JP2018200094A - 回転部材の組み付け構造 - Google Patents

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潤一 杉浦
Junichi Sugiura
潤一 杉浦
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Abstract

【課題】スラスト軸受の径を小さくすることができる回転部材の組み付け構造を提供する。【解決手段】駆動側プーリ51及びプラネタリギヤ41の間に設けられたスラスト軸受70を具備し、スラスト軸受70は、軸心方向一側面及び他側面が駆動側プーリ51及びプラネタリギヤ41と摺動可能な環状部71と、環状部71の内周面から軸心方向一側へ向けて延びる爪部72と、を具備し、駆動側プーリ51及びプラネタリギヤ41のうち軸心方向一側に設けられたプラネタリギヤ41は、スラスト軸受70の前記爪部72が挿入される隙間S1を具備する。【選択図】図3

Description

本発明は、同軸上に設けられ、互いに隣接すると共に相対回転可能な二つの回転部材を組み付ける回転部材組み付け構造の技術に関する。
従来、同軸上に設けられ、互いに隣接すると共に相対回転可能な二つの回転部材を組み付ける回転部材組み付け構造の技術は公知となっている。例えば、特許文献1に記載の如くである。
特許文献1に記載の発明は、エンジンの変速システムにおいて、前後進切替機構の遊星歯車組及び無段変速機構のプーリ(二つの回転部材)が、同軸上に設けられ、互いに隣接すると共に相対回転可能に組み付けられている。
しかしながら、特許文献1には、前後進切替機構の遊星歯車組と無段変速機構のプーリとの軸方向に働く力を受けるための構造が開示されていない。
そこで、例えば図6に示すように、回転軸200上において前後進切替機構240の遊星歯車組241と無段変速機構250のプーリ251との間に、スラスト軸受270を設ける構造が想定される。このようなスラスト軸受270においては、遊星歯車組241及びプーリ251にそれぞれ摺動可能な環状部271と、前記環状部271の外周面から後方へ突出して前記遊星歯車組241に固定される爪部272と、が設けられる。
しかしながら、図6に示すような構造は、スラスト軸受270の径が大きくなる点で改善の余地があった。このように、スラスト軸受270の径が大きくなると、遊星歯車組241及びプーリ251との周速が増加したり、多くの材料が必要となることで製造コストが増加したりするため不利である。
特開2017−15116号公報
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、スラスト軸受の径を小さくすることができる回転部材の組み付け構造の技術を提供することである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、同軸上に設けられ、互いに隣接すると共に相対回転可能な二つの回転部材を組み付ける回転部材組み付け構造において、前記二つの回転部材の間に設けられたスラスト軸受を具備し、前記スラスト軸受は、軸心方向一側面及び他側面が前記二つの回転部材と摺動可能な環状部と、前記環状部の内周面から軸心方向一側へ向けて延びる爪部と、を具備し、前記二つの回転部材のうち軸心方向一側に設けられた第一回転部材は、前記スラスト軸受の前記爪部が挿入される凹部を具備するものである。
請求項2においては、前記第一回転部材の前記凹部は、軸心方向視において環状に形成されるものである。
請求項3においては、前記第一回転部材は、互いに相対回転可能なサンギヤ及びキャリアを有するプラネタリギヤであり、前記第一回転部材の前記凹部は、前記サンギヤと前記キャリアとの間の隙間により形成されるものである。
請求項4においては、前記スラスト軸受の前記環状部は、軸心方向一側面の全領域が前記キャリアと摺動され、軸心方向他側面の全領域が前記二つの回転部材のうち軸心方向他側に設けられた第二回転部材と摺動されるものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、スラスト軸受の径を小さくすることができる。
請求項2においては、製造コストの抑制を図ることができる。
請求項3においては、製造コストの抑制を図ることができる。
請求項4においては、焼き付きや異常摩耗の発生を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る回転部材組み付け構造を具備する車両の駆動系の概略を示した側面模式図。 同じく、変速機構の前後進切替装置と無段変速機との間の構成を示した側面断面図。 同じく、図2の一部拡大図。 同じく、スラスト軸受を示した後方斜視図。 同じく、(a)スラスト軸受を示した背面図。(b)図5(a)のA−A断面図。 従来想定し得る回転部材組み付け構造を示した側面模式図。
まず、図1を用いて、本発明の一実施形態に係る回転部材組み付け構造を具備する車両の駆動系の概略について説明する。
本実施形態において、車両はエンジン1を有する乗用車である。図1に示すように、車両の駆動系は、主としてクラッチ装置2及び変速機構3を具備する。
クラッチ装置2は、エンジン1の駆動軸1aと後述する変速機構3の入力側回転軸20との動力断接を切り替えるものである。本実施形態において、クラッチ装置2には、ロックアップ機構を有する、いわゆるトルクコンバータが含まれる。
変速機構3は、車両の前進・後進を切り換えると共に、クラッチ装置2を介してエンジン1から伝達された動力を変速するものである。変速機構3は、ハウジング11に収納され、主として入力側回転軸20、出力側回転軸30、前後進切換装置40及び無段変速機(CVT)50を具備する。
入力側回転軸20は、エンジン1の駆動軸1aの同軸上に配置される。入力側回転軸20は、クラッチ装置2を介して駆動軸1aからの動力が伝達可能に構成される。出力側回転軸30は、入力側回転軸20と互いに平行に配置される。出力側回転軸30は、入力側回転軸20からの動力が伝達可能に構成される。入力側回転軸20及び出力側回転軸30は、それぞれハウジング11に転がり軸受12を介して回転自在に支持される。
前後進切換装置40は、主としてプラネタリギヤ41、前進用クラッチ42及び後進用ブレーキ43を具備する。
プラネタリギヤ41は、遊星歯車機構を構成するものである。プラネタリギヤ41は、主としてキャリア44、サンギヤ45及びリングギヤ等を具備する(図2等参照)。前進用クラッチ42は、キャリア44とサンギヤ45との係合状態のオンオフを切り替え可能に構成される。後進用ブレーキ43は、キャリア44の制動状態のオンオフを切り替え可能に構成される。
無段変速機50は、主として駆動側プーリ51、従動側プーリ54及び無端ベルト57を具備する。
駆動側プーリ51には、一対の駆動側シーブ52a・52b及び駆動側アクチュエータ53が設けられる。一対の駆動側シーブ52a・52bは、駆動側アクチュエータ53により軸方向に互いの間隔を調整可能に構成される。従動側プーリ54には、一対の従動側シーブ55a・55b及び従動側アクチュエータ56が設けられる。一対の従動側シーブ55a・55bは、従動側アクチュエータ56により軸方向に互いの間隔を調整可能に構成される。このように、駆動側プーリ51及び従動側プーリ54の横溝は、それぞれ拡縮可能に構成される。無端ベルト57は、駆動側プーリ51と従動側プーリ54とに掛け渡される。
このような駆動系の構成により、エンジン1からクラッチ装置2を介して入力側回転軸20に伝達された動力は、前後進切換装置40により前進用又は後進用の動力に切り替えられる。こうして、入力側回転軸20に伝達された動力は、前後進切換装置40により前進用又は後進用の動力に切り替えられた後、無段変速機50に伝達される。無段変速機50に伝達された動力は、駆動側プーリ51から無端ベルト57を介して従動側プーリ54に伝達される。
なお、無段変速機50に伝達された動力が従動側プーリ54に伝達される際には、駆動側プーリ51及び従動側プーリ54の横溝が適宜拡縮される。こうして、入力側回転軸20と出力側回転軸30との間で、所望の減速又は増速が行われる。従動側プーリ54に伝達された動力は、出力側回転軸30から図示せぬ減速歯車列やデファレンシャルギヤを介して駆動軸(駆動輪)に伝達される。
以下では、図2及び図3を用いて、変速機構3のうち、入力側回転軸20の周囲における前後進切換装置40と無段変速機50との間の構成について説明する。
なお、図2以降の図面においては、便宜上、図中の矢印F及び矢印Bで示した方向を、それぞれ前方向及び後方向と定義して説明を行う。また、以下の説明においては、入力側回転軸20の径方向及び軸方向を基準として「径方向」及び「軸方向」を定義する。
図2及び図3に示すように、変速機構3のうち、入力側回転軸20の周囲においては前後進切換装置40(より詳細には、プラネタリギヤ41)と無段変速機50(より詳細には、駆動側プーリ51)とが同軸上に設けられ、互いに隣接すると共に相対回転可能に構成される。
無段変速機50においては、駆動側プーリ51の一対の駆動側シーブ52a・52bのうち後方(前後進切換装置40側)に配置される駆動側シーブ52bの径方向内側部に、後方へ向けて突出したシーブボス部150が形成される。シーブボス部150は、略円筒状に形成される。シーブボス部150の後端面は、鉛直方向(軸方向に対して垂直方向)に延びるように形成される。シーブボス部150は、径方向内側における入力側回転軸20との間に隙間を形成する。また、シーブボス部150は、径方向外側におけるハウジング11との間に隙間を形成する。前記シーブボス部150とハウジング11との隙間には、転がり軸受12が配置される。こうして、シーブボス部150(ひいては、駆動側シーブ52b)は、ハウジング11に対して転がり軸受12を介して相対回転可能に支持される。
前後進切換装置40においては、サンギヤ45の径方向内側部に、前方へ向けて突出したサンギヤボス部140が形成される。サンギヤボス部140は、略円筒状に形成される。サンギヤボス部140は、先端(前)側と基端(後)側とで、互いに外径が異なるように形成される。具体的には、サンギヤボス部140の先端側(以下では「サンギヤボス先端部141」と称する)は、基端側(以下では「サンギヤボス基端部142」と称する)よりも外径が小さく形成される。
サンギヤボス先端部141は、シーブボス部150と入力側回転軸20との間に配置される。サンギヤボス先端部141の外周側は、シーブボス部150の内周側と歯合される。こうして、サンギヤ45が回転すると、当該サンギヤ45の回転に合わせて駆動側シーブ52bが回転される。
サンギヤボス基端部142は、サンギヤボス先端部141の後端部から後方へ延びるように形成される。サンギヤボス基端部142の前端面は、軸方向においてシーブボス部150の後端面から若干の隙間をあけて形成される。
また、前後進切換装置40においては、キャリア44がサンギヤ45のサンギヤボス部140(より詳細には、サンギヤボス基端部142)に外嵌される。キャリア44とサンギヤボス基端部142との間には、径方向に若干の隙間(隙間S1)が形成される。隙間S1は、軸方向視で円環状に形成される。隙間S1には、ブシュ60が配置される。こうして、キャリア44は、サンギヤボス基端部142に対して、ブシュ60を介して相対回転可能に構成される。
また、キャリア44の前端面のうち径方向内側部は、鉛直方向(軸方向に対して垂直方向)に延びるように形成される。なお以下では便宜上、キャリア44の前端面とは、当該前端面の径方向内側部のことを指すものとする。キャリア44の前端面は、径方向においてサンギヤボス基端部142の前端面と概ね連なるように形成される。また、キャリア44の前端面は、軸方向においてシーブボス部150の後端面と対向する共に、若干の隙間(隙間S2)をあけて形成される。キャリア44の前端面とシーブボス部150の後端面との間の隙間S2には、後述するスラスト軸受70が配置される。こうして、キャリア44は、駆動側シーブ52bに対して相対回転可能に構成される。
以下では、図4及び図5を用いて、スラスト軸受70の構成について詳細に説明する。
スラスト軸受70は、無段変速機50のプラネタリギヤ41と無段変速機50の駆動側プーリ51との軸方向に働く力を受け止めるためのものである。スラスト軸受70は、プラネタリギヤ41のキャリア44と駆動側プーリ51の駆動側シーブ52bとの間に配置される。スラスト軸受70は、所定の油路を介して供給されてきた潤滑油により、キャリア44及び駆動側シーブ52bそれぞれに摺動可能に構成される。スラスト軸受70は、銅系の部材により形成され、焼結材を裏金に接着しないソリッド軸受として構成される。スラスト軸受70は、主として環状部71、爪部72及び油溝73を具備する。
環状部71は、摺動面が形成される部分である。具体的には、環状部71は、その前側面及び後側面がそれぞれ他の部材(キャリア44及び駆動側シーブ52b)と摺動する摺動面となる。環状部71は、軸方向視で円環状であって、且つ、板面を軸方向へ向けた平板状に形成される。環状部71の外径は、シーブボス部150の後端面の外径よりも小さく形成される。環状部71の内径は、シーブボス部150の後端面の内径よりも大きく形成される。すなわち、環状部71の摺動面の径方向の長さ(図3に示す長さL1)は、シーブボス部150の後端面の径方向の長さ(図3に示す長さL2)よりも小さく形成される。
爪部72は、環状部71の径方向内側端部から後方へ延びるように形成された部分である。爪部72は、軸方向において環状部71よりも後方の部分が略直方体状に形成される。爪部72の径方向内側面及び外側面は、軸方向と互いに平行な平面となるように形成される。爪部72の径方向の長さは、径方向においてキャリア44とサンギヤボス基端部142との間の隙間S1よりも小さく形成される。爪部72は、複数(本実施形態においては、4つ)設けられる。4つの爪部72は、それぞれ周方向に互いに等間隔となるように形成される。
油溝73は、環状部71の前側面(摺動面)が後方へ凹むことにより形成された部分である。油溝73は、供給されてきた潤滑油を一側から他側へ流したり、溜めておいたりすることができる。油溝73は、軸方向視で径方向に延びるように形成される。油溝73の径方向内側端部は、環状部71の内周面に接続される。また、油溝73の径方向外側端部は、環状部71の外周面に接続される。こうして、油溝73は、環状部71の内周面と外周面とを連通するように形成される。油溝73は、複数(本実施形態においては、8つ)設けられる。8つの油溝73は、それぞれ周方向に互いに等間隔となるように形成される。隣り合う爪部72の間には、それぞれ2つの油溝73が形成される。
このようなスラスト軸受70は、例えば、平板状の素材にプレス加工を施して打ち抜くことにより形成される。なお、スラスト軸受70の爪部72は、プレス加工によって環状部71との接続部分が折り曲げられる(塑性変形される)ことにより形成される。
以下では、図3を用いて、スラスト軸受70の組み付け構成について、より詳細に説明する。
スラスト軸受70は、上述の如く、プラネタリギヤ41のキャリア44と駆動側プーリ51の駆動側シーブ52bとの間に配置される。スラスト軸受70は、環状部71の内側開口部に入力側回転軸20及びサンギヤ45(サンギヤボス部140)が挿入される。スラスト軸受70の前側の摺動面(すなわち、環状部71の前側面)の全領域は、シーブボス部150の後端面と軸方向に対向するように配置される。また、スラスト軸受70の後側の摺動面(すなわち、環状部71の後側面)の全領域は、キャリア44の前側面と軸方向に対向するように形成される。
また、スラスト軸受70の爪部72は、キャリア44とサンギヤボス基端部142との間の隙間S1に前方から挿入される。こうして、爪部72は、隙間S1に配置される。爪部72の径方向外側面は、キャリア44の内周面と径方向に対向するように配置される。また、爪部72の径方向内側面は、サンギヤボス基端部142の外周面と径方向に対向するように配置される。爪部72の径方向外側面及び内側面は、それぞれキャリア44及びサンギヤボス基端部142に摺動可能に構成される。これにより、爪部72を介して、キャリア44とサンギヤボス基端部142とが互いに相対回転可能に構成される。
また、爪部72の後端面は、隙間S1に配置されたブシュ60と、軸方向に対向するように配置される。すなわち、爪部72は、軸方向視でブシュ60と重複するように配置される。こうして、爪部72は、ブシュ60の前方において当該ブシュ60と同様に、キャリア44とサンギヤボス基端部142とを互いに滑らかに摺動させることができる。
このような構成により、スラスト軸受70は、爪部72が(軸方向視で円環状に形成された)隙間S1に配置されるため、軸心回りへの回転が規制されない。すなわち、スラスト軸受70は、プラネタリギヤ41のキャリア44と駆動側プーリ51の駆動側シーブ52bとの間に、フロートタイプの軸受として形成される。スラスト軸受70の軸心回りへの回転は、爪部72によって隙間S1(軸心回り方向)に沿って案内される。こうして、駆動側プーリ51及びサンギヤ45が互いに回転する場合、スラスト軸受70は、摺動面に供給された潤滑油によって潤滑されると共に、当該駆動側プーリ51及びサンギヤ45の回転に伴って回転することにより、焼き付きや異常摩耗(損傷)等の発生を防止することができる。
以上のように、本発明の一実施形態に係る回転部材組み付け構造においては、
同軸上に設けられ、互いに隣接すると共に相対回転可能な前後進切換装置40のプラネタリギヤ41及び無段変速機50の駆動側プーリ51(二つの回転部材)を組み付ける回転部材組み付け構造において、
前記駆動側プーリ51及びプラネタリギヤ41(二つの回転部材)の間に設けられたスラスト軸受70を具備し、
前記スラスト軸受70は、
軸心方向一側面及び他側面が前記駆動側プーリ51及びプラネタリギヤ41(二つの回転部材)と摺動可能な環状部71と、
前記環状部71の内周面から軸心方向一側へ向けて延びる爪部72と、を具備し、
前記駆動側プーリ51及びプラネタリギヤ41(二つの回転部材)のうち軸心方向一側に設けられたプラネタリギヤ41(第一回転部材)は、
前記スラスト軸受70の前記爪部72が挿入される隙間S1(凹部)を具備するものである。
このような構成により、本発明の一実施形態に係る回転部材組み付け構造においてはスラスト軸受70の径を小さくすることができる。
具体的には、上述の如く、従来想定し得る回転部材組み付け構造においては、図6に示すように、回転軸200上において前後進切替機構240の遊星歯車組241と無段変速機構250のプーリ251との間に、スラスト軸受270を設ける構造が想定される。このようなスラスト軸受270においては、遊星歯車組241及びプーリ251にそれぞれ摺動可能な環状部271と、前記環状部271の外周面から突出して前記遊星歯車組241に固定される爪部272と、が設けられる。
このような従来技術と比較して、本実施形態においては、スラスト軸受70の爪部72が環状部71の(外周面ではなく)内周面から後方へ向けて延びるものであるため、当該スラスト軸受70の径(外径)を小さくすることができる。
また、スラスト軸受70の径を小さくすることができるため、駆動側プーリ51及びプラネタリギヤ41との周速の増加を抑止すると共に、多くの材料が必要とならないので製造コストの抑制を図ることができる。
また、回転部材組み付け構造においては、
前記プラネタリギヤ41(第一回転部材)の前記隙間S1(凹部)は、軸心方向視において環状に形成されるものである。
このような構成により、製造コストの抑制を図ることができる。
具体的には、従来想定し得る回転部材組み付け構造においては、図6に示すように、スラスト軸受270の組み付けのため、遊星歯車組241に凹部300を形成すると共に当該凹部300に爪部272を挿入する構造が想定される。このように組み付けられたスラスト軸受270は、軸心回りへの回転が爪部272及び凹部300により規制される。また、遊星歯車組241及びプーリ251が互いに回転する場合、スラスト軸受270には軸心回りへと回転する力が加わるため、凹部300により回転が規制される爪部272には高い強度が求められる。すなわち、爪部272は、高い強度が求められるため、高い強度の材料を用いたり所定の加工が施されることとなり、製造コストが増加するおそれがあった。
しかしながら、本実施形態において、スラスト軸受70は、爪部72が環状に形成される隙間S1に挿入されることにより、軸心回りの回転が規制されていないフロートタイプの軸受として形成される。こうして、スラスト軸受70(より詳細には、スラスト軸受70の爪部72)は、高い強度が求められないため、高い強度の材料を用いたり所定の加工が施されることがなく、製造コストの抑制を図ることができる。
また、回転部材組み付け構造においては、
前記第一回転部材は、互いに相対回転可能なサンギヤ45及びキャリア44を有するプラネタリギヤ41であり、
前記第一回転部材の前記凹部は、前記サンギヤ45と前記キャリア44との間の隙間により形成されるものである。
このような構成により、製造コストの抑制を図ることができる。
具体的には、従来想定し得る回転部材組み付け構造においては、上述の如く、図6に示すように、スラスト軸受270の組み付けのため、遊星歯車組241に凹部300を形成すると共に、当該凹部300に爪部272を挿入する構造が想定される。しかし、このような構造においては、加工により凹部300を形成する必要があるため、製造コストが増加するおそれがあった。
しかしながら、本実施形態において、スラスト軸受70の爪部72は、前記サンギヤ45と前記キャリア44との間の隙間S1に挿入されるものである。すなわち、スラスト軸受70を組み付ける場合に、爪部72が挿入される部分を加工により形成する必要がないため、製造コストの抑制を図ることができる。
また、回転部材組み付け構造においては、
前記スラスト軸受70の前記環状部71は、
後側面(軸心方向一側面)の全領域が前記キャリア44と摺動され、
前側面(軸心方向他側面)の全領域が駆動側プーリ51(前記二つの回転部材のうち軸心方向他側に設けられた第二回転部材)と摺動されるものである。
このような構成により、スラスト軸受70の摺動面の面積を確保することができ、駆動側プーリ51及びサンギヤ45の回転に伴う焼き付きや異常摩耗(損傷)等の発生を抑制することができる。
なお、本実施形態に係る前後進切換装置40のプラネタリギヤ41及び駆動側プーリ51の駆動側プーリ51は、二つの回転部材の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る前後進切換装置40のプラネタリギヤ41は、第一回転部材の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る駆動側プーリ51の駆動側プーリ51は、第二回転部材の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る隙間S1は、凹部の実施の一形態である。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、本実施形態において、車両は乗用車であるとしたが、トラクタ等の作業車両であってもよい。
また、本実施形態において、二つの回転部材は前後進切換装置40のプラネタリギヤ41及び駆動側プーリ51の駆動側プーリ51であるとしたが、これらに限定するものではない。
また、本実施形態において、凹部は隙間S1(すなわち、軸方向一側及び他側の両方が開放されている部分)としたが、これに限定するものではなく、例えば軸方向他側が閉鎖されている部分としてもよい。
また、本実施形態において、爪部72の径方向内側面及び外側面は、軸方向と互いに平行な平面となるように形成されたが、これに限定するものではない。例えば、爪部72の径方向内側面及び外側面は、正面視において環状部71の内周面に沿うような円弧状に形成されてもよい。このような構成によれば、爪部72の隙間S1(軸心回り方向)に沿った移動をより滑らかに行うことができる。
また、本実施形態において、油溝73は、環状部71の前側面に形成されるものとしたが、後側面に形成されてもよく、前側面及び後側面の両方に形成されてもよい。
40 前後進切換装置
41 プラネタリギヤ
50 無段変速機
51 駆動側プーリ
70 スラスト軸受
71 環状部
72 爪部
S1 隙間

Claims (4)

  1. 同軸上に設けられ、互いに隣接すると共に相対回転可能な二つの回転部材を組み付ける回転部材組み付け構造において、
    前記二つの回転部材の間に設けられたスラスト軸受を具備し、
    前記スラスト軸受は、
    軸心方向一側面及び他側面が前記二つの回転部材と摺動可能な環状部と、
    前記環状部の内周面から軸心方向一側へ向けて延びる爪部と、を具備し、
    前記二つの回転部材のうち軸心方向一側に設けられた第一回転部材は、
    前記スラスト軸受の前記爪部が挿入される凹部を具備する、
    回転部材組み付け構造。
  2. 前記第一回転部材の前記凹部は、軸心方向視において環状に形成される、
    請求項1の回転部材組み付け構造。
  3. 前記第一回転部材は、互いに相対回転可能なサンギヤ及びキャリアを有するプラネタリギヤであり、
    前記第一回転部材の前記凹部は、前記サンギヤと前記キャリアとの間の隙間により形成される、
    請求項1又は請求項2の回転部材組み付け構造。
  4. 前記スラスト軸受の前記環状部は、
    軸心方向一側面の全領域が前記キャリアと摺動され、
    軸心方向他側面の全領域が前記二つの回転部材のうち軸心方向他側に設けられた第二回転部材と摺動される、
    請求項3に記載の回転部材組み付け構造。
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