JP2018197021A - ドアミラー - Google Patents
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Description
これによれば、ミラーハウジング内を加熱することにより、ハーフミラーに付着した水滴を蒸発させたり曇りを除去したりできる。また、カメラのレンズが曇ってしまうことも防止できる。
また、夜間の視認性を高めるべく高感度のカメラを用いると、逆光等の際に撮像が白くぼやける等不鮮明になる可能性があった。
また、カメラを高感度化した場合であっても逆光時等に撮像が不鮮明になってしまうことを抑制できるドアミラーを提供するものである。
また、カットフィルターによって、カメラユニットに入射される光量を減少できる。このため、カメラユニットを高感度化した場合であっても逆光時等に撮像が不鮮明になってしまうことを抑制できる。
また、カットフィルターによって、カメラユニットに入射される光量を減少できる。このため、カメラユニットを高感度化した場合であっても逆光時等に撮像が不鮮明になってしまうことを抑制できる。
(ドアミラー)
図1は、ドアミラー1を車両100の進行方向前方からみた分解斜視図である。図2は、ドアミラー1を構成するカットフィルター9を取り外した状態を、車両100の進行方向後方からみた斜視図である。
なお、図1、図2では、ドアミラー1は、運転席側、つまり、進行方向を向いて車体101の右側部に設けられたドアミラーを示しているものとする。また、以下の実施形態では、進行方向の前後を単に前後方向、進行方向を向いて車幅方向の右側を単に右側、左側を単に左側、重力方向上下方向を単に上下方向などと称して説明する。
なお、ドアミラー1は、車体101の右側部及び左側部に設けられているが、2つのドアミラー1は、車幅方向中央を中心に線対称に構成されており、基本的な構成は同一である。このため、以下の説明では、運転席側のドアミラー1のみについて説明し、助手席側のドアミラー1の説明については省略する。
ミラーハウジング2は、樹脂等により形成されたものである。ミラーハウジング2は、車体101から右方に向かって突出する支持部3と、支持部3の先端に一体成形されたハウジング本体4と、により構成されている。支持部3は、略四角筒状に形成されている。ハウジング本体4は、後方に向けて開口部5を有する略バスタブ状に形成されている。
すなわち、嵌合部7は、上下方向で対向し、左右方向に延びる上辺7a及び下辺7bと、上辺7a及び下辺7bの車体101側(左側)端同士に跨る内側辺7cと、上辺7a及び下辺7bの車体101とは反対側(右側)端同士に跨る外側辺7dと、が連続形成されてなる。
外側辺7dは、上下方向の略中央が最も右方に突出するように屈曲形成されている。
このように形成された嵌合部7に、リム部(枠体)6が嵌め込まれている。リム部6は、嵌合部7の形状に対応するように額縁状に形成されている。また、リム部6は、嵌合部7の開口部5の内側面から嵌合部7の先端を介して外側面に折り返すように、断面略V字状に形成されている。すなわち、リム部6は、嵌合部7の内面に嵌る内側壁6aと、内側壁6aの後端から折り返して嵌合部7の外面に嵌る外側壁6bと、が連続形成されたものである。
ここで、図3、図4に示すように、リム部6の外側壁6bは、ハウジング本体4の嵌合部7に嵌め込んだ状態で、開口部5の先端に当接しないように形成されている。すなわち、ハウジング本体4の嵌合部7に、リム部6を嵌め込んだ状態では、ハウジング本体4の開口部5の先端とリム部6の外側壁6bとの間に隙間Sが形成される。換言すれば、リム部6は、ハウジング本体4の嵌合部7に嵌め込まれているので、ミラーハウジング2には、ハウジング本体4の外表面とリム部6の外側壁6bとの間で、且つリム部6の全周に、溝部8が形成されている。
図1に戻り、リム部6の内側壁6aに、カットフィルター9が嵌め込まれている。カットフィルター9は、外形がリム部6の内側壁6aに対応するように形成された板状のものである。
同図に詳示するように、カットフィルター9は、ガラス板11と、このガラス板11の背面(ハウジング本体4側の面)11aに所定波長域の光を減衰させると共に、光を反射可能なフィルター膜12が設けられたものである。なお、カットフィルター9は、所定波長域の光を減衰させると共に、光を反射可能に構成されていればよい。例えば、カットフィルター9としては、ハーフミラー、エレクトロクロミックフィルター、偏光板、NDフィルター及び低反射処理ガラス等が挙げられる。
なお、カットフィルター9の表面11bに親水性処理を施す代わりに撥水性処理を施してもよい。この場合、カットフィルター9の表面11bには、親水膜13に代わって撥水膜(不図示)が形成される。
図1に戻り、カットフィルター9の背面11aに、ヒーター17が貼付されている。ヒーター17は、カットフィルター9の背面11aの全体を覆うように形成されている。そして、ヒーター17には、カメラユニット30を構成するカメラ31,32(メインカメラ31、サブカメラ32)に対応する箇所に、開口部18が形成されている。
同図に詳示するように、ヒーター17は、基材19を有している。基材19は、例えばPET(PET;Polyethyleneterephthalate)等により形成される。基材19の一面19aには、所定のパターン21が形成された発熱体22が接着剤Jを介して貼付されている。パターン21は、例えばアルミニウム合金等からなり、発熱体22の全体に形成されている。発熱体22は、例えば、カーボンにより形成されている。
このような構成のもと、ヒーター17は、カバーフィルム27側に、例えばアクリル系の接着剤J2が塗布されてカットフィルター9の背面9a(図1、図5参照)に貼付される。端子25は、ミラーハウジング2内に収納されている制御部28(図1参照)に電気的に接続されている。この制御部28は、ドアミラーシステム40(図7参照)の一部を構成しており、端子25に印加する電圧を制御すると共に、カメラユニット30によって撮像された画像の処理を行う。
図1、図2に戻り、ミラーハウジング2内に収納されるカメラユニット30は、メインカメラ31とサブカメラ32の2つのカメラ31,32により構成されている。2つのカメラ31,32は、何れも後方にレンズ31a,32aを向けて配置されている。換言すれば、2つのカメラ31,32は、中心軸31p,32pがカットフィルター9(ヒーター17)の面方向に対して略直交するように配置されている。
メインカメラ31は、ヒーター17の開口部18、カットフィルター9、及びミラーハウジング2の開口部5を介し、車体101の側部後方を撮像する。一方、サブカメラ32は、ヒーター17の開口部18を介し、カットフィルター9の表面9bの曇りやこの表面9bに付着した水滴をセンシングする役割を有している。
ここで、同図に示すように、各カメラ31,32とヒーター17との間の距離Lは、
1mm≦L≦10mm ・・・(1)
を満たすように設定されている。
さらに、距離Lは、
2mm≦L≦5mm ・・・(2)
を満たすように設定されていることが望ましい。なお、このことについては、後述するドアミラーシステム40の動作の説明中で詳述する。
図8は、ドアミラーシステム40を示すブロック図である。
同図に示すように、上述したカメラユニット30は、ドアミラーシステム40の一部を構成している。ドアミラーシステム40は、ヒーター17、制御部28、カメラユニット30の他にも、車体101の車室内に設けられたモニタ41を備えている。モニタ41は、車室内の運転者が視認し易い任意の箇所に配置されている。これらカメラユニット30及びモニタ41は、制御部28に接続されている。
次に、ドアミラーシステム40の動作について説明する。
まず、晴天時、及びカットフィルター9や各カメラ31,32のレンズ31a,32aが曇らない場合について説明する。
図8に示すように、カメラユニット30によって撮像された画像は、信号として制御部28に出力される。さらに、制御部28は、カメラユニット30から受信した信号を処理し、この処理した信号をモニタ41に出力する。モニタ41は、制御部28から受信した信号に基づいて、所定の画像を映し出す。運転者は、モニタ41に映し出される画像を視認することにより、車体101の側部後方の状況を確認できる。
図9は、雨天等時のドアミラーシステム40のフローチャートである。
図8、図9に示すように、制御部28は、雨天等時によって、カットフィルター9に雨滴や雪が付着したりカットフィルター9やサブカメラ32のレンズ32aが曇ったりすることを(ステップST11)、サブカメラ32によって検知したか否かを判断する(ステップST12)。
ここで、メインカメラ31は、サブカメラ32と同じ状況下に配置されていることから、メインカメラ31のレンズ31aの状態は、サブカメラ32のレンズ32aの状態と同視し得るものとしている。すなわち、メインカメラ31のレンズ31aが曇ったか否かの判断は、サブカメラ32のレンズ32aが曇ったか否かの判断により行っている。
一方、ステップST12の判断が「Yes」、つまり、カットフィルター9に雨滴や雪が付着したり、カットフィルター9やサブカメラ32のレンズ32aが曇ったりしたことをサブカメラ32によって検知した場合、制御部28は、ヒーター17の端子25に電圧を印加する。つまり、ヒーター17がONされる(ステップST13)。端子25に所定の電圧が印加されると、ハトメ23を介してパターン21に電圧が印加され、発熱体22が発熱する。これより、カットフィルター9が加熱される。
ステップST14の判断が「No」、つまり、制御部28によってメインカメラ31の撮像がまだ不鮮明であると判断された場合、ヒーター17はONされたままになる。また、再び、ステップST14の判断を行う。
一方、ステップST14の判断が「Yes」、つまり、制御部28によってメインカメラ31の撮像が鮮明になったと判断された場合、ヒーター17がOFFされてドアミラーシステム40の処理が完了する。
ところで、ドアミラー1のミラーハウジング2には、ハウジング本体4の外表面とリム部6の外側壁6bとの間で、且つリム部6の全周に、溝部8が形成されている。このため、例えば雨天の車両100の走行時にハウジング本体4に付着する雨滴がカットフィルター9側に回り込むことが無い。
図10は、雨天の車両100の走行時におけるミラーハウジング2の作用説明図である。
同図に示すように、ハウジング本体4の外表面に付着した雨滴dは、走行風Wを受けてハウジング本体4の外表面を後方に向かって伝っていく(矢印Y1)。
雨滴dが溝部8に到達すると、この溝部8によって雨滴dの後方への移動が阻害される。そして、雨滴dは、重力の影響を受けて溝部8に沿って下方へと伝っていく(矢印Y2)。この後、ハウジング本体4の下面まで伝った雨滴dは、重力の影響と走行風Wを受けて後方に向かって飛散する。このため、雨滴dが、ミラーハウジング2のリム部6を介してカットフィルター9へ回り込んでしまうことを防止できる。
同図に示すように、距離Lが式(1)を満たす範囲であればヒーター17によって各カメラ31,32のレンズ31a,32aを適度に加熱できることが確認できる。
さらに、図11より、距離Lが5mmを超えると、減衰率が殆ど変化しないことが確認できる。このため、距離Lを、式(2)を満たす範囲に設定することにより、ヒーター17と各カメラ31,32との間に水滴を止まらせることなく、さらに効率的に各カメラ31,32のレンズ31a,32aを加熱できる。また、式(2)を満たすように距離Lを設定することにより、ハウジング本体4の省スペース化を図ることができ、ドアミラー1を小型化できる。
同図に示すように、従来のドアミラーにおけるミラーと比較して、カットフィルター9の解凍率が短時間で上昇することが確認できる。
また、カットフィルター9の表面11bに、親水性処理に代わって撥水性処理を施すことにより、例えカットフィルター9に水滴が付着した場合であっても、この水滴が弾かれ、カットフィルター9に水滴が付着したままの状態になってしまうことを防止できる。このため、カットフィルター9の視界が狭まってしまうことを防止できる。
また、ミラーハウジング2には、ハウジング本体4の外表面とリム部6の外側壁6bとの間で、且つリム部6の全周に、溝部8が形成されている。このため、例えば雨天の車両100の走行時にハウジング本体4に付着する雨滴がカットフィルター9側に回り込むことを防止できる。よって、カットフィルター9の視界が狭まってしまうことをより確実に防止できる。
次に、図13、図14に基づいて、第2実施形態について説明する。
図13は、第2実施形態におけるドアミラーシステム240を示すブロック図である。なお、第2実施形態において、前述の第1実施形態と同一態様には、図13に同一符号を付して説明を省略する。
同図に示すように、第1実施形態と第2実施形態との相違点は、第1実施形態では、カメラユニット30として、2つのカメラ31,32(メインカメラ31、サブカメラ32)を用いていたのに対し、第2実施形態では1つのカメラ230を用い、このカメラ230に、第1実施形態のメインカメラ31の役割とサブカメラ32の役割の2つの役割を持たせる点にある。すなわち、ドアミラーシステム240は、ヒーター17、制御部28、カメラ230、モニタ41を備えている。
次に、ドアミラーシステム240の動作について説明する。
ここで、晴天時、及びカットフィルター9やカメラ230のレンズ(本第2実施形態では不図示)が曇らない場合については、前述の第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。ここで、カメラ230は、中心軸がカットフィルター9(ヒーター17)の面方向に対して略直交するように配置されている点も、前述の第1実施形態の各カメラ31,32と同様である。
図14は、雨天等時のドアミラーシステム240のフローチャートである。
図13、図14に示すように、制御部28は、雨天等時によって、カットフィルター9に雨滴や雪が付着したりカットフィルター9やカメラ230のレンズが曇ったりすることを(ステップST21)、カメラ230によって検知したか否かを判断する(ステップST22)。
一方、ステップST22の判断が「Yes」、つまり、カットフィルター9に雨滴や雪が付着したり、カットフィルター9やカメラ230のレンズが曇ったりしたことをカメラ230によって検知した場合、制御部28は、ヒーター17をONする(ステップST23)。
ステップST24の判断が「No」、つまり、制御部28によってカメラ230の撮像がまだ不鮮明であると判断された場合、ヒーター17はONされたままになる。また、再び、ステップST24の判断を行う。
一方、ステップST24の判断が「Yes」、つまり、制御部28によってカメラ230の撮像が鮮明になったと判断された場合、ヒーター17がOFFされてドアミラーシステム240の処理が完了する。
例えば、ミラーハウジング2の形状は、上述のような支持部3と、ハウジング本体4と、により構成された形状に限られるものではなく、任意に変更可能である。
また、上述の実施形態では、各カメラ31,32,230は、中心軸31p,32pがカットフィルター9(ヒーター17)の面方向に対して略直交するように配置されている場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、各カメラ31,32,230は、中心軸31p,32pがカットフィルター9(ヒーター17)の面方向に対して交差するように配置されていればよい。
Claims (8)
- 車体の側部に設けられるミラーハウジングと、
前記ミラーハウジング内に収納され、前記車体の進行方向後方を撮像するカメラユニットと、
前記カメラユニットに入射される光量を減少するカットフィルターと、
前記カットフィルターの前記カメラユニット側の面に設けられ、前記カットフィルターを加熱可能なヒーターと、
を備え、
前記カメラユニットは、中心軸が前記カットフィルターの面方向と交差するように配置され、
前記カメラユニットと前記ヒーターは、隣接配置されている
ことを特徴とするドアミラー。 - 前記カメラユニットと前記ヒーターとの間の距離Lは、
1mm≦L≦10mm
を満たすように設定されている
ことを特徴とする請求項1に記載のドアミラー。 - 前記距離Lは、
2mm≦L≦5mm
を満たすように設定されている
ことを特徴とする請求項2に記載のドアミラー。 - 前記カットフィルターは、ハーフミラー、エレクトロクロミックフィルター、偏光板、NDフィルター及び低反射処理ガラスの少なくとも1つからなる
ことを特徴とする請求項1に記載のドアミラー。 - 前記カットフィルターには、前記車体の進行方向後方側の面に、親水性処理が施されている
ことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のドアミラー。 - 前記カットフィルターには、前記車体の進行方向後方側の面に、撥水性処理が施されている
ことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のドアミラー。 - 前記ミラーハウジングには、前記車体の進行方向後方に向けて開口部が形成されており、
前記ミラーハウジングの前記開口部の周縁に嵌め込まれると共に、前記カットフィルターが嵌め込まれる枠体を備え、
前記カットフィルター及び前記枠体によって、前記開口部が閉塞されている
ことを特徴とする請求項1〜請求項6の何れか1項に記載のドアミラー。 - 前記ミラーハウジングと前記枠体との間で、且つ前記枠体の全周に、溝部を形成した
ことを特徴とする請求項7に記載のドアミラー。
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