JP2018193462A - ミント香料の生葉感付与増強剤 - Google Patents
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Abstract
Description
ミントノートを有するフレーバーの製造に関しては、上記ミント精油及び合成香料に加え、各種炭化水素類、アルコール類、エステル類、アルデヒド類、ケトン類、アセタール類、フェノール類、ラクトン類、硫黄化合物類、窒素化合物類、酸類、天然香料類を用いて製造することが提案されている(特許文献1)。
また、フトモモ科植物から得られるティーツリー精油を配合することにより、清涼感の強さを増強する方法が知られている(特許文献3)。
例えば、ミント系香料にラカンカ抽出物を添加することにより、ミント風味自体を増強する方法(特許文献4)が提案されている。しかしながら、より自然なミント風味という点では未だ開発の余地があった。
また、ミント系香料に6,8,10−ウンデカトリエン−3−オン、3−メチル−2,4−ノナンジオン、4−エチルグアヤコールからなる群から選ばれる1種又は2種以上を添加してミント風味を増強する方法(特許文献6)などが提案されている。
その一方、ハーブに対する親近感を背景に、カクテル、チューハイ等の酒類、アイスク
リーム、チョコレートやケーキ等の菓子類、サラダ、茶・コーヒーなど種々の飲食品にハッカ属植物の生葉が使用される機会が増え、消費者のミント生葉特有の香味に対する嗜好が高まってきている。
すなわち本発明は、以下に示すとおりのものである。
(I):CxとCyは、それぞれ炭素原子を表し;
R1は、−H、
−CH3、又は
−CH2CH3を表し;
R2は、−H、
−CH3、
−CH2CH3、又は
−CH2CH2CH3表し;
R3は、−H、
−CH3、又は
=Oを表し;
R4は、−CH2−O−CH3、
−CH3、
−OH、
−CH(OH)−CH3、
=O、
−CH2−O−C(O)−CH3、
−CH2−O−C(O)−(CH2)2CH3、
−CH2−O−C(O)−H、
−H、
−(CH2)3CH3、
−CH(CH3)−CH3、
=C(CH3)−CH3、
−C(O)−CH3、
−CH2CH3、
−CH2−OH、又は
−CH2−O−C(O)−(CH2)4CH3を表し;
R5は、−H、
−CH2CH3、
−CH3、
−O−CH3、又は
−O−CH2CH3を表し;
R6は、−Hを表す;
ここで、炭素原子Cx又はCyから伸びる実線は単結合、破線付き実線は単結合又は二重結合を表し、破線のみは単結合又は結合が無い状態を表すが、R3とCx間の結合が二重結合である場合はR2は存在せず、R4とCy間の結合が二重結合である場合はR6は存在しない;
あるいは、
(II):CxとCyは、それぞれ炭素原子を表し;
R1は、−CHCHCH3を表し;
R2は、−CH3を表し;
R3は、−CH3を表し;
R4は、−CH2−を表し;
R5は、−CH2CH2−を表し;
炭素原子Cx及びCyから伸びる破線付き実線は単結合を表し、破線のみは単結合を表し;R4とR5がそれぞれR1の1位炭素と2位炭素に結合した状態で、2,8−エピチオ−p−メンタンを形成している〕
で表される化合物から選ばれる1種又は2種以上を有効成分とすることを特徴とする、ミント香料の生葉感付与増強剤。
1−メトキシ−3−メチルブタン−3−チオール、
3−メチルチオヘキシル アセテート、
4−メルカプト−4−メチル−2−ペンタノール、
3−メルカプトヘキシル アセテート、
3−メルカプトヘキシル ブチレート、
2−メチル−1−ブタンチオール、
3−メルカプト−3−メチルブチル アセテート、
3−メルカプト−3−メチルブチル フォーメート、
3−メチル−2−ブテン−1−チオール、
3−メルカプト−2−ペンタノン、
2,8−エピチオ−p−メンタン、
4−メチルチオ−4−メチル−2−ペンタノン、
2−メチルチオエタノール、
2−メルカプト−3−ブタノール、
3−メチル−2−ブタンチオール、
エチル チオアセテート、
S−メチル ヘキサンチオエート、
イソアミルメルカプタン、
S−メチル 2−メチルブタンチオエート、
3−メチルチオプロピル アセテート、
3−メルカプト−3−メチルブタン−1−オール、
3−メルカプトヘキシル ヘキサノエート、
3−メルカプト−2−ブタノン、
メチル メチルチオアセテート、
エチル メチルチオアセテート
1−メトキシ−3−メチルブタン−3−チオール、
3−メチルチオヘキシル アセテート、
3−メチル−2−ブタンチオール、
4−メルカプト−4−メチル−2−ペンタノール、
3−メルカプトヘキシル アセテート、
3−メルカプトヘキシル ブチレート、
2−メチル−1−ブタンチオール、
3−メルカプト−3−メチルブチル アセテート、
3−メルカプト−3−メチルブチル フォーメート、
3−メチル−2−ブテン−1−チオール、
3−メチルチオプロピル アセテート、
3−メルカプト−2−ペンタノン、
エチル チオアセテート、
S−メチル ヘキサンチオエート、
イソアミルメルカプタン、
2,8−エピチオ−p−メンタン、
4−メチルチオ−4−メチル−2−ペンタノン、
S−メチル 2−メチルブタンチオエート、
2−メチルチオエタノール、
2−メルカプト−3−ブタノール
1−メトキシ−3−メチルブタン−3−チオール、
3−メチルチオヘキシル アセテート、
4−メルカプト−4−メチル−2−ペンタノール、
3−メルカプトヘキシル アセテート、
3−メルカプトヘキシル ブチレート、
2−メチル−1−ブタンチオール、
3−メルカプト−3−メチルブチル アセテート、
3−メルカプト−3−メチルブチル フォーメート、
3−メチル−2−ブテン−1−チオール、
3−メルカプト−2−ペンタノン、
2,8−エピチオ−p−メンタン、
4−メチルチオ−4−メチル−2−ペンタノン、
2−メチルチオエタノール
〔6〕上記のミント香味料組成物が0.001〜5.0質量%配合されていることを特徴とする、ミント風味飲食品又はミント風味口腔用組成物。
〔7〕上記の生葉感付与増強剤をミント香料に0.01〜10000ppm添加することを特徴とする、ミント香味料組成物の製造方法。
〔8〕上記の生葉感付与増強剤をミント風味飲食品又はミント風味口腔用組成物に0.01〜10000ppb添加することを特徴とする、ミント風味飲食品又はミント風味口腔用組成物のミント生葉感増強方法。
〔9〕上記のミント香味料組成物を飲食品又は口腔用組成物に0.001〜5.0質量%添加することを特徴とする、飲食品又は口腔用組成物に生葉感のあるミント風味を付与する方法。
また、本発明の生葉感付与増強剤とミント香料を含むミント香味料組成物は、飲食品に生葉感のあるミント風味を付与することができる。
本発明の生葉感付与増強剤の有効成分として用いられる特定の含硫黄化合物は、チオール(R−SH)、スルフィド(R−S−R’)又はチオエステル(R−S−CO−R’)をその構造中に有する有機硫黄化合物であり、下記式(1)で表される化合物である。
(I):CxとCyは、それぞれ炭素原子を表し;
R1は、−H、
−CH3、又は
−CH2CH3を表し;
R2は、−H、
−CH3、
−CH2CH3、又は
−CH2CH2CH3表し;
R3は、−H、
−CH3、又は
=Oを表し;
R4は、−CH2−O−CH3、
−CH3、
−OH、
−CH(OH)−CH3、
=O、
−CH2−O−C(O)−CH3、
−CH2−O−C(O)−(CH2)2CH3、
−CH2−O−C(O)−H、
−H、
−(CH2)3CH3、
−CH(CH3)−CH3、
=C(CH3)−CH3、
−C(O)−CH3、
−CH2CH3、
−CH2−OH、又は
−CH2−O−C(O)−(CH2)4CH3を表し;
R5は、−H、
−CH2CH3、
−CH3、
−O−CH3、又は
−O−CH2CH3を表し;
R6は、−Hを表す;
ここで、炭素原子Cx又はCyから伸びる実線は単結合、破線付き実線は単結合又は二重結合を表し、破線のみは単結合又は結合が無い状態を表すが、R3とCx間の結合が二重結合である場合はR2は存在せず、R4とCy間の結合が二重結合である場合はR6は存在しない。
(II):CxとCyは、それぞれ炭素原子を表し;
R1は、−CHCHCH3を表し;
R2は、−CH3を表し;
R3は、−CH3を表し;
R4は、−CH2−を表し;
R5は、−CH2CH2−を表し;
炭素原子Cx及びCyから伸びる破線付き実線は単結合を表し、破線のみは単結合を表し;R4とR5がそれぞれR1の1位炭素と2位炭素に結合した状態で、式(1)は2,8−エピチオ−p−メンタンを表す。
ここで、2,8−エピチオ−p−メンタンは、4,7,7−トリメチル−6−チアビシクロ[3.2.1]オクタン又はゼストリル(ZESTORIL)と称される含硫黄化合物であり、以下の構造を有する。
1−メトキシ−3−メチルブタン−3−チオール、
3−メチルチオヘキシル アセテート、
4−メルカプト−4−メチル−2−ペンタノール、
3−メルカプトヘキシル アセテート、
3−メルカプトヘキシル ブチレート、
2−メチル−1−ブタンチオール、
3−メルカプト−3−メチルブチル アセテート、
3−メルカプト−3−メチルブチル フォーメート、
3−メチル−2−ブテン−1−チオール、
3−メルカプト−2−ペンタノン、
2,8−エピチオ−p−メンタン、
4−メチルチオ−4−メチル−2−ペンタノン、
2−メチルチオエタノール、
2−メルカプト−3−ブタノール、
3−メチル−2−ブタンチオール、
エチル チオアセテート、
S−メチル ヘキサンチオエート、
イソアミルメルカプタン、
S−メチル 2−メチルブタンチオエート、
3−メチルチオプロピル アセテート、
3−メルカプト−3−メチルブタン−1−オール、
3−メルカプトヘキシル ヘキサノエート、
3−メルカプト−2−ブタノン、
メチル メチルチオアセテート、及び
エチル メチルチオアセテートが例示される。
1−メトキシ−3−メチルブタン−3−チオール、
3−メチルチオヘキシル アセテート、
3−メチル−2−ブタンチオール、
4−メルカプト−4−メチル−2−ペンタノール、
3−メルカプトヘキシル アセテート、
3−メルカプトヘキシル ブチレート、
2−メチル−1−ブタンチオール、
3−メルカプト−3−メチルブチル アセテート、
3−メルカプト−3−メチルブチル フォーメート、
3−メチル−2−ブテン−1−チオール、
3−メチルチオプロピル アセテート、
3−メルカプト−2−ペンタノン、
エチル チオアセテート、
S−メチル ヘキサンチオエート、
イソアミルメルカプタン、
2,8−エピチオ−p−メンタン、
4−メチルチオ−4−メチル−2−ペンタノン、
S−メチル 2−メチルブタンチオエート、
2−メチルチオエタノール、
2−メルカプト−3−ブタノール
が好適である。
1−メトキシ−3−メチルブタン−3−チオール、
3−メチルチオヘキシル アセテート、
4−メルカプト−4−メチル−2−ペンタノール、
3−メルカプトヘキシル アセテート、
3−メルカプトヘキシル ブチレート、
2−メチル−1−ブタンチオール、
3−メルカプト−3−メチルブチル アセテート、
3−メルカプト−3−メチルブチル フォーメート、
3−メチル−2−ブテン−1−チオール、
3−メルカプト−2−ペンタノン、
2,8−エピチオ−p−メンタン、
4−メチルチオ−4−メチル−2−ペンタノン、
2−メチルチオエタノール
を挙げることができる。
また、いずれも一般的な合成香料や試薬として使用されているので、市販されている製品を適宜購入して本発明に使用することもできる。
本発明でいう生葉感とは、摘みたてのミント生葉特有のグリーンなリーフ感であり、スイート感及びフレッシュ感を伴う風味である。
ここで、通常のミント香料は、製造段階の加工の程度や調合によって、ミント生葉感が幾分か感じられる程度のものから全く感じられない程度のものまで種々の製品が市販され流通しているが、本発明の生葉感付与増強剤をミント香料に添加することにより、生葉感ゼロのミント香料に対しては生葉感を付与し、一方、生葉感がある程度感じられるミント香料に対しては生葉感を増強することができる。
有機硫黄化合物といった不快臭を有する化合物が、ミント香料のフレッシュな生葉感付与増強作用を有することは意外であった。
本発明のミント香料とは、前述のようにペパーミントオイル、スペアミントオイル、薄荷油などハッカ属植物から水蒸気蒸留法により抽出される精油あるいはエキスを基本とし、これら天然香料単独あるいは2種以上を配合して製造できる。
ミント香味料組成物は、上記のミント香料と生葉感付与増強剤からなる。
本発明でいうミント香味料組成物とは、飲食品に生葉感のあるミント風味を付与する素材であり、いわゆるミント様食品香料と比べて、その使用方法、添加量及び添加効果において同様のものであるが、ミント香味料組成物は飲食品にミントの香りのみならず、生葉感に富んだミントの味をも付与することを意図することで異なっており、英語で言うMINT
FLAVORに該当するものである。
添加量が0.001ppm未満であるときは添加効果が十分でない場合があり、10000ppmを超えた場合は、やや人工的な風味に感じられる場合がある。
本発明で併用できる具体的化合物としては、例えばトリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、イソペンチルアミン、ピリジン、3−エチルピリジン、2−アセチルピリジン、3−アセチルピリジン、2−イソブチルピリジン、3−イソブチルピリジン、2−n−ペンチルピリジン、ピラジン、2−メチルピラジン、2,3−ジメチルピラジン、2,5−ジメチルピラジン、2,6−ジメチルピラジン、2,3,5−トリメチルピラジン、テトラメチルピラジン、2−
エチルピラジン、2−エチル−3−メチルピラジン、2−エチル−5−メチルピラジン、2−エチル−3,5−ジメチルピラジン、2−エチル−3,6−ジメチルピラジン、2,3−ジエチルピラジン、2,3−ジエチル−5−メチルピラジン、2−アセチルピロール、インドール、スカトールが例示され、好ましくはトリメチルアミン及び/又はイソペンチルアミンが用いられる。
添加量が0.01質量部未満であるときは添加効果が十分でない場合があり、1000質量部を超えた場合は、やや人工的な風味に感じられる場合がある。
本発明の生葉感付与増強剤は、通常は単独で使用せずに、ミント香料と組み合わせたミント香味料組成物の態様で、ミント風味を付与したい飲食品又は口腔用組成物に適用する。
しかし、ミント風味をすでに有している飲食品又は口腔用組成物に対しては、ミントの生葉感付与増強を目的として生葉感付与増強剤のみ単独で使用することができる。
すなわち、ミント風味を有する飲食品又は口腔用組成物に、生葉感付与増強剤を0.01〜10000ppb添加することによって、ミント風味を有する飲食品又は口腔用組成物にミント生葉感を付与増強することができる。
生葉感付与増強剤を含むミント香味料組成物を添加する対象は、ミント風味を付与する飲食品又は口腔用組成物であれば特に限定されることはなく、例えば果汁飲料類、果実酒類、リキュール類、炭酸飲料、清涼飲料、ドリンク剤類、乳飲料類の如き飲料類;アイスクリーム類、シャーベット類、アイスキャンディー類の如き冷菓類;ゼリー、プリンなどのデザート類;ケーキ、チョコレート、チューインガム、キャンディーなどの洋菓子類;羊羹などの和菓子類;ジャム類;ハーブティー類、歯磨きや洗口液等の口腔用製品などを例示することができる。
なお、本発明のミント香味料組成物を飲食品又は口腔用組成物の製造工程で添加するタイミングについては、通常の香料と同様に任意の工程や段階で添加できる。
なお、実施例で使用した含硫化合物や含窒素化合物、比較例で使用した化合物については、いずれも市販品を入手して使用した。
本発明の有機硫黄化合物について、その好適な使用量範囲を確認する試験を行った。
試験方法としては、前記有機硫黄化合物それぞれを、マルチトールシロップ(三菱商事フードテック社製)に添加し、ミント風味食品を想定したミント香料への適正添加濃度を、熟練したパネル3名で決定した。
結果を表1に示す。
製造例1で調製したミント香料に対して、本発明の生葉感付与増強剤を、試験例1で決定した適正添加量を参考にそれぞれ添加し、表3に示す通り、シュガーキャンディー用のミント香味料組成物を調製した。
製造例1で調製したミント香料に対して、比較例として前記特許文献6において提案されている3−メチル−2,4−ノナンジオン及び4−エチルグアヤコールも同様に、前記特許文献6において提案されている適正添加量を参考にそれぞれ添加し、表3に示す通り、比較例1、2のミント香味料組成物を調製した。
実施例1〜13及び比較例1、2について、以下のようにシュガーキャンディーに配合して、各ミント香味料組成物の生葉感増強効果について評価を行った。
砂糖(日新製糖グラニュー糖)、水あめ(日本澱粉工業社製)、水の混合物を150℃まで炊きあげ、その後120℃まで急冷し、試験対象のミント香味料組成物を1質量%添加し、次いで常法により成形してシュガーキャンディーを調製して、評価ベースとした。
評価は熟練したパネル10名で行い、表4に記載された各項目について、コントロールの強度を各4点とした以下の7段階評価とし、その平均値を求めた。
コントロールは製造例1のミント香料とし、評価結果を表4に示した。
弱い: 2点
わずかに弱い: 3点
コントロール: 4点
わずかに強い: 5点
強い: 6点
非常に強い: 7点
製造例1で調製したミント香料に対して、本発明の生葉感付与増強剤を、試験例1で決定した適正添加量を参考にそれぞれ添加し、表5に示すように、シュガーレスガム用のミント香味料組成物を調製した。
実施例14〜25及び比較例2のミント香味料組成物について、以下のようにシュガーレスガムに配合して、各ミント香味料組成物の生葉感増強効果について評価を行った。
チューインガムベース(ナチュラルベース株式会社製)25部、キシリトール(三菱商事フードテック株式会社製)40部、マルチトール(三菱商事フードテック株式会社製)19部、還元パラチノース(三井製糖株式会社製)16部を混合・混練後、実施例14〜25及び比較例2のミント香味料組成物を1質量%添加し、次いで常法により成形して、評価ベースとした。
次いで、実施例14〜25及び比較例2のミント香味料組成物を使用したシュガーレスガムの生葉感増強効果について評価を行った。
評価は熟練したパネル10名で行い、試験例2と同様の評価方法で行い、その平均値を求めた。コントロールは製造例1のミント香料を使用したシュガーレスガムとし、評価結果を表6に示した。
従って、現在市販されているミント系香料のバリエーションが増えて、嗜好性が多様化した消費者のニーズに応じることができるので、飲食品又は口腔用組成物の需要の増大につながる。
Claims (9)
- 下記式(1):
(I):CxとCyは、それぞれ炭素原子を表し;
R1は、−H、
−CH3、又は
−CH2CH3を表し;
R2は、−H、
−CH3、
−CH2CH3、又は
−CH2CH2CH3表し;
R3は、−H、
−CH3、又は
=Oを表し;
R4は、−CH2−O−CH3、
−CH3、
−OH、
−CH(OH)−CH3、
=O、
−CH2−O−C(O)−CH3、
−CH2−O−C(O)−(CH2)2CH3、
−CH2−O−C(O)−H、
−H、
−(CH2)3CH3、
−CH(CH3)−CH3、
=C(CH3)−CH3、
−C(O)−CH3、
−CH2CH3、
−CH2−OH、又は
−CH2−O−C(O)−(CH2)4CH3を表し;
R5は、−H、
−CH2CH3、
−CH3、
−O−CH3、又は
−O−CH2CH3を表し;
R6は、−Hを表す;
ここで、炭素原子Cx又はCyから伸びる実線は単結合、破線付き実線は単結合又は二重結合を表し、破線のみは単結合又は結合が無い状態を表すが、R3とCx間の結合が二重結合である場合はR2は存在せず、R4とCy間の結合が二重結合である場合はR6は存在しない;
あるいは、
(II):CxとCyは、それぞれ炭素原子を表し;
R1は、−CHCHCH3を表し;
R2は、−CH3を表し;
R3は、−CH3を表し;
R4は、−CH2−を表し;
R5は、−CH2CH2−を表し;
炭素原子Cx及びCyから伸びる破線付き実線は単結合を表し、破線のみは単結合を表し;R4とR5がそれぞれR1の1位炭素と2位炭素に結合した状態で、2,8−エピチオ−p−メンタンを形成している〕
で表される化合物から選ばれる1種又は2種以上を有効成分とすることを特徴とする、ミント香料の生葉感付与増強剤。 - 式1で表される化合物が、以下の化合物であることを特徴とする、請求項1記載のミント香料の生葉感付与増強剤。
1−メトキシ−3−メチルブタン−3−チオール、
3−メチルチオヘキシル アセテート、
4−メルカプト−4−メチル−2−ペンタノール、
3−メルカプトヘキシル アセテート、
3−メルカプトヘキシル ブチレート、
2−メチル−1−ブタンチオール、
3−メルカプト−3−メチルブチル アセテート、
3−メルカプト−3−メチルブチル フォーメート、
3−メチル−2−ブテン−1−チオール、
3−メルカプト−2−ペンタノン、
2,8−エピチオ−p−メンタン、
4−メチルチオ−4−メチル−2−ペンタノン、
2−メチルチオエタノール、
2−メルカプト−3−ブタノール、
3−メチル−2−ブタンチオール、
エチル チオアセテート、
S−メチル ヘキサンチオエート、
イソアミルメルカプタン、
S−メチル 2−メチルブタンチオエート、
3−メチルチオプロピル アセテート、
3−メルカプト−3−メチルブタン−1−オール、
3−メルカプトヘキシル ヘキサノエート、
3−メルカプト−2−ブタノン、
メチル メチルチオアセテート、
エチル メチルチオアセテート - 式1で表される化合物が、以下の化合物であることを特徴とする、請求項1記載のミント香料の生葉感付与増強剤。
1−メトキシ−3−メチルブタン−3−チオール、
3−メチルチオヘキシル アセテート、
3−メチル−2−ブタンチオール、
4−メルカプト−4−メチル−2−ペンタノール、
3−メルカプトヘキシル アセテート、
3−メルカプトヘキシル ブチレート、
2−メチル−1−ブタンチオール、
3−メルカプト−3−メチルブチル アセテート、
3−メルカプト−3−メチルブチル フォーメート、
3−メチル−2−ブテン−1−チオール、
3−メチルチオプロピル アセテート、
3−メルカプト−2−ペンタノン、
エチル チオアセテート、
S−メチル ヘキサンチオエート、
イソアミルメルカプタン、
2,8−エピチオ−p−メンタン、
4−メチルチオ−4−メチル−2−ペンタノン、
S−メチル 2−メチルブタンチオエート、
2−メチルチオエタノール、
2−メルカプト−3−ブタノール - 式1で表される化合物が、以下の化合物であることを特徴とする、請求項1記載のミント香料の生葉感付与増強剤。
1−メトキシ−3−メチルブタン−3−チオール、
3−メチルチオヘキシル アセテート、
4−メルカプト−4−メチル−2−ペンタノール、
3−メルカプトヘキシル アセテート、
3−メルカプトヘキシル ブチレート、
2−メチル−1−ブタンチオール、
3−メルカプト−3−メチルブチル アセテート、
3−メルカプト−3−メチルブチル フォーメート、
3−メチル−2−ブテン−1−チオール、
3−メルカプト−2−ペンタノン、
2,8−エピチオ−p−メンタン、
4−メチルチオ−4−メチル−2−ペンタノン、
2−メチルチオエタノール - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の生葉感付与増強剤とミント香料を含み、当該生葉感付与増強剤を0.01〜10000ppm含有することを特徴とする、ミント香味料組成物。
- 請求項5記載のミント香味料組成物が0.001〜5.0質量%配合されていることを特徴とする、ミント風味飲食品又はミント風味口腔用組成物。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の生葉感付与増強剤をミント香料に0.01〜10000ppm添加することを特徴とする、ミント香味料組成物の製造方法。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の生葉感付与増強剤をミント風味飲食品又はミント風味口腔用組成物に0.01〜10000ppb添加することを特徴とする、ミント風味飲食品又はミント風味口腔用組成物のミント生葉感増強方法。
- 請求項5に記載のミント香味料組成物を飲食品又は口腔用組成物に0.001〜5.0質量%添加することを特徴とする、飲食品又は口腔用組成物に生葉感のあるミント風味を付与する方法。
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