JP2018204685A - 無端リングの製造方法 - Google Patents

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匡彦 勝田
Masahiko Katsuta
匡彦 勝田
伊藤 洋平
Yohei Ito
洋平 伊藤
拓之 大畑
Hiroyuki Ohata
拓之 大畑
崇士 尾林
Takashi Obayashi
崇士 尾林
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Abstract

【課題】開口を有する無端リングを効率良く製造可能とする。
【解決手段】ベルト式無段変速機の伝達ベルトに用いられる無端リングを製造する無端リングの製造方法は、帯状の金属板の端部同士を突き合わせて溶接し無端の筒状体を形成する溶接工程と、筒状体を所定幅のリング体に切断する切断工程と、切断したリング体に開口を形成する開口形成工程と、開口を形成したリング体の幅方向端部と開口部とを研磨する研磨工程と、研磨したリング体を圧延する圧延工程と、圧延したリング体の周長を調整する周長調整工程と、を備える。
【選択図】図5

Description

本明細書において開示する本開示の発明は、無端リングの製造方法に関する。
従来より、ベルト式無段変速機に用いられる伝達ベルトとして、金属製の無端帯状のバンド(結束リング)と、バンドの長さ方向に沿って積層配置された多数の金属製の押しゴマ(エレメント)と、を有するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。各押しゴマは、ボディ部と一対のピラー部と一対の鉤状部とを備える。ボディ部は、プーリの環状V溝の両内側面に摩擦接触し得るように傾斜する2つの側方接触面を両外側面に有し、かつ、バンドを載置するためのバンド載置面を上端に有する。一対のピラー部は、ボディ部の側方接触面の延長線に沿って、ボディ部から立設されている。一対の鉤状部は、各ピラー部の先端部から内側に向かって延出されて対向して配置されている。一対の鉤状部の間には、層状に配置された複数のハンドを挿通するための開口部が形成されている。押しゴマの開口部から挿通されたバンドは、ボディ部の上端のバンド載置面に載置される。開口部の幅はバンドの幅よりも若干狭くなっており、押しゴマとバンドとを確実に係止するために、開口部よりも幅広の1枚のリテーナ(リテーナリング)がバンドの最外層の外周に配置される。リテーナの組み付けは、断面逆U字状に撓曲させてリテーナの幅を押しゴマの開口部の幅よりも狭くした状態で、当該開口部に挿通することにより行なわれる。リテーナには、撓曲させやすくして組み付け作業性を良好にするために、長孔が形成されている。
再公表特許WO2005/019684A1
ところで、バンド(結束リング)やリテーナ(リテーナリング)などの無端リングの製造は、帯状の金属板の端部同士を突き合わせて溶接し無端の筒状体を形成する溶接工程と、筒状体を所定幅のリング体に切断する切断工程と、リング体を圧延する圧延工程と、圧延したリング体の周長を調整する周長調整工程と、を順に実行することにより行なうことができる。そして、例えば上述したようにリングの幅方向に可撓性をもたせたり軽量化したりするために、開口を有する無端リングを製造する場合、開口形成工程が更に追加される。このとき、開口形成工程をどの順序でどのように実行するのかは、無端リングの製造を効率良く行なう上で重要な課題として認識することができる。
本開示の無端リングの製造方法は、開口を有する無端リングを効率良く製造可能とすることを主目的とする。
本開示の無端リングの製造方法は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本開示の無端リングの製造方法は、ベルト式無段変速機の伝達ベルトに用いられる無端リングを製造する無端リングの製造方法であって、帯状の金属板の端部同士を突き合わせて溶接し無端の筒状体を形成する溶接工程と、前記筒状体を所定幅のリング体に切断する切断工程と、切断したリング体に開口を形成する開口形成工程と、開口を形成したリング体を研磨する研磨工程と、研磨したリング体を圧延する圧延工程と、圧延したリング体の周長を調整する周長調整工程と、を備えることを要旨とする。
この本開示の無端リングの製造方法は、溶接工程と切断工程と研磨工程と圧延工程と周長調整工程とを順に実行する。そして、切断工程と研磨工程との間に、リング体の開口を形成する開口形成工程を実行する。これにより、切断工程によるリング体の切断面の研磨と開口形成工程によるリング体の切断面(開口縁)の研磨とを一の研磨工程で実現することができる。したがって、切断工程の後と開口形成工程の後にそれぞれ研磨工程を設けるものに比して、無端リングの製造を効率良く行なうことができる。
伝達ベルト10を有する無段変速機1の構成図である。 伝達ベルト10の部分断面図である。 リテーナリング30の外観図である。 本実施形態のリテーナリング30の長孔30oおよび溶接部30wと、比較例のリテーナリング130の長孔130oおよび溶接部130wとを示す説明図である。 リテーナリング30の製造工程を示す工程図である。 穴開け装置40の構成図である。 研磨工程の様子を示す説明図である。
次に、図面を参照しながら、本開示の発明を実施するための形態について説明する。
図1は、伝達ベルト10を有する無段変速機1の構成図である。無段変速機1は、図示するように、駆動側回転軸としてのプライマリシャフト2と、プライマリシャフト2と一体に回転するプライマリプーリ3と、プライマリシャフト2と平行に配置される従動側回転軸としてのセカンダリシャフト4と、セカンダリシャフト4と一体に回転するセカンダリプーリ5と、プライマリプーリ3のプーリ溝(V字溝)とセカンダリプーリ5のプーリ溝(V字溝)とに巻き掛けられた伝達ベルト10とを有する。プライマリシャフト2は、前後進切替機構を介してエンジン等の動力源に連結されたインプットシャフトに連結される。セカンダリシャフト4は、ギヤ機構やデファレンシャルギヤを介して駆動軸に連結される。無段変速機1は、プライマリプーリ3の溝幅やセカンダリプーリ5の溝幅を変更することにより、プライマリシャフト2に伝達されたトルクを無段階に変速してセカンダリシャフト4に出力することができる。
図2は、伝動ベルト10を示す部分断面図である。伝動ベルト10は、図示するように、複数(本実施形態では9個)のリング材11をリング径方向(厚み方向)に積層することにより構成された1個の積層リング12と、積層リング12の内周面に沿って環状に配列(結束)される複数(例えば、数百個)のエレメント20と、1個のリテーナリング30と、を有する。
積層リング12を構成する複数のリング材11は、それぞれ鋼板製のドラムから切り出された帯板がリング状に溶接されたものであり、概ね同一の厚みおよびそれぞれについて予め定められた異なる周長を有するように加工されている。
各エレメント20は、例えばプレス加工により鋼板から打ち抜かれたものであり、図2に示すように、図中水平に延びる本体部21と、当該本体部21の両端部から同方向に延出された一対のピラー部22と、各ピラー部22の延出側に開口するように一対のピラー部22の間に画成されたリング収容部としての凹部23とを有する。一対のピラー部22は、凹部23の底面であるサドル面23sの幅方向における両側から積層リング12の径方向における外側(積層リング12の内周側から外周側に向かう方向、すなわち図2中上方)に延出されており、各ピラー部22の延出端部には、サドル面23sの幅方向に突出する一対のフック部22fが形成されている。一対のフック部22fは、積層リング12(リング材11)の幅よりも若干長い間隔をおいて互いに対向するように突出されている。凹部23内には、積層リング12が配置され、凹部23のサドル面23sは、積層リング12の内周面、すなわち最内層のリング材11の内周面と接触している。
リテーナリング30は、鋼板製のドラムから切り出された帯板がリング状に溶接されたものであり、リング材11と概ね同一若しくはそれよりも薄い厚みと、最外層のリング材11よりも長い周長と、一対のフック部22f同士の間隔よりも長い幅とにより形成されている。このリテーナリング30は、全てのエレメント20の凹部23に積層リング12が収容された状態で、幅方向に弾性変形させられて各エレメント20の一対のフック部22fの間を介して凹部23に嵌め込まれる。これにより、リテーナリング30は、積層リング12の最外層のリング材11の外周面と各エレメント20のフック部22fの内周面との間に配置されて積層リング12を包囲し、各エレメント20が積層リング12から脱落するのを規制する。本実施形態では、リテーナリング30には、図3に示すように、開口(長穴)30oが形成されており、これにより、リテーナリング30を幅方向に弾性変形し易くしてエレメント20の組付性を確保することができる。
図4は、本実施形態のリテーナリング30の長孔30oおよび溶接部30wと、比較例のリテーナリング130の長孔130oおよび溶接部130wとを示す。リテーナリング30,130は、帯板がリング状に溶接され、所望の周長まで引き延ばされて形成される。このため、溶接による影響が残存している状態で引き延ばされると、リテーナリング30,130は、図4(a),図4(b)に誇張して示すように、溶接部30w,130wにおいてくびれが生じる。ここで、比較例のリテーナリング130の開口130oは、図4(b)に示すように、その一部が幅方向において溶接部130wにかかるように形成されている。いま、リテーナリング130の幅方向において、開口130oの幅をaとし、非溶接部における幅方向端部から開口130oの縁までの幅をXとし、溶接部130wにおける幅方向端部から開口130oの縁までの幅をX’とし、溶接部130wのくびれの深さをtとし、非溶接部の幅をLとすると、溶接部130wにおける断面積減少率は、X’/Xで表わすことができる。ここで、Lを20.50mmとし、aを4.6mmとし、tを0.08mmとする。X’は(L−a−2・t)/2であり、Xは(L−a)/2であるから、断面積減少率(X’/X)は、0.9899となる。これに対して、本実施形態のリテーナリング30の開口30oは、図4(a)に示すように、幅方向において溶接部30wにかからないように形成されている。いま、リテーナリング30の幅方向において、開口30oの幅をaとし、溶接部30wのくびれの深さをtとし、溶接部30wの幅(くびれ間の距離)をY’とし、非溶接部の幅をY(=L)とすると、溶接部30wにおける断面積減少率は、Y’/Yで表わすことができる。Y’はY−2・tであるから、断面積減少率(Y’/Y)は、0.9922となる。したがって、本実施形態のリテーナリング30の方が、比較例のリテーナリング130に比して、張力がかかったときに、溶接部のくびれによる影響が少ないことがわかる。
リテーナリング30は、図5に例示する製造工程によって製造される。リテーナリングリング30の製造工程は、図示するように、(a)帯板切断工程と、(b)曲げ工程と、(c)溶接前洗浄工程と、(d)溶接工程と、(e)溶体化工程(焼鈍工程)と、(f)リング切断工程と、(g)穴開け工程と、(h)研磨工程と、(i)圧延前洗浄工程と、(j)圧延工程と、(k)圧延後洗浄工程と、(l)第2溶体化工程と、(m)周長調整工程と、(n)時効・窒化工程とにより構成される。
(a)帯板切断工程は、ドラムに巻回された所定厚さ(例えば、0.4〜0.5mm)の帯状の鋼板(マルエージング鋼板)を幅方向に切断することにより所定サイズの帯板31を切り出す工程である。帯板切断工程は、切れ刃を有するカッタ切断機やレーザ切断機などを用いて行なうことができる。(b)曲げ工程は、帯板31の端部同士を互いに突き合わせるように筒状に曲げて筒状体32を成形する工程である。曲げ工程は、ロールや金型を用いて行なうことができる。
(c)溶接前洗浄工程は、筒状体32の突き合わせ部を溶接する前に、筒状体32の脱脂洗浄を行なう工程である。溶接前洗浄工程は、例えば、シャワー洗浄や超音波洗浄などにより行なうことができる。(d)溶接工程は、筒状体32の突き合わせ部を溶接する突き合わせ溶接を行なう工程である。溶接工程は、例えば、レーザ溶接やプラズマ溶接などにより行なうことができる。(e)第1溶体化工程(焼鈍工程)は、溶接工程で変化した溶接部周辺の硬度分布を平準化させ、展延性を向上させるための工程である。
(f)リング切断工程は、筒状体32を所定幅の複数のリング体33に切断する工程であり、カッタ切断機やレーザ切断機などを用いて行なうことができる。
(g)穴開け工程は、所定幅に切断したリング体33に開口33oを形成する工程であり、例えば、図6に例示する穴開け装置40を用いて行なうことができる。穴開け装置40は、図示するように、レーザにより加工を行なうレーザ加工機であり、リング体33に対してテンションを付与する一対のテンションローラ41,42と、リング体35の加工面(穴開け面)が水平面(XY平面)に平行になるよう加工面の両側を固定するクランプ43,44と、レーザ発振器(図示せず)、レーザ発振器からのレーザをリング体35の加工面に向かって射出するヘッド45と、ヘッド45をXY方向に移動させる駆動装置(図示せず)と、リング体35の加工面の裏側に設けられレーザ加工により生じる加工屑を回収する回収部46と、を備える。この穴開け装置40では、リング体33を一対のテンションローラ41,42に架け渡し、一対のテンションローラ41,42を互いに離間させることでリング体33にテンションを付与し、クランプ43,44によってリング体33の加工面の両側を固定する。このとき、リング体33の加工面が溶接部にかからないようにテンションローラ41,42を回転させてリング体33の固定位置を調整する。そして、レーザ発振器を駆動してヘッド45からレーザを射出しながら、駆動装置によりヘッド45をXY方向に移動させることにより、リング体33に長穴状の開口33oを形成する。なお、穴開け工程は、上記穴開け装置40(レーザ加工機)を用いるものに限られず、アーク放電により加工を行なう放電加工機や、加圧された水を射出することにより加工を行なうウォータカッタ、穴抜き加工を行なうプレス加工機などを用いることもできる。
(h)研磨工程は、図7に示すように、リング切断工程によるリング体33の切断面(幅方向端部)と、穴開け工程によるリング体33の切断面(開口33o)とを纏めて研磨してR状に加工(面取り)する工程であり、本実施形態では、バレル研磨により行なわれる。開口を有するリング(リテーナリング30)を製造する際に、穴開け工程を、リング切断工程と研磨工程との間に設けることにより、リング切断工程の後に必要な研磨工程と、穴開け工程の後に必要な研磨工程とを一の研磨工程で纏めて行なうことが可能となる。これにより、開口を形成するための製造設備として、上記穴開け装置40を追加するだけでよく、開口を有するリング体を低コストで効率良く製造することができる。
(i)圧延前洗浄工程は、リング体33を圧延する前に、研磨工程(バレル研磨)でリング体33に付着した研磨屑などを除去する工程である。洗浄工程は、例えば、シャワー洗浄や超音波洗浄などにより行なうことができる。(j)圧延工程は、圧延ローラを用いてリング体33を必要な板厚に圧延してリング体34とする工程である。(k)圧延後洗浄工程は、圧延によってリング体34に付着した圧延油などを除去する工程である。(l)第2溶体化工程は、圧延したリング体34を加熱して、圧延により変形された金属組織の再結晶化を行なう工程である。
(m)周長調整工程は、圧延したリング体34の周長を調整してリング体35とする工程である。周長調整工程は、例えば、一対のロールに圧延したリング体34を架け渡し、一対のロールを互いに離間させることによりリング体34の周長を調整する。
(n)時効・窒化工程は、リング体35を時効処理した後、窒化処理することによりリング体35の表面を強化する工程である。これにより、開口30oが形成されたリテーナリング30が形成される。
以上説明した本実施形態の無端リングの製造方法は、リング体33(リテーナリング30)に開口33o(開口30o)を形成する穴開け工程(開口形成工程)を、リング切断工程と研磨工程との間に実行する。これにより、穴開け工程の後に、研磨工程が実行されるため、リング切断工程によるリング体33の切断面(幅方向端部)と穴開け工程によるリング体33の切断面(開口縁)とを纏めて一の研磨工程で研磨することができる。この結果、開口30oを有するリテーナリング30を低コストで効率良く製造することができる。
上述した実施形態では、穴開け工程(開口形成工程)において、長穴状の開口を形成するものとしたが、これに限定されるものではなく、円形や楕円形、多角形など、如何なる形状の開口を形成するものとしてもよい。
上述した実施形態では、穴開け工程(開口形成工程)において、リング体33の幅方向において溶接部にかからないように開口33oを形成するものとしたが、開口の一部が溶接部にかかっても構わない。
上述した実施形態では、最終工程として時効・窒化工程を行なうものとしたが、要求される品質によっては、時効・窒化工程を省略してもよい。
以上説明したように、本開示の無端リングの製造方法は、ベルト式無段変速機(1)の伝達ベルト(10)に用いられる無端リング(30)を製造する無端リング(30)の製造方法であって、帯状の金属板(31)の端部同士を突き合わせて溶接し無端の筒状体(32)を形成する溶接工程(d)と、前記筒状体(32)を所定幅のリング体(33)に切断する切断工程(f)と、切断したリング体(33)に開口(33o)を形成する開口形成工程(g)と、開口(33o)を形成したリング体(33)の幅方向端部と開口部とを研磨する研磨工程(h)と、研磨したリング体(33)を圧延する圧延工程(j)と、圧延したリング体(34)の周長を調整する周長調整工程(m)と、を備えることを要旨とする。
この本開示の無端リングの製造方法では、溶接工程と切断工程と研磨工程と圧延工程と周長調整工程とを順に実行する。そして、切断工程と研磨工程との間に、リング体の開口を形成する開口形成工程を実行する。これにより、切断工程によるリング体の切断面の研磨と開口形成工程によるリング体の切断面(開口縁)の研磨とを一の研磨工程で実現することができる。したがって、切断工程の後と開口形成工程の後にそれぞれ研磨工程を設けるものに比して、無端リングの製造を効率良く行なうことができる。
こうした本開示の無端リングの製造方法において、前記研磨工程(h)は、バレル研磨により前記リング体(33)の幅方向端部と開口部とを面取りするものとしてもよい。こうすれば、リング体の幅方向端部と開口部とを一度に研磨することができる。
また、本開示の無端リングの製造方法において、周長を調整したリング体(35)に時効処理および窒化処理を施す時効・窒化工程(n)を備えるものとしてもよい。こうすれば、こうすれば、無端リングの表面を強化してその品質を高めることができる。
さらに、本開示の無端リングの製造方法において、前記研磨工程(h)と前記圧延工程(j)との間に、前記リング体(33)を洗浄する洗浄工程(i)を備えるものとしてもよい。
また、本開示の無端リングの製造方法において、前記開口形成工程(g)は、前記リング体(33)の幅方向において該リング体(33)の溶接部にかからない位置に前記開口(33o)を形成するものとしてもよい。こうすれば、無端リングに張力がかかったときに溶接部や開口部に過大な応力が作用するのを抑制することができ、無端リングの品質を高めることができる。
さらに、本開示の無端リングの製造方法において、結束リング(12)と、前記結束リング(12)の内周面と接触するサドル面(23s)を含む本体部(21)と前記サドル面(23s)における幅方向両側から径方向外側に延出された一対のピラー部(22)と前記ピラー部(22)から互いに対向するように前記サドル面(23s)の幅方向に突出する一対のフック部(22f)とを有し前記結束リング(12)に支持されることにより環状に配列される複数のエレメント(20)と、を備える前記伝達ベルト(10)に用いられ、前記無端リングとして、前記結束リング(12)の外周面と前記フック部(22f)の内周面との間に配置されるリテーナリング(30)を製造するものとしてもよい。
以上、本開示の発明の実施の形態について説明したが、本開示の発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本開示の発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本開示の発明は、無端リングの製造産業に利用可能である。
1 無段変速機、2 プライマリシャフト、3 プライマリプーリ、4 セカンダリシャフト、5 セカンダリプーリ、10 伝達ベルト、11 リング材、12 積層リング、20 エレメント、21 本体部、22 ピラー部、22f フック部、23 凹部、23s サドル面、30,130 リテーナリング、30w,130w 溶接部、30o,130o 開口(長孔)、31 帯板、32 筒状体、33〜35 リング体、33o 開口、40 穴開け装置、41,42 テンションローラ、43,44 クランプ、45 ヘッド、46 回収部。

Claims (6)

  1. ベルト式無段変速機の伝達ベルトに用いられる無端リングを製造する無端リングの製造方法であって、
    帯状の金属板の端部同士を突き合わせて溶接し無端の筒状体を形成する溶接工程と、
    前記筒状体を所定幅のリング体に切断する切断工程と、
    切断したリング体に開口を形成する開口形成工程と、
    開口を形成したリング体の幅方向端部と開口部とを研磨する研磨工程と、
    研磨したリング体を圧延する圧延工程と、
    圧延したリング体の周長を調整する周長調整工程と、
    を備える無端リングの製造方法。
  2. 請求項1に記載の無端リングの製造方法であって、
    前記研磨工程は、バレル研磨により前記リング体の幅方向端部と開口部とを面取りする、
    無端リングの製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の無端リングの製造方法であって、
    周長を調整したリング体に時効処理および窒化処理を施す時効・窒化工程を備える、
    無端リングの製造方法。
  4. 請求項1ないし3いずれか1項に記載の無端リングの製造方法であって、
    前記研磨工程と前記圧延工程との間に、前記リング体を洗浄する洗浄工程を備える、
    無端リングの製造方法。
  5. 請求項1ないし4いずれか1項に記載の無端リングの製造方法であって、
    前記開口形成工程は、前記リング体の幅方向において該リング体の溶接部にかからない位置に前記開口を形成する、
    無端リングの製造方法。
  6. 請求項1ないし5いずれか1項に記載の無端リングの製造方法であって、
    結束リングと、前記結束リングの内周面と接触するサドル面を含む本体部と前記サドル面における幅方向両側から径方向外側に延出された一対のピラー部と前記ピラー部から互いに対向するように前記サドル面の幅方向に突出する一対のフック部とを有し前記結束リングに支持されることにより環状に配列される複数のエレメントと、を備える前記伝達ベルトに用いられ、前記無端リングとして、前記結束リングの外周面と前記フック部の内周面との間に配置されるリテーナリングを製造する、
    無端リングの製造方法。
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