JP2021067136A - 支保工転倒防止構造、トンネルの施工方法、トンネル施工用支保工、鞘管アッセンブリ - Google Patents

支保工転倒防止構造、トンネルの施工方法、トンネル施工用支保工、鞘管アッセンブリ Download PDF

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Abstract

【課題】 トンネル軸方向に隣り合う支保工のサイズ、配置、向き等が変わる場合でも、容易に継ぎ材で支保工同士を連結することが可能な支保工の転倒防止構造等を提供する。【解決手段】 継ぎ材15は、連結部17と、連結部17の両端部に形成されるフック部19とを有する。フック部19は、連結部17に対して、同一方向に略直角に屈曲して形成される。鞘管5は、トンネル施工用支保工11に対して回転可能に取り付けられているため、継ぎ材15の連結部17がトンネル施工用支保工11に対して傾いて配置されても、鞘管5を、フック部19の向きに回転させることができる。このため、フック部19を、それぞれのトンネル施工用支保工11の鞘管5に挿入し、両者を連結することができる。【選択図】図6

Description

本発明は、トンネルの施工時に用いられる支保工の転倒防止構造等に関するものである。
従来、NATM工法等で山岳トンネルを掘削する際には、トンネル掘削によって露出した地山を支保工により支保して、地山の安定化を図っている。図11は、従来のトンネル施工方法を示す概略図である。
トンネル100を施工する際には、まず、図11(a)に示すように、トンネル100に支保工101を設置する。支保工101は、例えばH鋼であり、トンネル断面形状に沿ってアーチ状に配置される。
この状態からトンネル100を掘り進め(図11(b))、所定長の掘削が完了した段階で、新たに支保工101を設置する(図11(c))。この際、新たに設置した支保工101と最先の既存の支保工101とは、継ぎ材103で連結される。継ぎ材103は、支保工101の転倒を防止し、安定性を向上させる部材である。この状態で、トンネル内面に吹付けコンクリート(図示省略)を施工し、さらに掘削と支保工101の設置及び連結を行う(図11(d))。以上を繰り返し実施して、トンネル100の施工を行うことができる。
ここで、支保工101同士の間において、トンネル100の軸方向への荷重が所定以上大きい場合には、継ぎ材103としては、支保工101同士を強固に連結するタイロッド方式が取られる。一方、コンクリートの吹付・固定までの間の支保工101の転倒防止のためであれば、鞘管方式が取られる。
図12(a)は、鞘管方式の継ぎ材103による支保工101同士の連結構造を示す概略図である。支保工101には、予め鞘管105が固定される。例えば、支保工101がアーチ形状の場合には、アーチ形状に沿って、所定の間隔で鞘管105が溶接によって固定される。継ぎ材103は、棒状の連結部109の両端部と、連結部109に対して略直角に屈曲するフック部107を有する。フック部107をトンネル軸方向に隣り合う支保工101のそれぞれの鞘管105に挿入することで、支保工101同士が連結される。
このような支保工同士の継ぎ材としては、支保工同士のピッチが変わっても、容易に長さ調整が可能な継ぎ材が提案されている(特許文献1、2)。
また、同様に、支保工同士のピッチが変わっても、継ぎ材によって連結可能な様に、複数の鞘管を併設させた支保工の倒れ止め構造が提案されている(特許文献3)。
特開2018−178454号公報 特開2016−156261号公報 特開2019−112863号公報
特許文献1〜3によれば、支保工同士の間隔が変わる場合でも、同一の継ぎ材を使用して、支保工同士を連結することが可能である。
しかし、トンネルは、常に一直線上に同一断面形状で形成されるわけではない。例えば、トンネルのカーブのように、トンネルの向きが変化する場合や、トンネル拡幅部や分岐部などのように、トンネルの断面形状が変化する場合もある。このような場合には、トンネルの軸方向に対して、同一形状の支保工が、常に平行に所定の間隔で配置されるわけではない。
図12(b)は、一例として、トンネルのカーブ等において、支保工101同士が平行でない場合を示す図である。このよう場合には、継ぎ材103は、両方の支保工101と直交するように配置されない。しかし、通常、継ぎ材103のフック部107は、連結部109に対して略直角に屈曲するため、この場合には、継ぎ材103のフック部107の角度を変える必要がある。しかし、現場でこのような加工を行うのは作業性が悪く、また、精度よく加工を行うことは困難である。
また、通常、継ぎ材103は、その後の覆工コンクリートに埋設されて使用される。例えば、「2016年制定 トンネル標準示方書 山岳工法編」(土木学会発行)によれば、吹付けコンクリートの施工に際して、つなぎ材背面に空隙が生じないような構造としなければならない、とされている。すなわち、確実に各部しかし、例えば、継ぎ材103を変形させて使用しなければならないような場合など、施工精度が悪くなる恐れがある。
しかし、このように施工精度が悪くなると、継ぎ材等を完全に埋設するために、余計な覆工コンクリートを打設する必要がある。このため、覆工コンクリートの打設作業時間が長くなる。しかし、切り刃近傍での作業は危険を伴うため、可能か限り、作業時間を短縮し、安全性を確保することが要求される。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、トンネル軸方向に隣り合う支保工のサイズ、配置、向き等が変わる場合でも、容易に継ぎ材で支保工同士を連結することが可能な支保工の転倒防止構造等を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するため、第1の発明は、トンネルの軸方向に所定のピッチで配置される支保工と、前記支保工を連結する継ぎ材と、を具備し、前記継ぎ材は、連結部と、前記連結部の両端部に設けられるフック部と、を有し、前記支保工は、前記継ぎ材の前記フック部が挿入可能な鞘管を有し、前記鞘管は、前記支保工に対して、回転可能に取り付けられることを特徴とする支保工転倒防止構造である。
トンネルの軸方向に隣り合う少なくとも一部の前記支保工同士のサイズ又は形状が異なり、隣り合う前記支保工同士が、略水平に設置される前記継ぎ材によって、略同じ高さで連結されてもよい。
前記連結部には、前記連結部の軸方向を回転軸として回転可能な回転部を有し、前記連結部の両端部のそれぞれの前記フック部の向きが異なってもよい。
前記鞘管の先端からは、前記フック部の先端が突出し、前記フック部の先端には、抜け止め機構が設けられてもよい。
前記支保工は、トンネル内面側のフランジ部とトンネル外面側のフランジ部とがウェブで接合されたH型鋼であり、前記鞘管は、トンネル内面側又は外面側のフランジ部であって、フランジ部の下面側又は上面側のいずれかに配置され、トンネルの軸方向に隣り合う少なくとも一部の前記支保工同士において、前記支保工に対する前記鞘管の配置が異なってもよい。
第1の発明によれば、鞘管が、支保工に対して回転可能に取り付けられるため、継ぎ材が支保工に対して直交しない場合でも、フック部の向きに応じて鞘管の向きを変えることができる。このため、継ぎ材を加工することなく、容易に支保工同士を継ぎ材で連結することができる。
特に、トンネルの軸方向に隣り合う支保工同士のサイズ又は形状が異なる場合において、隣り合う支保工同士を、継ぎ材で略水平に略同じ高さで連結することで、支保工ごとに異なる高さに継ぎ材を接続する場合と比較して、継ぎ材の設置が容易となる。
また、継ぎ材の連結部に、連結部の軸方向を回転軸として回転可能な回転部を設けることで、連結部の両端部のそれぞれのフック部の向きを異なる向きとすることができる。したがって、継ぎ材の連結部に対するフック部の角度変化に対しては、鞘管の向きを変えることで対応可能とし、連結部を軸としたフック部の向きの変化に対しては、回転部で対応可能とすることができる。このため、隣り合う支保工同士のあらゆる形態に対して、同一の継ぎ材によって連結が可能である。
また、継ぎ材のフック部の先端に抜け止め機構を設けることで、フック部の先端を鞘管の先端に突出させて、抜け止め機構によって、フック部の鞘管からの抜けを抑制することができる。
また、トンネルの軸方向に隣り合うH型鋼からなる支保工において、支保工の断面における鞘管の配置を異なるようにすることで、継ぎ材と支保工との干渉を避けることができ、作業性にも優れる。
第2の発明は、トンネル内において、既設の支保工の切羽側に新たに支保工を設置する工程と、それぞれの前記支保工に設けられた鞘管に、継ぎ材の両端のフック部をそれぞれ挿入して、前記支保工同士を連結する工程と、トンネルの内面にコンクリートを吹き付ける工程と、を具備し、少なくとも一部の前記鞘管は、前記支保工に対して回転可能に取り付けられることを特徴とするトンネルの施工方法である。
第3の発明は、トンネル施工で用いられる支保工であって、前記支保工には、支保工同士を連結する継ぎ材を挿入可能な鞘管が設けられ、少なくとも一部の前記鞘管が、前記支保工に対して回転可能であることを特徴とするトンネル施工用支保工である。
第2、第3の発明によれば、鞘管が、支保工に対して回転可能に取り付けられるため、例えば拡幅部などのように、支保工に対して継ぎ材が直交しないような場合でも、容易に継ぎ材によって支保工同士を連結することができる。
第4の発明は、トンネル施工で用いられる支保工に固定される鞘管アッセンブリであって、支保工に溶接される板部材と、前記板部材に対して、回転可能に取り付けられる鞘管と、を具備することを特徴とする鞘管アッセンブリである。
第4の発明によれば、例えば現場で容易に、支保工の所望の位置に鞘管を取り付けることが可能である。その際、鞘管が回転可能であるため、鞘管の固定方向を気にする必要がない。
本発明によれば、トンネル軸方向に隣り合う支保工のサイズ、配置、向き等が変わる場合でも、容易に継ぎ材で支保工同士を連結することが可能な支保工の転倒防止構造等を提供することができる。
(a)は鞘管アッセンブリ1を示す斜視図、(b)は、(a)に対して、鞘管5を回転させた状態を示す斜視図。 図1(a)のA−A線断面図。 (a)はトンネル施工用支保工11を示す図、(b)は(a)のB−B線断面図。 (a)は、トンネル13の斜視概略図、(b)は(a)のJ部拡大図。 (a)は、トンネル13の平面概略図、(b)はトンネル13の正面概略図 図5(a)のD部における、継ぎ材15とトンネル施工用支保工11の連結状態を示す図。 トンネル施工用支保工11への鞘管5の各種の配置を示す図である。 (a)〜(c)は、継ぎ材15aの使用方法を示す図。 (a)は継ぎ材15bの正面図、(b)は継ぎ材15bの側面図。 他のトンネル13の施工に適用した状態を示す図。 (a)〜(d)は、トンネル100の施工手順を示す図。 従来の継ぎ材103による支保工101の連結状態を示す図で、(a)は継ぎ材103と支保工101とが直交する場合を示す図、(b)は継ぎ材103と支保工101とが直交しない場合を示す図。
以下、本発明の実施の形態にかかる支保工の転倒防止構造等について説明する。まず、本実施形態で使用する鞘管アッセンブリ1について説明する。図1(a)は、鞘管アッセンブリ1を示す斜視図であり、図1(b)は、図1(a)に対して鞘管5を回転させた状態を示す図である。また、図2は図1(a)のA−A線断面図である。
鞘管アッセンブリ1は、板部材3、鞘管固定板7、鞘管5等から構成される。鞘管アッセンブリ1は、トンネル施工で用いられる支保工に固定される部材であり、板部材3は、支保工に対して溶接される部位である。
鞘管5は筒状の部材であり、鞘管固定板7に溶接等によって固定される。鞘管5は、後述する支保工同士を連結する継ぎ材のフック部を挿入可能な部位である。鞘管固定板7と板部材3とはネジ9によって接続される。なお、ネジ9は、板部材3の裏面側には突出しない。ネジ9によって、板部材3に対して、鞘管5及び鞘管固定板7は、回転可能に取り付けられる。なお、鞘管5を板部材3へ直接回転可能に接続可能であれば、鞘管固定板7は必ずしも必要ではない。
次に、トンネル施工で用いられるトンネル施工用支保工について説明する。図3(a)は、トンネル施工用支保工11に鞘管アッセンブリ1を接合した状態を示す図であり、図3(b)は、図3(a)のB−B線断面図である。トンネル施工用支保工11は、例えばH鋼で構成される。前述したように、鞘管アッセンブリ1の板部材3をトンネル施工用支保工11のフランジ部に接合することで、トンネル施工用支保工11に対して鞘管5を回転可能に取り付けることができる。
ここで、鞘管5の回転範囲(図中C)は、H鋼のウェブと干渉しないように、鞘管5のサイズおよび固定位置が設定される。このようにすることで、鞘管5の向きを自由に変えることができる。
なお、鞘管アッセンブリ1を用いることで、現場でも、トンネル施工用支保工11の自由な位置に鞘管アッセンブリ1を容易に固定することができる。このため、トンネル施工用支保工11の自由な位置に回転可能な鞘管5を設置することができる。一方、予め工場等で回転可能な鞘管5をトンネル施工用支保工11に取り付ける場合には、鞘管アッセンブリ1を使用せず、鞘管5を直接トンネル施工用支保工11のフランジ部にネジ等で取り付けてもよい。
また、トンネル施工用支保工11において、全ての鞘管が回転可能でなくてもよく、少なくとも一部の鞘管5が、トンネル施工用支保工11に対して回転可能であればよい。例えば、従来の固定式の鞘管と回転式の鞘管とを併用し、固定式の鞘管では継ぎ材の設置が困難な部位にのみ、回転式の鞘管を使用し、残部は固定式の鞘管を用いてもよい。
次に、トンネル施工用支保工11を用いたトンネルの施工方法について説明する。前述したように、まず、トンネル内において、既設のトンネル施工用支保工11の切羽側を掘削し、新たにトンネル施工用支保工11を設置するとともに、それぞれのトンネル施工用支保工11に設けられた鞘管5に、継ぎ材の両端のフック部をそれぞれ挿入して、トンネル施工用支保工11同士を連結する。次に、トンネルの内面にコンクリートを吹き付ける。以上の工程を繰り返すことでトンネルを施工することができる。
図4(a)は、トンネル13における支保工転倒防止構造の斜視概略図であり、図4(b)は、図4(a)のJ部拡大図である。また、図5(a)は、トンネル13における支保工転倒防止構造の平面概略図であり、図5(b)は、支保工転倒防止構造の正面概略図である。本実施形態では、トンネル13の拡幅部を例に説明する。トンネル13の軸方向(図5(a)の上下方向)には、所定のピッチでトンネル施工用支保工11が配置される。トンネル13の軸方向に隣り合うトンネル施工用支保工11は、継ぎ材15によって連結される。ここで、トンネル13の拡幅部においては、トンネル13の各部の断面形状に応じたトンネル施工用支保工11が設置される。すなわち、トンネル13の軸方向に隣り合うトンネル施工用支保工11同士のサイズや形状が異なる。
このような場合には、図5(a)に示すように、一部の継ぎ材15が、トンネル施工用支保工11に対して直交せず、斜めに配置される部位がある。図6は、図5(a)のD部における拡大図である。前述したように、継ぎ材15は、連結部17と、連結部17の両端部に形成されるフック部19とを有する。フック部19は、連結部17に対して、同一方向に略直角に屈曲して形成される。
鞘管5は、トンネル施工用支保工11に対して回転可能に取り付けられているため、継ぎ材15の連結部17がトンネル施工用支保工11に対して傾いて配置されても、鞘管5を、フック部19の向きに回転させることができる。このため、フック部19を、それぞれのトンネル施工用支保工11の鞘管5に挿入し、両者を連結することができる。
ここで、図5に示すように、トンネルの軸方向に隣り合うトンネル施工用支保工11のサイズや形状が異なる場合、トンネル施工用支保工11と継ぎ材15との交差角度をできるだけ直角に近くするため、図5(a)に示すEのような角度で継ぎ材15の設置が設定される場合が多い。しかし、この場合、図5(b)に示すように、継ぎ材15とトンネル施工用支保工11との連結位置の高さを水平とすることができない。
これに対し、本実施形態では、トンネルの軸方向に隣り合う少なくとも一部のトンネル施工用支保工11同士のサイズや形状が異なる場合においても、隣り合うトンネル施工用支保工11を、略水平に設置される継ぎ材15によって、略同じ高さで連結することができる。このように、トンネル施工用支保工11同士を同じ高さで連結可能とすることで、連結作業が容易となる。
以上、本実施形態によれば、継ぎ材15とトンネル施工用支保工11とが直交しない場合でも、容易に継ぎ材15によってトンネル施工用支保工11同士を連結することができる。また、隣り合うトンネル施工用支保工11のサイズや形状が異なる場合でも、継ぎ材15を同じ高さで連結することができる。このため、作業が容易である。
この際、継ぎ材103の現場での加工等も不要であり、精度よく継ぎ材15及びトンネル施工用支保工11を設置することができる。このため、余計な覆工コンクリートの打設が不要となり、吹付コンクリートの使用量を削減することができる。また、作業時間を短縮することができるため、安全性や生産性を高めることができる。
また、鞘管アッセンブリ1を用いれば、現場でも容易にトンネル施工用支保工11の任意の位置に鞘管5を設置することができ、回転可能な鞘管5を設置することができる。
なお、トンネル施工用支保工11への鞘管5の配置は特に限定されない。図7は、トンネル施工用支保工11への鞘管5の各種の配置を示す図である。なお、図7において、図中上方がトンネル上方であり、図中左右方向がトンネルの軸方向とする。
前述したように、トンネル施工用支保工11は、トンネル内面側のフランジ部とトンネル外面側のフランジ部とがウェブで接合されたH型鋼である。この際、鞘管5は、トンネル内面側又は外面側のフランジ部のいずれに配置されてもよく、また、フランジ部の下面側又は上面側のいずれかに配置されてもよい。
例えば、図7(a)に示すように、トンネル施工用支保工11のトンネル内面側のフランジ部の上面に鞘管5を設置してもよい。また、図7(b)に示すように、トンネル施工用支保工11のトンネル外面側のフランジ部の下面に鞘管5を設置してもよい。また、図7(c)に示すように、トンネル施工用支保工11のトンネル外面側のフランジ部の上面に鞘管5を設置してもよい。また、図7(d)に示すように、トンネル施工用支保工11のトンネル内面側のフランジ部の下面に鞘管5を設置してもよい。
また、トンネルの軸方向に隣り合うトンネル施工用支保工11の配置によって、継ぎ材15とフランジ部との干渉を避けるために、図7(e)に示すように、一方のトンネル施工用支保工11の内面側のフランジ部の上面に配置された鞘管5と、他方のトンネル施工用支保工11の外面側のフランジ部の下面に配置された鞘管5とに継ぎ材15を配置してもよい。同様に、図7(f)に示すように、一方のトンネル施工用支保工11の外面側のフランジ部の上面に配置された鞘管5と、他方のトンネル施工用支保工11の外面側のフランジ部の下面に配置された鞘管5とに継ぎ材15を配置してもよい。
このように、鞘管5の配置は、トンネル施工用支保工11の、内外面側のいずれのフランジ部であってもよく、それぞれのフランジ部の上下面のいずれであってもよい。また、トンネルの軸方向に隣り合い、継ぎ材15で連結される、少なくとも一部のトンネル施工用支保工11同士において、トンネル施工用支保工11の断面に対する鞘管5の配置が異なる配置であってもよい。鞘管5を適切な配置とすることで、継ぎ材15と、トンネル施工用支保工11のフランジ部との干渉を避け、取り付け作業が容易となる。
次に、他の実施形態について説明する。図8は、継ぎ材15aの使用方法について示す図である。継ぎ材15aは、継ぎ材15と略同様であるが、フック部19の先端に、抜け止め機構であるロックピン21が設けられる点で異なる。
まず、前述した継ぎ材15と同様に、図8(a)に示すように、継ぎ材15aのフック部19を鞘管5へ挿入する(図中矢印F)。ここで、継ぎ材15aのフック部19の長さは、鞘管5の長さよりも長い。このため、図8(b)に示すように、フック部19を鞘管5へ挿入すると、鞘管5の先端からはフック部19の先端が突出し、ロックピン21が鞘管5から露出する。
この状態から、図8(c)に示すように、ロックピン21を回転させることで(図中矢印G)、ロックピン21が鞘管5に対して抜け止め機構として機能し、継ぎ材15aが鞘管5から抜け落ちることを抑制することができる。
なお、抜け止め機構としては、図示したような回転式のロックピン21には限られない。例えば、鞘管5に挿入後、フック部19の先端に、別途ピンを差し込んでもよく、フック部19の先端に、係止爪等を設けてもよい。
このように、フック部19の先端に抜け止め機構を形成することで、例えば鞘管5を回転させて、継ぎ材15aをいずれの方向から挿入しても、継ぎ材15aの脱落を抑制し、確実にトンネル施工用支保工11同士を連結することができる。
次に、さらに他の実施形態について説明する。図9(a)は、継ぎ材15bを示す正面図であり、図9(b)は、継ぎ材15bの側面図である。継ぎ材15bは、継ぎ材15と略同様であるが、連結部17の一部に、連結部17の軸方向を回転軸として回転可能な回転部23が設けられる点で異なる。
回転部23は、例えばターンバックルであり、両端に連結部17がねじ込まれる。このように回転部23を設けることで、図9(a)に示すように、連結部17の長さ調整が可能である(図中矢印H)。
さらに、本実施形態では、図9(b)に示すように、回転部23によって、フック部19の屈曲方向を変えることができる(図中矢印I)。すなわち、連結部17の両端部のそれぞれのフック部19を異なる向きにして使用することができる。
前述したように、トンネルの軸方向に隣り合うトンネル施工用支保工11同士のサイズや形状が異なる場合には、連結部17がトンネル施工用支保工11と直交しない場合がある。この場合、隣り合うトンネル施工用支保工11のそれぞれの鞘管5の回転軸方向が互いに平行であれば、回転式の鞘管5によって対応が可能である。一方、トンネルの軸方向に隣り合うトンネル施工用支保工11のそれぞれの鞘管5の回転軸同士が平行にはならない場合がある。この場合には、回転部23によって連結部17に捻じる方向の角度を設けることで、連結部17の両端のフック部19の向きを変えることができる。
このように、継ぎ材15bを用いることで、フック部19の屈曲方向を変えることができるため、回転可能な鞘管5の利用と相まって、あらゆる位置関係で配置されるトンネル施工用支保工11同士をも、確実に連結することができる。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
たとえば、以上説明した各構成は、互いに組み合わせることができることは言うまでもない。また、本発明を適用可能な部位は、トンネルの拡幅部には限られない。例えば、トンネルの軸方向に断面形状が変化するトンネルの分岐部や、トンネルの向きが変化するトンネルのカーブに対しても適用可能である。
また、トンネルの断面形状が変化せず、トンネルが一直線上に形成される場合であっても、図10に示すように、トンネルの深さが変化する傾斜部にも適用可能である。例えば、傾斜面に対して垂直にトンネル施工用支保工11を設置するのではなく、図示したように、鉛直方向にトンネル施工用支保工11を設置する場合において、継ぎ材15を傾斜方向に沿って配置することができる。このため、連結作業が容易である。
1………鞘管アッセンブリ
3………板部材
5………鞘管
7………鞘管固定板
9………ネジ
11………トンネル施工用支保工
13………トンネル
15、15a、15b………継ぎ材
17………連結部
19………フック部
21………ロックピン
23………回転部
100………トンネル
101………支保工
103………継ぎ材
105………鞘管
107………フック部
109………連結部

Claims (8)

  1. トンネルの軸方向に所定のピッチで配置される支保工と、
    前記支保工を連結する継ぎ材と、
    を具備し、
    前記継ぎ材は、連結部と、前記連結部の両端部に設けられるフック部と、を有し、
    前記支保工は、前記継ぎ材の前記フック部が挿入可能な鞘管を有し、
    前記鞘管は、前記支保工に対して、回転可能に取り付けられることを特徴とする支保工転倒防止構造。
  2. トンネルの軸方向に隣り合う少なくとも一部の前記支保工同士のサイズ又は形状が異なり、隣り合う前記支保工同士が、略水平に設置される前記継ぎ材によって、略同じ高さで連結されることを特徴とする請求項1記載の支保工転倒防止構造。
  3. 前記連結部には、前記連結部の軸方向を回転軸として回転可能な回転部を有し、前記連結部の両端部のそれぞれの前記フック部の向きが異なることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の支保工転倒防止構造。
  4. 前記鞘管の先端からは、前記フック部の先端が突出し、前記フック部の先端には、抜け止め機構が設けられることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の支保工転倒防止構造。
  5. 前記支保工は、トンネル内面側のフランジ部とトンネル外面側のフランジ部とがウェブで接合されたH型鋼であり、前記鞘管は、トンネル内面側又は外面側のフランジ部であって、フランジ部の下面側又は上面側のいずれかに配置され、トンネルの軸方向に隣り合う少なくとも一部の前記支保工同士において、前記支保工に対する前記鞘管の配置が異なることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の支保工転倒防止構造。
  6. トンネル内において、既設の支保工の切羽側に新たに支保工を設置する工程と、
    それぞれの前記支保工に設けられた鞘管に、継ぎ材の両端のフック部をそれぞれ挿入して、前記支保工同士を連結する工程と、
    トンネルの内面にコンクリートを吹き付ける工程と、
    を具備し、
    少なくとも一部の前記鞘管は、前記支保工に対して回転可能に取り付けられることを特徴とするトンネルの施工方法。
  7. トンネル施工で用いられる支保工であって、
    前記支保工には、支保工同士を連結する継ぎ材を挿入可能な鞘管が設けられ、
    少なくとも一部の前記鞘管が、前記支保工に対して回転可能であることを特徴とするトンネル施工用支保工。
  8. トンネル施工で用いられる支保工に固定される鞘管アッセンブリであって、
    支保工に溶接される板部材と、
    前記板部材に対して、回転可能に取り付けられる鞘管と、
    を具備することを特徴とする鞘管アッセンブリ。
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