JP2018191038A - 回路装置、発振器、電子機器及び移動体 - Google Patents

回路装置、発振器、電子機器及び移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】 発振回路の起動時に適正なクロック信号を出力できる回路装置、発振器、電子機器及び移動体等を提供すること。【解決手段】 回路装置100は、第1の発振回路10と、第2の発振回路70と、第1の発振回路10の出力信号OSQに基づくクロック信号を出力するクロック信号出力回路20と、クロック信号出力回路20の出力制御を行う出力制御回路30と、を含む。出力制御回路30は、第2の発振回路70の出力信号OSCRに基づいてカウント処理を行うカウンター部32を有し、カウンター部32は、カウント処理の結果に基づいてクロック信号出力回路20に対してクロック信号の出力イネーブル信号QENを出力する。【選択図】 図1

Description

本発明は、回路装置、発振器、電子機器及び移動体等に関する。
従来より、TCXO(temperature compensated crystal oscillator)、OCXO(oven controlled crystal oscillator)、SPXO(Simple Packaged Crystal Oscillator)等の発振器が知られている。例えばTCXOは、水晶振動子がもつ発振周波数の温度特性を補償することにより、環境温度の変化に対して安定した発振周波数が得られるようにした発振器である。
このような発振器では、起動(発振開始)時に徐々に発振信号が成長して発振の安定状態に移行していくため、起動時において種々の制御を行う場合がある。このような技術として、例えば特許文献1〜3に開示される技術がある。特許文献1では、発振回路が、発振信号を積分する積分回路と、積分回路に積分された電荷を放電する放電回路とを有し、その積分回路の積分電圧が所定電圧に達した場合に、発振信号に基づくクロック信号を出力する。特許文献2では、発振信号のパルス数をカウンターによりカウントし、そのカウント値が所定数に達するまでは発振回路のバイアス電流を増加させて発振回路の起動を加速させ、カウント値が所定数に達した場合には発振回路のバイアス電流を低減する。
また特許文献3では、カウンターにより発振器の発振クロックをカウントし、発振クロックが予め定めた周波数に達したことを検出した際に、クロックを出力する。特許文献3では、CR発振器によりカウンターのカウント動作、リセット動作を制御する。
特開2008−193499号公報 特開2009−151600号公報 特開平10−4347号公報
上記のような発振器において、環境変動やプロセス変動があった場合に、起動時に適正な(例えば適正なデューティー等の)クロック信号を出力できないおそれがあるという課題がある。
例えば上記の特許文献1のように、従来技術として発振回路の出力信号を積分してクロック信号の出力を制御するものがある。しかしながら、アナログ的な処理でクロック信号の出力を制御しているので、環境温度の広い変動範囲やプロセスばらつき等に対応することが困難であり、仕様を満たす適正なクロック信号を起動時に出力することが難しい。例えば、発振信号がある程度成長してくると積分電圧が所定電圧に達してクロック信号が出力されるが、そのとき発振信号の成長が十分でないと適正なデューティーのクロック信号が得られない可能性がある。この起動時のデューティーが、環境温度の広い変動範囲やプロセスばらつき等によって変動し、仕様を満たせない可能性がある。例えば、車載用途等では環境温度の変動が大きく、広い温度範囲に対応する必要がある。
また上記の特許文献2のように、発振回路の起動時の制御にカウンターを用いる従来技術がある。しかしながら、特許文献2ではカウンターは発振回路の起動を早める制御に用いられている。
また上記の特許文献3のように、発振器のクロックをカウントする従来技術がある。しかしながら、特許文献3ではカウンターは周波数が所望値に達したか否かの検出に用いられており、デューティーに関する開示はない。また特許文献3では、CR発振器の出力はカウンターのカウント動作、リセット動作を制御するものであり、CR発振器の出力がカウント対象となっていない。
本発明は、上記の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は態様として実現することが可能である。
本発明の一態様は、発振子を発振させる第1の発振回路と、第2の発振回路と、前記第1の発振回路の出力信号に基づくクロック信号を出力するクロック信号出力回路と、前記クロック信号出力回路の出力制御を行う出力制御回路と、を含み、前記出力制御回路は、前記第2の発振回路の出力信号に基づいてカウント処理を行うカウンター部を有し、前記カウンター部は、前記カウント処理の結果に基づいて、前記クロック信号出力回路に対して前記クロック信号の出力イネーブル信号を出力する回路装置に関係する。
本発明の一態様によれば、第2の発振回路の出力信号に基づくカウント処理の結果に基づいて、クロック信号出力回路に対してクロック信号の出力イネーブル信号が出力される。このように、カウンター部によりクロック信号の出力制御が行われることで、発振回路(第1の発振回路)の起動時に適正な発振状態となるまでの時間を確保できる。これにより、環境変動やプロセス変動等があった場合にも、発振回路の起動時に適正なクロック信号を出力できる。
また本発明の一態様では、前記出力制御回路は、前記カウンター部のカウントイネーブル信号を生成するカウントイネーブル信号生成回路を有し、前記カウンター部は、前記カウントイネーブル信号がアクティブになったときに前記カウント処理を開始してもよい。
このようにすれば、適正なタイミングでカウント処理を開始することが可能になる。
また本発明の一態様では、前記第2の発振回路は、前記カウントイネーブル信号がアクティブになったときに発振動作を開始し、その後、前記出力イネーブル信号がアクティブになったときに前記発振動作を停止してもよい。
このようにすれば、第2の発振回路の発振動作を適正な期間で行うことができ、カウント漏れの発生抑止、或いは消費電力の低減等が可能になる。
また本発明の一態様では、前記カウントイネーブル信号生成回路は、前記第1の発振回路の前記出力信号に基づいて前記カウントイネーブル信号を生成してもよい。
このようにすれば、第1の発振回路の出力信号に基づいてカウントイネーブル信号を生成することで、第1の発振回路の出力信号に基づいてカウント処理を開始させることができる。即ち、第1の発振回路の出力信号(第1の発振回路の発振状態)が所定の条件を満たした場合に、カウント処理を開始でき、適正にカウント処理を実行できるようになる。
また本発明の一態様では、前記カウンター部は、前記カウントイネーブル信号がアクティブになったときに、前記カウント処理を開始し、前記カウント処理におけるカウント値が所与の設定値に達したときに、前記出力イネーブル信号をアクティブにしてもよい。
このようにすれば、カウントイネーブル信号がアクティブになってからクロック信号の出力を開始するまでの期間の長さが、第2の発振回路の出力信号のパルス数のカウントにより制御される。即ち、第1の発振回路の起動時に適正な発振状態となるまでの時間を確保できる。
また本発明の一態様では、前記第2の発振回路は、CR発振回路であってもよい。
このようにすれば、第2の発振回路をCR発振回路により実現することが可能になる。
また本発明の一態様では、前記第2の発振回路の発振周波数は、前記第1の発振回路の発振周波数より低くてもよい。
このようにすれば、第1の発振回路の出力信号に基づいてカウント処理を行う場合に比べて、カウンター部の回路規模を削減すること等が可能になる。
また本発明の一態様では、デューティー補正モードに設定されたときは、前記出力制御回路は、前記カウント処理の結果に基づく前記出力イネーブル信号を前記クロック信号出力回路に出力し、デューティー補正モードに設定されていないときは、前記出力制御回路は、前記出力イネーブル信号をアクティブレベルに固定してもよい。
このようにすれば、第2の発振回路及びカウンター部を用いたクロック信号の出力制御を実行するか否かを、モード設定により切り替えることが可能になる。
また本発明の一態様では、電源電圧が印加されてから前記第1の発振回路の発振周波数が許容周波数偏差内になるまでの期間をT1とし、前記電源電圧が印加されてから前記出力イネーブル信号がアクティブになるまでの期間をT2としたときに、T2<T1であってもよい。
このようにすれば、第1の発振回路の発振周波数が安定する前にクロック信号の出力を開始する際に、出力開始時からデューティーの安定したクロック信号を出力できる。即ち、発振周波数が安定する前のクロック信号が何らかの処理に用いられる際に、当該処理でのエラー発生を抑制すること等が可能になる。
また本発明の一態様では、前記カウンター部は、前記第2の発振回路の出力信号に基づいてカウント動作を行うカウンターと、リセット信号がアクティブであるときに、前記出力イネーブル信号を非アクティブにし、前記リセット信号が非アクティブになった後に前記カウンターの出力信号がアクティブになったときに、前記出力イネーブル信号をアクティブにする出力回路と、を有してもよい。
このようにすれば、リセット信号が非アクティブになると第1の発振回路が起動され、その後にカウントイネーブル信号がアクティブになり、カウンターの出力信号がアクティブになり、出力回路により出力イネーブル信号がアクティブにされる。これにより、第1の発振回路が起動された場合にカウントイネーブル信号生成回路を動作させ、適正なデューティーのクロック信号が得られるだけの時間が経過した後に出力イネーブル信号をアクティブにできる。
また本発明の他の態様は、上記のいずれかに記載の回路装置と、前記発振子と、を含む発振器に関係する。
また本発明の更に他の態様は、上記のいずれかに記載の回路装置を含む電子機器に関係する。
また本発明の更に他の態様は、上記のいずれかに記載の回路装置を含む移動体に関係する。
本実施形態の回路装置の構成例。 本実施形態の回路装置の動作を説明するための波形図。 第1の発振回路の出力信号とクロック信号の波形の比較例。 電源が立ち上がってからのクロック信号の振幅及び周波数の時間変化例。 本実施形態における第1の発振回路の出力信号とクロック信号の波形の一例。 出力制御回路の第1の詳細な構成例。 出力制御回路の第2の詳細な構成例。 第2の詳細な構成例の出力制御回路の動作を説明するための波形例。 カウンターの詳細な構成例。 出力制御回路の変形例、及びその変形例を適用した場合の回路装置の構成例。 クロック信号出力回路の詳細な構成例。 選択回路の詳細な構成例。 第1の発振回路の詳細な構成例。 第2の発振回路の詳細な構成例。 本実施形態における信号波形例。 デューティー補正モードに設定されていないときの信号波形例。 本実施形態の回路装置の第1の詳細な構成例。 本実施形態の回路装置の第2の詳細な構成例。 発振器の構成例。 電子機器の構成例。 移動体の構成例。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
1.回路装置
図1は、本実施形態の回路装置100の構成例である。回路装置100は、第1の発振回路10、第2の発振回路70、クロック信号出力回路20(出力バッファー)、出力制御回路30を含む。回路装置100は、例えば集積回路装置(半導体チップ)で実現される。そして、回路装置100と発振子XTALをパッケージに収納することで発振器が実現される。なお、本実施形態は図1の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加したりする等の種々の変形実施が可能である。
第1の発振回路10は、発振子XTALを用いて発振信号を生成する回路である。具体的には、第1の発振回路10は、第1、第2の振動子用端子(振動子用パッド)を介して発振子XTALに接続される。そして第1の発振回路10は、発振子XTALを発振させることで、発振信号を生成する。例えばTCXOやOCXOでは、検出温度に応じた制御電圧(発振周波数の温度特性を補償する電圧)が第1の発振回路10に入力され、第1の発振回路10は、その制御電圧に対応する発振周波数で発振子XTALを発振させる。或いはSPXOでは、発振周波数の電圧制御を行わずに、発振子XTALの固有振動数で発振子XTALを発振させる。例えば第1の発振回路10は、発振信号を生成する発振部(発振回路本体)と、その発振信号をバッファリングして出力信号OSQを出力するバッファーと、を含む。
発振子XTALは、例えば圧電振動子である。具体的には発振子XTALは例えば水晶振動子である。水晶振動子としては、例えばカット角がATカットやSCカットなどの厚みすべり振動する水晶振動子である。例えば発振子XTALは、恒温槽を備える恒温槽型水晶発振器(OCXO)に内蔵されている振動子、或いは恒温槽を備えない温度補償型水晶発振器(TCXO)に内蔵されている振動子、或いはシンプルパッケージ水晶発振器(SPXO)に内蔵されている振動子などであってもよい。また発振子として、SAW(Surface Acoustic Wave)共振子、シリコン基板を用いて形成されたシリコン製振動子としてのMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)振動子等を採用してもよい。発振子XTALの基板材料としては、水晶、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム等の圧電単結晶や、ジルコン酸チタン酸鉛等の圧電セラミックス等の圧電材料、又はシリコン半導体材料等を用いることができる。発振子XTALの励振手段としては、圧電効果によるものを用いてもよいし、クーロン力による静電駆動を用いてもよい。
第2の発振回路70は、第1の発振回路10の発振周波数よりも低い発振周波数で発振動作を行って出力信号OSCRを出力する回路である。即ち、第2の発振回路70の発振周波数は、第1の発振回路10の発振周波数より低い。第2の発振回路70は、CR発振回路であってもよい。発振子XTALとして水晶振動子を用いる例であれば、第1の発振回路10の発振周波数は数十MHz程度であるのに対し、第2の発振回路70(CR発振回路)の発振周波数は、数百KHz程度である。ただし、第1の発振回路10、第2の発振回路70の発振周波数は種々の変形実施が可能である。
クロック信号出力回路20は、第1の発振回路10の出力信号OSQに基づいてクロック信号CLKOを出力する。具体的には、出力信号OSQ或いは出力信号OSQを分周した信号をバッファリング(外部負荷を駆動するための増幅)し、そのバッファリングした信号をクロック信号CLKOとして出力する。例えばクロック信号出力回路20は、出力信号OSQとその分周信号のいずれかを選択する選択回路と、その選択回路の出力をバッファリングするバッファーとを含む。なお、選択回路が省略されてもよい。バッファーは、例えばクリップドサイン波の或いはCMOS信号レベルのクロック信号CLKOを出力する。クリップドサイン波の信号は、サイン波の上下が所定電圧レベル(例えば電源電圧レベル)にクリップされた信号である。
出力制御回路30は、クロック信号出力回路20の出力制御を行う。即ち、クロック信号CLKOを出力状態(アクティブ)にするか非出力状態(非アクティブ)にするかを制御する。非出力状態では、クロック信号出力回路20は例えば固定電圧レベルのクロック信号CLKOを出力してもよいし、或いは出力ノード(クロック信号CLKOが出力されるノード)をハイインピーダンス状態にしてもよい。
出力制御回路30は、第2の発振回路70の出力信号OSCRに基づいてカウント処理を行うカウンター部32と、第1の発振回路10の出力信号OSQに基づいてカウンター部32のカウントイネーブル信号CENを生成するカウントイネーブル信号生成回路34と、を有する。そしてカウンター部32は、カウントイネーブル信号CENがアクティブになったときにカウント処理を開始し、そのカウント処理の結果に基づいてクロック信号出力回路20に対してクロック信号CLKOの出力イネーブル信号QENを出力する。具体的には、カウントイネーブル信号生成回路34は、第1の発振回路10の起動時における過渡的な発振状態をモニターし、そのモニター結果が所定条件(発振が成長したと判断できる条件)を満たした場合に、カウントイネーブル信号CENをアクティブにする。カウンター部32が行うカウント処理は、カウンターによるカウント動作(カウント値のカウントアップ又はカウントダウン)とそれ以外の信号処理(デジタル信号処理)とを含むことができる。例えば、カウンター部32は、カウント動作と、そのカウント値に基づいて出力イネーブル信号QENを出力する処理とを行う。そしてクロック信号出力回路20は、出力イネーブル信号QENがアクティブになった場合に、出力信号OSQに基づくクロック信号CLKOを出力する(クロック信号CLKOを出力状態にする)。なお、カウンター部32は回路装置100の制御回路(例えば図17の制御回路130)に含まれてもよい。
図2は、本実施形態の回路装置100の動作を説明するための波形図である。図2では、出力信号OSQとクロック信号CLKOの波形を、それらの電圧振幅(ピーク−ピーク間の電圧)の波形で示している。
図2のA1に示すように、第1の発振回路10が発振子XTALの駆動を開始すると発振信号の振幅が徐々に大きくなっていき、その発振信号をバッファリングした出力信号OSQの振幅も徐々に大きくなっていく。A2に示すように、出力信号OSQの振幅が所定のレベルに達するとカウントイネーブル信号CENが非アクティブ(例えばハイレベル、第1論理レベル)からアクティブ(ローレベル、第2論理レベル)に変化する。カウントイネーブル信号CENがアクティブになるとカウンター部32によるカウント処理が行われる。これにより、A3に示すように、カウントイネーブル信号CENがアクティブになってから期間TKDの後に出力イネーブル信号QENが非アクティブ(例えばローレベル、第2論理レベル)からアクティブ(ハイレベル、第1論理レベル)になる。この期間TKDは、カウント処理により設けられる所与の長さの期間である。出力イネーブル信号QENがアクティブになると、A4に示すように、クロック信号CLKOが出力される。
図3は、第1の発振回路10の出力信号OSQとクロック信号CLKOの波形の比較例である。図3には、例えば図2のA5に示すような、第1の発振回路10が起動する過程での波形を示す。本実施形態では、実際にはクロック信号CLKOの出力が開始されていないが、ここでは比較例としてクロック信号CLKOが出力されているものとする。
第1の発振回路10が起動する過程では、発振信号の振幅が徐々に大きくなっていく途中なので(最大振幅に達していないので)、出力信号OSQはロー幅に比べてハイ幅が狭いパルス状の信号となる。パルスの高さは、発振振幅が大きくなるに従って高くなっていく。このような出力信号OSQをバッファリングしたクロック信号CLKOは、出力信号OSQのデューティーを反映して、デューティーが50%から大きくずれたものとなる。ここで、デューティーは、1周期の長さに対するハイ幅(ハイレベルの期間の長さ)の割合である。図3の例では、クロック信号CLKOは出力信号OSQの論理レベルを反転させたものになっている。この場合、出力信号OSQのデューティーが50%よりも大幅に小さいことに対応して、クロック信号CLKOのデューティーが50%よりも大幅に大きくなる。
従来の発振回路の起動時における制御では、例えば発振信号を積分して積分電圧が所定電圧となった場合にクロック信号の出力を開始させている。このようなアナログ処理のみによる制御では、クロック信号のデューティーが50%付近に安定するまで(発振信号の振幅が最大振幅に達するまで)の十分な時間を確保することが難しい。そのため、図3のようなデューティーが50%から大きくずれた状態でクロック信号の出力が開始される可能性がある。そして、アナログ処理は温度変動やプロセス変動等の影響を受けやすいため、クロック信号の出力が開始された時点でのデューティーがばらつき、仕様の範囲内に収めることが難しくなる。例えば、上記の積分電圧が所定の電圧に達するという条件を満たすまでの時間が、温度変動やプロセス変動等の影響でばらつき、その結果としてクロック信号のデューティーがばらつく可能性がある。
図4は、本実施形態の回路装置100の起動期間における電源電圧、クロック信号CLKOの電圧振幅、及び第1の発振回路10の発振周波数fの時間変化を説明する図である。図4のC1が電源投入のタイミングであり、これにより第1の発振回路10が発振子XTALの駆動を開始する。第1の発振回路10の発振周波数fは、駆動開始直後は所望値(標準値、基準値)fcに対して誤差があり、時間の経過とともにfcに収束していく。ここで、後段のIC(例えば図20の処理部520)において、周波数精度の高いクロック信号CLKOが必要になることがある。例えば、後段のICがGPS受信機に含まれるIC(狭義にはRF部を構成するRFIC)である場合、クロック信号CLKOは、GPSアンテナが受信した信号の復調に用いられるため、高い周波数精度が求められる。そのため、回路装置100は、電源が立ち上がってから(電源電圧が印加されてから)所定期間T1内に、第1の発振回路10の発振周波数が許容周波数偏差(C2)内になる、という要求を満たすように構成される。ここでのT1は状況に応じて異なるが、例えば数msec程度の時間である。また、許容周波数偏差も状況に応じて異なるが、例えば数ppm程度のばらつきである。
このT1の期間は、電源立ち上がりから出力信号OSQの振幅が十分大きくなる(図2のA2,A5)までの期間に比べて長い。よって、回路装置100は、発振周波数が許容周波数偏差内に収まっていない状態でも、クロック信号CLKOを後段のICに対して出力可能である。後段のICは、発振周波数が所望値fcに十分近づいてから(期間T1の経過後に)、GPS信号の受信等の本処理を開始する。T1経過前のタイミングで後段のICがクロック信号CLKOを用いた処理を行わないのであれば、図3を用いて説明したクロック信号のデューティーばらつきが発生したとしても大きな問題とならない。
しかし、後段のICによっては、本処理の開始前に前処理を行うことも考えられる。前処理では、GPS信号受信等の本処理に比べて、クロック信号の周波数精度が低くても問題とならない。よって、例えば後段のICは、回路装置100からのクロック信号CLKOの出力開始に対応して前処理を開始し、T1の期間の経過後に本処理に移行する。このような例では、図3に示したクロック信号のデューティーばらつきが問題となる。例えば、クロック信号のパルス幅が狭いことでクロック検出に失敗する、或いは立ち上がりと立ち下がりの両方を用いる処理を行う場合にクロック検出タイミングが適正なものにならないといった要因により、後段ICの前処理においてエラーが発生するおそれがある。
この点、本実施形態によれば、カウントイネーブル信号生成回路34からのカウントイネーブル信号CENがアクティブになった場合に、カウンター部32によりカウント処理が行われる。そして、そのカウント処理に基づいて出力イネーブル信号QENがアクティブにされた場合に、クロック信号出力回路20がクロック信号CLKOを出力する。これにより、クロック信号のデューティー(発振信号の振幅)が50%付近に安定するまでの十分な時間を確保することが可能となる。即ち、第1の発振回路10の起動時において発振が成長したと判断された時点においてカウントイネーブル信号CENがアクティブとなり、その後のカウント処理によって期間TKDが経過した後にクロック信号CLKOの出力を開始できる。この期間TKDにより、クロック信号CLKOの出力開始時におけるデューティーが50%付近となる十分な時間が確保される。また、カウントイネーブル信号CENの生成は例えばアナログ処理で実現されるが、更にカウント処理(デジタル処理)を組み合わせたことで、温度変動やプロセス変動等の影響を低減できる。即ち、それらの影響によるデューティーのばらつきを低減し、仕様の範囲内に収めることが可能となる。
なお、クロック信号のデューティーが50%付近に安定するまでの時間は、上記T1に比べて十分短く、マージンを持たせたとしても例えば数百μsec程度の時間を設ければよい。これは言い換えれば、電源電圧が印加されてから出力イネーブル信号QENがアクティブになるまでの期間をT2としたときに、T2<T1であるといえる。なおT2は、電源が立ち上がってからCENがアクティブとなるまでの期間と、期間TKDの長さの和を考えればよい。
図5は、本実施形態における第1の発振回路10の出力信号OSQとクロック信号CLKOの波形の一例である。図5には、例えば図2のA6に示すような、第1の発振回路10の起動後に発振が十分に安定した時点での波形を示す。
第1の発振回路10が起動してから十分に時間が経過すると(例えば発振振幅が最大振幅に達すると)、第1の発振回路10の出力信号OSQはロー幅とハイ幅が同程度となり、そのデューティーは50%付近となる。このような出力信号OSQをバッファリングしたクロック信号CLKOは、出力信号OSQのデューティーを反映して、デューティーが50%付近になる。
本実施形態では、温度変動やプロセス変動等の影響を考慮して、クロック信号CLKOの出力開始時に50%付近(或いは仕様を満たす範囲)のデューティーが得られる期間TKDの長さを設定しておく。特に、本実施形態では相対的に発振周波数の低い第2の発振回路70の出力信号OSCRをカウントすることで期間TKDを設定する。よって、比較的シンプルな構成のカウンター部32を用いた場合にも、期間TKDの長さをある程度長くすること、即ち十分なマージンを持たせることが可能になる。そのため、温度変動やプロセス変動等の影響があっても、クロック信号CLKOの出力開始時に適正なデューティーのクロック信号を出力できる。
以上のように、アナログ処理のみで起動時の制御を行った場合に比べて、カウント処理を組み合わせたことで適正なクロック信号CLKOが実現される。一方、逆にカウンター部32のみでクロック信号CLKOの出力制御を行った場合を考える。カウンター部32は、第1の発振回路10とは異なる第2の発振回路70の出力信号OSCRでカウント処理を行うため、この場合、カウント処理の開始タイミングと、第1の発振回路10の出力信号OSQの状況が対応せず、カウント処理が適正に実行されない可能性がある。カウント処理が適正に実行されないと、出力イネーブル信号QENがアクティブになるタイミングが出力信号OSQの状況を考慮したものとならず、正確な制御を実現できなくなる。
この点、本実施形態によれば、カウントイネーブル信号生成回路34がカウントイネーブル信号CENを生成する。これにより、カウントイネーブル信号CENがアクティブになった後にカウント処理が開始されるので、カウント処理が適正に実行される状態となってからカウント処理を開始させることが可能となる。これにより、出力イネーブル信号QENがアクティブになるタイミングが適正なものとなり、正確な制御を実現できる。
より具体的には、カウントイネーブル信号生成回路34は、第1の発振回路10の出力信号OSQに基づいてカウントイネーブル信号CENを生成する。
図6等で後述するように、カウントイネーブル信号生成回路34は、出力信号OSQをアナログ処理するアナログ回路(例えばフィルター等)と、そのアナログ回路の出力に基づいてカウントイネーブル信号CENをアクティブにするか否かを判定する判定部(例えば論理反転回路、シュミットトリガー回路等)を含むことができる。
このように第1の発振回路10の出力信号OSQに基づいて例えばアナログ処理等によりカウントイネーブル信号CENを生成することで、出力信号OSQに基づいてカウント処理を開始させることができる。即ち、出力信号OSQが所定の条件を満たした場合(例えばアナログ回路の出力が所定の信号レベルになった場合)に、カウント処理を開始できる。これにより、第2の発振回路70の出力信号OSCRによるカウント処理を、出力信号OSQの状況に応じたタイミングで開始でき、適正にカウント処理を実行できるようになる。
また本実施形態では、カウンター部32は、カウントイネーブル信号CENがアクティブになったときに、カウント処理を開始する。そしてカウンター部32は、カウント処理におけるカウント値が所与の設定値に達したときに、出力イネーブル信号QENをアクティブにする。即ち、図2で上述した期間TKDの長さは、第2の発振回路70の出力信号OSCRのパルス数をカウントし始めてから、そのカウント値が所与の設定値になるまでの期間の長さである。例えば、カウンター部32は線形帰還シフトレジスターを含み、そのバイナリーデータ(カウント値)のいずれかのビット(例えば最上位ビット)を出力イネーブル信号QENとして出力してもよい。或いは、カウンター部32はカウンターと判定部とを含み、判定部が、カウンターからのカウント値と所与の設定値とを比較し、カウント値と所与の設定値が一致したと判定した場合に出力イネーブル信号QENをアクティブにしてもよい。
このようにすれば、カウントイネーブル信号CENがアクティブになってからクロック信号CLKOの出力を開始するまでの期間TKDが、出力信号OSCR(発振信号)のパルス数のカウントにより制御される。第2の発振回路70の発振周波数は、第1の発振回路10の発振周波数に比べて小さく、例えば1/100程度のオーダーである。そのため、第1の発振回路10の出力信号OSQをカウントする例と比較した場合、設定値を小さくしても、期間TKDの長さを確保することが可能になる。言い換えれば、カウンター部32(カウンター31)の回路規模を相対的に小さくすることが可能である。
なお、所与の設定値は、ハードウェア的に決まっていてもよいし(例えば上記の線形帰還シフトレジスターの例)、或いはレジスター設定により設定されるものであってもよい。或いは、製造時等に不揮発性メモリーに書き込まれた情報により所与の設定値が設定されてもよい。或いは、回路装置100の内部で所与の設定値が生成されてもよい(例えば後述する温度センサーを用いた例)。
2.出力制御回路の第1の詳細な構成例
以下、回路装置100の各部の詳細について説明する。図6は、出力制御回路30の第1の詳細な構成例である。図6では、カウントイネーブル信号生成回路34は、平滑化回路36(平滑化フィルター)、検出回路38を含む。カウンター部32は、カウンター31、出力回路33を含む。なお、本実施形態は図6の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加したりする等の種々の変形実施が可能である。
まずカウントイネーブル信号生成回路34について説明する。平滑化回路36は、第1の発振回路10の出力信号OSQを平滑化し、その平滑化した信号を出力信号FLQとして出力する。具体的には、平滑化回路36は、第1の発振回路10の発振周波数付近の成分を出力信号OSQから低減させることにより、DC的な(発振周波数に比べて十分に遅い帯域の)信号を出力する。例えば平滑化回路36は、発振周波数よりも十分低い(例えば1/5以下)カットオフ周波数を有するローパスフィルターである。図6の例では、平滑化回路36は抵抗素子RCとキャパシターCCとを含み、1次のパッシブローパスフィルターである。なお、平滑化回路36はこれに限定されず、2次以上のフィルターやアクティブフィルターであってもよい。
このように、第1の発振回路10の出力信号OSQを平滑化してDC的な信号に変換することにより、第1の発振回路10の発振状態(起動時における発振の成長度合い)をモニターできるようになる。即ち、発振振幅に応じて、平滑化回路36の出力信号FLQの電圧レベル(信号レベル)が変化するので、その電圧レベルをモニター信号として用いることができる。
検出回路38は、平滑化回路36の出力信号FLQに基づいて検出動作を行い、カウントイネーブル信号CENを出力する。即ち、検出回路38は、出力信号FLQに基づいて出力信号FLQの電圧レベルの検出動作を行い、発振の成長度合いをモニターする。そして、その検出結果に基づいてカウントイネーブル信号CENを生成する。
上述のように、平滑化回路36の出力信号FLQの電圧レベルは発振振幅により変化する。そのため、出力信号FLQに基づいて検出動作を行うことで、カウント処理を開始できる発振振幅になったことを検出でき、その検出結果に基づいてカウントイネーブル信号CENをアクティブにすることが可能になる。
具体的には、検出回路38は、平滑化回路36の出力信号FLQの電圧レベルが所与の電圧レベルを超えた場合に、カウントイネーブル信号CENをアクティブにする。例えば、所与の電圧レベルは、最大の発振振幅に対応する出力信号FLQの電圧レベルの1/2(望ましくは2/3、更に望ましくは3/4)より大きい。
第1の発振回路10の発振が成長して出力信号OSQの振幅が大きくなるほど、平滑化回路36の出力信号FLQの電圧レベルが大きくなる。そのため、出力信号FLQの電圧レベルが所与の電圧レベルを超えたことを検出することで、所望の発振振幅まで発振が成長した場合に、カウントイネーブル信号CENをアクティブにできる。
検出回路38は、論理反転回路IVC1と、シュミットトリガー回路SHCとを含む。論理反転回路IVC1は、平滑化回路36の出力信号FLQが入力される。例えば論理反転回路IVC1はインバーターであるが、これに限定されず、NAND回路(入力の一方が「1」の場合)やNOR回路(入力の一方が「0」の場合)等であってもよい。シュミットトリガー回路SHCは、論理反転回路IVC1の出力信号IVCQが入力され、カウントイネーブル信号CENを出力する。
このようにすれば、平滑化回路36の出力信号FLQの電圧レベルが論理反転回路IVC1のロジカル閾値を超えたときに、論理反転回路IVC1の出力信号IVCQの論理レベルがハイレベルからローレベルに変化する。即ち、平滑化回路36の出力信号FLQが論理反転回路IVC1に入力されることで、出力信号FLQの電圧レベルが所与の電圧レベル(ロジカル閾値)を超えたか否かを判定できる。
また、平滑化回路36の出力信号FLQには発振周波数の成分が残っていたり、ノイズが含まれている可能性がある。そうすると、論理反転回路IVC1の出力信号IVCQの変化が1回のエッジにならない(論理レベルがばたつく。ロジカル閾値付近で出力信号IVCQの論理レベルがハイレベルとローレベルを繰り返す)可能性がある。この点、本実施形態ではシュミットトリガー回路SHCを用いることで、カウントイネーブル信号CENをハイレベル(非アクティブ)からローレベル(アクティブ)へ適正に変化させることができる。
なお、論理反転回路IVC1の駆動能力は非常に小さく設定されている。即ち、論理反転回路IVC1は小さいサイズ(小さいW/L)のトランジスターで構成される。具体的には、発振周波数の成分を低減できるような駆動能力に設定され、平滑化回路36の出力信号FLQに含まれる発振周波数の成分を低減できるようになっている。これにより、論理反転回路IVC1の出力信号IVCQの論理レベルのばたつきを低減できる。
次にカウンター部32について説明する。カウンター部32のカウンター31は、第2の発振回路70の出力信号OSCRに基づいてカウント動作を行う。具体的には、カウンター31は、出力信号OSCRのパルス数をカウントする。例えばカウンター31は単純なシフトレジスターや、線形帰還シフトレジスターで構成される。そしてシフトレジスターや線形帰還シフトレジスターのいずれかの内部信号を出力信号CTQとして出力する。或いは、カウンター31は更にデコーダーを含み、デコーダーがカウント値をデコードして出力信号CTQを出力してもよい。出力信号CTQは、カウント値が所与の設定値となった場合に非アクティブ(ハイレベル、第1論理レベル)からアクティブ(ローレベル、第2論理レベル)に変化する信号である。
出力回路33は、リセット信号PORがアクティブ(リセット状態、例えばローレベル)である場合に、出力イネーブル信号QENを非アクティブにする。出力回路33は、リセット信号PORが非アクティブ(リセット解除状態、例えばハイレベル)になった後にカウンター31の出力信号CTQがアクティブになった場合に、出力イネーブル信号QENをアクティブにする。リセット信号PORは、例えばパワーオンリセット信号や、或いは回路装置100の外部(CPU等)から供給されるリセット信号や、或いは回路装置100の制御回路が生成するリセット信号である。
リセット信号PORが非アクティブになると第1の発振回路10が起動され(発振を開始し)、その後にカウントイネーブル信号CENがアクティブになり、カウンター31の出力信号CTQがアクティブになり、出力回路33により出力イネーブル信号QENがアクティブにされる。これにより、第1の発振回路10が起動された場合に(のみ)カウントイネーブル信号生成回路34を動作させ、適正なデューティーのクロック信号CLKOが得られるだけの時間が経過した後に出力イネーブル信号QENをアクティブにできる。
出力回路33は、例えばRSラッチ(Reset-Setラッチ)である。即ち、リセット信号PORがアクティブの場合にはRSラッチがリセット状態であり、出力イネーブル信号QENは非アクティブに維持される。一方、非アクティブになるとRSラッチのリセットが解除され、カウンター31の出力信号CTQが非アクティブの場合は、出力イネーブル信号QENは非アクティブであり、出力信号CTQがアクティブに変化するとRSラッチがラッチ動作を行って出力イネーブル信号QENがアクティブになる。
このようにRSラッチを用いることで、出力回路33の動作が実現される。即ち、リセット信号PORが非アクティブになった後にカウンター31の出力信号CTQがアクティブになった場合に、出力イネーブル信号QENをアクティブにできる。
なお、出力回路33はRSラッチに限定されず、例えばクロック信号に基づいてラッチ動作を行うラッチ回路であってもよい。この場合、例えば第1の発振回路10の出力信号OSQに基づいてラッチ動作を行ってもよい。或いは、カウンター31の出力信号CTQに対して何らかの信号処理を行って出力イネーブル信号QENを出力する処理回路(ロジック回路)であってもよい。
3.出力制御回路の第2の詳細な構成例
図7は、出力制御回路30の第2の詳細な構成例である。図7では、カウントイネーブル信号生成回路34の検出回路38は、インバーターIVC2、NAND回路NAC(否定論理積回路)、シュミットトリガー回路SHCを含む。なお、本実施形態は図7の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加したりする等の種々の変形実施が可能である。
本実施形態では、検出回路38は、出力イネーブル信号QENがアクティブになった場合にカウントイネーブル信号CENを非アクティブにする。具体的には、平滑化回路36の出力信号FLQと、出力イネーブル信号QENがインバーターIVC2により論理反転された信号とがNAND回路NACに入力され、NAND回路NACの出力信号NACQがシュミットトリガー回路SHCに入力される。
このようにすれば、出力イネーブル信号QENからカウントイネーブル信号CENへの帰還により、出力イネーブル信号QENが非アクティブからアクティブになった場合にカウンター部32(出力制御回路30)の動作をディセーブルにできる。第1の発振回路10の起動の後に一旦クロック信号CLKOの出力が開始されれば、その後はクロック信号CLKOの出力制御は必要がないので、本実施形態のようにカウンター部32の動作をディセーブルにしてもよい。そして、カウンター部32の動作をディセーブルにすることで無駄な消費電力を削減し、回路装置100の消費電力を低減できる。
図8は、図7の出力制御回路30の動作を説明するための波形例(電圧波形例)である。
図8のB1に示すように、第1の発振回路10の出力信号OSQの振幅が大きくなるに従って、平滑化回路36の出力信号FLQの電圧レベルが上昇する。発振周波数の成分は平滑化回路36で減衰するものの、一部が通過するので出力信号FLQは発振周波数で振動している。
リセット信号PORがアクティブから非アクティブになったとき(第1の発振回路10が起動されたとき)、出力イネーブル信号QENはローレベル(非アクティブ)である。平滑化回路36の出力信号FLQの電圧レベルがロジカル閾値を超えるまでは、論理レベルとしてはローレベルなので、B3に示すようにNAND回路NACの出力信号NACQはハイレベルである。
平滑化回路36の出力信号FLQの電圧レベルがロジカル閾値を超えると、B4に示すようにNAND回路NACの出力信号NACQがハイレベルからローレベルに変化する。平滑化回路36の出力信号FLQには発振周波数の成分が残っているが、NAND回路NACの駆動能力が低くなっているので、一種のローパスフィルターのような働きをして出力信号NACQのスパイクの発生等が抑制されている。NAND回路NACの出力信号NACQがハイレベルからローレベルに変化すると、B5に示すように、シュミットトリガー回路SHCの出力信号であるカウントイネーブル信号CENがハイレベル(非アクティブ)からローレベル(アクティブ)に変化する。
カウンター31のカウント値が所与の設定値に達して出力イネーブル信号QENがローレベル(非アクティブ)からハイレベル(アクティブ)に変化すると、B6に示すようにNAND回路NACの出力信号NACQがローレベルからハイレベルに変化する。これによりB7に示すようにカウントイネーブル信号CENがローレベル(アクティブ)からハイレベル(非アクティブ)に変化する。
4.カウンター
図9は、カウンター31の詳細な構成例である。カウンター31は、クロックドインバーターCID、インバーターIVD1、IVD2、IVE1〜IVE3、トランジスターPTD(P型トランジスター、第1導電型トランジスター)、フリップフロップ回路FFD1〜FFD6を含む。なお、本実施形態は図9の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加したりする等の種々の変形実施が可能である。
カウントイネーブル信号CENがハイレベル(非アクティブ)の場合、フリップフロップ回路FFD1〜FFD6はリセット状態となる。また、クロックドインバーターCIDの出力がハイインピーダンス状態となり、トランジスターPTDがオンになり、インバーターIVD1の入力が電源VRDの電圧レベル(ハイレベル)となる。即ち、第2の発振回路70の出力信号OSCRはフリップフロップ回路FFD1〜FFD6に入力されない。このように、カウントイネーブル信号CENがハイレベルの場合にはカウンター31は非動作状態となっている。
カウントイネーブル信号CENがローレベル(アクティブ)になると、フリップフロップ回路FFD1〜FFD6のリセットが解除され、フリップフロップ回路FFD1〜FFD6が動作状態となる。また、トランジスターPTDがオフになり、クロックドインバーターCIDとインバーターIVD1を介して、第2の発振回路70の出力信号OSCRがフリップフロップ回路FFD1に入力される。これにより、フリップフロップ回路FFD1〜FFD6が第2の発振回路70の出力信号OSCRに基づいて動作するようになる。
フリップフロップ回路FFD1は、反転出力信号QBが入力信号Dとして帰還されるとともに、次段のフリップフロップ回路FFD2のクロックに入力される。フリップフロップ回路FFD2〜FFD5も同様であり、反転出力信号QBが入力信号Dとして帰還されるとともに、次段のフリップフロップ回路のクロックに入力される。また、フリップフロップ回路FFD6は、反転出力信号QBが入力信号Dとして帰還され、出力信号QがインバーターIVE3を介して、カウンター31の出力信号CTQとして出力される。即ち、フリップフロップ回路FFD1〜FFD6は、6段のバイナリーカウンターであり、入力である第2の発振回路70の出力信号OSCRを26−1=32分周する分周回路と考えることもできる。カウンター31の出力信号CTQは、第2の発振回路70の出力信号OSCRのカウントを開始してから、32クロックカウントしたときに、ローレベルからハイレベルへと切り替わる。
図9のカウンター31により、カウントイネーブル信号CENがアクティブとなってから、所定の期間TKDの経過後に、出力イネーブル信号QENをアクティブにすることが可能になる。例えば、第2の発振回路70の発振周波数が260kHzであれば、期間TKDの長さはおよそ123μsecとなる。
なお、第1の発振回路10の出力信号OSQをカウンター31でカウントする変形実施も考えられる。ただし、第1の発振回路10の発振周波数は、第2の発振回路70の発振周波数に比べて大きい。そのため、上記変形実施を行う場合、カウンター31によるカウント可能な最大値(分周回路と考えたときの分周比)を本実施形態に比べて大きくする必要があり、カウンター31の回路規模が大きくなってしまう。また、カウンター31の回路規模を大きくしない場合、期間TKDが短くなってしまい、デューティーが安定しないうちにクロック信号CLKOが出力されてしまうおそれがある。
つまり本実施形態の手法は、6段のバイナリーカウンター等のシンプルな回路構成のカウンター31により、デューティーが安定するのに十分な長さの期間TKDを確保できるという点で利点が大きい。なお、図9の構成はカウンター31の一例であり、具体的な回路構成は種々の変形実施が可能である。
5.出力制御回路の変形例
図10は、出力制御回路30の変形例、及びその変形例を適用した場合の回路装置100の構成例である。図10では、回路装置100が、出力制御回路30、温度センサー40、設定部50、A/D変換部60、温度補償部150(温度補償回路)を含む。また出力制御回路30のカウンター部32が、カウンター35、出力回路33を含む。なお、本実施形態は図10の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加したりする等の種々の変形実施が可能である。例えば、温度センサー40やA/D変換部60は回路装置100の外部に設けられてもよい。
上述したように、カウンター部32は、カウント処理におけるカウント値が所与の設定値に達した場合に、出力イネーブル信号QENをアクティブにする。本変形例では、所与の設定値が可変になっている。即ち、設定部50が設定値STCを可変に設定し、その設定値STCをカウンター35に出力し、カウンター35が、カウント値と設定値STCとを比較し、カウント値が設定値STCに達したと判定した場合に出力イネーブル信号QEN(出力信号CTQ)をアクティブにする。
第1の発振回路10の起動から適正なクロック信号CLKO(例えば適正なデューティーのクロック信号)が得られるまでの時間は、環境要因等によって変わる可能性がある。この点、本変形例によれば、種々の環境要因等に応じて適切な所与の設定値(即ち図2の期間TKD)を設定できる。
例えば、本変形例では回路装置100の環境温度(温度センサー40が検出した温度)に応じて所与の設定値を可変に設定する。具体的には、温度補償部150は、温度センサー40からの温度検出信号VTに基づいて、第1の発振回路10の発振周波数の温度補償を行う。このような温度補償を行う場合において、所与の設定値は、温度検出信号VTに基づいて可変に設定される。図10では、温度検出信号VTの電圧レベルをA/D変換部60がA/D変換し、そのA/D変換結果である温度検出データDVTを出力する。設定部50は、温度検出データDVTに基づいて設定値STCを出力する。例えば、温度検出データDVTと設定値STCを対応付けたルックアップテーブルを参照して設定値STCを出力する。或いは、温度検出データDVTから設定値STCを求める演算処理を行って設定値STCを出力してもよい。
環境温度(例えば発振子XTALの温度)が変化すると、第1の発振回路10の起動から適正なクロック信号CLKOが得られるまでの時間が変化する。この点、本変形例によれば、温度センサー40からの温度検出信号VTに基づいて適切な所与の設定値(即ち図2の期間TKD)を設定できる。例えば、温度が高いほど、所与の設定値を大きくし、図2の期間を長くする。
なお、以上では環境温度に応じて所与の設定値を可変に設定する場合を例に説明したが、これに限定されない。例えば、発振子XTALや回路装置100の個体差(プロセス変動等)に応じて所与の設定値を可変に設定する等、種々の環境要因に応じた設定手法を想定できる。また、以上では、温度センサー40が検出した温度に基づいて設定部50が所与の設定値を設定する場合を例に説明したが、これに限定されない。例えば、回路装置100の外部(CPU等)からのレジスター設定により、所与の設定値が可変に設定されてもよい。或いは、製造時等に不揮発性メモリーに所与の設定値が書き込まれることで、所与の設定値が可変に設定されてもよい。
6.クロック信号出力回路
図11は、クロック信号出力回路20の詳細な構成例である。クロック信号出力回路20は、選択回路22(セレクター)、分周回路24、出力バッファー26、スイッチ回路SWBを含む。
分周回路24は、第1の発振回路10の出力信号OSQを分周し、その分周した信号を分周信号BKQとして出力する。例えば分周回路24の分周比は1/2或いは1/4等である。出力イネーブル信号QENが非アクティブである場合、選択回路22は、ハイインピーダンス出力状態であり、スイッチ回路SWBは、選択回路22の出力(出力信号SLQ)を所与の電圧レベルに設定する。例えば、所与の電圧レベルは電源VRB(高電位側電源)の電圧レベルである。出力イネーブル信号QENがアクティブである場合、選択回路22は、第1の発振回路10の出力信号OSQと分周信号BKQとのいずれかを選択し、その選択した信号を出力信号SLQとして出力する。
具体的には、スイッチ回路SWBは、トランジスターTPB1(P型トランジスター、第1導電型トランジスター)である。出力イネーブル信号QENがローレベル(アクティブ)の場合、トランジスターTPB1がオフになり、選択回路22が選択した信号が出力バッファー26に入力されるようになる。
選択回路22は、出力イネーブル信号QENがアクティブである場合において選択信号SELに基づいて第1の発振回路10の出力信号OSQと分周信号BKQとのいずれかを選択する。選択信号SELは、例えば回路装置100の制御回路(例えば図17の制御回路130)から入力される。例えば、製造時等に不揮発性メモリーに選択信号SELの情報が記憶されており、その情報に基づいて制御回路が選択信号SELを出力する。
出力バッファー26は、インバーターIVB1〜IVB3、トランジスターTPB2(P型トランジスター、第1導電型トランジスター)、トランジスターTNB1、TNB2(N型トランジスター、第2導電型トランジスター)を含む。この出力バッファー26では、トランジスターTPB2、TNB1、TNB2が負荷を駆動してクロック信号CLKOを出力する。これらのトランジスターの電源VCLは、例えば1V程度の低い電圧である。そのため、トランジスターTPB2、TNB1を並列に(トランスファーゲートのように)接続し、駆動能力を確保している。上述したように出力バッファー26は、クリップドサイン波のクロック信号CLKOを出力する。
本実施形態によれば、出力イネーブル信号QENが非アクティブの場合には、スイッチ回路SWBにより出力バッファー26の入力電圧レベルが固定されるので、クロック信号CLKOを非アクティブ(非出力状態)にできる。一方、出力イネーブル信号QENがアクティブの場合には、選択回路22により選択された第1の発振回路10の出力信号OSQ又は分周信号BKQが出力バッファー26に入力されるので、クロック信号CLKOをアクティブ(出力状態)にできる。
7.選択回路
図12は、選択回路22の詳細な構成例である。選択回路22は、インバーターIVF1〜IVF3、トランジスターTPF1〜TPF7(P型トランジスター、第1導電型トランジスター)、トランジスターTNF1〜TNF7(N型トランジスター、第2導電型トランジスター)を含む。
ここで、トランジスターTPF1、TPF2、TNF1で構成される回路を回路CCF1と呼ぶこととする。インバーターIVF2、トランジスターTPF3、TPF4、TNF2、TNF3で構成される回路を回路CCF2と呼ぶこととする。トランジスターTPF5、TPF6、TNF4で構成される回路を回路CCF3と呼ぶこととする。インバーターIVF3、トランジスターTPF7、TNF5で構成される回路をスイッチ回路SWFと呼ぶこととする。
出力イネーブル信号QENがローレベル(非アクティブ)の場合、回路CCF1のトランジスターTNF1がオンになるので、回路CCF1の出力がローレベルになる。そうすると、回路CCF2のトランジスターTPF4、TNF2がオフになり、回路CCF2の出力がハイインピーダンス状態となる。また、回路CCF3のトランジスターTNF4がオンになるので、回路CCF3の出力がローレベルになる。そうすると、スイッチ回路SWFのトランジスターTPF7、TNF5がオフになる。以上により、選択回路22の出力はハイインピーダンス状態となる。
出力イネーブル信号QENがハイレベル(アクティブ)の場合、選択信号SELに応じて動作が異なる。即ち、選択信号SELがローレベルの場合、回路CCF1のトランジスターTPF1、TPF2がオンになるので、回路CCF1の出力がハイレベルになる。そうすると、回路CCF2のトランジスターTPF4、TNF2がオンになり、回路CCF2が第1の発振回路10の出力信号OSQをバッファリングして出力する。また、回路CCF3の出力ノードと低電位側電源との間に設けられたトランジスターTNF7がオンになるので、回路CCF3の出力がローレベルになり、スイッチ回路SWFのトランジスターTPF7、TNF5がオフになる。以上により、選択回路22の出力信号SLQは第1の発振回路10の出力信号OSQとなる。
一方、出力イネーブル信号QENがハイレベルで、選択信号SELがハイレベルの場合、回路CCF1の出力ノードと低電位側電源との間に設けられたトランジスターTNF6がオンになるので、回路CCF1の出力がローレベルになる。そうすると、回路CCF2のトランジスターTPF4、TNF2がオフになり、回路CCF2の出力がハイインピーダンス状態となる。また、回路CCF3のトランジスターTPF5、TPF6がオンになるので、回路CCF3の出力がハイレベルになる。そうすると、スイッチ回路SWFのトランジスターTPF7、TNF5がオンになり、スイッチ回路SWFが分周信号BKQを通過させる。以上により、選択回路22の出力信号SLQは分周信号BKQとなる。
8.第1の発振回路
図13は、第1の発振回路10の詳細な構成例である。第1の発振回路10は、発振部12(発振回路本体)、バッファー14(増幅部)を含む。
発振部12は、トランジスターTPA1、TPA2(P型トランジスター、第1導電型トランジスター)と抵抗素子RA2で構成されるカレントミラー回路(電流源)を含む。このカレントミラー回路は、抵抗素子RA2に流れる電流IRAをミラーして、バイアス電流IBAを出力する。
また発振部12は、バイポーラートランジスターTRA、抵抗素子RA1、キャパシターCA1〜CA3、バラクターCVA1、CVA2(可変容量ダイオード、可変容量キャパシター)を含む。バイポーラートランジスターTRAのコレクター端子は端子XO(パッド)を介して発振子XTALの一端に接続され、ベース端子は端子XI(パッド)を介して発振子XTALの他端に接続される。バイポーラートランジスターTRAには、発振子XTALの発振により生じたベース−エミッター間電流が流れる。ベース−エミッター間電流が増加すると、コレクター−エミッター間電流が増加し、バイアス電流IBAのうち抵抗素子RA1に分岐するバイアス電流が減少するので、コレクター電圧VCAが低下する。一方、ベース−エミッター間電流が減少すると、コレクター−エミッター間電流が減少し、バイアス電流IBAのうち抵抗素子RXに分岐するバイアス電流が増加するので、コレクター電圧VCAが上昇する。コレクター電圧VCAは発振子XTALにフィードバックされるので、発振子XTALが発振する。
発振子XTALの発振周波数は温度特性をもっており、その温度特性は、温度補償部150が発生した温度補償用電圧VCOMPにより補償される。即ち、温度補償用電圧VCOMPはバラクターCVA1、CVA2の一端に入力され、その温度補償用電圧VCOMPによりバラクターCVA1、CVA2の容量値が制御される。バラクターCVA1、CVA2の他端はバイポーラートランジスターTRAのベース端子、コレクター端子に接続されている。バラクターCVA1、CVA2の容量値が変化すると発振ループの共振周波数が変化するので、発振子XTALの温度特性による発振周波数の変動が補償される。
なお、本実施形態の第1の発振回路10は図13の構成に限定されず、種々の発振回路を採用することが可能である。また、図13ではCVA1、CVA2を可変容量キャパシターとする場合を例に説明したが、本実施形態はこれに限定されず、CVA1、CVA2の一方のみを、温度補償用電圧VCOMPで制御される可変容量キャパシターとしてもよい。
バッファー14は、キャパシターCA4、抵抗素子RA3、インバーターIVA1、IVA2を含む。インバーターIVA1にはキャパシターCA4を介してコレクター電圧VCA(発振信号)が入力される。抵抗素子RA3を介してインバーターIVA1の出力が入力に帰還されており、これによってインバーターIVA1の入力のバイアス点が制御されている。インバーターIVA2は、インバーターIVA1の出力をバッファリングし、そのバッファリングした信号を出力信号OSQとして出力する。
9.第2の発振回路
図14は、第2の発振回路70の詳細な構成例である。第2の発振回路70は、差動増幅回路AMP1と、抵抗R1〜R4と、キャパシターC1と、P型トランジスターPTD1と、N型トランジスターNTD1と、NAND回路NAD3と、インバーターIVG1と、レベルシフターLS1,LS2を含む。
差動増幅回路AMP1の出力端子と、反転入力端子との間に、帰還抵抗である抵抗R3が設けられる。また反転入力端子と低電位側電源との間にキャパシターC1が設けられる。反転入力端子と低電位側電源との間に、キャパシターC1と並列にN型トランジスターNTD1が設けられる。
電源VRE(高電位側電源)と低電位側電源との間に、P型トランジスターPTD1と、抵抗R1,R2が直列に設けられ、抵抗R1と抵抗R2の間のノードが、差動増幅回路AMP1の非反転入力端子に接続される。
カウントイネーブル信号CENが、レベルシフターLS1に入力される。レベルシフターLS1は、端子Oからカウントイネーブル信号CENを電源VREレベルにシフトさせた信号を出力する。またレベルシフターLS1は、端子XOからカウントイネーブル信号CENを電源VREレベルにシフトし、且つ極性を反転させた信号を出力する。即ち、端子Oからの信号は、カウントイネーブル信号CENがアクティブ(ローレベル)の時にローレベルとなり、端子XOからの信号は、カウントイネーブル信号CENがアクティブ(ローレベル)の時にハイレベルとなる。
端子Oからの信号は、差動増幅回路AMP1のイネーブル端子、P型トランジスターPTD1のゲート端子、N型トランジスターNTD1のゲート端子に供給される。端子XOからの信号は、NAND回路NAD3の一方の入力端子に供給される。
カウントイネーブル信号CENがアクティブ(ローレベル)になると、レベルシフターLS1の端子Oから出力される信号により、差動増幅回路AMP1がイネーブル状態となり、第2の発振回路70(CR発振回路)もイネーブル状態となる。具体的には、差動増幅回路AMP1の出力で抵抗R3を通してキャパシターC1を充放電することで、発振が行われる。
イネーブル状態では、レベルシフターLS1の端子XOから出力される信号はハイレベルとなるため、NAND回路NAD3はインバーターとして機能する。抵抗R3とキャパシターC1による発振信号は、NAND回路NAD3とインバーターIVG1を介してレベルシフターLS2に入力され、レベルシフト後の信号が、第2の発振回路70の出力信号OSCRとして出力される。
一方、カウントイネーブル信号CENが非アクティブ(ハイレベル)になると、N型トランジスターNTD1がオン、P型トランジスターPTD1がオフになる。これにより、キャパシターC1に溜まった電荷がディスチャージされるとともに、差動増幅回路AMP1の非反転入力が低電位側電源にプルダウンされる。また、レベルシフターLS1の端子XOから出力される信号はローレベルとなるため、NAND回路NAD3の出力がハイレベルに固定され、第2の発振回路70の出力信号OSCRはローレベルに固定される。
以上のように、第2の発振回路70は、カウントイネーブル信号CENがアクティブになったときに発振動作を開始してもよい。このようにすれば、第2の発振回路70をカウンター部32でのカウント開始に合わせて開始できる。そのため、カウントの開始が遅れてしまうことを抑制できるし、カウントが不要な状況で発振動作を行うことで消費電力が増大することも抑制できる。
また、一旦クロック信号CLKOの出力が開始されれば、その後はカウンター部32によるカウント処理は不要であり、第2の発振回路70は動作する必要性が低い。よって第2の発振回路70は、発振動作の開始後(カウントイネーブル信号CENがアクティブになった後)、出力イネーブル信号QENがアクティブになったときに発振動作を停止してもよい。このようにすれば、第2の発振回路70での消費電力を抑制することが可能になる。
図15は、以上の制御を踏まえた第1の発振回路10の出力信号OSQ、カウントイネーブル信号CEN、第2の発振回路70の出力信号OSCR、クロック信号CLKOの波形例である。図2で上述したように、第1の発振回路10の発振が成長したと判断された時点において、カウントイネーブル信号CENがアクティブ(ローレベル)となる(D1)。第2の発振回路70は、カウントイネーブル信号CENがアクティブとなったことをトリガーに発振を開始する(D2)。そして、第2の発振回路70の出力信号OSCRによるカウントが設定値(例えば32)に達したタイミングで、出力イネーブル信号QENがアクティブとなり、クロック信号CLKOの出力が開始される(D3)。第2の発振回路70は、出力イネーブル信号QENがアクティブとなったことをトリガーに発振動作を停止する(D4)。
10.モード切り替え
以上では出力制御回路30により、クロック信号の出力開始時からデューティーを安定させる制御手法について説明した。ただし、本実施形態の回路装置100は、常に上記制御を実行する必要はない。例えば回路装置100は、上記制御を行う動作モードであるデューティー補正モードの設定/非設定を切り替え可能に構成されてもよい。
デューティー補正モードに設定されたときは、出力制御回路30は、カウント処理の結果に基づく出力イネーブル信号QENをクロック信号出力回路20に出力する。一方、デューティー補正モードに設定されていないときは、出力制御回路30は、出力イネーブル信号QENをアクティブレベルに固定する。
図16は、デューティー補正モードに設定されていないときの、第1の発振回路10の出力信号OSQ、カウントイネーブル信号CEN、第2の発振回路70の出力信号OSCR、クロック信号CLKOの波形例である。この場合、出力イネーブル信号QENがアクティブレベルに固定されるため、第1の発振回路10の発振がある程度成長した時点において、クロック信号の出力が開始される(E1)。クロック信号CLKOは、出力開始直後の期間(E2)では図3に示したようにデューティーは安定しておらず、所定時間経過後(E3)に図5に示したようにデューティーが安定する。つまりデューティー補正モードに設定されていないときは、デューティーが安定していないクロック信号の出力が許容される。
この場合、カウンター部32、カウントイネーブル信号生成回路34、及び第2の発振回路70は動作をする必要がない。そのため、図16に示したように、カウントイネーブル信号CENは非アクティブ(ハイレベル)に固定され(E4)、第2の発振回路70は発振動作を行わない(E5)。このようにすれば、回路装置100の消費電力を低減することが可能になる。
デューティー補正モードの設定/非設定は、レジスター設定により切り替えられてもよい。例えばレジスターの所与のビットが“1”(第1論理レベル、ハイレベル)である場合には、デューティー補正モードに設定され、当該所与のビットが“0”(第2論理レベル、ローレベル)の場合に、デューティー補正モードに設定されない。このようにすれば、レジスター設定により、状況に応じて出力制御回路30の動作を変更することが可能になる。
11.回路装置の詳細な構成例
図17は、本実施形態の回路装置100の第1の詳細な構成例である。なお以下では回路装置100をTCXO(又はOCXO)に適用する場合を例に説明するが、これに限定されず、温度補償を行わない場合にも、上述した実施形態の手法は適用可能である。
回路装置100は、温度センサー40、温度補償部150(温度補償回路)、制御回路130、記憶部140(不揮発性メモリー)、第1の発振回路10、クロック信号出力回路20、出力制御回路30、第2の発振回路70を含む。なお回路装置の構成は図17の構成には限定されず、その一部の構成要素を省略したり(例えば温度センサー40、温度補償部150等)、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
制御回路130は、回路装置100の各部の制御を行う。また制御回路130は、回路装置100の外部(例えばCPU等)とのインターフェース処理なども行う。制御回路130は、例えばゲートアレイ等のロジック回路により実現される。
記憶部140は、回路装置100の動作に必要な各種の情報を記憶する。例えば温度補償部150が温度補償処理を行うために必要な情報(温度補償用の多項式の係数)等を記憶する。この情報は、例えば回路装置100の製造時や、回路装置100と発振子XTALをパッケージした発振器の製造時等において、外部(例えばテスト装置)から書き込まれる。
温度補償部150は、温度センサー40からの温度検出信号VT(温度検出電圧)に基づいて、第1の発振回路10の発振周波数の温度補償を実現するための温度補償用電圧VCOMPを発生して、その温度補償用電圧VCOMPを第1の発振回路10に出力する。例えば発振子XTALが有する発振周波数の温度特性をテスト装置で測定し、その温度特性をキャンセルする(温度特性による発振周波数の変動を抑制する)3次又は5次の多項式(近似式)を求める。そして、その多項式の係数を記憶部140に書き込んでおく。温度補償部150が温度補償を行う際には、制御回路130が多項式の係数を記憶部140から読み出して温度補償部150に出力し、その係数に基づいて温度補償部150が、発振周波数の温度特性をキャンセルする(温度特性による発振周波数の変動を抑制する)温度補償用電圧VCOMPを発生させる。例えば、3次の多項式を例にとると、温度補償部150は、1次の成分を発生させる1次成分発生回路と、3次の成分を発生させる3次成分発生回路と、1次発生回路の出力を増幅する1次成分増幅回路と、3次成分発生回路の出力を増幅する3次成分増幅回路と、1次、3次成分増幅回路の出力を加算して温度補償用電圧VCOMPを出力する加算回路と、を含む。
温度センサー40は、回路装置100(半導体チップ)の温度を検出するセンサーである。例えば、温度センサー40は、ダイオード(PN接合)等で構成できる。この場合、ダイオードの順方向電圧の温度依存性を用いて温度検出を行う。即ち、ダイオードの順方向電圧に基づいて温度検出信号VTを出力する。なお、温度センサー40はこれに限定されず、サーミスター等の種々の温度センサーを採用できる。また、周波数温度特性が異なる2つの発振回路を用い、発振周波数の差分に基づいて温度を検出する構成も本発明に包含される。この場合、発振回路は発振子を用いた発振回路であってもよく、リングオシレーターやRC発振回路などでもよい。また、発振回路の一方として、発振信号を生成するための第1の発振回路10を利用してもよい。
図18は、本実施形態の回路装置100の第2の詳細な構成例である。図18は、デジタル信号処理により温度補償を行う、いわゆるデジタルTCXO(或いはデジタルOCXO)の構成例である。図18の回路装置100は、温度センサー40、A/D変換部60(A/D変換回路)、処理部160(DSP部、処理回路)、記憶部140(不揮発性メモリー)、発振信号生成回路170、クロック信号出力回路20、出力制御回路30、第2の発振回路70を含む。なお回路装置の構成は図18の構成には限定されず、その一部の構成要素を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
A/D変換部60は、温度検出信号VTをA/D変換し、そのA/D変換したデジタルデータを温度検出データDVTとして出力する。A/D変換方式としては、例えば逐次比較型、二重積分型、フラッシュ型、パイプライン型等を想定できる。
処理部160は、種々のデジタル信号を行って周波数制御データDDSを生成し、その周波数制御データDDSを発振信号生成回路170に出力する。例えば処理部160は、温度補償部162を含む。温度補償部162は、温度検出データDVTに基づいて温度補償処理を行い、発振子XTALが有する発振周波数の温度特性をキャンセルする(温度特性による発振周波数の変動を抑制する)周波数制御データDDSを生成する。温度補償処理では、発振周波数の温度特性をキャンセルする(温度特性による発振周波数の変動を抑制する)3次又は5次の多項式に基づいて周波数制御データDDSを演算している。この多項式の係数は、図17と同様にして製造時等に記憶部140に書き込まれる。
発振信号生成回路170は、発振子XTALと周波数制御データDDSを用いて発振信号(出力信号OSQ)を生成する。具体的には、発振子XTALを用いて、周波数制御データDDSに対応する発振周波数の発振信号(出力信号OSQ)を生成する。例えば、発振信号生成回路170は、D/A変換回路80、第1の発振回路10(VCO)を含む。D/A変換回路80は、周波数制御データDDSをD/A変換し、そのD/A変換した電圧を温度補償用電圧VCOMPとして第1の発振回路10に出力する。第1の発振回路10は、温度補償用電圧VCOMPに対応した発振周波数で発振子XTALを発振させる。
12.発振器、電子機器、移動体
図19は、本実施形態の回路装置を含む発振器400の構成例である。図19に示すように、発振器400は、発振子420(振動子)と回路装置500を含む。発振子420と回路装置500は、発振器400のパッケージ410内に実装される。そして発振子420の端子と、回路装置500(IC)の端子(パッド)は、パッケージ410の内部配線により電気的に接続される。
図20は、本実施形態の回路装置を含む電子機器の構成例である。この電子機器は、回路装置500、水晶振動子等の発振子420、アンテナANT、通信部510(通信装置)、処理部520(処理装置)を含む。また操作部530(操作装置)、表示部540(表示装置)、記憶部550(メモリー)を含むことができる。発振子420と回路装置500により発振器400が構成される。なお電子機器は図20の構成に限定されず、これらの一部の構成要素を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
図20の電子機器としては、例えばGPS内蔵時計、生体情報測定機器(脈波計、歩数計等)又は頭部装着型表示装置等のウェアラブル機器や、スマートフォン、携帯電話機、携帯型ゲーム装置、ノートPC又はタブレットPC等の携帯情報端末(移動端末)や、コンテンツを配信するコンテンツ提供端末や、デジタルカメラ又はビデオカメラ等の映像機器や、或いは基地局又はルーター等のネットワーク関連機器などの種々の機器を想定できる。
通信部510(無線回路)は、アンテナANTを介して外部からデータを受信したり、外部にデータを送信する処理を行う。処理部520は、電子機器の制御処理や、通信部510を介して送受信されるデータの種々のデジタル処理などを行う。この処理部520の機能は、例えばマイクロコンピューターなどのプロセッサーにより実現できる。操作部530は、ユーザーが入力操作を行うためのものであり、操作ボタンやタッチパネルディスプレイをなどにより実現できる。表示部540は、各種の情報を表示するものであり、液晶や有機ELなどのディスプレイにより実現できる。なお操作部530としてタッチパネルディスプレイを用いる場合には、このタッチパネルディスプレイが操作部530及び表示部540の機能を兼ねることになる。記憶部550は、データを記憶するものであり、その機能はRAMやROMなどの半導体メモリーやHDD(ハードディスクドライブ)などにより実現できる。
図21は、本実施形態の回路装置を含む移動体の例を示す。本実施形態の回路装置(発振器)は、例えば、車、飛行機、バイク、自転車、或いは船舶等の種々の移動体に組み込むことができる。移動体は、例えばエンジンやモーター等の駆動機構、ハンドルや舵等の操舵機構、各種の電子機器(車載機器)を備えて、地上や空や海上を移動する機器・装置である。図21は移動体の具体例としての自動車206を概略的に示している。自動車206には、本実施形態の回路装置と振動子を有する発振器(不図示)が組み込まれる。制御装置208は、この発振器により生成されたクロック信号により動作する。制御装置208は、例えば車体207の姿勢に応じてサスペンションの硬軟を制御したり、個々の車輪209のブレーキを制御する。例えば制御装置208により、自動車206の自動運転を実現してもよい。なお本実施形態の回路装置や発振器が組み込まれる機器は、このような制御装置208には限定されず、自動車206等の移動体に設けられる種々の機器(車載機器)に組み込むことが可能である。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また本実施形態及び変形例の全ての組み合わせも、本発明の範囲に含まれる。また回路装置、発振器、電子機器、移動体等の構成・動作等も、本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
10…第1の発振回路、12…発振部、14…バッファー、
20…クロック信号出力回路、22…選択回路、24…分周回路、
26…出力バッファー、30…出力制御回路、31…カウンター、32…カウンター部、
33…出力回路、34…カウントイネーブル信号生成回路、35…カウンター、
36…平滑化回路、38…検出回路、40…温度センサー、50…設定部、
60…A/D変換部、70…第2の発振回路、80…D/A変換回路、
100…回路装置、130…制御回路、140…記憶部、150…温度補償部、
160…処理部、162…温度補償部、170…発振信号生成回路、
206…自動車(移動体)、207…車体、208…制御装置、209…車輪、
400…発振器、410…パッケージ、420…発振子、500…回路装置、
510…通信部、520…処理部、530…操作部、540…表示部、550…記憶部、
AMP1…差動増幅回路、ANT…アンテナ、CEN…カウントイネーブル信号、
CID…クロックドインバーター、CLKO…クロック信号、
FFD1〜FFD6…フリップフロップ回路、LS1,LS2…レベルシフター、
OSQ…発振回路の出力信号、OSCR…第2の発振回路の出力信号、
QEN…出力イネーブル信号、SHC…シュミットトリガー回路、XTAL…発振子

Claims (13)

  1. 発振子を発振させる第1の発振回路と、
    第2の発振回路と、
    前記第1の発振回路の出力信号に基づくクロック信号を出力するクロック信号出力回路と、
    前記クロック信号出力回路の出力制御を行う出力制御回路と、
    を含み、
    前記出力制御回路は、
    前記第2の発振回路の出力信号に基づいてカウント処理を行うカウンター部を有し、
    前記カウンター部は、
    前記カウント処理の結果に基づいて、前記クロック信号出力回路に対して前記クロック信号の出力イネーブル信号を出力することを特徴とする回路装置。
  2. 請求項1に記載の回路装置において、
    前記出力制御回路は、
    前記カウンター部のカウントイネーブル信号を生成するカウントイネーブル信号生成回路を有し、
    前記カウンター部は、
    前記カウントイネーブル信号がアクティブになったときに前記カウント処理を開始することを特徴とする回路装置。
  3. 請求項2に記載の回路装置において、
    前記第2の発振回路は、
    前記カウントイネーブル信号がアクティブになったときに発振動作を開始し、その後、前記出力イネーブル信号がアクティブになったときに前記発振動作を停止することを特徴とする回路装置。
  4. 請求項2又は3に記載の回路装置において、
    前記カウントイネーブル信号生成回路は、
    前記第1の発振回路の前記出力信号に基づいて前記カウントイネーブル信号を生成することを特徴とする回路装置。
  5. 請求項2乃至4のいずれか一項に記載の回路装置において、
    前記カウンター部は、
    前記カウントイネーブル信号がアクティブになったときに、前記カウント処理を開始し、前記カウント処理におけるカウント値が所与の設定値に達したときに、前記出力イネーブル信号をアクティブにすることを特徴とする回路装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の回路装置において、
    前記第2の発振回路は、CR発振回路であることを特徴とする回路装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の回路装置において、
    前記第2の発振回路の発振周波数は、前記第1の発振回路の発振周波数より低いことを特徴とする回路装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の回路装置において、
    デューティー補正モードに設定されたときは、前記出力制御回路は、前記カウント処理の結果に基づく前記出力イネーブル信号を前記クロック信号出力回路に出力し、
    デューティー補正モードに設定されていないときは、前記出力制御回路は、前記出力イネーブル信号をアクティブレベルに固定することを特徴とする回路装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の回路装置において、
    電源電圧が印加されてから前記第1の発振回路の発振周波数が許容周波数偏差内になるまでの期間をT1とし、前記電源電圧が印加されてから前記出力イネーブル信号がアクティブになるまでの期間をT2としたときに、T2<T1であることを特徴とする回路装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれか一項に記載の回路装置において、
    前記カウンター部は、
    前記第2の発振回路の前記出力信号に基づいてカウント動作を行うカウンターと、
    リセット信号がアクティブであるときに、前記出力イネーブル信号を非アクティブにし、前記リセット信号が非アクティブになった後に前記カウンターの出力信号がアクティブになったときに、前記出力イネーブル信号をアクティブにする出力回路と、
    を有することを特徴とする回路装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれか一項に記載の回路装置と、
    前記発振子と、
    を含むことを特徴とする発振器。
  12. 請求項1乃至10のいずれか一項に記載の回路装置を含むことを特徴とする電子機器。
  13. 請求項1乃至10のいずれか一項に記載の回路装置を含むことを特徴とする移動体。
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