JP2018188794A - 自閉式引戸装置 - Google Patents

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悟朗 山田
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【課題】フリーストッパー機構により確実な制動力が安定して得られる。【解決手段】開口部を開閉する引戸本体と、開口部の天辺に沿って設置されて引戸本体を案内するレールと、引戸本体を戸先側に付勢する自動閉鎖手段と、引戸本体を任意位置で制動し開状態に維持するフリーストッパー機構31Aとを具備し、フリーストッパー機構31Aは、引戸本体に開閉方向に直交する回転軸周りに回動される制動部材41と、制動部材41を中立姿勢に回動付勢する回動付勢部材33F,33Rと、を備え、前記制動部材は、レール20の天面部20Uと底面走行部20Dに噛み込んで引戸本体を制動する。【選択図】図1C

Description

本発明は、任意位置で引戸の開放状態を保持するフリーストッパー機構を備えた自閉式引戸装置に関する。
本発明者は、垂直方向の軸心周りに回動自在なストッパーを、走行レールの側面に押し付けてその摩擦力により制動する特許文献1を提案した。
特開2016−125189号公報
上記特許文献1では、回転軸周りに回動自在に支持されたストッパーを、略対称方向に伸びる2本のばねにより中立位置に回動付勢するとともに、ストッパーの外径部を走行レールの側面に押し付け、回転軸とレール側面の間でストッパーを突っ張らせて引戸を制動している。ここで制動反力は、走行ローラの溝部とレール走行部(突条の側面)で受けることになる。
しかし、引戸や開口部(戸袋)の製造精度や、レールの取付精度が低い場合、ストッパーによる制動力にばらつきが生じるという問題があった。
本発明は上記問題点を解決して、確実な制動力が安定して得られるフリーストッパー機構を備えた自閉式引戸装置を提供することを目的とする。
本発明は、開口部を開閉する引戸本体と、前記開口部の天辺に沿って設置され前記引戸本体を案内するレールと、前記引戸本体を戸先側に付勢する自動閉鎖手段と、前記引戸本体を任意位置で制動し開状態に維持するフリーストッパー機構とを具備した自閉式引戸装置であって、前記フリーストッパー機構は、前記引戸本体に開閉方向に直交する回転軸周りに回動される制動部材と、前記制動部材を中立姿勢に回動付勢する回動付勢部材と、を備え、前記制動部材は、レールの対向面に噛み込んで前記引戸本体を制動することを特徴とする。上記構成によれば、レールの対向面に制動部材を噛み込ませて引戸本体を制動するので、工場生産され高精度に加工された対向面を有するレールにより、常に一定で安定した制動力を得ることができる。したがって、従来のように、引戸や開口部(戸袋)の製造精度や、レールの取付精度により、制動部材による制動力にばらつきが生じることがない。
また上記構成において、レールの対向面は、上下方向に対向する天面部と底面部、または幅方向に対向する2つの側面部であることが好ましい。上記構成によれば、底面部と天面部の間、あるいは2つの側面部の間に制動部材を噛み込ませることにより、安定した制動力を得ることができる。
さらに上記構成において、レールの対向面は、上下方向に対向する天面部と底面部であり、制動部材は、戸先側への移動時にレールの天面部に摺接されて制動する一面制動部とレールの底面部に摺接されて制動する他面制動部を有し、前記制動部材を前記一面制動部側に所定範囲で移動自在に支持するスライド支持部と、前記制動部材を前記一面制動部側に付勢する制動付勢部材とを備えることが好ましい。上記構成によれば、制動付勢部材により一面制動部を強く天面部に押し付けるので、大きい制動力を得ることができ、一面制動部の減耗に対応することができる。
さらにまた上記構成において、レールの対向面は、レールの幅方向に対向する2つの側面部であり、制動部材は、戸先側への移動時にレールの一方の側面部に摺接されて制動する一面制動部と、レールの他方の側面部に摺接されて制動する他面制動部を有し、フリーストッパー機構は、前記制動部材を前記一面制動部側に所定範囲で移動自在に支持するスライド支持部と、前記制動部材を前記一面制動部側に付勢する制動付勢部材とを備えたものであることが好ましい。上記構成によれば、制動付勢部材により一面制動部を強く一方の側面部に押し付けるので、大きい制動力を得ることができる。
また本発明は、開口部を開閉する引戸本体と、前記開口部の天辺に沿って設置され前記引戸本体を案内するレールと、前記引戸本体を戸先側に付勢する自動閉鎖手段と、前記引戸本体を任意位置で制動し開状態に維持するフリーストッパー機構とを具備した自閉式引戸装置であって、前記引戸本体の天辺部に、レールの底面走行部に案内されて転動する前後のガイドローラと、これらガイドローラ間の中間部に前記フリーストッパー機構を配置し、前記フリーストッパー機構は、前記引戸本体に、開閉方向に直交する回転軸周りに回動自在に支持され前記レールの天面部を押圧して制動可能な制動部材と、前記制動部材を前記天面部側に付勢する制動付勢部材と、を備え、制動時の天面部に対する押圧反力を、前後の前記ガイドローラを介して走行レールの底面走行部で支持することを特徴とする。上記構成によれば、制動付勢部材が十分な押圧力で制動部材をレールの天面部に圧接させ、その制動反力を引戸本体およびガイドローラを介してレールの底面走行部で支持することができる。これにより、常に一定で安定した制動力を得ることができる。
さらに上記各構成において、制制動部材を、制動可能な制動姿勢と、レールに接触しない非制動姿勢との間で切り替える解除部材を設けたことが好ましい。上記構成によれば、解除部材によりフリーストッパー機構を解除して、引戸本体の閉動を自動閉鎖手段や手動で容易に行うことができる。
本発明によれば、引戸本体の制動を得るための摩擦力は、制動部材が噛み込むレールの対向面の加工精度に依存するので、工場生産されたレールにより常に安定した制動力を得ることができる。
また、制動付勢部材により十分な押圧力で制動部材をレールの天面部に圧接させ、その制動反力を引戸本体、ガイドレールを介してレールの底面走行部で支持するので、安定した制動力を得ることができる。
本発明に係る自閉式引戸装置の実施例1を示し、フリーストッパー機構の制動部材を示す正面図である。 制動部材を示す正面図である。 制動部材の制動状態を示す正面図である。 フリーストッパー機構を備えた前ローラユニットを示す正面図である。 前ローラユニットの平面と正面を示す斜視図である。 前ローラユニットの平面図である。 前ローラユニットを示す背面図である。 前ローラユニットの平面と背面を示す斜視図である。 図2Aに示すA−A断面図である。 図2Aに示すB−B断面図である。 前ローラユニットの側面図である 解除ボタンの制動位置と退避位置の動作を示す背面図である。 自閉式引戸装置を示す背面図である。 本発明に係る自閉式引戸装置の実施例2を示し、フリーストッパー機構を示す正面図である。 本発明に係る自閉式引戸装置の実施例3を示し、フリーストッパー機構を示す平面図である。 図9に示すC−C断面図である。 本発明に係る自閉式引戸装置の実施例4を示す背面図である。 図12に示すD−D断面図である。 図13に示すE−E断面図である。 図13に示すF−F断面図である。
[実施例1]
以下、本発明の実施例1を図1〜図8に基づいて説明する。
(概要)
この引戸装置は、図8に示すように、天枠11、戸先縦枠12、戸尻縦枠13および底枠(図示せず)により形成される開口部14および戸袋15と、開口部14と戸袋15の間を移動自在に配置されて開口部14を開閉する引戸本体10と、天枠11に開口部14から戸袋15にわたって取り付けられて引戸本体10を開閉方向に案内するレール20と、引戸本体10を戸先側へ閉動方向に移動させる自動閉鎖手段(図示せず)と、引戸本体10の上辺の前後位置に設けられてレール20に引戸本体10を吊持するとともに開閉方向に案内する戸先ローラユニット21Fおよび戸尻ローラユニット21Rと、戸先ローラユニット21Fに設けられて開口部14の開放状態の任意位置で自動閉鎖手段に抗して制動し開状態を維持するフリーストッパー機構31Aと、を備えている。
前述の自動閉鎖手段は、自重やコイルばねなどにより引戸本体10を戸先側に付勢するもので、たとえば自重を利用する場合には、戸尻側上位から戸先側下位となるようにレール20が傾斜して設置される。
レール20は、図5A,図5B,図6に示すように、天面部20Uと左右側面部20L,20Rとを有し底面が開放された略チャンネル型断面で、右側面部20Rに、レール20の下辺に沿って内面に突出されたU字形断面の底面走行部(底面部)20Dが形成されている。戸先ローラユニット21Fに設けられた第1〜第3ガイドローラ22A〜22Cと、戸尻ローラユニット21Rに設けられた第4,第5ガイドローラ22D,22Eは、それぞれ溝付ローラで、各溝部がそれぞれレール20の底面走行部20Dの突条部に案内される。
図2A,図2Bに示すように、戸先ローラユニット21Fは、開閉方向に所定間隔をあけて第1〜第3ガイドローラ22A〜22Cが(開閉方向に直交する)水平方向の支軸周りに回転自在に支持されている。そして、第2ガイドローラ22Bと第3ガイドローラ22Cの間に、フリーストッパー機構31Aが設けられる。
(フリーストッパー機構)
図1A〜図1C、図2A,図2B,図3に示すように、このフリーストッパー機構31Aは、ユニット本体23に開閉方向と直交する水平方向に回転軸32が回動自在に支持され、この回転軸32の正面側で第1〜第3ガイドローラ22A〜22Cと同一平面上に制動部材41が取り付けられている。また回転軸32の背面側に、制動部材41を中立姿勢(イ)となるように回動付勢する回動付勢部材33F,33Rが設けられている。さらに回転軸32の背面側に、制動部材41がレール20に圧接されて噛み込まれ引戸本体10を制動する制動姿勢[図1C(ホ)]と、レール20に接触しない退避姿勢[図2B仮想線(ヘ)]に切り替える解除部材34が設けられている。
(制動部材)
図2A〜図6に示すように、ユニット本体23には、第2ガイドローラ22Bと第3ガイドローラ22Cの間に、軸支持部24が上面に突出して設けられており、この軸支持部24に設けられた支持穴に前述の回転軸32が回転自在に支持されている。
図1A〜図1Cに示すように、前述の制動部材41は一定厚みを有する駒形あるいはカム形のブロックで、回転軸32に一半径方向にのみ移動自在に外嵌される駒形本体42と、この駒形本体42の外周部で天面部20U側に外嵌固定された摺接部材43とを具備している。この摺接部材43は、十分な摩擦力が得られかつ摩耗が少ない弾性材料により形成されている。また制動部材41で摺接部材43の天面部20U側外周部に、始端部で回転軸32からの最小半径R1から図1Aの時計周りに漸次半径が拡大される初圧部46aと、さらに時計周りに半径が漸次拡大されて終端部で最大半径R2となる終圧部46bとにより、天面制動部(一面制動部)46が形成されている。また制動部材41には、駒形本体42の底面走行部20D側外周部に、底面走行部20Dの突条部に摺接して制動する底面制動部(他面制動部)47が形成されており、この底面制動部47は、図1Aの時計周りで、回転軸32からの半径R3からR4に漸次大きくなる略円弧状に形成されている。したがって、制動部材41が図1Aの反時計周りに回動されることで、天面制動部46および底面制動部47をレール20の天面部20Uと底面走行部20Dの間に噛み込ませて制動し引戸本体10の移動を停止することができる。
また制動部材41は、回転軸32に対して所定範囲で一半径方向にのみ移動自在に支持するスライド支持部44と、スライド支持部44を介して制動部材41を外周の天面制動部46の終圧部46b側に付勢する制動付勢部材45を具備している。このスライド支持部44は、駒形本体42に天面制動部46側(終圧部46b)に向かって半径方向に形成された長孔42aと、回転軸32に形成されて長孔42aに沿ってスライドのみ自在に嵌合される角軸部32aからなる。また制動付勢部材45は、長孔42a内で角軸部32aと長孔42aの外周端42bとの間に介在される圧縮コイルばねにより構成される。
(回動付勢部材)
図1Bに示すように、一方、回転軸32の背面側にT形ブロック35が固定されている。前述の回動付勢部材33F,33Rは、このT形ブロック35で前後方向に伸びる前後突出端35f,35rに突出された掛止ピン36F,36Rと、軸支持部24の前後に植設された掛止ボルト37F,37Rの間にそれぞれ連結された一対の引っ張りコイルばねにより構成される。したがって、図1A,図1Bに示すように、制動部材41は、回動付勢部材33F,33Rが吊り合うことで、天面制動部46の終圧部46bが上方に向く中立姿勢(イ)になる。ここで、図1A,図1Bに示すように、引戸本体10により開口部14を閉鎖する戸先限では、レール20の天面部20Uに解除用の切欠き部54が所定長さで形成されており、制動部材41の天面制動部46が切欠き部54に遊嵌して制動部材41が中立姿勢(イ)となる。ここで制動部材41が切欠き部54に遊嵌されることにより、引戸本体10の開動を開始する時に、制動部材41の摩擦による初期抵抗を無くすことができる。
なお、図1Cに示すように、フリーストッパー機構31Aにおける制動部材41の作用姿勢(ホ)は、引戸本体10が戸先限から戸尻側に開動された時に、天面制動部46がレール20の天面部20Uに軽く摺接して制動部材41が反時計周りに回動し、底面制動部47は底面走行部20Dの突条部に軽く摺接するか、または僅かに離間している状態をいう。
(解除部材)
さらに図1B、図5B、図7に示すように、解除部材34は、軸支持部24に対応してユニット本体23に前後方向に形成されたガイド孔51と、ガイド孔51に移動自在に嵌合された解除ボタン52とを備え、解除ボタン52に、T形ブロック35の下方突出端35dに当接可能な作用端52aが設けられている。したがって、図7に示すように、解除ボタン52を、図1Bに実線で示す戸尻側の制動位置(ハ)から仮想線で示す戸先側の退避位置(ニ)に操作(スライド)することにより、作用端52aでT形ブロック35の下方突出端35aを押し、回転軸32を介して制動部材41を反時計方向に回動させ、図1B、図7に仮想線で示す退避姿勢(ニ)とすることができる。これにより、制動部材41の初圧部46aを、レール20の天面部20Uに隙間をあけて対面させるとともに、制動部材41の底面制動部47を底面走行部20Dの突条部に隙間をあけて対面させ、制動部材41を非作用状態にすることができる。また図7に示すように、解除ボタン52を制動位置(ハ)と退避位置(ニ)でそれぞれ係止するとともに、操作者の操作感覚を高めるために、ユニット本体23の下面所定位置に係止突起53が突出され、解除ボタン52に、制動位置(ハ)と退避位置(ニ)にそれぞれ対応して係止突起53に係合する規制突起55F,55Rが形成されている。これにより、解除ボタン52の操作時に規制突起55F,55Rが係止突起53を乗り越えて、制動位置(ハ)または退避位置(ニ)に達することで、解除ボタン52を係止して位置決めできるとともに、操作者の操作感覚に訴えて、解除ボタン52を制動位置(ハ)や退避位置(ニ)に操作できたかどうかを確実に認識することができる。もちろん、係止突起53と規制突起55F,55Rの組み合わせに限るものではなく、凹部と凸部の組み合わせなどいろいろな構造を採用することができる。
(動作説明)
上記構成において、引戸本体10が開口部14を閉じた閉鎖位置(戸先限)の状態から、自動閉鎖手段に抗して、引戸本体10を戸尻方向に開動すると、制動部材41は解除用の切欠き部54から抜け出し、さらに制動部材41の天面制動部46の初圧部46a側がレール20の天面部20Uに軽く摺接し、回動付勢部材33F,33Rのばね力に抗して、制動部材41が図1Aの反時計方向(小径側)に回動され、この状態で引戸本体10が開放方向に移動されて開口部14が開放される。
開口部14が開放された任意位置で引戸本体10が停止されると、自動閉鎖手段により引戸本体10が戸先側に閉動しようとするが、フリーストッパー機構31Aにより引戸本体10が制動、停止される。すなわち、制動部材41の天面制動部46とレール20の天面部20Uとの摩擦力が、制動部材41を図1Aの時計方向(大径側)に回動付勢する。これにより、制動部材41の天面制動部46が天面部20Uに強く押し付けられると同時に、制動部材41の底面制動部47がレール20の底面走行部20Dに強く押し付けられる。このようにレール20の天面部20Uと底面制動部47の間に制動部材41が噛み込まれた状態となり、天面制動部46により天面部20Uを押圧する制動力の反力が、レール20の底面走行部20Dで支持されて引戸本体10が制動される。これにより、開放された任意位置で自動閉鎖手段に抗して、引戸本体10を安定した制動力で確実に閉動を停止することができる。ここでこの制動力は、工場で精度よく成形されたレール20の天面部20Uと底面走行部20Dの間隔に依存するため、制動力を常に安定させることができる。
引戸本体10をさらに戸尻側に開口部14を開放する場合には、引戸本体10をそのまま押し込むことで、先の開放動作と同様に開口部14を開放することができる。
また引戸本体10を戸先側に移動する場合、解除ボタン52を制動位置(ハ)から退避位置(ニ)に操作して、制動部材41を図1Cで天面部20Uに当接する作動姿勢(ホ)から図1Aの反時計方向に回動させ、図1Bに仮想線で示す解除姿勢(ヘ)とする。この解除姿勢(ヘ)では、制動部材41の天面制動部46とレール20の天面部20Uとの間に隙間が形成され、かつ底面制動部47と底面走行部20Dの間に隙間が形成されることから、自動閉鎖手段(または手動)により、引戸本体10を戸先側に容易に移動させて開口部14を閉鎖することができる。
(実施例1の効果)
工場生産されるレール20は、天面部20Uと底面走行部20Dとを高精度で成形することができるので、レール20の天面部20Uと底面走行部20Dからなる対向面に制動部材41を噛み込ませて引戸本体10を制動する場合、常に安定した制動力を得ることができる。これにより、従来のように、引戸本体10や開口部14(戸袋15)の製造精度や、レール20の取付精度により制動力にばらつきが生じることがない。また底面走行部20Dとその対抗面である天面部20Uの間に制動部材41を噛み込ませるので、十分な制動力を発揮させて安定した制動力を得ることができる。
さらに、制動部材41の天面制動部46に、十分な摩擦力が得られかつ摩耗も少ない弾性材料からなる摺接部材43を取付けたので、レール20の天面部20Uに対して安定した十分な制動力を発揮できる。さらに、制動部材41の駒形本体42を回転軸32に対して所定範囲で半径方向にのみスライド可能に設けるとともに、制動部材41を半径外方に付勢する制動付勢部材45を設けたので、引戸本体10および戸先・戸尻ローラユニット21F,21Rやレール20の変位に対応して大きくかつ安定した制動力を得ることができる。
さらにまた、解除ボタン52の制動位置(ハ)と退避位置(ニ)で、ユニット本体23の係止突起53を乗り越える規制突起55F,55Rを解除ボタン52に設けたので、操作者の操作感覚を確実にして正確に操作することができる。
[実施例2]
実施例2は、実施例1を変形した実施例2で、実施例1と同一部材には同一の符号を付して説明を省略する。
このフリーストッパー機構31Bは、実施例1の制動付勢部材45の圧縮コイルばねのばね力を十分に大きくして、大きい加圧力で制動部材41の天面制動部46をレール20の天面部20Uに圧接させ、大きい摩擦力で引戸本体10を制動するものである。その時の制動反力は、ユニット本体23と、制動部材41の前後に配置された第2、第3ガイドローラ22B,22Cを介して、レール20の底面走行部20Dで支持されることになる。
したがって、制動付勢部材45により天面制動部46を大きい加圧力で天面部20Uに圧接させ、この制動反力を第2、第3ガイドローラ22B,22Cを介してレール20の底面走行部20Dで支持させるので、工場生産されたレール20の精度と、引戸本体10に装着される戸先ローラユニット21Fの精度に基づいて、フリーストッパー機構31Bにより安定した制動力を発揮させることができる。したがって、引戸本体10や開口部14(戸袋15)の製造精度、組立精度や、レール20の取付精度に起因して、フリーストッパー機構31Bの制動力が左右されることがない。
[実施例3]
図10,図11を参照して、制動部材63を、レール60の横断面上で幅方向に対向する2つの側面部(60R,60S)に噛み込ませて制動するフリーストッパー機構31Cを備えた自閉式引戸装置を説明する。なお、実施例1と同一部材には同一符号を付して説明を省略する。
戸先ローラユニット21Fのユニット本体61には、引戸本体10を吊持するとともにレール60に沿って案内する第1〜第3ガイドローラ22A〜22Cが水平方向の軸心周りに回転自在に支持されている。そして、第2,第3ガイドローラ22B,22C間のユニット本体61に、開閉方向と直交する垂直方向の回転軸62が回転自在に支持されており、回転軸62の上部に、実施例1と(軸心方向が異なるが)同一構造の制動部材63が設けられるとともに、回転軸62の下部にT形ブロック35と、T形ブロック35に連結された一対の回動付勢部材33F,33Rと、T形ブロック35に作用する解除部材64が設けられている。
図10に示すように、レール60は、天面部60Uと、天面部60Uの両端から下方に伸びる左側面部60Lおよび右側面部(側面部)60Rと、天面部60Uの中央部から下方に伸びる中間側面部(側面部)60Sとを有し、底面が開放された2連のチャンネル型断面に形成されている。そして、右側面部60Rの下部内面にU字形断面の底面走行部60Dが形成され、第1〜第5ガイドローラ22A〜22Eの溝部がそれぞれ底面走行部60Dの突条部に嵌合されて案内される。また中間側面部60Sは厚みが大きく十分な強度が確保されている。
制動部材63は、外周部で互いに対称部位に、天面制動部46に相当する右面制動部(一面制動部)65と、底面制動部47に相当する左面制動部(他面制動部)66がそれぞれ形成されている。
T形ブロック35は、前後突出端35f,35rに引張コイルばねからなる一対の回動付勢部材33F,33Rがそれぞれ連結されて制動部材63を中立姿勢(イ)に保持する。また解除部材64は、前後方向にスライドして下方突出端35dに当接し、制動部材63を作動姿勢(ホ)と解除姿勢(ヘ)との間で回動させることができる。
したがって、閉鎖位置(戸先限)から、自動閉鎖手段に抗して、引戸本体10を戸尻方向に押し出して開動すると、制動部材63の右面制動部65が解除用切欠き部(図示せず)から離脱し、レール60の右側面部60Rに摺接しつつ、引戸本体10が回動されて開口部14が開放される。
任意位置で引戸本体10が停止されると、自動閉鎖手段により引戸本体10が戸先側に移動しようとするが、フリーストッパー機構31Cにより引戸本体10が停止される。すなわち、制動部材63の右面制動部65とレール60の右側面部60Rとの摩擦力により、制動部材63が図10の反時計方向(大径側)に回動される。これにより、制動部材63の右面制動部65がレール60の右側面部60Rに強く押し付けられると同時に、制動部材63の左面制動部66がレール60の中間側面部60Sに強く押し付けられる。このようにレール60の右側面部60Rと中間側面部60Sの間で制動部材63が噛み込まれた状態となり、制動部材63により右面制動部65で右側面部60Rを押圧する制動力に対する反力が中間側面部60Sに支持され、引戸本体10が確実に制動されて停止される。これにより、開放された任意位置で自動閉鎖手段に抗して引戸本体10を安定した制動力で確実に閉動を停止することができる。ここで、制動部材63による制動力は、工場で精度よく成形されたレール60の右側面部60Rと中間側面部60Sの間隔に依存するため、制動力を常に安定させることができる。
また引戸本体10をさらに戸尻側に開口部14を押し込むと、開放動作と同様に開口部14を開放することができる。さらに引戸本体10を戸先側に移動する場合には、解除部材63を開閉方向にスライドしてT形ブロック35の下方突出端35dを押し込み、制動部材63をレール60に摺接する作動姿勢(ホ)から、離間する解除姿勢(ヘ)に回動させる。これにより、制動部材63がレール60に接触せず、自動閉鎖手段(または手動)により引戸本体10が戸先側に移動される。
上記実施例2によれば、工場生産されるレール60は高精度で成形されているので、レール60で互いに対向する右側面部60Rと中間側面部60Sの間に制動部材63を噛み込ませて引戸本体10を制動するので、常に安定した制動力を得ることができ、引戸本体10や開口部14(戸袋15)などの製造精度やレール60の取付精度により、制動力にばらつきが生じることがない。
[実施例4]
図12〜図15を参照して実施例4を説明する。実施例1乃至3では、引戸本体10が、レール11,60に複数のガイドローラ22A〜22Eを介して吊持され、開閉方向に案内される構成を示した。この実施例4では、図12に示すように、引戸本体10は、下辺に設けられた走行ローラ71F,71Rが床面に敷設された床レール72に下方から支持されるとともに開閉方向に案内される。また引戸本体10は、上辺に設けられた振れ止めローラ74F,74Rを介して天井レール60に案内される。なお、実施例1および3と同一部材には同一符号を付して説明を省略する。
引戸本体10は、下辺に設けられた走行ローラ71F,71Rと、上辺に設けられた戸先ローラユニット73Fおよび戸尻ローラユニット73Rを具備している。そして戸先ローラユニット73Fおよび戸尻ローラユニット73Rにそれぞれ設けられた振れ止めローラ74F,74Rが、天井レール60の右側面部60Rと中間側面部60Sとの間に所定隙間をあけて嵌合され、引戸本体10の上辺の幅方向の振れ止めを行い、走行方向に案内する。
本発明に係るフリーストッパー機構31Cは、図13,15に示すように、戸先ローラユニット73Fのユニット本体75に設けられている。天井レール60の横断面上で幅方向に対向する2つの側面部(60R,60S)に制動部材63の右面制動部65と左面制動部66とをそれぞれ噛み込ませて制動するものである。このフリーストッパー機構31Cは、実施例3と同一に構造されて、その動作も同一であるため、説明を省略する。
実施例4によれば、走行ローラ71F,71Rを介して床レール72に下方から支持されるとともに、振れ止めローラ74F,74Rを介して天井レール60に案内される引戸本体10であっても、戸先ローラユニット73Fに設けたフリーストッパー機構31Cにより、実施例3と同一の作用効果を奏することができる。
なお、上記実施例1,3,4では、制動力を得るためのレール20,60の対向面として、天面部20Uと底面走行部20D、右側面部60Rと中間側面部60Sを摘示したが、レール20,60内に形成された対向面であれば、傾斜方向に対向する対向面であってもよく、上記に限るものではない。
また上記実施例1および2では、底面部を底面走行部20D,60Dとしたが、第1〜第5ガイドローラ22A〜22Dが走行しない底面部であってもよい。
10 引戸本体
14 開口部
15 戸袋
20 レール
20D 底面走行部(底面部)
20U 天面部
21F 戸先ローラユニット
21R 戸尻ローラユニット
22A〜22E 第1〜第5ガイドローラ
23 ユニット本体
31A〜31C フリーストッパー機構
32 回転軸
33F,33R 回動付勢部材(引っ張りコイルばね)
34 解除部材
35 T形ブロック
41 制動部材
42 駒形本体
42a 長孔
43 摺接部材
45 制動付勢部材(圧縮コイルばね)
46 天面制動部(一面制動部)
47 底面制動部(他面製造部)
51 ガイド孔
52 解除ボタン
60 レール
60R 右側面部(側面部)
60S 中間側面部(側面部)
60D 走行底面部
61 ユニット本体
62 回転軸
63 制動部材
64 解除部材
65 右面制動部(一面制動部)
66 左面制動部(他面制動部)

Claims (5)

  1. 開口部を開閉する引戸本体と、前記開口部の天辺に沿って設置され前記引戸本体を案内するレールと、前記引戸本体を戸先側に付勢する自動閉鎖手段と、前記引戸本体を任意位置で制動し開状態に維持するフリーストッパー機構とを具備した自閉式引戸装置であって、
    前記フリーストッパー機構は、前記引戸本体に開閉方向に直交する回転軸周りに回動される制動部材と、前記制動部材を中立姿勢に回動付勢する回動付勢部材と、を備え、
    前記制動部材は、前記レールの対向面に噛み込んで前記引戸本体を制動する
    ことを特徴とする自閉式引戸装置。
  2. 請求項1記載の自閉式引戸装置であって、
    レールの対向面は、上下方向に対向する天面部と底面部、または幅方向に対向する2つの側面部である
    ことを特徴とする自閉式引戸装置。
  3. 請求項1記載の自閉式引戸装置であって、
    レールの対向面は、上下方向に対向する天面部と底面部であり、
    制動部材は、戸先側への移動時にレールの天面部に摺接されて制動する一面制動部と、レールの底面部に摺接されて制動する他面制動部を有し、
    フリーストッパー機構は、前記制動部材を前記一面制動部側に所定範囲で移動自在に支持するスライド支持部と、前記制動部材を前記一面制動部側に付勢する制動付勢部材とを備えた
    ことを特徴とする自閉式引戸装置。
  4. 請求項1記載の自閉式引戸装置であって、
    レールの対向面は、レールの幅方向に対向する2つの側面部であり、
    制動部材は、戸先側への移動時にレールの一方の側面部に摺接されて制動する一面制動部と、レールの他方の側面部に摺接されて制動する他面制動部を有し、
    フリーストッパー機構は、前記制動部材を前記一面制動部側に所定範囲で移動自在に支持するスライド支持部と、前記制動部材を前記一面制動部側に付勢する制動付勢部材とを備えた
    ことを特徴とする自閉式引戸装置。
  5. 開口部を開閉する引戸本体と、前記開口部の天辺に沿って設置され前記引戸本体を案内するレールと、前記引戸本体を戸先側に付勢する自動閉鎖手段と、前記引戸本体を任意位置で制動し開状態に維持するフリーストッパー機構とを具備した自閉式引戸装置であって、
    前記引戸本体の天辺部に、レールの底面走行部に案内されて転動する前後のガイドローラと、これらガイドローラ間の中間部に前記フリーストッパー機構を配置し、
    前記フリーストッパー機構は、前記引戸本体に、開閉方向に直交する回転軸周りに回動自在に支持され前記レールの天面部を押圧して制動可能な制動部材と、前記制動部材を前記天面部側に付勢する制動付勢部材と、を備え、
    制動時の天面部に対する押圧反力を、前後の前記ガイドローラを介して走行レールの底面走行部で支持する
    ことを特徴とする自閉式引戸装置。
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