JP2018184816A - 床の沈下変位監視システム、及び床の沈下変位監視方法 - Google Patents
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Landscapes
- Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)
- Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)
Abstract
Description
このような地盤改良構造では、例えば特許文献1に示されるように、ロッドの先端に掘削翼を備えた地盤改良装置を使用し、地盤をブロック状あるいは壁状に掘削し、ほぐされた状態の地盤に地盤改良材を混合して攪拌することにより地盤改良壁を施工し、建物を下方から支持する方法が知られており、平面視で建物の外周部に沿った形状、或いは建物の外周部を囲繞する形状で設けられているのが一般的となっている。
すなわち、例えば工場や倉庫などの敷地面積が大きい場合等には、その敷地の全域にわたってコンクリートを打設した土間コンクリートを設けたり、表層地盤を改良することにより板状固化体を形成している。板状固化体が土間コンクリートの場合には、打設するコンクリートの荷重が増加し、総重量が大きくなることから、不等沈下が生じ易くなっていた。また、板状固化体が表層地盤改良体の場合も、セメント等を掘削地盤に混合して置換することによる改良となるので、上記土間コンクリートの場合と同様に表層地盤改良体自体の総重量が増えて不等沈下を助長するおそれがあった。
さらに、複数のブロック同士を対比させることで、床面全体の沈下・変位を評価することができる。例えば、沈下速度が速いブロックを特定した補修計画を立てることが可能となる。また、床面全体を評価することで、沈下の原因を推定することも可能である。
枠型改良壁2は、図2に示すように、地盤改良装置(不図示)を用いて形成され、掘削した地盤Gに地盤改良材を混合させて攪拌することで、地盤Gにおいて平面視で正方形状に一体的に形成されている。各枠型改良壁2は、対向する壁同士の離間(壁間スパンD)が深さ方向の長さ寸法(図1に示す改良壁長L)の2倍以下(D≦2×L)となるように設けられている。
なお、図1及び図2に示す符号Pは、枠型改良壁2同士の間の位置における土間荷重を示している。
沈下変位監視システム10は、図4に示す枠型改良壁2毎に対応する床3の領域をブロックK1〜K6として区画する床区画処理部11(床区画手段)と、床区画処理部11によって区画されたブロックK1〜K6の沈下を測定する三次元レーザ測定器12(沈下測定手段)と、三次元レーザ測定器12によって測定された沈下測定データDをブロックK1〜K6毎に解析する沈下解析部13(沈下解析手段)と、沈下解析部13の結果に基づいて床3の健全性を判別する判定部14と、を備えている。床区画処理部11、沈下解析部13、及び判定部14は、コンピュータ等からなる処理装置15に組み込まれている。
なお、処理装置15には、判定部14の判定結果等を表示するためのモニタ等の表示部17に接続されている。
なお、三次元レーザ測定器12による床面3a全体の沈下測定データDは、例えば建物1内の床面3a全体が1箇所の測定点から測定可能であれば、その測定点に三次元レーザ測定器12を設置して測定すればよい。また、建物1内の空間に仕切り壁等により一度に床面3a全体の測定が困難な場合には、複数の測定点を設定し、床面3a全体の測定を行うようにしてもよい。
床3の沈下変位監視方法は、縦横に等間隔で配列された複数の独立した枠型改良壁2、2、…によって支持された床の沈下変位を監視する方法である。
ここで、図7(a)〜(c)は、第2区画図面R2の一例であって、上述した図6に示す三次元モデルにおいて、沈下測定データDを組み込んで応力図として解析した解析例を示している。図7(a)は、床面3aのX方向の1方向における応力図を示したものである。この場合、枠型改良壁2のZ方向に沿った部分2Aの応力が大きくなった解析例である。図7(b)は、床面3aのXY方向の2方向における応力図を示したものである。この場合、枠型改良壁2のX方向に沿った部分2Bの応力が大きくなった解析例である。図7(c)は、床3(土間コンクリート)を省略した枠型改良壁2のY方向の1方向における応力図を示したものである。この場合、枠型改良壁2の角部上方部分2Cの応力が大きくなった解析例である。
このように解析することにより、床面3a及び枠型改良壁2の応力状態を視覚的に把握することができ、さらに床下の地盤や枠型改良壁2周りの地盤の変形、応力状態も把握することができる。
そして、ステップS5で判定した結果、ブロックK1〜K6が判定基準を外れた判定となった場合には、ステップS6において適宜な補修方法により枠型改良壁2が補修される、あるいは補修の計画が行われる。なお、ステップS5において、補修が不要と判定された場合には、補修の必要はない。
図2に示すように、本実施の形態では、建物1の床面3aの領域を複数の枠型改良壁2が配置される領域毎にブロックK1〜K6として区画し、図5に示すように沈下測定によって測定された床面3aの沈下測定データDをブロックK1〜K6毎に関連付けし、ブロックK1〜K6の領域毎に床3の沈下・変位の状態を解析することができる。すなわち、複数の枠型改良壁2どうしは、それぞれ独立した構造であることから、これら枠型改良壁2毎に設定されるブロックK1〜K6の沈下・変位を解析でき、床面3aの応力状態を管理することが可能となる。さらに、その解析結果に基づいてブロックK1〜K6毎の枠型改良壁2の健全性を評価し判定することができ、補修対象となる枠型改良壁2を絞り込むことができる等、優れた補修計画を立案することが可能となるうえ、補修にかかる作業効率を向上させることができる。
さらに、複数のブロックK1〜K6同士を対比させることで、床面3a全体の沈下・変位を評価することができる。例えば、沈下速度が速いブロックK1〜K6を特定した補修計画を立てることが可能となる。また、床面3a全体を評価することで、沈下の原因を推定することも可能である。
この場合には、隣り合う枠型改良壁2、2の傾きを把握することで、これら枠型改良壁2、2の地盤の状態を推定することができる。例えば、隣り合う枠型改良壁2、2がそれぞれ近接する方向に傾いている場合には、その両枠型改良壁2、2同士の間の地盤に沈下の原因があると推定でき、その地盤に対して例えば追加改良を行う等の対応を行うことができる。
さらに、床面を区画するブロックの数量も、本実施の形態のように6つであることに限定されることはなく、個々の枠型改良壁2に対応して設けられていればよい。
2 枠型改良壁
10 沈下変位監視システム
11 床区画処理部(床区画手段)
12 三次元レーザ測定器(沈下測定手段)
13 沈下解析部(沈下解析手段)
14 判定部
15 処理装置
16 沈下測定データ蓄積部
17 表示部
D 沈下測定データ
R0 基本図面
R1 第1区画図面
R2 第2区画図面
K1〜K6 ブロック
G 地盤
Claims (5)
- 掘削した地盤に地盤改良材を混合させて攪拌することにより平面視で矩形状に形成され、縦横に等間隔で配列された複数の独立した枠型改良壁によって支持された床の沈下変位監視システムであって、
前記枠型改良壁毎に対応する前記床の領域をブロックとして区画する床区画手段と、
前記床区画手段によって区画された前記ブロックの沈下を測定する沈下測定手段と、
前記沈下測定手段によって測定された沈下測定データを前記ブロック毎に解析する沈下解析手段と、
を備えていることを特徴とする床の沈下変位監視システム。 - 前記沈下測定手段は、複数の前記ブロックの三次元変位を測定可能な三次元レーザ測定器であることを特徴とする請求項1に記載の床の沈下変位監視システム。
- 掘削した地盤に地盤改良材を混合させて攪拌することにより平面視で矩形状に形成され、縦横に等間隔で配列された複数の独立した枠型改良壁によって支持された床の沈下変位監視方法であって、
前記枠型改良壁毎に対応する前記床の領域をブロックとして区画する床区画工程と、
前記床区画工程によって区画された前記ブロックの沈下を測定する沈下測定工程と、
前記沈下測定工程によって測定された沈下測定データを前記ブロック毎に解析する沈下解析工程と、
前記沈下解析工程で得られた解析結果に基づいて前記ブロック毎の前記床又は前記枠型改良壁の健全性を判定する判定工程と、
を有することを特徴とする床の沈下変位監視方法。 - 前記沈下解析工程では、隣り合う前記枠型改良壁同士の沈下状態を比較し、それぞれの前記枠型改良壁の傾きを検出することを特徴とする請求項3に記載の床の沈下変位監視方法。
- 前記判定工程では、予め設定されている判定基準と前記解析結果とを比較し、前記判定基準を外れた前記ブロックの前記床又は前記枠型改良壁を補修するように判別されることを特徴とする請求項3又は4に記載の床の沈下変位監視方法。
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