JP2018179738A - 磁気センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】バイアス磁界の影響を抑制することの可能な磁気センサを提供する。【解決手段】磁気センサは、検出対象の第1磁界が印加される第1から第4磁気抵抗効果素子(10、20、30、40)を含む磁気検出部と、前記磁気検出部の出力電圧が入力される第1演算増幅器50と、第1演算増幅器50が出力する第1負帰還電流が流れることにより、前記磁気検出部が検出する前記第1磁界を相殺する第2磁界を前記磁気検出部に印加する第1磁界発生導体70と、前記磁気検出部に印加されるバイアス磁界を検出し、前記バイアス磁界の大きさに応じた第2負帰還電流を出力するバイアス磁界検出手段と、前記第2負帰還電流が流れることにより、前記磁気検出部が検出する前記バイアス磁界を相殺する補正磁界を前記磁気検出部に印加する第2磁界発生導体75と、を備える。【選択図】図9

Description

本発明は、磁気検出部に印加される検出対象磁界に応じた負帰還電流を磁界発生導体に流す構成の磁気センサに関する。
下記特許文献1は、微小な磁界の検出が可能な磁界検出センサを開示する。この磁界検出センサは、ブリッジ回路を成す4つの磁気抵抗効果素子と、磁性体とを備える。当該4つの磁気抵抗効果素子の固定磁化方向は互いに同じである。磁性体は、ブリッジ回路からみて垂直方向の検出対象磁界を集磁し、集磁された当該検出磁界を、当該ブリッジ回路を構成する4つの磁気抵抗効果素子が有する固定磁化方向と概ね平行になる方向へ変化させる。ブリッジ回路からの差動出力は、差動演算回路に入力され、差動演算回路は、磁界発生導体に帰還電流を流す。帰還電流が流れる磁界発生導体は、4つの磁気抵抗効果素子に対して、検出対象磁界の向き手は逆方向の磁界を発生させる。帰還電流を測定することにより、検出対象磁界が測定される。
特開2015−219061号公報
特許文献1の磁気センサでは、4つの磁気抵抗効果素子に同方向あるいは同相のバイアス磁界(外乱磁界等の非検出対象磁界)が印加されても、4つの磁気抵抗効果素子の抵抗変化が同じとなり、ブリッジ回路としてはバイアス磁界を検出しないようになっている。しかし、バイアス磁界は、磁気抵抗効果素子の動作点を変化させ、磁気センサの出力に影響を及ぼす。すなわち、磁気抵抗効果素子は、固定層磁化方向の磁界強度が一定値以上に大きくなると磁界変化に対する抵抗値変化(感度)が低下するため、バイアス磁界が大きくなると、磁気センサとしての感度が低下し、検出対象磁界に対して想定した出力が得られなくなるという問題があった(図12も参照)。
本発明はこうした状況を認識してなされたものであり、その目的は、バイアス磁界の影響を抑制することの可能な磁気センサを提供することにある。
本発明のある態様は、磁気センサである。この磁気センサは、
検出対象の第1磁界が印加される第1及び第2磁気検出素子を含む磁気検出部と、
前記磁気検出部の出力電圧が入力される第1差動増幅器と、
前記第1差動増幅器が出力する第1負帰還電流が流れることにより、前記第1及び第2磁気検出素子が検出する前記第1磁界を相殺する第2磁界を前記第1及び第2磁気検出素子に印加する第1磁界発生導体と、
前記第1及び第2磁気検出素子に印加されるバイアス磁界の所定方向成分を検出し、前記所定方向成分の大きさに応じた第2負帰還電流を出力するバイアス磁界検出手段と、
前記第2負帰還電流が流れることにより、前記第1及び第2磁気検出素子に補正磁界を印加する第2磁界発生導体と、を備え、
前記第1及び第2磁気検出素子の位置における前記バイアス磁界の所定方向成分と前記補正磁界の所定方向成分との合計が略一定である。
前記第1及び第2磁気検出素子の位置における前記バイアス磁界の所定方向成分と前記補正磁界の所定方向成分との合計が略0であってもよい。
本発明のもう1つの態様は、磁気センサである。この磁気センサは、
検出対象の第1磁界が印加される第1及び第2磁気検出素子を含む磁気検出部と、
前記磁気検出部の出力電圧が入力される第1差動増幅器と、
前記第1差動増幅器が出力する第1負帰還電流が流れることにより、前記第1及び第2磁気検出素子が検出する前記第1磁界を相殺する第2磁界を前記第1及び第2磁気検出素子に印加する第1磁界発生導体と、
前記第1及び第2磁気検出素子に印加されるバイアス磁界の所定方向成分を検出し、前記所定方向成分の大きさに応じた第2負帰還電流を出力するバイアス磁界検出手段と、
前記第2負帰還電流が流れることにより、前記第1及び第2磁気検出素子の位置における前記バイアス磁界を相殺する補正磁界を前記第1及び第2磁気検出素子に印加する第2磁界発生導体と、を備える。
検出対象の第1磁界が前記第1及び第2磁気検出素子の位置において互いに反対向きの磁界成分を持つように前記第1磁界の向きを変化させる磁性体を備えてもよい。
前記第1及び第2磁気検出素子は、磁気抵抗効果素子であり、
前記バイアス磁界検出手段は、前記第1及び第2磁気検出素子に流れる電流により前記バイアス磁界を検出してもよい。
前記第1及び第2磁気検出素子は、固定層磁化方向が互いに等しくてもよい。
前記バイアス磁界検出手段は、前記第1及び第2磁気検出素子に流れる電流が基準値となるように前記第2負帰還電流を出力してもよい。
前記バイアス磁界検出手段は、前記バイアス磁界が印加される磁気検出素子と、前記磁気検出素子の出力電圧が入力されて前記第2負帰還電流を出力する第2差動増幅器と、を有してもよい。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法やシステムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、バイアス磁界の影響を抑制することの可能な磁気センサを提供することができる。
本発明の実施の形態1に係る磁気センサの磁気検出部を構成するブリッジ回路の概略回路図。 前記磁気センサにおける磁気検出部及びその近傍の概略断面図。 同概略平面図。 前記磁気センサにおける第1磁界発生導体70及び第2磁界発生導体75の配線パターン説明図。 前記磁気センサにおける第1磁界発生導体70の配線パターン説明図であって図4から第2磁界発生導体75を省略した配線パターン説明図。 前記磁気センサにおける第2磁界発生導体75の配線パターン説明図であって図4から第1磁界発生導体70を省略した配線パターン説明図。 図1に示すブリッジ回路の各磁気抵抗効果素子の位置における検出対象磁界の向き及びそれによる各磁気抵抗効果素子の抵抗値変化を示す模式図。 図7の変形例を示す模式図。 実施の形態1に係る磁気センサの概略回路図。 図9の変形例を示す概略回路図。 比較例に係る磁気センサの概略回路図。 磁気抵抗効果素子の固定層磁化方向の磁界強度に対する抵抗値の変化の一例を示す特性図。 図9及び図10の各出力電圧Voutの周波数特性を比較した簡易グラフ。 図9及び図10の各センサ構成におけるセンサの磁気分解能の周波数特性を比較した簡易グラフ。 本発明の実施の形態2に係る磁気センサにおける磁気検出部及びその近傍の概略断面図。 本発明の実施の形態3に係る磁気センサにおける磁気検出部及びその近傍の概略断面図。 本発明の実施の形態4に係る磁気センサにおける磁気検出部及びその近傍の概略断面図。 図16及び図17の磁気センサの概略回路図。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態を詳述する。なお、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材等には同一の符号を付し、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は発明を限定するものではなく例示であり、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る磁気センサの磁気検出部を構成するブリッジ回路の概略回路図である。このブリッジ回路は、第1磁気抵抗効果素子10、第2磁気抵抗効果素子20、第3磁気抵抗効果素子30、及び第4磁気抵抗効果素子40、を備える。第1から第4磁気抵抗効果素子(10、20、30、40)の固定層磁化方向は同じ(+X方向)である。固定層磁化方向と平行な方向が、各磁気抵抗効果素子の感磁方向である。第1磁気抵抗効果素子10の一端と、第2磁気抵抗効果素子20の一端は、第1電源電圧Vccが供給される第1電源ラインに接続される。なお、図1には示されないが、第1から第4磁気抵抗効果素子(10、20、30、40)に流れる電流によりバイアス磁界を検出する構成の場合、図9に示すように、電流検出用の抵抗(図9の第2検出抵抗Rs2)が、第1電源ラインと、第1磁気抵抗効果素子10及び第2磁気抵抗効果素子20の一端と、の間に設けられる。第1磁気抵抗効果素子10の他端は、第4磁気抵抗効果素子40の一端に接続される。第2磁気抵抗効果素子20の他端は、第3磁気抵抗効果素子30の一端に接続される。第3磁気抵抗効果素子30の他端と、第4磁気抵抗効果素子40の他端は、第2電源電圧−Vccが供給される第2電源ラインに接続される。第1磁気抵抗効果素子10と第4磁気抵抗効果素子40の相互接続点に出力される電圧をVa、第2磁気抵抗効果素子20と第3磁気抵抗効果素子30の相互接続点に出力される電圧をVbとする。
図2は、実施の形態に係る磁気センサにおける磁気検出部及びその近傍の概略断面図である。図3は、同概略平面図である。図2及び図3により、直交三軸であるXYZ軸を定義する。また、図2及び図3において、検出対象磁界の磁力線を併せて示している。本実施の形態の磁気センサにおいて、第1から第4磁気抵抗効果素子(10、20、30、40)は、第1磁界発生導体70及び第2磁界発生導体75と共に、積層体5に設けられ、積層体5の表面上には磁性体80が設けられる。図3に示すように、 第1磁気抵抗効果素子10と第3磁気抵抗効果素子30は、X方向における位置が互いに等しい。同様に、第2磁気抵抗効果素子20と第4磁気抵抗効果素子40は、X方向における位置が互いに等しい。また、第1磁気抵抗効果素子10と第2磁気抵抗効果素子20は、Y方向における位置が互いに等しい。同様に、第3磁気抵抗効果素子30と第4磁気抵抗効果素子40は、Y方向における位置が互いに等しい。
図3において、第1磁気抵抗効果素子10及び第3磁気抵抗効果素子30の配置と、第2磁気抵抗効果素子20及び第4磁気抵抗効果素子40の配置と、が線対称となるX方向の中心線をAとする。また、第1磁気抵抗効果素子10及び第2磁気抵抗効果素子20の配置と、第3磁気抵抗効果素子30及び第4磁気抵抗効果素子40の配置と、が線対称となるY方向の中心線をBとする。磁性体80は、磁性体80のX方向の中心線とY方向の中心線がそれぞれAとBに合致する位置に配置されることが好ましい。また、磁性体80は、第1磁気抵抗効果素子10及び第2磁気抵抗効果素子20のY方向側に延在し、かつ、第3磁気抵抗効果素子30と第4磁気抵抗効果素子40の−Y方向側に延在することが好ましい。さらに、磁性体80は、積層体5側の端面がZ方向において第1から第4磁気抵抗効果素子(10、20、30、40)に最も近づいた配置、すなわち積層体5側の端面が積層体5の表面に接触していることが好ましい。このように配置にすることで、検出対象磁界の変化に応じた第1から第4磁気抵抗効果素子(10、20、30、40)の抵抗変化が、効率良く、さらに均等に発生することになる。
積層体5内における、第1磁界発生導体70を形成する層は、第1から第4磁気抵抗効果素子(10、20、30、40)が形成される層よりも下層(−Z方向側の層)であることが好ましい。第1磁界発生導体70を第1から第4磁気抵抗効果素子(10、20、30、40)が形成される層より下層に配置することで、磁性体80と第1から第4磁気抵抗効果素子(10、20、30、40)のZ方向の距離を近づけることができ、これにより検出対象磁界の変化に第1から第4磁気抵抗効果素子(10、20、30、40)が効率良く応答可能になる。なお、積層体5内における、第2磁界発生導体75が形成される層は、図2の例では第1磁界発生導体70が形成される層より下層としているが、第1磁界発生導体70が形成される層より上層としてもよい。磁性体80は軟磁性体であってもよい。磁性体80は、Z方向の検出対象磁界を集磁し、集磁した検出対象磁界を、第1から第4磁気抵抗効果素子(10、20、30、40)が有する固定層磁化方向(X方向)と概ね平行になる方向へ変化させる。磁性体80により、第1磁気抵抗効果素子10及び第3磁気抵抗効果素子30の位置における検出対象磁界のX成分と、第2磁気抵抗効果素子20及び第4磁気抵抗効果素子40の位置における検出対象磁界のX成分とは、互いに反対向きとなり、検出対象磁界が交流の場合には互いに位相が180°異なる差動磁界となる(逆位相となる)。
図4は、実施の形態の磁気センサにおける第1磁界発生導体70及び第2磁界発生導体75の配線パターン説明図である。図5は、前記磁気センサにおける第1磁界発生導体70の配線パターン説明図であって、図4から第2磁界発生導体75を省略した配線パターン説明図である。図6は、前記磁気センサにおける第2磁界発生導体75の配線パターン説明図であって、図4から第1磁界発生導体70を省略した配線パターン説明図である。図4及び図5において、積層体5内の第1磁界発生導体70の配線パターンを実線で示している。同様に、図4及び図6において、積層体5内の第2磁界発生導体75の配線パターンを実線で示している。
第1磁界発生導体70は、第1から第4磁気抵抗効果素子(10、20、30、40)と同じ積層体5内の好ましくは単一の層に形成される。図4及び図5の例では、第1磁界発生導体70は、1ターンに満たないU字状の平面コイルとしているが、スパイラル状に複数ターン周回する平面コイルであってもよい。第1磁界発生導体70は、図9で後述のように、各磁気抵抗効果素子が検出する検出対象磁界(第1磁界)を相殺する(検出対象磁界の感磁方向成分を相殺する磁界成分を有する)第2磁界を発生する。ここで、相殺は、好ましくは略0にすることであるが、一部のみを打ち消すことであってもよい。後述の第2磁界発生導体75が発生する補正磁界(反バイアス磁界)についても同様である。
第2磁界発生導体75は、第1から第4磁気抵抗効果素子(10、20、30、40)と同じ積層体5内の好ましくは単一の層に形成される。図4及び図6の例では、第2磁界発生導体75は、ミアンダ状の導体パターンとしている。具体的には、第2磁界発生導体75は、第4磁気抵抗効果素子40と同じX方向位置かつ第4磁気抵抗効果素子40の−Y方向側を一端として+Y方向に延び、第2磁気抵抗効果素子20の+Y方向側に至り、そこから+X方向に延びて磁性体80と同じX方向位置に至り、そこから−Y方向に延びて磁性体80の−Y方向側に至り、そこから+X方向に延びて第3磁気抵抗効果素子30と同じX方向位置に至り、そこから+Y方向に延びて第1磁気抵抗効果素子10の+Y方向側に至る(第1磁気抵抗効果素子10と同じX方向位置かつ第1磁気抵抗効果素子10の+Y方向側を他端とする)。第2磁界発生導体75は、図9で後述のように、各磁気抵抗効果素子の位置におけるバイアス磁界のX方向成分(感磁方向成分)を相殺する磁界成分を有する補正磁界を発生する。本実施の形態では、バイアス磁界は、磁性体80が存在しなければ任意方向の一様磁界であるものとし、バイアス磁界のX方向成分を補正磁界により相殺する。
図7は、図1に示すブリッジ回路の各磁気抵抗効果素子の位置における検出対象磁界の向き及びそれによる各磁気抵抗効果素子の抵抗値変化を示す模式図である。図7において検出対象磁界は、磁性体80が存在しなければ全体的に−Z方向と平行な磁界であり、磁性体80があることにより部分的に曲げられて、第1から第4磁気抵抗効果素子(10、20、30、40)の位置において図7に示す方向の成分を持つようになっている。
第1磁気抵抗効果素子10においては、検出対象磁界の方向は固定層磁化方向と同一方向となる成分を持つため、フリー層磁化方向が固定層磁化方向と一致し、第1磁気抵抗効果素子10の抵抗値は、無磁界時の抵抗値R0から−ΔRだけ変化する。一方、第2磁気抵抗効果素子20においては、検出対象磁界の方向は固定層磁化方向と逆方向となる成分を持つため、フリー層磁化方向が固定層磁化方向と逆になり、第2磁気抵抗効果素子20の抵抗値は、無磁界時の抵抗値R0から+ΔRだけ変化する。同様に、第3磁気抵抗効果素子30の抵抗値は無磁界時と比較して−ΔRだけ変化し、第4磁気抵抗効果素子40の抵抗値は無磁界時と比較して+ΔRだけ変化する。このような第1から第4磁気抵抗効果素子(10、20、30、40)の抵抗変化により、電圧Vaは無磁界時と比較して高くなり、電圧Vbは無磁界時と比較して低くなる。ゆえに、第1から第4磁気抵抗効果素子(10、20、30、40)のブリッジ回路は、差動出力、すなわち検出対象磁界の変化に応じて互いに逆の変化をする電圧Vaと電圧Vbの出力が可能となっている。なお、図8のようにブリッジ回路の配線を変更し、かつ第3磁気抵抗効果素子30及び第4磁気抵抗効果素子40の固定層磁化方向を変更しても、同様に差動出力が可能である。
図9は、実施の形態に係る磁気センサの概略回路図である。ブリッジ接続された第1から第4磁気抵抗効果素子(10、20、30、40)は、検出対象の第1磁界が印加される磁気検出部を構成する。第1差動増幅器としての第1演算増幅器50は、反転入力端子が第1磁気抵抗効果素子10と第4磁気抵抗効果素子40の相互接続点に接続され、非反転入力端子が第2磁気抵抗効果素子20と第3磁気抵抗効果素子30の相互接続点に接続され、出力端子が第1磁界発生導体70の一端に接続される。第1演算増幅器50は、磁気検出部の出力電圧(電圧Va,Vb)が入力され、第1磁界発生導体70に負帰還電流を供給する。
第1磁界発生導体70は、第1演算増幅器50が出力する負帰還電流が流れることにより、各磁気抵抗効果素子が検出する第1磁界(検出対象磁界)を相殺する第2磁界を発生する。換言すれば、第1演算増幅器50は、各磁気抵抗効果素子の位置において前記第1磁界の感磁方向成分を相殺する磁界成分を有する第2磁界を第1磁界発生導体70が発生するように、すなわち各磁気抵抗効果素子の位置において第1及び第2磁界の磁気平衡状態が成立するように、第1磁界発生導体70に負帰還電流を供給する。第1磁界発生導体70が図4及び図5に示す電流経路を成すため、第1磁気抵抗効果素子10及び第3磁気抵抗効果素子30の位置における第2磁界と、第2磁気抵抗効果素子20及び第4磁気抵抗効果素子40の位置における第2磁界とは、共にX方向と平行かつ互いに反対向きとなる。第1検出抵抗Rs1は、負帰還電流の経路に設けられる(第1磁界発生導体70と直列接続される)。
差動増幅器の例示である第2演算増幅器60は、反転入力端子が第1検出抵抗Rs1の第1磁界発生導体70側の一端に接続され、出力端子が第1検出抵抗Rs1の他端に接続され、かつ非反転入力端子が固定電圧端子としてのグランドに接続される。第1演算増幅器50及び第2演算増幅器60は、共に両電源駆動であり、第1電源電圧Vccが供給される第1電源ラインと、第2電源電圧−Vccが供給される第2電源ラインと、にそれぞれ接続される。第2演算増幅器60の出力端子の電圧が、磁気センサとしての出力電圧Voutとなる。図9に示すように負帰還電流をIとすると、出力電圧Voutは、Vout=Rs1×Iとなる。負帰還電流は、検出対象磁界(第1磁界)の大きさに比例するため、出力電圧Voutも、検出対象磁界に比例することになり、出力電圧Voutにより、検出対象磁界を検出することができる。
以下、本実施の形態におけるバイアス磁界検出手段について説明する。バイアス磁界検出手段は、第2検出抵抗Rs2、第3演算増幅器76、第4演算増幅器77、及び基準電圧源78、を含む。第2検出抵抗Rs2は、第1電源電圧Vccが供給される第1電源ラインと、第1磁気抵抗効果素子10及び第2磁気抵抗効果素子20の一端と、の間に設けられる。第2検出抵抗Rs2は、第1から第4磁気抵抗効果素子(10、20、30、40)からなるブリッジ回路に流れる電流を電圧に変換する。ブリッジ回路に流れる電流は、ブリッジ回路の合成抵抗に反比例する。ブリッジ回路の合成抵抗は、バイアス磁界のX方向成分によって変化する。したがって、第2検出抵抗Rs2の両端の電圧が特定されると、バイアス磁界のX方向成分が特定される関係にある。なお、第2検出抵抗Rs2は、第3磁気抵抗効果素子30及び第4磁気抵抗効果素子40の他端と、第2電源電圧−Vccが供給される第2電源ラインと、の間に設けられてもよい。
差動増幅器の例示である第3演算増幅器76は、反転入力端子及び非反転入力端子が第2検出抵抗Rs2の両端にそれぞれ接続される。第3演算増幅器76の出力端子は、第2差動増幅器としての第4演算増幅器77の反転入力端子に接続される。第4演算増幅器77の非反転入力端子とグランドとの間に、基準電圧源78が接続される。第4演算増幅器77の出力端子とグランドとの間に、第2磁界発生導体75が接続される。第3演算増幅器76は、第2検出抵抗Rs2の両端の電圧、すなわち第1から第4磁気抵抗効果素子(10、20、30、40)からなるブリッジ回路に流れる電流に比例した電圧を出力する。第4演算増幅器77は、第3演算増幅器76の出力電圧と基準電圧源78の出力電圧との差が略0になるように第2磁界発生導体75に負帰還電流を供給する。基準電圧源78の出力電圧は、好ましくはバイアス磁界が無い場合の第3演算増幅器76の出力電圧(バイアス磁界が無い場合にブリッジ回路に流れる電流に対応)と等しい。これにより、各磁気抵抗効果素子の位置におけるバイアス磁界のX方向成分と補正磁界のX方向成分との合計が略0で一定となる(ブリッジ回路に流れる電流はバイアス磁界が無い場合の電流と略等しくなる)。第3演算増幅器76及び第4演算増幅器77は、共に両電源駆動であり、第1電源電圧Vccが供給される第1電源ラインと、第2電源電圧−Vccが供給される第2電源ラインと、にそれぞれ接続される。
第2磁界発生導体75は、第4演算増幅器77が出力する負帰還電流が流れることにより、各磁気抵抗効果素子の位置におけるバイアス磁界を相殺する補正磁界を発生する。換言すれば、第4演算増幅器77は、各磁気抵抗効果素子の位置においてバイアス磁界の感磁方向成分を相殺する磁界成分を有する補正磁界を第2磁界発生導体75が発生するように、すなわち各磁気抵抗効果素子の位置においてバイアス磁界及び補正磁界の磁気平衡状態が成立するように、第2磁界発生導体75に負帰還電流を供給する。第2磁界発生導体75が図4及び図6に示す電流経路を成すため、第1から第4磁気抵抗効果素子(10、20、30、40)の位置における補正磁界は、X方向と平行かつ向きが互いに等しい。
図10は、図9の変形例を示す概略回路図である。図10に示す回路は、図9に示す回路と比較して、第2演算増幅器60が無くなり、第1検出抵抗Rs1の他端がグランドに接続され、第1検出抵抗Rs1の一端の電圧が出力電圧Voutとされている点で相違し、その他の点で一致する。図10における出力電圧Voutは、図9における出力電圧Voutと比較して、プラスマイナスが反転する他は計算上一致するが、図13及び図14で後述のように周波数特性が異なる。
図11は、比較例に係る磁気センサの概略回路図である。図11に示す回路は、図10に示す回路と比較して、バイアス磁界検出手段(第2検出抵抗Rs2、第3演算増幅器76、第4演算増幅器77、及び基準電圧源78)と第2磁界発生導体75が無くなった点で相違し、その他の点で一致する。バイアス磁界が存在しない環境下では、図11における出力電圧Voutは、図10における出力電圧Voutと一致する。しかし、バイアス磁界が存在する環境下では、図11における出力電圧Voutは、第1から第4磁気抵抗効果素子(10、20、30、40)の感度低下により、検出対象磁界の変化に対して想定した電圧値とならないことがある。
図12は、磁気抵抗効果素子の固定層磁化方向の磁界強度に対する抵抗値の変化の一例を示す特性図である。図12に示すように、磁気抵抗効果素子は、固定層磁化方向の磁界強度が一定値以内の場合は磁界強度と抵抗値とが直線的な関係となるが、磁界強度が一定値以上になると磁界強度の変化に対する抵抗値の変化(傾き)が小さくなり、さらに磁界強度が高くなると磁界強度に対する抵抗値の変化が無くなる。したがって、磁気抵抗効果素子は、図12に示すバイアス磁界が0のときの動作点において、高感度であり、かつリニアな抵抗値変化を最大に取れる(リニア領域における出力電圧の振幅を最も大きく取れる)。一方、図12に示すバイアス磁界が小さいときの動作点では、バイアス磁界が0のときの動作点と比較して、感度が低下し、またリニアな抵抗値変化も大きく取れない。また、図12に示すバイアス磁界が大きいときの動作点では、飽和により磁気抵抗効果素子として動作できなくなる。
図9及び図10に示す回路では、第4演算増幅器77が供給する負帰還電流により第2磁界発生導体75が補正磁界を発生するため、バイアス磁界が大きい環境下においても、第1から第4磁気抵抗効果素子(10、20、30、40)の動作点を、バイアス磁界が0のときの動作点又はその近傍に安定させることができる。これに対し図11に示す比較例の回路では、第1から第4磁気抵抗効果素子(10、20、30、40)の動作点はバイアス磁界の大きさ次第で自在に変動するため、動作点が不安定なために感度が不安定になり、またバイアス磁界が大きいと感度低下や検出不能になるリスクがある。
図13は、図9及び図10の各出力電圧Voutの周波数特性を比較した簡易グラフである。このグラフは、検出対象磁界の大きさを一定として周波数を変化させた場合の各出力電圧Voutの大きさを表している。図9に示す回路は、負帰還電流を電圧に変換する電流電圧変換回路が第1検出抵抗Rs1に加えて第2演算増幅器60を含むことにより、第1検出抵抗Rs1のみで電流電圧変換を行う図10の構成と比較して、図13に示すように、より高い周波数の磁界まで検出可能となる。これは、図9に示す回路は、第1演算増幅器50及び第2演算増幅器60により負帰還電流を供給する構成のため、第1演算増幅器50及のみで負帰還電流を供給する図10の回路と比較して第1演算増幅器50への負担が低減されたことによる。
図14は、図9及び図10の各センサ構成におけるセンサの磁気分解能の周波数特性を比較した簡易グラフである。1/fノイズと呼ばれる、エネルギーが周波数の反比例するノイズの存在により、磁気抵抗効果素子の分解能は一般に、検出対象磁界の周波数が高くなるほど良好となる。しかし、図14に示すように、図10の変形例の構成では、第1演算増幅器50の周波数特性がネックとなり、ある周波数以上では、周波数が高くなった場合の分解能の向上が鈍化する。これと比較して図9に示す回路では、第2演算増幅器60を設けたことにより、高周波数領域においても周波数が高くなった場合、第1演算増幅器50の周波数特性のネックが低減されることで、高周波数領域でより高分解能となるため、より高い周波数の磁界まで検出可能となる。
図13及び図14での考察より、検出対象磁界の周波数が例えば100KHz以上と高い場合には、図9に示す回路構成とすることで、高周波数領域の磁界まで検出可能とすることができる。一方、検出対象磁界の周波数が低い場合には、図10に示す回路構成とすることで、部品点数増加を抑制することができる。
本実施の形態によれば、下記の効果を奏することができる。
(1) 外乱磁界等の非検出対象磁界であるバイアス磁界が存在する環境下では、バイアス磁界検出手段により、第1から第4磁気抵抗効果素子(10、20、30、40)に印加されたバイアス磁界を検出し、当該バイアス磁界に応じた補正磁界を第1から第4磁気抵抗効果素子(10、20、30、40)に印加する構成のため、第1から第4磁気抵抗効果素子(10、20、30、40)の動作点を、バイアス磁界が存在しない場合と同等の動作点に安定させられる。このため、バイアス磁界が存在する環境下でも、磁気センサとして高感度となり、検出対象磁界の大きさが同じであれば、図11に示す比較例のようにバイアス磁界検出手段が存在しない場合と比較して、大きな出力電圧Voutを得ることができる。また、バイアス磁界が存在する環境下でも第1から第4磁気抵抗効果素子(10、20、30、40)の動作点が安定することから、想定感度に対する実際の感度の誤差を低減することができ、磁気センサとしての測定精度が高められる。
(2) ブリッジ接続された第1から第4磁気抵抗効果素子(10、20、30、40)を磁気検出部としているため、磁界検出の分解能を高めることができる。
(3) 磁気検出部における磁気平衡を保持する構成であるため、第1から第4磁気抵抗効果素子(10、20、30、40)における環境温度による抵抗変化率の変化を抑え、検出精度を維持することができる。
(4) 第1磁界発生導体70と第2磁界発生導体75は、第1から第4磁気抵抗効果素子(10、20、30、40)と同じ積層体5内に形成されるため、別体のソレノイドコイルを用いる場合よりも製品の小型化に有利になるほか、製造時における位置精度のバラつきを抑えることが可能となる。
なお、本実施の形態において、リニアな抵抗値変化を最大限に取るためには、第1から第4磁気抵抗効果素子(10、20、30、40)の動作点をバイアス磁界が0のときの動作点に設定(各磁気抵抗効果素子の位置におけるバイアス磁界のX方向成分と補正磁界のX方向成分との合計が略0となるように設定)することになるが、第1から第4磁気抵抗効果素子(10、20、30、40)の動作点をバイアス磁界が0のときの動作点以外に設定(各磁気抵抗効果素子の位置におけるバイアス磁界のX方向成分と補正磁界のX方向成分との合計が0以外となるように設定)してもよい。第1から第4磁気抵抗効果素子(10、20、30、40)の動作点は、補正磁界の強度、すなわち第2磁界発生導体75に流れる電流の大きさに依存するので、基準電圧源78の電圧値の設定により、バイアス磁界の強度によらず、動作点の調整が可能である。ここで、第1から第4磁気抵抗効果素子(10、20、30、40)の動作点を、バイアス磁界が0のときの動作点以外に設定する場合、バイアス磁界が弱いと、各磁気抵抗効果素子の位置において補正磁界のX方向成分とバイアス磁界のX方向成分とが強め合うこともある。このような場合であっても、変動があり且つその変動を予測できないバイアス磁界による各磁気抵抗効果素子の動作点の変動を抑制でき(バイアス磁界のX方向成分と補正磁界のX方向成分との合計を一定にでき)、前記動作点を安定させることができる。
(実施の形態2)
図15は、本発明の実施の形態2に係る磁気センサにおける磁気検出部及びその近傍の概略断面図である。本実施の形態の磁気センサは、実施の形態1において積層体5内に設けられていた第2磁界発生導体75が、積層体5の外部に設けられた第2磁界発生導体75a,75bに替わった点で相違し、その他の点で一致する。第2磁界発生導体75a,75bは、例えば巻軸方向がX方向と平行なコイル(ソレノイドコイル等)であって、積層体5のX方向両側にそれぞれ設けられる。第2磁界発生導体75a,75bは、第1から第4磁気抵抗効果素子(10、20、30、40)に対してX方向と平行な一様磁界を印加できる構成であるとよい。本実施の形態によれば、小型化や第2磁界発生導体75a,75bの位置精度以外の点においては、実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
(実施の形態3、4)
図16は、本発明の実施の形態3に係る磁気センサにおける磁気検出部及びその近傍の概略断面図である。図17は、本発明の実施の形態4に係る磁気センサにおける磁気検出部及びその近傍の概略断面図である。図18は、図16及び図17の磁気センサの概略回路図である。実施の形態1では、第1から第4磁気抵抗効果素子(10、20、30、40)からなるブリッジ回路に流れる電流によりバイアス磁界のX方向成分を検出したが、実施の形態3、4では、バイアス磁界検出用の磁気検出素子79によりバイアス磁界のX方向成分を検出する。
図16に示す実施の形態3では磁気検出素子79を積層体5内に配置し、図17に示す実施の形態4では磁気検出素子79を積層体5の外部に配置する。図18では、磁気検出素子79を、2つの磁気抵抗効果素子79a,79bとしている。磁気抵抗効果素子79a,79bの固定層磁化方向は、例えば、共にX方向と平行かつ互いに反対向きである。磁気抵抗効果素子79a,79bは、第1電源電圧Vccが供給される第1電源ラインと、第2電源電圧−Vccが供給される第2電源ラインと、の間に直列接続される。磁気抵抗効果素子79a,79bの相互接続点が第4演算増幅器77の反転入力端子に接続される。第4演算増幅器77は、磁気抵抗効果素子79a,79bの相互接続点の電圧(磁気検出素子79の出力電圧)と基準電圧源78の出力電圧との差が略0になるように第2磁界発生導体75に負帰還電流を供給する。なお、第1から第4磁気抵抗効果素子(10、20、30、40)の動作点をバイアス磁界が0の場合の動作点にする場合、基準電圧源78の出力電圧は0(基準電圧源78は短絡)である。本実施の形態も、実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
以上、実施の形態を例に本発明を説明したが、実施の形態の各構成要素や各処理プロセスには請求項に記載の範囲で種々の変形が可能であることは当業者に理解されるところである。以下、変形例について触れる。
実施の形態ではバイアス磁界のX方向成分に対応して補正磁界を発生させる場合を説明したが、バイアス磁界のX方向成分に替えて又はそれに加えて、バイアス磁界の非X方向成分(例えばY方向成分)に対応して補正磁界を発生させてもよい。
実施の形態では磁気検出素子が磁気抵抗効果素子である場合を説明したが、磁気検出素子は、ホール素子等の他の種類のものであってもよい。磁気抵抗効果素子は感磁面と平行な方向の磁界を検出するため、磁気検出素子を磁気抵抗効果素子とする場合は感磁面がZ方向と垂直になるように配置したのに対し、ホール素子は感磁面と垂直な方向の磁界を検出するため、磁気検出素子をホール素子とする場合は感磁面がX方向と垂直になるように配置する。また、検出対象磁界を検出するためのブリッジ回路を構成する磁気検出素子の個数は、実施の形態で例示した4つに限定されず、2つ以上の任意の個数でよい。実施の形態では4つの磁気抵抗効果素子がフルブリッジ接続された磁気検出部を例に説明したが、磁気検出部は、2つの磁気抵抗効果素子がハーフブリッジ接続されたものであってもよい。磁気検出素子及び磁界発生導体は、共通の積層体に構成される場合に限定されず、互いに別々に設けられてもよい。両電源駆動とした各素子は、片電源駆動であってもよい。
第1から第4磁気抵抗効果素子(10、20、30、40)の検出精度をさらに向上させるために、磁性体80と第1から第4磁気抵抗効果素子(10、20、30、40)の間にヨークを形成してもよい。前記ヨークを形成することにより、第1から第4磁気抵抗効果素子(10、20、30、40)に、より多くの磁界を効率よく導くことが出来るため、微小な磁界を精度よく検出することが可能となる。また、前記ヨークは薄膜プロセスで形成することで、寸法、位置ともに精度よく配置できるだけでなく、同一の積層行程で形成できるため外部に付属させた部品より低コストとなり、製品の小型化や製造コストの削減が可能になる。
5 積層体、10 第1磁気抵抗効果素子、20 第2磁気抵抗効果素子、30 第3磁気抵抗効果素子、40 第4磁気抵抗効果素子、50 第1演算増幅器(第1差動増幅器)、60 第2演算増幅器、70 第1磁界発生導体、75 第2磁界発生導体、76 第3演算増幅器、77 第4演算増幅器(第2差動増幅器)、78 基準電圧源、79 磁気検出素子、80 磁性体

Claims (8)

  1. 検出対象の第1磁界が印加される第1及び第2磁気検出素子を含む磁気検出部と、
    前記磁気検出部の出力電圧が入力される第1差動増幅器と、
    前記第1差動増幅器が出力する第1負帰還電流が流れることにより、前記第1及び第2磁気検出素子が検出する前記第1磁界を相殺する第2磁界を前記第1及び第2磁気検出素子に印加する第1磁界発生導体と、
    前記第1及び第2磁気検出素子に印加されるバイアス磁界の所定方向成分を検出し、前記所定方向成分の大きさに応じた第2負帰還電流を出力するバイアス磁界検出手段と、
    前記第2負帰還電流が流れることにより、前記第1及び第2磁気検出素子に補正磁界を印加する第2磁界発生導体と、を備え、
    前記第1及び第2磁気検出素子の位置における前記バイアス磁界の所定方向成分と前記補正磁界の所定方向成分との合計が略一定である、磁気センサ。
  2. 前記第1及び第2磁気検出素子の位置における前記バイアス磁界の所定方向成分と前記補正磁界の所定方向成分との合計が略0である、請求項1に記載の磁気センサ。
  3. 検出対象の第1磁界が印加される第1及び第2磁気検出素子を含む磁気検出部と、
    前記磁気検出部の出力電圧が入力される第1差動増幅器と、
    前記第1差動増幅器が出力する第1負帰還電流が流れることにより、前記第1及び第2磁気検出素子が検出する前記第1磁界を相殺する第2磁界を前記第1及び第2磁気検出素子に印加する第1磁界発生導体と、
    前記第1及び第2磁気検出素子に印加されるバイアス磁界の所定方向成分を検出し、前記所定方向成分の大きさに応じた第2負帰還電流を出力するバイアス磁界検出手段と、
    前記第2負帰還電流が流れることにより、前記第1及び第2磁気検出素子の位置における前記バイアス磁界を相殺する補正磁界を前記第1及び第2磁気検出素子に印加する第2磁界発生導体と、を備える、磁気センサ。
  4. 検出対象の第1磁界が前記第1及び第2磁気検出素子の位置において互いに反対向きの磁界成分を持つように前記第1磁界の向きを変化させる磁性体を備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の磁気センサ。
  5. 前記第1及び第2磁気検出素子は、磁気抵抗効果素子であり、
    前記バイアス磁界検出手段は、前記第1及び第2磁気検出素子に流れる電流により前記バイアス磁界を検出する、請求項1から4のいずれか一項に記載の磁気センサ。
  6. 前記第1及び第2磁気検出素子は、固定層磁化方向が互いに等しい、請求項5に記載の磁気センサ。
  7. 前記バイアス磁界検出手段は、前記第1及び第2磁気検出素子に流れる電流が基準値となるように前記第2負帰還電流を出力する、請求項5又は6に記載の磁気センサ。
  8. 前記バイアス磁界検出手段は、前記バイアス磁界が印加される磁気検出素子と、前記磁気検出素子の出力電圧が入力されて前記第2負帰還電流を出力する第2差動増幅器と、を有する、請求項1から7のいずれか一項に記載の磁気センサ。
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