JP2018204569A - エンジンシステム - Google Patents

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聡 福長
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Abstract

【課題】インタークーラーにて生成される凝縮水を効果的に処理することのできるエンジンシステムを提供する。【解決手段】エンジンシステムは、ターボチャージャー17と、吸気通路16におけるコンプレッサー18の下流に配設されたインタークーラー19と、インタークーラー19の下流に配設されたスロットル20と、タービン23を通過した排気ガスの一部を吸気通路16におけるコンプレッサー18の上流に還流する低圧EGR装置35と、インタークーラー19に連通してインタークーラー19にて生成された凝縮水を貯留する貯留部41と、貯留部41に貯留された凝縮水を吸気通路16におけるスロットル20の下流に供給可能に構成された供給通路43と、供給通路43に配設されて供給通路43の流路断面積を変更可能な供給弁45と、供給弁45を制御する制御装置50と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、排気ガスの一部をインタークーラーの上流に還流するEGR装置を備えるエンジンシステムに関する。
従来から、ターボチャージャーを備えたエンジンシステムに関して、排気ガスの一部を吸気側に還流する排気再循環(EGR:Exhaust Gas Recirculation)装置として高圧EGR装置と低圧EGR装置とを備えたエンジンシステムが知られている。高圧EGR装置は、タービンを通過するまえの排気ガスの一部を高圧EGRガスとしてコンプレッサーの下流に還流する。低圧EGR装置は、タービンを通過した排気ガスの一部を低圧EGRとしてコンプレッサーの上流へ還流する。
こうしたエンジンシステムでは、低圧EGRガスと空気との混合気体がコンプレッサーによって圧縮され、その後、インタークーラーによって冷却される。そのため、インタークーラーでは、低圧EGRガス中の水分が凝縮した凝縮水が生成される。この凝縮水は、低圧EGRガス中の硫黄成分などが溶解することによって高い腐食性を有する。そのため、特許文献1では、そうした凝縮水をインタークーラーの下流を流れる作動ガスに添加してエンジンに供給することで凝縮水を処理する技術が開示されている。
特開2015−25394号公報
しかしながら、特許文献1では、インタークーラーで生成された凝縮水が直ちに作動ガスに添加されるため、凝縮水を効果的に処理するうえで改善の余地がある。
本発明は、インタークーラーにて生成される凝縮水を効果的に処理することのできるエンジンシステムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するエンジンシステムは、エンジンの排気通路に配設されたタービンと前記エンジンの吸気通路に配設されたコンプレッサーとを有するターボチャージャーと、前記吸気通路における前記コンプレッサーの下流に配設されたインタークーラーと、前記吸気通路における前記インタークーラーの下流に配設されたスロットルと、前記タービンを通過した排気ガスの一部を前記吸気通路における前記コンプレッサーの上流に還流するEGR装置と、前記インタークーラーに連通して前記インタークーラーにて生成された凝縮水を貯留する貯留部と、前記貯留部に貯留された凝縮水を前記吸気通路における前記スロットルの下流に供給可能に構成された供給通路と、前記供給通路に配設されて前記供給通路の流路断面積を変更可能な供給弁と、前記供給弁を制御する制御装置と、を備える。
上記構成によれば、エンジンへの凝縮水の供給タイミングが制御可能であることから、凝縮水を効果的に処理することができる。
上記構成のエンジンシステムは、前記エンジンの運転状態に関する情報を検出する情報検出部を備え、前記制御装置は、前記情報検出部の検出した情報を取得し、前記取得した情報に基づく前記エンジンの運転状態が高負荷状態である場合に前記供給弁を開状態に制御することが好ましい。
上記構成によれば、筒内圧力が高くなりやすい高負荷状態にあるエンジンに対して凝縮水が供給される。これにより、高負荷状態における筒内圧力の過度な上昇を抑えることができる。
上記構成のエンジンシステムにて、前記制御装置は、前記エンジンの運転状態が低負荷状態あるいは中負荷状態である場合に前記供給弁を閉状態に制御することが好ましい。
上記構成によれば、エンジンが低負荷状態あるいは中負荷状態にある場合には凝縮水の貯留が優先して行われる。これにより、エンジンが高負荷状態にあるときに処理可能な凝縮水を増やすことができる。
上記構成のエンジンシステムにおいて、前記制御装置は、前記エンジンの運転状態がアイドリング状態である場合に前記供給弁を開状態に制御することが好ましい。
上記構成によれば、アイドリング状態にあるエンジンが排出するNOx量を低減することができる。
上記構成のエンジンシステムは、前記貯留部における凝縮水の貯留量を測定する測定部を備え、前記制御装置は、前記測定部が測定した測定値を取得し、前記測定値が下限値以上、上限値以下である場合に前記エンジンの運転状態に基づいて前記供給弁を制御し、前記測定値が下限値未満である場合に前記供給弁を閉状態に制御し、前記測定値が上限値を超えている場合に前記供給弁を開状態に制御することが好ましい。
上記構成によれば、凝縮水の貯留量が下限値未満である場合には凝縮水の貯留が優先して行われ、凝縮水の貯留量が上限値を超えている場合には凝縮水の処理が優先して行われる。その結果、貯留量が下限値以上、上限値以下の状態に維持されやすくなることから、アクセル開度に基づく供給弁の制御が実行されやすくなる。
上記構成のエンジンシステムにおいて、前記制御装置は、前記エンジンの運転状態が暖機完了前である場合には前記供給弁を優先的に閉状態に制御する好ましい。
上記構成によれば、冷間状態にあるエンジンに対する凝縮水の供給が回避されるため、凝縮水の供給に起因してエンジンの暖機に要する時間が長引くこともない。また、冷間状態にあるエンジンにおいて燃焼温度の過度な低下が抑えられることから、黒煙の発生を抑えることもできる。
上記構成のエンジンシステムは、前記供給通路が、前記貯留部と前記吸気通路における前記スロットルの下流とを接続していてもよい。
上記構成のように、貯留部と吸気通路におけるスロットルの下流とを接続する通路を供給通路に設定することができる。
上記構成のエンジンシステムは、前記EGR装置である低圧EGR装置と、前記タービンを通過する前の排気ガスの一部を高圧EGRガスとして前記吸気通路における前記スロットルの下流に供給する高圧EGR装置とを備え、前記高圧EGR装置は、前記高圧EGRガスが流れる高圧EGR通路と、前記高圧EGR通路に配設された高圧EGR弁とを備え、前記供給通路が、前記貯留部と前記高圧EGR通路における前記高圧EGR弁の下流とを接続していてもよい。
上記構成によれば、凝縮水は、高圧EGR通路における高圧EGR弁の下流に位置する部位を通じて吸気通路に供給される。そして、温度の高い高圧EGRガスに対して凝縮水が供給されることで凝縮水の気化を促進させることができる。その結果、凝縮水が分散されやすくなることから、エンジンの各シリンダーに吸入される凝縮水量の均一化を図ることができる。
上記構成のエンジンシステムは、前記吸気通路に対する前記高圧EGR通路の合流部分に接続されて、当該合流部分に供給された凝縮水の一部を前記インタークーラーに還流する凝縮水還流通路をさらに備えることが好ましい。
上記構成によれば、合流部分に供給された凝縮水の余剰分をインタークーラーに還流することができる。
第1実施形態におけるエンジンシステムの概略構成を示す図。 第1実施形態における凝縮水処理装置の概略構成を示す図。 エンジンシステムにおける電気的な構成の一部を示す機能ブロック図。 選択処理の手順の一例を示すフローチャート。 制御対象と制御モードごとの制御態様との関係の一例を示す図。 第2実施形態におけるエンジンシステムの概略構成を示す図。 (a)第2実施形態において高圧EGR弁が閉状態にあるときの状態を模式的に示す図、(b)第2実施形態において高圧EGR弁が開状態にあるときの状態を模式的に示す図。
(第1実施形態)
図1〜図5を参照してエンジンシステムの第1実施形態について説明する。
図1に示すように、エンジンシステムは、エンジン10を備えている。エンジン10のシリンダーブロック11には複数のシリンダー12が形成されている。各シリンダー12においては、吸入した作動ガスに対してインジェクター13から燃料が噴射され、作動ガスと燃料との混合気が燃焼する。こうした混合気の燃焼が所定の順番で各シリンダー12において行われることにより、エンジン10のクランクシャフト10aが駆動される。
シリンダーブロック11には、各シリンダー12に作動ガスを分配するインテークマニホールド14と、各シリンダー12から排気ガスが排出されるエキゾーストマニホールド15とが接続されている。インテークマニホールド14に接続される吸気通路16は、上流側から順に図示されないエアクリーナー、ターボチャージャー17のコンプレッサー18、インタークーラー19を備えている。コンプレッサー18で圧縮された作動ガスは、インタークーラー19の上流側タンク19aに流入したのちコア部19bにて冷却され、下流側タンク19cを通じてインタークーラー19から流出する。吸気通路16は、インタークーラー19の下流であって、かつ、後述する高圧EGR通路31の合流部分よりも上流に、吸気通路16の流路断面積を変更可能なスロットル20を備えている。エキゾーストマニホールド15に接続される排気通路21は、コンプレッサー18にタービンシャフトを介して連結されたタービン23と、タービン23を通過した排気ガスを浄化する排気浄化装置25とを備えている。
エンジンシステムは、高圧EGR(Exhaust Gas Recirculation)装置30と低圧EGR装置35とを備えている。
高圧EGR装置30は、タービン23を通過するまえの排気ガスの一部を高圧EGRガスとして吸気通路16におけるスロットル20の下流に還流する。高圧EGR装置30は、高圧EGR通路31と、高圧EGRクーラー32と、高圧EGR弁33とを有している。高圧EGR通路31は、エキゾーストマニホールド15と吸気通路16におけるスロットル20の下流とを接続する。高圧EGRクーラー32は、高圧EGR通路31に配設されており、高圧EGRガスを冷却することにより高圧EGRガスの密度を高める。高圧EGR弁33は、高圧EGR通路31における高圧EGRクーラー32の下流に配設されており、高圧EGR通路31の流路断面積を変更可能に構成されている。高圧EGR装置30は、例えば、エンジン10に対するドライバーの要求負荷が高負荷であるときに作動状態に制御される。
低圧EGR装置35は、タービン23および排気浄化装置25を通過した排気ガスの一部を低圧EGRガスとしてコンプレッサー18の上流に還流する。低圧EGR装置35は、低圧EGR通路36と、低圧EGRクーラー37と、低圧EGR弁38とを有している。低圧EGR通路36は、排気通路21における排気浄化装置25の下流と吸気通路16におけるコンプレッサー18の上流とを接続する。低圧EGRクーラー37は、低圧EGR通路36に配設されており、低圧EGRガスを冷却することにより低圧EGRガスの密度を高める。低圧EGR弁38は、低圧EGR通路36における低圧EGRクーラー37の下流に配設されており、低圧EGR通路36の流路断面積を変更可能に構成されている。低圧EGR装置35は、例えば、エンジン10に対するドライバーの要求負荷が低負荷あるいは中負荷であるときに作動状態に制御される。
低圧EGR装置35の作動中、インタークーラー19においては、低圧EGRガスと空気との混合気体が作動ガスとして流通する。そのため、インタークーラー19においては、低圧EGRガス中の水蒸気が凝縮し、その凝縮した水分に低圧EGRガス中の硫黄成分や未燃燃料成分が溶解することにより高い腐食性を有する凝縮水が生成される。エンジンシステムは、凝縮水を処理する凝縮水処理装置40を備えている。
図2に示すように、凝縮水処理装置40は、貯留部41と、供給通路43と、供給弁45とを有している。貯留部41は、インタークーラー19で生成された凝縮水を貯留する。貯留部41は、凝縮水による腐食に対する耐性が高い材料、例えばステンレスなどの高耐食性材料によって構成される。貯留部41は、インタークーラー19で生成された凝縮水が流入しやすいように、インタークーラー19に対する重力方向側に位置しているとともにインタークーラー19に対して下流側タンク19cの底部で連通している。また、貯留部41には、凝縮水の貯留量Wを測定する測定部であるレベルセンサー42が備えたれている。レベルセンサー42は、所定の制御間隔で貯留量Wを測定し、その測定した貯留量Wを示す検出信号を後述する制御装置50に出力する。
供給通路43は、貯留部41の底部と吸気通路16におけるスロットル20の下流とを接続している。供給通路43は、吸気通路16に対して、高圧EGR通路31の合流部分よりもスロットル20寄りの位置であってスロットル20の直下流に接続されている。供給通路43は、貯留部41と同様、凝縮水による腐食に対する耐性が高い材料、例えばステンレスなどの高耐食性材料によって構成される。供給通路43は、貯留部41に貯留されている凝縮水が流入しやすいように、貯留部41の底面41bに流入口43aを有している。供給通路43は、流入口43aから重力方向に延びたのちに折返し部44において反重力方向へ折り返されるトラップ形状を有しており、該供給通路43における最も高い位置で吸気通路16に接続されている。
供給弁45は、供給通路43の流路断面積を変更可能に構成された弁であり、例えば供給通路43を開閉する開閉弁である。供給弁45は、凝縮水による腐食に対する耐性が高い材料、例えばステンレスなどの高耐食性材料を中心に構成されており、貯留部41よりも反重力方向側の位置に位置している。供給弁45の開閉状態は、後述する制御装置50によって制御される。
こうした構成の凝縮水処理装置40においては、供給弁45が閉状態にあるとき、凝縮水は、折返し部44によって、貯留部41寄りに位置する凝縮水と供給弁45寄りに位置する凝縮水とに分けられる。そして、供給弁45が開状態に制御されると、凝縮水には、インタークーラー19の下流側タンク19c内の圧力である上流側圧力P1と、吸気通路16におけるスロットル20の下流であって吸気通路16に対する供給通路43の接続部分における圧力である下流側圧力P2とが作用する。下流側圧力P2は、スロットル20における圧力損失やスロットル20を通過する作動ガスによるベンチュリ効果などによって上流側圧力P1よりも低くなる。凝縮水処理装置40は、上流側圧力P1と下流側圧力P2との間に生じる圧力差ΔPにより、貯留部41内の凝縮水を供給通路43を通じて吸気通路16に供給する。凝縮水処理装置40は、上流側圧力P1と下流側圧力P2との圧力差ΔPが大きいほど、単位時間における凝縮水の供給量が大きくなる。すなわち、凝縮水の供給量は、スロットル20における流路断面積が同じであればエンジン10の負荷が高いほど多くなり、また、エンジン10の負荷が同じであればスロットル20における流路断面積が小さいほど多くなる。
このように凝縮水処理装置40は、貯留部41に貯留された凝縮水を吸気通路16におけるスロットル20の下流に供給することにより凝縮水を処理する。スロットル20の下流に供給された凝縮水は、吸気通路16およびインテークマニホールド14を通じて作動ガスとともにエンジン10の各シリンダー12に導入されたのち、排気ガスの一部としてエキゾーストマニホールド15に排出される。
吸気通路16に供給された凝縮水は、作動ガスの比熱比を低下させるとともに、吸熱により作動ガスの温度を低下させることにより密度を増大させ、シリンダー12に導入される作動ガスを増量させる。シリンダー12に導入された凝縮水は、混合気の燃焼時に燃焼熱の一部を吸熱することにより燃焼温度を低下させる。凝縮水は、こうした作動ガスの比熱比の低下、作動ガスの増量、および、燃焼温度の低下により、燃焼時におけるシリンダー12内の圧力である筒内圧力を低下させる。凝縮水は、燃料噴射量や吸入空気量など、同じ燃焼条件のもとでは温度が低いほど燃焼温度および筒内圧力を低下させる。
図3に示すように、エンジンシステムは、上述したスロットル20、高圧EGR装置30の高圧EGR弁33、低圧EGR装置35の低圧EGR弁38、および、凝縮水処理装置40の供給弁45を制御対象とする制御装置50を備えている。
制御装置50は、プロセッサ、メモリー、入力インターフェース、および、出力インターフェース等がバスを介して互いに接続された1以上のマイクロコンピューターを中心に構成される。制御装置50は、入力インターフェースを介して取得した各種情報、ならびに、メモリーに格納された各種制御プログラムおよび各種データに基づいて各種処理を実行する。制御装置50は、各種処理の結果に基づく制御信号を出力インターフェースを介して各種制御対象に出力する。
制御装置50は、各種機能部として、各制御対象の制御モードを選択する選択処理を実行する選択部51と、供給弁45を制御対象とする供給弁制御部52と、スロットル20を制御対象とするスロットル制御部53と、高圧EGR弁33および低圧EGR弁38を制御対象とするEGR弁制御部54と、を有する。供給弁制御部52、スロットル制御部53、および、EGR弁制御部54は、選択部51の選択した制御モードに基づいて各々の制御対象を制御する。なお、選択部51と供給弁制御部52とは、貯留部41、供給通路43、および、供給弁45とともに凝縮水処理装置40を構成する。
選択部51は、選択処理に関連して、エンジン10の運転状態に関する情報を検出する情報検出部を通じて該情報を取得可能に構成されている。選択部51は、測定値取得部として、レベルセンサー42からの検出信号に基づいて貯留部41における凝縮水の貯留量Wを取得する。選択部51は、温度取得部として、エンジン10を冷却する冷却水の冷却水温度Twを検出する温度センサー47からの検出信号に基づいて冷却水温度Twを取得する。制御装置50は、開度取得部として、ドライバーが操作するアクセルペダルの操作量を検出する開度検出部としてのアクセル開度センサー48からの検出信号に基づいてアクセル開度ACCを取得する。アクセル開度ACCは、エンジン10に対するドライバーの要求負荷を示す。また、制御装置50は、エンジン10の運転状態に関する情報を検出する各種のセンサー49からの検出信号に基づいて例えばエンジン回転数Neなどを取得可能に構成されている。
図4および図5を参照して、選択部51が実行する選択処理と各制御モードにおける各制御対象の制御態様とについて説明する。図4は、選択処理の手順の一例を示すフローチャートであり、図5は、制御モードと各制御対象の制御態様との関係の一例を示している。選択部51は、エンジン10の始動後、選択処理を繰り返し実行する。
図4に示すように、選択処理において、選択部51は、冷却水温度Twを取得し、その取得した冷却水温度Twが暖機完了温度Tw1以上であるか否かを判断する(ステップS101)。暖機完了温度Tw1は、エンジン10の暖機が完了していると判断可能な冷却水温度Twである。
冷却水温度Twが暖機完了温度Tw1未満であった場合(ステップS101:NO)、すなわちエンジン10の暖機が完了していない場合、選択部51は、制御モードとして冷間モードを選択し(ステップS102)、一連の処理を一旦終了する。一方、冷却水温度Twが暖機完了温度Tw1以上である場合(ステップS101:YES)、すなわちエンジン10の暖機が完了している場合、選択部51は、貯留部41における貯留量Wを取得し、その取得した貯留量Wについての判定である貯留量判定を行う(ステップS103)。この貯留量判定について、選択部51は、3つの判定結果を有する。
貯留量判定の第1の判定結果は、貯留量Wが下限値Wmin未満であること(ステップS103:W<Wmin)である。下限値Wminは、凝縮水の貯留量Wが少なすぎると判断される値である。この場合、選択部51は、凝縮水の貯留を優先させる貯留モードを選択し(ステップS104)、一連の処理を一旦終了する。
貯留量判定の第2の判定結果は、貯留量Wが上限値Wmaxを超えていること(ステップS103:Wmax<W)である。上限値Wmaxは、凝縮水の貯留量Wが多すぎると判断される値である。この場合、選択部51は、凝縮水の処理を優先させる処理モードを選択し(ステップS105)、一連の処理を一旦終了する。
貯留量判定の第3の判定結果は、貯留量Wが下限値Wmin以上、上限値Wmax以下(ステップS103:Wmin≦W≦Wmax)である。この場合、選択部51は、アクセル開度ACCを取得し、その取得したアクセル開度ACCについての判定であるアクセル開度判定を行う(ステップS106)。アクセル開度判定について、選択部51は、3つの判定結果を有する。
アクセル開度判定の第1の判定結果は、アクセル開度ACCが0より大きく、高負荷開度ACC1未満(ステップS106:0<ACC<ACC1)である。高負荷開度ACC1は、ドライバーの要求負荷が高負荷であることを示すアクセル開度ACCの最低値である。この場合、選択部51は、エンジン10の運転状態が低負荷状態あるいは中負荷状態にあるとして貯留モードを選択し(ステップS104)、一連の処理を一旦終了する。
アクセル開度判定の第2の判定結果は、アクセル開度ACCが0であること(ステップS106:ACC=0)である。この場合、選択部51は、エンジン10の運転状態がアイドリング状態にあるとして処理モードを選択し(ステップS105)、一連の処理を一旦終了する。
アクセル開度判定の第3の判定結果は、アクセル開度ACCが高負荷開度ACC1以上であること(ステップS106:ACC1≦ACC)である。この場合、選択部51は、エンジン10の運転状態が高負荷状態にあるとして凝縮水の貯留と処理とを並行して行う並行モードを選択し(ステップS107)、一連の処理を一旦終了する。
図5に示すように、冷間モードにおいて、供給弁制御部52は供給弁45を閉状態(CLOSE)に制御し、スロットル制御部53およびEGR弁制御部54は各々の制御対象を冷間制御で制御する。冷間制御において、スロットル制御部53およびEGR弁制御部54は、その時々のドライバーの要求負荷に対応しつつ、エンジン10の暖機が早期に完了するように各々の制御対象を制御する。すなわち、冷間モードは、エンジン10への凝縮水の供給が禁止しつつエンジン10の暖機の早期完了が図られる制御モードである。
貯留モードにおいて、供給弁制御部52は供給弁45を閉状態に制御し、スロットル制御部53およびEGR弁制御部54は各々の制御対象を通常制御で制御する。通常制御において、スロットル制御部53およびEGR弁制御部54は、その時々におけるドライバーの要求負荷に対応しつつ、例えば排気ガスに含まれる有害成分が少なくなるように各々の制御対象を制御する。通常制御においては、エンジン10の運転状態に応じて低圧EGR弁38が開状態に制御されることによりインタークーラー19にて凝縮水が生成される。すなわち、貯留モードは、エンジン10への凝縮水の供給が禁止された状態で凝縮水が生成されることで凝縮水の貯留量Wが増える制御モードである。
処理モードにおいて、供給弁制御部52は供給弁45を開状態(OPEN)に制御し、スロットル制御部53はスロットル20を処理制御で制御し、EGR弁制御部54は高圧EGR弁33および低圧EGR弁38を閉状態(CLOSE)に制御する。処理制御において、スロットル制御部53は、エンジン10の運転状態に応じて、通常制御と同じ流路断面積、あるいは、通常制御よりも小さい流路断面積にスロットル20を制御する。すなわち、処理モードは、新たな凝縮水の生成を禁止しつつ貯留部41の凝縮水を積極的に処理する制御モードである。なお、処理モードにおいて、供給弁制御部52は、例えばエンジン10の運転状態がアクセルオフにともなう燃料カット状態である場合には供給弁45を一時的に閉状態に制御してもよい。
並行モードにおいて、供給弁制御部52は供給弁45を開状態に制御し、スロットル制御部53はスロットル20を処理制御で制御し、EGR弁制御部54は高圧EGR弁33および低圧EGR弁38の各々を通常制御で制御する。並行モードにおいては、エンジン10が高負荷状態にあることから、単位時間における凝縮水の平均供給量は、あらゆる運転状態において選択可能な処理モードよりも多くなる。すなわち、並行モードは、凝縮水を生成しつつ高負荷状態にあるエンジン10に積極的に凝縮水を供給する制御モードであり、処理モードよりも単位時間あたりの凝縮水の処理量が多い制御モードである。
上述したエンジンシステムの作用について説明する。
上述したエンジンシステムは、凝縮水を貯留する貯留部41と、貯留部41の底部と吸気通路16におけるスロットル20の下流とを接続する供給通路43と、供給通路43を開閉する供給弁45と、供給弁45の開閉を制御する制御装置50とを有している。制御装置50は、エンジン10の運転状態に応じて制御モードを選択する選択部51と、選択部51の選択した制御モードに応じて供給弁45を制御する供給弁制御部52とを有している。そのため、エンジン10の運転状態に応じて凝縮水を処理するタイミングを制御することができる。
上記実施形態のエンジンシステムによれば、以下に列挙する効果が得られる。
(1−1)エンジンシステムでは、エンジン10の運転状態に応じて凝縮水が処理されるタイミングが制御可能であることから、凝縮水の処理を効果的に行うことができる。
(1−2)高負荷状態にあるエンジン10においては筒内圧力が高くなるため、シリンダーブロック11などに対する機械的な負荷が大きくなる。この点、制御装置50は、エンジン10の暖機完了後、貯留量Wが下限値Wmin以上、上限値Wmax以下であり、かつ、アクセル開度ACCが高負荷開度ACC1以上である場合に供給弁45を開状態に制御する。また、制御装置50は、エンジン10の運転状態が高負荷状態にある場合を含め、貯留量Wが上限値Wmaxを超えている場合に供給弁45を開状態に制御する。こうした構成によれば、高負荷状態にあるエンジン10に対して凝縮水が供給されることから、筒内圧力の過度な上昇を抑えることができる。そして、エンジン10が高負荷状態にあるときにより多くの凝縮水が処理されるように構成されていることから、凝縮水の処理を効果的に行うことができる。また、凝縮水の供給によって筒内圧力の抑制が図られることから、筒内圧力の抑制のためにエンジン10が吸入する作動ガス量を減らす必要がない。すなわち、高負荷状態にあるエンジン10に供給される空気量が確保されやすくなることから、黒煙の排出量を抑えることができる。
(1−3)制御装置50は、エンジン10の暖機完了後、貯留量Wが下限値Wmin以上、上限値Wmax以下であり、かつ、アクセル開度ACCが0より大きく、高負荷開度ACC1未満である場合に貯留モードを選択し、供給弁45を閉状態に制御する。こうした構成によれば、エンジン10の運転状態が低負荷状態あるいは中負荷状態にある場合に凝縮水の貯留が優先して行われるため、エンジン10の運転状態が高負荷状態にあるときに処理可能な凝縮水を増やすことができる。
(1−4)制御装置50は、エンジン10の暖機完了後、アクセル開度ACCが0である場合に処理モードを選択して供給弁45を開状態に制御する。これにより、アイドリング状態におけるNOxの排出量を低減することができる。
(1−5)処理モードにおいて、制御装置50は、高圧EGR弁33および低圧EGR弁38を閉状態に制御する。これにより、エンジン10の吸入する空気量が多くなることで上流側圧力P1と下流側圧力P2との圧力差ΔPが大きくなる。すなわち、処理モードにおいては、エンジン10の運転状態が同じ高負荷状態であれば並行モードよりも多くの凝縮水をエンジン10に供給することができる。そして、エンジン10が吸入する作動ガスが空気のみになることで並行モードよりも燃焼温度が高くなりやすいがその温度の上昇を凝縮水で抑えることができる。
(1−6)処理モードにおいて、制御装置50は、高圧EGR弁33および低圧EGR弁38を閉状態に制御する。これにより、エンジン10の吸入する空気量が多くなることで上流側圧力P1と下流側圧力P2との圧力差ΔPが大きくなる。すなわち、処理モードにおいては、EGR弁33,38が通常制御で制御される場合に比べて、エンジン10に対する凝縮水の供給量が多くなる。その結果、凝縮水の貯留量Wが上限値Wmax以下に減るまでに要する時間を短くすることができる。
(1−7)処理モードにおいては、エンジン10が吸入する作動ガスが空気のみで構成されるため、EGR弁33,38が通常制御で制御される場合に比べて燃焼温度が高くなりやすい。この点、上記構成においては、EGR弁33,38が閉状態に制御されることによって凝縮水の供給量が多くなるため、燃焼温度が過度に高くなることを効果的に抑えることができる。
(1−8)処理制御によって制御されるスロットル20は、通常制御よりも流路断面積が小さくなるように制御されることが好ましい。こうした構成によれば、上流側圧力P1と下流側圧力P2との圧力差ΔPが大きくなることから、供給通路43を通じて吸気通路16に供給される凝縮水を多くすることができる。
(1−9)制御装置50は、凝縮水の貯留量Wが下限値Wmin未満である場合には貯留モードを選択して凝縮水の貯留を優先し、凝縮水の貯留量Wが上限値Wmaxを超えている場合に処理モードを選択して凝縮水の処理を優先する。これにより、凝縮水の貯留量Wが下限値Wmin以上、上限値Wmax以下に維持されやすくなることから、エンジン10の運転状態に基づく供給弁45の制御が実行されやすくなる。その結果、エンジン10が高負荷状態にあるときに処理される凝縮水が多くなることから、凝縮水をより効果的に処理することができる。
(1−10)暖機完了前のエンジン10に凝縮水を供給した場合、燃焼温度の過度な低下により黒煙の排出量が増加するおそれがある。この点、制御装置50は、エンジン10の暖機が完了していない場合に冷間モードを選択して供給弁45を閉状態に制御し、エンジン10への凝縮水の供給を禁止する。これにより、燃焼温度の過度な低下が抑えられることで暖機完了前における凝縮水の供給に起因して黒煙の排出量が増加することもない。
(1−11)凝縮水処理装置40は、貯留部41に貯留した凝縮水を吸気通路16におけるスロットル20の下流に供給する供給通路43を有している。こうした構成によれば、スロットル20による流路断面積の絞り量によって、エンジン10の凝縮水の供給量を調整することができる。
なお、上記第1実施形態は、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・エンジンシステムは、低圧EGR装置35を有していればよく、高圧EGR装置30を有していなくともよい。また、エンジンシステムにおいては、凝縮水の供給タイミングを制御できればよい。そのため、制御装置50は、例えば、エンジン10の暖機が完了しているか否かにかかわらず、エンジン10の運転状態に応じて各種制御モードを選択してもよい。こうした構成においては、燃焼温度の過度な低下を抑えるべく、凝縮水の供給量が制御可能であることが好ましい。凝縮水の供給量の制御は、例えば、供給弁45として供給通路43における流路断面積を連続的に変更可能な電動弁を採用することにより具現化可能である。また、制御装置50は、例えば、貯留部41における凝縮水の貯留量Wにかかわらず、エンジン10の運転状態に応じた制御モードを選択してもよい。こうした構成であっても、例えば、高負荷状態にあるエンジン10に対して凝縮水を供給することは可能であり、凝縮水の貯留量Wが極少量(<下限値Wmin)であるときに供給弁45が開状態に制御されることによって貯留部41や供給通路43を掃気することができる。
・制御装置50は、エンジン10の運転状態がアイドリング状態である場合に供給弁45を閉状態に制御してもよい。
・制御装置50は、エンジン10の運転状態が低負荷状態あるいは中負荷状態である場合に供給弁45を開状態に制御してもよい。こうした構成においては、例えば、貯留量Wが上限値Wmaxに到達するまで凝縮水を貯留し、貯留量Wが下限値Wminを下回るまで凝縮水が処理されることが好ましい。
・制御装置50は、アクセル開度ACCに限らず、例えば吸入空気量やエンジン回転数、燃料噴射量なども含めてエンジン10の運転状態を判断してもよい。
・制御装置50は、供給弁45の制御状態にかかわらず、スロットル20、高圧EGR弁33、および、低圧EGR弁38をその時々のエンジン10の運転状態に応じて制御してもよい。
(第2実施形態)
図6および図7を参照してエンジンシステムの第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態のエンジンシステムは、第1実施形態におけるエンジンシステムと主要な構成が同じである。そのため、第2実施形態においては、第1実施形態と異なる部分について詳細に説明し、第1実施形態と同様の部分については同様の符号を付すことによりその詳細な説明は省略する。
図6に示すように、凝縮水処理装置40は、貯留部41と高圧EGR通路31における高圧EGR弁33の直下流とを接続する供給通路43を有している。すなわち、供給通路43は、高圧EGR通路31における高圧EGR弁33よりも下流の部位である下流通路31bを通じて吸気通路16に凝縮水を供給可能に構成されている。また、凝縮水処理装置40は、吸気通路16と高圧EGR通路31との合流部分60に供給された凝縮水の余剰分をインタークーラー19に還流する凝縮水還流通路61を有している。凝縮水還流通路61は、合流部分60の底部とインタークーラー19の下流側タンク19cの底部とを接続する。すなわち、エンジンシステムは、貯留部41に貯留された凝縮水が供給通路43および下流通路31bを通じて吸気通路16に供給されるとともに、合流部分60において滞留する凝縮水がインタークーラー19に還流されるように構成されている。
図7(a)および図7(b)に示すように、合流部分60においては、例えば、上流側配管16aにおける出口部16bと下流側配管16cの入口部16dとが互いに対向するように配置されている。供給弁45が開状態に制御されると、凝縮水には、インタークーラー19の下流側タンク19c内の圧力である上流側圧力P1が作用するとともに、高圧EGR通路31における下流通路31bの圧力が下流側圧力P2として作用する。
図7(a)に示すように、高圧EGR弁33が閉状態にあるとき、下流側圧力P2は、インタークーラー19から合流部分60までの圧力損失や該合流部分60を流れる作動ガス65によるベンチュリ効果によって上流側圧力P1よりも低くなる。また、図7(b)に示すように、高圧EGR弁33が開状態にあるとき、下流側圧力P2は、高圧EGR弁33を通過した直後の高圧EGRガス66によるベンチュリ効果によって上流側圧力P1よりも低くなる。こうした圧力差ΔPによって、貯留部41に貯留されている凝縮水が高圧EGR通路31の下流通路31bに供給され、その後、吸気通路16に供給される。
上記第2実施形態のエンジンシステムによれば、第1実施形態に記載した(1−1)〜(1−10)の作用効果に加えて、以下に示す作用効果を得ることが可能である。
(2−1)供給通路43が高圧EGR通路31における下流通路31bに接続されており、また、高負荷状態にあるエンジン10に対して凝縮水が供給される並行モードにおいては高圧EGR弁33が通常制御によって制御される。こうした構成によれば、高圧EGR弁33が開状態にあるときに高圧EGRガスに対して凝縮水が供給されることで凝縮水の気化を促進することができる。これにより、エンジン10に吸入される作動ガスにおける凝縮水の濃度分布の均一化、すなわち、エンジン10の各シリンダー12に供給される凝縮水量の均一化を図ることができる。その結果、高負荷状態にあるエンジン10においてシリンダー12ごとの出力のばらつきを抑えつつ凝縮水を処理することができる。
(2−2)合流部分60においては、作動ガスへの合流にともなって高圧EGRガスの温度が低下する。そのため、高圧EGRガスが合流した作動ガスの飽和水蒸気量は、高圧EGRガスの飽和水蒸気量よりも小さくなるとはいえ、高圧EGRガスが合流する前の作動ガスの飽和水蒸気量よりは大きい。このことから、飽和水蒸気量の高い高圧EGRガスに対して凝縮水を供給することにより、高圧EGRガスの合流前の作動ガスに対して凝縮水を供給する場合に比べて、気相状態で流通可能な凝縮水が多くなる。その結果、より多くの凝縮水をエンジン10に供給することができる。
(2−3)気相状態で流通する凝縮水が多くなることで、吸気通路16の表面やエンジン10の吸気バルブなどに液化した凝縮水が付着することが抑えられる。その結果、これらの部材の腐食を抑えることができる。
(2−4)凝縮水を含む高圧EGRガスは、吸気通路16を流れる作動ガスとの合流により合流部分60において飽和水蒸気が小さくなる。そのため、合流部分60は、凝縮水が液化しやすい部位でもある。この点、凝縮水処理装置40は、合流部分60とインタークーラー19とを接続する凝縮水還流通路61を有している。これにより、合流部分60に滞留している凝縮水をインタークーラー19へと還流可能であることから、凝縮水の滞留に起因した合流部分60の腐食を抑えることができる。
なお、上記第2実施形態は、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・エンジンシステムは、凝縮水処理装置40の供給通路43が高圧EGR通路31の下流通路31bを通じて吸気通路16に凝縮水を供給する構成であればよく、凝縮水還流通路61が割愛された構成であってもよい。
10…エンジン、10a…クランクシャフト、11…シリンダーブロック、12…シリンダー、13…インジェクター、14…インテークマニホールド、15…エキゾーストマニホールド、16…吸気通路、16a…上流側配管、16b…出口部、16c…下流側配管、16d…入口部、17…ターボチャージャー、18…コンプレッサー、19…インタークーラー、19a…上流側タンク、19b…コア部、19c…下流側タンク、20…スロットル、21…排気通路、23…タービン、25…排気浄化装置、30…高圧EGR装置、31…高圧EGR通路、31b…下流通路、32…高圧EGRクーラー、33…高圧EGR弁、35…低圧EGR装置、36…低圧EGR通路、37…低圧EGRクーラー、38…低圧EGR弁、40…凝縮水処理装置、41…貯留部、41b…底面、42…レベルセンサー、43…供給通路、43a…流入口、44…折返し部、45…供給弁、47…温度センサー、48…アクセル開度センサー、49…センサー、50…制御装置、51…選択部、52…供給弁制御部、53…スロットル制御部、54…EGR弁制御部、60…合流部分、61…凝縮水還流通路、65…作動ガス、66…高圧EGRガス。

Claims (9)

  1. エンジンの排気通路に配設されたタービンと前記エンジンの吸気通路に配設されたコンプレッサーとを有するターボチャージャーと、
    前記吸気通路における前記コンプレッサーの下流に配設されたインタークーラーと、
    前記吸気通路における前記インタークーラーの下流に配設されたスロットルと、
    前記タービンを通過した排気ガスの一部を前記吸気通路における前記コンプレッサーの上流に還流するEGR装置と、
    前記インタークーラーに連通して前記インタークーラーにて生成された凝縮水を貯留する貯留部と、
    前記貯留部に貯留された凝縮水を前記吸気通路における前記スロットルの下流に供給可能に構成された供給通路と、
    前記供給通路に配設されて前記供給通路の流路断面積を変更可能な供給弁と、
    前記供給弁を制御する制御装置と、を備える
    エンジンシステム。
  2. 前記エンジンの運転状態に関する情報を検出する情報検出部を備え、
    前記制御装置は、前記情報検出部の検出した情報を取得し、前記取得した情報に基づく前記エンジンの運転状態が高負荷状態である場合に前記供給弁を開状態に制御する
    請求項1に記載のエンジンシステム。
  3. 前記制御装置は、前記エンジンの運転状態が低負荷状態あるいは中負荷状態である場合に前記供給弁を閉状態に制御する
    請求項2に記載のエンジンシステム。
  4. 前記制御装置は、前記エンジンの運転状態がアイドリング状態である場合に前記供給弁を開状態に制御する
    請求項2または3に記載のエンジンシステム。
  5. 前記貯留部における凝縮水の貯留量を測定する測定部を備え、
    前記制御装置は、前記測定部が測定した測定値を取得し、前記測定値が下限値以上、上限値以下である場合に前記エンジンの運転状態に基づいて前記供給弁を制御し、前記測定値が下限値未満である場合に前記供給弁を閉状態に制御し、前記測定値が上限値を超えている場合に前記供給弁を開状態に制御する
    請求項2〜4のいずれか一項に記載のエンジンシステム。
  6. 前記制御装置は、前記エンジンの運転状態が暖機完了前である場合には前記供給弁を優先的に閉状態に制御する
    請求項2〜5のいずれか一項に記載のエンジンシステム。
  7. 前記供給通路が、前記貯留部と前記吸気通路における前記スロットルの下流とを接続している
    請求項1〜6のいずれか一項に記載のエンジンシステム。
  8. 前記エンジンシステムは、前記EGR装置である低圧EGR装置と、前記タービンを通過する前の排気ガスの一部を高圧EGRガスとして前記吸気通路における前記スロットルの下流に供給する高圧EGR装置とを備え、
    前記高圧EGR装置は、前記高圧EGRガスが流れる高圧EGR通路と、前記高圧EGR通路に配設された高圧EGR弁とを備え、
    前記供給通路が、前記貯留部と前記高圧EGR通路における前記高圧EGR弁の下流とを接続している
    請求項1〜6のいずれか一項に記載のエンジンシステム。
  9. 前記吸気通路に対する前記高圧EGR通路の合流部分に接続されて、当該合流部分に供給された凝縮水の一部を前記インタークーラーに還流する凝縮水還流通路をさらに備える
    請求項8に記載のエンジンシステム。
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