JP2018183884A - 処理装置、シート製造装置、処理方法およびシートの製造方法 - Google Patents

処理装置、シート製造装置、処理方法およびシートの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】シート状材料に含まれている異物を十分に除去することができる処理装置、シート製造装置、処理方法およびシートの製造方法を提供すること。【解決手段】繊維を含むシート状材料の少なくとも表面付近にある前記繊維を毛羽立たせる毛羽立て部と、毛羽立った前記繊維に不織布または織布で構成された布材を接触させて、前記シート状材料に含まれる異物を前記布材に移行させて除去する異物除去部と、を備えることを特徴とする処理装置。【選択図】図1

Description

本発明は、処理装置、シート製造装置、処理方法およびシートの製造方法に関する。
近年では、環境への意識が高まり、職場での紙(記録媒体)の使用量の削減だけではなく、職場での紙の再生を行なうことが求められている。
記録媒体を再生する方法としては、例えば、鉛筆やシャープペンシル等のような黒鉛の芯を有する筆記具で曲線を描かれた紙に対しては、その曲線を消しゴムで消去する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。そして、曲線が除去された紙は、再度使用可能なものとなる。
特開2016−124103号公報
しかしながら、特許文献1に記載の再生方法では、紙の表面に存在する黒鉛については、消しゴムで消去することができるが、例えば、紙の厚さ方向の奥側にまで入り込んだ黒鉛までは、消しゴムで十分に消去することができないという問題があった。
本発明の目的は、シート状材料に含まれている異物を十分に除去することができる処理装置、シート製造装置、処理方法およびシートの製造方法を提供することにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様として実現することが可能である。
本発明の処理装置は、繊維を含むシート状材料の少なくとも表面付近にある前記繊維を毛羽立たせる毛羽立て部と、
毛羽立った前記繊維に不織布または織布で構成された布材を接触させて、前記シート状材料に含まれる異物を前記布材に移行させて除去する異物除去部と、
を備えることを特徴とする。
これにより、シート状材料に含まれている異物の除去に先立って、シート状材料の少なくとも表面付近にある繊維を毛羽立たせる。これにより、繊維同士の間に存在する異物が浮き出て、後の異物の除去が容易となる。そして、繊維が毛羽立った状態で、異物の除去を行なうことにより、シート状材料から異物が十分に除去される。
本発明の処理装置では、前記毛羽立て部は、ブラシを有するのが好ましい。
このブラシをシート状材料に対して動かすことにより、伏倒していた繊維を強制的に起き上がらせることができる。これにより、シート状材料では、繊維が毛羽立った状態となる。
本発明の処理装置では、前記ブラシは、回転可能に支持された円筒状または円柱状をなす芯部と、前記芯部の外周部に設けられたブラシ毛とを有するのが好ましい。
そして、ブラシが回転することにより、シート状材料は、繊維がブラシのブラシ毛に接触して、強制的に起き上がることとなる。これにより、シート状材料では、繊維が毛羽立った状態となる。
本発明の処理装置では、前記毛羽立て部は、複数本の爪部を有するのが好ましい。
これにより、シート状材料を引っ掻くことができ、よって、繊維が強制的に起き上がることとなり、シート状材料では、繊維が毛羽立った状態となる。
本発明の処理装置では、前記異物除去部では、前記布材が無端ベルトとなっているのが好ましい。
これにより、例えば布材を清掃すれば、そのまま布材を異物の除去に使用し続けることができる。
本発明の処理装置では、前記異物除去部は、前記異物が移行してきた前記布材を清掃するクリーニング部を有するのが好ましい。
これにより、布材から異物が除去され、よって、布材が清掃される。清掃された布材は、再度異物の除去に用いることができる。
本発明の処理装置では、前記毛羽立て部と前記異物除去部との間に配置され、前記異物を凝集させる異物凝集部を備えるのが好ましい。
これにより、シート状材料上で異物を凝集させることができる。そして、凝集した異物は、異物除去によって、シート状材料から容易に除去される。
本発明のシート製造装置は、本発明の処理装置を備えることを特徴とする。
これにより、シート状材料に含まれている異物の除去に先立って、シート状材料の少なくとも表面付近にある繊維を毛羽立たせる。これにより、繊維同士の間に存在する異物が浮き出て、後の異物の除去が容易となる。そして、繊維が毛羽立った状態で、異物の除去を行なうことにより、シート状材料から異物が十分に除去される。そして、異物が除去されたシート状材料からシートをさらに製造することができる。
本発明の処理方法は、繊維を含むシート状材料の少なくとも表面付近にある前記繊維を毛羽立たせる毛羽立て工程と、
毛羽立った前記繊維に不織布または織布で構成された布材を接触させて、前記シート状材料に含まれる異物を前記布材に移行させて除去する異物除去工程と、
を有することを特徴とする。
これにより、シート状材料に含まれている異物の除去に先立って、シート状材料の少なくとも表面付近にある繊維を毛羽立たせる。これにより、繊維同士の間に存在する異物が浮き出て、後の異物の除去が容易となる。そして、繊維が毛羽立った状態で、異物の除去を行なうことにより、シート状材料から異物が十分に除去される。
本発明のシートの製造方法は、繊維を含むシート状材料の少なくとも表面付近にある前記繊維を毛羽立たせる毛羽立て工程と、
毛羽立った前記繊維に不織布または織布で構成された布材を接触させて、前記シート状材料に含まれる異物を前記布材に移行させて除去する異物除去工程と、を有し、
前記異物が除去された前記シート状材料からシートを製造することを特徴とする。
これにより、シート状材料に含まれている異物の除去に先立って、シート状材料の少なくとも表面付近にある繊維を毛羽立たせる。これにより、繊維同士の間に存在する異物が浮き出て、後の異物の除去が容易となる。そして、繊維が毛羽立った状態で、異物の除去を行なうことにより、シート状材料から異物が十分に除去される。そして、異物が除去されたシート状材料からシートをさらに製造することができる。
図1は、本発明のシート製造装置(第1実施形態)の上流側(本発明の処理装置)の構成を示す概略側面図である。 図2は、本発明のシート製造装置(第1実施形態)の下流側の構成を示す概略側面図である。 図3は、本発明のシート製造装置(第1実施形態)が実行する工程を順に示す図である。 図4は、図1に示す処理装置により処理されるシート状材料の状態を順に示すイメージ図(図1中の一点鎖線で囲まれた領域[A]の拡大図)である。 図5は、図1に示す処理装置により処理されるシート状材料の状態を順に示すイメージ図(図1中の一点鎖線で囲まれた領域[B]の拡大図)である。 図6は、図1に示す処理装置により処理されるシート状材料の状態を順に示すイメージ図(図1中の一点鎖線で囲まれた領域[C]の拡大図)である。 図7は、本発明のシート製造装置(第2実施形態)の上流側(本発明の処理装置)の構成を示す概略側面図である。 図8は、図7中の矢印D方向から見た図(平面図)である。 図9は、本発明のシート製造装置(第3実施形態)の上流側(本発明の処理装置)の構成を示す概略側面図である。 図10は、本発明のシート製造装置(第3実施形態)が実行する工程を順に示す図である。
以下、本発明の処理装置、シート製造装置、処理方法およびシートの製造方法を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
本発明の処理装置1は、繊維FBを含む原料M1(シート状材料)の少なくとも表面付近にある繊維FBを毛羽立たせる毛羽立て部4と、毛羽立った繊維FBに不織布または織布で構成された布材51を接触させて、原料M1(シート状材料)に含まれる異物ASを布材51に移行させて除去する異物除去部(除去部)5と、を備える。
また、本発明の処理方法は、繊維FBを含む原料M1(シート状材料)の少なくとも表面付近にある繊維FBを毛羽立たせる毛羽立て工程と、毛羽立った繊維FBに不織布または織布で構成された布材51を接触させて、原料M1(シート状材料)に含まれる異物ASを布材51に移行させて除去する異物除去工程と、を有する。そして、この方法は、処理装置1によって実行される。
このような本発明によれば、後述するように、原料M1に含まれている異物ASの除去に先立って、原料M1の少なくとも表面付近にある繊維FBを毛羽立たせる。これにより、繊維FB同士の間に存在する異物ASが浮き出て、後の異物ASの除去が容易となる。そして、繊維FBが毛羽立った状態で、異物ASの除去を行なうことにより、原料M1から異物ASが十分に除去される。
すなわち、本発明の処理とは、古紙の脱墨処理と言えるものである。従来の脱墨処理は、古紙を水中に分散させ、機械的、化学的(界面活性剤、アルカリ系薬品等)に着色剤を遊離させ、浮上法、スクリーン洗浄法などにより、色材を取り除く処理が一般的であるが、本発明では、古紙を水に浸す必要なく、脱墨が可能になる。乾式の脱墨技術と言えるものである。
本発明のシート製造装置100は、処理装置1を備える。
また、シートの製造方法は、繊維FBを含む原料M1(シート状材料)の少なくとも表面付近にある繊維FBを毛羽立たせる毛羽立て工程と、毛羽立った繊維FBに不織布または織布で構成された布材51を接触させて、原料M1(シート状材料)に含まれる異物ASを布材51に移行させて除去する異物除去工程と、を有し、異物ASが除去された原料M1(シート状材料)からシートSを製造する。そして、この方法は、シート製造装置100によって実行される。
このような本発明によれば、前述した処理装置1(処理方法)の利点を享受しつつ、異物ASが除去された原料M1からシートSをさらに製造する(再生する)ことができる。
<第1実施形態>
図1は、本発明のシート製造装置(第1実施形態)の上流側(本発明の処理装置)の構成を示す概略側面図である。図2は、本発明のシート製造装置(第1実施形態)の下流側の構成を示す概略側面図である。図3は、本発明のシート製造装置(第1実施形態)が実行する工程を順に示す図である。図4〜図6は、それぞれ、図1に示す処理装置により処理されるシート状材料の状態を順に示すイメージ図(図4は図1中の一点鎖線で囲まれた領域[A]の拡大図、図5は図1中の一点鎖線で囲まれた領域[B]の拡大図、図6は図1中の一点鎖線で囲まれた領域[C]の拡大図)である。なお、以下では、説明の都合上、図1、図2および図4〜図6中(図7および図9についても同様)の上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」と言い、左側を「左」または「上流側」、右側を「右」または「下流側」と言うことがある。
図1に示すように、シート製造装置100は、その上流側に、処理装置1を備えている。この処理装置1は、搬送部3と、毛羽立て部4と、異物除去部5とを備えている。
また、図2に示すように、シート製造装置100は、その下流側に、原料供給部11と、粗砕部12と、解繊部13と、選別部14と、第1ウェブ形成部15と、細分部16と、混合部17と、ほぐし部18と、第2ウェブ形成部19と、シート形成部20と、切断部21と、ストック部22とを備えている。また、シート製造装置100は、加湿部231と、加湿部232と、加湿部233と、加湿部234とを備えている。
シート製造装置100が備える各部の作動は、制御部(図示せず)によって制御されている。
図3に示すように、本実施形態では、シートの製造方法は、毛羽立て工程と、異物除去工程と、原料供給工程と、粗砕工程と、解繊工程と、選別工程と、第1ウェブ形成工程と、分断工程と、混合工程と、ほぐし工程と、第2ウェブ形成工程と、シート形成工程と、切断工程とを有する。そして、シート製造装置100がこれらの工程を順に実行することができる。また、これらの工程のうち、処理装置1が行なう工程(前工程)は、毛羽立て工程と、異物除去工程である。
以下、シート製造装置100が備える各部の構成について説明する。
まず、シート製造装置100の下流側の構成について説明し、次いで、シート製造装置100の上流側の構成、すなわち、処理装置1について説明する。
原料供給部11は、粗砕部12に原料M1を供給する原料供給工程(図3参照)を行なう部分である。この原料M1としては、繊維FB(セルロース繊維)を含むシート状材料である(図4〜図6参照)。この原料M1、すなわち、シート状材料は、処理装置1によって異物ASを除去する異物除去処理が施されたものである。なお、セルロース繊維とは、化合物としてのセルロース(狭義のセルロース)を主成分とし繊維状をなすものであればよく、セルロース(狭義のセルロース)の他に、ヘミセルロース、リグニンを含むものであってもよい。
粗砕部12は、原料供給部11から供給された原料M1を気中(空気中)で粗砕する粗砕工程(図3参照)を行なう部分である。粗砕部12は、一対の粗砕刃121と、シュート(ホッパー)122とを有している。
一対の粗砕刃121は、互いに反対方向に回転することにより、これらの間で原料M1を粗砕して、すなわち、裁断して粗砕片M2にすることができる。粗砕片M2の形状や大きさは、解繊部13における解繊処理に適しているのが好ましく、例えば、1辺の長さが100mm以下の小片であるのが好ましく、10mm以上70mm以下の小片であるのがより好ましい。
シュート122は、一対の粗砕刃121の下方に配置され、例えば漏斗状をなすものとなっている。これにより、シュート122は、粗砕刃121によって粗砕されて落下してきた粗砕片M2を受けることができる。
また、シュート122の上方には、加湿部231が一対の粗砕刃121に隣り合って配置されている。加湿部231は、シュート122内の粗砕片M2を加湿するものである。この加湿部231は、水分を含むフィルター(図示せず)を有し、フィルターに空気を通過させることにより、湿度を高めた加湿空気を粗砕片M2に供給する気化式(または温風気化式)の加湿器で構成されている。加湿空気が粗砕片M2に供給されることにより、粗砕片M2が静電気によってシュート122等に付着するのを抑制することができる。
シュート122は、管(流路)241を介して、解繊部13に接続されている。シュート122に集められた粗砕片M2は、管241を通過して、解繊部13に搬送される。
解繊部13は、粗砕片M2を気中(大気中)で、すなわち、乾式で解繊する解繊工程(図3参照)を行なう部分である。この解繊部13での解繊処理により、粗砕片M2から解繊物M3を生成することができる。ここで「解繊する」とは、複数の繊維FBが結着されてなる粗砕片M2を、繊維1本1本に解きほぐすことをいう。そして、この解きほぐされたものが解繊物M3となる。解繊物M3の形状は、線状や帯状である。また、解繊物M3同士は、絡み合って塊状となった状態、すなわち、いわゆる「ダマ」を形成している状態で存在してもよい。
解繊部13は、例えば本実施形態では、高速回転するローターと、ローターの外周に位置するライナーとを有するインペラーミルで構成されている。解繊部13に流入してきた粗砕片M2は、ローターとライナーとの間に挟まれて解繊される。
また、解繊部13は、ローターの回転により、粗砕部12から選別部14に向かう空気の流れ(気流)を発生させることができる。これにより、粗砕片M2を管241から解繊部13に吸引することができる。また、解繊処理後、解繊物M3を、管242を介して選別部14に送り出すことができる。
管242の途中には、ブロアー261が設置されている。ブロアー261は、選別部14に向かう気流を発生させる気流発生装置である。これにより、選別部14への解繊物M3の送り出しが促進される。
選別部14は、解繊物M3を、繊維FBの長さの大小によって選別する選別工程(図3参照)を行なう部分である。選別部14では、解繊物M3は、第1選別物M4−1と、第1選別物M4−1よりも大きい第2選別物M4−2とに選別される。第1選別物M4−1は、その後のシートSの製造に適した大きさのものとなっている。その平均長さは、1μm以上100μm以下であるのが好ましい。また、平均アスペクト比は、3未満であるのが好ましく、2以下であるのがより好ましい。一方、第2選別物M4−2は、例えば、解繊が不十分なものや、解繊された繊維FB同士が過剰に凝集したもの等が含まれる。
選別部14は、ドラム部141と、ドラム部141を収納するハウジング部142とを有する。
ドラム部141は、円筒状をなす網体で構成され、その中心軸回りに回転する篩である。このドラム部141には、解繊物M3が流入してくる。そして、ドラム部141が回転することにより、網の目開きよりも小さい解繊物M3は、第1選別物M4−1として選別され、網の目開き以上の大きさの解繊物M3は、第2選別物M4−2として選別される。
第1選別物M4−1は、ドラム部141から落下する。
一方、第2選別物M4−2は、ドラム部141に接続されている管(流路)243に送り出される。管243は、ドラム部141と反対側(下流側)が管241とに接続されている。この管243を通過した第2選別物M4−2は、管241内で粗砕片M2と合流して、粗砕片M2とともに解繊部13に流入する。これにより、第2選別物M4−2は、解繊部13に戻されて、粗砕片M2とともに解繊処理される。
また、ドラム部141からの第1選別物M4−1は、空気中に分散しつつ落下して、ドラム部141の下方に位置する第1ウェブ形成部(分離部)15に向かう。第1ウェブ形成部15は、第1選別物M4−1から第1ウェブM5を形成する第1ウェブ形成工程(図3参照)を行なう部分である。第1ウェブ形成部15は、メッシュベルト(分離ベルト)151と、3つの張架ローラー152と、吸引部(サクション機構)153とを有している。
メッシュベルト151は、無端ベルトであり、第1選別物M4−1が堆積する。このメッシュベルト151は、3つの張架ローラー152に掛け回されている。そして、張架ローラー152の回転駆動により、メッシュベルト151上の第1選別物M4−1は、下流側に搬送される。
第1選別物M4−1は、メッシュベルト151の目開き以上の大きさとなっている。これにより、第1選別物M4−1は、メッシュベルト151の通過が規制され、よって、メッシュベルト151上に堆積することができる。また、第1選別物M4−1は、メッシュベルト151上に堆積しつつ、メッシュベルト151ごと下流側に搬送されるため、層状の第1ウェブM5として形成される。
また、第1選別物M4−1には、例えば塵や埃等が混在しているおそれがある。塵や埃は、例えば、原料供給部11から粗砕部12に原料M1を供給した際に、原料M1とともに混入することがある。この塵や埃は、メッシュベルト151の目開きよりも小さい。これにより、塵や埃は、メッシュベルト151を通過して、さらに下方に落下する。
吸引部153は、メッシュベルト151の下方から空気を吸引することができる。これにより、メッシュベルト151を通過した塵や埃を空気ごと吸引することができる。
また、吸引部153は、管(流路)244を介して、回収部27に接続されている。吸引部153で吸引された塵や埃は、回収部27に回収される。
回収部27には、管(流路)245がさらに接続されている。また、管245の途中には、ブロアー262が設置されている。このブロアー262の作動により、吸引部153で吸引力を生じさせることができる。これにより、メッシュベルト151上における第1ウェブM5の形成が促進される。この第1ウェブM5は、塵や埃が除去されたものとなる。また、塵や埃は、ブロアー262の作動により、管244を通過して、回収部27まで到達する。
ハウジング部142は、加湿部232と接続されている。加湿部232は、加湿部231と同様の気化式の加湿器で構成されている。これにより、ハウジング部142内には、加湿空気が供給される。この加湿空気により、第1選別物M4−1を加湿することができ、よって、第1選別物M4−1がハウジング部142の内壁に静電力によって付着してしまうのを抑制することもできる。
選別部14の下流側には、加湿部235が配置されている。加湿部235は、水を噴霧する超音波式加湿器で構成されている。これにより、第1ウェブM5に水分を供給することができ、よって、第1ウェブM5の水分量が調整される。この調整により、静電力による第1ウェブM5のメッシュベルト151への吸着を抑制することができる。これにより、第1ウェブM5は、メッシュベルト151が張架ローラー152で折り返される位置で、メッシュベルト151から容易に剥離される。
加湿部235の下流側には、細分部16が配置されている。細分部16は、メッシュベルト151から剥離した第1ウェブM5を分断する分断工程(図3参照)を行なう部分である。細分部16は、回転可能に支持されたプロペラ161と、プロペラ161を収納するハウジング部162とを有している。そして、回転するプロペラ161に第1ウェブM5が巻き込まれることにより、第1ウェブM5を分断することができる。分断された第1ウェブM5は、細分体M6となる。また、細分体M6は、ハウジング部162内を下降する。
ハウジング部162は、加湿部233と接続されている。加湿部233は、加湿部231と同様の気化式の加湿器で構成されている。これにより、ハウジング部162内には、加湿空気が供給される。この加湿空気により、細分体M6がプロペラ161やハウジング部162の内壁に静電力によって付着してしまうのを抑制することもできる。
細分部16の下流側には、混合部17が配置されている。混合部17は、細分体M6と樹脂P1とを混合する混合工程(図3参照)を行なう部分である。この混合部17は、樹脂供給部171と、管(流路)172と、ブロアー173とを有している。
管172は、細分部16のハウジング部162と、ほぐし部18のハウジング部182とを接続しており、細分体M6と樹脂P1との混合物M7が通過する流路である。
管172の途中には、樹脂供給部171が接続されている。樹脂供給部171は、スクリューフィーダー174を有している。このスクリューフィーダー174が回転駆動することにより、樹脂P1を粉体または粒子として管172に供給することができる。管172に供給された樹脂P1は、細分体M6と混合されて混合物M7となる。
なお、樹脂P1は、後の工程で繊維FB同士を結着させるものであり、例えば、熱可塑性樹脂、硬化性樹脂等を用いることができるが、熱可塑性樹脂を用いるのが好ましい。熱可塑性樹脂としては、例えば、AS樹脂、ABS樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のポリオレフィン、変性ポリオレフィン、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ナイロン6、ナイロン46、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6−12、ナイロン6−66等のポリアミド(ナイロン)、ポリフェニレンエーテル、ポリアセタール、ポリエーテル、ポリフェニレンオキシド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリフェニレンサルファイド、熱可塑性ポリイミド、ポリエーテルイミド、芳香族ポリエステル等の液晶ポリマー、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。好ましくは、熱可塑性樹脂としては、ポリエステルまたはこれを含むものを用いる。
なお、樹脂供給部171から供給されるものとしては、樹脂P1の他に、例えば、繊維FBを着色するための着色剤、繊維FBの凝集や樹脂P1の凝集を抑制するための凝集抑制剤、繊維FB等を燃えにくくするための難燃剤等が含まれていてもよい。
また、管172の途中には、樹脂供給部171よりも下流側にブロアー173が設置されている。ブロアー173は、ほぐし部18に向かう気流を発生させることができる。この気流により、管172内で、細分体M6と樹脂P1とを撹拌することができる。これにより、混合物M7は、細分体M6と樹脂P1とが均一に分散した状態で、ほぐし部18に流入することができる。また、混合物M7中の細分体M6は、管172内を通過する過程でほぐされて、より細かい繊維状となる。
ほぐし部18は、混合物M7における、互いに絡み合った繊維FB同士をほぐすほぐし工程(図3参照)を行なう部分である。ほぐし部18は、ドラム部181と、ドラム部181を収納するハウジング部182とを有する。
ドラム部181は、円筒状をなす網体で構成され、その中心軸回りに回転する篩である。このドラム部181には、混合物M7が流入してくる。そして、ドラム部181が回転することにより、混合物M7のうち、網の目開きよりも小さい繊維FB等が、ドラム部181を通過することができる。その際、混合物M7がほぐされることとなる。
また、ドラム部181でほぐされた混合物M7は、空気中に分散しつつ落下して、ドラム部181の下方に位置する第2ウェブ形成部19に向かう。第2ウェブ形成部19は、混合物M7から第2ウェブM8を形成する第2ウェブ形成工程(図3参照)を行なう部分である。第2ウェブ形成部19は、メッシュベルト(分離ベルト)191と、張架ローラー192と、吸引部(サクション機構)193とを有している。
メッシュベルト191は、無端ベルトであり、混合物M7が堆積する。このメッシュベルト191は、4つの張架ローラー192に掛け回されている。そして、張架ローラー192の回転駆動により、メッシュベルト191上の混合物M7は、下流側に搬送される。
また、メッシュベルト191上のほとんどの混合物M7は、メッシュベルト191の目開き以上の大きさである。これにより、混合物M7は、メッシュベルト191を通過してしまうのが規制され、よって、メッシュベルト191上に堆積することができる。また、混合物M7は、メッシュベルト191上に堆積しつつ、メッシュベルト191ごと下流側に搬送されるため、層状の第2ウェブM8として形成される。
吸引部193は、メッシュベルト191の下方から空気を吸引することができる。これにより、メッシュベルト191上に混合物M7を吸引することができ、よって、混合物M7のメッシュベルト191上への堆積が促進される。
吸引部193には、管(流路)246が接続されている。また、この管246の途中には、ブロアー263が設置されている。このブロアー263の作動により、吸引部193で吸引力を生じさせることができる。
ハウジング部182は、加湿部234と接続されている。加湿部234は、加湿部231と同様の気化式の加湿器で構成されている。これにより、ハウジング部182内には、加湿空気が供給される。この加湿空気により、ハウジング部182内を加湿することができ、よって、混合物M7がハウジング部182の内壁に静電力によって付着してしまうのを抑制することもできる。
ほぐし部18の下流側には、加湿部236が配置されている。加湿部236は、加湿部235と同様の超音波式加湿器で構成されている。これにより、第2ウェブM8に水分を供給することができ、よって、第2ウェブM8の水分量が調整される。この調整により、静電力による第2ウェブM8のメッシュベルト191への吸着を抑制することができる。これにより、第2ウェブM8は、メッシュベルト191が張架ローラー192で折り返される位置で、メッシュベルト191から容易に剥離される。
第2ウェブ形成部19の下流側には、シート形成部20が配置されている。シート形成部20は、第2ウェブM8からシートSを形成するシート形成工程(図3参照)を行なう部分である。このシート形成部20は、加圧部201と、加熱部202とを有している。
加圧部201は、一対のカレンダーローラー203を有し、これらの間で第2ウェブM8を加熱せずに加圧することができる。これにより、第2ウェブM8の密度が高められる。そして、この第2ウェブM8は、加熱部202に向けて搬送される。なお、一対のカレンダーローラー203のうちの一方は、モーター(図示せず)の作動により駆動する主動ローラーであり、他方は、従動ローラーである。
加熱部202は、一対の加熱ローラー204を有し、これらの間で第2ウェブM8を加熱しつつ、加圧することができる。この加熱加圧により、第2ウェブM8内では、樹脂P1が溶融して、この溶融した樹脂P1を介して繊維FB同士が結着する。これにより、シートSが形成される。そして、このシートSは、切断部21に向けて搬送される。なお、一対の加熱ローラー204の一方は、モーター(図示略)の作動により駆動する主動ローラーであり、他方は、従動ローラーである。
シート形成部20の下流側には、切断部21が配置されている。切断部21は、シートSを切断する切断工程(図3参照)を行なう部分である。この切断部21は、第1カッター211と、第2カッター212とを有する。
第1カッター211は、シートSの搬送方向と交差する方向にシートSを切断するものである。
第2カッター212は、第1カッター211の下流側で、シートSの搬送方向に平行な方向にシートSを切断するものである。
このような第1カッター211と第2カッター212との切断により、所望の大きさのシートSが得られる。そして、このシートSは、さらに下流側に搬送されて、ストック部22に蓄積される。
ところで、本実施形態では、シートSとして再生される原料M1は、印刷されて使用済みとなった古紙である。このため、原料供給部11に投入される前の原料M1(繊維FB)は、黒色またはカラーのトナー、各種インク、各種染料、顔料等の色材や、その他、埃、塵等が付着したものとなっている。以下、これらの付着物を総称して「異物AS」と言う。シートSを再生する際には、異物ASは、できる限り除去された状態となっているのが好ましい。これにより、シートSは、再生時に不純物となり得る異物ASが除去された高品質のものとなる。
そこで、シート製造装置100では、その上流側に配置された処理装置1によって、原料M1から異物ASの除去が可能な構成となっている。以下、処理装置1について説明する。特に、異物ASがトナーの場合、処理装置1による異物ASの除去効率は向上する。
図1に示すように、処理装置1は、搬送部3と、毛羽立て部4と、異物除去部5とを備えている。
搬送部3は、原料M1を下流側に向かって搬送するものである。搬送部3は、グルーベルト31と、2つの張架ローラー32と、多数のアイドルローラー33とを有している。
グルーベルト31は、その表面が粘着性を有する無端ベルトである。この粘着力により、グルーベルト31上で原料M1は、固定された状態となり、よって、毛羽立て部4による毛羽立て工程や、異物除去部5による異物除去工程が安定して行なわれる。また、グルーベルト31上には、複数の原料M1を載置可能である。そして、グルーベルト31上でのこれらの原料M1の向き(姿勢)は、揃っていてもよいし、そうでなくてもよい。
2つの張架ローラー32は、上流側と下流側とに互いに離間して配置されており、グルーベルト31が掛け回されている。2つの張架ローラー32のうちの一方の張架ローラー32は、モーター(図示せず)に接続され、このモーターの駆動により矢印α32方向に回転する駆動ローラーである。また、他方の張架ローラー32は、駆動ローラーからの回転力がグルーベルト31を介して伝達されて、駆動ローラーと同様に矢印α32方向に回転する従動ローラーである。そして、各張架ローラー32の回転により、グルーベルト31上の原料M1は、搬送方向α31に搬送される。
また、搬送部3では、駆動ローラーの回転数を調整することにより、原料M1の搬送速度が可変となる。
多数のアイドルローラー33は、2つの張架ローラー32の間に、間隔を置いて配置されている。各アイドルローラー33は、グルーベルト31の駆動に伴って、張架ローラー32の回転方向と同方向の矢印α33方向に回転することができる。このようなアイドルローラー33により、グルーベルト31の撓みを防止することができ、よって、原料M1を安定して搬送することができる。
なお、搬送部3は、図1に示す構成ではベルト搬送による構成のものとなっているが、これに限定されず、例えば、ステージ上で原料M1を負圧により吸着保持しつつ搬送する構成のもの、すなわち、プラテンであってもよい。
図1に示すように、グルーベルト31の上側には、毛羽立て部4が配置されている。毛羽立て部4は、繊維FBを含む原料M1(シート状材料)の少なくとも表面付近にある繊維FBを毛羽立たせる毛羽立て工程(図3参照)を行なう部分である。
ここで、「毛羽立たせる」について説明する。
原料M1に含まれる繊維FBは、毛羽立て工程を経るまでは、図4に示すように、寝ている、すなわち、伏倒した状態となっている。図4に示す状態では、繊維FB同士は、同じ方向、すなわち、図4中の右側に伏倒しているが、中には、互いに異なる方向に伏倒しているものがあってもよい。そして、毛羽立て工程を経ることにより、少なくとも表面付近にある繊維FBは、図5に示すように、図4に示す状態よりも起き上がる、すなわち、起立する。これを「毛羽立たせる」と言う。なお、繊維FBの起立状態は、図6に示すように、少なくとも異物除去工程を経るまでは維持される。
また、繊維FB同士の間には、異物ASが入り込んでいる。例えば、異物ASがトナーの場合、その異物ASは、原料M1の厚さの1/4〜1/3程の深さにまで入り込んでいることもある。
図1に示すように、毛羽立て部4は、ブラシ41を有している。このブラシ41は、回転可能に支持された円筒状または円柱状をなす芯部411と、芯部411の外周部に設けられたブラシ毛412とを有している。
芯部411は、モーター(図示せず)に接続され、このモーターの駆動により、ブラシ毛412ごと矢印α41方向に回転することができる。ブラシ41の回転軸413は、原料M1の搬送方向α31に対し、ほぼ直交する方向に設置されている。ただし、これに限らず、回転軸413は、前記直交する方向に対し、所定角度(例えば5度以上45度以下)傾斜した方向に設置されていてもよい。
芯部411の外周部には、その全周にわたってブラシ毛412が植え込まれている。ブラシ毛412は、例えば、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル等のような可撓性を有する樹脂材料(特に熱可塑性樹脂)で構成されている。また、ブラシ毛412は、樹脂P1と同じ組成のものとすることもできる。これにより、例えば、ブラシ毛412が抜け落ちて、後の工程まで繊維FBに混在していても、このブラシ毛412を樹脂P1と同様に繊維FB同士の結着に用いることができる。また、ブラシ毛412の毛先は、鋭利となっていてもよいし、丸みを帯びていてもよい。
そして、ブラシ41が矢印α41方向に回転することにより、そのブラシ41の直下を通過する原料M1は、繊維FBがブラシ41のブラシ毛412に接触して、搬送方向α31と反対方向、すなわち、上流側に強制的に押し戻される。これにより、原料M1は、繊維FBが毛羽立った状態となる、すなわち、繊維FBが図4に示す状態から図5に示す状態となる。このような状態により、原料M1に含まれている異物ASをできる限り繊維FBから浮かせることができ、よって、異物除去部5で繊維FBが除去され易くなる。
なお、ブラシ41は、本実施形態では矢印α41方向に回転するよう構成されているが、これに限定されず、例えば、矢印α41方向と反対方向に回転するよう構成されていてもよいし、矢印α41方向の回転と、その回転と反対方向の回転とを周期的に交互に行なうよう構成されていてもよい。さらに、ブラシ41は、回転とともにその回転軸413方向へも移動(往復動)するような構成としてもよい。
また、ブラシ41は、本実施形態では回転するよう構成されているが、これに限定されず、例えば、搬送方向α31と反対方向または搬送方向α31と同方向に移動するよう構成されていてもよい。
また、ブラシ41の下方には、アイドルローラー33の1つがグルーベルト31を介して位置している(以下のこのアイドルローラー33を「アイドルローラー33a」と言う)。このアイドルローラー33aにより、ブラシ41を上側から原料M1により確実に押し付けることができ、よって、ブラシ毛412と繊維FBとが十分に接触する。これにより、繊維FBを過不足なく毛羽立たせることができる。
図1に示すように、グルーベルト31の上側には、毛羽立て部4よりも下流側に異物除去部5が配置されている。異物除去部5は、毛羽立った繊維FBに不織布または織布で構成された布材51を接触させて、原料M1(シート状材料)に含まれる異物ASを布材51に移行させて除去する異物除去工程(図3参照)を行なう部分である。異物除去部5は、布材51と、2つの張架ローラー52と、多数のアイドルローラー53と、クリーニング部54とを有している。
なお、図示されていないが、ブラシ41の原料M1への押し付け圧力(押圧力)を調整可能な構成とすることもできる。このような構成としては、例えば、ブラシ41の回転軸413を図1中の上下方向に移動させる調整部が挙げられる。これにより、原料M1の状態(例えば、原料M1の厚さ、異物ASの含有量等)に応じて、より適正な毛羽立たせが可能となる。
布材51は、不織布または織布で構成されている。これにより、異物ASを原料M1から絡め取ることができる。また、異物除去部5では、布材51が無端ベルトとなっている。これにより、例えば布材51をクリーニング部54によって清掃すれば、そのまま布材51を異物ASの除去に使用し続けることができる。
2つの張架ローラー52は、上流側と下流側とに互いに離間して配置されており、布材51が掛け回されている。2つの張架ローラー52のうちの一方の張架ローラー52は、モーター(図示せず)に接続され、このモーターの駆動により矢印α52方向に回転する駆動ローラーである。また、他方の張架ローラー52は、駆動ローラーからの回転力が布材51を介して伝達されて、駆動ローラーと同様に矢印α52方向に回転する従動ローラーである。そして、各張架ローラー52の回転により、布材51は、グルーベルト31上では、搬送方向α31と反対方向の矢印α51方向に駆動する。これにより、布材51は、異物ASを原料M1から移行させて、すなわち、付着させて、拭き取ることができる。その結果、異物ASが十分に除去されて、図6に示す状態となる。
また、異物除去部5では、駆動ローラーの回転数を調整することにより、布材51の矢印α51方向への駆動速度が可変となる。
多数のアイドルローラー53は、2つの張架ローラー52の間に、等間隔に配置されている。各アイドルローラー53は、布材51の駆動に伴って、張架ローラー52の回転方向と同方向の矢印α53方向に回転することができる。
また、布材51の下方には、複数のアイドルローラー33がグルーベルト31を介して位置している(以下のこれらのアイドルローラー33を「アイドルローラー33b」と言う)。そして、これらのアイドルローラー33bと、前記アイドルローラー53との間で、布材51を原料M1に押し付けることができる。これにより、布材51と異物ASとが十分に接触して、よって、異物ASの除去が十分に行なわれる。
また、布材51は、図1に示す構成では搬送方向α31と反対方向の矢印α51方向に駆動するが、これに限定されず、例えば、搬送方向α31と同方向に駆動してもよい。この場合、布材51の駆動速度と、原料M1の搬送速度との間には、差があるのが好ましい。
異物除去部5は、異物ASが移行してきた布材51を清掃するクリーニング部54を有している。クリーニング部54は、布材51の上方に配置されており、布材51に付着した異物ASを吸引するよう構成されている。これにより、布材51から異物ASが除去され、よって、布材51が清掃される。清掃された布材51は、再度異物ASの除去に用いられる。
<第2実施形態>
図7は、本発明のシート製造装置(第2実施形態)の上流側(本発明の処理装置)の構成を示す概略側面図である。図8は、図7中の矢印D方向から見た図(平面図)である。
以下、これらの図を参照して本発明の処理装置、シート製造装置、処理方法およびシートの製造方法の第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、毛羽立て部の構成が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図7、図8に示すように、本実施形態では、毛羽立て部4は、例えば、鉤状をなす4本(複数本)の爪部42と、これらの爪部42を回動可能に支持する回動支持部43とを有している。ここで、「鉤状」とは、長手形状の部材(爪部42)の長手方向の途中の位置(基端部422から先端421までの間の任意の位置)で、その部材が屈曲または湾曲している形状を言う。なお、爪部42の本数は、4本に限定されず、例えば、2本、3本または5本以上であってもよい。また、爪部42は、鉤状に限らず、直線状のものであってもよい。
4本の爪部42は、グルーベルト31の幅方向に沿って配置されている。各爪部42は、硬質な樹脂製または金属製の線状体で構成され、先端421が下方を向いている。各爪部42の先端421の直下を通過する原料M1は、先端421で引っ掻かれることとなり、繊維FBが搬送方向α31と反対方向、すなわち、上流側に強制的に押し戻される。これにより、原料M1は、繊維FBが毛羽立った状態となる。
なお、各爪部42の先端421の原料M1への押圧力を調整可能な構成とすることもできる。これにより、原料M1の状態に応じて、より適正な毛羽立たせが可能となる。
また、爪部42の先端421の下方には、アイドルローラー33の1つがグルーベルト31を介して位置している(以下のこのアイドルローラー33を「アイドルローラー33c」と言う)。このアイドルローラー33cにより、各爪部42の先端421を上側から原料M1に押し付けることができ、よって、先端421による引っ掻きが十分に行なわれる。これにより、繊維FBを過不足なく毛羽立たせることができる。
回動支持部43は、4本の爪部42の基端部(根元部)422をそれぞれ矢印α42方向に一括して回動させることができる。
また、本実施形態では、4本の爪部42と回動支持部43とがユニット化されており、上流側の第1ユニット44aと、下流側の第2ユニット44bとが配置されている。第1ユニット44aでの各爪部42の回動方向と、第2ユニット44bでの各爪部42の回動方向とは、互いに反対方向となる。例えば、第1ユニット44aの各爪部42が図8中の反時計回りに回動していれば、第2ユニット44bの各爪部42が図8中の時計回りに回動している。このような回動により、爪部42で原料M1を万遍なく引っ掻くことができ、よって、原料M1全体にわたって繊維FBを毛羽立たせることができる。
<第3実施形態>
図9は、本発明のシート製造装置(第3実施形態)の上流側(本発明の処理装置)の構成を示す概略側面図である。図10は、本発明のシート製造装置(第3実施形態)が実行する工程を順に示す図である。
以下、これらの図を参照して本発明の処理装置、シート製造装置、処理方法およびシートの製造方法の第3実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、異物凝集部を備えること以外は前記第1実施形態と同様である。
図9に示すように、本実施形態では、処理装置1は、毛羽立て部4と異物除去部5との間に配置され、異物ASを凝集させる異物凝集部(凝集部)6を備える。この異物凝集部6が行なう異物凝集工程は、毛羽立て工程と、異物除去工程との間で行なわれる。
異物凝集部6は、グルーベルト31の上側に配置されており、例えば噴霧により凝集材GMを上方から原料M1に供給することができる。これにより、原料M1上で異物ASを凝集させることができる。そして、凝集した異物ASは、異物除去工程で容易に除去される大きさのものとなっている。従って、凝集した異物ASは、異物除去部5の作動によって、原料M1から容易に除去される。なお、異物除去部5では、凝集しなかった異物ASも除去されることは言うまでもない。また、異物除去部5では、余剰の凝集材GMも、異物ASとともに除去される。そして、このような構成の異物凝集部6を有する構成では、異物ASの除去率が向上するという効果がある。
凝集材GMとしては、特に限定されず、例えば、イオン性物質が挙げられ、塩化カルシウム、マグネシウム等のような多価金属イオンを含むものや、カチオン系ポリマーを含むものが好ましい。また、これらが例えば液状となっているのが好ましい。
以上、本発明の処理装置、シート製造装置、処理方法およびシートの製造方法を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。また、処理装置およびシート製造装置を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明の処理装置、シート製造装置、処理方法およびシートの製造方法は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
また、毛羽立て部は、前記第1実施形態では1つのブラシを有していたが、これに限定されず、例えば、原料の搬送方向に沿って配置された複数のブラシを有していてもよい。
また、異物除去部は、前記第1実施形態では無端ベルトで構成された1つの布材を有していたが、これに限定されず、例えば、原料の搬送方向に沿って配置された複数の布材を有していてもよい。
100…シート製造装置、1…処理装置、3…搬送部、31…グルーベルト、32…張架ローラー、33…アイドルローラー、33a…アイドルローラー、33b…アイドルローラー、33c…アイドルローラー、4…毛羽立て部、41…ブラシ、411…芯部、412…ブラシ毛、413…回転軸、42…爪部、421…先端、422…基端部、43…回動支持部、44a…第1ユニット、44b…第2ユニット、5…異物除去部、51…布材、52…張架ローラー、53…アイドルローラー、54…クリーニング部、6…異物凝集部、11…原料供給部、12…粗砕部、121…粗砕刃、122…シュート(ホッパー)、13…解繊部、14…選別部、141…ドラム部(篩部)、142…ハウジング部、15…第1ウェブ形成部、151…メッシュベルト、152…張架ローラー、153…吸引部(サクション機構)、16…細分部、161…プロペラ、162…ハウジング部、17…混合部、171…樹脂供給部、172…管(流路)、173…ブロアー、174…スクリューフィーダー、18…ほぐし部、181…ドラム部、182…ハウジング部、19…第2ウェブ形成部、191…メッシュベルト(分離ベルト)、192…張架ローラー、193…吸引部(サクション機構)、20…シート形成部、201…加圧部、202…加熱部、203…カレンダーローラー、204…加熱ローラー、21…切断部、211…第1カッター、212…第2カッター、22…ストック部、231…加湿部、232…加湿部、233…加湿部、234…加湿部、235…加湿部、236…加湿部、241…管(流路)、242…管(流路)、243…管(流路)、244…管(流路)、245…管(流路)、246…管(流路)、261…ブロアー、262…ブロアー、263…ブロアー、27…回収部、AS…異物、FB…繊維、GM…凝集材、M1…原料、M2…粗砕片、M3…解繊物、M4−1…第1選別物、M4−2…第2選別物、M5…第1ウェブ、M6…細分体、M7…混合物、M8…第2ウェブ、P1…樹脂、S…シート、α31…搬送方向、α32…矢印、α33…矢印、α41…矢印、α42…矢印、α51…矢印、α52…矢印、α53…矢印

Claims (10)

  1. 繊維を含むシート状材料の少なくとも表面付近にある前記繊維を毛羽立たせる毛羽立て部と、
    毛羽立った前記繊維に不織布または織布で構成された布材を接触させて、前記シート状材料に含まれる異物を前記布材に移行させて除去する異物除去部と、
    を備えることを特徴とする処理装置。
  2. 前記毛羽立て部は、ブラシを有する請求項1に記載の処理装置。
  3. 前記ブラシは、回転可能に支持された円筒状または円柱状をなす芯部と、前記芯部の外周部に設けられたブラシ毛とを有する請求項2に記載の処理装置。
  4. 前記毛羽立て部は、複数本の爪部を有する請求項1に記載の処理装置。
  5. 前記異物除去部では、前記布材が無端ベルトとなっている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の処理装置。
  6. 前記異物除去部は、前記異物が移行してきた前記布材を清掃するクリーニング部を有する請求項1ないし5のいずれか1項に記載の処理装置。
  7. 前記毛羽立て部と前記異物除去部との間に配置され、前記異物を凝集させる異物凝集部を備える請求項1ないし6のいずれか1項に記載の処理装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の処理装置を備えることを特徴とするシート製造装置。
  9. 繊維を含むシート状材料の少なくとも表面付近にある前記繊維を毛羽立たせる毛羽立て工程と、
    毛羽立った前記繊維に不織布または織布で構成された布材を接触させて、前記シート状材料に含まれる異物を前記布材に移行させて除去する異物除去工程と、
    を有することを特徴とする処理方法。
  10. 繊維を含むシート状材料の少なくとも表面付近にある前記繊維を毛羽立たせる毛羽立て工程と、
    毛羽立った前記繊維に不織布または織布で構成された布材を接触させて、前記シート状材料に含まれる異物を前記布材に移行させて除去する異物除去工程と、を有し、
    前記異物が除去された前記シート状材料からシートを製造することを特徴とするシートの製造方法。
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