更することができ、潜在的に空間ダイバーシティを増加させてスペックル低減を助けるが、画像ディザが増加するという潜在的なコストを生じる。これらの影響は、このような揺れΔφの大きさに依存することがあり得、揺れΔφがどのようなものであるかは回転に同期している。揺れΔφの量の一例は、±0.05度又は±3分である。
図11は、傾斜光学プレート255の幾何学的形状の例と、それを通る光の伝播の態様を概略的に示している。光ビーム246又は光線は、内面256に入射し、厚さt及び屈折率nの傾斜光学プレート255に屈折し、外面257に伝播し、表示面50に向かって屈折する。最初に光軸21に沿って又は平行に(又は機械軸に沿って又は平行であることもある)光線の屈折は、所与の厚さt、屈折率n、及び屈折率nについて、式(4)のように変位dを決定することができる。
Figure 2018508825
図11の傾斜角φは、光学プレート255の回転軸と内面256に垂直な直線との間の角度であり、これは内面と回転軸に垂直な直線との間と同じ角度である。画像ディザを低減又は除去するため、くさびが傾斜光学プレート255の外面257に示され、くさび角φによって示されている。図11において、αは、傾斜光学プレート255から距離D(映写距離)だけ離間した平面(表示面50)の元の点に光を戻すように向け直す角度である。くさび角φを有する外面に垂直な直線に対して向け直された角度は、傾斜角φ、くさび角φ及び向け直す角度αの和である。スロー距離Dと変位dの知識が与えられると、小角度近似によって向け直す角度αはd/Dとなる。傾斜光学プレート255についての最初のくさび角φは、式(5)によって計算することができる。
Figure 2018508825
したがって、図11及び式4及び5から分かるように、光ビーム246が内面256に入射し、傾斜光学プレート255によって偏向されると、それは、屈折率、光学厚さ、くさび角、及び傾斜角の組み合わせに従って外面257から放出され、出射光ビームは、光学装置から所与の距離だけ離れた平面の同じ位置に向けられる。傾斜光学プレート255が時間的に回転すると、画像光が、(例えば、図7に示すような)角度量にわたって旋回し、より大きな時間平均開口数又はより小さいF#が生成され、空間の実質的に固定された位置(傾斜光学プレート255から距離Dにあるスクリーン)に向けられる。画像ディザは、平面又は表示面50までの画像光の光路長差であり得、画像光が傾斜光学プレートを横切って表示面を横断するときに、視界に対して変化し、画像ディザは表示面の平面を横切る距離であり得る。
傾斜光学プレート255は、一例として図10に示すように、特定のガラス、厚さ262、直径、側面258のカット、及びくさび角φを有して製造することができる。表面平坦度、スクラッチ掘削、ガラス均質性、及び反射防止(AR)コーティング性能についての適切な仕様も、決定して適用することができる。傾斜光学プレート255が作製されると、図8の内部ハウジング295内で整列されることができる。例えば、傾斜光学プレート255の傾きが、投影レンズ240の光軸と平行に機械軸215について、x軸の周りであると、くさび角φ(前面と後面との間で非平行であること、又は平行であることからの差異)は同じ軸の周りを回転させることができる。傾斜角の設定又はくさびを製造のいずれにおける誤差も、互いに補償することができる。例えば、プレートのくさび角φが適切な大きさの誤差で製造されると、傾斜角φは画像ディザを制御するように調整され得る。同様に、限界内において、傾斜光学プレート255の傾斜角φを変更することによって、映写距離の変化を補償又は調整することもできる。
傾斜光学プレート255を有する屈折スペックル低減アセンブリ250は、スクリーン側(例えば、図5、8)の像空間225において、投影レンズ240の外部に配置することができる。一様相では、傾斜光学プレート255は、非点収差のような光学収差の影響を低減するために、収束又は発散ビーム空間に代わって、コリメートされた空間内に配置することができる。他の例では、傾斜光学プレート255は、開口絞り248に又はその付近で投影レンズ240内に、又は図5のレンズ素子244bとレンズ素子244cとの間のような投影レンズ素子のグループの一つ以上の間の光学区間に挿入することができる。傾斜光学プレート255が投影レンズ240の内部に配置されると、投影レンズ240の外部の位置と比較して、そのサイズ(直径及び厚さ)を小さくすることができる。そのような状況では、下流側(スクリーン側)投影レンズ素子242は、より大きい有効開口数をサポートするようにサイズを増加させることができる。また、レンズ内の空間は、レンズ素子244bとレンズ素子244cとの間の空間のように、開口絞り248又はその付近又は他の光学空間にあるかどうかにかかわらず、DMD又はスクリーンにおける所与のフィールドポイント又は画素からの画像光246を考慮することに対し、コリメートされた空間を十分に近似しないこともある。特に、投影レンズ240内では、そのようなフィールドポイント画像光ビーム246はコリメートから著しく外れ、非点収差やコマ収差などの軸外光学収差は、傾斜光学プレートを通して結像するときに顕著になり、画質をさらに低減する。
一方、像空間225において、投影レンズ240の外部にあり得る屈折スペックル低減アセンブリ250は、画像光が傾斜光学プレートを通って伝播するときに有意な光学収差(例えば、非点収差、コマ収差)を生ずることを要しない。具体的には、個別の画像光ビーム246は、光ビーム246が傾斜光学プレート255の通過中に個別の基準でコリメートされたビームに近似することができる光ビームスクリーンの局所領域(例えば、1から数画素に示された領域)に比較的遅い速度(例えば、映写距離又は倍率に応じて、F/400からF/7000)での収束することができる収束円錐であり得る。個別の画像光のこの近く又は名目上のコリメーション246は、投影レンズ240が広角レンズであって、そこから像空間225に放出された画像光ビーム246が、全体として、大きなスクリーンを照射するために高度に発散することができたとしても、生じ得る。その結果、スクリーンへのより速い有効F#(F)を達成することができる。しかし、そのより速いF#が投影レンズ240の後に生成され、投影レンズの前又は投影レンズ内ではないため、投影レンズ240の速度を低下させることができ、今度は投影レンズ素子242のサイズ及びコストを低減させ、画質を向上させることができる。
図20は、一実施例による特定の劇場における偏向器サブシステム用途の傾斜光学プレートを提供又は設計するための工程500のフローチャートである。ブロック510では、劇場の映写距離及び映写距離率を含む劇場の構造が定義される。典型的には、スクリーン映写距離はスクリーン幅よりも長い。しかし、ワイドスクリーン劇場では、スクリーンの幅は映写距離よりも大きくなり得る。また、物体(例えば、DMD又は中間画像)のサイズが分かっているので、投影レンズは、スクリーンへの名目上の横倍率(m)及び視界(例えば、40フィートのスクリーンに画像を表示するDMDについて、m≒400×)の他に、ブロック520で識別することができる。投影レンズは、実際の光学処方を使用して、又は代わりに1次特性又は入力としてレンズをモデル化した出射光線トレースデータを使用して、識別又は規定することができる。
ブロック530において、角度ダイバーシティの所望の増加は、屈折スペックル低減アセンブリからのF#の変化(すなわち、ΔF♯)又は開口数の変化(すなわち、ΔNA)として、収束円錐の合成ビームを生成することからスクリーン(F)に対する速い有効F#に関して規定される。ブロック540において、傾斜光学プレートは、傾斜光学プレートを最初に規定することができるパラメータとしてスクリーンに対する有効F#を移して使用するように規定することができる。例えば、式4及び式5は、プレート、プレートの厚さ(表面に垂直)、屈折率n(λ)、及び傾斜角によって引き起こされる光ビームの変位又は偏位に依存し、傾斜光学プレートを規定するために使用することができる。屈折率は、ガラス選択の好みによって規定することができ、板厚及び傾斜角の選択は、運動中の質量及びそのバランスに関する機械的な好みに依存することができる。ステップ550のその後の設計最適化の間、プレートの設計は、式4及び5を使用して定義された初期パラメータから逸脱して、交互のくさび角を決定するか又は曲面を表面に加えることを含んでもよい。この潜在的に反復的な設計アプローチの結果として、スクリーンへの有効F#を低減することができる。この変化は大きくないかもしれないが、ブロック560で傾斜光学プレートを特定するために設計及び製作するのが容易なシステムを使用し、投影レンズによって収集されたF#を物体面からより著しく変化させることと同等であり得る。
図20の工程500での傾斜光学プレートの設計は、増加した角度ダイバーシティのために合成ビームから表示面に所望の有効F値(F#)を提供することができる画像光ビームのオフセットを規定することを含むことができる。画像光ビームのオフセット又は変位は、ガラスの屈折率、厚さ、及び傾斜角によって決定することができる。くさび角の選択は、画像光ビームが元の名目上のスクリーン位置にどのくらいよく戻ってくるかを決定することができる。屈折スペックル低減アセンブリの一次特性又はパラメータは、映写距離、視界(FOV)、及び有効F#の利得を入力として用いて(ブロック540において)規定することもできる。例えば、図12は、物体面220に対して投影レンズ240を有し、光ビーム246として光を偏向させるための傾斜光学プレート255と組み合わせて、半画角に投影することができる焦点距離を有する投影サブシステム200を示している。投影レンズは、長い映写距離を有する劇場を支持することがある。傾斜光学プレート255の使用は、ビームを補償するためにスクリーンに対するf値をより低いF値に変換し、又は、投影レンズ240が画像表示のために物体面220に対して異なるF値で動作するとしても、スペックル低減のために投影サブシステム200が物体面220に対して特定のf値で動作するように見えるようにすることができる。
ブロック555で画質をチェックすることができる。例えば、光学設計ソフトウェアは、オプションとして、画質の影響を査定するために、光軸の周りを回転しているときの傾斜光学プレートの画像を分析するために使用することができる。傾斜光学プレートの所与の回転方向で傾斜光学プレートを通過する画像光ビームによって提供される瞬時MTF画質は、図13に示された、図12のサブシステムの性能から実質的に不変であってもよいが、それは、画像光ビームがスクリーンに向かってほぼ又は名目的にコリメートされ、又は非常にゆっくりと収束し、非点収差のような傾斜プレート収差が最小限に抑えられるからである(例えば、≦λ/20)。同様に、画像化の比較光学分析は、傾斜光学プレート255の有無にかかわらず、横方向の色がレンズ性能に支配され、傾斜光学プレート255の追加によって少し増加することを明らかにしている。
画質は、モータ機構によって回転された傾斜光学プレートを有する屈折スペックル低減アセンブリが著しい画像ディザを引き起こすか否かにも依存し得る。図7を再考すると、平面は、表示面50のこの局所領域に平行で、プロジェクタに向かって“Z”軸方向に戻る方向に離れて配置され、収束円錐320の重心が円形パターンを描く。表示面50が収束円錐320が一点に集束しようとする最良の合焦位置からオフセット位置に配置されている場合、屈折スペックル低減アセンブリ250の回転運動が、画像の動き又はディザ(例えば、画像面50の画像位置におけるΔx及びΔyの変化)を生成する表示面50の特定の位置を通って回転するように収束円錐320を生じることができる。画像ディザは、望ましくない残留ビームステアリング効果であり得、そこでは、傾斜光学プレートの動きは、画像光ビームに、傾斜光学プレートを使用することなく光ビームが方向付けられたであろう位置から離れたターゲット面にそれるようにさせる。得られた空間的な変位又は位置の変位は、画像解像度(MTF)を低下させることがあり得る。しかしながら、傾斜光学プレートを有するような偏向器サブシステムは、このビームステアリング効果を低減又は除去し、その結果の動きを観客によって視覚的に感じられることを意図しない画素幅の端数で測定可能なレベルへの残留画像ディザに低減するように設計することができる。投影された画像は、走査された投影によってではなく、空間光変調器(図5参照)の領域投影を使用して作成することができ、スペックル除去装置からの画像ディザは投影された画像画素の小さな解像度損失のみを生じることがあり、その影響は画質を保持するために慎重に削減される。
具体的には、残留画像ディザは、所与の画像画素に関する時間に対する局所位置(Δx、Δy)を描く特徴的な倍率及び形状を有することができ、その最大の倍率は半画素幅より小さくなるように設計することができる。典型的には、傾斜光学プレートを通って光軸に沿って方向付けられ、中心スクリーンに向けられた画像光は、円形画像ディザプロファイルを有している。中心スクリーン画素へ投影された画像光の瞬時焦点位置は、傾斜光学プレートの1回転の間に画像ディザ円を2回横切る。一般化すると、画像ディザ曲線はエクスカーション領域を囲み、エクスカーション領域の外側境界は、所与のフィールド点で表示又はターゲット面を横断する画像ディザ領域を規定する。フィールド位置が増加するにつれて、軸外に投影された画像光が経験する画像ディザ曲線は、一般に非対称になる。また、フィールド位置が増加するにつれて、画像の焦点位置もまたエクスカーション領域内を遷移するように、画像のディザ曲線パターンはそれ自体と重なる傾向がある。例えば、これらの画像ディザ曲線の多くは、縁、楕円、か牛線、バラ曲線などの転跡線の特定の種類として記述することができる。特に、所与の画素位置における画像ディザ曲線パターンは、色又は波長で形状又は大きさがほとんど変化しないが、横方向の色で変化して、これらの曲線パターンを互いに空間的にオフセットさせることがあり得る。形状が非常に非対称であっても、これらの画像ディザパターンが連続的かつ予測可能であり、転跡線のような数学的に記述された曲線として特徴付けることができるということは、屈折スペックル低減アセンブリの動作中に画像ディザが確定的に既知の範囲内にとどまることを意味する。画像ディザは、すべてのフィールドポイントの最大許容誤差や、投影視界との異なるフィールドポイントに対して規定された一連の最大許容誤差を含む許容誤差で定義することができる。
この残留画像ディザは、図20のブロック550においてモデル化され最適化され得る特徴的な大きさ及び形状を有することができる。特に、異なるフィールド位置における画像ディザ曲線、又はその最大値又は平均値を異なるフィールド位置で計算することができる。次に、例えば、設計の最適化の間に、スクリーンの中心に近い画像ディザの大きさを増加させつつ、軸外性能(画像ディザの低減)を改善することができる。また、最適化の間に、画素幅の端数は、(空間光変調器又は中間像における)表示画素又は画像画素又は(表示面における)スクリーン画素と等価的に計算することができる。また、発生する可能性がある様々な複雑な画像ディザ曲線パターンが与えられると、設計の間のベンチマークとして最大画像ディザを使用することは、発生する有効画像ディザを誇張し得る。したがって、時間平均の画像ディザの大きさで画像ディザをベンチマーク又は最適化することがより適切であり得る。
画像ディザが円形パターン、又はより複雑なパターンを通るかどうかは、画像ディザが一般に傾斜光学プレートの1回転につき2回転を完了することがあり得て、それは、スペックルの時間的な平均を改善することができる。一般に、スクリーン構造と散乱体に部分的に依存して、残留画像ディザは、表示面での距離(Δx、Δy)又は空間位置にわたる画像光/散乱体相互作用の有効空間ダイバーシティを増加させることによって、画像光の空間コヒーレンスを変化させることによって、スペックルの低減を支援することができる。別の点として、画像光が、フィールドに応じて異なる光路長で傾斜光学プレートを通過しても、屈折スペックル低減アセンブリの使用は、横方向の色誤差を含む有意な追加の収差を導入しなくてもよい。
画像ディザを制限するもう一つの要因は、その三次元的性質を説明することである。図14は、最小のディザ420の弧状の表面プロファイルを生成する、屈折スペックル低減アセンブリを備えたプロジェクタシステム100によって提供される、拡大投影された光46を概略的に示している。最小のディザ420の表面プロファイルの中心がスクリーン中心で表示面50と交差すると、最小ディザはスクリーン中心で発生し、ディザはスクリーン中心から離れるほど徐々に増加する。例えば、このような状況では、スクリーン中央の残留画像ディザは、投影画素幅の≦1/100に制御することができる。
傾斜、厚さ、屈折率、及びスクリーンスローを含む傾斜光学プレートの初期パラメータは、初期くさび角を決定する図20のブロック540において、例えば、式4及び式5を用いて規定することができる。これらのパラメータは、視界にわたって低減されたディザの加重平均を提供するために、表示面50に対して図14の最小ディザ420の表面プロファイルの位置を調整するように、ブロック550の設計の間に調整することができる。式は、所定の映写距離についてスクリーンの中心におけるゼロ画像ディザに対応するくさび角を提供することができる。視界(例えば、スクリーン領域の中央の50%のを優先する)に対して、又は表示面50に対して最小のディザ420の表面プロファイルを位置決めすることに対して、加重平均されて低減された画像ディザを提供することに関して最適化が発生すると、最適化されたくさび角は式5から与えられる初期の名目上のくさび角からそれる。より詳細には、図14の挿入図に示すように、最小ディザ420の表面プロファイルは、スクリーンの前に落ちるか、ある点でスクリーンと交差するか、スクリーンを越えて押し出されるか、又はスクリーンと部分的に交差する中間位置に位置する。例えば、最小ディザ420の外形プロファイルは、スクリーン中央及びスクリーン縁部の近くにおいてより大きいディザが、円形領域で最小ディザが発生するように、表示面50を二分割することができる。このようなアプローチでは、残留画像ディザは一般的に画面にわたってバランスを取ることができるが、スクリーンの中央での画像ディザは、スクリーン縁部におけるよりも低いレベルに制御することができる。一方で、画像コンテンツは、典型的には、スクリーン中心に向かって継続的に観客の注意を向けるので、スクリーン中央又はその近くの残留画像ディザからの解像度の損失がより少ないことに価値があり得る。一方、画像ディザが空間ダイバーシティ、したがってスペックル低減に寄与するので、スクリーンの中心に近い残留画像ディザに価値があり得る。このため、残留画像ディザが投影視界にわたって不平衡にバランスし、又は不平衡に平均される設計アプローチが使用されることがあり得、ここで、スクリーン中央ディザが、無視できるレベル(例えば、画素幅≦1/50番目画素幅)に代わって有限レベル(例えば、≦1/10番目画素幅)である。画面の縁部などの画面の他の場所での最大ディザは、投影された画像の画素幅以下になり得る。
劇場の構造の他の側面が性能に影響することがあり得る。図4に示すように、投影システム100は、投影レンズにオフセット画像を投影させることによって、又はプロジェクタを傾けることによって、又はそれらの組み合わせによって可能になるように、下方の観客に投影することができる。図14に示すように、最小ディザ420の表面プロファイルは、スクリーンに対して非対称的に位置することができ、スクリーンの最上部よりも底部のスクリーンから遠くでき、したがって、スクリーンの最上部で底部よりも画像ディザがより大きくなる。表示面50の傾きは、最小ディザ420のこの表面プロファイルに対するスクリーンの整列を改善するか、又は悪化させることがあり得、スクリーン面にわたり存在する有効ディザを変化させる。スクリーンは、観客の近くに、又は観客から離れて、下端を傾けることができる。これに代えて、又はそれに加えて、劇場のスクリーンは、円筒形又は球形のように、観客に向かって湾曲することができる(例えば、図4を参照)。このようなスクリーン曲率は、屈折スペックル低減アセンブリを備えたプロジェクタシステムについて、スクリーンにわたり解像度及び歪みの両方を制御することに関し、画質を援助するが、湾曲したスクリーン面は、最小ディザの表面プロファイルに向かって湾曲してもよい。画像ディザを低減するためにブロック550で傾斜光学プレート255の設計を最適化することは、設計要因として、画像光46の下向きの傾斜及び画面の傾き及び湾曲を含む表示面構造を説明することができる。一般に、残留画像ディザの設計及び関連する大きさは、投影レンズによって提供されるような最良の像の焦点の表示面又は平面で計算することができ、そこでは、最小ディザ420の表面プロファイルは表示面50と交差している。場合によっては、スクリーンに対してプロジェクタの位置を移動させることによって、又はプロジェクタの位置に対してスクリーンを交互に調整することによって、残留画像ディザを最適化してもよい。
図15及び図16は、屈折スペックル低減アセンブリ250の傾斜光学プレート255を含む結像システムの一部を示している。傾斜光学プレート255は、投影レンズ240に対して位置決めされた2つの調整可能なくさび型光学プレート280a、280bを含んでいる。プレート280a、280bは、それぞれ画像ディザを最小限に抑えるための特定のくさびの一部を有することができ、シム又はテープによって維持され得る小さなエアギャップ282によって分離された内部光学面を有することができる。あるいは、この小さなエアギャップ282(例えば、100ミクロンの厚さ)に光学屈折率を適合させる粘性流体を充填することができる。このギャップ282の幅は、デュアルくさび形プレートアセンブリによって提供される変位を修正するために、増加させることもできる。
二つのプレート280a、280bは、同一のガラスの種類、ガラスの厚さ、傾きφ及び半ターゲットくさび(φ/2)を有するように製造することができる。プレート280a、280bのくさびの角度及び大きさを測定することは、自動コリメータを使用して達成することができる。一旦製作されると、2つのプレート280a、280bは、潜在的くさび値の範囲内で所定の集合くさび角φを制御可能に提供することができるように、互いに回転が整列される(図16参照)。このことは、その局所z軸又は局所的光軸の周りの他方に対してプレート280a、280bの一つを回転させることによって、設置されたプロジェクタの映写距離にくさびを調整することを含むことができる。θの回転範囲は、例えば、0〜120度の範囲に及んでいる。
2枚の調整可能くさび光学プレート280a、280bは、次に、互いに回転位置に固定され、内側ハウジングのスリーブ内のユニットとして一緒に搭載することができる。傾斜光学プレート255の傾斜がX軸の周りに発生すると、2つのくさびのベクトル和は、正味の総くさび角φを生成するように、X軸の周りに回転することができる。プレートくさびのベクトル和の大きさの変化は、プレート280a、280bを互いに(図16参照)ついて、及び得られた和がX軸の周りを回転したままである限り軸215(図15参照)の周りを回転することによってなされ得る。例えば、各プレートが等しい量のくさびを有すると、傾斜光学プレート255の全てのくさびに対する調整をすることは、一方のプレートの時計回りの回転と、他方の反時計回りの反時計回りの回転とを含むことができる。この調整可能性は、スクリーン距離の変動に対する調整可能な補正を可能にすると共に、くさび及び傾きにおける製造誤差を補償することを可能にする。
2枚の調整可能くさび光学プレート280a、280bを含む傾斜光学プレート255は、その後、屈折スペックル低減アセンブリ250のモータ機構によって回転させることができる。このように、このデュアルくさびプレートは、単一のくさびプレートの解決策と本質的に同じスペックル低減及び画像ディザ制御性能を提供することができるが、より大きな柔軟性を有する。例えば、効果的なくさび角は、劇場の範囲に合わせて調整することができ、物流及びコストを低減することができる。
図16には2枚の傾斜光学プレート280a、280bが示されているが、他の例では、2つ以上のプレートを使用することができる。いずれの場合も、傾斜プレートが画像光にもたらすことがあるビームステアリング効果を低減するために、適切な量のくさびをプレートに供給することができる。
いくつかの例では、単一の曲率のくさびプレートを傾斜光学プレートのために使用することができる。図17は、くさび形及び湾曲した外面257の曲率275(視認性を誇張して示す)を有する傾斜光学プレート255の一例を示している。曲率275を有する傾斜光学プレート255は、軸215の周りに回転することができる。大きな半径(例えば、5メートルから50メートル)を有する曲率275を提供することは、傾斜光学プレート255に少量の光パワーを導入することができ、それは、投影レンズ240の結像特性にはほとんど影響を与えないことができる。しかし、この種類の表面曲率は、視界に対する可変のくさびを提供することができ、スクリーンへ向かって偏向された収束円錐の狙いを改善することができ、画像ディザをさらに減少させ、特にスクリーンにわたってよりよく最適化することを可能にする。
いくつかの例では、図17の傾斜光学プレート255は、内面256及び外面257の両方に曲率275を有するメニスカス型レンズであるが、付加的なくさび角φを有するか有しない。図18は、傾斜光学プレート255が投影レンズ240に対して位置決めされ、軸215の周りを回転可能なこのような一例を示している。内面256及び外面257のそれぞれは、曲率275及び特定の幅262を有している。このことは、両方の面に視界に対する可変のくさびを提供することにより、投影された視界にわたる画像ディザのより大きな制御を提供することができる。メニスカス型のレンズは、図13の代替例と同様に2枚以上の板に分割することもでき、内面が平面又は湾曲し、適切なギャップで隔てられている。メニスカス型の傾斜光学プレート255は、少なくとも数フィートの投影範囲にわたって使用することができる。そして、調整可能なバージョンは、より大きな柔軟性とコスト削減を提供する。
共に考慮すると、劇場及びスクリーンが指定され(例えば、図20のブロック510及び545)、所与の投影レンズモデル及び視界が知られると、スペックル視認性を低減し、フィールド全体にわたって画像ディザを制御するために、屈折スペックル低減アセンブリを規定することができる。スペックル低減は、有効F#(F→F)又はスクリーン(又は物体面)における開口数を(図20のブロック530で)指定することによって、又は傾斜光学プレートによって生成された結像光のエクスカーションを決定することによって決定することができ、それは、今度は、傾斜光学プレートのガラス又は屈折率(n(λ))の選択、ならびにその厚さ、エアギャップ、及び傾斜角によって規定することができる。例えば、くさび角、一方又は両方の表面の湾曲などの傾斜光学プレートの他の変数を指定することによって、画像のディザを制御することができ、それは、今度は少なくともディザの表面の位置及び三次元形状を制御する。他のパラメータ又は変数は、画像のディザを制御したり、又はスペックルの視認性を低下させるための最適化(例えば、図20のブロック550)したりすることで説明されるが、スクリーン傾斜及び曲率(図20のブロック545におけるように)、最小ディザの表面の位置決め(ディザに影響を及ぼす)、モータ回転、回転速度、又は回転角(それもスペックルに影響を与え得る)、傾斜光学プレートのぐらつき(画像ディザ及びスペックルに影響を与え得る)も含むことができる。少量の画像ディザ(例えば、5から10%)を保持することは、スペックル低減を助けることもできるが、それは、画像画素への入射光ビーム又は収束円錐は、合成ビームを提供し、スクリーン面の散乱体の局所的で時間可変な集積を横断するように、増加した角度空間を横切るためであり、それによって、角度及び空間の両方のダイバーシティを増加させる。オプションの画質チェック(例えば、図20のブロック555)は、スペックル除去設計によって生じる画質損失(例えば、MTF)を検査するために、スペックル除去設計工程に含めることもできる。
所与の劇場における屈折スペックル低減アセンブリで使用するための傾斜光学プレート(単数又は複数)を提供する工程500は、異なる映写距離比、映写距離、及びスクリーン形状を含む、様々な劇場配置をカバーするように、繰り返すことができる。例えば、より短い映写距離(例えば、<50フィート)について、図18のメニスカス型の傾斜光学プレート255は、<1/2画素幅の最大画像ディザの目標閾値より低い残留画像ディザの値を提供することができるが、デュアルプレート設計(図15)はさらに大きな値を有している。一方、スクリーンの映写距離が50フィートを超えると、デュアルプレート設計は、<1/2画素幅の最大残留ディザ値を提供することができるが、メニスカス型からの値はより小さくできる。異なる種類の傾斜した光学プレートを異なる劇場構成に使用することができるが、それは、映写距離に依存してもよい。例えば、映写距離が50から60フィートより小さい劇場では、メニスカス型の装置は画像ディザを低減する性能のために使用することができる。一方、映写距離が50から60フィートを超える劇場では、コストの低減のために単一又はデュアルプレートの種類の装置を使用することができる。
組み立て式の傾斜光学プレートの一組は、異なる劇場配置について異なる配置(例えば、デュアルプレート又はメニスカス)をサポートするために提供することができる。屈折スペックル低減アセンブリ250を形成するため傾斜光学プレート255の一つ以上の一組がモータ機構285で用いて取り付けるために予め設計されている場合、劇場、スクリーン、及びレンズが指定されたとき、予め設計された傾斜光学プレート255は、必ずしも最適化工程を再訪する必要なしに定義及び指定することができる。このような物流及びコストの問題は、図15のように2つの調整可能なくさび型光学プレート280a及び280bを有するデュアルプレート型傾斜光学プレートを使用することによって改善することができる。例えば、映写距離比、スクリーン構造(曲率又は傾斜)及び残留画像ディザの指定に応じて、投影距離範囲を広げるために、1枚又は2枚のデュアルプレート設計のみが必要とされることがある。所与の映写距離範囲及び所与の映写距離比で動作するように設計された傾斜光学プレート255は、最適ではないが、より小さい極端な視界又はより大きな映写距離比についても機能することができる(たとえば、画像ディザが少ない)。しかしながら、映写距離比がより極端になるにつれて、目標レベル(例えば、半分又は7/10番目画素幅未満)未満に画像ディザを低減するために、傾斜光学プレートを設計することは困難になり得る。画素サイズも大きくなるにつれて、画像ディザにおける端数の増加は同じ大きさではない。したがって、例えば、70フィートの映写距離で0.74の映写距離比のためのくさび型傾斜光学プレートの設計は、スクリーンの端部でさえ、依然として1/2画素幅より小さい最大ディザを提供することができる。このスペックル除去装置では、画像ディザを画面全体にわたり1/3画素幅以下に制限することができるが、最も極端な劇場では(例えば、40フィートより小さい短い映写距離又は0.80より小さい小さな映写距離比T)、特にスクリーン端部の近くで、より大きい値(例えば、1/2から3/4画素幅)が許容されてもよい。例えば、表示面に向けて偏向された光ビームの空間的な変位は、傾斜光学プレートのくさび角、傾斜光学プレートの湾曲、及び光軸を中心として回転する傾斜光学要素の揺れに基づく最大限度を有することができる。傾斜光学プレート255は、単一くさび型プレートデュアルくさび型プレート、単一曲率くさび型プレート、及びメニスカスプレートについての設計を含む傾斜光学プレートの一組から所与の劇場構造について選択することができる。
スペックル除去装置250は、屈折スペックル低減アセンブリ250で使用される傾斜光学プレート255の設計属性を調整することによって、画像ディザを制御又は低減するために使用することができる。図19は、一実施例に従う回転する傾斜プレートを有するスペックル除去装置で完了した投影テストの結果を示している。異なるスクリーン及び光源について測定されたスペックルレベルが示され、スクリーンの前のデジタルカメラで収集された。特に、ベンチマークとして、異なる利得を有する3つのスクリーンにインコヒーレント白色光ランプ光源によって生成されるインコヒーレント光源スペックル450が示され、測定されたスペックルは本質的にスクリーンの種類に依存しない。別のベンチマークとして、図19は、同じ3つのスクリーン上のコヒーレントな緑色レーザ光源について測定されたコヒーレント光源スペックル460を示し、そこでは、スクリーン利得が低下するにつれてスペックルが低下した。さらに、部分的なコヒーレント光源スペックル470は、部分的にインコヒーレントな光源である4つの緑色レーザから集められた照明で示され、そこでは、画面利得が低下するにつれてスペックルが低下する。最後に、図19は、同じ4つの集合緑色レーザを含む照明と組み合わされ、スペックル除去装置で作成された回転プレートスペックル480を示している。この場合、図19は、測定された回転プレートスペックル480はスクリーン利得が低下するにつれて約9.8%から約4.0%まで低下することを示している。スペックル除去装置は、コヒーレント光(スペクトル帯域幅Δλ〜0.05から1nm)、又はΔλ〜2から10nmを有する部分的にコヒーレントな光で動作することができるが、例えばΔλ〜20〜50nmのようなより広い帯域幅を有する部分的にコヒーレントな光でも動作することができる。図19は、光学的スペックル除去装置の利点を示しているが、示された結果は、絶対的な低減ではなく、スペックル視認性の相対的な低減も示している。所与のスペックル測定で得られる測定値は、数パーセントにわたって変化する可能性があり、光源、表示面構造、カメラ設定、及びスペックル除去装置の動作に依存し得る。
傾斜光学プレートが回転するにつれて、スペックル除去装置を可変光路差(OPD)で動作させることができる。回転すると、所定のフィールド位置に向かう所与の画像光ビーム又は収束円錐は、傾斜光学プレートを異なる厚さを介して通過する。例えば、プレートが所与の画像光ビームについて投影レンズに最も近い傾斜した位置に向いているとき、その画像光ビームはスペックル除去装置のガラスを通って第1の光学長さを通過し、それは、最短の光学長さである。比較すると、同じ所与の画像光ビームについて投影レンズから最も遠い傾斜した位置にプレートが向いていると、その画像光ビームは、スペックル除去装置のガラスの第2の光学長を通過し、それは、最長の光路長さである。これらの光路長さの差、すなわちOPDは、生じる得る最大OPDである。中間のOPD値は、中間の回転位置で発生する。異なるOPD値は、表示面の異なる部分に向けられた異なる画像光ビームについて発生し、少なくとも部分的にコヒーレントな画像光の焦点位置を変更する。これらのOPDは光源の予想されるコヒーレンス長と比較して大きくなり得るので、スペックル除去装置は、画像光ビームの時間的コヒーレンスを変化させ、時間的にインコヒーレントなスペックルパターンを時間的に平均化することによって、さらなるスペックル低減を提供することもできる。
傾斜光学プレートが回転すると、得られたOPDの時間的な変化は、異なる距離の範囲を横断し、ターゲット面として平面又は表面に向かって合焦する少なくとも部分的にコヒーレントな画像光をもたらすことがあり得る。この光路長差は、焦点位置±Δzの変化(図8参照)であり得る。時間的コヒーレンスを調節することはスペックルの視認性に影響を与えることがあり得るが、光路長におけるこれらの変化は、表示面に対する焦点深度に比べて小さくすることができ、画像の解像度に重大な損失をもたらさないかもしれない。
追加実装の例
スペックルアーチファクトの視認性を低減させることに関してスペックル低減装置が議論されてきたが、いくつかの態様によるスペックル低減装置を使用して他の投影画像アーチファクトの視認性を変更することができる。一例として、残留画像ディザは、DMDマイクロミラー間のギャップのような表示画素間のギャップを結像することから、スクリーンドア効果のような変調器アーチファクトの視認性をマスクすることができる。別の例として、閃光は、観察者の位置と共に変化する光の輝点のランダムパターンの知覚であり、低減し得る。投影システムにとって特に懸念されることであり得る。屈折スペックル低減アセンブリの限定された画像ディザによって提供される空間及び角度のダイバーシティの増加は、画像画素の部分を画面上で局所的に移動させることがあり得、画像ディザが閃光を引き起こすスクリーン部分構造に対して大きいと、時間的な平均は閃光の視認性を低下させることができる。
別の例では、スペックル低減装置は、モアレの視認性を低下させるために使用することもできる。モアレは、例えば、2つの同様のパターンが平坦な表面又は湾曲した表面に重ね合わされ、互いから少量で移動又は回転される場合に作成される、二次的かつ視覚的なパターンである。映画投影の場合、スクリーンは、オーディオ音がスクリーンを伝播することができるように穿孔パターンを有することができる。穿孔は、聴衆には小さすぎて知覚できないこともあり得る。しかし、デジタルプロジェクタを使用した場合、空間光変調器(複数可)の拡大画像は、画素の規則的なアレイを有し、光学投影によってスクリーンの穿孔パターンに重畳され、モアレパターンを生成することもあり、それは、スクリーン上の光強度の目に見える濃淡であり得る。モアレは、変調器アーチファクト(スクリーンドア構造)とスクリーン穿孔パターンとの相互作用でもあり得、ハイブリッド変調器スクリーン画像アーチファクトを作成する。投影モアレの視認性は、画像画素のピッチ及び配置に関し、スクリーン穿孔のピッチ及び配置に依存し得る。視覚的に好ましくないレベルのモアレが、容易に起こり得る。注目すべきことに、互いに対する2つのパターンの小さな変位は、モアレの視認性を劇的に減少させることがあり得る。いくつかのスペックル除去装置によって提供された残留画像ディザは、穿孔に対する瞬時画像画素位置も調節し、画像品質を改善するためにモアレ視認性の時間平均の低減を提供することができる。
このようなノイズや埃などの屈折スペックル低減アセンブリの機構についての他の機械的懸念は、プロジェクタや観客にほとんど影響することなく管理することができる。例えば、傾斜光学プレートのくさび厚さは、バルク光学プレートの機械的なゆらぎ以外の機構によって射出画像光にわたって変調することができる。外面の薄膜光学流体の厚さ及び位置がくさび角を調節するために遠心力又はピエゾアクチュエータによって操作され場合にも、同等の機構を使用することができる。
いくつかの実施例に従う傾斜光学プレートは、スペックル低減装置の重量の低減を助けることができる光学品質のプラスチックを含む、ガラス以外の代替の光学材料を用いて作製することができる。傾斜光学プレートも、プラスチック又は複屈折性の結晶材料(例えば、CAF2又はサファイア)を用いて作製することができる。プレートの回転は光ダイバーシティに貢献することができ、スペックルの視認性をさらに低減させる。また、スペックル除去デバイスは、スクリーンを揺らすことやレーザ光源変調などの他のスペックル除去方法と組み合わせて使用することもできる。
さらに、いくつかの実施例によるスペックル除去装置は、代わりに、画像光ビームの所望の時間的に変調された偏向を提供するために他の技術を使用することができる。例えば、ニオブ酸リチウム又はタンタル酸リチウムなどの電気光学材料、液晶材料、又は電気光学ポリマーで構成された同等の装置は、所望の偏向を提供することができる。このような装置は像空間に配置することができるので、装置はアドレス可能な制御を有することができ、ビーム偏向は回転する傾斜光学プレートによって提供された円形パターンに限られず、より複雑なパターンを使用してもよい。代替例として、スペックル除去装置は、2つの逆回転平面鏡を有する鏡ベースの偏向要素を含むことができる。第1の鏡は投影光学系から光を受け取り、その光を第2の鏡に向け直すことができ、第2の鏡はスクリーンに向かって光を向け直すことができる。プロジェクタ及び両方のミラーは互いに傾斜することができるので、画像光は、回転に伴って増大した角度のダイバーシティで所定のスクリーン位置に向けられる。
いくつかの例では、スペックル除去装置は、(フロント投影又はリア投影であれ)投影用以外の結像システム用途に使用されることができ、スペックルは、画像ディザが制御及び低減されながら低減される必要がある。例えば、スペックル除去装置は、画像キャプチャシステム、表面検査システム、又は印刷、フォトリソグラフィ、又は他の露光システムにおいて、部分的にコヒーレントで動作し、スペックル視認性を低減するために使用することができる。印刷用途において、物体は空間光変調器である必要はなく、その代わりに、レチクル、解像度ターゲット、又はフォトマスクのような画像又はパターン保持構成要素であってもよい。スペックル除去装置は、結像光学系から発生する画像光を可変に偏向させることができる。その結果、可変に偏向された画像光は、ターゲット面に焦点を合わせることができ、そこでは、媒体、基板、材料(例えば、フォトレジスト)、センサ、又は他の受信機は、画像光で露光又は照射され、スペックル除去デバイスによって提供されたスペックル低減及び画像ディザの低減を享受する。同様に、スペックル除去装置は、照明光がターゲット面に入射したときにスペックル視認性を低下させるために、放出される部分的にコヒーレントな照明光を修正することによって、照明システムを改善するために使用することができる。スペックル構造又は可視性を低減することによって、表面における照明の均一性を改善することができる。検査システムにおいては、改善された均一性は、表面に関連する強度差を見ることができる検査カメラをもたらすことがあり得るが、これは、部分的なコヒーレント光(例えば、スペックル)の干渉に起因するのではない。同様に、スペックル除去装置は、可視光用途(例えば、画像表示)に関して論じられてきたが、紫外線(UV)又は赤外線(IR)光学系での使用にも適用可能である。
本開示の様々な態様及び特徴は、本明細書に記載の実施例の組み合わせに含まれている。特定の例などへの言及は、少なくとも一つの例に存在する特徴を指している。「実施例」又は「特定の実施例」等は、必ずしも同じ実施例を参照しないためが、そのような例は、そのように示されているか、当業者に容易に明らかでない限り相互に排他的ではない。「方法」などを参照する際に単数又は複数を使用することは、限定することを意図するものではない。さらに、図示された実施例を含む実施例の前述の説明は、例示及び説明の目的でのみ提示されたものであり、網羅的であること、又は開示された正確な形態に本発明を限定することを意図するものではない。本発明の多くの修正、適応、及び使用は、本発明の範囲から逸脱することなく当業者に明らかであろう。上述の例示的な例は、本明細書で論じた一般的な主題に紹介するために与えられ、開示された概念の範囲を限定することを意図するものではない。

Claims (33)

  1. スペックルアーチファクトを低減するためのシステムであって、
    少なくとも部分的にコヒーレントな光を放出するように構成された光源と、
    前記光を収束光ビームとしてターゲット面の位置に向けて出射するように構成されたレンズと、
    光軸を有し、前記レンズと前記ターゲット面との間に設置可能である偏向器サブシステムであって、前記収束光ビームを前記ターゲット面の前記位置に向けて複数の角度方向を通って時間的に角度について偏向させるために、前記光軸の周りに回転可能である光学素子を有する偏向器サブシステムと
    を含むシステム。
  2. 前記光学素子は、内面と、前記内面に対してくさび角で非平行な外面とを含む光学プレートであって、前記内面又は前記外面は前記光軸に垂直な直線に対して傾斜角を有する請求項1に記載のシステム。
  3. 前記光学プレートは、前記偏向器サブシステムの回転において揺れるように構成された請求項2に記載のシステム。
  4. 前記光学プレートは、
    前記光学プレートの屈折率と、
    前記光学プレートの厚さと、
    前記傾斜角と、
    前記くさび角と
    に基づいた量によって前記収束光ビームを角度について偏向するように構成された請求項2に記載のシステム。
  5. 前記プレートの厚さ及び前記傾斜角は、非点収差及びコマ収差を波長の1/20以内に制限するように構成された請求項4に記載のシステム。
  6. 前記光学プレートは、前記くさび角を変更するために互いに回転可能な第1の光学プレート及び第2の光学プレートを含む請求項2に記載のシステム。
  7. 前記光学プレートは、毎分200回転から毎分3600回転の範囲の速度で回転可能である請求項2に記載のシステム。
  8. 前記光学プレートは、メニスカス型のレンズである請求項2に記載のシステム。
  9. 前記内面又は前記外面の少なくとも一方は、湾曲している請求項2に記載のシステム。
  10. 前記内面又は前記外面の曲率半径は、5メートルから50メートルの範囲内にある請求項9に記載のシステム。
  11. 前記光源と前記光学素子との間に設置可能な空間光変調器であって、少なくとも部分的にコヒーレントな前記光を変調することによって少なくとも画像画素を有する画像光を生成するように構成された前記空間光変調器をさらに含む請求項2に記載のシステム。
  12. 前記ターゲット面はスクリーンであり、
    前記レンズは投影レンズであり、
    前記システムは劇場のためのプロジェクタシステムであり、
    前記偏向器サブシステムは、前記スクリーンの所定領域への少なくとも一つの画像画素の最大空間変位を投影された画素幅の半分以下に制限するように構成された請求項11に記載のシステム。
  13. 前記内面又は前記外面の少なくとも一つは、前記劇場の前記プロジェクタシステムと前記スクリーンとの間の距離に基づく量だけ湾曲した請求項12に記載のシステム。
  14. 前記偏向器サブシステムは、
    前記偏向器サブシステムの前記光軸に対する傾斜角で前記光学素子を保持するハウジングと、
    前記光学素子を回転速度で回転させるように構成されたアクチュエータと
    をさらに含み、
    前記光学素子は屈折率及び光学厚さを有する光学プレートである請求項1に記載のシステム。
  15. 前記光学素子は、前記収束光ビームが前記偏向器サブシステムと前記ターゲット面との間で収束するように、前記収束光ビームを前記ターゲット面の前記位置に向けて前記複数の角度方向を通って偏向するために、前記光軸の周りに回転可能である請求項1に記載のシステム。
  16. スペックルアーチファクトを低減するための装置であって、
    光を透過させる内面及び外面を有し、前記内面及び前記外面はくさび角だけ互いに非平行である少なくとも1枚の光学プレートと、
    前記少なくとも1枚の光学プレートを前記装置の光軸に対して傾斜角で保持するハウジングと、
    前記内面に入射し、前記外面から放出され、表示面の所与の位置に向けられた光ビームを角度について及び時間的に偏向させるために、前記少なくとも1枚の光学プレートを前記光軸に平行な軸の周りに回転速度で回転させるように構成されたアクチュエータと
    を含む装置。
  17. 前記アクチュエータは、前記表示面に入射する前記光の角度ダイバーシティが増加するように、前記外面から放出された前記光ビームに対する開口数を増加させるために、前記少なくとも一つの光学プレートを回転させるように構成されたモータである請求項16に記載の装置。
  18. 前記複数の光ビームを前記表示面の関連した位置に向けるように構成され、前記くさび角は前記関連した位置からの複数の前記光ビームの平均偏差を低減する量である請求項16に記載の装置。
  19. 前記装置は、レンズと前記表示面との間に設置可能である請求項16に記載の装置。
  20. 前記少なくとも1枚の光学プレートは屈折率及び光学厚さを有し、前記少なくとも1枚の光学プレートは、前記屈折率、前記光学厚さ、くさび角、及び傾斜角に基づいて前記所与の位置に向けて前記光ビームを偏向するように構成された請求項16に記載の装置。
  21. 前記少なくとも1枚の光学プレートは、シングルくさびプレート、デュアルくさびプレート、シングル湾曲ウェッジプレート、及びメニスカスプレートを含む光学プレートの一式からの第2の光学プレートと交換可能である請求項16に記載の装置。
  22. レンズによって、少なくとも部分的なコヒーレント光を収束光ビームとしてターゲット面の位置に向け、
    光軸を有する偏向器サブシステムにあって、前記光軸の周りに回転する光学素子によって、複数の角度方向について前記ターゲット面の前記位置に向けて収束を保ち、スペックルアーチファクトを低減するように、前記収束光ビームを複数の角度方向を通って時間的に回転して偏向させること
    を含む方法。
  23. 前記光学素子は、前記光軸に垂直な直線に対して傾斜角だけ傾斜した内面又は外面を有する請求項22に記載の方法。
  24. 前記収束光ビームを偏向させることは、前記収束光ビームを、前記光学素子の内面及び前記内面に非平行な前記光学素子の外面に基づく量だけ偏向させることを含む請求項22に記載の方法。
  25. 前記量は、光学プレートである前記光学素子の前記内面と前記外面との間のくさび角にさらに基づく請求項24に記載の方法。
  26. 前記光学素子は、前記光軸の周りに回転すると揺れる請求項22に記載の方法。
  27. 前記収束光ビームを偏向させることは、
    前記光学素子の屈折率と、
    前記光学素子の厚さと、
    前記光学素子と前記光軸との間の傾斜角と、
    前記光学素子の内面又は外面の表面形状と
    に基づく量によって前記収束光ビームを偏向することを含む請求項22に記載の方法。
  28. 前記ターゲット面は、前記ターゲット面の所与の位置における前記収束光ビームの最小ディザのターゲット面プロファイルであり、前記方法は、
    表示の表面プロファイルに適合するように前記最小ディザのターゲット面プロファイルを位置決めし、前記表示における最大ディザは投影された画像画素幅であることをさらに含む請求項22に記載の方法。
  29. 前記量は、前記光学素子の前記内面及び前記外面の前記表面形状に基づき、前記内面は平坦であり、前記外面は前記内面に非平行である請求項27に記載の方法。
  30. 画像画素を生成するために、空間光変調器によって、前記ターゲット面の位置に向かうコヒーレント光を少なくとも部分的に変調することをさらに含む請求項22に記載の方法。
  31. 前記収束光ビームを偏向させることは、前記ターゲット面の位置において前記画像画素を、
    前記光学素子の内面に対する前記光学素子の外面のくさび角と、
    前記光学素子の回転軸に対する前記光学素子の傾斜角と、
    前記外面又は前記内面の曲率と、
    前記光軸の周りに回転する前記光学素子の揺動の量と
    に基づく最大限度を有する空間変位で偏向させることを含む請求項30に記載の方法。
  32. 前記画像画素についての前記空間変位の前記最大限度は、投影された画素幅の半分以下である請求項31に記載の方法。
  33. 劇場において画像投影システムを有する偏向器サブシステムを動作させることをさらに含む請求項22に記載の方法。
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