JP2018178454A - 鋼製支保工のつなぎ材、及びトンネルの構築方法 - Google Patents
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Abstract
Description
られている。NATM工法は、地山が有する支保能力、強度を有効に利用してトンネルの安定を保つという考え方のもとに、吹付けコンクリート、ロックボルト、鋼製支保工を適宜に用いて、地山と一体化したトンネル構造物を建設する工法である。
び第2係止部の離間寸法を変更可能に連結することとした。
図1は、実施形態1に係るトンネル支保工10の側面図である。トンネル支保工10は、トンネル掘削に伴い露出する地山の崩落防止のために、掘削直後の坑壁に沿って建て込まれるアーチ状の鋼製支保工であり、トンネル軸方向に沿って一定間隔毎に設置される。本実施形態におけるトンネル支保工10は、H形断面を有するH形鋼によって形成されている。より詳しくは、トンネル支保工10は、一対の円弧状の鋼製支保工10L,10Rの天端部(上端部)同士を一体に連結することでアーチ状に形成されている。以下、鋼製支保工10Lを「左側鋼製支保工」と呼び、鋼製支保工10Rを「右側鋼製支保工」と呼ぶ。
る。
ッドとも呼ばれ、切羽側に位置する新設のトンネル支保工10が倒れないように仮固定するためのロッド部材であり、新設のトンネル支保工10と既設のトンネル支保工10との間に架け渡されるロッド部材である。また、符号6は、二次吹付けコンクリート層である。なお、図2には、トンネル支保工10の右側鋼製支保工10Rが図示されている。
ート(SFRC)等を用いる場合には、金網4の設置を省略する場合がある。
一対のトンネル支保工10につなぎ材5を係止することができる。その際、本実施形態におけるつなぎ材5によれば、ターンバックル本体50に対する第1連結軸部512又は第2連結軸部522の挿入量、言い換えるとネジ孔501に対する第1連結軸部512の螺合量又はネジ孔502に対する第2連結軸部522の螺合量を調整することで、つなぎ材5を設置する一対のサヤ管9同士の離間寸法に合わせて第1係止部511及び第2係止部521の離間寸法を自在に調整することができる。
なお、上記実施形態1におけるつなぎ材5では、ターンバックル本体50の両端にネジ孔501,502を形成し、第1ロッド部材51の第1連結軸部512及び第2ロッド部材52の第2連結軸部522の双方をターンバックル本体50に対して螺着しているが、これに代えて、何れか一方のみを螺着しても良い。例えば、つなぎ材5のターンバックル本体50における一方の端部のみにネジ孔501を形成すると共に、第1ロッド部材51の第1連結軸部512をネジ孔501に螺着し、第2ロッド部材52の第2連結軸部522をターンバックル本体50の他端側に溶接等によって一体に固着しても良い。かかる構造においても、ターンバックル本体50のネジ孔501に対する第1連結軸部512の螺合量を変更することで、第1ロッド部材51の第1係止部511及び第2ロッド部材52の第2係止部521の離間寸法を自在に調整することができる。
次に、実施形態2に係るつなぎ材5Aを説明する。図7は、実施形態2に係るつなぎ材5Aの概略構成図である。実施形態2に係るつなぎ材5Aは、第1ロッド部材51Aと、第2ロッド部材52Aと、第1ロッド部材51A及び第2ロッド部材52Aを連結する連結部50Aを有する。第1ロッド部材51A及び第2ロッド部材52Aの先端には、サヤ管9に挿入することで係止可能な第1係止部511及び第2係止部521が設けられている。また、第1ロッド部材51A及び第2ロッド部材52Aの基端側には、第1連結軸部512A及び第2連結軸部522Aが設けられている。図8は、実施形態2に係るつなぎ材5Aの連結部50A周辺の概略断面図である。
1連結軸部512Aと同様、内部が中空の円筒体として形成されている。ここで、第1ロッド部材51における第1連結軸部512Aの内径は、第2ロッド部材52における第2連結軸部522Aの外径よりも大きな寸法に設計されており、第1連結軸部512Aの開口5120から第2連結軸部522Aが挿入されている。
る。
次に、実施形態3に係るつなぎ材5Bを説明する。図10は、実施形態3に係るつなぎ材5Bの概略構成図である。図11は、実施形態3に係るつなぎ材5Bの分解図である。
2連結軸部522Bの何れか一方に、一対の鋼製筒状体507を予め挿通させた状態で、第1連結軸部512B及び第2連結軸部522Bの先端を並列にラップさせた状態で当該ラップ区間に鋼製筒状体507をスライドさせる。そして、図10及び図12に示すように、鋼製筒状体507に対して第1連結軸部512B及び第2連結軸部522Bを並列状態で挿通させた状態から、鋼製筒状体507の楔挿通孔5071a,5072aに楔部材508を挿通させると共に、楔部材508を第1連結軸部512B及び第2連結軸部522Bの間に圧入する。その結果、第1連結軸部512B及び第2連結軸部522Bは、鋼製筒状体507及び鋼製筒状体507の内部で塑性変形した楔部材508によって強固に接合される。
3・・・一次吹付けコンクリート層
4・・・金網
5・・・つなぎ材
6・・・二次吹付けコンクリート層
7・・・地山
8・・・切羽
10・・・トンネル支保工
10L・・・左側鋼製支保工
10R・・・右側鋼製支保工
50・・・ターンバックル本体
51・・・第1ロッド部材
52・・・第2ロッド部材
511・・・第1係止部
512・・・第1連結軸部
521・・・第2係止部
522・・・第2連結軸部
Claims (5)
- トンネルの坑壁面に沿って設置される鋼製支保工同士を接続するためのつなぎ材であって、
前記トンネルの軸方向に隣接する一対の前記鋼製支保工の一方に設けられたサヤ管に係止される第1係止部を先端側に有する第1ロッド部材と、
前記トンネルの軸方向に隣接する一対の前記鋼製支保工の他方に設けられたサヤ管に係止される第2係止部を先端側に有する第2ロッド部材と、
前記第1ロッド部材及び前記第2ロッド部材を連結し、前記第1係止部及び前記第2係止部の離間寸法を変更可能な連結部と、
を備える、
鋼製支保工のつなぎ材。 - 前記連結部は、両端部に前記第1ロッド部材及び前記第2ロッド部材の基端側が連結されるターンバックル本体を含み、
前記第1ロッド部材及び前記第2ロッド部材の少なくとも一方の基端側には、前記ターンバックル本体に形成されたネジ孔に螺着された連結軸部が形成されており、
前記ネジ孔に対する前記連結軸部の螺合量を変更することで、前記第1係止部及び前記第2係止部の離間寸法を調整可能である、
請求項1に記載の鋼製支保工のつなぎ材。 - 前記第1ロッド部材の基端側に形成される第1連結軸部は、前記第2ロッド部材の基端側に形成される第2連結軸部を軸方向へ伸縮自在に収容するテレスコピック構造の筒体として形成されており、
前記連結部は、前記第1連結軸部と前記第2連結軸部とを任意の位置に固定可能である、
請求項1に記載の鋼製支保工のつなぎ材。 - 前記第1ロッド部材は、前記連結部と連結される基端側に第1連結軸部を有し、
前記第2ロッド部材は、前記連結部と連結される基端側に第2連結軸部を有し、
前記連結部は、前記第1連結軸部と前記第2連結軸部を並列状態で挿通可能な鋼製筒状体と、前記鋼製筒状体のうち、当該鋼製筒状体に挿通される前記第1連結軸部と前記第2連結軸部の間に対応する位置の周壁を貫通する貫通孔と、前記貫通孔に挿通されて前記第1連結軸部と前記第2連結軸部の間に圧入される楔部材と、を含み、
前記楔部材が前記第1連結軸部と前記第2連結軸部の間に圧入された際に塑性変形することで、前記第1連結軸部と前記第2連結軸部とを任意の位置に固定可能である、
請求項1に記載の鋼製支保工のつなぎ材。 - 既設の鋼製支保工の切羽側に新設の鋼製支保工を建て込む支保工建て込み工程と、
請求項1から4の何れか一項に記載のつなぎ材における前記第1ロッド部材の前記第1係止部と前記第2ロッド部材の前記第2係止部の離間寸法を調整しつつ、前記既設の鋼製支保工と前記新設の鋼製支保工にそれぞれ設けられたサヤ管に前記第1係止部と前記第2係止部を挿入することで前記既設の鋼製支保工と前記新設の鋼製支保工を接続する工程と、
前記既設の鋼製支保工と前記新設の鋼製支保工との間の区間におけるトンネル坑壁面にコンクリートを吹付ける工程と、
を含む、
トンネルの構築方法。
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