JP2018203409A - 電波暗室用懸吊回転装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】宙吊り状態で製品の電磁波測定をする際に、空中での位置決定と姿勢安定化を速やかに行える電波暗室用懸吊回転装置を提供する。
【解決手段】(1)電波暗室2の天井面2aより下に、2個の滑車を有する上部吊り点4aを、一定距離を保って、3箇所備えた揚重部3を有している。(2)上部吊り点4aの相隣接する2点からそれぞれ下方向に、非金属製の吊材7,7が下げられており、それら吊材7,7の下端は、製品5表面において1箇所の下部吊り点に接続されてV字形を成し、製品5を吊り下げる。(3)製品5表面の下部吊り点の箇所数は、その製品5に対して3点とする。(4)揚重部3は、以上のように製品5を吊り下げた状態で回転可能である。(5)揚重部3の回転中央部もしくは電波暗室2内に、製品5全体を常に視認できる位置認識カメラ10が1台以上設置されている。以上を手段とする。
【選択図】図1
【解決手段】(1)電波暗室2の天井面2aより下に、2個の滑車を有する上部吊り点4aを、一定距離を保って、3箇所備えた揚重部3を有している。(2)上部吊り点4aの相隣接する2点からそれぞれ下方向に、非金属製の吊材7,7が下げられており、それら吊材7,7の下端は、製品5表面において1箇所の下部吊り点に接続されてV字形を成し、製品5を吊り下げる。(3)製品5表面の下部吊り点の箇所数は、その製品5に対して3点とする。(4)揚重部3は、以上のように製品5を吊り下げた状態で回転可能である。(5)揚重部3の回転中央部もしくは電波暗室2内に、製品5全体を常に視認できる位置認識カメラ10が1台以上設置されている。以上を手段とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、製品から発生される電磁波を計測するための電波暗室において、その製品を天井から吊るす電波暗室用懸吊回転装置に関する。
近年、大型製品についての電磁波測定ニーズが増えてきており、そのため、その製品を格納する電波暗室の規模が大型化していると共に、測定方法や装置に対するニーズにも変化がある。
従来、電波暗室内で製品の電磁波測定をする場合、床下に駆動装置を有するターンテーブルを設置し、その上に製品を置き、ターンテーブルを回転させることで、固定された電磁波測定器により、発生している電磁波を多方面から測定していた。
対象とする製品が飛行機等のように空中で使用される場合、床上に設置した状態では、製品の下面についての電磁波測定が不十分となるため、宙吊り状態にするのが望ましい。その場合、測定対象製品を吊るための吊材としては、空中における対象製品の床面からの高さや傾斜姿勢を確保するため、ロープ等の長尺線材をほぼ垂直に、少なくとも3本用いていた。
電磁波計測の際には、その測定対象製品を吊っている懸垂装置をゆっくり回転させるが、前記吊材はほぼ垂直になっているため、対象製品が回転を始めるのは、慣性力によって前記吊材にある程度の傾斜角度がついて、対象製品を水平方向に引っ張る力が作用しうるようになってからである。
一方、対象製品は、計測時には静止している必要があるが、垂直の吊材のみでは慣性力による揺れは容易に収まらないため、床面からロープなどで引っ張る等により静止させるなどの制御が必要であった。
また、空中に静止した対象製品が、所定の高さや姿勢あるいは平面的に正確な位置にあるかどうかを確認する方法としては、床面からの高さや基準線からの水平距離の測定により計算する方法が考えられる。あるいは、近年、建物等の施工精度管理を目的に、建設現場等で利用されている光波による3次元計測法も利用可能と思われる。
しかし、これらの方法では、対象製品を宙吊りのまま動かす度に、上記のような作業を繰り返さなければならないので、手間と時間が多くかかり非効率であった。
天井に設置し、ワイヤーで製品等を懸垂し搬送する装置についての先行技術として、例えば、非特許文献1がある。非特許文献1に開示されている装置は、角材で構成された正方形のベースの4辺に、移動可能なカウンターウェイトが取付けられ、これらのカウンターウェイトの移動や慣性力によって、前記ベースを吊っている6本ワイヤーの張力を制御するものである。前記6本のワイヤーは3対のV字形になっており、それぞれに張力センサが取り付けられている。そして、前記ベースの下方にマニピュレータが懸垂され、物体を掴むことが出来る。
この装置によれば、移動可能なカウンターウェイトやワイヤー振れ角センサ等によるワイヤー張力の制御によって振動を抑制でき、マニピュレータを懸垂しているベースの姿勢安定化を図ることが可能になるため、装置の搬送速度を上げて作業効率を高めることが出来るとしている。
この装置は、振動抑制のために、移動可能なカウンターウェイトやワイヤー振れ角センサ等が必要なので高価であるだけでなく、また、前記ベースは回転させることを想定していない。従って、製品を宙吊り状態で回転させることが必須の電波暗室用懸吊回転装置への適用は困難であり、非特許文献1にはそれに対する解決策は触れられておらず、その示唆もない。
株式会社キャンパスクリエイト、オープンイノベーション推進ポータル、 [平成29年4月20検索]、インターネット〈URL:http://www.open-innovation-portal.com/university/manufacture/wire_transport.html〉
本発明は、宙吊り状態で製品の電磁波測定をする際に、上記のような課題を解決し、比較的簡易な機構により、空中での位置決定と姿勢安定化を速やかに行える、電波暗室用懸吊回転装置を提供するものである。
本発明は、製品から発生される電磁波を計測するための電波暗室の天井に製品を吊る電波暗室用懸吊回転装置の発明であり、前記課題を解決するための
手段として、以下の構成を有することを特徴とする電波暗室用懸吊回転装置である。
(1)電波暗室の天井面より下に、少なくとも2個の滑車を有する上部吊り点を、一定距離を保って、少なくとも3箇所備えた揚重部を有している。
(2)前記上部吊り点の相隣接する2点からそれぞれ下方向に、電磁波を反射しない材質の吊材が下げられており、それら吊材の下端は、前記製品表面において、1箇所の下部吊り点に接続されてV字形を成し、前記製品を吊下げる。
(3)前記製品表面の下部吊り点は、少なくとも3点とする。
(4)前記揚重部は、前記製品の上下移動や前後左右方向への傾斜を可能とする、前記吊材のそれぞれに対応した巻き取り装置を有しており、かつ、前記製品を吊り下げた状態で回転移動を可能にする回転機構を有している。
手段として、以下の構成を有することを特徴とする電波暗室用懸吊回転装置である。
(1)電波暗室の天井面より下に、少なくとも2個の滑車を有する上部吊り点を、一定距離を保って、少なくとも3箇所備えた揚重部を有している。
(2)前記上部吊り点の相隣接する2点からそれぞれ下方向に、電磁波を反射しない材質の吊材が下げられており、それら吊材の下端は、前記製品表面において、1箇所の下部吊り点に接続されてV字形を成し、前記製品を吊下げる。
(3)前記製品表面の下部吊り点は、少なくとも3点とする。
(4)前記揚重部は、前記製品の上下移動や前後左右方向への傾斜を可能とする、前記吊材のそれぞれに対応した巻き取り装置を有しており、かつ、前記製品を吊り下げた状態で回転移動を可能にする回転機構を有している。
また、本発明は、上記手段に加え、
前記揚重部は、その直上に設置された天井走行部に懸垂され、前記製品が電磁波測定器と面する側については、前記揚重部が電磁波計測に影響しない大きさに作成された電磁波吸収機能を有する衝立が、前記天井走行部に取り付けられ、前記揚重部と共に水平方向に移動可能としたことを特徴とする電波暗室用懸吊回転装置である。
前記揚重部は、その直上に設置された天井走行部に懸垂され、前記製品が電磁波測定器と面する側については、前記揚重部が電磁波計測に影響しない大きさに作成された電磁波吸収機能を有する衝立が、前記天井走行部に取り付けられ、前記揚重部と共に水平方向に移動可能としたことを特徴とする電波暗室用懸吊回転装置である。
また、本発明は、更に上記何れかの手段に加え、
前記揚重部の回転中央部もしくは電波暗室内に設置された位置認識カメラと、その位置認識カメラで撮影した製品の画像を解析することにより前記製品の位置を把握する位置把握手段と、その解析データを基に前記揚重部の回転角度および各吊材の巻上げもしくは巻下しの長さを制御する長さ制御手段とを備えていることを特徴とする電波暗室用懸吊回転装置である。
前記揚重部の回転中央部もしくは電波暗室内に設置された位置認識カメラと、その位置認識カメラで撮影した製品の画像を解析することにより前記製品の位置を把握する位置把握手段と、その解析データを基に前記揚重部の回転角度および各吊材の巻上げもしくは巻下しの長さを制御する長さ制御手段とを備えていることを特徴とする電波暗室用懸吊回転装置である。
また、本発明は、前記位置認識カメラによる画像解析とは別の方法として、
前記揚重部の回転角度と前記吊材の長さのデータを用いて計算することにより製品の位置を把握する位置把握手段と、そのデータを基に前記揚重部の回転角度および各吊材の巻上げもしくは巻下しの長さを制御する長さ制御手段とを備えていることを特徴とする電波暗室用懸吊回転装置である。
前記揚重部の回転角度と前記吊材の長さのデータを用いて計算することにより製品の位置を把握する位置把握手段と、そのデータを基に前記揚重部の回転角度および各吊材の巻上げもしくは巻下しの長さを制御する長さ制御手段とを備えていることを特徴とする電波暗室用懸吊回転装置である。
従って、これらの方法により把握した前記製品の位置を基に、前記揚重部の回転角度および前記各吊材の巻上げもしくは巻下し長さを制御することで、前記製品の高さや姿勢を決定することが可能になるので、速やかに目標とする位置に前記製品を移動させることができ、効率よく試験を行うことが可能になる。
以上が本発明による解決手段である。
以上が本発明による解決手段である。
本発明は、以上のような電波暗室用懸吊回転装置なので、次のような効果が得られる。
(1)製品をV字形の吊材で吊り下げることにより、回転加速度を一定以下に制御すれば吊材をたるまないようにすることが出来るため、吊材の僅かな伸び縮み量の水平成分相当の距離以外には、揚重部の回転に対する製品の回転に遅れや進みが生じない。即ち、製品を、上部吊り点と下部吊り点の箇所数を2対1(V字形の吊材)ではなく、従来のように1対1(鉛直で平行な吊材)で吊り下げた場合と比べ、製品の揚重部に対する回転の遅れや、停止時の慣性力による自由振動が格段に少なくなる。
(2)製品が電磁波測定器と面する側については、揚重部の存在が電磁波計測に影響しない大きさで揚重部を覆い、かつ電磁波吸収機能を有する衝立が、楊重部と共に水平移動するように設けられているので、揚重部による電磁波の影響を受けることなく電磁波測定を実施することができる。
(3)揚重部または電波暗室内に設置したカメラの撮影画像の解析データ、または揚重部の回転角度および各吊材の長さのデータから把握した位置を基に、揚重部の回転角度および吊材の巻上げもしくは巻下し長さを制御することにより、速やかに目標とする位置に製品を移動させることができ、効率よく試験を行うことが出来る。
(1)製品をV字形の吊材で吊り下げることにより、回転加速度を一定以下に制御すれば吊材をたるまないようにすることが出来るため、吊材の僅かな伸び縮み量の水平成分相当の距離以外には、揚重部の回転に対する製品の回転に遅れや進みが生じない。即ち、製品を、上部吊り点と下部吊り点の箇所数を2対1(V字形の吊材)ではなく、従来のように1対1(鉛直で平行な吊材)で吊り下げた場合と比べ、製品の揚重部に対する回転の遅れや、停止時の慣性力による自由振動が格段に少なくなる。
(2)製品が電磁波測定器と面する側については、揚重部の存在が電磁波計測に影響しない大きさで揚重部を覆い、かつ電磁波吸収機能を有する衝立が、楊重部と共に水平移動するように設けられているので、揚重部による電磁波の影響を受けることなく電磁波測定を実施することができる。
(3)揚重部または電波暗室内に設置したカメラの撮影画像の解析データ、または揚重部の回転角度および各吊材の長さのデータから把握した位置を基に、揚重部の回転角度および吊材の巻上げもしくは巻下し長さを制御することにより、速やかに目標とする位置に製品を移動させることができ、効率よく試験を行うことが出来る。
本発明の実施形態を、図1〜図9を参照して説明する。
本発明の実施形態は、図1に図示のように、建物1の内部に構築された電波暗室2の天井面2aの直下に、腕部4を3本有する揚重部3が設置され、それら腕部4の各先端に2個の滑車を取り付けて、飛行機等の製品5を吊るための上部吊り点4aを形成している。
揚重部3は、建物1の屋根中央部で支持され設置された天井走行部6から懸垂されている。天井走行部6とそのレール6aは、電波暗室2の天井面2aより上部の屋根裏空間を利用し、電磁波測定に支障が無いようにして設置している。
相隣接する2本の腕部4、4の上部吊り点4a、4aからそれぞれ下方向に、アラミド繊維等の高張力で非金属製の吊材7、7が下げられており、それら2本の吊材7、7の下端は、製品5の表面において、1箇所の下部吊り点4bに接続されている。即ち、製品5は、3箇所の下部吊り点4bに接続されたV字形の3対の吊材7、7によって宙吊りにされる。
吊材7、7の上端は、腕部4の先端にある上部吊り点4aの滑車を経由して、腕部4の元端に設置された巻き取り装置8、8により巻き取られるようになっており、各巻き取り装置8によって、製品5の上下位置と傾きの調整を独立で可能にしている。巻き取り装置8は、1対の吊材7、7に対して2台が対応するが、2本の吊材7、7の張力が同じになるように巻き取り速度を同調させることで、不安定化を防ぐ。
図2に示すように、本実施形態では、揚重部3の腕部4は3本あるので、前記の吊材7、7を1対とする3組に対応した3つの下部吊り点4bにより、製品5は安定的に吊り下げられる。また、吊材7、7の巻き取り装置8、8の巻き取り操作は、前記3組それぞれ独立して行うことができるので、製品5の空中での姿勢を自由に変えることが可能になる。
また、揚重部3は製品5を吊り下げた状態で、電動で回転可能になっており、空中で製品5の向きを自在に変えることができる。
製品5を回転するように加力を始めると、製品5の下部吊り点4bに慣性力が作用するが、1対の吊材7、7は平行ではなくV字形をしているので、1対の吊材7、7の引張力に差が生じる。例えば、図4は、太い一点鎖線で示す鉛直軸を中心に時計回りに回転させた瞬間の力の釣り合い状態を示している。図示のように、製品5の下部吊り点4bに作用する慣性力H1は、2つの上部吊り点4a、4aに発生する水平反力H2とH3に差を生じさせる。
この時、製品5の自重W1は、2つの上部吊り点4b、4bの鉛直力W2とW3の和として支持され、吊材7、7にそれぞれ張力T1、T2を発生させる。下部吊り点4bにおいて、張力T1とT2の水平成分の差である水平力h1は、前記慣性力H1と釣り合い、吊材7、7が両方共に、その張力T1およびT2が正の値(引張)に保たれる限り、吊材がたるむことがないため、回転減速中や停止後の自由振動を抑制する働きをする。
もし、吊材7、7が平行であれば、水平力h1は存在しないので、その抑制効果がなく、自由振動を抑制するものは空気抵抗のみであるため、静止するまでの時間が長くなる。即ち、1対の吊材7、7がV字形であることから、特別な制御装置を用いなくても、回転加速度を一定以下に抑制して慣性力を小さくすることで、製品5の自由振動は速やかに収束させることができるので、電磁波測定の作業効率向上に寄与する。
また、揚重部3や腕部4は鉄などの金属材料で製作されるので、そのままでは電磁波を反射して測定の妨げとなるため、図3に図示のように、揚重部3が電磁波測定器11に面する側に、3本の腕部4を含む揚重部3全体が電磁波測定に影響しない大きさで、かつ電磁波吸収機能を持たせた衝立9を、天井走行部6に取り付ける。この衝立9は、揚重部3および製品5と共に、レール6aに沿って水平に移動する。
また、揚重部3の回転中央部3aの下部に位置認識カメラ10を設置して、腕部4が回転している間も、常時製品5全体を監視し、また、以下の方法により、製品5の空中での位置や傾斜、回転角度を把握することが出来る。
製品5を吊材7、7、…で吊った状態(図5参照)において、製品5の空間的位置を確認するために、図6に図示のように、揚重部3の回転中央部3aの直下に取り付けた位置認識カメラ10により、製品5のターゲット(1)〜(4)と床面FのターゲットX1〜X4とを含む範囲を撮影し、その画像データから、製品5の平面的位置、高さ、傾斜をコンピュータにて計算させる。
例えば、図7は、位置認識カメラ10から製品5を見下ろした時の画像例であり、円弧(Oが中心点)は位置認識カメラ10の視野Sを示す。図7(a)は製品5を吊り上げる前であり、床面FのターゲットX1〜X4および製品5のターゲット(1)〜(4)が認識されている。
図7bは製品5を測定レベルまで吊り上げた状態であり、製品5のターゲット(1)〜(4)が(1)’〜(4)’の位置まで、位置認識カメラ10に近付き、床面FのターゲットX1〜X4との相対位置が変化している。
ここで、吊り上げた状態における傾斜した製品5の位置認識カメラ10からの見え方において、製品5の外形が同じでも傾斜角度が異なる場合があることに注意する必要がある。
例えば、図8(a)および図8(b)に図示の2つの製品5、5は、異なる傾斜状態を重ねて表示したものであり、位置認識カメラ10からの視線AおよびBを、製品5のターゲット(1)、(2)、(3)に合わせた状態から、ターゲット(1)の位置のみを回転により上昇させた後に、ターゲット(1)に合わせたままの視線Aがターゲット(1)’にも合っている場合、ターゲット(1)、(2)、(3)により構成される2等辺三角形の外形は、(1)’、(2)、(3)によるものと同じに見えるが(図8(a)参照)、製品5内部のターゲット(4)および(4)’に合わせた位置認識カメラ10からの視線CおよびDは一致しない。
理由は、図8(a)のロ−ロ線断面を示す図8(b)から分かるように、位置認識カメラ10の映像では、製品5の傾斜が異なっても外形は同じに見える位置が存在するが、製品5の内部のターゲット(4)と(4)’は、製品5の傾斜が異なると、位置認識カメラ10の視野Sの中心Oからの距離も違ってくるためであ。
従って、このことから分かるように、製品5に貼るターゲットは、3点では不足であって、少なくとも4点設けることにより、一義的に製品5の位置を計算することが可能になる。
図9(a)は、図7(b)の高さと姿勢を維持したまま、紙面反時計回りに製品5を回転角θだけ回転した状態である。位置認識カメラ10と製品5との相対位置関係は変わらなので、画像では床面FのターゲットX1〜X4がX1’〜X4’(例えば、X1からX1’に向かう矢印の向き)に回転移動したように見える。
図9(a)は、図7(b)の高さと姿勢を維持したまま、紙面反時計回りに製品5を回転角θだけ回転した状態である。位置認識カメラ10と製品5との相対位置関係は変わらなので、画像では床面FのターゲットX1〜X4がX1’〜X4’(例えば、X1からX1’に向かう矢印の向き)に回転移動したように見える。
図9(b)は、図9(a)での高さと姿勢を維持したまま、製品5が紙面左向きに水平移動した場合であるが、やはり、位置認識カメラ10と製品5との相対位置関係は変わらなので、画像では床面FのターゲットX1’〜X4’がX1”〜X4”(例えば、X1’からX1”に向かう矢印の向き)に平行移動したように見える。
なお、上記実施形態では、位置認識カメラ10は揚重部3の回転中央部3aの下部のみに設置しているが、その他に、電波暗室内の所定位置(図示せず)に配置して製品5の位置把握に使用することも有効である。
本発明の電波暗室用懸吊回転装置は、新しいニーズである飛行機等の空中姿勢での電磁波測定を、効率的に実施できる設備を提供するものである。
1:建物
2:電波暗室
2a:天井面
3:揚重部
3a:回転中央部
4:腕部
4a:上部吊り点
4b:下部吊り点
5:製品
6:天井走行部
6a:レール
7:吊材
8:巻き取り装置
9:衝立
10:位置認識カメラ
11:電磁波測定器
F:床面
H1:慣性力
H2、H3:水平反力
h1:水平力
S:位置認識カメラの視野
T1、T2:吊材7の張力
W1:製品5の自重
W2、W3:上部吊り点4aに作用する鉛直力
2:電波暗室
2a:天井面
3:揚重部
3a:回転中央部
4:腕部
4a:上部吊り点
4b:下部吊り点
5:製品
6:天井走行部
6a:レール
7:吊材
8:巻き取り装置
9:衝立
10:位置認識カメラ
11:電磁波測定器
F:床面
H1:慣性力
H2、H3:水平反力
h1:水平力
S:位置認識カメラの視野
T1、T2:吊材7の張力
W1:製品5の自重
W2、W3:上部吊り点4aに作用する鉛直力
Claims (4)
- 製品から発生される電磁波を計測するための電波暗室の天井に製品を吊る電波暗室用懸吊回転装置において、以下の構成を有することを特徴とする電波暗室用懸吊回転装置。
(1)電波暗室の天井面より下に、少なくとも2個の滑車を有する上部吊り点を、一定距離を保って、少なくとも3箇所備えた揚重部を有している。
(2)前記上部吊り点の相隣接する2点からそれぞれ下方向に、電磁波を反射しない材質の吊材が下げられており、それら吊材の下端は、前記製品の表面において、1箇所の下部吊り点に接続されてV字形を成し、前記製品を吊下げる。
(3)前記製品表面の下部吊り点は、少なくとも3点とする。
(4)前記揚重部は、前記製品の上下移動や前後左右方向への傾斜を可能とする、前記吊材のそれぞれに対応した巻き取り装置を有しており、かつ、前記製品を吊り下げた状態で回転移動を可能にする回転機構を有している。 - 請求項1記載の電波暗室用懸吊回転装置において、
揚重部は、その直上に設置された天井走行部に懸垂され、製品が電磁波測定器と面する側については、前記揚重部が電磁波計測に影響しない大きさに作成された電磁波吸収機能を有する衝立が、前記天井走行部に取り付けられ、前記揚重部と共に水平方向に移動可能としたことを特徴とする電波暗室用懸吊回転装置。 - 請求項1または2記載の電波暗室用懸吊回転装置において、
揚重部の回転中央部もしくは電波暗室内に設置された位置認識カメラと、その位置認識カメラで撮影した製品の画像を解析することにより前記製品の位置を把握する位置把握手段と、その解析データを基に前記揚重部の回転角度および吊材の巻上げもしくは巻下しの長さを制御する長さ制御手段とを備えていることを特徴とする電波暗室用懸吊回転装置。 - 請求項1乃至3の何れか1つに記載の電波暗室用懸吊回転装置において、
揚重部の回転角度と吊材の長さのデータを用いて計算することにより製品の位置を把握する位置把握手段と、そのデータを基に前記揚重部の回転角度および吊材の巻上げもしくは巻下しの長さを制御する長さ制御手段とを備えていることを特徴とする電波暗室用懸吊回転装置。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110377060A (zh) * | 2019-07-22 | 2019-10-25 | 北京北特圣迪科技发展有限公司 | 一种三吊点表演圆盘的姿态控制方法 |
JP2021116589A (ja) * | 2020-01-25 | 2021-08-10 | 株式会社カナメ | タイトフレーム |
WO2021192876A1 (ja) * | 2020-03-27 | 2021-09-30 | 三菱電機株式会社 | 供試機器保持装置、及びemc試験システム |
-
2017
- 2017-05-31 JP JP2017107647A patent/JP2018203409A/ja active Pending
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