JP2018197140A - エレベータの制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】エレベータにおいて、運行効率の向上と乗客の安全な乗降とを両立させる。【解決手段】エレベータの制御システムは、検出装置3と、ドア制御装置4と、を備える。検出装置3は、エレベータの乗場の乗客を検出する。ドア制御装置4は、検出装置3の検出結果を用いてエレベータのドアの開閉を制御するものであり、抽出処理部41と、取得処理部42と、制御処理部43と、を含む。抽出処理部41は、検出装置3の検出結果から乗客の動作を抽出する。取得処理部42は、ドアの開閉方向における当該ドアの位置を取得する。制御処理部43は、抽出処理部41が抽出した乗客の動作と、取得処理部42が取得したドアの位置と、に基づき、当該ドアの開閉を制御する。【選択図】図3

Description

本発明は、エレベータにおいてドアの開閉を制御する技術に関する。
エレベータには、接触式センサ(例えば、セーフティシュー等)や非接触式センサ(赤外線センサ等)をドアに設け、これらのセンサにより、乗降口(例えば、ドアの移動経路上)にいる乗客を検知するものが存在する。従来、この様なエレベータでは、戸閉中に乗客を検知したとき、ドアを反転戸開させると共に、乗降口が全開となる全開位置までドアを移動させていた。即ち、乗客が検知されるごとに、ドアが全開位置まで開いていた。このため、戸閉が完了する迄の時間が長くなり、それが原因でエレベータの運行効率が低下するという問題があった。この様な問題は、乗降口の幅が広い大型のエレベータにおいて顕著である。
そこで、戸閉中に乗客を検知したとき、そのときの位置でドアを停止させるか、又は反転戸開させて所定位置で停止させることにより、ドアの移動量を短くする技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この技術によれば、戸閉が完了する迄の時間が短くなり、エレベータの運行効率を向上させることができる。
特開2006−225080号公報
しかしながら、上述した従来のエレベータでは、乗客が乗降口を通過する直前まで当該乗客を検知することができない。即ち、乗客が検知されたときには、当該乗客は、まさに乗降口を通過しようとしているところである。このため、ドアを停止又は反転戸開させたとしても、ドアが乗客に接触したり、乗客が一時的にドアで挟まれたりする虞がある。
そこで本発明の目的は、エレベータにおいて、運行効率の向上と乗客の安全な乗降とを両立させることである。
本発明に係るエレベータの制御システムは、検出装置と、ドア制御装置と、を備える。検出装置は、エレベータの乗場の乗客を検出する。ドア制御装置は、検出装置の検出結果を用いてエレベータのドアの開閉を制御するものであり、抽出処理部と、取得処理部と、制御処理部と、を含む。抽出処理部は、検出装置の検出結果から乗客の動作を抽出する。取得処理部は、ドアの開閉方向における当該ドアの位置を取得する。制御処理部は、抽出処理部が抽出した乗客の動作と、取得処理部が取得したドアの位置と、に基づき、当該ドアの開閉を制御する。
上記制御システムによれば、乗客の動作に応じてドアの動作を変化させることができるので、乗客の安全性に配慮しつつ、エレベータの運行効率を向上させることができる。
上記制御システムにおいて、検出装置は、乗場での検出領域として、第1検出領域と、当該第1検出領域よりもドアに近い第2検出領域と、を有していてもよい。又、ドアを閉じる途中で、抽出処理部が、乗客の動作として、第1検出領域から第2検出領域へ向かう動作を抽出したとき、制御処理部は、取得処理部が取得したドアの位置に応じて、ドアを停止又は反転戸開させてもよい。
上記構成によれば、抽出処理部は、第1検出領域から第2検出領域へ向かう乗客の動作を、搭乗の意思を示している動作(搭乗動作)として抽出することができる。そして、乗客の動作が搭乗動作である場合にドアを停止又は反転戸開させることにより、不要な制御(例えば、乗客に搭乗の意思がないにも拘わらず、乗客自体の検知を以てドアを停止又は反転戸開させてしまうといった制御)を少なくすることができる。よって、運行効率を向上させることができる。
具体的な例として、抽出処理部は、検出装置の検出結果から、乗客の動作を抽出すると共に当該乗客が第1検出領域から第2検出領域へ移動するために要した移動時間を算出する。そして、制御処理部は、抽出処理部が算出した移動時間が第1閾値より小さいとき、当該移動時間が第1閾値より大きいときよりも、ドアを反転戸開させるときの反転移動量を大きくする。
上記構成によれば、移動時間を第1閾値と比較することにより、乗客の動作が、第1検出領域から走って乗りかごへ向かう「走行動作」であるのか(移動時間が第1閾値より小さい場合)、第1検出領域から歩いて乗りかごへ向かう「歩行動作」であるのか(移動時間が第1閾値より大きい場合)、を判断することができる。ここで、乗客の動作が「走行動作」である場合、乗客は、周囲に注意を払うことが難しくなるため、戸開量が小さいと、搭乗時に乗客がドアに接触してしまう虞がある。そこで、「走行動作」のときの反転移動量を、「歩行動作」のときの反転移動量より大きくすることにより、戸閉中に乗客が走って乗りかごに搭乗しようとした場合でも、当該乗客を安全に搭乗させることができる。
より具体的な例として、制御処理部は、抽出処理部が算出した移動時間が、第1閾値より小さい第2閾値よりも更に小さいとき、当該移動時間が第1閾値より大きいときと同じ動作をドアに実行させる。移動時間が第2閾値より小さい場合、乗客の動作を、第1検出領域と第2検出領域との境界に近い位置から歩いて乗りかごへ向かう「歩行動作」であると、判断することができる。よって、移動時間が第1閾値より大きい場合(歩行動作)と同じ動作でドアを制御することができ、これにより制御が簡略化させる。
具体的な他の例として、抽出処理部は、抽出した乗客の動作に基づいて当該乗客の移動速度を算出し、制御処理部は、抽出処理部が算出した移動速度が第3閾値より大きいとき、当該移動速度が第3閾値より小さいときよりも、ドアを反転戸開させるときの反転移動量を大きくしてもよい。
上記構成によれば、移動速度を第3閾値と比較することにより、乗客の動作が、第1検出領域から走って乗りかごへ向かう「走行動作」であるのか(移動速度が第3閾値より大きい場合)、第1検出領域から歩いて乗りかごへ向かう「歩行動作」であるのか(移動速度が第3閾値より小さい場合)、を判断することができる。そして、「走行動作」のときの反転移動量を、「歩行動作」のときの反転移動量より大きくすることにより、戸閉中に乗客が走って乗りかごに搭乗しようとした場合でも、当該乗客を安全に搭乗させることができる。
本発明によれば、エレベータにおいて、運行効率の向上と乗客の安全な乗降とを両立させることができる。
第1実施形態に係る制御システムが適用されたエレベータを示す概念図である。 乗降口を乗りかご側から見て示した概念図である。 制御システムが備えるドア制御装置の構成を概念的に示したブロック図である。 第1実施形態においてドア制御装置が実行する一連の処理を示したフローチャートである。 (A)〜(C)撮影画像に写った乗客の動作変化を示した図である。 第1実施形態での第1開閉制御処理の一例を示したフローチャートである。 第2開閉制御処理の一例を示したフローチャートである。 第2実施形態での第1開閉制御処理の一例を示したフローチャートである。 第3実施形態に係る制御システムが適用されたエレベータを示す概念図である。 第3実施形態での第1開閉制御処理の一例を示したフローチャートである。
[1]第1実施形態
[1−1]エレベータの構成
図1は、第1実施形態に係る制御システムが適用されたエレベータを示す概念図である。図1に示される様に、エレベータは、昇降路内を上下に移動する乗りかご10を備える。乗りかご10には、ドア1と、駆動装置2と、検出装置3(図2参照)と、ドア制御装置4と、が設けられている。そして、制御システムは、検出装置3とドア制御装置4とによって構築されている。尚、図2は、エレベータの乗降口10aを乗りかご10側から見て示した概念図である。
ドア1は、乗りかご10の乗降口10aを開閉するためのものである。本実施形態では、乗降口10aの左右にドア1が1つずつ設けられており、各ドア1が2枚扉で構成されている。図1では、左右のドア1が符号A及びBで区別されている。又、図1では、左右のドア1のそれぞれに対応する各部構成(例えば、戸当り端縁11や、乗場H側のドア5、セーフティシュー31など)についても、同様に符号A及びBで区別されている。
尚、乗りかご10において、ドア1の構成は、乗降口10aの幅等に応じて適宜変更することができる。例えば、乗りかご10は、各ドア1が1枚扉で構成されたものであってもよい。又、乗りかご10は、ドア1が両開きであるものに限らず、乗降口10aの片側(即ち、左側又は右側)にドア1が1つ設けられた片開きのものであってもよい。この場合、後述する左右のドア1の説明のうちの何れか一方のドア1についての説明を、片開きのドア1にそのまま適用することができる。
駆動装置2は、ドア制御装置4からの指令に応じて、ドア1を開閉するための駆動力を当該ドア1に付与する。そして、戸閉が開始されると、駆動装置2は、ドア1A及び1Bのそれぞれの戸当り端縁11A及び11Bを、互いに近づけていき、乗降口10aを左右に2分割する仮想中心線C(図2参照)又はその近傍位置で当接させて戸閉を完了させる。一方、戸開が開始されると、駆動装置2は、戸当り端縁11A及び11Bを、互いに遠ざけていき、乗降口10aが全開となる全開位置まで移動させて戸開を完了させる。
乗りかご10が停止する停止階の乗場Hには、乗りかご10側のドア1と連動して開閉するドア5が設けられている。本実施形態では、ドア5は、ドア1A及び1Bのそれぞれに対応して左右に1つずつ設けられている。
検出装置3は、乗客を検出するためのものである。図1及び図2に示される様に、本実施形態における検出装置3には、セーフティシュー31と、光学センサ32と、撮像装置33と、が含まれている。
セーフティシュー31は、乗降口10aにいる乗客(即ち、戸当り端縁11A及び11B間にいる乗客)を機械的に検知する接触式センサである。セーフティシュー31は、各ドア1の外面に、戸当り端縁11からの迫り出した第1位置(図1及び図2参照)と全体がドア1の外面と重なる第2位置との間での進退が可能となる様に設けられている。そして、ドア1が開いているときにはセーフティシュー31は第1位置へ迫り出しており、例えば乗客が左右のドア1に挟まれてセーフティシュー31が第2位置へ後退したとき、セーフティシュー31が第2位置に後退したことを以て乗客が検出される。
光学センサ32は、乗降口10aにいる乗客(即ち、戸当り端縁11A及び11B間にいる乗客)を光学的に検知する非接触式センサである。本実施形態では、光学センサ32は、透過型の光学センサであり、戸当り端縁11A及び11B(又はセーフティシュー31A及び31B)のそれぞれに対向配置された投光部321及び受光部322から構成されている。そして、投光部321から受光部322へ向かう光が遮断されたとき、その光の遮断を以て乗客が検知される。尚、光学センサ32は、透過型のものに限らず、反射型の光学センサであってもよい。
撮像装置33は、乗場Hの乗客を撮影することが可能となる様に設置されている。本実施形態では、撮像装置33は、乗りかご10内に設置されており、ドア1が開いたときに乗降口10aを通じて乗場Hを撮影することが可能となる様に配されている。一例として、撮像装置33は、乗降口10aを構成するフレーム12の上部に取り付けられる。尚、撮像装置33は、乗りかご10に設置する場合に限らず、停止階の各々に設置されてもよい。
より具体的には、撮像装置33は、次の様に配される。即ち、撮像装置33による乗場Hの撮影画像(即ち、撮像装置33が時系列に取得した複数の撮像フレームから構成された撮影画像)内に、乗客を検出するための検出領域として、乗場Hにおいてドア1から離れた第1検出領域R1(図1参照)と、当該第1検出領域R1よりドア1に近い第2検出領域R2(図1参照)と、が含まれる様に、撮像装置33は配される。尚、第1検出領域R1及び第2検出領域R2のサイズや形状は、乗降口10aの幅等に応じてどのような制御を行うかを考慮して適宜変更することができる。
ドア制御装置4は、検出装置3の検出結果を用いて駆動装置2を制御することにより、ドア1の開閉を制御する。ここで、検出結果には、セーフティシュー31が第2位置へ後退したときに出力される第1検知信号S1と、光学センサ32において光が遮断させたときに出力される第2検知信号S2と、撮像装置33による乗場Hの撮影画像S3と、が含まれる。
[1−2]エレベータの制御
図3は、第1実施形態におけるドア制御装置4の構成を概念的に示したブロック図である。図3に示される様に、ドア制御装置4は、抽出処理部41と、取得処理部42と、制御処理部43と、を含む。
図4は、ドア制御装置4が実行する一連の処理を示したフローチャートである。ドア制御装置4が行う一連の処理は、CPU(Central Processing Unit)やマイクロコンピュータ等の処理装置により行うことができる。又、当該一連の処理は、対応するプログラムをドア制御装置4に実行させることにより、実現されてもよい。そして、その様なプログラムは、読取り可能な状態でフラッシュメモリ等の記憶媒体に記憶されてもよいし、制御システムが備える記憶部(不図示)に記憶されてもよい。後述する実施形態においても同様である。
戸閉が開始されると、検出装置3に含まれる各種センサ(本実施形態では、セーフティシュー31、光学センサ32、撮像装置33)による乗客の検出が開始させる。尚、検出装置3による乗客の検出は、戸開が開始されたタイミングで開始されてもよい。
そして、ドア制御装置4において先ず、抽出処理部41が、撮像装置33による撮影で得た撮影画像S3(検出結果)を処理することにより、当該撮影画像S3から乗客の動作を抽出する(抽出処理。図4のステップS11)。一例として、抽出処理部41は、撮影画像S3を構成する撮像フレーム内から乗客に相当する領域を抽出し、この領域の位置の変化を検出することにより、乗客の動作を抽出する。尚、図5(A)〜(C)は、撮影画像S3に写った乗客の動作変化を示した図であり、これらの図において乗客は符号Xで示されている。
具体的には、抽出処理部41は、乗客が搭乗の意思を示している動作(以下、「搭乗動作」と称す)として、第1検出領域R1から第2検出領域R2へ向かう動作を抽出する。例えば、抽出処理部41は、一連の撮像フレームを処理する過程で、ある撮像フレームF1(図5(A)参照)において第1検出領域R1から乗客を抽出した後、別の撮像フレームF2(図5(A)参照)において同じ乗客を第2検出領域R2から抽出したとき、その乗客の動作を、搭乗動作(即ち、乗りかご10の方へ向かう動作)として抽出する。この様な乗客の動作に対しては、ドア1を停止又は反転戸開させることが好ましい。
一方、抽出処理部41は、抽出した乗客が第1検出領域R1又は第2検出領域R2内に留まっている場合(図5(B)参照)や、抽出した乗客が第1検出領域R1又は第2検出領域R2を横切った場合(図5(C)参照)、その乗客の動作を、乗客が搭乗の意思を示していない動作(即ち、乗りかご10の方へ向かっていない動作。以下、「非搭乗動作」と称す)として抽出する。この様な乗客の動作に対しては、ドア1を停止又は反転戸開させる必要がない。
次に、制御処理部43が、抽出処理部41が抽出した乗客の動作が、「搭乗動作」及び「非搭乗動作」の何れであるかを判断する(図4のステップS12)。そして、制御処理部43は、ステップS12にて「搭乗動作」と判断したとき、後述する第1開閉制御処理(図4のステップS13。図6参照)を実行する。ステップS13の実行後、制御処理部43は、戸閉が完了したか否かを判断する(図4のステップS17)。
制御処理部43は、ステップS12にて「非搭乗動作」と判断したとき、戸閉を継続しつつ、光学センサ32から第2検知信号S2を受信したか否かを判断する(図4のステップS14)。そして、制御処理部43は、ステップS14にて「受信した(Yes)」と判断したとき、後述する第2開閉制御処理(図4のステップS15。図7参照)を実行する。ステップS15の実行後、制御処理部43は、ステップS17へ移行して、戸閉が完了したか否かを判断する。
制御処理部43は、ステップS14にて「受信していない(No)」と判断したとき、戸閉を継続しつつ、セーフティシュー31から第1検知信号S1を受信したか否かを判断する(図4のステップS16)。そして、制御処理部43は、ステップS16にて「受信した(Yes)」と判断したとき、第2開閉制御処理(図4のステップS15。図7参照)を実行する。このとき、制御処理部43は、第2開閉制御処理とは異なる制御処理を実行してもよい。一方、制御処理部43は、ステップS16にて「受信していない(No)」と判断したとき、戸閉を継続しつつ、ステップS17へ移行して、戸閉が完了したか否かを判断する。
制御処理部43は、ステップS17にて「戸閉が完了した(Yes)」と判断したとき、戸閉の制御を終了する。一方、ステップS17にて「戸閉が完了していない(No)」と制御処理部43が判断したとき、ステップS11〜S17の処理が、ステップS17にて「戸閉が完了した(Yes)」と判断されるまで繰り返し実行される。
本実施形態では、上述の通り、乗客を検出する手段として、セーフティシュー31、光学センサ32、及び撮像装置33が用いられており、それらの検出結果は、撮影画像S3、第2検知信号S2、第1検知信号S1の順(フローチャートの順)で優先して、ドア1の開閉制御に用いられる。例えば、ドア制御装置4は、これらの検出結果の何れかを用いてドア1の開閉制御(本実施形態では、第1開閉制御処理又は第2開閉制御処理)を実行している場合には、他の検出結果が入力されたとしてもそれを無視する。尚、優先順は、これに限らず、適宜変更することができる。
<第1開閉制御処理>
本実施形態では、抽出処理部41は、一連の撮像フレームを処理する過程で、乗客を抽出すると共に、当該乗客が第1検出領域R1から第2検出領域R2へ移動するために要したインターバルタイムT(特許請求の範囲に記載の「移動時間」に相当)を算出する。具体的には、抽出処理部41は、第1検出領域R1から乗客を抽出したときの撮像フレームF1に対応する時間t1と、第2検出領域R2から乗客を抽出したときの撮像フレームF2に対応する時間t2と、を用いて、インターバルタイムTを、T=t2−t1によって求める。そして、図4のステップS12にて「搭乗動作」と判断されたとき、抽出処理部41が算出したインターバルタイムTを用いて、第1開閉制御処理が実行される。
図6は、第1開閉制御処理の一例を示したフローチャートである。第1開閉制御処理が開始されると、ドア制御装置4において先ず、取得処理部42が、ドア1の開閉方向における当該ドア1の位置を取得する(図6のステップS21)。本実施形態では、取得処理部42は、ドア1の開閉方向における戸当り端縁11の位置を取得する。尚、取得処理部42は、駆動装置2が備えるモータの回転量に基づいてドア1の位置を取得してもよいし、検知センサ等を用いてドア1の位置を取得してもよい。
そして、制御処理部43は、抽出処理部41が抽出した乗客の動作(ここでは、インターバルタイムT)と、取得処理部42が取得したドア1の位置と、に基づき、ドア1の開閉を制御する。具体的には、以下の通りである。
先ず、制御処理部43は、インターバルタイムTを、第1閾値T0a及び第2閾値T0b(T0a>T0b)と比較する(図6のステップS22)。ここで、第1閾値T0aは、それより大きい値であれば乗客は歩いていると判断できる時間である。また、第2閾値T0bは、それより小さい値であれば第1検出領域R1と第2検出領域R2との境界B(図5(A)参照)に近い位置から乗客が歩いて第2検出領域R2に移動したと判断できる時間である。
よって、インターバルタイムTに応じて、乗客の搭乗動作を次の様に判断することができる。即ち、インターバルタイムTが「T0a>T>T0b」を満たす場合、乗客の搭乗動作は、第1検出領域R1から走って乗りかご10へ向かう「走行動作」である、と判断することができる。インターバルタイムTが「T≧T0a」を満たす場合、乗客の搭乗動作は、第1検出領域R1から歩いて乗りかご10へ向かう「歩行動作」である、と判断することができる。インターバルタイムTが「T≦T0b」を満たす場合、乗客の搭乗動作は、境界Bに近い位置から歩いて乗りかご10へ向かう「歩行動作」であると、判断することができる。
制御処理部43は、ステップS22にて「T≧T0a(歩行動作)」又は「T≦T0b(歩行動作)」と判断したとき、取得処理部42が取得したドア1の位置に基づき、ドア1の戸閉状態を判断する(図6のステップS23)。具体的には、制御処理部43は、3つのゾーンZ1〜Z3(図2参照)の何れのゾーン内にドア1の戸当り端縁11が位置しているかを判断する。
ここで、ゾーンZ1〜Z3は、ドア1の戸当り端縁11が開閉方向においてどの位置にあるのかを判断する際に、判断基準として用いられるものである。具体的には、左右のドア1に対応させて、乗降口10aを、仮想中心線Cの左側及び右側のそれぞれにおいて、仮想的に3区画することにより、仮想中心線Cに近い方から順にゾーンZ1〜Z3が設定されている。尚、ドア1が片開きの場合、乗降口10aを構成するフレーム12のうち、戸閉が完了したときにドア1の戸当り端縁11が当接する箇所を基準として、乗降口10aを仮想的に3区画することにより、ゾーンZ1〜Z3を設定することができる。又、判断基準となるゾーンは、3つに限らず、2つであってもよいし、4つ以上であってもよい。
一例として、ゾーンZ1〜Z3を次の様に設定することができる。ゾーンZ1は、完全に戸閉された状態から乗降口10aの約50%が開かれる迄の間に戸当り端縁11が移動する領域である。ゾーンZ2は、乗降口10aの約50%が開かれた状態から更に約75%が開かれる迄の間に戸当り端縁11が移動する領域である。ゾーンZ3は、乗降口10aの約75%が開かれた状態から乗降口10aが全開となる迄の間に戸当り端縁11が移動する領域である。尚、ゾーンの設定は、乗降口10aの幅等に応じてどのような制御を行うかを考慮して適宜変更することができる。
そして、制御処理部43は、ステップS23での判断結果に応じて、ドア1の動作(戸開、戸閉、停止等)を下掲の動作パターンPa1で制御する。具体的には、制御処理部43は、ステップS23にて「ゾーンZ1」と判断したとき、動作パターンPa1−1でドア1の動作を制御する(図6のステップS24)。制御処理部43は、ステップS23にて「ゾーンZ2」又は「ゾーンZ3」と判断したとき、動作パターンPa1−2でドア1の動作を制御する(図6のステップS25)。
[動作パターンPa1]
動作パターンPa1−1:
ドア1を、ゾーンZ1とゾーンZ2との境界位置Bp1に戸当り端縁11が到達するまで反転戸開させて、その位置で一旦停止させる。
動作パターンPa1−2:
ドア1を、反転戸開させずに一旦停止させる。
尚、上記動作パターンPa1は、一例であり、適宜変更することができる。例えば、動作パターンPa1−1では、ドア1を反転戸開させて停止させる位置を、境界位置Bp1に限らず、他の位置に適宜変更することができる。又、上記動作パターンPa1−2では、ドア1を反転戸開させてもよい。更に、「ゾーンZ2」と「ゾーンZ3」とで、動作パターンを異ならせてもよい。
乗客の搭乗動作が「歩行動作」である場合、乗客は、周囲に注意を払うことができるため、戸開量D(本実施形態では、戸当り端縁11A及び11Bが互いに離間した距離)が比較的小さい場合でも、ドア1に接触せずに安全に乗りかご10内へ移動することができる。従って、乗客の搭乗動作が「歩行動作」である場合に実行される上記動作パターンPa1では、ドア1を反転戸開させるときの反転移動量(本実施形態では、移動量がゼロの場合も含まれる)が小さく設定されている。
よって、戸閉中に乗客が検知されてドア1の開閉が制御された場合でも、戸閉を完了させる迄のドア1の移動量を小さくすることができる。その結果、戸閉が完了する迄の時間が短くなり、エレベータの運行効率を向上させることが可能になる。尚、ステップS22にて「T≧T0a(歩行動作)」と判断された場合と「T≦T0b(歩行動作)」と判断された場合とで、ドア1に対して異なる開閉制御が実行されてもよい。ただし、これらの判断では乗客の動作が何れも同じ「歩行動作」であると判断されるため、ドア1を同じ動作で制御することが、制御を簡略化する上で好ましい。
制御処理部43は、ステップS22にて「T0a>T>T0b(走行動作)」と判断したとき、ステップS23と同様、取得処理部42が取得したドア1の位置に基づき、ドア1の戸閉状態を判断する(図6のステップS26)。
そして、制御処理部43は、ステップS26での判断結果に応じて、ドア1の動作(戸開、戸閉、停止等)を下掲の動作パターンPa2で制御する。具体的には、制御処理部43は、ステップS26にて「ゾーンZ1」と判断したとき、動作パターンPa2−1でドア1の動作を制御する(図6のステップS27)。制御処理部43は、ステップS26にて「ゾーンZ2」と判断したとき、動作パターンPa2−2でドア1の動作を制御する(図6のステップS28)。制御処理部43は、ステップS26にて「ゾーンZ3」と判断したとき、動作パターンPa2−3でドア1の動作を制御する(図6のステップS29)。
[動作パターンPa2]
動作パターンPa2−1:
ドア1を、ゾーンZ2の中間位置(例えば、乗降口10aの約63%が開かれた位置)に戸当り端縁11が到達するまで反転戸開させて、その位置で一旦停止させる。
動作パターンPa2−2:
ドア1を、ゾーンZ3の中間位置(例えば、乗降口10aの約87%が開かれた位置)に戸当り端縁11が到達するまで反転戸開させて、その位置で一旦停止させる。
動作パターンPa2−3:
ドア1を、戸当り端縁11が全開位置に到達するまで移動させる。
尚、上記動作パターンPa2は、一例であり、適宜変更することができる。例えば、ドア1を反転戸開させて停止させる位置を、上記中間位置や全開位置に限らず、他の位置に適宜変更することができる。
乗客の搭乗動作が「走行動作」である場合、乗客は、周囲に注意を払うことが難しくなるため、戸開量Dが小さいと、搭乗時に乗客がドア1に接触してしまう虞がある。従って、乗客の搭乗動作が「走行動作」である場合に実行される上記動作パターンPa2では、ドア1を反転戸開させるときの反転移動量(本実施形態では、移動量がゼロの場合も含まれる)が大きく設定されている。具体的には、「走行動作」のときの反転移動量が、「歩行動作」のときの反転移動量より大きく設定されている。
よって、戸閉中に乗客が走って乗りかご10に搭乗しようとした場合でも、当該乗客を安全に搭乗させることができる。又、動作パターンPa2−1及びPa2−2では、ドア1を反転戸開させはするが全開にはしないので、エレベータの運行効率の向上が妨げられることはない。
この様に、本実施形態の制御システムによれば、乗客の動作に応じてドア1の動作を変化させることができるので、乗客の安全性に配慮しつつ、エレベータの運行効率を向上させることができる。従って、エレベータにおいて、運行効率の向上と乗客の安全な乗降との両立を実現することができる。
又、本実施形態の制御システムでは、乗客の動作が「非搭乗動作」であると判断された場合(図4のステップS12)、ドア1を停止又は反転戸開させることなく戸閉が継続される。従って、乗客に搭乗の意思がないにも拘わらず、乗客自体の検知を以てドア1を停止又は反転戸開させてしまうといった不要な制御を少なくすることでき、その結果として、運行効率を向上させることができる。
<第2開閉制御処理>
図7は、第2開閉制御処理の一例を示したフローチャートである。第2開閉制御処理が開始されると、ドア制御装置4において先ず、取得処理部42が、ドア1の開閉方向における当該ドア1の位置を取得する(図7のステップS31)。尚、ステップS31で実行される具体的な処理は、上述したステップS21(図6)と同様であるので、説明を省略する。
そして、制御処理部43は、取得処理部42が取得したドア1の位置に基づき、ドア1の開閉を制御する。具体的には、以下の通りである。
先ず、制御処理部43は、取得処理部42が取得したドア1の位置に基づき、ドア1の戸閉状態を判断する(図7のステップS32)。具体的には、制御処理部43は、3つのゾーンZ1〜Z3(図2参照)の何れのゾーン内にドア1の戸当り端縁11が位置しているかを判断する。
そして、制御処理部43は、ステップS32での判断結果に応じて、ドア1の動作(戸開、戸閉、停止等)を下掲の動作パターンPb1で制御する。具体的には、制御処理部43は、ステップS32にて「ゾーンZ1」と判断したとき、動作パターンPb1−1でドア1の動作を制御する(図7のステップS33)。制御処理部43は、ステップS32にて「ゾーンZ2」と判断したとき、動作パターンPb1−2でドア1の動作を制御する(図7のステップS34)。制御処理部43は、ステップS32にて「ゾーンZ3」と判断したとき、動作パターンPb1−3でドア1の動作を制御する(図7のステップS35)。
[動作パターンPb1]
動作パターンPb1−1:
ドア1を、ゾーンZ1とゾーンZ2との境界位置Bp1に戸当り端縁11が到達するまで反転戸開させて、その位置で一旦停止させる。
動作パターンPb1−2:
ドア1を、ゾーンZ2とゾーンZ3との境界位置Bp2に戸当り端縁11が到達するまで反転戸開させて、その位置で一旦停止させる。
動作パターンPb1−3:
ドア1を、反転戸開させずに一旦停止させる。
尚、上記動作パターンPb1は、一例であり、適宜変更することができる。例えば、動作パターンPb1−1及びPb1−2では、ドア1を反転戸開させて停止させる位置を、境界位置に限らず、他の位置に適宜変更することができる。又、上記動作パターンPb1−3では、ドア1を反転戸開させてもよい。
制御処理部43が第1検知信号S1又は第2検知信号S2を受信した場合には、乗客は、まさに乗降口10aを通過しようとしているところである。このため、乗客にとっては、乗りかご10への搭乗が可能となる戸開量Dがあれば十分であり、従って、上記動作パターンPb1では、ドア1を反転戸開させるときの反転移動量が小さく設定されている。
よって、戸閉中にセーフティシュー31又は光学センサ32で乗客が検知されてドア1の開閉が制御された場合でも、戸閉を完了させる迄のドア1の移動量を小さくすることができる。その結果、戸閉が完了する迄の時間が短くなり、エレベータの運行効率を向上させることが可能になる。
[2]第2実施形態
上述した第1実施形態において、抽出処理部41は、一連の撮像フレームを処理する過程で、インターバルタイムTを算出することに代えて、抽出した乗客の動作に基づいて当該乗客の移動速度Vを算出してもよい。具体的には、抽出処理部41は、乗客が第1検出領域R1から第2検出領域R2へ移動するときの移動速度Vを算出する。一例として、抽出処理部41は、第1検出領域R1から乗客を抽出したときの撮像フレームF1に対応する時間t1と、撮像フレームF1での乗客の座標p1と、第2検出領域R2から乗客を抽出したときの撮像フレームF2に対応する時間t2と、当該撮像フレームF2での乗客の座標p2と、を用いて、移動速度Vを、V=(座標p1及びp2間の直線距離)/(t2−t1)によって求められる。そして、図4のステップS12にて「搭乗動作」と判断されたとき、抽出処理部41が算出した移動速度Vを用いて、第1開閉制御処理が実行されてもよい。
図8は、第2実施形態での第1開閉制御処理の一例を示したフローチャートである。第1開閉制御処理が開始されると、ドア制御装置4において先ず、取得処理部42が、ドア1の開閉方向における当該ドア1の位置を取得する(取得処理。図8のステップS41)。尚、ステップS41で実行される具体的な処理は、上述したステップS21(図6)と同様であるので、説明を省略する。
そして、制御処理部43は、抽出処理部41が抽出した乗客の動作(ここでは、移動速度V)と、取得処理部42が取得したドア1の位置と、に基づき、ドア1の開閉を制御する。具体的には、以下の通りである。
先ず、制御処理部43は、移動速度Vを、第3閾値V0と比較する(図8のステップS42)。ここで、第3閾値V0は、それより小さい値であれば乗客は歩いていると判断できる時間である。
よって、移動速度Vに応じて、乗客の搭乗動作を次の様に判断することができる。即ち、移動速度Vが「V>V0」を満たす場合、乗客の搭乗動作は、第1検出領域R1から走って乗りかご10へ向かう「走行動作」である、と判断することができる。移動速度Vが「V≦V0」を満たす場合、乗客の搭乗動作は、第1検出領域R1から歩いて乗りかご10へ向かう「歩行動作」である、判断することができる。
制御処理部43は、ステップS42にて「V≦V0(歩行動作)」と判断したとき、取得処理部42が取得したドア1の位置に基づき、ドア1の戸閉状態を判断する(図8のステップS43)。具体的には、制御処理部43は、3つのゾーンZ1〜Z3(図2参照)の何れのゾーン内にドア1の戸当り端縁11が位置しているかを判断する。尚、ゾーンの詳細については、第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。
そして、制御処理部43は、ステップS43での判断結果に応じて、ドア1の動作(戸開、戸閉、停止等)を動作パターンPa1で制御する(図8のステップS44及びS45)。尚、動作パターンPa1の詳細、及びステップS43での判断結果に応じた動作パターンPa1の選択については、第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。
乗客の搭乗動作が「歩行動作」である場合、乗客は、周囲に注意を払うことができるため、戸開量Dが比較的小さい場合でも、ドア1に接触せずに安全に乗りかご10内へ移動することができる。そして、この場合にドア1の動作を動作パターンPa1で制御することにより、第1実施形態と同様、戸閉が完了する迄の時間が短くなり、エレベータの運行効率を向上させることが可能になる。
制御処理部43は、ステップS42にて「V>V0(走行動作)」と判断したとき、ステップS43と同様、取得処理部42が取得したドア1の位置に基づき、ドア1の戸閉状態を判断する(図6のステップS46)。
そして、制御処理部43は、ステップS46での判断結果に応じて、ドア1の動作(戸開、戸閉、停止等)を動作パターンPa2で制御する(図8のステップS47〜S49)。尚、動作パターンPa2の詳細、及びステップS46での判断結果に応じた動作パターンPa2の選択については、第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。
乗客の搭乗動作が「走行動作」である場合、乗客は、周囲に注意を払うことが難しくなるため、戸開量Dが小さいと、搭乗時に乗客がドア1に接触してしまう虞がある。従って、この場合にドア1の動作を動作パターンPa2で制御することにより、第1実施形態と同様、戸閉中に乗客が走って乗りかご10に搭乗しようとした場合でも、当該乗客を安全に搭乗させることができる。又、動作パターンPa2−1及びPa2−2では、ドア1を反転戸開させはするが全開にはしないので、エレベータの運行効率の向上が妨げられることはない。
この様に、第2実施形態の制御システムによれば、第1実施形態と同様、乗客の動作に応じてドア1の動作を変化させることができるので、乗客の安全性に配慮しつつ、エレベータの運行効率を向上させることができる。従って、エレベータにおいて、運行効率の向上と乗客の安全な乗降とを両立させることができる。
[3]第3実施形態
図9は、第3実施形態に係る制御システムが適用されたエレベータを示す概念図である。図9に示される様に、上述した第1実施形態において、撮像装置33による撮像領域の全体又は一部(少なくともドア1近傍の領域)を第1検出領域R1とし、光学センサ32による検出領域を第2検出領域R2とした上で、撮影画像S3を用いた乗客の検出と、光学センサ32による乗客の検出と、を組み合わせて、第1検出領域R1から第2検出領域R2へ向かう動作(搭乗動作)を抽出してもよい。
本実施形態では、戸閉が開始されると、図4のステップS11において、抽出処理部41が、撮像装置33による撮影で得た撮影画像S3と、光学センサ32から出力される第2検知信号S2と、を用いて、乗客の動作を抽出する(抽出処理)。具体的には、抽出処理部41は、撮影画像S3を構成する撮像フレーム内の第1検出領域R1から乗客に相当する領域を抽出し、その後、所定時間内に第2検知信号S2を受信したとき、その乗客の動作を、第1検出領域R1から第2検出領域R2へ向かう動作(搭乗動作)として抽出する。この様な乗客の動作に対しては、ドア1を停止又は反転戸開させることが好ましい。
一方、抽出処理部41は、第1検出領域R1から乗客を抽出できた場合でも、その後、所定時間内に第2検知信号S2を受信しなかった場合(例えば、抽出した乗客が第1検出領域R1内に留まっている場合等)には、その乗客の動作を、非搭乗動作として抽出する。この様な乗客の動作に対しては、ドア1を停止又は反転戸開させる必要がない。
そして、制御処理部43は、図4のステップS12にて「搭乗動作」と判断したとき、後述する第1開閉制御処理(図10参照)を実行する。尚、図4における他の処理は、第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。
<第1開閉制御処理>
本実施形態では、抽出処理部41は、乗客の動作を抽出する過程で、当該乗客が第1検出領域R1から第2検出領域R2へ移動するために要したインターバルタイムT(特許請求の範囲に記載の「移動時間」に相当)を算出する。具体的には、抽出処理部41は、第1検出領域R1から乗客を抽出したときの時間t3と、第2検知信号S2を受信した時間t4と、を用いて、インターバルタイムTを、T=t4−t3によって求める。尚、抽出処理部41は、乗客を抽出してから第2検知信号S2を受信するまでの経過時間を計測し、その経過時間をインターバルタイムTとして用いてもよい。そして、図4のステップS12にて「搭乗動作」と判断されたとき、抽出処理部41が算出したインターバルタイムTを用いて、第1開閉制御処理が実行される。
図10は、第3実施形態での第1開閉制御処理の一例を示したフローチャートである。本実施形態での第1開閉制御処理は、以下の点で、第1実施形態での第1開閉制御処理と異なる。尚、他の処理については、第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。
第3実施形態では、ステップS62(図6のステップS22に相当)において、インターバルタイムTと比較される第2閾値T0bは、それより小さい値であれば乗降口10a近傍の位置から歩いて第2検出領域R2に移動したと判断できる時間である。尚、第1閾値T0aは、第1実施形態と同様、それより大きい値であれば乗客は歩いていると判断できる時間である。
よって、第1実施形態と同様、インターバルタイムTに応じて、乗客の搭乗動作を次の様に判断することができる。即ち、インターバルタイムTが「T0a>T>T0b」を満たす場合、乗客の搭乗動作は、第1検出領域R1から走って乗りかご10へ向かう「走行動作」である、と判断することができる。インターバルタイムTが「T≧T0a」を満たす場合、乗客の搭乗動作は、第1検出領域R1から歩いて乗りかご10へ向かう「歩行動作」である、判断することができる。インターバルタイムTが「T≦T0b」を満たす場合、乗客の搭乗動作は、乗降口10a近傍の位置から歩いて乗りかご10へ向かう「歩行動作」であると、判断することができる。
更に第3実施形態では、制御処理部43は、ステップS62にて「T≧T0a(歩行動作)」又は「T≦T0b(歩行動作)」と判断したとき、ドア1の戸閉状態に応じて、ドア1の動作(戸開、戸閉、停止等)を下掲の動作パターンPa3で制御する。具体的には、制御処理部43は、ステップS63にて「ゾーンZ1」と判断したとき、動作パターンPa3−1でドア1の動作を制御する(図10のステップS67)。制御処理部43は、ステップS63にて「ゾーンZ2」と判断したとき、動作パターンPa3−2でドア1の動作を制御する(図10のステップS68)。制御処理部43は、ステップS63にて「ゾーンZ3」と判断したとき、動作パターンPa3−3でドア1の動作を制御する(図10のステップS69)。
[動作パターンPa3]
動作パターンPa3−1:
ドア1を、ゾーンZ1とゾーンZ2との境界位置Bp1に戸当り端縁11が到達するまで反転戸開させて、その位置で一旦停止させる。
動作パターンPa3−2:
ドア1を、ゾーンZ2とゾーンZ3との境界位置Bp2に戸当り端縁11が到達するまで反転戸開させて、その位置で一旦停止させる。
動作パターンPa3−3:
ドア1を、反転戸開させずに一旦停止させる。
尚、上記動作パターンPa3は、一例であり、適宜変更することができる。例えば、動作パターンPa3−1及びPa3−2では、ドア1を反転戸開させて停止させる位置を、境界位置に限らず、他の位置に適宜変更することができる。又、上記動作パターンPa3−3では、ドア1を反転戸開させてもよい。更に、本実施形態の動作パターンPa3は、第1実施形態で説明した動作パターンPb1と同じであるが、互いに異なるものであってもよい。
この様な第3実施形態の制御システムにおいても、第1実施形態と同様、乗客の動作に応じてドア1の動作を変化させることができるので、乗客の安全性に配慮しつつ、エレベータの運行効率を向上させることができる。従って、エレベータにおいて、運行効率の向上と乗客の安全な乗降とを両立させることができる。
尚、第3実施形態においても、抽出処理部41は、乗客の動作を検出する過程で、インターバルタイムTを算出することに代えて、抽出した乗客の動作に基づいて当該乗客の移動速度Vを算出してもよい。そして、制御処理部43は、抽出処理部41が抽出した乗客の動作(ここでは、移動速度V)と、取得処理部42が取得したドア1の位置と、に基づき、ドア1の開閉を制御してもよい。
[4]他の実施形態
上記第1〜第3実施形態において、図4のステップS12にて「搭乗動作」と判断されたとき、インターバルタイムTや移動速度Vを用いずに、取得処理部42が取得したドア1の位置だけに基づいてドア1の開閉(主に、停止及び反転戸開)を制御してもよい。
又、上記第1及び第3実施形態において、図6のステップS22や図10のステップS62では、制御処理部43は、インターバルタイムTを第1閾値T0aとだけ比較し、その比較の結果を用いてドア1の開閉を制御してもよい。
上記第1〜第3実施形態において、乗客の動作を検出するために、撮像装置33に代えて、複数本のビームを出射する反射型の光学センサが用いられてもよい。尚、検出装置3には、撮像装置33や反射型の光学センサに限らず、乗客の動作を検出することが可能な種々のセンサが含まれていてもよい。
更に、上記第1〜第3実施形態において、乗客の動作を検出することなく、乗客自体が何らかの手段で検出されたときのドア1の戸閉状態(戸当り端縁11が位置するゾーン)に応じて、ドア1の開閉(主に停止及び反転戸開)が制御されてもよい。即ち、制御システムは、第2開閉制御処理は実行するが、第1開閉制御処理を実行しないものであってもよい。
上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。更に、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1、5 ドア
2 駆動装置
3 検出装置
4 ドア制御装置
10 乗りかご
10a 乗降口
11 戸当り端縁
12 フレーム
31 セーフティシュー
32 光学センサ
33 撮像装置
41 抽出処理部
42 取得処理部
43 制御処理部
321 投光部
322 受光部
B 境界
Bp1、Bp2 境界位置
C 仮想中心線
D 戸開量
F1、F2 撮像フレーム
H 乗場
Pa1、Pa2、Pa3 動作パターン
Pb1 動作パターン
p1、p2 座標
R1 第1検出領域
R2 第2検出領域
S1 第1検知信号
S2 第2検知信号
S3 撮影画像
T インターバルタイム
T0a 第1閾値
T0b 第2閾値
t1、t2、t3、t4 時間
V 移動速度
V0 第3閾値
Z1、Z2、Z3 ゾーン

Claims (5)

  1. エレベータの乗場の乗客を検出する検出装置と、
    前記検出装置の検出結果を用いて、前記エレベータのドアの開閉を制御するドア制御装置と、
    を備え、
    前記ドア制御装置は、
    前記検出結果から乗客の動作を抽出する抽出処理部と、
    前記ドアの開閉方向における当該ドアの位置を取得する取得処理部と、
    前記抽出処理部が抽出した前記乗客の動作と、前記取得処理部が取得した前記ドアの位置と、に基づき、当該ドアの開閉を制御する制御処理部と、
    を含む、エレベータの制御システム。
  2. 前記検出装置は、前記乗場での検出領域として、第1検出領域と、当該第1検出領域よりも前記ドアに近い第2検出領域と、を有し、
    前記ドアを閉じる途中で、前記抽出処理部が、前記乗客の動作として、前記第1検出領域から前記第2検出領域へ向かう動作を抽出したとき、前記制御処理部は、前記取得処理部が取得した前記ドアの位置に応じて、前記ドアを停止又は反転戸開させる、請求項1に記載のエレベータの制御システム。
  3. 前記抽出処理部は、前記検出結果から、前記乗客の動作を抽出すると共に当該乗客が前記第1検出領域から前記第2検出領域へ移動するために要した移動時間を算出し、
    前記制御処理部は、前記抽出処理部が算出した前記移動時間が第1閾値より小さいとき、当該移動時間が前記第1閾値より大きいときよりも、前記ドアを反転戸開させるときの反転移動量を大きくする、請求項2に記載のエレベータの制御システム。
  4. 前記制御処理部は、前記抽出処理部が算出した前記移動時間が、前記第1閾値より小さい第2閾値よりも更に小さいとき、当該移動時間が前記第1閾値より大きいときと同じ動作を前記ドアに実行させる、請求項3に記載のエレベータの制御システム。
  5. 前記抽出処理部は、抽出した前記乗客の動作に基づいて当該乗客の移動速度を算出し、
    前記制御処理部は、前記抽出処理部が算出した前記移動速度が第3閾値より大きいとき、当該移動速度が前記第3閾値より小さいときよりも、前記ドアを反転戸開させるときの反転移動量を大きくする、請求項2に記載のエレベータの制御システム。
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