JP2018504497A - 高透明で高耐熱性のポリカーボネートエステルを調製するための新規な方法 - Google Patents

高透明で高耐熱性のポリカーボネートエステルを調製するための新規な方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、バイオベースポリカーボネートエステルを調製するための方法であって、(1)化学式2で表される化合物を、容易に脱離できる官能基を有する中間反応体に変換し、それに続くフェノールによる求核反応によって、化学式3で表される化合物を調製する工程と、(2)工程(1)で調製した化学式3で表される化合物、化学式4で表される化合物、および1,4:3,6−ジアンヒドロヘキシトールのポリカーボネート溶融重縮合によって、化学式1で表される繰返し単位を含む化合物を調製する工程とを含む、方法に関する。本発明によるバイオベースポリカーボネートエステルは、各繰返し単位から得られる物理的性質の利点および欠点を調節でき、その高透明性および高耐熱性に応じて様々な用途に有利に使用することができる。【選択図】図3

Description

本発明は、優れた透明性および高い耐熱性を有するポリカーボネートエステルを調製するための新規な方法に関する。具体的には、本発明は、1,4:3,6−ジアンヒドロヘキシトール、カーボネート、および1,4−シクロヘキサンジカルボキシレートの反応に由来する繰返し単位を有するバイオベースポリカーボネートエステルを調製するための方法に関する。
石油化学工業のための従来の材料とは異なり、1,4:3,6−ジアンヒドロヘキシトールは、バイオマス、すなわち、その成分として多糖類を含有する再生可能資源、たとえばトウモロコシ、コムギ、ジャガイモなどに由来するバイオベース材料である。特に、バイオベース材料を含有するバイオプラスチックは、その使用後に分解されている間に発生する二酸化炭素がバイオマスの成長に再利用できるので、二酸化炭素の発生を低減させ、それによって地球温暖化の世界的な問題に取り組む材料として注目されている。
1,4:3,6−ジアンヒドロヘキシトールは、以下の3つの立体異性体型を有しており、それらは2つのヒドロキシル基の相対配置に応じて異なる化学的性質を有している:イソマンニド(下記の式a、融点:81〜85℃)、イソソルビド(下記の式b、融点:61〜62℃)、およびイソイジド(下記の式c、融点:64℃)。
特に、代表的なエンジニアリングプラスチックであるポリカーボネートを調製するためのモノマーとして1,4:3,6−ジアンヒドロヘキシトールを使用した場合、このように調製したポリカーボネートは、バイオプラスチックの利点と共に、1,4:3,6−ジアンヒドロヘキシトールの分子構造特性、すなわち、キラリティーおよび剛直な飽和複素環構造に起因する良好な熱的および光学的性質を有することができる。このため、1,4:3,6−ジアンヒドロヘキシトールは、バイオプラスチックを開発するための代表的な原材料として広く使用されている。
一方では、1,4−ジメチル−シクロヘキサンジカルボキシレート(以下「DMCD」と略記する)または1,4−シクロヘキサンジカルボン酸(以下「CHDA」と略記する)、DMCDの加水分解生成物は、その分子中心にシクロヘキサン環構造を有する。したがって、それがポリマー鎖に組み込まれる場合、分子構造の柔軟性と硬さの独特な組合せのために、ポリマーの耐候性およびUV安定性だけでなく、ポリマーの特性、たとえば光沢保持性、耐黄変性、加水分解安定度、耐食性、および耐薬品性も改善される。
ポリ(1,4−シクロヘキシリデン1,4−シクロヘキサンジカルボキシレート)(以下「PCCD」と略記する)、DMCD/シクロヘキサンジメタノール(以下「CHDM」と略記する)ホモポリエステルは、DMCDから調製された市販されているポリマー材料の例である。その優れた耐候性、耐薬品性、流動性、および低い屈折率のおかげで、PCCDは、ポリカーボネートの透明性を改善する目的で、デュポン社(USA)のポリカーボネート/PCCDアロイ(商品名:Xyrex)を開発するのに使用された。
ポリカーボネートを製造する商業的方法は、溶液重合および溶融重縮合に分けることができる。ホスゲンがカーボネートの供給源として使用される溶液重合方法とは異なり、ジフェニルカーボネート(以下「DPC」と略記する)は、溶融重縮合方法で使用される。したがって、従来の溶融重縮合方法で使用される原材料には、ジオールとしてDPCおよびビスフェノールA(以下「BPA」と略記する)が一般的に含まれ;BPAとDPCのエステル交換では、溶融重縮合の副生成物としてフェノールが生成される。
本発明者らは、イソソルビド系ポリカーボネートエステルを調製するための新規な方法であって、DMCDまたはCHDAに由来する1,4−ジフェニル−シクロヘキサンジカルボキシレート(以下「DPCD」と略記する)から調製される、方法を開発した。
本発明は、イソソルビド系ポリカーボネートエステル(または炭酸ポリエステル)の調製においてポリマー鎖にエステル結合を形成するための材料としてDPCDを使用する。このようにして得られたポリカーボネートエステルは、特定の使用法に対する特性および成形加工性が、DPCDの含有量を変えることによって調整できる、非常に優れた透明性および高い耐熱性を有する新規なバイオプラスチックである。本発明によるバイオベースポリカーボネートエステルは、米国特許出願公開第2011/0003101号および米国特許第8,399,598号に開示されている従来のバイオプラスチックと比較して、非常に優れた耐熱性、表面硬さ、および衝撃強さを有している。
技術的な課題
本発明の目的は、高重合度および良好な機械的性質と共に高い耐熱性および透明性を有するポリカーボネートエステルを調製するための新規な方法を提供することであり、このポリカーボネートエステルは、環境ホルモンを生成するおそれがあるBPAを含まない剛直なポリマー繰返し単位を含み、様々な用途、たとえば自動車ガラス、光学レンズまたはフィルム、哺乳瓶、食品容器などの代用品に有用である。
課題の解決策
本発明は、バイオベースポリカーボネートエステルを調製するための方法であって、
(1)式2の化合物を、容易に脱離される官能基を有する中間反応体に変換し、次いで中間反応体をフェノールによる求核反応にかけて式3の化合物を得る工程と、
(2)工程(1)で調製した式3の化合物、式4の化合物、および1,4:3,6−ジアンヒドロヘキシトールを、ポリカーボネート溶融重縮合反応にかけて式1の繰返し単位を含むバイオベースポリカーボネートエステルを得る工程と
を含む、方法を提供する。
[式中、
Rは、メチルまたは水素であり、
1およびR2は、それぞれ独立に、置換されているもしくは無置換のC1〜C18脂肪族基、または置換されているもしくは無置換のC1〜C18芳香族基であり、
xは、0<x<1の実数である]
発明の有利な効果
バイオベースポリカーボネートエステルを調製するための本発明の方法では、従来の方法と比較して、フェノールによる、容易に脱離される官能基を有する中間反応体の求核反応によって高純度および高白色度のDPCDが高収率で生成され、それにより製造コストが下がる。本発明の方法によって調製されたバイオベースポリカーボネートエステルは、高い透明性および高い熱抵抗を有しており、様々な用途、たとえば自動車ガラス、光学レンズまたはフィルム、哺乳瓶、食品容器などの代用品に効果的に使用することができる。
図1は、DPCDの1H NMRスペクトルである。 図2は、DPCの含有量によるポリマーのガラス転移温度(Tg)の変化を示すグラフである。 図3は、例1で調製したバイオベースポリカーボネートエステルの1H NMRスペクトルである。 図4は、例1で調製したバイオベースポリカーボネートエステルのIRスペクトルである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、バイオベースポリカーボネートエステルを調製するための方法であって、
(1)式2の化合物を、容易に脱離される官能基を有する中間反応体に変換し、次いで中間反応体をフェノールによる求核反応にかけて式3の化合物を得る工程と、
(2)工程(1)で調製した式3の化合物、式4の化合物、および1,4:3,6−ジアンヒドロヘキシトールを、ポリカーボネート溶融重縮合反応にかけて式1の繰返し単位を含むバイオベースポリカーボネートエステルを得る工程と
を含む、方法を提供する。
[式中、
Rは、メチルまたは水素であり、
1およびR2は、それぞれ独立に、置換されているもしくは無置換のC1〜C18脂肪族基、または置換されているもしくは無置換のC1〜C18芳香族基であり、
xは、0<x<1の実数である]
工程(1)では、式2の化合物は、容易に脱離される官能基を有する中間反応体に変換され、中間反応体は、フェノールによる求核反応にかけられて式3の化合物、すなわち、1,4−ジフェニル−シクロヘキサンジカルボキシレートが調製される。
具体的には、上記の工程(1)では、DMCD(式中のRがメチルである式2の化合物)またはCHDA(式中のRがHである式2の化合物)は、容易に脱離される官能基を有する中間反応体に変換される。次いで中間反応体は、フェノールによる求核反応にかけられてDPCDが調製され、それはその後の工程(2)でジオールとのエステル交換反応にかけられ、それによって副生成物としてフェノールが生成される。
工程(1)で容易に脱離される官能基を有する中間反応体は、下記の式2aによって表される化合物であってもよい。
[式中、R3はF、Cl、またはBrである]
本発明の態様では、式2aの化合物は、1,4−シクロヘキサンジカルボニルクロライド(以下、「CHDC」)であってもよい。
すなわち、上記の工程(1)では、式2においてRがメチルであるDMCDまたはRが水素であるCHDAは、中間化合物CHDCに変換されてもよく、これは、フェノールと反応させてDPCDを生成させてもよい(下記の反応スキーム1を参照のこと)。
所望の特性に応じて、第一級、第二級、もしくは第三級ジカルボキシレート、またはジカルボン酸を式2の化合物と一緒に使用してもよく、これは、本発明によるポリカーボネートのポリマー鎖中にエステル結合を形成するための原材料である。それらは、フェノールによる求核反応によって式3の化合物以外のジフェニルエステルに変換されてもよい。これらのジフェニルエステルは、式3の化合物と共に、ポリカーボネート溶融重縮合に関与する。
式3の化合物以外のジフェニルエステル化合物は、1種類または2種類以上の混合物であってもよい。
本発明のバイオベースポリカーボネートエステルが、改善された耐候性およびUV安定性と共に、高い耐熱性および透明性を有するためには、式2の化合物以外のジカルボキシレートまたはジカルボン酸は、その分子中心に単一もしくは縮合飽和単素環または複素環を有していてもよく、たとえば、テトラヒドロ−2,5−ジメチル−フランジカルボキシレート、1,2−ジメチル−シクロヘキサンジカルボキシレート、1,3−ジメチル−シクロヘキサンジカルボキシレート、デカヒドロ−2,4−ジメチル−ナフタレンジカルボキシレート、デカヒドロ−2,5−ジメチル−ナフタレンジカルボキシレート、デカヒドロ−2,6−ジメチル−ナフタレンジカルボキシレート、デカヒドロ−2,7−ジメチル−ナフタレンジカルボキシレート、テトラヒドロ−2,5−フランジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、デカヒドロ−2,4−ナフタレンジカルボン酸、デカヒドロ−2,5−ナフタレンジカルボン酸、デカヒドロ−2,6−ナフタレンジカルボン酸、およびデカヒドロ−2,7−ナフタレンジカルボン酸からなる群から選択される少なくとも1種のジカルボキシレートまたはジカルボン酸化合物である。好ましいのは、デカヒドロ−2,6−ジメチル−ナフタレンジカルボキシレートまたはデカヒドロ−2,6−ナフタレンジカルボン酸およびバイオベース材料から得られる化合物、たとえばテトラヒドロ−2,5−ジメチル−フランジカルボキシレートまたはテトラヒドロ−2,5−フランジカルボン酸である。
工程(1)の中間反応体は、式2によって表される化合物と塩素化剤との反応によって得ることができる。塩素化剤は、ホスゲン、トリホスゲン、塩化チオニル、塩化オキサリル、三塩化リン、五塩化リン、五臭化リン、およびシアヌル酸フッ化物からなる群から選択される化合物を含んでいてもよい。好ましくは、反応の副生成物を容易に除去するために、塩素化剤は、ホスゲン、塩化チオニル、および塩化オキサリルからなる群から選択される化合物を含んでいてもよい。より好ましくは、商業的な観点から、塩素化剤は、ホスゲンであってもよい。
塩素化剤は、式2の化合物の総モル数の1〜4倍、好ましくは1.02〜3倍、より好ましくは1.05〜2.5倍の量で使用されていてもよい。
さらに、反応温度は、式2の化合物および塩素化剤に応じて変えてもよい。一般的に、温度は、−30〜150℃、好ましくは15〜100℃、より好ましくは20〜80℃であってよい。反応時間は、5分〜48時間、好ましくは10分〜24時間であってよい。
式2の化合物と塩素化剤との反応では、有機溶媒を、式2の化合物を溶解または分散させるために使用してもよい。有機溶媒には、たとえば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン(mesithylene)、塩化メチレン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、モノクロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、およびアセトニトリルが含まれていてよい。しかしながら、式2の化合物が上記の反応温度範囲で融解する場合は、反応は、有機溶媒を用いないで行なってもよい。
一方で、中間反応体が室温で液体の場合、それは溶媒として使用してもよく、これは、溶媒の費用を節約し、したがって商業的な観点から有利である。
触媒は、中間反応体の転化率および反応収率を増加させるためにさらに加えてもよい。触媒は、特に限定されず、有機または無機触媒であってよい。有機触媒には、たとえば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン、テトラメチル尿素、テトラエチル尿素、およびテトラブチル尿素が含まれていてよい。無機触媒には、たとえば、塩化アルミニウム(AlCl3)、塩化鉄(FeCl3)、塩化ビスマス(BiCl3)、塩化ガリウム(GaCl3)、五塩化アンチモン(SbCl5)、三フッ化ホウ素(BF3)、トリフルオロメタンスルホン酸ビスマス(Bi(OTf)3)、四塩化チタン(TiCl4)、四塩化ジルコニウム(ZrCl4)、四臭化チタン(TiBr4)、および四臭化ジルコニウム(ZrBr4)が含まれていてよい。具体的には、有機触媒は、ジメチルホルムアミド、テトラメチル尿素、およびジメチルイミダゾリジノンからなる群から選択されてもよく、無機触媒は、塩化アルミニウムおよび四塩化チタンからなる群から選択されてもよい。より好ましくは、商業的な観点から、有機触媒は、ジメチルホルムアミドであってよく、無機触媒は、塩化アルミニウムであってよい。
触媒の量は、特に限定されず、式2の化合物および塩素化剤の種類に応じて変えることができる。触媒は、式2の化合物の総モル数に対して、0.1〜10モル%、好ましくは0.5〜5モル%、より好ましくは1〜3モル%の量で使用されていてもよい。触媒の量が、上記の範囲よりも少ないと、反応速度は遅い。他方では、上記の範囲を超える量は、反応速度を速めるのではなく、暴走および発熱反応を引き起こす可能性を極めて高くする。
一方で、中間反応体を式3の化合物に変換させるためのフェノールは、式2の化合物の総モル数の1〜3倍、好ましくは1.5〜2.5倍の量で使用されていてもよい。フェノールの量が上記の範囲から外れると、式3の化合物の最終的な収率は低くなる可能性がある。
工程(2)では、工程(1)で得られた式3の化合物、式4の化合物、および1,4:3,6−ジアンヒドロヘキシトールを、ポリカーボネート溶融重縮合反応にかけて、式1の繰返し単位を含む化合物を得る。
上記の工程(2)では、1,4:3,6−ジアンヒドロヘキシトールと式4の化合物の反応は、カーボネート結合(繰返し単位1)を形成し、1,4:3,6−ジアンヒドロヘキシトールと式3の化合物の反応は、エステル結合(繰返し単位2)を形成する。これらの結合を含有する繰返し単位は、上記の式1によって表される。
1,4:3,6−ジアンヒドロヘキシトールの量が1モルであり、式3の化合物の量がxモルである場合、使用した式4の化合物の量は、以下の反応スキーム2
で示されているように、(1−x)モルと決定すべきである。
たとえば、1,4:3,6−ジアンヒドロヘキシトールおよび式4の化合物を、式3の化合物を欠いて、溶融重縮合にかける場合、1,4:3,6−ジアンヒドロヘキシトールホモポリカーボネート(Tg160℃)が生成される。式3の化合物の量が増加すると、ポリマー鎖中のエステル結合の量も同様に増加する。式3の化合物の量が1になる場合、溶融重縮合は、1,4:3,6−ジアンヒドロヘキシトールと式3の化合物の間だけで起こり、それによってホモポリエステル(Tg130℃;Macromolecules、2013、46、2930参照)が生成される。図2は、式4の化合物の割合によるポリマーのTgの変化を例示している。
結論として、ポリマー鎖中のカーボネート対エステル結合の比は、加えた式3の化合物の量に応じて変化する。カーボネートおよびエステル結合がポリマー鎖中に共存する場合、本発明のポリカーボネートエステルは、米国特許出願公開第2011/0003101号および米国特許第8,399,598号に開示されている1,4:3,6−ジアンヒドロヘキシトールポリカーボネートのものよりも高い耐熱性を有する。ポリカーボネートは、ポリエステルと比較して高い耐熱性および良好な機械的性質を一般的に示すが、比較的乏しい耐薬品性、残留応力、および成形サイクル時間を有する。しかしながら、一本鎖中にカーボネートとエステル結合の両方を含むポリカーボネートエステルは、各結合タイプを単独で有するポリマーの欠点を補うだけでなく、他の利点も有する。
1,4:3,6−ジアンヒドロヘキシトールは、イソマンニド、イソソルビド、およびイソイジドからなる群から選択されてもよい。好ましいのは、イソソルビドである。
さらに、バイオベースポリカーボネートエステルの高い耐熱性および透明性、ならびに非常に優れた機械的性質の原因となる高い重合度を得るために、溶融重縮合で使用される1,4:3,6−ジアンヒドロヘキシトールの高い純度を維持することは非常に重要である。
1,4:3,6−ジアンヒドロヘキシトールは、粉末、フレーク、または水溶液の形態であってもよい。しかしながら、1,4:3,6−ジアンヒドロヘキシトールを長期間空気に曝露すると、容易に酸化され変色する可能性があり、不満足な色および分子量の最終ポリマーがもたらされることがある。したがって、空気への1,4:3,6−ジアンヒドロヘキシトールの曝露を最小限にする必要があり得る。1,4:3,6−ジアンヒドロヘキシトールは空気に曝露された後、好ましくは、脱酸素剤、たとえば酸素吸収剤と共に保管される。さらに、多段階法によって調製する場合、1,4:3,6−ジアンヒドロヘキシトールに含有されている不純物を除去することが非常に重要である。具体的には、蒸留による1,4:3,6−ジアンヒドロヘキシトールの精製において、微量レベルの最初の分離で除去できる酸性液体成分および残留物分離で除去できるアルカリ金属成分を除去することが重要である。酸性液体成分およびアルカリ金属成分はそれぞれ、10ppm以下、好ましくは5ppm以下、より好ましくは3ppm以下のレベルで保持されていてもよい。
式4の化合物の例は、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ−t−ブチルカーボネート、ジフェニルカーボネート、ジトリルカーボネート、および置換カーボネートからなる群から選択される少なくとも1種の化合物であってもよい。ポリカーボネート溶融重縮合反応が減圧条件下で実施されるので、式4の化合物は、具体的には、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ−t−ブチルカーボネート、ジフェニルカーボネート、またはジトリルカーボネートであってもよい。より具体的には、式4の化合物は、ジフェニルカーボネートであってもよい。
上記の工程(2)では、1,4:3,6−ジアンヒドロヘキシトール以外のジオール化合物をさらに使用してもよく、それらは具体的に限定されない。第一級、第二級、または第三級ジオール化合物を含む様々な化合物を、1,4:3,6−ジアンヒドロヘキシトールと組み合せて使用してもよい。この場合、1,4:3,6−ジアンヒドロヘキシトール以外のジオール化合物の量がyモルとすると、1,4:3,6−ジアンヒドロヘキシトールの量は、(1−y)モルとするべきである。
特に、これらのジオール化合物が石油化学系ジオール化合物である場合、1,4:3,6−ジアンヒドロヘキシトールに由来する最終ポリマー中のバイオベース含有量(ASTM−D6866)が少なくとも1モル%であるように使用してもよい。このような場合には、yは0≦y<0.99を満たす。すなわち、これらのジオール化合物は、100モル%の1,4:3,6−ジアンヒドロヘキシトールに対して、99モル%未満の量で使用してもよい。
ここで、調製したポリカーボネートエステルの高い耐熱性および透明性、ならびに改善された耐候性およびUV安定性のために、これらのジオール化合物は、それらの分子中心に単一もしくは縮合飽和単素環または複素環を好ましくは有している。一方で、一般に、対称構造のヒドロキシル基を有するジオール中の環が大きいほど、ポリカーボネートエステルの耐熱性は高くなる。しかしながら、その光学的性質は、ジオール中の環のサイズおよびヒドロキシル基の位置に依存しないが、原材料の特徴によって変化する。環のサイズが大きくなると、化合物を商業的に製造しそれを利用するのがより難しくなる。
これらのジオール化合物は、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール、3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、およびバイオベース材料に由来し得るテトラヒドロ−2,5−フランジメタノールからなる群から選択されてもよい。好ましいのは、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、およびテトラヒドロ−2,5−フランジメタノールである。
式3の化合物のシス/トランス重量比は、1/99〜99/1、好ましくは10/90〜90/10、より好ましくは20/80〜80/20であってよい。さらに、式1の繰返し単位のシクロヘキサンジカルボキシレートのシス/トランス重量比は、1/99〜99/1、好ましくは20/80〜80/20、より好ましくは30/70〜70/30であってよい。
式1の繰返し単位のトランス−シクロヘキサンジカルボキシレート単位の含有量が増加するにつれて、ポリカーボネートエステルのTgが高くなり、耐熱性が改善されて透明性が比較的低下する。対照的に、トランス含有量が減少するにつれて、ポリカーボネートエステルのTgが低下して、耐熱性が低下し透明性が改善される。したがって、式1の繰返し単位のシクロヘキサンジカルボキシレート単位のシス/トランス重量比は、好ましくは20/80〜80/20、より好ましくは30/70〜70/30内に制御されて、それによって耐熱性および透明性が調節される。
工程(2)の溶融重縮合では、式3および式4の化合物の合計量は、1,4:3,6−ジアンヒドロヘキシトール1モルに対して、0.7〜1.3モル、好ましくは0.9〜1.1モル、より好ましくは0.95〜1.05モルであってよい。
溶融重縮合反応の温度は、0.1〜10℃/分、好ましくは0.2〜5℃/分、より好ましくは0.5〜2℃/分の速度で上昇させてもよい。反応温度は、120〜320℃、好ましくは150〜290℃、より好ましくは180〜270℃であってよい。反応時間は、1〜10時間、好ましくは1.5〜8時間であってよい。
さらに、反応平衡をポリカーボネートエステルの生成の方へシフトさせるために、溶融重縮合の副生成物として生成されたフェノールは、反応系から蒸留除去しなければならない。特に、温度上昇の速度が上記の範囲から外れる場合、フェノールは、原材料と一緒に蒸発または昇華させてもよい。バイオベースポリカーボネートエステルは、バッチまたは連続法で調製してもよい。
本発明によるバイオベースポリカーボネートエステルを生成するための方法では、重縮合触媒を、溶融重縮合反応の反応性を高めるためにさらに使用してもよい。ポリカーボネート溶融重縮合で一般に使用される任意の従来のアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属触媒は、そのような重縮合触媒として使用されてもよい。触媒は、塩基性アンモニウムもしくはアミン、塩基性リン、または塩基性ホウ素化合物と組み合せて使用してもよい。しかしながら、触媒を単独で使用することが好ましい。アルカリ金属触媒の例は、LiOH、NaOH、KOH、CsOH、Li2CO3、Na2CO3、K2CO3、Cs2CO3、LiOAc、NaOAc、KOAc、CsOAcなどであってよい。アルカリ土類金属触媒の例は、Ca(OH)2、Ba(OH)2、Mg(OH)2、Sr(OH)2、CaCO3、BaCO3、MgCO3、SrCO3、Ca(OAc)2、Ba(OAc)2、Mg(OAc)2、Sr(OAc)2などであってよい。さらに、これらのアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属触媒は、単独でまたは2種以上を組み合せて使用してもよい。
重縮合触媒は、溶融重縮合反応で使用するジオール(すなわち、1,4:3,6−ジアンヒドロヘキシトールおよび他のジオール化合物)1モル当たり、0.1〜30マイクロモル、好ましくは0.5〜25マイクロモル、より好ましくは0.5〜20マイクロモルの量で使用してもよい。重縮合触媒は、溶融重縮合反応の経過に関わらず、いつでも使用してよい。しかし、溶融重縮合反応の開始前に触媒を導入することが好ましい。重縮合触媒の量がジオール1モル当たり0.1マイクロモル未満の場合、目標の重合度を達成するのは難しい。触媒の量が30マイクロモルを超える場合、副反応を引き起こし、それは目標の特性に直接的に悪影響を与え、たとえば、透明性が低下する。
さらに、本発明によるバイオベースポリカーボネートエステルを調製するための方法では、副生成物を迅速に除去し重合反応を促進するために、温度上昇および減圧を段階的に用いてもよい。具体的には、工程(2)の溶融重縮合反応は、第1の反応ゾーンおよび第2の反応ゾーンを含んでいてよい。
より具体的には、原材料を導入した後、第1の反応ゾーンは、130〜250℃、好ましくは140〜240℃、より好ましくは150〜230℃の温度で、0.1〜10時間、好ましくは0.5〜3時間操作されていてもよい。これらの温度範囲で圧力を下げるとき、減圧は、5〜700トール、好ましくは10〜600トールであってよい。
第2の反応ゾーンは、210〜290℃、好ましくは220〜280℃、より好ましくは230〜270℃の温度で、0.1〜10時間、好ましくは0.5〜3時間操作されていてもよい。これらの温度範囲で圧力を下げるとき、減圧は、20トール以下、好ましくは10トール以下であってよい。
さらに、本発明によるバイオベースポリカーボネートエステルを製造するための方法では、必要な場合、様々な添加剤を使用してもよい。たとえば、添加剤には、酸化防止剤または熱的安定剤、たとえばヒンダードフェノール、ヒドロキノン、ホスファイト、およびその置換化合物;紫外線吸収剤、たとえばレソルシノール、サリチレートなど;着色防止剤、たとえばホスファイト、ハイドロホスファイトなど;ならびに滑剤、たとえばモンタン酸、ステアリルアルコールなどが含まれていてよい。また、染料および顔料は、着色剤として使用してもよく;カーボンブラックは、導電剤、着色剤、または核生成剤として使用してもよく;難燃剤、可塑剤、帯電防止剤などを使用してもよい。前述の添加剤は、最終ポリマーの特性、特に透明性に悪影響を与えない量で使用してもよい。
式1の繰返し単位を含み、本発明によるポリカーボネートエステルを製造するための方法によって調製されたバイオベースポリカーボネートエステルは、0.3〜2.0dL/gの固有粘度(以下「IV」と略記する)を有していてよい。
本発明の形態
以下、本発明を、下記の例によってより詳細に説明する。しかしながら、これらの例は、例示のためにのみ提供されており、本発明は、それに限定されるものではない。
調製例1
CHDAからのDPCDの調製
シス/トランス重量比が88/12のCHDA(SK Chemicals)100g(0.58モル)および塩化メチレン200gを、4枚羽の撹拌機、ホスゲンおよび窒素ガスを供給するための導入口、ガスを排出するための排出口、ならびに温度計を備えた1Lの四つ口丸底フラスコに投入した。混合物を室温で撹拌した。1.28モルのホスゲンガスを大気圧下で10時間フラスコに供給し、次いで溶解したホスゲンおよび塩酸ガスを蒸留除去するために窒素ガスを2時間フラスコに供給し、それによって透明で均質な反応溶液を得た。ガスクロマトグラフィー(GC)による反応溶液の分析は、CHDCの比率は49重量%であり、反応収率は86%であることを示した。
最初に供給した塩化メチレンの50重量%を反応溶液から蒸留除去した後、フェノール121g(1.28モル)を塩化メチレン121gに溶解させたフェノール溶液を、滴下漏斗によって反応溶液に2時間添加し、混合物を1時間撹拌した。反応の停止後、塩化メチレンを反応溶液から蒸留除去し、このようにして得た粗製DPCDをエタノール中での再結晶により精製した。再結晶化させたDPCDを真空下に90℃で24時間乾燥させてDPCD 154gを得た。このようにして得たDPCDの1H NMRスペクトルを図1に示す。反応収率は82%であり、GC分析によるDPCDの純度は、99.92%であった。上記の反応条件では、シス/トランス重量比は、82/18に変化した。
調製例2
CHDAからのDPCDの調製
CHDAおよび塩化メチレンの他に、ジメチルホルムアミド1.27g(0.017モル)を有機触媒としてさらに加えたこと以外は、上記の調製例1の手順を繰り返して、DPCDを調製した。反応収率は82%であり、GC分析によるDPCDの純度は、99.9%であった。上記の反応条件では、シス/トランス重量比は、82/18に変化した。
調製例3
CHDAからのDPCDの調製
シス/トランス重量比が88/12のCHDA(SK Chemicals)30g(0.17モル)およびCHDC 300gを、4枚羽の撹拌機、ホスゲンおよび窒素ガスを供給するための導入口、ガスを排出するための排出口、ならびに温度計を備えた1Lの四つ口丸底フラスコに投入した。混合物を室温で撹拌した。0.37モルのホスゲンガスを大気圧下で5時間フラスコに供給し、次いで溶解したホスゲンおよび塩酸ガスを蒸留除去するために窒素ガスを2時間フラスコに供給し、それによって透明で均質な反応溶液を得た。GCによる反応溶液の分析は、CHDCの比率は99重量%であり、反応収率は94%であることを示した。
フェノール32g(0.34モル)を塩化メチレン32gに溶解させたフェノール溶液を、滴下漏斗によって反応溶液に2時間添加し、混合物を1時間撹拌した。反応の停止後、CHDCおよび塩化メチレンを反応溶液から蒸留除去し、このようにして得た粗製DPCDをエタノール中での再結晶により精製した。再結晶化させたDPCDを真空下に90℃で24時間乾燥させてDPCD 50gを得た。DPCDの反応収率は88%であり、GC分析によるDPCDの純度は、99.96%であった。上記の反応条件では、シス/トランス重量比は、82/18に変化した。
調製例4
DMCDからのDPCDの調製
シス/トランス重量比が77/23のDMCD(SK Chemicals)100g(0.50モル)および塩化アルミニウム2.0g(0.015モル)を、4枚羽の撹拌機、ホスゲンおよび窒素ガスを供給するための導入口、ガスを排出するための排出口、ならびに温度計を備えた1Lの四つ口丸底フラスコに投入した。混合物を室温で撹拌した。1.10モルのホスゲンガスを大気圧下で10時間フラスコに供給し、次いで溶解したホスゲンおよび塩化メチルガスを蒸留除去するために窒素ガスを2時間フラスコに供給し、それによって透明で均質な反応溶液を得た。GCによる反応溶液の分析は、CHDCの比率は98重量%であり、反応収率は92%であることを示した。
フェノール100g(1.06モル)を塩化メチレン100gに溶解させたフェノール溶液を、滴下漏斗によって反応溶液に2時間添加し、混合物を1時間撹拌した。反応の停止後、塩化メチレンを反応溶液から蒸留除去し、このようにして得た粗製DPCDをエタノール中での再結晶により精製した。再結晶化させたDPCDを真空下に90℃で24時間乾燥させてDPCD 150gを得た。DPCDの反応収率は92%であり、GC分析によるDPCDの純度は、99.94%であった。上記の反応条件では、シス/トランス重量比は、79/21に変化した。
例1
バイオベースポリカーボネートエステルの調製
イソソルビド(「ISB」、Roquette Freres)1,995g(13.7モル)、調製例1で得られたDPCD443g(1.37モル)、DPC(Changfeng)2,632g(12.3モル)、および触媒として炭酸セシウム(Cs2CO3)6.1×10-4g(1.9×10-3ミリモル)を、重縮合のための5Lのベンチスケール反応器に投入した。混合物を150℃まで加熱した。温度が150℃に達した後、圧力を400トールまで下げ、次いで温度を1時間にわたって190℃まで上昇させた。温度上昇の間、重合反応の副生成物としてフェノールが生成した。温度が190℃に達したとき、圧力を100トールまで下げ、20分間維持し、次いで温度を20分にわたって230℃まで上昇させた。温度が230℃に達した後、圧力を10トールまで下げ、次いで温度を10分にわたって250℃まで上昇させた。圧力を250℃で1トール以下まで下げ、目標の撹拌トルクに達するまで反応を続けた。目標の撹拌トルクに到達した後、反応を停止させた。重合生成物を加圧し、ストランドとして放出し、それを水浴中で急速に冷却させ、次いでチップに切断した。最終生成物として得られたポリマー鎖中のシクロヘキサンジカルボキシレート単位のシス/トランス重量比は、70/30に変化した。その出発材料のDPCDと比較して、シス含有量は減少したが、トランス含有量は増加した。このようにして調製したバイオベースポリカーボネートエステルは、Tgが162℃であり、IVが0.62dL/gであった。最終生成物の1H NMRおよびIRスペクトルを図3および4に示す。
例2〜6
バイオベースポリカーボネートエステルの調製
ポリマーの原材料が下記の表1に記載された通りであること以外は、上記の例1の手順を繰り返した。
比較例1
CHDMからのバイオベースポリカーボネートエステルの調製
DPCDおよびDPCと一緒にCHDM(SK Chemicals)10.1g(0.07モル)とイソソルビド(Roquette Freres)92.1g(0.63モル)を使用したこと以外は、例1と同じ手順を繰り返してバイオベースポリカーボネートエステルを調製した。最終生成物のポリマー鎖中のシクロヘキサンジカルボキシレート単位のシス/トランス重量比は、38/62に変化した。このようにして調製したバイオベースポリカーボネートエステルは、Tgが129℃であり、IVが0.51dL/gであった。
比較例2
イソソルビドホモポリカーボネートの調製
DPCDを用いずにDPC(Aldrich)150.0g(0.7モル)を使用したこと以外は、例1と同じ手順を繰り返してイソソルビドホモポリカーボネートを調製した。このようにして得られたイソソルビドホモポリカーボネートは、Tgが160℃であり、IVが0.49dL/gであった。
比較例3
イソソルビド/DPCDホモポリエステルの調製
DPCを用いずにDPCD227.1(0.7モル)を使用したこと以外は、例1と同じ手順を繰り返してバイオベースイソソルビド/DPCDポリエステルを調製した。最終生成物のポリマー鎖中のシクロヘキサンジカルボキシレート単位のシス/トランス重量比は、36/64に変化した。このようにして調製したバイオベースポリカーボネートエステルは、Tgが130℃であり、IVが0.46dL/gであった。
比較例4
DDDA共重合イソソルビドポリカーボネートエステルの調製
DPCDの代わりにドデカン二酸(以下「DDDA」と略記する、Aldrich)32.2g(0.14モル)、およびDPC(Aldrich)120.0g(0.56モル)を使用したこと以外は、例1と同じ手順を繰り返してDDDA共重合イソソルビドポリカーボネートエステルを調製した。DDDA共重合イソソルビドポリカーボネートエステルは、Tgが121℃であり、IVが0.34dL/gであった。
比較例5
シス含有量が高いバイオベースポリカーボネートエステルの調製
シス/トランス比が90/10のDPCD97.3g(0.3モル)を使用したこと以外は、例1と同じ手順を繰り返してバイオベースポリカーボネートエステルを調製した。最終生成物のポリマー鎖中のシクロヘキサンジカルボキシレート単位のシス/トランス重量比は、85/15に変化した。このようにして調製したバイオベースポリカーボネートエステルは、Tgが113℃であり、IVが0.37dL/gであった。
<光透過率の決定>
ASTM D1003に基づいて厚さ4mmの押出シートについて光透過率を測定した。
<引張り強さの決定>
ASTM D638に基づいて引張り強さを測定した。
<曲げ強さの決定>
ASTM D790に基づいて曲げ強さを測定した。
<衝撃強さの決定>
ASTM D256に基づいて切欠き試料について室温で衝撃強さを測定した。
<加熱たわみ温度の決定>
ASTM D648に基づいて1.80MPaの荷重下で加熱たわみ温度を測定した。
<鉛筆硬度の決定>
ASTM D3502に基づいて鉛筆硬度試験機によって鉛筆硬度を測定した。
例1〜6および比較例1〜5で得られたポリマー試料の組成および特性を以下の表1に示す。
上記の表1に示すように、本発明の方法によって調製した式3の1,4−ジフェニル−シクロヘキサンジカルボキシレートから調製したバイオベースポリカーボネートエステルは、従来のジオール修飾イソソルビドポリカーボネートと比較して改善された耐熱性、表面硬さ、および衝撃強さを有している。
比較例4では、光弾性係数の増加を誘発する長鎖脂肪族ジカルボン酸の存在により、光透過率は、高透明なポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)のレベルから汎用BPA系ポリカーボネートのレベルまで低下した。ガラス転移温度が相対的に低いことも判明した。
特に、比較例5では、ポリマー鎖のシクロヘキサンジカルボキシレート単位のシス含有量が高かったので、ガラス転移温度は、例1と比較して著しく低下した。光透過率が比較的に低かったことも指摘された。
したがって、本発明によるバイオベースポリカーボネートエステルを調製するための方法は、その望ましい特性に応じて、それらの比を調節することにより、カーボネート結合およびエステル結合に起因するバイオベースポリカーボネートエステルの特性を制御することができる。さらに、本発明によって調製したバイオベースポリカーボネートエステルは、高い耐熱性および透明性を有しており、したがって様々な用途、たとえば、自動車ガラス、光学レンズまたはフィルム、哺乳瓶、食品容器などの代用品に使用することができる。

Claims (12)

  1. バイオベースポリカーボネートエステルを調製するための方法であって、
    (1)式2の化合物を、容易に脱離される官能基を有する中間反応体に変換し、次いで前記中間反応体をフェノールによる求核反応にかけて式3の化合物を得る工程と、
    (2)工程(1)で調製した前記式3の化合物、式4の化合物、および1,4:3,6−ジアンヒドロヘキシトールを、ポリカーボネート溶融重縮合反応にかけて式1の繰返し単位を含む前記バイオベースポリカーボネートエステルを得る工程と
    を含む、方法。
    [式中、
    Rは、メチルまたは水素であり、
    1およびR2は、それぞれ独立に、置換されているもしくは無置換のC1〜C18脂肪族基、または置換されているもしくは無置換のC1〜C18芳香族基であり、
    xは、0<x<1の実数である]
  2. 工程(1)における前記中間反応体が、式2a
    [式中、R3はF、Cl、またはBrである]
    の化合物である、請求項1に記載の方法。
  3. 3がClである、請求項2に記載の方法。
  4. 工程(1)における前記中間反応体が、前記式2の化合物と、ホスゲン、トリホスゲン、塩化チオニル、塩化オキサリル、三塩化リン、五塩化リン、五臭化リン、およびシアヌル酸フッ化物からなる群から選択される化合物との反応によって得られる、請求項2に記載の方法。
  5. 工程(1)における前記中間反応体への変換が、−30〜150℃の反応温度、大気圧下で、5分〜48時間の反応時間実施される、請求項1に記載の方法。
  6. 工程(1)において、前記フェノールが、前記式2の化合物の総モル数の1〜3倍の量で使用される、請求項1に記載の方法。
  7. 工程(1)におけるフェノールによる前記求核反応が、テトラヒドロ−2,5−ジメチル−フランジカルボキシレート、1,2−ジメチル−シクロヘキサンジカルボキシレート、1,3−ジメチル−シクロヘキサンジカルボキシレート、デカヒドロ−2,4−ジメチル−ナフタレンジカルボキシレート、デカヒドロ−2,5−ジメチル−ナフタレンジカルボキシレート、デカヒドロ−2,6−ジメチル−ナフタレンジカルボキシレート、デカヒドロ−2,7−ジメチル−ナフタレンジカルボキシレート、テトラヒドロ−2,5−フランジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、デカヒドロ−2,4−ナフタレンジカルボン酸、デカヒドロ−2,5−ナフタレンジカルボン酸、デカヒドロ−2,6−ナフタレンジカルボン酸、およびデカヒドロ−2,7−ナフタレンジカルボン酸からなる群から選択される少なくとも1種の化合物を添加して実施される、請求項1に記載の方法。
  8. 前記式4の化合物が、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ−t−ブチルカーボネート、ジフェニルカーボネート、またはジトリルカーボネートである、請求項1に記載の方法。
  9. 工程(2)における前記溶融重縮合反応が、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール、3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、およびバイオベース材料に由来し得るテトラヒドロ−2,5−フランジメタノールからなる群から選択される少なくとも1種のジオール化合物の存在下で行なわれる、請求項1に記載の方法。
  10. 前記ジオール化合物が、100モル%の1,4:3,6−ジアンヒドロヘキシトールに対して、99モル%未満の量で使用される、請求項9に記載の方法。
  11. 工程(2)における前記溶融重縮合反応が、第1の反応ゾーンおよび第2の反応ゾーンを含み、ここで、前記第1の反応ゾーンが130〜250℃の温度、5〜700トールの減圧下で、0.1〜10時間操作され、前記第2の反応ゾーンが210〜290℃の温度、20トール以下の減圧下で、0.1〜10時間操作される、請求項1に記載の方法。
  12. 式1の前記繰返し単位のシクロヘキサンジカルボキシレート単位のシス/トランス重量比が、1/99〜99/1の範囲である、請求項1に記載の方法。
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