JP2018182004A - 積層板の製造方法、プリント配線板の製造方法、及び半導体パッケージの製造方法 - Google Patents

積層板の製造方法、プリント配線板の製造方法、及び半導体パッケージの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】たとえプリプレグが含有する熱硬化性樹脂組成物の溶融粘度が高くてプリプレグ自体の回路埋め込み性が低くても、回路の埋め込みについて問題なく、高い成形性を発現し得る積層板の製造方法、プリント配線板の製造方法、及び半導体パッケージの製造方法を提供すること。【解決手段】下記工程(i)〜(iii)をこの順に有する、積層板の製造方法。(i)樹脂フィルムの最低溶融粘度が800〜3,500MPa・sである支持体付き樹脂フィルムを回路基板にラミネートする工程。(ii)回路基板にラミネートされた支持体付き樹脂フィルムの支持体を除去する工程。(iii)支持体が除去された樹脂フィルム上にプリプレグを積層する工程。【選択図】なし

Description

本発明は、積層板の製造方法、プリント配線板の製造方法、及び半導体パッケージの製造方法に関する。
近年、地球環境保護の観点から、はんだの鉛フリー化が進行しており、プリント配線板への部品実装時及び半導体パッケージ組み立て時におけるリフロー工程の温度が非常に高くなっている。これに伴って、プリント配線板用の積層板には、耐熱性の向上等による信頼性向上の要求が強まっている。
ところで、プリント配線板用の積層板としては、エポキシ樹脂を主剤とした樹脂組成物とガラスクロスとを含むプリプレグを硬化及び一体成形化したものが一般的である。エポキシ樹脂は、絶縁性、耐熱性、成形性及びコスト等のバランスに優れるが、近年のプリント配線板の高密度実装及び高多層化構成に伴う耐熱性向上への要求に対応するには、さらなる改良が必要となっており、耐熱性に優れる材料として、ポリビスマレイミド樹脂がプリント配線板用の積層板の材料として広く使用されている。
また、近年の電子機器の小型化及び高性能化の流れに伴い、プリント配線板では配線密度の高度化及び高集積化が進展している。そのため、特に半導体パッケージ基板用途においては、部品実装時及びパッケージ組み立て時における、チップと基板との熱膨張率の差に起因した反りが大きな課題となっている。そのため、半導体パッケージ基板用途の積層板には、良好な低熱膨張性を兼備することが要求される。
半導体パッケージ基板用途の積層板には、前述の通り、良好な低熱膨張性が求められているが、エポキシ樹脂及びポリビスマレイミド樹脂は低熱膨張性が十分でないため、シリカ等の無機充填材を高充填することによって、低熱膨張性化を図っている(例えば、特許文献1参照)。しかし、無機充填材を高充填することで、吸湿による絶縁信頼性の低下及び樹脂と配線層との密着不足等が生じ易くなるのみならず、樹脂組成物の溶融粘度の上昇につながり、その結果、回路埋め込み性が低下し易くなることが知られている。つまり、無機充填材の高充填のみによる低熱膨張性化には限界があった。
一方で、低熱膨張性に優れる樹脂として、ポリビスマレイミド樹脂をシロキサン化合物で変性した変性イミド樹脂を含有する樹脂組成物が検討されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平05−148343号公報 特開2014−129521号公報
しかし、特許文献2に記載の変性ポリイミド樹脂は、耐熱性、高弾性率及び低熱膨張性に優れるものの、前述した無機充填材の高充填化と同様に樹脂組成物の溶融粘度が上昇するため、やはり回路埋め込み性が低下し易くなることが判明している。また、近年のプリント配線板では、配線密度の高度化及び高集積化の進展により、絶縁層が薄くなっているため、従来よりも少ない樹脂量で回路を埋め込む必要があり、成形性のさらなる向上が望まれている。
そこで、本発明の課題は、たとえプリプレグが含有する熱硬化性樹脂組成物の溶融粘度が高くてプリプレグの回路埋め込み性が低くても、回路の埋め込みについて問題なく、高い成形性を発現し得る積層板の製造方法、プリント配線板の製造方法、及び半導体パッケージの製造方法を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、樹脂フィルムを回路基板にラミネートする工程を設けることにより、たとえプリプレグが含有する熱硬化性樹脂組成物の溶融粘度が高くてプリプレグ自体の回路埋め込み性が低くても、得られる積層板は、回路の埋め込みについて問題なく、高い成形性を有することを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、次の[1]〜[11]を提供する。
[1]下記工程(i)〜(iii)をこの順に有する、積層板の製造方法。
(i)樹脂フィルムの最低溶融粘度が800〜3,500MPa・sである支持体付き樹脂フィルムを回路基板にラミネートする工程。
(ii)回路基板にラミネートされた支持体付き樹脂フィルムの支持体を除去する工程。
(iii)支持体が除去された樹脂フィルム上にプリプレグを積層する工程。
[2]前記樹脂フィルムが熱可塑性エラストマー(a)を含有する、上記[1]に記載の積層板の製造方法。
[3]前記樹脂フィルムが、少なくとも2個のN−置換マレイミド基を有するマレイミド化合物(b)及び少なくとも2個の第1級アミノ基を有するアミン化合物(c)を含有する、上記[1]又は[2]に記載の積層板の製造方法。
[4]前記樹脂フィルムが、少なくとも2個のN−置換マレイミド基を有するマレイミド化合物(b)と、少なくとも2個の第1級アミノ基を有するアミン化合物(c)との反応物であるポリイミド化合物(x)を含有する、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の積層板の製造方法。
[5]前記樹脂フィルムが熱硬化性樹脂(d)を含有する、上記[1]〜[4]のいずれかに記載の積層板の製造方法。
[6]前記樹脂フィルムが硬化促進剤(e)を含有する、上記[3]〜[5]のいずれかに記載の積層板の製造方法。
[7]前記樹脂フィルムが無機充填材(f)を含有する、上記[1]〜[6]のいずれかに記載の積層板の製造方法。
[8]前記樹脂フィルムの最低溶融粘度が、プリプレグを構成する熱硬化性樹脂組成物の半硬化物の最低溶融粘度よりも小さい、上記[1]〜[7]のいずれかに記載の積層板の製造方法。
[9]前記プリプレグの厚みが10〜70μmである、上記[1]〜[8]のいずれかに記載の積層板の製造方法。
[10]上記[1]〜[9]のいずれかに記載の製造方法によって得られた積層板に回路パターンを形成する工程を有する、プリント配線板の製造方法。
[11]上記[10]に記載の製造方法により得られたプリント配線板に半導体素子を搭載する工程を有する、半導体パッケージの製造方法。
本発明によれば、たとえプリプレグが含有する熱硬化性樹脂組成物の溶融粘度が高くてプリプレグ自体の回路埋め込み性が低くても、回路の埋め込みについて問題なく、高い成形性を発現し得る積層板の製造方法、プリント配線板の製造方法、及び半導体パッケージの製造方法を提供することができる。
本発明の積層板の製造方法における工程(i)を説明するための模式図である。 本発明の積層板の製造方法における工程(ii)を説明するための模式図である。 本発明の積層板の製造方法における工程(iii)を説明するための模式図である。
[プリント配線板の製造方法]
本発明は、下記工程(i)〜(iii)をこの順に有する、積層板の製造方法である。
(i)樹脂フィルムの最低溶融粘度が800〜3,500MPa・sである支持体付き樹脂フィルムを回路基板にラミネートする工程。
(ii)回路基板にラミネートされた支持体付き樹脂フィルムの支持体を除去する工程。
(iii)支持体が除去された樹脂フィルム上にプリプレグを積層する工程。
本発明の積層板の製造方法は、上記工程(i)〜(iii)のみに限定されるものではない。
以下、適宜、図1〜3を参照しながら、本発明の積層板の製造方法の各工程について簡単に説明をし、次に、各工程で使用する材料等について説明をする。物質名に付与されている記号は、図面に記載されている記号に対応する。
[工程(i)]
工程(i)は、樹脂フィルムの最低溶融粘度が800〜3,500MPa・sである支持体付き樹脂フィルム(4)を回路基板(1)にラミネートする工程[以下、ラミネート工程(i)と称することもある。]である。
より詳細には、支持体(3)上に樹脂フィルム(2)が形成された「支持体付き樹脂フィルム(4)」を、加熱加圧下、回路基板(1)の回路が形成されている面にラミネートすることによって、回路の埋め込みを行う工程である。
ラミネート工程(1)では、真空ラミネーターを用いて好適に回路基板(1)にラミネートすることができる。真空ラミネーターとしては市販の装置を利用できる。市販の真空ラミネーターとしては、例えば、ニチゴー・モートン株式会社製のバキュームアップリケーター、株式会社名機製作所製の真空加圧式ラミネーター、日立インダストリーズ株式会社製のロール式ドライコータ、日立エーアイシー株式会社製の真空ラミネーター等が挙げられる。
ラミネートは支持体付き樹脂フィルム(4)の樹脂面を加圧及び加熱しながら回路基板(1)に圧着することによりラミネートする。該ラミネートは、特に制限されるわけではないが、支持体付き樹脂フィルム(4)及び回路基板(1)を必要に応じて予熱(プレヒート)し、その後、圧着温度(ラミネート温度)60〜140℃、圧着圧力0.1〜1.1MPa、空気圧20mmHg(26.7hPa)以下の減圧下で実施することが好ましい。
前記圧着温度(ラミネート温度)は、より好ましくは80〜160℃、さらに好ましくは80〜140℃、特に好ましくは100〜140℃、最も好ましくは120〜140℃である。
前記圧着圧力は、より好ましくは0.2〜0.8MPa、さらに好ましくは0.3〜0.7MPaである。
前記ラミネートにおける真空加圧時間は、特に制限されるものではないが、好ましくは20〜90秒、より好ましくは30〜80秒、さらに好ましくは40〜80秒である。
[工程(ii)]
工程(ii)は、回路基板(1)にラミネートされた支持体付き樹脂フィルム(4)の支持体(3)を除去する工程である。
支持体付き樹脂フィルム(4)から支持体(3)を除去する方法に特に制限はなく、公知の剥離手段によって剥離することで容易に除去できる。支持体(3)の除去は、常温で実施することが好ましい。
[工程(iii)]
工程(iii)は、支持体(3)が除去された樹脂フィルム、つまり樹脂フィルム(2)上にプリプレグ(5)を積層する工程である。
プリプレグ(5)を積層する方法に特に制限はなく、電気絶縁材料用積層板及び多層板の製造において利用される公知の方法を利用できる。例えば、多段プレス、多段真空プレス、連続成形、オートクレーブ成形機等を使用し、温度100〜250℃(好ましくは180〜250℃)、圧力0.2〜10MPa(好ましくは1.5〜5MPa)、加熱時間0.1〜5時間(好ましくは0.5〜2時間)の条件で積層成形することができる。
プリプレグ(5)の厚みは、10〜300μmであってもよいが、本発明においては、10〜100μm程度、さらには10〜70μm程度の薄さのプリプレグ(5)を使用しても、回路埋め込み性に問題が生じない点で有利である。プリプレグ(5)の厚みは、10〜50μmであってもよく、10〜40μmであってもよく、10〜30μmであってもよい。
なお、プリプレグ(5)のさらに外側に金属箔を設置することによって、金属張積層板を得ることができる。
次に、各工程で使用する材料について詳述する。
(回路基板(1))
本発明において、回路基板とは、基板の片面又は両面にパターン加工された回路形成面を有するシート状のものをいう。前記基板としては、プリント配線板の基板として使用し得る公知の基板を用いることができ、例えば、ガラスエポキシ基板、金属基板、ポリエステル基板、ポリイミド基板、BTレジン(ビスマレイミドトリアジン樹脂)基板、熱硬化型ポリフェニレンエーテル基板等が挙げられる。
また、回路基板は、さらにビルドアップ層及び回路が形成されるべき中間製造物である内層回路基板も含まれる。
回路基板の製造方法に特に制限はないが、例えば、両面に金属箔を有するコア層を用い、ドリル機で所定の部位を開孔して、無電解めっきによりコア層の両面の導通を図る。そして、金属箔をエッチングすることにより回路を形成することで製造できる。なお、内層回路部分は、黒化処理などの粗化処理を施したものを好適に用いることができる。また、開口部は、適宜、導体ペースト又は樹脂ペーストで埋めることができる。
(支持体付き樹脂フィルム(4))
支持体付き樹脂フィルム(4)は、後述する樹脂フィルム(2)用の成分を混合してから支持体(3)に塗布し、不要な有機溶剤を除去し、熱硬化(半硬化を含む。)させてフィルムとしたものである。なお、ここでの熱硬化は、ラミネート作業をしやすい粘度となるように樹脂フィルム(2)用の成分を硬化(半硬化)させるものであるが、具体的には、硬化して得られる樹脂フィルム(2)の最低溶融粘度が後述するように800〜3,500MPa・sの範囲内になりさえすれば、硬化条件に特に制限はないが、例えば、70〜140℃で90〜300秒間加熱するという条件が好ましく、90〜120℃で120〜240秒間加熱するという条件がより好ましい。
支持体としては、キャリアフィルムが挙げられる。キャリアフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)、ポリエチレン、ポリビニルフルオレート、ポリイミド等の有機フィルム;銅、アルミニウム、これら金属の合金のフィルム;これらの有機フィルム又は金属フィルムの表面に離型剤で離型処理を行ったフィルムなどが挙げられる。作業性及び耐熱性の観点、及び離型処理し易い点というは、PETフィルムが好ましい。
支持体付き樹脂フィルム(4)中の樹脂フィルム(2)の最低溶融粘度は、800〜3,500MPa・sである。前記樹脂フィルム(2)の最低溶融粘度を3,500MPa・s以下にすることで、回路埋め込みを良好に行うことができ、800MPa・s以上にすることで、薄型の積層板において、厚み精度を高めることができる。ここで、本発明において、最低溶融粘度は、実施例に記載の方法により測定した値である。同様の観点から、前記樹脂フィルム(2)の最低溶融粘度は、好ましくは500〜3,000MPa・s、より好ましくは500〜2,500MPa・s、さらに好ましくは1,000〜2,500MPa・sであり、別の一態様においては、1,000〜3,000MPa・sであってもよいし、1,500〜3,000MPa・sであってもよいし、1,500〜2,500MPa・sであってもよい。
また、前記樹脂フィルム(2)の最低溶融粘度は、後述するプリプレグ(5)を構成する熱硬化性樹脂組成物の半硬化物の最低溶融粘度よりも小さいことが好ましく、20MPa・s以上小さいことがより好ましく、40MPa・s以上小さいことがさらに好ましく、100MPa・s以上小さいことがよりさらに好ましく、160MPa・s以上小さいことが特に好ましく、250MPa・s以上小さいことが最も好ましい。
なお、前記樹脂フィルム(2)用の成分が、プリプレグ(5)を構成する熱硬化性樹脂組成物の成分と同じである場合には、プリプレグ(5)を作製する際に実施する半硬化よりも硬化の程度を弱くすることによって、樹脂フィルム(2)の最低溶融粘度が、プリプレグ(5)を構成する熱硬化性樹脂組成物の半硬化物の最低溶融粘度よりも小さくすることができる。具体的には、後述のプリプレグ(5)の作製の際の半硬化条件よりも、(i)乾燥温度が低い、(ii)乾燥時間が短い、等の条件を採用することによって、たとえプリプレグ(5)を構成する熱硬化性樹脂組成物の半硬化物が含有する成分及び含有量と同じであったとしても、プリプレグ(5)を構成する熱硬化性樹脂組成物の半硬化物の最低溶融粘度よりも低い最低溶融粘度を有する樹脂フィルム(2)とすることができる。一方、(iii)樹脂フィルム(2)用の成分中の硬化促進剤の含有量を低減する、(iv)樹脂フィルム(2)用の成分中の無機充填材の含有量を低減する、等の方法によって、後述のプリプレグ(5)を構成する熱硬化性樹脂組成物の半硬化物の最低溶融粘度よりも低くする方法もあり、この場合、樹脂フィルム(2)を作製するための前記熱硬化条件は、プリプレグ(5)を作製する際に実施する半硬化の条件と同様であってもよい。
樹脂フィルム(2)における樹脂層の厚みは、内層回路の厚さ等に応じて適宜調整すればよいが、10〜100μmであることが好ましい。10μm以上の厚さであると、回路埋め込みを良好に行うことができ、100μm以下の厚さであると、積層板の薄型に有効である。同様の観点から、樹脂フィルム(2)における樹脂層の厚みは、10〜50μmであることがより好ましく、10〜30μmであることがさらに好ましい。
〔熱可塑性エラストマー(a)〕
上記の樹脂フィルム(2)は、熱可塑性エラストマー(a)を含有することができる。熱可塑性エラストマー(a)は、ハードセグメントとソフトセグメントとを有しており、一般的に、ハードセグメントが耐熱性及び強度に、ソフトセグメントが柔軟性及び強靭性に寄与している。
熱可塑性エラストマー(a)としては、例えば、スチレン系熱可塑性エラストマー、アクリル系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、シリコーン系熱可塑性エラストマー、その誘導体等が挙げられる。これらは、ハードセグメント成分とソフトセグメント成分とからなり立っており、一般に前者が耐熱性及び強度に、後者が柔軟性及び強靭性に寄与している。
これらの中でも、耐熱性及び絶縁信頼性の観点から、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、シリコーン系熱可塑性エラストマーが好ましく、スチレン系熱可塑性エラストマー、銅箔との接着性を良好に保ちながら樹脂組成物の弾性率を低減する観点からは、アクリル系熱可塑性エラストマーがより好ましい。耐熱性、絶縁信頼性、及び、銅箔との接着性を良好に保ちながら樹脂組成物の弾性率を低減することのバランスを考慮すると、スチレン系熱可塑性エラストマーとアクリル系熱可塑性エラストマーの併用も好ましい。スチレン系熱可塑性エラストマーとアクリル系熱可塑性エラストマーとを併用する場合、それらの含有割合(スチレン系熱可塑性エラストマー/アクリル系熱可塑性エラストマー)に特に制限はないが、質量比で、好ましくは20/80〜80/20、より好ましくは30/70〜70/30、さらに好ましくは40/60〜60/40である。
熱可塑性エラストマー(a)は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
熱可塑性エラストマー(a)は、分子末端及び分子鎖中のうち少なくとも一方に反応性官能基を有していてもよい。反応性官能基としては、例えば、エポキシ基、水酸基、カルボキシ基、アミノ基、アミド基、イソシアナト基、アクリル基、(メタ)アクリル基、ビニル基等が挙げられる。反応性官能基を有することにより、他の樹脂成分との相溶性が向上し、樹脂組成物の硬化時に発生する内部応力をより効果的に低減することができ、結果として、基板の反りを顕著に低減することが可能となる。特に、低熱膨張性及び金属回路との接着強度の観点からは、エポキシ基、水酸基、カルボキシ基、アミノ基及びアミド基からなる群から選ばれる1種以上を有することが好ましく、耐熱性及び絶縁信頼性の観点から、エポキシ基及びカルボキシ基からなる群から選ばれる1種以上を有することがより好ましい。
<スチレン系熱可塑性エラストマー>
前記スチレン系熱可塑性エラストマーとしては、スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー等のスチレン−ブタジエン共重合体;スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー等のスチレン−イソプレン共重合体;スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロックコポリマー、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロックコポリマーなどが挙げられる。スチレン系エラストマーの原料モノマーとしては、スチレンの他に、α−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−プロピルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン等のスチレン誘導体を用いることができる。これらの中でも、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体が好ましく、これらの共重合体の二重結合部分を水素添加した水添スチレン−ブタジエン共重合樹脂、水添スチレン−イソプレン共重合樹脂等がより好ましく、水添スチレン−ブタジエン共重合樹脂がさらに好ましい。
スチレン系熱可塑性エラストマーの重量平均分子量(Mw)に特に制限はないが、好ましくは100〜1,000,000、より好ましくは200〜800,000、より好ましくは200〜600,000、さらに好ましくは500〜50,000、特に好ましくは1,000〜25,000、最も好ましくは1,000〜10,000である。なお、重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定を行い、標準ポリスチレンを用いて作製した検量線により換算したものであり、以下同様である。
スチレン系熱可塑性エラストマーは、分子末端及び分子鎖中のうち少なくとも一方に前記反応性官能基、特にカルボキシ基を有することが好ましい。
スチレン系エラストマーとしては、市販品を用いてもよい。市販品としては、「タフプレン(登録商標)」、「アサプレン(登録商標)T」、「タフテック(登録商標)H1043」、「タフテック(登録商標)MP10」、「タフテック(登録商標)M1911」、「タフテック(登録商標)M1913」(以上、旭化成ケミカルズ株式会社製)、「エポフレンド(登録商標)AT501」、「エポフレンド(登録商標)CT310」(以上、株式会社ダイセル製)、「セプトン(登録商標)2063」(株式会社クラレ製)等が挙げられる。
<アクリル系熱可塑性エラストマー>
前記アクリル系熱可塑性エラストマーとしては、少なくともアクリル酸エステルに由来する構造単位を含む分子で形成される重合体である。アクリル系熱可塑性エラストマーは、分子中に異なる複数種のアクリル酸エステルに由来する構造単位を含み、さらに、アクリル酸エステル以外の単量体に由来する構造単位を含んでもよい。また、アクリル系熱可塑性エラストマーは、複数種のアクリル酸エステルに由来する構造単位からなるものであってもよい。
アクリル酸エステルの具体例としては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸ペンチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸デシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ベンジル等が挙げられる。
前記アクリル酸エステル以外の単量体としては、アクリロニトリル、アクリルアミド、アクリル酸、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、スチレン、エチレン、プロピレン及びブタジエン等の、アクリル酸エステル以外のビニル系単量体などが挙げられる。アクリル酸エステル以外の単量体は、1種であってもよいし、2種以上であってもよい。
アクリル系熱可塑性エラストマーは、分子末端又は分子鎖中に分子末端及び分子鎖中のうちの少なくとも一方に前記反応性官能基を有することが好ましい。特に、金属箔との密着性の観点から、アクリル系熱可塑性エラストマーが有していてもよい反応性官能基は、エポキシ基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミド基が好ましく、耐熱性及び絶縁信頼性の観点から、エポキシ基、水酸基、アミノ基がより好ましく、エポキシ基がさらに好ましい。
アクリル系熱可塑性エラストマーの重量平均分子量(Mw)に特に制限はないが、10,000〜2,000,000が好ましく、50,000〜1,200,000がより好ましく、100,000〜900,000がさらに好ましく、500,000〜900,000が特に好ましい。重量平均分子量(Mw)が10,000以上であれば、低弾性率を維持し易い傾向にあり、2,000,000以下であれば、相溶性及び流動性が良好となる傾向にある。
樹脂フィルム(2)が熱可塑性エラストマー(a)を含有する場合、その含有量に特に制限はないが、相溶性を良好とし、且つ硬化物を低弾性率とする観点から、樹脂フィルム(2)を形成する樹脂組成物中の樹脂成分の固形分の総和100質量部に対して、好ましくは1〜60質量部、より好ましくは10〜50質量部、さらに好ましくは10〜40質量部である。
〔少なくとも2個のN−置換マレイミド基を有するマレイミド化合物(b)、少なくとも2個の第1級アミノ基を有するアミン化合物(c)〕
樹脂フィルム(2)は、少なくとも2個のN−置換マレイミド基を有するマレイミド化合物(b)[以下、マレイミド化合物(b)と略称することがある。]、少なくとも2個の第1級アミノ基を有するアミン化合物(c)[以下、アミン化合物(c)と略称することがある。]を含有してもよい。
マレイミド化合物(b)と、アミン化合物(c)は、それぞれ、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記マレイミド化合物(b)としては、複数のマレイミド基のうちの任意の2個のマレイミド基の間に脂肪族炭化水素基を有するマレイミド化合物であるか、又は、複数のマレイミド基のうちの任意の2個のマレイミド基の間に芳香族炭化水素基を含有するマレイミド化合物[以下、芳香族炭化水素基含有マレイミドと称する]が挙げられる。これらの中でも、耐熱性、誘電特性、ガラス転移温度、熱膨張係数及び成形性の観点から、芳香族炭化水素基含有マレイミドが好ましい。芳香族炭化水素基含有マレイミドは、任意に選択した2つのマレイミド基の組み合わせのいずれかの間に芳香族炭化水素基を含有していればよい。
マレイミド化合物(b)としては、下記一般式(I)で表される芳香族炭化水素基含有マレイミドであることが好ましい。

(式中、R及びRは、各々独立に、炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基又はハロゲン原子を示す。Xは、炭素数1〜5のアルキレン基、炭素数2〜5のアルキリデン基、−O−、−C(=O)−、−S−、−S−S−又はスルホニル基を示す。m及びnは、各々独立に、0〜4の整数である。)
及びRが示す炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基等が挙げられる。該脂肪族炭化水素基としては、耐熱性、誘電特性、ガラス転移温度、熱膨張係数及び成形性の観点から、好ましくは炭素数1〜3の脂肪族炭化水素基であり、より好ましくはメチル基、エチル基である。
及びRが示すハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
が示す炭素数1〜5のアルキレン基としては、メチレン基、1,2−ジメチレン基、1,3−トリメチレン基、1,4−テトラメチレン基、1,5−ペンタメチレン基等が挙げられる。該アルキレン基としては、耐熱性、誘電特性、ガラス転移温度、熱膨張係数及び成形性の観点から、好ましくは炭素数1〜3のアルキレン基であり、より好ましくはメチレン基である。
が示す炭素数2〜5のアルキリデン基としては、エチリデン基、プロピリデン基、イソプロピリデン基、ブチリデン基、イソブチリデン基、ペンチリデン基、イソペンチリデン基等が挙げられる。これらの中でも、耐熱性、誘電特性、ガラス転移温度、熱膨張係数及び成形性の観点から、イソプロピリデン基が好ましい。
としては、上記選択肢の中でも、炭素数1〜5のアルキレン基、炭素数2〜5のアルキリデン基が好ましく、炭素数1〜5のアルキレン基がより好ましい。さらに好ましいものは前述の通りである。
前記マレイミド化合物(b)としては、具体的には、ビス(4−マレイミドフェニル)メタン、ポリフェニルメタンマレイミド、ビス(4−マレイミドフェニル)エーテル、ビス(4−マレイミドフェニル)スルホン、3,3−ジメチル−5,5−ジエチル−4,4−ジフェニルメタンビスマレイミド、4−メチル−1,3−フェニレンビスマレイミド、m−フェニレンビスマレイミド、2,2−ビス(4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル)プロパン等が挙げられる。
これらの中でも、反応率が高く、より高耐熱性化できるという点からは、ビス(4−マレイミドフェニル)メタン、ビス(4−マレイミドフェニル)スルホン、3,3−ジメチル−5,5−ジエチル−4,4−ジフェニルメタンビスマレイミド、2,2−ビス(4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル)プロパンが好ましく、2,2−ビス(4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル)プロパンがより好ましく、溶剤への溶解性の点からは、3,3−ジメチル−5,5−ジエチル−4,4−ジフェニルメタンビスマレイミド、ビス(4−マレイミドフェニル)メタンがより好ましく、安価である点からは、ビス(4−マレイミドフェニル)メタンが特に好ましい。
樹脂フィルム(2)がマレイミド化合物(b)を含有する場合、その含有量に特に制限はないが、低反り性、寸法安定性、低熱膨張性、低弾性、耐熱性及び金属回路との接着性の観点から、樹脂フィルム(2)を形成する樹脂組成物中の樹脂成分の固形分の総和100質量部に対して、好ましくは30〜95質量部、より好ましくは40〜90質量部、さらに好ましくは45〜85質量部、特に好ましくは50〜85質量部である。
前記アミン化合物(c)としては、下記一般式(II)で表されるジアミン化合物が好ましい。

(式中、Xは、単結合、炭素数1〜5のアルキレン基、炭素数2〜5のアルキリデン基、−O−、スルホニル基、−C(=O)−、フルオレニレン基又はフェニレンジオキシ基である。R及びRは、各々独立に、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシ基又はスルホン酸基を示す。v及びwは、各々独立に、0〜4の整数である。)
が示す炭素数1〜5のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、プロピリデン基等が挙げられる。該アルキレン基としては、炭素数1〜3のアルキレン基が好ましく、メチレン基がより好ましい。
が示す炭素数2〜5のアルキリデン基としては、エチリデン基、プロピリデン基、イソプロピリデン基、ブチリデン基、イソブチリデン基、ペンチリデン基、イソペンチリデン基等が挙げられる。該アルキリデン基としては、イソプロピリデン基が好ましい。
としては、単結合、炭素数1〜5のアルキレン基、−O−が好ましく、単結合がより好ましい。
及びRが示す炭素数1〜5のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基等が挙げられる。該アルキル基としては、好ましくは炭素数1〜3のアルキル基であり、より好ましくはメチル基である。
及びRが示す炭素数1〜5のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等が挙げられる。該アルコキシ基としては、メトキシ基が好ましい。
及びRが示すハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
v及びwは、各々独立に、好ましくは0〜2の整数、より好ましくは0又は1、さらに好ましくは1である。
アミン化合物(c)としては、例えば、ジアミノベンジジン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルエーテル、ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル−6,6’−ジスルホン酸、2,2’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)、1,3’−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2’−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,2’−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、1,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ビフェニルジオール、9,9’−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、o−トリジンスルホン等が挙げられる。
アミン化合物(c)としては、市販品を用いることができる。市販品としては、例えば、両末端にアミノ基を有する「PAM−E」(官能基当量130)、「KF−8010」(官能基当量430)、「X−22−161A」(官能基当量800)、「X−22−161B」(官能基当量1,500)、「KF−8012」(官能基当量2,200)、「KF−8008」(官能基当量5,700)〔以上、信越化学工業株式会社製〕、「BY16−871」(官能基当量130)、「BY16−853U」(官能基当量460)〔以上、東レダウコーニング株式会社製〕等が挙げられる。
樹脂フィルム(2)がアミン化合物(c)を含有する場合、その含有量に特に制限はないが、低反り性、寸法安定性、低熱膨張性、低弾性、耐熱性及び金属回路との接着性の観点から、樹脂フィルム(2)を形成する樹脂組成物中の樹脂成分の固形分の総和100質量部に対して、好ましくは1〜40質量部、より好ましくは1〜35質量部、さらに好ましくは3〜30質量部である。
本発明では、樹脂フィルム(2)は、前記マレイミド化合物(b)と前記アミン化合物(c)との反応物であるポリイミド化合物(x)を含有していてもよい。樹脂フィルム(2)が該ポリイミド化合物(x)を含有するとき、樹脂フィルム(2)は、前記マレイミド化合物(b)又は前記アミン化合物(c)を含有していなくてもよいし、前記マレイミド化合物(b)及び前記アミン化合物(c)からなる群から選択される少なくとも1つを含有していてもよい。なお、ポリイミド化合物(x)の好ましい含有量は、ポリイミド化合物(x)の原料であるマレイミド化合物(b)とアミン化合物(c)それぞれの好ましい含有量に換算すればよい。
マレイミド化合物(b)及びアミン化合物(c)からなる群から選択される少なくとも1つと、ポリイミド化合物(x)とを併用する場合、マレイミド化合物(b)及びアミン化合物(c)のそれぞれの含有量と、ポリイミド化合物(x)の製造に用いた原料のマレイミド化合物(b)とアミン化合物(c)のそれぞれの使用量との総量が前記好ましい範囲内にあることが好ましい。例えば、アミン化合物(c)とポリイミド化合物(x)とを併用する場合、アミン化合物(c)自体の含有量と、ポリイミド化合物(x)の製造に用いたアミン化合物(c)の使用量との総量が、前記アミン化合物(c)の好ましい含有量の範囲内であることが好ましい。
該ポリイミド化合物(x)は、前記マレイミド化合物(b)と前記アミン化合物(c)とを加熱して反応させることで得られる。樹脂フィルム(2)を形成する前にポリイミド化合物(x)を製造しておいてもよいし、樹脂フィルム(2)を形成する際、又は形成した後に加熱することによって前記マレイミド化合物(b)と前記アミン化合物(c)とを反応させて製造してもよい。樹脂フィルム(2)にポリイミド化合物(x)を含有させる場合、樹脂フィルム(2)の最低溶融粘度が高まり過ぎないようにする観点からは、樹脂フィルム(2)を形成する前にポリイミド化合物(x)を製造しておくことが好ましい。
ポリイミド化合物(x)の製造の際のマレイミド化合物(b)の使用量は、ゲル化の防止と耐熱性の観点から、マレイミド化合物(b)のマレイミド基の当量が、アミン化合物(c)の第一級アミノ基の当量を超える範囲であることが好ましい。
マレイミド化合物(b)の反応の温度は70〜200℃とすることが好ましく、反応時間は0.5〜10時間とすることが好ましい。
なお、ポリイミド化合物(x)の製造の際には、有機溶媒を使用してもよい。有機溶媒としては、特に制限されないが、例えばエタノール、プロパノール、ブタノール、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、酢酸エチルエステルやγ−ブチロラクトン等のエステル系溶剤、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶剤、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族系溶剤、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等の窒素原子含有溶剤、ジメチルスルホキシド等の硫黄原子含有溶剤等が挙げられる。有機溶媒は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中で、溶解性の観点から、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、メチルセロソルブ、γ−ブチロラクトンが好ましく、低毒性であることや揮発性が高くプリプレグ(5)の製造時に残溶剤として残りにくい点から、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジメチルアセトアミドがより好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルがさらに好ましい。
〔熱硬化性樹脂(d)〕
樹脂フィルム(2)は、熱硬化性樹脂(d)を含有してもよく、また、含有していることが好ましい。但し、該熱硬化性樹脂(d)は、前記ポリイミド化合物(x)を含まない。熱硬化性樹脂(d)は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
熱硬化性樹脂(d)としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和イミド樹脂(但し、前記ポリイミド化合物(x)を含まない)、シアネート樹脂、イソシアネート樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、オキセタン樹脂、アミノ樹脂(但し、前記(c)成分を含まない)、不飽和ポリエステル樹脂、アリル樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂、シリコーン樹脂、トリアジン樹脂、メラミン樹脂(但し、前記(c)成分を含まない)等が挙げられる。これらの中でも、成形性及び電気絶縁性の観点から、エポキシ樹脂及びシアネート樹脂からなる群から選ばれる1種以上が好ましく、エポキシ樹脂がより好ましい。
前記エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、α−ナフトール/クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールFノボラック型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、トリアジン骨格含有エポキシ樹脂、フルオレン骨格含有エポキシ樹脂、トリフェノールフェノールメタン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、キシリレン型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、多官能フェノール類及びアントラセン等の多環芳香族類のジグリシジルエーテル化合物、これらにリン化合物を導入したリン含有エポキシ樹脂などが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、耐熱性及び難燃性の観点から、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、α−ナフトール/クレゾールノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。
エポキシ樹脂は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、前記シアネート樹脂としては、例えば、ノボラック型シアネート樹脂;ビスフェノールA型シアネート樹脂、ビスフェノールE型シアネート樹脂、テトラメチルビスフェノールF型シアネート樹脂等のビスフェノール型シアネート樹脂;前記シアネート樹脂が一部トリアジン化したプレポリマーなどを挙げることができる。これらの中で、耐熱性及び難燃性の観点から、ノボラック型シアネート樹脂が好ましい。
シアネート樹脂は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
樹脂フィルム(2)が熱硬化性樹脂(d)を含有する場合、その含有量に特に制限はないが、成形性、電気絶縁性及び金属回路との接着強度の観点から、樹脂フィルム(2)を形成する樹脂組成物中の樹脂成分の固形分の総和100質量部に対して、好ましくは1〜40質量部、より好ましくは1〜35質量部、さらに好ましくは3〜30質量部である。
〔硬化促進剤(e)〕
樹脂フィルム(2)は、硬化促進剤(e)を含有してもよく、また、含有していることが好ましい。
硬化促進剤(e)としては、例えば、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、オクチル酸スズ、オクチル酸コバルト、ビスアセチルアセトナートコバルト(II)、トリスアセチルアセトナートコバルト(III)等の有機金属塩;有機リン系化合物;イミダゾール化合物及びその誘導体;第2級アミン化合物、第3級アミン化合物、及び第4級アンモニウム塩等が挙げられる。特に、エポキシ樹脂の硬化促進剤(e)としては、有機リン系化合物;イミダゾール化合物及びその誘導体;第3級アミン化合物;第4級アンモニウム塩が好ましく、耐熱性及び難燃性の観点からは、イミダゾール化合物及びその誘導体がより好ましく、低熱膨張性の観点からは、有機リン系化合物がより好ましい。
硬化促進剤(e)は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
樹脂フィルム(2)が硬化促進剤(e)を含有する場合、その含有量に特に制限はないが、樹脂フィルム(2)を形成する樹脂組成物中の樹脂成分の固形分の総和100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましく、0.1〜5質量部がより好ましく、0.1〜3質量部がさらに好ましい。0.1質量部以上であれば、耐熱性及び難燃性が良好となり、プレス成型時の染み出しによる厚み精度の低下が抑制される傾向にある。また、10質量部以下であれば、耐熱性及び経日安定性の低下を抑制できる傾向にある。
〔無機充填材(f)〕
樹脂フィルム(2)は、無機充填材(f)を含有してもよく、また、含有していることが好ましい。
無機充填材(f)としては、例えば、シリカ、アルミナ、硫酸バリウム、タルク、マイカ、カオリン、ベーマイト、ベリリア、チタン酸バリウム、チタン酸カリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、炭酸アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ホウ酸アルミニウム、ケイ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ホウ酸亜鉛、スズ酸亜鉛、酸化亜鉛、酸化チタン、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化ホウ素、焼成クレー等のクレー、ガラス短繊維、ガラス粉及び中空ガラスビーズ等が挙げられ、これらからなる群から選択される少なくとも1種が好ましく使用される。ガラスとしては、Eガラス、Tガラス、Dガラス等が好ましく挙げられる。
無機充填材(f)としては、誘電特性、耐熱性及び低熱膨張性の観点から、シリカが好ましい。シリカとしては、例えば、湿式法で製造され含水率の高い沈降シリカと、乾式法で製造され結合水等をほとんど含まない乾式法シリカが挙げられる。乾式法シリカとしては、さらに、製造法の違いにより破砕シリカ、フュームドシリカ、溶融シリカ(溶融球状シリカ)が挙げられる。無機充填材(f)に用いられるシリカは、低熱膨張性及び樹脂に充填した際の高流動性の観点から、溶融シリカが好ましい。
無機充填材(f)として溶融球状シリカを用いる場合、その平均粒子径は0.1〜10μmであることが好ましく、0.3〜8μmであることがより好ましい。該溶融球状シリカの平均粒子径を0.1μm以上にすることで、樹脂に高充填した際の流動性を良好に保つことができ、さらに10μm以下にすることで、粗大粒子の混入確率を減らし粗大粒子起因の不良の発生を抑えることができる。ここで、平均粒子径とは、粒子の全体積を100%として粒子径による累積度数分布曲線を求めた時、ちょうど体積50%に相当する点の粒子径のことであり、レーザー回折散乱法を用いた粒度分布測定装置等で測定することができる。
また、シリカは、シランカップリング剤によって表面処理されたシリカが好ましい。シランカップリング剤によって表面処理されたシリカを用いると、シリカと樹脂成分との接着力が向上し、シリカの脱落が抑制され、表面粗さが低下する傾向にある。該シランカップリング剤としては、例えば、アミノシラン系カップリング剤、エポキシシラン系カップリング剤、フェニルシラン系カップリング剤、アルキルシラン系カップリング剤、アルケニルシラン系カップリング剤、シロキサン系カップリング剤等が挙げられる。これらの中でも、アミノシラン系カップリング剤が好ましい。
なお、上記シランカップリング剤による表面処理をせずに、シランカップリング剤と無機充填材(f)とをインテグラルブレンドする態様も好ましい。
樹脂フィルム(2)が無機充填材(f)を含有する場合、その含有量は、低熱膨張性及び回路埋め込み性の観点から、樹脂フィルム(2)を形成する樹脂組成物中の樹脂成分の固形分100質量部に対して、20〜300質量部であることが好ましく、40〜200質量部であることがより好ましい。
〔その他の成分〕
樹脂フィルム(2)は、難燃剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光重合開始剤、蛍光増白剤及び接着性向上剤等を含有してもよいし、含有していなくてもよい。
難燃剤としては、例えば、臭素及び/又は塩素を含有するハロゲン系難燃剤;トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリスジクロロプロピルホスフェート、リン酸エステル系化合物、赤リン等のリン系難燃剤;スルファミン酸グアニジン、硫酸メラミン、ポリリン酸メラミン、メラミンシアヌレート等の窒素系難燃剤;シクロホスファゼン、ポリホスファゼン等のホスファゼン系難燃剤などが挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤等が挙げられる。酸化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤等が挙げられる。光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン類、ベンジルケタール類、チオキサントン系の光重合開始剤等が挙げられる。蛍光増白剤としては、例えば、スチルベン誘導体の蛍光増白剤が挙げられる。接着性向上剤としては、例えば、尿素シラン等の尿素化合物;シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミネート系カップリング剤等のカップリング剤などが挙げられる。
樹脂フィルム(2)の製造方法に特に制限はなく、公知の方法を利用できる。例えば、まず、樹脂フィルム(2)に含有させる各成分を、通常、有機溶媒の存在下に混合することで、固形分濃度40〜90質量%(好ましくは50〜80質量%)の樹脂ワニスとする。このとき、有機溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒;メチルセロソルブ等のアルコール系溶媒;テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒;トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族系溶媒等が挙げられる。
次に、得られた樹脂ワニスを前記支持体へ塗布し、不要な有機溶剤を除去し、熱硬化(半硬化を含む。)することによって、樹脂フィルム(2)を形成することができる。該熱硬化条件については、前述したとおりであり、樹脂フィルム(2)の最低溶融粘度が800〜3,500MPa・sとなるように実施する。
樹脂ワニスの固形分濃度を40〜90質量%にすることで、塗工容易性を良好に保ち、適切な樹脂組成物付着量の樹脂フィルム(2)を得ることができる。
(プリプレグ(5))
前記プリプレグ(5)は、熱硬化性樹脂組成物を、繊維基材に含浸もしくは塗工するか、又は熱硬化性樹脂組成物から形成された樹脂フィルム(2)を繊維基材に貼り合わせた後、半硬化(Bステージ化)してなるものであり、製造方法は特に制限されず、公知のプリプレグの製造方法を利用できる。
前記熱硬化性樹脂組成物は、前記樹脂フィルム(2)が含有し得る成分とは異なる成分を含有していてもよいし、一方、前記樹脂フィルム(2)が含有し得る成分を含有したものであってもよく、樹脂フィルム(2)をプリプレグ(5)との接着性及び密着性の観点からは後者が好ましい。例えば、プリプレグ(5)を構成する熱硬化性樹脂組成物の半硬化物は、熱可塑性エラストマー(a)、少なくとも2個のN−置換マレイミド基を有するマレイミド化合物(b)、少なくとも2個の第1級アミノ基を有するアミン化合物(c)、ポリイミド樹脂(x)、熱硬化性樹脂(d)、硬化促進剤(e)、無機充填材(f)及び前記その他の成分を含有してなるものであってもよい。各成分については、樹脂フィルム(2)における説明の通りであるが、前述の通り、前記樹脂フィルム(2)の最低溶融粘度は、プリプレグ(5)を構成する熱硬化性樹脂組成物の半硬化物の最低溶融粘度よりも小さいことが好ましい。最低溶融粘度を調整する方法に特に制限はないが、例えば、各成分の含有量を調整する方法、各成分の種類を選択する方法、樹脂フィルム(2)を形成する際の半硬化条件を調整する方法(例えば、プリプレグ(5)を形成する際の半硬化条件よりも乾燥温度を低減したり、乾燥時間を短くしたりする方法)、プリプレグ(5)を形成する際の半硬化条件を調整する方法等が挙げられる。各成分の含有量を調整する方法としては、硬化促進剤(e)及び無機充填材(f)からなる群から選択される少なくとも1つの含有量を調整する方法が好ましい。
上記プリプレグ(5)を構成する熱硬化性樹脂組成物の半硬化物の最低溶融粘度は、例えば、800〜4,000MPa・sであってもよい。但し、前述の通り、前記樹脂フィルム(2)の最低溶融粘度が、プリプレグ(5)を構成する熱硬化性樹脂組成物の半硬化物の最低溶融粘度よりも小さいことが好ましいため、この観点からは、1,500〜4,000MPa・sであることが好ましく、1,900〜4,000MPa・sであることがより好ましく、2,000〜4,000MPa・sであることがさらに好ましく、2,300〜4,000であることが特に好ましい。なお、プリプレグ(5)を構成する熱硬化性樹脂組成物の半硬化物の最低溶融粘度を樹脂フィルム(2)の溶融粘度より高くすると、プレス成型時の樹脂組成物の染み出しを防ぐことができ、積層板の厚みの精度を高め易くなる傾向にある。
上記プリプレグ(5)に用いられる繊維基材としては、各種の電気絶縁材料用積層板に用いられている周知のものが使用できる。その材質の例としては、Eガラス、Sガラス、低誘電ガラス、Qガラス等の無機物繊維;低誘電ガラスポリイミド、ポリエステル、テトラフルオロエチレン等の有機繊維;並びにそれらの混合物などが挙げられる。特に、誘電特性が優れる基材を得る観点から、無機物繊維が好ましく、低誘電ガラス、Qガラスがより好ましい。
これらの繊維基材は、例えば、織布、不織布、ロービンク、チョップドストランドマット、サーフェシングマット等の形状を有する。
繊維基材の材質及び形状は、目的とする成形物の用途及び性能等により適宜選択され、必要により、1種の材質及び1種の形状からなる繊維基材であってもよいし、2種以上の材質からなる繊維基材であってもよいし、2種以上の形状を有する繊維基材であってもよい。繊維基材は、例えば、約0.03〜0.5mmの厚さのものを使用することができる。これらの繊維基材は、耐熱性、耐湿性、加工性等の観点から、シランカップリング剤等で表面処理したもの、機械的に開繊処理を施したものであることが好ましい。
また、プリプレグ(5)には、パッケージの反りの低減の観点から、低熱膨張性が求められる。プリプレグ(5)の熱膨張率は、下記で示される、Scapery式に従うことが一般的に知られている。
A≒(ArErFr+AgEgFg)/(ErFr+EgFg)
(上記式中、Aはプリプレグの熱膨張率、Arは樹脂組成物の熱膨張率、Erは樹脂組成物の弾性率、Frは樹脂組成物の体積分率、Agはガラスクロスの熱膨張率、Egはガラスクロスの弾性率、Fgはガラスクロスの体積分率を表す。)
上記Scapery式から、任意の体積分率において同一の物性のガラスクロスを使用した場合、樹脂組成物の弾性率及び熱膨張率を低減することによってプリプレグ(5)の低熱膨張化が可能となることが分かる。従って、任意の体積分率において同一の物性のガラスクロスを使用した場合、樹脂組成物の弾性率及び熱膨張率を低減することが好ましい。
(金属箔)
前記工程(iii)において、プリプレグ(5)のさらに外側に設置してもよい金属箔の金属としては、銅、金、銀、ニッケル、白金、モリブデン、ルテニウム、アルミニウム、タングステン、鉄、チタン、クロム、又はこれらの金属元素のうちの少なくとも1種を含む合金であることが好ましい。合金としては、銅系合金、アルミニウム系合金、鉄系合金が好ましい。銅系合金としては、銅−ニッケル合金等が挙げられる。鉄系合金としては、鉄−ニッケル合金(42アロイ)等が挙げられる。これらの中でも、金属としては、銅、ニッケル、42アロイがより好ましく、入手容易性及びコストの観点からは、銅がさらに好ましい。
金属箔の厚みとしては、特には制限されないが、3〜210μmであってもよく、5〜140μmであってもよく、5〜50μmであってもよく、5〜25μmであってもよい。
なお、プリプレグ(5)のさらに外側に設置してもよい金属箔としては、回路形成用の金属箔でなく、セミアディティブ法等で行う無電解銅めっきに対応した樹脂層を有する金属箔であってもよい。該樹脂層が含有する熱硬化性樹脂組成物は、前記熱硬化性樹脂組成物と同じように説明され、前記熱硬化性樹脂組成物と同じものであってもよいし、異なるものであってもよい。該熱硬化性樹脂組成物は、特に制限されるものではないが、エポキシ樹脂を含有することが好ましい。該エポキシ樹脂については、前記説明と同様に説明される。
[プリント配線板の製造方法及び半導体パッケージの製造方法]
本発明は、本発明の製造方法によって得られた積層板に回路パターンを形成する工程を有する、プリント配線板の製造方法も提供する。
また、本発明は、上記製造方法により得られたプリント配線板に半導体素子を搭載する工程を有する、半導体パッケージの製造方法も提供する。より詳細には、半導体パッケージは、前記多層プリント配線板の所定の位置に半導体チップ、メモリ等の半導体素子を搭載し、封止樹脂等によって半導体素子を封止することによって製造できる。
次に、下記の実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、これらの実施例は本発明を制限するものではない。
なお、各例で実施した評価方法又は測定方法は、以下の通りである。
(1.最低溶融粘度の測定方法)
後述する方法で作製した樹脂フィルム又はプリプレグをポリ袋に入れて揉みほぐし、樹脂組成物のみを採取した。次いで、採取した樹脂を乳鉢で粉砕して約0.6gを秤量し、錠剤成形器により直径20mmの円盤状のタブレットに成形した。続いて、このタブレットを、レオメータ(レオメトリック社製、装置名:ARES−2K STD−FCO−STD)を用いて、昇温速度3℃/min、荷重0.2N、測定温度範囲50〜200℃の条件で測定した。結果を表2に示す。
(2.回路埋め込み性の評価方法)
銅張積層板に残銅率60%となるようにドリル加工(スルーホール形成)及びエッチングを行うことによって擬似回路パターンが形成された配線板を作製した。
該配線板上の一方に、各実施例では表2に記載の樹脂フィルム(PETフィルム付き)を実施例に記載の条件で真空ラミネート[工程(i)]してからPETフィルムを除去[工程(ii)]した後に表2に記載のプリプレグを配置[工程(iii)]し、一方、各比較例では樹脂フィルムを介さずに表2に記載のプリプレグを直接配置した。次いで、その両面に厚さ12μmの銅箔を配置して積層板を作製した。そして、該積層板を、厚み1.8mm、530mm角のSUS製鏡板で挟み、多段真空プレスを用いて、真空雰囲気下、製品温度60〜160℃の領域の昇温速度3〜4℃/min、圧力3.0MPa、最高保持温度230℃の条件で90分間プレスすることで、銅張積層板を作製した。
得られた銅張積層板の銅箔をエッチングによって取り除き、硬化後の積層板について、プリプレグを配置しなかった側からスルーホールを目視により観察し、下記評価基準に従って回路埋め込み性を評価し、成形性の指標とした。Aは、成形性に優れる、Bは、Aよりは劣るが成形性が良好、Cは、成形性が不良であることを示す。結果を表2に示す。
A:全てのスルーホール部分の表面に段差が無く、回路埋め込み性が良好である。
B:スルーホール部分の表面に段差が確認できる箇所が全体の20%以下存在する。
C:スルーホール部分の表面に段差が確認できる箇所が全体の20%超存在する。
(ポリイミド化合物(x)の調製)
下記製造例に従ってポリイミド化合物(x)を調製し、実施例及び比較例にて使用した。
[製造例1]シロキサン変性ポリイミド(x−1)の製造
温度計、攪拌装置、還流冷却管付き水分定量器の付いた加熱及び冷却可能な容積2リットルの反応容器に、両末端ジアミン変性シロキサン[信越化学工業株式会社製、商品名:X−22−161A、(c)成分]72gと、ビス(4−マレイミドフェニル)メタン[(b)成分]252gと、プロピレングリコールモノメチルエーテル270gと、を入れ、110℃で3時間反応させて、シロキサン変性ポリイミド(x−1)含有溶液を得た。
[製造例2]シロキサン変性ポリイミド(x−2)の製造
温度計、攪拌装置、還流冷却管付き水分定量器の付いた加熱及び冷却可能な容積2リットルの反応容器に、両末端ジアミン変性シロキサン[信越化学工業株式会社製、商品名:X−22−161B、(c)成分]85gと、2,2−ビス(4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル)プロパン[(b)成分]252gと、プロピレングリコールモノメチルエーテル270gと、を入れ、110℃で3時間反応させて、シロキサン変性ポリイミド(x−2)含有溶液を得た。
[樹脂ワニスの調製]
以下に示す各成分を表1に示す配合割合(単位:質量部)で混合し、メチルエチルケトンを溶媒として用いて、不揮発分(無機充填材を含む。)65質量%の樹脂ワニスa〜eを調製した。
・熱可塑性エラストマー(a)
タフテック(登録商標)M1913:商品名、旭化成ケミカルズ株式会社製、カルボン酸変性水添スチレン−ブタジエン共重合樹脂
テイサンレジン(登録商標)SG−P3:商品名、ナガセケムテックス株式会社製、エポキシ基含有アクリルエラストマー、重量平均分子量850,000
・マレイミド化合物(b)
BMI−4000:商品名、大和化成工業株式会社製、2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン
・アミン化合物(c)
X−22−161A:商品名、信越化学工業株式会社製、両末端アミノ変性シロキサン化合物、アミノ基の官能基当量:800g/mol
X−22−161B:商品名、信越化学工業株式会社製、両末端アミノ変性シロキサン化合物、アミノ基の官能基当量:1,500g/mol
・ポリイミド化合物(x)
(x−1):前記製造例1で調製したシロキサン変性ポリイミド(x−1)含有溶液
(x−2):前記製造例2で調製したシロキサン変性ポリイミド(x−2)含有溶液
・熱硬化性樹脂(d)
NC−7000L:商品名、日本化薬株式会社製、α−ナフトール/クレゾールノボラック型エポキシ樹脂
NC−3000H:商品名、日本化薬株式会社製、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂
・硬化促進剤(e)
G−8009L:商品名、第一工業製薬株式会社製、イソシアネートマスクイミダゾール
TPP−S:商品名、北興化学工業株式会社製、トリフェニルホスフィントリフェニルボラン
・無機充填材(f)
(f−1)SC2050−KNK:商品名、株式会社アドマテックス製、球状溶融シリカ、平均粒径:0.5μm
[樹脂フィルムの製造]
前記樹脂ワニスa〜eのいずれかを、580mm幅のPETフィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製、商品名:G−2)に塗布幅525mmで塗布し、表2に示す厚みの樹脂フィルム(PETフィルム付き)を作製した。
[プリプレグの製造]
前記樹脂ワニスa〜eのいずれかを、ガラス織布に塗工機を用いて塗布した後、乾燥させて溶剤除去及び熱硬化させた。塗布量の調整はスクイズロール法で行い、表2に示す厚みのプリプレグを作製した。
[実施例1〜5]
前記の回路埋め込み性の評価方法において、回路形成面に対して前記樹脂フィルム(PETフィルム付き)を真空ラミネートする条件は、ラミネーター内で130℃、0.5MPa、真空加圧時間60秒とした。
次いで、前記の回路埋め込み性の評価方法に記載の通りにして積層板(銅張積層板)を得た。得られた積層板について、前記方法に従って回路埋め込み性の評価を行った。結果を表2に示す。
[比較例1〜4]
前記の回路埋め込み性の評価方法に記載の通りにして積層板(銅張積層板)を得た。得られた積層板について、前記方法に従って回路埋め込み性の評価を行った。結果を表2に示す。
表2から、本発明の製造方法では、従来の積層板の製造方法と比較して、溶融粘度が高い熱硬化性樹脂組成物を含有するプリプレグを用いても、回路埋め込み性が向上しており、成形性に優れることがわかる。また、実施例3と比較例3とを比較すると、実施例3では積層板の全体厚みを比較例3より薄くしたが、それにも関わらず、回路埋め込み性が向上し、成形性に優れることが示されている。さらに実施例4と実施例5とを対比すると、プリプレグを構成する熱硬化性樹脂組成物の溶融粘度が高い組成においても、溶融粘度を低減した樹脂フィルムを用いることで、回路埋め込み性がより一層向上し、成形性に優れることが示されている。

Claims (11)

  1. 下記工程(i)〜(iii)をこの順に有する、積層板の製造方法。
    (i)樹脂フィルムの最低溶融粘度が800〜3,500MPa・sである支持体付き樹脂フィルムを回路基板にラミネートする工程。
    (ii)回路基板にラミネートされた支持体付き樹脂フィルムの支持体を除去する工程。
    (iii)支持体が除去された樹脂フィルム上にプリプレグを積層する工程。
  2. 前記樹脂フィルムが熱可塑性エラストマー(a)を含有する、請求項1に記載の積層板の製造方法。
  3. 前記樹脂フィルムが、少なくとも2個のN−置換マレイミド基を有するマレイミド化合物(b)及び少なくとも2個の第1級アミノ基を有するアミン化合物(c)を含有する、請求項1又は2に記載の積層板の製造方法。
  4. 前記樹脂フィルムが、少なくとも2個のN−置換マレイミド基を有するマレイミド化合物(b)と、少なくとも2個の第1級アミノ基を有するアミン化合物(c)との反応物であるポリイミド化合物(x)を含有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層板の製造方法。
  5. 前記樹脂フィルムが熱硬化性樹脂(d)を含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層板の製造方法。
  6. 前記樹脂フィルムが硬化促進剤(e)を含有する、請求項3〜5のいずれか1項に記載の積層板の製造方法。
  7. 前記樹脂フィルムが無機充填材(f)を含有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の積層板の製造方法。
  8. 前記樹脂フィルムの最低溶融粘度が、プリプレグを構成する熱硬化性樹脂組成物の半硬化物の最低溶融粘度よりも小さい、請求項1〜7のいずれか1項に記載の積層板の製造方法。
  9. 前記プリプレグの厚みが10〜70μmである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の積層板の製造方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の製造方法によって得られた積層板に回路パターンを形成する工程を有する、プリント配線板の製造方法。
  11. 請求項10に記載の製造方法により得られたプリント配線板に半導体素子を搭載する工程を有する、半導体パッケージの製造方法。
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