JP2018204237A - 横架材の防振構造及び遮音床構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】 床材を支持する横架材の防振性能を向上させて床構造全体の遮音性能を向上させるとともに、室の天井高さを確保することのできる横架材の防振構造及び遮音床構造を提供することを目的とする。【解決手段】 横架材の防振構造1は、軸組構造建築物を構成する横架材2の防振構造であって、床材Fを支持する長尺な横架材2と、横架材2の上下面を被覆して横架材2に作用する振動を緩和する第一防振材3と、横架材2の両側面2aを被覆して横架材2の振動を抑制する第二防振材4と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、軸組構造建築物の架構を構成する横架材の防振構造に関する。
従来より、木造建築物において、上階で生じた振動や衝撃音を下階に響かせないための遮音床構造が発案されている。特に、床仕上材の上面で発生した振動が梁材などの構造躯体に伝達すると、建築物全体に振動が波及してしまい、下階室の壁などを振動させて空気中に音として放射する所謂固定伝播音を発生させることとなる。そこで、梁材や梁材に接合される根太材などの横架材の振動を防止して固定伝播音の発生を抑制し、床構造全体の遮音性能を向上させる発明が提案されている。
例えば、特許文献1に記載の発明では、横部材と縦部材とから構成される四角枠形状の根太部材の防音性能を向上させる旨が開示されている。この発明では、横部材及び縦部材の連結部に遮音材を介在させ、また、根太部材の上面及び下面に遮音材を貼着することで根太部材の防音性能を向上させている。したがって、根太部材の上方に載置される床板材の上面で生じた衝撃や振動が、横部材及び縦部材の連結部や根太材自身に伝達することを防止することができる。
また、木造建築物に使用される一般的な遮音床構造としては、特許文献2及び特許文献3に記載の発明のように、梁材などの構造躯体と構造躯体の上方に設置される遮音性能を有する床材との間に弾性力を有するシート材や支持脚を介在させて構造躯体と床材とを離隔し、床材に載置される床仕上材の上面で生じた衝撃や振動が構造躯体を通じて下階へ伝達することを防止する浮き床構造や二重床構造が普及している。これらの構造に用いられる床材は、数種類の板材を積層して形成することにより高い遮音性能を有している。
しかしながら、特許文献1の発明では、遮音材のみによって、横部材と縦部材の連結部間、あるいは根太部材自体に振動や衝撃が伝達することを防止しているため、各部材の防振性能を向上させるために遮音材の厚みを厚くしたとしても遮音材単体で各部材の振動を抑制するには限界がある。
また、特許文献2及び特許文献3に示される浮き床構造や二重床構造は、建築基準法上の高さ制限が厳しい建築物、例えば、3階建ての木造建築物に用いた場合、構造躯体の上方に積層された床材を有する浮き床構造を設けた室は、浮き床構造を設けていない室よりも高い床を有することとなるため、天井高さを縮めざるを得ず圧迫感のある空間となることが問題となる。
本発明は上述した課題を鑑みたものであって、その第1の横架材の防振構造は、軸組構造建築物の架構を構成する前記横架材の防振構造であって、床材を支持する長尺な前記横架材と、前記横架材の上下面を被覆して前記横架材に作用する振動を緩和する第一防振材と、前記横架材の両側面を被覆して前記横架材の振動を抑制する第二防振材と、を備えることを特徴としている。
本発明の第2の横架材の防振構造は、前記横架材は、一対の梁材の間に架設される根太材であり、前記根太材は、該根太材の長手方向両端部を前記一対の梁材の互いに対向する側面に固定される根太受け金具に支持され、前記根太受け金具は、梁材に固定される固定部と、該固定部の下端から前記根太材の下面に平行な方向へ突出して前記根太材の端部を支持する底板と、を有し、前記第二防振材は、前記根太材の長手方向両端部の両側面を被覆し、前記第一防振材は、前記根太材の上面を前記根太材の長手方向に沿って被覆し、且つ、前記根太材の下面の前記底板と当接する範囲を被覆することを特徴としている。
本発明の第3の横架材の防振構造は、前記第一防振材は、前記根太材の上下面とともに前記横架材の小口面も被覆することを特徴としている。
本発明の第4の横架材の防振構造は、前記横架材は、梁材であることを特徴としている。
本発明の遮音床構造によると、第1から第4のいずれかに記載の横架材の防振構造を有する遮音床構造であって、前記横架材の上面を被覆する前記第一防振材と前記床材との間に振動音を抑制する板状の第一遮音板を設置することを特徴としている。
本発明の遮音床構造によると、前記横架材は、互いに平行に間隔を空けて一対配置され、前記一対の横架材の間には、振動音を抑制する平板状の第二遮音板が嵌め込まれ、前記第二遮音板は、前記一対の横架材の互いに対向する側面を被覆する前記第二防振材の側面に固定される受け金具に両端を支持され、前記第二遮音板の上面と前記横架材の上面を被覆する第一防振材の上面は、略面一であることを特徴としている。
本発明の横架材の防振構造によると、床材を支持する長尺な横架材は、横架材の上下面を被覆する第一防振材によって横架材に作用する振動を緩和され、横架材の両側面を被覆する第二防振材によって横架材自体の振動を抑制されるので、横架材の防振性能を向上することができ、横架材から横架材に接する他の部材へ振動が伝達されることを防止することができる。また、第一防振材及び第二防振材の2部材によって横架材の防振性能を向上することができるので、一種類の部材のみを使用した場合と比較して各部材の振動をより効果的に抑制することができる。
本発明の横架材の防振構造によると、横架材は、一対の梁材の間に架設される根太材であり、その長手方向の両端部は、一対の梁材に固定される根太受け金具の底板に支持される。また、第二防振材は、根太受け金具に支持される根太材の長手方向両端部の両側面を被覆し、第一防振材は、根太材の上面を根太材の長手方向に沿って被覆し、且つ、根太材の下面の底板と当接する範囲を被覆する。したがって、根太材と梁材の接合部において、各部材相互間で外力や応力を伝達し合いつつも根太材から梁材への振動の伝達を防止することができ、建築物全体の遮音性能を向上させることができる。
本発明の横架材の防振構造によると、第一防振材は、横架材の上下面とともに横架材の小口面も被覆するので、根太材の防振性能をより向上することができる。
本発明の横架材の防振構造によると、横架材は構造躯体である梁材であるので、梁材自体の防振性能を向上することができる。したがって、梁材に接合される他の部材が振動したとしても、梁材から躯体全体に振動が伝達することを防止することができ、建築物全体の遮音性能を向上させることができる。
本発明の遮音床構造によると、第1から第4のいずれかの横架材の防振構造を有し、横架材の上面を被覆する第一防振材と床材との間に振動音を抑制する板状の第二遮音板を設置するので、遮音性能の高い床構造を構築することができる。
本発明の遮音床構造によると、横架材は、互いに平行に間隔を空けて一対の配置され、一対の横架材の間に嵌め込まれる第二遮音板は、一対の横架材の互いに対向する側面を被覆する第二防振材の側面に固定される受け金具に両端を支持される。そして、第二遮音板の上面と横架材の上面を被覆する第一防振材の上面は、略面一である。したがって、横架材を梁材とした場合、従来のように数種類の板材を積層した遮音性能を有する床材を梁材の上方に設置する場合と比較して、床高さを低く抑えることができ、部屋の天井高さを縮めることなく十分な天井高さを確保することができる。
〔第一実施形態〕
以下、横架材の防振構造の最良の実施形態について各図を参照しつつ説明する。なお、本願の横架材の防振構造は、主に軸組構造の木造建築物において使用される。横架材の防振構造1は、軸組構造建築物の架構を構成する横架材2の振動を防止する構造であって、図1及び図2に示すように、床材Fを支持する長尺な横架材2と、横架材2の上面2b及び下面2cを被覆して振動を緩和する第一防振材3と、横架材2の両側面2aを被覆して横架材2の振動を抑制する第二防振材4と、を備えている。
以下、横架材の防振構造の最良の実施形態について各図を参照しつつ説明する。なお、本願の横架材の防振構造は、主に軸組構造の木造建築物において使用される。横架材の防振構造1は、軸組構造建築物の架構を構成する横架材2の振動を防止する構造であって、図1及び図2に示すように、床材Fを支持する長尺な横架材2と、横架材2の上面2b及び下面2cを被覆して振動を緩和する第一防振材3と、横架材2の両側面2aを被覆して横架材2の振動を抑制する第二防振材4と、を備えている。
横架材2は、梁材や根太材などの水平方向に架けられて床材Fを支持する木質の部材で、図1に示すように、長尺な角材で構成される。横架材2の寸法や樹種は特に限定されることはなく、使用される部位によって各寸法や樹種が導き出される。
第一防振材3は、振動を緩和するシート状の部材で、横架材2に作用する振動を緩和することができる。第一防振材3は、横架材2の上面2bを被覆する上部防振材3aと、横架材2の下面2cを被覆する下部防振材3bと、を有している。第一防振材3の材質は特に限定されないが、弾性力を有する熱硬化性樹脂系エラストマや熱可塑性樹脂系エラストマが使用される。このような材質であれば、振動を受けた場合に材質自体の内部摩擦によって振動を緩和することができるとともに、横架材2の形状に合わせて容易に切断加工して施工性を向上させることができる。なお、上部防振材3aの上面31には、図1に示すように、床材Fを載置することができる。
第二防振材4は、耐衝撃性に優れた部材で、図1及び図2に示すように、横架材2の長手方向に沿って横架材2の両側面2aに固定される平板状の部材である。第二防振材4の高さは、横架材2の高さと同一となるように形成されている。第二防振材4の材質は、耐衝撃性に優れたABS(acrylonitrile butadiene styrene)樹脂や繊維強化プラスチックのような剛性の高い樹脂が好適に使用される。特にABS樹脂は、工業製品の材料として頻繁に使用される入手しやすい樹脂であるとともに工場で容易に加工することができるので、様々な形状の横架材2に使用することができる。なお、第二防振材4の材質は、上述した材質に限定されることはなく、抑制したい振動の部類に応じて材質を変更してもよい。
次に、横架材の防振構造1の施工手順について説明する。まず、図2に示すように、横架材2に第二防振材4を固定する。具体的には、横架材2の長手方向に沿うように、第二防振材4を横架材2の両側面2aに接着剤で貼着する。このとき、第二防振材4は、第二防振材4の長手方向両端の小口面と横架材2の小口面2dとが面一となるように横架材2に貼着される。続いて、上部防振材3aを横架材の上面2b及び第二防振材4の上面全域に接着剤で貼着し、下部防振材3bを横架材2の下面2c及び第二防振材4の下面全域に接着剤で貼着する。このとき、第一防振材3の長手方向両端の小口面と小口面2dとが面一となるように上下の第一防振材3を貼着する。第二防振材4及び第一防振材3の横架材2への貼着は、予め工場で完了させて建築現場の施工性を向上させてもよいし、また、状況に応じて建築現場で行ってもよい。
このように、横架材2は、両側面2aを第二防振材4によって挟まれるとともに、第一防振材3によって上面2b及び下面2cをさらに挟まれるので、防振性能を向上させることができる。したがって、横架材の防振構造1は、横架材2から横架材2に接する他の部材への外力及び応力の伝達を可能としつつも、横架材2から他の部材への振動の伝達を防止することができ、建築物全体の遮音性能を向上させることができる。また、第二防振材4及び第一防振材3の2部材によって横架材2の防振性能を向上することができるので、一種類の部材のみを使用した場合と比較して各部材の振動をより効果的に抑制することができる。
〔第二実施形態〕
〔第二実施形態〕
次に、横架材の防振構造の第二実施形態について、各図を参照しつつ説明する。なお、第一実施形態と同様の構成に関しては同一の符号を付して説明を省略する。
横架材の防振構造5は、図3及び図4に示すように、横架材が、一対の梁材7の間に架設される根太材6で構成されている。根太材6は、根太材6の長手方向両端部61を一対の梁材7の互いに対向する側面7aに固定される根太受け金具8に支持される。根太材6は、一対の梁材7同士の離隔距離と略同一の長さを有し、また、根太材6の小口面6a全体が、梁材7の側面7aに納まる高さを有している。
根太受け金具8は、図5に示すように、梁材7に固定される固定部8aと、固定部8aの下端から根太材6の下面6bに平行な方向へ突出して根太材6の端部61を支持する底板8bと、底板8bの両端縁からそれぞれ上方に突出して互いに対向する一対の側板8cと、を有する。
固定部8aは、平面視矩形の平板状の部材で、その横方向の両端部に固定部8aを梁材7に固定するための一対の固定片81と、一対の固定片81の間に根太材6の小口面6a全面を当接させる当接部82を形成している。固定片81は、釘やビスなどの固定具9を挿入するための挿入孔83を梁材7の梁せい方向へ沿って複数設けている。底板8bは、平面視矩形の平板状の部材で、当接部82の下端から突出して根太材6の長手方向の端部61を支持することができる。また、側板8cは、平面視三角形の平板状の部材で、底板8bの端縁から上方に突出するとともに、固定部8aに当接する一辺を固定片81の当接部82側の端縁に溶接接合される。なお、図4に示すように、一対の側板8c同士の離隔距離L1は、両側面6cに第二防振材4を固定された根太材6の幅L2よりも長くなるように形成されている。
次に、横架材の防振構造5の施工手順について説明する。まず、図4及び図5に示すように、根太材6の長手方向両側端61の両側面6cに第二防振材4を接着剤で貼着する。続いて、上部防振材3aを根太材6の上面6d及び第二防振材4の上面全域に接着剤で貼着し、下部防振材3bを根太材の下面6b及び第二防振材4の下面の底板8bに当接する範囲に貼着する。
そして、図5に示すように、根太受け金具8を梁材7に固定する。具体的には、一対の固定片81を梁材7の側面7aに当接し、固定片81の挿入孔83に釘やビスなどの固定具9を挿入して梁材7に打ち込む。このとき、根太受け金具8は、根太受け金具8に第二防振材4及び第一防振材3に被覆された根太材6を設置する際に、梁材7の上面と根太材6の上面6cに貼着された上部防振材3aの上面31とが面一となるように位置を調整して梁材7に設置される。なお、根太受け金具8は、梁材7に予め工場でプレセットされて建築現場に搬入されてもよく、また建築現場で梁材7に固定するものであってもよい。
そして、図4に示すように、第二防振材4及び第一防振材3に被覆された根太材6を、一対の側板8cの間に嵌め込むように根太受け金具8に設置する。先述したように、離隔距離L1は幅L2よりも長いので、第二防振材4に被覆された根太材6は、一対の側板8cの間にスムーズに挿入することができる。またこのとき、根太材6は、根太材6の小口面6aを当接部82に当接するまで根太受け金具8に押し込まれ、底板8bの上面と底板8bに当接する下部防振材3bの下面とは、接着剤で固定される。
このように、根太受け金具8を介して梁材7と接合される根太材6は、長手方向両端部61の両側面6bを第二防振材4によって挟まれるとともに、第一防振材3によって上面6c及び下面6dの底板8bと当接する範囲をさらに挟まれるので、防振性能を向上させることができる。したがって、横架材の防振構造5は、根太材6から梁材7への外力及び応力の伝達を可能としつつも、根太材6から梁材7への振動の伝達を防止することができ、建築物全体の遮音性能を向上させることができる。
なお、ここでは根太材6の上下面に第一防振材3を設置する場合について説明を行ったが、根太材6の小口面6aを被覆する為の第一防振材3、すなわち端面防振材3cを根太材6に設置してもよい。その場合は、図6に示すように、端面防振材3cを当接部82に固定しておき、根太材6を根太受け金具8に挿入する際に端面防振材3cを小口面6aに貼着してもよい。このように第一防振材3を配置することによって、根太材6の防振性能をより向上させることができる。また、根太材6を、図7に示すように、大引10の上方に載置する際は、下部防振材3bを根太材6の長手方向に沿って下面6c及び第二防振材4の下面全域に貼着し、根太材6から大引10への振動の伝達を防止することができる。
続いて、上述した横架材の防振構造1、5を用いた遮音床構造について説明を行う。遮音床構造11は、図8に示すように、横架材の防振構造1、5のいずれかを有する床構造であって、上部防振材3aと床材Fとの間に振動音を抑制する板状の第一遮音板12を設置している。
第一遮音板12は、床構造の遮音性能を向上させる為の部材であって、上部防振材3aの上面31に載置することができる。その材質は、厚さ9mm〜12mm程度の石膏ボード、厚さ0.8mm〜1.2mm程度の鋼板、厚さ0.5mm〜1mm程度の鉛シートなどを使用することができる。このような厚さの材質であれば、室の天井高さに大きな影響を与えることがなく床全体の遮音性能を向上させることができる。
また、図9に示すように、横架材の防振構造1又は5を有する横架材を互いに平行に間隔を空けて一対配置した場合は、振動を抑制する平板状の第二遮音板14を一対の横架材13の間に嵌め込んで設置することができる。なお、この場合の横架材13は、梁材であることが望ましい。具体的には、第二遮音板14は、一対の横架材13の互いに対向する側面13aを被覆する第二防振材4の側面4aに固定される受け金具15に両端を支持される。
第二遮音板14の材質は、軽量気泡コンクリート版や押出成型セメント版、プレキャストコンクリート版のようにある程度厚みのある遮音性能に優れたコンクリート系床版を使用することができる。このように第二遮音板14を配置することによって、室の天井高さに影響を与えることなく床の遮音性能をさらに向上させることができる。
受け金具15は、L型のアングルによって形成される部材で、第二防振材4に固定される固定部15aと第二遮音板14を支持する支持部15bを有している。受け金具15は、第二遮音板14を設置した際に、横架材13を被覆する上部防振材3aの上面31と第二遮音板14の上面14aとが略面一となるように位置を調整して第二防振材4の側面4aに固定される。その固定方法は特に限定されないが、例えば、図9に示すように、固定部15a、横架材13の両側面13aを被覆する第二防振材4、及び横架材13を貫通する貫通孔を空けておき、固定部15a側からボルト16を挿入して反対側の第二防振材4から突出したボルト16にナット17を螺合させて固定してもよい。なお、受け金具15は、L型アングルに限定されず、上記の機能を果たせるのであれば鋼管や木質の角材であってもよい。
また、第二遮音板14を支持部15bに支持させる際、支持部15bと第二遮音板14との間に弾性力のある防振ゴム18を介在させ、第二防振材4の側面4aと第二遮音板14の小口面とを離隔させることによって、第二遮音板14から横架材13への振動の伝達を防止できる。
このように、遮音床構造11は、高い防振性能を有する横架材の防振構造1又は5を有するとともに、第一遮音板12及び第二遮音板14を使用することにより、高い遮音性能を有する床構造を構築することができる。
また、本発明の実施の形態は上述の形態に限ることなく、本発明の思想の範囲を逸脱しない範囲で適宜変更することができることは云うまでもない。
本発明に係る横架材の防振構造及び遮音床構造は、木造建築物の床構造に好適に使用することが出来る。
1、5 横架材の防振構造
2、13 横架材
2a 側面
2b 上面
2c 下面
2d 小口面
3 第一防振材
31 上面
4 第二防振材
4a 側面
6 根太材(横架材)
7 梁材
8 根太受け金具
11 遮音床構造
12 第一遮音板
13a 側面
14 第二遮音板
14a 上面
15 受け金具
2、13 横架材
2a 側面
2b 上面
2c 下面
2d 小口面
3 第一防振材
31 上面
4 第二防振材
4a 側面
6 根太材(横架材)
7 梁材
8 根太受け金具
11 遮音床構造
12 第一遮音板
13a 側面
14 第二遮音板
14a 上面
15 受け金具
本発明は上述した課題を鑑みたものであって、その第1の横架材の防振構造は、軸組構造建築物の架構を構成する横架材の防振構造であって、床材を支持する長尺な前記横架材と、弾性を有し、前記横架材の上下面を被覆して前記横架材に作用する振動を緩和するシート状の第一防振材と、前記横架材の両側面全体を被覆して前記横架材の振動を抑制し、剛性を有する樹脂で形成された第二防振材と、を備え、前記第一防振材は、前記第二防振材の上下面をさらに被覆することを特徴としている。
Claims (6)
- 軸組構造建築物の架構を構成する横架材の防振構造であって、
床材を支持する長尺な前記横架材と、
前記横架材の上下面を被覆して前記横架材に作用する振動を緩和する第一防振材と、
前記横架材の両側面を被覆して前記横架材の振動を抑制する第二防振材と、を備えることを特徴とする横架材の防振構造。 - 前記横架材は、一対の梁材の間に架設される根太材であり、
前記根太材は、該根太材の長手方向両端部を前記一対の梁材の互いに対向する側面に固定される根太受け金具に支持され、
前記根太受け金具は、梁材に固定される固定部と、該固定部の下端から前記根太材の下面に平行な方向へ突出して前記根太材の端部を支持する底板と、を有し、
前記第二防振材は、前記根太材の長手方向両端部の両側面を被覆し、
前記第一防振材は、前記根太材の上面を前記根太材の長手方向に沿って被覆し、且つ、前記根太材の下面の前記底板と当接する範囲を被覆することを特徴とする請求項1に記載の横架材の防振構造。 - 前記第一防振材は、前記根太材の上下面とともに前記横架材の小口面も被覆することを特徴とする請求項2に記載の横架材の防振構造。
- 前記横架材は、梁材であることを特徴とする請求項1に記載の横架材の防振構造。
- 請求項1から請求項4のいずれかに記載の横架材の防振構造を有する遮音床構造であって、
前記横架材の上面を被覆する前記第一防振材と前記床材との間に振動音を抑制する板状の第一遮音板を設置することを特徴とする遮音床構造。 - 前記横架材は、互いに平行に間隔を空けて一対配置され、
前記一対の横架材の間には、振動音を抑制する平板状の第二遮音板が嵌め込まれ、
前記第二遮音板は、前記一対の横架材の互いに対向する側面を被覆する前記第二防振材の側面に固定される受け金具に両端を支持され、
前記第二遮音板の上面と前記横架材の上面を被覆する第一防振材の上面は、略面一であることを特徴とする請求項5に記載の遮音床構造。
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