JP2020015686A - トルバプタン、その塩またはそれらの溶媒和物の製造方法 - Google Patents

トルバプタン、その塩またはそれらの溶媒和物の製造方法 Download PDF

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秀行 十河
小野 直樹
Naoki Ono
直樹 小野
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Nobuyoshi Yasuda
ヤスダ ノブヨシ
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Abstract

【課題】環境負荷が大きい溶媒を用いず、反応の操作性が向上され、かつ、高純度、高収率なトルバプタン、その塩、又はそれらの溶媒和物の製造方法の提供。【解決手段】下記カルボン酸誘導体(I)を塩化チオニル等のクロロ化剤と反応させて対応する酸塩化物(II)に変換する工程を含むトルバプタン、その塩、又はそれらの溶媒和物の製造方法であって、前記反応工程が、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N,N’−ジメチルプロピレン尿素又はN,N,N’,N’−テトラメチル尿素に代表される、比誘電率が10以上であり、かつ、ドナー数が20以上である溶媒の存在下で行われる前記製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、トルバプタン、その塩またはそれらの溶媒和物の製造方法に関する。
下記構造式
Figure 2020015686
で表されるトルバプタン(7−クロロ−5−ヒドロキシ−1−[2−メチル−4−(2−メチルベンゾイルアミノ)−ベンゾイル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾアゼピン)は、水利尿作用を有するバソプレシン受容体拮抗剤として有用であることが知られている。
トルバプタンの合成方法については複数知られているが、たとえば中国特許出願公開第104418803号明細書(特許文献1)には、下記スキームA
Figure 2020015686
で示される、酸塩化物化反応を行う工程(「工程A」と呼称する)と、下記スキームB
Figure 2020015686
で示される、アミド化反応を行う工程(「工程B」と呼称する)とを経てトルバプタンを合成する方法が知られている。
中国特許出願公開第104418803号明細書
特許文献1に記載されたトルバプタンの合成方法において、工程Aの溶媒として、ジクロロメタンが用いられる。ジクロロメタンは環境負荷が大きく、ベンゼン、トリクロロエチレン、およびテトラクロロエチレンとともに、日本では人の健康を保護する上で維持することが望ましい基準が設定されている。
また、特許文献1に記載されたトルバプタンの合成方法においては、酸塩化物化反応に長時間(約7.5時間)を要するという問題もある。
本発明者らは、特許文献1に記載の合成方法を検討している中で、工程Aにおける酸塩化物化反応に用いられるクロロ化剤(塩素化剤)を過剰に添加した場合、工程Bにおいて、下記構造式
Figure 2020015686
で表される不純物1が多量に副生してしまい、その後の精製操作で除去が困難であったため、工程Aの後、減圧濃縮によりクロロ化剤を除去する必要があり、トルバプタンを合成するために要する時間が長くなってしまうという問題があることを見出した。その一方で、工程Aにおけるクロロ化剤が1当量未満である場合には、上記スキームA中、構造式(I)で表される化合物(I)の回収量および下記構造式
Figure 2020015686
で表される不純物2が増加してしまう問題点があることも本発明者らは見出した。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、環境負荷が大きい溶媒を用いず、反応の操作性が向上され、かつ、高純度、高収率でトルバプタン、その塩、またはそれらの溶媒和物を得ることができる、トルバプタン、その塩、またはそれらの溶媒和物の製造方法を提供することである。
本発明は、下記構造式(I)
Figure 2020015686
で表される化合物(I)、その塩、またはそれらの溶媒和物とクロロ化剤とを反応させて下記構造式(II)
Figure 2020015686
で表される化合物(II)、その塩、またはそれらの溶媒和物を得る酸塩化物化工程を含み、前記酸塩化物化工程において、比誘電率が10以上であり、かつ、ドナー数が20以上である化合物の存在下で反応が行われる、トルバプタン、その塩、またはそれらの溶媒和物の製造方法に関する(以下、当該発明を「第1の発明」と呼称する)。
第1の発明において、比誘電率が10以上であり、かつ、ドナー数が20以上である化合物は、溶媒として用いられることが好ましい。
また第1の発明において、比誘電率が10以上であり、かつ、ドナー数が20以上である化合物が、触媒として添加されてもよい。
第1の発明において、比誘電率が10以上であり、かつ、ドナー数が20以上である化合物が、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N,N’−ジメチルプロピレン尿素またはN,N,N’,N’−テトラメチル尿素であることが好ましい。
第1の発明において、前記クロロ化剤は、塩化チオニル、塩化ホスホリルまたは塩化オキサリルであることが好ましく、塩化チオニルであることがより好ましい。
第1の発明は、前記酸塩化物化工程で得られた下記構造式(II)
Figure 2020015686
で表される化合物(II)、その塩、またはそれらの溶媒和物を、下記構造式(III)
Figure 2020015686
で表される化合物(III)、その塩、またはそれらの溶媒和物と反応させて、下記構造式
Figure 2020015686
で表されるトルバプタン、その塩、またはそれらの溶媒和物を得るアミド化工程をさらに含むことが好ましい。
また本発明は、下記構造式(II)
Figure 2020015686
で表される化合物(II)、その塩、またはそれらの溶媒和物を、下記構造式(III)
Figure 2020015686
で表される化合物(III)、その塩、またはそれらの溶媒和物と反応させて、下記構造式
Figure 2020015686
で表されるトルバプタン、その塩、またはそれらの溶媒和物を得るアミド化工程を含み、前記アミド化工程において、比誘電率が10以上であり、かつ、ドナー数が20以上である化合物が溶媒として用いられる、トルバプタン、その塩、またはそれらの溶媒和物の製造方法についても提供する(以下、当該発明を「第2の発明」と呼称する)。
第2の発明において、比誘電率が10以上であり、かつ、ドナー数が20以上である化合物が、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N,N’−ジメチルプロピレン尿素またはN,N,N’,N’−テトラメチル尿素であることが好ましい。
第1の発明、第2の発明のいずれにおいても、前記アミド化工程は、2,6−ルチジン、2,4,6−トリメチルピリジンおよび炭酸カリウムから選ばれる塩基の存在下行われることがより好ましく、前記塩基は2,6−ルチジンであることが特に好ましい。
本発明によれば、環境負荷が大きい溶媒を用いる必要がなく、反応の操作性が向上され、かつ、高純度、高収率でトルバプタン、その塩、またはそれらの溶媒和物を得ることができる、トルバプタン、その塩、またはそれらの溶媒和物の製造方法を提供することができる。具体的には、酸塩化物化工程においては、小過剰のクロロ化剤で室温以下の温和な条件で反応を進行でき、従来とは異なり、クロロ化剤の添加量を厳密に制御する必要がなく、また、酸塩化物化反応後の濃縮、精製などの操作を行う必要がなく、操作性に優れる。さらには、このような本発明のトルバプタン、その塩、またはそれらの溶媒和物の製造方法によれば、不純物の生成が抑制され、高純度、高収率でトルバプタン、その塩、またはそれらの溶媒和物を得ることができるという利点がある。
第1の発明のトルバプタン、その塩、またはそれらの溶媒和物の製造方法は、下記スキームに示されるように、構造式(I)で表される化合物(I)(2−メチル−4−(2−メチルベンゾイルアミノ)安息香酸)、その塩、またはそれらの溶媒和物とクロロ化剤とを反応(酸塩化物化反応)させて構造式(II)で表される化合物(II)(2−メチル−4−(2−メチルベンゾイルアミノ)ベンゾイルクロライド)、その塩、またはそれらの溶媒和物を得る酸塩化物化工程を含むことを特徴とする。
Figure 2020015686
第1の発明は、酸塩化物化工程において、比誘電率(ε)が10以上であり、かつ、ドナー数(Dn)が20以上である化合物、すなわち、高極性・高塩基性化合物の存在下で反応が行われることを特徴とする。
化合物の極性に関する指標である「比誘電率」は、たとえば公知文献である、
・Laurence, C.; Nicolet, P.; Dalati, M. T.; Abboud, J.-L. M.; Notario, R. The Empirical Treatment of Solvent-Solute Interactions: 15 Years of π*. J. Phys. Chem. 1994, 98(23), 5807-5816.
・Reichardt, C. Solvents and Solvent Effect in Organic Chemistry. 3rd ed., Wiley-VCH, 2003, 653p.
などに、様々な化合物の比誘電率が記載されている。前記比誘電率が10未満である化合物の存在下で酸塩化物化工程が行われた場合には、酸塩化物化反応が十分に進行せず、原料の化合物(I)、その塩、またはそれらの溶媒和物が多く回収されるという虞がある。一方、本発明に用いられる高極性・高塩基性化合物の比誘電率の上限値に特に制限はない。
また、化合物の塩基性に関する指標である「ドナー数」は、たとえば公知文献である、
・Reichardt, C. Solvents and Solvent Effect in Organic Chemistry. 3rd ed., Wiley-VCH, 2003, 653p.
・Cataldo, F. A Revision of the Gutmann Donor Numbers of a Series of Phosphoramides Including TEPA. Eur. Chem. Bull. 2015, 4(2), 92-97.
などに、様々な化合物のドナー数が記載されている。前記ドナー数が20未満である化合物の存在下で酸塩化物化反応が行われた場合には、酸塩化物化反応が十分に進行せず、原料の化合物(I)、その塩、またはそれらの溶媒和物が多く回収されるという虞がある。一方、本発明に用いられる高極性・高塩基性化合物のドナー数の上限値に特に制限はない。
本発明に用いられる高極性・高塩基性化合物の具体例としては、N,N−ジメチルアセトアミド(DMA:N,N-dimethylacetamide)(比誘電率:38.3、ドナー数:27.8)、N,N−ジメチルプロピオンアミド(比誘電率:33.08)、N,N−ジエチルアセトアミド(比誘電率:31.33、ドナー数:32.2)、N−アセチルピロリジン、N−アセチルピペリジン、N−アセチルモルホリン、N−メチル−2−ピロリドン(NMP:N-methyl-2-pyrrolidone)(比誘電率:32.58、ドナー数:27.3)、ジメチルホルムアミド(DMF:N,N-dimethylformamide)(比誘電率:37.06、ドナー数:26.6)、N−メチル−2−ピリドンなどのアミド系化合物;N,N,N’,N’−テトラメチル尿素(TMU:1,1,3,3-tetramethylurea)(比誘電率:24.46、ドナー数:29.6)、N,N−ジメチルイミダゾリジノン(比誘電率:37.6、ドナー数:27.8)、N,N’−ジメチルプロピレン尿素(DMPU:N,N'-dimethylpropyleneurea)(比誘電率:36.12、ドナー数:29.3)などのウレア系化合物;リン酸トリメチル(比誘電率:21.26、ドナー数:23)、リン酸トリエチル(比誘電率:10.9、ドナー数:26)、リン酸トリプロピルなどのリン酸エステル系化合物が挙げられる。
これらの中でも、製造に広く用いられるという理由からは、第1の発明における酸塩化物化工程は、
・N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)
Figure 2020015686
・N−メチル−2−ピロリドン(NMP)
Figure 2020015686
・N,N’−ジメチルプロピレン尿素(DMPU)
Figure 2020015686
・N,N,N’,N’−テトラメチル尿素(TMU)
Figure 2020015686
から選ばれる高極性・高塩基性化合物の存在下で行われることが好ましい。
第1の発明において、「比誘電率が10以上であり、かつ、ドナー数が20以上である化合物の存在下で反応が行われる」とは、上述のような高極性・高塩基性化合物を、酸塩化物化工程において、溶媒または触媒として用いることを意味する。高極性・高塩基性化合物を溶媒、触媒のいずれとして用いた場合でも、酸塩化物化工程における反応性を大幅に向上でき、小過剰のクロロ化剤で室温以下の温和な条件で反応を進行させることができる。また、高極性・高塩基性化合物を溶媒、触媒のいずれとして用いた場合でも、特許文献1に記載の方法で副生することが本発明者らにより見出された、不純物の副生が抑制される。具体的には、本発明者らは、特許文献1に記載の方法を検討している中で、酸塩化物化反応においてクロロ化剤を過剰に用い、酸塩化物化反応後に特許文献1に記載の減圧濃縮を行わなかった場合、その後のアミド化反応において、下記構造式
Figure 2020015686
で表される不純物1が多量に副生してしまい、その後の精製操作で除去が困難であったため、酸塩化物化反応の後、減圧濃縮によりクロロ化剤を除去する必要があり、製造作業時間が長くなってしまうという問題があることを見出した。その一方で、特許文献1に記載の方法では、酸塩化物化反応におけるクロロ化剤が1当量未満である場合には、上記化合物(I)の回収量および下記構造式
Figure 2020015686
で表される不純物2が増加してしまうため、特許文献1に記載された方法では、酸塩化物化反応に用いるクロロ化剤の添加量を化合物(I)に対して厳密に1当量用いる必要があり、反応の操作性が悪いという問題があることを本発明者らは見出した。これに対し、第1の発明では、クロロ化剤の添加量が過剰であっても、不純物1の副生が格段に抑制される。このため、第1の発明では、クロロ化剤の当量を厳密に制御する必要がないため小過剰のクロロ化剤を用いれば良く、酸塩化物化反応後の濃縮、精製などの操作を行う必要がなく、続けて後述のようにアミド化工程へ移行することができるため、操作性に優れる。このように、高極性・高塩基性化合物を溶媒、触媒のいずれとして用いた場合でも、不純物の生成が抑制され、高純度、高収率でトルバプタン、その塩、またはそれらの溶媒和物を得ることができる、本発明のトルバプタン、その塩、またはそれらの溶媒和物の製造方法が提供される。
第1の発明においては、後述する実験例などでも立証されるように、高極性・高塩基性化合物を酸塩化物化工程において溶媒として用いた場合には、従来と比較して短時間(約1時間)で酸塩化物化反応を完結させることができるという利点がある。
また、高極性・高塩基性化合物を酸塩化物化工程における溶媒として用いた場合には、そのまま同じ高極性・高塩基性化合物を、後述するアミド化工程における溶媒としても用いることができ、酸塩化物化工程に続けて、同じ高極性・高塩基性化合物を溶媒として用いたアミド化工程に移行することができ、操作性に優れるという効果が奏される。このように第1の発明においては、高極性・高塩基性化合物を酸塩化物化工程における溶媒として用いる場合、酸塩化物化工程で用いたのと同じ溶媒をアミド化工程における溶媒として用いることが好ましい。たとえば、後述する実施例1のように、酸塩化物化工程における溶媒としてDMAを用いた場合、アミド化工程における溶媒としてもDMAを用いることが好ましい。
高極性・高塩基性化合物を酸塩化物化工程における溶媒として用いる場合、特に制限はないが、化合物(I)、その塩、またはそれらの溶媒和物に対し、0.1(V/W)倍量以上、好ましくは1〜100(V/W)倍量、より好ましくは3〜30(V/W)使用される。
また高極性・高塩基性化合物をアミド化工程における溶媒として用いる場合、特に制限はないが、化合物(I)、その塩、またはそれらの溶媒和物に対し、0.1(V/W)倍量以上、好ましくは1〜100(V/W)倍量、より好ましくは3〜30(V/W)使用される。
なお、本明細書において、Vは体積を表し、μL、mLなどの単位が用いられる。Wは重量を表し、mg、gなどの単位が用いられる。
一方、高極性・高塩基性化合物を酸塩化物化工程における触媒として用いる場合、高極性・高塩基性化合物以外の化合物を溶媒として用いても酸塩化物化反応を行うことができるというような効果が奏される。高極性・高塩基性化合物を酸塩化物化工程における触媒として用いる場合、高極性・高塩基性化合物の添加量は、0.1〜100モル%の範囲内であることが好ましく、1〜50モル%の範囲内であることがより好ましく、3〜13モル%であることが特に好ましい。
高極性・高塩基性化合物を酸塩化物化反応における触媒として用いる場合、溶媒としては、たとえば、テトラヒドロフラン(THF:tetrahydrofuran)、トルエン、アセトニトリル、ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸エチル、スルホラン、2−ブタノン、アセトン、プロピレンカーボネート、シクロペンチルメチルエーテル、t−ブチルメチルエーテルなどの高極性・高塩基性化合物以外の化合物を好適に用いることができる。これらの中でも、化合物(I)をよく溶解できるという理由からは、THFを溶媒として用いることが好ましい。
本明細書に記載される全ての発明において、化合物(I)、化合物(II)、化合物(III)、トルバプタンは、塩であってもよく、金属塩、無機酸との塩、有機アミン、有機酸との塩など、許容される塩であれば特に制限されるものではない。それらの塩としては、たとえば、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、アルミニウムなどの金属との塩、トリエチルアミン、ピリジン、2,6−ルチジンなどのアミンとの塩、塩酸、硫酸、硝酸、スルホン酸、過塩素酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸との塩を挙げることができる。
本明細書に記載される全ての発明において、化合物(I)、化合物(II)、化合物(III)、トルバプタン、またはそれらの塩は、たとえば、水和物、またはメタノール、エタノール、ノルマルプロパノール、イソプロパノール、トルエン、アセトニトリル、ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸エチル、2−ブタノン、アセトン、プロピレンカーボネート、シクロペンチルメチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、DMF、DMA、NMP、TMU、DMPUなどの溶媒との溶媒和物であってもよい。
第1の発明において、高極性・高塩基性化合物を溶媒、触媒のいずれとして用いた場合でも、酸塩化物化反応に用いるクロロ化剤(塩素化剤)としては、たとえば塩化チオニル、塩化ホスホリル、塩化オキサリル、トリホスゲン、ホスゲン、五塩化リンなどが挙げられ、これらに制限されるものではないが、中でも、クロロ化剤として汎用されるという理由からは、クロロ化剤が、塩化チオニル、塩化ホスホリルまたは塩化オキサリルであることが好ましく、速やかに酸塩化物化反応が進行するという理由からは、クロロ化剤は塩化チオニルであることが特に好ましい。
第1の発明においては、上述のように不純物の副生が抑制されるため、特許文献1に記載の方法のように、クロロ化剤の添加量を厳密に制御する必要がないとの利点がある。不純物2の生成を抑制するという理由からは、クロロ化剤は、前記化合物(I)に対し0.4〜10.0当量の範囲内であることが好ましく、0.8〜3.0当量の範囲内であることがより好ましく、1.0〜1.2当量の範囲内であることがさらに好ましい。第1の発明においては、小過剰のクロロ化剤(1.1〜1.2当量)を用いることで、温和な条件で反応を進行させることができる。
第1の発明において、酸塩化物化反応の際の温度は特に制限されないが、好ましくは−30〜100℃の範囲内、より好ましくは−10〜50℃の範囲内、さらに好ましくは5〜35℃の範囲内である。このように第1の発明においては、小過剰のクロロ化剤を用い、室温以下の温和な条件で酸塩化物化反応を進行させることができる。
第1の発明において、酸塩化物化反応の際の時間は、高極性・高塩基性化合物を溶媒として用いた場合には、上述のように従来と比較して、約1時間という短い時間で反応を完結させることができる。高極性・高塩基性化合物を溶媒として用いた場合の酸塩化物化反応の条件の好ましい一例としては、0℃で約1時間反応を行い、その後、約1時間室温(25℃)で反応を行う場合が挙げられる。このような条件で反応を行うことにより、過剰の塩化チオニルを用いても、アミド化工程における不純物1の生成を抑制できるという利点がある。
一方、第1の発明において、酸塩化物化反応の際の時間は、高極性・高塩基性化合物を触媒として用いた場合には、十分に反応を完結させるために、反応時間は48時間以内であることが好ましく、24時間以内であることがより好ましい。
なお、酸塩化物化反応が十分に進行しているか否かは、酸塩化物化工程後の反応液からサンプリングし、下記スキームに示すようなメチルエステル体を誘導し、HPLCにてメチルエステル体と化合物(I)との比率を比較することで確認することができる。
Figure 2020015686
メチルエステル体は、化合物(II)、その塩、またはそれらの溶媒和物に、メタノールを加え、室温で反応を行うことで合成することができる。メタノールは、化合物(II)、その塩、またはそれらの溶媒和物に対して好ましくは1〜200当量(好適には50当量)添加する。
第1の発明は、以下に反応スキームの全体を示すように、前記酸塩化物化工程で得られた化合物(II)、その塩、またはそれらの溶媒和物を、下記構造式(III)で表される化合物(III)(7−クロロ−5−ヒドロキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾアゼピン)、その塩またはそれらの溶媒和物と反応させて、トルバプタン(7−クロロ−5−ヒドロキシ−1−[2−メチル−4−(2−メチルベンゾイルアミノ)−ベンゾイル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾアゼピン)、その塩、またはそれらの溶媒和物を得るアミド化工程をさらに含むことが好ましい。第1の発明では、このようなアミド化工程を経ることで、不純物の生成が抑制され、高純度、高収率でトルバプタン、その塩、またはそれらの溶媒和物を製造することが可能となる。
Figure 2020015686
また本発明は、下記反応スキームに示すように、化合物(II)、その塩、またはそれらの溶媒和物を、化合物(III)、その塩、またはそれらの溶媒和物と反応させて、トルバプタン、その塩、またはそれらの溶媒和物を得るアミド化工程を含み、前記アミド化工程において、比誘電率が10以上であり、かつ、ドナー数が20以上である化合物が溶媒として用いられる、トルバプタン、その塩、またはそれらの溶媒和物の製造方法(第2の発明)についても提供する。
Figure 2020015686
第2の発明においてアミド化反応の溶媒として用いられる高極性・高塩基性化合物は、上述した高極性・高塩基性化合物を特に制限なく用いることができ、中でも、DMA、NMP、DMPU、TMUから選ばれるいずれかであることが好ましい。
第1の発明、第2の発明のいずれにおいても、アミド化反応の際の化合物(III)、その塩、またはそれらの溶媒和物の添加量は、特に制限されるものではないが、化合物(II)、その塩、またはそれらの溶媒和物に対し0.5〜10.0当量の範囲内であることが好ましく、1.2〜2.0当量の範囲内であることがより好ましい。化合物(III)、その塩、またはそれらの溶媒和物の添加量が化合物(II)、その塩、またはそれらの溶媒和物に対し1.2当量未満である場合には、不純物1が増加する虞がある。
第1の発明、第2の発明のいずれにおいても、アミド化反応は、塩基の存在下で行われることが好ましく、この塩基としては特に制限されるものではないが、2,6−ルチジン、2,4,6−トリメチルピリジン、炭酸カリウムなどの炭酸塩、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ジメチルベンジルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、ピリジン、2−メチルピリジン、水酸化カリウムなどの金属水酸化物、炭酸水素カリウムなどの炭酸水素塩、リン酸カリウムなどのリン酸塩などが挙げられる。中でも、不純物の副生量が少ないという理由からは、2,6−ルチジン、2,4,6−トリメチルピリジンまたは炭酸カリウムを塩基として用いることが好ましく、有機溶媒に溶解し、かつ不純物1および不純物2の生成を抑制できるという理由からは、2,6−ルチジンを塩基として用いることが特に好ましい。
第1の発明、第2の発明のいずれにおいても、アミド化反応に際しての塩基の添加量も特に制限されるものではないが、化合物(II)に対して1.0〜10.0当量の範囲内であることが好ましく、1.9〜3.0当量の範囲内であることがより好ましく、2.0〜2.3当量の範囲内であることが特に好ましい。
第1の発明におけるアミド化工程において用いる溶媒としては特に制限はないが、上述のように酸塩化物化工程において高極性・高塩基性化合物を溶媒として用いた場合には、アミド化工程において同じ溶媒をそのまま用いることができる。また、第1の発明において、上述のように酸塩化物化工程で高極性・高塩基性化合物を触媒として用いた場合には、アミド化工程において好適に用いられる溶媒として、たとえばDMA、NMP、TMU、DMPUなどが挙げられる。
第1の発明、第2の発明のいずれにおいても、アミド化工程においては、水を添加することが好ましい。アミド化工程において水を添加する場合、その添加量は特に制限されないが、不純物1の生成を抑制するという理由からは、化合物(II)、その塩またはそれらの溶媒和物に対して0.5当量以上であることが好ましく、0.5〜100当量の範囲内であることがより好ましく、1〜10当量の範囲内であることがさらに好ましい。
第1の発明、第2の発明のいずれにおいても、アミド化反応の際の温度は特に制限されないが、好ましくは−50〜50℃の範囲内、より好ましくは−10〜35℃の範囲内である。アミド化反応の際の温度が35℃を超える場合には、不純物1の生成が増加してしまう虞がある。
第1の発明、第2の発明のいずれにおいても、アミド化反応の際の時間は、48時間以内であることが好ましく、17時間以内であることがより好ましく、1〜2時間であることがさらに好ましい。
以下に、実施例および実験例を示すが、これらの例は本発明をよりよく理解するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
<実施例1>
(1)酸塩化物化工程
カルボン酸である化合物(I)(2−メチル−4−(2−メチルベンゾイルアミノ)安息香酸)(700mg、2.60mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(DMA)溶液(3.5mL)を、0℃に冷却し、塩化チオニル(208μL、2.86mmol)を10分間かけて滴下した。0℃で1時間撹拌し、室温(25℃)に昇温してさらに1時間撹拌し、酸塩化物である化合物(II)(2−メチル−4−(2−メチルベンゾイルアミノ)ベンゾイルクロライド)のDMA溶液を得た。
酸塩化物化反応の進行具合を確認するため、化合物(II)の反応液50μLを抜き取り、メタノール(10mL)に室温で加えてメチルエステル体に誘導し、転化率(反応により消失した反応物質の供給量に対する割合)を算出したところ、99%であった。
(2)アミド化工程
アニリンである化合物(III)(7−クロロ−5−ヒドロキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾアゼピン)(771mg、3.90mmol)、2,6−ルチジン(696μL、5.98mmol)および水(47μL、2.60mmol)のDMA溶液(9.5mL)を0℃に冷却し、上記化合物(II)のDMA溶液を1分間かけて滴下し、DMA(2.0mL)で洗い込みを行った後、0℃で2時間撹拌した。水(1.6mL)を加えて反応を停止し、テトラヒドロフラン(THF)(15mL)、酢酸エチル(15mL)、15% 塩化ナトリウム水溶液(15mL)を加え有機層に目的物を抽出した。その有機層を5% 塩酸水溶液(5.0mL)で2回、10% 炭酸カリウム・10% 塩化ナトリウム水溶液(15mL)で1回洗浄した。得られた有機層が5.0mLになるように減圧濃縮を行った。酢酸エチル(10mL)を加え溶液が5.0mLになるように減圧濃縮を行う操作を2回行った後、酢酸エチル(5.0mL)を加え、室温にて撹拌を行った。析出した結晶を濾過し、酢酸エチル(3.0mL)でケーキ洗浄を行い、トルバプタン(白色固体、840mg)を得た。反応スキームを以下に示す。単離収率は72%、純度(HPLC分析条件は下記)は98.92area%であった。
Figure 2020015686
(HPLC分析条件)
・カラム:YMC−Pack ODS−A (内径:4.6mm、カラム長:150mm、粒子径:5μm、細孔径:12nm)
・カラム温度:25℃
・検出波長:254nm
・移動相:
A;リン酸二水素カリウム1.36gを水1000mLに溶解し、リン酸でpH3.1に調製
B;アセトニトリル
・流速:1mL/min
・分析時間:50min
・注入量:10μL
・移動相:移動相A及び移動相Bの混合比を下記表1に示すように変えて濃度勾配制御した。
Figure 2020015686
ESI−MSによる質量分析の結果は、m/z = 471 [M+Na]+であった。
また、1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, major conformational isomer)の結果は以下のとおり。δ = 1.48-1.58 (m, 1H), 1.76-1.80 (m, 1H), 1.95-2.03 (m, 1H), 2.14-2.17 (m, 1H), 2.38 (s, 6H), 2.72 (t, J = 11.6 Hz, 1H), 4.67-4.70 (m, 1H), 4.94 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 5.75 (brs, 1H), 6.79 (t, J = 8.4 Hz, 2H), 7.09 (dd, J = 8.4, 2.4 Hz, 1H), 7.30-7.33 (m, 3H), 7.38-7.48 (m, 2H), 7.54 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.64 (s, 1H), 10.27 (s, 1H).
<実施例2>
カルボン酸である化合物(I)(350mg、1.30mmol)のDMA溶液(1.8mL)を、0℃に冷却し、塩化チオニル(123μL、1.69mmol)を加えた。0℃で1時間撹拌し、メタノール(2.63mL、64.99mmol)を加え、さらに0℃で2時間撹拌した。酢酸エチル(10mL)、10% 炭酸カリウム水溶液(5.0mL)を加え、有機層に目的物を抽出した。さらに10% 炭酸カリウム水溶液(5.0mL)、15% 塩化ナトリウム水溶液(5.0mL)を用いて洗浄を行い、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムを濾過後、濾液を減圧濃縮し、目的物の粗体(376mg)を得た。得られた粗体にメタノール(2.0mL)を加え、50℃に昇温し溶解させた。室温まで放冷した後、水(2.0mL)を加え、結晶を濾過した。水/メタノール(1/1)溶液(5.0mL)でケーキ洗浄を行い、化合物(II)のメチルエステル体(メチル 2−メチル−4−[(2−メチルベンゾイル)アミノ]ベンゾエート)(白色固体、280mg)を得た。反応スキームを以下に示す。単離収率は76%であった。
Figure 2020015686
ESI−MSによる質量分析の結果は、m/z = 306 [M+Na]+であった。
また、1H NMR (400 MHz, CDCl3)の結果は以下のとおり。δ = 2.51 (s, 3H), 2.63 (s, 3H), 3.88 (s, 3H), 7.24-7.30 (m, 2H), 7.38 (td, J = 7.6, 1.6 Hz, 1H), 7.46-7.57 (m, 4H), 7.95-7.99 (m, 1H).
<実験例1:酸塩化物化工程における溶媒の検討>
カルボン酸である化合物(I)(1.00g、3.71mmol)に下記溶媒1〜11のいずれか(5.0mL)を加えて0℃に冷却し、塩化チオニル(298μL、4.08mmol)を5分間かけて滴下した。
・溶媒1:N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)
・溶媒2:N−メチル−2−ピロリドン(NMP)
・溶媒3:N,N’−ジメチルプロピレン尿素(DMPU)
・溶媒4:N,N,N’,N’−テトラメチル尿素(TMU)
・溶媒5:リン酸トリエチル(OP(OEt)
・溶媒6:ジメチルホルムアミド(DMF)
・溶媒7:テトラヒドロフラン(THF)
・溶媒8:トルエン
・溶媒9:アセトニトリル
・溶媒10:酢酸エチル(AcOEt)
・溶媒11:2−ブタノン
0℃で撹拌し、溶媒1〜4については反応を1時間行った時点、溶媒7〜11については反応を24時間行った時点、溶媒5、6については反応を1時間行った時点および24時間行った時点で反応液のサンプリングを行って反応の進行を確認した。サンプリングは、反応液50μLを抜き取り、メタノール(10mL)に室温で加えてメチルエステル体に誘導した。反応スキームを以下に示す。実施例1に記載したものと同様の条件でHPLCで分析した。結果を表2に示す。
Figure 2020015686
Figure 2020015686
<実験例2:アミド化工程における溶媒の検討>
カルボン酸である化合物(I)(1.00g、3.71mmol)に実験例1で用いた溶媒1〜4のいずれかを5.0mL加えて0℃に冷却し、塩化チオニル(298μL、4.08mmol)を5分間かけて滴下した。0℃で1時間撹拌した後、室温に昇温してさらに1時間撹拌し、酸塩化物である化合物(II)の溶液(濃度:0.61mmol/g)を得た。ここで、前記濃度は、酸塩化物化反応が収率100%で進行したと仮定し、以下の式で算出した。
Figure 2020015686
次に、アニリンである化合物(III)(189mg、0.96mmol)、2,6−ルチジン(171μL、1.47mmol)および水(12μL、0.67mmol)の溶液(酸塩化物化工程で用いた溶媒と同じ溶媒(たとえば、酸塩化物化工程でDMA(溶媒1)を用いた場合には、ここでもDMAを使用))(3.0mL)を0℃に冷却し、上記で得られた酸塩化物である化合物(II)の溶液(濃度0.61mmol/g、1.04g、0.64mmol)を1分間かけて滴下し、酸塩化物化工程で用いた溶媒と同じ溶媒(たとえば、酸塩化物化工程でDMA(溶媒1)を用いた場合には、ここでもDMAを使用))(1.0mL)で洗い込みを行った後、0℃で撹拌した。反応スキームを以下に示す。0℃で17時間撹拌した後、400μLの水を加えて反応を停止した。
Figure 2020015686
酸塩化物化工程の反応の途中(0℃で1時間反応させた時点、ならびに、その後室温で1時間反応させた時点)、反応液を2μL抜き取り、1mLのメタノールに加えてサンプルを調製し、実施例1に記載したものと同様の条件でHPLCで分析した。結果を表3に示す。
Figure 2020015686
また、アミド化工程の反応の途中(1時間反応させた時点)、ならびに、アミド化工程の反応停止後(17時間反応後)に得られた溶液から167mgを抜き取り、20mLのアセトニトリル水溶液(アセトニトリル:水=4:6)で希釈してサンプルを調製し、実施例1に記載したのと同様の条件でHPLCにて分析して収率を求めた。結果を表4に示す。
Figure 2020015686
ここで、表中、「N.C.」は0.01%未満であったことを示す。表4に示されるように、アミド化反応の反応液において、従来問題となっていた不純物1の量は全て0.01%未満であり、不純物2などのその他の不純物も、後の精製工程で容易に除去可能なレベルであった。
<実験例3:酸塩化物化工程におけるクロロ化剤の検討>
カルボン酸である化合物(I)(1.00g、3.71mmol)にDMA(5.0mL)を加えて0℃に冷却し、塩化ホスホリル(371μL、4.09mmol)を5分間かけて滴下した。0℃で1時間撹拌した後、室温に昇温してさらに1時間撹拌し、酸塩化物である化合物(II)の溶液(濃度:0.60mmol/g)を得た。ここで、前記濃度は、酸塩化物化反応が収率100%で進行したと仮定し、以下の式で算出した。
Figure 2020015686
次に、アニリンである化合物(III)(189mg、0.96mmol)、2,6−ルチジン(171μL、1.47mmol)および水(12μL、0.67mmol)のDMA溶液(3.0mL)を0℃に冷却し、上記で得られた酸塩化物である化合物(II)の溶液(濃度0.60mmol/g、1.05g、0.63mmol)を1分間かけて滴下し、DMA(1.0mL)で洗い込みを行った後、0℃で1時間撹拌した。反応スキームを以下に示す。反応液を2μL抜き取り、1mLのメタノールに加えてサンプルを調製し、実施例1に記載したのと同様の条件でHPLCにて分析した。結果を表5に示す。
Figure 2020015686
Figure 2020015686
<実験例4:酸塩化物化工程におけるクロロ化剤の添加量の検討>
カルボン酸である化合物(I)(1.00g、3.71mmol)にDMA(5.0mL)を加えて0℃に冷却し、化合物(I)に対し1.1当量の塩化チオニル(298μL、4.08mmol)を5分間かけて滴下した。0℃で1時間撹拌した後、室温に昇温してさらに1時間撹拌し、酸塩化物である化合物(II)の溶液(濃度:0.61mmol/g)を得た。ここで、前記濃度は、酸塩化物化反応が収率100%で進行したと仮定し、以下の式で算出した。
Figure 2020015686
次に、アニリンである化合物(III)(189mg、0.96mmol)、2,6−ルチジン(171μL、1.47mmol)および水(12μL、0.67mmol)のDMA溶液(3.0mL)を0℃に冷却し、上記で得られた酸塩化物である化合物(II)のDMA溶液(濃度0.61mmol/g、1.04g、0.64mmol)を1分間かけて滴下し、DMA(1.0mL)で洗い込みを行った後、0℃で1時間撹拌した。反応スキームを以下に示す。酸塩化物化工程の反応の途中、反応液を2μL抜き取り、1mLのメタノールに加えてサンプルを調製し、実施例1に記載したのと同様の条件でHPLCにて分析した。0℃で17時間撹拌した後、水400μLを加えて反応を停止した。得られた溶液から167mgを抜き取り、20mLのアセトニトリル(MeCN)水溶液(MeCN:水=4:6)で希釈してサンプルを調製し、実施例1に記載したのと同様の条件でHPLCにて分析して収率を求めた。また、酸塩化物化工程において、塩化チオニルを化合物(I)に対し1.2当量とした場合も同様に行った。酸塩化物化工程で得られたサンプルについての結果を表6、アミド化工程で得られたサンプルについての結果を表7に示す。
Figure 2020015686
Figure 2020015686
Figure 2020015686
<実験例5:酸塩化物化工程におけるクロロ化剤の滴下温度の検討>
カルボン酸である化合物(I)(4.30g、15.97mmol)にDMA(22mL)を加えて35℃に加熱し、塩化チオニル(1.45mL、19.89mmol)を10分間かけて滴下した。35℃で1時間撹拌し、酸塩化物である化合物(II)の溶液(濃度:0.59mmol/g)を得た。ここで、前記濃度は、酸塩化物化反応が収率100%で進行したと仮定し、以下の式で算出した。
Figure 2020015686
次に、アニリンである化合物(III)(465mg、2.35mmol)、2,6−ルチジン(420μL、3.61mmol)および水(28.2μL、1.57mmol)のDMA溶液(5.5mL)を0℃に冷却し、上記で得られた酸塩化物である化合物(II)の溶液(濃度0.59mmol/g、2.65g、1.57mmol)を1分間かけて滴下し、DMA(1.0mL)で洗い込みを行った後、0℃で撹拌した。反応スキームを以下に示す。酸塩化物化工程の反応の途中、反応液を20μL抜き取り、10mLのメタノールに加えてサンプルを調製し、実施例1に記載したのと同様の条件でHPLCにて分析した。0℃で2時間撹拌した後、水1mLを加えて反応を停止した。得られた溶液から96.0mgを抜き取り、20mLのメタノールで希釈してサンプルを調製し、実施例1に記載したのと同様の条件でHPLCにて分析して収率(94.8%)を求めた。
Figure 2020015686
酸塩化物化の際に、塩化チオニル滴下後に35℃で3時間撹拌した例も上記と同様の方法にて酸塩化物化とアミド化を実施した。酸塩化物化工程で得られたサンプルについての結果を表8、アミド化工程で得られたサンプルについての結果を表9に示す。
Figure 2020015686
Figure 2020015686
<実験例6:酸塩化物化工程における触媒添加の検討>
カルボン酸である化合物(I)(1.00g、3.71mmol)にTHF(5.0mL)および触媒量(5モル%)のDMA(17μL、0.19mmol)を加えて0℃に冷却し、塩化チオニル(298μL、4.08mmol)を5分間かけて滴下した。0℃で撹拌し、1時間後および24時間後に反応液のサンプリングを行って反応の進行を確認した。サンプリングは、反応液50μLを抜き取り、メタノール(10mL)に室温で加えてメチルエステル体に誘導した。反応スキームを以下に示す。実施例1に記載したのと同様の条件でHPLCで分析した。また、DMAを添加しなかった場合、ならびに、DMAの代わりにTMU、DMPU、N−メチル−2−ピリドンを触媒量(5モル%)添加した場合についても同様に行った。結果を表10に示す。
Figure 2020015686
Figure 2020015686
<実験例7:アミド化工程における塩基の種類の検討>
カルボン酸である化合物(I)(4.38g、16.27mmol)にDMA(14.1mL)を加えて0℃に冷却し、塩化チオニル(1.27mL、17.17mmol)を10分間かけて滴下した。0℃で1時間撹拌した後、酸塩化物である化合物(II)の溶液(濃度:0.83mmol/g)を得た。ここで、前記濃度は、酸塩化物化反応が収率100%で進行したと仮定し、以下の式で算出した。
Figure 2020015686
次に、アニリンである化合物(III)(649mg、3.28mmol)および2,6−ルチジン(587μL、5.04mmol)のDMA溶液(5.5mL)を0℃に冷却し、上記で得られた酸塩化物である化合物(II)の溶液(濃度0.83mmol/g、2.64g、2.19mmol)を1分間かけて滴下し、DMA(1.0mL)で洗い込みを行った後、0℃で撹拌した。また、2,6−ルチジンの代わりに、以下の塩基;
・N,N−ジイソプロピルエチルアミン(i−PrNEt)、
・トリエチルアミン(EtN)、
・N−メチルモルホリン(N−Me−morpholine)、
・ピリジン(pyridine)、
・2,4,6−トリメチル−ピリジン(2,4,6−(Me)−Pyridine)、
・炭酸カリウム(KCO
についても、下記反応スキームに示すように、化合物(II)に対し2.3当量添加してアミド化反応を行った。0℃で2時間撹拌した後、得られた溶液から2μLを抜き取り、1mLのメタノールで希釈してサンプルを調製し、実施例1に記載したのと同様の条件でHPLCにて分析して収率を求めた。結果を表11に示す。
Figure 2020015686
Figure 2020015686
<実験例8:アミド化工程における塩基の添加量の検討>
カルボン酸である化合物(I)(4.37g、16.23mmol)にDMA(14mL)を加えて0℃に冷却し、塩化チオニル(1.27mL、17.20mmol)を10分間かけて滴下した。0℃で1時間撹拌した後、酸塩化物である化合物(II)の溶液(濃度:0.82mmol/g)を得た。ここで、前記濃度は、酸塩化物化反応が収率100%で進行したと仮定し、以下の式で算出した。
Figure 2020015686
次に、アニリンである化合物(III)(629mg、3.18mmol)、および2,6−ルチジン(572μL、4.91mmol)のDMA溶液(5.5mL)を0℃に冷却し、上記で得られた酸塩化物である化合物(II)の溶液(濃度0.82mmol/g、2.62g、2.14mmol)を1分間かけて滴下し、DMA(1.0mL)で洗い込みを行った後、0℃で撹拌した。また、2,6−ルチジンの添加量を前記化合物(II)に対して1.9当量、2.1当量、2.5当量または3.0当量とした場合についても、下記反応スキームに示すようにアミド化反応を行った。0℃で3時間撹拌した後、得られた溶液から2μLを抜き取り、1mLのメタノールで希釈してサンプルを調製し、実施例1に記載したのと同様の条件でHPLCにて分析して収率を求めた。結果を表12に示す。
Figure 2020015686
Figure 2020015686
<実験例9:アミド化工程におけるアニリン(化合物(III))の添加量の検討>
カルボン酸である化合物(I)(4.30g、15.96mmol)にDMA(14mL)を加えて0℃に冷却し、塩化チオニル(1.22mL、16.76mmol)を10分間かけて滴下した。0℃で1時間撹拌した後、酸塩化物である化合物(II)の溶液(濃度:0.83mmol/g)を得た。ここで、前記濃度は、酸塩化物化反応が収率100%で進行したと仮定し、以下の式で算出した。
Figure 2020015686
次に、アニリンである化合物(III)(645mg、3.26mmol)および2,6−ルチジン(583μL、5.00mmol)のDMA溶液(5.5mL)を0℃に冷却し、上記で得られた酸塩化物である化合物(II)の溶液(濃度0.83mmol/g、2.63g、2.18mmol)を1分間かけて滴下し、DMA(1.0mL)で洗い込みを行った後、0℃で撹拌した。また、化合物(III)の添加量を前記化合物(II)に対して1.0当量、1.2当量または2.0当量とした場合についても、下記反応スキームに示すように、アミド化反応を行った。
・1.0当量:20時間、
・1.2当量:2時間、
・1.5当量:1時間、
・2.0当量:0.5時間
の時点で、得られた溶液から2μLを抜き取り、1mLのメタノールで希釈してサンプルを調製し、実施例1に記載したのと同様の条件でHPLCにて分析して収率を求めた。結果を表13に示す。
Figure 2020015686
Figure 2020015686
<実験例10:アミド化工程における水の添加量の検討>
カルボン酸である化合物(I)(4.36g、16.15mmol)にDMA(14.3mL)を加えて0℃に冷却し、塩化チオニル(1.24mL、17.08mmol)を10分間かけて滴下した。0℃で1時間撹拌した後、酸塩化物である化合物(II)の溶液(濃度:0.82mmol/g)を得た。ここで、前記濃度は、酸塩化物化反応が収率100%で進行したと仮定し、以下の式で算出した。
Figure 2020015686
次に、アニリンである化合物(III)(654mg、3.31mmol)、2,6−ルチジン(590μL、5.07mmol)および水(30.6μL、1.70mmol)のDMA溶液(5.5mL)を0℃に冷却し、上記で得られた酸塩化物である化合物(II)の溶液(濃度0.82mmol/g、2.68g、2.20mmol)を1分間かけて滴下し、DMA(1.0mL)で洗い込みを行った後、0℃で撹拌した。また、水の添加量を前記化合物(II)に対して0当量、3当量または10当量とした場合についても、下記反応スキームに示すように、アミド化反応を行った。得られた溶液から2μLを抜き取り、1mLのメタノールで希釈してサンプルを調製し、実施例1に記載したのと同様の条件でHPLCにて分析して収率を求めた。結果を表14に示す。
Figure 2020015686
Figure 2020015686
今回開示された実施の形態及び実施例、実験例は全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内で全ての変更が含まれることが意図される。

Claims (12)

  1. 下記構造式(I)
    Figure 2020015686
    で表される化合物(I)、その塩、またはそれらの溶媒和物とクロロ化剤とを反応させて下記構造式(II)
    Figure 2020015686
    で表される化合物(II)、その塩、またはそれらの溶媒和物を得る酸塩化物化工程を含み、
    前記酸塩化物化工程において、比誘電率が10以上であり、かつ、ドナー数が20以上である化合物の存在下で反応が行われる、トルバプタン、その塩、またはそれらの溶媒和物の製造方法。
  2. 比誘電率が10以上であり、かつ、ドナー数が20以上である化合物が、溶媒として用いられる、請求項1に記載のトルバプタン、その塩、またはそれらの溶媒和物の製造方法。
  3. 比誘電率が10以上であり、かつ、ドナー数が20以上である化合物が、触媒として添加される、請求項1に記載のトルバプタン、その塩、またはそれらの溶媒和物の製造方法。
  4. 前記酸塩化物化工程において、テトラヒドロフランが溶媒として用いられる、請求項3に記載のトルバプタン、その塩、またはそれらの溶媒和物の製造方法。
  5. 比誘電率が10以上であり、かつ、ドナー数が20以上である化合物が、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N,N’−ジメチルプロピレン尿素またはN,N,N’,N’−テトラメチル尿素である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のトルバプタン、その塩、またはそれらの溶媒和物の製造方法。
  6. 前記クロロ化剤が、塩化チオニル、塩化ホスホリルまたは塩化オキサリルである、請求項1〜5のいずれか1項に記載のトルバプタン、その塩、またはそれらの溶媒和物の製造方法。
  7. 前記クロロ化剤が塩化チオニルである、請求項6に記載のトルバプタン、その塩、またはそれらの溶媒和物の製造方法。
  8. 前記酸塩化物化工程で得られた下記構造式(II)
    Figure 2020015686
    で表される化合物(II)、その塩、またはそれらの溶媒和物を、下記構造式(III)
    Figure 2020015686
    で表される化合物(III)、その塩、またはそれらの溶媒和物と反応させて、下記構造式
    Figure 2020015686
    で表されるトルバプタン、その塩、またはそれらの溶媒和物を得るアミド化工程をさらに含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載のトルバプタン、その塩、またはそれらの溶媒和物の製造方法。
  9. 下記構造式(II)
    Figure 2020015686
    で表される化合物(II)、その塩、またはそれらの溶媒和物を、下記構造式(III)
    Figure 2020015686
    で表される化合物(III)、その塩、またはそれらの溶媒和物と反応させて、下記構造式
    Figure 2020015686
    で表されるトルバプタン、その塩、またはそれらの溶媒和物を得るアミド化工程を含み、
    前記アミド化工程において、比誘電率が10以上であり、かつ、ドナー数が20以上である化合物が溶媒として用いられる、トルバプタン、その塩、またはそれらの溶媒和物の製造方法。
  10. 比誘電率が10以上であり、かつ、ドナー数が20以上である化合物が、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N,N’−ジメチルプロピレン尿素またはN,N,N’,N’−テトラメチル尿素である、請求項9に記載のトルバプタン、その塩、またはそれらの溶媒和物の製造方法。
  11. 前記アミド化工程が、2,6−ルチジン、2,4,6−トリメチルピリジンおよび炭酸カリウムから選ばれる塩基の存在下行われる、請求項8〜10のいずれか1項に記載のトルバプタン、その塩、またはそれらの溶媒和物の製造方法。
  12. 前記塩基が2,6−ルチジンである、請求項11に記載のトルバプタン、その塩、またはそれらの溶媒和物の製造方法。
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