JP2018502081A - チエノピリミジン化合物の新規製造方法、及びそれに使用される中間体 - Google Patents

チエノピリミジン化合物の新規製造方法、及びそれに使用される中間体 Download PDF

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Abstract

チロシンキナーゼ、特に、変異性上皮細胞成長因子受容体チロシンキナーゼを選択的に抑制する活性を有する下記化学式1のチエノピリミジン誘導体の新規製造方法、及びそれに使用される新規中間体に関する:【化1】

Description

本発明は、チロシンキナーゼ(tyrosine kinase)、特に、変異性上皮細胞成長因子受容体(mutantepidermalgrowthfactorreceptor)チロシンキナーゼを選択的に抑制する活性を有するチエノピリミジン化合物の新規製造方法、及びそれに使用される新規中間体に関する。
米国特許第8,957,065号及び国際公開公報第WO2011/162515号には、変異性上皮細胞成長因子受容体チロシンキナーゼを選択的に抑制する活性を有する下記化学式1のチエノピリミジン化合物が開示されている。
また、前記文献は、化学式1の化合物を製造する方法を開示している。具体的には、下記反応式1のように、化学式5Aの2,4−ジクロロチエノ[3,2−d]ピリミジンを、3−ニトロフェノールと反応させて化学式Aの化合物を製造し、化学式Aの化合物を、4−(4−メチルピペラジン−1−イル)アニリンと反応させて化学式Bの化合物を製造した後、化学式Bの化合物のニトロ基を還元させて化学式Cの化合物を製造し、化学式Cの化合物を塩化アクリロイルと反応させ、化学式1の化合物を製造する。
しかし、前記反応式1の経路を介した合成法は、製法上、次のような問題点がある。化学式Bの化合物を得る段階で生成される不純物を除去するために、カラムクロマトグラフィ精製法を利用したが、それは、工業的生産に適さず、収率も低いという問題点がある。化学式Bの化合物のニトロ基を還元させるために、鉄を過量で使用しなければならず、得られた化学式Cの化合物を、扱い難い塩化アクリロイルと反応させる過程を必要とする。また、化学式Cの化合物、及び化学式1の化合物は、いずれも工業的生産に適用し難いカラムクロマトグラフィ法によって精製しなければならない困難さがある。
それにより、本発明者らは、容易であって選択的反応性を高めることができる、選択的チロシンキナーゼ活性抑制剤の新規製造方法を開発することにより、本発明を完成した。
米国特許第8、957、065号 国際公開公報第WO2011/162515号
本発明の目的は、チエノピリミジン化合物を効率的であって高収率及び高純度で製造する方法を提供することである。
本発明の他の目的は、前記チエノピリミジン化合物の製造方法に使用される中間体を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、前記中間体の製造方法を提供することである。
前記目的を達成するために、本発明は、a.化学式3の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を、塩素化剤と、望ましくは、有機溶媒の存在下で反応させ、化学式2の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を得る段階と、b.前記化学式2の化合物、または薬学的に許容可能な塩を、化学式8の化合物、または薬学的に許容可能な塩、及び塩基と、望ましくは、有機溶媒の存在下で反応させる段階と、を含む、化学式1の化合物を製造する方法を提供する:
前記他の目的を達成するために、本発明は、化学式2の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を提供する:
また、前記他の目的を達成するために、本発明は、化学式3の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を提供する:
また、前記他の目的を達成するために、本発明は、化学式4の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を提供する:
前記化学式でLは、ハロゲンまたは
であり、Rは、C10のアルキルまたはベンジルである。さらに具体的には、Lは、
である。
また、前記他の目的を達成するために、本発明は、化学式6の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を提供する:
前記化学式で、Rは、C10のアルキルまたはベンジルである。
前記さらに他の目的を達成するために、本発明は、化学式4の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を、化学式9の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、及び有機酸と、望ましくは、有機溶媒の存在下で反応させる段階を含む、化学式3の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を製造する方法を提供する:

前記化学式で、Lは、
またはハロゲンであり、Rは、C10のアルキルまたはベンジルである。
本発明の方法により、変異性上皮細胞成長因子受容体チロシンキナーゼによって誘発された癌の治療薬剤として有用な化学式1の化合物を、従来技術より簡便であって効率的に工業的に量産することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本明細書で使用された用語「ハロゲン」は、フルオリン(fluorine)、塩素、ブロミン(bromine)及びヨード、望ましくは、塩素、ブロミン及びヨード、さらに望ましくは、塩素である。
本明細書で使用された用語「アルキル」は、他の言及がなければ、直鎖状または分枝状の炭化水素残基を意味し、例としては、メチル、エチル、プロピル、ブチルなどがある。
本明細書において、ケト型(keto form)と表記された化学式3、化学式4、化学式6または化学式7の化合物の構造は、エノール型(enol form)とも表記される。
本発明は、a.化学式3の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を、塩素化剤と、望ましくは、有機溶媒の存在下で反応させ、化学式2の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を得る段階と、b.前記化学式2の化合物、または薬学的に許容可能な塩を、化学式8の化合物、または薬学的に許容可能な塩、及び塩基と、望ましくは、有機溶媒の存在下で反応させる段階と、を含む、化学式1の化合物を製造する方法を提供する:
化学式3の化合物を出発物質とする化学式2の化合物の製造
本発明は、化学式3の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を、有機溶媒の存在下で塩素化剤と反応させ、化学式2の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を得る段階(a)を提供する。
前記化学式2の化合物の製造工程の反応で使用される有機溶媒が、アセトニトリル、ジクロロメタン、クロロホルム、ジオキサン、N’N’−ジメチルホルムアミド、N’N−ジメチルアセトアミド及びその混合溶媒によって構成された群から選択されたものでもある。本発明の一具体例によれば、前記有機溶媒は、アセトニトリルでもある。このとき、使用される有機溶媒の量は、化学式3の化合物1gに対して、1ないし10mL、具体的には、2ないし7mL、さらに具体的には、3ないし5mLでもある。
前記反応で使用される塩素化剤は、塩化ホスホリル(POCl)、三塩化リン(PCl)、五塩化リン(PCl)、ホスゲン(COCl)、ジホスゲン(ClCOCCl)、トリホスゲン(ClCCOCCl)、塩素(Cl)、塩化オキサリル((COCl))、塩化チオニル(SOCl)、塩化スルフリル(SOCl)及びその混合物によって構成された群から選択されたものでもある。本発明の一具体例によれば、前記塩素化剤は、塩化ホスホリル(POCl)でもある。前記塩素化剤の使用量は、化学式3の化合物1.0モル当量に対して、1.0ないし5.0モル当量、具体的には、2.0ないし4.0モル当量でもある。
前記塩化ホスホリルは、前述の有機溶媒と混合して反応溶液に添加することができる。前記混合溶媒は、アセトニトリル及び塩化ホスホリルを、体積比で10:1ないし1:1、具体的には、5:1ないし3:1の比率で混合して使用することができる。本発明の一具体例によれば、前記反応のために、アセトニトリル溶媒に、化学式3の化合物をまず溶解させた後、アセトニトリル及び塩化ホスホリルが、体積比で1:1ないし2:1の比率で混合された混合溶媒を添加することができる。
前記反応は、50℃ないし100℃、具体的には、60℃ないし90℃、さらに具体的には、70℃ないし80℃の温度で、10分ないし10時間、具体的には、0.5時間ないし5時間、さらに具体的には、1時間ないし2時間撹拌しながら遂行される。
前記化学式2の化合物は、有機溶媒と反応させた反応溶液に、5℃ないし25℃、具体的には、10℃ないし20℃の温度で水酸化ナトリウム水溶液を添加し、化学式2の化合物を沈澱させ、固相の形態で得ることができる。
また、本発明による化学式2の化合物製造工程は、前記段階で得られた化学式2の化合物を、さらに有機溶媒に溶解させた後、減圧蒸溜後、有機溶媒または水混化性有機溶媒中で結晶化し、純度を高める段階をさらに含んでもよい。
前記化学式2の化合物の純度を高める段階において、化学式2の化合物を溶解させるために使用される有機溶媒が、ジクロロメタン、クロロホルム、酢酸エチル、アセトン、アセトニトリル、メタノール、エタノール、イソプロパノール及びその混合溶媒によって構成された群から選択されたものでもある。本発明の一具体例によれば、前記有機溶媒は、ジクロロメタン及びメタノールの混合溶媒でもあり、このとき、それら溶媒の混合の比率は、体積比で1:1ないし5:1、具体的には、1:1ないし2:1でもある。前記混合溶媒を利用した反応は、10℃ないし50℃、具体的には、15℃ないし40℃、さらに具体的には、20℃ないし30℃の温度で、1ないし10時間、具体的には、1ないし5時間、さらに具体的には、1ないし2時間撹拌することによって行われる。
前記化学式2の化合物の純度を高める段階において、減圧蒸溜後に結晶化し、純度を高めるために使用される有機溶媒または水混化性有機溶媒が、アセトン、アセトニトリル、メタノール、エタノール、イソプロパノール、及びそれらと水との混合溶媒によって構成された群から選択されたものでもある。本発明の一具体例によれば、前記有機溶媒は、アセトン及び水の混合溶媒でもある。このとき、前記混合溶媒の混合の比率は、体積比でアセトン及び水が10:1ないし1:1、具体的には、6:1ないし3:1でもある。前記混合溶媒を利用した結晶化は、10℃ないし50℃、具体的には、15℃ないし40℃、さらに具体的には、20℃ないし30℃の温度で、1ないし10時間、具体的には、1ないし5時間、さらに具体的には、1ないし2時間撹拌することによって行われる。
化学式2の化合物を出発物質とする化学式1の化合物の製造
本発明は、化学式2の化合物(前述のところのように得られる)、またはその薬学的に許容可能な塩を、化学式8の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、及び塩基と、望ましくは、有機溶媒の存在下で反応させ、化学式1の化合物を得る段階(b)を提供する。
化学式1の化合物の製造工程で、化学式2の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩と反応する化学式8の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩は、化学式2の化合物1モル当量に対して1.0ないし2.0モル当量、具体的には、1.1ないし1.5モル当量、さらに具体的には、1.2ないし1.3モル当量の量で使用される。
前記化学式1の化合物の製造工程は、有機溶媒下で遂行される。前記有機溶媒は、アセトニトリル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、N’N’−ジメチルホルムアミド、N’N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド及びその混合溶媒によって構成された群から選択されたものでもある。本発明の一具体例によれば、前記有機溶媒は、アセトニトリルでもある。使用される有機溶媒の量は、化学式2の化合物1gに対して、5ないし20mL、具体的には、7ないし15mL、さらに具体的には、8ないし12mLでもある。前記反応は、溶媒の還流温度で1ないし10時間、具体的には、3ないし8時間、さらに具体的には、5ないし7時間行われる。
また、前記反応に使用される塩基は、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム及びその混合物でもある。本発明の一具体例によれば、前記塩基は、炭酸カリウムまたは炭酸ナトリウムでもある。反応に使用される塩基の量は、化学式2の化合物1モル当量に対して1.0ないし5.0モル当量、具体的には、2.5ないし3.5モル当量の量で使用され、本発明の一具体例によれば、3.0モル当量でもある。
前記化学式1の化合物は、化学式8の化合物と反応した反応溶液を30℃以下、具体的には、30℃ないし20℃の温度で水を添加し、化学式1の化合物を沈澱させ、固相の形態で得ることができる。前記添加される水の量は、化学式2の化合物1gに対して、10ないし30mL、具体的には、15ないし25mLでもある。
前記製造工程(さらに、全体工程から独立して)で、前記化学式3の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩は、下記化学式4の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を、化学式9の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、及び有機酸と、望ましくは、有機溶媒の存在下で反応させる段階(c)によって得られる:
前記式でLは、
またはハロゲンであり、Rは、C10のアルキルまたはベンジルである。
前記化学式4の化合物において、Lは、離脱基(leaving group)であり、
またはハロゲンでもあり、Rは、C10のアルキルまたはベンジルであり、該ハロゲンは、ブロミン、塩素またはヨードでもある。具体的には、Lは、メタンスルホニル(ここで、Rは、メチルである)または塩素でもある。さらに具体的な一具現例においてLは、塩素である。具体的には、前記化学式4の化合物は、下記化学式4Aの化合物または下記化学式4Bの化合物でもある:
前記化学式で、Rは、C10のアルキルまたはベンジルである。具体的な実施例において、Rは、メチルである。
前記化学式3の化合物製造工程において、化学式4の化合物と反応する化学式9の化合物は、化学式4の化合物1.0モル当量に対して1.0ないし2.0モル当量、具体的には、1.2ないし1.5モル当量の量で使用される。
また、前記反応に使用される有機酸は、酢酸、トリフルオロ酢酸またはその混合物でもあり、化学式4の化合物1.0モル当量に対して2.0ないし5.0モル当量、具体的には、2.5ないし3.0モル当量の量で使用される。
前記反応は、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、メタノール、エタノール、ブタノール、2−ブタノール、イソプロパノール及びそれらの混合溶媒からなる群から選択された溶媒下で行われ、反応条件は、60℃ないし100℃、具体的には、80℃で、3ないし20時間、具体的には、6ないし18時間加熱還流することによって行われる。
前記反応混合物は、2つの方法によって、化学式3の化合物を得ることができる。
第1の方法は、抽出法として反応温度を常温に冷却させた後、炭酸水素ナトリウムを使用して中和させ、ジクロロメタンを利用して抽出した後、減圧蒸溜し、酢酸エチルを使用して結晶化させ、固相の形態で得るのである。
第2の方法は、結晶化剤として、反応終結後、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエチルアミンなどの塩基を添加して中和させた後、10℃ないし30に冷却させて固相の形態で得るのである。
前記製造工程(さらに全体工程から独立して)において、前記化学式4の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩において、Lが
である場合、下記段階によって得られる:
d.化学式7の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩をアルキルファゼ及び塩基と、望ましくは、有機溶媒の存在下で反応させ、化学式6の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を得る段階と、
e.前記化学式6の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を酸化剤と、望ましくは、有機溶媒の存在下で反応させる段階:

前記化学式で、Rは、C10のアルキルまたはベンジルである。具体的な一具体例によれば、Rは、メチルである。
前記段階(d)において、化学式7の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を、アルキル化剤及び塩基と、望ましくは、有機溶媒の存在下で反応させ、化学式6の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を得る。前記化学式7の化合物は、大韓民国特許出願第2014−0131943号に記載された方法によって製造されるか、あるいは商業的に利用可能である。
前記段階(d)の塩基は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムまたはそれらの混合物でもあり、化学式7の化合物の1.0モル当量に対して1.5ないし3.0モル当量、具体的には、2.0ないし2.5モル当量の量で使用される。
また、前記段階(d)の反応は、アセトニトリル、メタノール、エタノール、ブタノール、2−ブタノール、イソプロパノール、及びそれらと水との混合溶媒からなる群から選択された有機溶媒下で行われ、具体的には、水とエタノールとが1:9ないし9:1、さらに具体的には、1:1の体積比で混合された混合溶媒下で行われる。使用される有機溶媒の量は、化学式7の化合物1gに対して、5ないし20mL、具体的には、8ないし15mLでもある。
また、アルキル化反応に使用されるアルキル化剤は、R−RまたはR−O−S(O)−O−Rでもあり、ここで、Rは、C10のアルキルまたはベンジルであり、Rは、ハロゲンである。前記アルキル化剤の具体的な例としては、硫酸ジメチル、ヨウ化メチル、ヨウ化エチル、臭化ベンジル、塩化ベンジル、硫酸ジアルキル、及びそれらの混合物を挙げることができ、さらに具体的には、硫酸ジメチル単独、またはヨウ化メチルと硫酸ジメチルとの混合物が使用される。前記アルキル化剤は1、.0モルないし1.4モルの量で使用される。
前記段階(d)の反応は、15℃ないし30℃、具体的には、常温で、2ないし6時間、具体的には、3ないし4時間行われ、有機溶媒を減圧蒸溜して濃塩酸を使用してpHを2.0ないし2.5に調節した後、反応溶液を5℃ないし10℃に冷却させて濾過し、化学式6の化合物を得ることができる。
前記段階(e)で、化学式6の化合物を酸化剤と反応させ、化学式4の化合物を得る。
前記段階(e)の酸化剤は、過酸化水素水、メタクロロペルオキシベンゾ酸、ペルオキシ酢酸、マグネシウムモノペルオキシフタレート及びペルオキシ一硫酸カリウム(例えば、オキソン)からなる群から選択され、具体的には、メタクロロペルオキシベンゾ酸でもある。
前記酸化剤として、メタクロロペルオキシベンゾ酸(mCPBA)は、化学式6の化合物1モル当量に対して2.0ないし5.0モル当量、具体的には、2.5ないし3.0モル当量の量で使用される。
前記段階(e)の反応は、ジクロロメタン、アセトニトリル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、ジエチルエーテル及びその混合溶媒によって構成された群から選択された有機溶媒下で行われ、具体的には、酢酸メチル下または酢酸エチル下で行われる。前記段階(e)で使用される有機溶媒の量は、化学式6の化合物1gに対して、5ないし15mL、具体的には、7ないし10mLでもある。反応は、15℃ないし30℃、具体的には、常温で、2ないし6時間、具体的には、3ないし4時間行われ、反応液の固体生成物を濾過して化学式4の化合物を得ることができる。
前記製造工程(さらに全体工程から独立して)において、前記化学式4の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩において、Lがハロゲンである場合、下記段階によって得られる:
f.化学式5の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を、塩基の存在下で加水分解させる段階:
前記化学式で、Lは、ハロゲンである。
具体的には、前記化学式5の化合物は、下記化学式5Aの化合物でもある:
前記加水分解段階において、塩基は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、またはそれらの混合物でもあり、化学式5の化合物1.0モル当量に対して1.5ないし3.0モル当量、具体的には、2.0ないし2.5モル当量の量で使用される。
前記反応は、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリル、メタノール、エタノール、ブタノール、2−ブタノール、イソプロパノール、及びそれらと水との混合溶媒によって構成された群から選択された有機溶媒下で行われ、具体的には、水とそれらとの体積比が1:9ないし9:1、具体的には、5:1ないし3:1でもある。前記有機溶媒の量は、化学式5の化合物1gに対して、5ないし15mLでもある。反応は、20℃ないし80℃、具体的には、30℃ないし60℃の温度で、3ないし5時間行われ、反応温度を常温に冷却した後、反応液に1.5ないし2.0当量の酢酸を滴加してpHを4ないし6に調整し、固相の形態で得ることができる。
また、本発明は、前記化学式1の化合物を製造するための中間体として有用な下記化学式2の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を提供する:
また、本発明は、前記化学式1の化合物を製造するための中間体として有用な下記化学式3の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を提供する:
また、本発明は、前記化学式1の化合物を製造するための中間体として有用な下記化学式4の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を提供する:
前記式でLは、
またはハロゲンであり、Rは、C10のアルキルまたはベンジルである。
本発明の一具体例によれば、前記化学式4の化合物は、化学式4A、またはその薬学的に許容可能な塩、または化学式4B、またはその薬学的に許容可能な塩の化合物でもある:
前記化学式で、Rは、C10のアルキルまたはベンジルである。
さらに、本発明は、前記化学式1の化合物を製造するための中間体として有用な下記化学式6の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を提供する:
前記化学式で、Rは、C10のアルキルまたはベンジルである。
また、本発明は、化学式4の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を、化学式9の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、及び有機酸と、望ましくは、有機溶媒の存在下で反応させて得る段階を含む、化学式3の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を製造する方法を提供する:
前記化学式で、Lは、
またはハロゲンであり、Rは、C10のアルキルまたはベンジルである。
以下、本発明について、実施例によって詳細に説明する。ただし、下記実施例は、本発明を例示するためのものであるのみ、本発明は、それらによって制限されるものではない。
<I> N−(3−(2−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミド(化学式1)の製造−(1)
<実施例1>
2−(メチルスルホニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(化学式4A)の製造
<1.1>
2−(メチルチオ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(化学式6)の製造
2−チオオキソ−2,3−ジヒドロチエノ[3,2−d]ピリミジン−4(1H)−オン(化学式7)90g(0.49mol)をエタノール900mLに溶解させた後、水900mLに水酸化ナトリウム58.6gを溶解させた水溶液を添加し、反応溶液の温度を25℃に維持しながら、硫酸ジメチル32mLを添加して1時間撹拌した。反応終了後、前記反応溶液の温度を5℃に維持しながら、12N塩酸水溶液でpHを2に調節し、それを室温で2時間撹拌した。生成された固体を濾過し、水500mLで洗浄した後、薫風乾燥させ、表題化合物である2−(メチルチオ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(化学式6)93g(収率:96%)を得た。
H−NMR(300MHz、DMSO−d) δ 12.77(s,1H)、8.11(s,1H)、7.29(s,1H)、3.42(s,1H)、2.51(s,3H)
<1.2>
2−(メタンスルホニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(化学式4A)の製造
前記実施例1.1で得られた2−(メチルチオ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(化学式6)90g(0.45mol)を酢酸エチル1.80に溶解させた後、4℃でメタクロロペルオキシベンゾ酸315gを添加して3時間撹拌した。反応終了後、反応温度を25℃に昇温させて12時間撹拌した後、生成された固体を濾過し、表題化合物である2−(メタンスルホニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(化学式4A)84g(収率:81%)を得た。
H−NMR(300MHz、DMSO−d) δ 8.39(d,1H)、7.61(d,1H)、3.45(s,3H)
<実施例2>
2−((4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)アミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(化学式3)の製造
<2.1>
抽出法による製造
前記実施例1.2で得られた2−(メタンスルホニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(化学式4A)10gをアセトニトリル500mLに溶解させた後、25℃でトリフルオロ酢酸10mL及び4−(4−メチルピレラジン−1−イル)アニリン(化学式9)9gを加え、加熱還流しながら1時間撹拌した。反応終了後、前記反応溶液を常温で、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和し、そこにジクロロメタン250mLを加えて抽出し、減圧蒸溜した。得られた残渣に酢酸エチル10mLを加えた後、生成された固体を濾過及び薫風乾燥させ、表題化合物である2−((4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)アミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(化学式3)12g(収率:81%)を得た。
H−NMR(300MHz、DMSO−d) δ 10.89(s,1H)、8.51(s,1H)、8.00(s,1H)、7.44(s,2H)、7.11(s,1H)、6.91(m,2H)、3.09(m,4H)、2.46(m,6H)、2.24(s,3H)
<2.2>
結晶化剤による製造
前記実施例1.2で得られた2−(メタンスルホニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(化学式4A)50gをアセトニトリル500mLに溶解させた後、25℃でトリフルオロ酢酸50mL及び4−(4−メチルピレラジン−1−イル)アニリン(化学式9)45gを加え、加熱還流しながら1時間撹拌した。反応終了後、前記反応溶液を常温で、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和した。このとき、生成された固体を濾過して水500mLで洗浄した後、薫風乾燥させ、表題化合物である2−((4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)アミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(化学式3)70g(収率:94%)を得た。
<実施例3>
N−(3−(2−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミド(化学式1)の製造
<3.1>
4−クロロ−N−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン(化学式2)の製造
前記実施例2で得られた2−((4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)アミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(化学式3)150g(0.44mol)をアセトニトリル600mLに溶解させた後、反応温度を75℃まで昇温し、そこに塩化ホスホリル(POCl)124mLをアセトニトリル150mLに希釈させた溶液を加えた後、75℃で1時間撹拌した。反応終了後、反応温度を25℃に冷却させ、0℃ないし4℃の冷却水1.5lを反応溶液に徐々に添加した。その後、反応温度を20℃以下に維持しながら、前記反応溶液に、水750mLに水酸化ナトリウム263gを溶解させた水溶液を添加した後、25℃で1時間撹拌した。生成された固体を濾過し、1.5lの水で洗浄した後、50℃で乾燥させ、化学式2の化合物の一次粗生成物180g(収率:114%)を得た。
前記一次粗生成物180gを、ジクロロメタン及びメタノールを3:2の体積比で混合した混合溶媒3.0lに溶解させた後、25℃から1時間撹拌した。その後、前記撹拌物を珪藻土濾過で異物を除去し、減圧蒸溜した残余物に、アセトン及び水を8:2の体積比で混合した混合溶媒1.5を添加し、それを25℃で2時間撹拌した。生成された固体を濾過し、50℃で乾燥させ、黄色い固相の表題化合物である4−クロロ−N−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン(化学式2)125g(収率:79%)を得た。
融点:179℃ないし181℃
MSスペクトル:m/z=360.11(M+1)
H−NMR(300MHz、DMSO−d) δ 9.74(s,1H)、8.36(dd,1H)、7.61(d,2H)、7.38(dd,1H)、6.92(d,2H)、3.06(m,4H)、2.46(m,4H)、2.21(s,3H)
<3.2>
N−(3−(2−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミド(化学式1)の製造
前記実施例3.1で得られた4−クロロ−N−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン(化学式2)100g(0.28mol)及びN−(3−ヒドロキシ)アクリルアミド(化学式8)54.5g(0.33mol)を、炭酸カリウム115.2g(0.83mol)を水150mLに溶解させてアセトニトリル900mLを添加した溶液に加え、加熱還流しながら6時間撹拌した。反応終了後、反応温度を30℃以下に冷却させ、水2.0を添加し、15℃ないし20℃で15時間撹拌した。生成された固体を濾過し、アセトニトリル及び水が1:2の体積比で混合された混合溶媒300mLで洗浄した後、それを乾燥させ、化学式1の表題化合物であるN−(3−(2−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミド(化学式1)113g(収率:84%)を得た。
融点:203℃ないし205℃
MSスペクトル:m/z=487.19(M+1)
H−NMR(300MHz、DMSO−d) δ 10.37(s,1H)、9.24(s,1H)、8.27(d,1H)、7.71(d,1H)、7.64(d,1H)、7.49−7.41(m,3H)、7.32(d,1H)、7.07(dd,1H)、6.71(d,2H)、6.42(dd,1H)、6.28(dd,1H)、5.78(dd,1H)、2.99(t,4H)、2.43(t,4H)、2.21(s,3H)
<II>
N−(3−(2−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミド(化学式1)の製造−(2)
<実施例4>
2−(クロロ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(化学式4B)の製造
2,4−ジクロロチエノ[3,2−d]ピリミジン(化学式5A)150g(0.73mol)を、テトラヒドロフラン及び水を4:1の体積比で混合した混合溶媒1.2。に溶解させた後、そこに水300mLに水酸化ナトリウム70gを溶解させた水溶液を添加した。前記反応溶液を40℃に加温した後、4時間撹拌した。その後、それを35℃以下に冷却させた後、酢酸83.6mLを添加して2時間撹拌した。生成された固体を濾過し、水1.5lで洗浄した後、乾燥させ、表題化合物である2−(クロロ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(化学式4B)120g(収率:89%)を得た。
H−NMR(300MHz、DMSO−d) δ 13.53(brs,1H)、8.24(d,1H)、7.38(d,1H)
<実施例5>
2−((4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)アミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(化学式3)の製造
前記実施例4で得られた2−(クロロ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(化学式4B)100gをエタノール1に溶解させた後、25℃で、酢酸92mL及び4−(4−メチルピレラジン−1−イル)アニリン(化学式9)102g(0.53mol)を加え、加熱還流しながら6時間撹拌した。反応終了後、前記反応溶液を、70℃でトリエチルアミン300mLを徐々に滴加した。それを30に冷却し、濾過して得られた残渣をエタノール1lで洗浄した後、70℃で薫風乾燥させ、表題化合物である2−((4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)アミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(化学式3)127g(収率:70%)を得た。
<実施例6>
N−(3−(2−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミド(化学式1)の製造
前記実施例5で得られた2−((4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)アミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(化学式3)の化合物を利用して、前記実施例3と同一方法で、N−(3−(2−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミド(化学式1)を製造した。

Claims (21)

  1. a.化学式3の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を、塩素化剤と反応させ、化学式2の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を得る段階と、
    b.前記化学式2の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を、化学式8の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、及び塩基と反応させる段階と、を含む、化学式1の化合物を製造する方法:
  2. 前記化学式3の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩は、下記の段階によって得られることを特徴とする請求項1に記載の方法:
    c.化学式4の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を、化学式9の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、及び有機酸と反応させる段階:

    前記化学式で、Lは、

    またはハロゲンであり、ここでRは、C10のアルキルまたはベンジルである。
  3. 前記段階(c)の有機酸が、酢酸、トリフルオロ酢酸及びその混合溶液によって構成された群から選択されることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 前記化学式4の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩において、Lが

    である場合、下記段階によって得られることを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか1項に記載の方法:
    d.化学式7の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩をアルキル化剤及び塩基と反応させ、化学式6の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を得る段階と、
    e.前記化学式6の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を酸化剤と反応させる段階:

    前記化学式で、Rは、C10のアルキルまたはベンジルである。
  5. 前記段階(d)の塩基が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム及びその混合物によって構成された群から選択されることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 前記段階(d)の反応が、アセトニトリル、メタノール、エタノール、ブタノール、2−ブタノール、イソプロパノール、及びそれらと水との混合溶媒によって構成された群から選択された有機溶媒下で遂行されることを特徴とする請求項4または5に記載の方法。
  7. 前記段階(d)のアルキル化剤が、R−RまたはR−O−S(O)−O−Rであり、前記Rは、C10のアルキルまたはベンジルであり、Rは、ハロゲンであることを特徴とする請求項4ないし6のうちいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記段階(d)のアルキル化剤が、硫酸ジメチル、ヨウ化メチル、ヨウ化エチル、臭化ベンジル、塩化ベンジル及びその混合物によって構成された群から選択されることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 前記段階(e)の酸化剤が、過酸化水素水、メタクロロペルオキシベンゾ酸、ペルオキシ酢酸、マグネシウムモノペルオキシフタレート、オキソン及びその混合溶媒によって構成された群から選択されることを特徴とする請求項4ないし8のうちいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記化学式4の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩において、Lがハロゲンである場合、下記段階によって得られることを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか1項に記載の方法:
    f.化学式5の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を、塩基の存在下で加水分解させる段階:

    前記化学式で、Lは、ハロゲンである。
  11. 前記段階(f)の塩基が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム及びその混合物によって構成された群から選択されることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 前記段階(f)の反応が、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリル、メタノール、エタノール、ブタノール、2−ブタノール、イソプロパノール、及びそれらと水との混合溶媒によって構成された群から選択された有機溶媒下で行われることを特徴とする請求項10または11に記載の方法。
  13. 前記Lは、塩素であることを特徴とする請求項10ないし12のうちいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記段階(a)が、アセトニトリル、ジクロロメタン、クロロホルム、ジオキサン、N’N’−ジメチルホルムアミド、N’N−ジメチルアセトアミド及びその混合溶媒によって構成された群から選択された有機溶媒下で遂行されることを特徴とする請求項1ないし13のうちいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記段階(a)の塩素化剤が、塩化ホスホリル(POCl)、三塩化リン(PCl)、五塩化リン(PCl)、ホスゲン(COCl)、ジホスゲン(ClCOCCl)、トリホスゲン(ClCCOCCl)、塩素(Cl)、塩化オキサリル((COCl))、塩化チオニル(SOCl)、塩化スルフリル(SOCl)及びその混合物によって構成された群から選択されたことを特徴とする請求項1ないし14のうちいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記段階(b)の塩基が、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム及びその混合物によって構成された群から選択されることを特徴とする請求項1ないし15のうちいずれか1項に記載の方法。
  17. 前記段階(b)の反応が、アセトニトリル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、N’N’−ジメチルホルムアミド、N’N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド及びその混合溶媒によって構成された群から選択された有機溶媒下で行われることを特徴とする請求項1ないし16のうちいずれか1項に記載の方法。
  18. 化学式2の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩:
  19. 化学式3の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩:
  20. 化学式4の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩:

    前記式でLは、

    であり、Rは、C10のアルキルまたはベンジルである。
  21. 化学式4の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を、化学式9の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、及び有機酸と反応させる段階を含む、化学式3の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を製造する方法:

    前記化学式で、Lは、

    またはハロゲンであり、Rは、C10のアルキルまたはベンジルである。
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