JP2018203360A - タンクの付帯設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】津波に対し、タンクの倒壊や流出を防止することができるだけでなく、タンクの損傷をも防止することができるタンクの付帯設備を提供する。【解決手段】タンクTに対し、津波対策用に設けられるタンクTの付帯設備1であって、タンクTを囲繞するように、タンクTの基礎11上に立設された固定止水壁2と、固定止水壁2を囲繞するように沿わせて設けられた可動止水壁3と、来襲した津波により、可動止水壁3を浮上させるフロート部4と、固定止水壁2の上端部と可動止水壁3の下端部との間に介設され、可動止水壁3の浮上による上動端位置を位置規制すると共に、固定止水壁2と可動止水壁3との間隙をシールする環状シール部5と、を備えたものである。【選択図】 図1

Description

本発明は、原油、石油化学製品、工業用水、飲料水、圧縮ガス、液化ガス等の液体や気体を貯蔵するタンクに対し、津波対策として設けられるタンクの付帯設備に関するものである。
従来、この種のタンクの付帯設備として、地盤に立設した円筒形のタンクに対して施されたタンクの津波対策構造が知られている(特許文献1参照)。
このタンクの津波対策構造は、タンクの周囲に設けられた複数(8本)の鋼管杭と、複数の鋼管杭の内側に固定された複数の環状部材と、を備えている。複数の鋼管杭は、周方向に均等に且つ環状に配設され、その下端部が地盤に打ち込まれると共に、上端部が津波の高さh1とタンクの高さh2のとの和の高さよりも上方に配設されている。複数の環状部材は、樹脂などで円環状に形成され、複数の鋼管杭の内側において、上下方向に適宜の間隔をあけて固定されている。そして、複数の環状部材とタンクとの間には10cm程度の間隙が設けられ、複数の環状部材に対しタンクが挿通可能に構成されている。
この津波対策構造では、津波が生じて津波浸水による浮力や水平波力によってタンクが浮上しても、タンクの周囲に配設した複数の鋼管杭および複数の環状部材により、タンクの転倒や漂流が防止される。
特開2015−174685号公報
このような、従来のタンクの津波対策構造では、鋼管杭等によりタンクの転倒や漂流が防止されるが、漂流物(ガレキ)によるタンクの損傷は防止することはできない。津波は、数度に亘って来襲し、その際、漂流物を伴う。この場合、津波の流れに乗って来襲する漂流物がタンクに衝突するとタンクが損傷し、オイル漏れ等が生ずる。また、津波によりタンクが傾いて浮上すると、タンクが環状部材等に衝突し、この点でもタンクが損傷するおそれがある。
本発明は、津波に対し、タンクの倒壊や流出を防止することができるだけでなく、タンクの損傷をも防止することができるタンクの付帯設備を提供することを課題としている。
本発明のタンクの付帯設備は、タンクに対し、津波対策用に設けられるタンクの付帯設備であって、タンクを囲繞するように、タンクの基礎上に立設された固定止水壁と、固定止水壁を囲繞するように沿わせて設けられた可動止水壁と、来襲した津波により、可動止水壁を浮上させるフロート部と、固定止水壁の上端部と可動止水壁の下端部との間に介設され、可動止水壁の浮上による上動端位置を位置規制すると共に、固定止水壁と可動止水壁との間隙をシールする環状シール部と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、津波が来襲すると、浮力を得たフロート部が可動止水壁を浮上させる。浮上してゆく可動止水壁が上動端位置に達すると、環状シール部により固定止水壁と可動止水壁との間隙がシールされる。津波の水位が低い状態では、固定止水壁によりタンク側への水の流入が阻止され、高い状態では、固定止水壁および浮上した可動止水壁によりタンク側への水の流入が阻止される。このように、固定止水壁および可動止水壁のより、タンク側への津波(水)の流入が阻止されるため、津波によるタンクの倒壊や流出を防止することができるだけでなく、タンクの損傷をも有効に防止することができる。また、タンク自体に加工等を施す必要がなく、既設のタンクにも容易に設置することができる。
この場合、上動端位置に浮上した可動止水壁の地盤からの高さが、想定される最大高さの津波より高いことが好ましい。
この構成によれば、例えば、想定される津波の最大高さが10mである場合、固定止水壁および可動止水壁の高さをそれぞれ6m前後とすれば、津波(水)のタンク側への流入を阻止することができ、十分な津波対策とすることができる。
また、基礎および固定止水壁は、いずれもコンクリート製であり、固定止水壁の下端部は、基礎に対し打継ぎにより一体化されていることが好ましい。
この構成によれば、基礎を利用することで、止水性を有する固定止水壁を簡単に構築することができる。なお、言うまでもないが、基礎および固定止水壁は、いわゆる鉄筋コンクリート造とすることが好ましい。また、この場合の基礎および固定止水壁には、建物の屋上等のような防水性までは要求されない。
また、可動止水壁は、繊維強化プラスチック製であることが好ましい。
この構成によれば、可動止水壁を比較的軽量なものとすることができ、その分、フロート部をコンパクトに形成することができる。なお、可動止水壁には、水圧を考慮して適宜の補強部を設けることが好ましい。また、可動止水壁の極端な軽量化を図るべく、カーボン繊維の強化プラスチック製とすることが好ましい。
また、可動止水壁は、フロート部に支持されていることが好ましい。
この場合、可動止水壁は、フロート部の上面および/または内周面に取り付けられていることが好ましい。
また、フロート部は、固定止水壁を囲繞するように環状に形成されていることが好ましい。
これらの構成によれば、津波に対し、可動止水壁を円滑に浮上させることができる。また、環状シール部に対し、均一な押圧力(浮力)を作用させることができ、可動止水壁の位置規制やシールを適切に行うことができる。
一方、環状シール部は、固定止水壁の上端部に設けられ、固定止水壁から径方向の外方に延設された環状当接受け部と、可動止水壁の下端部に設けられ、可動止水壁から径方向の内方に延設されると共に環状当接受け部に対峙する環状当接部と、環状当接受け部と環状当接部との間に介設した環状シール材と、を有することが好ましい。
この構成によれば、浮上する可動止水壁の環状当接部が、環状シール材を挟んで、固定止水壁の環状当接受け部に当接する。このため、環状シール材は、環状当接部に加わる浮力(押圧力)により、押し潰されてシール性を発揮する。すなわち、フロート部の浮力を利用して、固定止水壁と可動止水壁との間のシールを行うことができる。なお、塵埃等の付着を抑制すべく、環状シール材は環状当接受け部の下面に取り付けておくことが好ましい。また、環状シール材に加わる押圧力(浮力)が、水位の上昇に合わせて徐々に増加するように、フロート部は縦長の断面形状とすることが好ましい。
第1実施形態に係る付帯設備を含むタンク廻りの立面図である。 図1のA−A線断面図である。 第1実施形態において、水位が低い状態の、付帯設備を含むタンク廻りの立面図である。 第1実施形態において、水位が高い状態の、付帯設備を含むタンク廻りの立面図である。 第2実施形態に係る付帯設備を含むタンク廻りの立面図である。 第2実施形態において、水位が高い状態の、付帯設備を含むタンク廻りの立面図である。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係るタンクの付帯設備について説明する。このタンクの付帯設備(以下、単に「付帯設備」という。)は、主にタンクの津波対策としてタンクに付帯させるものであり、来襲する津波の水位に合わせて、タンクを囲繞する止水壁を可動させるものである。また、実施形態の付帯設備は、既設のタンクおよび新設のタンクのいずれにも適用可能であるが、以下、既設のタンクに付帯設備を設けた場合について説明する。
[タンク]
対象となるタンクは、原油、石油化学製品、工業用水、飲料水、圧縮ガス、液化ガス等を貯蔵するものである。また、タンクの形式には、固定屋根タンク、円錐屋根タンク、球面屋根タンク、浮屋根タンク、固定屋根付き浮屋根タンク、球形タンク等がある。以下、灯油、軽油、重油等を貯蔵物とする固定屋根タンクを例に、説明を進めることとする。
[第1実施形態]
図1は、付帯設備を含むタンク廻りの立面図であり、図2は、図1のA−A線断面図である。両図に示すように、付帯設備1は、タンクTを囲繞するように設けられた固定止水壁2と、固定止水壁2を囲繞するように沿わせて設けられた可動止水壁3と、可動止水壁3を浮上させるフロート部4と、固定止水壁2の上端部と浮上した可動止水壁3の下端部との間に介設された環状シール部5と、を備えている。可動止水壁3は、フロート部4に支持されており、津波が来襲すると、フロート部4と共に可動止水壁3が上動し、環状シール部5を介して、固定止水壁2と可動止水壁3とがタンクTを囲む一体の止水壁となる。
地盤G上には、タンクTを支持するコンクリート製の基礎11が打設され、この基礎11上に固定止水壁2が立設されている。基礎11は、既設のものであり、この基礎11に対し、打継ぎにより固定止水壁2が構築されている。この場合、基礎11は円形平板状に、固定止水壁2は円筒状に形成され、いずれも鉄筋コンクリート造となっている。そして、タンクTと固定止水壁2との間には、タンクTのための環状の点検スペース12(兼防油堤)が設けられている。なお、固定止水壁2は、スチール製、ステンレススチール製、樹脂製(FRP製)等であってもよい。かかる場合には、固定止水壁2の下端部を基礎11に埋め込むように設置することが好ましい。
固定止水壁2の外周面には、フロート部4の昇降をガイドする複数の摺接板15が設けられている(図2参照)。各摺接板15は、ステンレススチール等で形成され、上下方向に帯状に延在している。また、複数の摺接板15は、固定止水壁2の外周面において周方向に等間隔で配設されており、フロート部4の内周面に摺接してその円滑な昇降をガイドする。なお、フロート部4が十分な浮力を有する場合には、複数の摺接板15は省略可能である。
ところで、タンクTの下部には、外部設備に連なる配管Pが接続されている(図1参照)。配管Pは、固定止水壁2およびフロート部4を貫通するように延びており、固定止水壁2には実管スリーブ21が設けられ、フロート部4には配管Pを逃げる切欠き部4aが設けられている。実管スリーブ21は、例えば両端にフランジを設けた単管で構成され、固定止水壁2の止水性を維持すべく、両フランジ部を露出させた状態で固定止水壁2に埋め込まれている(コンクリートの打設時に埋め込む)。切欠き部4aは、フロート部4の下側から逆「U」に切り込むように形成され、浮上するフロート部4に配管Pが干渉しないようになっている。そして、タンクTの近傍における配管Pには、タンクT側から順に、第1フレキシブル継手22、上記の実管スリーブ21、第2フレキシブル継手23および仕切り弁24が、介設されている。
一方、タンクTと固定止水壁2との間の点検スペース12は、防油堤を兼ねており、また点検スペース12には雨水が溜まることとなる。そこで、点検スペース12内の雨水等を抜くための水抜き管26が設けられている(図1参照)。水抜き管26は、排水勾配を取るべく基礎11に埋め込まれ、基礎11から突出(露出)した下流端にはバルブ27が設けられている。バルブ27は、常時「閉」とし、水抜きを行うときのみ「開」とする。
可動止水壁3は、円筒状に形成され、固定止水壁2の外側においてこれを囲繞するように配設されている。可動止水壁3は、例えば繊維強化プラスチック(FRP)で構成され、実施形態のものは、軽量化を図るべく炭素繊維の強化プラスチックで構成されている。また、可動止水壁3は、主体を為す円筒状の壁本体31と、壁本体31の下端に断面逆「T」字状に連なるフロート取付け部32と、壁本体31の上端部に配設した上部補強材33と、壁本体31の外周面に配設した複数の側部補強材34と、を有している。
上部補強材33および複数の側部補強材34は、いずれも壁本体31に添うように環状に渡された、例えばカーボンのパイプ等(FRP)で構成されている。また、複数の側部補強材34は、上下方向に等間隔で配設されている。これにより、可動止水壁3に、津波の水圧に耐え得る十分な強度を持たせている。そして、可動止水壁3は、フロート取付け部32の部分でフロート部4の上面に取り付けられている。なお、上部補強材33および複数の側部補強材34に代えて、壁本体31の一部に、「コ」字状や半円状の補強部を形成するようにしてもよい。また、壁本体31の上端部に放射状(十字状)に補強材を渡すようにしてもよい。
フロート部4は、環状に形成され、固定止水壁2の外周面に添うように配設されている。フロート部4は、断面縦長に形成され、上側に可動止水壁3を支持した状態で、基礎11上に着座している。津波によって浮力を得るフロート部4は、水位の変動に対し、上記の複数の摺接板15に案内されて昇降する。また、フロート部4の昇降に伴って、これに支持されている可動止水壁3が一体として上下動する。そして、本実施形態では、上動端位置に浮上した可動止水壁3の地盤Gからの高さが、想定される最大高さの津波よりも高くなるように、固定止水壁2および可動止水壁3の高さが設計されている(図4参照)。
図示では省略したが、フロート部4は、鋼材(鉄骨材)により骨組みされ、この骨組みに、外郭(鋼板)および複数のフロート体を組み込んで構成されている。各フロート体は、発泡スチールや発泡ウレタン等の樹脂独立発泡体、或いはFRPのタンク、或いは注入型の樹脂独立発泡体等で構成されている。これにより、フロート部4は、水を吸収することがなく、水に触れることがあってもその浮力を維持する。
また、フロート部4の浮力は、可動止水壁3と共に浮上したフロート部4の1/2、或いは1/3が水面上に出るように設計されている(図3参照)。すなわち、フロート部4は、十分な残浮力を有して可動止水壁3を浮上させる。詳細は後述するが、水位が上昇して可動止水壁3が上動端位置に達し、更に水位が上昇すると、フロート部4は水中に没する(図4参照)。これにより、上動端位置を規制する環状シール部5には、この残浮力に相当する押圧力が作用し、固定止水壁2と可動止水壁3との間のシールが為されることになる。なお、フロート部4は、固定止水壁2を囲うように配設した複数の部分フロート部で構成されていてもよい。
環状シール部5は、固定止水壁2の上面に取り付けられ、固定止水壁2から径方向の外方に延設された環状当接受け部36と、可動止水壁3の下端部に設けられ、可動止水壁3から径方向の内方に延設された環状当接部37と、環状当接受け部36の下面に取り付けられた環状シール材38と、を有している。この場合、環状当接部37は、上記のフロート取付け部32の内側半部で構成されている。
環状当接受け部36は、ステンレススチール等の環状の板材で構成され、固定止水壁2から外側にはみ出した部分の下面に、環状シール材38が取り付けられている。環状シール材38は、ゴム製の環状のパッキン等で構成されている。環状当接受け部36、環状シール材38および環状当接部37は、上下方向において相互に対峙している。フロート部4により、可動止水壁3が上動(浮上)し、環状シール材38を挟んで環状当接部37が環状当接受け部36に当接することで、可動止水壁3の上動端位置を位置規制されると共に、固定止水壁2と可動止水壁3との間のシールが為される。
ここで、図1、図3および図4を参照して、津波に対する付帯設備1の挙動について説明する。津波が来襲しない平常時において、フロート部4は基礎11上に着座しており、フロート部4上の可動止水壁3は下動端位置にある(図1参照)。津波が来襲し水位が上昇してゆくと、フロート部4の浮力により、フロート部4と共に可動止水壁3が上動(浮上)してゆく(図3参照)。この段階で、津波は、固定止水壁2により阻止され、タンクT側(点検スペース12)に流れ込むことはない。
さらに、津波の水位が上昇すると、やがて可動止水壁3側の環状当接部37が、環状シール材38を挟んで固定止水壁2側の環状当接受け部36に当接し、可動止水壁3が上動端位置に達する。ここで、可動止水壁3およびフロート部4の上動は位置規制されるが、津波の水位は更に上昇してゆく。そして、フロート部4が水面下に相対的に没する過程において、環状シール部5にフロート部4の残浮力による押圧力が作用し、環状シール部5のシールが確立する。
この段階で、固定止水壁2と可動止水壁3とが一体の止水壁となる(図4参照)。これにより、固定止水壁2の高さを越えて水位が上昇しても、津波は、一体の止水壁(固定止水壁2および可動止水壁3)により阻止され、タンクT側に流れ込むことはない。一方、引き波においては、フロート部4および可動止水壁3は、上記と逆の手順で挙動する。
以上のように、第1実施形態の付帯設備1によれば、津波の水位が低い段階では、固定止水壁2によりタンクTが保護され、津波の水位が高くなると、固定止水壁2および可動止水壁3によりタンクTが保護される。したがって、タンクTが直接、津波に晒されることがなく、タンクTの倒壊や流出を防止することができると共に、タンクTの損傷をも有効に防止することができる。
また、可動止水壁3は、津波の高さに応じて上下するため、全体がタンクTと略同等の高さで済み、過剰な高さの構造物とする必要がない。しかも、タンクTと付帯設備1とは構造的に縁切りされているため、既設のタンクTに対し簡単に設備することができる。
[第2実施形態]
次に、図5および図6を参照して、第2実施形態に係る付帯設備1Aについて説明する。なお、第2実施形態では、主に第1実施形態と異なる部分について説明する。
第2実施形態の付帯設備1Aでは、フロート部4が、可動止水壁3の下部外周面に添わせて配設されている。すなわち、可動止水壁3は、フロート部4の上側の内周面に取り付けられている。
この場合のフロート部4は、第1実施形態のものより高さが低く幅広に形成されている。また、可動止水壁3は、固定止水壁2とのオーバーラップ寸法が長くなるように配設されている。可動止水壁3には、壁本体31に断面「L」字状に連なる環状当接部37が設けられており、この環状当接部37の内端が固定止水壁2の複数の摺接板15に案内されて、可動止水壁3が昇降する。
そして、この場合も、フロート部4が水面下に相対的に没する過程において、環状シール部5にフロート部4の残浮力による押圧力が作用し、環状シール部5のシールが確立する。すなわち、津波による水位の上昇に伴って、固定止水壁2と可動止水壁3とが一体の止水壁となり(図4参照)、津波がタンクT側(点検スペース12)に流れ込むことはない。
以上のように、第2実施形態の付帯設備1Aによれば、第1実施形態と同様に、タンクTが直接、津波に晒されることがなく、タンクTの倒壊や流出を防止することができると共に、タンクTの損傷をも有効に防止することができる。また、全体がタンクTと略同等の高さで済み、過剰な高さの構造物とする必要がない。しかも、タンクTと付帯設備1Aとは構造的に縁切りされているため、既設のタンクTに対し簡単に設備することができる。
なお、可動止水壁3とフロート部4とを、FRPの一体構造としてもよい。
1,1A…付帯設備、2…固定止水壁、3…可動止水壁、4…フロート部、5…環状シール部、11…基礎、36…環状当接受け部、37…環状当接部、38…環状シール材、G…地盤、T…タンク

Claims (8)

  1. タンクに対し、津波対策用に設けられるタンクの付帯設備であって、
    前記タンクを囲繞するように、前記タンクの基礎上に立設された固定止水壁と、
    前記固定止水壁を囲繞するように沿わせて設けられた可動止水壁と、
    来襲した津波により、前記可動止水壁を浮上させるフロート部と、
    前記固定止水壁の上端部と前記可動止水壁の下端部との間に介設され、前記可動止水壁の浮上による上動端位置を位置規制すると共に、前記固定止水壁と前記可動止水壁との間隙をシールする環状シール部と、を備えたことを特徴とするタンクの付帯設備。
  2. 前記上動端位置に浮上した前記可動止水壁の地盤からの高さが、想定される最大高さの津波より高いことを特徴とする請求項1に記載のタンクの付帯設備。
  3. 前記基礎および前記固定止水壁は、いずれもコンクリート製であり、
    前記固定止水壁の下端部は、前記基礎に対し打継ぎにより一体化されていることを特徴とする請求項1または2に記載のタンクの付帯設備。
  4. 前記可動止水壁は、繊維強化プラスチック製であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のタンクの付帯設備。
  5. 前記可動止水壁は、前記フロート部に支持されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のタンクの付帯設備。
  6. 前記可動止水壁は、前記フロート部の上面および/または内周面に取り付けられていることを特徴とする請求項5に記載のタンクの付帯設備。
  7. 前記フロート部は、前記固定止水壁を囲繞するように環状に形成されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のタンクの付帯設備。
  8. 前記環状シール部は、
    前記固定止水壁の上端部に設けられ、前記固定止水壁から径方向の外方に延設された環状当接受け部と、
    前記可動止水壁の下端部に設けられ、前記可動止水壁から径方向の内方に延設されると共に前記環状当接受け部に対峙する環状当接部と、
    前記環状当接受け部と前記環状当接部との間に介設した環状シール材と、を有することを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載のタンクの付帯設備。
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