JP2018178704A - 筒状構造体の施工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】照明等の電気設備を備えた筒状構造体の建て替えを容易にできるようにする。【解決手段】地中から伸びるケーブル5の端子6が接続された電気設備Eを備え、基礎9から立ち上がるように固定された既設の筒状構造体1を、別の新規の筒状構造体10に建替える筒状構造体の施工方法において、既設の筒状構造体1の上部を切断して除去する工程と、ケーブル5の端子6を既設の筒状構造体1が備える電気設備Eから切り離す工程と、基礎9側に残存した既設の筒状構造体1の内部に新規の筒状構造体10を差し入れる工程と、ケーブル5の端子6を新規の筒状構造体10が備える電気設備Eに接続する工程と、基礎9側に残存した既設の筒状構造体1の内側に新規の筒状構造体10を固定する充填材23を充填する工程と、を有する筒状構造体の施工方法とした。【選択図】図1

Description

この発明は、照明等の電気設備を備えた筒状構造体を、別の新規の筒状構造体に建替える筒状構造体の施工方法に関するものである。
従来の技術
一般に、街路や公園その他各種の施設には、上部に照明を備えた照明柱や、上部に標識を備えた標識柱等の各種ポールからなる筒状構造体(柱構造物)が設置される。これらの筒状構造体は金属製であり、その金属製の筒状の部材が、地盤に埋設されたコンクリート製等の基礎から立ち上がるように固定されている。
また、これらの筒状構造体は、地盤を照らす照明や、標識を照らす照明等の電気設備を備えている。それらの電気設備に電力を供給するためのケーブルは、地中から伸びて筒状構造体の内部空間へ入り、そのケーブルの端子が、電気設備の制御盤等に設けられた接続端子に接続されている。
電気設備には、このケーブルを通じて電力が供給され、必要な設定や制御は、筒状構造体の高さ方向中ほどに設けられた制御盤を操作することによって行うことができる。この制御盤は、筒状構造体の側面に設けられた開閉自在の蓋の内部に設けられる場合が多い。
しかし、筒状構造体の基礎に近い箇所には、雨水等が滞留することがある。このため、筒状構造体の根本部の部材は、腐食しやすいという問題がある。部材が腐食すると、既設の筒状構造体を、別の新規の筒状構造体に建て替えなければならない。また、それ以外にも、設備の用途が変更される等した場合に、筒状構造体を建て替えなければならない事態も生じ得る。
この場合、既設の基礎のコンクリートを破砕して、基礎に埋め込まれた既設の筒状構造体を除去し、その後、新規に基礎を打設して、新規の筒状構造体を立ち上げる工法が一般的である。しかし、このような基礎の破砕や、既設の筒状構造体の除去は、手間と時間のかかる作業である。
そこで、例えば、特許文献1〜3には、既設の基礎や、既設の筒状構造体の一部を利用して、新規の筒状構造体を立ち上げる各種の工法が開示されている。
特開平10−140532号公報 特開2001−3602号公報 特開2004−211532号公報
上記のように、筒状構造体を建て替える際には、特許文献1〜3のように、既設の基礎や、基礎に固定された既設の筒状構造体の一部を利用する工法が便利である。
ここで、新規の筒状構造体が備える電気設備に通じるケーブルを、どのように配設するかが問題となる。この場合、既設の筒状構造体が備える電気設備に通じていたケーブルを、新規の筒状構造体にそのまま繋ぎ替えて使用するのが、作業の手間と時間を軽減する上で望ましい。
しかし、上記特許文献1〜3の技術では、ケーブルの配設に関する事項は何ら開示されていない。このために、既設の筒状構造体が備える電気設備に接続されていたケーブルをどのように処理するか、あるいは、新規の筒状構造体が備える電気設備に通じるケーブルを、どのように配設するかは不明である。また、筒状構造体の建て替えをいかに容易にするかという点については、さらなる改良の余地がある。
そこで、この発明の課題は、照明等の電気設備を備えた筒状構造体の建て替えを容易にすることである。
上記の課題を解決するために、この発明は、地中から伸びるケーブルの端子が接続された電気設備を備え、基礎から立ち上がるように固定された既設の筒状構造体を、別の新規の筒状構造体に建替える筒状構造体の施工方法において、前記既設の筒状構造体の上部を切断して除去する工程と、前記ケーブルの端子を前記既設の筒状構造体が備える電気設備から切り離す工程と、基礎側に残存した前記既設の筒状構造体の内部に新規の筒状構造体を差し入れる工程と、前記ケーブルの端子を前記新規の筒状構造体が備える電気設備に接続する工程と、基礎側に残存した前記既設の筒状構造体の内側に前記新規の筒状構造体を固定する充填材を充填する工程と、を有する筒状構造体の施工方法を採用した。
このとき、前記新規の筒状構造体の外周と前記既設の筒状構造体の内周との間に、前記充填材の下方への遺漏を抑止する封止手段を配置する構成を採用することができる。
また、前記新規の筒状構造体に、前記既設の筒状構造体に当接して前記新規の筒状構造体を上下方向に位置決めする調整手段を配置する構成を採用することができる。
これらの各態様において、前記充填材は、硬化の際に体積が膨張する硬化膨張性材料である構成を採用することができる。
また、これらの各態様において、前記新規の筒状構造体の下端と前記既設の筒状構造体の上端との間に弾性材を配置する構成を採用することができる。
また、これらの各態様において、前記新規の筒状構造体は、その側面に前記新規の筒状構造体の内部空間へ通じるケーブル挿通孔を備え、前記ケーブルを前記ケーブル挿通孔を通じて前記内部空間内へ収容した後、前記ケーブルの端子を前記新規の筒状構造体が備える電気設備に接続するようになっており、前記ケーブル挿通孔は前記新規の筒状構造体の下端縁に臨んでいる構成を採用することができる。
これらの各態様において、前記新規の筒状構造体は、前記充填材に埋め込まれる下端部に前記充填材との密着度合いを高めて抜け止めの機能を発揮する支持強化部を備える構成を採用することができる。
ここで、前記支持強化部は、前記抜け止めの機能を発揮するために前記充填材が入り込む孔部、前記充填材が密着する凸部及び凹部又はその一方、前記充填材が両面に密着する板材からなるフィン部材、のいずれか又はそれらの組み合わせを備える構成を採用することができる。
前記ケーブルは前記支持強化部に保持される構成を採用することができる。
これらの各態様において、基礎側に残存した既設の筒状構造体の内部の底に排水層を形成し、その排水層上に前記新規の筒状構造体を配置する構成を採用することができる。
この発明は、既設の筒状構造体の上部を切断して除去する工程と、ケーブルの端子を既設の筒状構造体が備える電気設備から切り離す工程と、基礎側に残存した既設の筒状構造体の内部に新規の筒状構造体を差し入れる工程と、ケーブルの端子を新規の筒状構造体が備える電気設備に接続する工程と、基礎側に残存した既設の筒状構造体の内側に新規の筒状構造体を固定する充填材を充填する工程と、を有する筒状構造体の施工方法を採用したので、照明等の電気設備を備えた筒状構造体の建て替えを容易にすることができる。
この発明の第一の実施形態を示す断面図 この発明の第一の実施形態を示す断面図 この発明の第一の実施形態を示す断面図 (a)は、この発明の第二の実施形態を示す要部拡大断面図、(b)は、この発明の第三の実施形態を示す要部拡大断面図 (a)は、この発明の第四の実施形態を示す要部拡大断面図、(b)は、その第四の実施形態の変形例を示す要部拡大断面図 この発明の第五の実施形態を示す要部拡大断面図 この発明の第六の実施形態を示す断面図 この発明の第六の実施形態を示す断面図 この発明の第六の実施形態を示す断面図 第六の実施形態の変形例を示す断面図 第六の実施形態の変形例を示す断面図 この発明の第七の実施形態を示す斜視図 第七の実施形態の断面図 この発明の第八の実施形態を示す斜視図 第八の実施形態の断面図 既設の筒状構造体の全体図 既設の筒状構造体と新規の筒状構造体とを比較する断面図
この発明の実施形態を、図1〜図17に基づいて説明する。以下の各実施形態は、街路や公園その他各種の施設に設けられる既設の筒状構造体(照明柱)を、別の新規の筒状構造体(照明柱)に建て替える際の施工方法、及び、その施工方法によって構築される筒状構造体の構造である。
ここでは、新旧の筒状構造体1,10として、その上部に地盤G上を照らす灯光部と、その高さ方向中ほどに灯光部の点灯を制御する制御盤7,17とを有する電気設備Eを備えた照明柱を例に、この発明の構成を説明する。
既設の筒状構造体1の電気設備Eは、例えば、ナトリウム灯、水銀灯、白熱灯、蛍光灯といった従来から多用されている点灯方式の灯火部を備えたものである。新規の筒状構造体10の電気設備Eは、発光ダイオード(LED)方式の灯火部を備えたものである。このため、既設の筒状構造体1の制御盤7よりも、新規の筒状構造体10の制御盤17の方が、より薄型で小型の軽量コンパクトな構成となっている。したがって、新規の筒状構造体10は、図2、3の例に示すように、既設の筒状構造体1よりも小径の筒状部材で構成することが可能となっている。
既設の筒状構造体1は、図16に示すように、金属製の筒状部材を主体に構成されている。その金属製の筒状部材が、地盤Gに打設されたコンクリート製の基礎9に埋め込まれて、その基礎9から上方へ向かって立ち上がるように固定されている。
既設の筒状構造体1の制御盤7(例えば、図1参照)には、電気設備Eに電力を供給するための既設のケーブル5(以下、単にケーブル5と称する。)が接続されている。ケーブル5は保護管5aで覆われており、地中から伸びて基礎9内を通って、既設の筒状構造体1の側面に設けられたケーブル用の引出孔4から、既設の筒状構造体1の内部空間へ入っている。そのケーブル5の先端の端子6は、電気設備Eの制御盤7等に設けられた接続端子8に接続されている。
電気設備Eには、ケーブル5を通じて電力が供給され、必要な設定や制御は制御盤7を操作することによって行うことができる。この制御盤7は、既設の筒状構造体1の側面に設けられた開閉自在の蓋を開ければ、操作することが可能である。
この既設の筒状構造体1を、新規の筒状構造体10に建て替える際の施工方法を、以下説明する。
図1〜図3は、この発明の第一の実施形態の施工の手順を示している。まず、図1に示すように、既設の筒状構造体1の上部を切断して除去する工程を実施する。切断は、既設の筒状構造体1のうち、基礎9に埋め込まれた部分(以下、根本部2と称する。)を残し、それよりも上方にあたる地上部3を除去するように行う。切断位置は、基礎9の上面と面一としてもよいが、新規の筒状構造体10への雨水の接触抑制を意図して、基礎9の上面よりも少し上方を切断箇所としてもよい。図1に鎖線で示す部分が、除去される地上部3である。
つぎに、ケーブル5の端子6を、既設の筒状構造体1が備える電気設備Eから切り離す工程を実施する。ここで、ケーブル5の端子6は、制御盤7の接続端子8に接続されているので、その端子6,8同士を繋ぐコネクタを切り離す。作業は、既設の筒状構造体1の側面の蓋を開けて、内部空間に手を差し入れることにより行うことができる。
なお、上記工程の順序を逆にして、ケーブル5の端子6を電気設備Eから切り離した後、既設の筒状構造体1の上部を切断するようにしてもよい。
続いて、基礎9側に残存した既設の筒状構造体1の根本部2内部に、新規の筒状構造体10を差し入れる工程を実施する。新規の筒状構造体10も、金属製の筒状部材11を主体に構成されている。新規の筒状構造体10の差し入れは、図1に示すように、相対的に断面積の小さい新規の筒状構造体10の下端部を、相対的に断面積の大きい既設の筒状構造体1の根本部2の内側に挿入する。
ここで、図17に示すように、既設の筒状構造体1の内面と新規の筒状構造体10の外面との間には、所定の隙間が介在している状態である。図中の最も外径側に位置する実線で示される部材が、この実施形態での既設の筒状構造体1であるが、その内側に鎖線で示される部材を、既設の筒状構造体1として施工することもできる。また、この実施形態では、既設の筒状構造体1と新規の筒状構造体10はそれぞれ断面円形であるが、これを断面四角形とするなど、他の断面形状とすることも可能である。これらの点は、後述の他の実施形態においても同様である。
ここで、新規の筒状構造体10の外周と既設の筒状構造体1の内周との間に、封止手段30としてバックアップ材(以下、バックアップ材30と称する)を配置する。バックアップ材30は、後述の工程で、新規の筒状構造体10の外周と既設の筒状構造体1の内周との間に充填する充填材23が、下方へ遺漏することを抑止する機能を有する。バックアップ材30は、新規の筒状構造体10の設置状態において、その新規の筒状構造体10の下端近くに配置されることが望ましい。
この実施形態のバックアップ材30は、新規の筒状構造体10の外周に配置される環状の主材31と、その主材31の上面に宛がわれる上部当て板32、主材31の下面に宛がわれる下部当て板33、新規の筒状構造体10の外周に突出して固定されて上部当て板32の上面、下部当て板33の下面に当接する止め具34とを備える。
主材31は、コンクリートの目地材として使用される硬質のスポンジ、あるいは、フェルト材、ゴム、樹脂、繊維、その他、流動性のある未硬化の充填材23が下方へ流れ出ないようにする機能を有する素材であればよく、新規の筒状構造体10の外周と既設の筒状構造体1の内周にそれぞれ密着させて用いる。止め具34は、新規の筒状構造体10の外周に溶接、接着等の周知の手段により固定されたピン等の凸部で構成することができる。上部当て板32、下部当て板33としては、例えば、止め具34に当接しても摩耗、変形が生じにくい金属材料を採用することができる。
ここで、バックアップ材30は、新規の筒状構造体10の外周に固定されているが、これを既設の筒状構造体1の内周に固定してもよい。ただし、バックアップ材30を既設の筒状構造体1の内周に固定する場合は、その固定箇所は、新規の筒状構造体10に必要な根入れ長さを確保できる限りにおいて、既設の筒状構造体1の上縁(切断箇所)から近い位置、特に、手の届く範囲であることが施工の容易性の点から望ましい。
また、新規の筒状構造体10には、既設の筒状構造体1に当接して新規の筒状構造体10を上下方向に位置決めする調整手段40としてポール調整金具(以下、ポール調整金具40と称する)を配置する。ポール調整金具40は、新規の筒状構造体10の外周に固定されている。
この実施形態のポール調整金具40は、図1に示すように、新規の筒状構造体10の外周に沿ってボルト等の固定具44で固定される側部43と、その側部43から新規の筒状構造体10に対して遠ざかる方向へ突出する張出部42と、側部43と張出部42とを結ぶリブ部41を備えた構成となっている。張出部42には、ボルト等からなる調整具45が上下に貫通してねじ込まれている。調整具45の張出部42からの下方への突出量を調整することにより、新規の筒状構造体10の既設の筒状構造体1に対する軸方向位置が調整できる。
ここでは、調整具45の下端が基礎9の上面に当接し、張出部42の下面には既設の筒状構造体1の上端が当接している。調整具45の下端の突出量を増大させて張出部42の下面と既設の筒状構造体1の根本部2の上縁との間に隙間が生じた場合には、ポール調整金具40として、その張出部42の下面と既設の筒状構造体1の根本部2の上縁との間の隙間に挿入されるスペーサを追加することができる。
つぎに、ケーブル5の端子6を、新規の筒状構造体10が備える電気設備Eに接続する工程を実施する。
ここで、ケーブル5は、新規の筒状構造体10の下端の開口から内部空間内へ収容される。ただし、新規の筒状構造体10の側面に新規の筒状構造体10の内部空間へ通じるケーブル挿通孔を設けておき、ケーブル5を、そのケーブル挿通孔を通じて内部空間内へ収容してもよい。この場合、ケーブル挿通孔はバックアップ材30よりも下方にあることが望ましい。仮に、ケーブル挿通孔がバックアップ材30よりも上方にある場合は、バックアップ材30による充填材23の遺漏防止機能を阻害しないよう、ケーブル5とバックアップ材30との間、あるいは、ケーブル5と新規の筒状構造体10の外周との間に大きな隙間を生じさせないように、ケーブル5を配設する。
ケーブル5が新規の筒状構造体10の内部空間に収容された後、そのケーブル5の端子6を、新規の筒状構造体10が備える電気設備Eに接続する工程を実施する。
前述のように、新規の筒状構造体10の電気設備Eは、発光ダイオード(LED)方式の灯火部を備えたものであり、制御盤17を通じて、電力の供給をはじめ各種の必要な設定や制御が行われる。この制御盤17は、新規の筒状構造体10の側面に設けられた開閉自在の蓋16を開ければ、操作することが可能である。蓋16は、例えば、ケーブル5の配線作業中は新規の筒状構造体10から取り外しておき、施工工程の最後に新規の筒状構造体10に取り付けることができる。なお、後述の充填材23を施工した後に、このケーブル5の接続を行ってもよい。
つぎに、基礎9側に残存した既設の筒状構造体1の根本部2の内側に、新規の筒状構造体10を固定するための充填材23を充填する工程を実施する。
図2に示すように、既設の筒状構造体1の根本部2の内面と、新規の筒状構造体10の外面との間の隙間に、未硬化のコンクリートやモルタル等の充填材23を流し込み、それを硬化させることにより、新規の筒状構造体10を基礎9に固定する。これにより、図3に示すように、新規の筒状構造体10は、基礎9から上方へ向かって立ち上がるように固定される。ここで、バックアップ材30によって、充填材23は、その下方には遺漏しないようになっている。このため、強度的に求められる必要最小限の量の充填材23で施工することができる。また、バックアップ材30が、ケーブル5の保護管5aの位置よりも上方にあるので、充填材23が、ケーブル5の保護管5a内に侵入することも防止できる。
また、この実施形態の充填材23は、硬化の際に体積が膨張する硬化膨張性材料であるので、既設の筒状構造体1の根本部2の内面と、新規の筒状構造体10の外面との間の空間内において、充填材23は、未硬化の状態から硬化するにしたがって徐々に膨張して、両者をより強固に一体化できる。なお、硬化膨張性材料からなる充填材23として、例えば、硬化膨張性のモルタルを採用できる。硬化膨張性のモルタルとは、例えば、使用するセメントの一部又は全部に膨張セメントを用いるか、あるいは、アルミニウム粉末等の膨張添加剤を混ぜる手法が挙げられる。なお、このような充填材23の硬化膨張性を期待しなくても所定の強度が確保できる場合は、通常のモルタルやコンクリートのように、硬化の際に収縮を伴う材料を用いることも当然可能である。
充填材23が硬化した後、図3に示すように、基礎9の上面付近において、既設の筒状構造体1の根本部2の上縁と、新規の筒状構造体10の下部を覆う保護部材50として、根巻きコンクリート(以下、根巻きコンクリート50と称する)を打設する。この根巻きコンクリート50の打設により、既設の筒状構造体1の根本部2と充填材23との間に生じる隙間、新規の筒状構造体10と充填材23との間に生じる隙間、あるいは、充填材23が経年劣化した場合に生じるクラック等に、雨水等が入り込むことを防止することができる。
この根巻きコンクリート50に代えて、又は、加えて、既設の筒状構造体1の根本部2の上端部において、根本部2の上縁と充填材23の上面を覆う表面保護部材を設けてもよい。表面保護部材は、樹脂やゴム等によるキャップを嵌め込み固定、接着固定等、周知の方法で固定する構成としてもよいが、未硬化の樹脂を塗布してそれを硬化させて固定する構成とすることができる。
既設の筒状構造体1の根本部2の残存長さB(図2参照)に対する、新規の筒状構造体10の既設の筒状構造体1内への挿入深さA(図2参照)の比率は、その支持強度やケーブル5の取り回しの条件が許す限り、自由に設定することができる。これは後述の他の実施形態においても同様である。例えば、既設の筒状構造体1内にコンクリート等が詰まっている場合等であって、その既設の筒状構造体1内のコンクリート等を全て除去しなくても、新規の筒状構造体10の必要な根入れ深さを確保できる場合には、比較的浅い挿入深さAを設定できる。
図4(a)は、この発明の第二の実施形態を示している。第一の実施形態では、既設の筒状構造体1の根本部2の下端付近は空洞としているが、第二の実施形態では、既設の筒状構造体1の根本部2の下端付近に、砂利や採石等の路盤材からなる排水層21を形成している。排水層21は、既設の筒状構造体1の上部を切断した後に、材料を投入して締め固めすることにより、施工することができる。排水層21があれば、既設の筒状構造体1内に入り込んだ雨水等が下方に誘導されるので、その雨水等が新規の筒状構造体10に触れて腐食が発生する事態を抑制することができる。新規の筒状構造体10は、その下端縁が排水層21の上面に載置された状態としてよい。
この排水層21は、コンクリート等の強固な素材としてもよい。このような排水層21を必要に応じて選択的に配置できること、排水層21を砂利や採石等の路盤材や、コンクリート等の強固な素材等の種々の材料としてもよいことは、他の実施形態においても同様である。
また、この第二の実施形態では、既設の筒状構造体1の根本部2の上縁を、基礎9の上面よりも上方としている。これにより、根巻きコンクリート50を設けた場合の効果と同様に、既設の筒状構造体1の根本部2と充填材23との間に生じる隙間、新規の筒状構造体10と充填材23との間に生じる隙間、あるいは、充填材23が経年劣化した場合に生じるクラック等に、雨水等が入り込むことを防止することができる。既設の筒状構造体1の根本部2の上縁を基礎9の上面よりも上方とする構成は、他の実施形態においても同様に採用できる。
図4(b)は、この発明の第三の実施形態を示している。第三の実施形態では、新規の筒状構造体10の下端と既設の筒状構造体1の上端との間に、弾性材60を配置している。弾性材60としては、弾力のある素材、例えば、ゴムや、弾力のある樹脂素材や繊維素材等を採用することができる。弾性体60は、新規の筒状構造体10の外周全周に亘って設けることにより、金属部材同士が直接接することはないようにすることが望ましい。
弾性材60の介在によって、新規の筒状構造体10を立て込む際における、ポール調整金具40と既設の筒状構造体1との当接時の衝撃を緩和することができる。衝撃の緩和によって、部材の変形を防止することができる。また、弾性材60として絶縁性材料を用いることにより、新規の筒状構造体10と既設の筒状構造体1との間の電気的な絶縁によって、部材の腐食(電食)を抑える効果も期待できる。なお、前述のポール調整金具40のスペーサをこの弾性材60としてもよい。
図5(a)は、この発明の第四の実施形態を、図5(b)は、その第四の実施形態の変形例を示している。
図5(a)に示す第四の実施形態は、ポール調整金具40として、新規の筒状構造体10の外周に沿ってボルト等の固定具44で固定される側部43と、その側部43から新規の筒状構造体10に対して遠ざかる方向へ突出する張出部42と、張出部42から下方へ突出する先端部47を備えた構成となっている。
先端部47には、ボルト等からなる調整具48が横方向へ貫通してねじ込まれている。調整具48の先端部47からの内側への突出量を調整することにより、調整具48の既設の筒状構造体1の外周への締め付け度合いが調整できる。調整具48を内側に大きく突出させれば、既設の筒状構造体1の外周への締め付け度合いが増し、ポール調整金具40と既設の筒状構造体1とが強固に一体化される。
図5(b)に示す変形例は、ポール調整金具40の側部43を、張出部42よりも下方に設定したものである。この例では、側部43は、充填材23によって覆われることとなる。
なお、図5(a)(b)では、根巻きコンクリート50等を図示していないが、ポール調整金具40以外の他の構成については、前述の実施形態と同様の構成を採用できる。
図6は、この発明の第五の実施形態を示している。この第五の実施形態では、新規の筒状構造体10を、補助筒状部材11’と筒状部材11の複数の部材で構成している。
補助筒状部材11’は、基礎9側に残存した既設の筒状構造体1の根本部2内部に差し入れられる。補助筒状部材11’も筒状部材11と同様に金属を主体に構成されている。その後、既設の筒状構造体1の根本部2の内面と、補助筒状部材11’の外面との間の隙間に、コンクリートやモルタル等の充填材23(23a)を流し込み、それを硬化させることにより、補助筒状部材11’を基礎9に固定する。これにより、補助筒状部材11’は、基礎9から上方へ向かって立ち上がるように固定される。補助筒状部材11’の上縁は、既設の筒状構造体1の根本部2の上縁よりも上方に位置している。
充填材23(23a)の硬化後、補助筒状部材11’の外周に、その補助筒状部材11’よりも大径の筒状部材11を配設する。補助筒状部材11’の外周には、ナット等の補強用部材49aが溶接等により固定されている。補強用部材49aは、補助筒状部材11’の外周に沿って複数箇所に設けられている。筒状部材11に貫通して設けた雌ネジ孔11bに外側から内側に向かってボルト49bがねじ込まれ、そのボルト49bの雄ネジ部が補強用部材49aの雌ネジ部にねじ込まれる。そのねじ込み量の調整により、補助筒状部材11’の軸心に対する筒状部材11の軸心の調心を行うことができる。
その後、補助筒状部材11’の外面と、筒状部材11の内面との間の隙間に、コンクリートやモルタル等の充填材23(23b)を流し込む。充填材23(23b)の供給は、筒状部材11の側面に設けられた開口部11aから供給管を差し入れて行うことができる。充填材23(23b)を硬化させることにより、筒状部材11を基礎9上に固定する。これにより、筒状部材11は、基礎9から上方へ向かって立ち上がるように固定される。ボルト49bや既設の筒状構造体1の根本部2の上縁は、図示するように、根巻きコンクリート50によって覆われることが望ましい。
図7〜図15に、第六〜第八の実施形態を示す。これらの実施形態は、新規の筒状構造体10の側面に、ケーブル5を挿通するためのケーブル挿通孔14、あるいは、新規の筒状構造体10の下部に支持強化部Rを備えたものである。上述の実施形態で説明した封止手段(バックアップ材)30や、調整手段(ポール調整金具)40、保護部材(根巻きコンクリート)50、弾性材60等の構成は、以下の実施形態においても必要に応じて適宜採用できる。
図7〜図9は、この発明の第六の実施形態の施工の手順を示している。前述の実施形態と同様の手順で、まず、図7に示すように、既設の筒状構造体1の上部を切断して除去する工程を実施する。切断は、既設の筒状構造体1のうち、基礎9に埋め込まれた部分(以下、根本部2と称する。)を残し、それよりも上方にあたる地上部3を除去するように行う。切断位置は、基礎9の上面と面一としてもよいが、新規の筒状構造体10への雨水の接触抑制を意図して、図7のように、基礎9の上面よりも少し上方を切断箇所としてもよい。
つぎに、ケーブル5の端子6を、既設の筒状構造体1が備える電気設備Eから切り離す工程を実施する。ここで、ケーブル5の端子6は、制御盤7の接続端子8に接続されているので、その端子6,8同士を繋ぐコネクタを切り離す。作業は、既設の筒状構造体1の側面の蓋を開けて、内部空間に手を差し入れることにより行うことができる。
なお、上記工程の順序を逆にして、ケーブル5の端子6を電気設備Eから切り離した後、既設の筒状構造体1の上部を切断するようにしてもよい。
続いて、基礎9側に残存した既設の筒状構造体1の根本部2内部に、新規の筒状構造体10を差し入れる工程を実施する。新規の筒状構造体10も、金属製の筒状部材11を主体に構成されている。新規の筒状構造体10の差し入れは、図7に示すように、相対的に断面積の小さい新規の筒状構造体10の下端部を、相対的に断面積の大きい既設の筒状構造体1の根本部2の内側に挿入する。
つぎに、ケーブル5の端子6を、新規の筒状構造体10が備える電気設備Eに接続する工程を実施する。
ここで、新規の筒状構造体10は、その側面に新規の筒状構造体の内部空間へ通じるケーブル挿通孔14を備えている。ケーブル5は、そのケーブル挿通孔14を通じて内部空間内へ収容することができる。ケーブル挿通孔14は、既設の筒状構造体1の引出孔4に対面しているので、その収容は容易である。
このとき、ケーブル挿通孔14は上下方向に伸びる長孔となっており、その長孔の下部は、新規の筒状構造体10の下端縁15に臨んで開放されている。このため、例えば、端子6が位置するケーブル5の先端側を、新規の筒状構造体10の下端の開口から内部空間に挿入し、その後、ケーブル5の先端以外の途中の部分は、そのケーブル5をケーブル挿通孔14の下端縁15側の端(下部)から、ケーブル挿通孔14の奥部(上部)に収容することができる。ケーブル挿通孔14が下端縁15に開口しているので、このような作業が可能である。なお、端子6が位置するケーブル5の先端を、ケーブル挿通孔14を通じて内部空間に差し入れることも可能である。このようなケーブル挿通孔14の構成は、全述の実施形態においても採用することができる。
ケーブル5が新規の筒状構造体10の内部空間に収容された後、そのケーブル5の端子6を、新規の筒状構造体10が備える電気設備Eに接続する工程を実施する。
つぎに、基礎9側に残存した既設の筒状構造体1の根本部2の内側に、新規の筒状構造体10を固定するための充填材23を充填する工程を実施する。
図8に示すように、既設の筒状構造体1の根本部2の内面と、新規の筒状構造体10の外面との間の隙間に、コンクリートやモルタル等の充填材23を流し込み、それを硬化させることにより、新規の筒状構造体10を基礎9に固定する。これにより、図9に示すように、新規の筒状構造体10は、基礎9から上方へ向かって立ち上がるように固定される。
ここで、既設の筒状構造体1の根本部2の底には、砂利や採石等の路盤材からなる排水層21を形成している。また、図8や図9に示すように、この排水層21にスリット22を設けておけば、雨水等が下方へ浸透しやすいので、新規の筒状構造体10の腐食防止により効果的である。スリット22は、例えば、砂利や採石等の路盤材が介在しない空間としてもよいし、水を吸収して下方へ誘導する樹脂素材等としてもよい。
また、根本部2の上端部において、根本部2の上縁と充填材23の上面を覆う表面保護部材24を設けることができる。表面保護部材24は、樹脂やゴム等によるキャップを嵌め込み固定、接着固定等、周知の方法で固定する構成としてもよいが、未硬化の樹脂を塗布してそれを硬化させて固定する構成とすることができる。表面保護部材24を設けることにより、根本部2と充填材23との間に生じる隙間、新規の筒状構造体10と充填材23との間に生じる隙間、あるいは、充填材23が経年劣化した場合に生じるクラック等に、雨水等が入り込むことを防止することができる。
また、新規の筒状構造体10は、充填材23に埋め込まれる下端部に、充填材23との密着度合いを高めて、基礎9から新規の筒状構造体10が抜け出すのを防止する支持強化部Rを備えている。支持強化部Rは、基礎9に新規の筒状構造体10を強固に固定し、新規の筒状構造体10の基礎9からの抜け止めの機能を発揮する。
支持強化部Rは、新規の筒状構造体10の抜け止めの機能を発揮するために、充填材23が入り込む孔部13、充填材23が密着する凸部及び凹部、又は、その凸部や凹部のいずれか一方で構成することができるほか、支持強化部Rとして、充填材23が密着する板材からなるフィン部材12や、これらの組み合わせで構成することができる。
凸部や凹部は、横向き(水平方向)に突出したり凹んだりする構成としてもよいし、上下方向(鉛直方向)に突出したり凹んだりする構成としてもよいし、斜め方向に突出したり凹んだりする構成としてもよい。また、フィン部材12は、その面方向が横向き、上下方向、斜め方向、いずれの向きであってもよい。さらに孔部13は、部材を貫通する方向が横向き、上下方向、斜め方向、いずれの向きであってもよい。
図7〜図9に示す第六の実施形態では、支持強化部Rは、充填材23が密着する凹部a及び凸部bで構成されている。すなわち、新規の筒状構造体10の下端にはケーブル挿通孔14が、周方向に沿って複数箇所(実施形態では2箇所)設けられている。また、各ケーブル挿通孔14は、新規の筒状構造体10の下端縁15に臨んで開放されている。
このため、そのケーブル挿通孔14は、新規の筒状構造体10の下端縁15から上方へ向かって伸びる凹部aである。また、周方向に隣り合うケーブル挿通孔14間の間は、下端縁15に向かって下向きに伸びる凸部bとなっている。この新規の筒状構造体10の下端部において、周方向に沿って交互に並ぶ凹部aと凸部bが、充填材23に密着することで、抜け止めの機能を発揮している。
なお、新規の筒状構造体10の既設の筒状構造体1内への挿入深さを、例えば、図10及び図11に示す変形例のように、浅く設定することもできる。
この発明の第七の実施形態を図12及び図13に示す。この第七の実施形態では、新規の筒状構造体10の下端縁15に、支持強化部Rとして、充填材23が密着する板材からなるフィン部材12が固定されている。この例では、フィン部材12は金属製なので、そのフィン部材12が新規の筒状構造体10に溶接により固定されている。
フィン部材12は、その面方向が上下方向を向いており、平面視十字状に構成されている。このフィン部材12を設けたことにより、充填材23との接触面積が多くなり、新規の筒状構造体10の基礎9への固定を強固にし、その抜け止めの効果を高めることができる。
また、フィン部材12の各所に、そのフィン部材12を貫通する孔部13が設けられているので、その孔部13に充填材23が入り込むことで、新規の筒状構造体10の抜け止めの効果が、さらに高められている。
さらに、図13に示すように、ケーブル5は、支持強化部Rに保持されている。すなわち、この実施形態では、ケーブル5は、フィン部材12を貫通する孔部13に挿通されることで、支持強化部Rに保持されている。このため、充填材23を流し込む際等の施工中に、ケーブル5が不用意に動くことがなく、導通不良等の電気的なトラブルを回避することができる。
ケーブル5を支持強化部Rで保持する構成は、このフィン部材12及び孔部13を備えた態様に限定されず、上記列挙したような各種の支持強化部Rに対して、種々の手段でケーブル5を保持させてよい。例えば、長手状の紐や針金等によってケーブル5を支持強化部Rに縛って固定したり、あるいは、支持強化部Rに設けた係止部に対して、嵌め込み、カシメ、その他手段により、ケーブル5を係止してもよい。
この発明の第八の実施形態を図14及び図15に示す。この第八の実施形態では、新規の筒状構造体10の下端縁15に、支持強化部Rとして、充填材23が密着する軸状部材19が固定されている。この例では、軸状部材19は金属製なので、その軸状部材19が新規の筒状構造体10に溶接により固定されている。
軸状部材19は、その軸方向が上下方向を向いており、下向きの凸部を構成している。この凸部が、新規の筒状構造体10の下端縁15の周方向に沿って複数設けられている。この軸状部材19を設けたことにより、充填材23との接触面積が多くなり、新規の筒状構造体10の基礎9への固定を強固にし、その抜け止めの効果を高めることができる。
上記の各実施形態において、既設の筒状構造体1を更新して、新たに新規の筒状構造体10を建てた後、その新規の筒状構造体10を、経年劣化や用途の変更等によりさらに建て替える必要が生じる場合もある。
このような再度の建て替えの際には、基礎に固定された根本部2(既設の筒状構造体1の一部)の内側において、充填材23を破砕する作業を行えば、新規の筒状構造体10を抜き取って除去することができる。このとき、基礎9のコンクリートは破砕する必要がなく、破砕作業を最小限の範囲に限定できる。新規の筒状構造体10を抜き取って除去した後、根本部2の内側に、さらに新しい新規の筒状構造体10を差し入れるといよい。このとき、ケーブル5の切り離しと接続、ケーブル5の取り回し、充填材23の充填、その他の工程については、前述の実施形態と同様とできるので、説明を省略する。
この実施形態では、新旧の筒状構造体1,10として照明柱を例に、この発明の構成を説明したが、照明柱以外にも、例えば、上部に電灯付きの標識を備えた標識柱、信号機等の各種ポールからなる筒状構造体(柱構造物)に、この発明を適用できる。また、地中から伸びるケーブル5は、制御盤7,17を経由せずに直接、灯火部から引き出されたケーブルに接続する構成であってもよい。
1 既設の筒状構造体
2 根本部
3 地上部
4 引出孔
5 ケーブル(既設ケーブル)
5a 保護管
6 端子
7,17 制御盤
8,18 接続端子
9 基礎
10 新規の筒状構造体
11 筒状部材
11’ 補助筒状部材
12 フィン部材
13 孔部
14 ケーブル挿通孔
15 下端縁
16 蓋
19 軸状部材
21 排水層
22 スリット
23 充填材
24 表面保護部材
30 封止手段(バックアップ材)
31 主材
32 上部当て板
33 下部当て板
34 止め具
40 調整手段(ポール調整金具)
41 リブ部
42 底部
43 張出部
44 固定具
45 調整具
50 保護部材(根巻きコンクリート)
60 弾性材
E 電気設備
G 地盤
R 支持強化部

Claims (10)

  1. 地中から伸びるケーブルの端子が接続された電気設備を備え、基礎から立ち上がるように固定された既設の筒状構造体を、別の新規の筒状構造体に建替える筒状構造体の施工方法において、
    前記既設の筒状構造体の上部を切断して除去する工程と、
    前記ケーブルの端子を前記既設の筒状構造体が備える電気設備から切り離す工程と、
    基礎側に残存した前記既設の筒状構造体の内部に新規の筒状構造体を差し入れる工程と、
    前記ケーブルの端子を前記新規の筒状構造体が備える電気設備に接続する工程と、
    基礎側に残存した前記既設の筒状構造体の内側に前記新規の筒状構造体を固定する充填材を充填する工程と、
    を有する筒状構造体の施工方法。
  2. 前記新規の筒状構造体の外周と前記既設の筒状構造体の内周との間に、前記充填材の下方への遺漏を抑止する封止手段を配置する
    請求項1に記載の筒状構造体の施工方法。
  3. 前記新規の筒状構造体に、前記既設の筒状構造体に当接して前記新規の筒状構造体を上下方向に位置決めする調整手段を配置する
    請求項1又は2に記載の筒状構造体の施工方法。
  4. 前記充填材は、硬化の際に体積が膨張する硬化膨張性材料である
    請求項1から3のいずれか一つに記載の筒状構造体の施工方法。
  5. 前記新規の筒状構造体の下端と前記既設の筒状構造体の上端との間に弾性材を配置する
    請求項1から4のいずれか一つに記載の筒状構造体の施工方法。
  6. 前記新規の筒状構造体は、その側面に前記新規の筒状構造体の内部空間へ通じるケーブル挿通孔を備え、
    前記ケーブルを前記ケーブル挿通孔を通じて前記内部空間内へ収容した後、前記ケーブルの端子を前記新規の筒状構造体が備える電気設備に接続するようになっており、
    前記ケーブル挿通孔は前記新規の筒状構造体の下端縁に臨んでいる
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の筒状構造体の施工方法。
  7. 前記新規の筒状構造体は、前記充填材に埋め込まれる下端部に前記充填材との密着度合いを高めて抜け止めの機能を発揮する支持強化部を備える
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載の筒状構造体の施工方法。
  8. 前記支持強化部は、前記抜け止めの機能を発揮するために前記充填材が入り込む孔部、前記充填材が密着する凸部及び凹部又はその一方、前記充填材が両面に密着する板材からなるフィン部材、のいずれか又はそれらの組み合わせを備える
    ことを特徴とする請求項7に記載の筒状構造体の施工方法。
  9. 前記ケーブルは前記支持強化部に保持される
    ことを特徴とする請求項7又は8に記載の筒状構造体の施工方法。
  10. 基礎側に残存した前記既設の筒状構造体の内部の底に排水層を形成し、
    その排水層上に前記新規の筒状構造体を配置する
    ことを特徴とする請求項1から9のいずれか一つに記載の筒状構造体の施工方法。
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