JP2018185546A - カラーディスプレイ装置 - Google Patents

Abstract

【課題】高品質色状態を表示することができるハイライト又はマルチカラーのディスプレイ装置用の現実的な解決方法を提供する。【解決手段】本発明は、高品質色状態を表示することができるハイライト又はマルチカラーのディスプレイ装置用の現実的な解決方法を提供する。より具体的には、異なるレベルのサイズ、しきい値電圧、又は電荷強度を有する４つのタイプの粒子を備える電気泳動流体が提供される。【選択図】図２

Description

本発明は、高品質色状態を表示することができるカラーディスプレイ装置に関し、また、そのような電気泳動ディスプレイのための電気泳動流体に関する。

カラーディスプレイを実現するために、カラーフィルタがしばしば使用される。最も一般的なアプローチは、赤色、緑色、及び青色を表示するために、ピクセル化されたディスプレイの黒／白のサブピクセル上にカラーフィルタを追加することである。赤色が望まれる場合、表示される色が赤のみになるように、緑及び青のサブピクセルは黒状態に変えられる。黒状態が望まれる場合、３種すべてのサブピクセルは黒状態に変えられる。白状態が望まれる場合、３つのサブピクセルは赤、緑、及び青にそれぞれ変えられ、その結果、見る人には白状態が見える。

米国特許第７，０４６，２２８号明細書 米国特許第８，１１５，７２９号明細書 米国特許第６，９３０，８１８号明細書

"New Pigment Application Technology", CMC Publishing Co, Ltd, 1986 "Printing Ink Technology", CMC Publishing Co, Ltd, 1984

そのような技術の最大の欠点は、サブピクセルのそれぞれが所望の白状態の約３分の１（１／３）の反射率を有するので、白い状態はかなり暗いということにある。これを補償するために、黒状態及び白状態のみを表示できる第４のサブ画素が追加されてもよく、その結果、白レベルは、赤、緑、又は青の色レベルを犠牲にして２倍になる（ここで、各サブ画素は画素の面積の４分の１［１／４］のみである）。より明るい色は白の画素から光を追加することで達成できるが、これは色の全範囲を犠牲にして達成され、色の明度を非常に大きくし、かつ不飽和にする。同様の結果は、３つのサブピクセルの彩度を低減することで達成可能である。これらのアプローチを用いた場合であっても、白レベルは、通常、実質的に白黒ディスプレイのそれの半分未満であり、それは、良好に読み取り可能な黒−白の明度及びコントラストを必要とするｅ−リーダー又はディスプレイのようなディスプレイ装置のための選択肢としては受け入れがたいものになる。

本発明は、高い彩度の色状態を表示することができるカラーディスプレイ装置のための現実的なソリューションを提供するだけでなく、カラーフィルタの必要性を除去する。

本発明の一態様は、電気泳動媒体を備え、第１面及び第２面をその互いに逆の面の上に有するディスプレイ層に関し、
上記電気泳動媒体は、第１のタイプの粒子、第２のタイプの粒子、第３のタイプの粒子、及び付加的粒子である第４のタイプの粒子を備え、これらのすべては１つの溶媒又は溶媒の混合物に分散され、
上記第１、第２、及び第３のタイプの粒子は、互いに異なる第１、第２、及び第３の光学的特性をそれぞれ有し、
上記第１のタイプの粒子は１つの極性の電荷を有し、上記第２、第３、及び第４のタイプの粒子は反対の極性の電荷を有し、
上記第２のタイプの粒子は、
（ａ）所定の電界しきい値より強く、上記第２のタイプの粒子と同じ極性を有する電界を印加することは、上記第１面において上記第２の光学的特性を表示させるように、
（ｂ）上記電界しきい値より強く、上記第１のタイプの粒子と同じ極性を有する電界を印加することは、上記第１面において上記第１の光学的特性を表示させるように、かつ、
（ｃ）上記第１の光学的特性が上記第１面において表示されたとき、上記電界しきい値より弱く、上記第３のタイプの粒子と同じ極性を有する電界を印加することは、上記第１面において上記第３の光学的特性を表示させるように、
所定の電界しきい値を有する。

１つの実施形態では、上記第１のタイプの粒子及び上記第２のタイプの粒子はそれぞれ白色及び黒色である。
１つの実施形態では、上記第３のタイプの粒子は白色及び黒色ではない。
１つの実施形態では、上記第３のタイプの粒子は、赤、緑、及び青、マゼンタ、黄色、及びシアンからなるグループから選択された色である。
１つの実施形態では、上記第３のタイプの粒子は上記第１又は第２のタイプの粒子より大きい。
１つの実施形態では、上記第３のタイプの粒子は上記第１又は第２のタイプの粒子のサイズの約２倍〜約５０倍である。
１つの実施形態では、上記第４のタイプの粒子は白色である。
１つの実施形態では、光学的特性は色状態である。

１つの実施形態では、上記電気泳動媒体は、ディスプレイセルに充填され、共通電極と画素電極の層との間に挟まれる。
１つの実施形態では、上記ディスプレイセルはマイクロカップ（登録商標）である。
１つの実施形態では、上記ディスプレイセルはマイクロカプセルである。
１つの実施形態では、上記ディスプレイセルは上記画素電極と整列する。
１つの実施形態では、上記ディスプレイセルは上記画素電極と整列していない。
１つの実施形態では、上記第３のタイプの粒子はすべてのディスプレイセルにおいて同じ色である。
１つの実施形態では、上記第３のタイプの粒子は複数のディスプレイセルにおいて異なる色である。

１つの実施形態では、上記共通電極と対応する画素電極との間の電界によって画素は駆動される。

本発明のもう１つの態様は、電気泳動媒体を備え、第１面及び第２面をその互いに逆の面の上に有するディスプレイ層の駆動方法に関し、
上記電気泳動媒体は、第１のタイプの粒子、第２のタイプの粒子、第３のタイプの粒子、及び付加的粒子である第４のタイプの粒子を備え、これらのすべては１つの溶媒又は溶媒の混合物に分散され、
上記第１、第２、及び第３のタイプの粒子は、互いに異なる第１、第２、及び第３の光学的特性をそれぞれ有し、
上記第１のタイプの粒子は１つの極性の電荷を有し、上記第２、第３、及び第４のタイプの粒子は反対の極性の電荷を有し、
上記第２のタイプの粒子は所定の電界しきい値を有し、
上記方法は、
（ａ）上記電界しきい値より強く、上記第２のタイプの粒子と同じ極性を有する電界を印加することで、上記第１面において上記第２の光学的特性を表示させることと、
（ｂ）上記電界しきい値より強く、上記第１のタイプの粒子と同じ極性を有する電界を印加することで、上記第１面において上記第１の光学的特性を表示させることと、
（ｃ）上記第１の光学的特性が上記第１面において表示されたとき、上記電界しきい値より弱く、上記第３のタイプの粒子と同じ極性を有する電界を印加することで、上記第１面において上記第３の光学的特性を表示させることと
を含む。

１つの実施形態では、ステップ（ｃ）において、上記電界は３０秒よりも長く印加されない。
１つの実施形態では、ステップ（ｃ）において、上記電界は１５秒よりも長く印加されない。

本発明のもう１つの態様は、電気泳動媒体を備え、第１面及び第２面をその互いに逆の面の上に有するディスプレイ層の駆動方法に関し、
上記電気泳動媒体は、第１のタイプの粒子、第２のタイプの粒子、第３のタイプの粒子、及び付加的粒子である第４のタイプの粒子を備え、これらのすべては１つの溶媒又は溶媒の混合物に分散され、
上記第１、第２、及び第３のタイプの粒子は、互いに異なる第１、第２、及び第３の光学的特性をそれぞれ有し、
上記第１のタイプの粒子は１つの極性の電荷を有し、上記第２、第３、及び第４のタイプの粒子は反対の極性の電荷を有し、
上記第２のタイプの粒子は所定の電界しきい値を有し、
上記方法は、上記第２のタイプの粒子の電界しきい値より弱い電界を印加することで、上記第１のタイプの粒子の色状態から上記第３のタイプの粒子の色状態に画素を駆動することを含む。

１つの実施形態では、見る側において上記第３のタイプの粒子の色が見られるとき、上記第１及び第２のタイプの粒子は上記見る側の反対側に集まり、その結果、上記第１及び第２のタイプの粒子の色の間に中間色をもたらす。

本発明の電気泳動ディスプレイ装置を示す図である。 本発明の例を実証する図である。 ディスプレイセルが画素電極に対して整列している場合及び整列していない場合に係る２つのオプションをそれぞれ示す図である。

本発明の電気泳動流体は、誘電性の１つの溶媒又は溶媒の混合物に分散された４つのタイプの粒子を含む。図示の簡単化のために、４つのタイプの粒子は、第１のタイプの粒子、第２のタイプの粒子、第３のタイプの粒子、及び第４のタイプの粒子と呼ばれることがある。第４のタイプの粒子は付加的な粒子である。用語「電気泳動の流体」は「電気泳動媒体」と呼ばれることがある。

図１に示す例として、第１のタイプの粒子は白色粒子（１１）であり、第２のタイプの粒子は黒色粒子（１２）であり、第３のタイプの粒子は有色粒子（１３）であり、第４のタイプの粒子は付加的な粒子（１４）である。有色粒子（１３）は白色でも黒色でもない粒子である。

４つのタイプの粒子のうちで、３つのタイプ（すなわち、第１のタイプの粒子、第２のタイプの粒子、及び第３のタイプの粒子）が視覚的に識別可能な色を有する限り、本発明の範囲は任意の色の粒子を含む流体を広く包含する、ということが理解される。

白色粒子について、それらは、ＴｉＯ_２、ＺｒＯ_２、ＺｎＯ、Ａｌ_２Ｏ_３、Ｓｂ_２Ｏ_３、ＢａＳＯ_４、ＰｂＳＯ_４などのような無機顔料から形成されてもよい。

黒色粒子について、それらは、ＣＩピグメントブラック２６又は２８など（例えば、マンガンフェライトブラックスピネル又は銅クロム鉄鉱ブラックスピネル）又はカーボンブラックから形成されてもよい。

第３のタイプの粒子は、赤、緑、青、マゼンタ、シアン、又は黄色のような色であってもよい。このタイプの粒子のための顔料は、ＣＩピグメントＰＲ２５４、ＰＲ１２２、ＰＲ１４９、ＰＧ３６、ＰＧ５８、ＰＧ７、ＰＢ２８、ＰＢ１５：３、ＰＹ１３８、ＰＹ１５０、ＰＹ１５５、及びＰＹ２０を含んでもよいが、これらに限定されない。これらは、非特許文献１及び２のカラーインデックスハンドブックに記載されている、一般的に使用されている有機顔料である。特定の例は、クラリアント（Ｃｌａｒｉａｎｔ）のＨｏｓｔａｐｅｒｍ（登録商標） Ｒｅｄ Ｄ３Ｇ ７０−ＥＤＳ、Ｈｏｓｔａｐｅｒｍ Ｐｉｎｋ Ｅ−ＥＤＳ、ＰＶ ｆａｓｔ ｒｅｄ Ｄ３Ｇ、Ｈｏｓｔａｐｅｒｍ ｒｅｄ Ｄ３Ｇ ７０、Ｈｏｓｔａｐｅｒｍ Ｂｌｕｅ Ｂ２Ｇ−ＥＤＳ、Ｈｏｓｔａｐｅｒｍ Ｙｅｌｌｏｗ Ｈ４Ｇ−ＥＤＳ、Ｈｏｓｔａｐｅｒｍ Ｇｒｅｅｎ ＧＮＸ、ＢＡＳＦのＩｒｇａｚｉｎｅ ｒｅｄ Ｌ ３６３０、Ｃｉｎｑｕａｓｉａ Ｒｅｄ Ｌ ４１００ ＨＤ、及びＩｒｇａｚｉｎ（登録商標） Ｒｅｄ Ｌ ３６６０ ＨＤを含み、サンケミカル（Ｓｕｎ Ｃｈｅｍｉｃａｌ）のフタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ジアリリドイエロー、又はジアリリドＡＡＯＴイエローを含む。

色に加えて、第１のタイプ、第２のタイプ、及び第３のタイプの粒子は他の別個の光学的特性を有してもよく、例えば、光透過性、反射率、又はルミネセンスを有していてもよく、又は、機械読み取りのためのディスプレイの場合には、可視域外の電磁波長の反射率の変化の意味でシュードカラーを有していてもよい。

第４のタイプの粒子（すなわち付加的な粒子）は、色の阻止及び／又は色の増強を行う特性を有し、従って、それらは「色増強」粒子と呼ばれることもある。付加的な粒子は任意の色であってもよく、また、それらは他の粒子の色を増強させるためにのみ作用する。

付加的な粒子は通常は白色である。白色の付加的な粒子は、ＴｉＯ_２、ＺｒＯ_２、ＺｎＯ、Ａｌ_２Ｏ_３、Ｓｂ_２Ｏ_３、ＢａＳＯ_４、ＰｂＳＯ_４などのような無機顔料から形成されてもよい。これらの顔料は、高い屈折率及び光散乱効果を有するので適切である。本発明の一実施形態では、表面処理の後に、付加的な粒子は、第３のタイプの粒子（すなわち有色粒子）と同様又は同一の電荷極性及び移動度を有するであろう。従って、付加的な粒子は、電界の下で有色粒子とともに移動するか、又は非常に接近して追従するであろう。その結果、付加的な粒子は、見る側から第１のタイプの粒子及び第２のタイプの粒子の色が見えてしまうことの阻止を支援することができる。これは、第３のタイプの粒子（すなわち有色粒子）の隠蔽力を改善し、また、有色粒子によって表示された色状態の明るさをさらに向上させる。

比較的に低い隠蔽力及び着色強度を有する有機顔料から有色粒子が作られる場合、付加的な粒子は特に有用である。この一例は、弱い隠蔽力を有する黄色の顔料ＰＹ１５４であり、そのような黄色の顔料が有色粒子に使用される場合、白色の付加的な粒子は、黄色の顔料により良好な隠蔽力及びより強い明るさを提供することができる。

本発明のディスプレイ流体を利用するディスプレイ層は、２つの面、すなわち、見る側における第１の面（１７）と、第１の面（１７）の反対側における第２の面（１８）とを有する。ディスプレイ流体は２つの面の間に挟まれている。第１の面（１７）の側には、ディスプレイ層の上面全体に広がっている、透明電極層（例えばＩＴＯ）である共通電極（１５）がある。第２の面（１８）の側には、複数の画素電極（１６ａ）を備える電極層（１６）がある。

画素電極は特許文献１で説明され、その内容の全体は参照によってここに組み込まれる。画素電極の層として薄膜トランジスタ（ＴＦＴ）バックプレーンで駆動されるアクティブマトリクスに言及しているが、電極が所望の機能に役立つ限り、本発明の範囲が他のタイプの電極アドレシングを包含するということに注意する。

図１において、垂直方向の２つの点線間の各空間は画素（１０）を示す。図示するように、各画素は対応する画素電極を有する。電界は、ある画素について、共通電極に印加された電圧と、対応する画素電極に印加された電圧との間の電位差によって生成される。

流体における４つのタイプの粒子の割合は変動してもよい。一例として、黒色／白色／有色／付加的な粒子の流体において、黒色粒子は、電気泳動流体の体積の約０．１％から１０％を占め、好ましくは０．５％から５％を占め、白色粒子は、流体の体積の約１％から５０％を占め、好ましくは５％から１５％を占め、有色粒子は、流体の体積の２％から２０％を占め、好ましくは４％から１０％を占める。付加的な粒子（１４）の割合は、電気泳動の流体の体積の０．１％から５％を占めてもよく、好ましくは０．５％から３％を占めてもよい。

３つのタイプの粒子が分散する溶媒は透明かつ無色である。それは好ましくは、低い粘度と、約２〜約３０の範囲の誘電率とを有し、高い粒子移動度の場合には好ましくは約２から約１５の範囲の誘電率を有する。適切な誘電性の溶媒の例は、ｉｓｏｐａｒ、デカヒドロナフタレン（ＤＥＣＡＬＩＮ）、５−エチリデン−２−ノルボルネン、脂肪油、パラフィン油のような炭化水素を含み、シリコン流体を含み、トルエン、キシレン、フェニルキシリルエタン、ドデシルベンゼン、又はアルキルナフタレンのような芳香族炭化水素を含み、ペルフルオロデカリン、ペルフルオロトルエン、ペルフルオロキシレン、ジクロロベンゾトリフルオリド、３，４，５−トリクロロベンゾトリフルオリドクロロペンタフルオロ−ベンゼン、ジクロロノナン、又はペンタクロロベンゼンのようなハロゲン化された溶媒を含み、ミネソタ州セントポールの３Ｍカンパニー（3M Company）からのＦＣ−４３、ＦＣ−７０、又はＦＣ−５０６０のようなフッ素化溶媒（perfluorinated solvent）を含み、オレゴン州ポートランドのＴＣＩアメリカ（TCI America）からのポリ（ペルフルオロプロピレンオキシド）のような低分子量のハロゲンを含有するポリマーを含み、ニュージャージー州リヴァーエッジのハロカーボンプロダクトコーポレイション（Halocarbon Product Corp.）からのハロカーボン油のようなポリ（クロロトリフルオロエチレン）を含み、アウジモント（Ausimont）からのＧａｌｄｅｎ（登録商標）又はデラウェア州のデュポン（DuPont）からＫｒｙｔｏｘ（登録商標）油及びグリースのＫ−流体シリーズのようなペルフルオロポリアルキルエーテルを含み、ダウコーニング（Dow-corning）からのポリジメチルシロキサンに基づいたシリコーン油（ＤＣ−２００）を含む。

第１及び第２のタイプの粒子は反対の電荷極性を有する。第３及び第４のタイプの粒子は、第１及び第２のタイプの粒子のうちの一方と同じ電荷極性を有する。黒色／白色／有色／付加的な粒子の流体では、黒い粒子は正に帯電させられ、白色粒子は負に帯電させられている場合、有色粒子及び付加的な粒子の両方が正に帯電させられていても負に帯電させられていてもよい。

さらに、有色及び付加的なものが有する電荷は、黒色粒子及び白色粒子が有する電荷より弱い可能性がある。用語「より弱い電荷」とは、より強く帯電させられた粒子の電荷の約５０％未満、好ましくは約５％〜約３０％である粒子の電荷を示すことが意図されている。

４つのタイプの粒子は可変なサイズを有してもよい。一実施形態では、４つのタイプの粒子のうち１つ又は２つのタイプは、他のタイプより大きくてもよい。４つのタイプの粒子のうちで、好ましくは有色粒子がより大きなサイズを有するということが注意される。例えば、黒色粒子及び白色粒子の両方は比較的小さく、それらのサイズ（動的光散乱法を用いてテストされる）は、約５０ｎｍから約８００ｎｍの範囲、より好ましくは約２００ｎｍから約７００ｎｍの範囲を有してもよく、より弱い電荷を有する有色粒子は、黒色粒子又は白色粒子の平均サイズの好ましくは約２〜約５０倍であり、より好ましくは約２〜約１０倍である。第４のタイプの粒子（すなわち付加的な粒子）は任意のサイズであってもよい。

本発明において、少なくとも１つタイプの粒子は電界しきい値を示してもよい。一実施形態において、より強く帯電されたあるタイプの粒子は所定の電界しきい値を有する。

本発明のコンテキストでは、用語「電界しきい値」は、所定の時間期間（典型的には３０秒より長くなく、好ましくは１５秒より長くない）にわたって一群の粒子に印加される可能性がある電界であって、ある画素の見る側において粒子を出現させることなく、当該画素が一群の粒子の色状態とは異なる色状態から駆動されるときに印加される最大の電界として定義される。用語「見る側（viewing side）」は、本願では、見る人によって画像が見られるディスプレイ層における第１の面を示す。

電界しきい値は、荷電粒子の固有の特性、又は、添加物によって引き起こされた特性のいずれかである。

前者の場合では、電界しきい値は、逆極性で帯電された粒子の間の、又は、粒子と所定の基板面との間の所定の引力に依存して発生される。

添加物によって引き起こされた電界しきい値の場合では、電気泳動流体のしきい値特性を引き起こすか増強するしきい値エージェントが追加されてもよい。しきい値エージェントは、電気泳動流体の溶媒において又は溶媒の混合物において溶解可能であるか分散可能である材料であって、荷電粒子の電荷とは反対の電荷を有するか引き起こす任意の材料であってもよい。しきい値エージェントは、印加された電圧の変化に敏感であってもよく、又は鈍感であってもよい。用語「しきい値エージェント」は、広く、染料又は顔料、電解質又は高分子電解質、ポリマー、オリゴマー、界面活性剤、電荷制御エージェントなどを含んでもよい。

しきい値エージェントに関する追加情報は、特許文献２で参照されてもよく、その内容の全体は参照によってここに組み込まれる。

以下のものは、本発明を説明する実施例である。

実施例．
この実施例を図２に示す。黒色粒子（２２）は所定の電界しきい値を有すると仮定される。従って、印加された電界が電界しきい値より弱い場合、黒色粒子（２２）は見る側に移動しない。

黒色粒子（２２）が正に帯電させられている一方で、白色粒子（２１）は負に帯電され、両方のタイプの粒子は有色粒子（２３）より小さい。説明の目的で、有色粒子（２３）が黄色であり、付加的な粒子（２４）は白色であると仮定されている。

黄色粒子（２３）及び白色の付加的な粒子（２４）は、電界しきい値を有する黒色粒子と同じ電荷極性を有するが、それらは黒色粒子より弱い電荷を有する。その結果、黒色粒子は、印加された電界が黒色粒子の電界しきい値より強いときに、黒色粒子が有するより強い電荷に起因して、黄色粒子（２３）及び白色の付加的な粒子（２４）より速く移動する。

図２ａにおいて、印加された電圧の電位差は＋１５Ｖである。この場合、印加された駆動電圧によって発生された電界は、電界しきい値より強く、従って、それは、白色粒子（２１）を画素電極（２６）の近くに、又は画素電極（２６）に移動させ、黒色粒子（２２）、黄色粒子（２３）、及び白色の付加的な粒子（２４）を共通電極（２５）の近くに、又は共通電極（２５）に移動させる。その結果、見る側では黒色が見られる。黄色粒子（２３）及び白色の付加的な粒子（２４）は共通電極（２５）に向かって移動するが、それらはより弱い電荷を有するので、それらは黒色粒子より遅く移動する。

図２ｂは、−１５Ｖの電位差が印加される場合である。この場合、発生された電界は反対の極性を有し、それは電界しきい値より強い。この結果、それは、白色粒子（２１）を共通電極（２５）の近くに、又は共通電極（２５）に移動させ、黒色粒子（２２）、黄色粒子（２３）、及び白色の付加的な粒子（２４）を画素電極（２６）の近くに、又は画素電極（２６）に移動させる。従って、見る側では白色が見られる。

黄色粒子（２３）及び白色の付加的な粒子（２４）は、正に帯電されているので、画素電極に向かって移動する。しかしながら、それらはより弱い電荷を有するので、それらは黒色粒子より遅く移動する。

図２ｃでは、印加された電圧の電位差は＋５Ｖに変わる。この場合、発生された電界は電界しきい値より弱く、従って、図２（ｂ）で負に帯電された白色粒子（２１）を画素電極（２６）に向けて移動させる。黒色粒子（２２）は、それらの電界しきい値に起因してほとんど移動しない。黄色粒子（２３）及び白色の付加的な粒子（２４）が有意な電界しきい値をもたないという事実に起因して、それらは共通電極（２５）の近くに、又は共通電極（２５）に移動し、その結果、見る側では黄色粒子の色が見られ、また、白い付加的な粒子（２４）は、見る側で黒色粒子及び白色粒子が見られることを阻止し、それにより、黄色の色状態を増強する。

さらに、図２（ｃ）に示すように、黄色粒子及び白色の付加的な粒子が共通電極側（すなわち見る側）にあるとき、黒色粒子及び白色粒子は見えない側の面において混合され、白色粒子及び黒色粒子の間で中間の色状態（すなわち灰色）を形成する。

電気泳動ディスプレイ装置における電気泳動流体は、複数のディスプレイセルにおいて充填される。ディスプレイセルは、特許文献３に述べられているようなマイクロカップであってもよく、その内容の全体は参照によってここに組み込まれる。ディスプレイセルは、さらにそれらの形状又はサイズにかかわらず、マイクロカプセル、マイクロチャネル、又はそれらの等価物のような、他のタイプのマイクロコンテナであってもよい。これらのすべては本願の範囲内にある。

本発明の一実施形態において、この電気泳動流体を利用するディスプレイ装置はハイライトディスプレイ装置であり、この実施形態では、有色粒子はすべてのディスプレイセルにおいて同じ色である。この場合、図３に示すように、ディスプレイセル（３１）は画素電極（３２）と整列してもよく（図３ａを参照）、又は画素電極と整列していなくてもよい（図３ｂを参照）。

もう一つの実施形態において、この電気泳動流体を利用するディスプレイ装置はマルチカラーディスプレイ装置であってもよい。この実施形態において、有色粒子は複数のディスプレイセルにおいて異なる色である。この実施形態において、ディスプレイセル及び画素電極は整列されている。

本発明はその特定の実施形態に関して説明されているが、本発明の範囲を逸脱することなく、様々な変更を行ってもよく、等価物で置き換えてもよいことは当業者には理解されるべきである。さらに、特定の状況、材料、組成、処理、１つ又は複数の処理ステップを本発明の目的、精神、及び範囲に適合させるために、多くの変更がなされてもよい。そのような修正のすべては、ここに添付された特許請求の範囲内にあることが意図される。

Claims (23)

1. 電気泳動媒体を備え、第１面及び第２面をその互いに逆の面の上に有するディスプレイ層であって、
   上記電気泳動媒体は、第１のタイプの粒子、第２のタイプの粒子、第３のタイプの粒子、及び付加的粒子である第４のタイプの粒子を備え、これらのすべては１つの溶媒又は溶媒の混合物に分散され、
   上記第１、第２、及び第３のタイプの粒子は、互いに異なる第１、第２、及び第３の光学的特性をそれぞれ有し、
   上記第１のタイプの粒子は１つの極性の電荷を有し、上記第２、第３、及び第４のタイプの粒子は反対の極性の電荷を有し、
   上記第２のタイプの粒子は、
   （ａ）所定の電界しきい値より強く、上記第２のタイプの粒子と同じ極性を有する電界を印加することは、上記第１面において上記第２の光学的特性を表示させるように、
   （ｂ）上記電界しきい値より強く、上記第１のタイプの粒子と同じ極性を有する電界を印加することは、上記第１面において上記第１の光学的特性を表示させるように、かつ、
   （ｃ）上記第１の光学的特性が上記第１面において表示されたとき、上記電界しきい値より弱く、上記第３のタイプの粒子と同じ極性を有する電界を印加することは、上記第１面において上記第３の光学的特性を表示させるように、
   上記電界しきい値を有するディスプレイ層。
2. 上記第１のタイプの粒子及び上記第２のタイプの粒子はそれぞれ白色及び黒色である請求項１記載の層。
3. 上記第３のタイプの粒子は白色及び黒色ではない請求項１記載の層。
4. 上記第３のタイプの粒子は、赤、緑、及び青、マゼンタ、黄色、及びシアンからなるグループから選択された色である請求項３記載の層。
5. 上記第３のタイプの粒子は上記第１又は第２のタイプの粒子より大きい請求項１記載の層。
6. 上記第３のタイプの粒子は上記第１又は第２のタイプの粒子のサイズの約２倍〜約５０倍である請求項５記載の層。
7. 上記第４のタイプの粒子は白色である請求項１記載の層。
8. 上記光学的特性は色状態である請求項１記載の層。
9. 上記電気泳動媒体は、ディスプレイセルに充填され、共通電極と画素電極の層との間に挟まれる請求項１記載の層。
10. 上記ディスプレイセルはマイクロカップ（登録商標）である請求項９記載の層。
11. 上記ディスプレイセルはマイクロカプセルである請求項９記載の層。
12. 上記ディスプレイセルは上記画素電極と整列している請求項９記載の層。
13. 上記ディスプレイセルは上記画素電極と整列していない請求項９記載の層。
14. 上記第３のタイプの粒子はすべてのディスプレイセルにおいて同じ色である請求項９記載の層。
15. 上記第３のタイプの粒子は複数のディスプレイセルにおいて異なる色である請求項９記載の層。
16. 上記共通電極と対応する画素電極との間の電界によって画素は駆動される請求項９記載の層。
17. ステップ（ｃ）において、上記電界は３０秒よりも長く印加されない請求項１記載の層。
18. ステップ（ｃ）において、上記電界は１５秒よりも長く印加されない請求項１７記載の層。
19. 電気泳動媒体を備え、第１面及び第２面をその互いに逆の面の上に有するディスプレイ層の駆動方法であって、
    上記電気泳動媒体は、第１のタイプの粒子、第２のタイプの粒子、第３のタイプの粒子、及び付加的粒子である第４のタイプの粒子を備え、これらのすべては１つの溶媒又は溶媒の混合物に分散され、
    上記第１、第２、及び第３のタイプの粒子は、互いに異なる第１、第２、及び第３の光学的特性をそれぞれ有し、
    上記第１のタイプの粒子は１つの極性の電荷を有し、上記第２、第３、及び第４のタイプの粒子は反対の極性の電荷を有し、
    上記第２のタイプの粒子は所定の電界しきい値を有し、
    上記方法は、
    （ａ）上記電界しきい値より強く、上記第２のタイプの粒子と同じ極性を有する電界を印加することで、上記第１面において上記第２の光学的特性を表示させることと、
    （ｂ）上記電界しきい値より強く、上記第１のタイプの粒子と同じ極性を有する電界を印加することで、上記第１面において上記第１の光学的特性を表示させることと、
    （ｃ）上記第１の光学的特性が上記第１面において表示されたとき、上記電界しきい値より弱く、上記第３のタイプの粒子と同じ極性を有する電界を印加することで、上記第１面において上記第３の光学的特性を表示させることと
    を含む方法。
20. ステップ（ｃ）において、上記電界は３０秒よりも長く印加されない請求項１９記載の方法。
21. ステップ（ｃ）において、上記電界は１５秒よりも長く印加されない請求項２０記載の方法。
22. 電気泳動媒体を備え、第１面及び第２面をその互いに逆の面の上に有するディスプレイ層の駆動方法であって、
    上記電気泳動媒体は、第１のタイプの粒子、第２のタイプの粒子、第３のタイプの粒子、及び付加的粒子である第４のタイプの粒子を備え、これらのすべては１つの溶媒又は溶媒の混合物に分散され、
    上記第１、第２、及び第３のタイプの粒子は、互いに異なる第１、第２、及び第３の光学的特性をそれぞれ有し、
    上記第１のタイプの粒子は１つの極性の電荷を有し、上記第２、第３、及び第４のタイプの粒子は反対の極性の電荷を有し、
    上記第２のタイプの粒子は所定の電界しきい値を有し、
    上記方法は、上記第２のタイプの粒子の電界しきい値より弱い電界を印加することで、上記第１のタイプの粒子の色状態から上記第３のタイプの粒子の色状態に画素を駆動することを含む方法。
23. 見る側において上記第３のタイプの粒子の色が見られるとき、上記第１及び第２のタイプの粒子は上記見る側の反対側に集まり、その結果、上記第１及び第２のタイプの粒子の色の間に中間色をもたらす請求項２２記載の方法。

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