JP2018206996A - プリント基板の回路構造及びプリント基板 - Google Patents
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Abstract
【課題】ハンダ接合部の検査を簡易にすることができるプリント基板の回路構造及びプリント基板を提供する。
【解決手段】プリント基板の回路構造1は、接続対象の端子52にハンダ接合されるランド11と、ランド11に接続する配線12とを備えている。ランド11は、ランド11を貫通する空間であるランド窓部20を有している。また、配線12は、配線12を貫通する空間である配線窓部30を有しており、配線窓部30は、ハンダ接合のために接続対象の端子52にランド11が重ねられた相対位置関係において端子52の外縁52aを越えてランド11から離れる方向に延びている。
【選択図】図1
【解決手段】プリント基板の回路構造1は、接続対象の端子52にハンダ接合されるランド11と、ランド11に接続する配線12とを備えている。ランド11は、ランド11を貫通する空間であるランド窓部20を有している。また、配線12は、配線12を貫通する空間である配線窓部30を有しており、配線窓部30は、ハンダ接合のために接続対象の端子52にランド11が重ねられた相対位置関係において端子52の外縁52aを越えてランド11から離れる方向に延びている。
【選択図】図1
Description
本発明は、プリント基板の回路構造及びプリント基板に関し、特に、回路のランド及び配線の構造に関する。
従来から、プリント基板の回路を他のプリント基板の回路や電子部品に電気的に接続するために、ハンダ接合が行われている。フレキシブルプリント基板のハンダ接合には、耐熱性の低い樹脂製の基板が熱損傷を受けないように、ハンダを溶融する方法として電磁誘導加熱が用いられているものがある(例えば、特許文献1参照。)。
ハンダ接合が適切に行われないと、例えばハンダ接合の際にハンダ内に気泡が残ると、ハンダ接合部の剥離が生じる場合がある。特に、可動性を有するフレキシブルプリント基板においては、フレキシブルプリント基板の変形によりハンダ接合部に外力が加わることがあり、適切にハンダ接合が行われていない場合は、ハンダ接合部の剥離が懸念される。このため、ハンダ接合が適切になされているかの検査が行われているが、端子間のハンダ接合の状態を目視により検査することはできず、破壊検査等の手間の掛かる検査が必要であった。
このように、プリント基板のハンダ接合に対しては、従来から簡易な検査が求められていた。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ハンダ接合部の検査を簡易にすることができるプリント基板の回路構造及びプリント基板を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係るプリント基板の回路構造は、接続対象の端子にハンダ接合されるランドと、前記ランドに接続する配線とを備え、前記ランドは、該ランドを貫通する空間であるランド窓部を有することを特徴とする。
本発明の一態様に係るプリント基板の回路構造において、前記ランド窓部は、前記ランドの内部から前記ランドの外縁に向かって延びている。
本発明の一態様に係るプリント基板の回路構造において、前記ランド窓部は、前記ランドの内部側の端部が広がっている。
本発明の一態様に係るプリント基板の回路構造において、前記ランド窓部は、ハンダ接合のために前記接続対象の端子に前記ランドが重ねられた相対位置関係において前記端子の外縁を越えて延びるようになっている。
本発明の一態様に係るプリント基板の回路構造において、前記配線は、前記配線を貫通する空間である配線窓部を有しており、該配線窓部は、ハンダ接合のために前記接続対象の端子に前記ランドが重ねられた相対位置関係において前記端子の外縁を越えて前記ランドから離れる方向に延びている。
本発明の一態様に係るプリント基板の回路構造において、前記プリント基板は、フレキシブルプリント基板であり、透明又は半透明の絶縁体から形成された薄膜を備えている。
上記目的を達成するために、本発明に係るプリント基板は、上述のプリント基板の回路構造を備える回路と、該回路が形成された透明又は半透明の絶縁体から形成された薄膜とを備えることを特徴とする。
本発明に係るプリント基板の回路構造及びプリント基板によれば、ハンダ接合部の検査を簡易にすることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るプリント基板の回路構造1が適用された回路10を概略的に示す図である。回路10はランド11及び配線12を備えている。
本実施の形態に係るプリント基板の回路構造1は、図1に示すように、接続対象の端子52にハンダ接合されるランド11と、ランド11に接続する配線12とを備えている。ランド11は、ランド11を貫通する空間であるランド窓部20を有している。また、配線12は、配線12を貫通する空間である配線窓部30を有しており、配線窓部30は、ハンダ接合のために接続対象の端子52にランド11が重ねられた相対位置関係において端子52の外縁52aを越えてランド11から離れる方向に延びている。
具体的には、回路10は、銅箔等の導電性の金属材料から形成されており、ランド11は、配線12よりも大きく広がっている。ランド11は、例えば、円形又は略円形に広がっている。ランド11は、後述するハンダ接合される接続対象50の端子52よりも広がり幅が小さく、端子52に重ね合わされた際に、ランド11は端子52の外縁52aよりも内側に収まるようになっている。
ランド窓部20は、ランド11の内部からランド11の外縁11aに向かって延びている。ランド窓部20は、ランド11の内部側の端部が広がっており、例えば、図1に示すように、ランド11の外縁11aからランド11の中心に向かって延びるスリット状の部分である周辺部21と、周辺部21よりも大きく広がった円形又は略円形の中心部22とを有している。中心部22は、ランド11の中心又は中心近傍に形成されており、中心部22と周辺部21と互いに連通している。
配線窓部30は、配線12の延び方向に沿って延びており、配線20を貫通するスリット状の空間を形成している。配線窓部30は、図3,4を参照して後述するように、ハンダ接合のために接続対象の端子52にランド20が所望の位置関係となるように重ねられた状態である相対位置関係において、端子52の外縁52aを越えてランド11から離れる方向に延びている。より具体的には、配線窓部30の延び方向におけるランド11とは反対側の端部であるランド離端部31が、相対位置関係にある端子52の外縁52aよりもランド11から離れる側に位置するように、配線窓部30は配線12において形成されている。一方、配線窓部30の延び方向におけるランド11側の端部であるランド側端部32が、相対位置関係にある端子52の外縁52aよりも端子52の内部側に位置するように、配線窓部30は配線12において形成されている。
図2は、上述のプリント基板の回路構造1が適用された回路10が接続される接続対象50について説明するための図である。図2に示すように、接続対象50は、例えば、ひずみゲージを有するフレキシブルプリント基板であり、ベース部51と、端部に端子52を有する、ベース部51の上面に圧延銅箔で形成されたゲージ側導電パターン53と、端子52を除いてゲージ側導電パターン53を覆うようにベース部51の上面を覆うカバー54とを有している。また、端子52上にはハンダ55が積層又は塗布されている。
図2に示すように、回路10は、プリント基板2に設けられて、接続対象50にハンダ接合される。回路10が設けられるプリント基板2は、例えばフレキシブルプリント基板であり、絶縁体から形成された薄膜である絶縁体フィルム3の一方の面(下面3a)に回路10が形成されている。絶縁体フィルム3は、透明又は半透明であり、絶縁体フィルム3の他方の面である上面3b側から回路10が視認できるようになっている。
次いで、上述のプリント基板の回路構造1の作用について、図3,4を参照しながら説明する。図3,4は、ランド11が接続対象50の端子52にハンダ接合された状態を示す概略図であり、図3は上面図であり、図4は側面図である。なお、図3においては、絶縁体フィルム3が透過状態で示されている。
ランド11の端子52へのハンダ接合は、ランド11が接続対象50の端子52に対して所望の相対位置関係となるように、プリント基板2が接続対象50に重ね合わされた状態で行われる。この状態で、ランド11はハンダ55に接触しており、ランド11と端子52との間にハンダ55が挟まれた状態となっている。ハンダ接合処理は非接触の熱伝導でハンダを溶融させることによって行われる。非接触の熱伝導の方法としては、例えば電磁誘導加熱があり、交流電流を流したコイルに発生する磁場を端子52に作用させ、電磁誘導を利用して端子52を自己誘導加熱により加熱してハンダ55を溶融させてハンダ接合を行う。
ハンダ接合処理が行われると、図3,4に示すようにランド11と端子52との間が溶融して固化したハンダ55によって接合される。ハンダ接合処理においてハンダ55が溶融すると、溶融したハンダ55は、ランド11や配線12、端子52に沿って広がっていく。ハンダ接合が適切に行われると、ランド11と端子52との間に溶融したハンダ55が密に広がっていき、溶融したハンダ55はランド窓部20内に入り込み、または、ランド窓部20の下方に至り、また、配線窓部30内に入り込み、または、配線窓部30の下方に至る。
プリント基板2の絶縁体フィルム3は透明又は半透明であるので、ハンダ接合処理の際に、ランド窓部20及び配線窓部30を介してハンダ55の溶融状況を視認することができる。また、同様に、ハンダ接合処理後のハンダ55による接合状態をランド窓部20及び配線窓部30を介して視認することができる。
例えば、ハンダ接合処理中に、又はハンダ接合処理後に、ハンダ55がランド窓部20を介して視認できない場合は、ハンダ接合処理が適切に行われていないと判断できる。また、ハンダ接合処理中に、又はハンダ接合処理後に、ハンダ55がランド窓部20の中心部22のみを介して視認できる場合は、ハンダ接合処理が比較的適切に行われていると判断できる。ハンダ接合処理中に、又はハンダ接合処理後に、ハンダ55がランド窓部20の中心部22及び周辺部21を介して視認できる場合は、ハンダ55又はハンダ接合部がランド11の中心部のみではなく周辺部にまで至っていることを確認でき、ハンダ接合処理が良好に行われていると判断できる。
また、例えば、ハンダ接合処理中に、又はハンダ接合処理後に、ハンダ55が配線窓部30を介して視認できない場合は、ハンダ55又はハンダ接合部が端子52の外縁52aまで至っていないことを確認でき、ハンダ接合処理が適切に行われていないと判断できる。また、ハンダ接合処理中に、又はハンダ接合処理後に、ハンダ55が配線窓部30を介して視認できる場合は、ハンダ55又はハンダ接合部が端子52の外縁52aまで至っていることを確認でき、ハンダ接合処理が良好に行われていると判断できる。
このように、プリント基板の回路構造1を備える回路10が設けられたプリント基板2によれば、ハンダ接合の良否を視認により判断することができ、ハンダ接合の検査を容易にすることができる。また、ハンダ接合処理中にも、ハンダ接合の良否を視認により容易に判断することができ、ハンダ接合処理中にもハンダ接合の検査を容易にすることができる。
また、ハンダ接合処理中に、ハンダ55内の気泡等の異物をランド窓部20や配線窓部30を介してハンダ55内から外部に逃がすことができ、ハンダ接合部にボイドが生じることを抑制することができ、ハンダ接合を良質なものにすることができる。また、ハンダ接合部の接合強度の低下を抑制することができる。
上述のように、本発明の実施の形態に係るプリント基板の回路構造1及びプリント基板2によれば、ハンダ接合部の検査を簡易にすることができる。
プリント基板の回路構造1において、ランド窓部20は、周辺部21と中心部22とを有しているが、ランド窓部20は、周辺部21及び中心部22のいずれか一方を有するものであってもよい。また、配線窓部30は、ランド11まで延びていてもよい。
例えば図5に示すように、ランド窓部20は、周縁部21を有しておらず、中心部22のみを有しているものであってもよい。また、配線窓部30は、ランド11に至るまで延びていてもよく、更にランド窓部20側まで延びていてもよい。
また、例えば図6に示すように、配線窓部30は、ランド11まで延びていて、ランド11に連通しており、ランド窓部20及び配線窓部30によりスリット状の窓部40が形成されていてもよい。図5においても同様であり、配線窓部30は、ランド11まで延びていて、ランド11に連通していてもよい。
また、ランド窓部20や配線窓部30の延び方向を、プリント基板2における回路パターンの方向と合わせることにより、回路間のショートの発生を抑制することができる。
以下、本発明の第2の実施の形態に係るプリント基板の回路構造5について説明する。図7は、本発明の第2の実施の形態に係るプリント基板の回路構造5が適用された回路15を概略的に示す図である。回路15はランド16及び配線17を備えている。以下、上述の本発明の第1の実施の形態に係るプリント基板の回路構造1、回路10、プリント基板2と同様の又は類似する機能を有する構成については同一の符号を付してその説明を省略し、異なる部分について説明する。
本実施の形態に係るプリント基板の回路構造5は、図7に示すように、接続対象50の端子52にハンダ接合されるランド16と、ランド16に接続する配線17とを備えている。ランド16は、ランド16を貫通する空間であるランド窓部25を有している。ランド窓部25は、ハンダ接合のために接続対象50の端子52にランド16が重ねられた相対位置関係において端子52の外縁52aを越えて延びるようになっている。
具体的には、回路15は、銅箔等の導電性の金属材料から形成されており、ランド16は、配線17よりも大きく広がっている。ランド16は、例えば、矩形又は略矩形に広がっている。
ランド窓部25は、ランド16の内部からランド16の外縁16aに向かって延びている。より具体的には、ランド窓部25は、ランド16の内部側の端部25aからランド16の外縁16aに位置する端部25bまでスリット状に延びている。ランド窓部25は、ハンダ接合のために接続対象50の端子52にランド20が所望の位置関係となるように重ねられた状態である相対位置関係において、端子52の外縁52aを越えて端部25aが配線17側に延びるようにランド16において形成されている。
図8は、ランド11が接続対象50の端子52にハンダ接合された状態を概略的に示す上面図である。ランド16の端子52へのハンダ接合は、ランド16が端子52に対して所望の相対位置関係となるように、プリント基板2が接続対象50に重ね合わされた状態で行われる。この相対位置関係において、ランド窓部25の端部25aは、端子52の外縁52aを越えて端子52の外側に位置する。このため、ランド窓部25は、上述のランド窓部20の作用に加えて、上述の配線窓部30の作用を行う。
本実施の形態に係るプリント基板の回路構造5も、上述のプリント基板の回路構造1と同様に、ハンダ接合の良否を視認により判断することができ、ハンダ接合の検査を容易にすることができる。また、ハンダ接合処理中にも、ハンダ接合の良否を視認により容易に判断することができ、ハンダ接合処理中にもハンダ接合の検査を容易にすることができる。
また、ハンダ接合処理中に、ハンダ55内の気泡をランド窓部25を介してハンダ55内から外部に逃がすことができ、ハンダ接合部にボイドが生じること抑制することができ、ハンダ接合を良質なものにすることができる。また、ハンダ接合部の接合強度の低下を抑制することができる。
上述のように、本発明の第2の実施の形態に係るプリント基板の回路構造5及びプリント基板6によれば、ハンダ接合部の検査を簡易にすることができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に係るプリント基板の回路構造1,5、回路10,15、プリント基板2,6に限定されるものではなく、本発明の概念及び特許請求の範囲に含まれるあらゆる態様を含む。また、上述した課題及び効果の少なくとも一部を奏するように、各構成を適宜選択的に組み合わせてもよい。例えば、上述の実施の形態における各構成要素の形状、材料、配置、サイズ等は、本発明の具体的使用態様によって適宜変更され得る。
1,5・・・プリント基板の回路構造、2,6・・・プリント基板、3・・・絶縁体フィルム、10,15・・・回路、11,16・・・ランド、11a・・・外縁、12,17・・・配線、20,25・・・ランド窓部、21・・・周辺部、22・・・中心部、25a,25b・・・端部、30・・・配線窓部、31・・・ランド離側端部、32・・・ランド側端部、40・・・窓部、50・・・接続対象、51・・ベース部・、52・・・端子、52a・・・外縁、53・・・ゲージ側導電パターン、54・・・カバー、55・・・ハンダ。
Claims (7)
- 接続対象の端子にハンダ接合されるランドと、
前記ランドに接続する配線とを備え、
前記ランドは、該ランドを貫通する空間であるランド窓部を有することを特徴とするプリント基板の回路構造。 - 前記ランド窓部は、前記ランドの内部から前記ランドの外縁に向かって延びていることを特徴とする請求項1記載のプリント基板の回路構造。
- 前記ランド窓部は、前記ランドの内部側の端部が広がっていることを特徴とする請求項2記載のプリント基板の回路構造。
- 前記ランド窓部は、ハンダ接合のために前記接続対象の端子に前記ランドが重ねられた相対位置関係において前記端子の外縁を越えて延びるようになっていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のプリント基板の回路構造。
- 前記配線は、前記配線を貫通する空間である配線窓部を有しており、該配線窓部は、ハンダ接合のために前記接続対象の端子に前記ランドが重ねられた相対位置関係において前記端子の外縁を越えて前記ランドから離れる方向に延びていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のプリント基板の回路構造。
- 前記プリント基板は、フレキシブルプリント基板であり、透明又は半透明の絶縁体から形成された薄膜を備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載のプリント基板の回路構造。
- 請求項1乃至5のいずれか1項記載のプリント基板の回路構造を備える回路と、
該回路が形成された透明又は半透明の絶縁体から形成された薄膜とを備えることを特徴とするプリント基板。
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JP2017111943A JP2018206996A (ja) | 2017-06-06 | 2017-06-06 | プリント基板の回路構造及びプリント基板 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10359165B2 (en) * | 2017-08-07 | 2019-07-23 | Koito Manufacturing Co., Ltd. | Board and vehicle lamp |
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2017
- 2017-06-06 JP JP2017111943A patent/JP2018206996A/ja active Pending
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